JP4462770B2 - 適応型テスト実施方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、適応型テストの実施方法に関し、より詳しくは適応型テストにおいて適正に解答者を評価するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
解答者の実力に合わせた難易度のテスト問題を出題し、効率的に解答者の実力を評価するテストを適応型テストと呼ぶ。適応型テストでは、解答結果から評価値が収束するまで出題を続けるため、出題問題数が決まっていない。そのため、問題毎に決まった制限時間を設けて、当該制限時間内に解答者に解答させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、1問毎の制限時間では、解答者に与えるプレッシャーが大きく、時間を気にするあまり解答を落ち着いてできない解答者が出てくるといった欠点があった。解答者が時間のプレッシャーを受けてしまうと、正確な実力が測定できず、解答結果が収束しないため、適応型テストの特徴である効率的な評価が困難になってしまう。
【0004】
また、適応型テストにおいて、テストの問題の特性を前もって把握するため、数十人から数百人を対象にテスト問題について予備テストを行う。この予備テストは、統計的な手法を用いて問題の特性を算出するものである。ここで注意すべき事項は、予備テストにおいては問題毎に制限時間は設定されておらず、難易度の高い問題には十分な時間がかけられるようになっているということである。ところが、本番の適応型テストでは、予備テストと同じ問題であっても制限時間が設けられ、難易度の高い問題については時間が不足ぎみとなるため、解答者が制限時間に対しプレッシャーを強く感じやすくなっている。
【0005】
よって本発明の目的は、解答者の実力を評価するための適応型テストにおいて、適正な実力評価の阻害要因たる制限時間に対するプレッシャーを軽減するための技術を提供することである。
【0006】
また、他の目的は、制限時間に対するプレッシャーに弱い人に対して当該プレッシャーを軽減するための技術を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る、適応型テストをコンピュータにて実施する適応型テスト実施方法は、解答者に問題に対して解答するように促す出題ステップと、解答者による当該問題に対する解答の入力を取得して、記憶装置に格納するステップと、解答者が当該問題に対する解答に要した時間が当該問題の制限時間より短い場合には、当該制限時間と当該解答に要した時間との差を当該問題の次の問題に設定されている制限時間に加えて使用できるように記憶装置に設定を行う制限時間設定ステップとを含む。
【0008】
このようにして、制限時間と解答に要した時間との差を次の問題に積み増すことができるため、簡単な問題には早く答え、あまった時間を難しい問題に振り向けるといったような時間調整ができるようになる。よって、制限時間によるプレッシャーを軽減することができる。
【0009】
また、解答者の時間に対するプレッシャー感応度(例えば実施の形態における|プレッシャー無評価値−プレッシャー有評価値|)を検査するプレッシャー感応度テスト(例えば実施の形態における解答者判別初期テスト)を実施するステップと、プレッシャー感応度テストの結果により解答者のプレッシャー感応度が所定基準以上であるか判断するステップとをさらに含み、解答者のプレッシャー感応度が所定基準以上であると判断された場合に、上で述べた出題ステップ以降のステップを実施するような構成とすることも可能である。
【0010】
すなわち、プレッシャーに弱い(プレッシャー感応度の高い)人については、制限時間と解答に要した時間との差を次の問題に積み増すようにすることができ、プレッシャーに強い(プレッシャー感応度の低い)人については、通常どおりの制限時間で適応型テストを実施するようにする。これにより、プレッシャーに弱い人でも実力を発揮することが容易になり、適正な実力評価が行えるようになる。
【0011】
なお、制限時間と解答に要した時間との差を次の問題に積み増すような構成としても、問題数が同じ(場合によっては問題の種類も同じ)であれば、全体の制限時間は変わらず、テストの公平性が損なわれることはない。
【0012】
なお、上で述べたような適応型テスト実施方法を、コンピュータ・ハードウエアとプログラムの組み合せ(適応型テストを実施するためのコンピュータ・システム)にて実装することができ、当該プログラムは、例えばフロッピーディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶媒体又は記憶装置に格納される。また、処理途中の中間的なデータは、コンピュータのメインメモリなどの記憶装置に格納される。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態に係るシステム概要を図1に示す。例えば、インターネット又はイントラネットであるネットワーク1には、1又は複数のサーバ3と、1又は複数のユーザ端末5とが接続されている。サーバ3には、処理部31が含まれており、この処理部31には、解答者判別初期テスト・プログラム311と、制限時間積上げ式適応型テストプログラム313と、実力値算定ルーチン317と制限時間計算ルーチン319とテスト問題選定ルーチン323と採点ルーチン321とを含む処理ルーチン部315と、スキル選択プログラム325と、テスト結果表示プログラム327とを含む。なお、処理部31はウェブ(Web)サーバ機能の下に動作するような構成であってもよい。
【0014】
また、処理部31は、サーバ3が記憶装置に保持する各種データベース(DB)等を使用できるようになっている。すなわち、会社マスタDB331と、部門マスタDB333と、ユーザ管理簿1DB335と、ユーザ管理簿2DB337と、テスト履歴DB339と、出題履歴DB341と、テスト解答内容DB343と、テストスキルマスタDB345と、問題マスタ347と、パラメタテーブルDB349とを参照することができる。
【0015】
一方、ユーザ端末5は、解答送付プログラム51と、問題表示プログラム53と、時間監視プログラム55とを実行するようなコンピュータである。なお、サーバ3がWebサーバ機能を有しており、ユーザ端末5にインストールされたWebブラウザと通信を行うことにより適応型テストを実施する場合には、解答送付プログラム51と問題表示プログラム53は、当該Webブラウザにて実現される場合もある。また、時間監視プログラム55は、後に述べる時間表示又は時間音声通知アプレットや時間計測アプレットであってWebブラウザ上実行されるようなものであってもよいし、予めサーバ3の運用者から配られる時間監視プログラム55であってもよい。
【0016】
図2に図1に示した各種DB間の関係を示した図を示す。1つの会社マスタDB331に対してN個の部門マスタDB333が設けられる。また、1つの会社マスタDB331に対してN個のユーザ管理簿2DB337が設けられる。1つの部門マスタDB333に対しては、N個のユーザ管理簿2DB337が設けられる。そして、1つのユーザ管理簿2DB337に対して1つのユーザ管理簿1DB335が設けられる。また、1つのユーザ管理簿2DB337に対してN個のテスト履歴DB339が設けられる。
【0017】
1つのテスト履歴DB339に対しては、N個のテスト解答内容DB343が設けられる。また、1つのテスト履歴DB339に対してN個の出題履歴DB341が設けられる。さらに、1つのテスト履歴DB339に対してN個のテストスキルマスタDB345が設けられる。この1つのテストスキルマスタDB345に対応して、N個の問題マスタDB347が設けられる。なお、パラメタテーブルDB349と他のDBとの関連性はない。
【0018】
次に、会社マスタDB331に格納されるデータを図3を用いて説明する。会社マスタDB331は、会社毎に会社の情報を格納するDBである。会社マスタDB331は、キーである会社コード(略称:compno,属性:char(8)(文字型),Nullでない(NotNull))と、会社名(略称:compnm,属性:varchar2(50)(可変長文字型),Nullでない(NotNull))と、本社住所(略称:compaddress,属性:varchar2(40))と、代表電話番号(TEL)(略称:comptelno,属性:varchar2(15))と、代表FAX番号(略称:compfaxno,属性:varchar2(15))とを含む。このDBは、適応型テストを受験する者は登録企業の社員であるということを前提として設けられている。なお、本実施の形態の主要部とは関係が無いのでこれ以上説明しない。
【0019】
部門マスタDB333に格納されるデータを図4を用いて説明する。部門マスタDB333は、会社の部門毎に部門の情報を格納するDBである。部門マスタDB333は、キーである会社コード(略称:compno,属性:char(8),Nullでない(NotNull))と、キーである部門コード(略称:groupno,属性:char(8),Nullでない(NotNull))と、部門名(略称:groupnm,属性:varchar2(40),Nullでない(NotNull))と、部門住所(略称:groupaddr,属性:varchar2(40))と、電話番号(略称:grouptelno,属性:varchar2(15))と、FAX番号(略称:groupfaxno,属性:varchar2(15))とを含む。このDBは、適応型テストを受験する者は登録企業の社員であって、当該登録企業のいずれかの部署に属しているということを前提として設けられている。なお、本実施の形態の主要部とは関係が無いのでこれ以上説明しない。
