JP4461063B2 - 記録再生方法、記録再生装置、記録再生プログラム及び記録媒体 - Google Patents

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本発明は、記録再生方法、記録再生装置、記録再生プログラム及び記録媒体に関するものであって、特に光ビームを照射することにより、記録材料の透過率、反射率等の光学的な変化を生じさせ、情報の記録、再生を行ない、かつ追記が可能な記録再生方法、記録再生装置、記録再生プログラム及び記録再生プログラムを記録した記録媒体に関する。
色素を記録材料として高周波ウォブルを用いた記録媒体と記録方法とが開発されている(例えば、特許文献1参照)。
また、矩形波または1マークに対し1本のパルス光を用いる記録方法が開発されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、色素を記録材料として用い、マルチパルス記録を用いたもの(例えば、特許文献3参照)、ポリメチン色素を記録材料として用いた記録媒体(例えば、特許文献4参照)、ポリメチン色素と光安定化材とを記録材料として用いた記録媒体(例えば、特許文献5参照)、アゾ金属キレート色素と金属反射層とを記録材料として用いた記録媒体(例えば、特許文献6参照)、テトラアザポルフィリン(ポルフィラジン)色素と金属反射層とを記録材料として用いた記録媒体(例えば、特許文献7参照)が開発されている。
また、上記以外の他の色素と金属反射層とを記録材料として用いた記録媒体(例えば、特許文献8参照)、シアニン色素とアゾ金属キレート色素(塩形成色素)と金属反射層とを記録材料として用いた記録媒体(例えば、特許文献9参照)、ホルマザン(金属キレート)色素と上記以外の他の色素とを記録材料として用いた記録媒体(例えば、特許文献10参照)、ジピロメテン(金属キレート)色素と上記以外の他の色素とを記録材料として用いた記録媒体(例えば、特許文献11参照)がそれぞれ開発されている。
特開2002−083444号公報 特開2001−243626号公報 特開2000−030254号公報 特開平10−083577号公報 特開平10−109475号公報 特公平5−067438号公報 特開平9−267562号公報 特開平10−086517号公報 特開平7−051682号公報 特開平8−295079号公報 特開平10−162430号公報
ところで、現在、大容量光ディスクとしてDVD(Digital Video Disk)±R(Recordable:追記型)の高速化開発が進められている。記録容量の向上の要素技術は、記録ピット微少化のための記録材料開発、WPEG2に代表される画像圧縮技術の採用、記録ピット読みとりのため、半導体レーザの短波長化等の技術開発が必要である。これまで赤色波長域の半導体レーザとしては、バーコードリーダ、計測器用に発振波長が670nm帯のAlGaInPレーザダイオードが商品化されているのみであったが、光ディスクの高密度化に伴い、赤色レーザが本格的に光ストレージ市場で使用されている。
DVDドライブの場合、光源として発振波長が635nm帯のレーザダイオードと発振波長が650nm帯のレーザダイオードとの2つの波長のレーザダイオードで規格化されている。
一方、再生専用のDVD−ROM(Read Only Memory:読み出し専用メモリ)ドライブは発振波長が650nm程度で商品化されている。
一般的にヒートモードによってピット(マーク)が形成される色素系追記型DVD媒体は、特定の記録速度において記録時のレーザ発光による記録パルスのパルス幅と記録パワーとが最適化され、異なった記録線速度では形成されるマークやスペースの状態が変化する。
即ち、マークの形成に必要な加熱パルスによる熱容量の不足が生じたり、最適な分解温度に対して到達する加熱温度が異なってマークの平均長がばらついたり、最適な加熱パルスのデューティ比が異なって均一なマーク幅が得られなくなりマーク長に応じて太りや細りが生じたりするため、ジッタ特性が悪化してしまう。
また、DVD−Rにおける高線速記録においては従来例の特開2004−303400号公報等で42m/sより低速の記録であれば、高品位な記録が可能であるが、それ以上の記録線速で記録すると記録媒体によっては充分な品質が得られない場合があった。
また、DVD系媒体の物理フォーマットに関しては、DVD−R媒体のフォーマットの場合、ランドプリピットと呼ばれるランド部の一部をカットしたフォーマットで規格化されている。この方式をとると、ランドプリピット信号(LPPb)が0.16未満ではプリピットアドレス等のプリピット情報が良好に再生出来ず、0.32を超えるとLPP信号自体がデータ領域においてノイズ的な振る舞いをし、データエラーが多く発生してしまう。
従って、LPPは、記録材料に合ったカット幅をスタンパで微調整して、LPPbが0.16〜0.32の範囲になるようにランドカット幅を制御しなければならない。なお、色素を記録層に用いた光記録媒体の公知例としては、ポリメチン色素或いはポリメチン色素と光安定化材を記録材料として用いるもの、テトラアザポルフィリン(ポルフィラジン)色素又はシアニン色素とアゾ金属キレート色素(塩形成色素)とからなる層と反射層とを記録層とするもの、ホルマザン(金属キレート)色素とその他の色素とを記録材料として用いるもの、ジピロメテン(金属キレート)色素とその他の色素を記録材料として用いるものなどがあり、枚挙に暇がない。
また、記録材料に色素を用いマルチパルス記録を行うものも多数知られているが、本発明者等の知る限り、色素系追記型DVD媒体に対し1パルスで記録を行い、かつ高線速記録を行う際の記録波形に着目した文献は見当たらない。
そこで、本発明は、色素系追記型DVD媒体に対して高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる記録再生方法、記録再生装置、記録再生プログラム及び記録媒体の提供を主な目的とする。また、本発明は、データの書き足し部における未記録領域を無くすことができ、スタンパ作製時に於ける微細なカット幅制御やLPP信号のデータ部への漏れ出しによるデータエラーが生じない記録再生方法、記録再生装置、記録再生プログラム及び記録媒体の提供を副次的な目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、色素系追記型DVD媒体の記録層にパルス光でマークを記録し、該記録を再生光で再生する記録再生方法であって、最短長マークを、パルス先端部が最も高出力化され、パルス後端部が該パルス先端部のパワーより低いパワーで高出力化された1つのパルス光で記録し、2番目以降の長さの各マークを、パルス先端部及びパルス後端部の2カ所が一定時間高出力化され、該パルス先端部のパワーが前記最短長マークのパルス光のパルス後端部のパワーと等しく、該パルス後端部のパワーが前記2番目以降の長さの各マークのパルス光のパルス先端部のパワーより低い1つのパルス光で記録し、前記記録時にパルス後端部以降のクーリングパルスの照射光量を一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を42m/s以上56m/s以下とする。
請求項1記載の発明によれば、記録時にパルス光の後端部以降のクーリングパルスの照射光量を一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を所定の値以上とすることにより、パルス光から記録層へのエネルギーが最適化されるので、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる。
請求項2記載の発明は、色素系追記型DVD媒体のウォブルを設けた案内溝を有する基板上に形成された有機色素を主成分とする記録層にパルス光でマークを記録し、該記録を再生光で再生する記録再生方法であって、最短長マークを、パルス先端部が最も高出力化され、パルス後端部が該パルス先端部のパワーより低いパワーで高出力化された1つのパルス光で記録し、2番目以降の長さの各マークを、パルス先端部及びパルス後端部の2カ所が一定時間高出力化され、該パルス先端部のパワーが前記最短長マークのパルス光のパルス後端部のパワーと等しく、該パルス後端部のパワーが前記2番目以降の長さの各マークのパルス光のパルス先端部のパワーより低い1つのパルス光で記録し、前記マーク記録時に、パルス後端部以降のクーリングパルスの照射光量を、一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を42m/s以上56m/s以下とすることを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、記録時にパルス光の後端部以降のクーリングパルスの照射光量を一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を所定の値以上とすることにより、パルス光から色素系追記型DVD媒体の記録層へのエネルギーが最適化されるので、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記記録時に、パルス後端部以降の前記クーリングパルスの照射光量を、一定時間0.1mW以下とすることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1から3の何れかに記載の発明において、パルス後端部以降に前記クーリングパルスを照射する時間を、最短長スペースの1/6〜6/6の長さとすることを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、パルス後端部以降にクーリングパルスを照射する時間を、最短長スペースの1/6〜6/6の長さとすることにより、記録品質を一層向上させることが可能なため、より好ましいクーリングパルス範囲となり、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる。
請求項5記載の発明は、請求項1から4の何れかに記載の発明において、直前のスペース長が最短長である最短長マーク及び直前のスペース長が最短長である最短長でないマークを形成する場合に、該最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、最短長でないマークを形成する記録パルスの加熱パルス幅から、該最短長でないマークの記録マーク長と該最短長マークの記録マーク長との差分を引いた加熱パルス幅よりも長く設定し、かつ、直前のスペース長が最短長である第1の最短長マーク及び直前のスペース長が最短長でない第2の最短長マークを形成する場合に、該第1の最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該第2の最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅よりも短く設定することを特徴とする。
請求項5記載の発明によれば、直前のスペース長が最短長であるマークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、そのマークの長さが最短長であるか否かで区別し、最短長マークの加熱パルス幅を最短長でないマークの加熱パルス幅よりも長く設定し、かつ、最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、最短長マークの直前のスペース長が最短長であるか否かで区別し、直前のスペース長が最短であるマークの加熱パルス幅を、直前のスペース長が最短でないマークの加熱パルス幅よりも短く設定することにより、区尾品質な記録、すなわち低ジッタ化が実現できる。この結果、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる。
