JP4462461B2 - 薄膜形成方法、薄膜形成装置及び太陽電池 - Google Patents

薄膜形成方法、薄膜形成装置及び太陽電池 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜形成方法、薄膜形成装置及び太陽電池に係り、特に、大面積基板に膜厚均一性に優れたa−Si等の薄膜を形成する薄膜形成方法及び装置及に関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽電池はクリーンなエネルギー源として注目され期待されているが、その普及を図るためにはコストダウンが不可欠であり、そのために大型基板に均一膜厚のa−Si膜を高いスループットで形成できる薄膜形成装置が強く望まれている。
a−Siのような薄膜の形成には、平行平板型(容量結合型)のプラズマCVD装置が実用化されているが、通常1枚の基板しか処理できないためスループットが低く、その一方、複数基板を同時処理しようとすると装置が極めて大型化してしまうという問題がある。また、基板の大型化とともに形成される薄膜の膜厚均一性が著しく低下してしまい、所望の特性の太陽電池が得られなくなるという問題がある。
【0003】
膜厚均一性の高い薄膜作製を行うには、基板全体で均一密度のプラズマを形成する必要があり、このために様々な検討がなされてきた。しかし、平行平板型電極方式では、基板が大型化すると均一密度のプラズマを形成するのは容易でなく、その理由として、次のような原理上の問題が挙げられている。
すなわち、平行平板型電極では、均一密度のプラズマを形成するには、基板全体にわたり2つの電極間距離を精度良く維持して配置する必要があるが、これは容易でなく、基板が大型化すると一層困難となる。
また、容量結合型では、高周波を投入する電極と接地電位にある対向電極及び成膜室壁との間の放電により、電極に自己バイアス電位が発生し、このためプラズマ密度に分布が生じるという問題がある(特開平7−94421号公報)。
さらには、電極が大きくなると、その表面に定在波が発生してしまい、このためプラズマが分布してしまう場合がある。これは、VHF帯等の周波数のより高い高周波になると一層顕著になる。
そこで、プラズマ維持メカニズムが容量結合型とは全く異なり、上記容量結合型固有の電極間距離精度や電極の自己バイアス等の問題が起こることがなく、しかも高速成膜に有利なVHF帯の高周波を用いて高いプラズマ密度を発生できる誘導結合型電極を用いたプラズマCVD法が提案されている。具体的には、例えば、梯子形状の電極(特開平4−236781号公報)や導電性線材をジグザグに多数回折り曲げた電極(特許第2785442号公報)等の電極を用いた誘導結合型電極方式のプラズマCVD装置が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、本発明者らが、上記構造の電極のを含め、種々の誘電結合型電極を検討したところ、例えば、梯子形状やジグザグに折り曲げた誘導結合型電極は、基板の大型化に対応して大きくなると、電流経路が均一となりにくく、また、予期できない場所に部分的に定在波が発生してしまうことが分かり、このため、プラズマ密度を均一にするのは難しく、従来の電極構造で大面積基板に対応するのは困難であることが分かった。
また、容量結合型電極の場合は、膜厚均一性を高めるための種々の検討がなされており、例えば、上記自己バイアスに起因するプラズマ密度の分布を解決する方策として、高周波電力を変調し間欠放電させる成膜方法(特開平7−94421号公報)等がある。しかし、誘導結合型と容量結合型とでは、プラズマの維持メカニズムは全く異なるものである。すなわち、容量結合型は、電極からの二次電子放出及びシースの振動によりプラズマが維持されるが、誘導結合型電極の場合、電極から供給される電磁界の振動によるものだからである。従って、容量結合型には効果的な方策であってもそのまま誘導結合型に応用することは無意味であり、従来の検討結果を参考にすることはできない。
【0005】
そこで、本発明者らは、誘導結合型電極について、プラズマ均一化の基本的検討を行い、上記従来の誘電結合型電極では、問題となった定在波を逆に利用した電極構造の検討を行った。この電極は、棒状又はU字型電極の一端に給電部を設け、他端を接地する構造とし、接地部と給電部との距離を高周波の1/2の自然数倍とすることにより、電極上の所定位置に定在波を発生させ、発生するプラズマ密度分布を利用して基板上に均一膜厚の薄膜を形成しようとするものである。
