JP4469142B2 - 簡易ろ過装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、山間地等を切り開いて形成される宅地造成地の現場や河川工事、下水工事、港湾工事、トンネル工事の現場等で発生する汚濁した懸濁水を浄化して排出させるための簡易ろ過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、宅地造成工事や河川工事等においては、これに伴って発生する土砂等を含む懸濁水を浄化させて排出させるための浄化処理が行なわれている。この懸濁水の浄化処理に関して、例えば以下のような技術のものが知られている。
(イ)(特許文献1)には、開口部を紐で開閉自在に形成したメッシュ状の布袋と、懸濁水の取入れ口内側管周りに前記開口部を締め付けてろ過部を形成した状態の前記布袋を収納する容器と、を備え、取入れ口内側管の先端部に前記布袋の開口部を締め付け時に係止させるフランジを設けたろ過装置が開示されている。
(ロ)(特許文献2)には、円筒状の処理槽に、発泡樹脂材と繊維状片とでマット状に構成した不織布とを合着して細片状に裁断したろ材を装入し、そのろ材のろ材層の下方には、曝気用の散気管と、ろ材の撹拌管とを設け、一方、処理槽の側壁には原水の供給口を開設し、処理槽の上縁部には溢流樋を設けてなる汚水処理用のろ過装置が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−187406号公報
【特許文献2】
特開平9−327696号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術は以下のような課題を有していた。
(イ)(特許文献1)に記載のろ過装置は、ろ過された土砂等が布袋内に溜まるので、土砂の蓄積に伴って次第にろ過効率が低下して満杯になると水が流れなくなり、フランジ部から布袋を取り外して交換することが必要となり現場での作業能率が悪く、浄化処理を効率的に行えないという課題があった。
(ロ)(特許文献2)に記載のろ過装置はろ過された土砂を取り除く搬出装置や曝気装置を必要として大掛かりになるため、広い設置面積や電源等が確保されるような場所に限定され汎用性に乏しい上に、ろ材に土砂が詰まって目詰まりしやすくメンテナンス性に欠けるという課題があった。
本発明は上記課題を解決するもので、軽量で搬送性に優れ設置が簡単でどこでも適用でき、ろ過特性やメンテナンス性に優れ、工事現場等で容易に浄化処理を行うことができるとともに、折り畳み自在で収納に場所を取らない簡易ろ過装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の簡易ろ過装置は、(a)可撓性シートで形成され、懸濁水が供給される容器体と、(b)略矩形板状に形成され対向する2辺側が縫製又は接着手段で前記容器体の側壁に固定されて支持部を形成し、前記支持部により前記容器体の内底面に立設するように支持されて前記容器体の内部に渡設され内部に充填材が内蔵された複数のろ過袋体と、(c)前記ろ過袋体の下端と接続して前記容器体の外部へろ過水を排出するためのろ過水排出管とを有し、前記容器体が前記支持部により自立するように支持されている構成を有している。
この構成によって以下の作用が得られる。
(a)容器体に懸濁水を供給するだけで、ろ過袋体の表面でろ過された処理水がろ過水排出管から排出できるので、狭い立地条件の工事現場等でも簡単に設置することができ、作業性が改善される。
(b)ろ布で漉し取られた土砂等は容器底部に溜り、ろ過袋体内には蓄積しないので、ろ布によるろ過性能の時間変化が少なく浄水処理性に優れている。
(c)容器内に蓄積された土砂は容器上部の開口部から容易に排出させることができ作業性やメンテナンス性に優れている。
(d)構造が簡単でしかも電源等を要せず動力を用いることなくヘッド差だけで懸濁水のろ過が行なわれるので、経済性と省エネルギー性や汎用性に優れている。
(e)ろ過袋体を容器内に並列に配置しているので、単位スペース当たりのろ過面積を大きくして処理効率を高めることができる。
(f)ろ過水排出管に水貯留袋を接続した場合には、ろ過袋体から排出されるろ過水を溜めることができる。この水貯留袋を足踏みなどで圧迫することによりろ過水をろ過袋体内に逆流させ、ろ布の表面からろ過水を逆方向に滲みださせてろ布の逆洗浄を行うことができ、洗浄の操作性に優れている。
(g)容器体を可撓性シートで構成しているので、工事現場などの懸濁水発生箇所に展開して配置すると、後述の保持部や支持部により使用時には自立するので作業性に(h)容器体が可撓性シートからなるので、軽量で搬送性に優れるとともに、使用しない場合には全体を折り畳むことができ、狭い収納場所でもコンパクトに収納でき、利便性に優れている。
