JP4455715B2 - 発電プラントの非常用電源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電プラントの非常用電源装置、例えば全交流電源喪失時及び外部電源喪失時の非常用ディーゼル発電機起動までの間に運転を要求され、従来、直流電動機を使用していた非常用油ポンプや原子炉隔離時冷却設備におけるその非常用電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5に従来の原子力発電所非常用電動機用電源設備を示す。図において、直流電源設備30Aの上流側である非常用低圧母線1は受電遮断器2、降圧変圧器3、非常用高圧母線4、常用高圧母線5、所内変圧器6及び発電機負荷開閉器7を介して、原子炉26Aとそのターピン26につながる発電機8に接続され、一方、主変圧器9、開閉所10Aを介して外部電源である電力系統10に接続している。通常時の電力を発電機8の発生電力から、そして発電機停止時及び起動時の電力は電力系統から供給される。また、交流電源の喪失やそれに伴う原子炉冷却材喪失事故時は非常用高圧母線4に接続される非常用ディーゼル発電設備(DE)11が始動し、非常用高圧母線4に接続される負荷(直流電源設備30A、30B、30を含む)に給電を行う。
【0003】
直流電源設備30Aは、非常用低圧母線1より直流電源設備用受電遮断器12と、これに接続された充電器13と、充電器13出力側に直流電源を要求する負荷30Bに電力を供給する直流母線14と、蓄電池15とこの蓄電器15出力側に設けた蓄電池用遮断器16と、蓄電池15の入出力電流を監視する電流計17と、から成る。蓄電池15は、通常時は浮動充電され、全交流電源喪失時には直流電力の供給源となる。
タービン非常用油ポンプ、発電機非常用油ポンプ及び原子炉隔離時冷却設備への電力供給用の非常用電動機用電源設備30は、始動器31A、31B、直流電動機(DCM)32、33、安全系(プラント緊急停止設備)である原子炉隔離時冷却設備専用と財産保護用であるタービン非常用油ポンプ34、発電機非常用油ポンプ35等より成る。
【0004】
直流電源設備30Aは、プラントの非常時を含めた運転制御のための直流制御回路及び交流電源喪失時の非常用動力回路として設置している。実際には、プラント通常運用時は直流電源設備30Aから遮断器等の制御、及び計装制御機器用等への電源供給、プラント非常時は、前記補機に加えて、直流電源設備30Aからタービン非常用油ポンプ34及び原子力発電所においては原子炉隔離時冷却設備等に電源を供給する。
タービン非常用油ポンプ34はプラント非常時にタービンの各軸受への給油等のために設置している。プラント通常時、タービンの各軸受には主油ポンプ(タービン軸直結駆動方式がほとんど)によって給油するが、タービン始動停止時は吐出圧と油量が不十分なので、補助油ポンプにより給油を補助する。補助油ポンプには前記始動時用の油ポンプのほかに、通常ターニング中に軸受油を供給する交流電動機駆動のターニング油ポンプ、及び非常保護用として、直流電動機駆動の前記タービン非常用油ポンプを設けて、軸受油圧が低下した場合に自動始動させるようにしている。
【0005】
原子炉隔離時冷却設備は、原子炉過渡事象時に、原子炉26Aがタービン26と隔離されても、引き続き冷却水を原子炉に供給し燃料の冷却を行うことを目的に設置している。本設備は、原子炉の崩壊熱により発生した蒸気及び弁の制御を直流電源により行うことで、交流電源喪失時にも原子炉への冷却材注入が可能となっている。
【0006】
直流電源設備の運用について以下説明を行う。
通常運用時、低圧母線1に接続される充電器13は、交流電源を直流電源に変換し、蓄電池15を常時充電するとともに、直流母線14を介して、プラント通常運用時に直流電源を必要とする制御機器30Bに電源を供給する。通常、蓄電池15は浮動充電状態とし、負荷への電力供給は充電器13により行い、蓄電池15は常時充電状態となる。
【0007】
交流電源喪失時は充電器13の入力電源がなくなるため、充電器13出力も喪失する。この結果、蓄電池15より電力が供給され、交流電源喪失時に直流電源を必要とする制御機器、タービン非常用油ポンプ、発電機非常用油ポンプ及び原子力発電所においては原子炉隔離時冷却設備等に直流電源を供給する。
