JP4455220B2 - コーヒー抽出液の製造方法及びコーヒー抽出装置 - Google Patents

コーヒー抽出液の製造方法及びコーヒー抽出装置 Download PDF

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Description

本発明は、コーヒー抽出液の製造方法及びコーヒー抽出装置に関するものである。
従来、焙煎されたコーヒー豆粉末からコーヒー抽出液を工業的に製造する方法としては、ドリップ式(透過法)が一般的である。前記ドリップ式のコーヒー抽出液の製造方法は、焙煎されたコーヒー豆粉末を抽出槽に収容し、該抽出槽の上部から該コーヒー豆粉末に温水をシャワリングする一方、該抽出槽の底部からコーヒー抽出液を取り出すものである(例えば特許文献1参照)。
前記ドリップ式のコーヒー抽出液の製造方法によれば、前記コーヒー豆粉末が前記温水により十分に蒸らされた上でコーヒー固形分が抽出されるので、こくのある深い味わいのコーヒー抽出液を得ることができる。
しかしながら、前記ドリップ式のコーヒー抽出液の製造方法では、前記コーヒー固形分と同時に渋味、苦味等の雑味も抽出されやすくなり、コーヒー豆の品種による風味の特徴が不明瞭になるという不都合がある。
特開2002−17262号公報
本発明は、かかる不都合を解消して、コーヒー豆の品種による風味の特徴が明確なコーヒー抽出液を得ることができるコーヒー抽出液の製造方法と、該製造方法の実施に適したコーヒー抽出装置とを提供することを目的とする。
コーヒーの抽出方法としては、前記ドリップ式と並んでサイフォン式が一般的である。前記サイフォン式のコーヒーの抽出方法によれば、ブルーマウンテン、キリマンジャロ、グァテマラ、モカ等のコーヒー豆の品種による風味の特徴が明確に出たコーヒー抽出液を得ることができるとされている。しかし、前記サイフォン式のコーヒーの抽出方法は多くとも4〜5人分程度のコーヒー抽出液を得るものであって、通常は個人的用途に限られ、工業的には用いられていない。
本発明者らの検討によれば、サイフォン式のコーヒー抽出液の製造方法が工業的に用いられていない理由について、焙煎されたコーヒー豆粉末が収容された抽出槽にその底部から抽出用の温水を供給すると、該コーヒー豆粉末の上層部が液面に浮上してしまうことが挙げられる。これは、焙煎されたコーヒー豆が多孔質体となっており、該多孔質体の孔部に吸着されている炭酸ガス等のガスにより、比重が小さくなっているためと考えられる。
前記サイフォン式に対して、ドリップ式のコーヒー抽出液の製造方法の場合には、前記抽出槽に収容された前記コーヒー豆粉末に対し、上方から温水をシャワリングし、該温水を下方に透過させる間にコーヒー固形分を抽出する。従って、前記コーヒー豆粉末が前記温水の液面に浮上するという問題が無い。
ところが、前記孔部に前記ガスが吸着している前記コーヒー豆粉末に対し、前記抽出槽の底部から温水を供給すると、該コーヒー豆粉末の下層部には該温水が浸潤するものの、上層部にはすぐには浸潤しない。この結果、前記コーヒー豆粉末の下層部から放出された前記ガスに対して、上層部の該コーヒー豆粉末が蓋をする形となって、前記温水の液面に浮上するものと考えられる。サイフォン式のコーヒー抽出液の製造方法では、前記のように前記コーヒー豆粉末の一部が浮上して前記温水に浸漬されないので、該コーヒー豆粉末からコーヒー固形分を定量的に抽出することが難しいとの問題がある。
