JP4456711B2 - 印刷ヘッドユニット - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録ヘッドを備えた印刷ヘッドユニットに関し、特に該インクジェット記録ヘッドに対するインクの圧力変動を吸収するための圧力ダンパーの取り付け構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
インクジェット記録方式のプリンタが普及している。インクジェット記録ヘッドの成形技術及びインクの吐出制御技術の向上により、微小のインク滴を自由に制御して、高品質の印刷を極めて高速に行うことができるようになってきている。
【０００３】
インクジェット記録方式のプリンタにおいては、各インクノズルの界面状態が、安定した印刷を行う上で極めて重要であり、各インクノズルには印刷の実行時に好適な状態のメニスカスが形成されている必要がある。このため、インクジェット記録ヘッドにインクを導くための流路内の圧力状態を一定に保たなければならない。インクタンクからのインクは、可撓性のあるチューブを介してインクジェット記録ヘッドに到達される。インクジェット記録ヘッドを備えた印刷ヘッドユニットは、印刷制御命令に従って、キャリッジ上で移動制御されながら印刷を実行するので、この際、該移動によってインクを供給する前記チューブの撓みの形状、すなわち曲率が変化し、これがインクジェット記録ヘッド内のインクの圧力状態を不安定にして、インクノズルの好適な状態のメニスカスを破壊する危険性がある。
【０００４】
ある種のインクジェットプリンタにおいては、前記問題を回避するために、圧力ダンパーを備え、これはインクジェット記録ヘッドに直接的に接続される。圧力ダンパーは、収縮自在、すなわちその容積が可変のインク貯めを備えており、前記チューブを介して供給されるインクを一旦ここに貯めることによってインクジェット記録ヘッド内の圧力を一定に保つことができる。
【０００５】
通常、この種のプリンタにおいては、前記インクジェット記録ヘッドを搭載した基板がキャリッジに直接固定される。前記圧力ダンパーは、所定のケース内に固定され、該ケースを前記キャリッジに固定することによって、インクジェット記録ヘッドと圧力ダンパーとの接続が保証される。すなわち、圧力ダンパーのインク排出口は、前記ケースをキャリッジに固定した状態で、インクジェット記録ヘッドのインク供給口を嵌入した状態となり、これによって相互の密着性が保たれる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記圧力ダンパーを備えた従来のインクジェット記録方式のプリンタにおいては、前記インク排出口と前記インク供給口の接続時に隙間が生じないようするために、前記インク供給口の外径は、前記インク排出口の内径より僅かに小さく形成されており、しかも通常は、密着度を高めるために、インク排出口の内径に沿ってゴム製のＯリングが備えられている。このため、前記前記ケースを前記キャリッジに固定するだけでは、前記インク排出口に前記インク供給口を確実に嵌入することが困難である事が多い。
【０００７】
一方で、圧力ダンパーのインク排出口をインクジェット記録ヘッドのインク供給口に直接固定してしまう方法もあるが、個々の部品の交換や修理の際の作業性が悪化するという問題がある。特に、複数のインクジェット記録ヘッド及び圧力ダンパーを並列的に備えた印刷ヘッドユニットにおいては、記録ヘッドに対する個々の圧力ダンパーの取り付け及び取り外しの作業が極めて煩雑になる。
【０００８】
また、複数色のインクを使用するプリンタにおいては、その使用される色毎に前記圧力ダンパーを備える必要があるため、印刷ヘッドユニットが大型になる。このため、複数の前記圧力ダンパーを備える場合であっても、できるだけ、印刷ヘッドユニットを小さくすることが要求される。
【０００９】
従って本発明の目的は、前記従来の課題を解決し、インクジェット記録ヘッドのインク供給口に対し、圧力ダンパーのインク排出口を確実に接続することができるようにすることにある。
【００１０】
また、本発明の他の目的は、印刷ヘッドユニットの小型化を図ることにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明の印刷ヘッドユニットは、
インクの供給口を備えたインクジェット記録ヘッドと、前記インクジェット記録ヘッドを固定する第１のケース体と、前記インクジェット記録ヘッドに供給するインクの圧力変動を吸収するための圧力ダンパーであって、内部にインクを流入させるインクの流入口と、前記インクの供給口に分離可能に接続されるインクの排出口と、当該圧力ダンパーを押下操作するためのガイドピンとを備えた圧力ダンパーと、前記圧力ダンパーを収容し、前記第１のケース体に分離可能に固定される第２のケース体であって、前記圧力ダンパーを、そのインクの排出口が前記インクの供給口に対し接離する方向に移動可能に支承する収納空間と、前記ガイドピンが外部に突出する開口とを備えた第２のケース体とを備え、前記ガイドピンを押圧して前記インクの排出口を前記インクの供給口に接続することを特徴とする。
