JP4470380B2 - ストランドカッターおよびそれを用いたペレットの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は熱可塑性樹脂によって形成されたストランドをカッティングして、ペレットを製造するストランドカッター、および当該ストランドカッターを用いたペレットの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂の成形品、糸、フィルムなどは、一般的に、ペレットと呼ばれる小粒の樹脂塊を溶融、成形して製造される。ペレットの製造は、溶融状態の熱可塑性樹脂を、直径数mm程度の穴より吐出し、直径1〜5mm程度のひも状(以後ストランドと呼ぶ)にした後、長さ1〜5mm程度にカッティングするのが一般的である。
【0003】
ストランドのカッティングにおいては、カッターの刃にストランドが融着しないよう、ストランドが固化する温度まで冷却する必要がある。また、固化したストランドを、ストランドの吐出口からカッターの入口まで搬送する機構も必要である。ペレット製造時の十分な冷却と安定した搬送を達成するために、これまでにも様々な装置、方法が提案されている。
【0004】
特許文献1においては、一般にアンダーウォーターカット方式と呼ばれる方式を用いた装置が紹介されている。装置の概略を図1に示す。この装置は、水流により溶融状態のストランドを冷却しながら搬送する傾斜した桶状の搬送路と、フィードローラー、固定刃、回転刃を有するストランドカッターより構成されており、溶融状態のストランドを搬送路上部に吐出した後、水流により自動的にストランドカッターまで搬送・カッティングしてペレットを製造する。この方法であれば、溶融樹脂中への気泡の混入によりストランド切れが起きても、水流により強制的にストランドがカッターに押し流されるため、搬送が中断されることがなく、搬送からカッティングまでの完全な自動化が実現できる。
【0005】
また特許文献2においては、ストランドの搬送にベルトを用いたベルトカット方式が提案されている。装置の概略を図2に示す。この装置では、溶融状態のストランドを、適当な傾斜を有したベルト上に落下させ、ベルト上にて空気・水などの冷媒を吹き付けることによりストランドを冷却固化しつつストランドカッター手前まで搬送し、ストランドカッターにてペレットを製造する。ここで用いられるストランドカッターは特許文献1と同様にフィードローラー、固定刃と回転刃を有するものを用いている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−291238号公報(第1頁第25〜49行目)
【特許文献2】
特開平4−69211号公報(第2頁第16行目〜第5頁20行目)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1で提案されるアンダーウォーターカット方式では、ポリマーに水分が付着するため、吸水により表面の粘着性を示すポリマーの場合は、カッターへの粘着、巻き付きといったトラブルが発生するという問題があった。
【0008】
特許文献2で提案されるストランドの搬送にベルトを用いる方式は、冷媒を空気などの気体とすることで、吸水により粘着性を示すポリマーにも対応可能である。しかし、吐出開始の引き取り始めには、作業者がストランドをカッター入口に挿入する必要があり、また発泡によりストランド切れが起きた場合には、ベルトから離れたストランドはフィードローラーによる把持力を失って先端が蛇行し、ストランドカッターのストランド供給部からストランドが逸れるという問題点があった。そのため、作業者がストランド切れの監視を行い、ストランド切れの際にはストランドをカッター入口に入れてやる必要があった。その上この方法では、カッティング初期において、ストランドがカッター入口に到達するまでの間に、ストランドがカッターの回転軸に対して、斜めに進入しやすい。また通常、ストランドの直径は±15%程度のバラツキを含むため、直径の細いストランドはフィードローラーの把持が不十分となり、フィードローラーへの引き取りが、直径が細くなるにつれて遅くなる。その結果、直径の細いストランドは搬送ベルトとフィードローラーの間で張力を維持できず蛇行し、カッティング初期と同様に斜めに進入しやすい。このように特許文献2で提案される方法は本質的にストランドが斜めに進入しやすく、結果として、カッティング初期にペレットの切断面が斜めになる、斜め切れという形状不良をを起こしやすい問題点があった。また、このようなストランド直径が細く引き取り速度の低下したストランドは、ペレットの長さも短くなるため、目標のペレット長さを得ることができず、ペレット長さの規格外れを起こしやすい問題もあった。
