JP4463122B2 - 色素系追記型dvd媒体の記録再生方法及び装置 - Google Patents

色素系追記型dvd媒体の記録再生方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、光ビームを照射することにより記録層に透過率、反射率等の光学的な変化を生じさせて情報の記録、再生を行なうことができ、かつ追記が可能な色素系DVD媒体の記録再生方法及び装置に関するものである。
現在、大容量光ディスクとしてDVD±Rの高速化開発が進められている。高速化には記録レーザの高出力化、記録材料の高感度化、記録方法、記録波形の最適化等が必要である。また、記録容量の向上の要素技術は、記録ピット微少化のための記録材料開発、MPEG2に代表される画像圧縮技術の採用、記録ピット読み取りのための半導体レーザの短波長化等の技術開発が必要である。
これまで赤色波長域の半導体レーザとしては、バーコードリーダや計測器用の670nm帯のAlGaInPレーザダイオードが商品化されているのみであったが、光ディスクの高密度化に伴い、赤色レーザが本格的に光ストレージ市場で使用されつつある。DVDドライブの場合、光源として635nm帯と650nm帯の2つの波長帯のレーザダイオードを用いて規格化されている。一方、再生専用のDVD−ROMドライブは波長約650nmで商品化されている。
一般的にヒートモードによってピット(マーク)が形成される色素系追記型DVD媒体は、特定の記録速度において記録時のレーザ発光による記録パルスのパルス幅と記録パワーが最適化され、異なった記録線速度では形成されるマークやスペースの状態が変化する。即ち、マークの形成に必要な加熱パルスによる熱容量の不足が生じたり、最適な分解温度に対して到達する加熱温度が異なってマークの平均長がばらついたり、最適な加熱パルスのデューティ比が異なって均一なマーク幅が得られなくなりマーク長に応じて太りや細りが生じたりするため、ジッタ特性が悪化してしまう。そこで、低線速から高線速記録まで対応可能な光記録媒体は、最低線速での最適記録条件から最高線速での最適記録条件までを予めスタンパにコード化して記録し、そのスタンパから転写した基板を用いることにより各線速での記録の最適化を計っている。
しかしながら、高速化が進むにつれて、特にCLV記録においては最内周での回転数が相当に早くなり、最内周から一定半径位置までは高速での回転が不可能な場合が生じる。そこで、最内周では最内周で回転可能な回転数から記録を開始し、高線速記録可能な半径位置まで記録が行われた時点で、記録速度を高線速へ切り替える。しかし、当然のことながら記録ストラテジや記録パワーが最内周から使ってきたパラメーターとは異なるので、高線速での最適条件で記録することになる。このとき記録ストラテジはその媒体に対してコード化して記録されたパラメーターを用いることが出来るが、記録パワーに関しては、その時点での記録雰囲気によって、最適記録パワーが予めコード化して記録されたパワーとずれることがしばしばある。即ち、書き込みドライブ庫内温度は書き始めと連続記録を一定時間行った場合では温度差を生じる。殆どの場合、回転モーターの発熱やLD自体の発熱により、書き始めの庫内温度よりも連続記録中の庫内温度が上昇し、LDの特性上その波長が長波長化する。一方、色素系媒体は記録波長付近に吸収を有するため、特に記録波長が長波長化していると最適記録パワーは上昇してしまう。そのため、基板にコード化して記録されている最高線速の記録パワーと線速切り替え時の最適記録パワーとのずれを生じる場合がしばしば生じる。殆どの場合、最適記録パワーが大きくなる方向へずれる。
ところが、線速切り替え位置での試し書きは、データの連続性やデータ容量の減少から採用不可能であるため、この問題に対する有効な対策は提案されていない。
なお記録線速を切り替えずに等線速で記録を行う場合には、最内周のパワーキャリブレーションエリアを使用してパワーの最適化を行い記録を開始することは言うまでもない。
一方、近年の光ディスクへのデータ書き込み速度の高速化に伴い、光ディスクへデータを書き込んでいる最中に、光ディスクへのデータの書き込み速度よりもホストコンピュータ等から転送されてくる書き込み用のデータの転送速度が遅くなってしまうことがある。このように、書き込むべきデータが無くなってしまう状態をいわゆるバッファアンダーランという。
そこで最近の光ディスク装置は、バッファアンダーランの発生により光ディスクを無駄にしないように、いわゆるバーンプルーフやジャストリンク等の名称で呼ばれる記録保護手段が設けられている場合が多い。このような記録保護手段によれば、バッファアンダーランが発生すると書き込みを中断してそのまま暫らく待機する。そして中断後にデータの転送速度が速くなってきた場合、又はバッファメモリ内に充分に書込むべきデータが蓄積された場合には、中断を解除して再度書き込みを行なうようにしている。
このような記録保護手段を設けたことにより、バッファアンダーランが生じても光ディスクを無駄にしないようにすることができるようになった。
しかし、記録保護手段を採用した場合、データ書き込みを再開させるためには、中断したアドレスから確実にデータの書き込みが再開できるように、書き込み再開前に光ディスクの回転とデータ書き込みのタイミングとを同期させておく必要がある。具体的には、光ピックアップの位置を中断したアドレスよりも前に戻し、今まで書込んでいた速度と同じ速度で今までに書込んできたデータを読み出してEFM信号を得る。一方でデータを書き込む側のEFM信号をエンコーダ内部で発生させ、この2つの信号を合わせて同期を取るようにしている。
なお、色素を記録層に用いた光記録媒体の公知例としては、ポリメチン色素或いはポリメチン色素と光安定化材を記録材料として用いるもの、テトラアザポルフィリン(ポルフィラジン)色素又はシアニン色素+アゾ金属キレート色素(塩形成色素)からなる層と反射層を記録層とするもの、ホルマザン(金属キレート)色素+その他の色素を記録材料として用いるもの、ジピロメテン(金属キレート)色素+その他の色素を記録材料として用いるものなどがあり、枚挙に暇がない。また、記録材料に色素を用いマルチパルス記録を行うものも多数知られているが、本発明者等の知る限り、本発明のように色素系追記型DVD媒体のCLV記録における線速切り替え手段について言及した文献は見当たらない。
本発明は、色素系追記型DVD媒体に対して高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる光記録再生方法及び装置の提供を目的とする。特に高線速対応追記型DVD媒体の記録に際し、最高線速に切り替え始める際のつなぎの簡易パワーコントロール法の提供を目的とする。
また、本発明は、CD系媒体に比べて短波長に発振波長を有する半導体レーザを用いる追記型DVDシステムの新フォーマット方式であって、LPP方式と同様、データの書き足し部における未記録領域を無くす有効な方式、更には、DVD−Rランドプリピット方式に比較して、スタンパ作製時に於ける微細なカット幅制御やLPP信号のデータ部への漏れ出しによるデータエラーが生じない優れた方式の提供を目的とする。
上記課題は、次の1)〜13)の発明(以下、本発明1〜13という)によって解決される。
1) ウォブルを設けた案内溝を有する円盤状基板上に有機色素を主成分とする記録層を有し、基板の所定の位置に、最内周におけるCLV線速記録条件と該CLV線速より速い線速でのCLV線速記録条件が、予めコード化して記録されている色素系追記型DVD媒体の記録再生に当り、最内周では、最高線速以外のCLV線速条件で記録を開始し、該CLV線速より速い線速での回転が可能になる半径位置から、高線速での記録に順次切り替える方式において、ランニングOPCにより逐次、記録パワー制御を行い、線速切り替え時の低線速側での最後のデータを記録するパワーをPLEとした時、予め基板にコード化して記録されている低線速側での最適記録パワーPLiとのずれの比率D(=PLE/PLi)を求め、切り替え時の高線速側での記録開始記録パワーをPHS、予め基板にコード化して記録されている高線速側での最適記録パワーをPHiとして、PHS=D・PHiで求められる記録パワーを記録線速切り替え時の高線速記録開始記録パワーとすることを特徴とする記録再生方法。
