JP4470354B2 - 1〜100ulの試料のためのインビボ検査装置 - Google Patents
1〜100ulの試料のためのインビボ検査装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4470354B2 JP4470354B2 JP2001538801A JP2001538801A JP4470354B2 JP 4470354 B2 JP4470354 B2 JP 4470354B2 JP 2001538801 A JP2001538801 A JP 2001538801A JP 2001538801 A JP2001538801 A JP 2001538801A JP 4470354 B2 JP4470354 B2 JP 4470354B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sample
- reaction support
- core
- membrane
- analysis
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/53—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
- G01N33/558—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor using diffusion or migration of antigen or antibody
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Immunology (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Hematology (AREA)
- Urology & Nephrology (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Cell Biology (AREA)
- Food Science & Technology (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Microbiology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Pathology (AREA)
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、免疫学的分析、免疫クロマトグラフィーによる分析、免疫測定用試薬を用いた検査装置、およびリガンドを含んでいる可能性のある液体試料を分析するための1ステップの方法に関する。本発明は特に、単一用途、自宅、病院または診療所での使用に適していて、かつ迅速な分析結果が得られ、最小限の熟練度と経験があれば使用することができ、未熟な利用者にとってもできるだけ簡便に使用することができる分析装置に関する。
【0002】
本発明では、ごく少量の試料に対して、分析感度を下げずに免疫クロマトグラフィー法を使用することができる独創的な検査装置を提供する。本発明では、分析する試料容量のキャリブレーションを行いながら免疫クロマトグラフィーまたは側方移動を用いることにより、約 1 μl〜数十μlというごく少量の試料に対しての分析結果を得ることができる。
【0003】
また本発明により、試料をインビボで採取し、この試料と分析装置を接触させることができる。さらに本発明により、分析する試料の量を測定し、確認することができる。
【0004】
【従来の技術】
近年、生物学的分析の分野およびその他の適用において、試薬の特異的親和性を利用した分析の優れた有用性が示されている。このため、いわゆる免疫学的分析の複数の方法では2種類以上の試薬の間に存在する特異的親和性が利用されている。これが「サンドイッチ」法、および競合法である。
【0005】
これらの方法では、特異的親和性を有するペアの片方または両方を用いて、1つまたは複数の要素の検出および測定を行う。
【0006】
これらの方法はいずれも、支持体に固定された試薬および遊離の指示試薬を使用するという特性を有する。検査の性質により、支持体に固定される試薬としては、抗体、抗原、 または特異的親和性を有するペアに属するあらゆる物質が挙げられる。指示試薬についても同様であるが、指示試薬はさらに、支持体に固定されておらず、少なくとも一部は指示分子で構成されているか、または指示反応を生ずるという特徴を有する。最も頻繁に使用される標識としては、色素、放射性物質、酵素、コロイド金、およびラテックスビーズが挙げられる。親和性を有するペアの片方が固定される固相支持体については、多くのタイプがある。現在、 RIA およびELISA で用いられる最も一般的な支持体は、 ポリスチレン製のチューブ、プレート、 またはビーズが挙げられる。しかし長い間、ペーパーフィルター、ガラス、および種々のプラスチック素材が用いられてきた。
【0007】
放射免疫測定法(RIA) および酵素免疫法(EIA) はよく知られた方法で、世界中で用いられている。より最近になって開発された免疫クロマトグラフィー測定法は、診断分野においてますます汎用されるようになっている。この方法では主として、固相支持体と同様の、種々の性質と成分の膜が用いられる。非放射性標識および非酵素標識の発達により、専門の検査室以外の診療所や、患者の自宅でも、免疫学的診断手順を簡便に使用できるようになった。この手順は迅速かつ単純であり、 ほぼ即座に診断の役に立たなければならない。
【0008】
従って、このような検査方法の開発では、適切な感度および特異性に加えて、速さ、(常温における)安定性、ならびに使用法と結果の読み取りの簡便性という3つの主要な特徴の向上に重点が置かれている。発色標識とし ての金の調製および使用については、 Immunochemistry - Practical applications in pathology and biology (Polak J.M および Van Noorden S.編、1986年)に記載されている。コロイド金への反応性物質の吸着については、 Geoghegan W.および Ackerman G. により、J. Histochem.Cytochem.(1977), 25, 1187に記載されている。 膜上に免疫学的試薬を添加する分析において抗原抗体反応の視覚化のためにコロイド金を使用する方法については、Moeremans M.らにより、 J. Immunol. Meth.(1984), 74, 353に記載されている。
【0009】
免疫クロマトグラフィーによる分析方法では免疫クロマトグラフィー支持体が使用される。試料は、側方方向で(これを移動という)、あるいは横断方向で(これを浸透という)この支持体に拡散することになる。移動による免疫クロマトグラフィー検査の場合、一般的に、コロイド金およびラテックスビーズは指示試薬成分または発色成分として、結果の視覚的(発色による)表示のために用いられる。また、基質との反応によって直接的または間接的に、不溶性の発色生成物による発色を生じる酵素も用いられる。
【0010】
サンドイッチ法では検出される分子のリガンドをつ使用し、一方は固定し、もう一方は結果を視覚化することができる標識と結合させる。この結果の視覚化は、標識が発色物質である場合は直接的な発色により行われ、標識が酵素である場合は酵素反応の後で生じる発色により行われる。競合法では、単一のリガンドと、検出される物質またはその類似体を使用する。この場合リガンドは固定リガンドあるいは遊離リガンドで、発色標識あるいは酵素標識と結合させる。検出される物質またはその類似体の固定または遊離は、リガンドとは逆にする。
