JP4450518B2 - Battery separator and battery - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電池用セパレータ及び電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、アルカリ電池の正極と負極とを分離して短絡を防止すると共に、電解液を保持して起電反応を円滑に行なうことができるように、正極と負極との間にセパレータが使用されている。
【0003】
近年、電子機器の小型軽量化に伴って、電池の占めるスペースも狭くなっているにもかかわらず、電池には従来と同程度以上の性能が必要とされるため、電池の高容量化が要求されている。そのためには、電極の活物質量を増やす必要があるため、必然的に前記セパレータの占める体積が小さくならざるを得ない。
【0004】
そのため、機械的に分割して極細繊維を発生可能な分割性繊維を含む繊維ウエブを形成した後、高圧水流を作用させることにより、分割性繊維を分割して極細繊維を発生させると同時に絡合させた不織布をセパレータとして使用することが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような方法によって得られるセパレータは、水流を作用させていることによって、一方の面から他方の面に貫通する孔が発生しやすいため短絡が発生しやすいものであった。
【0006】
また、セパレータの体積を小さくするためには、極板群を形成する際に、セパレータを強く極板に巻き付ける必要があるが、上記のように貫通孔を有するセパレータは、極板に巻き付ける際の張力によって破断したり、極板のバリが突き抜けたり、或いは極板のエッジによってセパレータが引き裂かれ、電池製造上、歩留まりが悪くなるという問題もあった。
【0007】
本発明は上記のような問題点を解決するためになされたものであり、短絡が発生しにくく、しかも歩留まり良く電池を製造することのできる電池用セパレータ、及びこの電池用セパレータを用いた電池を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、本発明の電池用セパレータ(以下、単に「セパレータ」ということがある)である、引張り強さが4.5cN/dtex以上の高強度ポリプロピレン系繊維と、繊維径が5μm以下の極細繊維とが混在し、しかも実質的に繊維の融着のみによって形態を維持してなる不織布を備えており、前記極細繊維の全部の横断面形状が円形であり、しかも前記極細繊維は束で存在していないセパレータ、によって解決することができる。
【0009】
つまり、本発明のセパレータは繊維径が5μm以下の極細繊維を含み、しかも実質的に繊維同士の融着のみによって形態を維持しており、従来の水流絡合のような絡合作用を受けていないため、貫通孔がなく、短絡の発生しにくいものである。また、引張り強さが4.5cN/dtex以上の高強度ポリプロピレン系繊維を含んでいるため、極板に巻き付ける際の張力によって破断したり、極板のバリが突き抜けたり、或いは極板のエッジによってセパレータが引き裂かれにくいため、歩留まり良く電池を製造することができる。
【0010】
本発明の電池は、上記電池用セパレータを使用したものであるため、短絡が発生しにくく、しかも歩留まり良く製造できるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のセパレータは極板に巻き付ける際の張力によって破断したり、極板のバリが突き抜けたり、或いは極板のエッジによってセパレータが引き裂かれることがないように、引張り強さが4.5cN/dtex以上の高強度ポリプロピレン系繊維を含んでいる。より好ましい引張り強さは8cN/dtex以上であり、更に好ましい引張り強さは8.9cN/dtex以上であり、最も好ましい引張り強さが10cN/dtexである。引張り強さの上限は特に限定するものではないが、50cN/dtex程度が適当である。
【0012】
本発明における引張り強さは、JIS L 1015(化学繊維ステープル試験法)によって測定される値を意味する。
【0013】
なお、この高強度ポリプロピレン系繊維は前記効果がより優れているように、ヤング率が800kg/mm2以上であるのが好ましく、850kg/mm2以上であるのがより好ましい。なお、ヤング率の上限は特に限定するものではない。
【0014】
この「ヤング率」はJIS L 1015:1999、8.11項に規定されている方法により測定した初期引張抵抗度から算出した見掛ヤング率の値をいう。なお、初期引張抵抗度は定速緊張形試験機によって測定した値をいう。
【0015】
