JP4451744B2 - 両軸受リールのドラグ調整装置 - Google Patents

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本発明は、調整装置、特に、両軸受リールのリール本体に対して回転自在なスプールを制動するレバードラグ機構のドラグ力を調整する両軸受リールのドラグ調整装置に関する。
両軸受リールには、スプールの糸繰り出し方向の回転を制動するドラグ機構が装着されている。ドラグ機構のうちレバードラグ機構は、操作性やドラグ調整の正確性がスタードラグ機構より優れているため、大型の両軸受リールに使用されている。
この種のレバーラグ機構のドラグ力を調整するドラグ調整装置は、従来、リール本体に揺動自在に装着されたドラグ調整レバーと、ドラグ調整レバーの揺動によりスプール軸を軸方向に移動させる移動機構と、ドラグ操作レバーの揺動に応じて発音してクリック感を付与する発音機構とを備えている(たとえば、特許文献1参照)。
ドラグ調整レバーは、スプールが自由回転可能なドラグ力が作用しないフリー位置からドラグ力が最大となる最大位置まで揺動自在にリール本体に装着されている。発音機構は、ドラグ操作レバーの揺動範囲の全域で発音するものであり、リール本体に装着された係止円板と、ドラグ調整レバーに設けられたボールとを有している。係止円板には、ボールが衝突する発音孔が形成されており、ドラグ調整レバーを操作すると、ボールが発音孔に衝突して発音する。
一方、このようなレバードラグ機構を有する両軸受リールでは、ドラグ調整レバーのフリー位置と最大位置との間には、通常は釣り糸の引っ張り強度の1/3程度を目安に設定されるストライク位置(中間位置の一例)が設定されているものも知られている。このストライク位置にドラグ調整レバーを位置決めするために、中間位置決め機構が設けられている。
中間位置決め機構は、フリー位置と最大位置との間のストライク位置でリール本体に進退自在に装着された位置決め部材、及び位置決め部材を進出方向に付勢するばね部材を有している。中間位置決め機構は、ドラグ調整レバーをフリー位置からストライク位置に向けて揺動操作したとき位置決め部材がドラグ調整レバーに接触してドラグ調整レバーをストライク位置で位置決め可能であるとともに、ドラグ調整レバーを操作する手指で位置決め部材を退入操作可能である。この位置決め部材を押圧操作する際には、ドラグ調整レバーを操作する手指の一部をドラグ調整レバーから離してその離した手指で位置決め部材を押圧して退入させる必要がある。このため、ドラグ調整レバーに作用する抵抗が同じであっても操作力が重くなったように感じられる
実開昭60−72172号公報
前記従来の構成では、一般に、ストライク位置と最大位置との間にドラグ調整レバーを操作することはまれである。しかし、発音機構がドラグ調整範囲の全域で発音するように構成されているので、発音やクリック感を与えるために抵抗が生じる。このような抵抗が生じると、特に、位置決め部材を押圧操作するときに手指の一部が離れるため、発音機構により生じる抵抗により操作力がさらに重くなり、それがレバー操作の妨げとなってドラグ調整レバーを最大位置に向けて操作しにくくなる。
本発明の課題は、レバードラグ機構のドラグ調整装置において、中間位置決め機構の押圧操作を行うときにレバー操作を妨げにくくかつ発音やクリック感を得ることができるようにすることにある。
発明1に係る両軸受リールのドラグ調整装置は、両軸受リールのリール本体に対して回転自在なスプールを制動するレバードラグ機構のドラグ力を調整する装置であって、ドラグ調整レバーと、中間位置決め機構と、ドラグ調整発音機構とを備えている。ドラグ調整レバーは、スプールが自由回転可能なドラグフリー状態に対応したフリー位置とレバードラグ機構の最大ドラグ状態に対応した最大位置との間でリール本体にスプールのスプール軸回りに揺動自在に装着されたレバーである。中間位置決め機構は、フリー位置と最大位置との間の中間位置でリール本体に進退自在に装着された位置決め部材、及び位置決め部材を進出方向に付勢するばね部材を有し、ドラグ調整レバーをフリー位置から中間位置に向けて揺動操作したとき位置決め部材がドラグ調整レバーに接触してドラグ調整レバーを中間位置で位置決め可能であるとともに、ドラグ調整レバーを操作する手指で位置決め部材を退入操作可能な機構である。ドラグ調整発音機構は、位置決め部材を退入操作可能な領域を除いてフリー位置から最大位置にかけて揺動方向に間隔を隔てかつドラグ調整レバーと対向してリール本体に配置された複数の音出し凹部、音出し凹部と対向可能にドラグ調整レバーに進退自在に装着された音出しピン、及び音出しピンを音出し凹部に向けて付勢するばね部材を有し、ドラグ調整レバーの揺動に応じて発音する機構である。
このドラグ調整装置では、ドラグ調整レバーを揺動させると、中間位置決め機構により中間位置で位置決めされる。中間位置から最大位置までドラグ調整レバーを操作する場合、位置決め部材による位置決めを解除する。位置決めを解除するには、ドラグ調整レバーを操作する手指で位置決め部材を押圧しつつドラグ調整レバーを最大位置に向けて操作する。この揺動操作時に、ドラグ調整発音機構において、位置決め部材を退入操作可能な領域を除いてフリー位置から最大位置にかけて配置された音出し凹部に音出しピンが繰り返して衝突して振動し発音する。したがって、音出し凹部が配置されていない位置決め部材を退入操作可能な領域では発音しない。ここでは、フリー位置と最大位置との間の領域のうち位置決め部材を退入操作可能な領域では発音せず、その他の領域で発音するので、位置決め部材を退入操作可能な領域では、音出しピンが音出し凹部に衝突することによる抵抗が生じなくなる。このため、位置決め部材を押圧操作しても発音機構による抵抗がない分だけ操作力が重くならずレバー操作を妨げにくい。しかも、位置決め部材を退入操作可能な領域以外では発音やクリック感を得ることできる。
発明2に係る両軸受リールのドラグ調整装置は、発明1に記載の装置において、位置決め部材は、最大位置から前記フリー位置にむけてドラグ調整レバーを操作したときドラグ調整レバーにより押圧されて退入する。この場合には、フリー位置から最大位置に向けてドラグ調整レバーを操作したときには、中間位置で位置決めされ、位置決め部材を手で押圧して最大位置に揺動させた後、最大位置からフリー位置に向けて操作する際には、中間位置に戻っても位置決め部材が退入してそのままフリー位置に戻すことができる。このため、最大位置から中間位置を超えた位置に素早く操作することができる。
発明3に係る両軸受リールのドラグ調整装置は、発明1又は2に記載の装置において、リール本体は、筒状のリールボディと、リールボディの一端を覆う第1側板と、リールボディの他端を覆いドラグ調整レバーが揺動自在に装着される第2側板と、第2側板に径方向外方に円弧状に突出して取り付けられ突出部分でドラグ調整レバーを案内する板状のレバーガイドとを有し、音出し凹部は、レバーガイドに揺動方向に間隔を隔てて形成された貫通孔である。この場合には、最もドラグ調整レバーに近いレバーガイドに音出し凹部が貫通孔で設けられているので、音出し凹部の形成が容易であるとともに、レバーガイドが円弧状に突出する板状部材であるので、発する音の歯切れがよくなる。
発明4に係る両軸受リールのドラグ調整装置は、発明1から3のいずれかに記載の装置において、ドラグ調整レバーの揺動によりスプールを前記スプールの回転軸に対して軸方向に相対移動させるための移動機構をさらに備える。この場合には、スプールの回転軸の移動によりドラグ力を調整できる。
本発明によれば、フリー位置と最大位置との間の領域のうち位置決め部材を退入操作可能な領域では発音せず、その他の領域で発音するので、位置決め部材を退入操作可能な領域では、音出しピンが音出し凹部に衝突することによる抵抗が生じなくなる。このため、位置決め部材を押圧操作しても発音機構による抵抗がない分だけ操作力が重くならずレバー操作を妨げることない。しかも、位置決め部材を退入操作可能な領域以外では発音やクリック感を得ることできる。
本発明の一実施形態を採用した両軸受リールは、図1及び図2に示すように、トローリングに用いられるレバードラグ型の大型のリールである。両軸受リールは、筒状のリール本体1と、リール本体1の中心部に回転自在に装着されたスプール軸2と、スプール軸2に回転自在かつ軸方向移動不能に支持されたスプール3と、リール本体1の側方に配置されたハンドル4とを備えている。また、両軸受リールは、ハンドル4の回転をスプール3に伝達する回転伝達機構6と、スプール3の糸繰り出し方向の回転を制動するレバードラグ機構7と、レバードラグ機構7のドラグ力を調整するドラグ調整機構8と、スプール3の糸繰り出し方向の回転を規制する逆転防止機構9とをリール本体1の内部に備えている。
リール本体1は、金属製の左右1対の皿状の第1側板10及び第2側板11と、第1側板10及び第2側板11により両端が覆われるリールボディ12とを有している。リールボディ12は、第1側板10及び第2側板11が両端に印籠結合により同芯に結合され、複数本の固定ねじ12aにより固定された金属製の孔あき筒状の部材である。また、リール本体1は、第2側板11に装着された軸受ブロック15と、軸受ブロック15に固定されたレバーガイド16とを有している。
第1側板10及び第2側板11は、その略中心部で回動自在にスプール軸2の両端を支持する。ハンドル4側の第2側板11には、図2及び図3に示すように、スプール軸2を支持するために軸方向外方に突出するボス部11aが設けられており、ボス部11aの周囲には軸受ブロック15がねじ止めされている。
軸受ブロック15は、図3に示すように、ハンドル4のハンドル軸5を装着するための合成樹脂製の部材である。軸受ブロック15は、大径部15aと大径15aから軸方向外方に突出する小径部15bとを有する厚肉円板状の部材である。軸受ブロック15の中心には、ボス部11aに装着される第1貫通孔15cが形成され、その径方向外方には、ハンドル軸(後述)が装着される第2貫通孔15dが形成されている。また、小径部15bには、後述するドラグ調整レバー45の揺動範囲を規制するためのレバー切欠き部15eが形成されている。大径部15aの側面から外周面にかけてドラグ調整レバー45を位置決めするための位置決め用切欠き15f及び制動解除側で抵抗を付与するための抵抗付与用切欠き15gが周方向に間隔を隔てて形成されている。軸受ブロック15の先端には装飾用の金属製のカバー円板17が装着されている。
レバーガイド16は、ドラグ調整レバー45を案内する円板状の金属製の部材であり、軸受ブロック15の大径部15aの側面にねじ止めされている。レバーガイド16の外周部には、径方向に内方に円弧状に凹んで形成された第1及び第2切欠き16a,16bが形成されている。この第1切欠き部16aは、後述するドラグ調整レバー45の位置決め機構のためものであり、第2切欠き部16bは、後述するスプール発音機構の操作レバー37を収納するためのものである。
図1及び図2に示すように、リールボディ12と第1側板10及び第2側板11との間の上部にはリールハーネスに装着するためのハーネスラグ13が間隔を隔てて装着されている。リールボディ12の下部にはリールを釣竿に装着するための竿取付部14が設けられている。
スプール軸2は、図2に示すように、両端に配置された左右1対の軸受31a、31bによりリール本体1の第1側板10及び第2側板11に回転自在に支持されている。またその内側で軸方向に間隔を隔ててスプール3の両端に配置された2つの軸受32a、32bによりスプール3を回転自在に支持する。スプール軸2の右端の軸受31bの外輪の右側にはレバードラグ機構7の後述する移動機構の構成部品が当接している。また内輪の左側には回転伝達機構6の後述する第3ギアが当接している。スプール軸2の左端の軸受31aの内輪の右側には逆転防止機構9が当接している。また外輪の右端には、第1側板10が当接している。スプール3を支持する右側の軸受32bの外輪の左側には熱感応油圧ドラグ機構33を介してスプール3が当接している。また内輪の右側には図示しないワッシャを介して皿ばね34が当接している。この皿ばね34は、後述するドラグ調整レバー45の揺動に対してドラグ力を急激に上昇させることなく広範囲でドラグ力を調整可能にするために設けられている。スプール3を支持する左側の軸受32aの内輪の左側にはレバードラグ機構7の後述する第2ディスク板が当接している。外輪の右側はスプール3に当接している。
スプール3は、糸巻胴部3aと糸巻胴部3aの両端に一体形成されたフランジ部3bとを有している。右側のフランジ部3bの端面には、ドラグ作動時に音出しするためスプール発音機構38が設けられている。スプール発音機構38は、図5に示すように、スプール3のフランジ部3bに装着された音出しリング35と、音出しリング35に衝突する音出しピン36とを有している。音出しリング35は、周方向に多数の音出し孔35aを有している。音出しピン36は、音出しリング35の音出し孔35aには対向して第2側板11に取り付けられている。音出しピン36は突出側に付勢されている。また、この音出しピン36は、操作レバー37(図4参照)により進出位置と退入位置とに移動自在であり、仕掛けの投入時を除いて通常は、操作レバー37により進出位置に配置される。このため、通常はスプール3が回転するとクリック音を発する。
ハンドル4は、図2に示すように、スプール軸2の下方にスプール軸2と平行に配置された筒状のハンドル軸5の突出端に固定されている。ハンドル軸5は、ボス部11aの下方に軸方向に間隔を隔てて配置された2つの軸受33a、33bによりリール本体1に回転自在に支持されている。軸受33a、33bは、ボス部11aの下方で軸受ブロック15にはめ込まれた筒状部材18の内周面の両端に装着されている。ハンドル軸5の先端には、図5に示すように、径方向に貫通するスリット5aが形成されており、先端内面には雌ねじ5dが形成されている。
回転伝達機構6は、高低二速に切換可能な変速機構を備えている。回転伝達機構6は、図2及び図5に示すように、ハンドル4のハンドル軸5に回転自在に支持された高速巻き取り用の第1ギア19a及び低速巻き取り用の第2ギア19bと、第1ギア19a及び第2ギア19bにそれぞれ噛み合う状態でスプール軸2に回転不能に装着された第3ギア19c及び第4ギア19dと、第1ギア19a及び第2ギア19bのいずれか一方とハンドル軸5とを結合し、回転を伝達する係合片20と、係合片20の両側で係合片20を位置決めする2つの圧縮ばね21a、21bと、係合片20の位置を設定する操作軸22とを有している。
係合片20は、ハンドル軸5のスリット5a内に回転不能に配置されている。係合片20の中心部には突起部20aが設けられている。突起部20aは、圧縮ばね21aを受けるフランジ状のばね受け24の内周側に配置される。ばね受け24は、ハンドル軸5の先端にねじ止めされている。
操作軸22は、ハンドル軸5内部にハンドル軸5を貫通して外部に突出している。操作軸22は、ハンドル軸5の突出端にねじ込まれたガイド部5b及びハンドル軸5の中間部内周面に形成されたガイド部5cにより軸方向に移動自在に支持されている。操作軸22の外部への突出端には溝22aが形成されている。この溝22aに係合する、スライド型のストッパ23がハンドル4に設けられている。また、操作軸22の逆側の端部には圧縮ばね21bを受けるばね受け部材22bが装着されている。
このような構成の回転伝達機構6では、操作軸22を図2及び図5の操作軸芯の上側に示すように押し込むと、第2ギア19bに係合片20が配置されハンドル4の回転が第2ギア19bを介して第4ギア19dに伝達されスプール軸2及びスプール3が低速回転する。一方、スライド型のストッパ23をスライドさせて操作軸22を図5の操作軸芯の下側に示すように引き出すと、第1ギア19aに係合片20が配置されハンドル4の回転が第1ギア19aを介して第3ギア19cに伝達されスプール軸2及びスプール3が高速回転する。
レバードラグ機構7は、図2に示すように、スプール3の図2左端に装着された制動ディスク25と、制動ディスク25の両側に配置された1対の摩擦ディスク26、27と、スプール3を介して制動ディスク25を摩擦ディスク27から離反する方向に付勢するコイルばね28(図7参照)とを有している。
制動ディスク25は、図6及び図7に示すように、たとえばステンレス製のワッシャ状の円板部材であり、周方向に間隔を隔てて配置された複数本の取付ピン40により、スプール3の左側のフランジ部3bの端面にスプール3と接離する方向に所定距離移動自在かつスプール3に対して回転不能に装着されている。取付ピン40は、フランジ部3bの端面にねじ込まれるねじ部40aと、ねじ部40aより大径のガイド部40bと、ガイド部40bより大径の頭部40cとを有している。制動ディスク25は、取付ピン40のガイド部40bに軸方向移動自在に装着されており、ガイド部40bの軸方向長さから自身の厚みを引いた所定距離移動自在である。この取付ピン40が制動ディスク25の回り止め部材と制限部材とを兼ねている。制動ディスク25は、制動解除状態ではコイルばね28により付勢されて頭部40cに接触する位置に配置されている。なお、図5及び図6では、スプール軸芯より上側に制動状態が下側に制動解除状態が描かれている。
摩擦ディスク26は、制動ディスク25のスプール3と逆側の面に対向して配置されている。摩擦ディスク26の制動ディスク25に対向する面には、たとえばカーボングラファイトや繊維強化樹脂などの耐摩耗素材製のリング状の摩擦板26aがビス等の適宜の固定手段により固定されている。摩擦ディスク26は、中心部に筒状のボス部26bを有しており、このボス部26bにスプール軸2の径方向に沿って貫通してスプール軸2に装着されたピン2aが係止されている。これにより摩擦ディスク26は、スプール軸2に回転不能に装着されており、スプール軸2とともに回転する。また、摩擦ディスク26のボス部26bの図5左端面には逆転防止機構9のラチェットホイール50が当接している。ラチェットホイール50は、ボス部26bの外周面にたとえばセレーションなどの適宜の係止手段により回転不能に装着されている。ラチェットホイール50は、軸受31aの内輪に当接している。また軸受31aの外輪は前述したように第1側板10に当接している。この結果、摩擦ディスク26は、スプール軸方向外方(図6左方)つまり制動ディスク25から離反する方向へ移動不能であるとともに、ラチェットホイール50により糸繰り出し方向の回転が禁止される。
なお、逆転防止機構9は、外周面に鋸歯50aが形成されたラチェットホイール50と、ラチェットホイール50の外周側に配置され先端が鋸歯50aを係止するラチェット爪51とを有する爪式のものである。ラチェット爪51は、第1側板10の内側面に揺動自在に装着されており、引張ばねにより鋸歯50aを係止する側に付勢されている。
摩擦ディスク27は、制動ディスク25のスプール3側の面に対向して配置され、摩擦ディスク26と連動して回転しかつ摩擦ディスク26に対して接離するようにスプール軸方向に移動自在にスプール軸2に装着されている。摩擦ディスク27の制動ディスク25に対向する面には、たとえばカーボングラファイトや繊維強化樹脂等の耐摩耗性素材製のリング状の摩擦板27aがねじ止めされている。摩擦ディスク27は、スプール軸2の径方向に沿って貫通してスプール軸2に装着されたピン2bにより中心でスプール軸2に回転不能に装着されている。また、摩擦ディスク27の図6右端面にはワッシャ30を介して軸受32aの内輪が当接している。この結果、摩擦ディスク27は、軸受32aを介してスプール3により押圧されるとともに、スプール3を押圧する。
摩擦ディスク26の外側は、ドラグカバー41により覆われている。ドラグカバー41は、たとえば放熱性能を考慮したアルミニウム合金製であり、中心に円形の開口を有する皿状のカバー本体41aと、カバー本体41aの外周面に一体形成されたリング状の取付部41bとを有している。カバー本体41aは、内部に摩擦ディスク26、27や制動ディスク25を収納可能な空間を有している。取付部41bは、複数本のビスなどの適宜の固定手段によりスプール3のフランジ部3bの端面に固定されている。このように複数本のビスにより固定すると、全体をスプールにねじ込み式で固定する場合に比べて締め付けトルクの管理が容易であり、組み立てが容易になる。
取付部41bには、スプール側端面からスプール3側に突出する筒状のシール部41cが設けられている。スプール3の左側のフランジ部3bの端面には、環状溝3cが形成されており、この環状溝3cにシール部41cがはめ込まれている。この環状溝3cにシール部41cをはめ込むことで、シール部41cの内周面でスプール3とドラグカバー41との芯出しがなされている。シール部41cの外周面にはOリング42が装着され外周側からの液体の浸入を防止している。
カバー本体41aの内周面にも摩擦ディスク26側に突出するシール部41dが設けられている。シール部41dには、リップ付きのシール部材43が装着されている。このシール部材43のリップの先端は、摩擦ディスク26のボス部26bの外周面に接触している。これにより内周側からの液体の浸入も防止される。これらのOリング42及びシール部材43により、ドラグカバー41とスプール3及びドラグカバー41と摩擦ディスク26とがシールされ、制動ディスク25や摩擦ディスク26、27が配置されるドラグカバー41内が水密に封止される。このようにOリング42と、シール部材43とを組み合わせることで、信頼性の高いドラグ防水構造が得られる。なお、Oリング42の装着を容易にするためにシール部41cにOリングの取付溝を設けてもよい。
ドラグ調整機構8は、図3から図5に示すように、リール本体1にスプール軸2回りに揺動自在に設けられたドラグ調整レバー45と、ドラグ調整レバー45の揺動に応じてスプール3をスプール軸2に対して軸方向に相対移動させる移動機構46と、ドラグ調整レバー45の揺動に応じて発音するドラグ調整発音機構47と、ドラグ調整レバー45をフリー位置と最大位置との間の図4に一点鎖線で示すストライク位置(中間位置の一例)で位置決めする中間位置決め機構52と、ドラグ調整レバー45の揺動をフリー位置で規制するフリー位置規制機構59とを備えている。
ドラグ調整レバー45は、スプール3が自由回転可能なドラグフリー状態に対応した図4に実線で示すフリー位置とドラグ機構の最大ドラグ状態に対応した最大位置との間でリール本体1に揺動自在に装着されている。ドラグ調整レバー45は、軸受ブロック15に形成されたレバー切欠き15eによりフリー位置と最大位置との間で揺動するように揺動範囲が規制されている。ドラグ調整レバー45は、スプール軸2の径方向外方に延びボス部11aに揺動自在に装着されるレバー部45aと、レバー部45aの先端に固定されたつまみ部45bとを有している。レバー部45aの基端部は、移動機構46を構成する第1カム部材60に回転不能に係止されている。つまみ部45bは、図8及び図9に示すように、レバー部45aの先端に形成されたつまみ装着孔45cを先端が貫通するつまみ本体53と、つまみ本体53をレバー部45aに固定するための袋ナット54とを有している。つまみ本体53の先端には、袋ナット54に螺合する雄ねじ部53aがつまみ装着孔45cを貫通して形成されている。また、つまみ本体53の下面には、レバーガイド16が挿入される円弧状のスリット53bが形成され、端面には、ドラグ調整発音機構47を装着するための先端が小径の段付きの装着孔53cがスリット53bに向かって形成されている。さらに、つまみ本体53の前下面には、中間位置決め機構52に係合する位置決め凹部53dが径方向に延びる壁面が形成されるように形成されている。
移動機構46は、ドラグ調整レバー45の図4時計回りの揺動に応じてスプール3及び摩擦ディスク27を押圧して図5左方に移動させる押圧機構48と、摩擦ディスク27を付勢してドラグ調整レバー45の図4反時計回りの移動に応じてスプール3及び摩擦ディスク27を図5右方に移動させるためのリターンばね49とを有している。
リターンばね49は、両摩擦ディスク26、27の間においてスプール軸2の外周側に圧縮状態で装着され、両摩擦ディスク26、27を離反する方向に付勢しかつ摩擦ディスク27及びスプール3を図6右方に付勢する。
押圧機構48は、ボス部11aの内周面に回転自在かつ軸方向移動不能に装着された第1カム部材60と、第1カム部材60の回動により軸方向に移動する第2カム部材61と、第2カム部材61に連動して軸方向に移動する押圧部材62と、押圧部材62による押圧力を調整するための押圧力調整機構65とを備えている。
第1カム部材60は、ドラグ調整レバー45の揺動に連動して回動する大小2段の筒状部材である。第1カム部材60の小径の先端側(図5右側)の外周面には、セレーションなどの適宜の係止手段によりドラグ調整レバー45のレバー部45aの基端が回転不能に係止されている。大径の基端側の端面には傾斜カム60aが形成されている。
第2カム部材61は、筒状の部材であり、ボス部11aの内周面に回転不能かつ軸方向移動自在に装着されている。第2カム部材61の第1カム部材60に対向する外周側の端面には、傾斜カム60aに係合する傾斜カム61aが形成されている。この2つの傾斜カム60a、61aの相対回動により第1カム部材60の回動運動が第2カム部材61の軸方向の直線運動に変換され第2カム部材61が軸方向に移動する。第2カム部材61には、径方向に突出する2本の係止ピン63が立設されている。係止ピン63の先端は、ボス部11aの内周面に軸方向に沿って形成された係止溝11bに係止されており、第2カム部材61をボス部11aに回転不能に係止している。第2カム部材61の内周面は、押圧部材62に螺合している。これにより第2カム部材61と押圧部材62との軸方向の相対位置関係を調整でき、ドラグ調整レバー45の所定位置でのドラグ力を調整できる。
