JP4462973B2 - 太陽電池、その製造方法および太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池、その製造方法および太陽電池モジュール Download PDF

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Description

太陽電池、特に、外部への出力配線を備える太陽電池およびその製造方法に関する。
金属ペーストを焼成して電極を形成する一般的な太陽電池本体の構造を図2(a)に示す。また、その製造プロセスを図2(b)に示す。結晶系シリコンの場合は、まず、p型シリコン基板21をエッチングする(S1)。その後、受光面となる表面側にn型拡散層22を形成し、その上に表面反射率を低減させるための反射防止膜23を形成する(S2)。
つぎに、受光面の裏面に、Alペーストをスクリーン印刷法により、ほぼ全面に印刷し、約700℃程度の高温により酸化性雰囲気中で焼成して、Al−Si合金層28aとAl焼結層28bとからなる裏面アルミ電極28を形成する(S3)。つづいて、スクリーン印刷法により、裏面アルミ電極28と、受光面側の反射防止膜23へ、銀ペーストをパターン状に印刷し、150℃程度で乾燥させる(S4、S5)。
その後、約620℃程度で1〜2分間程度、酸化性雰囲気中で、裏面と受光面の両面を同時焼成して、銀電極25、26を形成する(S6)。この素子をフラックスへ浸漬し、温風乾燥後、約200℃のハンダ浴に浸漬し、ハンダコーティング層27を形成する(S7)。その後、洗浄・乾燥すると、図2(a)に示すような太陽電池本体を製造することができる(S8)。
太陽電池本体と、太陽電池本体から外部に出力するための配線との接続は、図3に示すように、ハンダコーティング層が形成されたメイングリッド32に、配線33を連結することにより行なう。太陽電池本体30には、サブグリッド31と、メイングリッド32が配置している。たとえば、メイングリッドとして、幅1.5mm、長さ122mmの電極を2本配置する。
メイングリッド32は、ハンダコーティングされており、2本のメイングリッド32に対し、厚さ0.02mmのハンダコーティングされた銅製の配線33(厚さ0.15mm、幅1.5mm、長さ175mm)をセットする。つぎに、吹出し温度約400℃の熱風を吹付けて、配線33とメイングリッド32のハンダを溶融させ、冷却させることにより、太陽電池本体30に配線33を機械的に接着し、電気的に接続する。このようにして、配線付き太陽電池を製造し、これらを直列または並列に設置することで太陽電池モジュールを製造する。
太陽電池を基板上に直列または並列に実装するときは、基板に接着剤を塗布し、その上に太陽電池を設置し、太陽電池を介して加圧し、乾燥するか、または、太陽電池の裏面に接着剤層を形成し、かかる太陽電池を基板上に設置する(特許文献1参照)。
特開昭60−147151号公報
一般に、複数枚の太陽電池を直列または並列に配置し、配線される太陽電池は、配線時の短期的な接着強度および配線後の長期的な接着強度が要求される。そのため、グリッド材料と形成条件には制約があり、特性を若干犠牲にして製造せざるを得ない。
また、接着強度を維持するために、光熱費などのコストダウンが不充分となり、プロセスの簡略化の妨げとなっており、接着強度を維持するためのさまざまな制約の削減が望まれている。その具体的な制約とは、焼成温度を高温に維持せざるを得ない点、ペーストの量を低減できない点、ハンダディップ条件のマージンが少なく、管理を厳密にせざるを得ない点などがあげられる。
一方、特性の低下については、焼成温度を高温に維持せざるを得ないことに起因して、ペーストまたは環境からのウェハへの不純物による汚染が生じ、Isc、VocおよびFFなどの特性が犠牲になっている。
本発明の課題は、配線の接着強度を保持したまま太陽電池特性を高めるとともに、製造コストの低減およびプロセスの簡略化を図ることにある。
本発明の太陽電池は、太陽電池本体と、太陽電池本体から外部に出力するための配線とを備える太陽電池において、太陽電池本体のグリッドが形成されている領域とグリッドが形成されていない領域に配置されている配線を備え、該配線は、ハンダにより太陽電池本体のグリッドが形成されている領域と電気的に接続されている部分と、接着剤により太陽電池本体のグリッドが形成されていない領域と機械的に接続されている部分とを有することを特徴とする。
