JP4463920B2 - 通信中継基地局の冷却制御方式 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、基板などの発熱体を内蔵した通信機器を収納した通信中継基地局の内部を空気調和機等の冷却装置により冷却する通信中継基地局の冷却制御方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯用通信機器の普及により通信の中継を行なう通信用の電子基板を多数実装した通信中継基地局が各地に設けられるようになってきている。これらの通信中継基地局の大きさは、例えば、幅6m、奥行き1.7m、高さ1.7m程度と比較的小形であるが、実装された電子基板等の総発熱量は数KWから数十KWあり、電子基板の冷却のために空気調和機を用いて通信中継基地局の基板収納筐体を冷却している。図25は従来の通信中継基地局の冷却制御方式を示す構成図である。図において、1は多数の電子基板等を有する通信機器2を収納するラック、3は送風ファン、4は室内熱交換器4aと室内ファン4bを有する室内機、5は圧縮機5aと室外熱交換器5bを有する室外機、6は室内熱交換器4aの吸込空気、7は室内熱交換器4aの吹出空気、8は通信機器2を冷却する機器吸込空気、9は吸込空気6の温度を検出する吸込温度検出手段、10はラック1及び室内機4を収納する筐体、11は圧縮機5aの冷却能力を制御する冷却制御手段である。
【0003】
次に、従来の通信中継基地局の冷却制御方式の動作を説明する。ラック1に収納された通信機器2は通信量に応じて動作している通信機器2の数は変化し、通信機器2の動作数により発熱量も増減する。通信機器2への機器吸込空気8は送風ファン3により送風されて通信機器2を冷却して暖められて室内熱交換器4aの吸込空気6として室内機4に吸い込まれる。室内機4に吸い込まれた吸込空気6は室内熱交換器4aにより冷却され室内熱交換器4aの吹出空気7として筐体10内に吹き出され、通信機器2の機器吸込空気8となる。一方、冷却制御手段11は吸込温度検出手段9の出力温度に基いて圧縮機5aの冷却能力を制御して、通信機器2の機器吸込空気8を所定温度(例えば35℃)以下となるように制御している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の通信中継基地局の冷却制御方式では、特開平4−98038号公報に示すような、通常の壁掛けあるいは天吊り型のパッケ−ジエアコンを使用していたために室内熱交換器4aの吸込温度6を吸込温度検出手段9により検出していたが、筐体内の気流分布が悪い場合、通信機器からの排熱が滞留したり、室内機からの吹き出し空気がショ−トサイクルを起こすなどの現象が生じていた。よって吸込空気6は真の冷却負荷すなわち通信機器の発熱量を反映しないことがあった。このため、空気調和機は真の負荷に追従しておらず、筐体内温度の上昇あるいは低下を招き、結果として通信機器の使用温度環境条件を満足できない、あるいは結露するといった問題を起こしていた。
【0005】
この発明は上記のような問題点等を解消するためになされたもので、通信機器の動作数による発熱量の変化に応じて通信機器の冷却ができ、負荷追従性の良い制御が可能で、省エネ、高効率な運転が可能で、結露防止ができ、空気調和機の頻繁なサ−モオン、オフが防止でき、環境変化に対応でき、また、冷却装置のCOPをアップできる等の通信中継基地局の冷却制御方式を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、請求項1の通信基地局の冷却制御方式は、空気調和機と通信機器を収納した筐体とを備えた通信中継基地局の冷却制御方式において、前記筐体内に収納された前記通信機器の消費電力を検出する電力検出手段と、前記通信機器に送風される空気の温度を検出する機器吸込温度検出手段と、前記空気調和機の能力を制御する冷却制御手段とを備え、前記冷却制御手段が前記電力検出手段の出力と前記機器吸込温度検出手段の出力とを基に前記空気調和機の能力を制御し、前記電力検出手段の出力が所定電力より小さい場合に、前記空気調和機の圧縮機の能力を最小とし、前記所定電力は、前記空気調和機の最低能力よりも若干大きな値であるものである。
【0008】
請求項2の通信基地局の冷却制御方式は、空気調和機と通信機器を収納した筐体とを備えた通信中継基地局の冷却制御方式において、室内熱交換器の吸込空気温度を検出する吸込温度検出手段と、前記通信機器に送風される空気の機器吸込空気温度を検出する機器吸込温度検出手段と、前記空気調和機の能力を制御する冷却制御手段とを備え、前記冷却制御手段が前記吸込温度検出手段の出力と前記機器吸込温度検出手段の出力とを基に前記空気調和機の能力を制御し、前記吸込温度検出手段の出力が所定温度より低い場合に、前記空気調和機の圧縮機の能力を最小とし、前記所定温度は、前記空気調和機の最低能力よりも若干大きな前記通信機器の消費電力に対する前記吸込空気温度と前記機器吸込空気温度との温度差と、前記機器吸込空気温度との和として得られる値であるものである。
【0010】
請求項3の通信基地局の冷却制御方式は、空気調和機と通信機器を収納した筐体とを備えた通信中継基地局の冷却制御方式において、前記筐体内に収納された前記通信機器の消費電力を検出する電力検出手段と、前記室内熱交換器の吸込空気温度を検出する吸込温度検出手段と、前記通信機器に送風される空気の機器吸込空気温度を検出する機器吸込温度検出手段と、前記空気調和機の能力を制御する冷却制御手段とを備え、前記冷却制御手段が前記電力検出手段の出力、前記吸込温度検出手段の出力及び前記機器吸込温度検出手段の出力を基に前記空気調和機の能力を制御し、前記電力検出手段の出力が所定電力より小さいか、又は、前記吸込温度検出手段の出力が所定温度より低い場合に、前記空気調和機の圧縮機の能力を最小とし、前記所定電力は、前記空気調和機の最低能力よりも若干大きな値であり、又は前記所定温度は、前記空気調和機の最低能力よりも若干大きな前記通信機器の消費電力に対する前記吸込空気温度と前記機器吸込空気温度との温度差と、前記機器吸込空気温度との和として得られる値であるものである。
【0012】
請求項の通信基地局の冷却制御方式は、請求項1又は請求項3の通信基地局の冷却制御方式において、電力検出手段が筐体内に収納された通信機器の合計電流により消費電力を検出するものである。
【0013】
請求項5の通信基地局の冷却制御方式は、空気調和機と通信機器を収納した筐体とを備えた通信中継基地局の冷却制御方式において、前記通信機器に送風される空気の温度を検出する機器吸込温度検出手段と、前記室内熱交換器の吸込空気温度を検出する吸込温度検出手段と、前記空気調和機の能力を制御し、前記通信機器に送風される空気温度の制御目標値を変更制御する冷却制御手段とを備え、前記冷却制御手段が前記機器吸込温度検出手段の出力及び前記通信機器に送風される空気温度の制御目標値を基に前記空気調和機の能力を制御するとともに、前記吸込温度検出手段の出力を基に前記通信機器に送風される空気温度の制御目標値を変更制御し、前記冷却制御手段は、前記室内熱交換器の吸込空気温度の目標値が限界値内で、できるだけ高くなるように、前記室内熱交換器の吸込空気温度の目標値と前記吸込温度検出手段の出力により、前記通信機器に送風される空気温度の制御目標値を変更制御し、かつ、所定の時間内に、少なくとも、前記機器吸込温度検出手段が検出する機器吸込温度が所定の限界値を超え高くなるまたは前記空気調和機が所定の回数以上サーモオンする、のいずれか一方が生じた場合、前記室内熱交換器の吸込空気温度の目標値を所定温度下げるものである。