請求項6記載の発明は、請求項から5の何れかに記載の発明において、前記ウォブルは、基本クロック周期をTとして4T〜96T相当の周波数とすることを特徴とする。
請求項6記載の発明によれば、ウォブルを基本クロック周期をTとして4T〜96T相当の周波数とすることにより、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができると共にデータを追記する場合の位置合わせを容易に行え、かつデータ間隔をあけることなく実施できる。
請求項7記載の発明は、請求項から6の何れかに記載の発明において、前記ウォブルの振幅(Wo)と、トラックエラーを検出制御するための、2分割光検出器による差信号であるプッシュプル振幅(PP)との比「Wo/PP」を、0.1≦Wo/PP≦0.4の範囲として同期合わせすることを特徴とする。
請求項7記載の発明によれば、比「Wo/PP」を、0.1≦Wo/PP≦0.4の範囲として同期合わせすることにより、ウォブルでの同期合わせが容易となり、スタンパの歩留まりや媒体の歩留まりを飛躍的に向上させることができる。
請求項8記載の発明は、請求項から7の何れかに記載の発明において、記録用のパルス光の波長が600nm〜720nmであることを特徴とする。
請求項8記載の発明によれば、記録用のパルス光の波長が600nm〜720nmであることにより、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる。
請求項9記載の発明は、請求項から8の何れかに記載の発明において、記録用のパルス光及び再生用のパルス光の波長±5nmの波長域の光に対して、記録層単層の屈折率nが1.5≦n≦3.0であり、消衰係数kが0.02≦k≦0.2であることを特徴とする。
請求項9記載の発明によれば、記録層単層の屈折率nが1.5≦n≦3.0であり、消衰係数kが0.02≦k≦0.2であることにより、反射率及び記録変調度が最適化され、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる。
請求項10記載の発明は、請求項から9の何れかに記載の発明において、記録層の分解開始温度が100℃〜360℃であることを特徴とする。
請求項10記載の発明によれば、記録層の分解開始温度が100℃〜360℃であることにより、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる。
請求項11記載の発明は、請求項から10の何れかに記載の発明において、色素系追記型DVD媒体が、基板上に、色素含有記録層と、反射層、保護層、接着層、保護基板及び基板面ハードコート層から選択される少なくとも1つの層とを有することを特徴とする。
請求項11記載の発明によれば、色素系追記型DVD媒体が、基板上に、色素含有記録層と、反射層、保護層、接着層、保護基板及び基板面ハードコート層から選択される少なくとも1つの層とを有することにより、DVD媒体の耐久性が向上すると共に、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる。
請求項12記載の発明は、請求項から11の何れかに記載の発明において、色素系追記型DVD媒体が反射層を有し、該反射層が、金、銀、アルミニウムの何れか、又はそれらを主成分とする合金であることを特徴とする。
請求項12記載の発明によれば、反射層が、金、銀、アルミニウムの何れか、又はそれらを主成分とする合金であることにより、反射層の材料が入手容易となって生産性が向上し、高い反射率が得られると共に、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる。
請求項13記載の発明は、請求項3から12の何れかに記載の発明において、色素系追記型DVD媒体が保護層を有し、該保護層が紫外線硬化樹脂からなることを特徴とする。
請求項13記載の発明によれば、保護層が紫外線硬化樹脂からなることにより、保護層の材料の入手が容易となって生産性が向上し、紫外線硬化樹脂塗布した後、紫外線を照射するだけで硬化するので、製造が容易となる。
請求項14記載の発明は、請求項11から13の何れかに記載の発明において、色素系追記型DVD媒体が、第1基板と第2基板との間に、少なくとも色素含有記録層と反射層と保護層と接着層とをこの順に有する層構成、及び、少なくとも第1色素含有記録層と第1反射層と第1保護層と接着層と第2保護層と第2反射層と第2色素含有記録層とをこの順に有する層構成、のいずれかを有し、前記色素追記型DVD媒体の少なくとも片方の面に記録再生面を有することを特徴とする。
請求項14記載の発明によれば、色素系追記型DVD媒体が、第1基板と第2基板との間に、少なくとも色素含有記録層と反射層と保護層と接着層とをこの順に有する層構成を有する場合には両面に記録再生面が得られ、少なくとも第1色素含有記録層と第1反射層と第1保護層と接着層と第2保護層と第2反射層と第2色素含有記録層とをこの順に有する層構成を有する場合には片面に記録再生面が得られる。
請求項15記載の発明は、請求項14記載の発明において、前記接着層が、紫外線硬化樹脂を含むことを特徴とする。
請求項15記載の発明によれば、接着層が紫外線硬化樹脂を含むことにより、接着剤を脂塗布した後、紫外線を照射するだけで硬化するので、DVD媒体の耐性が向上して信頼線が向上する。
請求項16記載の発明は、色素系追記型DVD媒体の記録層にパルス光でマークを記録する記録手段と、該記録を再生光で再生する再生手段とを有する記録再生装置であって、前記記録手段は、最短長マークを、パルス先端部が最も高出力化され、パルス後端部が該パルス先端部のパワーより低いパワーで高出力化された1つのパルス光で記録し、2番目以降の長さの各マークを、パルス先端部及びパルス後端部の2カ所が一定時間高出力化され、該パルス先端部のパワーが前記最短長マークのパルス光のパルス後端部のパワーと等しく、該パルス後端部のパワーが前記2番目以降の長さの各マークのパルス光のパルス先端部のパワーより低い1つのパルス光で記録し、前記記録時にパルス後端部以降のクーリングパルスの照射光量を一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を42m/s以上56m/s以下とすることを特徴とする。
請求項16記載の発明によれば、記録時にパルス後端部以降のクーリングパルスの照射光量を一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を所定の値以上とする制御手段を備えたことにより、記録時にパルス光の後端部以降のクーリングパルスの照射光量を一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を所定の値以上とすることにより、パルス光から記録層へのエネルギーが最適化されるので、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる。
請求項17記載の発明は、色素系追記型DVD媒体のウォブルを設けた案内溝を有する基板上に形成された有機色素を主成分とする記録層にパルス光でマークを記録する記録手段と、該記録を再生光で再生する再生手段とを有する記録再生装置であって、前記記録手段は、最短長マークを、パルス先端部が最も高出力化され、パルス後端部が該パルス先端部のパワーより低いパワーで高出力化された1つのパルス光で記録し、2番目以降の長さの各マークを、パルス先端部及びパルス後端部の2カ所が一定時間高出力化され、該パルス先端部のパワーが前記最短長マークのパルス光のパルス後端部のパワーと等しく、該パルス後端部のパワーが前記2番目以降の長さの各マークのパルス光のパルス先端部のパワーより低い1つのパルス光で記録し、前記マーク記録時に、パルス後端部以降のクーリングパルスの照射光量を、一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を42m/s以上56m/s以下とすることを特徴とする。
請求項17記載の発明によれば、記録時にパルス後端部以降のクーリングパルスの照射光量を一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を所定の値以上とする制御手段を備えたことにより、記録時にパルス光の後端部以降のクーリングパルスの照射光量を一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を所定の値以上とすることにより、パルス光から色素系追記型DVD媒体の記録層へのエネルギーが最適化されるので、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる
請求項18記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記記録手段は、前記記録時に、パルス後端部以降の前記クーリングパルスの照射光量を、一定時間0.1mW以下とすることを特徴とする。
請求項19記載の発明は、請求項16から18の何れかに記載の発明において、前記制御手段は、パルス光の後端部以降に前記クーリングパルスを照射する時間を、最短長スペースの1/6〜6/6の長さとすることを特徴とする。
請求項19記載の発明によれば、パルス後端部以降にクーリングパルスを照射する時間を、最短長スペースの1/6〜6/6の長さとすることにより、記録品質を一層向上させることが可能なため、より好ましいクーリングパルス範囲となり、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる。
請求項20記載の発明は、請求項16から19の何れかに記載の発明において、前記制御手段は、直前のスペース長が最短長である最短長マーク及び直前のスペース長が最短長である最短長でないマークを形成する場合に、該最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、最短長でないマークを形成する記録パルスの加熱パルス幅から、該最短長でないマークの記録マーク長と該最短長マークの記録マーク長との差分を引いた加熱パルス幅よりも長く設定し、かつ、直前のスペース長が最短長である第1の最短長マーク及び直前のスペース長が最短長でない第2の最短長マークを形成する場合に、該第1の最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該第2の最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅よりも短く設定することを特徴とする。
請求項20記載の発明によれば、直前のスペース長が最短長であるマークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、そのマークの長さが最短長であるか否かで区別し、最短長マークの加熱パルス幅を最短長でないマークの加熱パルス幅よりも長く設定し、かつ、最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、最短長マークの直前のスペース長が最短長であるか否かで区別し、直前のスペース長が最短であるマークの加熱パルス幅を、直前のスペース長が最短でないマークの加熱パルス幅よりも短く設定することにより、区尾品質な記録、すなわち低ジッタ化が実現できる。この結果、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる。
