JP4460981B2 - ディンプル加工方法およびディンプル加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、キャビテーション泡の崩壊時に発生する衝撃波を利用して、被加工物の表面に微細な凹部を形成するディンプル加工方法およびディンプル加工装置に関する。
例えば車両の動力伝達用コネクティングロッドの軸受のように、軸受面圧が高い軸受装置においては、摺動面の狭い空間に対し、いかに潤滑油を効果的に保持するかが重要なポイントとなっている。
従来では、きさげ仕上げなどによって軸受摺動面に微細な窪み(凹部)を多数加工し、その窪みに潤滑油を保持させ、軸と軸受摺動面との摩擦抵抗を少なくする工夫がなされてきた。
しかし、これらの加工は、人間の手作業によるところが多く、また、熟練作業者のカンに頼るところが大きいため、一部の機械の適用に留まっている。
一方、近年においては、機械的手段によって被加工物の表面に凹部を形成するディンプル加工方法が種々開発されており、例えばサンドブラスト、あるいは鋼球やセラミックス球を用いたショットピーニングによって、軸受摺動部材の表面にディンプル加工を施す方法が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。また、同様の加工をレーザパルスの照射によって行う方法も提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開2003−184883号公報 特開2003−42153号公報 特開2001−205394号公報 特開2002−103064号公報
上述したサンドブラスト、あるいは鋼球やセラミックス球を用いたショットピーニングによるディンプル加工においては、鋼球やセラミックス球等の加工素材を多量に必要とし、その材料コストが必要となるだけでなく、鋼球やセラミックス球を準備するための前処理工程に多くの手間を必要とする。しかも、加工後においては仕上げ処理を必要とするほか、鋼球やセラミックス球等の材料廃棄等の後処理工程にも多くの手間を要するうえ、一旦使用した鋼球やセラミックス球等の加工素材は再使用できず、不経済である等の難点もある。
また、レーザパルスの照射によるディンプル加工方法では、極めて高いエネルギ源を必要とし、さらに加工範囲の制約等を受けたり、作業に高度の技術を要する等の難点がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、鋼球やセラミックス球を用いたショットピーニングのような前処理や後処理を必要とすることなく、またレーザパルスの照射によるディンプル加工方法のような高エネルギ源も必要とすることなく、極めて簡易な装置構成によって、高能率かつ高精度のディンプル加工を行うことができるディンプル加工方法およびディンプル加工装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、請求項1に係る発明では、金属または非金属からなる物質により構成された被加工物の表面に液体を介在させて振動体として横向き半円柱状のコマを近接配置し、前記コマを高周波振動させることにより前記液体中に微細なキャビテーション泡を発生させ、このキャビテーション泡の崩壊時における衝撃波の作用により、前記被加工物の表面に塑性変形による多数の凹部を形成することを特徴とするディンプル加工方法を提供する。
請求項2に係る発明では、前記振動体を超音波領域にて振動させるディンプル加工方法を提供する。
請求項に係る発明では、前記コマと前記被加工物の表面との間に介在させる液体として、水もしくは水溶液を使用するディンプル加工方法を提供する。
請求項に係る発明では、被加工物の表面とコマとの間隔を10mm以下とするディンプル加工方法を提供する。
請求項に係る発明では、前記被加工物を固定し、前記コマを複数の方向から加振させるディンプル加工方法を提供する。
請求項に係る発明では、前記被加工物を振動可能な台に固定し、前記コマと前記台とを高周波で加振させるディンプル加工方法を提供する。
請求項に係る発明では、高周波振動を発生させる高周波振動発生装置と、この高周波振動発生装置に連結して高周波振動する横向き半円柱状のコマと、前記高周波振動発生装置および前記コマを支持し、前記コマの一面を前記被加工物の表面に間隙を有して対向する位置に配置させる支持装置と、少なくとも前記コマと前記被加工物との隙間に液体を介在させる液体保持装置とを備えたディンプル加工装置を提供する。