【0015】
請求項の通信基地局の冷却制御方式は、請求項の通信基地局の冷却制御方式において、前記前記冷却制御手段により、前記吸込空気温度の目標値及び前記通信機器に送風される空気温度の制御目標値につき、上限値制御及び下限値制御を行うものである。
【0016】
請求項の通信基地局の冷却制御方式は、請求項5又は請求項6の通信基地局の冷却制御方式において、前記冷却制御手段により、所定時間毎に制御目標値の初期値設定を行うものである。
【0017】
請求項の通信基地局の冷却制御方式は、請求項乃至請求項のいずれか1項の通信基地局の冷却制御方式において、前記空気調和機を主冷却装置とし、該主冷却装置の他に補助冷却装置を備え、該補助冷却装置は、前記主冷却装置とは独立して運転制御されるものである。
【0018】
請求項の通信基地局の冷却制御方式は、請求項乃至請求項のいずれか1項の通信基地局の冷却制御方式において、前記空気調和機を主冷却装置とし、該主冷却装置の他に補助冷却装置として、沸騰冷却装置を備え、かつ、該沸騰冷却装置の蒸発器を前記主冷却装置の室内熱交換器と同一風路内の上流側に設け、前記主冷却装置は前記沸騰冷却装置で冷却した空気を冷却制御するものである。
【0019】
請求項10の通信基地局の冷却制御方式は、請求項の通信基地局の冷却制御方式において、前記吸込温度検出手段の検出温度が所定値より低い時、前記沸騰冷却装置の室外機の送風機を停止させるものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1による通信中継基地局の冷却制御方式の一例を説明する。図1は、この発明の実施の形態1にかかわる通信中継基地局の冷却制御方式を示す構成図である。図1において、図25と同一符号を付したものは同一又は相当部分であるので説明は省略する。図中11aは通信機器2の冷却条件に応じて圧縮機5aの冷却能力を制御する冷却制御手段、12は動作している通信機器2が消費する消費電力を検出する電力計等の電力検出手段、13は機器吸込空気8の温度を検出する機器吸込温度検出手段である。図2は実施の形態1による冷却制御手段を示すブロック図である。図2において、20は機器吸込温度目標値設定手段、21aは室内機4及び室外機5等からなる空気調和機の冷却能力を制御する空調制御手段、22は圧縮機モ−タの電源周波数を制御する周波数制御手段である。冷却制御手段11aは機器吸込温度目標値設定手段20と空調制御手段21aと周波数制御手段22により構成される。
【0021】
次に、実施の形態1による通信中継局の冷却制御方式の動作を図1、図2により説明する。通信中継局の冷却制御方式は、通信機器2へ送風ファン4bにより必要量の機器吸込空気8を供給することにより通信機器2の吸込空気温度が規定温度以内となるように制御する。一般的には、機器吸込空気8の温度は35℃以下となるように制御する。機器吸込空気8は通信機器2を冷却することにより暖められて吸込空気6として室内機4に吸込まれ室内熱交換器4aにより冷却され、吹出空気7として筐体10に戻され、再び機器吸込空気8として通信機器2を冷却する。冷却制御手段11aは機器吸込温度検出手段13の出力と電力検出手段12の出力を基に機器吸込空気8の温度が機器吸込温度目標値設定手段20が設定した設定温度(例えば、20℃)以下となるように制御する。ここで、例えば、送風ファン3の送風量が40m3 / min、電力検出手段12の検出した電力量が12KWとすると、電子基板の消費電力が消費電力のほとんどを占める通信機器2では消費電力と発熱量はほぼ同一であるので、吸込空気6と機器吸込空気8の温度差ΔTはΔT=(消費電力)/(風量×空気密度×空気の定圧比熱)ここで、消費電力は12KW、風量は0.67m3 / sec、空気密度は1.2Kg/m3 空気の定圧比熱は1.01KJ/Kg・Kであるから、ΔT=15degとなる。すなわち機器吸込空気8の温度が20℃とすると吸込空気6の温度は20℃+ΔT=20℃+15deg=35℃となる。室内機の送風ファン4bの送風量を40m3 / minとすると、吸込空気6を20℃まで冷却して機器吸込空気8として供給するためには、12KWの能力が必要になる。通信機器の消費電力を検出して空気調和機の能力を制御することにより、真の発熱負荷に追従すると考えられるが、実際には筐体内では室内機の吹出空気7周囲の雰囲気と混合し、機器吸込空気8となるので上記温度にはならない。また通信機器2の発熱量が急激に変化した場合には、その変化の影響が機器の吸込温度検出手段13の出力に現れるまでに若干の時間差が生じる。これを補正するため基本的に機器吸込温度8を機器吸込温度目標値設定手段20による設定目標値になるように、機器吸込温度検出手段13が出力する温度と前記設定目標値とを比較して圧縮機の必要能力を算出するが、それに電力検出手段12により検出された電力により圧縮機の最高周波数上限を算出し、前記必要能力を補正した上で周波数指令を出力する空調制御手段21aの指令により周波数制御手段22を介し、圧縮機5aを制御する。
【0022】
図3は冷却制御手段11aの制御動作を示すフロ−チャ−トである。空調制御手段21aは、まず最初に現在圧縮機5aに出力している周波数fを確認する(ステップS1、以下S1と略記する)。次に、機器吸込温度検出手段13が検出した機器吸込空気8の温度Tmと機器吸込温度目標値設定手段20が設定した機器吸込空気8の設定温度Tsを確認し(S2)、両者が等しくない場合には、温度Tmが設定温度Tsを越えているかを確認し、温度Tmが設定温度Tsを越えている場合には(S3)、周波数制御手段22を介して圧縮機5aの電源周波数を所定量増加する(S5)。温度Tmが設定温度Tsを越えていない場合には、周波数制御手段22を介して圧縮機5aの電源周波数を所定量低下する(S6)。S2において、温度Tmが設定温度Tsと等しい場合には、周波数は現状を維持する(S4)。空調制御手段21aは電力検出手段12の出力を受け、圧縮機の周波数の上限fmaxを演算する(S7)。fmaxは電力検出手段12の出力Wを変数とする関数f(w)により求める。この関数は例えば次のように設定する。
f(w)=13.7(w−6)+30
これは使用する圧縮機5aの特性が112Hzで12KW、30Hzで6KWを発揮するものとし、その間の周波数では線形に能力を変化するとした場合である。即ち、通信機器2の消費電力つまり発熱量を冷却するに足りる冷却能力を発揮する圧縮機の周波数である。f(w)により演算されたfmaxと前記で算出されたf1を比較し(S8)、f1がfmaxより大きい場合は圧縮機の周波数をfmaxとし、f1がfmax以下の場合は圧縮機の周波数をf1とする(S9、S10、S11)。このように圧縮機の周波数を制御する。
なお、当然のことであるが、図3のS2、S3において、機器吸込空気8の温度Tmは機器吸込空気8の設定温度Tsに所定値を増減した値に等しい、大小の判断をしてもよい。即ち、設定温度Tsに所定の範囲をもたせ、範囲内にあるか、この範囲の上限より大きいか、この範囲の下限より小さいか等の判断をすることにより、機器吸込空気8の温度Tmを設定温度Ts範囲内とするようにしてもよい。
【0023】