【0011】
免疫クロマトグラフィーは、 EP 0 306 772および EP 0 262 328(Abbott〔登録商標〕)、 EP 0286371およびEP 0183 442(Syntex〔登録商標〕)、EP 0 276 152(Synbiotics Corporation〔登録商標〕)、EP0296724(Quidel〔登録商標〕)、およびWO88/00322(Unilever〔登録商標〕)など多くの特許出願の対象となっている。また、US4.366.241(Tom ら)、 US n°4.632.901(Valkirsら)、US4.522.923(Deutsch A. および Platt H.A.)、WO 8606488(Barnett B.)、 EP 0 022 669(Graham H.A.ら)、US 4.094.647, 4.235.601および4.361.537(Deutsch M.E.および Mead L.W.)、 FR2537724(Friedenberg R.M.)、 EP0206779(Lipp V. およびBuck R.L.)、 EP 0189925(Deutsch A.ら)、 WO 84/02397(Friedenberg)、 US 3.893.808(Campbell)、 およびUS3.895.914(Albertyら) などの特許も挙げられる。Hochstrasser (米国特許US4.059.407)は、体液に浸して、液に含まれる検体の半定量化を行うことができるストリップ式検査装置について記載している。ストリップによる定量に関しては、米国特許 U.S.3.802.842, 3.915.639 および4.689.309 も興味深い。
【0012】
移動タイプの分析では、分析に必要な試薬を膜に染み込ませる。標識した検体が、膜にある検出区域にとらえられ、この区域で分析結果を読み取る(米国特許U.S.4.366.241 (Tomら)、 およびEP-A 0143 574(Zuk) 等を参照 ) 。 免疫測定法のように、特異的捕捉分析用の試薬を染み込ませた分析ストリップを使用する方法については、 欧州特許 EP 0225054、EP 0183442, EP 0186799, および英国特許GB 1589234で提案されている。このような方法では、 試料を分析ストリップの一部に塗り、通常は水などの溶出液を用いて、試料をストリップに染み込ませる。これにより、試料はストリップ内の検出区域に広がる。この検出区域には、試料に含まれている可能性のある検体を特異的に捕捉する試薬が固定されている。このため、試料に含まれている検体は検出区域で捕捉される。検体の捕捉方法は、標識試薬によって決まる。 また標識試薬はストリップ内に組み込まれているか、あるいは後でストリップ上に塗る。
【0013】
EP0 299 359(Koromら)では、標識抗体が膜に組み込まれていて、膜が試薬の送出システムとして作用するという、検査装置の変更が記載されている。Grubbら(米国特許U.S.4.168.146)は、抗原に特異的な抗体が共有結合している多孔性素材の分析ストリップの使用について記載している。
【0014】
Wengらは、米国特許U.S.4.740.468の中で、末端部が試料と接触する吸収性バンドを含むストリップ式クロマトグラフィー検査装置について記載している。この末端部から離れた位置に分析領域があり、この領域には検体に特異的な抗体が固定されている。また、ストリップには遊離標識捕捉区域があり、この区域には検体の類似体が固定されている。 この装置を使用する際には、患者からの試料を、例えば検体に特異的な標識抗体の結合体など、特異的リガンドのペアの片方と混合して分析溶液を調製する。
【0015】
Rosensteinの欧州特許EP284232(Becton Dickinson〔登録商標〕)では、 免疫試薬の結合粒子を含むストリップにおける免疫クロマトグラフィーについて記載している。
【0016】
ストリップ式分析法では、免疫学的リガンドが固定されたストリップが分析装置となる。このストリップを試料に浸すか、あるいは接触させ、次いで1つまたは複数の異なる溶液に連続して接触させる。これらの溶液は、標識した抗リガンド、(酵素標識のための)酵素の基質、および/または捕捉されなかった標識を除去するための洗浄溶液を含んでいてもよい。また、容易かつ完全に洗浄を行うために、濾過ステップを実施してもよい(米国特許U.S.4.623.461等を参照)。他の研究者は、結果の確認のための第2の分析コントロールの使用を提案している(米国特許U.S.4.200.690「洗浄とインキュベーション工程を2回実施する糞便試料の分析方法」等を参照)。
【0017】
欧州特許 EP 291 194(Unilever〔登録商標〕)では、2つの窓(試料用ウェルと読み取り用の窓)を有するプラスチックケース下での免疫クロマトグラフィー(ストリップ)について記載している。
【0018】
指示試薬を用いたその他の特許としては、コロイド金の使用については、Leuvering の欧州特許 EP 7654 (US 4 313 734) (Akzona)、欧州特許 EP 398 913 (W089/06801(Nycomed〔登録商標〕)、欧州特許' EP 0 250 137 および 0 258 963(Ortho Diagnostic System〔登録商標〕)、欧州特許'EP 0 158 746 および 0 293947(Jannsen Pharmaceutica〔登録商標〕)、および欧州特許' EP 0 310 872(HygeiaSciences) が挙げられる。 ラテックスビーズの使用に関する特許も多数存在する( US N°4.434.150, N°31.712, N°4.478.914, N° 4.141.965, N°4.210.622, N°4.331.649, N°4.582.810) 。また、酵素表示、および酵素と結合したリガンドの使用に関しては、米国特許 US N°4.803.154, 4.446.232, N°4.752.572 が挙げられる。
【0019】
これらの特許は、ある要素を検出し、それによって試料中にその要素が存在するか否かを示す結果を得ることができる装置、方法、および適用に関する。
【0020】
免疫クロマトグラフィー法は主として、単独の試料を迅速に分析することができる単一試験に使用される。この検査における分析結果は、通常20分未満で得られる各結果に応じて、目に見える、または見えない点または線で示される。この結果の有効性は、通常、内部の作動コントロールによって確保される。従って、同じ検査において、分析結果と作動コントロールの結果が得られる。これらの結果は通常、定性的なものであり、視覚的に読み取ることが多く、線、点、または発色によって表される。発色には例えば、コロイド金を使用する検査における赤色がある。
【0021】
通常、これらの検査では、指示試薬(親和性物質と、発色標識または酵素の複合体)の直接的な捕捉によって、検査の作動コントロールを行う。検査が適正に作動するよう、通常、シグナルは最大強度、すなわち最適視感度が得られるように準備される。これらの装置では、試料の量として約 200μlを要することが多い。使用される採取試料の量がこれより少ない場合もあるが、その場合は最終的な量が 100μlを越えるよう、試料が希釈される。 後者の場合、希釈によって感度が下がることは明らかである。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ごく少量で、採取が難しく、希釈によって十分な感度が得られなくなる試料についての分析が有用であったり、必要な場合がある。実際、このような検査の感度は、ストリップに拡散する試料の量により制限される。