【0009】
このように、従来技術では水分付着が不適当なポリマーのペレット製造を完全に自動化し、かつ斜め切れやペレット長さのバラツキが少ない安定したペレット形状を得ることは困難であった。
【0010】
本発明は、上記の従来技術が有する問題点に着目して開発したものであって、水分付着が不適当なポリマー製造におけるストランドの搬送からカッティングまでを自動的に行えると共に、安定したペレット形状を得られるストランドカッターと、当該ストランドカッターを用いた効率的なペレットの製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ストランドカッターが具備する1つまたは複数個のフィードローラーが、ストランドを搬送するベルトにおける一方の端を形成することにより本発明の目的が達成可能であることを見出した。
【0012】
すなわち、本発明は、
(1)ストランドを搬送するベルトと、上下部で構成される1対のフィードローラーと、前記フィードローラーからストランドが送り出される方向に配置された回転刃と、前記フィードローラーと回転刃との間に配置された固定刃とを装備してなるストランドカッターであり、下部のフィードローラーがストランドを搬送するベルトの1方の端を形成し、下部フィードローラーの径が20mm以上130mm以下であることを特徴とするストランドカッター。
【0013】
(2)ベルト上でストランドを冷却する機構を設けていることを特徴とする(1)記載のストランドカッター。
【0014】
(3)(1)または(2)記載のストランドカッターを用い、1本ないし複数本のストランドをカッティングするペレットの製造方法。
【0015】
(4)熱可塑性ストランドをベルト上で冷却した後にカッティングすることを特徴とする(3)記載のペレット製造方法。
により構成される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態についてに説明する。
【0017】
本発明でいうストランドとは、ひも状の熱可塑性樹脂を指す。ストランドの形成方法に特に制限はないが、押出機ダイスまたは、重合缶口金に、1つまたは複数の穴が開いたオリフィスプレートを装着し、溶融状態の樹脂を穴から通過させることにより、形成するのが好ましい。
【0018】
本発明でいうフィードローラーとは、固定刃をはさんで回転刃の向かいに位置し、上部フィードローラーと下部フィードローラーが上下に並設された一対のローラーを指す。搬送ベルトによって搬送されてきたストランドを、上部フィードローラーと下部フィードローラーの間に挟みながら回転することで、固定刃が設置されている方向へ送り出す役割を担う。上部フィードローラー、下部フィードローラーとは、フィードローラーの中心を結ぶ直線が鉛直方向に向いていることを意味し、フィードローラーが本発明の目的を発揮できる範囲内であれば、多少のズレがあっても差し支えはないが、フィードローラーの中心を結ぶ直線が鉛直方向に対するズレは0〜10°であることが好ましい。
【0019】
フィードローラーの形状は、回転軸を中心とした回転体であれば特に制限はないが、ストランドを連続的に安定して把持するためには円筒形が好ましい。また、上部フィードローラーの大きさに特に制限はないが、その半径はストランドとの接触面積が大きい程搬送能力を高めるため大きい方が有利であり、ストランド径の1〜100倍が好ましく、30〜70倍がさらに好ましい。下部フィードローラーの径には特に制限はないが、より固定刃に近い距離でストランドを把持するために、できる限り小径であることが好ましく、具体的には130mm以下が好ましく、100mm以下がさらに好ましい。また、20mm未満では下部フィードローラーの剛性が不足し、ストランドの把持が不十分となるため好ましくない。
【0020】
また、ストランド搬送時に空転しないよう、上部フィードローラーを下部フィードローラーに押さえつける機構を有することが望ましい。押さえつける機構の具体例として、上部フィードローラーの軸にバネを設置することが挙げられる。
【0021】
