JP4464554B2 - Fuse element and chip type fuse - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒューズ素子及びチップ型ヒューズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
国際公開番号WO00/19472号公報等に示された従来のチップ型ヒューズは、チップ状基板の表面上に、半田材料からなるヒューズ素子と、通電されるとヒューズ素子を溶断するための熱を発生する発熱体とを具備した構造を有している。このようなチップ型ヒューズは、例えば、予め半田ペースト(ソルダペースト)が印刷された回路基板に搭載した状態でリフロー炉内を通過させてソルダペーストを溶融させた後、冷却工程を経て溶融半田を固化させるリフローソルダリング方法により回路基板上に実装される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、リフローソルダリング方法で用いる半田ペーストとしては、スズ−鉛共晶半田が用いられている。しかしながら環境汚染の問題から、半田ペーストも、鉛を用いない鉛フリー半田を用いることが強く要請されるようになってきた。スズ−鉛共晶半田では、リフロー条件におけるピーク温度が230℃であったのに対して、鉛フリー半田ではピーク温度が250℃以上に上昇する。そのため、リフローソルダリング時におけるヒューズ素子の溶断を防ぐためにヒューズ素子の半田材料の融点を、例えば295℃程度にまで高めなければならなくなる。しかしながら、ヒューズ素子の半田材料の融点が高くなると、ヒューズ素子の溶断時間が長くなり、比較的早いヒューズ素子の溶断時間が求められる電子機器の保護回路には、この種のチップ型ヒューズを使用できなくなるという問題が生じる。
【0004】
本発明の目的は、ヒューズ素子の形成に用いる半田材料の融点を高くしても、ヒューズ素子の溶断時間が長くなるのを抑制できるヒューズ素子及びチップ型ヒューズを提供することにある。
【0005】
本発明の他の目的は、鉛フリー半田を用いるリフローソルダリング時におけるヒューズ素子の溶断を防ぐことができ、しかも比較的早いヒューズ素子の溶断時間が求められる電子部品にも対応できるチップ型ヒューズを提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、発熱体の焼損を防止できるチップ型ヒューズを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、絶縁材の上に半田材料を用いて形成され、絶縁材を介して発熱体から伝わる熱で溶断するヒューズ素子を改良の対象とする。本発明では、第1の半田材料を用いて形成された下側半田材料層と、第1の半田材料よりも融点の低い第2の半田材料を用いて下側半田材料層の上に直接形成された上側半田材料層とからヒューズ素子を構成する。本発明のように、ヒューズ素子を構成すれば、発熱体からヒューズ素子に伝わる熱によって、最初に、第1の半田材料よりも融点の低い第2の半田材料からなる上側半田材料層が溶融して、下側半田材料層の上で溶融状態になる。溶融状態になっている上側半田材料層内は、まとまろうとする力が発生するものの、下側半田材料層に対してぬれ性がよいため、溶融した上側半田材料層は溶融していない下側半田材料層の上に溶断しない状態(分離しない状態)で残っている。したがってリフローソルダリング時にヒューズ素子の上側半田材料層が溶融しても、それだけで上側半田材料層が溶断することはない。発熱体からの熱量が増加して下側半田材料層を構成する第1の半田材料の融点以上に下側半田材料層が加熱されると、下側半田材料層が溶融を開始する。下側半田材料層が溶融をし始めると、すでに溶融していて電極を中心にまとまろうとしている(または溶断しようとしている)上側半田材料層の内部の力が溶融を開始した下側半田材料層に加わって、溶融した下側半田材料層がまとまろうとする速度が速くなる。その結果、融点の高い第1の半田材料のみでヒューズ素子を形成した場合と比べて、本発明のヒューズ素子のほうが溶断に要する時間(溶断時間)が短くなる。
【0008】
なお第1の半田材料と第2の半田材料の融点の差及び上側半田材料層及び下側半田材料層の厚みを適宜に設定することにより、下側半田材料層の溶断時間を速めることができる。そのためリフローソルダリングにおいて必要とされるピーク温度の上昇に対応した融点の高い半田材料を用いてヒューズ素子を構成しても、溶断時間が極端に遅くなることがない。
【0009】
環境問題を考慮すれば、第2の半田材料は、鉛を含まないものを用いるのが好ましい。また、下側半田材料層の溶断時間を短くできる効果を高めるには、第1の半田材料の融点と第2の半田材料の融点の差は40℃以上にするのが好ましい。融点の差が40℃より小さくなると、下側半田材料層が溶融を開始する際に上側半田材料層が完全に溶融しない場合があるので、溶断時間の短縮効果が十分に得られない。
【0010】
本発明が改良の対象とするチップ型ヒューズは、セラミック製のチップ状基板と、チップ状基板上に配置された半田材料からなるヒューズ素子と、チップ状基板上に配置されて通電されるとヒューズ素子を溶断するための熱を発生する発熱体とを具備しており、リフローソルダリング方法により回路基板上に実装される。なお、この回路基板上には、チップ型ヒューズ以外の他の電子部品もリフローソルダリング方法により実装される。本発明では、リフローソルダリング方法のリフロー条件におけるピーク温度よりも高い融点を有する第1の半田材料を用いて形成された下側半田材料層と、ピーク温度よりも低い融点を有する第2の半田材料を用いて下側半田材料層の上に直接形成された上側半田材料層とからヒューズ素子を構成する。本発明のように、ヒューズ素子を構成すれば、前述したヒューズ素子と同様の作用により、第1及び第2の半田材料の融点及び厚み寸法を適宜に設定することにより、下側半田材料層の溶断時間を短縮することができる。そのため、高い融点を有する下側半田材料層によって、リフローソルダリング時のヒューズ素子の溶断を防ぐことができ、しかも低い融点を有する上側半田材料層によって、溶断時間を短くすることができる。特に本発明によれば、第2の半田材料は、リフロー条件におけるピーク温度よりも低い融点を有しているので、溶断時間の遅れを大幅に抑制することができる。その結果、鉛フリー半田を用いるピーク温度の高いリフローソルダリング時におけるヒューズ素子の溶断を防ぐことができ、しかも比較的短いヒューズ素子の溶断時間が求められる電子部品にも対応できるチップ型ヒューズを得ることができる。
【0011】
前述したヒューズ素子と同様に、環境問題を考慮すれば、第2の半田材料は、鉛を含まないものを用いるのが好ましい。
【0012】
本発明のチップ型ヒューズに用いる発熱体及びヒューズ素子は、種々の構造に構成することができる。例えば、ヒューズ素子をチップ状基板の表面上に配置し、発熱体をチップ状基板を間に介してヒューズ素子と対向するようにチップ状基板の裏面上に配置することができる。このようにすれば、発熱体とヒューズ素子との距離を最短にすることができ、また両者の対向面積を最も大きくすることができるので、発熱体から発生した熱を短い時間で効率良くヒューズ素子に伝達することができ、ヒューズ素子の溶断時間を短くすることができる。この場合、ヒューズ素子は、一対のヒューズ用電極と該一対のヒューズ用電極の間に配置されたヒューズ用中間電極とに跨って形成し、発熱体は一対の発熱体用電極と該一対の発熱体用電極の間に配置された発熱体用中間電極とに跨って形成するのが好ましい。このようにすれば、ヒューズ用中間電極に分割された直列接続の2つの分割ヒューズ素子に対して、それぞれ発熱体用中間電極に分割された分割発熱体から熱を加えることができ、2つの分割ヒューズ素子をそれぞれ確実に遮断することが可能になる。また、ヒューズ素子を形成する際には、ヒューズ用中間電極が溶融した半田材料を引き止めることができるため、半田材料の分離を防いでヒューズ素子を確実に形成できる。更にこの場合には、ヒューズ用中間電極と発熱体用中間電極とを電気的に共通接続し、一対の発熱体用電極を電気的に共通接続するのが好ましい。このようにすれば、ヒューズ,電極及び発熱体の形成が容易になる。
【0013】
現在販売されている一般的な鉛フリー半田を用いるリフローソルダリング方法を用いる場合は、ピーク温度が245〜255℃となる。この場合、上側半田材料層の融点が下側半田材料層の融点より40℃以上低く、下側半田材料層の抵抗値R1と、下側半田材料層と上側半田材料層とを併せたヒューズ素子の抵抗値R2との比が1:17〜1:5とするのが好ましい。このようにすると、鉛フリー半田を用いてリフローソルダリング法によりチップヒューズを実装するときにおけるヒューズ素子の溶断を防ぐことができて、しかもヒューズ素子の溶断時間を短くすることができる。
【0014】
また、本発明のヒューズ素子は、絶縁層を介して発熱体とヒューズ素子とが配置された構成物をチップ状基板上に配置するチップ型ヒューズにも適用できる。即ち、チップ状基板と、チップ状基板上に配置されて通電されると熱を発生する発熱体と、発熱体上に配置される絶縁層と、絶縁層上に配置されて発熱体から発生する熱により溶断されるヒューズ素子とを具備するチップ型ヒューズにも適用できる。
【0015】
発熱体としては、温度特性を実質的に有しない抵抗体を用いてもよい。しかし発熱体として、温度特性を有する、サーミスタを用いることにより、ヒューズ素子の溶断時間の調整を行えたり、発熱体の焼損即ち焼き切れを防ぐことができる。例えば、発熱体に定電圧が印加される使用条件では、発熱量に比例する電力(W)と電圧(V)との関係式は、W=V2/R(Rは抵抗値)になる。そのため、温度の上昇にしたがって抵抗値(R)が増加する正特性サーミスタを用いると、温度の上昇にしたがって消費電力(W)が小さくなって発熱量が減少する。また、温度の上昇にしたがって抵抗値(R)が減少する負特性サーミスタを用いると、温度の上昇にしたがって消費電力(W)が多くなって発熱量が増加する。したがって発熱体に定電圧が印加される使用条件下において、発熱体の焼き切れ防止等を図りたい場合には、発熱体として正特性サーミスタを用いるのが好ましい。また、ヒューズ素子の溶断時間を早めたい場合には、発熱体として負特性サーミスタを用いるのが好ましい。
【0016】
また、発熱体に定電流が通電される使用条件では、発熱量に比例する電力(W)と電流(I)との関係式は、W=I2R(Rは抵抗値)になる。そのため、温度の上昇にしたがって抵抗値(R)が増加する正特性サーミスタを用いると、温度の上昇にしたがって消費電力(W)が多くなって発熱量が増加する。また、温度の上昇にしたがって抵抗値(R)が減少する負特性サーミスタを用いると、温度の上昇にしたがって消費電力(W)が少なくなって発熱量が減少する。したがって、発熱体に定電流が通電される使用条件下においては、発熱体の焼き切れ防止等を図りたい場合には、発熱体として負特性サーミスタを用いるのが好ましい。また、ヒューズ素子の溶断時間を早めたい場合には、発熱体として正特性サーミスタを用いるのが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1及び図2は一部を省略した本発明の実施の形態のチップ型ヒューズの平面図及び底面図であり、図3は図1のIII-III線で切断した概略断面図である。なお、理解を容易にするため、図3においては各部の厚み寸法を誇張して描いている。図1及び図2に示すように、このチップ型ヒューズは、ほぼ矩形のチップ状基板1を有している。チップ状基板1はセラミックスにより形成されており、その長手方向に延びる2つの長辺のうちの1つの長辺には3つの半円弧状の凹部3乃至7が形成されている。また他方の長辺の中央部にも1つの円弧状の凹部9が形成されている。これらの凹部3乃至9は、チップ状基板1の表面1aと裏面1bとを結ぶ側面または外周面に沿って延びている。またチップ状基板1の2つの短辺には、それぞれ平面から見てU字状を呈する凹部11及び13が形成されている。これらの凹部11及び13には、チップ状基板の表面1aを覆う図示しないケースの取付用フックが嵌合される。
【0018】
チップ状基板1の表面1aには、凹部3乃至7に隣接して形成された表面電極15乃至19と、アンカー部として用いられる補助電極21及び23とが設けられている。表面電極15乃至19及び補助電極21,23は、ガラスペーストにAg,Ag−Pd等の導電性粉末が混練されてなるメタルグレーズ導電性ペーストを用いて形成されている。パターンの印刷はスクリーン印刷を用いて行われ、ペーストの焼成温度は約850℃程度である。凹部3及び7に隣接する表面電極15及び19は、接続用電極15a,19aと一対のヒューズ用電極15b,19bとをそれぞれ有している。凹部5に隣接する表面電極17は、接続用電極17aと接続用電極17aから延びるヒューズ用中間電極17bとを有している。補助電極21は、ヒューズ用電極15bとヒューズ用中間電極17bとの間のほぼ中央部に形成されており、補助電極23は、ヒューズ用電極19bとヒューズ用中間電極17bとの間のほぼ中央部に形成されている。
【0019】
チップ状基板1の表面1a上には矩形状のヒューズ素子25が形成されている。ヒューズ素子25は、一対のヒューズ用電極15b,19bと、補助電極21,23と、ヒューズ用中間電極17bとを跨いで形成されており、後述する裏面1b側の発熱体45が発生する熱により溶断する。ヒューズ素子25は、ヒューズ用中間電極17bを跨ぐことにより、一対の分割ヒューズ素子25A及び25Bから構成されることになる。一方の分割ヒューズ素子25Aは、ヒューズ素子25のヒューズ用電極15bとヒューズ用中間電極17bとの間の部分であり、他方の分割ヒューズ素子25Bは、ヒューズ素子25のヒューズ用電極19bとヒューズ用中間電極17bとの間の部分である。本例のように、補助電極21,23及びヒューズ用中間電極17bを跨いでヒューズ素子25を形成すると、ヒューズ素子25を形成する際に補助電極21,23及びヒューズ用中間電極17bが溶融した半田材料を引き止めることができるため、半田材料の分離を防いでヒューズ素子25を確実に形成できる。
【0020】
また、ヒューズ素子25は、図3に示すように、下側半田材料層27と、下側半田材料層27の上に直接形成された上側半田材料層29とが積層されて構成されている。下側半田材料層27は、本例のチップ型ヒューズを後述するリフローソルダリング方法により回路基板上に実装する際のリフロー条件におけるピーク温度(250℃)よりも高い融点(295℃)を有する鉛を含む第1の半田材料を用いて形成されている。上側半田材料層29は、ピーク温度(250℃)よりも低い融点(245℃)を有するSn/Sb系の鉛を含まない第2の半田材料を用いて形成されている。下側半田材料層27の形成方法についていは、前述の国際公開番号WO00/19472号公報に詳しく説明されているので省略する。また上側半田材料層29の形成方法についていは、下側半田材料層27を形成したのちに、その上に国際公開番号WO00/19472号公報に示された方法と同じ方法で重ねて形成すればよい。半田同士のなじみが良いため、上側半田材料層29を形成する際には、アンカーとなるような電極は特に必要としない。第1の半田材料の融点と第2の半田材料の融点の差は40℃以上にするのが好ましい。また、下側半田材料層27の抵抗値R1と、下側半田材料層27と上側半田材料層29とを併せたヒューズ素子の抵抗値R2との比は、1:8となっている。これらの抵抗値R1とR2との比は、1:17〜1:5とするのが好ましい。なお、最も好ましいのは、1:8前後である。下側半田材料層27及び上側半田材料層29の作用については、後に詳細に説明する。なお、第2の半田材料は、Sn/Sb系以外にSn/Ag系及びSn/Cu系を用いることができる。また、本発明のヒューズ素子の構造の思想は、従来の鉛を含む半田材料に用いてもよいのは勿論である。
【0021】
チップ状基板1上に配置されたヒューズ素子25を幅方向に挟む位置には、チップ状基板1を厚み方向に貫通する3つの貫通孔31乃至35が形成されている。このように貫通孔31乃至35を形成すると、発熱体45から出た熱が貫通孔31乃至35の外側には放散し難く、ヒューズ素子25の中央部に集まることになるため、より短い時間で発熱体45からの熱でヒューズ素子25を溶断することができるようになる。
【0022】
チップ状基板1の表面1aには、ヒューズ素子25及び各接続用電極15a…の半田付け部分を除いた領域に、ガラス材料からなる絶縁材料を用いてオーバーコート36が形成されている。なお、図1では、理解を容易にするため、オーバーコート36を透明に描いている。
【0023】
図2に示すように、チップ状基板1の裏面1bには、凹部3乃至9に隣接して裏面電極37乃至43が、前述のメタルグレーズ導電性ペーストを用いて形成されている。凹部3及び7に隣接する裏面電極37,41は、接続用電極をそれぞれ構成している。凹部9に隣接する裏面電極43は、接続用電極43aと、チップ状基板1の短辺に沿って延びる一対の発熱体用電極43b及び43cと、接続用電極43aと一対の発熱体用電極43b及び43cとをそれぞれ連結する連結部43d及び43eとを有している。これにより一対の発熱体用電極43b及び43cは電気的に共通接続されていることになる。凹部5に隣接する裏面電極39は、接続用電極39aと接続用電極39aから裏面電極43の接続用電極43a側に延びる発熱体用中間電極39bとを有している。この発熱体用中間電極39bは、一対の発熱体用電極43b及び43cの間に位置している。
【0024】
チップ状基板1の裏面1b上には、一対の発熱体用電極43b及び43cと発熱体用中間電極39bとを跨ぐように矩形状の発熱体45が形成されている。この発熱体45は、チップ状基板1を間に介して表面1a上のヒューズ素子25と対向する位置に配置されている。この発熱体45もヒューズ素子25と同様に、発熱体用中間電極39bを跨ぐことにより、一対の分割発熱体45A及び45Bから構成されることになり、通電されてチップ状基板1を通してヒューズ素子25を溶断するための熱を発生する。一方の分割発熱体45Aは、発熱体45の発熱体用電極43bと発熱体用中間電極39bとの間の部分であり、分割ヒューズ素子25Bと対向している。他方の分割発熱体45Bは、発熱体45の発熱体用電極43cと発熱体用中間電極39bとの間の部分であり、分割ヒューズ素子25Aと対向している。この発熱体45は、温度上昇にしたがって抵抗値が変化するサーミスタにより形成されている。サーミスタの種類は、使用環境及び目的に応じて適宜に設定することができる。例えば、発熱体に定電圧が印加される使用条件下において、発熱体の焼き切れ防止等を図りたい場合には、温度上昇にしたがって抵抗値が増加する正特性サーミスタを用いるのが好ましい。また、ヒューズ素子の溶断時間を早めたい場合には、温度上昇にしたがって抵抗値が減少する負特性サーミスタを用いるのが好ましい。発熱体に定電流が通電される使用条件下において、発熱体の焼き切れ防止等を図りたい場合には、発熱体として負特性サーミスタを用いるのが好ましい。また、ヒューズ素子の溶断時間を早めたい場合には、発熱体として正特性サーミスタを用いるのが好ましい。負特性サーミスタとしては、B定数が3000〜5000の材料を用いることができる。
【0025】
チップ状基板1の裏面1bには、裏面電極41の半田付け部分を除いた領域、一対の発熱体用電極43b,43c及び発熱体45を覆うようにガラス材料または樹脂からなる絶縁コート47が形成されている。なお、図2では、理解を容易にするため、絶縁コート47を透明に描いている。
【0026】
また、図1及び図2には示していないが、チップ状基板1の表面1a上の各接続用電極15a,17a,19aと、各接続用電極15a,17a,19aに対応する裏面1b上の各接続用電極37,39,41とをそれぞれ接続するために、両者に亘って図4に示すような側面電極49…が形成されている。ここで、接続用電極15aと接続用電極37との接続例を示す図3を用いて側面電極49について説明する。図4示すように、側面電極49は、前述のメタルグレーズ導電性ペーストを用いて、チップ状基板1の表面1aと裏面1bとをつなぐ外側面上に形成されており、対応する表面電極の接続用電極15a…及び裏面電極の接続用電極37…の上に部分的に重なっている。このように側面電極49を形成した場合には、チップ状基板1の角部で側面電極49の厚みが薄くなる傾向があり、この部分でジュール熱が発生し、ヒューズ素子25の溶断時間が長くなる可能性がある。そこでこの例では、側面電極49と接続用電極15a…の上に補足電極51を重ねて形成して、厚みが薄くなった側面電極49の部分を補足している。補足電極51もメタルグレーズ導電性ペーストを用いて形成されている。このように側面電極49…が形成されることにより、ヒューズ用中間電極17bと発熱体用中間電極39bとが電気的に共通接続される。
【0027】
またチップ状基板1の裏面1bには、スぺーサ手段を構成する4つの突出部53A,53B,55A,55Bが分散した状態で形成されている。突出部53A,53Bは、矩形状を有しており、一対の発熱体用電極43b及び43cの外側にそれぞれ形成されている。突出部55A,55Bも矩形状を有しており、裏面電極41と裏面電極39との間及び裏面電極37と裏面電極39との間にそれぞれ形成されている。これらの突出部53A…は、先端部の位置が絶縁コート47の表面よりもチップ状基板1から離れた位置にあって、チップ型ヒューズが回路基板上に実装されたときに、絶縁コート47が回路基板と実質的に接触しないようにするためのスペースを形成している。これらの突出部53A…は、いずれも絶縁コート47を形成する材料と同じ絶縁材料(ガラス材料または樹脂)により形成されている。
【0028】
本例のチップ型ヒューズは、接続用電極37,39a,41,43aに対応する位置に予め半田ペースト(ソルダペースト)が印刷された回路基板に搭載した状態で熱風が噴出する炉を通過させてソルダペーストを溶融させ、その後冷却工程を経て固化させるリフローソルダリング方法により回路基板上に実装される。本例では、下側半田材料層27が、リフローソルダリング方法により回路基板上に実装する際のリフロー条件におけるピーク温度(250℃)よりも高い融点(295℃)を有する第1の半田材料を用いて形成されているため、回路基板上に実装される際にヒューズ素子25が溶断されることはない。また、実装時には、上側半田材料層29の第2の半田材料は溶融した状態で下側半田材料層27の上に連続した溶融状態で留まっている。
【0029】
この実施の形態のチップ型ヒューズの回路図は、図5に示す通りである。このチップ型ヒューズでは、接続用電極37及び41が保護すべき回路の遮断部分に接続され、また接続用電極43aが保護すべき回路の過電圧を検出すべき箇所に接続される。そして、過大電圧が接続用電極43aから一対の分割発熱体45A,45Bに印加されると一対の分割ヒューズ素子25A及び25Bの少なくとも一方を通って電流が流れる。そして分割抵抗体45A,45Bからの発熱により、一対の分割ヒューズ素子25A,25Bの少なくとも一つが溶融温度まで加熱されると溶断する。また過大電流が接続用電極37と接続用電極39との間を流れると、その際の熱で一対の分割ヒューズ素子25A,25Bの少なくとも一つが溶断し、接続用電極37と接続用電極41との間で回路が遮断する。本例のように、高い融点を有する第1の半田材料を用いて形成された下側半田材料層27と、低い融点を有する第2の半田材料を用いて下側半田材料層27の上に直接形成された上側半田材料層29とからヒューズ素子25を構成すると、発熱体45からヒューズ素子25に伝わる熱によって、最初に、融点の低い第2の半田材料が溶融して上側半田材料層29が溶断され、次に第1の半田材料が溶融する。その際に第1の半田材料の両端部が溶断された上側半田材料層29にそれぞれ引っ張られるため、下側半田材料層27の溶断が容易になる。そのため、高い融点を有する下側半田材料層27によって、リフローソルダリング時のヒューズ素子の溶断を防ぐことができ、しかも低い融点を有する上側半田材料層29によって、溶断時間の遅れを抑制できる。
【0030】
次に、295℃の融点を有する下側半田材料層27と、245℃の融点を有する上側半田材料層29とを備えた本例のチップ型ヒューズ10個と、295℃の融点を有する一層構造の半田材料層を備えた比較例のチップ型ヒューズ10個とにそれぞれ5Wの電力を供給するように電圧を印加して各チップ型ヒューズの溶断時間を測定した。なお、本試験に用いたヒューズは、いずれも4mΩの抵抗値を有しており、発熱体にはサーミスタではない通常の抵抗体(4.1Ω)を用いた。測定結果は、比較例のチップ型ヒューズは60秒以内において4個のチップ型ヒューズのヒューズ素子が溶断せず、溶断したチップ型ヒューズはいずれも60秒に近い時間がかかって溶断した。これに対して本例のチップ型ヒューズでは、平均29.3秒でいずれのチップ型ヒューズもヒューズ素子が溶断した。これにより、本例のチップ型ヒューズは、溶断時間を短くできるのが分かる。
【0031】
なお、本発明のヒューズ素子は、絶縁層を介して発熱体とヒューズ素子とが配置された構成物をチップ状基板上に配置するタイプのチップ型ヒューズにも適用できる。この場合、チップ状基板に発熱体を形成し、この発熱体上に絶縁ガラス等の絶縁層を作る。次に、絶縁層上に下側半田材料層を形成した後に上側半田材料層を形成してヒューズ素子を形成するようにしてもよい。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、融点を高くしても、溶断時間が短いヒューズ素子を得ることができる。また、鉛フリー半田を用いるピーク温度の高いリフローソルダリング時におけるヒューズ素子の溶断を防ぐことができ、しかも比較的短いヒューズ素子の溶断時間が求められる電子機器にも対応できるチップ型ヒューズを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一部を省略した本発明の実施の形態のチップ型ヒューズの平面図である。
【図2】 一部を省略した本発明の実施の形態のチップ型ヒューズの底面図である。
【図3】 図1をIII-III線で切断した概略断面図である。
【図4】 図1の実施の形態のチップ型ヒューズの側面電極の構造を示す部分拡大断面図である。
【図5】 図1の実施の形態のチップ型ヒューズの回路図である。
【符号の説明】
1 チップ状基板
15b,19b 一対のヒューズ用電極
17b ヒューズ用中間電極
25 ヒューズ素子
27 下側半田材料層
29 上側半田材料層
39b 発熱体用中間電極
43b,43c 一対の発熱体用電極
45 発熱体[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fuse element and a chip type fuse.
[0002]
[Prior art]
A conventional chip-type fuse disclosed in International Publication No. WO00 / 19472 and the like generates a fuse element made of a solder material on the surface of a chip-like substrate and generates heat for blowing the fuse element when energized. And a heating element. Such a chip-type fuse is, for example, passed through a reflow furnace in a state of being mounted on a circuit board on which a solder paste (solder paste) is printed in advance, and then melting the solder paste through a cooling process. It is mounted on a circuit board by a reflow soldering method for solidifying.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
Conventionally, tin-lead eutectic solder has been used as a solder paste used in the reflow soldering method. However, due to the problem of environmental pollution, it has been strongly required to use lead-free solder that does not use lead as the solder paste. The tin-lead eutectic solder has a peak temperature of 230 ° C. under reflow conditions, whereas the lead-free solder has a peak temperature of 250 ° C. or higher. Therefore, the melting point of the solder material of the fuse element must be increased to, for example, about 295 ° C. in order to prevent the fuse element from fusing during reflow soldering. However, if the melting point of the solder material of the fuse element increases, the fuse element's fusing time becomes longer, and this type of chip-type fuse can be used in protection circuits for electronic devices that require a relatively fast fusing time. The problem of disappearing arises.
[0004]
An object of the present invention is to provide a fuse element and a chip-type fuse that can suppress an increase in the fusing time of the fuse element even if the melting point of the solder material used for forming the fuse element is increased.
[0005]
Another object of the present invention is to provide a chip-type fuse that can prevent fusing of a fuse element during reflow soldering using lead-free solder and that can also be used for electronic components that require a relatively fast fusing time of the fuse element. It is to provide.
[0006]
Another object of the present invention is to provide a chip-type fuse capable of preventing the heating element from being burned out.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
An object of the present invention is to improve a fuse element which is formed using a solder material on an insulating material and is melted by heat transmitted from a heating element via the insulating material. In the present invention, a lower solder material layer formed using the first solder material and a second solder material having a melting point lower than that of the first solder material are directly formed on the lower solder material layer. A fuse element is formed from the upper solder material layer thus formed. If the fuse element is configured as in the present invention, the upper solder material layer made of the second solder material having a melting point lower than that of the first solder material is first melted by the heat transferred from the heating element to the fuse element. Thus, a molten state is formed on the lower solder material layer. Although the upper solder material layer in the molten state generates a force to be collected, it has good wettability with respect to the lower solder material layer, so the molten upper solder material layer is not melted. It remains on the material layer in an unfused state (not separated). Therefore, even if the upper solder material layer of the fuse element is melted during reflow soldering, the upper solder material layer is not melted by itself. When the amount of heat from the heating element increases and the lower solder material layer is heated above the melting point of the first solder material constituting the lower solder material layer, the lower solder material layer starts to melt. When the lower solder material layer starts to melt, the lower solder material layer that has already melted and the force inside the upper solder material layer that is about to be centered (or about to blow) starts melting In addition to this, the speed at which the molten lower solder material layer tries to gather is increased. As a result, the time required for fusing (melting time) is shorter in the fuse element of the present invention than in the case where the fuse element is formed only with the first solder material having a high melting point.
[0008]
The melting time of the lower solder material layer can be shortened by appropriately setting the difference between the melting points of the first solder material and the second solder material and the thicknesses of the upper solder material layer and the lower solder material layer. . Therefore, even if the fuse element is configured using a solder material having a high melting point corresponding to an increase in peak temperature required in reflow soldering, the fusing time is not extremely delayed.
[0009]
In consideration of environmental problems, it is preferable to use the second solder material that does not contain lead. In order to increase the effect of shortening the fusing time of the lower solder material layer, the difference between the melting point of the first solder material and the melting point of the second solder material is preferably 40 ° C. or higher. If the difference between the melting points is less than 40 ° C., the upper solder material layer may not be completely melted when the lower solder material layer starts melting, so that the effect of shortening the fusing time cannot be sufficiently obtained.
[0010]
The chip-type fuse to be improved by the present invention includes a ceramic chip-shaped substrate, a fuse element made of a solder material disposed on the chip-shaped substrate, and a fuse when placed on the chip-shaped substrate and energized. And a heating element that generates heat for fusing the element, and is mounted on a circuit board by a reflow soldering method. Note that other electronic components other than the chip-type fuse are also mounted on the circuit board by a reflow soldering method. In the present invention, a lower solder material layer formed using a first solder material having a melting point higher than the peak temperature in the reflow conditions of the reflow soldering method, and a second solder having a melting point lower than the peak temperature. A fuse element is formed from an upper solder material layer formed directly on the lower solder material layer using a material. If the fuse element is configured as in the present invention, the lower solder material layer of the lower solder material layer is set by appropriately setting the melting points and thickness dimensions of the first and second solder materials by the same action as the above-described fuse element. The fusing time can be shortened. Therefore, the lower solder material layer having a high melting point can prevent the fuse element from being blown during reflow soldering, and the upper solder material layer having a low melting point can shorten the fusing time. In particular, according to the present invention, since the second solder material has a melting point lower than the peak temperature in the reflow condition, the fusing time delay can be significantly suppressed. As a result, it is possible to obtain a chip-type fuse that can prevent fusing of the fuse element during reflow soldering with high peak temperature using lead-free solder, and can also be used for electronic components that require a relatively short fusing time of the fuse element. be able to.
[0011]
Similar to the above-described fuse element, in consideration of environmental problems, it is preferable to use the second solder material that does not contain lead.
[0012]
The heating element and the fuse element used in the chip type fuse of the present invention can be configured in various structures. For example, the fuse element can be disposed on the surface of the chip-shaped substrate, and the heating element can be disposed on the back surface of the chip-shaped substrate so as to face the fuse element with the chip-shaped substrate interposed therebetween. In this way, the distance between the heating element and the fuse element can be minimized, and the opposing area of both can be maximized. Therefore, the heat generated from the heating element can be efficiently and efficiently removed in a short time. And the fusing time of the fuse element can be shortened. In this case, the fuse element is formed across a pair of fuse electrodes and a fuse intermediate electrode disposed between the pair of fuse electrodes, and the heating element is a pair of heating element electrodes and the pair of heat generation elements. It is preferable to form it straddling the intermediate electrode for a heating element disposed between the body electrodes. In this way, heat can be applied to the two divided fuse elements connected in series divided into the intermediate electrodes for fuses from the divided heating elements divided into the intermediate electrodes for heating elements, respectively. Each fuse element can be surely cut off. Further, when the fuse element is formed, the fuse material can be securely formed by preventing the solder material from being separated because the fuse intermediate electrode can hold the molten solder material. Further, in this case, it is preferable that the fuse intermediate electrode and the heating element intermediate electrode are electrically connected in common and the pair of heating element electrodes are electrically connected in common. This facilitates the formation of fuses, electrodes and heating elements.
[0013]
When using a reflow soldering method using a general lead-free solder currently on the market, the peak temperature is 245 to 255 ° C. In this case, a fuse element in which the melting point of the upper solder material layer is lower by 40 ° C. or more than the melting point of the lower solder material layer, and the resistance value R1 of the lower solder material layer and the lower solder material layer and the upper solder material layer are combined. It is preferable that the ratio to the resistance value R2 is 1:17 to 1: 5. By doing so, it is possible to prevent the fuse element from being blown when the chip fuse is mounted by the reflow soldering method using lead-free solder, and the fusing time of the fuse element can be shortened.
[0014]
The fuse element of the present invention can also be applied to a chip-type fuse in which a component in which a heating element and a fuse element are arranged via an insulating layer is arranged on a chip-like substrate. That is, a chip-shaped substrate, a heating element that is disposed on the chip-shaped substrate and generates heat when energized, an insulating layer disposed on the heating element, and disposed on the insulating layer and generated from the heating element It can also be applied to a chip-type fuse having a fuse element that is blown by heat.
[0015]
A resistor that does not substantially have temperature characteristics may be used as the heating element. However, by using a thermistor having temperature characteristics as the heating element, the fusing time of the fuse element can be adjusted, and the heating element can be prevented from being burned out. For example, under a usage condition in which a constant voltage is applied to the heating element, the relational expression between power (W) and voltage (V) proportional to the amount of generated heat is W = V 2 / R (R is a resistance value). For this reason, when a positive temperature coefficient thermistor whose resistance value (R) increases as the temperature increases is used, the power consumption (W) decreases and the amount of heat generation decreases as the temperature increases. In addition, when a negative characteristic thermistor whose resistance value (R) decreases as the temperature increases is used, the power consumption (W) increases and the amount of heat generation increases as the temperature increases. Therefore, it is preferable to use a positive temperature coefficient thermistor as a heating element when it is desired to prevent the heating element from being burned out under use conditions where a constant voltage is applied to the heating element. In order to shorten the fusing time of the fuse element, it is preferable to use a negative characteristic thermistor as a heating element.
[0016]
Further, under a usage condition in which a constant current is applied to the heating element, the relational expression between power (W) and current (I) proportional to the amount of generated heat is W = I 2 R (R is a resistance value). Therefore, when a positive temperature coefficient thermistor whose resistance value (R) increases as the temperature increases is used, the power consumption (W) increases as the temperature increases, and the amount of heat generation increases. If a negative characteristic thermistor whose resistance value (R) decreases as the temperature increases is used, power consumption (W) decreases as the temperature increases, and the amount of heat generation decreases. Therefore, under the use conditions in which a constant current is applied to the heating element, it is preferable to use a negative characteristic thermistor as the heating element when it is desired to prevent the heating element from being burned out. In order to shorten the fusing time of the fuse element, it is preferable to use a positive temperature coefficient thermistor as a heating element.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings. 1 and FIG. 2 are a plan view and a bottom view of a chip type fuse according to an embodiment of the present invention, a part of which is omitted, and FIG. 3 is a schematic cross-sectional view cut along line III-III in FIG. In addition, in order to make an understanding easy, in FIG. 3, the thickness dimension of each part is exaggerated and drawn. As shown in FIGS. 1 and 2, this chip-type fuse has a substantially rectangular chip-shaped substrate 1. The chip-like substrate 1 is made of ceramics, and three semicircular arc-shaped recesses 3 to 7 are formed on one of the two long sides extending in the longitudinal direction. One
[0018]
On the surface 1a of the chip substrate 1,
[0019]
A
[0020]
Further, as shown in FIG. 3, the
[0021]
Three through
[0022]
On the surface 1a of the chip-like substrate 1, an
[0023]
As shown in FIG. 2, on the back surface 1b of the chip-like substrate 1,
[0024]
On the back surface 1b of the chip substrate 1, a
[0025]
An insulating
[0026]
Although not shown in FIGS. 1 and 2, the connection electrodes 15a, 17a and 19a on the front surface 1a of the chip-like substrate 1 and the back surface 1b corresponding to the connection electrodes 15a, 17a and 19a. In order to connect each of the
[0027]
Further, the four
[0028]
The chip-type fuse of this example is passed through a furnace in which hot air is blown out in a state where it is mounted on a circuit board on which solder paste (solder paste) has been printed in advance at positions corresponding to the connecting
[0029]
A circuit diagram of the chip-type fuse of this embodiment is as shown in FIG. In this chip-type fuse, the
[0030]
Next, 10 chip-type fuses of this example provided with a lower
[0031]
The fuse element of the present invention can also be applied to a chip-type fuse in which a component in which a heating element and a fuse element are arranged via an insulating layer is arranged on a chip-like substrate. In this case, a heating element is formed on the chip substrate, and an insulating layer such as insulating glass is formed on the heating element. Next, after forming the lower solder material layer on the insulating layer, the upper solder material layer may be formed to form the fuse element.
[0032]
【The invention's effect】
According to the present invention, a fuse element with a short fusing time can be obtained even when the melting point is increased. Also, it is possible to obtain a chip-type fuse that can prevent the fuse element from being blown at the time of reflow soldering with high peak temperature using lead-free solder, and can also be used for an electronic device that requires a relatively short fuse element blow time. Can do.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view of a chip type fuse according to an embodiment of the present invention, a part of which is omitted.
FIG. 2 is a bottom view of a chip type fuse according to an embodiment of the present invention, a part of which is omitted.
FIG. 3 is a schematic sectional view taken along line III-III in FIG.
4 is a partial enlarged cross-sectional view showing the structure of a side electrode of the chip-type fuse of the embodiment of FIG. 1;
5 is a circuit diagram of the chip-type fuse of the embodiment of FIG. 1. FIG.
[Explanation of symbols]
1 Chip substrate
15b, 19b A pair of fuse electrodes
17b Intermediate electrode for fuse
25 Fuse element
27 Lower solder material layer
29 Upper solder material layer
39b Intermediate electrode for heating element
43b, 43c A pair of heating element electrodes
45 Heating element
Claims (9)
第1の半田材料を用いて形成された下側半田材料層と、
前記第1の半田材料よりも融点の低い第2の半田材料を用いて前記下側半田材料層の上に直接形成された上側半田材料層とからなることを特徴とするヒューズ素子。A fuse element that is formed using a solder material on an insulating material and is fused by heat transmitted from a heating element through the insulating material,
A lower solder material layer formed using a first solder material;
A fuse element comprising: an upper solder material layer formed directly on the lower solder material layer using a second solder material having a melting point lower than that of the first solder material.
鉛を含む第1の半田材料を用いて形成された下側半田材料層と、
鉛を含まず且つ前記第1の半田材料よりも融点の低い第2の半田材料を用いて前記下側半田材料層の上に直接形成された上側半田材料層とからなることを特徴とするヒューズ素子。A fuse element that is formed using a solder material on an insulating material and is fused by heat transmitted from a heating element through the insulating material,
A lower solder material layer formed using a first solder material containing lead;
A fuse comprising an upper solder material layer formed directly on the lower solder material layer using a second solder material that does not contain lead and has a melting point lower than that of the first solder material element.
前記チップ状基板上に配置された半田材料からなるヒューズ素子と、
前記チップ状基板上に配置されて通電されると前記ヒューズ素子を溶断するための熱を発生する発熱体とを具備し、リフローソルダリング方法により回路基板上に実装されるチップ型ヒューズであって、
前記ヒューズ素子が、
前記リフローソルダリング方法のリフロー条件におけるピーク温度よりも高い融点を有する第1の半田材料を用いて形成された下側半田材料層と、
前記ピーク温度よりも低い融点を有する第2の半田材料を用いて前記下側半田材料層の上に直接形成された上側半田材料層とからなることを特徴とするチップ型ヒューズ。A ceramic chip substrate;
A fuse element made of a solder material disposed on the chip-like substrate;
A chip-type fuse that is mounted on a circuit board by a reflow soldering method, and includes a heating element that generates heat for fusing the fuse element when energized by being disposed on the chip-like board. ,
The fuse element is
A lower solder material layer formed using a first solder material having a melting point higher than the peak temperature in the reflow conditions of the reflow soldering method;
A chip-type fuse comprising: an upper solder material layer formed directly on the lower solder material layer using a second solder material having a melting point lower than the peak temperature.
前記発熱体は、前記チップ状基板を間に介して前記ヒューズ素子と対向するように前記チップ状基板の裏面上に配置され、
前記ヒューズ素子は、一対のヒューズ用電極と該一対のヒューズ用電極の間に配置されたヒューズ用中間電極とに跨って形成されており、
前記発熱体は一対の発熱体用電極と該一対の発熱体用電極の間に配置された発熱体用中間電極とに跨って形成されており、
前記ヒューズ用中間電極と前記発熱体用中間電極とが電気的に共通接続されており、
前記一対の発熱体用電極が電気的に共通接続されている請求項4に記載のチップ型ヒューズ。The fuse element is disposed on a surface of the chip-like substrate;
The heating element is disposed on the back surface of the chip substrate so as to face the fuse element with the chip substrate interposed therebetween,
The fuse element is formed across a pair of fuse electrodes and a fuse intermediate electrode disposed between the pair of fuse electrodes,
The heating element is formed across a pair of heating element electrodes and a heating element intermediate electrode disposed between the pair of heating element electrodes,
The fuse intermediate electrode and the heating element intermediate electrode are electrically connected in common,
The chip-type fuse according to claim 4, wherein the pair of heating element electrodes are electrically connected in common.
前記下側半田材料層の融点が290〜300℃であり、
前記上側半田材料層の融点が前記下側半田材料層の融点より40℃以上低く、
前記下側半田材料層の抵抗値R1と、前記下側半田材料層と前記上側半田材料層とを併せた前記ヒューズ素子の抵抗値R2との比が1:17〜1:5であることを特徴とする請求項4または5に記載のチップ型ヒューズ。The peak temperature is 245 to 255 ° C .;
The melting point of the lower solder material layer is 290 to 300 ° C.,
The melting point of the upper solder material layer is 40 ° C. or more lower than the melting point of the lower solder material layer,
The ratio between the resistance value R1 of the lower solder material layer and the resistance value R2 of the fuse element obtained by combining the lower solder material layer and the upper solder material layer is from 1:17 to 1: 5. The chip-type fuse according to claim 4 or 5, characterized in that:
前記チップ状基板上に配置されて通電されると熱を発生する発熱体と、
前記発熱体上に配置される絶縁層と、
前記絶縁層上に配置されて前記発熱体から発生する前記熱により溶断されるヒューズ素子とを具備し、リフローソルダリング方法により回路基板上に実装されるチップ型ヒューズであって、
前記ヒューズ素子が、
前記リフローソルダリング方法のリフロー条件におけるピーク温度よりも高い融点を有する第1の半田材料を用いて形成された下側半田材料層と、
前記ピーク温度よりも低い融点を有する第2の半田材料を用いて前記下側半田材料層の上に直接形成された上側半田材料層とからなることを特徴とするチップ型ヒューズ。A chip-like substrate;
A heating element that generates heat when placed on the chip substrate and energized;
An insulating layer disposed on the heating element;
A chip-type fuse that is disposed on the insulating layer and is fused on the circuit board by a reflow soldering method, comprising a fuse element that is blown by the heat generated from the heating element,
The fuse element is
A lower solder material layer formed using a first solder material having a melting point higher than the peak temperature in the reflow conditions of the reflow soldering method;
A chip-type fuse comprising: an upper solder material layer formed directly on the lower solder material layer using a second solder material having a melting point lower than the peak temperature.
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