【００１２】
前記構成において、前記第２のケース体に開口が備えられているため、作業者は、前記圧力ダンパーを押圧することができ、これにより、前記インクの排出口と前記インクの供給口との接続を確実にすることができる。
【００１３】
この場合において、前記圧力ダンパーは、前記第２のケース体の開口から外部へ突出され、作業者によって押下操作されるガイドピンを更に備えることが好ましい。前記ガイドピンが外部に突出することにより、作業者は、容易に前記圧力ダンパーを押圧することができる。
【００１４】
また、好ましい態様において、前記第１のケース体が複数の前記インクジェット記録ヘッドを固定し、前記第２のケース体が複数の前記圧力ダンパーを収容する。特に、前記圧力ダンパーは、平行する２つの側面と該側面の間の周面を有し、前記インクの流入口、前記インクの排出口及び前記ガイドピンが前記周面上に形成されることが好ましい。この場合には、前記第２のケース内に複数の前記圧力ダンパーを収容するときに、前記圧力ダンパー同士の間隔を詰めて収容することができ、印刷ヘッドユニットの小型化を図ることが可能となる。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に沿って説明する。図１は本発明の一実施形態に係る印刷ヘッドユニットの斜視図、図２はその分解斜視図である。これら図において、印刷ヘッドユニット１０は、インクジェット記録ヘッド１２を搭載するキャリッジ１１と、圧力ダンパー２１を収容したケース体２０を備える。キャリッジ１１は、これが実装される図示しないプリンタのキャリッジ駆動軸に取り付けられ、駆動ベルトなどによって該駆動軸に沿って移動制御される。
【００１６】
インクジェット記録ヘッド１２は、プリント基板１３に実装され、該プリント基板１３がキャリッジ１１の凹部１１ａ内にねじ固定される。インクジェット記録ヘッド１２がキャリッジ１１に固定された状態で、そのノズル面はキャリッジ１１の下面から露出される。本実施形態におけるインクジェット記録ヘッド１２は、前記ノズル面において２色のインクを吐出可能なように２つのノズル領域を備え、その上面側には、これらに対応して２つのインク供給口１４、１４を備えている。後述する圧力ダンパー２１のインク排出口２２がここに接続され、インクタンクからのインクがインクジェット記録ヘッド１２へ供給可能にされる。
【００１７】
ケース体２０は、２つの圧力ダンパー２１、２１を収容し、キャリッジ１１の上部にこれらをインクジェット記録ヘッド１２に接続した状態で保持するためのものである。ケース体２０の側面の前方寄りには、一対の係止爪２０ａ、２０ａが備えられ、前記キャリッジ１１の側面に形成された孔１１ｂに係合する。また、ケース体２０の下面の後方寄りには、ねじの貫通孔２０ｂが形成され、ここにねじ３０を貫通させ、キャリッジ１１の後方寄りに形成されたねじ孔１１ｃに螺合することによって、キャリッジ１１に対してケース体２０が固定される。なお、ケース体２０の係止爪と係合する孔を、インクジェット記録ヘッド１２に設けるようにしてもよい。
【００１８】
図２で示すように、ケース体２０の下面には、圧力ダンパー２１のインク排出口２２が露出されている。すなわち、ケース体２０の下面には、円筒状のガイド孔２０ｃ、２０ｃが形成され、ここにインク排出口２２、２２がその周囲をガイドされた状態でその先端が露出した状態になっている。前述したようにケース体２０をキャリッジ１１に固定した状態で、各インク排出口２２は、インクジェット記録ヘッド１２の対応するインク供給口１４に接続される。このインク排出口２２のインク供給口１４の接続の詳細については、後述する。
【００１９】
次に、前記ケース体２０における圧力ダンパー２１の支持構造について説明する。図３〜図５は、圧力ダンパー２１の収納状態を示すケース体２０の縦、横及び平面からの断面図である。これら図には、ケース体２０内に収容された２つの圧力ダンパー２１、２１が示されている。
【００２０】
圧力ダンパー２１は、概略楕円状の２つの平行な側面とその間の周面で外形を構成され、その一方の側面（図３の裏面側）はフィルム状とされ、これによって内部にインクの圧力を吸収する圧力吸収室２１ａを備える。圧力ダンパー２１の突出した後部には、インク流入口２１ｂが備えられている。このインク流入口２１ｂは、圧力ダンパー２１の周面の後部側に形成されている。また、インク流入口２１ｂは、圧力吸収室２１ａに連通している。
【００２１】
また、インク流入口２１ｂ上には、チューブ固定金具２３ａを介してチューブ２３の一端が接続されている。このチューブ２３の他端は、図示しないインクタンクに接続されている。インクタンクから供給されるインクは、該チューブ２３よりインク流入口２１ｂを介して前記圧力吸収室２１ａに供給される。また、チューブ固定金具２３ａは、圧力ダンパー２１の周面に沿う向きで、インク流入口２１ｂに接続されており、この結果、チューブ２３ａが圧力ダンパー２１の周面に沿って延びるようになっている。