請求項21記載の発明は、色素系追記型DVD媒体の記録層にパルス光でマークを記録し、該記録を再生光で再生する記録再生方法であって、最短長マークを、パルス先端部が最も高出力化され、パルス後端部が該パルス先端部のパワーより低いパワーで高出力化された1つのパルス光で記録し、2番目以降の長さの各マークを、パルス先端部及びパルス後端部の2カ所が一定時間高出力化され、該パルス先端部のパワーが前記最短長マークのパルス光のパルス後端部のパワーと等しく、該パルス後端部のパワーが前記2番目以降の長さの各マークのパルス光のパルス先端部のパワーより低い1つのパルス光で記録し、前記記録時にパルス後端部以降のクーリングパルスの照射光量を一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を42m/s以上56m/s以下とすることを特徴とする。
請求項21記載の発明によれば、記録時にパルス光の後端部以降のクーリングパルスの照射光量を一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を所定の値以上とすることにより、パルス光から記録層へのエネルギーが最適化されるので、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる。
請求項22記載の発明は、実質的なコンピュータが記録手段に、色素系追記型DVD媒体のウォブルを設けた案内溝を有する基板上に形成された有機色素を主成分とする記録層にパルス光でマークを記録させる処理と、該記録を再生光で再生させる処理とを実行させる記録再生プログラムであって、前記コンピュータに、最短長マークを、パルス先端部が最も高出力化され、パルス後端部が該パルス先端部のパワーより低いパワーで高出力化された1つのパルス光で記録させる処理と、2番目以降の長さの各マークを、パルス先端部及びパルス後端部の2カ所が一定時間高出力化され、該パルス先端部のパワーが前記最短長マークのパルス光のパルス後端部のパワーと等しく、該パルス後端部のパワーが前記2番目以降の長さの各マークのパルス光のパルス先端部のパワーより低い1つのパルス光で記録させる処理と、前記マーク記録時に、パルス後端部以降のクーリングパルスの照射光量を、一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を42m/s以上56m/s以下とする処理とを実行させることを特徴とする。
請求項22記載の発明によれば、記録時にパルス光の後端部以降のクーリングパルスの照射光量を一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を所定の値以上とすることにより、パルス光から色素系追記型DVD媒体の記録層へのエネルギーが最適化されるので、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる。
請求項23記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記コンピュータに、前記記録時に、パルス後端部以降の前記クーリングパルスの照射光量を、一定時間0.1mW以下とするように制御する処理を実行させる記録再生プログラムを記録したことを特徴とする。
請求項24記載の発明は、請求項21から23の何れかに記載の発明において、前記コンピュータに、パルス光の後端部以降に前記クーリングパルスを照射する時間を、最短長スペースの1/6〜6/6の長さとするように制御する処理を実行させる記録制御プログラムを記録したことを特徴とする。
請求項24記載の発明によれば、パルス後端部以降にクーリングパルスを照射する時間を、最短長スペースの1/6〜6/6の長さとすることにより、記録品質を一層向上させることが可能なため、より好ましいクーリングパルス範囲となり、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる。
請求項25記載の発明は、請求項21から24の何れかに記載の発明において、前記コンピュータは、直前のスペース長が最短長である最短長マーク及び直前のスペース長が最短長である最短長でないマークを形成する場合に、該最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、最短長でないマークを形成する記録パルスの加熱パルス幅から、該最短長でないマークの記録マーク長と該最短長マークの記録マーク長との差分を引いた加熱パルス幅よりも長く設定し、かつ、直前のスペース長が最短長である第1の最短長マーク及び直前のスペース長が最短長でない第2の最短長マークを形成する場合に、該第1の最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該第2の最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅よりも短く設定することを特徴とする。
請求項25記載の発明によれば、直前のスペース長が最短長であるマークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、そのマークの長さが最短長であるか否かで区別し、最短長マークの加熱パルス幅を最短長でないマークの加熱パルス幅よりも長く設定し、かつ、最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、最短長マークの直前のスペース長が最短長であるか否かで区別し、直前のスペース長が最短であるマークの加熱パルス幅を、直前のスペース長が最短でないマークの加熱パルス幅よりも短く設定することにより、区尾品質な記録、すなわち低ジッタ化が実現できる。この結果、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる。
請求項26記載の発明は、実質的なコンピュータが記録手段に、色素系追記型DVD媒体の記録層にパルス光でマークを記録させる処理と、再生手段に該記録を再生光で再生させる処理とを実行させる記録再生プログラムであって、前記コンピュータに、最短長マークを、パルス先端部が最も高出力化され、パルス後端部が該パルス先端部のパワーより低いパワーで高出力化された1つのパルス光で記録する処理、2番目以降の長さの各マークを、パルス先端部及びパルス後端部の2カ所が一定時間高出力化され、該パルス先端部のパワーが前記最短長マークのパルス光のパルス後端部のパワーと等しく、該パルス後端部のパワーが前記2番目以降の長さの各マークのパルス光のパルス先端部のパワーより低い1つのパルス光で記録する処理、前記記録時にパルス後端部以降のクーリングパルスの照射光量を一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を42m/s以上56m/s以下とする処理を実行させる記録再生プログラムを記録したことを特徴とする。
請求項26記載の発明によれば、記録時にパルス光の後端部以降のクーリングパルスの照射光量を一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を所定の値以上とすることにより、パルス光から記録層へのエネルギーが最適化されるので、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる。
請求項27記載の発明は、実質的なコンピュータが記録手段に、色素系追記型DVD媒体のウォブルを設けた案内溝を有する基板上に形成された有機色素を主成分とする記録層にパルス光でマークを記録させる処理と、該記録を再生光で再生させる処理とを実行させる記録再生プログラムであって、前記コンピュータに、最短長マークを、パルス先端部が最も高出力化され、パルス後端部が該パルス先端部のパワーより低いパワーで高出力化された1つのパルス光で記録させる処理と、2番目以降の長さの各マークを、パルス先端部及びパルス後端部の2カ所が一定時間高出力化され、該パルス先端部のパワーが前記最短長マークのパルス光のパルス後端部のパワーと等しく、該パルス後端部のパワーが前記2番目以降の長さの各マークのパルス光のパルス先端部のパワーより低い1つのパルス光で記録させる処理と、前記マーク記録時に、パルス後端部以降のクーリングパルスの照射光量を、一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を42m/s以上56m/s以下とする処理とを実行させる記録再生プログラムを記録したことを特徴とする。
請求項27記載の発明によれば、記録時にパルス光の後端部以降のクーリングパルスの照射光量を一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を所定の値以上とすることにより、パルス光から色素系追記型DVD媒体の記録層へのエネルギーが最適化されるので、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる。
請求項28記載の発明は、請求項26または27記載の発明において、前記前記コンピュータに、前記記録時に、パルス後端部以降の前記クーリングパルスの照射光量を、一定時間0.1mW以下とするように制御する処理を実行させる記録再生プログラムを記録したことを特徴とする。
請求項29記載の発明は、請求項26から28の何れかに記載の発明において、前記コンピュータは、パルス光の後端部以降に前記クーリングパルスを照射する時間を、最短長スペースの1/6〜6/6の長さとすることを特徴とする。
請求項29記載の発明によれば、パルス後端部以降にクーリングパルスを照射する時間を、最短長スペースの1/6〜6/6の長さとすることにより、記録品質を一層向上させることが可能なため、より好ましいクーリングパルス範囲となり、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる。
請求項30記載の発明は、請求項26から29の何れかに記載の発明において、前記コンピュータは、直前のスペース長が最短長である最短長マーク及び直前のスペース長が最短長である最短長でないマークを形成する場合に、該最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、最短長でないマークを形成する記録パルスの加熱パルス幅から、該最短長でないマークの記録マーク長と該最短長マークの記録マーク長との差分を引いた加熱パルス幅よりも長く設定し、かつ、直前のスペース長が最短長である第1の最短長マーク及び直前のスペース長が最短長でない第2の最短長マークを形成する場合に、該第1の最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該第2の最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅よりも短く設定することを特徴とする。