2) 最短長マークは、常にパワーW0の1つのパルス光で記録し、2番目に短いマークは、W0よりも低いパワーW1の1つのパルス光、或いはW1又はW1よりも低いパワーW2をベースとし、パルス前端部及び/又は後端部が一定時間パワーW0又はW1に高出力化された1つのパルス光で記録し、短い方から3番目以降のマークは、パワーW2をベースとし、パルス前端部及び/又は後端部が一定時間パワーW0又はW1に高出力化された1つのパルス光で記録すると共に、マーク記録時に、全てのマークの上記パルスの後端部以降にクーリングパルスを照射し、その照射光量を、一定時間0.1mW以下にすることを特徴とする1)記載の記録再生方法。
3) パルス後端部以降のクーリングパルスの照射時間を、最短長スペースの1/6〜6/6の長さにすることを特徴とする1)又は2)記載の記録再生方法。
4) 直前のスペース長が最短長であるマークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該マークの長さが最短長であるか否かで区別し、最短長マークの加熱パルス幅を最短長でないマークの加熱パルス幅よりも長く設定し、かつ、最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該最短長マークの直前のスペース長が最短長であるか否かで区別し、直前のスペース長が最短であるマークの加熱パルス幅を、直前のスペース長が最短でないマークの加熱パルス幅よりも短く設定することを特徴とする1)〜3)の何れかに記載の記録再生方法。
5) 前記ウォブルは、基本クロック周期をTとして4T〜96T相当の周波数とすることを特徴とする1)〜4)の何れかに記載の記録再生方法。
6) 記録光の波長が600〜720nmであることを特徴とする1)〜5)の何れかに記載の記録再生方法。
7) 記録光及び再生光の波長±5nmの波長域の光に対して、記録層単層の屈折率nが1.5≦n≦3.0であり、消衰係数kが0.02≦k≦0.2であることを特徴とする1)〜6)の何れかに記載の記録再生方法。
8) 追記型DVD媒体が、基板上に、記録層以外の構成層として、反射層、保護層、接着層、保護基板、基板面ハードコート層から選ばれる少なくとも一つの層を有することを特徴とする1)〜7)の何れかに記載の記録再生方法。
9) 追記型DVD媒体が、紫外線硬化樹脂からなる接着層を介して、2枚の基板が貼り合わされた両面構成の記録媒体であり、かつ、少なくとも一方の基板がウォブルを設けた案内溝を有することを特徴とする8)記載の記録再生方法。
10) 基板の案内溝にウォブルを有し、基板の所定の位置に、最内周におけるCLV線速記録条件と該CLV線速より速い線速でのCLV線速記録条件が、予めコード化して記録されている色素系追記型DVD媒体に対し、最内周では、最高線速以外のCLV線速条件で記録を開始し、該CLV線速より速い線速での回転が可能になる半径位置から、高線速での記録に順次切り替える方式を採用し、ランニングOPCにより逐次、記録パワー制御を行い、線速切り替え時の低線速側での最後のデータを記録するパワーをPLEとした時、予め基板にコード化して記録されている低線速側での最適記録パワーPLiとのずれの比率D(=PLE/PLi)を求め、切り替え時の高線速側での記録開始記録パワーをPHS、予め基板にコード化して記録されている高線速側での最適記録パワーをPHiとして、PHS=D・PHiで求められる記録パワーを記録線速切り替え時の高線速記録開始記録パワーとして記録を行う機能を有することを特徴とする記録再生装置。
11) 最短長マークは常にパワーW0の1つのパルス光で記録し、2番目に短いマークは、W0よりも低いパワーW1の1つのパルス光、或いはW1又はW1よりも低いパワーW2をベースとし、パルス前端部及び/又は後端部が一定時間パワーW0又はW1に高出力化された1つのパルス光で記録し、短い方から3番目以降のマークは、パワーW2をベースとし、パルス前端部及び/又は後端部が一定時間パワーW0又はW1に高出力化された1つのパルス光で記録すると共に、マーク記録時に、全てのマークの上記パルスの後端部以降にクーリングパルスを照射し、その照射光量を、一定時間0.1mW以下にする機能を有することを特徴とする10)記載の記録再生装置。
12) パルス後端部以降のクーリングパルスの照射時間を、短長スペースの1/6〜6/6の長さにする機能を有することを特徴とする10)又は11)記載の記録再生装置。
13) 直前のスペース長が最短長であるマークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該マークの長さが最短長であるか否かで区別し、最短長マークの加熱パルス幅を最短長でないマークの加熱パルス幅よりも長く設定し、かつ、最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該最短長マークの直前のスペース長が最短長であるか否かで区別し、直前のスペース長が最短であるマークの加熱パルス幅を、直前のスペース長が最短でないマークの加熱パルス幅よりも短く設定する機能を有することを特徴とする10)〜12)の何れかに記載の記録再生装置。
以下、上記本発明について詳しく説明する。
本発明は、CLV方式において、記録速度の高速化に伴い、内周での記録がそのディスクの持つ最高線速より遅い記録線速で始まり、該記録線速より高線速での回転が可能になった半径位置で高線速条件での記録に切り替える際に有効な簡易記録パワー制御法に関するものであり、本発明の構成を採用することにより、つなぎ目の記録品質を良好に保つことができる。
前述したように、記録線速を高線速に切り替えた際の最適記録パワーが予めコード化して記録されたパワーとずれることがしばしばある。
そこで、本発明1では、ランニングOPC(オプティマムパワーコントロール=記録パワーの最適化)により逐次、記録パワー制御を行い、線速切り替え時に、予めコード化して記録されている低線速側の最適記録パワーPLiと実際の低線速記録終了時の記録パワーPLEのずれの比率D(=PLE/PLi)を求めておき、記録線速切り替え時の高線速記録を行う記録パワーPHSを、予めコード化して記録された最適記録パワーPHiに比率Dを乗じて算出し(即ち、PHS=D×PHi)、この記録パワーPHSで高線速記録を開始することにより、高記録品質を実現できる。
また、本発明2は、最適記録パルス照射パターンを規定したものである。
本発明においては高線速記録における記録品質の向上が大きな課題であるが、高線速記録では最短長マークを如何に均一に形成するかが記録品質に大きく影響する。そこで最短長マークを形成するパルスを他のマークのパルスよりも高出力化する。また、短い方から3番目以降の長さのマークを形成する際に、先端部のパルスパワーを上乗せすればジッタは改善できるが、本発明2が目指す低アシンメトリ問題の改善のためには少なくとも後端部のパルスパワーを上乗せする必要がある。換言すれば後端部のパルスパワーを上乗せすれば低アシンメトリ改善に寄与する。更に、先端部と後端部の両方のパルスパワーを上乗せすれば、ジッタ、アシンメトリ共に改善できる。
2番目に短いマークは、最短長マークの次に均一なマークを形成し難い特性を有する。従って、パルス先端部を高出力化する事によりマーク形成均一化が図れる一方、マーク後端のエッジずれが生じた場合の補正という見地からは、先端部後端部の両方とも高出力化することが望ましい。しかしながら、2番目に短いマーク内でのパワーの上下回数が増えるとパワー制御が難しくなる。即ち、2番目に短いパルスの先端部又は後端部を高出力化することは記録媒体にとっては好適であるが、ドライブにとっては制御が難しくなり、逆に2番目に短いパルスを単純矩形波で記録すると記録媒体にとっては低ジッタ化し難いが、ドライブでの波形制御がし易いというメリットがある。