そこで、本発明のコーヒー抽出液の製造方法は、前記問題を解決し、前記目的を達成するために、底部に備えられたフィルター上に焙煎されたコーヒー豆粉末が収容された抽出槽の底部から槽内に抽出用液を供給する工程と、該抽出槽内で該コーヒー豆粉末と該抽出用液とを該抽出槽に垂直方向に設けられた第1の撹拌部材により撹拌して、該コーヒー豆粉末が吸着するガスを放出させると共に、放出されたガスと該抽出用液とを該抽出槽に収容された該コーヒー豆粉末の上層に案内する工程と、該抽出用液の液面に浮上した該コーヒー豆粉末を、該抽出槽に水平方向に設けられた第2の撹拌部材に接触させて、該抽出用液に浸漬する工程と、該コーヒー豆粉末からコーヒー固形分を抽出する工程と、該コーヒー固形分を含むコーヒー抽出液を該フィルターを介して該抽出槽の底部から取り出す工程とを備えることを特徴とする。
本発明の製造方法によれば、まず、前記コーヒー豆粉末が収容された抽出槽の底部から槽内に抽出用液を供給する。前記抽出用液は、コーヒーの抽出に用いられる液体であればよく、冷水であっても構わないが、コーヒー固形分の抽出を効率よく行うためには温水であることが好ましい。
前記抽出槽に前記抽出用液が供給されたならば、次に、該抽出槽内で前記コーヒー豆粉末と該抽出用液とを、前記第1の撹拌部材により撹拌する。このとき、前記第1の撹拌部材は、前記抽出槽に垂直方向に設けられているので、前記コーヒー豆粉末が吸着するガスを放出させると共に、放出されたガスと前記抽出用液とが該抽出槽に収容された該コーヒー豆粉末の上層に案内される。このようにすることにより、前記コーヒー豆粉末の大部分に該抽出用液を浸潤させ、該コーヒー豆粉末が前記抽出用液の液面に浮上することを防止して、該コーヒー豆粉末を該抽出用液中に浸漬することができる。
しかし、前記撹拌だけでは、前記コーヒー豆粉末の一部が前記抽出用液の液面に浮上することが避けられない。これは、前記コーヒー豆粉末に前記ガスが付着することによるものである。
そこで次に、前記抽出用液の液面に浮上した該コーヒー豆粉末を、前記抽出槽に水平方向に設けられた第2の撹拌部材に接触させる。前記コーヒー豆粉末は付着したガスの浮力により浮上しているに過ぎないので、前記第2の撹拌部材との接触により前記ガスが離れると、容易に浮力を失って前記抽出用液中に浸漬される。
次に、実質的に全てのコーヒー豆粉末が前記抽出用液中に浸漬されると、該コーヒー豆粉末からコーヒー固形分が抽出されるので、該コーヒー固形分を含むコーヒー抽出液を前記フィルターを介して前記抽出槽の底部から取り出すことにより、コーヒー豆の品種による風味の特徴が明確なコーヒー抽出液を得ることができる。このとき、前記コーヒー抽出液は、実質的に全てのコーヒー豆粉末が前記抽出用液中に浸漬された後、直ちに取り出してもよく、実質的に全てのコーヒー豆粉末が前記抽出用液中に浸漬された状態を所定時間保持した後、取り出してもよい。ただし、前記コーヒー豆粉末から前記コーヒー固形分を定量的に抽出するには、実質的に全てのコーヒー豆粉末が前記抽出用液中に浸漬された状態を前記所定時間保持することが好ましい。
ところで、前記コーヒー抽出液を前記抽出槽の底部から取り出すとき、前記コーヒー豆粉末は該抽出槽の底部に備えられた前記フィルター上に取り残されるが、該コーヒー豆粉末には、取り出されたコーヒー抽出液と同濃度で、該コーヒー豆粉末の重量の1〜1.5倍程度のコーヒー抽出液が吸着されている。
ドリップ式の場合には、前述のように抽出槽に収容されたコーヒー豆粉末の上方から抽出用液をシャワリングし、コーヒー抽出液を該コーヒー豆粉末層を透過させて該抽出槽の底部から取り出すので、該コーヒー抽出液は初めに濃度の高いものが取り出され、その後次第に濃度が低くなる。従って、前記のように前記抽出槽中に残されるコーヒー豆粉末にコーヒー抽出液が吸着されていても、その濃度は低く、十分な抽出率(コーヒー豆粉末に含まれる全コーヒー固形分のうち、コーヒー抽出液中に抽出されたコーヒー固形分の割合)とすることができる。
しかし、本発明の製造方法のように、前記抽出槽の底部から槽内に前記抽出用液を供給し、該抽出用液によりコーヒー豆粉末に含まれるコーヒー固形分を抽出したのち、該抽出槽の底部から前記コーヒー抽出液を取り出す方法では、前記フィルター上に取り残されるコーヒー豆粉末に吸着されているコーヒー抽出液の濃度は、取り出されたコーヒー抽出液の濃度と同一であり、抽出率が不十分になることが懸念される。