【0023】
これらの装置は、前記の一部の特許に記載されている芯を備えた単一検査を除いては、インビトロの分析に用いられる。試料の採取は、あらかじめ、これらの装置を使用せずに実施しなければならない。場合によっては試料を抽出および処理し、次に、 純粋なあるいは希釈した試料をフィルターまたは芯を通して検査装置に接触させる。
【0024】
しかしながら、試料が少量の場合は操作が難しく、またその操作によって量が減少したり、試料や操作者が汚染される危険性がある。さらに、試料採取位置が細かい組織や敏感な粘膜などであったり、試料がごく少量であることなどの理由から、試料採取が困難である場合がある。この2つの場合(採取が難しい、試料が少量である)には、インビボでの分析、すなわち分析したい組織に検査装置を直接接触させることが好ましい。そうすることにより、試料の採取および操作を行う必要がなくなる。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明は、100万分の1リットル(μl)単位のごく少量の試料に含まれる1つまたは複数の検体を、通常使用される容量において得られる感度と同様またはそれに近い感度で検出することができる独創的な検査装置に関する。また、本装置により、インビボでの試料の直接採取が可能となる。従って分析はインビボで行われる。
【0026】
本発明ではまた、分析に使用される試料の容量のキャリブレーションを行う装置およびその方法について記載し、またこの装置により試料の必要最小量が正しく採取されたことを示す。
【0027】
本発明が適用されている免疫クロマトグラフィー法は、試料に含まれる検体の検出および、場合によっては測定を行うための方法であることを特徴とする。この方法は、本発明において試料の容量のキャリブレーションに使用することができる、内部の作動コントロールまたは作動制御を少なくとも1つ含んでいてもよく、含んでいなくてもよい。
【0028】
この独創的な検査装置は、特に、発色可視標識が用いられ、発色により結果が示される、膜上の移動による免疫クロマトグラフィー検査により、少量の試料に含まれる検体の検出を可能にすることを目的とする。前記の発色標識としては、コロイド金、ラテックスビーズ、粒子状のあるいは粒子状ではないあらゆる物質、または1つまたは複数の酵素反応の生成物が挙げられる。
【0029】
【発明の効果】
当該検査装置では、ある特定の方法、および前述の方法を用いることにより、まず少量の試料を免疫クロマトグラフィー分析装置に直接接触させることができ、次にこのような分析に必要な試料の量を減らすことができ、さらにこの検査の実施者に対して、 前記検査によって分析に必要な最少量が正しく採取されたことを示すことができる。少量とは、0〜100 μl の範囲の量を指す。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の検査装置では、異質な要素から成る相における免疫学的定量に用いられる概念、ならびに流体力学、材料物理学、クロマトグラフィー、および免疫固定の原理を利用している。
【0031】
当該検査装置は特に、材料のデッド・ボリューム(死空間)の概念を利用している。デッド・ボリュームとは、装置が包含しうる液量のうち、主に吸収性物質である分析およびコントロールシステムの下流部分を除いたものである。本発明においては、分析デッド・ボリュームの定義を、有効な分析結果を得るために必要な試料の最少量とする。
【0032】
本発明の目的は、 分析デッド・ボリュームを減らし、 この分析デッド・ボリューム以上でかつ 100 μl 以下の量の試料を採取し、 この試料を当該分析装置に接触させ、当該分析装置を用いて所望の分析を実施し、さらに、結果について優れた再現可能性が得られるように、あらゆる分析に使用する試料容量のキャリブレーションを行うことである。本検査装置は特に、デッド.ボリュームを 100 μl 未満とすることが可能で、 さらに10 μl 未満 とすることも可能であることを特徴とする。
【0033】
側方免疫クロマトグラフィー検査は、下記の4つの部分で構成される:
1. 場合によってはフィルターを伴う芯。この芯により、試料を濾過しながらストリップを試料に接触させることができる。通常、この芯およびフィルターは膜で構成されており、この膜の素材としてはセルロース性素材、ナイロン、1つまたは複数のポリマー、または繊維を挙げることができる。この芯の機能は、試料を当該分析装置に接触させることであり、このフィルターの機能は、分析を損なう可能性のある物質または粒子が通過しないようにすることである。
【0034】
2. 貯槽と称される第一反応区域。この区域は、検査用流体試料の受入れ用の膜で構成され、検出されるリガンドの特異的親和性ペアの片方を含み、検出されるリガンドの存在を明らかにすることができる試薬と結合している。この膜は、容器としての役割を果たす素材(例えば、セルロース、セルロース誘導体、ナイロン、高密度ポリエステル.タイプなどの繊維状ポリマーあるいは微孔性ポリマー、植物性繊維、動物性繊維、鉱物性繊維または合成繊維、形状は粉末状、タブレット状または多層状)から成り、処理を施すことによって、または処理なしで、生物学的分子に対する低吸収特性を呈する。
【0035】
3. 反応支持体と称される第二反応区域。この区域は活性膜から成り、この膜は、(例えば、イオン相互作用、疎水性相互作用、親和性、免疫親和性などによる)分子の選択的吸収特性を有する。さらにこの膜は移動特性および毛管特性を有し、これらの特性によって検査用試料が移動し、定量する要素が反応区域に達することが可能となる。この膜は、隣接した異なる2つの部分で構成されていてもよく、そうでなくてもよい。この2つの部分は上述の特性を有していてもよく、そうでなくてもよい。この膜は、上述の特性を有する1つまたは複数の素材(例えば、セルロース、セルロース誘導体、ナイロン、高密度ポリエステル.タイプなどの繊維状ポリマーあるいは微孔性ポリマー、植物性繊維、動物性繊維、鉱物性繊維または合成繊維、形状は粉末状、 タブレット状または多層状)から構成されていてもよい。
【0036】
この部分には、検体の検出についての結果が読み取られる検査区域、作動コントロール区域、および本発明における容量制御がある。作動制御は、分析が正しく行われ、分析装置が使用中に適正に機能したことを示すことを目的とする。また作動制御は指示試薬のリガンドで構成されており、このリガンドは支持体に固定されている。
【0037】
作動コントロール区域において指示試薬が捕捉されるとシグナルが発せられ、分析結果が確定される。容量制御のシグナルの発信によって、分析に必要かつ充分な量の試料が装置によって採取されたことを知ることができる。この容量制御は作動コントロールと同じであってもよく、そうでなくてもよい。同じである場合はこれらの2つの機能について使用される。
【0038】
4. 吸収性物質と称される最後の部分。この部分は、前記2つの部分への液の流れを引き起こし、および/または促進する役割を果たす。この構成要素は、吸湿性を有する素材(例えば、セルロースワッディング、セルロース誘導体のワッディング、ナイロン、高密度ポリエステル.タイプなどの繊維状ポリマーあるいは微孔性ポリマー、植物性繊維、動物性繊維、鉱物性繊維または合成繊維、形状は粉末状、タブレット状または多層状)で構成されていてもよい。