【0006】
このような電極構成とすることにより、従来に比べ膜厚均一性を改善することが可能となったが、この新規な電極構成でも、基板が大型化し電極長さが増加すると、電極の給電部側と接地部側とでプラズマ密度が異なり、接地部側に近づくにつれプラズマ密度は低下し、その結果、膜厚が薄くなってしまうという新たな問題が起こることが分かった。
これは、高周波が電極先端部に伝搬するまでに減衰して、プラズマ密度が給電側と接地部側とで分布してしまうためと考えられるが、本発明者らは、このような高周波の減衰に起因すると考えられるプラズマ密度分布、さらには膜厚分布を解消し、より大型基板に均一薄膜を形成できる装置構成及び成膜条件を検討した。この中で、上記容量結合型の場合とは、プラズマ維持メカニズムが全く異なるにもかかわらず、高周波電力をAM変調することにより、プラズマの状態が変化し、しかも変調方法によりプラズマ形状が変化し、かつこれらの変化に再現性があることを見出した。この発見は偶然ではあるが、体系的に誘導結合型電極を用いた成膜方法を検討した結果であり、この発見を基にさらに研究を進展させ、変調方法と薄膜分布の関係を明らかにして本発明を完成したのである。
【0007】
すなわち、本発明の目的は、大型基板に、膜厚均一性に優れた薄膜を形成可能な薄膜形成方法及び装置を提供することにある。さらには、特性及び膜厚均一性に優れた薄膜を高いスループットで形成可能な薄膜形成方法及び装置を提供することである。
また、本発明は、太陽電池を以上の薄膜形成方法及び装置を用いて形成し、特性に優れしかも低コストの太陽電池を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の薄膜形成方法は、少なくとも1つの給電部と少なくとも1つの接地部とを有する誘導結合型電極を成膜室内部に配置し、前記給電部にAM変調した高周波電力を供給してプラズマを発生させ、前記誘導結合型電極に面して配置された基板上に薄膜を形成することを特徴とする。
このように誘導結合型電極に投入する高周波電力をAM変調し、その変調を調節することにより、所望の密度分布を有するプラズマを形成することができ、より大型の基板に均一膜厚の薄膜を形成することが可能となる。また、種々の成膜条件においても、適切な変調方法を選択することにより、均一なプラズマ密度分布を得ることができるため、高品質膜を高速に成膜する条件であっても、プラズマ密度を均一化し、均一な膜厚で薄膜形成することが可能となる。
なお、本発明において、AM変調とは、パルス変調を含む意味である。
【0009】
本発明の薄膜形成装置は、成膜室内に配置され、少なくとも1つの給電部と少なくとも1つの接地部とを有する誘導結合型電極と、前記給電部に接続された高周波電源と、該高周波電源から出力される高周波電力をAM変調を行う波形発生器とからなり、AM変調された高周波電力を前記誘導結合型電極に供給してプラズマを発生させ、前記誘導結合型電極に面して配置された基板上に薄膜を形成する構成としたことを特徴とする。さらに、前記誘導結合型電極は棒状電極を同一平面内に複数配置したことを特徴とする。
また、前記給電部と接地部との距離は、前記高周波の励振波長の1/2の自然数倍とするのが好ましく、プラズマの発生及び維持をより安定させることができ、より再現性のある均一膜厚の薄膜形成が可能となる。
さらに、前記誘導結合型電極を複数配置し、各々の電極の両側に基板を配置し、同時に複数の基板上に薄膜を形成する構成とするのが好ましい。上記誘導結合型電極を用いることにより、容量結合型の場合とは異なり装置の巨大化を招くことなく、いわゆる多領域成膜方式を採用することができるため、多数の基板上に同時成膜することが可能な装置を構築することができる。その結果、スループットが大幅に向上し、例えば太陽電池の低コスト化に大きく貢献する。
【0010】
本発明の太陽電池は、その構成薄膜の少なくとも1つを上記本発明の薄膜形成方法又は薄膜形成装置により形成した薄膜を含むことを特徴とする。
