JP4458712B2 - 監視映像の高速再生方法及びそれらのプログラム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、圧縮符号化された監視映像を高速再生する監視映像の高速再生方法及びそれに関連する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、監視対象に向けて監視カメラを設置しておき、この監視カメラで長時間の監視映像を記録することが行われている。この長時間の監視映像は、監視対象に何らかの異変が起こった場合に、事後的に侵入者が映っている部分を見つけ出すためのものである。
【0003】
ここで、監視映像は長時間に渡るものであるため、何らかの手法を用いて映像データを圧縮符号化した状態で保存することが望ましい。
【0004】
監視映像のような動画像を圧縮符号化する方法としては、DCT(Discrete Cosine Transform;離散コサイン変換)と動き補償予測符号化を組み合わせた方法(第1従来技術)が一般的であり、この方法はMPEG(Moving Picture Experts Group)方式でも採用されている。通常、DCTは空間方向の冗長性を低下させるべくフレーム(静止画像)内の情報だけで符号化するフレーム内(イントラ)符号化に適用される。また動き補償予測符号化(フレーム間(インター)符号化)は時間方向の冗長性を低下させるべく、符号化対象フレームを他の時刻のフレームから予測し、その符号化対象フレームと予測したフレームとの差分信号に対してDCTや量子化などを施すものである。この場合、差分を小さく抑えるため、符号化対象フレームは時間的に隣接するフレームから予測されることが多い。このようなフレーム内符号化や動き補償予測符号化の処理は、フレームを複数分割したブロックを基本処理単位として行われる。
【0005】
図15を参照しつつ従来の差分符号化方式の概略を説明する。監視カメラから順次出力される複数のフレームf1,f2,…が符号化器に順次入力するとする。
【0006】
図15に示すようにフレームfn(n=1,2,…)が入力すると(ST100)、ステップST101で当該入力フレームfnがキーフレームか否かが条件判定される。フレームfnがキーフレームである場合、ステップST102でフレーム内符号化処理が実行される。即ち、当該フレームfnをブロックに分割して各ブロック毎にDCTを施し、その変換係数が算出される。次いで、その変換係数を量子化した量子化係数が出力される。次にステップST103でその量子化係数を可変長符号化(エントロピ符号化)した符号化データが生成されビットストリームにされて出力される。また前記ステップST102で算出された量子化係数は、ステップST104で復号化(逆量子化および逆DCT)を施された後にキーフレームメモリ100に記憶される。
【0007】
次に、ステップST100で次のフレームfm(m=n+1)が入力すると、ステップST101でフレームfmがキーフレームか否かが条件判定され、フレームfmがキーフレームで無い場合はステップST105に処理が移行し、キーフレームメモリ100に記憶したキーフレームfnとフレームfmとの間でブロック単位で画素値の差分値が算出される。次いで、ステップST106でその差分値が所定範囲内か否かが判定され、その差分値が所定範囲内にある場合はステップST107でフレーム間(インター)符号化、即ちキーフレームと入力フレームfmとの間の差分信号に対してDCTおよび量子化が施される。他方、その差分値が所定範囲を超える場合はステップST108でフレーム内符号化が実行される。このようにステップST107,ST108で算出した量子化係数は、ステップST103で可変長符号化されビットストリームに変換後、出力される。
【0008】
このようなビットストリームの復号化処理の例を図16を参照しつつ以下に説明する。上記ビットストリームが入力すると(ST110)、このビットストリームから圧縮符号化信号が取り出され可変長復号化されて上記量子化係数が得られる。次いで、ステップST111において、その量子化係数が上記圧縮符号化処理のステップST102でフレーム内符号化されていた場合、その復号化(フレーム内復号化)を施されてキーフレームメモリ101に蓄積され、その量子化係数が上記ステップST108でフレーム内符号化されていた場合はその復号化が施される。他方、その量子化係数が上記ステップST107でフレーム間符号化されていた場合は、キーフレームメモリ101に蓄積したキーフレームを参照してその復号化(フレーム間復号化)を施される。そして、このようにフレーム内またはフレーム間復号化された復号化画像が出力される(ST112)。
【0009】
このようなMPEG方式に代表される動画像の圧縮符号化方式では、フレーム間の差分情報の圧縮をとることで高い圧縮効率を得ることができる。
【0010】
この他、MotionJPEG方式のように、静止画像の圧縮方式を採用し、かかる静止画像を時系列的に切り替えて表示することで、見かけ上、動画像のように再生する方式(第2従来技術)もある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
長時間の監視映像の場合、動きのない映像が大部分を占めているので、このような動きのない区間の再生が長時間続くと、侵入者の確認が苦痛となる。このため、超高速再生で侵入者の確認を行うことが行われる。
【0012】