【0039】
上記4つの部分は、隣接かつ連続しており、プラスチック製のモジュール内に配置されることが多い。このモジュールでは、窓を通して反応性膜の下記の2つの領域を見ることができる。
【0040】
第一の領域では検査が行われ、分析結果が示される。
第二の領域は、適正な条件で検査が行われたことを示すコントロール、すなわち作動制御を含む。本発明においては、第二の領域は容量制御も含む。
【0041】
通常、上記の最初の3つの部分は、種々の性質(セルロース、ニトロセルロース、ナイロン、グラスファイバーなど)の膜で構成されている。本発明の検査装置では、これらの最初の3つの部分はそれぞれ、デッド.ボリュームを減らす目的で変更を行うことができる。その際の制約として、必要な結果の特異性および感度を維持しなければならない。
【0042】
これらの3つの部分においては、可能な範囲で、最も薄く、従ってデッド.ボリュームが最小となる膜を使用することが好ましい。さらに、結果の読み取りについては、目で見えるか、または機械によって視覚化されるため、反応支持体の表面で行われる。 結果を最大限に見るため、厚みよりも面積を優先しなければならな
い。
【0043】
第一の部分 : フィルターおよび/または芯。
フィルターが必要な場合、このフィルターが芯の代わりとなって、余分なデッド.ボリュームを減らすこともできる。 フィルターまたは芯の長さは、試料採取に必要となる最短の長さに設定される。この長さは、インビトロの分析では5ミリメートル未満であり、インビボの分析では試料採取に必要な長さ、すなわち通常では10ミリメートル未満である。
【0044】
フィルターまたは芯の幅は、フィルターまたは芯の濾過機能が不可欠であって顕著に活用されている場合には、この濾過機能に影響を与えることもあるが、通常はそのようなことはない。さらに、試料の量が少ないほど、当然フィルターも小さくてよい。 フィルターまたは芯の接触機能については、その幅が狭くなっても、場合によって分析速度がほんの少し下がるだけである。従って、フィルターまたは芯の幅は最小限にしてもよい。
【0045】
インビボの検査装置では、芯は、完全に非毒性かつ非アレルギー性の素材で構成され、幅または直径が5ミリメートル未満、長さが10ミリメートル未満でなければならない。従って、インビボの検査装置の芯の面積は50 mm2未満でなければならず、インビボにおいて接触を良くするために充分な長さとなるよう、長さを優先しなければならない。
【0046】
第二の部分 :貯槽または第一反応区域。
貯槽と称される部分の機能は、第二反応区域の一定の幅において、試料を充分な量の指示試薬と接触させるのみである。従って、分析の特徴を維持するためには、通常、最初の3つの区域の幅の比率を維持すればよい。貯槽の長さは、指示試薬の添加に必要な最短の長さにする。添加する指示試薬は最少量とし、従って可能な限り濃縮されていなければならない。
【0047】
本発明の好ましい実施態様では、フィルターまたは芯が貯槽の代わりにもなり、指示試薬が、試料との接触部分の拡散方向における下流側に配置される。こうすれば、インビボでの分析の際に、指示試薬が患者に付着しない。さらに安全を期すため、インビボにおいて指示試薬が毒性を呈しないことをあらかじめ確認しておくこともできる。
【0048】
第三の部分 :第二反応区域または反応支持体。
この区域は、結果の読み取り、作動コントロール、および容量制御のための区域である。
【0049】
本発明を完成するにあたって、試料の量が分析装置のデッド.ボリュームを大幅に越えた場合、側方免疫クロマトグラフィー検査の感度は、第二反応区域の幅には左右されないことが確認された。逆に、試料の量がデッド.ボリュームを越えていない場合、感度は、この部分の幅と分析される試料の量との比率に直接影響を受ける。その結果、感度を同一に保つには、試料の量が少ないほど、この反応区域の幅を狭くしなければならない。
【0050】
第三の部分には、検査部分が含まれ、さらに作動制御が含まれることもある。これら2つの指標には、通常、検査については検出される検体 (A) と固定リガンド(La) 間の親和性反応、作動コントロールについては指示試薬と固定リガンド間の親和性反応が利用されている。 これらの反応の速度は通常、次式で表される:
Vr = k IAIe x IlaIe
ここで、 IAIe は検出される検体の有効濃度を示し、IlaIe はその固定リガンドの有効濃度を示す。これらの有効濃度は、 支持体における拡散速度によって変化する。
【0051】
第三の部分で使用される膜は、反応の支持体を形成しており、定められた時間で分析を実施するために十分なだけの側方拡散速度を有していなければならない。但しこの速度はまた、感度を失わずにこの部分の長さを最小限にすることができるよう、できるだけ低速でなければならない。この部分の長さを縮小するために考慮すべきもう1つのファクターは、試料が達した距離に応じた、試料の拡散の先端の移動速度の変動である。この距離が大きいほど、速度は低下し、有効濃度は高くなり、反応速度は上昇し、一定の時間と検体量に対する反応生成物は多くなり、従って感度が高くなる。このため、この部分の開始位置とリガンドの固定位置の間には十分な距離をおく必要がある。さらに、この距離は、できるだけ完全に検体 - 指示試薬複合体が形成され得る距離でなければならない。
【0052】
実際、第三の部分は、結果の読み取り区域および作動コントロール区域を含んでいることと、さらに分析する試料の容量コントロールを含んでいなければならないという理由から、変更が最も難しい部分である。このため、この部分の特性、特にその長さおよび、結果のための様々な区域の位置を定義する方法については、後記の独立した章で説明する。
【0053】
つまり、最初の3つの部分の幅は、同様にして縮小しなければならない。これにより、これらのストリップ式検査の工業生産がきわめて簡便になる。試料の量が20μl未満の場合、これらの各部分の幅は2 mm 未満でなければならない。結果を簡単に読み取るには 1〜2 mm の幅であれば十分である。試料の量が100μl 未満の場合、これらの各部分の幅は 5 mm 未満でなければならない。
【0054】
第三の部分についての方法
この部分において支持体の役割を果たす膜、指示試薬と固定試薬(捕捉試薬とも称する)に使用されるリガンド、リガンドの固定方法、および、試料の拡散方向に対するリガンドの配置をあらかじめ決定しておく必要がある。 通常の方法においてその方法に合った試料の量を用いる場合も、あるいは最初に少量の試料を用いる場合も、これらの要素については同様に定義する。もちろん、試料の量が過剰の場合でも最良の分析感度が得られるような条件を選択することが好ましい。
【0055】
これらの各要素を決定した後で、この部分の開始位置とリガンドの固定位置の間の正確な距離を決定する方法は、下記の通りである。検出可能な限界濃度の検体を含む試料を、上記の距離が異なった複数の装置を使用し、試料の量を過剰にして分析する。これにより検体の検出シグナルが得られる最短距離が特定される。
【0056】
次に、試料の容量および、そのキャリブレーションまたはコントロールについて、下記の2つから選択することができる。
1. ある一定の試料の容量に合わせて検査を行う。
2. 満足のゆく分析結果を得るために必要な最小限の試料の容量を正確に決定し、それに合わせて容量制御を調整する。
【0057】