本発明の太陽電池の製造方法は、かかる太陽電池の製造方法であって、太陽電池本体のメイングリッドのうちのグリッドが形成されている領域およびグリッドが形成されていない領域に配線を配置し、メイングリッドのうちのグリッドが形成されている領域に配置された配線をハンダにより電気的に接続し、メイングリッドのうちのグリッドが形成されていない領域に配置された配線を接着剤により機械的に接続することを特徴とする。また、本発明の太陽電池モジュールは、かかる太陽電池を備えることを特徴とする。
本発明によれば、太陽電池の信頼性を保持しつつ、太陽電池の電気特性を高め、コストダウンを図ることができる。本発明は、多結晶のみならず単結晶基板にも適用できる。
(太陽電池)
本発明の太陽電池は、典型的には、図1に示すように、太陽電池本体10と、太陽電池本体10から外部に出力するための配線13とを備え、配線13が、太陽電池本体10と電気的に接続されている部分と、接着剤12a、12bにより太陽電池本体10と機械的に接続されている部分とを有する。
太陽電池本体に形成されたグリッドと配線を接続する際に、配線と太陽電池本体を接着剤により部分的に接着することにより、機械的強度を保持する。接着剤が機械的接続の役割を担い、従来のグリッドが電気的接続の役割を担い、両者で機能を分担することにより、グリッドの機械的強度を低くすることができる。このため、グリッドの細線化が可能であり、性能アップを図ることができる。一方、接着剤が機械的接続を分担しているため、細線化しても、配線の機械的強度は低下せず、信頼性を保持することができる。
接着剤が機械的接続の役割を担い、グリッドが電気的接続の役割を担うという観点から、接着剤は、太陽電池本体のうち、グリッドが形成されていない領域に配置されている態様が好ましい。
また、最も応力のかかる領域での配線剥離を無くすため、接着剤の少なくとも1つが、太陽電池本体のうち、配線の外部への取り出し領域に配置されている態様が好ましい。さらに、太陽電池全体を、配線剥離のない確実なものとするため、接着剤が配線1本につき2箇所配置され、接着剤間の距離が、太陽電池本体の配線方向の1辺の長さの1/2以上である態様が好適である。
接着剤は、受光面と、受光面の裏面の双方に配置し、受光面の接着剤は、受光面の裏面の接着剤と基板を挟んで対称となるように配置すると、接着のバランスを取ることが容易となる点で好ましい。
接着剤の少なくとも1つを、配線上を跨ぐように形成することにより、太陽電池本体と配線とが機械的に接続されている態様は、受光面のうち接着剤で覆われる部分が多少広くなるため、Iscは低下する傾向にあるが、機械的強度が高く、信頼性の大きい太陽電池が得られる点で好ましい。
接着剤として、着色剤を含まないエポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂またはアクリル系樹脂を使用すると、透光性が増して、Iscを高めることができる。また、粉末状のシリカを含有する接着剤を選択することにより、接着剤の収縮率が緩和され、長期信頼性が高い太陽電池を得ることができる。使用する配線は、太陽電池の割れを低減する上で、ストレスリリースが可能な段差形状を有するものが好ましい。
(太陽電池の製造方法)
本発明の太陽電池の製造方法は、太陽電池本体と、太陽電池本体から外部に出力するための配線とを備え、配線が、太陽電池本体と電気的に接続されている部分と、接着剤により太陽電池本体と機械的に接続されている部分とを有する太陽電池の製造方法であって、太陽電池本体のメイングリッドのうちのグリッドが形成されている領域およびグリッドが形成されていない領域に配線を配置し、メイングリッドのうちのグリッドが形成されている領域に配置された配線をハンダにより太陽電池本体と電気的に接続し、メイングリッドのうちのグリッドが形成されていない領域に配置された配線を接着剤により太陽電池本体と機械的に接続することを特徴とする。