また、高強度ポリプロピレン系繊維の熱収縮率が8%以下であると、セパレータの製造時に熱が加わったとしても、セパレータの寸法変化が少なく、繊維の均一分散性に優れているため、前記のような性能により優れている。より具体的には、高強度ポリプロピレン系繊維以外に熱融着繊維を含み、引張強さや剛軟度を向上させるために、この熱融着繊維を熱により融着させたとしても、高強度ポリプロピレン系繊維が収縮しにくいため、不織布の寸法変化が生じにくい。したがって、繊維の均一分散性が維持され、前述のような性能に優れている。より好ましい熱収縮率は7%以下である。この熱収縮率はJIS L 1015に基づき、温度140℃のオーブン乾燥機を用いて測定した乾熱収縮率の値をいう。
【0016】
また、高強度ポリプロピレン系繊維の繊維横断面形状が非円形であると、極板のバリがセパレータを突き抜けたり、極板のエッジによりセパレータが引き裂かれにくいため好適である。これは、極板のバリやエッジがこの高強度ポリプロピレン系繊維に当接したとしても、高強度ポリプロピレン系繊維が滑りにくく、繊維接点の目ズレが抑制され、バリやエッジからの力を分散して受け止めることができるためであると考えられる。このように、高強度ポリプロピレン系繊維の横断面形状が非円形であることによって、不織布が緻密な構造を採ることができるため、厚さのより薄いセパレータとすることもできる。具体的な横断面形状としては、例えば、長円状、多角形状(例えば、三角形状、四角形状、五角形状、六角形状など)、アルファベット形状(例えば、X形状、Y形状、I形状、V形状など)などを挙げることができる。これらの中でも五角形状、六角形状などの多角形状であるのが好ましい。
【0017】
更に、高強度ポリプロピレン系繊維がフィブリル化可能であると、極板のバリがセパレータを突き抜けたり、極板のエッジによりセパレータが引き裂かれにくいため好適である。これは、極板のバリやエッジがこの高強度ポリプロピレン系繊維に当接した際に、高強度ポリプロピレン系繊維がフィブリル化してバリやエッジからの力を受け止めることができ、エッジやバリによる切断力が作用しにくいためであると考えられる。
【0018】
なお、高強度ポリプロピレン系繊維は既に一部又は全部がフィブリル化していても良いし、フィブリル化していなくても良い。前者のように一部又は全部がフィブリル化していると、極板のバリやエッジが高強度ポリプロピレン系繊維に当接したとしても、高強度ポリプロピレン系繊維が滑りにくく、繊維接点の目ズレを起すことなく、更にフィブリル状に細繊化して、バリやエッジによる短絡を防止することができると考えられるため好適である。また、高強度ポリプロピレン系繊維の一部又は全部がフィブリル化していることによって、電解液の保持性がより向上するという効果も奏する。
【0019】
この「フィブリル化可能」とは、外力によって、一端が自由な状態にあり、他端が高強度ポリプロピレン系繊維とつながった状態のフィブリルを発生可能であることをいい、このフィブリル化した状態は電子顕微鏡写真によって容易に確認することができる。
【0020】
このような高強度ポリプロピレン系繊維の繊維径は13〜35μmであるのが好ましく、15〜30μmであるのがより好ましく、17〜25μmであるのが最も好ましい。この高強度ポリプロピレン系繊維の繊維径が13μm未満であると、セパレータの絶対強度が弱くなり、極板のバリが突き抜けたり、極板のエッジによって引き裂かれやすい傾向があり、高強度ポリプロピレン系繊維の繊維径が35μmを越えると、耐貫通強度のバラツキが大きくなる傾向があり、短絡しやすいためである。
【0021】
本発明における「繊維径」は、繊維横断面形状が円形である場合には、その直径をいい、繊維横断面形状が非円形である場合には、同じ面積を有する円に換算した時の円の直径をいう。
【0022】
本発明の高強度ポリプロピレン系繊維はポリプロピレン成分のみから構成されていても良いし、ポリプロピレン成分以外の樹脂成分(好ましくはポリオレフィン系樹脂成分、特にポリエチレン系樹脂成分)を更に含んでいても良い。後者のようにポリプロピレン成分以外の樹脂成分を含んでいる場合、その繊維横断面形状が、例えば、芯鞘型、偏芯型、海島型で、表面を構成する樹脂成分がポリプロピレン以外の、ポリプロピレンよりも融点の低い樹脂成分(例えば、ポリエチレン系樹脂成分)であるのが好ましい。この場合、繊維表面を構成する樹脂成分によって融着することができる。
【0023】
本発明における「融点」は示差走査熱量計を用い、昇温温度10℃/分で、室温から昇温して得られる融解吸熱曲線の極大値を与える温度をいう。なお、極大値が2つ以上ある場合には、最も高温の極大値を融点とする。
【0024】