【００２２】
圧力ダンパー２１の下部には、インク排出口２２が備えられている。このインク排出口２２は、圧力ダンパー２１の周面の前方下部側に形成されている。また、インク排出口２２は、圧力吸収室２１ａに連通しており、圧力吸収室２１ａ内のインクは、このインク排出口２２を介してインクジェット記録ヘッド１２へ供給される。
【００２３】
各圧力ダンパー２１にはガイドピン２１ｅが備えられている。このガイドピン２１ｅは、圧力ダンパー２１の周面の前方上部側に形成され、ケース体２０の天板２０ｄに形成された長孔２０ｅからケース体２０の外へ突出される。圧力ダンパー２１のインク排出口２２がインクジェット記録ヘッド１２のインク供給口１４へ接続される際に、使用者がこのガイドピン２１ｅの上面を押下すると、この操作によってインク供給口１４に対しインク排出口２２が押圧される。
【００２４】
また、各圧力ダンパー２１は、インク排出口２２の背部（図では上部）に、後述するスプリング３１の押圧面２１ｃを有する。押圧面２１ｃには、ピン２１ｄが形成され、スプリング３１の一端がここに係合される。
【００２５】
前記各圧力ダンパー２１は、ケース体２０内に形成された収納空間Ｓに収納される。図５に示すように、収納空間Ｓは、圧力ダンパー２１の横方向の動きを規制する。その一方で、図３及び図４に示すように、収納空間Ｓは圧力ダンパー２１を収納した状態でその上部に隙間を有しており、これによって各圧力ダンパー２１は、上下に移動可能にされている。
【００２６】
前記収納空間Ｓ内には、各圧力ダンパー２１に対応してスプリング３１、３１が備えられる。スプリング３１は、収納空間Ｓ内で上下に移動可能にされた圧力ダンパー２１を下方に付勢する。各スプリング３１は、圧力ダンパーの押圧面２１ｃのピン２１ｄとケース体２０の天板２０ｄに形成したピン２０ｆ間に配置される。キャリッジ１１に対しケース体２０を取り付ける前の状態で、前記スプリング３１の付勢力によって各圧力ダンパー２１は、ケース体２０の下面内壁面に押し付けられた状態となる。一方で、ケース体２０をキャリッジ１１に固定した状態においては、各圧力ダンパー２１は、前記スプリング３１の力に抗してケース体の下面内壁面から僅かに浮き上がる（図３を参照）。この状態で、後述するようにインクジェット記録ヘッドのインク供給口１４と圧力ダンパーのインク排出口２２の間の接続が保証され、これは前記スプリング３１による付勢力によって維持される。なお、本実施形態において各圧力ダンパー２１は、そのインク流入口２１ｂにチューブ２３を接続している。チューブ２３は、圧力ダンパー２１がインクジェット記録ヘッド１２と接続される際に、下方からの圧力ダンパー２１を上方に移動させようとする力に抗してこれを抑えるよう作用する。このため、圧力ダンパー２１の前方寄りに備えられたインク排出口２２に下方から力が作用されると、圧力ダンパー２１は、そのインク流入口２１ｂを軸に上方に回動するよう動作される。この際、前記ガイドピン２１ｅは、後方に僅かに移動するが、前記ケース体２０の長孔２０ｅは、ガイドピン２１ｅが移動しても、接触しない程度の大きさを有している。
【００２７】
次に、インクジェット記録ヘッド１２と圧力ダンパー２１の接続構造を説明する。図６はこの接続構造を示す断面図である。図において、圧力ダンパー２１のインク排出口２２は、前記圧力吸収室２１ａに連通した通路２２ａを有する。通路２２ａの先端側には、その内周面に突出された状態でゴム製のＯリング２４が備えられている。そしてＯリング２４の更に外側には固定部材２５が備えられ、これによってＯリング２４が抜け落ちないようにされている。図で示すように、インクジェット記録ヘッド１２のインク供給口１４は、前記インク排出口の通路２２ａ内に嵌入される。すなわち、インク供給口１４の外径は、前記通路２２ａの内径よりも僅かに小さく形成される一方で、前記Ｏリング２４の内径よりも僅かに大きく形成されている。該Ｏリング２４とインク供給口１４との径の差による挿入時の抵抗に抗して、インク供給口１４の先端はＯリング２４を押し広げ、ここに嵌入されることとなる。
【００２８】
次に、インクジェット記録ヘッド１２に対し、圧力ダンパー２１を接続する手順を説明する。圧力ダンパー２１のインクジェット記録ヘッド１２に対する接続は、前述のようにそのケース体２０をキャリッジ１１に固定することによって達成される。個々の圧力ダンパー２１は、ケース体２０内でスプリング３１によって下方に押圧付勢されている。図２に示す状態において、キャリッジ１１に対するケース体２０の位置合わせを行い、その係止爪２０ａをキャリッジ１１の側面の孔１１ｂに係合させる。ねじ３０をケース体２０の貫通孔２０ｂに貫通し、キャリッジ１１のねじ孔１１ｃに螺合することによって、キャリッジ１１に対してケース体２０を固定する。この状態で、インクジェット記録ヘッド１２のインク供給口１４は、圧力ダンパー２１のインク排出口２２内に嵌入される。この際、圧力ダンパー２１は、前記キャリッジ１１に固定されたケース体２０には固定されておらず、前記スプリング３１の付勢力によってインクジェット記録ヘッド１２側へ押圧されている。