請求項30記載の発明によれば、直前のスペース長が最短長であるマークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、そのマークの長さが最短長であるか否かで区別し、最短長マークの加熱パルス幅を最短長でないマークの加熱パルス幅よりも長く設定し、かつ、最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、最短長マークの直前のスペース長が最短長であるか否かで区別し、直前のスペース長が最短であるマークの加熱パルス幅を、直前のスペース長が最短でないマークの加熱パルス幅よりも短く設定することにより、区尾品質な記録、すなわち低ジッタ化が実現できる。この結果、高線速記録を行う際に、良好な記録波形を得ることができる。
本発明によれば、色素系追記型DVD媒体に対し、何れの線速度でも低ジッタ、低エラー率な記録が可能であり、DVD−Rで用いているランドプリピットフォーマットよりも簡単に製造可能な高周波ウォブルフォーマットでデータ部の書き足しを効率良く実施できる。しかも、現在、大量に製造されているCD−R、CD−RW(ReWritable:書き換え型)とほぼ同一フォーマットの色素系追記型DVD媒体に対して記録が可能である。
本発明に係る一実施形態について述べる。
本発明に係る第1の実施形態は、基本的な最適パルス照射パターンである。
最短長マークのパルス先端部が高出力化されており、短い方から2番目以降の長さのマークについて、パルスの先端部と後端部を上乗せパワーを加えて高出力化するものである。最短長マークのパルス先端が高出力化するパルスの長さとしては、基本クロック周期Tの0.3倍〜1.5倍、すなわち、0.3T〜1.5Tの範囲が特に好ましく、0.2T〜2.0Tの範囲でも実施可能である。
また短い方から2番目以降マークの先端、後端部を高出力化する長さとしては、0.5T〜2Tの範囲が特に好ましく、0.2T〜2.5Tの範囲でも実施可能である。更に、最短長マークのパルス先端とそれ以外のマークのパルス先端と後端部が高出力化されており、その最短長マークのパルス後端部光量と、短い方から2番目以降のマークのパルス先端部光量が等しい。
最短長マークのパルス先端の先端高出力部パワーをW0、最短長マークのパルス後端部のパワーと短い方から2番目以降マークのパルス先端部のパワーをW1、短い方から2番目以降マークのパルス後端部のパワーをW2として、短い方から2番目以降マークのパルス上乗せ無しパワーをW3とすると、各パワーの比率としてはW0/W1=1.01〜2.00の範囲で採用可能であるが、好ましくは1.02〜1.50の範囲である。
一方、W2/W3は1.05〜3.00の範囲で採用可能であるが、好ましくは1.08〜2.00の範囲である。さらに、W1/W2は1.01〜2.00の範囲で採用可能であるが、好ましくは1.02〜1.50の範囲である。
本発明に係る第2の実施形態は、各パルスの後端部以降に設けるクーリングパルスの好ましい照射条件を規定したものであり、クーリングパルスを照射する時間は、最短スペース長の1/6〜6/6の長さとすることが好ましく、この範囲を外れると本発明の効果を得難くなる。
上記のようなパルス波形を選択することにより、特に高線速記録において低ジッタで良好な記録が可能となる。
色素系の光記録媒体は、高線速化を実現しようとすると記録パワーを大きくしなければならず、その結果マーク間の熱干渉が一層起こり易くなる。
そこで、マークを形成する際のマークエッジ切れを良好にするために本発明が有効となる。従来技術で記録を行うと、最も低いジッタが得られるパワーとエラーが最小となるパワーにズレが生じてパワーマージンが減少する。具体的には記録先速度が42m/s以上84m/sの高線速記録においては最も低いジッタが得られる記録パワーでは記録信号のアシンメトリがマイナス側になる傾向が現れ、エラー測定では如何に低ジッタといえどもエラーが出易くなってしまう。例えば、アシンメトリがマイナスで低ジッタ、低エラーであっても、媒体、ドライブの経年変化等で、アシンメトリがゼロ付近で記録された媒体よりはエラーが発生し易い。
ここで、アシンメトリとは、RF信号(ピックアップの出力)において、信号の対称性がくずれ、データの判定すべきレベルが中心からずれたときのずれ量を全体の振幅の比で表したものである。このずれはディスクやピックアップの性能により発生する。通常、装置の判定レベルは回路構成上、信号の中心レベルで行われるので、アシンメトリが多いとエラーレート(ジッタ)が増加する。
本発明に係る第2の実施形態は、この低アシンメトリ問題を解決すべくなされたものである。
また、1マークを複数パルス光(マルチパルス)で書き込む場合においても、パルス光を最適化すれば、上述の低アシンメトリ問題を解決することは可能であるが、複数のパルス光を用いるため、パルス光の立ち上がり、立ち下がり時間にばらつきを生じた際に記録品質自体がばらつく可能性がある。このばらつきは高線速記録になるほど発生し易くなることは言うまでもない。
これに対し、本発明に係る実施形態2は、1マーク当り1パルス光で記録するため、マルチパルス光記録に比べて記録品質のばらつきが少ない記録方法を提供できる利点がある。また、書き込み中のアドレス検出においては、マルチパルス法よりも単純な記録波形であるため記録時の光量を平均化し易く、スペース部の反射光量だけでなくマーク部の光量も平均化してアドレス検出することが可能となり、パルスの後端に0.1mW以下のクーリングパルスを設けてもアドレス検出を比較的容易に実施できる利点を有する。
本発明に係る実施形態2においては、記録先速度が42m/s以上の高線速記録における記録品質の向上が大きな課題であるが、高速での記録は最短長マークをいかに均一に形成するかが記録品質に大きく寄与する。
そこで本発明に係る実施形態3は、最短長マークを形成するパルスの特に先端部を高出力化することによりマーク形成を均一、かつ確実に形成するように最短長マーク形成品質の向上を計ったものである。また、短い方から2番目以降のマークのパルス先端部も高出力化し、さらに後端部を先端部より低いレベルで高出力化することで記録品質の向上を計っている。短い方から2番目以降のマークのパルス後端部の高出力化をするとアシンメトリ改善効果に寄与する。言い換えると、短い方から2番目以降のマークを形成する場合はパルス先端部のみをかさ上げすると、ジッタは改善できるが、本発明の目的である低アシンメトリ問題改善には少なくとも後端部をかさ上げする事が有効である。
本発明に係る第1、第2、第3の実施形態に該当する記録レーザ光の波形の一例を図4、図5に示す。
図4において、上段はスペースとマークとの関係を示し、中段は直前のスペース長psが3Tに等しい場合の記録レーザ光の波形を示し、下段はpsが3Tより大きい場合の記録レーザ光の波形を示し、各段の横軸は時間を示す。
例えば、psが3Tで、記録マーク長cmが3Tの記録レーザ光は、パルスパワーW0で0.80T、パルスパワーW1で1.15T照射した後、所定期間クーリングエリア(冷却期間)を設け、psが3Tより長く、cmが4Tより長い記録レーザ光は、パルスパワーW0で1.20T、パルスパワーW3で(n−4)×1.00T+1.05T、パルスパワーW2で0.70T照射した後、所定期間クーリングエリアを設けることを示す。
図5において、上段はスペースとマークとの関係を示し、中段はpsが3Tに等しい場合の記録レーザ光の波形を示し、下段はpsが3Tより大きい場合の記録レーザ光の波形を示し、各段の横軸は時間を示す。
また、熱干渉の影響を考慮して、直前のスペース長が最短長であるマークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、マークの長さが最短長であるか否かで区別し、最短長マークの加熱パルス幅を最短長でないマークの加熱パルス幅よりも長く設定することで、より低ジッタな記録が実現できる。更に、最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、最短長マークの直前のスペース長が最短長であるか否かで区別し、直前のスペース長が最短であるマークの加熱パルス幅を、直前のスペース長が最短でないマークの加熱パルス幅よりも短く設定することで、一層低ジッタな記録が実現できる。
上記加熱パルス幅を短く設定するための補正量(長さ)は、0.02T〜0.10Tの範囲が特に好ましい。形成されるマークの直前のスペース長が最短長である場合に、そのマークを形成するパルスのパルス幅が他のマークの場合と略等しいと、熱干渉により直前のスペース長が短くなり、ジッタが若干悪化する。
そこで、このような場合のみ、マークを記録するための加熱パルス幅を短くすると効果がある。パルス幅を短くする場合は加熱パルスの前エッジを短くすることが効果的なのは言うまでもない。また、形成されるマークの直前のスペース長が最短長であるとき、そのマークを形成するパルスの加熱パルス幅が0.10Tよりも短いと、マーク長自身が短くなり過ぎるので好ましくない。最短長マークの加熱パルス幅を他のマークの場合よりも長く設定する際の補正量(長さ)は、0.05T〜0.25Tが好ましい。
特に記録線速度が大きくなると最短長マークが形成し難くなるため、上記の範囲で補正して最短長マークのパルス幅を長くする。
次に、記録層に必要な項目として光学特性が挙げられる。
光学特性としては、記録再生波長近傍の長波長近傍の波長域の光、即ち記録光及び再生光の波長±5nmの波長域の光に対する記録層単層の屈折率nが1.5≦n≦3.0であり、消衰係数kが0.02≦k≦0.2の範囲にあることが好ましい。
nが1.5未満の場合には、十分な光学的変化を得難く記録変調度が低くなるため好ましくなく、nが3.0を越えると、波長依存性が高くなり過ぎ、記録再生波長領域であってもエラーとなってしまうため好ましくない。
また、kが0.02未満の場合には、記録感度が悪くなるため好ましくなく、kが0.2を越えると、50%以上の反射率を得ることが困難となるので好ましくない。なお、DVDは、再生専用機では650nm付近で規格化されているが、記録型媒体の記録光の波長はオーサリング専用媒体の635nmの他に、一般用途として650〜660nmで規格化されている。
しかしながら、これらの波長はあくまで中心波長であり、LD(Laser Diode:レーザダイオード)の製造のバラツキで短波長側、長波長側に振れる。またLDは、その特性上、一般的に温度が上昇すると波長が長波長側にシフトする。本発明に係る実施形態は上記波長域を含む600nm〜720nmの記録波長で実施可能な方法である。
次に、基板に設ける蛇行した案内溝のウォブル特性について述べるが、ウォブル周波数を特定するためのTは基本クロック周期であり、DVD(4.7GB)媒体であれば、約0.133μm、時間にして約38nsecである。
通常、ウォブルの周波数帯としては150T〜400T相当が用いられているが、この周波数帯は、周波数変調にしろ位相変調にしろデータの書き足しをする場合にウォブルの周波数が低すぎて、前データと書き足しデータとの間がかなり空いてしまい高密度記録には向かない。これに対しDVD−RではLPPを設け、このLPP信号によりデータの書き込む位置を制御している。
しかしながら、LPP方式ではLPPの信号振幅が小さ過ぎるとLPPが良好に読み出せず、逆にLPPが大き過ぎると今度はLPP信号自体が書き込みデータへ漏れ込んでデータエラーが多発するという不具合が生じるため、LPPには、0.16≦LPPb≦0.32、好ましくは0.18≦LPPb≦0.26という制約が生じ、スタンパ作成の際、ランドのカット幅を微細に制御しなくてはならない。
これに対し、高周波ウォブルにすればLPPは必要なくなり、ウォブルを変調して同期をとるため、LPP方式の様にデータエラーが多発するような事態には至らない。
本発明に係る実施形態4で規定するように、高周波ウォブルの好ましい周波数は4T〜96Tである。