このような高強度ポリプロピレン系繊維は、極板のバリがセパレータを突き抜けたり、極板のエッジにより引き裂かれないように、高強度ポリプロピレン系繊維全体の質量が不織布の質量の10mass%以上を占めているのが好ましく、より短絡しにくいように20mass%以上を占めているのが好ましい。他方、後述のように極細繊維を含んでいる必要があるため、その兼ね合いから、90mass%以下であるのが好ましい。
【0025】
このような高強度ポリプロピレン系繊維は、例えば、アイソタクチックペンタッド分率(IPF)が95〜100%で、重量平均分子量/数平均分子量の比(Q値)が4未満であるアイソタクチックポリプロピレンを溶融紡糸した繊維を、被延伸物導入部及び該延伸物引き出し部に加圧水槽を配置し、高温加圧水蒸気をその内部に充填した延伸槽を用いた延伸装置により、延伸槽温度120℃以上、延伸倍率7倍以上で延伸することにより得ることができる。このような方法で得られた高強度ポリプロピレン系繊維は繊維方向に高度に配向結晶化しており、繊維側面を偏光下、クロスニコルの状態で観察した時、繊維方向に屈折率の異なる、断続的な線状の暗部と明部とからなる特有の縞模様を有する。
【0026】
本発明のセパレータは前述のような高強度ポリプロピレン系繊維に加えて、均一な地合いとなり、短絡が発生しにくいように、繊維径が5μm以下の極細繊維を含んでいる。繊維径が小さければ小さい程、より均一な地合いであることができるため、極細繊維の繊維径は4μm以下であるのが好ましく、3μm以下であるのがより好ましく、2μm以下であるのが更に好ましい。他方、極細繊維の繊維径の下限はある程度の強度を有するように、0.01μm程度が適当である。
【0027】
この極細繊維は、極細繊維によって均一な孔径を形成して、地合いが均一であるように、極細繊維の繊維径はほぼ同じであるのが好ましい。つまり、極細繊維の繊維径分布の標準偏差値(σ)を、極細繊維の繊維径の平均値(d)で除した値(σ/d)が0.2以下(好ましくは0.18以下)であるのが好ましい。なお、極細繊維の繊維径が全て同じである場合には標準偏差値(σ)が0になるため、前記値(σ/d)の下限値は0である。
【0028】
この「極細繊維の繊維径の平均値(d)」は、セパレータを構成する不織布の電子顕微鏡写真を撮影し、この電子顕微鏡写真における100本以上(n本)の極細繊維の繊維径を計測し、その計測した繊維径(χ)を平均した値をいう。また、極細繊維の「標準偏差値(σ)」は、計測した繊維径(χ)を次の式から算出した値をいう。
標準偏差={(nΣχ2−(Σχ)2)/n(n−1)}1/2
ここでnは測定した極細繊維の本数を意味し、χはそれぞれの極細繊維の繊維径を意味する。
【0029】
なお、極細繊維が2種類以上存在する場合には、各々の極細繊維について、上記関係が成立するのが好ましい。
【0030】
また、極細繊維は地合いが優れているように、極細繊維は繊維軸方向において、実質的に同じ直径であるのが好ましい。
【0031】
本発明の極細繊維を構成する樹脂成分は、例えば、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂など1種類以上から構成されていることができるが、耐電解液性に優れ、自己放電の原因といわれている窒素含有化合物を発生しない、実質的にポリオレフィン系樹脂のみからなるのが好ましい。この「実質的に」とは、耐電解液性に影響を与える部分は主として繊維表面であるため、繊維表面がポリオレフィン系樹脂から構成されていることをいう。例えば、ポリアミド樹脂とポリオレフィン系樹脂とからなり、ポリオレフィン系樹脂のみが繊維表面を占めている極細繊維は実質的にポリオレフィン系極細繊維である。
【0032】
この好適であるポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂(例えば、超高分子量ポリエチレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン共重合体(エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体など)など)、ポリプロピレン系樹脂(例えば、ポリプロピレン、プロピレン共重合体など)、ポリメチルペンテン系樹脂(例えば、ポリメチルペンテン、メチルペンテン共重合体など)から構成されていることができ、ポリプロピレン系樹脂やポリエチレン系樹脂からなるのが好ましい。
【0033】
本発明の極細繊維は、その横断面形状が円形であることによって、セパレータの地合いを更に向上させることができるため好適に使用できる。
【0034】
なお、極細繊維が融着に関与できる樹脂成分(以下、「融着成分」ということがある)を含み、この融着成分により融着していると、確実に極細繊維が固定して、極細繊維が脱落したり、毛羽立つことがないため好適な実施態様である。
【0035】