【００２９】
この場合において、圧力ダンパー２１の上面に形成されたガイドピン２１ｅは、図３及び図４に示したように、ケース体２０の天板２０ｄに形成された長孔２０ｅからケース体２０の外へ突出している。従って、使用者がこのガイドピン２１ｅの上面を押下することができ、この操作によってインク供給口１４に対しインク排出口２２が押圧される。このため、インク供給口１４をインク排出口２２に確実に嵌入させることができ、インク供給口１４とインク排出口２２との接続が確実に保証される。
【００３０】
また、前述のように、インク流入口２１ｂ、インク排出口２２及びガイドピン２１ｅは、圧力ダンパー２１の周面上に形成されている。さらに、チューブ固定金具２３ａは、圧力ダンパー２１の周面に沿う向きで形成されており、この結果、チューブ２３が圧力ダンパー２１の周面に沿って延びるようになっている。従って、ケース体２０に複数の圧力ダンパー２１を収容するときに、圧力ダンパー２１同士の間隔を詰めて収容することができ、印刷ヘッドユニット１０の小型化を図ることが可能となる。
【００３１】
以上、本発明の一実施形態を図面に沿って説明したが、本発明は前記実施形態において示された事項に限定されず、特許請求の範囲及び発明の詳細な説明の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者がその変更・応用を行うことができる範囲が含まれる。例えば、前記実施形態においては、圧力ダンパー２１をインクジェット記録ヘッド１２に対し押圧するためにスプリング３１を用いたが、このような付勢手段を備えない構造を印刷ヘッドユニットにおいても本発明を適用することができる。また、ガイドピン２１ｅは、インク供給口１４とインク排出口２２との接続を確実にする位置に形成されていればよく、上記実施形態に限定されない。例えば、圧力ダンパーの周面の前方側に略水平に突出するように形成してもよい。また、インク排出口２２とインク供給口１４の接続構造についても、図６に示したものに限定されず、本発明は種々の接続構造を有するものに適用可能である。また、前記実施形態においてはケース体２０内に２つの圧力ダンパー２１を備えた例に沿って本発明を説明したが、これが更に複数の圧力ダンパーを有する印刷ヘッドユニットにおいて本発明を適用することができる。
【００３２】
【発明の効果】
以上の如く本発明によれば、使用者は、インクジェット記録ヘッドのインク供給口に対し、圧力ダンパーのインク排出口を押圧することができ、これにより、インク排出口とインク供給口を確実に接続することができるようになる。
【００３３】
また、本発明によれば、第２のケース内に複数の圧力ダンパーを収容するときに、圧力ダンパー同士の間隔を詰めて収容することができ、印刷ヘッドユニットの小型化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る印刷ヘッドユニットの斜視図である。
【図２】本発明の一実施形態に係る印刷ヘッドユニットの分解斜視図である。
【図３】本発明の一実施形態に係る圧力ダンパーの収納状態を示すケース体の縦断面図である。
【図４】本発明の一実施形態に係る圧力ダンパーの収納状態を示すケース体の横断面図である。
【図５】本発明の一実施形態に係る圧力ダンパーの収納状態を示すケース体の平断面図である。
【図６】本発明の一実施形態に係るインクジェット記録ヘッドと圧力ダンパーの接続構造を示す断面図である。
【符号の説明】
１０ 印刷ヘッドユニット
１１ キャリッジ
１１ａ 凹部
１１ｂ 孔
１１ｃ ねじ孔
１２ インクジェット記録ヘッド
１２ａ 段部
１３ プリント基板
１４ インク供給口
２０ ケース体
２０ａ 係止爪
２０ｂ 貫通孔
２０ｃ ガイド孔
２０ｄ 天板
２０ｅ 長孔
２０ｆ ピン
２１ 圧力ダンパー
２１ａ 圧力吸収室
２１ｂ インク流入口
２１ｃ 押圧面
２１ｄ ピン
２１ｅ ガイドピン
２２ インク排出口
２２ａ 通路
２３ チューブ
２３ａ チューブ固定金具
２４ Ｏリング
２５ 固定部材
３１ スプリング
Ｓ 収納空間
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録ヘッドを備えた印刷ヘッドユニットに関し、特に該インクジェット記録ヘッドに対するインクの圧力変動を吸収するための圧力ダンパーの取り付け構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
インクジェット記録方式のプリンタが普及している。インクジェット記録ヘッドの成形技術及びインクの吐出制御技術の向上により、微小のインク滴を自由に制御して、高品質の印刷を極めて高速に行うことができるようになってきている。
【０００３】