周波数は4Tより小さいと高すぎて検出し難くなり、回転制御やアドレス検知信頼性の点でも問題がある。
一方、周波数が96Tより大きいと低すぎて、データを追記書きする際の継ぎ目に間隔が開きすぎ、容量の低下やデータ処理速度低下等の問題を生じる。
本発明に係る実施形態が対象とするDVD媒体のウォブルの振幅は、適当なフィルター、例えば4MHzのハイパスフィルターや30kHzのロウパスフィルターを通した信号のウォブル振幅(Wo)と、適当なフィルター、例えば30kHzのフィルターを通したプシュプル信号(PP)の比Wo/PPが、0.1≦Wo/PP≦0.4を満足するようなものであれば、本発明の目的であるウォブルでの同期合わせは容易であり、更に好ましくは0.15≦Wo/PP≦0.30の範囲である。
Wo/PPの値が0.1未満では同期をとるのに不十分な信号強度であり、0.4を越えるとデータ部エラーが増えてくる傾向にある。
但し、LPP方式に比べ、LPPが大きな媒体のデータエラー発生への影響度は小さくウォブル振幅の増加に伴うデータエラーは緩やかである。
更にスタンパを作成する際、LPP方式のLPPカット幅を前述した0.16〜0.32の範囲内にするには高度なカット幅制御技術を必要とするが、本発明に係る実施形態の高周波ウォブル方式においては高周波発生源とウォブルの振り量の大きさ(ウォブル振り量を制御する回路で振り量は任意に再現性よく作成できる)を管理しさえすれば目的が達成されるため、スタンパの歩留まりや、媒体の歩留まりを飛躍的に向上させることができる。
また、上記のフォーマットを有する基板の溝形状としては、有機色素を用いて溶剤塗工法により記録層を形成する場合を例にとると、好ましい溝深さは1000Å〜2500Åであり、更に好ましくは1500Å〜2000Åである。溝深さが1000Å未満ではプシュプル信号が充分にとれずトラッキング制御ができない。また、2500Åを越えると基板成形の際に転写性が甘くなるため好ましくない。更に、色素記録層を設けた場合の色素溝深さはウォブル周波数をmT(mは自然数)とし、色素溝深さをd1とした時に1200≦d1×m≦160000の範囲にあることが好ましい。
d1×mが1200を下回ると充分な差信号が得られず、記録再生時に充分なトッラキングが行えないし、d1×mが160000を上回ると逆に発振してしまうためやはりトラッキングには好ましくなく、更に前述した基板成形の転写限界に起因する基板溝深さの限界もあって、実質的には160000を上回ることは出来ない。
また、記録密度4GB〜5GBの容量を確保するためにトラックピッチは0.64μm〜0.8μm程度が必要である。溝幅に関しては、記録材料によって異なるが、ほぼ全ての有機材料において、半値幅0.18μm〜0.40μmの幅で適用できる。
次に、本発明の対象となる色素系追記型DVD媒体の層構成、各層の必要特性及び構成材料の実施形態について説明する。
〔基板〕
基板は、基板側から記録再生を行なう場合には使用レーザに対して透明でなければならないが、記録層側から記録再生を行なう場合には透明である必要はない。
基板材料としては、例えばポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などのプラスチック、或いは、ガラス、セラミック、金属などを用いることができる。
なお、基板の表面にはトラッキング用の案内溝や案内ピット、更にアドレス信号などのプリフォーマットが形成されていても良い。
〔記録層〕
記録層はレーザ光の照射により何らかの光学的変化を生じさせ、その変化により情報を記録するものであり、その材料としては有機色素を主成分とするものを用いる。
ここで、主成分とは、記録再生に必要十分な量の有機色素を含有することを意味するが、通常は、必要に応じて適宜添加する少量の添加剤を除き、有機色素のみを用いる。
有機色素の例としては、アゾ系、ホルマザン系、ジピロメテン系、(ポリ)メチン系、ナフタロシアニン系、フタロシアニン系、テトラアザポルフィリン系、スクアリリウム系、クロコニウム系、ピリリウム系、ナフトキノン系、アントラキノン系(インダンスレン系)、キサンテン系、トリフェニルメタン系、アズレン系、テトラヒドロコリン系、フェナンスレン系、トリフェノチアジン系色素、或いはそれらの金属錯体などが挙げられる。中でも好ましいのは、アゾ(金属キレート)色素、ホルマザン(金属キレート)色素、スクアリリウム(金属キレート)色素、ジピロメテン(金属キレート)色素、トリメチンシアニン色素、テトラアザポルフィリン色素である。
上記色素は熱分解特性として、分解開始温度100℃〜360℃のものが好ましく、特に100℃〜350℃のものが好ましい。分解開始温度が360℃を越えると記録時のピット形成がうまく行われずジッタ特性が悪くなる。また、100℃未満であるとディスクの保存安定性が悪化する。
上記色素には光学特性、記録感度、信号特性などの向上の目的で他の有機色素、金属、金属化合物を混合してもよく、或いは色素層と他の有機色素、金属、金属化合物からなる層を積層しても良い。このような金属、金属化合物の例としては、In、Te、Bi、Se、Sb、Ge、Sn、Al、Be、TeO2、SnO、As、Cdなどが挙げられ、それぞれを分散混合するか或いは積層して用いることができる。
更に、上記染料中に高分子材料、例えばアイオノマー樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル系樹脂、天然高分子、シリコーン、液状ゴムなどの種々の材料、或いはシランカップリング剤などを分散混合しても良いし、特性改良の目的で安定剤(例えば遷移金属錯体)、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤などを一緒に用いることも出来る。
記録層の形成は、蒸着、スパッタリング、CVD、溶剤塗布などの通常の手段によって行うことができる。塗布法を用いる場合には、上記染料などを有機溶剤に溶解し、スプレー、ローラーコーティグ、ディッピング、スピンコーティングなどの慣用のコーティング法によって行うことが出来る。
用いられる有機溶媒としては一般にメタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類;クロロホルム、塩化メチレン、ジクロルエタン、四塩化炭素、トリクロルエタンなどの脂肪族ハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、キシレン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼンなどの芳香族類;メトキシエタノール、エトキシエタノールなどのセロソルブ類;ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの炭化水素類などが挙げられる。
記録層の膜厚は100Å〜10μm、好ましくは200Å〜2000Åが適当である。
〔下引き層〕
下引き層は、(1)接着性の向上、(2)水又はガスなどのバリアー、(3)記録層の保存安定性の向上、(4)反射率の向上、(5)溶剤からの基板の保護、(6)案内溝、案内ピット、プレフォーマットの形成などの目的で設けられる。
(1)の目的に対しては、アイオノマー樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル樹脂、天然樹脂、天然高分子、シリコーン、液状ゴムなどの種々の高分子化合物、又はシランカップリング剤などを用いることができる。
(2)及び(3)の目的に対しては、上記高分子材料以外に、SiO、MgF、SiO2、TiO、ZnO、TiN、SiNなどの無機化合物を用いることができ、更に、Zn、Cu、Ni、Cr、Ge、Se、Au、Ag、Alなどの金属又は半金属を用いることができる。
(3)の目的に対しては、Al、Au、Ag等の金属や、メチン染料、キサンテン系染料などからなる金属光沢を有する有機薄膜を用いることができる。(5)及び(6)の目的に対しては、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、熱可塑性樹脂などを用いることができる。下引き層の膜厚としては、0.01μm〜30μm、好ましくは、0.05μm〜10μmが適当である。
〔反射層〕
反射層の材料としては、Au、Ag、Cr、Ni、Al、Fe、Snなどの単体で高反射率の得られる腐食され難い金属や半金属が挙げられるが、反射率や生産性の点からAu、Ag、Alが特に好ましい。また、これらの金属や半金属は単独で使用しても2種以上の合金として使用しても良い。膜形成法としては蒸着、スッパタリングなどが挙げられ、膜厚としては、50Å〜5000Å、好ましくは、100Å〜3000Åである。
〔保護層、基板面ハードコート層〕
層及び基板面ハードコート層は、
(1)記録層(反射吸収層)の傷、ホコリ、汚れ等からの保護、
(2)記録層(反射吸収層)の保存安定性の向上、
(3)反射率の向上等を目的として使用される。これらの目的に対しては、前記下引き層と同じ材料を用いることができる。また、ポリメチルアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、天然ゴム、スチレンブタジエン樹脂、クロロプレンゴム、ワックス、アルキッド樹脂、乾性油、ロジン等の熱軟化性、熱溶融性樹脂などの有機材料を用いることもできる。最も好ましいのは生産性に優れた紫外線硬化樹脂である。保護層又は基板面ハードコート層の膜厚は、0.01μm〜30μm、好ましくは0.05μm〜10μmである。上記下引き層、保護層及び基板面ハードコート層には、記録層の場合と同様に安定剤、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤等を含有させることができる。
〔保護基板〕
保護基板は、保護基板側からレーザ光を照射する場合には、使用レーザ光に対して透明でなければならないが、単なる保護板として用いる場合には透明でなくてもよい。使用可能な保護基板材料は前記基板材料と全く同じであり、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂などのプラスチック、ガラス、セラミック、又は金属などを用いることができる。
〔接着層〕
接着層の材料としては、2枚の記録媒体を接着できる材料なら何でもよく、生産性を考慮すると、紫外線硬化型接着剤又はホットメルト型接着剤が好ましい。
図1(a)は本発明に係る記録再生装置に用いられる片面単層型の色素系追記型DVD媒体の構成図であり、図1(b)は本発明に係る記録再生装置に用いられる片面単層型の色素系追記型DVD媒体の他の構成図であり、図1(c)は本発明に係る記録再生装置に用いられる片面単層型の色素系追記型DVD媒体のさらに他の構成図である。
図1(a)に示す色素系追記型DVD媒体は、基板1の一方(図では上側)の面上に、色素含有記録層2、反射層6及び保護層4を順次積層したものである。
図1(b)に示す色素系追記型DVD媒体は、基板1の一方(図では上側)の面上に、色素含有記録層2、反射層6、保護層4、接着層8及び保護基板7を順次積層したものである。
図1(c)に示す色素系追記型DVD媒体は、基板1の一方(図では上側)の面上に、下引き層3、色素含有記録層2、反射層6、保護層4、接着層8及び保護基板7を順次積層し、基板1の他方(この場合下側)の面上に基板面ハードコート層5を積層したものである。
図2は本発明に係る記録再生装置に用いられる両面型の色素系追記型DVD媒体の構成図である。