そこで、本発明の製造方法では、前記各工程を少なくとも2回繰り返すことが好ましい。具体的には、前記コーヒー豆粉末が収容された前記抽出槽の底部から槽内に前記抽出用液を供給する工程から、コーヒー固形分を含む前記コーヒー抽出液を前記フィルターを介して該抽出槽の底部から取り出す工程までの各工程が終了したのち、さらに少なくとも1回、前記各工程を繰り返すものである。このようにすることにより、前記フィルター上に取り残されるコーヒー豆粉末に吸着されているコーヒー抽出液をさらに抽出することができ、十分な抽出率とすることができる。
本発明の製造方法は、底部にフィルターを備え、該フィルター上に焙煎されたコーヒー豆粉末を収容する抽出槽と、該抽出槽の底部から槽内に抽出用液を供給する抽出用液供給手段と、該抽出槽内で該コーヒー豆粉末と該抽出用液とを撹拌して混合し、該コーヒー豆粉末を該抽出用液に浸漬する撹拌手段と、粉砕された該コーヒー豆粉末から抽出したコーヒー固形分を含むコーヒー抽出液を該フィルターを介して該抽出槽の底部から取り出すコーヒー抽出液取出手段とを備え、該撹拌手段は、該抽出槽の中央に垂直方向に設けられた回転軸と、該回転軸の下部から該抽出槽の外周方向に向かって水平に延出された支持部材と、該支持部材に該回転軸と平行に取着された第1の撹拌部材と、該回転軸の上部から該抽出槽の外周方向に向かって水平に延出され、該抽出槽に供給された該抽出溶液の上層部を撹拌する第2の撹拌部材とを備えるコーヒー抽出装置により実施することができる。
本発明のコーヒー抽出装置において、前記第1の撹拌部材は、前記コーヒー豆粉末が吸着するガスを放出させると共に、放出されたガスと前記抽出用液とを前記抽出槽に収容された該コーヒー豆粉末の上層に案内する作用が得られるものであれば、前記支持部材の1か所に備えられているだけであってもよい。しかし、前記第1の撹拌部材は、前記作用を効率よく得るために、少なくとも前記支持部材の外周側と内周側との2か所に備えられていることが好ましい。また、前記第1の撹拌部材は、丸棒等の棒材であってもよいが、前記コーヒー豆粉末を効率よく撹拌するために平板状体であることが好ましい。
前記コーヒー豆粉末は、前記第1の撹拌部材により撹拌されると、遠心力により前記抽出槽の外周側に追いやられ、該抽出槽の内壁と該第1の撹拌部材との間に撹拌されにくい部分が生じる。そこで、前記第1の撹拌部材が平板状体である場合、前記第1の撹拌部材は、外周側から内周側に向けて10〜70°の角度で前記支持部材に備えられていることが好ましい。前記第1の撹拌部材が前記範囲の角度で前記支持部材に備えられていると、前記抽出用液と前記コーヒー豆粉末とに、前記抽出槽の外周側から内周側に向かう流れを形成することができ、該抽出槽の内壁と該第1の撹拌部材との間に撹拌されにくい部分を生じ難くすることができる。
また、前記第1の撹拌部材は、前記支持部材の外周側では外周側から内周側に向けて該支持部材に10〜70°の角度で備えられ、内周側では内周側から外周側に向けて10〜70°の角度で該支持部材に備えられていることがさらに好ましい。このような構成によれば、外周側に備えられた第1の撹拌部材により、前記抽出用液と前記コーヒー豆粉末とに、前記抽出槽の外周側から内周側に向かう流れを形成することができ、内周側に備えられた第1の撹拌部材により、該抽出用液と該コーヒー豆粉末とに、該抽出槽の内周側から外周側に向かう流れを形成することができる。従って、前記抽出槽の内壁と前記第1の撹拌部材との間に撹拌されにくい部分を生じ難くすることができると共に、前記コーヒー豆粉末の撹拌をさらに効率よく行うことができる。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1は本実施形態のコーヒー抽出装置の構成を模式的に示すシステム構成図であり、図2は図1に示す抽出槽の構成を示す斜視図、図3は図2のIII−III線断面図である。