請求項に係る発明では、前記高周波振動発生装置は、超磁歪材料または圧電型セラミックス材料を用いて構成した振動部を有するディンプル加工装置を提供する。
請求項に係る発明では、前記コマは、キャビテーション泡にて壊食されにくい高硬度材料により構成されているディンプル加工装置を提供する。
本発明によれば、金属または非金属からなる物質により構成された被加工物の表面に液体を介在させて振動体を近接配置し、この振動体を多次元で高周波振動させることによりキャビテーション作用を行わせ、被加工物の表面に多数の凹部を形成するので、鋼球やセラミックス球を用いたショットピーニングのような前処理や後処理を必要とすることなく、またレーザパルスの照射によるディンプル加工方法のような高エネルギ源も必要とすることなく、極めて簡易な装置構成によって、高能率かつ高精度のディンプル加工を行うことができる。
以下、本発明に係るディンプル加工方法およびディンプル加工装置の実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態](図1〜図4)
図1は、本発明の第1実施形態によるディンプル加工装置を示す構成図であり、図2は、ディンプル加工装置の作用部の説明図である。図3は、キャビテーションによるディンプル加工作用を示す説明図であり、図4は、ディンプル加工による施工面の状態を示す説明図である。
まず、図1により本実施形態のディンプル加工装置1の構成を概略的に説明する。このディンプル加工装置1は、例えば縦方向(y軸方向)の高周波振動を発生させる第1の高周波振動発生装置2と、横方向(x軸方向)の高周波振動を発生させる第2の高周波振動発生装置4とを備えている。
これら第1、第2の高周波振動発生装置2,4は、それぞれ高周波コイル2a,4aと、超磁歪材料または圧電型セラミックス材料を用いて構成した振動部としての振動子2b、4bとを有し、高周波電源装置3から電線3a,3bを介して供給される高周波電流によって高周波振動する構成とされている。
第1、第2の高周波振動発生装置2,4には、それぞれ縦方向(y軸方向)の軸2cおよび横方向(x軸方向)の軸4cがそれぞれ設けられ、これらの軸2c,4cは連結ピン2eを有する連結部2dにより互に連結され、これにより多次元動作、例えば縦横方向(x、y方向)の合成された振動を出力できるようになっている。
また、第1、第2の高周波振動発生装置2,4には、それぞれ縦方向の軸2cおよび横方向の軸4cを介して連結されて高周波振動する振動体としてコマ5が備えられている。このコマ5は、後述するキャビテーション泡にて壊食されにくい高硬度材料により構成されている。そして、コマ5は被加工物7の表面形状に対応する平坦面、もしくは被加工物7の表面の曲率と同程度の曲率をもつ曲面を有している。
さらに、高周波振動発生装置1,4およびコマ5を支持し、コマ5の一面を被加工物7の表面に間隙を有して対向する位置に配置させる支持装置14、15と、少なくともコマ5と被加工物7との隙間に液体である清水9を介在させる液体保持装置としての水槽8とが備えられている。
以下、詳述する。第1の高周波振動発生装置2には、高周波コイル2aと振動子2bとが内包されており、高周波コイル2aには高周波電源装置3から高周波電流が供給される。高周波コイル2aに供給された高周波電流は高周波コイル2aにて高周波の交番磁界に変換され、振動子2bに交番磁界が付与され、振動子2bを高周波にて上下方向(y方向)に伸縮運動させるようになっている。振動子2bには、垂直下方に伸びる縦軸2cが固接されており、振動子2bの交番振動が直接縦軸2cに伝達される。
第2の高周波振動発生装置4には、高周波コイル4aと振動子4bとが内包されており、高周波コイル4aには高周波電源装置3から高周波電流が供給される。高周波コイル4aに供給された高周波電流は高周波コイル4aにて高周波の交番磁界に変換され、振動子4bに交番磁界が付与され、振動子4bを高周波にて横方向(x方向)に伸縮運動させるようになっている。振動子4bには、横方向に伸びる横軸4cが固接されており、振動子4bの交番振動が直接横軸4cに伝達される。この横軸4cの先端が、縦軸2cの中間に設けられた連結部2dにおいて、連結ピン2eを介して回転自在に連結されている。
縦軸2cの先端部(下端部)には、コマ5が強固に固接されている。コマ5は、例えば上半が直方体状で、かつ下半が横向き半円柱状とされている。このコマ5に対し、第1の高周波振動発生装置2は上下方向の振動を印加し、第2の高周波振動発生装置4は、水平方向の振動を印加する。すなわち、コマ5は、両高周波振動発生装置2,4により、多次元振動を行う。
