JP4460726B2 - Dme−メラミン樹脂の色改良 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明はガードナーカラースケールによって測定すると淡い色であるジアルコキシエタナール−メラミン型樹脂に関する。反応体が酸性化される前の、ジアルコキシエタナールに対する少量のホルムアルデヒドの添加は色の生成を最小にすることを見出した。
【0002】
発明の背景
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂及びフェノールホルムアルデヒド樹脂は幾つかの用途においてホルムアルデヒドを出すことが知られている。これらの樹脂からのホルムアルデヒドの放出は環境に対する関心が高まるにつれて問題になっている。このため非ホルムアルデヒド又は低級ホルムアルデヒド熱硬化性樹脂技術に関心を生じた。
【0003】
US−A 5539077はメラミン、グリコウリル又はそれらの混合物から選択されたアミン誘導体とC−Cジアルコキシエタナールの反応生成物である樹脂組成物を開示し、反応生成物は次いで混合され、ポリオールと反応される。
【0004】
US−A 5691426はメラミン、グリコウリル又はそれらの混合物から選択されたアミン誘導体と1又は2molのC−Cジアルコキシエタナールの反応生成物を含む樹脂代用品とホルアルデヒドベース樹脂の混合物を含む結合剤を開示し、反応生成物は混合され、好ましくはポリオールと反応される。INDA(Association of the Nonwoven Fabric Industry)後援のINDA TEC’97に与えられたW.C. Floydによる論文“Non-Formaldehyde Thermosetting Technology”はホルムアルデヒドベース樹脂と比較したブレンドの特性を維持又は改良しながらホルムアルデヒド放出を減少する際のUS−A 5691426のブレンド技術の利点を論じる。
【0005】
淡い色の樹脂組成物がメラミン、アセチレンジウレア及びそれらの混合物から選択されたアミン誘導体をジアルコキシエタナール及び少量のホルムアルデヒドと反応することによって製造されうることが今や見出された。これはポリオール及び他の成分とさらに反応されることができる。pHが7以下に調整されかつ熱が適用される前にアミン誘導体とジアルコキシエタナールの混合物中にホルムアルデヒドを存在させることによって樹脂に発現される色の量を劇的に減らすことを見出した。工程での後でのホルムアルデヒドの添加は色発現について同じ効果を有さない。ジアルコキシエタナールとアミン誘導体の反応からの樹脂は他の樹脂からのホルムアルデヒド放出を減少又は掃去することが知られているので、アミン誘導体、ジエトキシエタナール及び少量のホルムアルデヒドの反応生成物からのホルムアルデヒド放出量は低いだろうと想像される。この反応生成物はもしホルムアルデヒド含有樹脂と混合又は反応されるならホルムアルデヒド掃去剤として作用するために配合されることができる。
【0006】
DME−メラミン樹脂は 1) 2,3時間、高温(例えば60℃)で9−9.5のpHに調整した後にジメトキシエタナール(DME)及びメラミンを反応させ、 2) 1以上のポリオールを添加し、 3) 次いでpHを7以下に調整し、1時間程度、高温(約80−100℃)で反応させ、 4) 冷却し、水で希釈することによって典型的に製造される。DME−メラミン樹脂での問題は7以下のpHで80−100℃で反応する最終工程中の樹脂の淡い〜濃い琥珀色の発現である。ガードナーカラースケールにおいてホルムアルデヒド不在下では約5又は6〜約12の値を有することができる。これらの着色された樹脂は樹脂が表面被覆として適用されるある用途(例えば木材塗装、オーバープリントワニスなど)では審美的に不快である。
【0007】
琥珀色の樹脂の漂白は性能を劣化させ、望ましくない副生物を導入するので一般に満足のいくものではない。
【0008】
pHを7以下に調整し80−100℃に加熱する工程の前のメラミンに対する少量のホルムアルデヒドの添加は色の劇的な低下を生じることが予期せぬことに発見された。一般に色は熱がわずかに酸性のpHで反応混合物に適用されるまで目に明らかではない。80℃においてより還流温度(90−99℃)においての方が多く色が発現される。ホルムアルデヒドはアルカリpH条件下で最初からDMEを伴って存在させることが好ましい。バッチを酸性条件下で反応した後のホルムアルデヒドの添加は色形成についてほとんど又は全く効果を有さない。添加するホルムアルデヒドの最適量は最も薄い色の樹脂を得るためにホルムアルデヒドを多く添加すること(メラミンのmolに基づいて1又は2mol以下)と自由なホルムアルデヒド含有量を減らすためにホルムアルデヒドを少なく添加すること(メラミンのmolに基づいて0.01,0.5又は0.1mol)の間のトレードオフである。