2番目に短いマークと短い方から3番目以降の長さのマーク、即ち最短長マーク以外のマークについて、パルスの先端部と後端部又は後端部のみに上乗せパワーを加えて高出力化する長さとしては、基本クロック周期Tの0.5〜2倍、即ち、0.5T〜2Tの範囲が特に好ましく、0.2T〜2.5Tの範囲でも実施可能である。
また、最短長マークは高線速記録ではピットを形成し難いため、最短長マークの単純パルスの光量は常に最も高パワーであることが必須であり、最短長マークのパルスパワー、及び、2番目に短いマークと3番目以降の長さのマークの高出力化された最も高いパルスパワー(ピークパワー、本発明1のPLE、PLi、PHS、PHiもこれに相当する)をW0、2番目に短いマークの及び短い方から3番目以降の長さのマークの、W0の次に高いパルスパワーをW1、最も低いパルスパワーをW2として、W0/W1=1.01〜2.00の範囲で採用可能であるが、好ましくは1.02〜1.50の範囲である。また、W1/W2は1.05〜3.00の範囲で採用可能であるが、好ましくは1.08〜2.00の範囲である。なお、2番目に短いマークのパルス波形としては、パルスパワーW1の単純矩形波の場合、ベースパワーをW1とし、先端部及び後端部がパルスパワーW0に高出力化されている場合、ベースパワーをW2とし、先端部及び後端部がパルスパワーW0又はW1に高出力化されている場合(但し、先端部のパルスパワー≧後端部のパルスパワー)などがある。また、3番目以降の長さのマークのパルス波形としては、ベースパワーをW2とし、先端部及び後端部がパルスパワーW0又はW1に高出力化されている場合(但し、先端部のパルスパワー≧後端部のパルスパワー)、ベースパワーをW2とし、後端部のみがパルスパワーW1に高出力化されている場合などがある。
上記のようなパルス波形を選択することで、特に高線速記録において低ジッタで良好な記録が可能となる。即ち、色素系の光記録媒体は、高線速化を実現しようとすると記録パワーを大きくしなければならず、その結果マーク間の熱干渉が一層起き易くなる。そこで、マークを形成する際のマークエッジ切れを良好にするために本発明2が有効となる。
従来例のまま記録を行うと、最も低いジッタが得られる記録パワーとエラーが最小となる記録パワーにズレが生じてパワーマージンが減少する。具体的には高線速記録においては最も低いジッタが得られる記録パワーでは記録信号のアシンメトリがマイナス側になる傾向が現れ、エラー測定では如何に低ジッタといえどもエラーが出易くなってしまう。例えば、アシンメトリがマイナスで低ジッタ、低エラーであっても、媒体、ドライブの経年変化等により、アシンメトリがゼロ付近で記録された媒体よりはエラーが出易くなる。本発明2によれば、この低アシンメトリ問題を解決することができる。
また、1マークを複数パルス光(マルチパルス)で書き込む場合においても、パルス光を最適化すれば、上述の低アシンメトリ問題を解決することは可能であるが、複数のパルス光を用いるため、パルス光の立ち上がり、立ち下がり時間にばらつきを生じた際に記録品質自体がばらつく可能性がある。このばらつきは高線速記録になるほど発生し易くなることは言うまでもない。
これに対し、本発明2では1マーク当り1パルス光で記録するため、該マルチパルス光記録に比べて記録品質のばらつきが少ない記録方法を提供できる利点がある。また、書き込み中のアドレス検出においては、マルチパルス法よりも単純な記録波形であるため記録時の光量を平均化し易く、スペース部の反射光量だけでなくマーク部の光量も平均化してアドレス検出することが可能となり、パルスの後端に0.1mW以下のクーリングパルスを設けてもアドレス検出を比較的容易に実施できる利点を有する。
更に、本発明3は各パルスの後端部以降に設けるクーリングパルスの好ましい照射条件を規定したものであり、クーリングパルスを照射する時間は、最短スペース長の1/6〜6/6の長さとすることが好ましく、この範囲では記録品質を一層向上させることができる。クーリングエリアが最短長のスペースを超えて次のマークにかかってしまう可能性があるため、6/6を超えることは物理的に不可能である。また、クーリングパルスが無ければ、余熱(残熱)効果で波形干渉し、ジッタが悪化する。クーリングが短すぎてもクーリングパルスが無い場合と略等しいジッタとなる。具体的には、ある媒体において、クリーング6/6で42m/sで最適波形で記録した場合のジッタが7.0%であり、以下、照射時間を変化させた場合には次のようになる。即ち、1/6を境にジッタ悪化の程度が増すため、1/6が好ましい下限である。
照射時間 ジッタ アシンメトリ PIエラー
5/6・・・7.1% 0.02 4
4/6・・・7.2% 0.02 4
3/6・・・7.4% 0.02 5
2/6・・・7.4% 0.01 5
1/6・・・7.5% −0.00 10
0.5/6・・・7.5 −0.03 20
0/6・・・7.7% −0.06 45
上記本発明を実施する好ましい態様としては、前述したバッファアンダーランを解消する技術を応用し、記録線速が高線速に切り替わる予定アドレスに来たら、記録を一時、中断する。そこで、高線速に切り替えた直後に記録すべき書き始めのデータは、一時バッファメモリ(図10の22)に格納する。(ここで、記録線速が切り替わる予定のアドレスは高線速で回転可能となるアドレスより微小量外周に設定しておく必要がある。)
同時に、記録を中断する直前の低速記録の記録パワーPLEも、一時バッファメモリ(図10の22)に格納する。
そして、予め基板にコード化して記録されている低線速側での最適記録パワーPLiとのずれの比率D(=PLE/PLi)を求め、予め基板にコード化して記録されている高線速側での最適記録パワーをPHiとして、切り替え時の高線速側での記録開始記録パワーPHSを、式、PHS=D・PHiにより算出する。これにより高線速での記録パワーが求まる。予め基板にコード化されている記録可能な各線速での最適記録パワーや記録波形を予め読み取り記憶しておくことは言うまでもない。
更に、前述の従来技術を用いて、エンコーダーによりデータ書き込みを再開させるべき付近のアドレスへピックアップを移動させ、次いでディスクの回転とデータ書き込みのタイミングとを書き込み再開前に同期させて最高線速での記録を再開させることになる。
上述のごとく記録すべきデータはバッファメモリに格納してあるため、高線速での記録が可能となり、光ピックアップの位置を中断したアドレスよりも前に戻し、高線速でデータを読み出してEFM信号を得る。一方でデータを書き込む側のEFM信号をエンコーダ内部で発生させ、この2つの信号を合わせて同期を取ることで高線速での記録が開始できる。加えて、ウォブルの周波数が4T〜96T程度まで高周波数であれば一層容易に位相検出が可能となりり、記録の継ぎ目を良好に形成させることができる。
上記本発明の記録再生方法を採用すれば、後述する実施例に示すように、高線速での記録開始の際の最適記録パワー制御を極めて有効に行うことができる。
また、例えば線速切り替え前の記録線速を21m/sとし、線速切り替え後の高線速記録を28m/sとした場合に、本発明の記録再生方法は高品位な記録の実現に極めて有用である。
また、熱干渉の影響を考慮して、直前のスペース長が最短長であるマークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該マークの長さが最短長であるか否かで区別し、最短長マークの加熱パルス幅を最短長でないマークの加熱パルス幅よりも長く設定する(一例として後述する表1の、直前のスペース長が3Tで記録マーク長が3T、4T〜14Tの場合参照)ことで、より低ジッタな記録が実現できる。
更に、最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該最短長マークの直前のスペース長が最短長であるか否かで区別し、直前のスペース長が最短であるマークの加熱パルス幅を、直前のスペース長が最短でないマークの加熱パルス幅よりも短く設定する(一例として後述する表1の、記録マーク長が3Tでスペース長が3T、4T〜14Tの場合参照)ことで、一層低ジッタな記録が実現できる。