いずれの場合も、試料の容量制御あるいは容量コントロールを、分析区域の拡散方向における後方あるいは下流側に配置する必要がある。検査における容量制御の配置によって、分析に用いる試料の量を変えることができる。
【0058】
1. ある一定の試料の量に本検査装置を合わせるには、容量制御を、検査区域の数ミリメートル下流側に配置する。この場合、最初の3つの部分の幅を縮小して、本分析装置で予定されている試料の最少量によって検査区域で陽性のシグナルが得られるようにする。なお、この試料は検出可能な限界濃度の検体を含んだものである。試料の量が100μl 未満の場合、この幅は5ミリメートル未満であり、試料の量が20 μl 未満の場合、この幅は2ミリメートル未満である。
【0059】
この幅を決定した後、検査区域と容量制御の間の距離を広げ、設定された試料の量で容量制御がシグナルを発し、それよりも少ない量の場合はシグナルを発しないようにする。このように制御される試料の量に関しては、通常、90% を越える精度を得ることができる。100 μl未満の量の試料に対しては、分析部分の長さは70ミリメートル未満、幅は5ミリメートル未満、面積は 450 mm2 未満でなければならない。
【0060】
我々は、通常使用される1つまたは複数の素材(例えば、セルロースあるいはセルロース誘導体、ナイロン、高密度ポリエステル.タイプの繊維状ポリマーあるいは微孔性ポリマーなど)から成る膜について、分析区域および容量コントロール区域を含む部分として定義される分析部分の面積が、試料 1 μlにつき4.5 mm2 以下、すなわち 10 μl につき 45 mm2 以下あるいは 100 μl につき 450 mm2 以下でなければならないことを特定した。
【0061】
2. 最初の3つの部分のそれぞれの長さと幅を必要最小限に、すなわち100 μl 未満の量の試料に対して分析部分の長さを70ミリメートル未満に、その幅を5ミリメートル未満に、その面積を450 mm2 未満にした後、検査における試料の最小量を特定するには、検出可能な限界濃度の検体を含む様々な量の試料を用いて分析を行う。これにより、シグナルが得られる最少量が特定される。
【0062】
この後は、この最小量の試料を用いて何度か分析を行い、容量制御の位置を変えてシグナルが得られる最大の距離を見つければよい。
【0063】
容量制御を上記の距離に配置した後は、この容量制御のシグナルの発信によって、最少量の試料が本検査装置内で十分に拡散したことを知ることができる。ここで、吸収性物質と称される最後の部分は、作動制御のバンドのできるだけ近くに配置する。その目的は、分析時間を短縮し、できるだけ迅速に結果を得られるようにすることである。
【0064】
第一の実施態様では、容量制御は、同時に検査の作動制御でもある。通常、作動制御は、膜上に固定されたリガンドによる指示試薬の捕捉で構成される。特定の場合において好ましい第二の実施態様では、容量制御が、実際には、試料中に含まれる検体(いわゆる参照検体)の捕捉で構成されていてもよい。指示試薬によって容量制御を視覚化することができる。 この指示試薬は、分析結果の視覚化手段と同一であるか、あるいは異なっていてもよい。
【0065】
このコントロールは試料の量に直接左右されることはないため、分析対象の検体とは別の検体、つまり試料中に常に存在する検体の検出によって試料の量をコントロールしたい場合に有用である。 このコントロールはまた、試料の量ではなく、参照検体のある一定の量と比べて分析結果を対比する必要がある場合にも有用である。例えば、血清アルブミン、涙液中のアルブミン、種々のタイプの免疫グロブリン、または、検出される検体についての結果を通常対比する他のあらゆる検体を挙げることができる。同様に、検出される検体の代謝における前駆体、代謝産物または競合化合物も挙げることができる。
【0066】
この第二の実施態様の特徴は、容量制御が、試料の容量ではなく、試料に含まれる検体についての一定の容量のキャリブレーションを行うことである。この実施態様は、分析の目的が、単純に検体の存在または含有率を特定することではなく、いわゆる参照検体に比べて異常な検体の濃度を特定する場合に有用である。例えば、アルブミン、血中または他の組織中に存在する種々のタンパク質、様々なクラスの免疫グロブリンを挙げることができるが、これらに限定されることはない。例えば、ある抗原に特異的な抗体の含有率を、他の抗原に特異的な抗体の含有率を用いて比較または特定することもできる。
【0067】
前記の2つの実施態様では、容量制御の位置または装置の最初の部分のサイズを変更しただけで、キャリブレーションされた容量または参照検体の量が変わることに留意しなければならない。
【0068】
前記2つの実施態様から導かれる態様では、1つまたは複数の参照検体の容量および量をコントロールすることもでき、また複数の参照検体の量のコントロールを検討することもできる。
【0069】
また、容量制御を用いて、インビボで流体または試料の流量を特定したり、これらの粘性を一時的な分析により特定することも可能である。以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されることはない。
【0070】
【実施例1】
この実施例は、サンドイッチ法に基づいた、ヒト涙液の総 IgE 検出のための迅速側方免疫クロマトグラフィー検査に関する。涙液の総 IgE の検出は特定の困難を伴う。 例えば、ほとんどの場合、涙液とその流量は非常に少ないため、その採取操作は難しく、医師からはほとんど評価されていない。
【0071】
刺激性物質により涙液の分泌を促進することなく、なるべく簡便に試料を採取し、少量の涙液を用いて適切な時間で分析を行うため、本発明に従って検査装置を開発した。
【0072】
当該装置は、指示試薬の貯槽の機能を併せもつフィルター - 芯, IgE の検出区域を有する膜、および作動制御を含む。 この作動制御は、試料容量のキャリブレーションの役割をも果たし、指示試薬の捕捉によって機能する。当該検査装置は、幅1.75ミリメートル、全長55ミリメートルであり、インビボでの試料採取に用いられる長さ7 mmのフィルター -芯部分を有する。 10 μl の試料に対して作用するよう、本分析装置を調整した。従って、本装置の分析部分の面積は 45mm2未満である。
【0073】
医師は、涙液の採取を行う必要はなく、眼角の結膜嚢下部に検査装置を配置するだけでよい。当該装置のサイズおよび構成は、最少量の涙液に対して最適化されている。ほとんどの患者において、当該検査装置と眼の接触時間は3分間未満である。採取された涙液の量は作動制御によってキャリブレーションされる。つまり、この作動制御は容量制御の代わりにもなる。十分な量(10μl)が採取されるとシグナルが発せられる。このことにより、採取および結果について優れた再現性を発揮することができる。
【0074】
容量制御が可視シグナルを発した場合、当該装置によって10μlの涙液が採取されたことを示す。このとき、当該装置を眼から離し、採取した試料を当該分析装置全体に拡散させるための溶液に接触させる。これを実施するために、30μl の脱塩水を用いるが、この分析が最適に機能するよう定義された組成を有する他の溶液を使用することもできる。
【0075】
当該装置は様々な試料について有効であり、結果の判定(読み取り)と、公知の定量法によって測定された IgE 含有率との間に、満足のゆく一致性が認められた。また、この同じ検査装置を用いて、アレルギー性鼻炎の疑いのある場合に、鼻汁中の総 IgE を検出することもできる。また、当該検査装置に変更を加えて、唾液中、または他のあらゆる体液中の総 IgEを検出することもできる。
