JP2003088716A - 懸濁水のフィルター部材及びそれを備えたろ過装置、懸濁水のろ過方法 - Google Patents

懸濁水のフィルター部材及びそれを備えたろ過装置、懸濁水のろ過方法

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JP2003088716A
JP2003088716A JP2001282408A JP2001282408A JP2003088716A JP 2003088716 A JP2003088716 A JP 2003088716A JP 2001282408 A JP2001282408 A JP 2001282408A JP 2001282408 A JP2001282408 A JP 2001282408A JP 2003088716 A JP2003088716 A JP 2003088716A
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Hiroyoshi Nakamura
廣義 中村
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Nakamura Kensetsu KK
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Nakamura Kensetsu KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工事現場で懸濁水の入ったろ過水槽に投入し
取水部をろ過水槽の水面下に設置するだけで懸濁水を浄
化できると共に、簡単に逆洗ができ耐久性に優れ構造が
簡単でろ過特性やメンテナンス性に優れた懸濁水のフィ
ルター部材を提供する。 【解決手段】 枠状に形成された通水管12と、通水管
12の枠内側に形成された取水孔13と、通水管12の
一部に枠外側へ配設された取水口部15と、枠状に形成
された通水管12の全体を覆設し取水口部側に固定され
た袋状に密閉して形成された濾布部11とを備えた懸濁
水のフィルター部材10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、山間地等を切り開
いて形成される宅地造成地の現場や河川工事、下水工
事、港湾工事、トンネル工事の現場等から流れ込む雨水
などの濁った水を浄化するための、もしくは食品工場等
の工場で排出される汚水などをろ過して浄水化する懸濁
水のフィルター部材及びそれを備えたろ過装置、懸濁水
のろ過方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、山間地等を切り開いて形成され
る宅地造成地の現場や河川工事、下水工事、港湾工事、
トンネル工事の現場等で雨天時や台風時に発生する汚濁
した懸濁水を浄化させるために複数の固液分離機等を組
み合わせて浄化処理が行なわれている。このような懸濁
水の浄化処理に関して、例えば以下のような技術が知ら
れている。 (イ)特開平6−238110号公報(以下イ号公報と
いう)には、原水が導入される傾斜型スクリーン装置
と、この傾斜型スクリーン装置による粗取り水が導入さ
れる回 転ドラム型固液分離装置とを備え、回転ドラム
型固液分離装置は、内側に傾斜型スクリーン装置の処理
水が導入される回転胴を有し、この回転胴には、織物ま
たは編物からなる基材の表面にその基材を直接起毛して
得た太さ0.1〜10μmの極細繊維の立毛からなるろ
層を形成してなるろ布がそのろ層が回転胴の内側になる
ように装着されている固液分離装置が記載されている。 (ロ)特開平8−39098号公報(以下ロ号公報とい
う)には、水域から汚染物質を含む原水を取水する取水
装置と、取水装置で取水された原水をろ過して、ろ過水
とろ過物とに固液分離する回転ドラム式連続ろ過装置
と、回転ドラム式連続ろ過装置で得られたろ過物を凝集
して、凝集フロック化する凝集反応装置と、凝集反応装
置で凝集フロック化されたろ過物をケーク化して取り出
すろ布走行式脱水装置とを備えた水域浄化装置が記載さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術は以下のような課題を有していた。 (イ)イ号公報に記載の回転ドラム式連続ろ過装置を用
いる固液分離装置では、回転胴にろ布が装着され、機械
的にろ布が磨耗するためにメンテナンス性や耐久性が悪
い上に、ドラムを回転させるため動力を常時必要とする
ので経済性に乏しく、大量処理を安価に行なわなければ
ならない河川等の懸濁水処理には適用できないという課
題があった。 (ロ)ロ号公報に記載の水域浄化装置では、イ号公報と
同様にメンテナンス性や経済性の課題を有すると共に、
時として有害な凝集剤を用いてろ過物を凝集フロックさ
せる凝集反応装置を有するので、周囲の環境を汚染しや
すいという課題があった。
【0004】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、構造が簡単でろ過特性やメンテナンス性に優
れ、工事現場で懸濁水の入ったろ過水槽に投入し、取水
部をろ過水槽の水面下に設置するだけで懸濁水を浄化で
きると共に簡単に逆洗ができ耐久性に優れた懸濁水のフ
ィルター部材の提供、周囲の環境を汚染することなく工
事現場や工場等で排出される懸濁水の大量処理を効率的
に行なうことができると共に省エネルギー性やコンパク
トなので設置作業性や設置工数に優れた懸濁水のフィル
ター部材を用いたろ過装置の提供、自然のミネラル分を
含み河川の小動物に無害の浄水を懸濁水からろ別して高
効率で得ることのできる懸濁水のろ過方法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の懸濁水
のフィルター部材は、枠状に形成された通水管と、前記
通水管の枠内側に形成された取水孔と、前記通水管の一
部に枠外側へ配設された取水口部と、袋状に密閉して形
成され前記枠状に形成された前記通水管の全体を覆設し
前記取水口部側に固定された濾布部と、を備えて構成さ
れている。この構成によって以下の作用が得られる。 (a)全体が袋状に密閉して形成された濾布部内に通水
管が配置されているので、濾布部の内圧を下げることに
よって、濾布部周囲の懸濁水が濾布部を通過して、ろ過
された浄化水を取水口部から外部に向けて取り出すこと
ができる。 (b)フィルター部材を懸濁水が貯溜された水槽等に浸
漬させ、その取水口部を懸濁水の水面より下方に配置す
ることにより、その水圧差だけで取水口部からろ過され
た浄化水を取り出して自然ろ過(重力ろ過)を行なうこ
とができ、動力を要さず、経済性やメンテナンス性に優
れる。 (c)フィルター部材における濾布部の目の微調整によ
り、河川や湖沼等に本来含まれている腐葉土などから溶
け出したミネラル分を残存させたままで、濁り成分だけ
を取り除いて、これを清水として放流させることができ
る。こうして、酸などの沈殿用処理薬などを添加するこ
となく浄化処理を行なうことができ、生態系の保持性に
優れている。 (d)全体が枠状に形成されたパイプ等の通水管が濾布
部内に配置されるので、周囲の懸濁水の流速や処理量が
変化しても、可撓性のろ布からなる濾布部を所定の形状
に維持させ処理条件を一定に保つことができる。 (e)通水管が枠状に形成されているので、フィルター
部材の構造強度を効果的に保持させ、しかも軽量化を図
ることができ、耐久性に優れている。 (f)芯材としてパイプ等の通水管が配置されているの
で、濾布部の取り付けや交換作業に際してもその取り扱
い性に優れている。 (g)通水管の周囲に濾布部を覆って、この周囲を縫製
したり、接着したりすることで容易かつ安価にフィルタ
ー部材を製造でき、経済性に優れている。 (h)取水孔が通水管の枠内側の所定個所に設けられて
いるので、縦長や横長等に形成された濾布部内から満遍
なく均一に浄化されたろ過水を取得でき、また、逆に圧
縮空気を取水口部から逆に流すことにより濾布部への微
小固形分の付着による目詰まりを防止して、効率的に懸
濁水のろ過処理を行なうことができる。 (i)取水孔が穿設された通水管によって、濾布部内に
処理水の流路を形成させることができる。
【0006】ここで、濾布部の素材としては、合成繊維
や天然繊維からなる織布又は不織布が適用できる。合成
繊維には通常、太さが0.1〜20μm程度のポリアミ
ド、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリビニルアルコ
ール系、ポリフルオロエチレン、ポリアクリロニトリ
ル、酢酸ビニル、四フッ化エチレンなどのものが使用で
きる。なお、前記繊維の各交点の所定個所を加熱により
融着したり接着剤を用いて接着したりして固定し、全体
を補強すると共に、懸濁水中の固体粒子の大きさに応じ
てその捕捉率を調整するようにしてもよい。また、濾布
部の素材を、懸濁水中の荷電した固体粒子の付着を妨げ
るイオン交換樹脂で構成したり、濾布部の表面をイオン