上述のMPEG方式等の動画圧縮方式(第1従来技術)では、再生のために直前までのフレーム情報が必要となるため、逐次、時間順にフレームを伸長しなければならない。このため、逆再生のようにフレームを圧縮時とは時間軸に対して逆方向に再生する場合も、一旦時間軸通りにデータを伸長する必要がある。その結果、再生のために大量のメモリを必要とし、再生を開始するのに時間がかかってしまい、動画はぎこちなくなる。
【0013】
また、監視映像の高速再生のようにフレームを間引きを行いながら再生する場合においても、同様に一旦時間軸通りに再生する必要がある。このため単位時間あたりに伸長を行うデータ量は通常の再生に比べて画像を間引きする分多くなる。現実として、MPEG方式の動画像を高速再生する場合、基準フレームを紙芝居のように再生しており、スムーズな動画は得られていない。
【0014】
特に、一般的なMPEG再生装置では監視映像の高速再生を行う場合、画面相関を取っていない基準フレームだけを再生するため、再生されるフレーム間の時間間隔が大きくなり、紙芝居のようになってしまう。このため検索の目的の画面が基準フレームにないとき、見落としてしまうことになる。
【0015】
フレーム単位で画像を間引きした場合、数フレームしか映らなかった対象物は画面に再生されないこととなる。セキュリティ用途では侵入者がいたことを検索するために、その侵入者が数フレームしか映らなかった場合、侵入者を発見できないため、検索として使用することはできない。
【0016】
このことは、MotionJPEG方式等の第2従来技術のような静止画像の圧縮方式でも同様である。
【0017】
このような問題に鑑みてこの発明が解決しようとするところは、監視映像を高い圧縮率で記録しつつ、侵入者の確認のための監視映像の高速再生において、その侵入者を苦痛を感じることなく容易に確認できる監視映像の高速再生方法及びそれに関連する技術を提供する点にある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、請求項1に記載の発明は、複数のフレームの中から一定の周期毎に指定された複数のキーフレームと、前記各キーフレームの後に入力されて複数のブロック領域に分割され且つ前記各ブロック領域の中から特定領域が指定された複数の他のフレームとを有し、前記特定領域を除く前記各ブロック領域と前記キーフレームとの間の第1の差分が所定より大きい場合に当該ブロック領域が前記他のフレーム内の情報のみで圧縮符号化される一方、前記第1の差分が所定より小さい場合に前記差分信号が圧縮符号化され、複数の前記他のフレーム内の前記特定領域のみをフレーム1枚分蓄積して生成された参照フレームと前記キーフレームとの間の第2の差分が所定より大きい場合に前記キーフレームが前記フレーム内の情報のみで圧縮符号化される一方、前記第2の差分が所定より小さい場合に前記差分信号が圧縮符号化されて生成された監視映像を高速再生する高速再生システムであって、圧縮符号化時において、前記第1の差分が所定の閾値より大きい場合に、侵入者が映り込んでいる旨を示す侵入者フラグを前記各フレーム毎に付与する工程を有し、監視映像の高速再生時において、a)前記各フレーム中に前記侵入者フラグが付与されているか否かを検出する工程と、b)前記a)の工程で前記侵入者フラグが検出されなかった場合に、所定の高速度で監視映像の再生を行う超高速モードを選択する一方、前記a)の工程で前記侵入者フラグが検出された場合に、前記高速度よりも遅い中速度の中高速モードを選択する工程と、c)前記b)の工程で前記超高速モードが選択された場合に、前記高速度に対応する複数の前記他のブロックの前記特定領域を抽出し復号化して再生する工程と、d)前記b)の工程で前記中高速モードが選択された場合に、前記中速度に対応する複数の前記他のブロックの前記特定領域を抽出し復号化して再生する工程と、e)前記c)またはd)の工程で抽出された前記特定領域のみを繋ぎ合わせて構成された画像を表示する工程とを備える。
【0019】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の方法をコンピュータ上で実現するために、前記各工程をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0020】
【発明の実施の形態】
<圧縮伸長装置の基本構成>
まず、この発明の一の実施の形態に使用する圧縮伸長装置の基本的原理について説明する。この圧縮伸長装置は、図1に示したフローチャートの如く、監視映像P1の圧縮符号化の際に、侵入者がフレーム内に映っているかどうかを判定(P2)し、そのフレームの圧縮符号化したデータ内に、侵入者が映っていることを示す侵入者フラグP3を格納し、圧縮画像データP4を生成する。そして、図2の如く、圧縮画像データP5を、例えば時間軸に沿って順送りに高速再生するときに、圧縮符号化した際に格納された侵入者フラグ(図1中の符号P3)の有無を判別し、図2中の符号P6の処理において、侵入者が映っていないフレームに対しては超高速再生を行う一方、侵入者が映っているところでは再生速度を落としながら、後述のキーGOBを復号(P7)して復号画像P8を再生することで、侵入者の確認が容易に行えるようにするものである。
【0021】
図3は、この圧縮伸長装置の機能説明の一部として伸長再生機能を示すブロック図である。この伸長再生機能としては、図3の如く、監視映像である画像データを伸長するための演算器U1と、演算結果を画像に出力するビデオデコーダU2と、再生するフレームの順序を制御する中央演算処理装置(CPU:コンピュータ)U3と、動画を保持する記憶装置U4とからなる。