フィードローラーの材質には特に制限はないが、上部フィードローラーの表面は、ストランド搬送時に空転しないような適度な摩擦をストランドとの間に有し、またストランドを押さえつけるために適度な柔軟性を有する素材が好ましい。具体的には、ウレタンゴム、シリコンゴムが好ましい。また、下部フィードローラーの材質には特に制限はないが、搬送ベルトが空転しないよう適度な摩擦を搬送ベルトとの間に有し、また耐久性を有することが好ましい。具体的には、金属が挙げられ、中でも鉄・鋼が好ましく、ステンレスがさらに好ましい。
【0022】
本発明でいう回転刃とは、フィードローラーにより送られてきたストランドを、回転しながら固定刃と挟み込むことによって、所定の長さに切断する刃を指す。固定刃は、フィードローラーと回転刃の間に位置し、回転刃との間にストランドを挟み込むことによって、ストランドを切断する。
【0023】
本発明でいう搬送ベルトとは、2つのローラーを両端とした回転運動をするベルトであり、ストランドをカッター入口に搬送するベルトを指す。さらに本発明では、下部フィードローラーが搬送ベルトの一方の端を形成する。この特徴により、ストランドが搬送ベルトから離れる位置が、カッター中のストランド切断位置にきわめて近く、搬送ベルトから剥離したストランドは直ちにカッティングされる。そのため、発泡によるストランド切れが起きた場合でも、ストランドの先端が蛇行せずにストランド切断位置まで到達するのでストランドが逸れず、作業者の監視やストランドのカッターへの再投入操作が不要である。また従来のベルトカット方式とは異なり、搬送ベルトから剥離したストランドは直ちにカッティングされるため、直径が細いストランドの蛇行や引き取り速度低下を起こさず、斜め切れやペレット長さの規格外れのほとんどない安定したペレット形状が得られる。
【0024】
搬送ベルトの基材には特に制限はないが、スチール、繊維布、ゴムを挙げることが出来、なかでもスチール、繊維布が好ましい。搬送ベルトの表面形状には特に制限はないが、ストランドの剥離性を高めるために、平滑にしてもよく、また、フッ素樹脂・ポリエステル・ウレタン・シリコーン・ポリビニールクロライド・合成ゴム・天然ゴムなどの薄膜を形成・塗布・貼り付け等してもよい。なかでもフッ素樹脂薄膜の貼り付けが好ましい。また、ストランドの搬送能力を高めるため、搬送ベルト上に凹凸を設けてもよい。搬送ベルトの厚みには特に制限はなく、下部フィードローラーの径に対し、繰り返しの曲げ応力に耐えうる強度を有すればよいが、より薄い方が固定刃とフィードローラーの間隔を近くできて好ましい。特に基材にスチールを使用し、さらにベルト上で冷却を実施する場合には、より薄いベルトを用いる方がベルトの放熱効率とベルト下部からの冷却効率が向上するため、より薄いベルトを使用する方が好ましい。具体的には0.6mm以下が好ましく、0.5mm以下がさらに好ましい。また、ベルトの引張強度・耐久性の観点から、0.05mm以上であることが好ましい。
【0025】
本発明における搬送ベルトには、必要に応じてストランドを冷却する機構を設けることが出来る。冷却機構に制限はないが、空気・窒素などの気体もしくは水などの液体をベルト上のストランドに吹きかけ、ストランドを直接冷却する方法、ベルト裏面に空気・窒素などの気体・水などの液体を吹きかけ、ベルトを冷却することによりストランドを間接的に冷却する方法が好ましい。
【0026】
なお、ストランドに対して水を吹きかける場合はストランド表面が粘着しない程度にとどめるのが好ましい。具体的には、水分付着が不適当なポリマーには、ストランドの持つ熱によりストランド表面に付着する水分が蒸発する程度に吹きかける水分量を抑えるのが好ましい。
【0027】
本発明における搬送ベルトは、ストランドをベルト上に受ける場所からカッターのフィードローラー部までに高低差がある場合、必要に応じてストランドの進行方法に対して傾斜を持たせてもよい。傾斜角に制限はなく、カッターのフィードローラー部へ向かい水平、または登り勾配であっても適用可能である。
【0028】
本発明においては、固定刃とフィードローラーの間に、ストランドを剥離するためのスクレーバーを備えてもよい。スクレーバーの数には制限はないが、上下部フィードローラーに対し個別に設置するのが好ましい。スクレーバーの基材には特に制限はないが、フィードローラーと同質材を挙げることができる。また、ストランドの剥離性を高めるために、スクレーバー表面にフッ素樹脂・ポリエステル・ウレタン・シリコーン・ポリビニールクロライド・合成ゴム・天然ゴムなどの薄膜を形成・塗布・貼り付け等してもよい。
【0029】
なお、本発明のストランドカッターにおける、フィードローラー、固定刃、回転刃、搬送ベルトの代表的な位置関係を図3に示す。
【0030】