この極細繊維を融着させる場合、極細繊維は1種類の樹脂成分のみから構成することもできるし、融着成分とこの融着成分の融点よりも高い融点を有する成分(以下、「非融着成分」ということがある)を含む2種類以上の樹脂成分から構成することもできる。後者のように極細繊維が融着成分と非融着成分を含む2種類以上の樹脂成分から構成されていると、融着成分を融着させても繊維形態を維持して、セパレータの地合いを悪くしないため、より好適である。
【0036】
極細繊維が2種類以上の樹脂成分から構成されている場合、融着成分が極細繊維表面の一部又は全部を占めて、融着できるのが好ましい。このような極細繊維の横断面形状としては、例えば、芯鞘型、偏芯型、海島型であるのが好ましい。なお、非融着成分は繊維形状を維持できるように、融着成分の融点よりも10℃以上高い融点を有するのが好ましく、20℃以上高いのがより好ましい。
【0037】
本発明の極細繊維は、例えば、2種類以上の樹脂成分を含む複合繊維から少なくとも1種類の樹脂成分を除去することによって得ることができる。つまり、少なくとも、ある溶媒により容易に分解除去できる易除去樹脂成分と、この溶媒により容易に分解除去されない難除去樹脂成分とを含む複合繊維から、易除去樹脂成分を分解除去することによって得ることができる。例えば、共重合ポリエステルとポリプロピレンからなる複合繊維を、温度が80℃程度の10mass%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬することにより、共重合ポリエステル成分を分解除去して、ポリプロピレンからなる極細繊維を得ることができる。このように、2種類以上の樹脂成分を含む複合繊維から少なくとも1種類の樹脂成分を除去することにより発生させた極細繊維は、極細繊維同士がつながった状態にある可能性が極めて低いため、この極細繊維を含むセパレータはより地合いの優れるものである。
【0038】
なお、前述のような、ほぼ同じ繊維径を有する極細繊維、或いは繊維軸方向において実質的に同じ直径である極細繊維は、例えば、紡糸口金部で海成分中に口金規制して島成分を押し出して複合する方法などの複合紡糸法で得た海島型繊維の海成分を除去することにより得ることができる。なお、一般的に混合紡糸法といわれる、島成分を構成する樹脂と海成分を構成する樹脂とを混合した後に紡糸する方法によって得た海島型繊維の海成分を除去する方法や、メルトブロー法によっては、ほぼ同じ繊維径を有する極細繊維や繊維軸方向において実質的に同じ直径を有する極細繊維を得ることは困難である。
【0039】
また、横断面形状が円形の極細繊維は、例えば、海成分中に島成分を押し出し、複合して海島型繊維を紡糸する際に、島成分を押し出す口金として、断面が円形のものを使用すれば得ることができる。
【0040】
更に、融着成分と非融着成分とを含む2種類以上の樹脂成分からなる極細繊維は、常法の複合紡糸法により海島型繊維を紡糸する際に、島成分を押し出す口金として、前述のような横断面形状(例えば、芯鞘型、偏芯型、海島型)を形成できるものを使用して紡糸するか、常法の複合紡糸法により海島型繊維を紡糸する際に、2種類以上の樹脂成分を混合した樹脂を島成分を押し出す口金に供給して海島型繊維を紡糸し、海成分を除去することにより得ることができる。
【0041】
このような極細繊維全体の質量は、地合いが優れているように、不織布の質量の10%以上を占めているのが好ましく、15%以上を占めているのがより好ましい。他方、前述の高強度ポリプロピレン系繊維との兼ね合いから、90mass%以下であるのが好ましい。
【0042】
なお、極細繊維は均一分散して地合いが優れるように、自由度の高い短繊維であるのが好ましいが、極細繊維又は極細繊維を発生可能な複合繊維を裁断する際に極細繊維同士又は極細繊維のもととなる樹脂成分同士が圧着してしまうと、地合いが悪くなるため、裁断する際に極細繊維同士又は極細繊維のもととなる樹脂成分同士が圧着しにくい、極細繊維又は極細繊維を発生可能な複合繊維を使用するのが好ましい。
【0043】
このような圧着しにくい極細繊維又は極細繊維を発生可能な複合繊維としては、例えば、結晶性の高い極細繊維又は結晶性の高い樹脂成分を含む複合繊維がある。より具体的には、極細繊維又は複合繊維がポリメチルペンテンを含んでいたり、ポリプロピレンを含んでいる場合には、そのポリプロピレンの融点が166℃以上(好ましくは168℃以上)であるのが好ましい。
【0044】
本発明のセパレータを構成する不織布は、引張り強さや剛軟度に優れるように、更に熱融着繊維を含んでいるのが好ましい。
【0045】