交換樹脂で部分的に被覆したりして、固体粒子の付着を
抑制して、ろ過処理中の目詰まりを防ぐようにすること
も可能である。濾布部は、例えば、シート状の濾布部を
中空部材の上下に重ねて配置し、その取水口部を外部に
突出させた状態で、その周囲を縫製したり接着したりし
て袋状に形成することができる。通水管は、可撓性の濾
布部を所定形状に維持させるための芯材として、また、
濾布部内の処理水の流路を内部に形成するものとしても
機能させることができる。通水管は、例えば、塩化ビニ
ルなどの合成樹脂や金属等からなり、断面が矩形状や円
形状などとなるパイプを屈曲させて構成される管状物や
円筒状、多角形状等の中空体が含まれる。取水孔は、そ
の孔径が1〜10mm程度であり、通水管の中空部に連
通してその所定個所に多数配置され、通水管内から満遍
なく処理水を抜き取ることができるように配置されてい
る。取水口部は濾布部から外部に突出して配置され、通
水管内の中空部に連接して、取水孔を介して中空部に取
り込まれた処理水を外部にまとめて排出させる機能を有
している。
【0007】請求項2に記載の懸濁水のフィルター部材
は、請求項1に記載の発明において、前記通水管の前記
枠内側に配設された3次元網目構造又は中空状構造を有
した芯材を備えて構成されている。この構成によって、
請求項1の作用の他、以下の作用が得られる。 (a)通水管で囲まれた矩形枠状部に3次元網目構造又
は中空状構造を有した芯材が配置されているので、濾布
部内の水の流れを妨げることなく、しかも処理水中の固
形分が濾布部の表面に付着しても、取水効率を下げるこ
となく所定の形状を維持させることができ、処理効率の
低下を抑制することができる。 (b)濾布部、通水管、芯材等でフィルター部材を簡単
に構成できるので、製造工程を単純化でき、フィルター
部材を安価に製造でき、経済性に優れる。ここで、芯材
としては、合成樹脂やセラミックス、金属などからなる
3次元網目構造を有して形成されたバルクのものや、連
通気孔や溝部を有した多孔質体のもの、棒状体を間隔を
おいて積層させ格子状に形成したものなどが該当する。
【0008】請求項3に記載の懸濁水のフィルター部材
は、請求項1又は2に記載の発明において、前記通水管
に穿設された前記取水孔の配置数が、前記通水管の中心
線に対して、その一方側から他方側に向かって次第に多
くなって構成されている。この構成によって、請求項1
又は2の作用の他、以下の作用が得られる。 (a)取水孔の配置数が、通水管の中心線に対して、そ
の一方側から他方側に向かって次第に多くなっているの
で、この取水孔の配置密度が大きい方を下方にしてフィ
ルター部材を、ろ過する処理液が供給される水槽内に配
置して使用することにより、上下方向でヘッド差を生じ
るフィルター部材内部の処理水に、取水口部を介して外
部から効率的に圧縮空気を供給することができる。これ
によって、フィルター部材の外表面に付着した固形分層
を剥離除去させることができ、メンテナンス性に優れ
る。
【0009】請求項4に記載の懸濁水のフィルター部材
は、一端側の取水孔部を備えた円形又は角形筒状の取水
側端部材と、他端側の逆洗用配管を備えた円形又は角形
筒状の逆洗側端部材と、前記取水側端部材及び前記逆洗
側端部材間に円筒又は角筒又は星形筒を形成するように
等間隔をあけて配設された濾布支持部材と、前記濾布支
持部材に円筒状又は角筒状にもしくは星形筒状に覆設さ
れ濾布部と、を備えて構成されている。この構成によっ
て、以下の作用が得られる。 (a)フィルター部材の取水孔部から濾布部でろ過され
た浄化水を得ることができ、構造が簡単でメンテナンス
性に優れる。 (b)逆洗用配管を備えるので、濾布部が目詰まりした
場合に逆洗用の空気やろ過水を流すことにより、付着し
た固形分を容易に剥離除去することができる。 (c)多数の濾布支持部材に円筒状又は角筒状にもしく
は星形筒状に覆設された濾布部を有するので、構造強度
を高めて、しかも軽量化でき、経済性に優れる。 (d)濾布部を星形に形成した場合にはろ過の際の実効
面積を大きくしてろ過効率を高めることができ、大量処
理にも対応できる。
【0010】請求項5に記載の懸濁水のフィルター部材
は、請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の発明にお
いて、前記濾布部の表面が、シリコン、ウレタン、四フ
ッ化エチレン、アクリル等の合成樹脂の微粒子を集合さ
せて粒子間に流路を形成したスクラム構造により被覆さ
れて構成されている。この構成によって、請求項1乃至
4の内いずれか1項の作用の他、以下の作用が得られ
る。 (a)濾布部が合成樹脂の微粒子からなるスクラム構造
を有した層で被覆されているので、合成樹脂の微粒子が
敷き詰められて形成されたその表面部で懸濁水中の粒子
を確実に捕捉して、内部への侵入を阻止でき、目詰まり
を効果的に防止することができる。 (b)水分子や水に溶解したミネラル分等は容易に被覆
層を透過するので、ミネラル分を含む清水を大量に得る
ことができる。 (c)特に四フッ化エチレンを用いた場合には、懸濁水
中の固形分に対する付着性が少なく、対目詰まり性に優
れている.。 ここでスクラム構造は、溶剤中に分散させた合成樹脂の
1μm〜2mm粒径の径の微粒子を濾布部上に吹き付け
ることにより微粒子同士が網目状に接合した層を形成さ
せたり、繊維質のものに微粒子を混合攪拌して分散さ
せ、繊維質又は微粒子を部分的に融着させたりするで形
成できる。
【0011】請求項6に記載の懸濁水のフィルター部材
は、請求項5に記載の発明において、前記濾布部の表面
に被覆された前記スクラム構造の層厚が前記濾布部の層
厚に対して10〜20%であるように構成されている。
この構成によって、請求項5の作用の他、以下の作用が
得られる。 (a)スクラム構造の層厚が特定範囲になっているの
で、フィルター部材のろ過処理量とその目詰まり特性と
をバランスさせ、造成現場や工場等の懸濁水等の大量処
理を効率的に行なうことができる。ここで、濾布部の層
厚に対するスクラム構造の層厚は懸濁水の固形分濃度や
その種類などにもよるが、10%より少なくなると濾布
部においてろ過される固形分の付着性が大きくなる傾向
が表れ、短期間で逆洗処理が必要となるので好ましくな
い。逆に20%を超えるとろ過処理流量が低下する傾向
にあるので好ましくない。
【0012】請求項7に記載の懸濁水のフィルター部材
は、請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の発明にお
いて、前記濾布部の表面がイオン交換樹脂により被覆さ
れて構成されている。この構成によって、請求項1乃至
4の内いずれか1項の作用の他、以下の作用が得られ
る。 (a)懸濁水中の珪酸塩等の固形分の荷電状態に対応さ
せたイオン交換樹脂を被覆させ、その表面への付着を抑
制させることができる。これによって、目詰まりを防止
して、メンテナンス性に優れた懸濁水のフィルター部材
を提供することができる。ここで、イオン交換樹脂とし
ては、ジビニルベンゼンで架橋したポリスチレンなどの
母体合成樹脂にフェノール性ヒドロキシ基、カルボキシ
基、スルホ基など酸性基を結合させた高分子酸からなる
陽イオン交換樹脂や、母体合成樹脂にアミノ基、イミノ
基、アンモニウム基などの塩基性基を結合させた高分子
塩基からなる陰イオン交換樹脂を固形分の正負の荷電状
態に応じて選択して用いることができる。例えば、懸濁
水中の固形分が正に帯電する場合は陽イオン交換樹脂を
濾布部に被覆することで固形分の濾布部内への侵入や、
その付着を効果的に防止できる。
【0013】請求項8に記載のろ過装置は、請求項1乃
至7の内いずれか1項に記載の懸濁水のフィルター部材
と、複数の前記フィルター部材がその内部に並列配置さ
れ懸濁水が供給されるろ過水槽と、前記フィルター部材
の前記取水口部に連結して前記ろ過水槽の懸濁水の水面
より下部に配置された取水部と、を備えて構成されてい
る。この構成によって、以下の作用が得られる。 (a)懸濁水のフィルター部材がその内部に浸漬され並
列配置されたろ過水槽と、フィルター部材の取水口部に
連結してろ過水槽の懸濁水の水面より下部に配置された
取水部とを有しているので、ろ過水槽に懸濁水が供給さ
れ所定の水位に維持されると、フィルター部材の取水口
部とろ過水槽の水面間に対応するヘッド差により、懸濁
水がフィルター部材の濾布部を通過してろ過され、フィ
ルター部材の内部に配置された通水管の取水孔及び取水
口部を介してろ過水槽の取水部から外部に浄化された処
理水を排出させることができる。 (b)動力を用いることなくヘッド差だけで懸濁水のろ
過が行なわれるので、省エネルギー性やメンテナンス性
に優れている。 (c)懸濁水のフィルター部材をろ過水槽内に並列配置
するので、単位スペース当たりのろ過面積を大きくして
処理効率を高めることができると共に、全体設備をコン
パクトにすることができ利便性に優れる。 (d)フィルター部材を着脱自在にろ過水槽内に配置し
た場合には、メンテナンスを容易にすると共に、安定的