【0076】
本発明の検査装置は、親和反応または非親和反応を用いたあらゆる分析に対して適用可能であり、内部作動コントロールを備えている。また本発明の検査装置は、支持体に固定された試薬を含み、この支持体は膜であってもよいがそれに限定されることはなく、さらに、指示試薬が使用されることを特徴とする。 この指示試薬には、発色を呈する粒子状成分または反応性分子が含まれていてもよい。
【0077】
これらの粒子状成分または反応性分子としては例えば酵素が挙げられるが、これに限定されることはない。これらの粒子状成分または反応性分子の反応により、発色を呈することもあり、発色を呈しないこともあるが、結果が表示される。
【0078】
本装置は、抗要素との親和反応に関係する可能性のある、あらゆる要素の検出に使用することができる。
【0079】
本明細書に記載の「要素」とは、リガンド - 親和物質システム、特に「抗要素」との親和反応に関わる可能性のある物質、組成物、粒子をあらわしている。従って、「要素」という言葉に与えられる一般的意味は、「抗要素」という表現も包含する。 「要素」および「抗要素」は、互いに相補的で親和性のある抗原および抗体、あるいはその逆を表すことがあるが、それらに限定されることはない。
【0080】
本検査装置により検出される要素として、生物学的要素、抗体、抗原、化学的要素、生化学的要素などを挙げることができる。本検査装置および本方法は、1つまたは複数の感染症のあらゆる生物学的マーカーの検出に適用することができる。この検出には、例えば血清検査、抗原検出検査などが挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0081】
また、本検査装置および本方法は、検出する要素が、単独のタイプの抗体または複数のタイプの抗体、クラスまたはサブクラスである場合にも適用することができる。特定の例として、血清中のHIVまたはクラミジアの測定が挙げられるが、本発明の請求項はこれらに限定されることはない。これらの例において、本装置および本方法を用いることにより、血清または他の試料における特定の抗原に対する抗体の含有率を、他の抗原に対する抗体の含有率と比べてキャリブレーションを行って、特定または評価することができる。
【0082】
さらに、本検査装置および本方法は、検出する要素が、1つまたは複数の疾患に特異的な1つまたは複数の抗原である場合にも適用することができる。
【0083】
さらに、本検査装置および本方法は、治療上の検査においても適用することができる。
【0084】
さらに、本検査装置および本方法は、ヒト組織、動物組織あるいは植物組織など、また固体試料あるいは液体試料など、あらゆるタイプの試料について適用することができる。また本検査装置および本方法は、身体分泌物、粘液、汗、涙液、鼻汁、唾液、体液、膿など、あらゆるタイプの試料について適用することができるが、これらに限定されることはない。
【0085】
本検査装置により、例えば、膿瘍液、ひょう特徴を特定することができるが、これらに限定されることはない。
【0086】
さらに、本検査装置は、例えば小児や乳児などから採取した少量の試料についての、あらゆるインビトロ分析に適用することができる。
【0087】
さらに、本検査装置により、例えば、微生物、腐敗マーカー、または他の生物学的、生化学的、あるいは化学的なあらゆるマーカーを検出する目的などで、肉を試料とした分析を行うこともできる。
【0088】
つまり、本検査装置により、例えば、ヒトの健康診断に関する、採取困難な少量の試料に含まれる検体など、あらゆる検体の検出が可能となる。
【0089】
本発明は、要素、化合物または物質を検出したり、その含有率を特定する必要がある、生物学研究、医学的診断、ならびに獣医学、農学、農産物加工学、食物学などのあらゆる診断学および分析学、ならびに評価学に適用可能である。本発明はまた、工業、および工業分野で使用されるあらゆる定性的な検出プロセスに適用することができる。
【0090】
本検査装置では、人間のオペレーターが行う視覚による読み取り、または読み取り装置を用いることができる。この読み取り装置は、データ処理装置に接続していてもよく、接続していなくてもよい。
Claims (11)
- 試料に含まれる検体の側方免疫クロマトグラフィーによる検出装置であって、
当該装置では結果の視覚表示が発色と関連しており、
前記試料の量が20μl未満であり、
当該装置は少なくとも、容量制御および前記検体を捕捉する固定リガンドを有する検査区域を含む反応支持体と、前記試料と接触することにより前記試料をインビボで直接採取する接触区域を含む芯と、を含み、
前記芯が、前記反応支持体の上流側に備えられており、
前記容量制御が、前記検体とは別の物質を感知する構成要素からなり、
前記容量制御は、当該装置の作動について表示するために、前記反応支持体における前記検査区域の下流側に設置されており、
前記反応支持体および前記芯の幅が2mm未満である装置。 - 涙液である試料に含まれる検体の側方免疫クロマトグラフィーによる検出装置であって、
当該装置では結果の視覚表示が発色と関連しており、
前記試料の量が20μl未満であり、
当該装置は少なくとも、容量制御および前記検体を捕捉する固定リガンドを有する検査区域を含む反応支持体と、前記試料と接触することにより前記試料をインビボで直接採取する接触区域を含む芯と、を含み、
前記芯が、前記反応支持体の上流側に備えられており、
前記容量制御が、前記検体とは別の物質を感知する構成要素からなり、
前記容量制御は、当該装置の作動について表示するために、前記反応支持体における前記検査区域の下流側に設置されており、
前記反応支持体および前記芯の幅が2mm未満である装置。 - 前記接触区域を眼角の結膜嚢下部に配置することにより前記涙液を採取する、請求項2に記載の装置。
- 設定された試料の量で前記容量制御がシグナルを発するように、前記容量制御の位置が調整されている、請求項1〜3のいずれかに記載の装置。
- 前記反応支持体が、セルロース、セルロース誘導体、ナイロン、繊維状ポリマー、微孔性ポリマー、植物性繊維、動物性繊維、鉱物性繊維、または合成繊維などの、容器としての役割を果たす物質からなる、生物学的分子の吸収力が弱い膜で構成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の装置。
- 前記芯は試料を装置に接触させるとともにフィルターの役割を果たすことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の装置。
- 前記検体とは別の物質が、前記検体に特異的な親和性物質と発色標識との複合体である遊離の指示試薬であり、
当該装置がさらに、検査用試料の受け入れ用の膜からなる貯槽を前記反応支持体の上流側に備えており、この膜は、前記検体と前記指示試薬を接触させるために前記指示試薬と連結していることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の検出装置。 - 当該膜が、セルロース、セルロース誘導体、ナイロン、繊維状ポリマー、微孔性ポリマー、植物性繊維、動物性繊維、鉱物性繊維、または合成繊維などの、容器としての役割を果たす物質からなる、生物学的分子の吸収力が弱い膜であることを特徴とする、請求項7に記載の装置。
- 前記芯が、前記接触区域と、その下流側に配置される前記貯槽とを構成していることを特徴とする、請求項7または8に記載の装置。