【0022】
中央演算処理装置U3は、記憶装置U4に格納された圧縮画像データを管理し、また監視映像の高速再生に応じた再生を行うための圧縮画像データの処理順序を決定し、またその圧縮画像データを伸長する演算器U1の動作モードを決定する。
【0023】
中央演算処理装置U3の動作手順は、記憶装置U4内に予め格納されたソフトウェアプログラムにおいて規律され、このソフトウェアプログラムに従って、以下の各方法を実行するようになっている。
【0024】
<圧縮符号化方法>
まず圧縮符号化方法を詳説する。図4は、この圧縮符号化方法を説明するための模式図、図5は、この圧縮符号化方法を実現するためのフローチャートである。
【0025】
この圧縮符号化方法では、監視映像の各フレームの中から侵入者を検出して侵入者フラグを立てるようにする。フレーム内に侵入者がいるかどうかを判定する方法としては、元の監視映像の画像フレームと、後述する参照フレームとの差分の絶対値を、マクロブロックごとの和の平均値として求め、この平均値に基づいて侵入者の有無を判定する。
【0026】
具体的に、この実施の形態の圧縮符号化方法は、直前のフレームを基準として差分をとるMPEG方式とは異なり、図4のように、基準フレームを固定して圧縮するものであり、これにより、再生時の間引きや逆の時間方向への再生を比較的に容易に行っている。
【0027】
この圧縮符号化方法では、図4の如く、例えば、CCD(電荷結合素子)センサやCMOSセンサなどの監視カメラで時間軸に沿って順次撮像した複数の静止画像(フレーム)f1,f2,f3,f4,…が所定の符号化器(図示せず)に入力される(図5中のステップST1)。尚、図5中のキーブロックメモリ2には、フレームf1が入力される前に、所定の特定領域(キーGOB=Group of Block:後に詳述する)から構成される参照フレームf0(図示省略)が格納されている。この参照フレームf0は、後述する復号化器のキーブロックメモリ11に圧縮伝送された後、復号化されて格納されることになる。
【0028】
そして、この圧縮符号化方法で使用される符号化器は、入力フレームf1,f2,f3,f4,…の中から周期的にキーフレームを指定するようになっており、図4においては、入力フレームf1がキーフレームとなっている。
【0029】
図5中のステップST2において、その入力フレームf1がキーフレームか否かを条件判定する。図4においては、フレームf1は上述のようにキーフレームであるから、そのままステップST3に処理が移行し、フレーム内(イントラ)/フレーム間符号化処理を実行する。
【0030】
このステップST3の処理手順を図6に示している。図6に示すように、ステップST4でキーブロックメモリ2に格納した参照フレームf0(図示省略)と入力フレームf1(キーフレーム)との間の画素値の差分値と、その差分値の絶対値和(差分絶対値和)Sとが算出される。
【0031】
次いで、図6中のステップST5で、差分絶対値和が所定の符号化方法判別閾値以下か否かが条件判定される。例えば、その差分値をΔPi(i:各画素に対応する番号)で表現する時、差分絶対値和Sは、S=|ΔP1|+|ΔP2|+…+|ΔPn|(n:画素数)で表現される。差分絶対値和Sが符号化方法判別閾値以下の場合は、両フレームf0,f1間の時間的な変化が小さいとして、入力フレームf1はフレームf0を用いたフレーム間符号化を施される(ステップST6)。具体的には入力フレームf1とフレームf0との間の差分信号に対してDCT(離散コサイン変換)などの直交変換を施し、その変換係数を量子化した量子化係数が算出される。また、このようなフレーム間符号化処理は8×8画素や16×16画素などのサイズをもつ小ブロック(マクロブロック)単位で実行される。これ以後の処理も同様である。尚、この実施の形態では変換方式としてDCTなどの直交変換を採用するが、DCTの代わりにDWT(離散ウェーブレット変換)を採用してもよい。この場合、フレーム間符号化処理は上記小ブロック単位で行う代わりに、実行メモリ容量などを考慮してフレーム単位、もしくはフレームをタイルと称する複数の領域に分割し各タイル単位で実行されてもよい。
【0032】
他方、図6中のステップST5において、上記ステップST4で算出した差分絶対値和Sが所定の符号化方法判別閾値を超える場合は、ステップST7に処理が移行する。そして、入力フレームf1(キーフレーム)について、フレーム内の情報だけで符号化するフレーム内符号化が施される。具体的にはフレームf1の画素値に対してDCTなどの直交変換を施し、その変換係数を量子化した量子化係数が算出される。
【0033】
そして、続くステップST3aにおいて、フレーム中のフレーム内符号化を行う複数の小ブロック(マクロブロック)の差分絶対値和Sの平均値が、予め決定された所定の侵入者判定閾値を超えている場合には、ステップST3bにおいて、侵入者があったものとして、侵入者フラグを当該フレームのヘッダ部分等に付与する。逆に、ステップST3aにおいて、フレーム中の複数の小ブロック(マクロブロック)の差分絶対値和Sの平均値が、予め決定された所定の侵入者判定閾値以下である場合には、侵入者フラグを付与しない。尚、ここで比較対象となっている侵入者判定閾値は、フレーム内符号化及びフレーム間符号化のいずれを採用するかを判別するための上記した符号化方法判別閾値より大きい値が望ましい。
【0034】