コマ5は清水9を満たした水槽8に浸漬されている。そして、上下振動と水平振動を付与されたコマ5は、隙間を有して設置・固定された被加工物7に対して上下振動と水平振動を行う。これに対し、被加工物7は、例えばコマ5の下面に対応する形状、すなわち半円筒状のものであり、支持装置16により水槽8内に凹面側を上向きとして支持されるとともに、上端縁部が保持部材17により、下方に向って押圧保持されている。なお、保持部材17は、図示省略の保持機構により、被加工物7を強固に、かつ着脱可能に保持することができる。
このような状態で、第1、第2の高周波振動発生装置2、4により発生する高周波振動によってコマ5がx、y方向に振動すると、被加工物7の上向き内面側の凹状をなす施工面7aと、コマ5の下端面との空間部において、キャビテーション泡が発生および崩壊を繰り返して行われ、泡の崩壊時に大きな衝撃波を発生させる。この作用を、図2に示したキャビテーション泡の発生部の拡大図を参照して説明する。
図2において、キャビテーション泡6は、コマ5と被加工物7の施工面7aとの間に設けられた狭隘な空間部に発生する。上下方向(y方向)の振動の振幅と、水平方向(x方向)の振幅と位相を適当な値に調整することにより、コマ5のキャビテーション発生面5aは施工面7aに対して垂直に高周波にて振動することができる。施工面7aに対してキャビテーション発生面を垂直に振動させることにより、微細なキャビテーション泡6を狭隘な空間部に多量に発生させることができる。
なお、キャビテーション泡6の崩壊時における衝撃波の圧力は数百MPaにも達する。そこで、施工面7a以外でキャビテーション泡6による壊食を防止するため、コマ5の上側部である非キャビテーション発生部であるコマ外周部5b,5dにはキャビテーション泡6が発生しにくい弾力性のあるゴムなどによる被覆が施されている。また、コマ5には、被加工物7に対する非施工面である箇所には大きな空間部5cが設けられ、キャビテーション泡6が発生しにくい非キャビテーション発生部とされている。次に、図3により、キャビテーション泡6とその衝撃波の作用原理について説明する。
図3において、コマ5のキャビテーション発生部5aと被加工物7の施工面7aが清水9により満たされ、ギャップaの距離を保って狭隘な空間部が形成されている。今、ギャップaが10mm以下の微少な間隙を保った状態でキャビテーション発生部5aが上方に瞬時に移動すると、キャビテーション発生部5aの表面は瞬間的に負圧となり、清水9の飽和蒸気圧以下の圧力場が形成され、キャビテーション泡6としての微細な泡が発生する。
次に、キャビテーション発生部5aが下方に瞬時に移動すると、発生していたキャビテーション泡6が圧力により崩壊する。この時、数百MPaに達する衝撃波6aが発生する。このとき、発生する衝撃波6aは距離が大きくなるに従って拡散、減衰されるため、数十mm離れた施工面に対しては、ほとんど衝撃波としての作用を及ぼさないが、ギャップaを10mmから数百μmの値にすると、キャビテーション泡6の崩壊によって生じた衝撃波6aは他のキャビテーション泡と相互に作用しながら衝撃波を発生し、その一部はキャビテーション発生面5aと施工面7aの間を反射を繰り返す。すなわち、本実施形態では、コマ5と被加工物7の表面との問に発生する衝撃波6aを、コマ5と被加工物7の表面との聞にて反射させる。
キャビテーション泡6を狭い空間で高密度に発生させると、この傾向は顕著に表れる。これにより、キャビテーション泡6にて生じた衝撃波6aを施工面7aの表面に作用させることにより、施工面7aの表面を衝撃波により塑性変形させ、施工面7aの表面に微細な凹凸を多数生じさせる。被加工物7の材質や硬さと所要の硬化深さにより、第1の高周波振動発生装置2と第2の高周波振動発生装置4との振動数と、ストロークおよび位相を適度な値に調整することにより、狭隘な空間部にキャビテーション泡6を高密度に発生させ、所要の微細な凹部7bの加工を行わせることができる。このキャビテーションによって加工された施工面7aの表面状態の構成を図4に示している。
図4において、キャビテーション泡の崩壊によって生じた衝撃波により、凹部7bが施工面7aに多数形成されている。施工面7aへの衝撃波の作用時間、ギャップ、周波数、ストロークなどを適宜制御することにより、所要の大きさの凹部7bの施工条件を予め試験により求めておき、求められた施工条件により施工することにより、所定の大きさと深さを有した凹部7bを施工することができる。