この熱融着繊維は融着する際に、熱融着繊維以外の繊維(例えば、高強度ポリプロピレン系繊維、極細繊維など)に悪影響を及ぼさないように、熱融着繊維以外の繊維の融着しない樹脂成分の融点よりも10℃以上低い(より好ましくは20℃以上低い)融点を有する融着成分を含んでいるのが好ましい。例えば、熱融着繊維以外の繊維として、ポリプロピレンのみからなる高強度ポリプロピレン系繊維と、ポリプロピレン樹脂のみからなる極細繊維とを含んでいる場合には、熱融着繊維の融着成分として、ポリエチレン系樹脂(例えば、超高分子量ポリエチレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン共重合体(エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体など)など)を含んでいるのが好ましい。
【0046】
この熱融着繊維は融着成分のみから構成されていても良いし、融着成分に加えて融着成分よりも融点の高い非融着成分を含んでいても良い。後者のように非融着成分を含んでいると、セパレータの強度をより向上させることができる。この場合の横断面形状としては、例えば、芯鞘型、偏芯型、海島型であることができる。また、非融着成分は融着成分の融点よりも10℃以上高い樹脂からなるのが好ましく、20℃以上高い樹脂からなるのが好ましい。
【0047】
なお、熱融着繊維も前述の極細繊維と同様の理由で、実質的にポリオレフィン系樹脂から構成されているのが好ましい。
【0048】
このような熱融着繊維はセパレータの強度を向上させることができるように、不織布の質量の20mass%以上を占めているのが好ましく、40mass%以上を占めているのがより好ましい。他方、前述のようなポリプロピレン系高強度繊維や極細繊維との兼ね合いから、80mass%以下であるのが好ましい。
【0049】
本発明のセパレータを構成する繊維(例えば、ポリプロピレン系高強度繊維、極細繊維、熱融着繊維など)は未延伸状態にあることもできるが、強度的に優れているように、いずれの繊維も延伸状態にあるのが好ましい。
【0050】
また、本発明のセパレータを構成する繊維(例えば、ポリプロピレン系高強度繊維、極細繊維、熱融着繊維など)の繊維長は特に限定されるものではないが、繊維長が短いほど繊維の自由度が高く、均一に分散してより地合いが優れるため、繊維長は0.1〜25mm(より好ましくは0.1〜20mm)であるのが好ましく、1〜25mm(より好ましくは0.1〜20mm)に切断された繊維を使用するのが好ましい。
【0051】
なお、繊維長はJIS L 1015(化学繊維ステープル試験法)B法(補正ステープルダイヤグラム法)により得られる長さをいう。
【0052】
本発明のセパレータを構成する不織布を構成する繊維として、ポリプロピレン系高強度繊維を除いて、フィブリル化した繊維を含んでいないのが好ましい。特に地合いに大きな影響を与える極細繊維はフィブリル化していないのが好ましい。このようにフィブリル化した繊維を含んでいなければ、地合いがより均一となる。この「フィブリル化した繊維」として、例えば、機械的に分割可能な分割性繊維をビーターなどによって叩解した繊維、パルプ、フラッシュ紡糸法により得られる繊維などがある。
【0053】
本発明のセパレータを構成する不織布中には、前述のような極細繊維の束が実質的に存在していないのが好ましい。極細繊維の束が存在していると、極細繊維を含んでいるにもかかわらず、地合いが悪くなるためである。このような極細繊維を束の存在する不織布は、溶媒によって樹脂成分が膨潤して分割できる分割性繊維や、溶媒によって樹脂成分を除去して分割できる分割性繊維を含む繊維ウエブを形成した後、分割性繊維を分割することによって形成されやすいが、極細繊維を使用して繊維ウエブを形成すれば、実質的に極細繊維の束が存在しない不織布を製造することができる。
【0054】
本発明のセパレータを構成する不織布は、実質的に繊維の融着のみによって形態を維持しているため、貫通孔がなく、地合いが優れ、短絡が生じにくく、しかも電解液が均一に分布することができる、内部抵抗を低くすることのできるセパレータである。例えば、融着以外に絡合によっても繊維が固定されていると、繊維同士を絡合させるための作用(例えば、水流などの流体流、ニードルなど)によって、不織布の表面から裏面へ貫通孔が形成されて短絡が生じやすいが、実質的に融着のみによって固定されているため、繊維の配置が乱れておらず、短絡が発生しにくいのである。
【0055】
なお、不織布を製造する際に繊維同士が絡むことがある。例えば、湿式法により繊維ウエブを形成する場合、繊維ウエブの形態を保つことができるように、多かれ少なかれ繊維が絡んだ状態にある。しかしながら、この絡みは繊維の配置を乱すものではないため、実質的に絡合していないとみなす。このように、「実質的に繊維の融着のみ」とは、繊維ウエブを形成した後における繊維の固定が融着のみによってなされている状態をいう。なお、この繊維の融着は、高強度ポリプロピレン系繊維、極細繊維、或いは熱融着繊維の中から選ばれる少なくとも1種類の繊維の融着によって形成されている。