尚、実際には、フレームの圧縮率を高める観点から、上記フレーム内符号化(ステップST7)またはフレーム間符号化(ステップST6)を実行する前に、入力フレームに対して色空間変換が施される。例えば、原信号が「R(赤色成分)」,「G(緑色成分)」,「B(青色成分)」のRGB空間からなる場合は、これをNTSC(National Television System Committee)方式などで採用されているYUV座標系、YIQ座標系、YCbCr座標系などを使用すればよい。例えば、YCbCr座標系を使用した場合、そのRGB成分は輝度信号Yと2つの色差信号Cb,CrとからなるYCbCr成分の座標系へと変換される。YCbCr成分はRGB成分よりも各成分間の相関が小さいため、画像サイズを圧縮できる。
【0035】
フレーム内/フレーム間符号化処理(ステップST3、即ち、図6の処理)の実行後、図5中のステップST19に処理が移行する。この際、上記ステップST6,ST7(図6)で算出された量子化係数はハフマン符号化などを含むエントロピ符号化を施され、その後フレームの画像サイズや量子化ビット数などの画像情報や、量子化テーブルや各小ブロック領域の符号化方法(フレーム内符号化、フレーム間符号化)などの圧縮情報と共に多重化されてビットストリームとして出力される。また、上記ステップST6,ST7(図6)で算出された量子化係数は、図5中のステップST8で局部復号化(逆量子化および逆DCTなどの逆直交変換)がなされ、図5に示したキーフレームメモリ1に格納される。よって、キーフレームメモリ1には符号化(ST6,ST7)と局部復号化(ST8)を通じて、量子化誤差を含んで変化したキーフレームが格納される。これにより、そのキーフレームの画像は、後述する復号化器で復号化(フレーム間復号化)される際に参照されるキーフレームの画像と同一となり、復号化する動画像の画質を劣化させることが無くなる。以上で入力フレームf1(キーフレーム)に対する圧縮符号化処理が終了する。
【0036】
次に、図4に示すように、上記フレームf1に続いてフレームf2が符号化器に入力される。そうすると、図5中のステップST2でそのフレームf2がキーフレームか否かが条件判定される。図4において、フレームf2はキーフレームでは無い。したがって、図5においてはステップST9に処理が移行する。
【0037】
ステップST9では、フレームf2は複数のブロック領域(以下「GOB」と称す)に分割される。
【0038】
ここで、GOBは、1フレームの画像において、垂直方向に分割するための分割単位としての特定領域を意味している。
【0039】
次いで、ステップST10において、これらGOBの中から単数または複数の特定領域(「キーGOB」と称す)が指定される。
【0040】
ここで、図8(a)に、4個のGOBに分割されたフレームf2を模式的に示す。フレームf2は垂直方向に十数画素〜数十画素単位で4個のGOBに分割されており、その第1段目GOBがキーGOB(「キーGOB1」)に指定される。尚、図2(b)〜(d)に示すようにフレームf2に続いて符号化器に順次入力するフレームf3〜f5も複数のGOBに分割されることになる。ただし、それぞれのキーGOBとしては、フレームf3の第2段目GOB(「キーGOB2」)、フレームf4の第3段目GOB(「キーGOB3」)、フレームf5の第4段目GOB(「キーGOB4」)が指定される。これら、キーフレームf1及びキーGOB1〜キーGOB4を含む各フレームf2〜f5は、図4に示すように、時間軸に沿って配列されることになる。
【0041】
再びフレームf2の説明に戻る。この時点で、図5中のステップST11に処理が移行し、以後、フレームf2はGOBを更に8×8画素または16×16画素程度の基本処理単位に分割した小ブロック毎に順次処理されることになる。ただし、このステップST11では、処理対象であるブロックがキーGOBに属するか否かが条件判定される。当該ブロックがキーGOBに属する場合、ステップST12に進む。そして、当該ブロックが上記フレーム内符号化を施された後に、ステップST19でエントロピ符号化され上記画像情報および上記圧縮情報と共に多重化されてビットストリームとなって出力される。またステップST12でブロックをフレーム内符号化して出力される量子化係数は、ステップST13で局部復号化(逆量子化および逆DCTなどの逆直交変換)を施された後にキーブロックメモリ2に蓄積される。
【0042】
他方、上記ステップST11において、ブロックがキーGOBに属しない場合はステップST14のフレーム内/フレーム間符号化処理に処理が移行する。ここで、図7はフレーム内/フレーム間符号化処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。この図7に示すように、まずステップST15で入力フレームの当該ブロックとキーフレームメモリ1に格納されたキーフレームとの差分値と、差分絶対値和Sとが算出される。次いで、ステップST16でその差分絶対値和Sが符号化方法判別閾値以下か否かの条件判定がなされ、その差分絶対値和Sが符号化方法判別閾値以下の場合はステップST17に処理が移行し、当該ブロックはキーフレームメモリ1に格納したキーフレームを参照して上記フレーム間符号化を施される。他方、その差分絶対値和Sが符号化方法判別閾値を超えている場合はステップST18に処理が移行し、当該ブロックは上記フレーム内符号化を施される。
【0043】