インクジェット記録方式のプリンタにおいては、各インクノズルの界面状態が、安定した印刷を行う上で極めて重要であり、各インクノズルには印刷の実行時に好適な状態のメニスカスが形成されている必要がある。このため、インクジェット記録ヘッドにインクを導くための流路内の圧力状態を一定に保たなければならない。インクタンクからのインクは、可撓性のあるチューブを介してインクジェット記録ヘッドに到達される。インクジェット記録ヘッドを備えた印刷ヘッドユニットは、印刷制御命令に従って、キャリッジ上で移動制御されながら印刷を実行するので、この際、該移動によってインクを供給する前記チューブの撓みの形状、すなわち曲率が変化し、これがインクジェット記録ヘッド内のインクの圧力状態を不安定にして、インクノズルの好適な状態のメニスカスを破壊する危険性がある。
【０００４】
ある種のインクジェットプリンタにおいては、前記問題を回避するために、圧力ダンパーを備え、これはインクジェット記録ヘッドに直接的に接続される。圧力ダンパーは、収縮自在、すなわちその容積が可変のインク貯めを備えており、前記チューブを介して供給されるインクを一旦ここに貯めることによってインクジェット記録ヘッド内の圧力を一定に保つことができる。
【０００５】
通常、この種のプリンタにおいては、前記インクジェット記録ヘッドを搭載した基板がキャリッジに直接固定される。前記圧力ダンパーは、所定のケース内に固定され、該ケースを前記キャリッジに固定することによって、インクジェット記録ヘッドと圧力ダンパーとの接続が保証される。すなわち、圧力ダンパーのインク排出口は、前記ケースをキャリッジに固定した状態で、インクジェット記録ヘッドのインク供給口を嵌入した状態となり、これによって相互の密着性が保たれる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記圧力ダンパーを備えた従来のインクジェット記録方式のプリンタにおいては、前記インク排出口と前記インク供給口の接続時に隙間が生じないようするために、前記インク供給口の外径は、前記インク排出口の内径より僅かに小さく形成されており、しかも通常は、密着度を高めるために、インク排出口の内径に沿ってゴム製のＯリングが備えられている。このため、前記前記ケースを前記キャリッジに固定するだけでは、前記インク排出口に前記インク供給口を確実に嵌入することが困難である事が多い。
【０００７】
一方で、圧力ダンパーのインク排出口をインクジェット記録ヘッドのインク供給口に直接固定してしまう方法もあるが、個々の部品の交換や修理の際の作業性が悪化するという問題がある。特に、複数のインクジェット記録ヘッド及び圧力ダンパーを並列的に備えた印刷ヘッドユニットにおいては、記録ヘッドに対する個々の圧力ダンパーの取り付け及び取り外しの作業が極めて煩雑になる。
【０００８】
また、複数色のインクを使用するプリンタにおいては、その使用される色毎に前記圧力ダンパーを備える必要があるため、印刷ヘッドユニットが大型になる。このため、複数の前記圧力ダンパーを備える場合であっても、できるだけ、印刷ヘッドユニットを小さくすることが要求される。
【０００９】
従って本発明の目的は、前記従来の課題を解決し、インクジェット記録ヘッドのインク供給口に対し、圧力ダンパーのインク排出口を確実に接続することができるようにすることにある。
【００１０】
また、本発明の他の目的は、印刷ヘッドユニットの小型化を図ることにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明の印刷ヘッドユニットは、
インクの供給口を備えたインクジェット記録ヘッドと、前記インクジェット記録ヘッドを固定する第１のケース体と、前記インクジェット記録ヘッドに供給するインクの圧力変動を吸収するための圧力ダンパーであって、内部にインクを流入させるインクの流入口と、前記インクの供給口に分離可能に接続されるインクの排出口と、当該圧力ダンパーを押下操作するためのガイドピンとを備えた圧力ダンパーと、前記圧力ダンパーを収容し、前記第１のケース体に分離可能に固定される第２のケース体であって、前記圧力ダンパーを、そのインクの排出口が前記インクの供給口に対し接離する方向に移動可能に支承する収納空間と、前記ガイドピンが外部に突出する開口とを備えた第２のケース体とを備え、前記ガイドピンを押圧して前記インクの排出口を前記インクの供給口に接続することを特徴とする。
【００１２】
前記構成において、前記第２のケース体に開口が備えられているため、作業者は、前記圧力ダンパーを押圧することができ、これにより、前記インクの排出口と前記インクの供給口との接続を確実にすることができる。
【００１３】
この場合において、前記圧力ダンパーは、前記第２のケース体の開口から外部へ突出され、作業者によって押下操作されるガイドピンを更に備えることが好ましい。前記ガイドピンが外部に突出することにより、作業者は、容易に前記圧力ダンパーを押圧することができる。
【００１４】