上述したように、本発明の薄膜形成装置及び方法により、種々の膜質の薄膜を均一な膜厚で形成することができ、しかも高速、高品質膜条件を選択できるため、高品質を維持しつつ、太陽電池の製造コストを削減することが可能となる。さらに、多領域成膜方式を用いることにより高スループット化が図れ、太陽電池コストの一層の削減を達成することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
本発明の薄膜形成装置及び方法について、図1を参照して説明する。
本発明の薄膜形成装置の一構成例を図1に示す。図に示すように、薄膜形成装置は、ガス導入口5と排気口6を有する成膜室1に、誘導結合型電極2を配置し、その一端の接地部10を成膜室の壁に連結して接地し、他端の給電部9を同軸ケーブルを介して高周波電源3に接続する。また、高周波電源3には波形発生器4が連結され、電源から出力される高周波電力に所望のAM変調を加えることができる。なお、7は基板、8は基板加熱用ヒータである。
【0012】
誘導結合型電極2には、棒状、U字型、これらを連結した形状等、種々の形状のものが用いられ、高周波電力を投入する給電部9とアース電位とする接地部10とが設けられる。この給電部と接地部との2点間距離Lは、高周波電力の励振波長λのn/2倍(nは自然数)とするのが好ましい。すなわち、給電部、接地部及び励振波長を、L=n・λ/2の関係を満たすように設定することにより、安定して放電を発生・維持することができる。
ここで、給電部は必ずしも成膜室内に設ける必要はなく、成膜室を貫通して誘導結合型電極を配置し、成膜室外のL=n・λ/2となる位置に給電部を設けても良い。また、逆に、高周波電源の発振周波数を可変とし、所定のLの値に対して、上記式を満たすように周波数を変化させても良い。
【0013】
図1の装置は、電極1つを配置する構成としたが、基板の幅が大きい場合には、図2に示すように、複数の電極を基板幅に対応して配列し、各々の電極に高周波電力を給電するようにすればよい。なお、棒状電極の代わりにU字形状の電極を用いて平面状電極構造としても良いことは言うまでもない。
【0014】
また、本発明の薄膜形成装置は、基板幅に配列した電極列を、図3に示すように、さらに所定の間隔を開けて複数列配置した構造とし、各電極の両側に基板を配置する多領域成膜方式とするのが好ましい。このような構成とすることにより、多数の基板(図の例では、6枚)上に同時に薄膜を形成することが可能となり、スループットを大幅に上げることができる。しかも、電極と基板間距離は、40〜60mm程度とできるため、小さな空間で多数の基板の同時成膜ができることから、装置設置面積に対するスループット比の優れた薄膜形成装置を実現することができる。
【0015】
本発明の高周波電源としては、20〜600MHzのVHF帯の高周波電源が好適に用いられるが、これに限らず、例えば、マイクロ波を用いることもできる。マイクロ波の場合、導波管に同軸ケーブルとの変換コネクタを接続し、同軸ケーブルを給電部に接続すればよい。
また、高周波電源から出力される高周波電力は、波形発生器によりAM変調され、例えば、図4のような波形の高周波が給電部から誘導結合型電極に供給される。変調する信号波としては、例えば、sin波(図4(a))、矩形波、三角波の他、パルスのように出力を所定期間完全に遮断する波形のもの(図4(b))、及びこれらを重畳させた波形のもの(図4(c))等、どのような波形のものであっても良い。
【0016】
次に、本発明の薄膜形成方法を説明するが、本発明の理解を容易とするために、本発明を完成するに至る過程で行った実験を併せて説明する。
図1に示す構成の装置を用いる場合、まず、成膜室1を高真空に排気した後、基板7をヒータ8で所定温度に加熱する。次いで、堆積用の反応ガスを所定の流量で成膜室に導入して、排気口6部に設けられたメインバルブにより所定の圧力に設定する。続いて、高周波電源3及び波形発生器4をオンし、所定の信号波でAM変調した高周波電力を誘導結合型電極2に投入すると、電極周辺にプラズマが発生し、反応性ガスは分解、活性化等され、基板7上に膜厚均一性に優れた薄膜を形成することができる。
【0017】