そして、続くステップST14aにおいて、フレーム中のフレーム内符号化を行う複数の小ブロック(マクロブロック)の差分絶対値和Sの平均値が、予め決定された所定の侵入者判定閾値を超えている場合には、次のステップST14bにおいて、侵入者があったものとして侵入者フラグを当該フレームのヘッダ部分等に付与する。逆に、ステップST14aにおいて、フレーム中のフレーム内符号化を行う複数の小ブロック(マクロブロック)の差分絶対値和Sの平均値が、予め決定された所定の侵入者判定閾値以下である場合には、侵入者フラグを付与しない。尚、ここで比較対象となっている侵入者判定閾値は、フレーム内符号化及びフレーム間符号化のいずれを採用するかを判別するための上記した符号化方法判別閾値より大きい値が望ましい。
【0044】
このように上記ステップST17,ST18で符号化された量子化係数は、図5に示すステップST19で可変長符号化(エントロピ符号化)と上記多重化処理を施されビットストリームとなって出力される。以上で入力フレームf2に対する圧縮符号化処理が終了する。
【0045】
次に、図4において、上記フレームf2に続いて符号化器に入力するフレームf3,f4,…も、キーフレームが入力される迄はフレームf2の場合と同様に処理される。ただし、上述のように、各フレームf2,f3,f4,…におけるキーGOB(キーGOB1〜キーGOB4)の位置は互いに異なっている。このようにして、上記ステップST13で局部復号化されたキーGOB1〜キーGOB4がキーブロックメモリ2にフレーム1枚分蓄積され、図4に模式的に図示するように、キーGOB1〜キーGOB4は、キーブロックメモリ2内において、参照フレームAに合成される。この参照フレームAは、後に入力するキーフレームを上記ステップST3のサブルーチンでフレーム間符号化する際に利用される。
【0046】
このように、上記ステップST3でキーブロックメモリ2に蓄積した参照フレームとの差分の大小によりフレーム内符号化とフレーム間符号化とを選択的に実行しており、また上記ステップST9,ST10で入力フレームを複数のGOBに分割してキーGOBを指定し、時間軸に沿った複数のフレームにフレーム1枚分のキーGOBを分散させ、これら各キーGOBがフレーム内符号化される。このためフレーム内符号化処理量が時間的に分散されることとなり、圧縮符号化処理量の急激な増大が抑えられて符号化処理量が時間的に平坦化し、伝送先において動画像の再生速度が変化せず良質の動画像を圧縮伝送できる。特にインターネットなどの帯域幅が制限された伝送路において有効である。
【0047】
またキーブロックメモリ2では複数のフレームに分散された上記キーGOBが蓄積され、これらキーGOBからなる参照フレームAが構成される。この参照フレームAは異なる時刻のキーGOBの集積体である。この実施の形態ではこの参照フレームAとキーフレームとの差分の大小によりフレーム内符号化とフレーム間符号化とが選択的に実行される。このため、異なる時刻のキーGOBからなる参照フレームAを用いることに起因するGOB間の画質の差が緩和され、良質の動画像を圧縮伝送することが可能となる。
【0048】
そして、各フレーム中のフレーム内符号化が選択されたブロックの差分絶対値和Sの平均値を、所定の侵入者判閾値と比較することで、各フレーム中に侵入者が映り込んでいるかどうかを容易に判別し、これを侵入者フラグとして圧縮画像データ中に容易に付与できる。
【0049】
<通常再生時の復号化方法>
次に、通常再生時の復号化方法を詳説する。図9は、この復号化方法を説明するための模式図、図10は、この復号化方法を実現するためのフローチャートである。
【0050】
まず、上記の圧縮符号化方法で符号化した圧縮画像データが、ビットストリームとなって復号化器に入力される(図10中のステップST20)。その圧縮画像データはそのビットストリームから分離された後にステップST21で復号化される。即ち、上記符号化器から所定の復号化器(図示せず)に、図9に示したフレームf1,f2,…の圧縮データが順次入力される。この際、図10中のステップST21において、キーフレームf1の圧縮データに対して、図6のステップST4〜ST7に示した処理手順と同様にして、フレーム内符号化あるいはフレーム間符号化の復号化処理が、8×8画素や16×16画素程度の小ブロック単位で施される。ここで、図9中のキーフレームf1の圧縮データを復号化する際、予めキーブロックメモリ11(図10)に格納した参照フレームf0(図示省略)が利用される。ここで復号化したキーフレームf1は、キーフレームメモリ10(図10)に格納される。
【0051】
また、図9において、キーフレームf1の圧縮データに続いて復号化器に入力するフレームf2,f3,…の圧縮データに対して、図5中のステップST12,ST14〜ST18におけるフレーム内符号化あるいはフレーム間符号化の復号化処理と同様の処理が上記小ブロック単位で施される。尚、フレーム間符号化の復号化処理を行う際は、キーフレームメモリ10に格納したキーフレームf1が利用される。またフレームf2,f3,…が復号化される際、基本処理単位である小ブロックがキーGOBに属する場合は、当該小ブロックはキーブロックメモリ11に蓄積される。フレーム1枚分のキーGOBが蓄積されると、これらキーGOBからなる参照フレームA(図4参照)が合成される。この合成された参照フレームAは、復号化器に入力するキーフレームの圧縮データを復号化する際に利用される。例えば、図8(a)〜(d)に示したフレームf2〜f5の圧縮データを復号化器に入力する場合、各キーGOBを構成するブロックの圧縮データは、フレーム内復号化を施された後に、キーブロックメモリ11に順次蓄積され、参照フレームAを再構成する。