また、好ましい態様において、前記第１のケース体が複数の前記インクジェット記録ヘッドを固定し、前記第２のケース体が複数の前記圧力ダンパーを収容する。特に、前記圧力ダンパーは、平行する２つの側面と該側面の間の周面を有し、前記インクの流入口、前記インクの排出口及び前記ガイドピンが前記周面上に形成されることが好ましい。この場合には、前記第２のケース内に複数の前記圧力ダンパーを収容するときに、前記圧力ダンパー同士の間隔を詰めて収容することができ、印刷ヘッドユニットの小型化を図ることが可能となる。
【００１５】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に沿って説明する。図１は本発明の一実施形態に係る印刷ヘッドユニットの斜視図、図２はその分解斜視図である。これら図において、印刷ヘッドユニット１０は、インクジェット記録ヘッド１２を搭載するキャリッジ１１と、圧力ダンパー２１を収容したケース体２０を備える。キャリッジ１１は、これが実装される図示しないプリンタのキャリッジ駆動軸に取り付けられ、駆動ベルトなどによって該駆動軸に沿って移動制御される。
【００１６】
インクジェット記録ヘッド１２は、プリント基板１３に実装され、該プリント基板１３がキャリッジ１１の凹部１１ａ内にねじ固定される。インクジェット記録ヘッド１２がキャリッジ１１に固定された状態で、そのノズル面はキャリッジ１１の下面から露出される。本実施形態におけるインクジェット記録ヘッド１２は、前記ノズル面において２色のインクを吐出可能なように２つのノズル領域を備え、その上面側には、これらに対応して２つのインク供給口１４、１４を備えている。後述する圧力ダンパー２１のインク排出口２２がここに接続され、インクタンクからのインクがインクジェット記録ヘッド１２へ供給可能にされる。
【００１７】
ケース体２０は、２つの圧力ダンパー２１、２１を収容し、キャリッジ１１の上部にこれらをインクジェット記録ヘッド１２に接続した状態で保持するためのものである。ケース体２０の側面の前方寄りには、一対の係止爪２０ａ、２０ａが備えられ、前記キャリッジ１１の側面に形成された孔１１ｂに係合する。また、ケース体２０の下面の後方寄りには、ねじの貫通孔２０ｂが形成され、ここにねじ３０を貫通させ、キャリッジ１１の後方寄りに形成されたねじ孔１１ｃに螺合することによって、キャリッジ１１に対してケース体２０が固定される。なお、ケース体２０の係止爪と係合する孔を、インクジェット記録ヘッド１２に設けるようにしてもよい。
【００１８】
図２で示すように、ケース体２０の下面には、圧力ダンパー２１のインク排出口２２が露出されている。すなわち、ケース体２０の下面には、円筒状のガイド孔２０ｃ、２０ｃが形成され、ここにインク排出口２２、２２がその周囲をガイドされた状態でその先端が露出した状態になっている。前述したようにケース体２０をキャリッジ１１に固定した状態で、各インク排出口２２は、インクジェット記録ヘッド１２の対応するインク供給口１４に接続される。このインク排出口２２のインク供給口１４の接続の詳細については、後述する。
【００１９】
次に、前記ケース体２０における圧力ダンパー２１の支持構造について説明する。図３〜図５は、圧力ダンパー２１の収納状態を示すケース体２０の縦、横及び平面からの断面図である。これら図には、ケース体２０内に収容された２つの圧力ダンパー２１、２１が示されている。
【００２０】
圧力ダンパー２１は、概略楕円状の２つの平行な側面とその間の周面で外形を構成され、その一方の側面（図３の裏面側）はフィルム状とされ、これによって内部にインクの圧力を吸収する圧力吸収室２１ａを備える。圧力ダンパー２１の突出した後部には、インク流入口２１ｂが備えられている。このインク流入口２１ｂは、圧力ダンパー２１の周面の後部側に形成されている。また、インク流入口２１ｂは、圧力吸収室２１ａに連通している。
【００２１】
また、インク流入口２１ｂ上には、チューブ固定金具２３ａを介してチューブ２３の一端が接続されている。このチューブ２３の他端は、図示しないインクタンクに接続されている。インクタンクから供給されるインクは、該チューブ２３よりインク流入口２１ｂを介して前記圧力吸収室２１ａに供給される。また、チューブ固定金具２３ａは、圧力ダンパー２１の周面に沿う向きで、インク流入口２１ｂに接続されており、この結果、チューブ２３ａが圧力ダンパー２１の周面に沿って延びるようになっている。
【００２２】
圧力ダンパー２１の下部には、インク排出口２２が備えられている。このインク排出口２２は、圧力ダンパー２１の周面の前方下部側に形成されている。また、インク排出口２２は、圧力吸収室２１ａに連通しており、圧力吸収室２１ａ内のインクは、このインク排出口２２を介してインクジェット記録ヘッド１２へ供給される。
【００２３】
各圧力ダンパー２１にはガイドピン２１ｅが備えられている。このガイドピン２１ｅは、圧力ダンパー２１の周面の前方上部側に形成され、ケース体２０の天板２０ｄに形成された長孔２０ｅからケース体２０の外へ突出される。圧力ダンパー２１のインク排出口２２がインクジェット記録ヘッド１２のインク供給口１４へ接続される際に、使用者がこのガイドピン２１ｅの上面を押下すると、この操作によってインク供給口１４に対しインク排出口２２が押圧される。