【0009】
濃い色の発色団の正確な性質は知られていない。酸性pH及び高熱の条件下での色の形成はアルデヒドがプロトンを含有するアルファ炭素を有するアルデヒド−アミノ付加物(シッフ塩基又はイミン)の脱水を示してもよい。メラミンホルムアルデヒド樹脂は酸性条件下で無色である。メラミン−ホルムアルデヒド樹脂におけるアミン−アルデヒド付加物はアルデヒド部分のアルファ炭素に水素を全く有していない。グリオキサールはメラミンと反応するとき又はDME及びメラミンとともに3−5%まで反応するとき厳しい(濃い)色形成を生じることが知られている。DMEはグリオキサールの極微量(0.3%以下)を含有することが知られ、これがアルカリ条件下でカニッツァロ反応を起こすことが知られている。
【0010】
作られる化合物の正確な性質は特定することが難しく、樹脂組成物を与えるために一緒に反応される 1) アミン誘導体、 2) ジアルコキシエタナール(例えばDME)、及び 3) ホルムアルデヒドの反応生成物として最も良く記載される。おそらく生じた樹脂組成物は高温及び酸性pHの脱水条件下で濃い発色団を形成するジアルコキシエタナールの決定されていない成分と反応するために利用可能な第1アミノ基を少なく有するようにメラミンの残留第1アミノ基の減少した数を有するものである。第1アミンと反応されるアルファ炭素上に水素を含有するアルデヒドは脱水時に(R−N=CH−CHR′R″)構造のイミンタイプを形成するだろう。これらのイミンは極めて反応的であり、容易に色形成に導く。アミン誘導体、ジアルコキシエタナール及びホルムアルデヒドのこの反応生成物は一般に1以上のポリオールの添加及び酸性pHでの樹脂化(分子量を増やすための縮合)の前に形成される。
【0011】
好ましくはこの反応は7以上、好ましくは8.0,8.5又は9.0以上及び9.5,10.5又は11以下のpHで、所定時間(例えば少なくとも5,10又は30分)、望ましくは高温で、例えば35℃以上、45℃以上、好ましくは55℃以上で最初に行われる。望ましくはこの反応は反応生成物が7以下のpHに酸性化される前に実質的に完了される。
【0012】
−Cジアルコキシエタナールは一般にアミン誘導体に対して約1〜約6当量のジアルコキシエタナールのモル比で、好ましくは約1.5又は2〜約4の比でアミン誘導体と反応される。
−Cジアルコキシエタナールは一般に下記式を有する:
【化1】
Figure 0004460726
式中、R及びRはC−Cアルキルであるか、又はR及びRは結合して5又は6員環アセタール基を形成する(即ち、R及びRは2−8の炭素原子を伴って単一線状又は枝分かれアルキルを形成するか、又はエタナールの−OCH−O−を伴って5又は6員環を形成する)。好ましくはR及びRはC−Cアルキル基、好ましくは同じ基、好ましくはn−プロピル又はエチル基、特にメチル基である。これは出願人によって製造される商業的に入手可能な最も経済的な誘導体である。
【0013】
アミン誘導体はホルムアルデヒドと反応してアミン樹脂を形成するアミン誘導体であればいずれのものであってもよい。好ましくはアミン誘導体はメラミン又はアセチレンジウレアである。
【0014】
望ましくはホルムアルデヒドはアミン誘導体のmolあたり約0.01〜約2molの量で存在する。より望ましくはホルムアルデヒドはアミン誘導体のmolあたり約0.01,0.05又は0.1〜約0.5又は1.0mol存在する。
【0015】
反応体が7以下のpHに酸性化されるとき、色を発生することができる。望ましくはpHは5〜7であり、より望ましくは6〜7である。望ましくは反応温度は35℃以上、より望ましくは70〜110℃、好ましくは約80〜約100℃である。反応時間は1又は5分間〜数時間で変化することができる。
【0016】