図1に示すように、本実施形態のコーヒー抽出装置1は、焙煎されたコーヒー豆粉末(図示せず)を収容する抽出槽2と、抽出槽2に抽出用液としての温水を供給する温水導管3と、該コーヒー豆粉末を撹拌する撹拌装置4と、該コーヒー豆粉末から抽出されたコーヒー固形分を含むコーヒー抽出液を抽出槽2から取り出す取出導管5とを備えている。
抽出槽2は略円筒状で上部に開口する抽出槽本体6と、抽出槽本体6の下方に連設されて下方に行くに従って縮径されるテーパー状の底部7とからなり、抽出槽本体6と底部7との間にフィルター8を備えている。前記コーヒー豆粉末は図示しないフィーダ等の供給装置により、抽出槽本体6の上方からフィルター8上に供給される。
底部7の中央部には、導管9が配設されており、温水導管3と取出導管5とが切替弁10を介して導管9に接続されている。温水導管3は、ポンプ等の供給手段(図示せず)を備える温水供給装置(図示せず)に接続されている。また、取出導管5は、フィルター(図示せず)等を介して、コーヒー抽出液貯留装置(図示せず)に接続されている。
次に、図1、図2に示すように、撹拌装置4は、抽出槽本体6の中央に垂直方向に設けられた回転軸11と、回転軸11の下部から抽出槽本体6の外周方向に向かって水平に延出された上下2段の支持部材12,13と、支持部材12,13に回転軸11と平行に取着された第1の撹拌部材としての回転羽根14,15を備えている。
また、撹拌装置4は、回転軸11の上部から抽出槽本体6の外周方向に向かって水平に延出された第2の撹拌部材として、丸棒状の撹拌バー16を備えている。尚、撹拌バー16は図1では便宜上、支持部材12,13と同方向に記載されているが、実際には図2に示すように支持部材12,13と直交する方向に設けられている。
回転軸11は、抽出槽2の上方に配設されたモーター17等の回転駆動装置により回転駆動されるようになっている。また、回転羽根14は支持部材12,13の外周側に、回転羽根15は支持部材12,13の内周側に備えられている。回転羽根14,15は共に平板状体であり、幅の広い面が撹拌装置4の回転方向と直交するようにされている。
次に、図1、図2に示すコーヒー抽出装置を用いる本実施形態のコーヒー抽出液の製造方法について説明する。
本実施形態の製造方法では、まず、抽出槽2に焙煎されたコーヒー豆粉末を供給する。前記コーヒー豆粉末は、生豆を焙煎した後、粉砕したもので、抽出槽本体6の上部開口から供給され、フィルター8上に収容される。前記コーヒー豆粉末の量は、抽出槽2の内容積が例えば3000リットルである場合、300〜500kgとすることが適している。
コーヒー豆粉末が供給されたならば、次に、切替弁10を切り替えて温水導管3から導管9を介して、抽出槽2の底部7から槽内に80〜99℃の温水を供給する。前記温水は、まず、フィルター8から下の底部7に対して200〜600リットル/分の供給速度で第1回目の供給を行い、次いでフィルター8から上の抽出槽本体6に対して50〜200リットル/分の供給速度で第2回目の供給を行う。
抽出槽本体6に対する前記温水の供給により、該温水が前記コーヒー豆粉末に浸潤する。従って、抽出槽本体6に対する前記温水の第2回目の供給は、底部7に対する第1回目の供給よりも低速で、モーター17により撹拌装置4を回転駆動しながら、回転羽根14,15の先端が温水の液面より上に出ている程度までの量で行う。