こうした従来例を記載した文献には特開平8−312308がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来、タービン非常用油ポンプ等及び原子力発電所においては原子炉隔離時冷却設備等に使用される駆動電動機は、直流電動機32、33を使用している。直流電動機32、33は、蓄電池容量を過度に大きくしないよう、放電電流を制限することを目的に始動抵抗器31A、31Bを備えている。始動抵抗器31A、31Bは3ないし4つの切替タップを備えており、その最大抵抗値は、直流電動機始動時に流れる電流を定格電流の3倍程度(最大出力電流値)に抑制する様に値を選定している。始動抵抗器31A、31Bが最大抵抗値において、電動機の電流が定格電流まで下がると始動抵抗器のタップを下げて、再度始動抵抗器31A、31Bの抵抗値を小さくし、電流値を再度最大出力電流値まで増大させる。以後この動作を繰り返し、直流電源設備と直流電動機の間の抵抗値が0になると、直流電源設備30Aから直流電動機32、33に全電圧が印加されることとなる。
【0009】
直流電動機32、33は、下記式で示されるように、端子電圧により回転速度が変化する。
【数1】
Figure 0004455715
N:回転速度
E:逆起電圧
V:端子電圧
Φ:各極の磁束
Ra:電機子抵抗
蓄電池15は放電時間とともに、電圧が最大値(充電器出力電圧と同等)から放電終了電圧まで低下するため、蓄電池15に接続される直流電動機32、33はその回転速度が変化することとなる。一方、ポンプ34、35等の負荷は、回転速度の2乗トルク特性であるため、回転速度が変化すると負荷トルクが変化し、これに伴い必要となる電流も変化する。この結果、事故発生直後等蓄電池放電直後の電圧低下時や放電終了電圧近傍における直流電動機32、33の電流と直流電動機サーベイランス試験(プラント通常時に待機している非常用機器の健全性確認試験)等浮動充電中の電圧となる時の直流電動機32、33の電流は相違し、サーマル保護の整定が困難となるとともに、サーベイランス試験時に過負荷傾向となるなどの問題があった。
【0010】
また、直流電動機32、33は誘導電動機に比べ、構造が複雑なため、コスト大、保守作業大という問題もあった。
本発明の目的は、非常用としての動力源として、直流電動機を排し、代わりに交流電動機を使用した電源装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、発電プラントの非常時用電源装置において、
交流系統の母線につながる充電・蓄電機能を持つ直流電源設備と、
非常時用直流負荷と、
非常時用交流負荷と、
上記直流電源設備からの直流設備からの直流電源を上記直流制御負荷に提供する第1の供給手段と、
上記直流電源設備からの直流電源を上記交流制御負荷に提供する第2の供給手段と、
より成り、上記第2の供給手段は、インバータと、このインバータの出力側に設けられ上記交流制御負荷を駆動する誘導電動機と、を備えた発電プラントの非常時用電源装置を開示する。
【0012】
更に本発明は、上記直流電源設備は、交流系統の母線につながる充電器と、この充電器につながり、通常時は浮動充電され、全交流喪失時には直流電源供給源となる蓄電池と、この蓄電池の入出力電流を監視する電流計と、を備えた請求項1の発電プラントの非常用電源装置を開示する。
【0013】
更に本発明は、発電プラントにおける発電所内の所内補機に給電する高圧交流母線と、前記高圧交流母線に接続されプラント外部電源喪失時に交流電源を供給する非常用ディーゼル発電機と、前記高圧交流母線より降圧変圧器を介して接続される低圧交流母線と、前記低圧交流母線に接続され、充電器、蓄電池及び直流母線から構成される直流電源設備と、プラント通常運用時に運転する交流電動機と、プラント非常時に運転する非常用電動機と、から構成される発電プラントの電源装置において、プラント非常時に前記直流母線に接続され上記蓄電池からの直流電力を交流電力へ逆変換するインバータと、このインバータからの交流電力が供給される交流母線と、この母線より給電される非常用交流電動機と、前記インバータの入力電流を蓄電池の容量を最適とするように制御する制御部と、を備えた発電プラントの非常用電源装置を開示する。
【0014】
更に本発明は、前記直流母線に接続されるインバータには、並行駆動できるように、交流電動機として複数台の誘導電動機を並列に接続するものとした請求項3の発電プラントの非常用電源装置を開示する。
【0015】