接着剤が機械的接続を分担することにより、グリッドの機械的強度を低くすることができる。このため、たとえば、グリッドのペースト量を15%程度低減することができ、Agの焼成温度を40℃程度下げることができる。したがって、製造条件を緩和して、太陽電池の電気特性の向上およびコストダウンを図ることができる。また、太陽電池本体のメイングリッドとサブグリッドの全部または一部に配線を一度に接続することによって、製造工程を簡略化することできる。
太陽電池本体と配線とを接着剤により機械的に接続した後、太陽電池本体のメイングリッドと配線とをハンダ付けし、電気的に接続する製造態様とすることができる。一方、太陽電池本体のメイングリッドと配線とをハンダ付けした後、太陽電池本体と配線とを接着剤により機械的に接続する製造態様とすることもできる。
太陽電池本体と配線とをハンダ付けした後、太陽電池本体と配線とを接着剤により機械的に接続する場合には、ハンダ付けした部分が室温に降温するまでに接着剤を配置しておき、その後、太陽電池本体と配線とを機械的に接続すると、接着剤の加熱による乾燥工程を省くことができる点で好ましい。
使用するハンダは、有鉛ハンダ材料(Sn−36Pb−2Ag)よりも鉛フリーハンダ材料(Sn−42Bi−1.3Ag)からなるものが好ましい。鉛フリーハンダ材料は、有鉛ハンダ材料よりも融点が低いため、配線取り付け時の熱風温度を20℃程度下げて、製造条件を緩和することができる。したがって、少なくとも太陽電池本体のメイングリッドのハンダは、Bi系の鉛フリーハンダ材料からなるものが好ましい。
(太陽電池モジュール)
本発明の太陽電池モジュールは、上述した太陽電池を備えることを特徴とする。従来のものより、グリッドのAgペースト量が少なく、低温焼成であっても、信頼性を保持しつつ、電気特性の優れるモジュールを提供することができる。
接着剤は、太陽電池本体の受光面と、受光面の裏面の双方に配置されている態様が好ましい。両面へ接着剤を配置する態様であっても、グリッドの細線化と焼成温度の低温化により、従来のモジュールと同等の信頼性を維持しながら、電気特性に優れるモジュールを提供することができる。
実施例1
アルカリエッチングされた厚さ240μm、125mm角のp型多結晶シリコン基板の片側表面(受光面)に、900℃のPの熱拡散により、50Ω/□の面抵抗値をもつn型拡散層を形成した。つぎに、n型拡散層上に、反射防止膜として、プラズマCVD法により厚さ60nmのシリコン窒化膜を形成した。
受光面の裏面には、市販のアルミペーストをスクリーン印刷法にて印刷し、150℃で乾燥した後、空気中で700℃により焼成し、裏面アルミ電極を形成した。つぎに、裏面および受光面の所定の部分に、市販のAgペーストをスクリーン印刷法にて印刷した。
受光面のAgペースト重量は、従来と同じ0.2gとし、150℃で乾燥の後、空気中で620℃により焼成し、受光面と裏面の銀電極を同時に形成し、銀電極の上に、ハンダコーティングして、太陽電池本体を製造した。
本実施例では、図1に示すように、特に、メイングリッド12には、一部にグリッドの形成されていない領域12aを設けた。このメイングリッド12は、幅が1.5mmであり、電極を形成しなかった部分を含めて、長さは122mmであった。電極が形成されていない部分12aと、メイングリッド先端の電極の形成されていない部分12bに、市販のエポキシ樹脂(株式会社弘輝製JU−41P)を少量、スパチュラの先端で塗布した。接着剤間の距離(12aと12bとの距離)は90mmであった。
その後、通常の配線(厚さ0.02mmのハンダコーティングされた厚さ0.15mm、幅1.5mm、長さ175mmの銅線)をセットし、150℃で3分間保持し、接着した。つぎに、従来どおり吹出し温度400℃の熱風を、セットされた配線に吹付けることで、メイングリッド12と配線13のハンダを溶融させ、冷却して、電気的に接続した。このときには、接着剤部分には熱風が直接当らないように、シリコン板で覆った。
かかる方法により製造したため、得られた太陽電池は、太陽電池本体と、太陽電池本体から外部に出力するための配線を備え、配線は、太陽電池本体と電気的に接続されている部分と、接着剤により太陽電池本体と機械的に接続されている部分とを有していた。