【0020】
ユーザ管理簿1DB335に格納されるデータを図5を用いて説明する。ユーザ管理簿1DB335は、ユーザ毎に設けられ、例えばログイン時に用いられる。すなわち、ユーザ端末5等によりサーバ3にアクセスする場合には、本DBに格納されたユーザID及びパスワードと、入力されたユーザID及びパスワードにより認証処理が実施される。なお、本実施の形態の主要部ではないので、ユーザの認証処理についてはこれ以上述べない。ユーザ管理簿1DB335は、キーであるユーザID(略称:account,属性:varchar2(25),Nullでない(NotNull))と、キーである内部ユーザID(略称:id,属性:long(長整数),Nullでない(NotNull))と、パスワード(略称:password,属性:varchar2(50),Nullでない(NotNull))と、E−mail(略称:email,属性:varchar2(255),Nullでない(NotNull))と、氏名(漢字)(略称:namekj,属性:varchar2(50))と、氏名(かな)(略称:namekn,属性:varchar2(100))と、0は送信しないを1は送信するを意味するメール送信フラグ(略称:mail_send_flag,属性:smallint(短整数),Nullでない(NotNull))と、0は削除しないを1は削除するを意味する削除フラグ(略称:del_flag,属性:smallint,Nullでない(NotNull))とを含む。
【0021】
ユーザ管理簿2DB337に格納されるデータを図6を用いて説明する。ユーザ管理簿2DB337は、ユーザ毎に設けられ、例えば権限チェックが必要な時等に用いられる。すなわち、ユーザ端末5等によりサーバ3にアクセスする場合には、このDBが参照されて、権限が確認される。なお、本実施の形態の主要部ではないので、権限確認処理についてはこれ以上述べない。ユーザ管理簿2DB337は、キーである内部ユーザID(略称:id,属性:long,Nullでない(NotNull))と、登録日(略称:reg_date,属性:date,Nullでない(NotNull))と、最終ログイン日(略称:last_login,属性:date)と、1乃至4のいずれかである権限(略称:admin,属性:smallint,Nullでない(NotNull))と、会社コード(略称:compno,属性:char(8))と、部門コード(略称:groupno,属性:char(8))とを含む。なお、権限において「1」は管理者を表し、ユーザ管理(登録、更新、削除)、テスト問題公開管理を行うことができる。権限において「2」は問題作成者を表し、テスト問題作成・更新・削除、問題作成・更新・削除ができる。権限において「3」は利用者を表し、テスト受験、結果表示、自己パスワード変更が可能である。権限において「4」はコース操作担当者を表し、社内従業員のテスト結果表示(個人別又は会社別)、自己パスワードの変更を行うことができる。
【0022】
問題マスタDB347に格納されるデータを図7を用いて説明する。問題マスタDB347は、テストのための問題を格納するDBである。テスト問題が公開された後は、別DBとしてコピーされ、版数が入れられ、テスト実施結果として解答者数及び正解者数が格納されるようになっている。問題マスタDB347は、キーであるスキルカテゴリコード(略称:skill_code,属性:char(6),Nullでない(NotNull))と、キーである版数(略称:edit_no,属性:smallint,Nullでない(NotNull))と、キーである問題番号(No)(略称:prob_no,属性:smallint,Nullでない(NotNull))と、問題文(略称:prob_stat,属性:long varchar2(400),Nullでない(NotNull))と、選択肢(本例では4で固定)(略称:choice_no,属性:smallint,Nullでない(NotNull))と、選択肢1(略称:choice_1,属性:varchar2(255),Nullでない(NotNull))と、選択肢2(略称:choice_2,属性:varchar2(255),Nullでない(NotNull))と、選択肢3(略称:choice_3,属性:varchar2(255),Nullでない(NotNull))と、選択肢4(略称:choice_4,属性:varchar2(255),Nullでない(NotNull))と、正解(本例では1から4のいずれか)(略称:correct,属性:smallint,Nullでない(NotNull))と、学習目標(略称:skill,属性:varchar2(50),Nullでない(NotNull))と、覚え書き(略称:memo,属性:varchar2(255))と、登録日(略称:auth_date,属性:date,Nullでない(NotNull))と、難易度パラメタ1(略称:difficulty1,属性:float(実数型),Nullでない(NotNull))と、難易度パラメタ2(略称:difficulty2,属性:float)と、難易度パラメタ3(略称:difficulty3,属性:float)と、解答制限時間(秒)(略称:limit_time,属性:int(整数型),Nullでない(NotNull))とを含む。難易度パラメタは、実力値算定や難易度計算に用いられるものであって、少なくとも1つは必要となる。
【0023】
テストスキルマスタDB345に格納されるデータを図8を用いて説明する。テストスキルマスタDB345は、テスト問題を管理するためのDBである。テスト問題が公開された後は、別DBとしてコピーされ、版数が確定される。本例では、公開用DBの版数は1以上となるように設定される。テストスキルマスタDB345は、キーであるスキルカテゴリコード(略称:skill_code,属性:varchar2(6),Nullでない(NotNull))と、キーである版数(略称:edit_no,属性:smallint,Nullでない(NotNull))と、スキルカテゴリ名(略称:category_name,属性:varchar2(80),Nullでない(NotNull))と、テスト時間(分)(略称:course_time,属性:smallint,Nullでない(NotNull))と、テストの前書き(略称:course_exp,属性:long varchar2(400))と、登録日(略称:course_regdate,属性:date,Nullでない(NotNull))と、登録者(略称:course_auther,属性:varchar2(50),Nullでない(NotNull))と、公開(0)/非公開(1)フラグ(略称:course_release,属性:smallint(0/1),Nullでない(NotNull))と、問題数(略称:course_probno,属性:smallint,Nullでない(NotNull))と、学習目標数(略称:course_skillno,属性:smallint,Nullでない(NotNull))とを含む。
【0024】
テスト履歴DB339に格納されるデータを図9を用いて説明する。テスト履歴DB339は、テスト実施結果を格納するためのDBである。テスト履歴DB339は、キーであるスキルカテゴリコード(略称:skill_code,属性:varchar2(6),Nullでない(NotNull))と、キーである版数(略称:edit_no,属性:smallint,Nullでない(NotNull))と、キーであるスキルカテゴリ内部コード(略称:skill_id,属性:varchar2(8),Nullでない(NotNull))と、キーであるユーザID(略称:prob_user,属性:varchar2(25),Nullでない(NotNull))と、受験日(略称:prob_date,属性:date,Nullでない(NotNull))と、受験時刻(略称:prob_time,属性:time,Nullでない(NotNull))と、解答中(0)又は解答終了(1)フラグ(略称:answer_flag,属性:smallint,Nullでない(NotNull))と、点数(正解数)(略称:prob_point,属性:smallint)と、問題数n(略称:no_prob,属性:smallint)と、実力値(略称:score,属性:float,Nullでない(NotNull))と、累積残り時間(秒)(略称:rest_time,属性:intと、1問目積上げ時間差引済フラグ(略称:add_1time_flag,属性:int)と、解答者判別初期テストフラグ(略称:init_test_flag,属性:int)と、制限時間有り時の実力値(略称:result_init_on,属性:float)と、制限時間無し時の実力値(略称:result_init_off,属性:float)とが含まれる。なお、1問目積上げ時間差引済フラグについては、1が差引済みを表し、0は未差引状態を表す。解答者判別初期テストフラグについては、0が未実施、1が初期テスト中、2が初期テスト完了を表す。
【0025】