さらにある例では分子あたり2以上のヒドロキシル基を有するポリオールが存在する。それはアルカリpH(pH7以上)でのジアルコキシエタナールとアミン誘導体の間の反応がほぼ完了した後に添加されることが望ましい。好適なポリオールはジアルキレングリコール、ポリアルキレングリコール、グリセリン、アルコキシル化グリセリン、ポリビニルアルコール、デキストロース(及びデキストロースオリゴマー及び誘導体)、スターチ、スターチ誘導体、ポリグリシドール又はポリサッカライド(及び誘導体)を含む。好ましいポリオールはジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエトキシル化グリセリン、ポリビニルアルコール、酵素変換スターチ及びそれらの混合物である。ポリオールは前記アミン誘導体のmolあたり約0.01〜約4mol、より好ましくは約0.01〜約2molの量で添加されることが望ましい。
【0017】
樹脂は疎水性改質剤を含むこともできる。疎水性改質剤は樹脂と結合し、好適な耐水性を樹脂に与える。即ち、硬化された膜の水による軟化又は溶解に対する抵抗性を改良する。これらは例えばUS−A 5739260に教示されている。改質剤は樹脂を水透過から遮蔽する、樹脂分子の一端に疎水性基を与える樹脂の反応性ヒドロキシアルキレン基と縮合することが好ましい。これは膜結着性及び強度を保持しながら耐水性を樹脂に与える。疎水性改質剤はC−C20アルキル又はアリール基を含有するヒドロキシ、アミノ、又はアミド官能化合物であることが好ましい。好適な疎水性改質剤はエトキシル化グリセロールモノステアレート、ベンゾグアナミン、テトラエチレンテトラミンデカンアミドなどを含む。一般に樹脂組成物の乾燥重量に基づいて約0.1〜約20、好ましくは約2〜約5重量%の改質剤が添加される。
【0018】
中性(pH7)以上にpHを上げるために使用される塩基はアミン誘導体、ジアルコキシエタナール、ホルムアルデヒド、及びポリオールの反応を妨げないいかなる塩基であってもよい。望ましくは塩基は水酸化ナトリウムの如きアルカリ金属水酸化物である。別の塩基は水酸化カリウム、炭酸カリウム及び過炭酸ナトリウムを含む。
【0019】
反応のために好適な酸触媒は硫酸;塩化水素酸;燐酸;p−トルエンスルホン酸;及びルイス酸、例えば塩化アルミニウム、塩化マグネシウム、硫酸ジルコニウム、乳酸ジルコニウム、クエン酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム及び塩化亜鉛などを含む。これらの触媒は架橋を行う反応を促進する。酸触媒は一般に反応生成物の重量(乾燥基準)に基づいて0.1%〜15%、好ましくは1%〜10%の量で添加される。
【0020】
実施例
下記処方(グラム表示)を反応させ、DME−メラミン樹脂を形成した。これらの処方は樹脂組成物に使用されるポリオールの量で変化する。
【0021】
【表1】
Figure 0004460726
【0022】
DME(2mol)、メラミン(1mol)、及びホルムアルデヒド(1mol)を混合し、60℃に加熱した。pHを25%水酸化ナトリウムで9.0−9.5に上昇させ、これらの条件下で90分間保持した。試料Aを40℃に冷却し、水で希釈し、そのpHを酢酸で6.5に調整した。試料B及びCは異なるポリオールを使用し、pHを40%硫酸で6.5に調整し、バッチを80℃に1時間加熱した。バッチを冷却し、pHを6.5−7.0に調整した。全ての三つの試料は無色透明で水希釈性であった。比較によって、商業的に入手可能な水ベースの1:3モル比のメラミン−ホルムアルデヒド樹脂が1.72%自由ホルムアルデヒドを含有することが見出された。ホルムアルデヒドのない比較できるDME−メラミン樹脂は6〜8のガードナーカラーを有する。
【0023】
下記処方(グラム表示)を前の実施例のように反応させ、無色透明樹脂を与えた。これらの処方はDME対メラミンの比を変化させる(2:1,1:1及び1.5:1 mol:mol)。
【0024】
【表2】
Figure 0004460726
【0025】
下記処方を上の実施例に記載されているように実施した。この表は化学量論的量より有意に少ない量のホルムアルデヒドがDME−メラミン樹脂における色生成を防止できることを示す。最終製品は1.5のガードナーカラー、160cpsの粘度(ブルックフィールド#3スピンドル、100rpm)を有し、室温で3ヶ月を越えて安定性を示した。低いメラミン置換のかかる無色樹脂は木材塗装又はワニスの如き話題の用途に使用されるメラミンホルムアルデヒド樹脂のためのホルムアルデヒド掃去剤として有用であるかもしれない。
【0026】
【表3】
Figure 0004460726
【0027】