更に本発明は、上記制御部は、前記インバータに接続される複数台の交流負荷のうち、一台がサーベイランス試験する場合においても、前記サーベイランス試験される負荷と同時始動する負荷が運転されていると想定して前記の制御を実施する手段を備えた請求項3の発電プラントの非常用電源装置を開示する。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の一実施例である原子力発電所非常用電動機用電源設備を示す。また図2に原子炉隔離時冷却系の系統構成図、図3にタービンの系統構成図、図4にタービン油ポンプ運転シーケンスを示す。以下、本図に沿って実施の形態を説明する。
図1において、直流電源設備30Aの上流側である非常用低圧母線1は受電遮断器2、降圧変圧器3、非常用高圧母線4、常用高圧母線5、所内変圧器6及び発電機負荷開閉器7を介して原子炉26Aとそのタービン26につながる発電機8に接続され、一方、主変圧器9、開閉所10Aを介して外部電源である電力系統10に接続している。通常時の電力を発電機8の発生電力から、そして発電機停止時及び起動時の電力は電力系統から供給される。また、交流電源の喪失やそれを伴う原子炉冷却材喪失事故時は非常用高圧母線4に接続される非常用ディーゼル発電設備(DE)11が始動し、非常用高圧母線4に接続される負荷(直流電源設備30A、負荷30C、30Dを含む)に給電を行う。
【0017】
直流電源設備30Aは、非常用低圧母線1より直流電源設備用受電遮断器12と、これに接続された充電器13と、充電器13出力側に直流電源を要求する負荷30Cに電力を供給する直流母線14と、蓄電池15と、この蓄電器出力側に設けた蓄電池用遮断器16、蓄電池15の入出力電流を監視する電流計17と、より成る。蓄電池15は、通常時は浮動充電され、全交流電源喪失時には直流電力の供給源となる。
【0018】
直流電源設備30Aの負荷には、直流負荷30Cと交流負荷30Dとがある。直流負荷30Cは図5の従来例と同じくこの設備30Aによる直流電源によって駆動されるものであり、交流負荷30Dは、直流電動機32、33に代わって誘導電動機20、25によって駆動される負荷である。誘導電動機20、25用の交流電源を得るために、直流/交流逆変換装置(インバータ)18を設け、この交流供給のために非常用電動機用交流母線19を設けた。
【0019】
交流負荷30Dについて更に説明する。
タービン非常用油ポンプ、発電機非常用油ポンプ及び原子炉隔離時冷却設備への電力供給用の非常用電動機用交流負荷(電源設備30D)は、直流誘導電動機25、20によって、安全系(プラント緊急停止設備)である原子炉隔離時冷却設備専用と財産保護用であるタービン非常用油ポンプ34、発電機非常用油ポンプ35、とを駆動する。
【0020】
図2の系統図により原子炉隔離時冷却設備を説明する。前記設備は非常用炉心冷却設備であり冷却材喪失事故時に原子炉が隔離されても、引き続き冷却水を原子炉に供給し、燃料の冷却を行うことを目的として設置し、原子炉冷却材喪失事象により原子炉水位レベル2(通常水位の58cm下)若しくはレベル1.5(通常水位の203cm下)で自動起動する。本設備は、原子炉の崩壊熱により発生した蒸気の一部でRCICタービン21を駆動し、RCICタービン21に直結されたRCICポンプ23によりサプレションチャンバ24の水をくみ上げ、且つ、注入弁の制御を直流電源により行うことで、交流電源喪失時にも原子炉1への冷却材注入が可能となっている。
【0021】
図3にタービンの系統構成図、図4にタービン油ポンプ運転シーケンスによりタービン非常用油ポンプ35について説明する。タービン非常用油ポンプ35はプラント非常時にタービン26の各軸受27への給油等のために設置している。プラント通常時、タービン26の各軸受27には主油ポンプ28(タービン軸直結駆動方式がほとんど)によって給油するが、タービン始動停止時は吐出圧と油量が不十分なので、補助油ポンプ29により給油を補助する。補助油ポンプには前記始動時補助用の補助油ポンプ29以外に、通常ターニング中に軸受油を供給する交流電動機駆動のターニング油ポンプ50、及び財産保護用として直流電動機駆動の前記タービン非常用油ポンプ25を設けて、軸受27油圧が低下した場合に自動始動させるようにしている。
【0022】
図4によりタービン油ポンプ運転状態を説明する。なお、本ケースはタービン起動時の給油としてターニング油ポンプによる給油を想定して記載している。(補助油ポンプ29による給油は無しを想定。)