に浄化水を供給できる。ここで、ろ過水槽は、例えば略
直方体状の箱型に形成され、内部にフィルター部材を着
脱自在又は固定して並列配置させるための仕切り板が底
部から離して支持され、上部に懸濁水が供給される供給
部を有し、その底部又は側壁の下部にフィルター部材の
取水口部に連通する取水部が設けられている。また、底
部に溜まった懸濁物質は側壁の下部から排出される。
【0014】請求項9に記載のろ過装置は、請求項8に
記載の発明において、前記取水部の下流側に配置された
遮断弁と、前記遮断弁の上流側の前記取水部に連通され
た逆洗用配管と、を備えて構成されている。この構成に
よって、請求項8の作用の他、以下の作用が得られる。 (a)フィルター部材の濾布部が懸濁水の固形分によっ
て目詰まりした時に、取水部の下流側に配置された遮断
弁を閉止し、遮断弁の上流側の取水部に連通された逆洗
用配管から圧縮空気や浄化水を用いた加圧水等を流すこ
とにより逆洗操作を行なうことができ、フィルター部材
内部を圧縮空気や加圧水等で膨張させ押し出したり、濾
布部を圧縮空気で通気させたりすることで、濾布部の表
面に付着した固形分の層を効果的に剥離させて除去さ
せ、ろ過水槽の底部に堆積させることができる。 (b)遮断弁を備えるので、効率的に圧縮空気や加圧水
を濾布部に向けて供給することができ、固形分を剥離さ
せてメンテナンス性や作業性に優れている。ここで、遮
断弁は、制御装置により開閉動作が制御される電磁弁
や、人手を用いて開閉させる開閉弁などを適用すること
ができる。
【0015】請求項10に記載のろ過装置は、請求項9
に記載の発明において、前記取水部から排出される処理
水を貯溜する浄化水槽と、前記取水部と前記浄化水槽間
に配設された送水管と、前記送水管に分岐して配設され
た強制送水管と、前記強制送水管に配設された送水ポン
プと、を備えて構成されている。この構成によって、請
求項9の作用の他、以下の作用が得られる。 (a)フィルター部材に通過して浄化された処理水を貯
溜する浄化水槽を有するので、この浄化水槽を用いて懸
濁浄化水や工場廃水の浄化水の殺菌や酸素富化などの二
次的な水処理を行なうことができ、種々の用途や目的に
対応した利便性を付加することができる。 (b)送水ポンプ及び強制送水管が設けられているの
で、ろ過装置をヘッド差だけで作動させた場合の能力以
上となる水量の懸濁水が豪雨などによる増水で供給され
た際にも、これに対応してろ過処理を安全に継続させる
ことができ、周囲に懸濁水を排出させることなく環境保
持性に優れている。 (c)送水ポンプを作動させることにより、供給される
懸濁水の水量の変動に応じて処理量を調整でき、常時一
定量の浄化水を処理することもでき、省エネルギー性や
作業性に優れている。ここで送水ポンプとしては、容器
内で羽根車(インペラ)を回転させる形式の遠心ポン
プ、軸流ポンプ、斜流ポンプ等のターボポンプや、空間
容積を周期的に変化させ液体の吸込みと吐出作用を行わ
せる往復ポンプ、ベーンポンプ、歯車ポンプ等の容積形
ポンプが適用できる。浄化水槽はその最高水位がろ過水
槽の取水部より低位に配置され、必要に応じて浄化水槽
内の処理水を排出するポンプ部を備えることができる。
【0016】請求項11に記載のろ過装置は、請求項8
乃至10の内いずれか1項に記載の発明において、略矩
形板状に形成された前記フィルター部材を、前記ろ過水
槽内に互いに所定間隔を有して着脱可能に又は固定し立
設された仕切り板が設けられて構成されている。この構
成によって、請求項8乃至10の内いずれか1項の作用
の他、以下の作用が得られる。 (a)懸濁水のフィルター部材を、ろ過水槽内に互いに
所定間隔を有して着脱可能に立設させる仕切り板が設け
られているので、フィルター部材の取り付けや時、その
損傷、劣化した際に、確実かつ容易にフィルター部材の
交換が行なえ、メンテナンス性に優れている。 (b)仕切り板によりフィルター部材が互いに干渉し合
うのを防止でき、ろ過効率を維持できる。 ここで、互いに隣接し合うフィルター部材間の間隔は、
5〜20cm、好ましくは10〜15cmの範囲とする
ことが望ましい。処理する懸濁水の濃度や処理水量にも
よるが、この間隔が10cmより少なくなるにつれ、ろ
過水槽内を流れる懸濁水の流動抵抗が大きくなって、ろ
過水量が減少する傾向が表れ、逆に15cmを超えるに
つれて、ろ過水槽内に配置される濾布部の表面積が不足
してろ過効率が低下する傾向が表れ、これらの傾向は5
cmより少なくなるか、20cmを超えるとさらに顕著
になるので好ましくない。仕切り板としては、金属製や
合成樹脂製の流水が流れるように開口部を多数備えたも
のが用いられる。なお、仕切り板の少なくとも一端部は
ろ過水槽の側壁から離して配置される。これにより、流
れを満遍なく供給できる。また、仕切り板やフィルター
部材は底部から離して懸濁物を底部側に貯溜できるよう
に配置される。これにより、逆洗された懸濁物を底部に
流下させる効率を高めることができる。
【0017】請求項12に記載のろ過装置は、請求項8
乃至11の内いずれか1項に記載の発明において、前記
ろ過水槽と、前記ろ過水槽と懸濁水隔壁を介して形成さ
れた懸濁水貯溜槽と、前記ろ過水槽と前記懸濁水貯溜槽
の底部に取水口部側が低くなるように傾斜して形成され
た汚泥集積壁と、前記ろ過水槽及び前記懸濁水貯溜槽の
前記取水口側の下部に形成された前記汚泥集積壁上面に
集積された汚泥を排出する汚泥排出部とを備えて構成さ
れている。この構成によって、請求項8乃至11の内い
ずれか1項の作用の他、以下の作用が得られる。 (a)ろ過水槽及び懸濁水貯溜槽の取水口側の下部に形
成された汚泥集積壁上面に集積された汚泥を排出する汚
泥排出部を有するので、懸濁水貯溜槽に供給されてろ過
水槽でろ過される懸濁水中の土砂などの大粒子を予め沈
殿除去することができ、濾布部における負荷を軽減し
て、ろ過効率を高めることができる。 (b)その底部に傾斜して形成された汚泥集積壁を有す
るので、特別な動力を要することなく、汚泥排出部から
土砂などの固形分を除去できる。
【0018】請求項13に記載のろ過装置は、請求項8
乃至12の内いずれか1項に記載の発明において、前記
ろ過水槽及び前記懸濁水貯溜槽の取水口側に形成された
汚泥隔壁を介して形成された汚泥貯溜槽と、前記取水部
が前記汚泥貯溜槽を介して前記送水管と連設されると共
に、前記汚泥隔壁の下部に前記ろ過水槽及び前記懸濁水
貯溜槽と連通して形成された汚泥連通口と、前記汚泥貯
溜槽の側壁下部に連通して配設された汚泥排出管と、を
備えて構成されている。この構成によって、請求項8乃
至12の内いずれか1項の作用の他、以下の作用を有す
る。 (a)汚泥隔壁を介して形成された汚泥貯溜槽を有する
ので、ろ過水槽の下部に土砂などが堆積するのを防止し
て、ろ過効率を常時一定に維持させることができ、作業
性やメンテナンス性に優れる。 (b)汚泥排出管からその自重で汚泥が排出されるの
で、排出作業性にも優れる。
【0019】請求項14に記載のろ過装置は、請求項8
乃至13の内いずれか1項に記載の発明において、前記
送水管と前記汚泥排出管に連通して配設された上流側強
制送水管と、前記汚泥排出管に吸入側が接続された送水
ポンプと、前記送水ポンプの吐出側に接続された下流側
強制送水管と、前記下流側強制送水管に分岐して配設さ
れた下流側汚泥排出管と、前記上流側強制送水管に配設
された上流側開閉弁と、前記汚泥排出管に設けられた汚
泥弁と、前記下流側強制送水管に設けられた下流側開閉
弁と、前記下流側汚泥排出管に設けられた汚泥排出弁
と、前記送水管に設けられた送水管開閉弁と、を有して
構成されている。この構成によって、請求項8乃至13
の内いずれか1項の作用の他、以下の作用を有する。 (a)下流側及び上流側開閉弁や、汚泥排出弁、送水ポ
ンプを有するので、必要に応じて各弁を操作して、汚泥
や浄化水の流路を切り替えて作動させることができ、ろ
過装置としての操作性や制御性に優れ、懸濁水の増水や
懸濁物の増量した状況の変化に対応できる。 (b)各種の開閉弁を備えるので、送水ポンプ等のメン
テナンスを行なう際の利便性に優れている。 (c)懸濁物の含有率が増えた場合でも、迅速に底部の
懸濁物を抜き取りながらろ過するので、ろ過効率の低下
を妨げず安定してろ過処理できる。 ここで、送水ポンプとしては、前述した中でも特に、容
積型のポンプが有効に利用できる。これによりポンプの
詰まりを防ぎ安定的にろ過処理を継続できる。
【0020】請求項15に記載のろ過装置は、請求項1
0乃至14の内いずれか1項に記載の発明において、微
細気泡を含む水流を供給する微細気泡水流発生器が前記
浄化水槽に備えられて構成されている。この構成によっ
て、請求項10乃至14の内いずれか1項の作用の他、
以下の作用を有する。 (a)空気や酸素等の微細気泡を発生させる微細気泡水
流発生器が浄化水槽に配置されているので、ろ過水槽で
固形分が除去され濁りのない透明水に、さらに酸素を付
加して活性化させることができる。これによって、魚や
昆虫などの水生動物や植物が生育できる環境に適応した