(表IVA,B及びCに示される)下記の一連の反応を、DMEをメラミンと2:1,3:1及び4:1のモル比で実施した。ジエチレングリコールをポリオールとして使用した。ホルムアルデヒドをメラミンに対して0.0,0.22,0.67及び1.0のモル比で初期反応装填量で混入した。成分を混合し、pHを25%水酸化ナトリウムで9.0に調整し、95℃で4時間加熱した。一般的な傾向として、ホルムアルデヒド含有量が増加するにつれて、粘度が増大し、ガードナーカラーが減少することが見出された。低いDME:メラミン比の樹脂(表IVA)は高いDME:メラミン比の樹脂(表IVB及びC)より大きい粘度をホルムアルデヒド成分の増加とともに示した。これらの条件下で0.67molのホルムアルデヒドを有する樹脂(試料J,N,及びS)と1.0molのホルムアルデヒドを有する樹脂(試料K,O,及びT)の間に色の差はほとんどなかった。反応プロトコルは酸性縮合工程を含んでいないが、pHが反応中約6.0に減少したことが観察された。
【0028】
【表4】
Figure 0004460726
【0029】
【表5】
Figure 0004460726
【0030】
【表6】
Figure 0004460726
【0031】
(表Vに示される)下記実施例は反応工程における様々な点でホルムアルデヒドを添加する視覚的効果を示す。これらの実施例は1.0molのメラミン及び2.75molのDMEとともに0.1molのホルムアルデヒドを使用する。ホルムアルデヒドの量は化学量論よりずっと少ない。
【0032】
【表7】
Figure 0004460726
* Ethox PGWはエチレンオキサイドの3当量と反応したグリセリンであり、Greenville, S.C.におけるEthox Corpから入手可能である。
【0033】
試料Uは1リットルフラスコをDME、ホルムアルデヒド、及びメラミンで充填した。これを撹拌して60℃に加熱し、pHを25%水酸化ナトリウムで9.0−9.5に調整した。pHをこの範囲で60℃で2時間維持した。メラミンは溶解し、透明な溶液を与えた。2時間後、Ethox PGW及びDPGを添加した。この点で取り出された試料は2のガードナーカラーを有し、外観は無色透明であった。pHを40%硫酸で6.5に低下した。バッチを加熱して1時間還流した(99℃)。希釈水を添加し、バッチを35℃に冷却した。
【0034】
このとき取り出された試料は7のガードナーカラーを有していた(淡い琥珀色の外観)。
【0035】
試料Vでは上と同様の方法でDME(ホルムアルデヒドはなし)を1リットルフラスコに充填し、次いでメラミンを充填した。これを上のように撹拌して60℃に加熱した。pHを9.0−9.5に調整し、バッチをこの状態で2時間維持した。Ethox PGW及びDPGを充填した。この点でガードナーカラーのために取り出された試料は2のガードナーカラーを有する無色透明であった。pHを6.5に低下し、ホルムアルデヒドを添加し、バッチを加熱して2時間還流した。希釈水を添加し、バッチを35℃に冷却した。このときに取り出された試料は9のガードナーカラーを有し、外観は透明な琥珀色であった。
【0036】
試料Wではすぐ上の実施例のようにDMEとメラミンを混合し、9.0−9.5のpHで2時間60℃で反応した。PGW及びDPGを充填した。この点でホルムアルデヒドを全く添加しなかった。このときにガードナーカラーのために取り出された試料は2のガードナーカラーを有していた。pHを低下し、バッチを1時間還流した。1時間の還流後に取り出された試料は13のガードナーカラーを有していた(外観は濃い茶色)。ホルムアルデヒド及び希釈水を添加し、1時間還流を続けた。最終試料は15のガードナーカラーを有し、外観は極めて濃い茶色だった。追加の時間の還流は製品に対してその水溶性の幾らかを損失させた。
【0037】
これらの結果は熱がわずかに酸性のpHで反応混合物に適用されるまで色生成が一般に生じないことを示す。80℃におけるより最後の酸性縮合のための還流温度(90−99℃)で生成する色が多い。pHが低下される(酸性になる)ときの少量のホルムアルデヒドの存在は続く反応工程における色形成について明白な効果を有する。ホルムアルデヒドはアルカリ条件下でDMEとともに最初に存在することが好ましいようである。バッチが酸性条件下で反応された後にホルムアルデヒドを添加することは色形成についてほとんど又は全く効果を有しない。
【0038】