本発明者は、図1の成膜室にSiHガスを導入し、種々の変調条件で高周波電力をAM変調して電極周辺にプラズマを発生させ、基板上にa−Si薄膜を形成した。その際、変調条件によるプラズマ明暗形状の変化を目視観察するとともに、形成したa−Si膜の膜厚分布を測定した。その結果の一例を図5、6に示す。なお、これらに実験において、SiHガスの流量は300sccm、圧力5Pa、基板温度200℃、高周波の周波数80MHz、投入電力500Wとした。また、電極には長さ1.6mの棒状電極を用い、電極・基板間距離は50mmとした。
図5(a)は、なんら変調をかけずに高周波を500W給電して(連続放電)、薄膜を形成したときの電極方向の膜厚分布を示すグラフである。なお、電極中心点は、グラフの250mmの位置に対応する。図5(b)、(c)及び図6(a)、(b)は、AM変調の変調度、周波数、デューティ−比(パルス変調)を変化させてa−Si薄膜を形成したときの膜厚分布である。
AM変調をかけずに高周波電力を電極に給電した場合は、電極の給電部側で明るく、接地部で暗くなるプラズマ形状が観測され、膜厚分布も、図5(a)に示すように、給電側で厚くなり先端ほど薄くなった。これに対し、AM変調した高周波を給電した場合は、そのプラズマ形状は変化し、膜厚分布も図5(b)、(c)及び図6(a)、(b)に示すように、変化した。例えば、変調度30%、変調周波数1kHzの高周波を給電した場合(図5(b))は、給電部側のプラズマが連続放電の場合に比べて暗くなり、膜厚分布もこのプラズマの状態に対応して変化することが分かった。
【0018】
図に示すような実験結果から、AM変調の変調度を増加させると、給電側でプラズマ密度は低下し、変調周波数を増加させると、給電側でプラズマ密度が低下し同時に接地部側でプラズマ密度が増加することが分かった。さらにデューティ比(パルス変調)を増加させると給電側でプラズマ密度が増加する等、変調条件を適宜調節することにより、電極に沿ってプラズマ密度分布、そして形成される膜厚分布が変化することが明らかになった。逆に、これらのパラメータを調節することにより、所望の分布のプラズマを発生させ、所望の膜厚均一性を有する薄膜を形成できることが分かり、本発明を完成することができたのである。
【0019】
図6(c)は、プラズマ密度を電極に沿って均一にすべく、変調条件を調節して、図4(c)に示すように、高周波電力を投入する期間と遮断する期間とを設けた波形の高周波電力を給電して、a−Si膜を形成したときの膜厚分布である。すなわち、図1の装置構成では、1kHzのAM変調にさらにパルス変調を重畳させることにより、極めて均一性に優れたa−Si膜を得ることができることが分かる。
【0020】
一方、プラズマ密度の分布は、高周波電力、圧力等の成膜条件により変動することが分かっている。従って、従来の薄膜形成装置では、ある条件では膜厚均一性の高い膜は得られるが、例えば、高品質膜が得られる成膜条件では、均一な膜厚が得られないという問題があった。しかし、本発明では、上記したように、AM変調を適正化することによりどのような成膜条件であっても、それに起因するプラズマ密度分布変化を修正し、膜厚均一性に優れた薄膜を形成することができる。
例えば、高速成膜するために高周波電力を増加させると、給電部側のプラズマ密度が接地部側に比べ相対的に高くなるが、この場合、例えば、AM変調度の増加、変調数周波数の増加、パルス変調の場合デューティ比の低下のいずれかあるいはこれらの組み合わせにより、プラズマ密度を電極に沿って均一化することができる。また、膜質、成膜速度の観点から、圧力を高くすると、給電側のプラズマ密度が相対的に低くなるため、逆の操作を行えばよいことになる。
以上述べたように、AM変調の変調度、変調周波数、デューティ比のいずれか、若しくはこれらの組み合わせることにより、どのような成膜条件であっても、均一膜厚の薄膜を形成することが可能となる。従って、本発明により、高品質で均一膜厚の薄膜を高速に形成することが可能となる。
【0021】
本発明の薄膜形成方法においては、成膜条件に対し予め最適化された変調条件でAM変調された高周波電力を電極に投入して、薄膜を形成しても良いが、プラズマの状態を観察しながら変調条件を変更しても良い。
また、プラズマ密度が分布した状態であっても、薄膜形成中に最終的に基板全体で均一な膜厚が得られるように、変調条件を変更しても良い。この場合、AM変調の変調周波数若しくはパルスのデューティ比を変化させるのが好ましい。このような成膜方法により、例えば、膜厚方向に膜質等の異なる膜を形成することも可能である。