図2に示す色素系追記型DVD媒体は、第1基板21の一方(図では上側)の面上に、第1色素含有記録層22、第1反射層26、第1保護層24、接着層40、第2保護層34、第2反射層36、第2色素含有記録層32及び第2基板31を順次積層したものである。
図3は本発明に係る記録再生装置に用いられる片面2層型の色素系追記型DVD媒体の構成図である。
図3に示す色素系追記型DVD媒体は、第1基板101の一方(図では上側)の面上に、第1色素含有記録層102、第1反射層103、第1保護層104、中間層300、第2保護層204、第2色素含有記録層203、第2反射層202及び第2基板201を順次積層したものである。
第1色素含有記録層102、第1反射層103及び第1保護層104で第1情報層100が構成され、第2保護層204、第2色素含有記録層203及び第2反射層202で第2情報層200が構成されている。
光の入射方向は矢印で示すように第1基板101の他方(この場合下側)の面からの方向となる。
〔記録再生〕
大容量の情報を記録する装置として、光ディスクが使用されているが、光ディスクは通常、光ディスクドライブ(記録再生装置)によって記録再生される。
ここで、光ディスクとドライブ構成について、概略を説明する。DVD−RAM・WO(Write Once)、DVD−R、DVD+RとDVD−RAM(Random Access Memory)、DVD−RW、DVD+RWディスクは、書き込みが可能な(記録可能な)DVD(Digital Versatile Disc)である。前者のDVD−RAM・WO、DVD−R、DVD+Rは、1回だけ書き込みが可能なDVDである(なお、DVD Write Onceともいわれている)。また、後者のDVD−RAM、DVD−RW、DVD+RWは、複数回の書き込みが可能なDVDである。これらのDVD+RやDVD+RWディスク等、すなわち、光ディスクは、次の図6のようなドライブによって情報の記録再生が行われる。
図6は、光ディスクドライブについて、その要部構成の一例を示す機能ブロック図である。
同図において、11は光ディスク、12は光ディスク11を回転させるスピンドルモータ、13は光ディスク11にレーザ光LBを照射もしくは反射光を受光すると共に、光ディスク11の径方向に移動させる光ピックアップ、14はスピンドルモータ12及び光ピックアップ13の移動用のシークモータ(図示せず)を駆動するモータドライバ、15は光ピックアップ13からの光信号を増幅するリードアンプ、16は光ピックアップ13の図示しないヘッドの位置を制御するサーボ手段、17はDVDからの信号をデコードするDVDデコーダ、18はADIPデコーダ、19は光ピックアップ13のヘッドに用いられる半導体レーザを制御するレーザコントローラ、20はDVDへの信号をエンコードするDVDエンコーダ、21はDVD−Rへの信号をエンコードするDVD−ROMエンコーダ、22はバッファRAM、23はバッファRAM22を制御するバッファマネージャ、24はDVD−ROMからの信号をデコードするDVD−ROMデコーダ、25はATAPI/SCSIインターフェース、26はディジタル形式の信号をアナログ形式の信号に変換するD/Aコンバータ、27はROM、28は記録再生装置を統括制御するCPU、29はRAMを示し、Audioはオーディオ出力信号を示す。
この図6において、矢印はデータが主に流れる方向を示しており、また、図を簡略化するために、図6の各ブロックを制御するCPU28には、太線のみを付けて各ブロックとの接続を省略している。ROM27には、CPU28にて解読可能なコードで記述された制御プログラムが格納されている。なお、光ディスクドライブの電源がオン状態になると、前記プログラムは不図示のメインメモリにロードされ、前記CPU28はそのプログラムに従って上記各部の動作を制御するとともに、制御に必要なデータ等を一時的にRAM29に保存する。
光ディスクドライブの構成と動作は、次のとおりである。
光ディスク11は、スピンドルモータ12によって回転駆動される。このスピンドルモータ12は、モータドライバ14とサーボ手段16とにより、線速度または角速度が一定になるように制御される。この線速度又は角速度は、階段的に変更することが可能である。
光ピックアップ13は、図示されない半導体レーザ、光学系、フォーカスアクチュエータ、トラックアクチュエータ、受光素子およびポジションセンサを内蔵しており、レーザ光LBを光ディスク1に照射する。また、この光ピックアップ13は、シークモータによってスレッジ方向への移動が可能である。
これらのフォーカスアクチュエータ、トラックアクチュエータ、シークモータは、受光素子とポジションセンサから得られる信号に基いて、モータドライバ14とサーボ手段16により、レーザ光LBのスポットが光ディスク11上の目的の場所に位置するように制御される。
リード時には、光ピックアップ13によって得られた再生信号が、リードアンプ15で増幅されて2値化された後、DVDデコーダ7に入力される。入力された2値化データは、このDVDデコーダ7において、8/16復調される。
なお、記録データは、8ビットずつまとめられて変調(8/16変調)されており、この変調では、8ビットを16ビットに変換している。この場合に、結合ビットは、それまでの「1」と「0」の数が平均的に等しくなるように付けられる。これを「DC成分の抑制」といい、DCカットされた再生信号のスライスレベル変動が抑圧される。
復調されたデータは、デインターリーブとエラー訂正との処理が行われる。その後、このデータは、DVD−ROMデコーダ24へ入力され、データの信頼性を高めるために、さらに、エラー訂正の処理が行われる。
このように2回のエラー訂正の処理が行われたデータは、バッファマネージャ23によって一旦バッファRAM22に蓄えられ、セクタデータとして揃った状態で、ATAPI/SCSIインターフェース25を介して、図示しないホストコンピュータへ一括して転送される。
なお、音楽データの場合には、DVDデコーダ7から出力されたデータが、D/Aコンバータ26へ入力され、アナログのオーディオ出力信号Audioとして取り出される。また、ライト時には、ATAPI/SCSIインターフェース25を通して、ホストコンピュータから送られてきたデータは、バッファマネージャ23によって一旦バッファRAM22に蓄えられる。
その後ライト動作が開始されるが、この場合には、その前にレーザスポットを書き込み開始地点に位置させる必要がある。この地点は、DVD+RW/+Rでは、予め光ディスク1上にトラックの蛇行により刻まれているウォブル信号によって求められる。
なお、上記地点はDVD−RW/−Rではウォブル信号の代わりにランドプリピット、DVD−RAM/RAM・WOではプリピットによって求められる。
DVD+RW/+Rディスクにおけるウォブル信号には、ADIP(ADress In Pre-groove)と呼ばれるアドレス情報が含まれており、この情報が、ADIPデコーダ18によって取り出される。また、このADIPデコーダ18によって生成される同期信号は、DVDエンコーダ20へ入力され、光ディスク11上の正確な位置へのデータの書き込みを可能にしている。バッファRAM22のデータは、DVD−ROMエンコーダ21やDVDエンコーダ20において、エラー訂正コードの付加や、インターリーブが行われ、レーザコントローラ19、光ピックアップ13を介して、本発明の記録波形にて光ディスク11に記録される。
すなわち、ウォブルを有した追記型DVD媒体に対し、最短長マークを、の先端部パルスが最も高出力化された1つのパルス光で記録し、2番目以降の長さのマークを、パルス先端部と後端部の2カ所が一定時間高出力化され、先端部パワーは最短マークの後端部パルスパワーと等しく、後端部パワーは先端部パワよりさらに低いパルス光でマークを記録し、記録を再生光で再生するに当たり、記録マーク記録時において、パルス後端部以降のクーリングパルスの照射光量を、一定時間0.1mW以下にすることで高線速における、高品質記録が実現可能である。
また、パルス後端部以降のクーリングパルスを照射する時間を、再短長スペースの1/6〜6/6の長さとすることで記録品質を一層向上可能で、より好ましいクーリングパルス範囲と言える。
さらに、本発明に係る実施形態の記録波形は直前のスペース長が最短長であるマークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、マークの長さが最短長であるか否かで区別し、最短長マークの加熱パルス幅を最短長でないマークの加熱パルス幅よりも長く設定し、かつ、最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、最短長マークの直前のスペース長が最短長であるか否かで区別し、直前のスペース長が最短であるマークの加熱パルス幅を、直前のスペース長が最短でないマークの加熱パルス幅よりも短く設定することでも、高品質な記録すなわち、低ジッタ化が実現できる。
また、アドレス情報を得る方式はランドプリピットやプリピットからアドレス情報を得る構成であっても良い。
図7は図6に示す光ディスクドライブを使用した情報処理装置の概略図である。
情報処理装置は、制御装置12、インターフェース14、記録装置16、入力装置11及び表示装置13などを備えている。制御装置12は、CPU(中央処理装置、マイクロコンピュータ)、メインメモリ(何れも図示せず)などを含んで構成され、ホストコンピューターの全体を制御する。
インターフェース14は、光ディスクドライブ15(図5参照)との双方向の通信インターフェースであり、ATAPI及びSCSI等の標準インターフェースに準拠している。インターフェース14は前述した光ディスクドライブ15のインターフェース25と接続されている。
なお、各インターフェース間の接続形態は、通信ケーブル(例えばSCSIケーブル)などの通信線を用いたケーブル接続だけでなく、赤外線などを利用したワイヤレス接続であっても良い。記録装置16(HDD、ハードディスク)には、制御装置12のマイクロコンピュータで解読可能なコードで記述されたプログラムが格納されている。
また、情報処理装置の駆動電源がオン状態になると、上記プログラムは制御装置12のメインメモリにロードされる。表示装置13は、例えばCRT、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)などの表示部(図示省略)を備え、制御装置12からの各種情報を表示する。入力装置11は、例えばキーボード、マウス、ポインティングデバイスなどのうち少なくとも1つの入力媒体(図示省略)を備え、ユーザから入力された各種情報を制御装置12に通知する。
なお、入力媒体からの情報はワイヤレス方式で入力されても良い。また、表示装置と入力装置とが一体化したものとして、例えばタッチパネル付きCRTなどがある。また、情報処理装置はオペレーティングシステム(OS)を搭載している。そして、情報処理装置を構成する全てのデバイスはOSによって管理されているものとする。
尚、上述した各実施形態は、本発明の好適な実施例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々変形することが可能である。
また、上述した実施形態としての方法や装置等を実現するための処理手順を有するプログラムやプログラムを記録媒体(記録装置16が記録媒体読み取り装置である場合)に記録することにより、本発明の実施形態による各機能を、その記録媒体から記録装置16を介して供給されるプログラムによって、制御装置12を構成するCPUに処理を行わせて実現させることが可能である。
