JP4451254B2 - カメラ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器に組み込まれる装置であって、カメラの撮影した画像を処理する装置に関する。
最近の携帯電話にはカメラを備えたものが多く存在する。カメラで撮影された画像を携帯電話のモニタに表示させることで、デジタルカメラと同じように利用することが可能である。
携帯電話が撮影機能を備えるためには、CCD等の撮像センサに加え、撮像センサを制御して撮影処理を実行するためのカメラ制御回路が必要である。一般に携帯電話においては、携帯電話のメイン処理を行うメイン処理用チップを備えるとともに、カメラ制御用の専用チップを組み込むようにしている。このような構成とすることで、各LSIチップに汎用性を持たせることが可能となる。
カメラ制御用チップとメイン処理用チップとから成る構成でデジタルカメラとして動作する場合、メイン処理用チップからカメラ制御用チップに対して撮像処理や画像処理に係るコマンドが送信され、当該コマンドに基づいてカメラ制御用チップが動作する。
携帯電話として動作することを主な機能とするメイン処理用チップと、デジタルカメラとして動作するためのカメラ制御用チップとは、別々に開発が進められる場合もある。このような場合、デジタルカメラ機能に係る所定のコマンド群に基づいて、メイン処理用チップの開発とカメラ制御用チップの開発とが並行して進められる。
また、デジタルカメラ機能は多様化しており、カメラ制御用チップには、撮影した画像をセピア色やモノクロ等の特殊色の画像データに変換する特殊色モードで動作する機能を有するものがある。
カメラ制御用チップにおいて特殊色モードの動作を実行させる場合、メイン処理用チップからカメラ制御用チップに対して各特殊色ごとに異なるコマンドが送信される。そのため、メイン処理用チップ側では、これらの特殊色の種類に応じた数だけコマンドが必要となり、プログラムコードやこれを格納するためのメモリ容量が増大するという問題があった。これは、各コマンドを認識して対応する処理動作をするカメラ制御用チップ側においても同様であり、結果的に全体の回路規模や消費電力が増大する原因となっていた。
また、実際には、撮像した画像データの色差成分を変更することで、任意の色みを帯びた画像データに変換することが可能であるが、このように所定のコマンドを利用する場合には、コマンド数に対応する数種類の動作モードしか利用することができない。即ち、利用者は、メイン処理用チップおよびカメラ制御用チップの対応するセピア色やモノクロ等、与えられた動作モードの中から選択して利用することしかできなかった。
デジタルカメラ機能の向上に伴って、カメラ制御用チップの機能は多様化しており、メイン処理用チップからカメラ制御用チップに対して送信するコマンドは、その数が増し、かつ複雑化する傾向にある。そのため、メイン処理用チップから簡単なコマンドを送信することで、カメラ制御用チップを複数モードで動作させるような技術が望まれている。特に、上述したようにメイン処理用チップとカメラ制御用チップとを別々に並行して開発するような場合は、そのような要望が強い。
また、2つの専用チップから成る構成で動作することに起因する問題があった。例えば、カメラ制御用チップからメイン処理用チップに対して画像データを転送するときは、従来シリアル通信で行っているが、これでは通信速度が遅いという問題があった。特に、最近のカメラ機能付き携帯電話においては、撮影画像のピクセル数が大きくなっており、転送時間に与える影響が大きくなる傾向にある。また、メイン処理用チップがYUV入力インタフェースを備えていない場合には、YUV信号を転送する方法を採用することができずYUVの画像を非圧縮で転送するため、メイン処理用チップに負荷を与えることとなっていた。
そこで、この発明の課題は、簡単なコマンドを利用しながら、利用者の指定する任意の色みを帯びた画像データを生成することができる技術を提供することにある。さらに、メイン処理用チップに対してシリアル通信よりも高速に画像データを転送することができる技術を提供することをも目的とする。
上記課題を解決すべく、請求項1の発明は、電子機器に組み込まれるカメラ制御装置であって、撮像センサから出力された画像データを入力する手段と、所定のコマンドに応じて前記画像データを輝度成分のみから成る画像データに変換し、前記コマンドに含まれるパラメータに応じた色差成分を付加することで色空間変換を行う画像処理手段とを備え、前記パラメータを含む前記コマンドは、前記カメラ制御装置の外部に設けられ前記電子機器の全体制御を行うCPUから入力されることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係るカメラ制御装置であって、前記パラメータは、直交する2つの色差成分の各々の変更量を示す色ベクトルであることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明に係るカメラ制御装置であって、前記パラメータは任意の数値であることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明に係るカメラ制御装置であって、さらに、前記カメラ制御装置内の内部バスに接続された前記画像処理手段から出力された画像データを記憶する記憶手段と、前記内部バスおよび前記カメラ制御装置の外部バスに接続されたスレーブアクセスコントローラとを備え、前記CPUは、前記外部バスおよび前記スレーブアクセスコントローラを経由して、前記記憶手段に格納された画像データを読み出すことを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかの発明に係るカメラ制御装置であって、さらに、前記画像処理手段から出力された画像データをYUV信号として前記カメラ制御装置の外部に出力するためのインターフェース、を備えることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかの発明に係るカメラ制御装置であって、さらに、前記画像処理手段から出力された画像データを圧縮する手段、を備え、前記CPUによって読み出される画像データは、圧縮された画像データであることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、外部からパラメータを含む所定のコマンドを入力することで、パラメータに応じた色みを帯びた画像データに色空間変換することができる。
請求項2に記載の発明によれば、直交する2つの色差成分をパラメータとして指定することで、輝度成分のみから成る画像データを、2つの色差成分から成る色ベクトルに従って並行移動した様々な色みを帯びた画像データに色空間変換することができる。
請求項3に記載の発明によれば、カメラ制御装置の設定によらず、利用者の好む任意の色みを帯びた画像データに色空間変換することができる。
請求項4に記載の発明によれば、バスおよびスレーブアクセスコントローラを介してカメラ制御装置内の画像データを電子機器の全体制御を行うCPU側に転送するので、シリアル通信を行う場合に比べて転送時間を短縮することができる。
請求項5に記載の発明によれば、YUVインタフェースを備えるメイン処理回路に対して、色空間変換した画像データを直接出力することができる。
請求項6に記載の発明によれば、カメラ制御装置内で画像データを所定形式に圧縮した後にCPUによって読み出されて転送されるため、圧縮しない場合に比べて転送時間をさらに短くすることができ、転送後にCPUによって圧縮する必要がないためCPUにかかる負荷が軽減される。
以下、本発明のカメラ制御装置がカメラ制御用回路4として携帯電話1に組み込まれている場合を例にとって説明する。
図1は、この発明の一の実施の形態に係るカメラ制御用回路4を含む携帯電話1の構成を示す図である。
携帯電話1は、CCD2、ADC(アナログデジタルコンバータ)3、カメラ制御用回路4、メイン処理用回路5、ROM6、メインメモリ7、LCDコントローラ8、LCD9を備えている。
CCD2は画像の撮像センサであり、撮像した画像をアナログ信号として出力する。撮像センサとしては、CCDの他に、CMOSを利用してもよい。CCD2から出力された画像のアナログ信号は、ADC3においてデジタル信号に変換された後、カメラ制御用回路4に入力される。
カメラ制御用回路4は、SPU(Signal Processing Unit)401、RPU(Real-time Processing Unit)402、内部メモリ(記憶手段)403、UART404、制御部405、スレーブアクセスコントローラ(SlaveAccessController;以下、SACと略す。)406、およびYUV出力部411を備えており、これら各モジュールがバス400を介して接続されている。
SPU401は、入力したデジタル画像信号に対して欠陥画素補正などの処理を施した後に、バス400あるいはRPU402に画像信号を出力する。
RPU402(画像処理手段)は、SPU401から入力する画像信号に対して、シェーディング補正処理、画素補間処理、ガンマ補正処理、輪郭強調処理および解像度変換処理などの種々のデジタル画像処理をリアルタイムで実行する機能を備える。また、RPU402は、画像データの色空間をセピア色やモノクロ等の任意の特殊色に変換する機能を有する。任意の特殊色に変換する動作を特殊色モードと呼ぶが、その機能および動作の詳細については後述する。
制御部405は、カメラ制御用回路4を制御するためのCPUを含み、RPU402やSPU401がバス400に出力した画像信号は、制御部405の制御によって画像データとして内部メモリ403に格納される。
また、制御部405は、画像データの圧縮処理用プログラムを実行することが可能である。制御部405は、画像データを圧縮符号化させることや、圧縮符号化された画像データを復号化させることが可能であり、たとえばJPEG等の所定の圧縮形式で画像データを圧縮する。また、制御部405は、通信用プログラムを実行することにより、シリアル通信用インタフェースであるUART404を介してシリアル通信を実行することが可能である。なお、シリアル通信用インタフェースとしては、SPI(Serial Peripheral Interface)を利用してもよい。
SAC406は、カメラ制御用回路4の制御部405の制御下にない外部のバスから内部メモリ403にアクセスするための機能を備える。SAC406は、カメラ制御用回路4の内部バスであるバス400と、カメラ制御用回路4の外部に配置されたバス100に接続されている。バス100は、メイン処理用チップ5のCPU51によって制御されるバスである。そして、CPU51は、SAC406を介することにより、CPU51の制御下にないバス400に接続された内部メモリ403にアクセスすることが可能となる。
YUV出力部411は、CCD2が撮影した画像信号をYUV信号として出力するインタフェースである。図1で示したメイン処理用回路5には、YUV信号を入力するインタフェースが備えられていないが、本実施の形態にかかるカメラ制御用回路4は、YUV信号を入力するインタフェースを備えたメイン処理用回路と接続する場合には、YUVインタフェースを介して画像データを転送することが可能である。このように、本実施の形態のカメラ制御用回路4は、YUVインタフェースを持たないメイン処理用回路に対しては、バス経由で画像データを転送し、YUVインタフェースを備えるメイン処理用回路に対しては、YUV信号をYUVインタフェースを介して転送するので、異なるタイプのメイン処理用回路に適用可能である。
メイン処理用回路5は、CPU51、UART52を備えている。CPU51、UART52は、メイン処理用回路5の内部に配置されたバス500によって接続されている。また、バス500は、コントローラ(図示省略)を介してメイン処理用回路5の外部に配置されたバス100に接続されており、CPU51が、バス500およびバス100の制御を行うようにしている。
バス100には、ROM6、メインメモリ7が接続されており、CPU51は、ROM6あるいはメインメモリ7に格納された各種のプログラムを実行することにより、携帯電話1の様々な機能を実行することが可能である。また、CPU51は、通信用プログラムを実行することにより、UART52を介してシリアル通信を実行することが可能である。
前述したカメラ制御用回路4のUART404と、このUART52間は、シリアル通信用ラインを介して接続されており、メイン処理用回路5とカメラ制御用回路4との間でシリアル通信を行うことを可能としている。このシリアル通信インタフェースは、カメラ制御用回路4の起動プログラムをメイン処理用回路5から転送する場合や、メイン処理用回路5からカメラ制御用回路4の動作を制御するためのコマンドを送信するために利用される。
また、バス100にはLCDコントローラ8が接続されている。LCDコントローラ8は、CPU51からの指示を受けてLCD9に対して画像データの描画処理を実行する。LCDコントローラ8は、携帯電話1が備えるLCD9の専用コントローラである。一般に、携帯電話のLCDはメモリを内蔵しているものが多く、LCDコントローラ8が画像データの表示処理を一度行えば、表示を維持することが可能である。
カメラ制御用回路4およびメイン処理用回路5は、それぞれLSIチップとして構成されており、これらLSIチップが携帯電話1の内部のプリント基板に配置されている。そして、メイン処理用回路5のバス500とプリント基板上に配置されたバス100とがコントローラを介して接続されており、カメラ制御用回路4のバス400とバス100とはSAC406を介して接続されている。また、ROM6、メインメモリ7、LCDコントローラ8などもプリント基板に配置され、これら各部品が、バス100によって接続されている。
以上の構成から成る携帯電話1が、デジタルカメラ機能として有する、CCD2によって撮像中の画像データをリアルタイムにLCD9上に表示するライブビュー機能と、画像データをセピア色やモノクロ等の任意の色みを帯びた画像データに変換する特殊色モードで動作する機能と、LCD9上に表示中の画像データを記録保存する撮像機能と、について説明する。
まず、特殊色モードでの動作について説明する。
特殊色モードとは、特定の色みを帯びた画像データを撮像するための動作モードをいう。CCD2によって撮像した画像信号は、ADC3においてデジタル信号に変換された後、カメラ制御用回路4に入力され、SPU401において欠陥画素補正等の処理が施される。SPU401から出力された画像データは、RPU402に入力され各種の画像処理が施される。このとき、RPU402で行われる色空間変換機能の一部として、特殊色モードでの動作を実現する。
RPU402に入力されるRGB成分から成るカラーの画像データを、輝度成分Yと色差成分UおよびVとから成る色空間に変換するには式(1)が用いられる。
Figure 0004451254
ここで、式中のXおよびYは、特殊色モードでの動作を指示するコマンドに付加される2つのパラメータである。また、式中の破線部は、色差成分UおよびVを得るための係数を示している。この破線部の係数を全て0にすれば、RGB成分から成るカラーの画像データを、輝度成分Yのみから成る白黒の画像データに変換することができる。
メイン処理用回路5からカメラ制御用回路4に対し、特殊色モードでの動作を指示する所定のコマンドが送信されると、RPU402内では、式(1)を利用した画像データの色空間変換が行われる。
例えば、カメラ制御用回路4に、特殊色モードのうちモノクロモードでの動作を指示する「dsccol」というコマンドが入力されると、RPU402は、RGB成分から成るカラーの画像データを、輝度成分のみから成る白黒の画像データに変換する。具体的には、式(1)中の破線で囲んだ色差成分UおよびVに係る全ての係数と、パラメータXおよびYの値と、を0にした式(2)によって、色空間変換を行う。
Figure 0004451254
これにより、RPU402からは輝度成分のみを有するモノクロの画像データが出力されることとなる。
また、特殊色モードのうちセピア色モードで動作させるときには、2つのパラメータを利用したコマンドが入力される。セピア色に変換するには、輝度成分のみから成る白黒の画像データをセピア色の色みを帯びるように色差成分のみを変更すればよい。そして、そのための色差成分UおよびVの変更量が、式(1)の2つのパラメータX=48、Y=−59であるとする。
特殊色モードでの動作を指示するコマンド「dsccol」には、「dsccol <Xの値> <Yの値>」のようにXおよびYの2つのパラメータを付加することができる。即ち、上述のモノクロモードでの動作は「dsccol 0 0」のコマンドが入力されたときの動作である。
これを利用して、「dsccol 48 −59」というコマンドを入力すると、式(1)中の破線で囲んだ色差成分UおよびVに係る全ての係数を0とし、パラメータX=48、Y=−59とした式(3)の色空間変換を実行することができる。
Figure 0004451254
これにより、RPU402からはセピア色の画像データが出力されることとなる。
このように、RPU402は、コマンドに付加された2つのパラメータXおよびYを利用して、輝度情報のみから成る白黒の画像データの色差成分を任意量だけ変更することが可能である。即ち、YUV空間上において、輝度成分Yのみから成る画像データに対し、直交する色差成分UおよびVの2つの値から成る色ベクトルを指定し、当該色ベクトルに従って画像データを並行移動させることで、色ベクトルに応じた色みを帯びた画像データに変換するのである。
この機能を利用すれば、特殊色モードでは、利用者が指定する任意の色みを帯びた画像データに変換することができる。即ち、従来のようにモノクロやセピア色等に限られず、例えばオレンジやブルー等、様々な色みを帯びた画像データを生成することが可能となる。そして、その動作を2つのパラメータを含む1つのコマンドのみで指示可能であるため、コマンドを発するメイン処理用回路5は、動作モード毎に異なるコマンドを使い分ける必要がなく、当該機能を容易に利用することができる。また、画像処理用回路4においても、式(1)中の破線部の係数を全て0とし、XおよびYの2つのパラメータの値のみが変更された演算を行うだけで全ての特殊色に対応できるため、プログラムコードが増大することがない。よって、コマンドやプログラムコードの増大に伴う回路規模および消費電力の増加といった問題を回避することができる。
次に、ライブビュー機能について説明する。
ライブビュー機能とは、利用者が撮像対象物の確認等を行うために、CCD2で撮像中の被写体をリアルタイムにLCD9上に表示する機能をいう。CCD2によって撮像された画像信号は、ADC3においてデジタル信号に変換された後、カメラ制御用回路4に入力される。カメラ制御用回路4に入力された画像信号には、SPU401、RPU402において各種の画像処理が施される。
このとき、RPU402では、上記の式(1)に従って、RGB成分から成る画像データがYUV形式の画像データに変換される。
変換された画像データは内部メモリ403に格納される。さらに、制御部405において、内部メモリ403に格納された画像データに対して圧縮処理が実行され、圧縮後の画像データが内部メモリ403に格納される。
次に、メイン処理用回路5のCPU51は、内部メモリ403に格納された圧縮画像データに対する読み出し処理を実行する。この読み出し指示信号は、バス500およびバス100を介してSAC406に通知される。SAC406がCPU51からの内部メモリ403に対する読み出し指示を受けると、制御部405が、内部メモリ403にアクセスし、内部メモリ403からSAC406にデータを転送する。そして、SAC406は、内部メモリ403から取得した圧縮画像データを、バス100を介してメイン処理用回路5に転送する。
このようにして、CCD2が撮影した画像がメイン処理用回路5に転送されると、圧縮画像データはCPU51によって復号され、LCDコントローラ8の描画処理によって、LCD9上に表示される。このとき、CPU51は、例えば動作モード等に係る情報をオンスクリーンディスプレイの形で画像データに付加することができる。これにより、LCD9上では、CCD2で撮像中の画像データの上に様々な情報を表示させることもできる。
尚、変換された画像データは、バス400を介してYUV出力部411からも出力される。そして、図1には示していないが、YUV信号を入力するインタフェースを備えたメイン処理用回路と接続する場合には、YUVインタフェースを介してYUV信号から成る画像データが転送され、LCDコントローラの描画処理によって、LCD上にはCCD2で撮像された画像データが表示されることとなる。
このように、カメラ制御用回路4の内部メモリ403に格納された画像データをメイン処理用回路5が必要とする場合に、SAC406およびバスを介してカメラ制御用回路4からメイン処理用回路5に画像データが転送されるので、従来のようにシリアル通信を利用する場合に比べて高速に転送することが可能である。また、カメラ制御用回路4において画像圧縮処理を実行した後にデータの転送を実行するので、さらに処理時間を短縮することができる。また、メイン処理用回路5におい色空間変換や画像圧縮に係る処理を実行する必要がないので、CPU51に対する負荷を軽減させることが可能である。
ライブビュー機能を実行中に、利用者がボタン等の操作子を介して特殊色モードでの動作を指示すると、上述したように指定された2つのパラメータXおよびYを含むコマンドが、メイン処理用回路5のUART52からカメラ制御用回路4のUART404に対してシリアル通信によって入力される。
制御部405は、入力されたコマンドに従ってRPU402に色空間変換を指示し、上述した特殊色モードでの動作を開始する。そして、色空間変換を施された後の画像データがRPU402から出力され、当該画像データがカメラ制御用回路4からメイン処理用回路5に転送されて、LCD9上に表示されることとなる。
よって、利用者は、特殊色モードでの動作を指示した後は、利用者の指定した色みを帯びるよう変換された後の画像データをLCD9上で確認することができる。また、このとき利用者は、特殊色モードで動作中であることや、利用者の指示した2つのパラメータXおよびYに係る情報についても、オンスクリーンディスプレイによる画像データ上の表示により、LCD9上で確認することができる。これにより、例えば、利用者が自身の指定した特殊色モードの画像データの色みを確認しながらパラメータXおよびYを変更するといった操作が可能となる。
次に、撮像機能について説明する。
撮像機能とは、図1には示していないが、携帯電話1の内蔵するフラッシュメモリや、あるいは携帯電話1に着脱自在に備えられたメモリカード等の記憶媒体に、CCD2で撮像した画像データを記録保存する機能をいう。
上述のように、CCD2で撮像中の画像データは、SPU401およびRPU402で各種の画像処理が施され、制御部405によって圧縮変換された後、内部メモリ403に格納される。このとき、制御部405は、例えばJPEG等の所定の形式への圧縮変換を行う。そして、SAC406の動作によって、圧縮画像データは、内部メモリ403からメインメモリ7に転送される。圧縮画像データはCPU51によって復号され、これをLCDコントローラ8の描画処理によってLCD9上に表示することで上述のライブビュー機能を実現する。