【0022】
以上は、a−Si膜について述べてきたが、本発明の薄膜形成方法は、a−Si膜に限らず、反応性ガスを適宜選択することにより、種々の薄膜形成に適用できることはいうまでもない。
【0023】
また、以上述べた薄膜形成方法及び薄膜形成装置を用い、高周波電力をAM変調してa−Si膜等の半導体薄膜を形成することにより、高品質のa−Si膜の高速成膜が可能となり、しかも膜厚均一性に優れているため、大型基板の太陽電池の製造に好適に用いられる。また、前述した多領域成膜方式を採用することにより、装置の大型化を招くことなく、多数の基板に同時成膜することが可能となるため、スループットの高い成膜が可能となり、太陽電池を普及させるために最大の課題であるコストダウンを図ることができる。本発明において、太陽電池構成はpin構造、pn構造、または、これらを積層したタンデム構造のいずれでもでも良く、これらp層、i層、n層の形成に本発明の薄膜形成方法及び形成装置が用いられる。
【0024】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の薄膜形成方法及び薄膜形成装置により、大型基板に、膜厚均一性に優れた薄膜を形成することが可能となる。しかも、装置設置面積に対するスループット比の高い薄膜形成装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜形成装置の一例を示す模式図である。
【図2】本発明の誘導結合型電極の一例を示す模式図である。
【図3】本発明の高スループット薄膜形成装置の一例を示す模式図である。
【図4】AM変調した高周波の波形を示す概念図である。
【図5】変調条件と膜厚分布の関係を示すグラフである。
【図6】変調条件と膜厚分布の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 成膜室、
2 誘導結合型電極、
3 高周波電源、
4 波形発生器、
5 ガス導入口、
6 排気口、
7 基板、
8 基板加熱用ヒータ、
9 給電部。
10 接地部、
11 プラズマ、
12 基板ホルダー。

Claims (6)

  1. 成膜室内部の基板に対向する平面上に、一端部に給電部、他端部に接地部を有し、その長さが前記基板の一辺より長い棒状の誘導結合型電極を複数個、所定の間隔をあけて前記基板全体を覆うように配置し、前記複数の誘導結合型電極の各々の給電部と接地部の間に半波長又はその整数倍の定在波が立つように前記給電部に同軸ケーブルを介してAM変調した高周波電力を供給してプラズマを発生させ、前記基板上に薄膜を形成することを特徴とする薄膜形成方法。
  2. 前記AM変調は、高周波電力を投入する期間と高周波電力を遮断する期間とを交互に設けるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の薄膜形成方法。
  3. 薄膜形成中に、前記AM変調の変調周波数を変化させることを特徴とする請求項1又は2に記載の薄膜形成方法。
  4. 薄膜形成中に、前記高周波電力を投入する期間の割合を変化させることを特徴とする請求項2に記載の薄膜形成方法。
  5. ガス導入口と排出口を有する成膜室と、
    一端部に給電部、他端部に接地部を有し、その長さが基板の一辺より長い棒状の誘導結合型電極であって、前記成膜室の内部の前記基板に対向する平面上に前記基板全体を覆うように所定の間隔をあけて配置された複数の誘導結合型電極と、
    前記給電部に、前記給電部と前記接地部との間に半波長又はその整数倍の定在波が立つように高周波電力を供給する高周波電源と、
    該高周波電源から出力される高周波電力のAM変調を行う波形発生器と、
    前記AM変調された高周波電力を前記給電部に供給するための同軸ケーブルと、を備え、
    AM変調された高周波電力を前記複数の誘導結合型電極に供給してプラズマを発生させ、前記基板上に薄膜を形成する構成としたことを特徴とする薄膜形成装置。
  6. 前記複数の誘導結合型電極の両側に基板を配置して、複数の基板の前記誘導電極側の表面に薄膜を同時に形成する構成としたことを特徴とする請求項に記載の薄膜形成装置。
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