テスト解答内容DB343に格納されるデータを図10を用いて説明する。テスト解答内容DB343は、テスト実施結果を格納するDBである。テスト解答内容DB343は、キーであるスキルカテゴリコード(略称:skill_code,属性:varchar2(6),Nullでない(NotNull))と、キーである版数(略称:edit_no,属性:smallint,Nullでない(NotNull))と、キーであるスキルカテゴリ内部コード(略称:skill_id,属性:varchar2(8),Nullでない(NotNull))と、キーであるユーザID(略称:prob_user,属性:varchar2(25),Nullでない(NotNull))と、キーである問題番号(略称:prob_no,属性:smallint,Nullでない(NotNull))と、解答(略称:answer,属性:smallint)と、正誤(略称:true-false,属性:smallint)とを含む。
【0026】
出題履歴DB341に格納されるデータを図11を用いて説明する。出題履歴DB341は、ランダムに問題を出題するために、出題した問題を管理するために用いられる。出題履歴DB341は、キーであるスキルカテゴリコード(略称:skill_code,属性:varchar2(6),Nullでない(NotNull))と、キーである版数(略称:edit_no,属性:smallint,Nullでない(NotNull))と、キーであるスキルカテゴリ内部コード(略称:skill_id,属性:varchar2(8),Nullでない(NotNull))と、キーであるユーザID(略称:prob_user,属性:varchar2(25),Nullでない(NotNull))と、キーである受験日(略称:test_date,属性:date,Nullでない(NotNull))と、キーである受験時刻(略称:test_time,属性:time(時間型),Nullでない(NotNull))と、キーである連番(略称:seq_no,属性:int,Nullでない(NotNull))と、問題番号(No)(略称:ques_no,属性:int,Nullでない(NotNull))と、正解(略称:answercourse_name,属性:char,Nullでない(NotNull))とを含む。
【0027】
パラメタテーブルDB349に格納されるデータを図12を用いて説明する。パラメタテーブルDB349は、積上げ時間(略称:add_1time,属性:int,Nullでない(NotNull))と、解答者判別初期テストの処理モード(略称:init_test_mode,属性:int)と、解答者判別初期テスト問題最大出題数(略称:init_test_max,属性:int)と、最大テスト問題出題数(略称:test_max,属性:int)と、プレッシャー閾値(略称:bound_press,属性:float)と、実力算定時の収束誤差(略称:bound_margin,属性:float)と、初期問題難易度未設定時の難易度(略称:init_difficult,属性:float)とを含む。なお、解答者判別初期テストの処理モードにおいては、0が実行しない、1が時間表示又は通知有り、2が時間計測有りを示す。
【0028】
このような各種DBを用いたシステムの処理フローを図13乃至図21を用いて説明する。本実施の形態では、解答者判別初期テスト・プログラム311により、最初に解答者判別初期テストを実施する(ステップS1)。この解答者判別初期テストとは、適応型テストの解答者が制限時間に対するプレッシャーに弱いか否かを判断するためのテストである。そして、解答者判別初期テストの結果から、解答者が制限時間に対するプレッシャーに弱いか否かを判断する(ステップS3)。なお、この判断には、パラメタテーブルDB349に格納されたプレッシャー閾値と、プレッシャー無実力値とプレッシャー有実力値との差とを比較することにより行われる。
【0029】
もし、プレッシャー無実力値とプレッシャー有実力値との差がプレッシャー閾値より大きい場合にはプレッシャーに弱いと判断して、制限時間自動積上げ式適応型テスト・プログラム313により、後に説明する制限時間自動積上げ式適応型テストを実施する(ステップS5)。一方、プレッシャー無実力値とプレッシャー有実力値との差がプレッシャー閾値以下である場合には、通常の適応型テストを実施する(ステップS7)。そして、ステップS5又はステップS7の後に、テスト結果表示プログラム327が、実力評価を解答者に通知する(ステップS9)。
【0030】
次に図14を用いて、解答者判別初期テスト・プログラム311の第1の処理フローを説明する。なお、この処理フローの開始前に、スキル選択プログラム325により、ユーザ端末5を操作する解答者に対して実力判定を行うスキル分野(スキルカテゴリ)を選択させるようになっている。すなわち、スキル選択プログラム325は、スキル分野の選択肢を含む情報をユーザ端末5に送信し、ユーザ端末5は当該スキル分野の選択肢を表示装置に表示する。そして、解答者が表示装置を見てスキル分野の選択を行い、当該選択に応じてユーザ端末5はサーバ3にスキル分野選択情報を送信する。スキル選択プログラム325は、スキル分野選択情報を受け取り、以下で出題する問題のスキル分野を確定させる。また、スキル選択プログラム325は、スキル分野だけでなく、スキルレベルについてもユーザ端末5を操作する解答者に対して選択させるような場合もある。すなわち、スキルレベルの選択肢を含む情報をユーザ端末5に送信し、ユーザ端末5は当該スキルレベルの選択肢を表示装置に表示する。そして、解答者が表示装置を見てスキルレベルの選択を行い、当該選択に応じてユーザ端末5はサーバ3にスキルレベル選択情報を送信する。スキル選択プログラム325は、スキルレベル選択情報を受け取り、それに応じて以下で出題する問題の初期難易度を確定させる。
【0031】
次に解答者判別初期テスト・プログラム311は、最初に初期問題難易度を設定する(ステップS11)。例えば、スキル選択プログラム325により解答者によるスキルレベル選択が行われている場合には、それに従って初期問題難易度を設定する。一方、解答者によるスキルレベル選択が行われていない場合には、パラメタテーブルDB349に格納された初期問題難易度未設定時の難易度を取得する。次に、この第1の処理フローの場合には、制限時間表示のためのフラグ(パラメタテーブルDB349の解答者判別初期テストの処理モードの「1」及び「2」)をONに設定する(ステップS13)。そして、テスト問題選定ルーチン323が、設定された難易度の問題を選定する(ステップS15)。なお、ここで解答者判別初期テスト・プログラム311は、テスト履歴DB339に、スキルカテゴリコード、版数、スキルカテゴリ内部コード、ユーザID、受験日、受験時刻、解答中フラグ、解答者判別初期テストフラグ等をセットする。また、この時点において、出題履歴DB341に同様の情報を登録するようにしても良い。
【0032】
その後、解答者判別初期テスト・プログラム311は、ネットワーク1を介して、選定された問題の情報(問題マスタDB347及びテストスキルマスタDB345の情報)及び時間表示又は時間音声通知アプレットをユーザ端末5に送信する(ステップS17)。これによりユーザ端末5を操作する解答者に対して表示又は音声にて時間が通知され、プレッシャーが明示的に与えられる。そして、解答者は、このような環境の下ユーザ端末5を操作して解答を入力し、ユーザ端末5は入力された解答をサーバ3に送信する。そして、サーバ3の解答者判別初期テスト・プログラム311は、解答者の解答を取得する(ステップS19)。
【0033】
なお、ステップS17及びステップS19については図15及び図16を用いて説明する。図15は、ステップS17及びステップS19におけるサーバ3とユーザ端末5との情報のやり取りを示したものである。サーバ3の解答者判別初期テスト・プログラム311は、テスト問題の情報及び時間表示又は時間音声通知を行うアプレットを解答者のユーザ端末5に送信する(ステップS61)。これに対してユーザ端末5は、テスト問題の情報及び時間表示又は時間音声通知を行うアプレットを受信し(ステップS63)、問題表示プログラム53(Webブラウザ)がテスト問題を表示装置に表示し、時間表示又は時間音声通知アプレットを実行する(ステップS65)。この時間表示又は時間音声通知アプレットが時間監視プログラム55となる。なお、時間表示又は時間音声通知アプレットは、テスト問題表示からの時間を計測し、表示又は音声で通知する。また、制限時間から、テスト問題表示から経過した時間を引いた残りの時間を表示又は音声で通知する場合もある。よって、時間表示又は時間音声通知アプレットは、テスト問題が表示されてから、解答者により解答が入力され、サーバに解答を送信するように指示されるまでの解答時間が分かるものとする。
【0034】
そして解答者が解答を入力すると、ユーザ端末5の解答送付プログラム51(Webブラウザ)は当該解答の情報を取得し、時間表示又は時間音声通知アプレットから解答時間を取得する。そして、解答時間及び解答の情報をサーバ3に送信する(ステップS67)。サーバ3の解答者判別初期テスト・プログラム311は、ユーザ端末5から解答時間及び解答の情報を取得し、記憶装置に格納する(ステップS69)。
【0035】