タービン停止中は、タービン自重による軸の変形を防ぐことを目的にターニング装置によりタービン28は毎分1〜2回転で回転させる。このときタービン28の各軸受27への給油は交流電動機(図1には図示せず)駆動のターニング油ポンプ50により行われる。タービンの起動により、主油ポンプ28の吐出圧が増加すると、タービン各軸受27の給油は主油ポンプ28により行われ、ターニング油ポンプ50は停止する。プラント事故等によりタービンの回転が低下する(タービンは慣性が非常に大きい為、瞬時に停止することはない。)と軸直結の主油ポンプ28の吐出圧が減少する。この条件の基で、交流電源喪失事象が発生すると、交流電動機駆動であるターニング油ポンプ50の始動ができない為、蓄電池15からインバータ18,母線19を介して供給される交流電源により誘導電動機25が駆動して、非常用油ポンプ34が起動し、タービン各軸受27への給油を行う。そして非常用ディーゼル発電設備11が始動し、ターニング装置及びターニング油ポンプ50に電源が供給されると、タービン各軸受27の給油はターニング油ポンプ50が担うことになり、非常用油ポンプ35は停止する。
【0023】
本発明を採用することにより、原子炉隔離時冷却設備の弁駆動用電動機、非常用油ポンプの駆動電動機として従来適用していた直流電動機に代わり誘導電動機を適用することができる。
【0024】
次に、本発明のインバータ18の制御について、以下説明を行う。この制御は、制御部50によって行われる。
蓄電池15の容量は、放電時間と放電電流により決定される。放電時間は、プラント側の要求により決定される為、蓄電池15の容量の低減は放電電流によるところが大きい。このため、従来構成(図5)では放電電流を抑える方法として始動抵抗器31A、31Bを設け直流電動機32、33の始動電流を低減していた。本発明では、蓄電池の出力電流を常時監視し、蓄電池の出力電流を制限する様にインバータ18の制御を行うものとする。誘導電動機25、26を全電圧始動すると定格電流の数倍の始動電流が流れる。しかし、誘導始動時の始動電流は印加電圧に比例し、始動トルクは周波数に反比例するため、インバータ18を適用することで始動トルクを有したまま、始動電流をあまり大きくすること無く誘導電動機25、26を始動できる。本実施の形態では誘導電動機25、26を始動時に蓄電池15の出力電流(即ちインバータ18の入力電流)が制限値を越えた場合、インバータ18の電動機昇速指令をロックしし、制限値以下となった場合、再度電動機昇速を行う制御方式を採用する。本制御方式の制御部50での制御フローを図6に示す。以下図6に従い制御方法を説明する。電動機始動条件52、インバータ始動条件53が共に成立、且つインバータ停止条件51が不成立のもとで、電動機始動指令54が入力されると、アンドゲート60、オアゲート61、ワイアードオア62、アンドゲート63が全てオンとなり、アンドゲート62の出力により電動機は始動し昇速を開始する。電動機昇速により始動電流が増加し蓄電池出力電流が制限値を越えると、アンドゲート63がオフとなる一方、アンドゲート64がオンになると電動機昇速がロックされる。この結果、電動機に供給される電流が小さくなる。蓄電池出力電流が制限値以下となると再度、アンドゲート63がオンとなり電動機は再度昇速を開始する。本制御を繰り返すことにより、電動機の始動が行われる。尚、65は符号反転器である。
【0025】
次に蓄電池出力電流制限値の検討方法について図7を利用して行う。
蓄電池の要領算出の一般式を(数2)に示す(電池工業規格 据置蓄電池の要領算出方法 SBA S 0601-1996参照)。発電プラントの蓄電池は、放電電流が時間と共に増減する特性をもった負荷に給電する。このため本蓄電池容量は、放電電流が減少する直前までの負荷特性に区切って各々必要な容量を評価した上で、これらの値の最大値ら求められる。
【数2】
Figure 0004455715
Ci:定格放電率換算容量
L :保守率
Ki:放電時間Tiにおける容量換算時間
Ii:放電電流[A]
i=1,2,・・・n:放電電流の変化の順の番号
【0026】