本実施形態によれば、曲面が複雑に変化する被加工物においても、その被加工物の表面形状に沿って振動子としてのコマ5を倣い加工と同じように一定のギャップ値を保って振動させることが可能となり、複雑な曲面に対しても、キャビテーション泡6を面状に高密度に発生させることが可能となる。そして、キャビテーション泡6の崩壊時の衝撃波6aを利用して微細な凹部7bの形状を施工面7aに高い密度で表面に得ることができる。
すなわち、本実施形態では、以上のディンプル加工方法により、金属または非金属からなる物質により構成された被加工物7の表面に液体としての清水9を介在させて振動体としてのコマ5を近接配置し、このコマ5を高周波振動させることにより清水9中に微細なキャビテーション泡6を発生させ、このキャビテーション泡6の崩壊時における衝撃波6aの作用により、被加工物7の表面に塑性変形による多数の凹部7bを形成することにより、ウォータージェットによるピーニングのような高圧水による反力が発生せず、かつ一度の施工によって被加工物7の表面に高密度の微細な凹部7bを加工することができるため、ウォータージェットのように細いジェット流を施工面にトラバースして施工するトラバース装置も不要となる等多くの利点がある。
しかも、本実施形態によれば、鋼球やセラミックス球を用いたショットピーニングのような前処理や後処理を必要とすることなく、またレーザパルスの照射によるディンプル加工方法のような高エネルギ源も必要とすることなく、極めて簡易な装置構成によって、高能率かつ高精度のディンプル加工を行うことができる。
なお、本実施形態において、振動体としてのコマ5の振動数については、上述した高周波振動(例えば500Hz以上)、望ましくは超音波領域(20kHz〜80kHz)とする。
また、上記の例では、振動体としてのコマ5を,下面凸形状としたが、下面凹形状とし、上面凸形の被加工物へのディンプル加工を行うようにしてもよい。
また、上記の例では、コマ5と被加工物7の表面との間に介在させる液体として、清水9を適用したが、それ以外の水もしくは水溶液を使用することも可能である。
[第2実施形態](図5)
図5は、本発明の第2実施形態によるディンプル加工装置を示す構成図である。
図5に示すように、本実施形態が第1実施形態と異なる点は、コマ5を高周波振動させるための高周波振動発生装置を、上下方向(y方向)振動用の第1の高周波振動発生装置2のみとし、被加工物7の支持装置16を例えば車輪18により横方向(x方向)に往復動可能な移動式構成とし、この支持装置16を横方向(x方向)振動用の第2の高周波振動発生装置4によって振動させるようにした点にある。被加工物7は移動用の車輪18を有する支持装置16の台車部16aに保持具17等によって振動などでゆるみを生じないように強固に固定される。
すなわち、第1実施形態では、被加工物7を固定し、コマ5を複数の方向から加振させるディンプル加工技術について説明したが、本実施形態では、被加工物7を振動可能な台としての支持装置16に固定し、コマ5と支持装置16とを高周波で加振させることにより多次元に振動させるディンプル加工方法を実施するものである。
その他の内容については、第1実施形態と略同様であるから、図5に図1と同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
このようなディンプル装置の構成およびディンプル方法によっても、第1実施形態と同様に、予め試験により求めておき、求められた施工条件により施工することにより、所定の大きさと深さを有した凹部7bを施工することができる。
そして、曲面が複雑に変化する被加工物7においても、被加工物7の表面形状に沿ってコマ5を倣い加工と同じように一定のギャップ値を保って振動させることが可能となり、複雑な曲面に対しても、前述したキャビテーション泡6を面状に高密度に発生させることができ、キャビテーション泡6の崩壊時の衝撃波6aを利用して、微細な凹凸形状を施工面に高い密度で得ることができる。
[第3実施形態](図6)
図6は、本発明の第3実施形態によるディンプル加工装置を示す構成図である。
図6に示すように、本実施形態が第1実施形態と異なる点は、被加工物7を清水9に満たされた水槽8の中に浸漬した状態で、この被加工物7を揺動可能な状態に回転ローラ20を介して支持装置16に回動可能に支持させた点にある。
そして、このような状態にて回転ローラ20に支持されている被加工物7に対し、コマ5を高周波で振動させながら被加工物7を揺動させることにより、施工面7aに上述したキャビテーション泡6の崩壊時に発生する衝撃波6aにより、凹部7bを形成させるものである。