本実施の形態では、通信機器2を作動する機器吸込空気8の温度を機器吸込温度検出手段13で検出して冷却制御手段で空気調和機を制御して機器吸込空気8を設定温度Ts(範囲内)とすることにより、機器吸込空気の温度も安定し、通信機器2の動作数による発熱量の変化に応じた、負荷に対応した冷却制御方式が提供できる。さらに、通信機器2の発熱量は急激に変化する場合があり、この変化の結果として現れる機器吸込温度検出手段13の出力信号のみによる制御では不充分であり、機器吸込空気8の温度Tmの変化要因である消費電力検出手段12の出力信号を事前に把握して制御を行なうことにより、追従性の良い、安定した制御が可能となる。
【0024】
また、図3において、S7で圧縮機の周波数の上限fmaxを設定したが、S4、S5、S6とS7の間で電力検出手段12からの電力検出値を受けた空調制御手段21aが前回受けた電力検出値と比較し、消費電力が減少したか、増加したかを判断し、減少した場合は、図3と同様に処理し、増加した場合は、S7として圧縮機の周波数の下限fmin=f(w)とし、即ち、圧縮機の周波数の下限fminを図3で示したf(w)とし、S8でf1<fminの判断を行い、f1<fminの場合、S9として、f1=fminとし、又、S8でf1≧fminの場合、S10として、f1=f1とし、以下S11に続くようにしてもよい。このようにすることにより、通信機2の発熱量が急激に増減した場合、いずれの場合も迅速な対応ができ、追従性が良い、安定した制御が可能となる。
なお、図3において、S7、S8、S9、S10をなくして、S4、S5、S6からS11とし、簡略化して圧縮機の周波数を決定する制御方法としてもよい。
【0025】
図4は実施の形態1による他の冷却制御方式の例を示すフロ−チャ−トである。S9、S10までは前記の例と同じである。
この冷却方式の構成図を図1に、ブロック図を図2に示す。図4において、ステップS9、またはS10で周波数f1を算出した後、その時点における通信機器の消費電力(電力検出手段12の出力)Wとあらかじめ設定した消費電力の設定値Wsとを比較し(S21)、W>Wsのときは、圧縮機5aの周波数をf1とする(S22)。W≦Wsのときは、圧縮機の能力を最小とする(S23)。これは圧縮機の周波数を運転可能な最低周波数とすることであり、あるいは室外熱交換器5bに流入する冷媒を一部圧縮機吸込み側にバイパスする冷媒回路を構成し、その状態で圧縮機が運転できる最低周波数にすることでもより冷却能力を落とすことができるので、このような運用としてもよい(バイパス回路は図1に図示せず省略している)。
ここで、設定値Wsは、空気調和機の最低能力よりも若干大きめとする。例えば、最低能力が6KWであるならば7KWの設定とする。前記の実施の形態の例では通信機器の発熱量が小さくなったとき、順次空気調和機の能力を小さくしていくと、空気調和機の最低能力よりも発熱量が小さくなったとき、サ−モオフ(圧縮機停止)になる場合があるが、本例ではステップS21の判断を加え、空気調和機の最低能力以下に発熱量が低下する前に、圧縮機能力を最低とするため、サ−モオフし難い方式となる。サ−モオン、オフの繰返しは圧縮機の寿命を縮めるだけでなく、筐体内の結露を引き起こす。
また、前記の図4の例で周波数の上限値を指定していたところを図5のフロ−チャ−トのように電力検出手段12の出力Wと設定値Wsを比較して(S51)、W≦Wsのとき圧縮機の能力を最小とする(S53)という処理にしてもよい。これによりサ−モオン、オフの繰返しによる結露を防ぐ機能を維持したまま、方式の構成の簡易化が図れる。構成図及びブロック図は、同じく、それぞれ、図1及び図2である。
【0026】
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2による通信中継基地局の冷却制御方式の一例を説明する。図6は、この発明の実施の形態2にかかわる通信中継基地局の冷却制御方式を示す構成図、図7はそのブロック図である。図6、7において、図25および図1、図2と同一符号をつけたものは同一または相当部分を示し説明を省略する。11bは空気調和機の冷却能力を制御する冷却制御手段であり、9は空調機室内機の吸込温度を検出する空調機室内機の吸込温度検出手段を示す。
【0027】
図8に動作を説明するフロ−チャ−トを示す。ここで、S5、S6までは実施の形態1の例と同様である。S31で、周波数の上限fmaxを吸込温度検出手段9の検出した吸込温度Tinを変数とする関数f(Tin)として求める。ここで、機器吸込空気8の温度Tmが一定であれば通信機器の発熱量と室内機の吸込温度Tinの間には、Tin∝通信機器の発熱量の関係が成り立つ。よって図3で説明した実施の例における消費電力を吸込温度で代用することができる。例えば、Tm=20℃(一定)、送風機3の風量が40m3 /minとすると、前記の実施の形態1に記載のΔTを算出した計算式ΔT=(消費電力)/(風量×空気密度×空気の定圧比熱)を流用し、消費電力W、風量は0.67m3 / sec、空気密度は1.2Kg/m3 、空気の定圧比熱は1.01KJ/Kg・K及びTm20として、
Figure 0004463920
が求められる。また、実施の形態1における関数f(W)のf(W)=13.7(W−6)+30の式のWに上式のWを代入すれば、
f(Tin)=11.2Tin−277
となる。例えば、このような関数により、fmaxを算出する。ちなみに、吸込温度Tinが35℃の時は、
f(Tin)=115Hz(Tin=35℃の時)
となる。これは使用する圧縮機5aの特性が112Hzで12KW、30Hzで6KWを発揮するものとし、周波数が線形に能力を変化するとした場合である。f(Tin)により演算されたfmaxと前記で算出されたf1を比較し(S32)、f1がfmaxより大きい場合は圧縮機の周波数をfmaxとし、f1がfmax以下の場合は圧縮機の周波数をf1とする(S33、S34、S35)。このように圧縮機の周波数を制御する。
また、フロ−チャ−トに示していないが、圧縮機の使用可能周波数帯に対し、算出されたf1が外れている場合は、その上下限値をもって、制約をかける機能を追加してもよい。
【0028】
通信機器2の発熱量は急激に変化する場合があり、この変化の結果として現れる機器吸込温度検出手段13の出力信号のみによる制御では不充分であり、温度Tmの変化要因である通信機器の発熱量の変化を反映する吸込温度Tinを、把握して制御を行なうことにより、追従性のよい、安定した制御が可能となる。
【0029】
次に、実施の形態2による他の例における、通信中継基地局の冷却制御方式を図により説明する。構成及びブロック図は、同じく図6及び図7である。
図9は、冷却制御手段11bの動作を示すフロ−チャ−トである。図7において、ステップS33、S34までは前記の例と同じである。S33又はS34で周波数f1を算出した後、その時点における室内機の吸込温度(吸込温度検出手段9による出力)Tinとあらかじめ設置した吸込温度の設定値Tinsとを比較し(S41)、Tin>Tinsのときは圧縮機の周波数をf1とする(S42)。Tin≦Tinsのときは圧縮機の能力を最小とする(S43)。これは圧縮機の運転可能な最低周波数とすることであり、あるいは室外熱交換器5bに流入する冷媒を一部圧縮機吸込み側にバイパスする冷媒回路を構成し、その状態で圧縮機が運転できる最低周波数にすることでもより冷却能力を落とすことができるのでこのように運用してもよい(バイパス回路は図6に図示していない)。
【0030】