酸性条件下で反応時間をより長くしてホルムアルデヒドがさらに反応する時間を与えることは色及び樹脂溶解性の点で一層悪化するだけである。
【0039】
ここで使用される処方はフェノール−ホルムアルデヒド又はメラミン−ホルムアルデヒド樹脂の如き熱硬化性樹脂からのホルムアルデヒドを掃去するために設計された“掃去”タイプのDME−メラミン樹脂のための処方に基づいている。かかる掃去樹脂は酸性化後に添加された余分のホルムアルデヒドを掃去するようにおそらく機能された上の実施例Wにおける樹脂と多くが同じ順番で熱硬化されたホルムアルデヒドと反応するだろう。樹脂によって掃去するホルムアルデヒドは樹脂の色に全く影響を与えない。
【0040】
上の反応工程では、DMEはアルカリpHの条件下でメラミンと反応する。ホルムアルデヒドはアルカリ条件下でメラミンと反応することも知られている。
【0041】
酸性pH及び高熱条件下での色の形成はアルデヒドがアルファ炭素に結合された水素を有するアルデヒド−アミノ付加物の脱水を示している。メラミン−ホルムアルデヒド樹脂(MF)は酸性条件下では無色である。MF樹脂中のアミン−アルデヒド付加物はアルデヒド部分のアルファ炭素に水素を全く有していない。グリオキサールはメラミンと反応するとき、又はDME及びメラミンとともに3−5%まで反応するときに激しい色形成を生じることが知られている。濃い色の発色団の正確な性質は知られていないが、特性を推量してもよい。
【0042】
開示の組成物はグラフィック用途のための被覆、耐水性被覆、印刷表面上の被覆又は金属(例えばアルミニウム箔)、ポリエステル、ガラス繊維、ポリエチレン、セルロース樹脂(例えば紙)、ポリプロピレンなどの上部支持体を含む触媒オーバープリントワニスの一部又は全てとして有用である。

Claims (21)

  1. 下記の樹脂反応生成物を含む淡い色の樹脂組成物:
    a) メラミン、アセチレンジウレア及びそれらの混合物から選択されたアミン誘導体;
    b) 前記アミン誘導体のmolあたり1〜6molのジアルコキシエタナール(前記ジアルコキシエタナールのジアルコキシはそれぞれ1〜8個の炭素原子の二つの独立したアルコキシから選択されるか又は5又は6員環アセタール基からなる);
    c) 8以上のpHの塩基性条件下で反応される、前記アミン誘導体のmolあたり0.01〜2molのホルムアルデヒド;及び
    d) 前記アミン誘導体のmolあたり0.01〜4molのポリオールを所望により含み(前記ポリオールは分子あたり2以上のヒドロキシル基を有する)、7以下のpHの酸性条件でのさらなる反応を含む。
  2. 前記ジアルコキシエタナールの量が前記アミン誘導体のmolあたり1.5〜4molである請求項1記載の樹脂組成物
  3. 前記ホルムアルデヒドの量が前記アミン誘導体のmolあたり0.1〜1molである請求項1又は2記載の樹脂組成物
  4. ポリオールがジアルキレングリコール、ポリアルキレングリコール、グリセリン、アルコキシル化グリセリン、ポリビニルアルコール、デキストロース、デキストロースオリゴマー、ポリサッカライド、ポリサッカライド誘導体、スターチ、スターチ誘導体、又はポリグリシドール又はそれらの混合物から構成される請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物
  5. 前記樹脂反応生成物が0.1〜20重量%の疎水性変性剤を含み、前記疎水性改質剤が、C 〜C 20 アルキル又はアリール基を含有するアミド、アミノ、又はヒドロキシ官能化合物から選択され、かつ樹脂反応生成物分子の一端に疎水性基を与える樹脂反応生成物の反応性ヒドロキシアルキレン基と縮合する請求項1〜4のいずれか記載の樹脂組成物
  6. 前記ポリオールがジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエトキシル化グリセリン、酵素変換されたスターチ、又はポリビニルアルコール、又はそれらの混合物を含む請求項1〜5のいずれか記載の樹脂組成物
  7. 前記疎水性変性剤がエトキシル化グリセロールモノステアレート、ベンゾグアナミン、又はテトラエチレンテトラアミンデカンアミドを含む請求項5又は6記載の樹脂組成物
  8. 下記工程を含む、ジアルコキシエタナール及びアミン誘導体から淡い色の樹脂を形成するための方法;
    a) 8以上のpHで
    1) メラミン及びアセチレンジウレア及びそれらの混合物から選択されるアミン誘導体を、