他の内容については、第1実施形態または第2実施形態と略同様であるから、図5に図1と同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
本実施形態によると、被加工物7が揺動可能な湾曲した形状の場合には、高周波振動発生装置が1台にて済む効果があり、大きな軸受メタル等に施工する場合には高額な大型の高周波振動発生装置が少なくできるので、大きな経済的利点が得られる。
[第4実施形態](図7)
図7は、本発明の第4実施形態として、被加工物7の具体例を示した構成図である。
この図7に示すように、本実施形態の被加工物7は、例えば車両用エンジンなどに使用されるコネクティングロッド21として実施したものである。
コネクティングロッド21には軸受部22が設けられており、軸受メタル23が上部軸受メタル23aと下部軸受メタル23bに分割されている。このような軸受メタル23を取付けているケース24のボルト25をはずし、ケース24から軸受メタル23(23a,23b)を取り出して上述の方法により、軸受摺動面に微細な凹部を多数施工することにより、凹部に潤滑油を多く保持することが可能となり、高負荷荷重下での軸受けの焼き付け防止が有効に図れるようになる。
本発明の第1実施形態のディンプル加工装置を示す構成図。 本発明の第1実施形態のディンプル加工装置の作用部構成を示す拡大図。 本発明の第1実施形態のキャビテーション作用によるディンプル加工の状態を示す作用説明図。 本発明の第1実施形態のディンプル加工による施工面の状態を示す拡大図。 本発明の第2実施形態のディンプル加工装置を示す構成図。 本発明の第3実施形態のディンプル加工装置を示す構成図。 本発明の第4実施形態のディンプル加工品の例を示す構成図。
符号の説明
1 ディンプル加工装置
2 第1の高周波振動発生装置
2a 高周波コイル
2b 振動子
2c 縦軸
2d 連結部
2e 連結ピン
3 高周波電源装置
4 第2の高周波振動発生装置
4a 高周波コイル
4b 振動子
4c 横軸
5 コマ
5a キャビテーション発生面
5b コマ外周部
5c 非キャビテーション発生部
5d 非キャビテーション発生部
6 キャビテーション泡
6a 衝撃波
6b 反射波
7 被加工物
7a 施工面
7b 凹部
8 水槽
9 清水
14 支持装置
15 支持装置
16 支持装置
17 保持装置
18 車輪
20 回転ローラ
21 コネクティングロッド
22 軸受部
23 軸受メタル
24 ケース
25 ボルト

Claims (9)

  1. 金属または非金属からなる物質により構成された被加工物の表面に液体を介在させて振動体として横向き半円柱状のコマを近接配置し、前記コマを高周波振動させることにより前記液体中に微細なキャビテーション泡を発生させ、このキャビテーション泡の崩壊時における衝撃波の作用により、前記被加工物の表面に塑性変形による多数の凹部を形成することを特徴とするディンプル加工方法。
  2. 前記振動体を超音波領域にて振動させる請求項1記載のディンプル加工方法。
  3. 前記コマと前記被加工物の表面との間に介在させる液体として、水もしくは水溶液を使用する請求項1または2のいずれかに記載のディンプル加工方法。
  4. 被加工物の表面とコマとの間隔を10mm以下とする請求項1からまでのいずれかに記載のディンプル加工方法。
  5. 前記被加工物を固定し、前記コマを複数の方向から加振させる請求項1からまでのいずれかに記載のディンプル加工方法。
  6. 前記被加工物を振動可能な台に固定し、前記コマと前記台とを高周波で加振させる請求項1からまでのいずれかに記載のディンプル加工方法。
  7. 請求項1からまでのいずれかに記載の方法を実施するためのディンプル加工装置であって、高周波振動を発生させる高周波振動発生装置と、この高周波振動発生装置に連結して高周波振動する横向き半円柱状のコマと、前記高周波振動発生装置および前記コマを支持し、前記コマの一面を前記被加工物の表面に間隙を有して対向する位置に配置させる支持装置と、少なくとも前記コマと前記被加工物との隙間に液体を介在させる液体保持装置とを備えたことを特徴とするディンプル加工装置。
  8. 前記高周波振動発生装置は、超磁歪材料または圧電型セラミックス材料を用いて構成した振動部を有する請求項記載のディンプル加工装置。
  9. 前記コマは、キャビテーション泡にて壊食されにくい高硬度材料により構成されている請求項7または請求項8記載のディンプル加工装置。
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