すなわち、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体及びその記録媒体から読み出された信号は本発明を構成することになる。
この記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性メモリカード、ROM、EEPROM等を用いてよい。
溝深さが1650Åで、半値幅が0.39μmで、トラックピッチが0.74μmで、ウォブル周波数32T相当を有する厚さ0.6mm、外径120mmの射出成形ポリカーボネート基板を準備する。
このポリカーボネート基板上に、化学式1で示す化合物と化学式2で示す化合物とを重量比で70:30に秤量し、2,2,3,3,−テトラフルオロ−1−プロパノールで溶解し、スピンナー塗布し、厚さ700Åの有機色素層を形成する。
Figure 0004461063
Figure 0004461063
この有機色素層を形成したポリカーボネート基板を90℃で30分乾燥した後、次いでスパッタ法により銀1100Åの反射層を設け、更にその反射層の上にアクリル系フォトポリマーにて5μmの保護層を設ける。
保護層を設けた後、厚さ0.6mm、外径120mmの射出成形ポリカーボネート平板基板をアクリル系フォトポリマーにて接着し記録媒体とした。
<記録再生条件>
上記光記録媒体に対し、発振波長が660nmで、ビーム径が0.9μmの半導体レーザ光を用い、トラッキングしながらEFM信号(最小ピット長約0.4μm)を、表2に示す記録条件と記録線速とでBottom Jitter(ボトム・ジッタ)が極小となるような記録パワーで記録し、その個所を再生してジッタ値、アシンメトリ、PIエラー数を求めた。
なお、記録レーザ光の波形は図4、5に示す通りである。
また、W0は最短長マークの先端部パルスパワー、W1は最短長マークの後端部パワーおよび、短い方から2番目以降のマークの先端パルスパワー、W2は短い方から2番目以降のマークの後端パルスパワー、W3は短い方から2番目以降の長さのマークの上乗せ無しパワーである。
更に、線速42m/sのパルス長と線速56m/sのパルス長とは、図4、5に示すパルス長を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、比較例1では、クーリングパルスが存在しない記録波形とした。比較例2では、クーリング部の光量を0.2mWと本発明より大きくした。比較例3では、比較例1と同様にクーリングパルスなしで、記録線速を高線速にした。比較例4は最短マークのパルスパワーと2番目以降の長さのマークのパルスの先端と後端のパワーを同一にした。比較例5では2番目以降の長さのマークのパルスの先端のみを高出力した波形とした。比較例6は全てのマークのパルスを単純矩形波にした。
実施例8は、クーリングパルス長を0.4Tと本発明2の最短スペース長3Tの1/6、即ち0.5Tより短くした例である。
表2から分るように、実施例1〜11は、比較例1〜6に比べて、ジッタ、アシンメトリ共に概ね良好であり、PIエラーは非常に優れている。
また、上記光記録媒体に対し、発振波長660nm、ビーム径0.9μmの半導体レーザ光を用い、トラッキングしながらEFM信号(最小ピット長約0.4ミクロン)を下記表3に示す記録条件と記録線速で、かつ表1補正ありの条件下、ボトム・ジッタが極小となるような記録パワーで記録し、その個所を再生してジッタ値、アシンメトリ、PIエラー数を求めた。なお、比較例7〜9では、DVD−Rで実施されているLPPフォーマットのLPPbの大きさを振った(変化させた)試作条件スタンパと成形基板を用いて、実施例と同様の作成条件で光記録媒体を作成し、実施例と同様の評価を行った。
Figure 0004461063
Figure 0004461063
Figure 0004461063
表3から分るように、LPPフォーマットのサンプルでは、比較例9のようにLPPbが大きくなると、ジッタが良好であってもPIエラーが増加してしまう。また、比較例7のようにLPPbが0.16を下回るレベルであると実用されている装置でのアドレス検出が不可能となってしまうことが確認された。
(a)は本発明に係る記録再生装置に用いられる片面単層型の色素系追記型DVD媒体の構成図であり、(b)は本発明に係る記録再生装置に用いられる片面単層型の色素系追記型DVD媒体の他の構成図であり、(c)は本発明に係る記録再生装置に用いられる片面単層型の色素系追記型DVD媒体のさらに他の構成図である。 本発明に係る記録再生装置に用いられる両面型の色素系追記型DVD媒体の構成図である。 本発明に係る記録再生装置に用いられる片面2層型の色素系追記型DVD媒体の構成図である。 本発明に係る記録再生装置の記録レーザ光の波形の一例を示す図である。 本発明に係る記録再生装置の記録レーザ光の波形の一例を示す図である。 光ディスクドライブについて、その要部構成の一例を示す機能ブロック図である。 図6に示す光ディスクドライブを使用した情報処理装置の概略図である。
符号の説明
1 基板
2 色素含有記録層
3 下引き層
4 保護層
5 基板面ハードコート層
6 反射層
7 保護基板
8 接着層
11 入力装置
12 制御装置
13 表示装置
14 インターフェイス
15 光ディスクドライブ
16 記録装置
21 第1基板
22 第1色素含有記録層
24 第1保護層
26 第1反射層
31 第2基板
32 第2色素含有記録層
34 第2保護層
36 第2反射層
40 接着層
100 第1情報層
101 第1基板
102 第1色素含有記録層
103 第1反射層
104 第1保護層
200 第2情報層
201 第2基板
202 第2反射層
203 第2色素含有記録層
204 第2保護層
300 中間層
space スペース
mark マーク
Cooling Area クーリング領域
T 基本クロック周期
n 3以上の整数
n’ 3以上の整数
ps 直前のスペース長
cm 記録マーク長
W0 最短長マークの先端部パルス記録パワー
W1 最短長マークの後端部パルス記録パワー及び、短い方から2番目以降の長さのマークのパルス先端部記録パワー
W2 短い方から2番目以降の長さのマークのパルス後端部記録パワー
W3 短い方から2番目以降の長さのマークの上乗せなしパワー

Claims (30)

  1. 色素系追記型DVD媒体の記録層にパルス光でマークを記録し、該記録を再生光で再生する記録再生方法であって、
    最短長マークを、パルス先端部が最も高出力化され、パルス後端部が該パルス先端部のパワーより低いパワーで高出力化された1つのパルス光で記録し、
    2番目以降の長さの各マークを、パルス先端部及びパルス後端部の2カ所が一定時間高出力化され、該パルス先端部のパワーが前記最短長マークのパルス光のパルス後端部のパワーと等しく、該パルス後端部のパワーが前記2番目以降の長さの各マークのパルス光のパルス先端部のパワーより低い1つのパルス光で記録し、
    前記記録時にパルス後端部以降のクーリングパルスの照射光量を一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を42m/s以上56m/s以下とすることを特徴とする記録再生方法。
  2. 色素系追記型DVD媒体のウォブルを設けた案内溝を有する基板上に形成された有機色素を主成分とする記録層にパルス光でマークを記録し、該記録を再生光で再生する記録再生方法であって、
    最短長マークを、パルス先端部が最も高出力化され、パルス後端部が該パルス先端部のパワーより低いパワーで高出力化された1つのパルス光で記録し、
    2番目以降の長さの各マークを、パルス先端部及びパルス後端部の2カ所が一定時間高出力化され、該パルス先端部のパワーが前記最短長マークのパルス光のパルス後端部のパワーと等しく、該パルス後端部のパワーが前記2番目以降の長さの各マークのパルス光のパルス先端部のパワーより低い1つのパルス光で記録し、
    前記マーク記録時に、パルス後端部以降のクーリングパルスの照射光量を、一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を42m/s以上56m/s以下とすることを特徴とする記録再生方法。
  3. 前記記録時に、パルス後端部以降の前記クーリングパルスの照射光量を、一定時間0.1mW以下とすることを特徴とする請求項1または2記載の記録再生方法。
  4. パルス後端部以降に前記クーリングパルスを照射する時間を、最短長スペースの1/6〜6/6の長さとすることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の記録再生方法。
  5. 直前のスペース長が最短長である最短長マーク及び直前のスペース長が最短長である最短長でないマークを形成する場合に、該最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該最短長でないマークを形成する記録パルスの加熱パルス幅から、該最短長でないマークの記録マーク長と該最短長マークの記録マーク長との差分を引いた加熱パルス幅よりも長く設定し、かつ、
    直前のスペース長が最短長である第1の最短長マーク及び直前のスペース長が最短長でない第2の最短長マークを形成する場合に、該第1の最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該第2の最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅よりも短く設定することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の記録再生方法。
  6. 前記ウォブルは、基本クロック周期をTとして4T〜96T相当の周波数とすることを特徴とする請求項2から5の何れかに記載の記録再生方法。
  7. 前記ウォブルの振幅(Wo)と、トラックエラーを検出制御するための、2分割光検出器による差信号であるプッシュプル振幅(PP)との比「Wo/PP」を、0.1≦Wo/PP≦0.4の範囲として同期合わせすることを特徴とする請求項2から6の何れかに記載の記録再生方法。
  8. 記録用のパルス光の波長が600nm〜720nmであることを特徴とする請求項2から7の何れかに記載の記録再生方法。
  9. 記録用のパルス光及び再生用のパルス光の波長±5nmの波長域の光に対して、記録層単層の屈折率nが1.5≦n≦3.0であり、消衰係数kが0.02≦k≦0.2であることを特徴とする請求項2から8の何れかに記載の記録再生方法。
  10. 記録層の分解開始温度が100℃〜360℃であることを特徴とする請求項2から9の何れかに記載の記録再生方法。
  11. 色素系追記型DVD媒体が、基板上に、色素含有記録層と、反射層、保護層、接着層、保護基板及び基板面ハードコート層から選択される少なくとも1つの層とを有することを特徴とする請求項2から10の何れかに記載の記録再生方法。
  12. 色素系追記型DVD媒体が反射層を有し、該反射層が、金、銀、アルミニウムの何れか、又はそれらを主成分とする合金であることを特徴とする請求項2から11の何れかに記載の記録再生方法。
  13. 色素系追記型DVD媒体が保護層を有し、該保護層が紫外線硬化樹脂からなることを特徴とする請求項2から12の何れかに記載の記録再生方法。