(i)容器体がコンパクトになるので、多数の容器体の持ち運びが容易にでき、突然の増水時等には現場に持ち込んで迅速に対処でき、機動性に優れている。
(j)容器体が可撓性シートからなるので、懸濁水を注入すると懸濁水の自重で完全に拡開しろ過効率を高めることができる。
優れる。
【0006】
ここで、ろ布の素材としては、例えば合成繊維や天然繊維からなる織布又は不織布が適用できる。合成繊維には通常、太さが0.1〜20μm程度のポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール系、ポリフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、酢酸ビニル、四フッ化エチレンなどのものが使用できる。なお、前記繊維の各交点の所定個所を加熱により融着したり接着剤を用いて接着したりして固定し、全体を補強すると共に、懸濁水中の固体粒子の大きさに応じてその捕捉率を調整するようにしてもよい。また、ろ布の素材を、懸濁水中の帯電した固体粒子の付着を妨げるイオン交換樹脂で構成したり、ろ布部の表面をイオン交換樹脂で部分的に被覆したりして、固体粒子の付着を抑制して、ろ過処理中の目詰まりを防ぐようにすることも可能である。
略矩形板状のろ過袋体内に内蔵される充填材は、水透過性と形状保持性に優れたヘチマロン(登録商標)等の合成樹脂製や金属製等のクッション状や、多孔板状、格子状、フレーム状のものが適用でき、これによって、容器体内に立設されるろ過袋体の形状を保持させ、水透過性を確保して、所定のろ過性能を発揮させることができる。
ろ過袋体は略矩形板状の対向する2辺側が縫製又は接着手段で容器体の側壁に固定されて支持部を形成し、支持部により容器体の内底面に立設するように支持され、4〜10枚のろ過袋体同士が例えば30〜200mm、好ましくは50〜150mmの間隔で互いに平行になるように配置されている。これは懸濁水の汚濁度や土砂等の種類にもよるが、この間隔が50mmより少なくなるにつれ、容器体内に供給される懸濁水がろ過袋の面に沿った流れが妨げられて、ろ布表面に土砂等が付着し易く目詰まりする傾向が現れ、逆にこの間隔が150mmを越えるにつれ容器体内に配置されるろ過袋体の数が少なくなってろ過面積が減り、ろ過効率が低下する傾向が現れ、これらの傾向は30mmより小さくなるか、200mmを越えるとさらに顕著になるからである。
容器体は、防水性の布帛や合成樹脂製のシート、ターボリン等の可撓性シートを縫製又は接着して箱型や円筒状等に形成される。この容器体は、全体を折り畳むことにより嵩張ることなく収納効率を高めることができる。
【0007】
ろ過水排出管は、塩化ビニルや、軟質ビニル等の合成樹脂からなりその一端部側がろ過袋体の縁部に接着手段や縫製手段を用い挿入された状態で固定され、他端部側が容器体底部側の側部等から外部に向けて貫通した状態に固定されており、容器体内に平行配置された各ろ過袋体のろ布でろ過された処理水が外部に自然放水できるようになっている。なお、このろ過水排出管の容器体側部等に藁やフェルト等の水が透過できる芯材を予め充填配置しておき、ろ過水排出管が圧迫されて潰されても、ここで閉塞されて処理水の流れが止まることがないようすることもできる。
【0008】
請求項2に記載の簡易ろ過装置は、請求項1に記載の発明において、前記容器体が、各隅部が両辺端部を縫着や接着で柱状に形成された保持部で略箱状に形成されている構成を有している。
この構成によって、請求項1の作用の他、以下の作用が得られる。
(a)容器体を可撓性シートで構成しているので、工事現場などの懸濁水発生箇所に展開して配置すると、保持部や支持部により使用時には自立するので作業性に優れる。
【0009】
ここで、可撓性シートを素材として容器体を各隅部が両辺端部を縫着や接着で柱状に形成された保持部で略箱状に形成することができる。
【0010】
ろ過袋体が、内部に充填剤を内蔵して略矩形状に形成され、その一端辺側が容器体の中心部に配置された中心支持体に連設されて放射状に配列された複数のろ過袋体であって、容器が円筒状に形成された構成を有している場合、円筒状に形成された容器体の中にろ過袋体が放射状に配列されるので、懸濁水を保持する際の安定性に優れている。また、簡易ろ過装置を安定配置できるので、供給される懸濁水の流量が多い場合でも浄化処理が容易に行える。
【0011】
請求項3に記載の簡易ろ過装置は、請求項1又は2に記載の発明において、前記充填材が網状、塊状、クッション状、格子枠状の材料のうち少なくとも1つ以上から形成されて構成されている。
この構成によって、請求項1又は2の作用の他、以下の作用が得られる。
(a)ろ過袋体内に内蔵される充填材が網状、塊状、クッション状、格子枠状の材料のうち少なくとも1つ以上から形成されているので、容器体内に懸濁水が多量に供給されてもろ過袋体の形状を適正状態に保持させ、ろ過性能の劣化を防止して効率的な浄化処理を行うことができる。
ここで、充填材としては、前述の水透過性のよい格子状や多孔状、立体網状、クッション状などに形成された素材のものが好適に用いられる。ろ過袋体に内蔵される充填材の厚みは5〜30mm程度とするのが好ましい。これはろ過袋体や容器体のサイズや、ろ布のろ過特性などにもよるが、厚みが5mmより薄くなるにつれ、袋状に形成したろ布同士が密着して中に処理水の流路を形成させるのが困難になる傾向が現れ、逆に30mmを超えるにつれ、容器体内に内蔵できるろ過袋体の個数が減ったり、ろ過袋体間に適正な間隔を保持させたりするのが困難となって、ろ過効率が低下する傾向が生じるからである。その他、水透過性を有する充填材の素材としてはウレタン樹脂などの合成樹脂や金属線を編んで構成した網状、メッシュ状のもの等の他に、合成樹脂、セラミックス、金属などからなる3次元網目構造を有して形成されたバルクのものや、連通気孔や溝部を有した多孔質体のもの、棒状体を間隔をおいて積層させ格子状に形成したものなどが該当する。
【0013】
請求項4に記載の簡易ろ過装置は、請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の発明において、前記容器体の内底面と前記ろ過袋体の下端との間に10〜150mmの間隔をあけて懸濁物貯留部が形成されて構成されている。
この構成によって、請求項1乃至3の内いずれか1項の作用の他、以下の作用が得られる。
(a)容器体の内底面と前記ろ過袋体の下端との間に所定の懸濁物貯留部が所定の間隔で形成されているので、ろ布の表面で漉し取られた土砂が容器体の底部に沈殿させておくことができ、ろ過袋体の上部が土砂で覆われることがなく、ろ過面積を確保でき、安定的に浄水処理を行うことができる。
ここで、懸濁物貯留部の間隔が10mmより少ないと、十分な量の土砂を貯留することができなくなり簡易ろ過装置で処理できる浄水処理量が低下する。逆に150mmを越えると、貯留される土砂等の量が増えて浄水処理後における移動や懸濁物の排出等の取り扱いが不便になるので好ましくない。
【0014】
請求項5に記載の簡易ろ過装置は、請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の発明において、前記容器体の側面に棒状又は細長板状、面板状、面格子状の補強部材が水平方向及び/又は垂直方向に配設されて構成されている。
この構成によって、請求項1乃至4の内いずれか1項の作用の他、以下の作用が得られる。
(a)容器体の側面に補強部材が配設されているので、容器体内が懸濁水で満たされても、全体がその重量で膨らんで変形し懸濁水が溢出したりするのを防止でき、各ろ過袋体間の間隔を一定に保持させてろ過効率が低下するのを防止して、適正状態に維持させることができる。
(b)補強部材が設けられているので、容器体の折り畳みやその後の展開が容易になり取り扱い性に優れており、現場での設置作業が迅速に行える。
(c)ろ過装置が自重で変形しないので道路側溝等に容易にはめ込むことができ、道路側溝内の水をろ過するろ過装置として好適に使用できる。
ここで、補強部材としては、比較的硬質の合成樹脂や、アルミ合金やスチール等の金属製の棒状体や、細長板状体、面板状体、面格子状体のものなどが適用でき、容器体の側部に水平方向や垂直方向に係止部材を介して取り付けたり、又は接着剤等を介したりして直接貼着されて用いられる。
【0015】
請求項6に記載の簡易ろ過装置は、請求項1乃至5の内いずれか1項に記載の発明において、前記容器体の側面に袋状に形成された棒状の収納部と、前記収納部に棒状の補強部材が挿入されて固定されている構成を有している。
この構成によって、請求項1乃至5の内いずれか1項の作用の他、以下の作用が得られる。
(a)容器体の側面に補強部材が配設されているので、容器体内が懸濁水で満たされても、補強部材側がその重量で膨らむことがなく、各ろ過袋間の間隔を一定に保持させてろ過効率が低下するのを防止できる。
【0016】
請求項7に記載の簡易ろ過装置は、請求項1乃至6の内いずれか1項に記載の発明において、前記容器体の上部の対向する上辺部に吊り手部が設けられて構成されている。
この構成によって、請求項1乃至6の内いずれか1項の作用の他、以下の作用が得られる。
(a)上辺部に吊り手部が設けられているので、全体が折り畳まれた簡易ろ過装置を容易に持ち運ぶことができ、迅速に現場に配置して緊急時にも対応でき、取り扱い性に優れている。
(b)上辺部の吊り手同士をロープなどで縛って連結することができ、懸濁水を満たすことによって広がりやすい容器体の開口部を規制して、内部のろ過袋体の間隔を適正に維持させることができる。
【0017】
ここで、ろ布の表面を、シリコン、ウレタン、四フッ化エチレン、アクリル等の合成樹脂の微粒子を集合させて粒子間に流路を形成したスクラム構造により被覆して構成することができる。
この構成によって、以下の作用が得られる。
(a)ろ布が合成樹脂の微粒子からなるスクラム構造を有した層で被覆されているので、合成樹脂の微粒子が敷き詰められて形成されたその表面部で懸濁水中の粒子を確実に捕捉して、内部への侵入を阻止でき、目詰まりを効果的に防止することができる。
(b)水分子や水に溶解したミネラル分等は容易に被覆層を透過するので、ミネラル分を含む清水を大量に得ることができる。
(c)四フッ化エチレン(商品名テフロン(登録商標))やこれをコーティング材として用いた場合には、懸濁水中の固形分に対する付着性が少なく、対目詰まり性に優れている。
ここでスクラム構造は、溶剤中に分散させたポリウレタン樹脂等の合成樹脂の1μm〜2000μm粒径の微粒子をろ布部上に吹き付けることにより微粒子同士が網目状に接合した層を形成させたり、繊維質のものに微粒子を混合攪拌して分散させ、繊維質又は微粒子を部分的に融着させたりすることで形成できる。
【0018】
更に、ろ布の表面に被覆された前述のスクラム構造の層厚が前記ろ布の層厚に対して10〜30%であるように構成することができる。
この構成によって、以下の作用が得られる。
(a)スクラム構造の層厚が特定範囲になっているので、ろ過処理量とその目詰まり特性とをバランスさせ、造成現場等の懸濁水等の大量処理を効率的に行なうことができる。
(b)微細粒子に対しても目詰まりを少なくできるので、湖、河川、海等で発生するアオコ等のプランクトンの分散除去にも使用できる。
ここで、ろ布の層厚に対するスクラム構造の層厚は懸濁水の固形分濃度やその種類などにもよるが、10%より少なくなるとろ布部においてろ過される固形分の付着性が大きくなる傾向が表れ、短期間で逆洗処理が必要となるので好ましくない。逆に30%を超えるとろ過処理流量が低下する傾向にあるので好ましくない。
【0019】
請求項8に記載の簡易ろ過装置は、請求項1乃至7の内いずれか1項に記載の発明において、前記容器体がその底部に前記ろ過袋体に連通されたろ過水貯留部を備え、前記ろ過水排出管が前記ろ過水貯留部に接続されて構成されている。
この構成によって、請求項1乃至7の内いずれか1項の作用に加えて、以下の作用を有する。
(a)容器体の底部にろ過水を一定量貯留できるろ過水貯留部が設けられているので、各ろ過袋体から個別にろ過水を取り出す場合のような取り出し水量のばらつきがなく、ろ過水をろ過水排出管から安定した水量で排出できる。
(b)ろ過水排出管をバルブなどで閉止したり、管の部分を折り曲げたりして、水が漏れないように維持させた後、ろ過水貯留部内を加圧し、ろ過水貯留部内のろ過水をろ過袋体に逆流させることで、ろ布上の固形分を除去して洗浄することができ、メンテナンス性に優れている。
ここで、ろ過水貯留部は容器体の全内容積に対してその20分の1から10分の1の内容積を有して底部に設けられたろ過水を貯留するタンクであり、バルブなどで開閉されるろ過水排出管が接続されて用いられる。ろ過水貯留部の内容積が容器体の内容積の20分の1より少なくなると、排出するろ過水の水量の均一化が困難となる傾向が表れ、逆に10分の1を超えると相対的にろ過袋体の大きさが制限されて、ろ過処理量が大きく減少する傾向が生じるので好ましくない。
【0020】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
本発明の実施形態1に係る簡易ろ過装置について説明する。
図1は実施の形態1の簡易ろ過装置の斜視図であり、図2はその平面図であり、図3は側面断面図であり、図4は正面断面図であり、図5は簡易ろ過装置を折り畳んだ状態の斜視図である。
図1〜4において、10は実施の形態1の簡易ろ過装置、11は懸濁水がその上部の開口部11aから供給され防水性の布帛やターボリン等の可撓性シートを素材として各隅部が両辺端部を縫着や接着で柱状に形成された保持部11bで略箱状に形成された容器体、12〜15は容器体11内にその略矩形板状の対向する2辺側が縫製又は接着手段で容器体11の側壁に固定されて支持部11b´を形成し、支持部11b´により容器体11の内底面に立設するように支持され互いに手の差し入れられるぐらいの間隔Dをおいて渡設されたろ過袋体、16は合成樹脂製の線状物を絡ませ所々を溶着させてクッション状に形成された手板状でクッション状の充填材、17はろ過袋体12〜15の下端部側にその一端部側が挿入され他端部が容器体11の側部から外に引き出されて配置されたろ過水排出管である。
容器体11はその内側部において、各ろ過袋体12〜15のそれぞれの対向する2辺側端部を縫製して、ろ過袋体12〜15が互いに50〜150mm程度の間隔Dを有するように平行に渡設されている。なお、容器体11の内底面とろ過袋体12〜15の下端との間に10〜150mmの懸濁物貯留部が間隔Hを設けて、ここに懸濁物を溜めることができるようにしている。
【0021】
容器体11の側面には袋状に形成された棒状の収納部11cが2箇所上下平行に水平配置されており、硬質の合成樹脂からなる棒状の補強部材11c´がここに挿入されて固定されている。なお、容器体11の上部には吊り手11eが設けられており、簡易ろ過装置10の運搬の際の取り扱いを容易にすると共に、折り畳まれた簡易ろ過装置をロープ等で縛って梱包する際等の利便性を高めている。
ろ過袋体12〜15は、合成繊維や天然繊維からなる織布又は不織布からなるろ布を縫製して略矩形板状に形成されている。その内部には充填材16が内蔵されて袋状に密閉され、下端部側にろ過水排出管17が挿入固定されている。
ろ過水排出管17は防水性の布帛やシート、合成樹脂管等でパイプ状やチューブ状に形成され、容器体11の側部孔11dを貫通して配置され、容器体11内部のろ過袋体12〜15で浄化された処理水が外部に排出されるようになっている。
簡易ろ過装置10は図1に示すように広げて設置した時の高さが200〜500mm、縦幅が300〜2000mm、横幅が200〜1000mmの略箱状に形成され、収納時や持ち運び時には図5に示すように正面側から折り畳んで、ロープ18等で縛ることにより全体をコンパクトにでき、収納性や取り扱い性に優れている。
【0022】
次に、以上のように構成された簡易ろ過装置10を用いて懸濁水の浄化処理を行う方法について説明する。
まず、図5に示すように折り畳んだ状態の簡易ろ過装置10を、図1に示すように工事現場などの懸濁水発生箇所に展開して配置すると保持部11bと支持部11b´により自立する。つぎに容器体11の開口部11aから懸濁水を供給して、懸濁水の水面を上昇させる。
このとき、容器体11には補強部材11c´が設けられているので、容器体11の側面がその水圧で膨出するのが抑制され、各ろ過袋体12〜15が適正位置に保持される。こうして、ろ過袋体12〜15の外側からその内部に内蔵された充填材16側に向かって水圧が付与されて透過水流が発生し、ろ布の表面で懸濁水中の固形分がろ過されて容器体11の底部に沈降する。
一方、ろ布面で浄化された処理水が充填材16の隙間を通ってろ過袋体12〜15の下端側に設けられたろ過水排出管17から外部に排出される。
こうして、簡易ろ過装置10に供給される懸濁水の自重だけで効率的に水処理を行うことができる。
容器体11内に所定量の土砂等が蓄積した時は、吊り手11e等を用いて容器体11を反転させ、内部に貯留させた土砂を所定の場所等に排出して、この簡易ろ過装置10を再度浄化処理に用いることができる。
また、浄化処理が終了した時には、空の簡易ろ過装置10を折り畳んでコンパクトにして、ろ過装置を収納場所に多数収納させることができる。
なお、ろ過水排出管17を袋状などに形成されたろ過水タンクに接続して、ろ過水を溜めておき、このろ過水タンクを加圧して、ろ過水をろ過袋体12〜15に逆流させることもできる。これによって、ろ過袋体12〜15に表面に付着した固形分を有効に除去して、目詰まりさせることなく使用できる。
【0023】
実施の形態1の簡易ろ過装置10は以上のように構成されているので以下の作用を有する。
(a)ろ布で漉し取られた土砂等は容器体11の底部に溜り、ろ過袋体12〜15には蓄積しないので、ろ布によるろ過性能の時間変化が少なく浄水処理性に優れている。
(b)各ろ過袋体12〜15の間隔Dが50〜150mmあけられているので、ろ過中等にろ布表面の目詰まりを防ぐためにブラシを挿入してその毛先で掃引して、ろ布表面に付着した付着層を除去しろ過効率を維持でき、メンテナンス性に優れている。
(c)容器体11内に蓄積された土砂は容器体11上部の開口部11aから容易に排出させることができ作業性やメンテナンス性に優れている。
(d)ろ過袋体12〜15内に充填材16が内蔵されているので、容器体11内に懸濁水が多量に供給されてもその形状を適正状態に保持させ、ろ過性能の劣化を防止して効率的な浄化処理を行うことができる。
(e)容器体11が可撓性シートからなるので、使用しない場合には全体を折り畳むことができ、狭い収納場所でもコンパクトに収納できるとともに、保持部11bや支持部11b´により使用時には自立するので作業性に優れる。
(f)軽量で持ち運びが容易にでき、突然の増水時等には現場に持ち込んで迅速に対処でき、機動性に優れている。
(g)容器体11の内底面に懸濁物貯留部の間隔Hが形成されているので、ろ布の表面で漉し取られた所定量の土砂を容器体11の底部に沈殿させておくことができ、ろ過袋体12〜15の上部が土砂で覆われることがなく、ろ過面積を確保でき、安定的に浄水処理を行うことができる。
(h)容器体11の側面に補強部材11c´が配設されているので、容器体11内が懸濁水で満たされても、補強部材11c´側がその重量で膨らむことがなく、各ろ過袋体間の間隔を一定に保持させてろ過効率が低下するの防止できる。
(i)動力を用いることなくヘッド差だけで懸濁水のろ過が行なわれるので、省エネルギー性に優れている。
(j)懸濁水が供給される容器体11に気泡発生器や曝気装置等を配置することも容易にでき、殺菌や酸素富化などの二次的な水処理を行なって、種々の用途や目的に対応した利便性を付加することもできる。
(k)上辺部に吊り手11eが設けられているので、全体が折り畳まれた簡易ろ過装置を容易に持ち運ぶことができ、迅速に現場に配置して緊急時にも対応でき、取り扱い性に優れている。
(l)簡易ろ過装置10が直方体状に形成されるので、道路の側溝状の部分に嵌め込んで安定した状態に保持して、浄化処理を行うことも可能である。
【0024】
(実施の形態2)
本発明の実施形態2に係る簡易ろ過装置について説明する。
図6は実施の形態2の簡易ろ過装置の斜視図である。
図6において、20は実施の形態2の簡易ろ過装置、21は懸濁水がその上部の開口部21aから供給され防水性の布帛やターボリン等の可撓性シートを素材として略底付き円筒状に形成された容器体、22〜25は容器体21内にその略矩形板状の対向する2辺側が縫製又は接着手段で容器体21の側壁に固定されて支持部21b´を形成し、支持部21b´により容器体21の内底面に立設するように支持されて渡設され充填材が内蔵されたろ過袋体である。
なお、実施の形態2の簡易ろ過装置20は容器体21が略円筒状に形成されている点と、ろ過袋体22〜25のろ布の構造の点とで、実施の形態1のものと異なっているが、その他の構成は略同様であるので、これらについては同一の符号を付してその説明を省略する。
図示するように、容器体21はその上部が開口した開口部21aと底部21bを有した直径が約400〜2000mm、高さが300〜2000mmの略円筒状に形成され、ろ過袋体22〜25にそれぞれ接続されたろ過水排出管17がその側部の下端部側に突出して設けられている。
ろ過袋体22〜25のろ布はその表面が、1μm〜2000μm粒径のポリウレタン樹脂等の粒子をろ布上に吹き付けて粒子を集合させて粒子間に流路を形成したスクラム構造により被覆され、そのスクラム構造の層厚はろ布の厚みの10〜30%にしている。
【0025】
実施の形態2の簡易ろ過装置20は以上のように構成されているので実施の形態1の作用に加えて以下の作用を有する。
(a)ろ布が合成樹脂の微粒子からなるスクラム構造を有した層で被覆されているので、合成樹脂の微粒子が敷き詰められて形成されたその表面部で懸濁水中の粒子を確実に捕捉して、内部への侵入を阻止でき、目詰まりを効果的に防止することができる。
(b)スクラム構造の層厚が適正範囲に設定されているので、ろ過処理量とその目詰まり特性とをバランスさせ、造成現場等の懸濁水等の大量処理を効率的に行なうことができる。
(c)特に四フッ化エチレン(商品名テフロン(登録商標))を用いた場合には、懸濁水中の固形分に対する付着性が少なく、対目詰まり性に優れている。
(d)容器体21が円筒形状に形成されているので、懸濁水が注ぎ込まれるマンホールなどの場所にも好適に簡易ろ過装置20を適用することができる。また、円筒形状なので大容量にも耐えることができる。
【0026】
(実施の形態3)
本発明の実施形態3に係る簡易ろ過装置について説明する。
図7は実施の形態2の簡易ろ過装置の斜視図であり、図8はその要部断面図である。
図7及び図8において、30は実施の形態3の簡易ろ過装置、31は懸濁水がその上部から供給される略底付き直方体状の箱型に形成された容器体、32〜36は容器体31内にその略矩形板状の対向する2辺側が縫製手段や接着手段で支持されて渡設され充填材16が内蔵され下端面が全面又は所定箇所開放されたろ過袋体、37は容器体31の底部に各ろ過袋体32〜36の下部が連通して形成されたろ過水貯留部、38はろ過水貯留部37に接続されたろ過水排出管である。
なお、実施の形態3の簡易ろ過装置30は容器体31の底部にろ過水貯留部37を備え、このろ過水貯留部37にろ過水排出管38が接続されている点で、実施の形態1のものと異なっているが、その他の構成は略同様であるので、これらについては同一の符号を付してその説明を省略する。
図示するように、容器体31はその上部が開口した箱型に形成され縦横の長さが約400〜2000mm、高さが300〜2000mmの直方体状に形成されている。容器体31に渡設されるろ過袋体32〜36はそれぞれの下部がろ過水貯留部37に縫製手段や接着手段、パイプ連結手段などにより連通した状態に配置される。なお、ろ過水貯留部37の上部をなす部分とろ過袋体32〜36とを一枚のろ布で構成して、このろ布を所定長さで繰り返し折り返した状態で容器体31内の側部及びその下部に取り付けて、このようなろ過袋体32〜36とろ過水貯留部37を構成させることもできる。
【0027】
実施の形態3の簡易ろ過装置30は以上のように構成されているので実施の形態1の作用に加えて以下の作用を有する。
(a)容器体31の底部にろ過水貯留部37が設けられているので、ろ過袋体32〜36でろ過されたろ過水をろ過水排出管38から安定した水量で排出でき、ろ過処理の効率に優れている。
(b)ろ過水排出管38をバルブなどで閉止したり、この管の部分を折り曲げたりして、水が漏れないように維持させた後、ろ過水貯留部37内を加圧し、ろ過水貯留部37内のろ過水をろ過袋体32〜36に逆流させ容器体31を上方から加圧し、ろ過水貯留部のろ過水をろ過袋体に逆流させ、ろ布上の固形分を除去洗浄でき、メンテナンス性に優れている。
【0028】
(参考例1)
本発明の参考例1に係る簡易ろ過装置について説明する。
図9は参考例1の簡易ろ過装置の斜視図である。
図9において、40は参考例1の簡易ろ過装置、41は懸濁水がその上部の開口部41aから供給される略底付き円筒状に形成された容器体、42は充填材を内蔵して略矩形板状に形成され、その一端辺側が円筒状の容器体41の中心部に配置された中心支持体43に連設されて放射状に配列された複数のろ過袋体である。
なお、参考例1の簡易ろ過装置40は略円筒状の容器体41にろ過袋体42が放射状に複数配列されている点で、実施の形態2のものと異なっているが、その他の構成は略同様であるので、これらについては同一の符号を付してその説明を省略する。
図示するように、容器体41はその上部が開口して略円筒状に形成され、容器体41内に放射状に配列された各ろ過袋体42にそれぞれ接続されたろ過水排出管17がその側部の下端部側に突出して設けられている。
なお、中心支持体43を円筒パイプ状に形成して、各ろ過袋体42の側壁部それぞれと連通するように配置して、中心支持体43の底部に一本のろ過水排出管を取り付け、これによって各ろ過袋体42でろ過されたろ過水を集合させて外部に排出させることもできる。
【0029】
参考例1の簡易ろ過装置40は以上のように構成されているので実施の形態2の作用に加えて以下の作用を有する。
(a)円筒状に形成された容器体41の中にろ過袋体42が放射状に配列されるので、懸濁水を保持する際の安定性に優れている。
(b)簡易ろ過装置40を安定配置できるので、供給される懸濁水の流量が多い場合でも浄化処理が容易に行える。
【0030】
【発明の効果】
請求項1に記載の簡易ろ過装置によれば、以下の効果が得られる。
(a)容器体に懸濁水を供給するだけで、ろ過袋体の表面でろ過された処理水がろ過水排出管から排出できるので、狭い立地条件の工事現場等でも簡単に設置し、環境汚染を防止でき作業性に優れる。
(b)ろ布で漉し取られた土砂等は容器底部に溜り、ろ過袋体内には蓄積しないので、ろ布によるろ過性能の時間変化が少なく浄水処理性に優れている。
(c)容器内に蓄積された土砂は容器上部の開口部から容易に排出させることができ作業性やメンテナンス性に優れている。
(d)構造が簡単でしかも電源等を要せず動力を用いることなくヘッド差だけで懸濁水のろ過が行なわれるので、経済性と省エネルギー性や汎用性に優れている。
(e)ろ過袋体を容器内に並列に配置できるので、単位スペース当たりのろ過面積を大きくして処理効率を高めることができる。
(f)容器体を可撓性シートで構成しているので、工事現場などの懸濁水発生箇所に展開して配置すると、保持部や支持部により使用時には自立するので作業性に優れる。
(g)容器体が可撓性シートからなるので、軽量で搬送性に優れるとともに、使用しない場合には全体を折り畳むことができ、コンパクトに収納でき、利便性に優れている。
【0031】
請求項2に記載の簡易ろ過装置によれば、請求項1の効果の他、以下の効果が得られる。
(a)容器体を可撓性シートで構成しているので、工事現場などの懸濁水発生箇所に展開して配置すると、保持部や支持部により使用時には自立するので作業性に優れる。
【0033】
請求項3記載の簡易ろ過装置によれば、請求項1又は2の効果の他、以下の効果が得られる。
(a)ろ過袋体内に充填材が配置されているので、容器体内に懸濁水が多量に供給されてもろ過袋体の形状を適正状態に保持させ、ろ過性能の劣化を防止して効率的な浄化処理を行うことができる。
【0035】
請求項4に記載の簡易ろ過装置によれば、請求項1乃至3の内いずれか1項の効果の他、以下の効果が得られる。
(a)容器体の内底面と前記ろ過袋体の下端との間に所定の懸濁物貯留部が形成されているので、ろ布の表面で漉し取られた土砂を容器体の底部に沈殿させ、ろ過袋体が土砂で覆われることがなく、ろ過面積を確保でき、安定的に浄水処理を行うことができる。
【0036】
請求項5に記載の簡易ろ過装置によれば、請求項1乃至4の内いずれか1項の効果の他、以下の効果が得られる。
(a)全体がその重量で膨らんで変形したりするのを防止でき、各ろ過袋体間の間隔を一定に保持させてろ過効率に優れる。
(b)補強部材が設けられているので、容器体の折り畳みやその後の展開が容易になり取り扱い性に優れており、現場での設置作業が迅速に行える。
【0037】
請求項6に記載の簡易ろ過装置によれば、請求項1乃至5の内いずれか1項の効果の他、以下の効果が得られる。
(a)容器体の側面に補強部材が配設されているので、容器体内が懸濁水で満たされても、補強部材側がその重量で膨らむことがなく、各ろ過袋間の間隔を一定に保持させてろ過効率が低下するのを防止できる。
【0038】
請求項7に記載の簡易ろ過装置によれば、請求項1乃至6の内いずれか1項の効果の他、以下の効果が得られる。
(a)上辺部に吊り手部が設けられているので、全体が折り畳まれた簡易ろ過装置を容易に持ち運ぶことができ、迅速に現場に配置して緊急時にも対応でき、取り扱い性に優れている。
【0039】
請求項8に記載の簡易ろ過装置によれば、請求項1乃至7の内いずれか1項の効果に加えて、以下の効果を有する。
(a)容器体の底部にろ過水を一定量貯留できるろ過水貯留部が設けられているので、各ろ過袋体から個別にろ過水を取り出す場合のような取り出し水量のばらつきがなく、ろ過水をろ過水排出管から安定した水量で排出できる。
(b)ろ過水排出管をバルブなどで閉止したり、管の部分を折り曲げたりして、水が漏れないように維持させた後、ろ過水貯留部内を加圧し、ろ過水貯留部内のろ過水をろ過袋体に逆流させることで、ろ布上の固形分を除去して洗浄することができ、メンテナンス性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1の簡易ろ過装置の斜視図
【図2】 実施の形態1の簡易ろ過装置の平面図
【図3】 実施の形態1の簡易ろ過装置の側面断面図
【図4】 実施の形態1の簡易ろ過装置の正面断面図
【図5】 実施の形態1の簡易ろ過装置を折り畳んだ状態を示す斜視図
【図6】 実施の形態2の簡易ろ過装置の斜視図
【図7】 実施の形態3の簡易ろ過装置の斜視図
【図8】 実施の形態3の簡易ろ過装置の側面断面図
【図9】 参考例1の簡易ろ過装置の斜視図
【符号の説明】
10 実施の形態1の簡易ろ過装置
11 容器体
11a 開口部
11b 保持部
11b´ 支持部
11c 収納部
11c´ 補強部材
11d 側部孔
11e 吊り手
11f 懸濁物貯留部
12〜15 ろ過袋体
16 充填材
17 ろ過水排出管
20 実施の形態2の簡易ろ過装置
21 容器体
21a 開口部
21b 底部
22〜25 ろ過袋体
30 実施の形態3の簡易ろ過装置
31 容器体
32〜36 ろ過袋体
37 ろ過水貯留部
38 ろ過水排出管
40 参考例1の簡易ろ過装置
41 容器体
41a 開口部
42 ろ過袋体
43 中心支持体
Claims (8)
- (a)可撓性シートで形成され、懸濁水が供給される容器体と、
(b)略矩形板状に形成され対向する2辺側が縫製又は接着手段で前記容器体の側壁に固定されて支持部を形成し、前記支持部により前記容器体の内底面に立設するように支持されて前記容器体の内部に渡設され内部に充填材が内蔵された複数のろ過袋体と、
(c)前記ろ過袋体の下端と接続して前記容器体の外部へろ過水を排出するためのろ過水排出管とを有し、
前記容器体が前記支持部により自立するように支持されていることを特徴とする簡易ろ過装置。 - 前記容器体が、各隅部が両辺端部を縫着や接着で柱状に形成された保持部で略箱状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の簡易ろ過装置。
- 前記充填材が網状、塊状、合成樹脂製や金属製のクッション状、格子枠状の材料のうち少なくとも1つ以上から形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の簡易ろ過装置。
- 前記容器体の内底面と前記ろ過袋体の下端との間に10〜150mmの間隔をあけて懸濁物貯留部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の簡易ろ過装置。
- 前記容器体の側面に棒状又は細長板状、面板状、面格子状の補強部材が水平方向及び/又は垂直方向に配設されていることを特徴とする請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の簡易ろ過装置。
- 前記容器体の側面に袋状に形成された棒状の収納部と、前記収納部に棒状の補強部材が挿入されて固定されていることを特徴とする請求項1乃至5の内いずれか1項に記載の簡易ろ過装置。
- 前記容器体の上部の対向する上辺部に吊り手部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至6の内いずれか1項に記載の簡易ろ過装置。
- 前記容器体がその底部に前記ろ過袋体に連通されたろ過水貯留部を備え、前記ろ過水排出管が前記ろ過水貯留部に接続されていることを特徴とする請求項1乃至7の内いずれか1項に記載の簡易ろ過装置。
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