図15はネットワーク1による通信時間がどの程度かかるか分からない状態における例であって、ネットワーク1による通信時間を無視して良いような環境である場合には、例えば図16のような処理が実行される。サーバ3の解答者判別初期テスト・プログラム311は、テスト問題の情報及び時間表示又は時間音声通知を行うアプレットを解答者のユーザ端末5に送信する(ステップS71)。また、サーバ3の解答者判別初期テスト・プログラム311は時間計測を開始する(ステップS75)。これに対してユーザ端末5は、テスト問題の情報及び時間表示又は時間音声通知を行うアプレットを受信し(ステップS73)、問題表示プログラム53(Webブラウザ)がテスト問題を表示装置に表示し、時間表示又は時間音声通知アプレットを実行する(ステップS77)。そして解答者は、表示されたテスト問題を見て解答を入力する。そうすると、ユーザ端末5の解答送付プログラム51(Webブラウザ)は当該解答の情報を取得し、当該解答の情報をサーバ3に送信する(ステップS79)。図16の例では時間表示又は時間音声通知アプレットは、ユーザ端末5において表示装置に時間を表示する又は時間を音声で通知する処理のみを行うようになっている。サーバ3の解答者判別初期テスト・プログラム311は、ユーザ端末5から解答の情報を受信し、記憶装置に格納する(ステップS81)。また、ステップS75において開始した時間計測を終了し、解答時間を記憶装置に格納する(ステップS83)。このような処理の後に図14に戻る。
【0036】
サーバ3の解答者判別初期テスト・プログラム311は、解答時間を参照して出題した問題に設定された制限時間(問題マスタDB347の解答制限時間)を超過したかを判断する(ステップS21)。もし、制限時間を超過していた場合には採点処理を実施せずに0点とする(ステップS23)。一方、制限時間を超過していない場合には、採点ルーチン321が、問題マスタDB347の正解と記憶装置に格納した解答情報を参照して、採点を行う(ステップS25)。ここで、解答者判別初期テスト・プログラム311は、採点結果と共にテストの実施内容をテスト解答内容DB343及び出題履歴DB341に登録する。また、テスト履歴DB339における点数や問題数などのデータを変更する。
【0037】
そして、実力値算定ルーチン317は、採点結果から実力値の算定を実施する(ステップS27)。計算された実力値は、テスト履歴DB339の「実力値」に格納される。なお、この実力値の算定は従来と同じであるからここでは説明を省略する。なお、この実力値の算定には問題マスタDB347に格納されている難易度パラメタが用いられる。そして、ここまでの出題数が解答者判別初期テストにおける最大出題数(パラメタテーブルDB349の解答者判別初期テスト問題最大出題数)以上となったかが確認される(ステップS29)。出題数が解答者判別初期テストにおける最大出題数未満であれば、解答者判別初期テスト・プログラム311は、ステップS27で算定された実力値に基づき次の問題の難易度を決定する(ステップS31)。すなわち、実力値が高くなれば難易度を上げ、実力値が下げられれば難易度を下げるような処理を行う。この処理についても従来技術と同じであるからここでは説明を省略する。そしてステップS15に戻る。
【0038】
一方、出題数が解答者判別初期テストにおける最大出題数以上であれば、制限時間に対するプレッシャーを明示的に与えた場合の実力値算定を終了して、プレッシャー有実力値(テスト履歴DB339の制限時間有り時の実力値)にステップS27で算定された実力値を代入して、テスト履歴DB339に登録する(ステップS33)。
【0039】
次に制限時間に対するプレッシャーを明示的に与えないようなテストを行う。そのため、制限時間表示のためのフラグ(パラメタテーブルDB349の解答者判別初期テストの処理モードの「1」のみ)をOFFに設定する(ステップS35)。そして、テスト問題選定ルーチン323が、設定された難易度の問題を選定する(ステップS37)。なお、設定された難易度については、ステップS31において変更が加えられた難易度であってもよいし、初期の設定に戻すようにしても良い。なお、ここで解答者判別初期テスト・プログラム311は、テスト履歴DB339に、スキルカテゴリコード、版数、スキルカテゴリ内部コード、ユーザID、受験日、受験時刻、解答中フラグ、解答者判別初期テストフラグ等をセットする。また、この時点において、出題履歴DB341に同様の情報を登録するようにしても良い。
【0040】
その後、解答者判別初期テスト・プログラム311は、ネットワーク1を介して、選定された問題の情報(問題マスタDB347及びテストスキルマスタDB345の情報)及び時間表示は行わない時間計測アプレットをユーザ端末5に送信する(ステップS39)。今回はユーザ端末5を操作する解答者に対して時間は通知されず、制限時間に対するプレッシャーは与えられない。そして、解答者は、このような環境の下ユーザ端末5を操作して解答を入力し、ユーザ端末5は入力された解答をサーバ3に送信する。そして、サーバ3の解答者判別初期テスト・プログラム311は、解答者の解答を取得する(ステップS41)。
【0041】
なお、ステップS39及びステップS41については図17を用いて説明する。図17は、ステップS39及びステップS41におけるサーバ3とユーザ端末5との情報のやり取りを示したものである。サーバ3の解答者判別初期テスト・プログラム311は、テスト問題の情報及び時間計測のためのアプレットを解答者のユーザ端末5に送信する(ステップS85)。これに対してユーザ端末5は、テスト問題の情報及び時間計測アプレットを受信し(ステップS87)、問題表示プログラム53(Webブラウザ)がテスト問題を表示装置に表示し、時間計測アプレットを実行する(ステップS89)。この時間計測アプレットが時間監視プログラム55となる。なお、時間計測アプレットは、テスト問題表示からの時間を計測するが、表示又は音声で通知することはない。時間計測アプレットは、テスト問題が表示されてから、解答者により解答が入力され、サーバに解答を送信するように指示されるまでの解答時間を計測する。
【0042】
そして解答者が解答を入力すると、ユーザ端末5の解答送付プログラム51(Webブラウザ)は当該解答の情報を取得し、時間計測アプレットから解答時間を取得する。そして、解答時間及び解答の情報をサーバ3に送信する(ステップS91)。サーバ3の解答者判別初期テスト・プログラム311は、ユーザ端末5から解答時間及び解答の情報を受信し、記憶装置に格納する(ステップS93)。
【0043】
図17はネットワーク1による通信時間がどの程度かかるか分からない状態における例であって、ネットワーク1による通信時間を無視して良いような環境である場合には、図16に示したように時間の計測をサーバ3で行うようにしてもよい。
【0044】
図14の説明に戻って、サーバ3の解答者判別初期テスト・プログラム311は、解答時間を参照して出題した問題に設定された制限時間(問題マスタDB347の解答制限時間)を超過したかを判断する(ステップS43)。もし、制限時間を超過していた場合には採点処理を実施せずに0点とする(ステップS45)。一方、制限時間を超過していない場合には、採点ルーチン321が、問題マスタDB347の正解と記憶装置に格納した解答情報を参照して、採点を行う(ステップS47)。ここで、解答者判別初期テスト・プログラム311は、採点結果と共にテストの実施内容をテスト解答内容DB343及び出題履歴DB341に登録する。また、テスト履歴DB339における点数や問題数などのデータを変更する。
【0045】
そして、実力値算定ルーチン317は、採点結果から実力値の算定を実施する(ステップS49)。この実力値の算定には問題マスタDB347に格納されている難易度パラメタが用いられる。計算された実力値は、テスト履歴DB339の「実力値」に格納される。そして、ここまでの出題数が解答者判別初期テストにおける最大出題数(パラメタテーブルDB349の解答者判別初期テスト問題最大出題数)以上となったかが確認される(ステップS51)。出題数が解答者判別初期テストにおける最大出題数未満であれば、解答者判別初期テスト・プログラム311は、ステップS49で算定された実力値に基づき次の問題の難易度を決定する(ステップS53)。すなわち、実力値が高くなれば難易度を上げ、実力値が下げられれば難易度を下げるような処理を行う。そしてステップS37に戻る。
【0046】
一方、出題数が解答者判別初期テストにおける最大出題数以上であれば、制限時間に対するプレッシャーを与えない場合の実力値算定を終了して、プレッシャー無実力値(テスト履歴DB339の制限時間無し時の実力値)にステップS49で算定された実力値を代入して、テスト履歴DB339に登録する(ステップS55)。そして図13の処理フロー(ステップS3)に戻る。
【0047】
上でも述べたようにステップS3では、プレッシャー無実力値とプレッシャー有実力値との差(プレッシャー感応度)がパラメタテーブルDB349のプレッシャー閾値を超えたか否かで、制限時間に対するプレッシャー感応度が高いか低いかが判断される。
【0048】
次に図18を用いて解答者判別初期テスト・プログラム311の第2の処理フローを説明する。なお、上で述べたように、この処理フローの開始前に、スキル選択プログラム325により、ユーザ端末5を操作する解答者に対して実力判定を行うスキル分野を選択させるようになっている。また、上で述べたように、スキル選択プログラム325は、スキル分野だけでなく、スキルレベルについてもユーザ端末5を操作する解答者に対して選択させるような場合もある。すなわち、解答者によるスキルレベル選択に応じて以下で出題する問題の初期難易度を確定させる。
【0049】