本発明のストランドカッターを用いることが出来る樹脂に、特に制限はなく、熱可塑性樹脂全般のペレット製造に用いることが出来る。例として、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ABS樹脂、 液晶ポリマー、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリエーテル、ポリエチレン、ポリプロピレン、SAN樹脂、ポリスチレン等のポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、およびこれらの共重合体、が挙げられる。また、ペレット製造の対象となる樹脂には、一般に用いられる強化材、添加剤が含まれていてもよい。本発明における強化剤の例としては、炭素繊維、チタン酸ウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、ホウ酸アルミウイスカ、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、金属繊維などの繊維状無機充填材、ワラステナイト、ゼオライト、セリサイト、カオリン、マイカ、クレー、パイロフィライト、ベントナイト、アスベスト、タルク、アルミナシリケートなどの珪酸塩、アルミナ、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄などの金属化合物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウムなどの水酸化物、ミルドガラスファイバー、ガラスフレーク、ガラスビーズ、セラミックビーズ、窒化ホウ素、炭化珪素およびシリカなどの非繊維状無機充填材などが挙げられ、これらは中空であってもよく、さらにはこれらは複数種類併用することも可能である。また、添加剤は結晶核剤、難燃剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤、カップリング剤、光安定剤、紫外線吸収剤などが挙げられる。
【0031】
また、樹脂中の強化材含有量が多い場合や、樹脂の溶融粘度が低い場合などは、ストランド切れが頻発する樹脂では、作業者によるストランド切れの監視やストランドのカッター入口への再投入が必要な上に、得られるペレットの形状も不安定となる。本発明のストランドカッターはストランド切れが起きた場合でも、ストランドの先端が蛇行せずにストランド切断位置まで到達するのでストランドが逸れず、作業者の監視やストランドのカッターへの再投入操作が不要であり、斜め切れやペレット長さの規格外れのほとんどない安定したペレット形状が得られる。従って本発明のストランドカッターは、ストランド切れが頻発する樹脂にも好ましく用いることが出来る。
【0032】
本発明のペレットの製造方法においては、溶融状態のストランドを冷却水槽等の別途冷却機能を有した装置によって冷却固化した後、搬送ベルトを用いてストランドカッターへストランドを供給しても良い。
【0033】
本発明の実施の形態の一例を図4に示す。例えば、ナイロン6とポリエチレングリコールの共重合ポリマーを重合缶で重合した後、本発明におけるストランドカッターにより、口金部からストランドカッターまでの間でストランドを蛇行、逸脱することなく搬送でき、長さ、切断面形状の安定したペレットを製造することが可能である。
【0034】
【実施例】
以下、本発明のストランドカッターとそのストランドカッターを用いたペレット製造方法の望ましい実施例について添付図に基づき説明する。
【0035】
図3は本発明のストランドカッターの部分断面図であり、図4は本発明のストランドカッターを用いたペレット製造工程の概略図である。
【0036】
ストランド1はストランドカッターまでは搬送ベルト7によって搬送される。ストランド1はストランドカッターに挿入された後、上部フィードローラー12と下部フィードローラー13によって把持され切断部へと送り出されるようになっている。4は回転刃、5は固定刃を示しており、両刃4、5間に線状切断部8が形成されて、この部分でストランド1が所定長のペレット11へと切断されるようになっている。この上部フィードローラー12と下部フィードローラー13、回転刃4は、本実施例では駆動系を共有しており同期回転するようになっている。これらの部材はケーシング9で囲まれており、切断部下方にはシューター10が設けられていて切断されたペレット11を次工程へと排出する。本実施例におけるストランドとその他ストランドカッターにおける詳細な内容を以下に示す。
【0037】