水に再生することができ、環境維持性に優れている。こ
こで微細気泡水流発生器は、例えば略回転対称形に形成
された中空部を有する器体と、器体の周壁部に接線方向
に開口され気液導入管が連接された気液導入孔と、中空
部の回転対称軸の方向に開口して設けられた気液噴出孔
とを備えて構成されたものなどが適用できる。この気液
導入孔にポンプを介して気泡を含む水を流入させると、
器体周壁の接線方向から流入した水流は、器体の内壁に
沿って旋回して、この旋回運動によって、水に内在した
気泡が微細な気泡に成長して、この微細気泡を含む気液
混合水を気液噴出孔から吐出させることができ、水中の
溶存酸素量を高め、水質浄化等を促進させることができ
る。
【0021】請求項16に記載の懸濁水のろ過方法は、
請求項1乃至7の内いずれか1項に記載のフィルター部
材をろ過水槽の水面下に浸漬する浸漬工程と、前記フィ
ルター部材の前記取水口部を前記ろ過水槽の水面より下
に位置させて自然流下させて処理水を得る自然流下工程
と、を備えて構成されている。この構成によって、以下
の作用を有する。 (a)フィルター部材を懸濁水が貯溜された水槽等に浸
漬させ、その取水口部を懸濁水の水面より下方に配置す
ることにより、その水圧差だけで自然流下させ取水口部
からろ過された浄化水を取り出して自然ろ過(重力ろ
過)を行なうことができ、動力を要さず、省エネルギー
性やメンテナンス性に優れる。 (b)フィルター部材における濾布部の目の微調整によ
り、河川や湖沼等に本来含まれている腐葉土などから溶
け出したミネラル分を残存させたままで、濁り成分だけ
を取り除いて、これを清水として放流させることができ
る自然流下工程を有するので、酸などの沈殿用処理薬な
どを添加することなく浄化処理を行なうことができ、生
態系の保持性に優れている。 (c)取水孔を通水管の枠内側の所定個所に設けること
ができ、縦長や横長等に形成された濾布部内から満遍な
く均一に浄化されたろ過水を取得できる。圧縮空気や加
圧水を取水口部から逆に流すことにより濾布部への微小
固形分の付着による目詰まりを防止して、効率的に懸濁
水のろ過処理を行なうことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の実施形
態1に係る懸濁水のフィルター部材について説明する。
図1(a)は実施の形態1の懸濁水のフィルター部材の
斜視図であり、図1(b)は懸濁水のフィルター部材の
濾布部を取り外した状態の斜視図である。図1におい
て、10は実施の形態1の懸濁水のフィルター部材、1
1は袋状に形成された濾布部、11a、11bは濾布部
11の取水口部側で両面の濾布を縫着やファスナー等で
固定する上側及び下側濾布固定部、12は濾布部11に
内臓された略矩形枠状に形成された通水管、13は通水
管12に貫通して穿設された複数の取水孔、14は通水
管12の枠内に配置された金属線や合成樹脂製線状物で
3次元網目構造状に形成された芯材、15は通水管12
の中空部に連通し濾布部11の外部に開口して取り付け
られた取水口部である。フィルター部材10は、その全
体が縦30〜80cm、横80〜120cm、厚み3〜
10cm程度の平たい矩形板状に形成されている。濾布
部11のろ布は、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレ
フィン、ポリビニルアルコール系、ポリフルオロエチレ
ン、ポリアクリロニトリル、酢酸ビニル、四フッ化エチ
レンなどの合成繊維を用いた織布又は不織布が使用され
る。表1にこのようなろ布として使用されるものについ
ての緒元を示す。
【0023】
【表1】
【0024】なお、必要に応じて、これら濾布部11の
表面をフッ素樹脂の微粒子でポリウレタン樹脂のバイン
ダーでスクラム状に被覆したり、イオン交換樹脂の微粒
子により被覆して粗い透水孔を形成させることができ、
これによって、懸濁水中の固形分粒子に対する非付着性
を濾布部11に付与して目詰まりを効果的に防止するこ
ともできる。通水管12は図1(b)に示すように、全
体が略矩形状に構成され、上部取水パイプ12a、下部
取水パイプ12b、奥部取水パイプ12c、前部取水パ
イプ12dとで構成されている。前部取水パイプ12d
の中央より下よりの位置に濾布部11から外部に向けて
突出して配置された取水口部15が設けられている。な
お、取水孔13は枠状に形成された通水管12の枠内側
に向けて一列又は複数列に形成されている。その口径は
1〜5mmの範囲とし、通水管12における取水孔13
の配置数は、各取水パイプ12a〜12d毎に異ならせ
ている。即ち、各取水パイプ12a〜12dにおける単
位長さ当たりの取水孔13の配置数をそれぞれNa〜N
dとすると、Nb>Nc=Nd>Naの関係となるよう
に形成されている。また、奥部取水パイプ12c及び前
部取水パイプ12cにおける取水孔13は下方から上方
にいくほど疎になるように形成することが好ましい。こ
れによって、取水口部15にコンプレッサ等から圧縮空
気を供給して濾布部11の逆洗を行なう際の空気量を均
一化させ、濾布部に付着した固形分の除去効率を高める
ことができる。
【0025】芯材14はポリエチレンやポリアミドなど
の軟質又は硬質の合成樹脂からなり、3次元網目構造を
もつものとすることが好ましく、これによって、ポンプ
等を用いた強制排水時に濾布部11がその中央部で凹ん
で表裏の濾布部11同士が接触して流路が閉塞され通水
性が妨げられるのを有効に防止することができる。
【0026】図2(a)は懸濁水のフィルター部材にお
ける変形例1を示す斜視図であり、図2(b)は変形例
2の斜視図であり、図2(c)は図2(b)のA−A線
の断面図である。図2において、17は実施の形態1に
おける変形例1のフィルター部材、17aは一端側の取
水孔部17bを備えた円形又は角形筒状の取水側端部
材、17cは他端側の逆洗用配管17dを備えた円形又
は角形筒状の逆洗側端部材、17eは取水側端部材17
a及び逆洗側端部材17c間に円筒又は角筒又は星形筒
を形成するように等間隔をあけて配設された濾布支持部
材、17fは濾布支持部材17eに円筒状又は角筒状に
もしくは星形筒状に覆設され濾布部である。また、図2
(b)の変形例2に示すように濾布支持部材17e上に
密着して配置される濾布部17fを隣接する濾布支持部
材17eの間隙に交互に折り畳むように挿入して、その
断面をジグザグ状に屈曲させた星型に形成して、濾布部
17fのろ布における表面積を増やすことにより、ろ過
性能を向上させることができる。これによって、フィル
ター部材17の取水孔部17bから濾布部17fでろ過
された浄化水を得ることができ、構造が簡単でメンテナ
ンス性に優れると共に、逆洗用配管17dを備えるの
で、濾布部17fが目詰まりした場合に逆洗用の空気や
水を流すことにより、付着した固形分を容易に剥離除去
できる。
【0027】(実施の形態2)図3は実施の形態1の懸
濁水のフィルター部材を装備した実施の形態2のろ過装
置の斜視図であり、図4はその平面図であり、図5は図
4のB−B線の断面図である。図3〜図5において、2
0は実施の形態2のろ過装置、21は実施の形態1の懸
濁水のフィルター部材10がその内部に複数並列配置さ
れ懸濁水が供給口22aを介して供給されるろ過水槽、
22は供給口22aから懸濁水が供給されろ過水槽21
に懸濁水隔壁22cを介して形成された懸濁水貯溜槽、
22bは懸濁水隔壁22cの上部中央付近を切り欠いて
形成された漉し部、22dはろ過水槽21と懸濁水貯溜
槽22の底部に取水口部側が低くなるように傾斜して形
成された汚泥排出部を構成する汚泥集積壁、22eはフ
ィルター部材10の取水口部15に連結してろ過水槽2
1の懸濁水の水面より下部に配置された取水部、23は
フィルター部材10を互いに所定間隔を有して固定配置
させるための仕切り板、23aはろ過水槽21及び懸濁
水貯溜槽22の取水口側に形成された汚泥隔壁23bを
介して形成された汚泥貯溜槽、23cは汚泥隔壁23b
の下部にろ過水槽21及び懸濁水貯溜槽22と連通して
形成された汚泥連通口、24は取水部22eに接続され
た送水管、25は送水管24の取水部22eの近傍に設
けられた電磁遮断弁(遮断弁)、25aは送水管24と
上流側汚泥排出管40とを接続する上流側強制送水管、
25bはポンプ28の吐出側に連設された下流側強制送
水管、26は電磁遮断弁25と取水口部15との間の取
水部22eの配管にエア配管26aから分岐して各取水
部22eに逆洗用エア供給管26bから逆洗用の圧縮空
気を供給するためのコンプレッサ、26cは逆流防止
弁、27はろ過処理された処理水が送水管24の出口側
に設けられた送水管開閉弁54aを介してろ過水流出口
24aから供給される浄化水槽、28は懸濁水の流量が
多いときにろ過した処理水や汚泥や懸濁物を強制送水し
て排出する送水ポンプ、40は汚泥貯溜槽23aの下部
に接続して設けられた上流側汚泥排出管、40aは汚泥
弁、55bは下流側強制送水管25bに設けられた下流