次に解答者判別初期テスト・プログラム311は、最初に初期問題難易度を設定する(ステップS101)。例えば、スキル選択プログラム325により解答者によるスキルレベル選択が行われている場合には、それに従って初期問題難易度を設定する。一方、解答者によるスキルレベル選択が行われていない場合には、パラメタテーブルDB349に格納された初期問題難易度未設定時の難易度を取得する。次に、この第2の処理フローの場合には、制限時間表示のためのフラグ(パラメタテーブルDB349の解答者判別初期テストの処理モードの「1」及び「2」)をONに設定する(ステップS103)。なお、制限時間のためのフラグ(パラメタテーブルDB349の解答者判別初期テストの処理モードの「2」のみ)をONにしてもよい。すなわち、ユーザ端末で時間表示又は時間音声通知が行われなくとも良い。そして、テスト問題選定ルーチン323が、設定された難易度の問題を選定する(ステップS105)。なお、ここで解答者判別初期テスト・プログラム311は、テスト履歴DB339に、スキルカテゴリコード、版数、スキルカテゴリ内部コード、ユーザID、受験日、受験時刻、解答中フラグ、解答者判別初期テストフラグ等をセットする。また、この時点において、出題履歴DB341に同様の情報を登録するようにしても良い。
【0050】
その後、解答者判別初期テスト・プログラム311は、ネットワーク1を介して、選定された問題の情報(問題マスタDB347及びテストスキルマスタDB345の情報)及び時間表示又は時間音声通知アプレットをユーザ端末5に送信する(ステップS107)。これによりユーザ端末5を操作する解答者に対して表示又は音声にて時間が通知され、プレッシャーが明示的に与えられる。なお、制限時間のためのフラグがONである場合には時間計測アプレットが時間表示又は時間音声通知プログラムの代わりに送信される。そして、解答者は、このような環境の下ユーザ端末5を操作して解答を入力し、ユーザ端末5は入力された解答をサーバ3に送信する。そして、サーバ3の解答者判別初期テスト・プログラム311は、解答者の解答を取得する(ステップS109)。
【0051】
なお、ステップS107及びステップS109については、時間表示又は時間音声通知アプレットを送信する場合には図15及び図16のような処理フローで実施される。もし、時間計測アプレットが送信される場合には図17のような処理フローで実施される。なお、図17の場合にはユーザ端末5で時間が計測されるが、サーバ3にて時間が計測されるような態様も可能である。
【0052】
図18の説明に戻って、サーバ3の解答者判別初期テスト・プログラム311は、解答時間を参照して出題した問題に設定された制限時間(問題マスタDB347の解答制限時間)を超過したかを判断する(ステップS111)。もし、制限時間を超過していた場合には採点処理を実施せずに0点とする(ステップS113)。一方、制限時間を超過していない場合には、採点ルーチン321が、問題マスタDB347の正解と記憶装置に格納した解答情報を参照して、採点を行う(ステップS115)。ここで、解答者判別初期テスト・プログラム311は、採点結果と共にテストの実施内容をテスト解答内容DB343及び出題履歴DB341に登録する。また、テスト履歴DB339における点数や問題数などのデータを変更する。
【0053】
そして、実力値算定ルーチン317は、採点結果から実力値の算定を実施する(ステップS117)。この実力値の算定には問題マスタDB347に格納されている難易度パラメタ用いられる。計算された実力値は、テスト履歴DB339の「実力値」に格納される。なお、この実力値の算定は従来と同じであるからここでは説明を省略する。そして、ここまでの出題数が解答者判別初期テストにおける最大出題数(パラメタテーブルDB349の解答者判別初期テスト問題最大出題数)以上となったかが確認される(ステップS119)。出題数が解答者判別初期テストにおける最大出題数未満であれば、解答者判別初期テスト・プログラム311は、ステップS117で算定された実力値に基づき次の問題の難易度を決定する(ステップS121)。すなわち、実力値が高くなれば難易度を上げ、実力値が下げられれば難易度を下げるような処理を行う。この処理についても従来技術と同じであるからここでは説明を省略する。そしてステップS105に戻る。
【0054】
一方、出題数が解答者判別初期テストにおける最大出題数以上であれば、制限時間に対するプレッシャーを明示的に与えた場合の実力値算定を終了して、プレッシャー有実力値(テスト履歴DB339の制限時間有り時の実力値)にステップS117で算定された実力値を代入して、テスト履歴DB339に登録する(ステップS123)。
【0055】
次に制限時間に対するプレッシャーを全く与えないようなテストを行う。そのため、制限時間のためのフラグ(パラメタテーブルDB349の解答者判別初期テストの処理モードの「2」及び「3」)をOFFに設定する(ステップS125)。そして、テスト問題選定ルーチン323が、設定された難易度の問題を選定する(ステップS127)。なお、設定された難易度については、ステップS121において変更が加えられた難易度であってもよいし、初期の設定に戻すようにしても良い。なお、ここで解答者判別初期テスト・プログラム311は、テスト履歴DB339に、スキルカテゴリコード、版数、スキルカテゴリ内部コード、ユーザID、受験日、受験時刻、解答中フラグ、解答者判別初期テストフラグ等をセットする。また、この時点において、出題履歴DB341に同様の情報を登録するようにしても良い。
【0056】
その後、解答者判別初期テスト・プログラム311は、ネットワーク1を介して、選定された問題の情報(問題マスタDB347及びテストスキルマスタDB345の情報)をユーザ端末5に送信する(ステップS129)。今回はユーザ端末5を操作する解答者に対して時間は告知されず、時間の計測をも行わない。よって、解答者は、制限時間を気にすることなく、十分考えてから解答することができる。そして、解答者は、このような環境の下ユーザ端末5を操作して解答を入力し、ユーザ端末5は入力された解答をサーバ3に送信する。そして、サーバ3の解答者判別初期テスト・プログラム311は、解答者の解答を取得する(ステップS131)。
【0057】
なお、ステップS129及びステップS131については図19を用いて説明する。図19は、ステップS129及びステップS131におけるサーバ3とユーザ端末5との情報のやり取りを示したものである。サーバ3の解答者判別初期テスト・プログラム311は、テスト問題の情報を解答者のユーザ端末5に送信する(ステップS145)。これに対してユーザ端末5は、テスト問題の情報を受信し、問題表示プログラム53(Webブラウザ)がテスト問題を表示装置に表示する(ステップS147)。今までのようにアプレットを実行することはない。そして解答者が解答を入力すると、ユーザ端末5の解答送付プログラム51(Webブラウザ)は当該解答の情報を取得し、解答の情報をサーバ3に送信する(ステップS149)。サーバ3の解答者判別初期テスト・プログラム311は、ユーザ端末5から解答の情報を受信し、記憶装置に格納する(ステップS151)。
【0058】
図18の説明に戻って、サーバ3の採点ルーチン321は、問題マスタDB347の正解と記憶装置に格納した解答情報を参照して、採点を行う(ステップS133)。ここで、解答者判別初期テスト・プログラム311は、採点結果と共にテストの実施内容をテスト解答内容DB343及び出題履歴DB341に登録する。また、テスト履歴DB339における点数や問題数などのデータを変更する。
【0059】
そして、実力値算定ルーチン317は、採点結果から実力値の算定を実施する(ステップS135)。この実力値の算定には問題マスタDB347に格納されている難易度パラメタ用いられる。計算された実力値は、テスト履歴DB339の「実力値」に格納される。そして、ここまでの出題数が解答者判別初期テストにおける最大出題数(パラメタテーブルDB349の解答者判別初期テスト問題最大出題数)以上となったかが確認される(ステップS137)。出題数が解答者判別初期テストにおける最大出題数未満であれば、解答者判別初期テスト・プログラム311は、ステップS135で算定された実力値に基づき次の問題の難易度を決定する(ステップS139)。すなわち、実力値が高くなれば難易度を上げ、実力値が下げられれば難易度を下げるような処理を行う。そしてステップS127に戻る。
【0060】
一方、出題数が解答者判別初期テストにおける最大出題数以上であれば、制限時間に対するプレッシャーを与えない場合の実力値算定を終了して、プレッシャー無実力値(テスト履歴DB339の制限時間無し時の実力値)にステップS135で算定された実力値を代入して、テスト履歴DB339に登録する(ステップS141)。そして図13の処理フロー(ステップS3)に戻る。
【0061】
上でも述べたようにステップS3では、プレッシャー無実力値とプレッシャー有実力値との差(プレッシャー感応度)がパラメタテーブルDB349のプレッシャー閾値を超えたか否かで、制限時間に対するプレッシャー感応度が高いか低いかが判断される。
【0062】
このようにして制限時間に対するプレッシャーに弱い人を判別できるようになる。
【0063】