- 前記発色標識が、コロイド金または金属塩またはラテックスビーズの錯体でありうる粒子状の着色物質を含んでいることを特徴とする、請求項7〜9のいずれかに記載の装置。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の装置を含み、分析結果が器具によって読み取られることを特徴とする、分析用セットまたは分析用キット。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
FR99/14688 | 1999-11-19 | ||
FR9914688A FR2801386A1 (fr) | 1999-11-19 | 1999-11-19 | Dispositif de test pour l'analyse de faibles volumes d'echantillons par des methodes immunochromatographiques |
PCT/FR2000/003219 WO2001036964A2 (fr) | 1999-11-19 | 2000-11-20 | Dispositif de test pour des echantillons de petits volumes (1 a 100 microlitres) |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005529305A JP2005529305A (ja) | 2005-09-29 |
JP2005529305A5 JP2005529305A5 (ja) | 2008-10-23 |
JP4470354B2 true JP4470354B2 (ja) | 2010-06-02 |
Family
ID=9552408
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001538801A Expired - Lifetime JP4470354B2 (ja) | 1999-11-19 | 2000-11-20 | 1〜100ulの試料のためのインビボ検査装置 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP1305629A2 (ja) |
JP (1) | JP4470354B2 (ja) |
KR (1) | KR20030031878A (ja) |
AU (1) | AU1869101A (ja) |
FR (1) | FR2801386A1 (ja) |
WO (1) | WO2001036964A2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7066623B2 (en) * | 2003-12-19 | 2006-06-27 | Soo Ghee Lee | Method and apparatus for producing untainted white light using off-white light emitting diodes |
ES2332523T3 (es) | 2004-02-09 | 2010-02-08 | Rapid Pathogen Screening Inc. | Metodo para el diagnostico rapido de blancos en fluidos corporales humanos. |
US8445293B2 (en) | 2005-02-09 | 2013-05-21 | Rapid Pathogen Screening, Inc. | Method to increase specificity and/or accuracy of lateral flow immunoassays |
US9046518B2 (en) | 2009-04-09 | 2015-06-02 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Detector and detection method |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT1227293B (it) * | 1988-10-06 | 1991-04-05 | Boehringer Biochemia Srl | Dispositivo e metodo per la diagnosi di gravidanza |
US5648274A (en) * | 1991-05-29 | 1997-07-15 | Smithkline Diagnostics, Inc. | Competitive immunoassay device |
US5356782A (en) * | 1992-09-03 | 1994-10-18 | Boehringer Mannheim Corporation | Analytical test apparatus with on board negative and positive control |
US5714341A (en) * | 1994-03-30 | 1998-02-03 | Epitope, Inc. | Saliva assay method and device |
US6653066B1 (en) * | 1994-06-17 | 2003-11-25 | Trinity Biotech | Device and method for detecting polyvalent substances |
US5821073A (en) * | 1996-05-09 | 1998-10-13 | Syntron Bioresearch, Inc. | Method and apparatus for single step assays of whole blood |
-
1999
- 1999-11-19 FR FR9914688A patent/FR2801386A1/fr not_active Withdrawn
-
2000
- 2000-11-20 AU AU18691/01A patent/AU1869101A/en not_active Abandoned
- 2000-11-20 KR KR1020027006706A patent/KR20030031878A/ko not_active Application Discontinuation
- 2000-11-20 EP EP00981444A patent/EP1305629A2/fr not_active Withdrawn
- 2000-11-20 JP JP2001538801A patent/JP4470354B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 2000-11-20 WO PCT/FR2000/003219 patent/WO2001036964A2/fr not_active Application Discontinuation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
AU1869101A (en) | 2001-05-30 |
WO2001036964B1 (fr) | 2002-07-25 |
KR20030031878A (ko) | 2003-04-23 |
EP1305629A2 (fr) | 2003-05-02 |
WO2001036964A2 (fr) | 2001-05-25 |