得られた配線付き太陽電池について、電気特性試験および、信頼性試験として、温湿度サイクル試験(−40℃〜85℃、85%RH、6時間/サイクル、25サイクル)を行なった。その結果を、表1に示す。表1には、n=3枚の平均値を記載した。また、温湿度サイクル試験では、試験前後の出力変化率が±10%以内であり、配線剥離のないことを信頼性の基準とした。
Figure 0004462973
比較例1
メイングリッドと配線とを接着剤で接続しなかった点、およびメイングリッドには、図1に示すようなグリッドを形成しなかった部分12aを設けず、連続するグリッドとした点以外は、実施例1と同様にして、配線付き太陽電池を得た。得られた太陽電池について、実施例1と同様に、電気特性試験および温湿度サイクル試験をおこなった。その結果を、表1に示す。表1の結果から明らかなとおり、実施例1と比較例1とでは、電気特性および信頼性ともに同等の太陽電池が得られた。
実施例2
受光面のAgペーストの印刷重量は、実施例1では0.2gであったが、スクリーンマスクの仕様を総厚110μmから総厚90μmに変えることで、印刷重量を0.17gと15%低減させた。また、Agペーストの焼成温度を620℃から580℃に低下した。これらの点以外は、実施例1に同様にして、太陽電池を得た。
得られた太陽電池について、実施例1と同様に、電気特性試験および温湿度サイクル試験を行なった。その結果を、表1に示す。表1の結果から明らかなとおり、実施例2は、実施例1と比較して、グリッドの細線化および焼成温度の低温化により、+0.8%出力が向上した。また、ペースト重量を減量したにもかかわらず、信頼性において遜色のない太陽電池が得られた。
実施例3
実施例2では、受光面のみに接着剤を配置させた。これに対して、本実施例では、図4(a)に示すように、受光面に接着剤44aを配置するとともに、図4(b)に示すように、受光面の裏面にも、接着剤44bを配置した。接着剤は、受光面の接着剤44aと、受光面の裏面の接着剤44bとが、基板を挟んで表裏対称の領域に配置させた。
配線の加熱については、裏面はヒータタイプを用い、表裏同時加熱方式とし、接着剤に相対するヒータステージの箇所はざぐり加工し、接着剤への加熱が過剰にならないように配慮した。これらの点以外は、実施例2に同様にして太陽電池を製造し、同様に評価した。その結果を表1に示す。
比較例2
メイングリッドと配線とを接着剤で接続せず、すべてハンダ接着とした点および、Agペーストの印刷重量を0.2gとし、Agペーストの焼成温度を620℃した点以外は、実施例3と同様にして太陽電池を製造し、同様に評価した。その結果を表1に示す。
表1の結果から明らかなとおり、両面への接着剤配置であっても、実施例3では比較例2と比べて、焼成温度の低温化により、+0.4%の出力向上が認められた。また、ペースト重量を減量したにもかかわらず、太陽電池の信頼性はなんら問題なかった。
さらに、接着剤を、図4に示すように、受光面の接着剤44aと、受光面の裏面の接着剤44bとが、基板を挟んで表裏対称の領域に配置させたことにより、接着のバランスを取ることができた。
実施例4
実施例2では、電極のハンダ材料として、表2に示すように、従来の有鉛ハンダ材料(Sn−36Pb−2Ag)を使用したが、本実施例では、鉛フリーハンダ材料(Sn−42Bi−1.3Ag)を使用した。その他の点では、実施例2と同様にして、太陽電池を製造し、同様に評価した。
その結果、本実施例では、ハンダ材料の融点が低いため、配線接続時の熱風吹出し温度を、表2に示すように、20℃低温化でき、従来より配線接続の加熱条件を緩和することができた。電気特性および信頼性は、実施例2と同等であった。
Figure 0004462973
実施例5
実施例1では、図1に示すように、太陽電池本体10の受光面と配線13との間に接着剤12a、12bを配置させた。これに対して、本実施例では、図5に示すとおり、接着剤54が配線53を跨ぐように形成され、太陽電池本体と配線とを機械的に接続した。接着剤の受光面への塗布面積は、1〜2%程度に抑えた。また、配線53とメイングリッドをハンダ接合した後、接着剤を塗布し、加熱し、接着した。他の点は、実施例1と同様にして、太陽電池を製造し、同様に評価した。その結果を表1に示す。
表1の結果から明らかなとおり、本実施例では実施例1に比べて、受光面の一部を接着剤が覆い、入射光が減少することから、Iscは低下したものの、信頼性にはなんら問題のない太陽電池が得られた。また、本実施例の中で、配線とメイングリッドのハンダ同士を熱風加熱方式にて加熱溶融した後、室温にまで戻る前に、接着剤を設置したところ、同様の太陽電池を得ることができた。したがって、接着剤の加熱による乾燥工程を省き、工程を簡略化できることがわかった。
実施例6
実施例5では、着色剤としてピグメントレッド顔料を0.5%含むエポキシ樹脂接着剤を使用したが、本実施例では、かかる着色剤を含まない接着剤、すなわち、ピグメントレッド顔料を除いたエポキシ樹脂接着剤を使用した。この点以外は、実施例5と同様にして、太陽電池を製造し、同様に評価した。その結果を、表1に示す。
表1の結果から明らかなとおり、本実施例では、実施例5と比べて、着色剤を含まない接着剤を用いることで、Iscの低下を抑えることができた。また、着色剤を含まない透明な接着剤である、シリコーン系樹脂(セメダイン社製スーパーX2クリア)、アクリル系樹脂(セメダイン社製3000−PPX)についてもほぼ同様の結果が得られた。さらに、樹脂系接着剤以外のテープ状接着剤および固体状接着剤についても、ほぼ同様の結果が得られた。
実施例7
本実施例では、粉末状シリカを添加した接着剤を使用した。シリカの平均粒径は0.4μmのものを用い、添加量は0.5%とした。その他の点は、実施例5とは同様にして、太陽電池を製造した。信頼性の評価については、25サイクルに加え、50サイクルまで延長し、温湿度サイクル試験を実施した。その結果を表3に示す。
Figure 0004462973
表3の結果から明らかなとおり、本実施例では、実施例5に比べて、シリカを含む接着剤を用いることにより、長期信頼性に優れた太陽電池セルが得られた。これは、シリカを添加させることで、接着剤自体の収縮率が緩和され、結果として、長期信頼性が向上したものと考察された。
実施例8
実施例3で製造した太陽電池を用い、太陽電池モジュールを製造した。配線には、図6に示すようなストレスリリースが可能な段差形状を有するものを使用した。太陽電池モジュールは、図7に示すように構成し、54直列構造とした。また、一般市販品と同一のモジュール材料を使用し、3台製造し、その平均値を以って、評価した。評価した結果を表4に示す。
Figure 0004462973
比較例3
比較例2で製造した太陽電池を用い、実施例8と同様にして、太陽電池モジュールを製造し、同様に評価した。その結果を表4に示す。表4の結果から明らかなとおり、従来よりも低員数のAgペーストからなり、低温焼成により得られた太陽電池を構成要素とする太陽電池モジュールが、1Wの出力アップを果たしつつ、従来品と同等の信頼性を有していることが明らかになった。
以上の例では、グリッドにコーティングされたハンダと、配線にコーティングされたハンダとの、ハンダ同士の溶融接続について記したが、そのどちらか一方のみのコーティングハンダによる接続であっても、本発明の範囲に含まれる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
従来品と同等の信頼性を保持し、電気特性の優れるモジュールを提供することができる。また、製造コストを低減することができる。
本発明の太陽電池の構造を表わす斜視図である。 図2(a)は、太陽電池本体の構造を表わす断面図であり、図2(b)は、太陽電池本体の製造プロセスを表わす工程図である。 従来の太陽電池の構造を表わす斜視図である。 本発明の太陽電池の構造を表わす斜視図である。 本発明の太陽電池の構造を表わす斜視図である。 ストレスリリースが可能な段差形状を有する配線の斜視図である。 太陽電池モジュールの構造を表わす斜視図である。
符号の説明
10 太陽電池本体、12 メイングリッド、13 配線。

Claims (16)

  1. 太陽電池本体と、該太陽電池本体から外部に出力するための配線とを備える太陽電池において、太陽電池本体のグリッドが形成されている領域とグリッドが形成されていない領域に配置されている前記配線を備え、前記配線は、ハンダにより太陽電池本体のグリッドが形成されている領域と電気的に接続されている部分と、接着剤により太陽電池本体のグリッドが形成されていない領域と機械的に接続されている部分とを有することを特徴とする太陽電池。