次に、図13におけるステップS5(制限時間積上げ式適応型テスト)の第1の処理フローを図20に示す。最初に、制限時間積上げ式適応型テスト・プログラム313は、初期問題難易度設定処理を実施する(ステップS161)。なお、初期問題難易度設定を行わず、図14のステップS53又は図18のステップS139にて決定された「次の問題の難易度」を用いるような構成であってもよい。このような場合には、解答者判別初期テストの実施によりテスト全体にかかる時間は延びるが、既に比較的解答者の実力に近い難易度が解答者判別初期テストの実施により定められているので、制限時間積上げ式適応型テストにおける実力値の収束を早めることができるようになる。また、本ステップにおいてパラメタテーブルDB349の初期問題難易度未設定時の難易度を参照して、この難易度に設定するような構成であってもよい。さらに、スキル選択プログラム325等を用いて、スキルレベルについてもユーザ端末5を操作する解答者に対して選択させるような構成であってもよい。この場合には、スキルレベルの選択肢を含む情報をユーザ端末5に送信し、ユーザ端末5は当該スキルレベルの選択肢を表示装置に表示する。そして、解答者が表示装置を見てスキルレベルの選択を行い、当該選択に応じてユーザ端末5はサーバ3にスキルレベル選択情報を送信する。スキル選択プログラム325は、スキルレベル選択情報を受け取り、それに応じて以下で出題する問題の初期難易度を確定させる。
【0064】
そして、テスト問題選定ルーチン323は、設定された難易度の問題を選定する(ステップS163)。なお、ここで制限時間積上げ式適応型テスト・プログラム313は、テスト履歴DB339に、スキルカテゴリコード、版数、スキルカテゴリ内部コード、ユーザID、受験日、受験時刻、解答中フラグ、解答者判別初期テストフラグ等をセットする。また、この時点において、出題履歴DB341に同様の情報を登録するようにしても良い。
【0065】
そして、制限時間計算ルーチン319は、今回の制限時間を(累積残り時間(テスト履歴DB339の累積残り時間)+今回の問題に設定された制限時間(問題マスタDB347の解答制限時間))として計算する(ステップS164)。その後、制限時間積上げ式適応型テスト・プログラム313は、ネットワーク1を介して、選定された問題の情報(問題マスタDB347及びテストスキルマスタDB345の情報)をユーザ端末5に送信する(ステップS165)。そして、解答者は、ユーザ端末5を操作して解答を入力し、ユーザ端末5は入力された解答をサーバ3に送信する。そして、サーバ3の制限時間積上げ式適応型テスト・プログラム313は、解答者の解答を取得する(ステップS167)。なお、テスト問題の情報と共に時間表示又は時間音声通知アプレット若しくは時間測定アプレットをユーザ端末5に送信する。このステップS165及びステップS167については図15、図16、又は図17に示された処理フローにて実施される。時間表示又は時間音声通知アプレットには、ステップS164で計算された制限時間の情報が設定される場合もあり、制限時間を解答者に表示又は音声により通知する場合もある。
【0066】
サーバ3の制限時間積上げ式適応型テスト・プログラム313は、解答時間が制限時間(テスト履歴DB339の累積残り時間+問題マスタDB347の解答制限時間)を超過しているかを判断する(ステップS169)。もし、制限時間を超過している場合には、0点として採点され(ステップS171)、累積残り時間を0としてテスト履歴DB339の「累積残り時間」に登録する(ステップS173)。一方、制限時間を超過していない場合には、採点ルーチン321が、問題マスタDB347の正解と記憶装置に格納した解答情報を参照して、採点を行う(ステップS175)。ここで、制限時間積上げ式適応型テスト・プログラム313は、採点結果と共にテストの実施内容をテスト解答内容DB343及び出題履歴DB341に登録する。また、テスト履歴DB339における点数や問題数などのデータを変更する。
【0067】
そして、制限時間計算ルーチン319は、テスト履歴DB339の累積残り時間の情報及び問題マスタDB347の解答制限時間を参照して、(累積残り時間+今回の問題に設定された制限時間−今回消費時間(解答時間))を計算して、再度テスト履歴DB339の「累積残り時間」に登録する(ステップS177)。この(累積残り時間+次の問題に設定された制限時間)が、次の問題のための制限時間となる。
【0068】
次に、実力値算定ルーチン317は、採点結果から実力値の算定を実施する(ステップS179)。算定された実力値は、テスト履歴DB339の実力値に登録される。この実力値の算定には問題マスタDB347に格納されている難易度パラメタ用いられる。計算された実力値は、テスト履歴DB339の「実力値」に格納される。そして、ここまでの出題数が制限時間積上げ式適応型テストにおける最大出題数(パラメタテーブルDB349の最大テスト問題出題数)を超えたかが確認される(ステップS181)。出題数が制限時間積上げ式適応型テストにおける最大出題数以下であれば、制限時間積上げ式適応型テスト・プログラム313は、ステップS179で算定された実力値が収束して、確定状態になったかを判断する(ステップS183)。この確定状態か否かの判断は、パラメタテーブルDB349の実力算定時の収束誤差の値で判断される。すなわち、ステップS179で新たに算定された実力値の標準誤差とその前の実力値の標準誤差との差が、収束誤差未満であれば、確定状態とする等の判定方法で、処理を終了する。なお、ここでいう標準誤差とは、実力(推定)値の分散の度合いを表している。直前のステップS179で計算された実力値が解答者の実力値となる。一方、実力値が確定状態ではないと判断されると、ステップS179において算定された実力値に基づき次の問題の難易度が決定される(ステップS185)。すなわち、実力値が高くなれば難易度を上げ、実力値が下げられれば難易度を下げるような処理を行う。そしてステップS163に戻る。
【0069】
一方、出題数が制限時間積上げ式適応型テストにおける最大出題数を超えていれば、処理を終了する。直前のステップS179で計算された実力値が解答者の実力値となる。
【0070】
このような処理を実施することにより、2問目以降の問題の制限時間は、前の問題の制限時間と今回の解答時間との差(残り時間)だけ延長され、解答者は制限時間に余裕を作ることができ、制限時間に対するプレッシャーを軽減させることができるようになる。
【0071】
なお、図20の処理フローの例では1問目は延長されない。よって、図21の処理フローを採用して、特にプレッシャーがかかりやすい1問目から制限時間の延長を行えるようにする場合もある。すなわち、1問目についてはパラメタテーブルDB349の積上げ時間の時間(以下ではαと表す)だけ延長しておき、累積積上げ時間がαを超えた場合には、αを差し引いて、累積積上げ時間を元に戻す構成である。
【0072】
では図21の処理フローを具体的に説明する。最初に、制限時間積上げ式適応型テスト・プログラム313は、初期問題難易度設定処理を実施する(ステップS191)。なお、初期問題難易度設定を行わず、図14のステップS53又は図18のステップS139にて決定された次の問題の難易度を用いるような構成であってもよい。このような場合には、解答者判別初期テストの実施によりテスト全体にかかる時間は延びるが、既に比較的解答者の実力にあった難易度が解答者判別初期テストの実施により定められているので、制限時間積上げ式適応型テストにおける実力値の収束を早めることができるようになる。また、本ステップにおいてパラメタテーブルDB349の初期問題難易度未設定時の難易度を参照して、この難易度に設定するような構成であってもよい。さらに、スキル選択プログラム325等を用いて、スキルレベルについてもユーザ端末5を操作する解答者に対して選択させるような構成であってもよい。
【0073】
そして、テスト履歴DB339の「累積残り時間」を1問目積上げ時間(α)に設定する(ステップS193)。これにより一問目から1問目積上げ時間(α)だけ制限時間が延長されることになる。次に、テスト問題選定ルーチン323は、設定された難易度の問題を選定する(ステップS195)。なお、ここで制限時間積上げ式適応型テスト・プログラム313は、テスト履歴DB339に、スキルカテゴリコード、版数、スキルカテゴリ内部コード、ユーザID、受験日、受験時刻、解答中フラグ、解答者判別初期テストフラグ等をセットする。また、この時点において、出題履歴DB341に同様の情報を登録するようにしても良い。
【0074】
その後、制限時間計算ルーチン319は、制限時間を(累積残り時間(テスト履歴DB339の累積残り時間)+今回の問題に設定された制限時間(問題マスタDB347の解答制限時間))として計算する(ステップS197)。そして、制限時間積上げ式適応型テスト・プログラム313は、ネットワーク1を介して、選定された問題の情報(問題マスタDB347及びテストスキルマスタDB345の情報)をユーザ端末5に送信する(ステップS199)。解答者は、ユーザ端末5を操作して解答を入力し、ユーザ端末5は入力された解答をサーバ3に送信する。そして、サーバ3の制限時間積上げ式適応型テスト・プログラム313は、解答者の解答を取得する(ステップS201)。なお、テスト問題の情報と共に時間表示又は時間音声通知アプレット若しくは時間測定アプレットをユーザ端末5に送信する。このステップS199及びステップS201については図15、図16、又は図17に示された処理フローにて実施される。時間表示又は時間音声通知アプレットには、ステップS197で計算された制限時間の情報が設定される場合もあり、制限時間を解答者に表示又は音声により通知する場合もある。
【0075】