設定値Tinsは次のように設定する。図9におけるステップS41は前記実施の形態1の図4におけるステップS21と同様の意義を持つ。即ち、機器吸込空気8の温度Tmが一定であれば通信機器の発熱量と室内機の吸込温度Tinの間にはTin∝通信機器の発熱量の関係が成り立つ。よって、図4で説明した例における消費電力を吸込温度で代用することができる。そこで、設定温度Tinsは、空気調和機の最低能力より若干大きめとするため、図4の場合と同じく6Kwが最低能力の場合は、例えば消費電力7KWに対するTinとすればよい。このとき消費電力7KWに対する吸込空気6と機器吸込空気8の温度差ΔTは前記の定数と式を用いΔT=8.7degである。Tm=20℃であればTin=Tm+ΔT=28.7℃となる。よって、Tins=28.7℃とすることができる。
【0031】
また、図9において、S31、S32、S33及びS34を削除して、S4、S5及びS6から直接S32につながるようにして、サ−モオン、オフの繰返しによる結露を防ぐ機能を維持したまま、方式の構成の簡易化が図れるのは、前記実施の形態1の図5と同様である。構成図及びブロック図は、同じく図6、図7である。
【0032】
また、図9において、S41、S42、S43の代わりに前記実施の形態1の図4のS21、S22、S23とし、即ち、図11のフロ−チャ−トのように制御することにより、同じく通信機器の発熱量が小さくなったとき、順次空気調和機の能力を小さくしていくと、最低能力よりも発熱量が小さくなったとき、サ−モオフ(圧縮機停止)し難いようにでき、サ−モオン、オフの繰返しによる圧縮機の寿命の短縮を防止し、また結露の防止が可能となる点はおなじである。
なお、構成図は図6に電力検出手段12を付加したものであり、ブロック図は図10に示す。
【0033】
また、前記実施の形態1の図4において、S21、S22、S23の代わりに図9で説明したS41、S42、S43とし、即ち、図12のフロ−チャ−トのように制御することにより、同様な作用効果が得られる。冷却制御方式の構成図は、図6に電力検出手段12を付加したものであり、ブロック図は図10と同じである。
【0034】
なお、前記の実施の形態1、2において、電力検出手段12により通信機器の電子基板の消費電力を検出する場合を記載したが、通信機器の電流値により代用することも可能である。電力検出手段を筐体内に収納された通信機器の合計電流を検出し、消費電力を算出するようにすることにより、電力計より安価な電流計により消費電力を検出できる効果がある。
【0035】
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3による通信中継基地局の冷却制御方式の一例を説明する。図13は、この発明の実施の形態3にかかわる通信中継基地局の冷却制御方式を示す構成図、図14はブロック図、図15は制御のフロ−チャ−トである。図13、図14においって、前記の実施の形態1、2と同一番号(同一記号)は同一又は相当することを示し、その説明を省略する。
11cは、後記の制御内容により、冷却能力を制御する冷却制御手段である。20aは、機器吸込温度目標初期値設定手段、20bは、吸込温度目標初期値設定手段、20dは、吸込温度目標値と機器吸込温度目標値を決定する目標値決定手段、21dは、20dで決定した機器吸込温度目標値を基に空調機能力を制御する空調制御手段、20eは、吸込温度検出手段9及び機器吸込温度検出手段13で検出された出力を記憶しておく記憶手段、20fは、タイマ−手段である。
冷却制御手段11cは、機器吸込温度目標初期値設定手段20a、吸込温度目標初期値設定手段20b、目標値決定手段20d、記憶手段20e、タイマ−手段20f、空調制御手段21d、周波数制御手段22等で構成する。
一般に、空気調和機は吸込温度を高くして(但し限界値、一般に40℃以下で)運用すると図16(横軸の空調機吸込温度の上昇につれて、縦軸の顕熱冷却能力が上昇することを示す)に示すように効率が良くなる。つまり、図13において、吸込温度検出手段9が検出する吸込温度をなるべく高くして運用すると効率が良くなる。この状態を実現するため、以下のような制御を行う。
【0036】
冷却制御手段11cの制御動作を図15のフロ−チャ−トを用いて説明する。
吸込温度目標初期値設定手段20bで設定された目標初期値Tinsoと、機器吸込温度目標初期値設定手段20aで設定された機器吸込温度の目標初期値Tsoを各設定手段から読込む(S101)。これらをまず、吸込温度目標値Tins、機器吸込温度目標値Tsとして採用する(S102)。採用された機器吸込温度目標値(Ts=Tso)を空調制御手段21dに入力する(S103)。空調制御手段21dは機器吸込温度検出手段13の出力Tmと機器吸込温度目標値Tsを比較し、周波数制御手段22を制御して、圧縮機5aの容量制御を行い、空調機能力を制御する。この空調機能力の制御は、例えば、前記の実施の形態1、2の図3、図4、図5、図8、図9、図11、図12のS1〜S6のように行う。この制御の結果として現れる室内機の吸込温度Tin、機器吸込温度Tmをそれぞれの検出手段9、13により検出し、検出値は1分間毎に記憶しておく(S105)。10分間経過したら(S104及び106で判断)、10分間分の吸込温度検出値Tinを記憶手段20eから読み出し、その平均値Tin10を目標値決定手段20dで算出する(S107)。この平均値と吸込温度目標値Tinsとを比較し、差が±1℃の範囲より小であれば(S108)、機器吸込温度目標値Tsを変更しない(S109)。吸込温度目標値Tinsより1℃以上高ければ(S110)機器吸込温度目標値Tsを1℃下げる(S111)。逆に吸込温度目標値Tinsより1℃より低ければ(S110)、機器吸込温度目標値Tsを1℃上げる(S112)。このように決定された機器吸込温度目標値Tsを再び空調制御手段21dに入力し(S103)、この動作を繰返す。
これにより、吸込温度目標値Tinsを限界値内で、できるだけ高く設定することにより、吸込温度目標値Tinsに可能な限り近い高温域で空気調和機を運用することができ、高効率状態で運用することができ、かつ、空気調和機の吹出し温度が高くなるため、結露の恐れを解消できる。実施の例として、機器吸込温度目標値Tsの初期値を30℃、吸込温度目標値Tinsの初期値を35℃で運用した例を図17に示す。図17では、負荷とバランスがとれ、経時的に吸込温度Tin、機器吸込温度Tm、空調機吹出温度が平坦となる。また、吸込温度の検出値は、10分間の平均値を取って制御に採用しているが、これは基地局内の温度の一時的な振れに制御を乱されないようにするためである。一般に空気調和機の能力制御(空調制御手段)は1分おきに周波数を制御して行うこともあり、頻繁な機器吸込温度目標値Tsの変更は制御を不安定にする恐れがある。このように、機器吸込温度目標値Tsを自動的に設定変更することにより、実際の負荷状況に合せた最適な運用が可能となる。
【0037】
次に別の例を示す。構成図、ブロック図はそれぞれ図13、図14である。制御フロ−チャ−トを図18に示す。
前記の図17のように、通信機器の発熱量と空気調和機の冷却能力がバランスしているような場合には、前記の例の制御でよいが、実際には空気調和機の空調制御手段21dは、機器吸込温度Tmが機器吸込温度目標値Tsより所定の値下回るとサ−モオフする。この状態を図19に示す。この場合、問題となる可能性があるのは、
▲1▼機器吸込温度Tmが一時的に機器吸込温度目標値Tsを上回ってしまう場合が発生すること