前記のようにして前記温水を供給すると、該温水はまず下層の多孔質体である前記コーヒー豆粉末の孔部に浸潤し、この部分の該コーヒー豆粉末に吸着されている炭酸ガス等のガスを放出させる。このとき、前記コーヒー豆粉末が垂直方向に設けられた回転羽根14,15に撹拌されていることにより、前記ガスが上方に逃れる経路が形成されるので、該ガスは該経路により上方に案内され、該コーヒー豆粉末の上層部を浮上させることがない。また、前記温水は、前記供給速度で供給されることにより、前記経路により上方に案内されて該コーヒー豆粉末の上層部に浸潤し、この部分の該コーヒー豆粉末に吸着されている炭酸ガス等のガスの放出を容易にすることができる。この結果、回転羽根14,15の先端が温水の液面より上に出ている程度まで前記温水が供給される間に、実質的に全ての前記コーヒー豆粉末を前記温水に浸潤させることができる。
回転羽根14,15により、前記コーヒー豆粉末を撹拌すると、該コーヒー豆粉末は遠心力により抽出槽本体6の外周側に追いやられ、抽出槽本体6の内壁と撹拌羽根14との間に、ドーナツ状の撹拌されにくい部分が生じる。そこで、図3(a)に示すように、撹拌羽根14,15は、外周側から内周側に向けてそれぞれθ、θの角度で支持部材12,13に備えられていることが好ましい。θ、θは共に10〜70°の範囲であり、例えば45°である。撹拌羽根14,15が前記角度で支持部材12,13に備えられていると、前記抽出用液と前記コーヒー豆粉末とに、図3(a)に矢示するように、抽出槽本体6の外周側から内周側に向かう流れを形成することができ、前記ドーナツ状の撹拌されにくい部分の発生を防止することができる。
また、撹拌羽根14,15は、図3(b)に示すように、外周側の撹拌羽根14は外周側から内周側に向けてθの角度で支持部材12,13に備えられ、内周側の撹拌羽根15は内周側から外周側に向けてθの角度で支持部材12,13に備えられていることがさらに好ましい。θ、θは共に10〜70°の範囲であり、例えば45°である。撹拌羽根14,15が前記構成を備えていると、外周側の撹拌羽根14により、前記抽出用液と前記コーヒー豆粉末とに、図3(b)に矢示するように、抽出槽本体6の外周側から内周側に向かう流れを形成することができる。また、内周側の撹拌羽根15により、前記抽出用液と前記コーヒー豆粉末とに、図3(b)に矢示するように、抽出槽本体6の内周側から外周側に向かう流れを形成することができる。従って、前記ドーナツ状の撹拌されにくい部分の発生を防止することができると共に、前記コーヒー豆粉末の撹拌をさらに効率よく行うことができる。
次に、前記のようにして実質的に全ての前記コーヒー豆粉末が前記温水により浸潤されたならば、撹拌装置4による撹拌を続けながら、さらに前記温水を抽出槽本体6に対して200〜600リットル/分の供給速度で、撹拌バー16が該温水の液面下に没するまで供給する第3回目の供給を行う。前記温水の前記第3回目の供給を行うと、前記コーヒー豆粉末は既に該温水により浸潤されているので、該温水の液面下に沈み、該温水に浸漬されるが、一部のコーヒー豆粉末は放出されたガスが付着するために該温水の液面に浮上する。
しかし、このとき撹拌装置4による撹拌が続けられているので、撹拌バー16が前記温水の液面下を水平方向に移動しながらこの部分を撹拌しており、前記のように浮上したコーヒー豆粉末は撹拌バー16と衝突することになる。浮上したコーヒー豆粉末は付着したガスの浮力により浮上しているに過ぎないので、撹拌バー16と衝突すると、容易にガスが離れて浮力を失い、該温水の液面下に沈降して、該温水に浸漬される。
次に、前記第3回目の温水の供給が完了し、前記コーヒー豆粉末の全てが該温水に浸漬されたならば、撹拌装置4による撹拌を停止すると共に、切替弁10を切り替えて該温水の供給を停止し、前記コーヒー豆粉末が該温水に浸漬されたまま、所定時間、例えば10秒〜10分間保持する。この結果、前記コーヒー豆粉末中のコーヒー固形分が前記温水に抽出され、抽出槽2内にコーヒー抽出液が得られる。
