JP4456446B2 - キー - Google Patents
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Description
請求項1〜4のいずれか一項に記載の発明によれば、本体部に対して貫通穴を形成することにより、係合用凹凸部が形成される。本体部に対して貫通穴を形成する場合には、エンドミルによる切削加工以外にも、打ち抜き加工、レーザ加工などを用いることができる。打ち抜き加工またはレーザ加工を用いた場合には、エンドミルによる切削加工を用いた場合に比して、加工時間を短縮することができ、加工コストを低減することができる。また、本発明のキーは、従来からある片面(表面)のみに内溝を備えた内溝キーにおいて内溝の底部を省略したものに相当した構成となっているため、その内溝キーに比して軽量化することが可能となる。
また、本体部をロータへ挿入する際には、案内凹部を介してタンブラの係合突部を先端面から貫通穴へ案内することができる。本体部の先端側に案内凹部を形成しているため、貫通穴を先端面へ向けて開口させた場合に比して、本体部の強度をより確保しやすい。
請求項4に記載の発明によれば、キーの本体部の表裏を気にすることなく、該本体部をロータに差し込んでロータを回転可能とさせることが可能となる。
図1(a)に示すように、キー11は、正規のシリンダ錠12と協働して施解錠を行うものである。シリンダ錠12は、錠に相当する。
図1、図2、図3(a),(b)に示すように、シリンダ錠12は、ロータ13のキー差込孔15に正規のキー11が差し込まれた場合には、第1係合用凹凸部39と係合突部21a〜28aが係合することにより、全ての板タンブラ21〜28がロータ13の外周面13aより内側に引っ込む。この結果、全ての板タンブラ21〜28が係合凹部40と係合しなくなる。よって、ロータ13はシリンダ14aに対して回動可能となり、この結果、解錠を行うことが可能となる。
図1(a)に示すように、キー11は、平板状の金属から形成されている。キー11は、把持部41とその把持部41に一体に連結された本体部42とを備えている。
キー11は、図5に示す一定板厚のキー基材51から形成される。キー基材51は、両案内凹部46,47を備えている。その両案内凹部46,47の把持部41側は、底面46a,47aが交わっていることで、貫通孔52が形成されている。この貫通孔52は、貫通穴43の一部を構成している。この一定板厚のキー基材51に対して打ち抜き加工を施すことにより貫通穴43が形成され、この結果、第1係合用凹凸部39及び第2係合用凹凸部45を有するキー11が形成される。
図1、図3(a),(b)、図4(a)に示すように、表面F1を手前に向けて、キー11をシリンダ錠12のキー差込孔15に挿入すると、板タンブラ21〜28の係合突部21a〜28aは、側面46bまたは側面46cに摺接することで先端面42aから貫通穴43へ案内される。そして、各板タンブラ21〜28は、係合突部21a〜28aがキー11の第1係合用凹凸部39に対してそれぞれ圧接(係合)することにより、ロータ13の外周面13aより内側に退避する。すると、ロータ13は、板タンブラ21〜28が係合凹部40(図2参照)と係合しなくなることで、シリンダ14aに対して回動可能となり、この結果、解錠を行うことが可能となる。
従って、本実施形態によれば、以下に示す作用・効果を得ることができる。
(6)本実施形態では、一定板厚のキー基材51に対して打ち抜き加工を施すことにより貫通穴43を形成し、この結果、第1係合用凹凸部39及び第2係合用凹凸部45を有するキー11を形成した。従来からあるキーによっては、一定板厚のキー基材に対して、プレスによる曲げ加工を施した後、対応するシリンダ錠と凹凸の関係で照合を行うための凹凸部(キー山、内溝)を形成するものもある。このキーは、プレスによる曲げ加工を施すことにより板厚が各部位により異なる。このようなキーに比してキー11は、プレスによる曲げ加工を行わない分、製作工数を減らすことができる。
・前記実施形態では、本体部42に形成した貫通穴43は、先端面42aへ向けて開口しないようにしていたが、開口するようにしてもよい。即ち、図7(a),(b)に示すようにキーを構成してもよい。図7(a),(b)に示すように、キー71の本体部72は、貫通穴43と、表面F1から裏面F2へかけて貫通するように形成された側面46bと、表面F1から裏面F2へかけて貫通するように形成された側面47bとを備えている。即ち、本体部72の先端面72aには開口部73が形成され、前記側面46b,47bが開口部73の一部を構成している。貫通穴43には、第1内面44a、第2内面44b、第1係合用凹凸部39、第2係合用凹凸部45が備えられている。また、キー71の厚さは、キー11(キー61)の半分の厚さとされている。このように構成すると、キー71はリバーシブルで使用できると共に、厚さをキー11(キー61)に比して薄型化することができ、より一層の軽量化を実現することができる。
・前記実施形態では、両案内凹部46,47を中心線O2を基準として線対称に形成していたが、線対称にならないように両案内凹部46,47を形成してもよい。要は、案内凹部46,47は、板タンブラ21〜28の係合突部21a〜28aを先端面42aから貫通穴43へ案内するのであれば、その形状はどのような形状でもよい。もちろん、案内凹部87,88においても、同様の態様の変更を行ってもよい。
(イ)前記キーにおいて、前記本体部は、前記ロータに挿入する側の端面である先端面と、前記貫通穴が前記先端面へ向けて開口することにより形成された開口部とを備え、前記開口部は、前記本体部を前記ロータへ挿入する際に前記タンブラの係合突部を前記先端面から前記貫通穴へ案内すること。このように構成すると、片面のみに内溝を備えた内溝キーよりも薄型化することができ、なおかつ、キーの本体部の表裏を気にすることなく、該本体部をロータに差し込んでロータを回転可能とさせることも可能となる。
Claims (4)
- 複数のタンブラを内部に配設したロータを備えた錠の該ロータに対して差し込むことにより、前記各タンブラにそれぞれ形成された係合突部と係合することで前記各タンブラが前記ロータの外周面より内側に退避して前記ロータを回転可能とする本体部を備えたキーにおいて、
前記本体部には、その表面からその裏面へかけて貫通する貫通穴を備え、
前記本体部の前記貫通穴が形成された内周面には、前記各係合突部と係合して前記各タンブラを前記ロータの前記外周面より内側に退避させる係合用凹凸部を形成し、
前記本体部には、前記貫通穴が形成されていることにより途切れることのない環状の内周面を備えており、
前記本体部は、前記ロータに挿入する側の端面である先端面と、前記先端面から前記貫通穴へかけて形成された案内凹部とを備え、
前記案内凹部は、前記本体部を前記ロータへ挿入する際に前記タンブラの係合突部を前記先端面から前記貫通穴へ案内することを特徴とするキー。 - 前記案内凹部は、前記本体部の表裏両面にそれぞれ形成されており、
前記表面に対して直交する方向から透視した場合に、前記両案内凹部の先端側は互いに干渉しない位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のキー。 - 前記本体部には、前記先端面とは反対側に把持部が連結され、
前記両案内凹部の把持部側は、各案内凹部の底面が交わっていることで貫通孔が形成されており、該貫通孔は前記貫通穴の一部を構成していることを特徴とする請求項2に記載のキー。 - 前記内周面には、前記本体部の幅方向において互いに対向するように設けられた第1内面及び第2内面を備え、
前記第1内面及び前記第2内面には、それぞれ係合用凹凸部を備え、
前記第1内面に形成された前記係合用凹凸部と、前記第2内面に形成された前記係合用凹凸部とが前記本体部の幅方向の中心を示す面である中心面を基準として面対称に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のキー。
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