上記加熱パルス幅を短く設定するための補正量(長さ)は、0.02T〜0.10Tの範囲が特に好ましい。形成されるマークの直前のスペース長が最短長である場合に、そのマークを形成するパルスのパルス幅が他のマークの場合と略等しいと、熱干渉により該直前のスペース長が短くなり、ジッタが若干悪化する。そこで、このような場合のみ、マークを記録するための加熱パルス幅を短くすると効果がある。更にパルス幅を短くしたい場合は加熱パルスの前エッジを短くすることが効果的なのは言うまでもない。
また、形成されるマークの直前のスペース長が最短長であるとき、そのマークを形成するパルスの加熱パルス幅が0.10Tよりも短いと、マーク長自身が短くなり過ぎるので好ましくない。
最短長マークの加熱パルス幅を他のマークの場合よりも長く設定する際の補正量(長さ)は、0.05T〜0.25Tが好ましい。特に記録線速度が大きくなると最短長マークが形成し難くなるため、上記の範囲で補正して最短長マークの加熱パルス幅を長くする。
加熱パルス幅の補正量の具体例を下記表1に示す。
Figure 0004463122
次に、記録層に必要な項目として光学特性が挙げられる。
光学特性としては、記録再生波長近傍の長波長近傍の波長域の光、即ち記録光及び再生光の波長±5nmの波長域の光に対する記録層単層の屈折率nが1.5≦n≦3.0であり、消衰係数kが0.02≦k≦0.2の範囲にあることが好ましい。nが1.5未満の場合には、十分な光学的変化を得難く記録変調度が低くなるため好ましくなく、nが3.0を越えると、波長依存性が高くなり過ぎ、記録再生波長領域であってもエラーとなってしまうため好ましくない。また、kが0.02未満の場合には、記録感度が悪くなるため好ましくなく、kが0.2を越えると、50%以上の反射率を得ることが困難となるので好ましくない。
なお、DVDは、再生専用機では650nm付近で規格化されているが、記録型媒体の記録光の波長はオーサリング専用媒体の635nmの他に、一般用途として650〜660nmで規格化されている。しかしながら、これらの波長はあくまで中心波長であり、LDの製造のバラツキで短波長側、長波長側に振れる。またLDは、その特性上、一般的に温度が上昇すると波長が長波長側にシフトする。本発明は上記波長域を含む600〜720nmの記録波長で実施可能な方法である。
次に、基板に設ける蛇行した案内溝のウォブル特性について述べるが、ウォブル周波数を特定するためのTは基本クロック周期であり、DVD(4.7GB)媒体であれば、約0.133μm、時間にして約38nsec.である。
通常、ウォブルの周波数帯としては150T〜400T相当が用いられているが、この周波数帯は、周波数変調にしろ位相変調にしろデータの書き足しをする場合にウォブルの周波数が低すぎて、前データと書き足しデータとの間がかなり空いてしまい高密度記録には向かない。これに対しDVD−RではLPPを設け、このLPP信号によりデータの書き込む位置を制御している。
しかしながら、LPP方式ではLPPの信号振幅が小さ過ぎるとLPPが良好に読み出せず、逆にLPPが大き過ぎると今度はLPP信号自体が書き込みデータへ漏れ込んでデータエラーが多発するという不具合が生じるため、LPPには、0.16≦LPPb≦0.32、好ましくは0.18≦LPPb≦0.26という制約が生じ、スタンパ作成の際、ランドのカット幅を微細に制御しなくてはならない。
これに対し、高周波ウォブルにすればLPPは必要なくなり、ウォブルを変調して同期をとるため、LPP方式の様にデータエラーが多発するような事態には至らない。本発明5で規定するように、高周波ウォブルの好ましい周波数は4T〜96Tである。4Tより小さいと高周波数すぎて検出し難くなり、回転制御やアドレス検知信頼性の点でも問題がある。一方、96Tより大きくなると周波数が低すぎて、データを追記書きする際の継ぎ目に間隔が開きすぎ、容量の低下やデータ処理速度低下等の問題を生じる。
本発明が対象とするDVD媒体のウォブルの振幅は、適当なフィルター、例えば4MHz、30kHzのハイ、ロウパスフィルターを通した信号のウォブル振幅(Wo)と、適当なフィルター、例えば30kHzのフィルターを通したプシュプル信号(PP)の比Wo/PPが、0.1≦Wo/PP≦0.4を満足するようなものであれば、本発明の目的であるウォブルでの同期合わせは容易であり、更に好ましくは0.15≦Wo/PP≦0.30の範囲である。Wo/PPの値が0.1未満では同期をとるのに不十分な信号強度であり、0.4を越えるとデータ部エラーが増えてくる傾向にある。但し、LPP方式に比べ、LPPが大きな媒体のデータエラー発生への影響度は小さくウォブル振幅の増加に伴うデータエラーは緩やかである。
更にスタンパを作成する際、LPP方式のLPPカット幅を前述した0.16〜0.32の範囲内にするには高度なカット幅制御技術を必要とするが、本発明の高周波ウォブル方式においては高周波発生源とウォブルの振り量の大きさ(ウォブル振り量を制御する回路で振り量は任意に再現性よく作成できる)を管理しさえすれば目的が達成されるため、スタンパの歩留まりや、媒体の歩留まりを飛躍的に向上させることができる。
また、上記のフォーマットを有する基板の溝形状としては、有機色素を用いて溶剤塗工法により記録層を形成する場合を例にとると、好ましい溝深さは1000〜2500Åであり、更に好ましくは1500〜2000Åである。溝深さが1000Å未満ではプシュプル信号が充分にとれずトラッキング制御ができない。また、2500Åを越えると基板成形の際に転写性が甘くなるため好ましくない。
更に、色素記録層を設けた場合の色素溝深さはウォブル周波数をmT(mは自然数)とし、色素溝深さをd1とした時に1200≦d1×m≦160000の範囲にあることが好ましい。d1×mが1200を下回ると充分な差信号が得られず、記録再生時に充分なトッラキングが行えないし、d1×mが160000を上回ると逆に発振してしまうためやはりトラッキングには好ましくなく、更に前述した基板成形の転写限界に起因する基板溝深さの限界もあって、実質的には160000を上回ることは出来ない。
また、記録密度4〜5GBの容量を確保するためにトラックピッチは0.64〜0.8μm程度が必要である。溝幅に関しては、記録材料によって異なるが、ほぼ全ての有機材料において、半値幅0.18〜0.40μmの幅で適用できる。
次に、本発明の対象となる色素系追記型DVD媒体の層構成、各層の必要特性及び構成材料について説明する。
図1(a)〜(d)は、通常の追記型光ディスクの層構成例であり、図2(a)〜(c)は通常のCD−R媒体の層構成例であり、図3(a)〜(c)は追記型DVD媒体の層構成例であるが、本発明の対象となる色素系追記型DVD媒体の好ましい基本構成は、図3(b)、(c)に示すような、第1基板と第2基板(保護基板)を記録層を間にして接着剤で貼り合わせたものである。
記録層は有機色素層単層でも、反射率を高めるため有機色素層と反射層との積層でも良い。記録層と基板の間には下引き層又は保護層を設けてもよく、機能向上のため各層を2層以上の積層構造とした構成でも良い。最も普通に用いられるのは、第1基板/有機色素層/反射層/保護層/接着層/第2基板(保護基板)からなる構造である。
《基板》
基板は、基板側から記録再生を行なう場合には使用レーザに対して透明でなければならないが、記録層側から記録再生を行なう場合には透明である必要はない。基板材料としては、例えばポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などのプラスチック、或いは、ガラス、セラミック、金属などを用いることができる。なお、基板の表面にはトラッキング用の案内溝や案内ピット、更にアドレス信号などのプリフォーマットが形成されていても良い。
《記録層》