【0056】
本発明の不織布の厚さは電池の高容量化に対応できるように、0.11mm以下であるのが好ましく、0.10mm以下であるのが好ましい。下限は特に限定するものではないが、0.02mm程度が適当である。
【0057】
本発明における「厚さ」は、JIS B 7502:1994に規定されている外側マイクロメーター(0〜25mm)により測定した厚さをいう。
【0058】
本発明のセパレータの地合いが優れている指標として、「平均地合指数」を挙げることができる。この平均地合指数の値が0.15以下であると、地合いが優れており、短絡が生じにくく、しかも電解液を均一に保持することができる。より好ましい平均地合指数は0.10以下である。
【0059】
この「平均地合指数」は特願平11−152139号に記載されている方法により得られる値をいう。つまり、次のようにして得られる値をいう。
(1)光源から被測定物(不織布)に対して光を照射し、照射された光のうち、被測定物の所定領域において反射された反射光を受光素子によって受光して輝度情報を取得する。
(2)被測定物の所定領域を画像サイズ3mm角、6mm角、12mm角、24mm角に等分割して、4つの分割パターンを取得する。
(3)得られた各分割パターン毎に等分割された各区画の輝度値を輝度情報に基づいて算出する。
(4)各区画の輝度値に基づいて、各分割パターン毎の輝度平均(X)を算出する。
(5)各分割パターン毎の標準偏差(σ)を求める。
(6)各分割パターン毎の変動係数(CV)を次の式により算出する。
変動係数(CV)=(σ/X)×100
ここで、σは各分割パターン毎の標準偏差を示し、Xは各分割パターン毎の輝度平均を示す。
(7)各画像サイズの対数をX座標、当該画像サイズに対応する変動係数をY座標とした結果得られる座標群を、最小二乗法により一次直線に回帰させ、その傾きを算出し、この傾きの絶対値を地合指数とする。
(8)この地合指数の測定を3回繰り返し行い、その平均値を平均地合指数とする。
【0060】
本発明の不織布は、平均ニードル式耐貫通力が単位面密度(g/m2)あたり14gf以上であるのが好ましく、15gf以上であるのがより好ましく、16gf以上であるのが更に好ましい。この値が14gf以上であれば、極板のバリなどによってセパレータを構成する繊維がより分けられて、極板群を形成する際に短絡しにくいものである。なお、この値が高いということは、貫通孔がなく、繊維が均一に分散した優れた地合いであるということも意味する。
【0061】
この平均ニードル式耐貫通力は次のようにして得られる値をいう。
円筒状貫通孔(内径:11mm)を有する支持台の円筒状貫通孔を覆うように不織布を1枚載置し、更に不織布上に、円筒状貫通孔(内径:11mm)を有する固定材を、前記支持台の円筒状貫通孔の中心と一致するように載置して不織布を固定する。その後、この不織布に対して、ハンディー圧縮試験機(カトーテック製、KES−G5)に取り付けられたニードル(先端部における曲率半径:0.5mm、直径:1mm、治具からの突出長さ:2cm)を、0.01cm/sの速度で垂直に突き刺し、ニードルが突き抜けるのに要する力を測定し、この力をニードル式耐貫通力とする。このニードル式耐貫通力の測定を不織布の30箇所について行い、その平均値を平均ニードル式耐貫通力とする。なお、単位面密度あたりの値は、前記平均ニードル式耐貫通力を面密度(g/m2)で除した値をいう。
【0062】
本発明の不織布の面密度は5〜55g/m2であるのが好ましく、より好ましくは10〜40g/m2である。
【0063】
本発明のセパレータは前述のような不織布を備えたものであり、不織布のみから構成することもできるし、不織布に有孔フィルム、織物、編物、ネット、糸などを積層することもできる。なお、電池を高容量化するために、セパレータは薄い方が有利であるため、不織布のみから構成されているのが好ましい。
【0064】
本発明のセパレータには、電解液との親和性を付与又は向上するように、酸素及び/又は硫黄含有官能基(例えば、スルホン酸基、スルホン酸塩基、スルホフルオライド基、カルボキシル基、カルボニル基など)が導入されていたり、親水性モノマーがグラフト重合されていたり、界面活性剤が付与されていたり、或いは親水性樹脂が付与されているのが好ましい。
【0065】
本発明のセパレータは、例えば、アルカリマンガン電池、水銀電池、酸化銀電池、空気電池などの一次電池、ニッケル−カドミウム電池、銀−亜鉛電池、銀−カドミウム電池、ニッケル−亜鉛電池、ニッケル−水素電池などの二次電池のセパレータとして好適に使用でき、特にニッケル−カドミウム電池又はニッケル−水素電池のセパレータとして好適に使用できる。
【0066】
本発明の不織布は、例えば次のようにして製造することができる。
【0067】
まず、前述のような高強度ポリプロピレン系繊維、極細繊維、好ましくは熱融着繊維を準備する。
【0068】
次いで、準備した繊維を用いて繊維ウエブを形成する。この繊維ウエブの形成方法は特に限定するものではないが、繊維が均一に分散しやすい湿式法により形成するのが好ましい。この湿式法としては、例えば、水平長網方式、傾斜ワイヤー型短網方式、円網方式、長網・円網コンビネーション方式、短網・円網コンビネーション方式などを挙げることができる。
【0069】
次いで、この繊維ウエブを構成する繊維を融着のみによって固定して、セパレータとして使用することのできる不織布を製造できる。このように融着のみによって固定しているため、繊維の配置が乱れず、地合いが優れ、短絡が生じにくく、しかも電解液が均一に分布することができ、内部抵抗をより低くすることのできるセパレータとすることができる。この繊維ウエブの融着は無圧下で行なっても良いし、加圧下で行なっても良いし、或は無圧下で融着成分を溶融させた後に加圧(直ちに加圧するのが好ましい)しても良い。
【0070】
本発明の不織布は電池の高容量化に対応できるように、厚さが薄い方が好ましいため、融着後の不織布の厚さが厚い場合には、一対のロール間を通過させるなどして、厚さを調節するのが好ましい。
【0071】
なお、平均地合指数が0.15以下である不織布は、繊維として極細繊維を使用したり、融着のみによって繊維を固定(絡合処理を施さない)すること以外に、高強度ポリプロピレン系繊維以外の繊維としてフィブリル化した繊維を使用しなかったり、繊維長が0.1〜25mm程度の短い繊維を使用したり、湿式法により繊維ウエブを形成するなど、これらの諸条件を調節することによって製造することができる。
【0072】
本発明の平均ニードル式耐貫通力が単位面密度あたり14gf以上である不織布は、高強度ポリプロピレン系繊維を使用するだけでなく、その配合量を多くしたり、湿式法により高強度ポリプロピレン系繊維を均一に分散させたり、熱融着繊維によって強固に融着したり、熱融着繊維を溶融させた後、直ちに加圧して融着するなどの諸条件を調節することによって製造することができる。
【0073】
本発明の不織布は耐アルカリ性に優れるように、実質的にポリオレフィン系繊維のみから構成されているのが好ましいため、電解液の保持性を付与又は向上させるために、親水化処理を実施するのが好ましい。この親水化処理としては、例えば、スルホン化処理、フッ素ガス処理、ビニルモノマーのグラフト重合処理、界面活性剤処理、放電処理、或は親水性樹脂付与処理などがある。
【0074】
スルホン化処理としては、特に限定するものではないが、例えば、発煙硫酸、硫酸、三酸化イオウ、クロロ硫酸、又は塩化スルフリルからなる溶液中に前述のような不織布を浸漬してスルホン酸基を導入する方法や、一酸化硫黄ガス、二酸化硫黄ガス或いは三酸化硫黄ガスなどの存在下で放電を作用させて不織布にスルホン酸基を導入する方法等がある。
【0075】
フッ素ガス処理についても、特に限定するものではないが、例えば、不活性ガス(例えば、窒素ガス、アルゴンガスなど)で希釈したフッ素ガスと、酸素ガス、二酸化炭素ガス、及び二酸化硫黄ガスなどの中から選んだ少なくとも1種類のガスとの混合ガスに、不織布をさらすことにより不織布の繊維表面を親水化することができる。なお、不織布に二酸化硫黄ガスをあらかじめ付着させた後に、フッ素ガスを接触させると、より効率的に恒久的な親水性を付与することができる。
【0076】
ビニルモノマーのグラフト重合としては、ビニルモノマーとして、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、或いはスチレンを使用することができる。なお、スチレンをグラフト重合した場合には、電解液との親和性を付与するために、スルホン化するのが好ましい。これらの中でも、アクリル酸は電解液との親和性に優れているため好適に使用できる。
【0077】
これらビニルモノマーの重合方法としては、例えば、ビニルモノマーと重合開始剤を含む溶液中に不織布を浸漬して加熱する方法、不織布にビニルモノマーを塗布した後に放射線を照射する方法、不織布に放射線を照射した後にビニルモノマーと接触させる方法、増感剤を含むビニルモノマー溶液を不織布に含浸した後に紫外線を照射する方法などがある。なお、ビニルモノマー溶液と不織布とを接触させる前に、紫外線照射、コロナ放電、プラズマ放電などにより、不織布表面を改質処理すると、ビニルモノマー溶液との親和性が高いため、効率的にグラフト重合できる。
【0078】