    2) 前記アミン誘導体のmolあたり1〜6molのジアルコキシエタナール(前記ジアルコキシは1〜8個の炭素原子のアルコキシから選択されるか又は5又は6員環アセタール基からなる)と、
    3) 前記アミン誘導体のmolあたり0.01〜2molのホルムアルデヒド、及び
    4) 所望により前記アミン誘導体のmolあたり0.01〜4molのポリオール(前記ポリオールは分子あたり2以上のヒドロキシル基を有する)の存在下で反応し、
    b) pHを7以下に低下させ、さらに成分を反応させる。
  9. 前記ジアルコキシエタナールの量が2〜4molである請求項8記載の方法。
  10. 前記ホルムアルデヒドの量が0.01〜1.0molである請求項8又は9記載の方法。
  11. 任意のポリオールが存在し、ジアルキレングリコール、ポリアルキレングリコール、グリセリン、アルコキシル化グリセリン、ポリビニルアルコール、デキストロース、デキストロースオリゴマー、ポリサッカライド、ポリサッカライド誘導体、スターチ、スターチ誘導体、又はポリグリシドール及びそれらの混合物から選択される請求項8〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記樹脂が0.1〜20重量%の疎水性変性剤を含み、前記疎水性改質剤が、C 〜C 20 アルキル又はアリール基を含有するアミド、アミノ、又はヒドロキシ官能化合物から選択され、かつ樹脂分子の一端に疎水性基を与える樹脂の反応性ヒドロキシアルキレン基と縮合する請求項8〜11のいずれか記載の方法。
  13. 前記ポリオールが存在し、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエトキシル化グリセリン、酵素変換されたスターチ、デキストロース、デキストロースオリゴマー又はポリビニルアルコール、又はそれらの混合物を含む請求項8〜12のいずれか記載の方法。
  14. 前記疎水性変性剤がエトキシル化グリセロールモノステアレート、ベンゾグアナミン、又はテトラエチレンテトラアミンデカンアミドを含む請求項12又は13記載の方法。
  15. メラミン及びアセチレンジウレア及びそれらの混合物から選択されたアミン誘導体及びジアルコキシエタナールからの樹脂を形成するための方法であって、前記ジアルコキシエタナール及び前記アミン誘導体を8以上のpHで反応して付加物を形成し、その後その付加物を7以下のpHで反応することを含み、さらに7以下のpHでの反応中に過度の色が付加されないように8以上のpHでの反応前又は中に前記ジアルコキシエタナール及びアミン誘導体にアミン誘導体のmolあたり0.01〜2.0molのホルムアルデヒドを添加することを含む方法。
  16. ホルムアルデヒドの量がアミン誘導体のmolあたり0.05〜1.0molである請求項15記載の方法。
  17. 2以上のヒドロキシル基を有するポリオールを前記ジアルコキシエタナール及び前記アミン誘導体又はそれらの反応生成物と共反応する工程をさらに含む請求項15又は16記載の方法。
  18. 下記の樹脂反応生成物及び支持体を含む複合物品:
    a) メラミン、アセチレンジウレア及びそれらの混合物から選択されたアミン誘導体;
    b) 前記アミン誘導体のmolあたり1〜6molのジアルコキシエタナール(前記ジアルコキシはそれぞれ1〜8個の炭素原子の二つの独立したアルコキシから選択されるか又は5又は6員環アセタール基からなる);
    c) 前記アミン誘導体のmolあたり0.01〜2molのホルムアルデヒド(反応は8以上のpHを達成するために十分な塩基で35℃以上の温度で少なくとも5分間行われ、所望により前記アミン誘導体のmolあたり0.01〜4molのポリオールを含み(前記ポリオールは分子あたり2以上のヒドロキシル基を有する)、所望により酸を含み、必要により7以下のpHを達成し、反応が35℃以上の温度で少なくとも5分間行われる)。
  19. 支持体がセルロース、ガラス繊維、又はポリエステル支持体である請求項18記載の複合物品。
  20. メラミン−ホルムアルデヒド樹脂を前記反応生成物とブレンドして又は別個の成分としてさらに含む請求項18又は19記載の複合物品。
  21. 支持体がセルロース、ガラス繊維、又はポリエステル支持体である請求項18〜20のいずれか記載の複合物品。
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