▲2▼頻繁なサ−モオン・オフが起こり、空気調和機の寿命に悪影響を及ぼすことである。特に、▲2▼に関しては、前記制御の趣旨である、可能な限り高い吸込温度Tinを実現しようとすると、結果的に機器吸込温度Tmを上げる制御となり、機器吸込温度目標値Tsが高いと、空気調和機がサ−モオンして冷却を開始した後、機器吸込温度目標値Tsまで機器吸込温度Tmが到達(低下)する時間が短くなる。
また、空気調和機は圧縮機の保護のため、サ−モオフすると、一般に3分間はサ−モオンしない保護制御が必要である。この3分間の間は冷却機能が停止するため、通信中継基地局内の温度が上昇する(図19)。上昇する傾向は内部の通信機器の発熱量によるが、これが一定とすると、サ−モオフしてからサ−モオンするまでに基地局内の温度が到達する温度は、機器吸込温度目標値Tsが高いほど高くなってしまう。(一般に空気調和機のサ−モオン・オフは機器吸込温度目標値Tsのような目標値に対して、実測値が+1℃でサ−モオン、−1℃でサ−モオフするが、このサ−モオン・オフの判定基準が変わっても前記の傾向は同様に発生する。)
よって、前記▲1▼、▲2▼の問題を解消するため、前記の制御に以下の処理を付加する。即ち、「10分に機器吸込温度Tmが一度でも或る限界値、例えば35℃を越えた」、「10分間に2回以上サ−モオンが発生した」の二つの条件の内、一つでも発生した場合、吸込温度目標値Tinsを1℃下げる処理を行なう。
【0038】
この動作を図18を用いて説明する。 前記の図15の例と重複する部分は説明を省略する。
空調制御手段21dは、空気調和機のサ−モオン・オフを判断し、サ−モオンした時、その情報を目標値決定手段20dに報告し、20dはその回数をカウントしてその情報を記憶手段20eにて記憶し、同時に機器吸込温度Tmの検出値を記憶しておく(S105b)。10分経過後、その10分間に一度でもTmが35℃を越えたか、記憶手段から検出値を呼出して目標値決定手段20dが調査する(S201)。越えていた時だけフラッグFlagを1とする(S202、S203)。次に、その10分間でサ−モオンが2回以上発生したか同じく目標値決定手段20dが調査する(S204)。2回以上発生していた時だけフラッグFlag2を1とする(S205、S206)。この2つのフラッグのうち少なくともいずれかが1の場合(S207)、吸込温度の目標値Tinsを1℃下げる(S209)。どちらのフラグも0の場合はTinsはそのままとする(S208)。このようにして吸込温度目標値Tinsを目標値決定手段20dで決定した後、吸込温度の10分間の平均値Tin10をもとに、前記の実施例と同様のステップ(S107からS112)で、次の10分間を制御する機器吸込温度目標値Tsを決定し、前記の実施例と同様にこれを繰り返す。
この例では、吸込温度目標値Tinsを下げることにより、一見、運転効率が悪化する方向になるように思われるが、実際には、本発明の制御の大前提である機器吸込温度を所定値以下に保つことを満足した上で、最も効率良く、結露発生の恐れをなくすことが可能となる現実に即した制御である。
【0039】
次にこの実施の形態の別の例を述べる。
本実施の形態3の前記の2つの例はともに、ある負荷状態に対して、安定した運用になる目標値を決定する制御手段であるが、実際には、吸込温度目標値Tinsと機器吸込温度目標値Tsは際限なく低く(あるいは高く)していくと、運転に支障をきたす(中継局内の結露発生や空気調和機の使用温度範囲を逸脱するなど)場合があるので、範囲を限定することが有効である。
システムの構成を前記の例と同じく図13に、また、ブロック図を図20に示す。図20において、20gは、吸込温度目標値下限値設定手段、20hは、機器吸込温度目標値上限値、下限値設定手段である。なお、冷却制御手段11dは、前記11cに吸込温度目標値下限値設定手段20gと機器吸込温度目標値上限値、下限値設定手段20hを加えたものである。図21のフロ−チャ−トを用いて、前記と異なる点について説明する。前記と同じ部分は説明を省略する。S101bで、20gにより設定された吸込温度目標値の下限値Tinsminと、20hにより設定された機器吸込温度目標値の下限値Tsmin、同じく上限値Tsmaxをそれぞれ読込む。前記の例と同じく10分間の検出を行い、フラグの値により吸込温度目標値Tinsを決定した後、その決定値(Tins)が、下限値Tinsminより小さいか比較する(S210)。小さい場合は、Tsin=Tsinminとし(S212)、大きい場合はその値を採用する(S211)。吸込温度の10分間の平均値と吸込温度目標値の比較により機器吸込温度目標値Tsを決定した後、その値が上限値Tsmaxを越えていないか、あるいは下限値Tsminを下回っていないか比較する(それぞれS304、S301)。上限値を越えている場合は、目標値Ts=Tsmaxとし(S306)、下限値を下回っている場合は、Ts=Tsminとし(S303)、上限値と下限値の間であれば、その決定したTsを採用する(S302、S305)。
なお、吸込温度目標値の上限値は、前記の吸込温度目標初期値設定手段20bが設定する目標初期値Tinsoを該当させるものとする。
【0040】
また、前記の例はともに、ある負荷状態に対し、安定した運用になる目標値を決定する制御手段であるが、その安定した状態における各目標値は、別の時刻や季節において、最も安定した運用をもたらす目標値とはならない可能性がある。空気調和機の能力が外気温度によって左右されること、筐体10の壁面を貫通する熱などによる変化があるからである。このような課題に対処するため図21に示すフロ−チャ−トにおいて、S401、S402に示すように、所定時間毎に、例えば、6時間毎にすべての値を初期値に戻し、その時点での最適な目標値を検索するようにする。
【0041】
実施の形態4.
前記の実施の形態3の処理内容は、冷却手段が前記の空気調和機だけでなく、前記の空気調和機を主冷却装置として、これが他の空気調和機やヒ−トパイプ、沸騰冷却装置などの補助冷却装置と併用された場合でも、同様に運用できる。この場合のシステムの構成を図22に示す。ここで、30aは補助冷却装置の蒸発器(冷却器)、30bは補助冷却装置の凝縮器(放熱器)である。30cは蒸発器30aの吸込空気、30dは同じく吹出空気を示す。前記の蒸発器30a、凝縮器30b等で補助冷却装置30を構成する。補助冷却装置30は筐体10内の任意の場所に設置することが考えられるが、補助冷却装置30が常に独立して運転制御されている限り、通信機器2の発熱量と補助冷却装置30の熱除去分を合わせたものをもって、基地局内部の発熱付加(負荷)として捕えれば、前記の実施の形態3とまったく同様の処理で対応ができる。即ち、実施の形態3で記載した全ての例がこの構成に対して適用できる。
【0042】
この実施の形態の別の例を記載する。構成を図23に示す。
図23に示すように主冷却装置の冷却制御手段11fで補助冷却装置30の運転停止を制御することにより、より効率的な運用が図れる。一般的に主冷却装置の方が補助冷却装置よりも冷却能力が大きいが、両冷却装置が独立して運転していると、例えば、内部負荷が主冷却装置だけで処理できる場合でも補助冷却装置が運転し続けてしまい、両者を合わせた運転の方が入力が大きくなってしまう場合がある。更に負荷が小さい場合、補助冷却装置だけで処理できる場合も発生する。このような場合、適切な運転装置選択を行うことで、システム全体として効率的な運用が図れる。
【0043】
実施の形態5.