FR2801386A1 (fr) | 2001-05-25 |
JP2005529305A (ja) | 2005-09-29 |
WO2001036964A3 (fr) | 2001-11-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0335244B1 (en) | Solid-phase analytical device and method for using same | |
EP0389003B1 (en) | Solid-phase analytical device and method for using same | |
EP1003037B1 (en) | Analytical test device and method of use | |
US6214629B1 (en) | Analytical test device and method for use in medical diagnoses | |
US9128085B2 (en) | Rapid test for glycated albumin in blood | |
CN111033226A (zh) | 用于定量分析的新型通用检验系统 | |
US20100284857A1 (en) | Portable Diagnostic Device and Method for Determining Temporal Variations in Concentrations | |
EP0319294A2 (en) | Improved membrane assay using focused sample application | |
US20130295583A1 (en) | Method to Increase Specificity and/or Accuracy of Lateral Flow Immunoassays | |
US20140170766A1 (en) | Aptamer Based Point-of-Care Test for Glycated Albumin | |
JP2008537145A (ja) | 半定量的免疫クロマトグラフ装置 | |
KR20080035001A (ko) | 측면 이동되는 면역크로마토그라피법에 의한 검체 분석 | |
KR20070101258A (ko) | 면역 크로마토그래피용 시험구 및 이것을 사용한 반정량방법 | |
WO2013122121A1 (ja) | イムノクロマト用検査器具、分析装置、および分析方法 | |
US9165357B2 (en) | Methods for determining a wavefront position on a test strip | |
KR20190058357A (ko) | 고농도 검체 내 표적물질 정량화가 가능한 광범위 체외 진단 키트 | |
KR101854240B1 (ko) | 후크 효과가 없는 면역크로마토그래피 스트립 센서 | |
JP4470354B2 (ja) | 1〜100ulの試料のためのインビボ検査装置 | |
JP2009192222A (ja) | 免疫学的測定方法 | |
AU2002225017A1 (en) | Test device | |
WO2002056019A1 (en) | Test device | |
EP0253581B1 (en) | Analytical element having water-soluble polymers and determinations using same | |
DE69024936T2 (de) | Vorrichtung zur Bestimmung und semiquantitativen Messung von Komponenten | |
JP3053494U (ja) | 検査具 | |
JP3385377B2 (ja) | 免疫測定具 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A524 | Written submission of copy of amendment under section 19 (pct) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524 Effective date: 20051019 |
|
A625 | Written request for application examination (by other person) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625 Effective date: 20071112 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20080125 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20080125 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080409 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080828 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20080828 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20080828 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20080911 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090630 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090826 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091110 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100107 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100209 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100222 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312 Year of fee payment: 3 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 4470354 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130312 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140312 Year of fee payment: 4 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140312 Year of fee payment: 4 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |