JP4453195B2 - 冷凍装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍装置に関し、特に、圧縮機への液バック防止対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、空調機などの冷凍装置には、例えば特開平10−300292号公報に記載されているように、蒸気圧縮式冷凍サイクルが用いられている。図4に示すように、この種の空調機(10)では、熱源側ユニットである室外ユニット(11)と利用側ユニットである室内ユニット(12)とが連絡配管(21,22) で接続されている。図では、2台の室内ユニット(12)を互いに並列に接続した例を示している。
【0003】
図示の例では、室外ユニット(11)には、圧縮機(40)と四路切換弁(31)と室外熱交換器(熱源側熱交換器)(32)とレシーバ(33)と膨張弁(34)とが設けられ、各室内ユニット(12)には室内熱交換器(利用側熱交換器)(81)が設けられている。そして、圧縮機(40)と四路切換弁(31)と室外熱交換器(32)とレシーバ(33)と膨張弁(34)と室内熱交換器(81)とが順に接続され、冷媒の循環方向を正サイクルと逆サイクルに切り替えることのできる冷媒回路(20)が構成されている。
【0004】
上記レシーバ(33)は、上記室外ユニット(11)内で、室外熱交換器(32)と室内熱交換器(81)との間の液ラインに設けられている。レシーバ(33)の前後(液冷媒の流入側と流出側)には4つの逆止弁(CV)が組み合わせて配置され、レシーバ(33)への冷媒の流入方向と流出方向が冷房運転時と暖房運転時に同じになるように冷媒の流れ方向を制御している。上記膨張弁(34)は、このレシーバ(33)の下流側に接続されている。
【0005】
そして、冷房運転時には、室内熱交換器(81)が蒸発器となる冷却動作を行う。この冷房運転時において、圧縮機(40)から吐出された冷媒は、室外熱交換器(32)で凝縮してレシーバ(33)に流入し、さらに膨張弁(34)で減圧されて室内熱交換器(81)で蒸発した後、圧縮機(40)に吸入される。
【0006】
また、暖房運転時には、室内熱交換器(81)が凝縮器となる加熱動作(ヒートポンプ動作)を行う。この暖房運転時において、圧縮機(40)から吐出された冷媒は、室内熱交換器(81)で凝縮してレシーバ(33)に流入し、さらに膨張弁(34)で減圧した後に室外熱交換器(32)で蒸発して、圧縮機(40)に吸入される。
【0007】
一方、上記レシーバ(33)は、吸入側ガス配管(43)にガス抜き管(64)を介して接続され、ガス抜き管(64)には電磁弁(65)が設けられている。このガス抜き管(64)は、例えば冷媒充填時に電磁弁(65)を所定のインターバルで適宜開放しながらレシーバ(33)のガス冷媒を抜くために設けられている。
【0008】
冷媒の充填は、圧縮機(41,42) を運転しながら冷媒回路(20)に液冷媒を注入することで行う。その際、レシーバ(33)内が高圧になると冷媒の充填に対する抵抗になるので、所定のタイミングで電磁弁(65)の開閉を繰り返してガスを抜きながら、必要な量の液冷媒を冷媒回路(20)に充填するようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、冷媒回路(20)に充填する冷媒量は、冷媒配管の長さに応じて設定される。つまり、ビル用の空調機(10)などでは、装置の設置条件によって室外ユニット(11)と室内ユニット(12)間の連絡配管長が大きく異なる場合があるため、その配管長に合わせて冷媒充填量が設定される。
【0010】
しかし、冷媒の充填量を必ず適正な量にすることは現実的には困難であり、人為的なミスなどによって冷媒を過充填するおそれがある。そして、このような場合にレシーバ(33)のガス抜きのために電磁弁(65)を開放すると、圧縮機(40)への液バックが生じてしまうことになる。
【0011】
本発明は、このような問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的とするところは、冷媒充填時の過充填などによってレシーバから圧縮機へ液バックするのを防止し、圧縮機の保護を図ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、冷媒充填時などにレシーバ(33)のガスを抜くときの冷媒の状態を判別できるようにして、液冷媒を流さないようにしたものである。
【0013】
具体的に、本発明が講じた第1の解決手段は、圧縮機(41,42) と熱源側熱交換器(32)とレシーバ(33)と膨張機構(34,82,92,102,112)と利用側熱交換器(81,91,101,111) とが順に接続されてなる冷媒回路(20)を備えた冷凍装置を前提としている。そして、この冷凍装置(10)では、上記レシーバ(33)と圧縮機(41,42) の吸入側ガス配管(43)とがガス抜き通路(64)を介して接続され、該ガス抜き通路(64)に、開閉弁(65)と温度検出手段(78)とが設けられている。
【0014】
また、上記第1の解決手段は、圧縮機(41,42) の吸入冷媒圧力と、ガス抜き通路(64)の開閉弁(65)を開放したときに該ガス抜き通路(64)を流れる冷媒の温度とから、吸入冷媒の過熱度を判別し、過熱度が所定値よりも小さいと上記開閉弁(65)を閉鎖する制御手段(200) を備えている。
【0015】
また、本発明が講じた第2の解決手段は、上記第1の解決手段において、上記開閉弁(65)の開放後、該開閉弁(65)が所定時間閉鎖されていると該開閉弁(65)を開放するように上記制御手段(200) を構成したものである。
【0016】
また、本発明が講じた第3の解決手段は、上記第1または第2の解決手段において、吸入冷媒の過熱度(SH)がSH<0であると圧縮機(41,42) を停止するように上記制御手段(200) を構成したものである。
【0017】
また、本発明が講じた第4の解決手段は、上記第1,第2または第3の解決手段において、上記制御手段(200) を、冷媒回路(20)への冷媒の充填時に吸入冷媒の過熱度に基づく制御を行うように構成したものである。
【0018】
−作用−
上記第1の解決手段では、上記レシーバ(33)と圧縮機(41,42) の吸入側ガス配管(43)とに接続されたガス抜き通路(64)に開閉弁(65)と温度検出手段(78)とが設けられているので、冷媒の充填時などに開閉弁(65)を開くことでレシーバ(33)のガス冷媒を抜き、レシーバ(33)の圧力上昇を防止して冷媒の充填を促進できる。また、冷凍装置(10)には、圧縮機(41,42) の吸入冷媒圧力を検出する低圧圧力センサ(74)が設けられているので、吸入冷媒圧力と上記温度検出手段(78)の検出温度とに基づいて圧縮機(41,42) への液バックを防止できる。
【0019】
具体的には、吸入冷媒の過熱度が小さいときには開閉弁(65)が閉鎖されるので、レシーバ(33)から圧縮機(41,42) への液冷媒の戻りを防止できる。
【0020】
また、上記第2の解決手段では、開閉弁(65)が閉鎖されたままであるとレシーバ(33)の圧力が上昇してしまうのを抑えられるため、冷媒の充填時などに冷媒が循環しにくくなってしまうことが阻止される。
【0021】
また、上記第3の解決手段では、吸入冷媒が液冷媒になっていると判断されるときに、圧縮機(41,42) が停止する。
【0022】
また、上記第4の解決手段では、冷媒の充填時に上記第1,第2または第3の解決手段の制御が行われ、冷媒充填時の液バックが阻止されることから、冷媒の過充填を防止できる。
【0023】
【発明の効果】
したがって、上記解決手段によれば、圧縮機(41,42) への液バックを防止できることから、液圧縮による圧縮機(41,42) の損傷を確実に防止できる。
【0024】
また、吸入冷媒の過熱度が小さくなってくるとガス抜き通路(64)を閉塞するので、開閉弁(65)を閉じる過熱度を適宜設定しておくことにより液バックを確実に防止できる。
【0025】
また、上記第2の解決手段によれば、開閉弁(65)の閉鎖時に冷媒が循環しにくくなるのが防止されるため、冷媒充填などを促進し、それに要する時間が長くなるのを防止できる。
【0026】
また、上記第3の解決手段によれば、吸入冷媒が液冷媒であると圧縮機(41,42) が停止するので、圧縮機(41,42) の損傷を確実に防止できる。
【0027】
また、上記第4の解決手段によれば、配管長に拘わらず過充填を防止できるため、冷媒充填のミスに起因する圧縮機(41,42) の損傷のおそれがなくなり、冷媒回収や再充填といった煩わしい作業も不要となる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。本実施形態に係る冷凍装置(10)は、コンビニエンスストアやスーパーマーケット等に設けられて、冷蔵庫や冷凍庫の冷却と、室内の冷暖房とを行うためのものである。
【0029】
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る冷凍装置(10)は、高温側冷媒回路(20)、低温側冷媒回路(25)、及びコントローラ(200) を備え、いわゆる二元冷凍サイクルを行うように構成されている。また、上記冷凍装置(10)は、室外ユニット(11)、第1室内ユニット(12)、第2室内ユニット(13)、冷蔵ユニット(14)、カスケードユニット(15)、及び冷凍ユニット(16)を備えている。
【0030】
第1室内ユニット(12)は、冷房と暖房を切り換えて行うように構成されている。この第1室内ユニット(12)は、例えば売場などに設置される。第2室内ユニット(13)は、専ら冷房のみを行うように構成されている。この第2室内ユニット(13)は、例えば厨房等のような熱負荷のある部屋に設置され、一年を通じて冷房を行う。冷蔵ユニット(14)は、冷蔵庫に設置されて冷蔵庫の庫内空気を冷却する。冷凍ユニット(16)は、冷凍庫に設置されて冷凍庫の庫内空気を冷却する。なお、冷蔵ユニット(14)を冷蔵用のショーケースに設けてもよく、冷凍ユニット(16)を冷凍用のショーケースに設けてもよい。
【0031】
《高温側冷媒回路の構成》
上記高温側冷媒回路(20)は、室外回路(30)と、第1及び第2室内回路(80,90) と、冷蔵回路(100) と、高温側カスケード回路(110) と、第1及び第2液側連絡管(21,23) と、第1及び第2ガス側連絡管(22,24) とにより構成されている。このうち、第1室内回路(80)は、第1液側連絡管(21)及び第1ガス側連絡管(22)を介して、室外回路(30)に接続されている。一方、第2室内回路(90)と、冷蔵回路(100) と、高温側カスケード回路(110) とは、第2液側連絡管(23)及び第2ガス側連絡管(24)を介して、室外回路(30)に並列接続されている。また、高温側冷媒回路(20)には、高温側冷媒が充填されている。
【0032】
上記室外回路(30)は、室外ユニット(11)に収納されている。室外回路(30)は、圧縮機ユニット(40)と、四路切換弁(31)と、室外熱交換器(32)と、室外膨張弁(34)と、レシーバ(33)と、第1及び第2液側閉鎖弁(35,37) と、第1及び第2ガス側閉鎖弁(36,38) とを備えている。また、室外回路(30)には、ガス抜き管(ガス抜き通路)(64)と、均圧管(66)と、液供給管(68)とが設けられている。
【0033】
上記圧縮機ユニット(40)は、第1圧縮機(41)と第2圧縮機(42)を並列に接続したものである。第1,第2圧縮機(41,42) は、何れも密閉型で高圧ドーム型のスクロール圧縮機である。つまり、これら圧縮機(41,42) は、圧縮機構と該圧縮機構を駆動する電動機とを、円筒状のハウジングに収納して構成されている。なお、圧縮機構及び電動機は、図示を省略している。
【0034】
第1圧縮機(41)は、電動機の回転数が段階的に又は連続的に変更される容量可変の圧縮機である。第2圧縮機(42)は、電動機が常に一定回転数で駆動される一定容量の圧縮機である。そして、上記圧縮機ユニット(40)は、第1圧縮機(41)の容量変更や第2圧縮機(42)の発停によって、ユニット全体の容量が可変となっている。具体的には、圧縮機ユニット(40)に要求される能力が所定値を越えるまでは、第1圧縮機(41)の容量を調整しながら1台で運転し、その所定値を越えると第2圧縮機(42)も起動した状態として2台で運転を行いながら第1圧縮機(41)の容量を調整する。
【0035】
上記圧縮機ユニット(40)は、吸入管(43)及び吐出管(44)を備えている。吸入管(吸入側ガス配管)(43)は、その入口端が四路切換弁(31)の第1のポートに接続され、その出口端が2つに分岐されて各圧縮機(41,42) の吸入側に接続されている。吐出管(44)は、その入口端が2つに分岐されて各圧縮機(41,42) の吐出側に接続され、その出口端が四路切換弁(31)の第2のポートに接続されている。また、第2圧縮機(42)に接続する吐出管(44)の分岐管には、吐出側逆止弁(45)が設けられている。この吐出側逆止弁(45)は、第2圧縮機(42)から流出する方向への冷媒の流通のみを許容する。
【0036】
また、上記圧縮機ユニット(40)は、油分離器(51)、油戻し管(52)、及び均油管(54)を備えている。油分離器(51)は、吐出管(44)の途中に設けられている。この油分離器(51)は、圧縮機(41,42) の吐出冷媒から冷凍機油を分離するためのものである。油戻し管(52)は、その一端が油分離器(51)に接続され、その他端が吸入管(43)に接続されている。この油戻し管(52)は、油分離器(51)で分離された冷凍機油を、圧縮機(41,42) の吸入側へ戻すためのものであって、油戻し電磁弁(53)を備えている。均油管(54)は、その一端が第2圧縮機(42)に接続され、その他端が吸入管(43)における第1圧縮機(41)の吸入側近傍に接続されている。この均油管(54)は、各圧縮機(41,42) のハウジング内に貯留される冷凍機油の量を平均化するためのものであって、均油電磁弁(55)を備えている。
【0037】
上記四路切換弁(31)は、その第3のポートが第1ガス側閉鎖弁(36)と配管接続され、その第4のポートが室外熱交換器(32)の上端部と配管接続されている。四路切換弁(31)は、第1のポートと第3のポートが連通し且つ第2のポートと第4のポートが連通する状態(図1に実線で示す状態)と、第1のポートと第4のポートが連通し且つ第2のポートと第3のポートが連通する状態(図1に破線で示す状態)とに切り換わる。この四路切換弁(31)の切換動作によって、高温側冷媒回路(20)における冷媒の循環方向が反転する。つまり、高温側冷媒回路(20)は、冷媒の循環方向が可逆に構成されている。
【0038】
熱源側熱交換器である上記室外熱交換器(32)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。この室外熱交換器(32)では、高温側冷媒回路(20)を循環する高温側冷媒と室外空気とが熱交換を行う。
【0039】
上記レシーバ(33)は、円筒状の容器であって、冷媒を貯留するためのものである。このレシーバ(33)は、流入管(60)及び流出管(62)を介して、室外熱交換器(32)と第1液側閉鎖弁(35)とに接続されている。
【0040】
上記流入管(60)は、その入口端側が2つの分岐管(60a,60b) に分岐され、その出口端がレシーバ(33)の上端部に接続されている。流入管(60)の第1分岐管(60a) は、室外熱交換器(32)の下端部に接続されている。この第1分岐管(60a) には、第1流入逆止弁(61a) が設けられている。第1流入逆止弁(61a) は、室外熱交換器(32)からレシーバ(33)へ向かう冷媒の流通のみを許容する。流入管(60)の第2分岐管(60b) は、第1液側閉鎖弁(35)に接続されている。この第2分岐管(60b) には、第2流入逆止弁(61b) が設けられている。第2流入逆止弁(61b) は、第1液側閉鎖弁(35)からレシーバ(33)へ向かう冷媒の流通のみを許容する。
【0041】
上記流出管(62)は、その入口端がレシーバ(33)の下端部に接続され、その出口端側が2つの分岐管(62a,62b) に分岐されている。流出管(62)の第1分岐管(62a) は、室外熱交換器(32)の下端部に接続されている。この第1分岐管(62a) には、上記室外膨張弁(34)が設けられている。流出管(62)の第2分岐管(62b) は、第1液側閉鎖弁(35)に接続されている。この第2分岐管(62b) には、流出逆止弁(63)が設けられている。流出逆止弁(63)は、レシーバ(33)から第1液側閉鎖弁(35)へ向かう冷媒の流通のみを許容する。
【0042】
上記第2液側閉鎖弁(37)は、流出管(62)の第2分岐管(62b) における流出逆止弁(63)とレシーバ(33)の間に配管接続されている。一方、上記第2ガス側閉鎖弁(38)は、圧縮機ユニット(40)における吸入管(43)に配管接続されている。
【0043】
上記ガス抜き管(64)は、その一端がレシーバ(33)の上端部に接続され、その他端が吸入管(43)に接続されている。ガス抜き管(64)には、ガス抜き電磁弁(開閉弁)(65)が設けられている。このガス抜き電磁弁(65)を開閉すると、ガス抜き管(64)における冷媒の流れが断続される。
【0044】
上記均圧管(66)は、その一端がガス抜き管(64)におけるガス抜き電磁弁(65)とレシーバ(33)の間に接続され、その他端が吐出管(44)に接続されている。また、均圧管(66)には、その一端から他端に向かう冷媒の流通のみを許容する均圧用逆止弁(67)が設けられている。
【0045】
上記第1室内回路(80)は、第1室内ユニット(12)に収納されている。この第1室内回路(80)は、第1室内熱交換器(利用側熱交換器)(81)と第1室内膨張弁(82)とを直列に配管接続したものである。第1室内膨張弁(82)は、第1室内熱交換器(81)の下端部に接続されている。第1室内回路(80)の第1室内膨張弁(82)側の端部は、第1液側連絡管(21)を介して、室外回路(30)の第1液側閉鎖弁(35)に接続されている。一方、第1室内回路(80)の第1室内熱交換器(81)側の端部は、第1ガス側連絡管(22)を介して、室外回路(30)の第1ガス側閉鎖弁(36)に接続されている。
【0046】
上記第2室内回路(90)は、第2室内ユニット(13)に収納されている。この第2室内回路(90)は、第2室内熱交換器(利用側熱交換器)(91)と第2室内膨張弁(92)とを直列に配管接続したものである。第2室内膨張弁(92)は、第2室内熱交換器(91)の下端部に接続されている。
【0047】
上記冷蔵回路(100) は、冷蔵ユニット(14)に収納されている。この冷蔵回路(100) は、冷蔵用熱交換器(利用側熱交換器)(101) と冷蔵用膨張弁(102) とを直列に配管接続したものである。冷蔵用膨張弁(102) は、冷蔵用熱交換器(101) の上端部に接続されている。
【0048】
上記高温側カスケード回路(110) は、カスケードユニット(15)に収納されている。この高温側カスケード回路(110) は、カスケード熱交換器(111) とカスケード膨張弁(112) とを直列に配管接続したものである。カスケード膨張弁(112) は、カスケード熱交換器(111) の1次側の上端部に接続されている。
【0049】
上述のように、室外回路(30)に対しては、第2液側連絡管(23)及び第2ガス側連絡管(24)を介して、第2室内回路(90)と冷蔵回路(100) と高温側カスケード回路(110) とが互いに並列に接続されている。具体的に、第2液側連絡管(23)は、その一端が第2液側閉鎖弁(37)に接続されている。また、第2液側連絡管(23)は、他端側で3つに分岐されて、第2室内回路(90)における第2室内膨張弁(92)側の端部と、冷蔵回路(100) における冷蔵用膨張弁(102) 側の端部と、高温側カスケード回路(110) におけるカスケード膨張弁(112) 側の端部とに接続されている。一方、第2ガス側連絡管(24)は、その一端が第2ガス側閉鎖弁(38)に接続されている。また、第2ガス側連絡管(24)は、他端側で3つに分岐されて、第2室内回路(90)における第2室内熱交換器(91)側の端部と、冷蔵回路(100) における冷蔵用熱交換器(101) 側の端部と、高温側カスケード回路(110) におけるカスケード熱交換器(111) 側の端部とに接続されている。
【0050】
第1,第2室内熱交換器(81,91) や冷蔵用熱交換器(101) は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。第1,第2室内熱交換器(81,91) では、高温側冷媒回路(20)を循環する高温側冷媒と室内空気とが熱交換を行う。冷蔵用熱交換器(101) では、高温側冷媒回路(20)を循環する高温側冷媒と冷蔵庫の庫内空気とが熱交換を行う。
【0051】
《低温側冷媒回路の構成》
上記低温側冷媒回路(25)は、低温側カスケード回路(120) と、冷凍回路(130) と、第3液側連絡管(26)と、第3ガス側連絡管(27)とにより構成されている。低温側カスケード回路(120) と冷凍回路(130) は、第3液側連絡管(26)及び第3ガス側連絡管(27)を介して接続されている。また、低温側冷媒回路(25)には、低温側冷媒が充填されている。
【0052】
上記低温側カスケード回路(120)は、カスケードユニット(15)に収納されている。低温側カスケード回路(120) には、低温側圧縮機(121) 、レシーバ(123) 、第3液側閉鎖弁(124) 、及び第3ガス側閉鎖弁(125) が設けられている。なお、図1及び図2において、図2の「A」は図1の「A」に対応し、図2の「B」は図1の「B」に対応している。
【0053】
上記低温側圧縮機(121) の吐出側は、吐出側逆止弁(122) を介して、カスケード熱交換器(111) の2次側の上端部と配管接続されている。この吐出側逆止弁(122) は、低温側圧縮機(121) からカスケード熱交換器(111) へ向かう冷媒の流通のみを許容する。一方、低温側圧縮機(121) の吸入側は、第3ガス側閉鎖弁(125) と配管接続されている。カスケード熱交換器(111) の2次側の下端部は、レシーバ(123) の上部と配管接続されている。レシーバ(123) の底部は、第3液側閉鎖弁(124)と配管接続されている。
【0054】
上記冷凍回路(130) は、冷凍ユニット(16)に収納されている。この冷凍回路(130) は、冷凍用熱交換器(131) と冷凍用膨張弁(132) とを直列に配管接続したものである。冷凍用膨張弁(132) は、冷凍用熱交換器(131) の上端部に接続されている。冷凍回路(130) の冷凍用膨張弁(132) 側の端部は、第3液側連絡管(26)を介して、低温側カスケード回路(120) の第3液側閉鎖弁(124) に接続されている。一方、冷凍回路(130) の冷凍用熱交換器(131) 側の端部は、第3ガス側連絡管(27)を介して、低温側カスケード回路(120) の第3ガス側閉鎖弁(125) に接続されている。
【0055】
上記カスケード熱交換器(111) は、プレート式熱交換器により構成されている。カスケード熱交換器(111) には、1次側の流路(111a) と2次側の流路(111b) とが区画形成されている。上述のように、カスケード熱交換器(111) は、その1次側が高温側冷媒回路(20)に接続され、その2次側が低温側冷媒回路(25)に接続されている。このカスケード熱交換器(111) は、その1次側を流れる高温側冷媒と、その2次側を流れる低温側冷媒とを熱交換させるためのものである。つまり、カスケード熱交換器(111) は、二元冷凍サイクルにおけるカスケードコンデンサとして機能する。
【0056】
《その他の構成》
上記室外ユニット(11)には、室外ファン(70)と外気温センサ(71)とが設けられている。室外ファン(70)は、室外熱交換器(32)へ室外空気を送るためのものである。外気温センサ(71)は、室外熱交換器(32)へ送られる室外空気の温度を検出するためのものである。
【0057】
上記室外ユニット(11)に収納される室外回路(30)には、各種のセンサが設けられている。具体的に、室外熱交換器(32)には、その伝熱管温度を検出するための室外熱交換器温度センサ(72)が設けられている。吸入管(43)には、圧縮機(41,42) の吸入冷媒温度を検出するための吸入管温度センサ(73)と、圧縮機(41,42) の吸入冷媒圧力を検出するための低圧圧力センサ(74)とが設けられている。吐出管(44)には、圧縮機(41,42)の吐出冷媒温度を検出するための吐出管温度センサ(75)と、圧縮機(41,42)の吐出冷媒圧力を検出するための高圧圧力センサ(76)と、高圧圧力スイッチ(77)とが設けられている。ガス抜き管(64)には、ガス抜き電磁弁(65)を通過した後の冷媒温度を検出するためのガス抜き管温度センサ(温度検出手段)(78)が設けられている。
【0058】
上記第1室内ユニット(12)には、第1室内ファン(83)と第1内気温センサ(84)とが設けられている。第1室内ファン(83)は、第1室内熱交換器(81)へ室内空気を送るためのものである。第1内気温センサ(84)は、第1室内熱交換器(81)へ送られる室内空気の温度を検出するためのものである。
【0059】
上記第1室内ユニット(12)に収納される第1室内回路(80)には、温度センサが設けられている。具体的に、第1室内熱交換器(81)には、その伝熱管温度を検出するための第1室内熱交換器温度センサ(85)が設けられている。第1室内回路(80)における第1室内熱交換器(81)の上端近傍には、第1室内回路(80)を流れるガス冷媒温度を検出するための第1ガス側温度センサ(86)が設けられている。
【0060】
上記第2室内ユニット(13)には、第2室内ファン(93)と第2内気温センサ(94)とが設けられている。第2室内ファン(93)は、第2室内熱交換器(91)へ室内空気を送るためのものである。第2内気温センサ(94)は、第2室内熱交換器(91)へ送られる室内空気の温度を検出するためのものである。
【0061】
上記第2室内ユニット(13)に収納される第2室内回路(90)には、温度センサが設けられている。具体的に、第2室内熱交換器(91)には、その伝熱管温度を検出するための第2室内熱交換器温度センサ(95)が設けられている。第2室内回路(90)における第2室内熱交換器(91)の上端近傍には、第2室内回路(90)を流れるガス冷媒温度を検出するための第2ガス側温度センサ(96)が設けられている。
【0062】
上記冷蔵ユニット(14)には、冷蔵用ファン(103) と冷蔵用温度センサ(104) とが設けられている。冷蔵用ファン(103) は、冷蔵用熱交換器(101) へ冷蔵庫の庫内空気を送るためのものである。冷蔵用温度センサ(104) は、冷蔵用熱交換器(101) へ送られる庫内空気の温度を検出するためのものである。
【0063】
上記冷蔵ユニット(14)に収納される冷蔵回路(100) には、温度センサが設けられている。具体的に、冷蔵用熱交換器(101) には、その伝熱管温度を検出するための冷蔵用熱交換器温度センサ(105) が設けられている。冷蔵回路(100) における冷蔵用熱交換器(101) の下端近傍には、冷蔵回路(100) を流れるガス冷媒温度を検出するための冷蔵用ガス側温度センサ(106) が設けられている。
【0064】
上記カスケードユニット(15)に収納される高温側カスケード回路(110) には、カスケード流出側温度センサ(113) が設けられている。このカスケード流出側温度センサ(113) は、カスケード熱交換器(111) の1次側から流出する高温側冷媒の温度を検出するためものである。
【0065】
上記冷凍ユニット(16)には、冷凍用ファン(133) と冷凍用温度センサ(134) とが設けられている。冷凍用ファン(133) は、冷凍用熱交換器(131) へ冷凍庫の庫内空気を送るためのものである。冷凍用温度センサ(134) は、冷凍用熱交換器(131) へ送られる庫内空気の温度を検出するためのものである。
【0066】
上記冷凍ユニット(16)に収納される冷凍回路(130) には、温度センサが設けられている。具体的に、冷凍用熱交換器(131) には、その伝熱管温度を検出するための冷凍用熱交換器温度センサ(135) が設けられている。冷凍回路(130) における冷凍用熱交換器(131) の下端近傍には、冷凍回路(130) を流れるガス冷媒温度を検出するための冷凍用ガス側温度センサ(136) が設けられている。
【0067】
上記コントローラ(200) は、上記のセンサ類からの信号やリモコン等からの指令信号を受けて冷凍装置(10)の運転制御を行うものである。具体的に、コントローラ(200) は、室外膨張弁(34)及び室内膨張弁の開度調節や、四路切換弁(31)の切換、更にはガス抜き電磁弁(65)、油戻し電磁弁(53)、及び均油電磁弁(55)の開閉操作を行う。また、コントローラ(200) は、圧縮機ユニット(40)の容量制御も行う。
【0068】
さらに、上記コントローラ(200) は、本実施形態の特徴として、上記冷凍装置(10)を設置したときなどに行う冷媒の充填時に、圧縮機(41,42) への液バックを防止する制御を行う。
【0069】
−運転動作−
上記冷凍装置(10)の運転時には、高温側冷媒回路(20)と低温側冷媒回路(25)のそれぞれで冷媒が相変化しつつ循環し、蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。また、冷凍装置(10)は、第1室内ユニット(12)で室内空気を冷却する冷房運転と、第1室内ユニット(12)で室内空気を加熱する暖房運転とを切り換えて行う。
【0070】
《冷房運転》
冷房運転時において、高温側冷媒回路(20)では、室外熱交換器(32)を凝縮器とし、第1室内熱交換器(81)、第2室内熱交換器(91)、冷蔵用熱交換器(101) 、及びカスケード熱交換器(111) を蒸発器として冷凍サイクルが行われる。一方、低温側冷媒回路(25)では、カスケード熱交換器(111)を凝縮器とし、冷凍用熱交換器(131) を蒸発器として冷凍サイクルが行われる。
【0071】
この冷房運転時には、四路切換弁(31)が図1に実線で示す状態に切り換えられる。また、第1室内膨張弁(82)、第2室内膨張弁(92)、冷蔵用膨張弁(102) 、カスケード膨張弁(112) 、及び冷凍用膨張弁(132) が所定開度とされ、室外膨張弁(34)が全閉とされる。また、油戻し電磁弁(53)、均油電磁弁(55)、ガス抜き電磁弁(65)、及び液供給電磁弁(69)は、通常は閉鎖状態に保持されているが、必要に応じて適宜開閉されることもある。
【0072】
先ず、高温側冷媒回路(20)における動作を説明する。圧縮機ユニット(40)の圧縮機(41,42) を運転すると、これら圧縮機(41,42) で圧縮された高温側冷媒が吐出管(44)へ吐出される。この高温側冷媒は、四路切換弁(31)を通って室外熱交換器(32)へ流入する。室外熱交換器(32)では、高温側冷媒が室外空気へ放熱して凝縮する。室外熱交換器(32)で凝縮した高温側冷媒は、流入管(60)の第1分岐管(60a) へ流入し、第1流入逆止弁(61a) を通過してレシーバ(33)へ流入する。レシーバ(33)の高温側冷媒は、流出管(62)へ流れ込む。その後、高温側冷媒は、二手に分流され、一方が流出逆止弁(63)を通って第1液側閉鎖弁(35)へ流れ、他方が第2液側閉鎖弁(37)へ流れる。
【0073】
第1液側閉鎖弁(35)を通過した高温側冷媒は、第1液側連絡管(21)を通って第1室内回路(80)へ流入する。第1室内回路(80)では、流入した高温側冷媒が第1室内膨張弁(82)で減圧された後に第1室内熱交換器(81)へ流入する。第1室内熱交換器(81)では、高温側冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。つまり、第1室内熱交換器(81)では、室内空気が冷却される。第1室内熱交換器(81)で蒸発した高温側冷媒は、第1ガス側連絡管(22)を流れ、第1ガス側閉鎖弁(36)を通過して室外回路(30)へ流入する。その後、この高温側冷媒は、四路切換弁(31)を通過して吸入管(43)へ流入する。
【0074】
第2液側閉鎖弁(37)を通過した高温側冷媒は、第2液側連絡管(23)へ流入する。この高温側冷媒は、その後に三つに分流されて、第2室内回路(90)、冷蔵回路(100) 、又は高温側カスケード回路(110) へと流れる。
【0075】
第2室内回路(90)へ流入した高温側冷媒は、第2室内膨張弁(92)で減圧された後に第2室内熱交換器(91)へ流入する。第2室内熱交換器(91)では、高温側冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。つまり、第2室内熱交換器(91)では、室内空気が冷却される。
【0076】
冷蔵回路(100) へ流入した高温側冷媒は、冷蔵用膨張弁(102) で減圧された後に冷蔵用熱交換器(101) へ流入する。冷蔵用熱交換器(101) では、高温側冷媒が冷蔵庫の庫内空気から吸熱して蒸発する。つまり、冷蔵用熱交換器(101) では、冷蔵庫の庫内空気が冷却される。
【0077】
高温側カスケード回路(110) へ流入した高温側冷媒は、カスケード膨張弁(112) で減圧された後にカスケード熱交換器(111) へ流入する。カスケード熱交換器(111) では、1次側を流れる高温側冷媒が2次側を流れる低温側冷媒から吸熱して蒸発する。
【0078】
第2室内熱交換器(91)、冷蔵回路(100) 、又はカスケード熱交換器(111) において蒸発した高温側冷媒は、それぞれ第2ガス側連絡管(24)へ流入して合流し、その後に第2ガス側閉鎖弁(38)を通過して吸入管(43)へ流入する。吸入管(43)では、第1ガス側連絡管(22)を通じて送り込まれた高温側冷媒と、第2ガス側連絡管(24)を通じて送り込まれた高温側冷媒とが合流する。吸入管(43)を流れる高温側冷媒は、圧縮機ユニット(40)の圧縮機(41,42) に吸入される。これら圧縮機(41,42) は、吸入した高温側冷媒を圧縮して再び吐出する。高温側冷媒回路(20)では、このような高温側冷媒の循環が繰り返される。
【0079】
次に、低温側冷媒回路(25)の動作を説明する。低温側圧縮機(121) を運転すると、圧縮された低温側冷媒が低温側圧縮機(121) から吐出される。この低温側冷媒は、吐出側逆止弁(122) を通過してカスケード熱交換器(111) の2次側へ流入する。カスケード熱交換器(111) では、2次側の低温側冷媒が1次側の高温側冷媒へ放熱して凝縮する。カスケード熱交換器(111) で凝縮した低温側冷媒は、レシーバ(123) へ流入する。その後、低温側冷媒は、レシーバ(123) から流出し、第3液側連絡管(26)を通って冷凍回路(130) へ流入する。
【0080】
冷凍回路(130) では、流入した低温側冷媒が冷凍用膨張弁(132) で減圧された後に冷凍用熱交換器(131) へ流入する。冷凍用熱交換器(131) では、低温側冷媒が冷凍庫の庫内空気から吸熱して蒸発する。つまり、冷凍用熱交換器(131) では、冷凍庫の庫内空気が冷却される。冷凍用熱交換器(131) で蒸発した低温側冷媒は、第3ガス側連絡管(27)を通って低温側カスケード回路(120) へ流入する。その後、低温側冷媒は、低温側圧縮機(121) に吸入される。低温側圧縮機(121) は、吸入した低温側冷媒を圧縮して再び吐出する。低温側冷媒回路(25)では、このような低温側冷媒の循環が繰り返される。
【0081】
《暖房運転》
暖房運転時において、高温側冷媒回路(20)では、第1室内熱交換器(81)を凝縮器とし、室外熱交換器(32)、第2室内熱交換器(91)、冷蔵用熱交換器(101) 、及びカスケード熱交換器(111) を蒸発器として冷凍サイクルが行われる。一方、低温側冷媒回路(25)では、カスケード熱交換器(111) を凝縮器とし、冷凍用熱交換器(131) を蒸発器として冷凍サイクルが行われる。この低温側冷媒回路(25)の動作は、冷房運転時と同様である。
【0082】
この暖房運転時には、四路切換弁(31)が図1に破線で示す状態に切り換えられる。また、第1室内膨張弁(82)、第2室内膨張弁(92)、冷蔵用膨張弁(102) 、カスケード膨張弁(112) 、冷凍用膨張弁(132) 、及び室外膨張弁(34)が所定開度とされる。また、油戻し電磁弁(53)、均油電磁弁(55)、ガス抜き電磁弁(65)、及び液供給電磁弁(69)は、通常は閉鎖状態に保持されているが、必要に応じて適宜開閉される。
【0083】
圧縮機ユニット(40)の圧縮機(41,42) を運転すると、圧縮された高温側冷媒が圧縮機(41,42) から吐出管(44)へ吐出される。吐出された高温側冷媒は、四路切換弁(31)を通過し、第1ガス側連絡管(22)を通って第1室内回路(80)へ流入する。第1室内回路(80)へ流入した高温側冷媒は、第1室内熱交換器(81)で室内空気に放熱して凝縮する。第1室内熱交換器(81)では、高温側冷媒の放熱により室内空気が加熱される。
【0084】
第1室内熱交換器(81)で凝縮した高温側冷媒は、第1室内膨張弁(82)を通過して第1液側連絡管(21)を流れる。第1液側連絡管(21)の高温側冷媒は、第1液側閉鎖弁(35)を通過し、流入管(60)の第2分岐管(60b) へ流入する。この高温側冷媒は、第2流入逆止弁(61b) を通過してレシーバ(33)へ流入する。レシーバ(33)の高温側冷媒は、レシーバ(33)から流出管(62)へ流れ込む。その後、高温側冷媒は二手に分流され、一方が流出管(62)の第1分岐管(62a) へ流入し、他方が流出管(62)の第2分岐管(62b) へ流入する。
【0085】
流出管(62)の第1分岐管(62a) へ流入した高温側冷媒は、室外膨張弁(34)で減圧された後に室外熱交換器(32)へ流入する。室外熱交換器(32)では、高温側冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。蒸発した高温側冷媒は、四路切換弁(31)を通過して吸入管(43)へ流入する。
【0086】
流出管(62)の第2分岐管(62b) へ流入した高温側冷媒は、冷房運転時と同様に流れる。つまり、高温側冷媒は、レシーバ(33)から流出して第2液側連絡管(23)を流れ、分流されて第2室内回路(90)、冷蔵回路(100) 、又は高温側カスケード回路(110) へ送られる。第2室内回路(90)へ流入した高温側冷媒は、第2室内熱交換器(91)で室内空気から吸熱して蒸発する。冷蔵回路(100) へ流入した高温側冷媒は、冷蔵用熱交換器(101) で庫内空気から吸熱して蒸発する。高温側カスケード回路(110) へ流入した高温側冷媒は、カスケード熱交換器(111) で低温側冷媒から吸熱して蒸発する。第2室内熱交換器(91)、冷蔵用熱交換器(101) 、又はカスケード熱交換器(111) で蒸発した高温側冷媒は、第2ガス側連絡管(24)において合流し、第2ガス側閉鎖弁(38)を通過して吸入管(43)へ流入する。
【0087】
吸入管(43)では、室外熱交換器(32)で蒸発した高温側冷媒と、第2室内熱交換器(91)、冷蔵用熱交換器(101) 、又はカスケード熱交換器(111) で蒸発した高温側冷媒とが合流する。合流した高温側冷媒は、圧縮機ユニット(40)の圧縮機(41,42) に吸入される。これら圧縮機(41,42) は、吸入した高温側冷媒を圧縮して再び吐出する。高温側冷媒回路(20)では、このような高温側冷媒の循環が繰り返される。
【0088】
このように、暖房運転時には、室外熱交換器(32)で室外空気から高温側冷媒が吸熱した熱だけでなく、第2室内熱交換器(91)、冷蔵用熱交換器(101) 、又はカスケード熱交換器(111) で室内空気や庫内空気から高温側冷媒が吸熱した熱をも利用して、第1室内熱交換器(81)で室内空気の加熱が行われる。
【0089】
ここで、暖房運転時には、室外熱交換器(32)、第2室内熱交換器(91)、冷蔵用熱交換器(101) 、及びカスケード熱交換器(111) での高温側冷媒の吸熱量が、第1室内熱交換器(81)での高温側冷媒の放熱量を上回る場合もあり得る。このような場合には、室外膨張弁(34)を全閉とし、室外熱交換器(32)へ向かう高温側冷媒の流れを遮断する。つまり、第2室内熱交換器(91)、冷蔵用熱交換器(101) 、及びカスケード熱交換器(111) を蒸発器として用い、高温側冷媒の吸熱量を削減する。
【0090】
《冷媒の充填》
次に、この冷凍装置(10)を設置したときなどに高温側冷媒回路(20)に冷媒を充填する動作について説明する。
【0091】
本実施形態では、第2液側閉鎖弁(37)に冷媒充填用のサービスポート(冷媒充填弁)が設けられている。冷媒充填時には、高温側冷媒回路(20)を予め真空状態にしておき、上記サービスポートに冷媒ボンベ(図示せず)を接続する。そして、冷媒充填弁を開くことによって、冷媒ボンベ内と冷媒回路(20)内の圧力差により、冷媒ボンベ内の冷媒を冷媒回路(20)に流入させる。
【0092】
冷媒回路(20)内に冷媒が充填されるにつれ、冷媒回路(20)内の冷媒の圧力が上昇して、冷媒ボンベ内と冷媒回路(20)内との圧力差が徐々に小さくなるため、冷媒の充填速度が減少していく。そこで、次に圧縮機を運転して、例えば冷房運転の設定(このとき使用する蒸発器は適宜選択すればよい)で冷凍サイクルを行いながら冷媒を追加充填する。このとき、冷媒は余剰分がレシーバ(33)に貯留されながら冷媒回路(20)内を循環するが、レシーバ(33)の圧力が高くなると冷媒の充填速度が低下するため、ガス抜き電磁弁(65)を所定のタイミングで開閉して、レシーバ(33)内のガス冷媒をガス抜き管(64)から圧縮機(41,42) に抜く操作が行われる。このようにして所定量の冷媒が充填されると、充填運転を停止する。なお、冷媒の充填量は、利用側ユニット(12,13,14,15) の個数や、第1及び第2液側連絡管(21,23) と第1及び第2ガス側連絡管(22,24) の配管長などに応じて予め設定されている。
【0093】
一方、配管長などに合わせて冷媒充填量を設定しても、冷媒の充填量を必ず設定通りの適正値にすることは現実的には困難であり、設定ミスなどによって冷媒を過充填するおそれがある。そして、冷媒が過充填されると、レシーバ(33)のガス抜きのためにガス抜き電磁弁(65)を開放したときに圧縮機(41,42) への液バックが生じてしまい、液圧縮により圧縮機(41,42) が損傷するおそれもある。
【0094】
このため、本実施形態では、冷媒の過充填防止制御を行うようにしている。具体的には、冷媒の追加充填時にガス抜き電磁弁(65)を開閉しているときに、図3のフローチャートに従って、吸入冷媒の過熱度を判断し、不具合を回避するようにしている。
【0095】
このフローチャートにおいて、ステップST1では、吸入冷媒の過熱度(SH)が例えば3deg 程度の所定値よりも低い状態が30秒(所定時間)継続しているかどうかを判別する。この条件が満たされていると、ステップST2へ進んでガス抜き電磁弁(65)を閉じ、過熱度の小さな冷媒が流れないようにすることで圧縮機(41,42) への液バックを確実に防止する。なお、吸入冷媒の過熱度は、低圧圧力センサ(74)によって検出された圧縮機(41,42) の吸入冷媒圧力と、ガス抜き管温度センサ(78)で検出された吸入冷媒の実測温度とから算出される。
【0096】
一方、ステップST1の判別結果が「No」であると、吸入冷媒はガス冷媒であると判断できるため、ガス抜き電磁弁(65)は操作せず、ステップST3へ進む。また、ステップST2を実行した後もステップST3へ進む。このステップST3では、ガス抜き電磁弁(65)が閉じている状態が30秒(所定時間)継続していて、かつ吸入冷媒の過熱度が例えば10deg 程度の所定値よりも大きいかどうかが判別される。この条件が満たされていると、レシーバ(33)内の圧力が上昇して冷媒充填の抵抗になると考えられることと、この状態で電磁弁(65)を開いてもガス抜き管(64)からすぐに液バックが生じるおそれがないと考えられることから、ステップST4でガス抜き電磁弁(65)を開放してステップST5へ進む。また、ステップST3の判別結果が「No」のときは電磁弁(65)は操作せず、ステップST5へ進む。
【0097】
ステップST5へ進んだときは、吸入冷媒の過熱度が小さいためにガス抜き電磁弁(65)を閉じてから30秒が経過していない状態を含んでいる。そして、ステップST5では、この状態のときに圧縮機(41,42) を停止するかどうか判断する。このため、ステップST5では、吸入冷媒の過熱度が0deg よりも小さく、膨張弁(82,92,102,112) が所定開度よりも閉じているかどうかが判別される。判別結果が「Yes」であれば、蒸発器(81,91,101,111) の冷媒流量が少ないにも拘わらず、圧縮機(41,42) に液冷媒が戻るような状態である。したがって、この場合にはステップST6へ進んで、圧縮機(41,42) を停止する。また、ステップST5の判別結果が「No」であれば液バックは生じていないため、圧縮機は停止せず、ステップST1へ戻って動作を継続する。
【0098】
以上、このフローチャートの動作を要約すると、ステップST1及びステップST2において、吸入冷媒の過熱度が小さいときにはガス抜き電磁弁(65)を閉じる一方、ステップST3及びステップST4において、該電磁弁(65)が閉じている状態が長く続くのを避ける動作を行う。そして、ステップST5,6においては、ステップST2でガス抜き電磁弁(65)を閉じてから、さらに過熱度が小さいなどの条件が満たされていると、圧縮機(41,42) を停止する一方、それ以外の場合はステップST1以降の動作を繰り返す。つまり、ステップST1〜ステップST5のループでガス抜き電磁弁(65)を開閉する際に、該電磁弁(65)を閉じてから30秒が経過しなくても過熱度がゼロ以下だと圧縮機(41,42) を停止し、それ以外は運転を継続するようにしている。
【0099】
以上のように、本実施形態では、吸入冷媒の過熱度に応じてガス抜き電磁弁(65)を開閉することで冷媒の充填を促進しながら、同時に吸入冷媒の過熱度を利用して冷媒の過充填を判別し、圧縮機(41,42) の運転を制御している。
【0100】
−実施形態の効果−
このように、本実施形態によれば、冷媒充填時にレシーバ(33)のガスを抜くことで充填時間が長くなるのを防止しながら、圧縮機(41,42) への液バックも阻止している。したがって、配管長などの条件に拘わらず、人為ミスによる冷媒回路(20)への冷媒の過充填が確実に防止され、液圧縮による圧縮機(41,42) の損傷を未然に防止できる。
【0101】
【発明のその他の実施の形態】
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0102】
例えば、上記実施形態は、冷媒の充填時に液バックを防止することで冷媒回路への冷媒の過充填を防止するようにした例であるが、レシーバ(33)のガスを抜きながら吸入冷媒の過熱度に基づいて圧縮機(41,42) への液バックを防止する制御は、デフロスト運転時などにも行うことができる。
【0103】
また、上記実施形態は、利用側ユニットとして空調機の室内ユニットと冷蔵庫や冷凍庫を並列に接続したシステムにも本発明を適用した例であるが、本発明は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷凍装置であれば、空調機のみのシステムなどであっても適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路図である。
【図2】 図1の冷凍装置の低温側冷媒回路を示す図である。
【図3】 冷媒充填時の液バック防止制御を示すフローチャートである。
【図4】 従来の空調機の冷媒回路図である。
【符号の説明】
(10) 冷凍装置
(11) 室外ユニット
(12,13) 室内ユニット
(14) 冷蔵ユニット
(15) カスケードユニット
(16) 冷凍ユニット
(20) 高温側冷媒回路(冷媒回路)
(32) 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
(33) レシーバ
(34) 室外膨張弁(膨張機構)
(41) 第1圧縮機(圧縮機)
(42) 第2圧縮機(圧縮機)
(43) 吸入側ガス配管
(64) ガス抜き管(ガス抜き通路)
(65) 開閉弁
(78) ガス抜き管温度センサ(温度検出手段)
(101) 冷蔵用熱交換器(利用側熱交換器)
(200) コントローラ(制御手段)
Claims (4)
- 圧縮機(41,42) と熱源側熱交換器(32)とレシーバ(33)と膨張機構(34,82,92,102,112)と利用側熱交換器(81,91,101,111) とが順に接続されてなる冷媒回路(20)を備えた冷凍装置であって、
上記レシーバ(33)と圧縮機(41,42) の吸入側ガス配管(43)とがガス抜き通路(64)を介して接続され、
該ガス抜き通路(64)に、開閉弁(65)と温度検出手段(78)とが設けられ、
圧縮機(41,42) の吸入冷媒圧力と、ガス抜き通路(64)の開閉弁(65)を開放したときに該ガス抜き通路(64)を流れる冷媒の温度とから、吸入冷媒の過熱度を判別し、過熱度が所定値よりも小さいと上記開閉弁(65)を閉鎖する制御手段(200) を備えている冷凍装置。 - 上記制御手段(200) は、上記開閉弁(65)の開放後、該開閉弁(65)が所定時間閉鎖されていると、該開閉弁(65)を開放するように構成されている請求項1記載の冷凍装置。
- 上記制御手段(200) は、吸入冷媒の過熱度(SH)がSH<0であると、圧縮機(41,42) を停止するように構成されている請求項1または2記載の冷凍装置。
- 上記制御手段(200) は、冷媒回路(20)への冷媒の充填時に、吸入冷媒の過熱度に基づく制御を行うように構成されている請求項1,2または3記載の冷凍装置。
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