  2. 前記接着剤の少なくとも1つが、太陽電池本体のうち、配線の外部への取り出し領域に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
  3. 前記接着剤が配線1本につき2箇所配置され、前記接着剤間の距離が、太陽電池本体の配線方向の1辺の長さの1/2以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池。
  4. 前記接着剤は、受光面と、受光面の裏面の双方に配置され、受光面の接着剤は、受光面の裏面の接着剤と基板を挟んで対称となるように配置されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の太陽電池。
  5. 前記接着剤の少なくとも1つが、配線上を跨ぐように形成されることにより、太陽電池本体と配線とが機械的に接続されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の太陽電池。
  6. 前記接着剤は、着色剤を含まないエポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂またはアクリル系樹脂であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の太陽電池。
  7. 前記接着剤は、粉末状のシリカを含有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の太陽電池。
  8. 前記配線は、ストレスリリースが可能な段差形状を有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の太陽電池。
  9. 太陽電池本体と、該太陽電池本体から外部に出力するための配線とを備え、前記配線は、太陽電池本体と電気的に接続されている部分と、接着剤により太陽電池本体と機械的に接続されている部分とを有する太陽電池の製造方法であって、太陽電池本体のメイングリッドのうちのグリッドが形成されている領域およびグリッドが形成されていない領域に配線を配置し、前記メイングリッドのうちのグリッドが形成されている領域に配置された配線をハンダにより太陽電池本体と電気的に接続し、前記メイングリッドのうちのグリッドが形成されていない領域に配置された配線を接着剤により太陽電池本体と機械的に接続することを特徴とする太陽電池の製造方法。
  10. 太陽電池本体と配線とを、機械的かつ電気的に一度に接続することを特徴とする請求項9に記載の太陽電池の製造方法。
  11. 太陽電池本体と配線とを接着剤により機械的に接続した後、太陽電池本体のメイングリッドと配線とをハンダ付けすることを特徴とする請求項に記載の太陽電池の製造方法。
  12. 太陽電池本体のメイングリッドと配線とをハンダ付けした後、太陽電池本体と配線とを接着剤により機械的に接続することを特徴とする請求項に記載の太陽電池の製造方法。
  13. 太陽電池本体と配線とをハンダ付けした後、ハンダ付けした部分が室温に降温するまでに接着剤を配置することにより、太陽電池本体と配線とを機械的に接続することを特徴とする請求項12に記載の太陽電池の製造方法。
  14. 少なくとも太陽電池本体のメイングリッドが、Bi系の鉛フリーハンダを備える請求項10〜13のいずれかに記載の太陽電池の製造方法。
  15. 太陽電池本体と、該太陽電池本体から外部に出力するための配線であって太陽電池本体のグリッドが形成されている領域とグリッドが形成されていない領域に配置される配線とを備え、前記配線は、ハンダにより太陽電池本体のグリッドが形成されている領域と電気的に接続されている部分と、接着剤により太陽電池本体のグリッドが形成されていない領域と機械的に接続されている部分とを有する太陽電池を備える太陽電池モジュール。
  16. 前記接着剤が、太陽電池本体の受光面と、受光面の裏面の双方に配置されている請求項15に記載の太陽電池モジュール。
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