【0052】
ところで、このように、ステップST21で復号化したフレーム群f1,f2,…をそのまま動画像として表示する場合、上記符号化器でフレーム内符号化したGOBとフレーム間符号化したGOBとの間で動画像の画質の差が顕れやすく、特にフレーム内符号化したキーGOBが動画像中に判然と観られる場合がある。このことを考慮して、この実施の形態では、図10に示すステップST22において、上記ステップST21で復号化したキーGOBのみを再び符号化した後に復号化するキーGOB再量子化処理を実行する。
【0053】
図11は、ステップST22のキーGOB再量子化処理のサブルーチンの処理手順を示すフローチャートである。図11に示すように、先ず8×8画素または16×16画素程度の小ブロックが入力される(ステップST30)。次にそのブロックはステップST31でキーGOBに属するか否かを条件判定される。
【0054】
ここで、当該ブロックがキーGOBに属しない場合は、当該ブロックは再量子化されず、キーGOB再量子化処理は終了し、図10に示すステップST23に処理が移行する。
【0055】
他方、当該ブロックがキーGOBに属する場合は、ステップST32に処理が移行し、キーフレームメモリ10に蓄積されたキーフレームと当該ブロックとの画素値の差分値と、その差分値の差分絶対値和Sとが算出される。
【0056】
次いでステップST33で、その差分絶対値和Sが符号化方法判別閾値以下か否かの条件判定がなされ、差分絶対値和Sが符号化方法判別閾値を超えた場合は当該ブロックは再量子化されず、キーGOB再量子化処理は終了し、図10に示すステップST23に処理が移行する。
【0057】
他方、上記ステップST33で差分絶対値和Sが符号化方法判別閾値以下であると判定された場合は、ステップST34以後に処理が移行する。先ずステップST34において、当該ブロックとキーフレームとの差分信号を変換符号化し、次いでステップST35でその変換係数を量子化する。これらステップST33〜ST35の処理は、上記符号化器で行った差分絶対値和Sによる符号化方法(フレーム間符号化、フレーム内符号化)の判定処理(ST16)や、DCTなどの直交変換および量子化処理(ST17)と同じものである。
【0058】
その後、ステップST36でその量子化係数を逆量子化し、次いでステップST37で上記ステップST34の変換符号化の復号化(逆DCTなどの逆直交変換)を実行する。この結果、上記ステップST34〜ST37の処理に伴い、上記符号化器でキーGOB以外のブロック領域をフレーム間符号化した後に復号化器でその符号化信号を復号化した時と同様に量子化誤差を含む不可逆の差分信号が得られる。
【0059】
次に、ステップST38でキーフレームメモリ10に格納したキーフレームを用いてその差分信号からブロックが再構成され出力される。
【0060】
以上のキーGOB再量子化処理を施されたブロックは、図10に示すステップST23においてフレーム(復号化画像)に合成された後に出力される。
【0061】
以上のキーGOB再量子化工程を図8に示したフレームf2〜f5を例に挙げて説明すると、図9に模式的に示すように、上記ステップST21で復号化されたフレームf2〜f5のキーGOBは、キーフレームメモリ10に格納したキーフレームとの差分をとられる。
【0062】
次に、上記ステップST32でその差分値の差分絶対値和Sが符号化方法判別閾値以下か否か、即ちフレーム間符号化するか否かの判定がなされ、差分絶対値和Sが符号化方法判別閾値以下の場合はキーGOBに対してフレーム間符号化(変換符号化および量子化)が施され、次いでそのフレーム間符号化の復号化(逆量子化および逆変換復号化)が施されることで、上記フレームf2〜f5に対応する復号化画像F1〜F5が生成される。
【0063】
このようにして、圧縮符号化処理(ST15〜ST17)と同様の手順で、キーGOBとキーフレームとの差が小ならば当該キーGOBとキーフレームとの差分信号に対して圧縮符号化を施した後に、その復号化を施しキーGOBを再構成するから、上記符号化器でキーGOB以外のブロック領域をフレーム間符号化した後に復号化器でその符号化信号を復号化した場合と同様に、キーGOBにフレーム間符号化およびその復号化に伴う誤差が混入される。よって、復号化した動画像を表示する際にキーGOBが動画像中で目立つことが無く、その動画像を観る人に違和感を与えることが無いという効果が得られる。
【0064】
<高速再生の復号化方法>
次に、高速再生の処理手順について説明する。
【0065】
まず、図2中の圧縮画像データP5に対して、符号P6の処理において、侵入者フラグによる再生速度の調整を行う。即ち、侵入者フラグが付与されていないフレームに対しては超高速再生を行う(以下「超高速モード」と称する)一方、侵入者フラグが付与されたフレームについては、超高速モードよりも再生速度を落とした速度でキーGOBを復号(P7)して復号画像P8を再生する(以下「中高速モード」と称する)ように調整する。ここでは、説明の簡便のため、1フレームの画像を3個のGOBに分割するものとし、超高速モードでは8倍速の高速再生(超高速再生)を、中高速モードでは4倍速の高速再生(中高速再生)を行うものとして説明する。
【0066】
まず、符号P6の処理において、各フレーム毎の圧縮画像データに侵入者フラグが付与されていないフレームに対しては、8倍速の超高速モードでの処理を行う。これにより、監視映像中に侵入者が全く映っていないようなほとんど変化のない画像については、8倍速の超高速モードで再生することが可能である。