押圧部材62は、鍔付き円筒状の部材であり、円筒部分の外周面が第2カム部材61に螺合している。また、鍔部分の図5左端面は僅かに突出しており、この突出部分が軸受32bの外輪に当接している。
押圧力調整機構65は、押圧部材62の中心部に先端部66aが回転不能かつ軸方向移動自在に係止される調整ノブ66を有している。調整ノブ66は、リール本体1にスプール軸芯回りに回転自在に装着されており、回転によりクリック音を生じるように構成されている。調整ノブ66を回動させると、押圧部材62が回動し、押圧部材62と押圧部材62に螺合する第2カム部材61との軸方向の相対位置が変化する。これによりドラグ調整レバー45が所定位置にあるときのドラグ力を調整できる。なお、図5では、スプール軸芯の下側に、押圧部材62と第2カム部材61とを接触させて押圧力を最小に調整した状態を示し、上側に、押圧部材62と第2カム部材61とが最も離反させて押圧力を最大に調整した状態を示している。
ドラグ調整発音機構47は、フリー位置から最大位置にかけてドラグ調整レバー45の揺動方向に間隔を隔てかつドラグ調整レバーと対向してレバーガイド16に配置された複数の音出し凹部55と、音出し凹部55に対向可能にドラグ調整レバー45に進退自在に装着された音出しピン56と、音出しピン56を音出し凹部55bに向けて付勢するコイルばね57とを有している。
音出し凹部55は、フリー位置からストライク位置にかけて形成された第1音出し凹部55aと、最大位置とその手前とに揺動方向に間隔を隔てて形成された複数の第2音出し凹部55bとを有している。したがって、音出し凹部55は、少なくとも後述する中間位置決め機構52を操作する領域、具体的には、レバーガイド16の第1切欠き部16aが形成された領域を除いて形成されている。
第1音出し凹部55aは、図3,図4及び図9に示すように、レバーガイド16の外周部にフリー位置から第1凹部16aの手前側のストライク位置まで揺動方向に並べて配置された長円形の孔部である。第2音出し凹部55bは、最大位置より手前側に揺動方向に並べて配置された、たとえば2つの長円形の孔部である。音出しピン56は、つまみ部45bのつまみ本体53の装着孔53cに第1及び第2音出し凹部55a,55bに対して進退自在に装着されている。音出しピン56は、半球状の頭部56aと、頭部56aより台邸の鍔部56bと、鍔部56bより小径の軸部56cとを有している。頭部56aが第1及び第2音出し凹部55a,55bに向けて進退する振動により、ドラグ調整発音機構47は発音する。コイルばね57は、装着孔53cにおいて軸部56cの外周側に圧縮状態で配置され先端が鍔部56bに係止されている。鍔部56bの先端は装着孔53cの段部に係止されそれ進出方向への移動が規制されている。装着孔56cは、皿ねじ58aによりつまみ本体53に固定された長円形の蓋部材58により塞がれている。
中間位置決め機構52は、ドラグ調整レバー45の図4時計回りの揺動操作の際はドラグ調整レバー45をフリー位置と最大位置との間のストライク位置でいったん位置決めするとともに、それを超えた位置から反時計回りの操作の際には、ドラグ調整レバー45を自由に通過させるように設けられた位置決め機構である。ここで、ストライク位置は、通常の釣りに使用する最も強いドラグ力が設定される。すなわち、最大ドラグ力より小さい常用最大ドラグ力が設定される位置である。この常用最大ドラグ力は釣りを行う前に釣り糸の張力限界値の1/3程度の値に設定される。
中間位置決め機構52は、図3及び図9に示すように、軸受ブロック15の位置決め用切欠き15fに径方向に進退自在に装着された位置決めブロック80と、位置決めブロック80を進出方向に付勢するコイルばね81とを有している。位置決めブロック80は、最大位置側(図9左側)に前方に行くにしたがって高さが低くなる傾斜面80aを有するとともに、底部両側に他の部分より突出する係止突起80bを有している。係止突起80bは、位置決め用切欠き15fに係止されている。この位置決めブロック80は、ドラグ調整レバー45がフリー位置側から揺動すると、位置決め凹部53dの壁面に接触してドラグ調整レバー45をストライク位置で位置決めする。そして、釣り糸の切断などを行うために最大位置までドラグ調整レバー45を揺動させたいときには、指先で位置決めブロック80を押圧して位置決め凹部53dをかわす位置まで退入させると、ドラグ調整レバー45がストライク位置から最大位置まで揺動可能になる。また、逆に最大位置側からドラグ調整レバー45を揺動操作すると、つまみ本体53の後面には位置決め用凹部が形成されておらずしかも、位置決めブロック80の前面に傾斜面80aが形成されているため、つまみ本体53により位置決めブロック80が押圧されて自動的に位置決めブロックが退入する。
フリー位置規制機構59は、ドラグ調整レバー45の揺動をフリー位置で回りにくくするために設けられている。すなわち、フリー位置に入りにくくすることによりむやみにスプール3に対する制動力が解除できないようにしている。フリー位置規制機構59は、図3に示すように、抵抗付与用切欠き15gに進退自在に装着された規制ブロック85と、規制ブロック85を進出方向に付勢するコイルばね86とを有している。この規制フロック85は、位置決めブロック80と異なり、ドラグ調整レバー45がいずれの方向に揺動しても退入するように設けられている。
次にレバードラグ機構7の制動動作について説明する。
レバードラグ機構7では、ドラグ調整レバー45を図4に実線で示すフリー位置から二点鎖線で示す最大位置に向けて揺動させると、図5及び図6のスプール軸芯の下側に示す状態から上側に示す状態に変化する。まず、ドラグ調整レバー45の揺動により第1カム部材60が回動し、第2カム部材61がスプール軸方向左方に移動する。これに連動して押圧部材62が軸受31bの外輪を押圧して移動させ、第3,第4ギア19c,19d、皿ばね34,軸受32b及び熱感応油圧ドラグ機構33を介してスプール3が押圧されスプール軸方向左方(図2左方)に移動する。この結果、コイルばね28に付勢された制動ディスク25も軸方向左方に移動する。一方、スプール3及び軸受32aを介して摩擦ディスク27も押圧され軸方向左方に移動する。この結果、制動ディスク25及び摩擦ディスク27が摩擦ディスク26に接近する。そして、制動ディスク25が、軸方向に移動不能でかつ糸繰り出し方向に回転不能な摩擦ディスク26に接触すると、僅かなドラグ力がスプール3に作用する。そしてさらにスプール3が押圧されると、摩擦ディスク26に接触している制動ディスク25にスプール3が接近し、制動ディスク25と摩擦ディスク27とが接触する。そして、ドラグ調整レバー45を最大位置まで揺動させると、押圧力が最大になり、制動ディスク25が2枚の摩擦ディスク26,27により挟持されて大きなドラグ力が得られる。
このとき、一点鎖線で示すストライク位置にドラグ調整レバー45が到達すると、中間位置決め機構52により位置決めされていったんそれより最大位置側へ揺動できなくなる。また、ドラグ調整発音機構47により揺動に応じて発音する。この状態で最大位置まで揺動させたいときには、ドラグ調整レバー45を操作する手指をドラグ調整レバー45から離してその指先で位置決めブロック80を押圧して退入させた状態でドラグ調整レバー45を最大位置に向けて操作する。この操作時には、第2音出し凹部55bがその付近には形成されていないので、無音状態で発音による抵抗がない状態でドラグ調整レバー45を操作できる。そして、第2音出し凹部55bが形成された最大位置近傍にドラグ調整レバー45が操作されると、再度発音する。
一方、ドラグ調整レバー45を図4の反時計回りに揺動させてフリー位置に揺動させると、図5及び図6のスプール軸芯の上側に示す状態から下側に示す状態に変化する。まず、リターンばね49の付勢力により摩擦ディスク27が押圧されて図6右側に移動する。摩擦ディスク27が移動すると、制動ディスク25はコイルばね28によりスプール3から離反する方向(摩擦ディスク27から離反する方向)に付勢されているので、制動ディスク25は摩擦ディスク26に圧接された状態を維持し、摩擦ディスク27は制動ディスク25から離反し、制動ディスク25と摩擦ディスク27との間に強制的に隙間ができる。さらに軸受32aを介してスプール3が押圧され右側に移動する。そして、スプール3が所定距離移動すると、制動ディスク25が取付ピン40の頭部40cに係止されスプール3とともに図6右側に移動する。この結果、制動ディスク25が摩擦ディスク26から離反し、制動ディスク25と摩擦ディスク26との間に強制的に隙間ができる。これによりスプール3の制動が解除される。一方、スプール3が移動すると、熱感応油圧ドラグ機構33、軸受32b、皿ばね34、第3及び第4ギア19c,19d及び軸受31bを介して第2カム部材61及び押圧部材62が押圧されて図5右側に後退する。そして、ドラグ調整レバー45が制動解除位置に揺動すると図5及び図6のスプール軸芯の下側の状態になり、スプール3を含む皿ばね34より左側の部材は、距離S1だけ移動する。また、第3,第4ギア19c,19dを含む皿ばね34より右側の部材は距離S2だけ移動する。そして、制動ディスク25から両摩擦ディスク26,27が完全に離反する。このとき、ドラグ調整発音機構47により第1及び第2音出し凹部55a,55bの形成領域にドラグ調整レバー45が配置されているとき、クリック音が生じる。したがって、中間位置決め機構52の操作可能領域では音はしない。また、このとき、ストライク位置に到達しても中間位置決め機構52の位置決めブロック80はつまみ本体53により押圧されて退入するので位置決めされることはない。このため、素早くフリーに位置に戻すことができる。
ここでは、ドラグ調整レバー45の揺動操作時にフリー位置と最大位置との間の領域のうち位置決めブロック80を退入操作可能な領域では発音せず、その他の領域で発音するので、位置決めブロック80を退入操作可能な領域では、音出しピン56が音出し凹部55に衝突することによる抵抗が生じなくなる。このため、位置決めブロック80を押圧操作してもドラグ調整発音機構47による抵抗がない分だけ操作力が重くならずレバー操作を妨げにくい。しかも、位置決めブロック80を退入操作可能な領域以外では発音やクリック感を得ることできる。
次に、トローリングリールの操作方法について説明する。
回転伝達機構6により高速巻取する際には、操作軸22を引き出す。これにより、圧縮ばね21aの付勢力で係合片20が第1ギア19aに係合する。この結果、ハンドル4の回転が、ハンドル軸5、第1ギア19a、第3ギア19c、スプール軸2、レバードラグ機構7を介してスプール3に伝達され、スプール3が高速回転する。
一方、低速巻取する際には、操作軸22を押し込む。これにより、圧縮ばね21bの付勢力で係合片20が第2ギア19bに係合する。この結果、ハンドル4の回転が、ハンドル軸5、第2ギア19b、第4ギア19d、スプール軸2、レバードラグ機構7を介してスプール3に伝達され、スプール3が低速回転する。なお、操作軸22を押し込んだときには、ストッパ23を溝22aに係合すると、操作軸22の押し込み状態を保持する。
また、ドラグ調整レバー45のストライク位置における押圧力を調節する際には、調整ノブ66によって押圧部材62と第2カム部材61との軸方向の相対位置を変更する。たとえば、調整ノブ66を図4の反時計回りに回転させて両者を接近させた場合には、スプール3が摩擦ディスク26から離れる方向に移動するため、押圧力が低下する。逆に調整ノブ66を図4の時計回りに回転させて両者を離反させた場合には、スプール3が摩擦ディスク26に接近する方向に移動するため、押圧力が増加する。
〔他の実施形態〕
(a)前記実施形態では、音出し凹部55の第2音出し凹部55bを最大位置とその手前側とに2つだけ設けたが、第2音出し凹部55bの数はこれに限定されない。第1音出し凹部55aと第2音出し凹部55bとは、中間位置決め機構52の位置決めブロック80を退入操作可能な領域をあけて配置されていればよい。
(b)前記実施形態では、移動機構においてスプール軸を移動させたが、第3及び第4ギア19c,19dのようなスプール軸に配置されたギアを移動させ、それに追随して制動ディスクを移動させるようにしてもよい。
本発明の一実施形態を採用した両軸受リールの斜視図。 両軸受リールの断面図。 そのハンドル装着側の分解斜視図。 両軸受リールの側面図。 両軸受リールの右断面拡大図。 両軸受リールの左断面拡大図。 レバードラグ機構の断面部分図。 ドラグ調整レバーの先端部分の断面拡大図。 ドラグ調整レバーの先端部分の側面図。
1 リール本体
2 スプール軸
3 スプール
7 レバードラグ機構
8 ドラグ調整機構
10,11 第1及び第2側板
12 リールボディ
16 レバーガイド
16a 第1凹部
45 ドラグ調整レバー
46 移動機構
47 ドラグ調整発音機構
52 中間位置決め機構
55 音出し凹部
55a,55b 第1及び第2音出し凹部
56 音出しピン
57 コイルばね
80 位置決めブロック
81 コイルばね

Claims (4)

  1. 両軸受リールのリール本体に対して回転自在なスプールを制動するレバードラグ機構のドラグ力を調整する両軸受リールのドラグ調整装置であって、
    前記スプールが自由回転可能なドラグフリー状態に対応したフリー位置と前記ドラグ機構の最大ドラグ状態に対応した最大位置との間で前記リール本体に前記スプールのスプール軸回りに揺動自在に装着されたドラグ調整レバーと、
    前記フリー位置と前記最大位置との間の中間位置で前記リール本体に進退自在に装着された位置決め部材、及び前記位置決め部材を進出方向に付勢するばね部材を有し、前記ドラグ調整レバーを前記フリー位置から前記中間位置に向けて揺動操作したとき前記位置決め部材が前記ドラグ調整レバーに接触して前記ドラグ調整レバーを前記中間位置で位置決め可能であるとともに、前記ドラグ調整レバーを操作する手指で前記位置決め部材を退入操作可能な中間位置決め機構と、
    前記位置決め部材を退入操作可能な領域を除いて前記フリー位置から前記最大位置にかけて揺動方向に間隔を隔てかつ前記ドラグ調整レバーと対向して前記リール本体に配置された複数の音出し凹部、前記音出し凹部と対向可能に前記ドラグ調整レバーに進退自在に装着された音出しピン、及び前記音出しピンを前記音出し凹部に向けて付勢するばね部材を有し、前記ドラグ調整レバーの揺動に応じて発音するドラグ調整発音機構と、
    を備えた両軸受リールのドラグ調整装置。
  2. 前記位置決め部材は、前記最大位置から前記フリー位置にむけて前記ドラグ調整レバーを操作したとき前記ドラグ調整レバーにより押圧されて退入する、請求項1に記載の両軸受リールのドラグ調整装置。
  3. 前記リール本体は、筒状のリールボディと、前記リールボディの一端を覆う第1側板と、前記リールボディの他端を覆い前記ドラグ調整レバーが揺動自在に装着される第2側板と、前記第2側板に径方向外方に円弧状に突出して取り付けられ突出部分で前記ドラグ調整レバーを案内する板状のレバーガイドとを有し、
    前記音出し凹部は、前記レバーガイドに揺動方向に間隔を隔てて形成された貫通孔である、請求項1又は2に記載の両軸受リールのドラグ調整装置。
  4. 前記ドラグ調整レバーの揺動により前記スプールを前記スプールの回転軸に対して軸方向に相対移動させるための移動機構をさらに備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の両軸受リールのドラグ調整装置。
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