記録層はレーザ光の照射により何らかの光学的変化を生じさせ、その変化により情報を記録するものであり、その材料としては有機色素を主成分とするものを用いる。ここで、主成分とは、記録再生に必要十分な量の有機色素を含有することを意味するが、通常は、必要に応じて適宜添加する少量の添加剤を除き、有機色素のみを用いる。
有機色素の例としては、アゾ(金属キレート)色素、ホルマザン(金属キレート)色素、ジピロメテン(金属キレート)色素、ポリメチン色素、スクアリリウム(金属キレート)色素、アザアヌレン色素等、ナフタロシアニン系、フタロシアニン系、テトラアザポルフィリン系、クロコニウム系、ピリリウム系、ナフトキノン系、アントラキノン系(インダンスレン系)、キサンテン系、トリフェニルメタン系、アズレン系、テトラヒドロコリン系、フェナンスレン系、トリフェノチアジン系染料及び、金属錯体化合物などが挙げられる。中でも金属キレート色素、トリメチンシアニン色素、スクアリリウム(金属キレート)色素、テトラアザポルフィリン色素が好ましい。有機色素は1種でも2種以上の混合でも良い。
また、上記色素は熱分解特性として、分解開始温度100〜360℃のものが好ましく、特に100〜350℃のものが好ましい。分解開始温度が360℃を越えると記録時のピット形成がうまく行われずジッタ特性が悪くなる。また、100℃未満であるとディスクの保存安定性が悪化する。
上記色素には光学特性、記録感度、信号特性などの向上の目的で他の有機色素、金属、金属化合物を混合してもよく、或いは色素層と他の有機色素、金属、金属化合物からなる層を積層しても良い。
このような金属、金属化合物の例としては、In、Te、Bi、Se、Sb、Ge、Sn、Al、Be、TeO、SnO、As、Cdなどが挙げられ、それぞれを分散混合するか或いは積層して用いることができる。
更に、上記染料中に高分子材料、例えばアイオノマー樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル系樹脂、天然高分子、シリコーン、液状ゴムなどの種々の材料、或いはシランカップリング剤などを分散混合しても良いし、特性改良の目的で安定剤(例えば遷移金属錯体)、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤などを一緒に用いることも出来る。
記録層の形成は、蒸着、スパッタリング、CVD、溶剤塗布などの通常の手段によって行うことができる。塗布法を用いる場合には、上記染料などを有機溶剤に溶解し、スプレー、ローラーコーティグ、ディッピング、スピンコーティングなどの慣用のコーティング法によって行うことが出来る。用いられる有機溶媒としては一般にメタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類;クロロホルム、塩化メチレン、ジクロルエタン、四塩化炭素、トリクロルエタンなどの脂肪族ハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、キシレン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼンなどの芳香族類;メトキシエタノール、エトキシエタノールなどのセロソルブ類;ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの炭化水素類などが挙げられる。
記録層の膜厚は100Å〜10μm、好ましくは200〜2000Åが適当である。
《下引き層》
下引き層は、(1)接着性の向上、(2)水又はガスなどのバリアー、(3)記録層の保存安定性の向上、(4)反射率の向上、(5)溶剤からの基板の保護、(6)案内溝、案内ピット、プレフォーマットの形成などの目的で設けられる。(1)の目的に対しては、アイオノマー樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル樹脂、天然樹脂、天然高分子、シリコーン、液状ゴムなどの種々の高分子化合物、又はシランカップリング剤などを用いることができる。(2)及び(3)の目的に対しては、上記高分子材料以外に、SiO、MgF、SiO、TiO、ZnO、TiN、SiNなどの無機化合物を用いることができ、更に、Zn、Cu、Ni、Cr、Ge、Se、Au、Ag、Alなどの金属又は半金属を用いることができる。(4)の目的に対しては、Al、Au、Ag等の金属や、メチン染料、キサンテン系染料などからなる金属光沢を有する有機薄膜を用いることができる。(5)及び(6)の目的に対しては、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、熱可塑性樹脂などを用いることができる。
下引き層の膜厚としては、0.01〜30μm、好ましくは、0.05〜10μmが適当である。
《反射層》
反射層の材料としては、Au、Ag、Cr、Ni、Al、Fe、Snなどの単体で高反射率の得られる腐食され難い金属や半金属が挙げられるが、反射率や生産性の点からAu、Ag、Alが特に好ましい。また、これらの金属や半金属は単独で使用しても2種以上の合金として使用しても良い。
膜形成法としては蒸着、スッパタリングなどが挙げられ、膜厚としては、50〜5000Å、好ましくは、100〜3000Åである。
《保護層、基板面ハードコート層》
保護層及び基板面ハードコート層は、(1)記録層(反射吸収層)の傷、ホコリ、汚れ等からの保護、(2)記録層(反射吸収層)の保存安定性の向上、(3)反射率の向上等を目的として使用される。これらの目的に対しては、前記下引き層と同じ材料を用いることができる。また、ポリメチルアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、天然ゴム、スチレンブタジエン樹脂、クロロプレンゴム、ワックス、アルキッド樹脂、乾性油、ロジン等の熱軟化性、熱溶融性樹脂などの有機材料を用いることもできる。最も好ましいのは生産性に優れた紫外線硬化樹脂である。
保護層又は基板面ハードコート層の膜厚は、0.01〜30μm、好ましくは0.05〜10μmである。
上記下引き層、保護層及び基板面ハードコート層には、記録層の場合と同様に安定剤、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤等を含有させることができる。
《保護基板》
保護基板は、保護基板側からレーザ光を照射する場合には、使用レーザ光に対して透明でなければならないが、単なる保護板として用いる場合には透明でなくてもよい。
使用可能な保護基板材料は前記基板材料と全く同じであり、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などのプラスチック、又はガラス、セラミック、金属などを用いることができる。
《接着層》
接着層の材料としては、2枚の記録媒体を接着できる材料なら何でもよく、生産性を考慮すると、紫外線硬化型接着剤又はホットメルト型接着剤が好ましい。
次に、本発明の記録再生装置について説明する。本発明10〜13は、それぞれ本発明1〜4の記録再生方法により色素系追記型DVD媒体の記録再生を行うことが可能な機能を有する記録再生装置である。
大容量の情報を記録する媒体として光ディスクが使用されているが、光ディスクは通常光ディスクドライブ(記録再生装置)によって記録再生される。ここで、光ディスクと光ディスクドライブの構成について概略を説明する。
DVD−RAM・WO、DVD−R、DVD+R、及びDVD−RAM、DVD−RW、DVD+RWディスクは、書き込みが可能な(記録可能な)DVD(Digital Versatile Disc)である。DVD−RAM・WO、DVD−R、DVD+Rは、1回だけ書き込みが可能なDVDである(なお、DVD Write Onceとも言われている)。また、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RWは、複数回の書き込みが可能なDVDである。これらのDVD+RやDVD+RWディスク等の光ディスクは、次の図10のようなドライブによって情報の記録再生が行われる。
