JPH10263316A - 浮遊式液体浄化装置及び方法 - Google Patents

浮遊式液体浄化装置及び方法

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JPH10263316A
JPH10263316A JP9076308A JP7630897A JPH10263316A JP H10263316 A JPH10263316 A JP H10263316A JP 9076308 A JP9076308 A JP 9076308A JP 7630897 A JP7630897 A JP 7630897A JP H10263316 A JPH10263316 A JP H10263316A
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liquid
permeable container
water
filter medium
container
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JP9076308A
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Inventor
Katsumi Mogi
克己 茂木
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Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 河川、湖沼地等の液体中の汚濁物質を効果的
に捕捉分離することが可能な液体浄化装置及び方法を提
供する。 【解決手段】 濾過材が収容され軸心を中心として周方
向に回転自在に構成された略円筒状の通液性容器を保持
手段によって河川等の液体中に浮遊状態で保持し、該通
液性容器内に流入する液体中の懸濁物質をその濾過材に
よって捕捉分離する一方、通液性容器を回転させて濾過
材を流動させ、濾過材に捕捉された懸濁物質を通液性容
器の外部に排出するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般には液体浄化
装置及び方法に係り、より詳しくは、濾過材に液体を流
して液体中の懸濁物質を濾過材で捕捉分離する装置及び
方法に関する。本発明の装置及び方法は、特に、河川、
湖沼地、養魚飼育等の自然環境水(海)域等の水質濾過
・浄化に好適に用いることができるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、河川、湖沼地等の自然環境におけ
る水質悪化が急速に進んでおり、その処理対策が緊急の
課題になっている。例えば、河川浄化に用いられている
方法とその傾向を見てみると、浚渫25%、礫間浄化3
5%、導水16%、バイオモジュール系10%、木炭浄
化8%、その他(96年115自治体調査結果)となっ
ており、「その他」の中にはエアレーション/活性炭/
殖性/生物濾過/砂濾過/逆浸透膜等が含まれている。
ところが、この結果でも明らかなように、浄化推進の裏
付けとなる技術について評価が定まっておらず、また浚
渫と導水のように直接浄化とは異なる方法が約4割とな
っている。
【0003】各方式の詳細は、特許、文献等多数あるの
で省略するが、礫間浄化が、河川の浄化では最も一般的
である。この技術は、豪雨などで河川の流量が増加した
場合は、礫間にたまった汚泥をそのまま下流へ流すこと
も肯定されたものである。また、礫間浄化を含め、活性
炭/生物濾過/砂濾過等は、河川等の汚濁物質を濾過材
の内部に捕集し、生物処理等により浄化する水質の浄化
処理方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、礫間浄化に
は、まだいろいろな点で問題が指摘されている。すなわ
ち、生物処理に伴う大量の汚泥による礫間の目詰まり、
発生汚泥の排除の困難性及びその処理の問題、設備の大
型化による設備費、運転管理費の増大等である。また、
河川、湖沼地等の廃水処理設備は、設備が大きくなるた
め、陸上に処理設備の設置を行おうとすると、用地確保
が困難であったり、初期設備投資が巨額になる。また、
設備を永久に運転しなければならず、大規模な水量を持
つ河川等では高度の運転管理技術が要求され、動力費、
保守管理費用を含めた運転コストの低減が求められてい
る。更に、処理設備により景観が損なわれる場合が多
く、設置が普及しなかった。
【0005】一方、河川等の汚濁物質を濾過材の内部に
捕集し、生物処理等により浄化する水質の浄化処理技術
も広く利用されている。しかし、濾過材の目詰まりによ
る濾過能力の低下防止のために定期的に逆洗を行わなけ
ればならず、濾過材を均一にムラ無く洗浄するのは大変
な労力または動力を要し、更に汚泥処理、廃液処理の設
備も必要となるという問題があった。また、薬品添加等
による浄化法は、規模の大きさにより必要薬品の量が膨
大になり、その投入コスト、他の環境に与える影響の上
で問題があり、現実的ではなかった。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、従来技術における課題を解消もしくは低減し、河
川、湖沼地等の液体中の汚濁物質を効果的に捕捉分離す
ることが可能な液体浄化装置及び方法を提供することを
目的とする。また、液体中の汚濁物質を濾過材で捕捉分
離する濾過を主体としながらも、物理化学的処理、生物
学的処理をも同時に行うことができる固液分離装置及び
方法であって、捕捉分離された液中の汚濁物質、発生汚
泥等を排除する逆洗浄で濾過材を均一にムラ無く最小限
の運転動力で洗浄することができる液体浄化装置及び方
法を提供することを目的とする。
【0007】更に、流水並びに静止水の浄化に広く利用
できる装置、例えば、河川、湖沼地下水及び汚水等の廃
水処理、上水及び遊泳施設等の水質浄化、廃液、廃油等
の有機物、無機物、重金属、イオン化物等の液体中の懸
濁物質を捕捉分離する液体処理に好適に利用することが
できる液体浄化装置を提供することを目的とする。
【0008】また更に、自然環境の水質浄化にあって
は、活性度が向上せしめられた汚泥を自然の状態で下流
に排出し、浮遊物質沈降性の向上と土壌化への促進を図
り、汚泥処理を不要とし、下水及び汚水等の排水処理、
上水及び遊泳施設等の水質浄化にあっては、汚泥の発生
量の削減、発生汚泥の固液分離による脱水率の向上を図
り、廃液、廃油等の有機物、無機物、重金属、イオン化
物質等の排水処理にあっては、懸濁物質の回収を容易に
することができる液体浄化装置を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の液体浄化装置は、軸心を中心として周方向
に回転自在に配設された略円筒状の通液性容器の内部
に、該通液性容器の内部に流入する液体中の懸濁物質を
捕捉分離する濾過材を流動可能に収容するとともに、上
記通液性容器に、該通液性容器を液体中に浮遊状態で保
持する保持手段を付設したことを特徴とする。
【0010】また、本発明の液体浄化方法は、内部に濾
過材を流動可能に収容した略円筒状の通液性容器を液体
中に浮遊状態で保持し、通液性容器内に流入する液体を
濾過材を通過させることにより液体中の懸濁物質を捕捉
分離する一方、通液性容器を軸心を中心として回転させ
て濾過材を流動させ、濾過材に捕捉された懸濁物質を通
液性容器の外部に排出することを特徴とする。
【0011】上記において、通液性容器は、容器の外壁
面の一部もしくは全体が液体を通し、容器外の液体が容
器内に流れ込んだり容器内の液体が容器外に流出したり
することができるように構成された容器であり、内部に
濾過材を収容することができるものであれば如何なる構
造のものでも構わない。このような容器は、好適には、
濾過材の粒径より小なる通液間隙を持つ材料で外壁が形
成されたものであり、外壁形成材としては液体の性状、
濾過材の粒径または大きさに応じて、金属、高分子材
料、天然あるいは人工の繊維を用いた布、不織布等を適
宜選択することができる。
【0012】また、本発明においては、上記通液性容器
は略円筒状をなしており、軸心を中心として回転自在に
配設される。円筒の長さは任意であり、径が全長に対し
て短い筒状のものでもよいし、径が全長に対して大きい
円盤状のものでも構わない。何れにせよ、通液性容器
は、任意の支持体により支承され、軸心を中心として周
方向に回転させられるように構成されている。また、こ
の通液性容器の数は1基に限るものではなく、処理すべ
き液体の量、範囲等に応じて2以上の容器を、並列もし
くは直列あるいは他の任意の配置で組み合わせることも
できる。特に、2基以上の容器を、共通の回転軸に軸線
方向に所定間隔をあけて並べて配置すると、液体の処理
範囲を広くすることができる一方、平行した回転軸に取
り付けると、多段に濾過処理を行うことができる。な
お、複数の通液性容器を同一の回転軸に取り付ける場合
は、回転軸に対して動バランスが取れるように配置する
のが好ましい。
【0013】更に、本発明において、通液性容器を浮遊
状態で液体中に保持する保持手段が備えられる。該保持
手段は、簡便には、液体上に浮遊する浮きと該浮きを係
留する係留手段を具備する。より好ましくは、通液性容
器に、該通液性容器を回転自在に保持するプラットホー
ムを付設し、該プラットホームに上記浮きを、好ましく
は一対以上、取り付けるともに、該プラットホームを係
留索で岸等に係留するようにする。従って、水位の変動
が大きく、装置を湖底等の地上に固定したのでは、空気
を吸入したり水没したりして所望の処理を行うことが難
しい自然環境における湖沼地、河川等においても設置す
ることができる。また、上記プラットホームあるいは他
の装置部分に、装置全体を航行させる自力航行手段(例
えばスクリュエンジン等)を付設すると、広い自然環境
において水質浄化を行う際にも、特に汚染の著しい水域
から浄化を行うなど、任意に装置を移動させることがで
き、必要とする装置の数を減少させることができるの
で、より好ましい。更に、上記保持手段には、通液性容
器と液面との相対位置を調整する位置調整手段を備える
のが好ましい。この調整手段の構造は、如何なるもので
も構わないが、例えば、上記プラットホームに支柱を介
して通液性容器を設けるようにし、該支柱を、摺動可能
な二の柱部材を移動可能に固定した構造にして、高さ調
整可能にする。上記プラットホームと浮きの間に高さ調
整可能な構造を組み込んでも構わない。
【0014】上記通液性容器の内部には濾過材が収容さ
れ、液体が通液性容器内に流入し該濾過材を通過する際
に、液体中の懸濁物質等が濾過材に捕捉され分離される
ように構成される。通液性容器は、浄化する対象に応じ
て最適となるように配置されるものであるが、好ましく
は、軸心を水平にして配設され、液体に一定方向の流れ
がある場合には、その流れに沿った方向に回転させられ
るように配置される。液体が通液性容器の内部に流入し
濾過材の層を通ると、濾過材間隙より大きい懸濁物質は
その間隙を通過することができずに捕捉され、またその
間隙を通過した固体粒子は、該固体粒子と液体との質量
差による慣性力の違いで濾過材に衝突して流速が低下す
ることにより、あるいは濾過材表面の液体の表面張力に
より、捕捉される。このように、本発明では、濾過すべ
き液体は円筒状の通液性容器に流入して、内部に充填さ
れている濾過材を通過するようになっているので、液体
に接する表面積を、従来の平面的な濾過装置の場合と比
較して、同じ体積であっても格段に大きく取ることがで
き、濾過材体積当たりの懸濁物質捕集効率が高くなる。
従って、濾過層の必要厚さは、液体に要求される濾過性
状に応じて決まるが、最小限の濾過材体積で所望の濾過
性能を達成することができ、また濾過層の厚さ全体に渡
って液体中の固形分を均一に阻止抑留できるので、小さ
な直径でも極めて効率の良い濾過層厚さを持った装置を
製作することができる。従って、例えば河川等の水質の
浄化に本発明を適用する場合、水深の浅い設置場所でも
容易に設置することができる。また、必要に応じて通液
性容器の数を増設することにより、その処理能力を自由
に増強できるという利点もある。
【0015】使用される濾過材は、上記通液性容器内に
保持され得る粒径または大きさで、液体中の汚濁物質を
捕捉分離することができるものであれば、従来から濾過
処理において使用されているものはもとより、如何なる
ものでも構わない。本発明において好適に用いることが
できる濾過材を例示すると、含水珪酸塩鉱物(ゼオライ
ト族)を主成分とする土壌成分、天然または人工の珪酸
塩鉱物(軽量発泡コンクリート(ALC)等)の塊粒状
物質、多孔質で吸着性を有する炭化物の塊粒状物質、高
分子材料の顆粒状もしくは立体網目構造状塊粒もしくは
ブラシ状団塊物質、無機もしくは有機材料の中空円柱状
もしくは中空球状体物質を挙げることができ、これら
を、単独もしくは混合状態で、使用することができる。
【0016】特に、次に詳述する理由から、含水珪酸塩
鉱物(ゼオライト族)を主成分とする土壌成分を用いる
のが好ましい。すなわち、地球上の生物の発生は、非晶
質の珪素と珪酸塩の持つ吸着性と触媒性が重要な役割を
果たしたと考えられており、生物のいない地核内では、
珪酸と炭素の重量比が276:1であり、腐植土壌内で
はこれが15:1となり、プランクトン内では1:1に
相当し、哺乳類は1/5000と逆転する。初期の生物
内の高い珪素含有量と高等動物内のその痕跡程度の存在
は、初期には周辺環境内で豊富に見いだせるような物質
の合成が必要でなく、重合有機体の芽が生じたときに、
元の無機物質の必要が無くなったと推定されている(英
物理学者:デ・ベルナール)。また、微生物は、周辺環
境の珪酸塩とアルミノ珪酸塩を活発に分解し、その塩類
に含まれる珪素を微生物の体内に取り入れ、主として皮
殻、甲羅あるいは骨格等の硬質組織の構成に利用する
(スコットランド海洋学者:デ・メレイとエル・イリヴ
ィン)。自然界では、珪素の循環が生化学的循環により
主に行われている。周辺環境より珪素の量が不足してい
るときに比べ、十分ある場合は、微生物の活動が2〜3
倍活発となり、微生物が植物質、有機物の分解と腐食物
質の攪拌、粉砕、及び腐植酸による珪酸塩の分解での珪
素の放出[珪素とその変種並びに大多数の天然珪酸塩
は、繰り返し珪酸(シロキサン)結合(Si−O−:こ
れは他元素の原子とも置換できる)で組み立てられた無
機重合体であり、全ての重合体の元である]を行い、生
化学的作用及び/または食物連鎖により、結合、粒子
化、凝集、縮合、重合等により土壌化される。
【0017】含水珪酸塩鉱物(ゼオライト族)の化学組
成は、(Na,K)x(Mg,Ca,Sr,Ba)y
[Alx+2ySin(x+2y)O2n]+mH2Oで
表され、加熱すると沸騰して水蒸気を発生する特徴から
沸石と命名され、構造的特徴は、T04(T=Alまた
はSi)四面体の構成する立体網目構造の中に大きな空
隙が存在し、この空隙が連結して通路(トンネル)を形
成している点にある。そして、この空隙には陽イオン及
び水分子が存在し、四面体へのAlの分布によって生じ
る局所的電荷不足を補償するアルカリ及びアルカリ土類
イオンが、水中で容易にイオン交換可能とし、水中のア
ンモニア、硫化水素、硫酸、硝酸等、及び銅、鉄等のガ
スまたはイオンを吸着し、水を脱臭浄化する。また、こ
の立体網目構造は表面積を大きくし、トンネルにある酸
素が多く、有機物の豊富な水分は微生物にとって快適な
生活環境を提供している。含水珪酸塩鉱物(ゼオライト
族)に含まれる、酸化アルミナ、酸化第二鉄、酸化カル
シウム、酸化マグネシウム、酸化ナトリウム等も微生物
の活動を支える必須成分であると同時に、立体網目構造
は硬度が低く、相互接触により、一部は溶解、破砕され
液体中に放出され、液体中のコロイド粒子の電気化学的
性質(有機はマイナスに帯電)の表面電位を調整し、フ
ァラデーの法則により働く吸引力により微粒子同士の結
合、あるいは前記物質との結合により粒子化し、ストー
クスの沈降理論にしたがって凝集沈殿する作用を促進さ
せる。
【0018】このような含水珪酸塩鉱物(ゼオライト
族)を主成分とする土壌成分の作用は、他の天然または
人工の珪酸塩鉱物、例えばALC、あるいは多孔質、吸
着性を有する炭化物等でもその一部を果たすことができ
る。特に、ALCは、建築廃材を破砕、節分することに
より安価に得られ、廃棄物をリサイクルして有効に活用
できる。また、ALCは、独立気泡を持った構造で見か
け比重が0.5ないし0.6と軽量であり、比表面積が
大きく、水に溶出すると溶液はアルカリ性となり、酸性
水を中和する働きがあり、酸性水中に溶解し含まれてい
た物質を析出させる。更に、酸性を中和し、溶融重金属
を吸着し、珪酸及びカルシウム塩の放出により微生物活
性を高めるという効果も奏する。
【0019】また、上水、廃液、廃油等の有機物、無機
物、イオン化物等の液体中に含まれる不純物を濾過材の
内部に捕集し除去する、生物処理を多く期待しない液体
の内層濾過処理においては、前述の高分子材料の顆粒状
または立体網目構造状塊粒あるいはブラシ状団塊物質等
を用いることができる。この高分子材料の濾過材は、水
中での損耗がない上、有害物質の溶出がなく、微生物担
体として優れている。更に、上記の濾過材に加え、補助
的濾過材として、例えば牡蠣殻、サンゴ砂等を加えても
良く、またこれらの濾過材に微生物の移植のため汚泥、
腐植物等を含浸またはコーティングすれば、浄化能力の
初期立ち上がりを促進させることが可能となる。
【0020】また、本発明においては、液体を濾過する
場合、上記濾過材のなかでも、特に比重が1以下の軽量
の濾過材を選択するのが好ましい。後で詳細に説明する
ように、本発明では、通液性容器を一定の手段で回転さ
せて、そこに収容されている濾過材を流動攪拌するが、
このように軽量な濾過材を選択して通液性容器に収容し
ておくと、通液性容器に浮力が働くことになり、重力と
浮力のバランスを考慮して、通液性容器の回転駆動力を
低減することができる上、濾過材自体の自己浮揚力によ
り、流動攪拌も容易となる。また、軽量の濾過材は取扱
い、運搬が容易であるという利点もある。
【0021】本発明において、濾過材は、通液性容器内
に少なくとも部分的には流動可能に充填される。すなわ
ち、濾過材は、通液性容器の容積に対して一定の空間容
積を持たせて収容されており、例えば、通液性容器が回
転して容器の天地が逆になった際の濾過材の自重落下、
または液体の圧力エネルギー、その他の作用により、濾
過材が少なくとも部分的には通液性容器の中で移動で
き、相互に接触できる状態にされている。
【0022】そして、本発明においては、濾過材を収容
した通液性容器を、少なくとも一時的に、周方向に回転
させることにより、該容器内の濾過材は攪拌流動させら
れる。すなわち、通液性容器内に収容されている濾過材
は、容器に固着、付着等しておらず、その全部もしくは
一部が移動可能な状態であり、運動エネルギーを受ける
時間差、自重による位置エネルギー及び/または液体流
による液体エネルギーにより運動エネルギー及び移動ベ
クトル方向が通液性容器と異なり、またそれぞれの濾過
材も相互にそれが異なるため、通液性容器内の濾過材は
容器内で移動し、濾過材同士が相互接触する。その結
果、濾過材間及び/または表面に付着した異物及び/ま
たは汚泥が液体中に放出されると同時に、濾過材の一部
も摩滅して液体中に溶出し拡散される。このようにし
て、濾過材は摩滅すると、その物理化学的機能が回復
し、また粒径が小さくなると、微小懸濁物質を濾過材に
捕捉して分離することができるようになり、通液性容器
の外壁の間隙より小さくなれば、通液性容器から外部に
排出される。通液性容器内の濾過材の量が減少したら、
濾過材は補給される。なお、通液性容器の回転は、低速
で行うだけでよく、また常時回転している必要はなく、
間欠運転で構わない。要は、捕捉された懸濁物質が排除
され、濾過材同士が相互接触して磨滅し、その濾過機能
の回復が図られれば良い。
【0023】ここで、通液性容器の回転は、如何なる手
段によって行っても良く、複数の異なった手段を組み合
わせて利用しても良い。例えば、回転軸を支承する支持
体に電動機、エンジン等の回転動力発生手段を載置し、
該回転動力発生手段から直接もしくは動力伝達機構を介
して回転動力を回転軸に伝えるようにすることができ
る。また、河川に設置する場合など、液体に流れがある
場合には、通液性容器内に流れ込んだりその側傍を通る
液体の液体エネルギー(液体抵抗)を回転駆動力に変換
する変換手段、例えば板状、翼状等の抵抗部材を通液性
容器に設けて自然のエネルギーを利用して回転させるこ
とも可能であり、これに上記の回転動力発生手段を組み
合わせて利用しても良い。特に、抵抗部材を通液性容器
に取付ける場合は、その取付位置は通液性容器の外周側
とする方が、より大なるモーメントが得られ、小さな液
体エネルギーでも容器を回転駆動することができるよう
になるので、より好ましい。また、駆動軸側に一方向回
転継ぎ手を備えれば、液体エネルギーにより通液性容器
が回転している際、回転動力発生手段側は駆動しないの
で、液体エネルギーが消費されなくて済むし、機器も消
耗を防止できる。
【0024】このように、本発明にあっては、通液性容
器を回転することにより、円心力・重力を濾過材および
液体に発生させ、濾過材を流動させて、濾過材に捕捉分
離された懸濁物質、生物処理に伴う生成物を、装置外に
液体と共に排出するもので、通液性容器は低速および/
または間欠回転され、液体内部に含まれる懸濁物質、生
物処理に伴う生成物を濾過材内部に捕捉分離するのであ
るから、液体自体のエネルギーにより回転動力が得られ
れば、初期の設備費用だけで、運転動力コスト無しに運
転することができ、環境に影響を及ぼすことが無く、保
守管理もほとんど必要としない。
【0025】なお、本発明においては、初期の粒径と減
少した小さな粒径とが混在していても、濾過材の攪拌洗
浄により、濾材目詰まりが発生することがないため、濾
過性能に影響はない。逆に、大小の濾過材が混在すれ
ば、相互攪拌洗浄により、濾過材に捕捉分離された懸濁
物質を破砕し、物理化学的、生物化学的処理を促進させ
る効果が生じる。
【0026】また、積極的に広範囲に排出された汚泥、
並びに濾過材に含まれる場合のある酸化アルミナ、酸化
第二鉄、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ナト
リウム等も微生物の活動を支える必須成分であると同時
に、立体網目構造は硬度が低く、相互接触により、一部
は溶解、破砕され液体中に放出され、液体中のコロイド
粒子の電気化学的性質(有機はマイナスに帯電)の表面
電位を調整し、ファラデーの法則により働く吸引力によ
り微粒子同士の結合、あるいは前記物質との結合により
粒子化し、ストークスの沈降理論にしたがって凝集沈殿
する作用を促進させる。上記の沈澱物は、微生物が植物
質、有機物の分解と腐食物質の攪拌、粉砕及び腐植酸に
よる珪酸塩の分解での珪素の放出、及び生化学的作用及
び/または食物連鎖により、結合、粒子化、凝集、縮
合、重合等により腐植化を進行させ、底泥を浄化し土壌
化が図られる。
【0027】更に、本発明においては、通液性容器は、
通液性の外壁面の一部もしくは全体が濾過すべき液体に
接して配設されていれば、如何なる状態で配置されてい
ても構わず、例えば、液体中に全体が浸されていても、
容器の外側の一部が液体外に露出した状態であっても構
わない。また、容器全体が液体中にある場合と容器の一
部が空気中に露出している状態とを交互に切り替えても
構わない。要は、通液性容器内に収容される濾過材層を
液体が通過する状態が、少なくとも間欠的もしくは断続
的に生じせしめられればよい。
【0028】しかしながら、本発明では、通液性容器
は、好適には一部が空気中に露出した状態で配設され
る。液体中の懸濁物質を通液濾過し、通液性容器の回転
による濾過材の洗浄により、濾過材に捕捉分離された懸
濁物質、生物処理に伴う生成物が、通液性容器外に排出
されるが、上記のように配設すると、通液性容器が回転
して濾過材が空気中に出ると、濾過材に付着した好気性
微生物に空気接触による酸素の補給が行なわれることと
なり、微生物の活性化、増殖が図られ、液体中に含まれ
る有機物の酸化分解により浄化がなされる。
【0029】更に、本発明の他の態様では、上記通液性
容器の内部に、これもまた通液性であって通液性容器の
外径よりも小なる外径を有する集液管路を、好適には、
通液性容器に軸心をほぼ一致させて配設し、該集液管路
に、濾過材を通過した濾過液体を集液管路に集めて通液
性容器の外部に吐出する液体吐出手段を付設する。集液
管路は、通液性容器の場合と同様に、外壁の一部または
全体が液体を通し、濾過材を通さないものであれば、如
何なる構造のものでも構わないが、好適には、外周壁が
多孔性をなす配管もしくは通気性スクリーンにより構成
できる。また、液体吐出手段は、濾過すべき液体が通液
性容器内にその外周から導き入れられ、濾過材を通じて
濾過された後、集液管路に導かれた濾過液体を通液性容
器の外部に放出することができる手段であれば、如何な
るものでも構わないが、集液管路の吐出側に吐出ポンプ
を設置するのが最も簡単である。なお、本態様では、濾
過材は、上記通液性容器の内部であって上記集液管路の
外部の空間に収容され、液体が通液性容器内に流入し該
濾過材を通過する際に、液体中の懸濁物質等が濾過材に
捕捉され分離されるように構成される。しかし、集液管
路の内部にも濾過材を流動可能に充填し、集液管路の内
面をも洗浄するようにすることもできる。
【0030】ここで、上記の態様において、液体吐出手
段に、濾過液体を吐出する吐出管路を具備させ、該吐出
管路の先端部を空気中に向けると、空気中に濾過液を噴
出させることとなり、濾過液に空気接触による酸素の補
給を行うと同時に、浄化対象液域の表層水と深層水との
温度差を緩和することができ、しかも噴水が憩いの場と
しての景観を良くし、人々に安らぎを与える。一方、上
記において、吐出管路の先端部を液中に水平より下に向
けて浸して、濾過液を吐出させ、また空気を先端部から
取り入れると、夜間等の騒音を防止し、水頭圧の減少に
よる運転動力の削減が可能となり、また液底に酸素を補
給された液体を送水することにより、底液を好気性環境
に変え、微生物生育環境を整え、底泥の嫌気性環境を改
善し、底泥よりの腐敗ガス、燐等の発生を抑制し、底泥
の土壌化を促進させる等の効果を得ることができる。
【0031】以上の説明から自明なように、吐出管路の
先端部を回動自在に取り付け、該先端部に、先端部を回
動させて吐出方向を切り替える切り替え手段を付設する
と、該切り替え手段により、吐出管路の先端部が、濾過
される液体よりも軽比重の液体中に濾過液体を吐出する
位置と、濾過される液体中に濾過液体を吐出する位置と
の間で切り替えができるようになり、前述の運転形態を
適宜選択することができるという効果を奏するので、よ
り好ましい。
【0032】更に、上記態様では、好ましくは、液体吐
出手段の作動を停止する停止手段を備えるとともに、液
体を上記集液管路側から周方向外方に向けて供給する液
体供給手段を備え、該液体供給手段により液体を供給し
て、濾過材に捕捉された懸濁物質を通液性容器外に排出
するように構成する。すなわち、逆洗機能を付与する。
このような機能をどの様な手段で実現するかについて
は、種々考えられるが、例えば、吐出管路に吐出ポンプ
を付設している場合には、バイパス管路と切り替え弁を
用いて液体を吐出管路から吸入し通液性容器の内周側の
集液体管路側から吐出するようにすることにより実現で
きる。
【0033】このような手段を設けた態様では、例えば
水質浄化において液体吐出手段としてポンプを設けてい
る場合、該ポンプの吸引圧力が上昇し、逆洗浄の必要が
生じたら、日没後、水の吐出を中止するか、または集液
管路側から水を供給し、通液性容器を駆動手段により強
制回転し、重力/遠心力/水流により濾過材を流動し洗
浄することにより濾過材間隙に捕捉されていた懸濁物質
を水中に放出することができる。この放出された懸濁物
質は、活性汚泥法による水処理の汚泥と同様に微生物が
大量に含まれており、活性汚泥法の返送汚泥と同様に、
広範囲の水環境に放出されれば、その場において種汚泥
として微生物周辺の栄養分を取り込み、増殖し水の浄化
を促進する。
【0034】この強制回転による装置運転で、例えば米
の研ぎ汁の様に一時的に装置周辺の水環境は透明度が低
下するが、流水ならば上記種汚泥としての微生物を川下
に提供することになり、装置の下流側の水を浄化する。
また、静止水環境に有っては、装置を中心として水環境
の浄化を促進させる。この汚泥は、比重が小さいため、
沈降・沈殿しにくいが、上記強制回転洗浄は数分しか要
しないため、日没後すぐに行うようにすれば、翌日、日
の出までには透明度はかなり復旧することができる。ま
た、濾過材が磨滅、消耗するが、濾過材が持つ凝集・沈
殿物質を放出する機能を有する濾過材を使用すれば、凝
集・沈殿作用は促進され、透明度の復旧時間は短縮され
る。さらに、前述のように、濾過材が含水珪酸塩鉱物
(ゼオライト族)を主成分とする土壌成分、または天然
または人工の珪酸塩鉱物(軽量発泡コンクリート:AL
C等)の塊粒状物質であったならば、上記作用に加え、
微生物環境をさらに活発にし、底泥の改質を含め水環境
の浄化・改善をするには最適である。
【0035】更に、上記通液性容器内には濾過材を補給
する場合があり得るので、容器の所定位置に濾過材投入
手段を設けるのが好ましい。この投入手段は、通液性容
器の外周側が液面上に現れる方式のものは、外周側に設
けるのが好ましいが、通液性容器を例えば液中から上方
に離間させ、空気中で濾過材を補給できるようにする場
合は、その機能が果たせるならば、その位置および大き
さを問わない。また、上記通液性容器には、容器の回転
による濾過材の流動を補助する流動攪拌補助手段を設け
ても良い。このような手段は、その機能が果たせるなら
ば如何なるものでもよく、例えば、濾過材個々の塊粒の
相互間距離を変化させるため、濾過材全体としての移動
に障害となる手段が好適である。更に、上記通液性容器
に、容器外周に付着した異物を除去する手段を設けても
良く、このような手段としては、上記容器の外周面に接
する付着物排除板、またはブラシ状(回転型も含む)除
去手段、もしくは液体噴出洗浄手段を、単独あるいは組
み合わせて用いることが考えられる。
【0036】また、本発明の浄化装置であって河川等の
水質浄化に用いるものにあっては、前述のプラットホー
ムに通液性の底板を設け、その上に土壌を搭載し、殖裁
するようにするのが好ましい。このようにすると、装置
の運転に必要な機器の搭載を景観を損なうことなく隠蔽
することができる上、浄化装置及び濾過材に光合成によ
る藻の発生を防止し、藻による濾過材の固着、通液性容
器の目詰まりによる濾過水量の低下防止を図ることがで
きる。また、降雨によりプラットホームの土壌成分、微
生物等を通液性容器内に補給する役割も果たしている。
【0037】更に、本発明にあっては、好適には、保持
手段に、通液性容器を液中から引き上げる引上げ手段を
付設する。これは、特に、河川等のように水位・流速変
動が大きく、流木等の流出物のある環境下で必要となる
もので、装置自体の保護並びに装置が破損したり流出し
てしまう恐れを防止し、下流での安全を考慮して、設け
られる。また、このような目的を十分に達成するには、
水流の流速を計測する計測器、水深の計測器及び係留索
の張力を検出する検出器を、単独もしくは組み合わせて
設置するのが更に好ましく、このようにすることによ
り、水流の変化を検出し、流速が予め定められた設定値
を越えた場合、警報を発し、浄化装置全体を水面より退
避させることが可能である。また、通液性容器に、該通
液性容器を周方向に回転させる回転駆動手段を付設する
場合あるいは吐出手段として吐出ポンプ等を設置する場
合などは、電力を供給する手段を装置自体に具備してい
ることが好ましい。かかる手段としては、蓄電池を備え
た風力発電装置及び/または太陽電池を用いるのが好都
合であり、プラットホームを設ける場合にはその上にこ
れらを設備することができる。
【0038】次に、本発明の方法の態様を更に説明す
る。本発明の方法は、前述の記載から明らかなように、
液体中に通液性容器を浮遊状態で保持し、液体を通液性
容器内に導いて濾過材を通過させ、液体中の懸濁物質を
捕捉分離するとともに、通液性容器を軸心を中心として
回転させて濾過材を流動させ、濾過材に捕捉された懸濁
物質を通液性容器の外部に排出するものである。
【0039】濾過材に付着した生物膜は、濾過材が薄く
(数10μm)生物膜で覆われたときにその生物化学機
能が最大となり、厚くなると濾過材の表面近傍は、その
上層の生物膜により酸素が消費されてしまうため嫌気性
となり、メタンガス、炭酸ガス等のガスを発生させ濾過
材との付着力が弱くなり、濾過材表面から剥離脱落し、
汚泥となる。本発明では、通液性容器を常時または必要
に応じて一時的に前述のように回転させ、濾過材を流動
させるので、濾過材表面の生物膜が厚くならず、生物膜
を薄く維持して、生物膜の生物化学機能が最大の状態を
保持することができ、発生汚泥の量を少なくして水質の
浄化を達成できる。
【0040】ここで、濾過材は、流動により一部磨滅す
るが、これにより、その物理化学機能を回復し、粒径が
小さくなることにより、微少懸濁物質を濾過材に捕捉分
離することができるようになる。そして、上記通液性容
器の液体流通間隙より小さくなれば、該通液性容器から
外部に排出される。なお、凝集・沈殿・土壌化する濾過
材を使用すれば、自然環境の中で浄化される機能が促進
される。上記通液性容器内の濾過材の量が減少したら、
好ましくは濾過材投入口より、補給を行う。
【0041】なお、上記において、初期の粒径と減少し
た小さな粒径の濾過材が混在していても、通液性容器の
移動による濾過材の洗浄により、通液性容器の目詰まり
が発生することがないので、濾過性能に影響はないが、
この濾過材の洗浄は、通液性容器の移動速度を適宜調整
することにより、最適な状態とすることができる。この
場合、大小の濾過材による相互攪拌洗浄により、濾過材
に捕捉分離された懸濁物質を破砕し、物理化学的、生物
化学的処理を促進させる効果もある。
【0042】また、自然環境における水質浄化に適用す
る場合において、濾過材として含水珪酸塩鉱物(ゼオラ
イト族)等を選択した場合、洗浄により排出された汚泥
と濾過材の一部は溶解、破砕され液体中に放出され、液
体中のコロイド粒子の電気化学的性質(有機はマイナス
に帯電している)の表面電位を調整し、ファラデーの法
則により働く吸引力により微粒子同士の結合、あるいは
上記物質との結合により粒子化し、ストークスの沈降理
論に従って凝集沈殿する作用を促進させ、粒子化、凝集
沈殿し、生化学的作用および/または食物連鎖により、
結合、粒子化、凝集、縮合、重合等により土壌化を促進
される。この作用により生まれる土壌は、微生物生育環
境に優れ、その嫌気性底泥の性状も好気性に改善し、メ
タンガス、隣等の底泥より発生する水質悪化要因を減少
さ、濾過効果と合わせて、水質を浄化させる。
【0043】本発明の方法では、通液性容器の一部を空
気中に露出している状態とするのが好ましく、このよう
にすると、通液性容器の回転に伴って、濾過材に付着し
た好気性微生物に空気接触による酸素の補給が行われ、
微生物の活性化等が図られる上、濾過材が液中から空中
に露出する際、濾過材間の液体が通液性容器より排出さ
れ、これに伴い濾過材に捕捉分離された液体中の懸濁物
質も放出する。更に濾過材から液体と懸濁物質が抜ける
ため、濾過材の内部が負圧となり、空中より空気が吸入
される。また、前述のように、通液性容器の全体が水中
にある状態と、その一部が空気中に露出する状態とを、
交互に切り替えるような態様も可能である。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面を参照しながら説明するが、如何なる点において
も本発明がこれらの例に限定されるものではない。ま
た、以下の例以外にも種々の実施形態が考えられるが、
当業者であれば前述の記載からそれらを容易に理解でき
るであろう。
【0045】図1及び図2は、本発明の一実施形態に係
る液体浄化装置を湖沼地に設置した場合の一例を示すも
のであり、図中1は、一対のフロート2が両側端の下部
に配設され、これにより水上に水面から上方に所定間隔
をあけて浮遊状態とされる略長方形のプラットホームで
ある。該プラットホーム1の両短辺の幅方向中央部には
一対の板状の支持腕3が垂下され、該一対の支持腕3の
間には、軸方向両端面が円形エンドプレート4aで固定
して構成された中空円筒状の濾過槽本体(通液性容器)
4が、各エンドプレート4aの軸心に固着された枢軸4
b(回転軸)を支持板3に回転自在に支承されて、配設
されている。この濾過槽本体4は通液性容器を構成する
もので、その外壁は、外部の原水を濾過槽本体4内に流
入させるが濾過槽本体4の内部に充填される濾過材5を
外部に流出させないような一定のメッシュの金網で形成
されている。そして、上記プラットホーム1の上部で一
方の枢軸4bの上方にほぼ位置する部位には、回転駆動
モータ6が出力軸6aを外側に向けて配設され、該出力
軸6aと上記一方の枢軸4bとがベルト伝動機構7によ
って連結されており、回転駆動モータ6の作動により、
濾過槽本体4が枢軸4bを中心に周方向に回転させられ
る構造とされている。
【0046】また、上記濾過槽本体4の内部には、濾過
槽本体4の外径より十分に小なる径を有する集水管8
(集液体管路)が、該濾過槽本体4と同軸に固定して配
設されている。該集水管8は、一端が一方のエンドプレ
ート4aに固定されて閉塞され、他端は他方のエンドプ
レート4aに、該他方のエンドプレート4aに形成され
た透孔(図示せず)に中空孔を連通させて、固定して取
り付けられており、外壁部は、多孔板により形成され、
濾過水は流通させるが濾過材は通過させないようになっ
ている。そして、上記濾過槽本体4の内部で集水管8の
外部の空間に、上記濾過材5が流動可能に充填されてい
る。すなわち、濾過材は、濾過槽本体4中に一定の空間
容積を残して充填されており、濾過槽本体4の回転等に
より濾過材5が落下等して流動するように構成されてい
る。また、濾過槽本体4の内周壁には、濾過槽本体4の
長さ方向全体に渡って一定幅で延びる複数の板状の掻き
上げ板9が、濾過槽本体4の周方向に等間隔を開けて分
散されて固着して設けられている。ここで、濾過材5に
ついては、既に詳細に説明したので説明を繰り返さない
が、好適には含水珪酸塩鉱物(ゼオライト族)を主成分
とする土壌成分などで、上記濾過槽本体4の外壁を通過
しない程度の粒径を持つものであれば良い。
【0047】更に、上記プラットホーム1の上部で上記
回転駆動モータ6の配設位置とは反対側には、吸入側に
吸入管10を、吐出側に吐出管11をそれぞれ備えたポ
ンプ12が載置されている。上記他方の枢軸4b(図1
中、左側の枢軸)は、その中空孔が上記他方のエンドプ
レート4aに形成された透孔に連通しているが、上記吸
入管10は、上記支持腕3に取り付けられた回転継手1
3を介して該他方の枢軸4bに接続され、吸入管10と
枢軸4bの中空孔を連通させた状態で、枢軸4b側のみ
が回転可能とされており、濾過槽本体4を回転させなが
ら濾過水を集水管8から枢軸4b、回転継手13、吸入
管10、ポンプ12、吐出管11へと順に流通させ、外
部に排出できるように構成されている。また、上記吐出
管11は、図1に最も明瞭に示されているように、屈曲
構造をなし、装置全体を水面に浮遊させた状態としたと
きに、その先端部が水中に浸せきされて下方に向けて延
びるように形成されている。また、該吐出管11の先端
部には、空気導入管14が、その開口する一端を吐出管
11の該先端部の開放方向に向け、開口する他端を空気
中に開放した状態で、付設されている。
【0048】また更に、上記プラットホーム1は、周囲
全体に渡って一定の高さの側壁1aが形成された構造を
なすとともに、下部の板部1bが目皿状とされており、
この側壁1aで画成される部分に土壌(図示せず)が入
れられ、適当な植栽が施される。更に、上記濾過槽本体
4の外周壁には、着脱自在な蓋部を備え、濾過材5を濾
過槽本体4内に投入する投入口15が設けられ、上記プ
ラットホーム1にも脱着自在な蓋部(図示せず)が、濾
過槽本体4が回転してその投入口15が濾過槽本体4の
最上端位置に来たときにその丁度上方に来る部位に、形
成されている。
【0049】しかして、上記水質浄化装置は、例えば湖
沼地等の水の流れのない水域に設置することができる。
すなわち、装置全体を例えば湖沼地に浮遊させ、係留索
16を用いて岸に係留する。この状態で濾過槽本体4内
に水が流入した状態となるが、ポンプ12を作動させる
と、濾過材5の層を通過した濾過水が集水管8、吸入管
10を経て吐出管11から排出されると同時に、外部の
水が濾過槽本体4内に外周から流入して濾過材5の層を
通過し、懸濁物質等が濾過材に捕捉分離されて、濾過水
として集水管8から吸入管10を経て吐出管11から水
中に連続的に吐出される。
【0050】一方、一定期間の濾過を終えると、回転駆
動モータ6を駆動して、濾過槽本体4を周方向に低速度
で回転させる。濾過槽本体4が周方向に回転されると、
濾過材5は流動して攪拌され、これにより濾過材間及び
/または表面に付着した異物及び/または汚泥が濾過槽
本体外に放出されると同時に、濾過材の一部も摩滅して
水中に溶出し拡散される。濾過材5が摩滅すると、その
物理化学的機能が回復させられ、また粒径が小さくなる
と、微小懸濁物質を濾過材に捕捉して分離することがで
きるようになる。そして、濾過槽本体4の外壁の間隙よ
り小さくなった時点で、濾過槽本体4から外部に排出さ
れる。濾過槽本体4内の濾過材5の量が減少したら、投
入口14より濾過槽本体4内に新しい濾過材5を補給す
る。
【0051】このように、上記の例では湖沼地に装置を
設置しているが、何らかの理由で水位が大きく変動して
も、プラットホーム1を含む装置全体を浮遊させている
ので、濾過機能に支障を来すことはない。なお、前述の
ように、プラットホーム1にスクリューエンジン等の自
力航行手段を付設して、装置全体を移動させることがで
きるようにすると、広い湖沼地であっても少ない装置数
で効率的に浄化処理を行うことができる。また、プラッ
トホーム1上に太陽電池等の発電設備を備えておくと、
外部あるいは蓄電池等からの電力供給が不要になり、湖
沼地の浄化には好ましい。
【0052】更に上記の例では、吐出管11の先端部が
原水中に浸され、また該先端部には空気導入管14を通
じて空気が取り込まれるようになっているので、濾過水
排出時の騒音を防止できるとともに、水頭圧の減少によ
り運転動力の削減が可能となり、しかも底水を好気性環
境に変え、底泥よりの腐敗ガス等の発生を防止すること
もできる等々の効果を奏する。ここで、吐出管11の先
端部を空中に向けるように構成すると、浄化装置自体が
噴水装置ともなり、人々に潤いの場を提供することがで
き、しかも水への酸素の補給も可能になる等の効果も期
待できる。また、吐出管11の先端部に回動継手を介在
させ、これを自動的にあるいは手動で回動させて先端部
の向きを適宜変え得ることができるようにすると、前述
の双方の利点を同時に享受することが可能となる。
【0053】図3は、濾過槽本体の集水管側から原水を
流して濾過槽本体の逆洗を行う場合の切り替え配管を例
示するものである。図中、20は、既に述べた実施形態
におけるものと同様に、集水管に接続された吸入管21
と吐出管22を備えた濾過水の吐出ポンプである。吸入
管21と吐出管22には、通常の濾過運転時に開状態と
される入口弁23と出口弁24がそれぞれ備えられ、ま
た入口弁23の上流側と出口弁24の上流側をつなぐ第
1のバイパス配管26が該第1のバイパス配管を開閉す
る第1バイパス弁27とともに設けられ、更に、入口弁
23の下流側と出口弁24の下流側をつなぐ第2のバイ
パス配管28が該第1のバイパス配管を開閉する第1バ
イパス弁29とともに設けられている。
【0054】そして、通常の濾過運転時には、第1、第
2バイパス配管26、28は、各バイパス弁27、29
を閉止することにより閉状態とされており、濾過水は入
口弁23を経由して吸入されて出口弁24を経由して排
出されるようになっている。一方、逆洗浄が必要となっ
たときには、バイパス弁27、29が開放されると同時
に入口弁23と出口弁24が閉止される。これにより、
液中に先端が浸された吐出管22から原水が吸入され、
第2バイパス配管28を経由して吐出ポンプ20の吸入
側に導かれ、吐出ポンプ20の作動により、吐出管22
から第1バイパス配管26を通じて吸入管21の上流側
に導かれ、図示しない集水管に原水が供給される。この
ように、原水が濾過時とは逆の方向に流通され、これに
よって集水管、濾過槽本体の逆洗浄を行うことができ
る。
【0055】図4及び図5は、前述の通液性容器もしく
は通液性容器とその付帯設備を含む一式を液中に浮遊状
態で保持する一例を示すもので、図中20は、通液性容
器もしくは通液性容器とその付帯設備を含む装置本体を
概略的に示しており、2基が並列に配され、これら装置
本体の両側端に、係留索21が取り付けられたフロート
22が左右一対取り付けられている。そして、該一対の
フロート22により、装置は、通液性容器の上部側を空
気中に露出させた状態で浮遊させられている。このよう
に、左右一対のフロート22を取り付けると、装置全体
を安定した浮遊状態とすることができる。
【0056】図6は、図4の装置を河川に設置している
状態を示す概略図で、通液性容器を含む装置本体20
は、河川の流れ方向に通液性容器の軸線がほぼ直交する
状態に配置され、左右一対のフロート22の前端部が両
岸に設けられた固定部に係留索21によって係留されて
いる。この例では、図示しないが、通液性容器の外周に
は河川の流れを回転エネルギーに変換する翼部材が複数
備えられており、主として河川の流れにより通液性容器
が周方向に回転されるようになっている。また、岸には
係留索を巻き上げて装置全体を岸まで引き上げるウイン
チ等の引き上げ手段24が備えられている。
【0057】図7は、湖沼地、河川等において水深が浅
い場所に本発明に係る装置を設置する際の一例を示すも
ので、湖沼地、河川等の底を一部水深を深くし、そこに
装置(図示例では、2基の通液性容器を含む装置本体2
0とフロート22を備えている)を設置し、岸より係留
索21で係留したものである。河川の場合、このように
川底の一部の水深を深くすると、河川の流下物を一時的
に流速を遅くすることにより沈殿堆積させ、ここに生物
処理により発生する生物活性化された汚泥、含水珪酸塩
鉱物(ゼオライト族)の酸化アルミナ、酸化第二鉄、酸
化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ナトリウム等を