【0067】
この超高速モードにおいては、図12のように、記録されている監視映像の8個のフレームfa1〜fa8に1回だけ画像gaを表示すればよい。また、各フレームfa1〜fa8は3個ずつのGOBに分割される。このため、この画像gaの全画面を構成するに足りる3個のキーGOB(kg1,kg2,kg3)のみを8個のフレームfa1〜fa8のなかから抽出してキーブロックメモリ11(図10)に格納し、これらの3個のキーGOB(kg1,kg2,kg3)が蓄積された時点で、これらを繋ぎ合わせた画像gaを復号して、そのまま表示する。
【0068】
このとき、抽出されたキーGOB(kg1,kg2,kg3)は、すべてイントラ符号化されているので、復号の際には、他の画像を参照する必要がない。
【0069】
ここで、図13は、通常再生時の復号化方法で8倍速の高速再生を実現した場合の例を示す図である。仮に図13に示した方法を採用する場合、上述した通り、全てのキーGOB(kh1,kh2,kh3)に基づいて参照フレーム(図示せず)を生成し、この参照フレームに基づいてキーフレームに基づいてインター復号化(フレーム間復号化)及びイントラ復号化(フレーム内復号化)を行って得られた画像gaを表示しなければならない。
【0070】
これに対して、この実施の形態では、図12のように、表示すべき画像gaの全画面を構成するに足りる3個のキーGOB(kg1,kg2,kg3)を繋ぎ合わせた画像gaをそのまま復号化して表示するだけでよいので、図13のように、通常再生時の復号化方法で8倍速の高速再生を実現する場合に比べて、処理効率が向上し、CPU(図3中の符号U3)の処理負荷を軽減できる。
【0071】
次に、図2中の符号P6の処理において、各フレーム毎の圧縮画像データに侵入者フラグが付与されているフレームに対しては、4倍速の中高速モードでの処理を行う。これにより、監視映像中に、例えば移動中の侵入者が映り込んだように、監視映像に変化が現れた場合においては、4倍速の中高速モードで再生することが可能である。
【0072】
この中高速モードにおいては、図12のように、記録されている監視映像の4個のフレームfa1〜fa4に1回だけ画像gbを表示すればよい。また、各フレームfa1〜fa8は3個ずつのGOBに分割される。このため、この画像gbの全画面を構成するに足りる3個のキーGOB(ki1,ki2,ki3)のみを4個のフレームfa1〜fa4のなかから抽出してキーブロックメモリ11(図10)に格納し、これらの3個のキーGOB(ki1,ki2,ki3)が蓄積された時点で、これらを繋ぎ合わせた画像gaを復号して、そのまま表示する。このとき、抽出されたキーGOB(ki1,ki2,ki3)は、すべてイントラ符号化されているので、復号の際には、他の画像を参照する必要がない。したがって、図13のように、通常再生時の復号化方法で8倍速の高速再生を実現する場合に比べて、処理効率が向上し、CPU(図3中の符号U3)の処理負荷を軽減できる点は、超高速モードと同様である。
【0073】
尚、このように、表示すべき画像gbの全画面を構成するに足りる3個のキーGOB(ki1,ki2,ki3)を繋ぎ合わせた画像gbをそのまま復号化して表示する場合、撮像した時点の異なるキーGOB(ki1,ki2,ki3)を1つのフレーム(画像gb)に表示することになる。したがって、その表示されたフレームの画像gb内に侵入者が映っている場合、表示される画像の中で、動きのあった部分(侵入者)は、図14中の符号22a〜22cのように歪んだ形になる。
【0074】
しかし、監視映像における高速再生では、侵入者の存在の有無を確認するために必要な画像が得られれば足り、画像が不自然であるかどうかといった美観を考慮する必要がない。したがって、表示される画像の中で、動きのあった部分(侵入者)22a〜22cが歪んだ形になっても差し支えない。むしろ、画像中に侵入者22a〜22cが映る面積が大きくなり、中高速モードでの目視による侵入者の確認を容易に行うことが可能となる。
【0075】
尚、ここでは、時間軸に沿った順送り高速再生について説明したが、時間軸に対して逆方向の逆送り高速再生の場合にも同様の復号処理手順で行えばよい。
【0076】
以上のように、監視映像P1の圧縮符号化の際に、侵入者がフレーム内に映っているかどうかを判定(P2)し、そのフレームの圧縮符号化したデータ内に、侵入者が映っていることを示す侵入者フラグP3を格納し、圧縮画像データP4を生成しておき、圧縮画像データP5を高速再生する場合に、圧縮符号化した際に格納された侵入者フラグ(図1中の符号P3)の有無を判別し、図2中の符号P6の処理において、侵入者が映っていないフレームに対しては超高速再生を行う一方、侵入者が映っているところでは中高速モードで再生速度を落としながら、キーGOB(ki1,ki2,ki3)のみを復号(P7)して復号画像P8を再生するので、動きのない映像部分について超高速モードで高速再生する一方、侵入者が映り込んだ映像部分については中高速モードで高速再生することができる。したがって、事後的に監視映像を高速再生する際の苦痛を低減でき、侵入者を容易に確認することができる。
【0077】
【発明の効果】