図10は、光ディスクドライブについて、その要部構成の一例を示す機能ブロック図である。図において、11は光ディスク、12はスピンドルモータ、13は光ピックアップ、14はモータドライバ、15はリードアンプ、16はサーボ手段、17はDVDデコーダ、18はADIPデコーダ、19はレーザコントローラ、20はDVDエンコーダ、21はDVD−ROMエンコーダ、22はバッファRAM、23はバッファマネージャ、24はDVD−ROMデコーダ、25はATAPI/SCSIインターフェース、26はD/Aコンバータ、27はROM、28はCPU、29はRAMを示し、LBはレーザ光、Audioはオーディオ出力信号を示す。
この図10において、矢印はデータが主に流れる方向を示しており、また、図を簡略化するために、図10の各ブロックを制御するCPU28には、太線のみを付けて各ブロックとの接続を省略している。ROM27には、CPU28にて解読可能なコードで記述された制御プログラムが格納されている。なお、光ディスクドライブの電源がオン状態になると、前記プログラムはメインメモリ(図示せず)にロードされ、前記CPU28はそのプログラムに従って上記各部の動作を制御すると共に、制御に必要なデータ等を一時的にRAM29に保存する。
光ディスクドライブの構成と動作は、次の通りである。光ディスク11は、スピンドルモータ12によって回転駆動される。このスピンドルモータ12は、モータドライバ14とサーボ手段16により、線速度又は角速度が一定になるように制御される。この線速度又は角速度は、階段的に変更することが可能である。
光ピックアップ13は、半導体レーザ(図示せず)、光学系、フォーカスアクチュエータ、トラックアクチュエータ、受光素子及びポジションセンサを内蔵しており、レーザ光LBを光ディスク11に照射する。また、この光ピックアップ13は、シークモータによってスレッジ方向への移動が可能である。これらのフォーカスアクチュエータ、トラックアクチュエータ、シークモータは、受光素子とポジションセンサから得られる信号に基づいて、モータドライバ14とサーボ手段16により、レーザ光LBのスポットが光ディスク11上の目的の場所に位置するように制御される。
そして、リード時には、光ピックアップ13によって得られた再生信号が、リードアンプ15で増幅されて2値化された後、DVDデコーダ17に入力される。入力された2値化データは、このDVDデコーダ17において、8/16復調される。なお、記録データは、8ビットずつ纏められて変調(8/16変調)されており、この変調では、8ビットを16ビットに変換している。この場合に、結合ビットは、それまでの「1」と「0」の数が平均的に等しくなるように付けられる。これを「DC成分の抑制」といい、DCカットされた再生信号のスライスレベル変動が抑圧される。
復調されたデータは、デインターリーブとエラー訂正の処理が行われる。その後、このデータは、DVD−ROMデコーダ24へ入力され、データの信頼性を高めるために更にエラー訂正の処理が行われる。このように2回のエラー訂正の処理が行われたデータは、バッファマネージャ23によって一旦バッファRAM22に蓄えられ、セクタデータとして揃った状態で、ATAPI/SCSIインターフェース25を介して、ホストコンピュータ(図示せず)へ一気に転送される。なお、音楽データの場合には、DVDデコーダ17から出力されたデータが、D/Aコンバータ26へ入力され、アナログのオーディオ出力信号Audioとして取り出される。
また、ライト時には、ATAPI/SCSIインターフェース25を通して、ホストコンピュータから送られてきたデータは、バッファマネージャ23によって一旦バッファRAM22に蓄えられる。その後、ライト動作が開始されるが、この場合には、その前にレーザスポットを書き込み開始地点に位置させる必要がある。この地点は、DVD+RW/+Rでは、予め光ディスク11上にトラックの蛇行により刻まれているウォブル信号によって求められる。
なお、上記地点はDVD−RW/−Rではウォブル信号の代わりにランドプリピット、DVD−RAM/RAM・WOではプリピットによって求められる。
DVD+RW/+Rディスクにおけるウォブル信号には、ADIP(ADress In Pre−groove)と呼ばれるアドレス情報が含まれており、この情報が、ADIPデコーダ18によって取り出される。また、このADIPデコーダ18によって生成される同期信号は、DVDエンコーダ20へ入力され、光ディスク11上の正確な位置へのデータの書き込みを可能にしている。バッファRAM22のデータは、DVD−ROMエンコーダ21やDVDエンコーダ20において、エラー訂正コードの付加や、インターリーブが行われ、レーザコントローラ19、光ピックアップ13を介して、本発明の記録波形により光ディスク11に記録される。
また、アドレス情報を得る方式は、ランドプリピットやプリピットからアドレス情報を得る方式であっても良い。
図11は、図10に示す光ディスクドライブを使用した情報処理装置の概略図である。
情報処理装置は、主制御装置、インターフェース、記録装置、入力装置及び表示装置などを備えている。
主制御装置は、CPU(中央処理装置、マイクロコンピュータ)、メインメモリ(何れも図示せず)などを含んで構成され、ホストコンピューターの全体を制御する。
インターフェースは、光ディスクドライブとの双方向の通信インターフェースであり、ATAPI及びSCSI等の標準インターフェースに準拠している。インターフェースは前述した光ディスクドライブのインターフェース25と接続されている。なお、各インターフェース間の接続形態は、通信ケーブル(例えばSCSIケーブル)などの通信線を用いたケーブル接続だけでなく、赤外線などを利用したワイヤレス接続であっても良い。
記録装置(HDD、ハードディスク)には、主制御装置のマイクロコンピュータで解読可能なコードで記述されたプログラムが格納されている。なお、情報処理装置の駆動電源がオン状態になると、上記プログラムは主制御装置のメインメモリにロードされる。
表示装置は、例えばCRT、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)などの表示部(図示せず)を備え、制御装置からの各種情報を表示する。
入力装置は、例えばキーボード、マウス、ポインティングデバイスなどのうち少なくとも1つの入力媒体(図示せず)を備え、ユーザから入力された各種情報を主制御装置に通知する。なお、入力媒体からの情報はワイヤレス方式で入力されても良い。また、表示装置と入力装置とが一体化したものとして、例えばタッチパネル付きCRTなどがある。また、情報処理装置はオペレーティングシステム(OS)を搭載している。そして、情報処理装置を構成する全てのデバイスはOSによって管理されているものとする。
本発明によれば、簡易記録パワー制御法を用いることにより記録線速切り替え時の記録パワーの最適化を精度良く実施でき、記録線速切り替え時の記録品質を良好にすることができる。また、本発明2〜4の書き込み波形を用いることにより、特に高線速側で低ジッタ、低エラー率の記録が可能となる。
更に、本発明によれば、DVD−Rで用いているランドプリピットフォーマットよりも簡単に製造可能な高周波ウオブルフォーマットでデータ部の書き足しを効率良く実施できる。しかも、現在、大量に製造されているCD−R、CD−RWとほぼ同一フォーマットの色素系追記型DVD媒体に対して記録が可能である。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により限定されるものではない。
実施例1〜9、比較例1〜12
溝深さ1660Å、半値幅0.38μm、トラックピッチ0.74μm、ウォブル周波数32T相当を有する厚さ0.6mm、外径120mmの射出成形ポリカーボネート基板上に、下記〔化1〕と〔化2〕の色素化合物を重量比で65:35に秤量し、2,2,3,3−テトラフルオル−1−プロパノールに溶解してスピンナー塗布し、厚さ900Åの有機色素層を形成した後、85℃で30分間乾燥した。