  14. 色素系追記型DVD媒体が、第1基板と第2基板との間に、少なくとも色素含有記録層と反射層と保護層と接着層とをこの順に有する層構成、及び、少なくとも第1色素含有記録層と第1反射層と第1保護層と接着層と第2保護層と第2反射層と第2色素含有記録層とをこの順に有する層構成、のいずれかを有し、前記色素追記型DVD媒体の少なくとも片方の面に記録再生面を有することを特徴とする請求項11から13のいずれかに記載の記録再生方法。
  15. 前記接着層が、紫外線硬化樹脂を含むことを特徴とする請求項14に記載の記録再生方法。
  16. 色素系追記型DVD媒体の記録層にパルス光でマークを記録する記録手段と、該記録を再生光で再生する再生手段とを有する記録再生装置であって、
    前記記録手段は、最短長マークを、パルス先端部が最も高出力化され、パルス後端部が該パルス先端部のパワーより低いパワーで高出力化された1つのパルス光で記録し、
    2番目以降の長さの各マークを、パルス先端部及びパルス後端部の2カ所が一定時間高出力化され、該パルス先端部のパワーが前記最短長マークのパルス光のパルス後端部のパワーと等しく、該パルス後端部のパワーが前記2番目以降の長さの各マークのパルス光のパルス先端部のパワーより低い1つのパルス光で記録し、
    前記記録時にパルス後端部以降のクーリングパルスの照射光量を一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を42m/s以上56m/s以下とすることを特徴とする記録再生装置。
  17. 色素系追記型DVD媒体のウォブルを設けた案内溝を有する基板上に形成された有機色素を主成分とする記録層にパルス光でマークを記録する記録手段と、該記録を再生光で再生する再生手段とを有する記録再生装置であって、
    前記記録手段は、最短長マークを、パルス先端部が最も高出力化され、パルス後端部が該パルス先端部のパワーより低いパワーで高出力化された1つのパルス光で記録し、
    2番目以降の長さの各マークを、パルス先端部及びパルス後端部の2カ所が一定時間高出力化され、該パルス先端部のパワーが前記最短長マークのパルス光のパルス後端部のパワーと等しく、該パルス後端部のパワーが前記2番目以降の長さの各マークのパルス光のパルス先端部のパワーより低い1つのパルス光で記録し、
    前記マーク記録時に、パルス後端部以降のクーリングパルスの照射光量を、一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を42m/s以上56m/s以下とすることを特徴とする記録再生装置。
  18. 前記記録手段は、前記記録時に、パルス後端部以降の前記クーリングパルスの照射光量を、一定時間0.1mW以下とすることを特徴とする請求項1または2記載の記録再生方法。
  19. 前記制御手段は、パルス光の後端部以降に前記クーリングパルスを照射する時間を、最短長スペースの1/6〜6/6の長さとすることを特徴とする請求項16から18の何れかに記載の記録再生装置。
  20. 前記制御手段は、直前のスペース長が最短長である最短長マーク及び直前のスペース長が最短長である最短長でないマークを形成する場合に、該最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該最短長でないマークを形成する記録パルスの加熱パルス幅から、該最短長でないマークの記録マーク長と該最短長マークの記録マーク長との差分を引いた加熱パルス幅よりも長く設定し、かつ、
    直前のスペース長が最短長である第1の最短長マーク及び直前のスペース長が最短長でない第2の最短長マークを形成する場合に、該第1の最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該第2の最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅よりも短く設定することを特徴とする請求項16から19いずれかに記載の記録再生装置。
  21. 実質的なコンピュータが記録手段に、色素系追記型DVD媒体の記録層にパルス光でマークを記録させる処理と、再生手段に該記録を再生光で再生させる処理とを実行させる記録再生プログラムであって、前記コンピュータに、最短長マークを、パルス先端部が最も高出力化され、パルス後端部が該パルス先端部のパワーより低いパワーで高出力化された1つのパルス光で記録する処理、
    2番目以降の長さの各マークを、パルス先端部及びパルス後端部の2カ所が一定時間高出力化され、該パルス先端部のパワーが前記最短長マークのパルス光のパルス後端部のパワーと等しく、該パルス後端部のパワーが前記2番目以降の長さの各マークのパルス光のパルス先端部のパルス先端部のパワーより低い1つのパルス光で記録する処理、
    前記記録時にパルス後端部以降のクーリングパルスの照射光量を一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を42m/s以上56m/s以下とする処理を実行させることを特徴とする記録再生プログラム。
  22. 実質的なコンピュータが記録手段に、色素系追記型DVD媒体のウォブルを設けた案内溝を有する基板上に形成された有機色素を主成分とする記録層にパルス光でマークを記録させる処理と、該記録を再生光で再生させる処理とを実行させる記録再生プログラムであって、前記コンピュータに、
    最短長マークを、パルス先端部が最も高出力化され、パルス後端部が該パルス先端部のパワーより低いパワーで高出力化された1つのパルス光で記録させる処理と、
    2番目以降の長さの各マークを、パルス先端部及びパルス後端部の2カ所が一定時間高出力化され、該パルス先端部のパワーが前記最短長マークのパルス光のパルス後端部のパワーと等しく、該パルス後端部のパワーが前記2番目以降の長さの各マークのパルス光のパルス先端部のパワーより低い1つのパルス光で記録させる処理と、
    前記マーク記録時に、パルス後端部以降のクーリングパルスの照射光量を、一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を42m/s以上56m/s以下とする処理とを実行させることを特徴とする記録再生プログラム。
  23. 前記コンピュータに、前記記録時に、パルス後端部以降の前記クーリングパルスの照射光量を、一定時間0.1mW以下とするように制御する処理を実行させる記録再生プログラムを記録したことを特徴とする請求項1または2記載の記録再生プログラム。
  24. 前記コンピュータに、パルス光の後端部以降に前記クーリングパルスを照射する時間を、最短長スペースの1/6〜6/6の長さとするように制御する処理を実行させる記録制御プログラムを記録したことを特徴とする請求項21から23の何れかに記載の記録再生プログラム。
  25. 前記コンピュータは、直前のスペース長が最短長である最短長マーク及び直前のスペース長が最短長である最短長でないマークを形成する場合に、該最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該最短長でないマークを形成する記録パルスの加熱パルス幅から、該最短長でないマークの記録マーク長と該最短長マークの記録マーク長との差分を引いた加熱パルス幅よりも長く設定し、かつ、
    直前のスペース長が最短長である第1の最短長マーク及び直前のスペース長が最短長でない第2の最短長マークを形成する場合に、該第1の最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該第2の最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅よりも短く設定することを特徴とする請求項21から24のいずれかに記載の記録再生プログラム。
  26. 実質的なコンピュータが記録手段に、色素系追記型DVD媒体の記録層にパルス光でマークを記録させる処理と、再生手段に該記録を再生光で再生させる処理とを実行させる記録再生プログラムであって、前記コンピュータに、最短長マークを、パルス先端部が最も高出力化され、パルス後端部が該パルス先端部のパワーより低いパワーで高出力化された1つのパルス光で記録する処理、
    2番目以降の長さの各マークを、パルス先端部及びパルス後端部の2カ所が一定時間高出力化され、該パルス先端部のパワーが前記最短長マークのパルス光のパルス後端部のパワーと等しく、該パルス後端部のパワーが前記2番目以降の長さの各マークのパルス光のパルス先端部のパワーより低い1つのパルス光で記録する処理、
    前記記録時にパルス後端部以降のクーリングパルスの照射光量を一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を42m/s以上56m/s以下とする処理を実行させる記録再生プログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
  27. 実質的なコンピュータが記録手段に、色素系追記型DVD媒体のウォブルを設けた案内溝を有する基板上に形成された有機色素を主成分とする記録層にパルス光でマークを記録させる処理と、該記録を再生光で再生させる処理とを実行させる記録再生プログラムであって、前記コンピュータに、
    最短長マークを、パルス先端部が最も高出力化され、パルス後端部が該パルス先端部のパワーより低いパワーで高出力化された1つのパルス光で記録させる処理と、
    2番目以降の長さの各マークを、パルス先端部及びパルス後端部の2カ所が一定時間高出力化され、該パルス先端部のパワーが前記最短長マークのパルス光のパルス後端部のパワーと等しく、該パルス後端部のパワーが前記2番目以降の長さの各マークのパルス光のパルス先端部のパワーより低い1つのパルス光で記録させる処理と、
    前記マーク記録時に、パルス後端部以降のクーリングパルスの照射光量を、一定時間所定の値以下とし、かつ記録線速度を42m/s以上56m/s以下とする処理とを実行させる記録再生プログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
  28. 前記前記コンピュータに、前記記録時に、パルス後端部以降の前記クーリングパルスの照射光量を、一定時間0.1mW以下とするように制御する処理を実行させる記録再生プログラムを記録したことを特徴とする請求項26または27記載の記録媒体。
  29. 前記コンピュータは、パルス光の後端部以降に前記クーリングパルスを照射する時間を、最短長スペースの1/6〜6/6の長さとすることを特徴とする請求項26から28の何れかに記載の記録媒体。
  30. 前記コンピュータは、直前のスペース長が最短長である最短長マーク及び直前のスペース長が最短長である最短長でないマークを形成する場合に、該最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該最短長でないマークを形成する記録パルスの加熱パルス幅から、該最短長でないマークの記録マーク長と該最短長マークの記録マーク長との差分を引いた加熱パルス幅よりも長く設定し、かつ、
    直前のスペース長が最短長である第1の最短長マーク及び直前のスペース長が最短長でない第2の最短長マークを形成する場合に、該第1の最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅を、該第2の最短長マークを形成する記録パルスの加熱パルス幅よりも短く設定することを特徴とする請求項26から29の何れかに記載の記録媒体。
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