サーバ3の制限時間積上げ式適応型テスト・プログラム313は、解答時間が制限時間(テスト履歴DB339の累積残り時間+問題マスタDB347の解答制限時間)を超過しているかを判断する(ステップS203)。もし、制限時間を超過している場合には、0点として採点され(ステップS205)、累積残り時間を0としてテスト履歴DB339の「累積残り時間」に登録する(ステップS207)。一方、制限時間を超過していない場合には、採点ルーチン321が、問題マスタDB347の正解と記憶装置に格納した解答情報を参照して、採点を行う(ステップS209)。ここで、制限時間積上げ式適応型テスト・プログラム313は、採点結果と共にテストの実施内容をテスト解答内容DB343及び出題履歴DB341に登録する。また、テスト履歴DB339における点数や問題数などのデータを変更する。
【0076】
そして、制限時間計算ルーチン319は、テスト履歴DB339の累積残り時間の情報及び問題マスタDB347の解答制限時間を参照して、(累積残り時間+今回の問題に設定された制限時間−今回消費時間(解答時間))を計算して、再度テスト履歴DB339の「累積残り時間」に登録する(ステップS211)。原則として、この(累積残り時間+次の問題に設定された制限時間)が、次の問題のための制限時間となる。
【0077】
但し、αは仮に積上げたものであって、累積残り時間がαを超えた場合にはαを元に戻す必要がある。よって、制限時間積上げ式適応型テスト・プログラム313は、αが既に差引済みであるかを判断する(ステップS213)。この判断は、テスト履歴DB339の1問目積上げ時間差引済フラグを参照することにより行われる。すなわち、このフラグが0であれば差引済みではなく、1であれば差引済みである。差引済みであればステップS221に移行する。一方、差引済みでなければ、(テスト履歴DB339の累積残り時間−α)が0より大きいか判断する(ステップS215)。累積残り時間がαより長いか否かを判断するものである。
【0078】
ステップS215で(累積残り時間−α)>0でなければステップ221に移行する。(累積残り時間−α)>0であれば、1問目積上げ時間(α)を累積残り時間から差し引くことができるので、制限時間積げ式適応型テスト・プログラム313は、(累積残り時間−α)をテスト履歴DB339の「累積残り時間」に登録する(ステップS217)。そして、テスト履歴DB339のα差引済フラグ(1問目積上げ時間差引済フラグをON(1)に設定する(ステップS219)。
【0079】
ステップS213、ステップS215又はステップS219の後に、実力値算定ルーチン317は、採点結果から実力値の算定を実施する(ステップS221)。算定された実力値は、テスト履歴DB339の実力値に登録される。この実力値の算定には問題マスタDB347に格納されている難易度パラメタ用いられる。そして、ここまでの出題数が制限時間積上げ式適応型テストにおける最大出題数(パラメタテーブルDB349の最大テスト問題出題数)を超えたかが確認される(ステップS223)。出題数が制限時間積上げ式適応型テストにおける最大出題数以下であれば、制限時間積上げ式適応型テスト・プログラム313は、ステップS221で算定された実力値が収束して、確定状態になったかを判断する(ステップS225)。この確定状態か否かの判断は、パラメタテーブルDB349の実力算定時の収束誤差の値で判断される。確定状態であると判断されれば、処理を終了する。直前のステップS221で計算された実力値が解答者の実力値となる。一方、実力値が確定状態ではないと判断されると、ステップS221において算定された実力値に基づき次の問題の難易度が決定される(ステップS227)。すなわち、実力値が高くなれば難易度を上げ、実力値が下げられれば難易度を下げるような処理を行う。そしてステップS195に戻る。
【0080】
一方、出題数が制限時間積上げ式適応型テストにおける最大出題数を超えていれば、処理を終了する。直前のステップS221で計算された実力値が解答者の実力値となる。
【0081】
このような処理を実施することにより、1問目から制限時間は、所定の1問目積上げ時間だけ延長され、解答者は制限時間に余裕を作ることができ、制限時間に対するプレッシャーを軽減させることができるようになる。
【0082】
以上のように本発明の一実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図1のようにネットワークを介して接続されるサーバからテスト問題等が送信され、ユーザ端末で解答を入力して、サーバに返信するような構成であったが、ユーザ端末に上で述べたような処理を行わせるプログラムをインストールしてユーザ端末のみで適応型テストが実施できるようにするような構成であってもよい。この場合、算定された実力値のみがネットワーク1を介してサーバに送信され、登録されるような構成も考えられる。
【0083】
さらに、図13乃至図21に示した処理フローも一例であって、同様の趣旨の処理を行うために様々な変形、例えばステップの順番を入れ替えたり、同時に実施するような構成も可能である。
【0084】
なお、上で述べたような処理を、コンピュータ・ハードウエアとプログラムの組み合せにて実装することができ、当該プログラムは、例えばフロッピーディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶媒体又は記憶装置に格納される。また、プログラムはネットワークを介して配信される場合もある。さらに、処理途中の中間的なデータは、コンピュータのメインメモリなどの記憶装置に格納される。
【0085】
(付記1)
適応型テストをコンピュータにて実施する適応型テスト実施方法であって、
解答者に問題に対して解答するように促す出題ステップと、
前記解答者による前記問題に対する解答の入力を取得して、記憶装置に格納するステップと、
前記解答者が前記問題に対する解答に要した時間が当該問題の制限時間より短い場合には、当該制限時間と前記解答に要した時間との差を当該問題の次の問題に設定されている制限時間に加えて使用できるように記憶装置に設定を行う制限時間設定ステップと、
を含む適応型テスト実施方法。
【0086】
(付記2)
第1問目の問題に設定されている制限時間に所定時間を追加するステップと、
前記制限時間設定ステップの後に、前記制限時間と前記解答に要した時間との差が前記所定時間に達したか判断し、達していると判断された場合には前記制限時間と前記解答に要した時間との差と前記所定時間との差を前記次の問題に設定されている制限時間に加えて使用できるように記憶装置に設定を行うステップと、
をさらに含む付記1記載の適応型テスト実施方法。
【0087】
(付記3)
解答者の時間に対するプレッシャー感応度を検査するプレッシャー感応度テストを実施するステップと、
前記プレッシャー感応度テストの結果により前記解答者のプレッシャー感応度が所定基準以上であるか判断するステップと、
をさらに含み、
前記解答者のプレッシャー感応度が所定基準以上であると判断された場合に、前記出題ステップ以降のステップを実施する
ことを特徴とする付記1記載の適応型テスト実施方法。
【0088】
(付記4)
前記プレッシャー感応度テストを実施するステップが、
前記解答者に対して時間の告知を行った場合のテスト結果から第1の実力評価値を算出するステップと、
前記解答者に対して時間の告知を行わない場合のテスト結果から第2の実力評価値を算出するステップと、
を含み、
前記プレッシャー感応度が第2の実力評価値と第1の実力評価値との差により計算される
ことを特徴とする付記3記載の適応型テスト実施方法。
【0089】
(付記5)
適応型テストをコンピュータに実施させるためのプログラムを格納した記録媒体であって、
前記プログラムは、前記コンピュータに、
解答者に問題に対して解答するように促す出題ステップと、
前記解答者による前記問題に対する解答の入力を取得して、記憶装置に格納するステップと、
前記解答者が前記問題に対する解答に要した時間が当該問題の制限時間より短い場合には、当該制限時間と前記解答に要した時間との差を当該問題の次の問題に設定されている制限時間に加えて使用できるように記憶装置に設定を行う制限時間設定ステップと、
を実行させるためのプログラムである、記録媒体。
【0090】
(付記6)
適応型テストをコンピュータに実施させるためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記コンピュータに、
解答者に問題に対して解答するように促す出題ステップと、
前記解答者による前記問題に対する解答の入力を取得して、記憶装置に格納するステップと、
前記解答者が前記問題に対する解答に要した時間が当該問題の制限時間より短い場合には、当該制限時間と前記解答に要した時間との差を当該問題の次の問題に設定されている制限時間に加えて使用できるように記憶装置に設定を行う制限時間設定ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【0091】
(付記7)
適応型テストを実施するためのコンピュータ・システムであって、
解答者に問題に対して解答するように促す手段と、
前記解答者による前記問題に対する解答の入力を取得して、記憶装置に格納する手段と、
前記解答者が前記問題に対する解答に要した時間が当該問題の制限時間より短い場合には、当該制限時間と前記解答に要した時間との差を当該問題の次の問題に設定されている制限時間に加えて使用できるように記憶装置に設定を行う手段と、
を有するコンピュータ・システム。
【0092】
(付記8)
適応型テストを実施する適応型テスト実施方法であって、
解答者に問題に対して解答するように促す出題ステップと、
前記解答者による前記問題に対する解答を取得するステップと、
前記解答者が前記問題に対する解答に要した時間が当該問題の制限時間より短い場合には、当該制限時間と前記解答に要した時間との差を当該問題の次の問題に設定されている制限時間に加えて前記解答者に与えるステップと、