次いで、スパッタ法により厚さ1100ÅのAgの反射層を設け、更にその上にアクリル系フォトポリマーからなる厚さ5μmの保護層を設けた後、厚さ0.6mm、外径120mmの射出成形ポリカーボネート平板基板をアクリル系フォトポリマーにより接着して光記録媒体を得た。
Figure 0004463122
Figure 0004463122
<記録再生条件>
上記光記録媒体に対し、発振波長658nm、ビーム径0.9μmの半導体レーザ光を用い、トラッキングしながらEFM信号(最小ピット長約0.4ミクロン)を、下記表2に示す記録条件と記録線速でBottom Jitter(ボトム・ジッタ)が極小となるような記録パワーで記録し、その個所を再生してジッタ値、アシンメトリ、PIエラー数を求めた。なお、記録レーザ光の波形は図4〜図9に示す通りであり、W0は、最短長マークのパルスパワー、又は2番目に短いマークと3番目以降の長さのマークの高出力化された最も高いパルスパワーであり、W1は、2番目に短いマークの及び短い方から3番目以降の長さのマークの、W0の次に高いパルスパワーであり、W2は、最も低いパルスパワーである。また、表中の実施例7〜8については図7の波形を採用しているが、図7にはW1がないため、「W0/W1」の項に示した値は「W0/W2」の値である。更に、線速28m/sと21m/sの場合について、図4〜図9に示すパルス長を用いたが、本発明はこれに限定されるわけではない。
なお、比較例1では、クーリング部の光量を0.7mWと再生光パワーと同一にした。即ちクーリングパルスが存在しない記録波形とした。比較例2では、クーリング部の光量を0.4mWと本発明より大きくした。比較例3では、比較例1と同様にクーリングパルスなしで、記録線速を高線速にした。実施例8は、クーリングパルス長を0.4Tと本発明の最短スペース長3Tの1/6、即ち0.5Tより短くした例である。
Figure 0004463122
上記表2から分るように、実施例1〜8は、比較例1〜3に比べて、ジッタ、アシンメトリ共に概ね良好であり、PIエラーは非常に優れている。また、比較例4〜7は、クーリングパルスが0.2mWであるため、ジッタは良好であるが、アシンメトリ、PIエラーが悪化する。比較例8〜9はパルスパワーの上げ下げをなくした単純矩形波で記録した場合であるが、アシンメトリ、ジッタ、PIエラー共に実施例より劣っている。
また、上記光記録媒体に対し、発振波長658nm、ビーム径0.9μmの半導体レーザ光を用い、トラッキングしながらEFM信号(最小ピット長約0.4ミクロン)を下記表3に示す記録条件と記録線速で、かつ表1補正ありの条件下、ボトム・ジッタが極小となるような記録パワーで記録し、その個所を再生してジッタ値、アシンメトリ、PIエラー数を求めた。
なお、比較例10〜12では、DVD−Rで実施されているLPPフォーマットのLPPbの大きさを振った(変化させた)試作条件スタンパと成形基板を用いて、実施例と同様の作成条件で光記録媒体を作成し、実施例と同様の評価を行った。
Figure 0004463122
上記表3から分るように、LPPフォーマットのサンプルでは、LPPbが大きくなると、ジッタが良好であってもPIエラーが増加してしまう。また、比較例11のようにLPPbが0.16を下回るレベルであると実用されている装置でのアドレス検出が不可能となってしまうことが確認された。
次に、上記光記録媒体に対し、発振波長658nm、ビーム径0.9μmの半導体レーザ光を用い、トラッキングしながらEFM信号(最小ピット長約0.4ミクロン)を記録するに当り、図8の記録波形を採用し、記録線速21m/s、W1/W2=1.55、W0/W1=1.04、クーリングパワー0mW、クーリングパルス長2Tの条件で、外部環境温度雰囲気25℃及び45℃とし、ディスク半径位置39mmでパワーを変化させて記録しジッタを測定したところ、ジッタが極小となる最適記録パワーP25℃とP45℃は、18mW及び19.4mWであった。
同じく、図4の記録波形を採用し、記録線速28m/s、W1/W2=1.48、W0/W1=1.06、クーリングパワー0mW、クーリングパルス長2Tの条件で、外部環境温度雰囲気25℃及び45℃とし、ディスク半径位置40mmでパワーを変化させて記録しジッタを測定したところ、ジッタが極小となる最適記録パワーP25℃とP45℃は、23.6mW及び25.6mWであった。
上記の結果を基に、記録時の外部環境温度雰囲気25℃の時が、予めスタンパにコード化する記録パワーに略等しく、実用されている装置で連続記録したときの庫内温度の上昇により、庫内温度が20℃上昇した場合を想定して、記録線速を21m/sから28m/sに切り替える場合を想定すると、
21m/sでの記録環境雰囲気での最適記録パワー比は19.4/18≒1.09、
(この1.09が本発明のDに相当する)
28m/sでの記録環境雰囲気での最適記録パワー比は25.6/23.6≒1.08となり、記録線速を21m/sから28m/sに切り替えた場合を想定すると、D=1.09で実際の28m/sでの温特係数である上述の1.08と略等しくなる。即ち、線速を切り替えても温度雰囲気による必要記録パワー比率は略等しい結果となり、本発明の記録パワー制御法が簡易で、極めて有効であることが実証された。
OPCは実際に用いるドライブでの光記録媒体の最適記録パワーを求めるものである。具体的にはOPCエリア(通常は最内周)で記録パワーを振って(変化させて)少量のデータを試し記録し、該パワーを振った試し記録波形のアシンメトリ、β又はジッタで当該媒体のアシンメトリ、βの最適値又はジッタが極小になるパワーを求める。CD−RやDVD±Rでは、通常の場合、アシンメトリ、β共に0(ゼロ)付近が良好であるが、低速記録ではプラス側へ、高速記録ではマイナス側にシフトすることが分っている。
本実施例ではOPCの最適記録パワー算出をジッタが極小になるパワーで求める方法を用いた。また、本実施例では実際に用いるドライブで想定される条件を実験的に再現して記録再生を行った。
本実施例では、半径位置40mm付近で記録線速を21m/sから28m/sに切り替える場合を想定した。21m/sでの記録は従来技術を使えば可能である。即ち、21m/sの記録では最内周OPCエリアでOPCを実施して最適記録パワーを求め、該最適記録パワーで内周ユーザーエリアから記録し始めたとして、ランニングOPCで40mm付近までは記録品質の高い記録が可能である。一方、28m/sの回転数を最内周で実施することは高価なスピンドルモーターや制御装置を使用しない限り、回転が不可能であるため現実性がない。そこで、40mm付近から28m/sで記録し始める際の最適記録パワーは、予め記録媒体の基板にコード化して記録された28m/sでの最適記録パワーのみが参考値となる。
ところが、これまで述べてきたように実際のドライブ記録を考えると40mm付近まで21m/sで連続記録を実施してきており、ドライブ庫内は温度上昇し、記録LDは長波長化している。LDの長波長化は0.6nm/℃程度であり、庫内温度が10℃上昇すれば6nmのLDシフトとなる。予め記録媒体の基板にコード化して記録された28m/sでの最適記録パワーには、このLDの長波長化は加味されていない。従って、本実施例の条件設定では21m/sでの連続記録を実施した結果、ドライブ庫内温度が20℃上昇した場合を想定した。即ち、記録波長658nm(DVD媒体記録における試験条件波長)25℃常温、45℃高温での最適記録パワーP25℃とP45℃は、本発明1のPLiとPLEである。一方、記録線速28m/sで外部環境温度雰囲気25℃及び45℃とし、ディスク半径位置40mmでパワーを変化させて記録しジッタを測定したところ、ジッタが極小となる最適記録パワーP25℃とP45℃は、本発明1のPHiとPHSである。
また、本実施例では20℃上昇する場合を想定したが、温度上昇が10℃や25℃となっても本発明は有効である。