ライブビュー機能によりLCD9上の撮像対象を確認した利用者が、ボタン等の操作子を介して撮像を指示すると、CPU51は、メインメモリ7に格納してあった圧縮画像データを読み出して、そのヘッダ部にExif情報を付加した後、これを内蔵するフラッシュメモリやメモリカード等の記憶媒体に記録保存する。このとき、記録保存の開始から終了後の所定のタイミングで、LCD9上には、記録保存した圧縮画像データに対応する画像データが所定時間だけフリーズした状態で表示される。よって、利用者は記録保存された画像データをLCD9上で確認することができる。
上述したように、特殊色モードで動作しているときは、CCD2で撮像された画像データは、RPU402で処理される段階で、利用者の指定した特殊色の画像データに変換される。そのため、撮像命令によって、記録保存される画像データも、ライブビュー機能によってLCD9上に表示される画像データと同様、利用者の指定した色みを帯びた画像データに変換された後の画像データである。
このように、撮像時にあっても、カメラ制御用回路4の内部メモリ403に格納された画像データをメイン処理用回路5が必要とする場合に、予め所定の形式に圧縮変換した画像データを、SAC406およびバスを介して転送するため、従来のようにシリアル通信を利用する場合に比べて高速に転送することが可能である。また、メイン処理用回路5において色空間変換や画像圧縮に係る処理を実行する必要がないので、CPU51に対する負荷を軽減させることが可能である。
{変形例}
上記説明した実施の形態においては、カメラ制御用回路4が携帯電話1に組み込まれる場合を例に説明したが、本発明のカメラ制御装置は、携帯電話以外にも様々な電子機器に組み込むことによって、それら電子機器に撮像機能を付加することができ、その場合にも、上述したような各種の効果を奏するものである。たとえば、カメラ機能付き簡易携帯電話(PHS(商標))や、カメラ機能が付加された各種の携帯情報端末(PDA)に対しても、本発明のカメラ制御装置が適用可能である。あるいは、カメラ機能付きICレコーダなどにも適用可能である。そして、カメラ制御用回路4において送受信されるコマンドやデータの通信は、無線通信によって行われる態様であっても構わない。
この発明の一の実施の形態に係るカメラ制御用回路を含む形態電話のブロック図である。
符号の説明
1 携帯電話
4 カメラ制御用回路
5 メイン処理用回路

Claims (6)

  1. 電子機器に組み込まれるカメラ制御装置であって、
    撮像センサから出力された画像データを入力する手段と、
    所定のコマンドに応じて前記画像データを輝度成分のみから成る画像データに変換し、前記コマンドに含まれるパラメータに応じた色差成分を付加することで色空間変換を行う画像処理手段と、
    を備え、
    前記パラメータを含む前記コマンドは、前記カメラ制御装置の外部に設けられ前記電子機器の全体制御を行うCPUから入力されることを特徴とするカメラ制御装置。
  2. 請求項1に記載のカメラ制御装置であって、
    前記パラメータは、直交する2つの色差成分の各々の変更量を示す色ベクトルであることを特徴とするカメラ制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のカメラ制御装置であって、
    前記パラメータは任意の数値であることを特徴とするカメラ制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のカメラ制御装置であって、さらに、
    前記カメラ制御装置内の内部バスに接続された前記画像処理手段から出力された画像データを記憶する記憶手段と、
    前記内部バスおよび前記カメラ制御装置の外部バスに接続されたスレーブアクセスコントローラと、
    を備え、
    前記CPUは、前記外部バスおよび前記スレーブアクセスコントローラを経由して、前記記憶手段に格納された画像データを読み出すことを特徴とするカメラ制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のカメラ制御装置であって、さらに、
    前記画像処理手段から出力された画像データをYUV信号として前記カメラ制御装置の外部に出力するためのインターフェース、
    を備えることを特徴とするカメラ制御装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のカメラ制御装置であって、さらに、
    前記画像処理手段から出力された画像データを圧縮する手段、
    を備え、
    前記CPUによって読み出される画像データは、圧縮された画像データであることを特徴とするカメラ制御装置。
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