そこで、前記所定時間が経過したならば、切替弁10を切り替えて抽出槽2内にコーヒー抽出液を取出導管5から取り出す。前記コーヒー抽出液は、撹拌装置4による撹拌を停止すると共に、切替弁10を切り替えて該温水の供給を停止した後、直ちに取出導管5から取り出してもよいが、前記コーヒー豆粉末が該温水に浸漬されたまま、前記所定時間保持することにより、前記コーヒー固形分を定量的に抽出することができる。取り出されたコーヒー抽出液は、図示しないフィルター等で前記コーヒー豆粉末の微少な残渣等が取り除かれた後、図示しないコーヒー抽出液貯留装置に貯留されて保管される。
前記コーヒー抽出液を取出導管5から取り出したとき、抽出槽本体6内にはフィルター8上に前記コーヒー豆粉末が取り残されるが、該コーヒー豆粉末にはその重量の1〜1.5倍程度の前記コーヒー抽出液が吸着されている。前記コーヒー豆粉末に吸着されている前記コーヒー抽出液は、取出導管5から取り出されたコーヒー抽出液と同濃度であるので、これを放置すると抽出率が不十分になる。
そこで、本実施形態では、前記コーヒー抽出液を取出導管5から取り出されたならば、再度切替弁10を切り替えて、前述の手順と全く同一の手順で、温水導管3により抽出槽2の底部7から槽内に第1回から第3回の前記温水の供給を行う。そして、前記第3回目の温水の供給が完了後、前記所定時間保持して、前記コーヒー抽出液を取出導管5から取り出す。この結果、抽出槽本体6内のフィルター8上に取り残される前記コーヒー豆粉末に吸着されているコーヒー抽出液の濃度を低下させて、抽出率を高くすることができる。
尚、一旦前記コーヒー抽出液を取出導管5から取り出した後、再度前記温水を供給する際には、前記コーヒー豆粉末は既に該コーヒー抽出液を吸着して湿潤している。従って、前記温水の供給は、第1回から第3回に分けることなく、終始200〜600リットル/分の高速度で行ってもよい。
本実施形態のコーヒー抽出装置1では、支持部材12,13と撹拌バー16とが同一の回転軸11に設けられて同期して回転するようにされているが、支持部材12,13と撹拌バー16とは互いに異なる回転軸により回転されるようになっていてもよい。この場合、例えば、回転軸を内外2層に形成し、内側の回転軸と外側の回転軸とが互いに独立に回転する構成とし、外側の回転軸に撹拌バー16を設けると共に、撹拌バー16の下方で内側の回転軸が外側の回転軸から露出してさらに下方に延出されるようにし、該内側の回転軸の下部に支持部材12,13を設ける構成等が考えられる。
前記構成によれば、前記第2回目の温水の供給の間は内側の回転軸のみを回転させて、支持部材12,13に備えられた撹拌羽根14,15により撹拌を行って前記コーヒー豆粉末に前記温水を浸潤させ、前記第3回目の温水の供給の間は、内側の回転軸を停止して外側の回転軸のみを回転させ、撹拌バー16により浮上した該コーヒー豆粉末を該温水中に沈降させることができる。このように、撹拌羽根14,15による撹拌と、撹拌バー16による撹拌とを、前記温水の供給段階に応じて使い分けることにより、前記温水に浸漬された前記コーヒー豆粉末が過剰に撹拌されることがなく、雑味の抽出を避けることができる。
また、前記構成によれば、撹拌羽根14,15による撹拌速度と撹拌バー16による撹拌速度を変えたり、撹拌羽根14,15の回転方向と撹拌バー16の回転方向とを反対にすることもできる。
また、本実施形態のコーヒー抽出装置1では、直径方向に各1対の支持部材12,13を備える構成となっているが、支持部材12,13はさらに多数設けられていてもよい。それぞれ複数の支持部材12,13を設ける場合、回転軸11の周囲に所定角度ごと、例えば120°、90°、60°ごとに設けることができる。また、撹拌バー16についてもさらに多数設けられていてもよく、その場合、支持部材12,13と同様に回転軸11の周囲に所定角度ごと、例えば120°、90°、60°ごとに設けることができる。