【００２４】
また、各圧力ダンパー２１は、インク排出口２２の背部（図では上部）に、後述するスプリング３１の押圧面２１ｃを有する。押圧面２１ｃには、ピン２１ｄが形成され、スプリング３１の一端がここに係合される。
【００２５】
前記各圧力ダンパー２１は、ケース体２０内に形成された収納空間Ｓに収納される。図５に示すように、収納空間Ｓは、圧力ダンパー２１の横方向の動きを規制する。その一方で、図３及び図４に示すように、収納空間Ｓは圧力ダンパー２１を収納した状態でその上部に隙間を有しており、これによって各圧力ダンパー２１は、上下に移動可能にされている。
【００２６】
前記収納空間Ｓ内には、各圧力ダンパー２１に対応してスプリング３１、３１が備えられる。スプリング３１は、収納空間Ｓ内で上下に移動可能にされた圧力ダンパー２１を下方に付勢する。各スプリング３１は、圧力ダンパーの押圧面２１ｃのピン２１ｄとケース体２０の天板２０ｄに形成したピン２０ｆ間に配置される。キャリッジ１１に対しケース体２０を取り付ける前の状態で、前記スプリング３１の付勢力によって各圧力ダンパー２１は、ケース体２０の下面内壁面に押し付けられた状態となる。一方で、ケース体２０をキャリッジ１１に固定した状態においては、各圧力ダンパー２１は、前記スプリング３１の力に抗してケース体の下面内壁面から僅かに浮き上がる（図３を参照）。この状態で、後述するようにインクジェット記録ヘッドのインク供給口１４と圧力ダンパーのインク排出口２２の間の接続が保証され、これは前記スプリング３１による付勢力によって維持される。なお、本実施形態において各圧力ダンパー２１は、そのインク流入口２１ｂにチューブ２３を接続している。チューブ２３は、圧力ダンパー２１がインクジェット記録ヘッド１２と接続される際に、下方からの圧力ダンパー２１を上方に移動させようとする力に抗してこれを抑えるよう作用する。このため、圧力ダンパー２１の前方寄りに備えられたインク排出口２２に下方から力が作用されると、圧力ダンパー２１は、そのインク流入口２１ｂを軸に上方に回動するよう動作される。この際、前記ガイドピン２１ｅは、後方に僅かに移動するが、前記ケース体２０の長孔２０ｅは、ガイドピン２１ｅが移動しても、接触しない程度の大きさを有している。
【００２７】
次に、インクジェット記録ヘッド１２と圧力ダンパー２１の接続構造を説明する。図６はこの接続構造を示す断面図である。図において、圧力ダンパー２１のインク排出口２２は、前記圧力吸収室２１ａに連通した通路２２ａを有する。通路２２ａの先端側には、その内周面に突出された状態でゴム製のＯリング２４が備えられている。そしてＯリング２４の更に外側には固定部材２５が備えられ、これによってＯリング２４が抜け落ちないようにされている。図で示すように、インクジェット記録ヘッド１２のインク供給口１４は、前記インク排出口の通路２２ａ内に嵌入される。すなわち、インク供給口１４の外径は、前記通路２２ａの内径よりも僅かに小さく形成される一方で、前記Ｏリング２４の内径よりも僅かに大きく形成されている。該Ｏリング２４とインク供給口１４との径の差による挿入時の抵抗に抗して、インク供給口１４の先端はＯリング２４を押し広げ、ここに嵌入されることとなる。
【００２８】
次に、インクジェット記録ヘッド１２に対し、圧力ダンパー２１を接続する手順を説明する。圧力ダンパー２１のインクジェット記録ヘッド１２に対する接続は、前述のようにそのケース体２０をキャリッジ１１に固定することによって達成される。個々の圧力ダンパー２１は、ケース体２０内でスプリング３１によって下方に押圧付勢されている。図２に示す状態において、キャリッジ１１に対するケース体２０の位置合わせを行い、その係止爪２０ａをキャリッジ１１の側面の孔１１ｂに係合させる。ねじ３０をケース体２０の貫通孔２０ｂに貫通し、キャリッジ１１のねじ孔１１ｃに螺合することによって、キャリッジ１１に対してケース体２０を固定する。この状態で、インクジェット記録ヘッド１２のインク供給口１４は、圧力ダンパー２１のインク排出口２２内に嵌入される。この際、圧力ダンパー２１は、前記キャリッジ１１に固定されたケース体２０には固定されておらず、前記スプリング３１の付勢力によってインクジェット記録ヘッド１２側へ押圧されている。
【００２９】
この場合において、圧力ダンパー２１の上面に形成されたガイドピン２１ｅは、図３及び図４に示したように、ケース体２０の天板２０ｄに形成された長孔２０ｅからケース体２０の外へ突出している。従って、使用者がこのガイドピン２１ｅの上面を押下することができ、この操作によってインク供給口１４に対しインク排出口２２が押圧される。このため、インク供給口１４をインク排出口２２に確実に嵌入させることができ、インク供給口１４とインク排出口２２との接続が確実に保証される。
【００３０】