側開閉弁、41は下流側強制送水管25bに分岐して配
置された下流側汚泥排出管、41aは下流側汚泥排出管
に設けられた汚泥排出弁である。
【0028】ろ過水槽21は縦約2m、横約6m、高さ
約1mの箱型である。その内部には、支持部(図示せ
ず)に支持された仕切り板23を介して、38枚のフィ
ルター部材10がそれぞれ所定間隔を有して平行に配置
され、それぞれのフィルター部材10の下部取水パイプ
12bが下方に上部取水パイプ12aが上方になるよう
に立設されている。仕切り板23は、ステンレスやスチ
ールなどの金属で網目状やパンチングメタル等の多孔板
状に形成され、これによって、ろ過水槽21内の懸濁水
の流動が妨げられないようになっている。多数の仕切り
板23はその下部が互いに連結されてろ過水槽21の側
壁や底部の汚泥集積壁22d上に固定支持されており、
隣接する仕切り板23同士の間隙にフィルター部材10
がその上部側から挿入され、必要に応じてボルトなどで
固定されるようになっている。
【0029】図6は、ろ過水槽21に配置されるフィル
ターユニットの斜視図である。図6に示すようにフィル
ター部材10は三枚を1組として、それぞれの取水口部
15が三分岐管15aを介して平行に結合され、三分岐
管15aの基端部がろ過水槽21の取水部22eに連結
されている。
【0030】なお、ろ過水槽21には図示しないフロー
トからなる水位検知装置が設けられ、この検知された水
位の信号に基づいて槽内に供給される懸濁水の水量を図
示しない制御装置等で調整して、水位を一定に保持でき
るようになっている。電磁遮断弁25は図示しない制御
装置によって開閉動作が制御され、この開閉動作に連動
させてコンプレッサ26を作動させることもできる。送
水ポンプ28は、比較的軟質の合成樹脂からなる歯車状
の回転体を回転させるギアポンプであり、これによって
固形分が処理液中に残存している場合でも支障なく駆動
させることができるようになっている。上流側汚泥排出
管40には汚泥弁40aが設けられており、所定量の汚
泥や懸濁物がろ過水槽21の底部の汚泥貯溜槽23aに
堆積したときに、汚泥弁40aや汚泥排出弁41aを開
くことにより下流側汚泥排出管41から汚泥を外部に排
出させることができる。なお、バイパス流路を設けるこ
とにより送水ポンプ28を用いることなく下流側汚泥排
出管41から汚泥を直接外部に排出することもできる。
【0031】以上のように構成された実施の形態2の懸
濁水のフィルター部材を用いるろ過装置20の作動方法
について説明する。まず、必要に応じて電磁遮断弁25
や各種の弁をすべて閉止状態にして、造成地等の工事現
場や工場等の懸濁水を懸濁水貯溜槽22に供給口22a
から導入し、漉し部22bから漉された懸濁水をろ過水
槽21に供給して、ろ過水槽21内を懸濁水で満たす。
ろ過を開始する場合は、電磁遮断弁25を開く。これに
よって、懸濁水がフィルター部材10の周囲から濾布部
11を透過して内部に流れ、ろ過された清浄な処理水が
通水管12の取水孔13→ろ過水槽21の取水部22e
→送水管24を通って、ろ過水流出口24aから浄化水
槽27に流入される。なお、懸濁水のろ過水槽21への
流入量が低下したときは、浄化水槽27への流入量に相
当する流量分の懸濁水をポンプ等を用いて補給し、ろ過
水槽21内の水位が一定レベルに維持されるようにし
て、濾布部11が水面上に露出しないようにして行う。
これにより、逆洗時に濾布部11が全体にが浸漬されて
いるので、効率的に逆洗ができ、処理作業を効率的に行
うことができる。本実施例の場合、浄化水槽27への浄
化水の供給流量は約30リットル/分で行った。また、
豪雨等でろ過水槽21への懸濁水の流入量が増加し、ろ
過水槽21の上限を越えたときは、上流側強制送水管2
5a及び下流側強制送水管25bの各々の上流側開閉弁
55a、下流側開閉弁55bを開にし、送水ポンプ28
をonにする。これにより、送水ポンプ28の吸引力で
フィルター部材10より強制的に取水し浄化水槽27へ
送水する。
【0032】次に逆洗動作について説明する。取水開始
後、懸濁水の懸濁物の粒子の種類や大小、及びその粒子
量の多少により異なるが、5分〜30分経過後に送水管
24のろ過水流出口24aの送水量が減少してきたとき
に、コンプレッサ26を作動させ、電磁遮断弁25を作
動させ、取水部22eを閉にし逆洗用エアを逆流防止弁
26cを開にし逆洗用エア供給管26bより供給し、フ
ィルター部材10に逆洗用エアを継続して又は断続的に
数秒間送り込む。逆洗用エアの圧力とエアの押し出しに
より濾布部11に詰まっていた懸濁粒子は逆洗のエアで
濾布部11から剥離する。逆洗が完了したら自動的に逆
流防止弁26cを閉にし、電磁遮断弁25を送入側に切
り換え逆洗操作を終了する。なお、逆洗用として空気を
用いる他に、浄化水や清水をポンプを用いて取水口部1
5から逆に供給してフィルター部材10に付着した土砂
等の固形分を効果的に払い落とすこともできる。なお、
逆洗はエアを用いる代わりに浄化水槽27の浄化水をポ
ンプで供給して行うことができる。
【0033】次に排泥動作について説明する。懸濁水貯
溜槽22の供給口22aから供給される赤土や土砂が混
ざった懸濁水や食品工場等の工場からの懸濁水は、上澄
液が懸濁水隔壁22cの上部の漉し部22bを通ってろ
過水槽21側に供給される。また、懸濁水貯溜槽22の
下部に溜まった比重の重い懸濁物粒子や大径の土砂粒子
はろ過水槽21や懸濁水貯溜槽22と汚泥貯溜槽23a
との汚泥連通口22f、23cから汚泥貯溜槽23aに
流入する。汚泥貯溜槽23aに汚泥が所定量溜まると又
はタイマーで上流側強制送水管25aの上流側開閉弁5
5aの閉及び下流側強制送水管25bの下流側開閉弁5
5bの閉を確認した上で、上流側汚泥排出管40の汚泥
弁40aを開にし、下流側汚泥排出管41の汚泥排出弁
41aを開にし、送水ポンプ28をonにして汚泥貯溜
槽23aの汚泥を系外に排出する。
【0034】次に、浄化水のエアレーションについて説
明する。図4において、遠心ポンプ等からなるエアレー
ションポンプ60を起動させることにより吸水管61に
配設された吸気管62から空気が吸気されエアレーショ
ンポンプ60で浄化水と混合されながら楕円球状に形成
された微細気泡水流発生器63の中央部に接線方向から
供給される。微細気泡水流発生器63で、気液混合流体
は円周方向に回転しながら両端部の気液吐出口部63a
から微細気泡混合水流となって、浄化水槽27に吐出さ
れる。この微細気泡混合水流は空気の微細気泡を多量に
含有するので、表面積が極めて大きく、Fe、Mn等の
イオン化合物を酸化させると共に、浄化水の酸素富化を
行なって活性化させ、環境保持性に優れた水を大量に得
ることができる。
【0035】実施の形態1の懸濁水のフィルター部材1
0及び実施の形態2の懸濁水のフィルター部材を備えた
ろ過装置20は以上のように構成されているので、以下
の作用を有する。 (a)全体が密閉して形成された濾布部11内に取水孔
13を設けた通水管12が配置されているので、フィル
ター部材10を縦にしてろ過水槽21に沈下(浸漬)さ
せ、ろ過水槽21の外部に取水口部15を突出させ、そ
の排水位置をろ過水槽21の水面下に配置することで、
濾布部11周囲の懸濁水が濾布部を通過してろ過され浄
化されたろ過水を取水口部15から外部に向けて取り出
すことができる。 (b)取水孔13が通水管12の所定個所に設けられて
いるので、縦長や横長等に形成された濾布部11内から
満遍なく均一に浄化されたろ過水を取得でき、懸濁水の
微小固形分の付着等による目詰まりを防止して、効率的
に懸濁水のろ過処理を行なうことができる。 (c)通水管12が略矩形状に閉じて形成されているの
で、懸濁水のフィルター部材10の構造強度を効果的に
保持させ、しかも軽量化を図ることができ、耐久性に優
れている。 (d)通水管12で囲まれた矩形枠状部に3次元網目構
造又は中空状構造を有した芯材14が配置されているの
で、濾布部11内の水の流れを妨げることなく、しかも
処理水中の固形分が濾布部11の表面に付着しても、所
定の形状を維持させることができ、処理効率の低下を抑
制することができる。 (e)取水孔13の配置数が、通水管12の中心線に対
して、その一方側から他方側に向かって次第に多くなっ
ているので、この取水孔13の配置密度が大きい方を下
方にしてフィルター部材10を、ろ過する処理液が供給
される水槽内に配置して使用することにより、上下方向
でヘッド差を生じるフィルター部材10内部の処理水
に、取水口部15を介して外部から効率的に圧縮空気を
供給することができる。 (f)ろ過水槽21に懸濁水が供給され所定の水位に維
持されると、フィルター部材10の取水口部15とろ過
水槽21の水面間に対応するヘッド差により、懸濁水が
フィルター部材10の濾布部11を通過してろ過され、
フィルター部材10の内部に配置された通水管12の取
水孔13及び取水口部15を介してろ過水槽21の取水
部22eから浄化された処理水を動力を用いることなく
自然ろ過して得ることができる。 (g)フィルター部材10をろ過水槽21内に並列垂直
に配置するので、単位スペース当たりのろ過面積を大き
くして処理効率を高めることができると共に、全体設備
をコンパクトにすることができ利便性に優れる。 (h)フィルター部材10を着脱自在にろ過水槽21内
に配置しているので、メンテナンスを容易にすると共
に、安定して懸濁水を処理できる。 (i)フィルター部材10を通過して浄化された処理水
を貯溜する浄化水槽27を有するので、この浄化水槽2
7を用いて殺菌や酸素富化などの二次的な水処理を行な
うことができ、種々の用途や目的に対応した利便性を付
加できる。 (j)電磁遮断弁25を閉止してコンプレッサ26を用
いて取水部22eに圧縮空気を供給してフィルター部材
10の逆洗操作を行なうことができる。これにより、濾
布部の表面に付着した固形分の層を効果的に剥離、除去
し、ろ過水槽21の底部に堆積させることができる。 (k)送水ポンプ28を備えるので、ろ過装置20をヘ
ッド差だけで作動させた場合の能力以上となる水量の懸
濁水が豪雨などによる増水で供給された時にも、これに
対応してろ過処理を安全に継続させることができ、周囲
に毒性の強い金属等を含んだ懸濁水を排出させることな
く環境保持性に優れている。 (l)送水ポンプ28を作動させることにより、供給さ
れる懸濁水の水量の変動に応じて処理量を調整でき、常
時一定量の浄化水を処理することもでき、省エネルギー
性や作業性に優れている。 (m)フィルター部材10を、ろ過水槽21内に互いに
所定間隔を有して着脱可能に立設させる仕切り板23が
設けられているので、フィルター部材10の間隔を常に
一定にして保持し、ろ過効率を維持すると共に、フィル
ター部材10の取り付け時や、その損傷、劣化した際
に、確実かつ容易にフィルター部材10の交換が行な
え、メンテナンス性に優れている。 (n)空気や酸素等の微細気泡を発生させる微細気泡水
流発生器63が浄化水槽27に配置されているので、ろ
過水槽21で固形分が除去され濁りのない透明水に、さ
らに酸素を付加して活性化させ毒性がなくかつミネラル
に富んだ浄水を河川等に流し水中動植物の生態を維持増
進させることができる。 (o)懸濁水中のケイ酸塩などの固形分の荷電状態に対
応させたイオン交換樹脂を被覆させた場合には、その表
面への付着を抑制させることができ、目詰まりを防止し
て、メンテナンス性に優れた懸濁水のフィルター部材を
提供できる。 (p)フィルター部材10がユニット化されているの
で、ユニット毎に取水部22eへの挿着やろ過水槽21
からの脱着ができ、作業性に優れると共に、取水部22
eの本数や電磁遮断弁25の個数を減らし原価を下げコ
ンパクト化を図ることができる。
【0036】(実施の形態3)図7は実施の形態3の懸
濁水のフィルター部材を用いたろ過装置の斜視図であ
る。図7において、80は実施の形態3の懸濁水のフィ
ルター部材を用いたろ過装置、81は懸濁水のフィルタ
ー部材、82はその内部にフィルター部材81が複数並
列配置され懸濁水が供給口82aを介して供給されるろ
過水槽、83はフィルター部材81の取水口部に連結し
て配置され、ろ過水槽82の懸濁水の水面より下部に配
置された取水部、84は取水部83からろ過された処理
水を貯溜するための浄化水槽、85はエア配管85aに
配設された電磁遮断弁86を介してフィルター部材81
に逆洗用の圧縮空気を供給するための空気貯めタンク8
7を備えたコンプレッサ、88は浄化水槽84から浄化
水を取り出すための排出口、89は汚泥排出管、90は
汚泥排出バルブ、91は汚泥量観察窓、92はフィルタ
ー部材81及び仕切り部93を支持するフィルター支持
部である。フィルター部材81は実施の形態1のものと
略同様に形成され、全体が袋状に密閉して形成された濾
布部と、濾布部に内臓された矩形状の通水管と、通水管
の中空部に貫通して穿設された複数の取水孔と、通水管
の中空部に連通して配置され濾布部の外部に開口して取
り付けられた取水口部とを有すると共に、フィルター部
材81の濾布部内に圧縮空気を供給するためのエア配管
81aを別に備えており、これによって、フィルター部
材81が目詰まりした場合に濾布部の内側から外側に向
けて空気を流すことで、表面に付着した固形分を除去す
るようになっている。なお、フィルター部材81のろ布
は、その表面が、四フッ化エチレン等の合成樹脂の微粒
子を集合させて粒子間に流路を形成したスクラム構造に
よりその層厚が濾布部に対して約10%の厚みで被覆
し、これによって固形分が表面に付着するのを防止する
ようにしている。実施の形態3の懸濁水のフィルター部
材を用いるろ過装置80においては、フィルター部材8
1の供給口82aに懸濁水を供給することにより、フィ
ルター部材81が接続される取水部83とその水面との
水圧差により懸濁水がフィルター部材81の濾布部を透
過してろ過され、浄化された清水が取水部83から浄化
水槽84に供給されて自然ろ過を行なうことができる。
なお、コンプレッサ85の代わりに浄化水槽84の浄水
をエア配管85aに接続して逆洗することができる。
【0037】実施の形態3の懸濁水のフィルター部材を
用いたろ過装置80は以上のように構成されているの
で、実施の形態1、2の作用に加えて以下の作用を有す
る。 (a)コンプレッサ85以外の動力装置を省略できるの
で、全体の装置構成を簡略化して、小さい工事現場等の
狭いスペースでも容易に設置でき、汎用性及び利便性に
優れる。 (b)フィルター部材81の有効表面積を容易に大きく
設定できるので、多数のろ過装置を配置することで高い
処理能力が得られ、河川等が増水した場合でも処理で
き、ミネラル分に富んだ清水を供給することができる。 (c)濾布部が合成樹脂の微粒子からなるスクラム構造
を有した層で被覆されているので、合成樹脂の微粒子が
敷き詰められて形成されたその表面部で懸濁水中の粒子
を確実に捕捉して、内部への侵入を阻止でき、目詰まり
を効果的に防止することができる。 (d)水分子や水に溶解したミネラル分等は容易にスク
ラム構造を有する被覆層を透過するので、ミネラル分を
含む清水を大量に得ることができる。 (e)スクラム構造の層厚が特定範囲に設定されている
ので、河川等の懸濁水等の大量処理を効率的に行なうこ
とができる。
【0038】
【発明の効果】請求項1に記載の懸濁水のフィルター部
材によれば以下の効果が得られる。 (a)全体が袋状に密閉して形成された濾布部内に通水
管が配置されているので、濾布部の内圧を下げることに
よって、濾布部周囲の懸濁水が濾布部を通過して、ろ過
された浄化水を取水口部から外部に向けて取り出すこと
ができる。 (b)フィルター部材を懸濁水が貯溜された水槽等に浸
漬させ、その取水口部を懸濁水の水面より下方に配置す
ることにより、その水圧差だけで取水口部からろ過され
た浄化水を取り出して自然ろ過(重力ろ過)を行なうこ
とができ、動力を要さず、経済性やメンテナンス性に優
れる。 (c)フィルター部材における濾布部の目の微調整によ
り、河川や湖沼等に本来含まれている腐葉土などから溶
け出したミネラル分を残存させたままで、濁り成分だけ
を取り除いて、これを清水として放流させることができ
る。こうして、酸などの沈殿用処理薬などを添加するこ
となく浄化処理を行なうことができ、生態系の保持性に
優れている。 (d)全体が枠状に形成されたパイプ等の通水管が濾布
部内に配置されるので、周囲の懸濁水の流速や処理量が
変化しても、可撓性のろ布からなる濾布部を所定の形状
に維持させ処理条件を一定に保つことができる。 (e)通水管が枠状に形成されているので、フィルター
部材の構造強度を効果的に保持させ、しかも軽量化を図
ることができ、耐久性に優れている。 (f)芯材としてパイプ等の通水管が配置されているの
で、濾布部の取り付けや交換作業に際してもその取り扱
い性に優れている。 (g)通水管の周囲に濾布部を覆って、この周囲を縫製
したり、接着したりすることで容易かつ安価にフィルタ
ー部材を製造でき、経済性に優れている。 (h)取水孔が通水管の枠内側の所定個所に設けられて
いるので、縦長や横長等に形成された濾布部内から満遍
なく均一に浄化されたろ過水を取得でき、また、逆に圧
縮空気を取水口部から逆に流すことにより濾布部への微
小固形分の付着による目詰まりを防止して、効率的に懸
濁水のろ過処理を行なうことができる。 (i)取水孔が穿設された通水管によって、濾布部内に
処理水の流路を形成させることができる。
【0039】請求項2に記載の懸濁水のフィルター部材
によれば、請求項1の効果の他、以下の効果が得られ
る。 (a)通水管で囲まれた矩形枠状部に3次元網目構造又
は中空状構造を有した芯材が配置されているので、濾布
部内の水の流れを妨げることなく、しかも処理水中の固
形分が濾布部の表面に付着しても、取水効率を下げるこ
となく所定の形状を維持させることができ、処理効率の
低下を抑制することができる。 (b)濾布部、通水管、芯材等でフィルター部材を簡単
に構成できるので、製造工程を単純化でき、フィルター
部材を安価に製造でき、経済性に優れる。
【0040】請求項3に記載の懸濁水のフィルター部材
によれば、請求項1又は2の効果の他、以下の効果が得
られる。 (a)取水孔の配置数が、通水管の中心線に対して、そ
の一方側から他方側に向かって次第に多くなっているの
で、この取水孔の配置密度が大きい方を下方にしてフィ
ルター部材を、ろ過する処理液が供給される水槽内に配
置して使用することにより、上下方向でヘッド差を生じ
るフィルター部材内部の処理水に、取水口部を介して外
部から効率的に圧縮空気を供給することができる。フィ
ルター部材の外表面に付着した固形分層を剥離除去させ
ることができ、メンテナンス性に優れる。
【0041】請求項4に記載の懸濁水のフィルター部材
によれば以下の効果が得られる。(a)フィルター部材
の取水孔部から濾布部でろ過された浄化水を得ることが
でき、構造が簡単でメンテナンス性に優れる。 (b)逆洗用配管を備えるので、濾布部が目詰まりした
場合に逆洗用の空気やろ過水を流すことにより、付着し
た固形分を容易に剥離除去することができる。 (c)多数の濾布支持部材に円筒状又は角筒状にもしく
は星形筒状に覆設された濾布部を有するので、構造強度
を高めて、しかも軽量化でき、経済性に優れる。 (d)濾布部を星形に形成した場合にはろ過の際の実効
面積を大きくしてろ過効率を高めることができ、大量処
理にも対応できる。
【0042】請求項5に記載の懸濁水のフィルター部材
によれば、請求項1乃至4の内いずれか1項の効果の
他、以下の効果が得られる。 (a)濾布部が合成樹脂の微粒子からなるスクラム構造
を有した層で被覆されているので、合成樹脂の微粒子が
敷き詰められて形成されたその表面部で懸濁水中の粒子
を確実に捕捉して、内部への侵入を阻止でき、目詰まり
を効果的に防止することができる。 (b)水分子や水に溶解したミネラル分等は容易に被覆
層を透過するので、ミネラル分を含む清水を大量に得る
ことができる。 (c)特に四フッ化エチレンfを用いた場合には、懸濁
水中の固形分に対する付着性が少なく、対目詰まり性に
優れている.。
【0043】請求項6に記載の懸濁水のフィルター部材
によれば、請求項5の効果の他、以下の効果が得られ
る。 (a)スクラム構造の層厚が特定範囲になっているの
で、フィルター部材のろ過処理量とその目詰まり特性と
をバランスさせ、造成現場や食品工場等の懸濁水等の大
量処理を効率的に行なうことができる。
【0044】請求項7に記載の懸濁水のフィルター部材
によれば、請求項1乃至4の内いずれか1項の効果の
他、以下の効果が得られる。 (a)懸濁水中の珪酸塩等の固形分の荷電状態に対応さ
せたイオン交換樹脂を被覆させ、その表面への付着を抑
制させることができる。目詰まりを防止して、メンテナ
ンス性に優れた懸濁水のフィルター部材を提供すること
ができる。
【0045】請求項8に記載のろ過装置によれば、以下
の効果が得られる。 (a)懸濁水のフィルター部材がその内部に浸漬され並
列配置されたろ過水槽と、フィルター部材の取水口部に
連結してろ過水槽の懸濁水の水面より下部に配置された
取水部とを有しているので、ろ過水槽に懸濁水が供給さ
れ所定の水位に維持されると、フィルター部材の取水口
部とろ過水槽の水面間に対応するヘッド差により、懸濁
水がフィルター部材の濾布部を通過してろ過され、フィ
ルター部材の内部に配置された通水管の取水孔及び取水
口部を介してろ過水槽の取水部から外部に浄化された処
理水を排出させることができる。 (b)動力を用いることなくヘッド差だけで懸濁水のろ
過が行なわれるので、省エネルギー性やメンテナンス性
に優れている。 (c)懸濁水のフィルター部材をろ過水槽内に並列配置
するので、単位スペース当たりのろ過面積を大きくして
処理効率を高めることができると共に、全体設備をコン
パクトにすることができ利便性に優れる。 (d)フィルター部材を着脱自在にろ過水槽内に配置し
た場合には、メンテナンスを容易にすると共に、安定的
に浄化水を供給できる。
【0046】請求項9に記載のろ過装置によれば、請求
項8の効果の他、以下の効果が得られる。 (a)フィルター部材の濾布部が懸濁水の固形分によっ
て目詰まりした時に、取水部の下流側に配置された遮断
弁を閉止し、遮断弁の上流側の取水部に連通された逆洗
用配管から圧縮空気や浄化水を用いて加圧水等を流すこ
とにより逆洗操作を行なうことができ、フィルター部材
内部を圧縮空気や加圧水等で膨張させ押し出したり、濾
布部を圧縮空気で通気させたりすることで、濾布部の表
面に付着した固形分の層を効果的に剥離させて除去さ
せ、ろ過水槽の底部に堆積させることができる。 (b)遮断弁を備えるので、効率的に圧縮空気や加圧水
を濾布部に向けて供給することができ、固形分を剥離さ
せてメンテナンス性や作業性に優れている。
【0047】請求項10に記載のろ過装置によれば、請
求項9の効果の他、以下の効果が得られる。 (a)フィルター部材に通過して浄化された処理水を貯
溜する浄化水槽を有するので、この浄化水槽を用いて懸
濁浄化水や工場廃水の浄化水の殺菌や酸素富化などの二
次的な水処理を行なうことができ、種々の用途や目的に
対応した利便性を付加することができる。 (b)送水ポンプ及び強制送水管が設けられているの
で、ろ過装置をヘッド差だけで作動させた場合の能力以
上となる水量の懸濁水が豪雨などによる増水で供給され
た際にも、これに対応してろ過処理を安全に継続させる
ことができ、周囲に懸濁水を排出させることなく環境保
持性に優れている。 (c)送水ポンプを作動させることにより、供給される
懸濁水の水量の変動に応じて処理量を調整でき、常時一
定量の浄化水を処理することもでき、省エネルギー性や
作業性に優れている。
【0048】請求項11に記載のろ過装置によれば、請
求項8乃至10の内いずれか1項の効果の他、以下の効
果が得られる。 (a)懸濁水のフィルター部材を、ろ過水槽内に互いに
所定間隔を有して着脱可能に立設させる仕切り板が設け
られているので、フィルター部材の取り付けや時、その
損傷、劣化した際に、確実かつ容易にフィルター部材の
交換が行なえ、メンテナンス性に優れている。 (b)仕切り板によりフィルター部材が互いに干渉し合
うのを防止でき、ろ過効率を維持できる。
【0049】請求項12に記載のろ過装置によれば、請
求項8乃至11の内いずれか1項の効果の他、以下の効
果が得られる。 (a)ろ過水槽及び懸濁水貯溜槽の取水口側の下部に形
成された汚泥集積壁上面に集積された汚泥を排出する汚
泥排出部を有するので、懸濁水貯溜槽に供給されてろ過
水槽でろ過される懸濁水中の土砂などの大粒子を予め沈
殿除去することができ、濾布部における負荷を軽減し
て、ろ過効率を高めることができる。 (b)その底部に傾斜して形成された汚泥集積壁を有す
るので、特別な動力を要することなく、汚泥排出部から
土砂などの固形分を除去できる。
【0050】請求項13に記載のろ過装置によれば、請
求項8乃至12の内いずれか1項の効果の他、以下の効
果を有する。 (a)汚泥隔壁を介して形成された汚泥貯溜槽を有する
ので、ろ過水槽の下部に土砂などが堆積するのを防止し
て、ろ過効率を常時一定に維持させることができ、作業
性やメンテナンス性に優れる。 (b)汚泥排出管からその自重で汚泥が排出されるの
で、排出作業性にも優れる。
【0051】請求項14に記載のろ過装置によれば、請
求項8乃至13の内いずれか1項の効果の他、以下の効
果を有する。 (a)下流側及び上流側開閉弁や、汚泥排出弁、送水ポ
ンプを有するので、必要に応じて各弁を操作して、汚泥
や浄化水の流路を切り替えて作動させることができ、ろ
過装置としての操作性や制御性に優れ、懸濁水の増水や
懸濁物の増量した状況の変化に対応できる。 (b)各種の開閉弁を備えるので、送水ポンプ等のメン
テナンスを行なう際の利便性に優れている。 (c)懸濁物の含有率が増えた場合でも、迅速に底部の
懸濁物を抜き取りながらろ過するので、ろ過効率の低下
を妨げず安定してろ過処理できる。
【0052】請求項15に記載のろ過装置によれば、請
求項10乃至14の内いずれか1項の効果の他、以下の
効果を有する。 (a)空気や酸素等の微細気泡を発生させる微細気泡水
流発生器が浄化水槽に配置されているので、ろ過水槽で
固形分が除去され濁りのない透明水に、さらに酸素を付
加して活性化させることができる。これによって、魚や
昆虫などの水生動物や植物が生育できる環境に適応した
水に再生することができ、環境維持性に優れている。
【0053】請求項16に記載の懸濁水のろ過方法によ
れば、以下の効果を有する。 (a)フィルター部材を懸濁水が貯溜された水槽等に浸
漬させ、その取水口部を懸濁水の水面より下方に配置す
ることにより、その水圧差だけで自然流下させ取水口部
からろ過された浄化水を取り出して自然ろ過(重力ろ
過)を行なうことができ、動力を要さず、省エネルギー
性やメンテナンス性に優れる。 (b)フィルター部材における濾布部の目の微調整によ
り、河川や湖沼等に本来含まれている腐葉土などから溶
け出したミネラル分を残存させたままで、濁り成分だけ
を取り除いて、これを清水として放流させることができ
る自然流下工程を有するので、酸などの沈殿用処理薬な
どを添加することなく浄化処理を行なうことができ、生
態系の保持性に優れている。 (c)取水孔を通水管の枠内側の所定個所に設けること
ができ、縦長や横長等に形成された濾布部内から満遍な
く均一に浄化されたろ過水を取得できる。圧縮空気や加
圧水を取水口部から逆に流すことにより濾布部への微小
固形分の付着による目詰まりを防止して、効率的に懸濁
水のろ過処理を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)実施の形態1の懸濁水のフィルター部材
の斜視図 (b)フィルター部材の濾布部を取り外した状態の斜視
【図2】(a)実施の形態1の懸濁水のフィルター部材
の変形例1を示す斜視図 (b)実施の形態1の懸濁水のフィルター部材の変形例
2を示す斜視図 (c)図2(b)のA−A線の断面図
【図3】実施の形態2のろ過装置の斜視図
【図4】実施の形態2のろ過装置の平面図
【図5】図4のB−B線の断面図
【図6】ろ過水槽に配置されるフィルターユニットの斜
視図
【図7】実施の形態3のろ過装置の斜視図
【符号の説明】
10 フィルター部材 11 濾布部 11a 上側濾布固定部 11b 下側濾布固定部 12 通水管 12a 上部取水パイプ 12b 下部取水パイプ 12c 奥部取水パイプ 12d 前部取水パイプ 13 取水孔 14 芯材 15 取水口部 15a 三分岐管 17 フィルター部材 17a 取水側端部材 17b 取水孔部 17c 逆洗側端部材 17d 逆洗用配管 17e 濾布支持部材 17f 濾布部 20 ろ過装置 21 ろ過水槽 22 懸濁水貯溜槽 22a 供給口 22b 漉し部 22c 懸濁水隔壁 22d 汚泥集積壁 22e 取水部 22f 汚泥連通口 23 仕切り板 23a 汚泥貯溜槽 23b 汚泥隔壁 23c 汚泥連通口 24 送水管 24a ろ過水流出口 24b 送水管開閉弁 25 電磁遮断弁 25a 上流側強制送水管 25b 下流側強制送水管 26 コンプレッサ 26a エア配管 26b 逆洗用エア供給管 26c 逆流防止弁 27 浄化水槽 28 送水ポンプ 40 上流側汚泥排出管 40a 汚泥弁 41 下流側汚泥排出管 41a 汚泥排出弁 54a 送水管開閉弁 55a 上流側開閉弁 55b 下流側開閉弁 61 吸水管 62 吸気管 63 微細気泡水流発生器 63a 気液吐出口部 80 ろ過装置 81 フィルター部材 82 ろ過水槽 82a 供給口 83 取水部 84 浄化水槽 85 コンプレッサ 85a エア配管 86 電磁遮断弁 87 空気貯めタンク 88 排出口 89 汚泥排出管 90 汚泥排出バルブ 91 汚泥量観察窓 92 フィルター支持部 93 仕切り部

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】枠状に形成された通水管と、前記通水管の
    枠内側に形成された取水孔と、前記通水管の一部に枠外
    側へ配設された取水口部と、袋状に密閉して形成され前
    記枠状に形成された前記通水管の全体を覆設し前記取水
    口部側に固定された濾布部と、を備えたことを特徴とす
    る懸濁水のフィルター部材。
  2. 【請求項2】前記通水管の前記枠内側に配設された3次
    元網目構造又は中空状構造を有した芯材を備えているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の懸濁水のフィルター部
    材。
  3. 【請求項3】前記通水管に穿設された前記取水孔の配置
    数が、前記通水管の中心線に対して、その一方側から他
    方側に向かって次第に多くなっていることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の懸濁水のフィルター部材。
  4. 【請求項4】一端側の取水孔部を備えた円形又は角形筒
    状の取水側端部材と、他端側の逆洗用配管を備えた円形
    又は角形筒状の逆洗側端部材と、前記取水側端部材及び
    前記逆洗側端部材間に円筒又は角筒又は星形筒を形成す
    るように等間隔をあけて配設された濾布支持部材と、前
    記濾布支持部材に円筒状又は角筒状にもしくは星形筒状
    に覆設され濾布部と、を備えたことを特徴とする懸濁水
    のフィルター部材。
  5. 【請求項5】前記濾布部の表面が、シリコン、ウレタ
    ン、四フッ化エチレン、アクリル等の合成樹脂の微粒子
    を集合させて粒子間に流路を形成したスクラム構造によ
    り被覆されていることを特徴とする請求項1乃至4の内
    いずれか1項に記載の懸濁水のフィルター部材。
  6. 【請求項6】前記濾布部の表面に被覆された前記スクラ
    ム構造の層厚が前記濾布部の層厚に対して10〜20%
    であることを特徴とする請求項5に記載の懸濁水のフィ
    ルター部材。
  7. 【請求項7】前記濾布部の表面がイオン交換樹脂により
    被覆されていることを特徴とする請求項1乃至4の内い
    ずれか1項に記載の懸濁水のフィルター部材。
  8. 【請求項8】請求項1乃至7の内いずれか1項に記載の
    懸濁水のフィルター部材と、複数の前記フィルター部材
    がその内部に並列配置され懸濁水が供給されるろ過水槽
    と、前記フィルター部材の前記取水口部に連結して前記
    ろ過水槽の懸濁水の水面より下部に配置された取水部
    と、を備えたことを特徴とするろ過装置。
  9. 【請求項9】前記取水部の下流側に配置された遮断弁
    と、前記遮断弁の上流側の前記取水部に連通された逆洗
    用配管と、を備えたことを特徴とする請求項8に記載の
    ろ過装置。
  10. 【請求項10】前記取水部から排出される処理水を貯溜
    する浄化水槽と、前記取水部と前記浄化水槽間に配設さ
    れた送水管と、前記送水管に分岐して配設された強制送
    水管と、前記強制送水管に配設された送水ポンプと、を
    備えていること請求項9に記載のろ過装置。
  11. 【請求項11】略矩形板状に形成された前記フィルター
    部材を、前記ろ過水槽内に互いに所定間隔を有して着脱
    可能に又は固定し立設された仕切り板が設けられている
    ことを特徴とする請求項8乃至10の内いずれか1項に
    記載のろ過装置。
  12. 【請求項12】前記ろ過水槽と、前記ろ過水槽と懸濁水
    隔壁を介して形成された懸濁水貯溜槽と、前記ろ過水槽
    と前記懸濁水貯溜槽の底部に取水口部側が低くなるよう
    に傾斜して形成された汚泥集積壁と、前記ろ過水槽及び
    前記懸濁水貯溜槽の前記取水口側の下部に形成された前
    記汚泥集積壁上面に集積された汚泥を排出する汚泥排出
    部とを備えていることを特徴とする請求項8乃至11の
    内いずれか1項に記載のろ過装置。
  13. 【請求項13】前記ろ過水槽及び前記懸濁水貯溜槽の取
    水口側に形成された汚泥隔壁を介して形成された汚泥貯
    溜槽と、前記取水部が前記汚泥貯溜槽を介して前記送水
    管と連設されると共に、前記汚泥隔壁の下部に前記ろ過
    水槽及び前記懸濁水貯溜槽と連通して形成された汚泥連
    通口と、前記汚泥貯溜槽の側壁下部に連通して配設され
    た汚泥排出管と、を備えたことを特徴とする請求項8乃
    至12の内いずれか1項に記載のろ過装置。
  14. 【請求項14】前記送水管と前記汚泥排出管に連通して
    配設された上流側強制送水管と、前記汚泥排出管に吸入
    側が接続された送水ポンプと、前記送水ポンプの吐出側
    に接続された下流側強制送水管と、前記下流側強制送水
    管に分岐して配設された下流側汚泥排出管と、前記上流
    側強制送水管に配設された上流側開閉弁と、前記汚泥排
    出管に設けられた汚泥弁と、前記下流側強制送水管に設
    けられた下流側開閉弁と、前記下流側汚泥排出管に設け
    られた汚泥排出弁と、前記送水管に設けられた送水管開
    閉弁と、を有していることを特徴とする請求項8乃至1
    3の内いずれか1項に記載のろ過装置。
  15. 【請求項15】微細気泡を含む水流を供給する微細気泡
    水流発生器が前記浄化水槽に備えられていることを特徴
    とする請求項10乃至14の内いずれか1項に記載のろ
    過装置。
  16. 【請求項16】請求項1乃至7の内いずれか1項に記載
    のフィルター部材をろ過水槽の水面下に浸漬する浸漬工
    程と、前記フィルター部材の前記取水口部を前記ろ過水
    槽の水面より下に位置させて自然流下させて処理水を得
    る自然流下工程と、を備えていることを特徴とする懸濁
    水のろ過方法。
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