構成を図24に示す。前記の実施の形態4における補助冷却装置として、沸騰冷却装置31(蒸発器31a、凝縮器31b)とし、その蒸発器31aを主冷却装置と同一の風路内の上流側に設ける。沸騰冷却装置31は、蒸発器31aの蒸発温度と室外に設置される沸騰冷却装置室外機の凝縮器31bの凝縮温度の差が大きいほど(基本的には比例して)能力が発揮される特徴をもつ。また沸騰冷却装置31は入力が室外機の送風機31cだけであり、室内機の風路を空気調和機と共用することで空気調和機の送風機4bを共用できる極めて効率の高い運用ができる。
よって、例えば、「機器吸込温度Tm≦35℃、かつ、吸込温度Tin≦40℃」を満たした上で、沸騰冷却装置31の室内機(蒸発器31a)の吸込温度を可能な限り高くする。
前記の実施の形態3の記載例と同じ制御を行うことで、これを実現できる。但し、吸込温度検出手段9の検出部は主冷却装置である空気調和機の蒸発器(室内熱交換器4a)の手前に設置する必要がある。
【0044】
また、吸込温度検出手段9の検出値が所定値より低い時(例えば20℃とする。これは、一般的には、機器吸込空気温度は35℃以下となるように制御するが、低くしすぎると次の問題が生じる。1.収容される機器の使用温度環境に下限がある。一般には0℃以上であるが、バッテリ−は20℃以上が好ましい。その他、2.室内温度が低いほど、室内空気の露点に近づき、結露し易くなる。3.省エネ性が悪くなる等。)補助冷却装置31の室外機の送風機を停止させる。なお、前記の室外機の送風機の停止は、前記の場合の他、以下の場合にも実施可能であり、相当の効果を発揮できる(いずれも検出手段、判断手段等は省略する)。
▲1▼外気温度が所定の温度より低下
▲2▼沸騰冷却装置の吸込温度と外気温度との検出値の差が所定量より大
▲3▼沸騰冷却装置の室外機の熱交換器の吸込温度と吹出温度の差が所定量より大
▲4▼沸騰冷却装置の室外機の冷媒配管の入口温度と出口温度の差が所定量より大
▲5▼機器吸込温度検出手段の検出値が所定の温度より低下
また、次の場合は、室外機の送風機を止める代わりにそれぞれの処置を行う。
寒冷地で、室外機の送風機を一度止めてしまうと雪が積もり、再起動できなくなる恐れがある場合、それを回避するための処置として、
▲1▼室外機の送風機の回転数を低下させる(止めない)。
▲2▼室外機の送風機は停止させず、主冷却装置の室内機の送風機を間欠運転させる。
▲3▼室外機の送風機は停止させず、主冷却装置の室内機の送風機の回転数を低下させる。
また、室外気温と機器吸込空気の温度との差が十分取れない場合、沸騰冷却装置の能力が入力よりも劣る(COPが1未満となる)恐れがあるので、そのような場合には、沸騰冷却装置の室外機の送風機を止めることで省エネを図ることができる。この場合の条件の例は、室外気温が10℃以上の積雪の恐れのない場合で、温度差を計測し、1度以下であれば室外機を止める。
【0045】
なお、前記の実施の形態3、4、5において、通信中継基地局の筐体10内に、空気調和機(主冷却装置)が複数ある場合も、空調機器(主冷却装置)と補助冷却装置を合わせて複数ある場合も、処理を主冷却装置それぞれの初期値から始めることで、その通信中継基地局に収容される通信機器の発熱状況に対する最適な運用を決定することができる。複数の冷却装置が或る場合は、冷却機能が互いに干渉する場合があるが、前記の制御により、その関係のなかでの最適状態を自動的に決定することができる。
【0046】
但し、主冷却装置の吸込温度目標値Tinsは、下げる処理しかしない。これは吸込温度目標値Tinsの初期値(例えば35℃)から、問題のない運用をする最高値を探しながら吸込温度目標値Tinsを下げていくというのが、この制御の特徴であるからである。
基地局内の発熱量は通信状態により急激に変化する場合もあるが、一般に大きく変化しない。但し、定常的に多少の変化があるのは事実である。また、補助冷却装置として使う沸騰冷却装置は室外気温によって能力が変化する。よって、ある時点で前記処理を開始して、到達した各目標値の状態は、別の時点では最適値とは限らない。吸込温度目標値Tinsを上げる処理を前記ではしていないので、或る時点で(例えば、前回の処理を開始してから6時間後、あるいは吸込温度目標値Tinsを一度でも変更したらその6時間後等)各目標値を初期値に戻し、再度、最適な状態を探す処理を行い、最適運用を実現する。
【0047】
また、前記の各実施の形態1、2、3、4、5に記載した温度、時間等に関する値は、一例であり、状況に合せて変更してもかまわない。
【0048】
【発明の効果】
請求項1の通信基地局の冷却制御方式は、空気調和機と通信機器を収納した筐体とを備えた通信中継基地局の冷却制御方式において、前記筐体内に収納された前記通信機器の消費電力を検出する電力検出手段と、前記通信機器に送風される空気の温度を検出する機器吸込温度検出手段と、前記空気調和機の能力を制御する冷却制御手段とを備え、前記冷却制御手段が前記電力検出手段の出力と前記機器吸込温度検出手段の出力とを基に前記空気調和機の能力を制御し、前記電力検出手段の出力が所定電力より小さい場合に、前記空気調和機の圧縮機の能力を最小とし、前記所定電力は、前記空気調和機の最低能力よりも若干大きな値であるので、機器吸込温度検出手段の検出値により通信機器を冷却する機器吸込空気の温度を設定温度とすることができ、機器吸込空気の温度が安定し、通信機器の動作による発熱量(負荷)に的確に対応でき、かつ、電力検出手段の出力により事前に冷却制御を行うので、負荷追従性の良い制御が可能となり、空気調和機の負荷に応じた効率的な冷却制御ができ、省エネ運転が可能となる効果を有する。また、空気調和機の頻繁なサーモオン、オフを防止して筐体内の結露を防止することができる。
【0050】
請求項2の通信基地局の冷却制御方式は、空気調和機と通信機器を収納した筐体とを備えた通信中継基地局の冷却制御方式において、前記室内熱交換器の吸込空気温度を検出する吸込温度検出手段と、前記通信機器に送風される空気の機器吸込空気温度を検出する機器吸込温度検出手段と、前記空気調和機の能力を制御する冷却制御手段とを備え、前記冷却制御手段が前記吸込温度検出手段の出力と前記機器吸込温度検出手段の出力とを基に前記空気調和機の能力を制御し、前記吸込温度検出手段の出力が所定温度より低い場合に、前記空気調和機の圧縮機の能力を最小とし、前記所定温度は、前記空気調和機の最低能力よりも若干大きな前記通信機器の消費電力に対する前記吸込空気温度と前記機器吸込空気温度との温度差と、前記機器吸込空気温度との和として得られる値であるので、機器吸込温度検出手段の検出値により通信機器を冷却する機器吸込空気の温度を設定温度とすることができ、機器吸込温度が安定し、通信機器の動作による発熱量(負荷)に的確に対応でき、かつ、吸込温度検出手段の出力により事前に冷却制御を行うので、負荷追従性の良い制御が可能となり、空気調和機の負荷に応じた効率的な冷却制御ができ、省エネ運転が可能となる効果を有する。また、空気調和機の頻繁なサーモオン、オフを防止して筐体内の結露を防止することができる。