水中の微粒子と結合させ、粒子化、凝集沈殿作用を促進
させ、微生物が植物質、有機物の分解と腐食物質の攪
拌、粉砕及び腐植酸による珪酸塩の分解での珪素の放
出、及び生化学的作用及び/または食物連鎖により、結
合、粒子化、凝集、宿業、重合等により腐植化を進行さ
せ、底泥を浄化し土壌化を図ることができる。堆積した
土壌は水深を深くした一定範囲にあるので、容易に排出
することが可能である。
【0058】
【発明の効果】本発明は、内部に濾過材を流動可能に収
容した略円筒状の通液性容器を液体中に浮遊状態で保持
し、通液性容器内に流入する液体を濾過材を通過させる
ことにより液体中の懸濁物質を捕捉分離する一方、通液
性容器を軸心を中心として回転させて濾過材を流動さ
せ、濾過材に捕捉された懸濁物質を通液性容器の外部に
排出するようにしたものであるから、最小限の濾過材
で、液体中の懸濁物質を濾過分離することができるとと
もに、最小限の運転動力で濾過材を均一にムラ無く洗浄
することができ、これにより捕捉分離された液体中の懸
濁物質等を液体中に排除するようにし、安価な設備費・
運転費で実施することができる。
【0059】特に、自然環境の中にあっては、自然界の
エネルギーで運転し、液体の濾過により生ずる液体中の
懸濁物質、発生汚泥の量を最小にし、保守管理・運転費
用を可能な限り削減し、排出物を自然の自己浄化機能の
中での循環サイクルに組み込むことも可能となる等の効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る液体浄化装置の一
部切り欠き側面図である。
【図2】 図1の液体浄化装置の横断面図である。
【図3】 本発明に係る液体浄化装置において濾過槽本
体の逆洗浄を行う場合の切り替え配管を示す概略図であ
る。
【図4】 本発明の他の実施形態に係る液体浄化装置の
概略平面図である。
【図5】 図4の側面図である。
【図6】 図4の装置を河川に設置した場合の概略平面
図である。
【図7】 図4の装置を水深の浅い場所に設置する場合
の例を示す概略側面図である。
【符号の説明】
1 プラットホーム 2、22 フロート(浮き) 4 濾過槽本体(通液性容器) 5 濾過材 20 通液性容器を含む装置本体 16、21 係留索

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸心を中心として周方向に回転自在に配
    設された略円筒状の通液性容器の内部に、該通液性容器
    の内部に流入する液体中の懸濁物質を捕捉分離する濾過
    材が流動可能に収容されるとともに、上記通液性容器に
    は、該通液性容器を液体中に浮遊状態で保持する保持手
    段が付設されてなることを特徴とする液体浄化装置。
  2. 【請求項2】 上記保持手段は、液体上に浮遊する浮き
    と該浮きを係留する係留手段とを具備してなることを特
    徴とする請求項1記載の液体浄化装置。
  3. 【請求項3】 通液性容器に該通液性容器を回転自在に
    保持するプラットホームが付設され、該プラットホーム
    に上記浮きが取り付けられると共に、上記係留手段は該
    プラットホームを係留索で係留する手段であることを特
    徴とする請求項2記載の液体浄化装置。
  4. 【請求項4】 上記保持手段には、通液性容器を液中か
    ら引き上げる引上げ手段が設けられていることを特徴と
    する請求項1ないし3の何れか1項に記載の液体浄化装
    置。
  5. 【請求項5】 上記通液性容器には、該通液性容器を周
    方向に回転させる回転駆動手段が付設されてなることを
    特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の液体
    浄化装置。
  6. 【請求項6】 上記回転駆動手段は、通液性容器を周方
    向に回転させる電動回転装置と、該電動回転装置に電力
    を供給する電力供給手段を具備し、該電力供給手段は、
    蓄電池を備えた風力発電装置及び/または太陽電池から
    構成されてなることを特徴とする請求項5記載の液体浄
    化装置。
  7. 【請求項7】 更に自力航行手段を具備してなる請求項
    1ないし6の何れか1項に記載の液体浄化装置。
  8. 【請求項8】 上記通液性容器には、濾過液を外部に吐
    出する吐出手段が付設されてなることを特徴とする請求
    項1ないし7の何れか1項に記載の液体浄化装置。
  9. 【請求項9】 上記通液性容器は、濾過材の粒径より小
    の通液間隙を持つ外壁面を有する容器であることを特徴
    とする請求項1ないし8の何れか1項記載の液体浄化装
    置。
  10. 【請求項10】 上記濾過材が、含水珪酸塩鉱物(ゼオ
    ライト族)を主成分とする土壌成分、天然もしくは人工
    の珪酸塩鉱物の塊粒状物質、多孔質で吸着性を有する炭
    化物の塊粒状物質、高分子材料の顆粒状もしくは立体網
    目構造状塊粒もしくはブラシ状団塊物質、無機もしくは
    有機材料の中空円柱状もしくは中空球状体物質からなる
    群から、単独もしくは混合状態で、選ばれてなることを
    特徴とする請求項1ないし9の何れか1項に記載の液体
    浄化装置。
  11. 【請求項11】 内部に濾過材を流動可能に収容した略
    円筒状の通液性容器を液体中に浮遊状態で保持し、通液
    性容器内に流入する液体を濾過材を通過させることによ
    り液体中の懸濁物質を捕捉分離する一方、通液性容器を
    軸心を中心として回転させて濾過材を流動させ、濾過材
    に捕捉された懸濁物質を通液性容器の外部に排出するこ
    とを特徴とする液体浄化方法。
  12. 【請求項12】 上記通液性容器の一部を少なくとも一
    時的に空気中に露出させて濾過材を空気接触させること
    を特徴とする請求項11記載の液体浄化方法。
  13. 【請求項13】 上記通液性容器を流水路に、該通液性
    容器の軸線が流水方向にほぼ直交する状態で浮遊させ、
    濾過処理を行わしめるとともに、流水の流れで通水性容
    器を軸心を中心として回転させることを特徴とする請求
    項11または12に記載の液体浄化方法。
  14. 【請求項14】 液体の吐出手段を備えた通液性容器を
    流れのない静止水中に浮遊させて濾過処理を行い、吐出
    手段により濾過水を静止水中に排出することを特徴とす
    る請求項11または12に記載の液体浄化方法。
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