請求項1及び請求項2に記載の発明によれば、監視映像の圧縮符号化の際に、侵入者がフレーム内に映っているかどうかを、第1の差分が所定の閾値(侵入者判定閾値)より大きいか否かで判定し、侵入者がフレーム内に映っていると判断したときに、そのフレームの圧縮符号化したデータ内に、侵入者が映っていることを示す侵入者フラグを格納して圧縮画像データを生成しておき、圧縮画像データを高速再生する場合に、圧縮符号化した際に格納された侵入者フラグの有無を判別し、侵入者が映っていないフレームに対しては超高速再生を行う一方、侵入者が映っているところでは中高速モードで再生速度を落としながら、特定領域(キーGOB)のみを復号化して高速再生するので、動きのない映像部分について超高速モードで高速再生する一方、侵入者が映り込んだ映像部分については中高速モードで高速再生することができる。したがって、事後的に監視映像を高速再生する際の苦痛を低減でき、侵入者を容易に確認することができる。
【0078】
この場合、圧縮符号化時においてフレーム間符号化とフレーム内符号化の選択のための判断を目的とした第1の差分を、侵入者判別の目的でそのまま兼用できるため、処理効率がよい。
【0079】
そして、フレーム内符号化とフレーム間の差分を用いた符号化とが各フレーム内に混在している場合に、フレーム内符号化を行った特定領域のみを繋ぎ合わせて表示するだけであるため、通常再生時画像と同様に復号化してから間引きする場合に比べて、処理効率が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一の実施の形態に係る圧縮符号化方法の概要を示すためのフローチャートである。
【図2】この発明の一の実施の形態に係る復号化方法の概要を示すためのフローチャートである。
【図3】この発明の一の実施の形態で使用される圧縮伸長装置の伸長再生機能を示すブロック図である。
【図4】この発明の一の実施の形態に係る圧縮符号化方法を説明するための模式図である。
【図5】この発明の一の実施の形態に係る圧縮符号化方法を実現するフローチャートである。
【図6】この発明の一の実施の形態に係る圧縮符号化方法を実現するフローチャートである。
【図7】この発明の一の実施の形態に係る圧縮符号化方法を実現するフローチャートである。
【図8】4つのブロック領域に分割された各フレームを示す説明図である。
【図9】この発明の一の実施の形態に係る復号化方法を説明するための模式図である。
【図10】この発明の一の実施の形態に係る復号化方法を実現するフローチャートである。
【図11】再量子化処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】この発明の一の実施の形態における高速再生時の処理動作を示す図である。
【図13】通常再生時の復号手順を経て間引き処理をする動作を示す図である。
【図14】この発明の一の実施の形態において侵入者が映り込んでいる場合の高速再生時の画像を示す図である。
【図15】従来の符号化方法を説明するためのフローチャートである。
【図16】従来の符号化方法を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1,10 キーフレームメモリ
2,11 キーブロックメモリ
f1,fa1 キーフレーム
f2〜f5,fa2〜fa8 フレーム
kg1〜kg3,ki1〜ki3 キーGOB

Claims (2)

  1. 複数のフレームの中から一定の周期毎に指定された複数のキーフレームと、前記各キーフレームの後に入力されて複数のブロック領域に分割され且つ前記各ブロック領域の中から特定領域が指定された複数の他のフレームとを有し、前記特定領域を除く前記各ブロック領域と前記キーフレームとの間の第1の差分が所定より大きい場合に当該ブロック領域が前記他のフレーム内の情報のみで圧縮符号化される一方、前記第1の差分が所定より小さい場合に前記差分信号が圧縮符号化され、複数の前記他のフレーム内の前記特定領域のみをフレーム1枚分蓄積して生成された参照フレームと前記キーフレームとの間の第2の差分が所定より大きい場合に前記キーフレームが前記フレーム内の情報のみで圧縮符号化される一方、前記第2の差分が所定より小さい場合に前記差分信号が圧縮符号化されて生成された監視映像を高速再生する高速再生システムであって、圧縮符号化時において、前記第1の差分が所定の閾値より大きい場合に、侵入者が映り込んでいる旨を示す侵入者フラグを前記各フレーム毎に付与する工程を有し、
    監視映像の高速再生時において、
    a)前記各フレーム中に前記侵入者フラグが付与されているか否かを検出する工程と、
    b)前記a)の工程で前記侵入者フラグが検出されなかった場合に、所定の高速度で監視映像の再生を行う超高速モードを選択する一方、前記a)の工程で前記侵入者フラグが検出された場合に、前記高速度よりも遅い中速度の中高速モードを選択する工程と、
    c)前記b)の工程で前記超高速モードが選択された場合に、前記高速度に対応する複数の前記他のブロックの前記特定領域を抽出し復号化して再生する工程と、
    d)前記b)の工程で前記中高速モードが選択された場合に、前記中速度に対応する複数の前記他のブロックの前記特定領域を抽出し復号化して再生する工程と、
    e)前記c)またはd)の工程で抽出された前記特定領域のみを繋ぎ合わせて構成された画像を表示する工程と
    を備える監視映像の高速再生方法。
  2. 請求項1に記載の方法をコンピュータ上で実現するために、前記各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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