また、前述のように、インク流入口２１ｂ、インク排出口２２及びガイドピン２１ｅは、圧力ダンパー２１の周面上に形成されている。さらに、チューブ固定金具２３ａは、圧力ダンパー２１の周面に沿う向きで形成されており、この結果、チューブ２３が圧力ダンパー２１の周面に沿って延びるようになっている。従って、ケース体２０に複数の圧力ダンパー２１を収容するときに、圧力ダンパー２１同士の間隔を詰めて収容することができ、印刷ヘッドユニット１０の小型化を図ることが可能となる。
【００３１】
以上、本発明の一実施形態を図面に沿って説明したが、本発明は前記実施形態において示された事項に限定されず、特許請求の範囲及び発明の詳細な説明の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者がその変更・応用を行うことができる範囲が含まれる。例えば、前記実施形態においては、圧力ダンパー２１をインクジェット記録ヘッド１２に対し押圧するためにスプリング３１を用いたが、このような付勢手段を備えない構造を印刷ヘッドユニットにおいても本発明を適用することができる。また、ガイドピン２１ｅは、インク供給口１４とインク排出口２２との接続を確実にする位置に形成されていればよく、上記実施形態に限定されない。例えば、圧力ダンパーの周面の前方側に略水平に突出するように形成してもよい。また、インク排出口２２とインク供給口１４の接続構造についても、図６に示したものに限定されず、本発明は種々の接続構造を有するものに適用可能である。また、前記実施形態においてはケース体２０内に２つの圧力ダンパー２１を備えた例に沿って本発明を説明したが、これが更に複数の圧力ダンパーを有する印刷ヘッドユニットにおいて本発明を適用することができる。
【００３２】
【発明の効果】
以上の如く本発明によれば、使用者は、インクジェット記録ヘッドのインク供給口に対し、圧力ダンパーのインク排出口を押圧することができ、これにより、インク排出口とインク供給口を確実に接続することができるようになる。
【００３３】
また、本発明によれば、第２のケース内に複数の圧力ダンパーを収容するときに、圧力ダンパー同士の間隔を詰めて収容することができ、印刷ヘッドユニットの小型化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る印刷ヘッドユニットの斜視図である。
【図２】本発明の一実施形態に係る印刷ヘッドユニットの分解斜視図である。
【図３】本発明の一実施形態に係る圧力ダンパーの収納状態を示すケース体の縦断面図である。
【図４】本発明の一実施形態に係る圧力ダンパーの収納状態を示すケース体の横断面図である。
【図５】本発明の一実施形態に係る圧力ダンパーの収納状態を示すケース体の平断面図である。
【図６】本発明の一実施形態に係るインクジェット記録ヘッドと圧力ダンパーの接続構造を示す断面図である。
【符号の説明】
１０ 印刷ヘッドユニット
１１ キャリッジ
１１ａ 凹部
１１ｂ 孔
１１ｃ ねじ孔
１２ インクジェット記録ヘッド
１２ａ 段部
１３ プリント基板
１４ インク供給口
２０ ケース体
２０ａ 係止爪
２０ｂ 貫通孔
２０ｃ ガイド孔
２０ｄ 天板
２０ｅ 長孔
２０ｆ ピン
２１ 圧力ダンパー
２１ａ 圧力吸収室
２１ｂ インク流入口
２１ｃ 押圧面
２１ｄ ピン
２１ｅ ガイドピン
２２ インク排出口
２２ａ 通路
２３ チューブ
２３ａ チューブ固定金具
２４ Ｏリング
２５ 固定部材
３１ スプリング
Ｓ 収納空間
Claims (5)
- インクの供給口を備えたインクジェット記録ヘッドと、
前記インクジェット記録ヘッドを固定する第１のケース体と、
前記インクジェット記録ヘッドに供給するインクの圧力変動を吸収するための圧力ダンパーであって、内部にインクを流入させるインクの流入口と、前記インクの供給口に分離可能に接続されるインクの排出口と、当該圧力ダンパーを押下操作するためのガイドピンとを備えた圧力ダンパーと、
前記圧力ダンパーを収容し、前記第１のケース体に分離可能に固定される第２のケース体であって、前記圧力ダンパーを、そのインクの排出口が前記インクの供給口に対し接離する方向に移動可能に支承する収納空間と、前記ガイドピンが外部に突出する開口とを備えた第２のケース体とを備え、
前記ガイドピンを押圧して前記インクの排出口を前記インクの供給口に接続することを特徴とした印刷ヘッドユニット。 - 前記圧力ダンパーは、平行する２つの側面と該側面の間の周面を有し、前記インクの流入口、前記インクの排出口及び前記ガイドピンが前記周面上に形成されることを特徴とした請求項１に記載の印刷ヘッドユニット。
- 前記第１のケース体が複数の前記インクジェット記録ヘッドを固定し、前記第２のケース体が前記インクジェット記録ヘッドのそれぞれに対応する複数の前記圧力ダンパーを収容することを特徴とした請求項１又は２に記載の印刷ヘッドユニット。
- 前記第１のケース体がキャリッジであることを特徴とした請求項１〜３の何れかに記載の印刷ヘッドユニット。
- 請求項１〜４の何れかに記載の印刷ヘッドユニットを備えることを特徴としたプリンタ。
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