(a)〜(d) 通常の追記型光記録媒体の層構成例を示す図。 (a)〜(c) 通常のCD−R媒体の層構成例を示す図。 (a)〜(c) 色素系追記型DVD媒体の層構成例を示す図。 記録線速28m/s用の本発明の制御波形の例を示す図。 記録線速28m/s用の本発明のパワー制御波形の他の例を示す図。 記録線速28m/s用の本発明のパワー制御波形の更に他の例を示す図。 記録線速28m/s用の本発明のパワー制御波形の更に他の例を示す図。 記録線速21m/s用の本発明のパワー制御波形の例を示す図。 記録線速21m/s用の本発明のパワー制御波形の他の例を示す図。 光ディスクドライブの要部構成の一例を示す機能ブロック図。 図10に示す光ディスクドライブを使用した情報処理装置の概略図。
符号の説明
1 基板
2 記録層
3 下引き層
4 保護層
5 ハードコート層
6 反射層
7 保護基板
8 接着層
space スペース
mark マーク
Cooling Area クーリング領域
T 基本クロック周期
n 3以上の整数
n′ 3以上の整数
ps 直前のスペース長
cm 記録マーク長
W0 最短長マークのパルスパワー、又は、2番目に短いマークと3番目以降の長さのマークの高出力化された最も高いパルスパワー
W1 2番目に短いマークの及び短い方から3番目以降の長さのマークの、W0の次に高いパルスパワー
W2 最も低いパルスパワー

Claims (13)

  1. ウォブルを設けた案内溝を有する円盤状基板上に有機色素を主成分とする記録層を有し、基板の所定の位置に、最内周におけるCLV線速記録条件と該CLV線速より速い線速でのCLV線速記録条件が、予めコード化して記録されている色素系追記型DVD媒体の記録再生に当り、最内周では、最高線速以外のCLV線速条件で記録を開始し、該CLV線速より速い線速での回転が可能になる半径位置から、高線速での記録に順次切り替える方式において、ランニングOPCにより逐次、記録パワー制御を行い、線速切り替え時の低線速側での最後のデータを記録するパワーをPLEとした時、予め基板にコード化して記録されている低線速側での最適記録パワーPLiとのずれの比率D(=PLE/PLi)を求め、切り替え時の高線速側での記録開始記録パワーをPHS、予め基板にコード化して記録されている高線速側での最適記録パワーをPHiとして、PHS=D・PHiで求められる記録パワーを記録線速切り替え時の高線速記録開始記録パワーとすることを特徴とする記録再生方法。
  2. 最短長マークは、常にパワーW0の1つのパルス光で記録し、2番目に短いマークは、W0よりも低いパワーW1の1つのパルス光、或いはW1又はW1よりも低いパワーW2をベースとし、パルス前端部及び/又は後端部が一定時間パワーW0又はW1に高出力化された1つのパルス光で記録し、短い方から3番目以降のマークは、パワーW2をベースとし、パルス前端部及び/又は後端部が一定時間パワーW0又はW1に高出力化された1つのパルス光で記録すると共に、マーク記録時に、全てのマークの上記パルスの後端部以降にクーリングパルスを照射し、その照射光量を、一定時間0.1mW以下にすることを特徴とする請求項1記載の記録再生方法。
  3. パルス後端部以降のクーリングパルスの照射時間を、最短長スペースの1/6〜6/6の長さにすることを特徴とする請求項1又は2記載の記録再生方法。
  4. 直前のスペース長が最短長であるマークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該マークの長さが最短長であるか否かで区別し、最短長マークの加熱パルス幅を最短長でないマークの加熱パルス幅よりも長く設定し、かつ、最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該最短長マークの直前のスペース長が最短長であるか否かで区別し、直前のスペース長が最短であるマークの加熱パルス幅を、直前のスペース長が最短でないマークの加熱パルス幅よりも短く設定することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の記録再生方法。
  5. 前記ウォブルは、基本クロック周期をTとして4T〜96T相当の周波数とすることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の記録再生方法。
  6. 記録光の波長が600〜720nmであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の記録再生方法。
  7. 記録光及び再生光の波長±5nmの波長域の光に対して、記録層単層の屈折率nが1.5≦n≦3.0であり、消衰係数kが0.02≦k≦0.2であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の記録再生方法。
  8. 追記型DVD媒体が、基板上に、記録層以外の構成層として、反射層、保護層、接着層、保護基板、基板面ハードコート層から選ばれる少なくとも一つの層を有することを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の記録再生方法。
  9. 追記型DVD媒体が、紫外線硬化樹脂からなる接着層を介して、2枚の基板が貼り合わされた両面構成の記録媒体であり、かつ、少なくとも一方の基板がウォブルを設けた案内溝を有することを特徴とする請求項8記載の記録再生方法。
  10. 基板の案内溝にウォブルを有し、基板の所定の位置に、最内周におけるCLV線速記録条件と該CLV線速より速い線速でのCLV線速記録条件が、予めコード化して記録されている色素系追記型DVD媒体に対し、最内周では、最高線速以外のCLV線速条件で記録を開始し、該CLV線速より速い線速での回転が可能になる半径位置から、高線速での記録に順次切り替える方式を採用し、ランニングOPCにより逐次、記録パワー制御を行い、線速切り替え時の低線速側での最後のデータを記録するパワーをPLEとした時、予め基板にコード化して記録されている低線速側での最適記録パワーPLiとのずれの比率D(=PLE/PLi)を求め、切り替え時の高線速側での記録開始記録パワーをPHS、予め基板にコード化して記録されている高線速側での最適記録パワーをPHiとして、PHS=D・PHiで求められる記録パワーを記録線速切り替え時の高線速記録開始記録パワーとして記録を行う機能を有することを特徴とする記録再生装置。
  11. 最短長マークは常にパワーW0の1つのパルス光で記録し、2番目に短いマークは、W0よりも低いパワーW1の1つのパルス光、或いはW1又はW1よりも低いパワーW2をベースとし、パルス前端部及び/又は後端部が一定時間パワーW0又はW1に高出力化された1つのパルス光で記録し、短い方から3番目以降のマークは、パワーW2をベースとし、パルス前端部及び/又は後端部が一定時間パワーW0又はW1に高出力化された1つのパルス光で記録すると共に、マーク記録時に、全てのマークの上記パルスの後端部以降にクーリングパルスを照射し、その照射光量を、一定時間0.1mW以下にする機能を有することを特徴とする請求項10記載の記録再生装置。
  12. パルス後端部以降のクーリングパルスの照射時間を、短長スペースの1/6〜6/6の長さにする機能を有することを特徴とする請求項10又は11記載の記録再生装置。
  13. 直前のスペース長が最短長であるマークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該マークの長さが最短長であるか否かで区別し、最短長マークの加熱パルス幅を最短長でないマークの加熱パルス幅よりも長く設定し、かつ、最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該最短長マークの直前のスペース長が最短長であるか否かで区別し、直前のスペース長が最短であるマークの加熱パルス幅を、直前のスペース長が最短でないマークの加熱パルス幅よりも短く設定する機能を有することを特徴とする請求項10〜12の何れかに記載の記録再生装置。
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