を含む適応型テスト実施方法。
【0093】
(付記9)
適応型テストをコンピュータにより実施する方法であって、
第1の問題及び当該第1の問題の制限時間の情報を表示装置に表示するステップと、
前記第1の問題の解答を取得するステップと、
前記第1の問題の解答を前記制限時間より前に解答した場合には、第2の問題及び当該第2の問題に設定された制限時間に前記第1の問題の制限時間のうち残余の時間を足した時間の情報を表示装置に表示するステップと、
を含む適応型テスト実施方法。
【0094】
【発明の効果】
以上述べたように、解答者の実力を評価するための適応型テストにおいて、適正な実力評価の阻害要因たる制限時間に対するプレッシャーを軽減するための技術を提供することができた。
【0095】
また、制限時間に対するプレッシャーに弱い人に対して当該プレッシャーを軽減するための技術を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係るシステムの概要を示す図である。
【図2】 サーバに管理されるDBの関係を示す図である。
【図3】 会社マスタDBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図4】 部門マスタDBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図5】 ユーザ管理簿1DBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図6】 ユーザ管理簿2DBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図7】 問題マスタDBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図8】 テストスキルマスタDBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図9】 テスト履歴DBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図10】 テスト解答内容DBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図11】 出題履歴DBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図12】 パラメタテーブルDBに格納されるデータの一例を示す図である。
【図13】 一実施の形態におけるメイン処理フローを表す図である。
【図14】 解答者判別初期テストの処理フローの第1の例を示す図である。
【図15】 テスト問題出題及び解答時におけるサーバとユーザ端末のやり取り(その1)を表す図である。
【図16】 テスト問題出題及び解答時におけるサーバとユーザ端末のやり取り(その2)を表す図である。
【図17】 テスト問題出題及び解答時におけるサーバとユーザ端末のやり取り(その3)を表す図である。
【図18】 解答者判別初期テストの処理フローの第2の例を示す図である。
【図19】 テスト問題出題及び解答時におけるサーバとユーザ端末のやり取り(その4)を表す図である。
【図20】 制限時間積上げ式適応型テストの処理フローの第1の例を示す図である。
【図21】 制限時間積上げ式適応型テストの処理フローの第2の例を示す図である。
【符号の説明】
1 ネットワーク 3 サーバ 5 ユーザ端末 31 処理部
51 解答送付プログラム 53 問題表示プログラム
55 時間監視プログラム 311 解答者判別初期テストプログラム
313 制限時間積上げ式適応型テスト・プログラム
315 処理ルーチン部 317 実力値算定ルーチン
319 制限時間計算ルーチン 321 採点ルーチン
323 テスト問題選定ルーチン 325 スキル選択プログラム
327 テスト結果表示プログラム 331 会社マスタDB
333 部門マスタDB 335 ユーザ管理簿1DB
337 ユーザ管理簿2DB 339 テスト履歴DB
341 出題履歴DB 343 テスト解答内容DB
345 テストスキルマスタDB 347 問題マスタDB
349 パラメタテーブルDB

Claims (4)

  1. 応型テスト実施方法であって、
    コンピュータが、問題と当該問題に予め設定されている第1の制限時間とを格納する問題マスタデータベースに格納され且つ第1問目の問題に対応する前記第1の制限時間に所定時間を加算することにより、前記第1問目の問題の第2の制限時間を計算する制限時間計算ステップと、
    前記コンピュータが、解答者に対して、前記問題マスタデータベースに格納されている問題を提示する出題ステップと、
    前記コンピュータが、前記解答者による前記問題に対する解答の入力を取得して、記憶装置に格納するステップと、
    前記コンピュータが、前記問題を提示してから当該問題に対する解答が入力されるまでの時間である解答時間が当該問題の前記第2の制限時間より短い場合には、当該問題の前記第2の制限時間と前記解答時間との差を累積残り時間として前記記憶装置に格納するステップと、
    前記コンピュータが、前記記憶装置に格納されている前記累積残り時間が前記所定時間を超えているか判断し、超えていると判断された場合には前記累積残り時間から前記所定時間を減ずることにより前記累積残り時間を更新するステップと、
    前記コンピュータが、前記問題マスタデータベースに格納され且つ前記問題の次の問題に対応する前記第1の制限時間に前記記憶装置に格納された前記累積残り時間を加算することにより、前記次の問題の前記第2の制限時間を計算するステップと、
    を含適応型テスト実施方法。
  2. 前記コンピュータが、前記解答者に対して時間の告知を行う第1の判別テストを実施することによって得られたテスト結果から第1の実力評価値を算出し、前記記憶装置に格納するステップと、
    前記コンピュータが、前記解答者に対して時間の告知を行わない第2の判別テストを実施することによって得られたテスト結果から第2の実力評価値を算出し、前記記憶装置に格納するステップと、
    前記コンピュータが、前記記憶装置に格納された前記第1の実力評価値と前記第2の実力評価値との差であるプレッシャー感応度が所定基準以上であるか判断するステップと、
    をさらに含み、
    前記解答者のプレッシャー感応度が所定基準以上であると判断された場合に、前記制限時間計算ステップ以降のステップを実施する
    ことを特徴とする請求項1記載の適応型テスト実施方法。
  3. 適応型テストをコンピュータに実施させるためのプログラムであって、
    前記プログラムは、前記コンピュータに、
    問題と当該問題に予め設定されている第1の制限時間とを格納する問題マスタデータベースに格納され且つ第1問目の問題に対応する前記第1の制限時間に所定時間を加算することにより、前記第1問目の問題の第2の制限時間を計算するステップと、
    解答者に対して、前記問題マスタデータベースに格納されている問題を提示する出題ステップと、
    前記解答者による前記問題に対する解答の入力を取得して、記憶装置に格納するステップと、
    前記問題を提示してから当該問題に対する解答が入力されるまでの時間である解答時間が当該問題の前記第2の制限時間より短い場合には、当該問題の前記第2の制限時間と前記解答時間との差を累積残り時間として前記記憶装置に格納するステップと、
    前記記憶装置に格納されている前記累積残り時間が前記所定時間を超えているか判断し、超えていると判断された場合には前記累積残り時間から前記所定時間を減ずることにより前記累積残り時間を更新するステップと、
    前記問題マスタデータベースに格納され且つ前記問題の次の問題に対応する前記第1の制限時間に前記記憶装置に格納された前記累積残り時間を加算することにより、前記次の問題の前記第2の制限時間を計算するステップと、
    を実行させるためのプログラム。
  4. 適応型テストを実施するためのコンピュータ・システムであって、
    問題と当該問題に予め設定されている第1の制限時間とを格納する問題マスタデータベースと、
    前記問題マスタデータベースに格納され且つ第1問目の問題に対応する前記第1の制限時間に所定時間を加算することにより、前記第1問目の問題の第2の制限時間を計算する手段と、
    解答者に対して、前記問題マスタデータベースに格納されている問題を提示する手段と、
    前記解答者による前記問題に対する解答の入力を取得して、記憶装置に格納する手段と、
    前記問題を提示してから当該問題に対する解答が入力されるまでの時間である解答時間が当該問題の前記第2の制限時間より短い場合には、当該問題の前記第2の制限時間と前記解答時間との差を累積残り時間として前記記憶装置に格納する手段と、
    前記記憶装置に格納されている前記累積残り時間が前記所定時間を超えているか判断し、超えていると判断された場合には前記累積残り時間から前記所定時間を減ずることにより前記累積残り時間を更新する手段と、
    前記問題マスタデータベースに格納され且つ前記問題の次の問題に対応する前記第1の制限時間に前記記憶装置に格納された前記累積残り時間を加算することにより、前記次の問題の前記第2の制限時間を計算する手段と、
    を有するコンピュータ・システム。
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