ストランドはポリエーテルエステルアミド樹脂を用い、直径を3mmとした。上部フィードローラーの直径は100mm、材質はシリコンゴム、下部フィードローラーの直径は85mm、材質は鋼、回転刃の直径200mm、幅を600mm、固定刃の幅を605mm、とし、ペレットの長さを3mmにカットするようフィードローラーと回転刃の回転数を調整した。
【0038】
図4において14は口金であり、口金に設けられた穴から溶融樹脂を吐出することによりストランドを形成する。このストランドは搬送ベルト7上で冷却されながらストランドカッター15まで搬送されカッティングされる。ストランドの冷却は、搬送ベルト7の裏面を冷却装置6を用いて冷却し、ベルト上のストランドを間接的に冷却する方法を用いた。
【0039】
本実施例における口金の穴数は25個、搬送ベルトは表面をフッ素コーティングした鉄とし、ベルトはカッター接地面に対して水平とした。また、冷却装置は搬送ベルト裏面へ冷水を吹き付ける装置を用いた。
【0040】
上記条件にて製造したペレットは、ストランドの蛇行が原因で発生する斜め切れ、ペレット長さの規格3.5mm未満〜2.5mm超から外れた規格外れペレットの発生率が0.05%であり、さらにはストランド化において、ストランドのフィーダーからの外れと言った蛇行など、比較例で後述する人手を必要とするトラブルは一度も発生しなかった。
【0041】
(比較例)
図2に示す従来技術のベルトカット方式を用いた。搬送ベルトの傾斜は、最も安定して搬送ベルトからカッターへ搬送できるように、カッター接地面に対して60°とし、その他のストランド、ストランドカッター、冷却条件は実施例と同一条件にしてペレットの製造を実施した。
【0042】
結果、斜め切れ、ペレット長さの規格外れの発生率は0.45%、ストランド化において人手を必要とするトラブルが2件発生した。ペレットの規格外れは、ストランド径のバラツキにより径の細いストランドが発生し、当該ストランドのフィードローラーによる引き取りが遅くなった上、ストランドがカッターに対して斜めに進入したことが原因である。トラブルとしては、共に搬送ベルト上でストランドが蛇行したことがトラブル発生の原因であり、その内容は、ストランドカッターのストランド挿入口からストランドが逸脱しカッティング不良となったものが1件、搬送ベルト上での隣接するストランドが融着しフィードローラーへの噛み込み不良となったものが1件であった。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のストランドカッターでは、ストランドカッターが具備する1つまたは複数個のフィードローラーが、ストランド搬送することができるベルトの一方の端を形成することで、樹脂の種類を問わず、例えば吸水性のポリマーまでも、ストランドの搬送からストランドカッターによるカッティングまでを完全自動化することができる効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】アンダーウォーターカット方式の全体図
【図2】ベルトカット方式の全体図
【図3】本発明のストランドカッターの部分断面図
【図4】本発明のストランドカッターを使用したペレットの製造方法の全体図
【符号の説明】
1 ストランド
2 搬送路
3 フィードローラー
4 回転刃
5 固定刃
6 冷却装置
7 搬送ベルト
8 線上切断部
9 ケーシング
10 シューター
11 ペレット
12 上部フィードローラー
13 下部フィードローラー
14 口金
15 ストランドカッター
Claims (4)
- ストランドを搬送するベルトと、上下部で構成される1対のフィードローラーと、前記フィードローラーからストランドが送り出される方向に配置された回転刃と、前記フィードローラーと回転刃との間に配置された固定刃とを装備してなるストランドカッターであり、下部のフィードローラーがストランドを搬送するベルトの1方の端を形成し、下部フィードローラーの径が20mm以上130mm以下であることを特徴とするストランドカッター。
- ベルト上でストランドを冷却する機構を設けていることを特徴とする請求項1記載のストランドカッター。
- 請求項1または2記載のストランドカッターを用い、1本ないし複数本のストランドをカッティングするペレットの製造方法。
- ストランドをベルト上で冷却した後にカッティングすることを特徴とする請求項3記載のペレット製造方法。
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