【0052】
請求項3の通信基地局の冷却制御方式は、空気調和機と通信機器を収納した筐体とを備えた通信中継基地局の冷却制御方式において、前記筐体内に収納された前記通信機器の消費電力を検出する電力検出手段と、前記室内熱交換器の吸込空気温度を検出する吸込温度検出手段と、前記通信機器に送風される空気の機器吸込空気温度を検出する機器吸込温度検出手段と、前記空気調和機の能力を制御する冷却制御手段とを備え、前記冷却制御手段が前記電力検出手段の出力、前記吸込温度検出手段の出力及び前記機器吸込温度検出手段の出力を基に前記空気調和機の能力を制御し、前記電力検出手段の出力が所定電力より小さいか、又は、前記吸込温度検出手段の出力が所定温度より低い場合に、前記空気調和機の圧縮機の能力を最小とし、前記所定電力は、前記空気調和機の最低能力よりも若干大きな値であり、又は前記所定温度は、前記空気調和機の最低能力よりも若干大きな前記通信機器の消費電力に対する前記吸込空気温度と前記機器吸込空気温度との温度差と、前記機器吸込空気温度との和として得られる値であるので、前記機器吸込温度検出手段の検出値により通信機器を冷却する機器吸込空気の温度を設定温度とすることができ、機器吸込温度が安定し、前記通信機器の動作による発熱量(負荷)に的確に対応でき、かつ、前記電力検出手段の出力又は前記吸込温度検出手段の出力により事前に冷却制御を行うので、負荷追従性の良い制御が可能となり、空気調和機の負荷に応じた効率的な冷却制御ができ、省エネ運転が可能となる効果を有する。また、空気調和機の頻繁なサーモオン、オフを防止して筐体内の結露を防止することができる。
【0054】
請求項の通信基地局の冷却制御方式は、請求項1又は請求項3の通信基地局の冷却制御方式において、電力検出手段が筐体内に収納された通信機器の合計電流により消費電力を検出するので、電力計より安価な電流計により消費電力を検出できる。
【0055】
請求項5の通信基地局の冷却制御方式は、空気調和機と通信機器を収納した筐体とを備えた通信中継基地局の冷却制御方式において、前記通信機器に送風される空気の温度を検出する機器吸込温度検出手段と、前記室内熱交換器の吸込空気温度を検出する吸込温度検出手段と、前記空気調和機の能力を制御し、前記通信機器に送風される空気温度の制御目標値を変更制御する冷却制御手段とを備え、前記冷却制御手段が前記機器吸込温度検出手段の出力及び前記通信機器に送風される空気温度の制御目標値を基に前記空気調和機の能力を制御するとともに、前記吸込温度検出手段の出力を基に前記通信機器に送風される空気温度の制御目標値を変更制御し、前記冷却制御手段は、前記室内熱交換器の吸込空気温度の目標値が限界値内で、できるだけ高くなるように、前記室内熱交換器の吸込空気温度の目標値と前記吸込温度検出手段の出力により、前記通信機器に送風される空気温度の制御目標値を変更制御し、かつ、所定の時間内に、少なくとも、前記機器吸込温度検出手段が検出する機器吸込温度が所定の限界値を超え高くなるまたは前記空気調和機が所定の回数以上サーモオンする、のいずれか一方が生じた場合、前記室内熱交換器の吸込空気温度の目標値を所定温度下げるので、機器吸込空気の温度が安定し、通信機器の発熱量(負荷)に的確に対応できるとともに、室内熱交換器の吸込空気温度をできるだけ高くすることができ空気調和機を高効率で運転でき、かつ、空気調和機の吹出温度が高くなるため結露の恐れが解消できる。また、頻繁なサーモオン、オフが起こり、空気調和機の寿命に悪影響を与えることが回避できる。
【0057】
請求項の通信基地局の冷却制御方式は、請求項の通信基地局の冷却制御方式において、前記前記冷却制御手段により、前記吸込空気温度の目標値及び前記通信機器に送風される空気温度の制御目標値につき、上限値制御及び下限値制御を行うので、空気調和機の運転に、中継基地局内の結露発生や空気調和機の使用温度範囲を逸脱するなどの支障をきたすことが防止できる。
【0058】
請求項の通信基地局の冷却制御方式は、請求項5又は請求項6の通信基地局の冷却制御方式において、前記冷却制御手段により、所定時間毎に制御目標値の初期値設定を行うので、空気調和機は、別の時刻、季節の変化によらず好ましい制御目標値が設定でき、安定した運転が可能となる。
【0059】
請求項の通信基地局の冷却制御方式は、請求項乃至請求項のいずれか1項の通信基地局の冷却制御方式において、前記空気調和機を主冷却装置とし、該主冷却装置の他に補助冷却装置を備え、該補助冷却装置は、前記主冷却装置とは独立して運転制御されるので、故障しても他に影響を及ぼさず当面の処置が可能である。
【0060】
請求項の通信基地局の冷却制御方式は、請求項乃至請求項のいずれか1項の通信基地局の冷却制御方式において、前記空気調和機を主冷却装置とし、該主冷却装置の他に補助冷却装置として、沸騰冷却装置を備え、かつ、該沸騰冷却装置の蒸発器を前記主冷却装置の室内熱交換器と同一風路内の上流側に設け、前記主冷却装置は前記沸騰冷却装置で冷却した空気を冷却制御するもので、主冷却装置で冷却する前に沸騰冷却装置で冷却するので、沸騰冷却装置の蒸発器に入る空気温度を高くでき、沸騰冷却装置の冷却能力をアップできるとともに、主冷却装置での冷却空気温度も高くでき、筐体内の結露防止ができる。
【0061】
請求項10の通信基地局の冷却制御方式は、請求項の通信基地局の冷却制御方式において、前記吸込温度検出手段の検出温度が所定値より低い時、前記沸騰冷却装置の室外機の送風機を停止させるので、筐体内の冷却効果は保持して、省エネが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の通信中継基地局の冷却制御方式の構成図。
【図2】実施の形態1の冷却制御手段を示すブロック図。
【図3】実施の形態1の冷却制御手段の制御フロ−図。
【図4】実施の形態1の別の冷却制御手段の制御フロ−図。
【図5】実施の形態1のさらに別の冷却制御手段の制御フロ−図。
【図6】実施の形態2の通信中継基地局の冷却制御方式の構成図。
【図7】実施の形態2の冷却制御手段を示すブロック図。
【図8】実施の形態2の冷却制御手段の制御フロ−図。
【図9】実施の形態2の別の冷却制御手段の制御フロ−図。
【図10】実施の形態2のさらに別の冷却制御手段を示すブロック図。
【図11】実施の形態2のさらに別の冷却制御手段の制御フロ−図。
【図12】実施の形態2のさらに別の冷却制御手段の制御フロ−図。
【図13】実施の形態3の通信中継基地局の冷却制御方式の構成図。
【図14】実施の形態3の冷却制御手段を示すブロック図。
【図15】実施の形態3の冷却制御手段の制御フロ−図。
【図16】空気調和機の吸込温度と冷却能力の関係を示す図。