また、本実施形態のコーヒー抽出装置1では、支持部材12,13と撹拌バー16とは互いに直交するように設けられているが、支持部材12,13と撹拌バー16とのなす角は任意の大きさであってよい。
また、本実施形態のコーヒー抽出装置1では、1対の支持部材12,13につき、各1対の撹拌羽根14,15を設けているが、撹拌羽根14,15はさらに多数設けるようにしてもよい。
さらに、本実施形態のコーヒー抽出装置1では、温水導管3と取出導管5とを切替弁10により切り替えるようにしているが、温水導管3と取出導管5とはそれぞれ独立に開閉弁を介して底部7に接続されていてもよい。
本発明のコーヒー抽出装置の構成を模式的に示すシステム構成図。 図1に示す抽出槽の構成を示す斜視図。 図2のIII−III線断面図。
符号の説明
1…コーヒー抽出装置、 2…抽出槽、 3…抽出用液供給手段、 4…撹拌手段、 5…コーヒー抽出液取出手段、 11…回転軸、 12,13…支持部材、 14,15…第1の撹拌部材、 16…第2の撹拌部材。

Claims (7)

  1. 底部に備えられたフィルター上に焙煎されたコーヒー豆粉末が収容された抽出槽の底部から槽内に抽出用液を供給する工程と、
    該抽出槽内で該コーヒー豆粉末と該抽出用液とを該抽出槽に垂直方向に設けられた第1の撹拌部材により撹拌して、該コーヒー豆粉末が吸着するガスを放出させると共に、放出されたガスと該抽出用液とを該抽出槽に収容された該コーヒー豆粉末の上層に案内する工程と、
    該抽出用液の液面に浮上した該コーヒー豆粉末を、該抽出槽に水平方向に設けられた第2の撹拌部材に接触させて、該抽出用液に浸漬する工程と、
    該コーヒー豆粉末からコーヒー固形分を抽出する工程と、
    該コーヒー固形分を含むコーヒー抽出液を該フィルターを介して該抽出槽の底部から取り出す工程とを備えることを特徴とするコーヒー抽出液の製造方法。
  2. 前記各工程を少なくとも2回繰り返すことを特徴とする請求項1記載のコーヒー抽出液の製造方法。
  3. 底部にフィルターを備え、該フィルター上に焙煎されたコーヒー豆粉末を収容する抽出槽と、
    該抽出槽の底部から槽内に抽出用液を供給する抽出用液供給手段と、
    該抽出槽内で該コーヒー豆粉末と該抽出用液とを撹拌して混合し、該コーヒー豆粉末を該抽出用液に浸漬する撹拌手段と、
    粉砕された該コーヒー豆粉末から抽出したコーヒー固形分を含むコーヒー抽出液を該フィルターを介して該抽出槽の底部から取り出すコーヒー抽出液取出手段とを備え、
    該撹拌手段は、該抽出槽の中央に垂直方向に設けられた回転軸と、
    該回転軸の下部から該抽出槽の外周方向に向かって水平に延出された支持部材と、
    該支持部材に該回転軸と平行に取着された第1の撹拌部材と、
    該回転軸の上部から該抽出槽の外周方向に向かって水平に延出され、該抽出槽に供給された該抽出溶液の上層部を撹拌する第2の撹拌部材とを備えることを特徴とするコーヒー抽出装置。
  4. 前記第1の撹拌部材は、少なくとも前記支持部材の外周側と内周側との2か所に備えられていることを特徴とする請求項3記載のコーヒー抽出装置。
  5. 前記第1の撹拌部材は、平板状体であることを特徴とする請求項3または請求項4記載のコーヒー抽出装置。
  6. 前記第1の撹拌部材は、外周側から内周側に向けて10〜70°の角度で前記支持部材に備えられていることを特徴とする請求項5記載のコーヒー抽出装置。
  7. 前記第1の撹拌部材は、前記支持部材の外周側では外周側から内周側に向けて該支持部材に10〜70°の角度で備えられ、内周側では内周側から外周側に向けて10〜70°の角度で該支持部材に備えられていることを特徴とする請求項5記載のコーヒー抽出装置。
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