図7の如き放電電流を持つ負荷に電力を供給する蓄電池容量の検討を行う。まず、A地点までの電流(放電時間T1)、B地点までの電流(放電時間T2)、C地点までの電流(放電時間Tn−1)、そしてD地点までの電流(放電時間Tn)の各々の負荷特性について必要容量を検討する。(数1)より求められたC1、C2、…、Cn−1、Cnの中で一番大きな値が、図7に示す放電電流を持つ負荷に供給できる。蓄電池容量となる。ここで発電プラントの蓄電池負荷場合、D1が最大値となる場合が多い。これはI1に電動機の始動電流、遮断器の操作電流等のラッシュ電流が流れることから、他の電流(I1、I2、…、In−1、In)と比較し大きくなることによる。
【0027】
蓄電池出力電流制限値の検討は、上記記載の蓄電池容量の検討方法において、負荷の放電電流においてC1からCnまでの容量を検討した上で、C1がC2からCnの値と同等かそれ以下となる電流となるようにI1を評価し、これを蓄電池出力電流15aの制限値とする。これによりインバータ18を適用することによる蓄電池容量の最適化を図る事が可能となる。以上の検討フローを図8に示す。
【0028】
また、非常用電動機用電源設備30Aより電源を供給するタービン非常用油ポンプ34,発電機非常用油ポンプ35及び原子炉隔離時冷却設備が、サーベイランス試験(プラント通常時に待機している非常用機器の健全性確認試験)時に本設備により運転される場合には1台ずつが運転される。このため、サーベイランス試験ではインバータ18の制御方式は、インバータ18の出力電流制限値を停電時に運転される負荷の合計電流から前記サーベイランス試験される負荷電流分に低減させることにより、本設備を採用した場合においてもサーベイランス試験が実際の停電時と同じ条件で実施できる。
こうした検討結果を反映するように制御部50は形成されている。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、構造が複雑なため、コスト大、保守作業大という問題もあった直流電動機の変わりに、誘導電動機を使用することができる。また、より簡易な制御方法にて、複数台の誘導電動機を一台のインバータで運転できるとともに、蓄電池の容量を低減することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した原子力発電所非常用電動機用電源設備である。
【図2】原子炉隔離時冷却系の系統構成図である。
【図3】タービンの系統構成図である。
【図4】タービン油ポンプ運転シーケンスの図である。
【図5】従来の原子力発電所非常用電動機用電源設備である。
【図6】直流交流変換装置制御ブロック図である。
【図7】蓄電池負荷特性図である。
【図8】蓄電池容量最適化検討フロー図である。
【符号の説明】
1 非常用低圧母線
2 非常用低圧母線受電遮断器
3 降圧変圧器
4 非常用高圧母線
5 常用高圧母線
6 所内変圧器
7 発電機負荷開閉器
8 発電機
9 主変圧器
10 開閉所
11 非常用ディーゼル発電設備
12 直流電源設備用受電遮断器
13 充電器
14 直流母線
15 蓄電池
16 蓄電池用遮断器
17 蓄電池出力用電流計
18 直流交流逆変換装置(インバータ)
19 非常用電動機給電用母線
20,25 非常用誘導電動機
21 RCICタービン
23 RCICポンプ
24 サプレッションチャンバ
26 タービン
27 タービン軸受
28 主油ポンプ(タービン軸直結)
29 タービン補助油ポンプ
30 ターニング油ポンプ
30A 直流電源設備
30D 交流負荷
34 タービン非常用油ポンプ
35 発電機非常用油ポンプ
50 制御部

Claims (1)

  1. 発電プラントの非常時用電源装置において、
    交流系統の母線につながる充電・蓄電機能を持つ直流電源設備と、
    上記直流電源設備の負荷となる直流負荷と交流負荷とを備え、
    上記直流電源設備は、上記交流系統の母線につながる充電器と、この充電器につながり、通常時は浮動充電され、全交流喪失時には直流電流供給源となる蓄電池と、この蓄電池の入出力電流を監視する電流計とを備え、
    上記交流負荷は、インバータと、このインバータの出力側の設けられ上記交流負荷を駆動する誘導電動機と、上記インバータを制御する制御部とを備え、
    上記制御部は、上記誘導電動機を始動時に上記電流計の電流地が制限値を超えた場合、上記インバータの電動機昇速指令をロックし、制限値以下となった場合、再度電動機昇速を行うことを特徴とする発電プラントの非常用電源装置。
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