【図17】実施の形態3の運用例を示す図。
【図18】実施の形態3の別の冷却制御手段の制御フロ−図。
【図19】実施の形態3のサ−モオフ状態を示す図。
【図20】実施の形態3のさらに別の冷却制御手段を示すブロック図。
【図21】実施の形態3のさらに別の冷却制御手段の制御フロ−図。
【図22】実施の形態4の通信中継基地局の冷却制御方式の構成図。
【図23】実施の形態4の別の通信中継基地局の冷却制御方式の構成図。
【図24】実施の形態5の通信中継基地局の冷却制御方式の構成図。
【図25】従来の通信中継基地局の冷却制御方式の構成図。
【符号の説明】
2通信機器、4a室内熱交換器、5a圧縮機、5b室外熱交換器、9吸込温度検出手段、10筐体、11冷却制御手段、12電力検出手段、13機器吸込温度検出手段、30補助冷却装置、31沸騰冷却装置、31a沸騰冷却装置の蒸発器。

Claims (10)

  1. 圧縮機、室外熱交換器、減圧機構、室内熱交換器等を接続した空気調和機と、基板等の発熱体を内蔵した通信機器を収納した筐体とを備えた通信中継基地局の冷却制御方式において、前記筐体内に収納された前記通信機器の消費電力を検出する電力検出手段と、前記通信機器に送風される空気の温度を検出する機器吸込温度検出手段と、前記空気調和機の能力を制御する冷却制御手段とを備え、前記冷却制御手段が前記電力検出手段の出力と前記機器吸込温度検出手段の出力とを基に前記空気調和機の能力を制御し、
    前記電力検出手段の出力が所定電力より小さい場合に、前記空気調和機の圧縮機の能力を最小とし、
    前記所定電力は、前記空気調和機の最低能力よりも若干大きな値であることを特徴とする通信中継基地局の冷却制御方式。
  2. 圧縮機、室外熱交換器、減圧機構、室内熱交換器等を接続した空気調和機と、基板等の発熱体を内蔵した通信機器を収納した筐体とを備えた通信中継基地局の冷却制御方式において、前記室内熱交換器の吸込空気温度を検出する吸込温度検出手段と、前記通信機器に送風される空気の機器吸込空気温度を検出する機器吸込温度検出手段と、前記空気調和機の能力を制御する冷却制御手段とを備え、前記冷却制御手段が前記吸込温度検出手段の出力と前記機器吸込温度検出手段の出力とを基に前記空気調和機の能力を制御し、
    前記吸込温度検出手段の出力が所定温度より低い場合に、前記空気調和機の圧縮機の能力を最小とし、
    前記所定温度は、前記空気調和機の最低能力よりも若干大きな前記通信機器の消費電力に対する前記吸込空気温度と前記機器吸込空気温度との温度差と、前記機器吸込空気温度との和として得られる値であることを特徴とする通信中継基地局の冷却制御方式。
  3. 圧縮機、室外熱交換器、減圧機構、室内熱交換器等を接続した空気調和機と、基板等の発熱体を内蔵した通信機器を収納した筐体とを備えた通信中継基地局の冷却制御方式において、前記筐体内に収納された前記通信機器の消費電力を検出する電力検出手段と、前記室内熱交換器の吸込空気温度を検出する吸込温度検出手段と、前記通信機器に送風される空気の機器吸込空気温度を検出する機器吸込温度検出手段と、前記空気調和機の能力を制御する冷却制御手段とを備え、前記冷却制御手段が前記電力検出手段の出力、前記吸込温度検出手段の出力及び前記機器吸込温度検出手段の出力を基に前記空気調和機の能力を制御し、
    前記電力検出手段の出力が所定電力より小さいか、又は、前記吸込温度検出手段の出力が所定温度より低い場合に、前記空気調和機の圧縮機の能力を最小とし、
    前記所定電力は、前記空気調和機の最低能力よりも若干大きな値であり、又は前記所定温度は、前記空気調和機の最低能力よりも若干大きな前記通信機器の消費電力に対する前記吸込空気温度と前記機器吸込空気温度との温度差と、前記機器吸込空気温度との和として得られる値であることを特徴とする通信中継基地局の冷却制御方式。
  4. 電力検出手段が筐体内に収納された通信機器の合計電流により消費電力を検出することを特徴とする請求項1又は請求項3記載の通信中継基地局の冷却制御方式。
  5. 圧縮機、室外熱交換器、減圧機構、室内熱交換器等を接続した空気調和機と、基板等の発熱体を内蔵した通信機器を収納した筐体とを備えた通信中継基地局の冷却制御方式において、前記通信機器に送風される空気の温度を検出する機器吸込温度検出手段と、前記室内熱交換器の吸込空気温度を検出する吸込温度検出手段と、前記空気調和機の能力を制御し、前記通信機器に送風される空気温度の制御目標値を変更制御する冷却制御手段とを備え、前記冷却制御手段が前記機器吸込温度検出手段の出力及び前記通信機器に送風される空気温度の制御目標値を基に前記空気調和機の能力を制御するとともに、前記吸込温度検出手段の出力を基に前記通信機器に送風される空気温度の制御目標値を変更制御し、
    前記冷却制御手段は、前記室内熱交換器の吸込空気温度の目標値が限界値内で、できるだけ高くなるように、前記室内熱交換器の吸込空気温度の目標値と前記吸込温度検出手段の出力により、前記通信機器に送風される空気温度の制御目標値を変更制御し、かつ、所定の時間内に、少なくとも、前記機器吸込温度検出手段が検出する機器吸込温度が所定の限界値を超え高くなるまたは前記空気調和機が所定の回数以上サーモオンする、のいずれか一方が生じた場合、前記室内熱交換器の吸込空気温度の目標値を所定温度下げることを特徴とする通信中継基地局の冷却制御方式。
  6. 前記冷却制御手段により、前記吸込空気温度の目標値及び前記通信機器に送風される空気温度の制御目標値につき、上限値制御及び下限値制御を行うことを特徴とする請求項5記載の通信中継基地局の冷却制御方式。
  7. 前記冷却制御手段により、所定時間毎に制御目標値の初期値設定を行うことを特徴とする請求項5又は請求項6記載の通信中継基地局の冷却制御方式。
  8. 前記空気調和機を主冷却装置とし、該主冷却装置の他に補助冷却装置を備え、該補助冷却装置は、前記主冷却装置とは独立して運転制御されることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載の通信中継基地局の冷却制御方式。
  9. 前記空気調和機を主冷却装置とし、該主冷却装置の他に補助冷却装置として、沸騰冷却装置を備え、かつ、該沸騰冷却装置の蒸発器を前記主冷却装置の室内熱交換器と同一風路内の上流側に設け、前記主冷却装置は前記沸騰冷却装置で冷却した空気を冷却制御することを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれか1項に記載の通信中継基地局の冷却制御方式。
  10. 前記吸込温度検出手段の検出温度が所定値より低い時、前記沸騰冷却装置の室外機の送風機を停止させることを特徴とする請求項9に記載の通信中継基地局の冷却制御方式。
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