界面活性剤処理としては、例えば、アニオン系界面活性剤(例えば、高級脂肪酸のアルカリ金属塩、アルキルスルホン酸塩、もしくはスルホコハク酸エステル塩など)、又はノニオン系界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、もしくはポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルなど)の溶液中に不織布を浸漬したり、この溶液を不織布に塗布又は散布して付着させることができる。
【0079】
放電処理としては、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、グロー放電処理、沿面放電処理又は電子線処理などがある。これら放電処理の中でも、空気中の大気圧下で、それぞれが誘電体を担持する一対の電極間に、これら両方の誘電体と接触するように不織布を配置し、これら両電極間に交流電圧を印加し、不織布内部空隙で放電を発生させる方法であると、不織布の外側だけではなく、不織布の内部を構成する繊維表面も処理することができる。したがって、セパレータの内部における電解液の保持性に優れている。
【0080】
親水性樹脂付与処理としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、架橋可能なポリビニルアルコール、又はポリアクリル酸などの親水性樹脂を付着させることができる。これらの親水性樹脂は適当な溶媒に溶解又は分散させた後、この溶媒中に不織布を浸漬したり、この溶媒を不織布に塗布又は散布し、乾燥して付着させることができる。なお、親水性樹脂の付着量は、通気性を損なわないように、セパレータ全体の0.3〜5mass%であるのが好ましい。
【0081】
この架橋可能なポリビニルアルコールとしては、例えば、水酸基の一部を感光性基で置換したポリビニルアルコールがあり、より具体的には、感光性基としてスチリルピリジニウム系のもの、スチリルキノリニウム系のもの、スチリルベンゾチアゾリウム系のもので置換したポリビニルアルコールがある。この架橋可能なポリビニルアルコールも他の親水性樹脂と同様にして不織布に付着させた後、光照射によって架橋させることができる。このような水酸基の一部を感光性基で置換したポリビニルアルコールは耐アルカリ性に優れ、しかもイオンとキレートを形成できる水酸基を多く含んでおり、放電時及び/又は充電時に、極板上に樹枝状の金属が析出する前のイオンとキレートを形成し、電極間の短絡を生じにくいので好適に使用できる。
【0082】
本発明の電池は上述のようなセパレータを使用したものである。したがって、短絡が発生しにくく、しかも歩留まり良く製造できるものである。
【0083】
本発明の電池は、上述のようなセパレータを使用したこと以外は、従来の電池と全く同様であることができる。
【0084】
例えば、円筒型ニッケル−水素電池は、ニッケル正極板と水素吸蔵合金負極板とを前述のようなセパレータを介して渦巻き状に巻回した極板群を金属のケースに挿入した構造を有する。前記ニッケル正極板としては、例えば、スポンジ状ニッケル多孔体に水酸化ニッケル固溶体粉末からなる活物質を充填したものを使用することができ、水素吸蔵合金負極板としては、例えば、ニッケルメッキ穿孔鋼板、発泡ニッケル、或いはニッケルネットに、AB5系(希土類系)合金、AB/A2B系(Ti/Zr系)合金、或いはAB2(Laves相)系合金を充填したものを使用することができる。なお、電解液として、例えば、水酸化カリウム/水酸化リチウムの二成分系のもの、或いは水酸化カリウム/水酸化ナトリウム/水酸化リチウムの三成分系のものを使用することができる。また、前記ケースは安全弁を備えた封口板により、絶縁ガスケットを介して封口されている。更に、正極集電体や絶縁板を備えており、必要であれば負極集電体を備えている。
【0085】
なお、本発明の電池は円筒形である必要はなく、角型、ボタン型などであっても良い。角型の場合には、正極板と負極板との間にセパレータが配置された積層構造を有する。
【0086】
以下に、本発明の実施例を記載するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0087】
【実施例】
(実施例1)
ポリ−L−乳酸(以下、「PLLA」と表記する)からなる海成分中に、ポリプロピレンからなる島成分が25個存在する、複合紡糸法により紡糸した後に切断した海島型繊維(繊度:1.65dtex、繊維長:2mm)を用意した。
【0088】
次いで、この海島型繊維を、温度80℃、10mass%水酸化ナトリウム水溶液からなる浴中に30分間浸漬し、海島型繊維の海成分であるPLLAを抽出除去して、ポリプロピレン極細繊維(繊維径:2μm、ρ/d:0.083、融点:172℃、繊維長:2mm、フィブリル化していない、延伸されている、繊維軸方向において実質的に同じ直径を有する、横断面形状:円形)を得た。
【0089】
また、熱融着繊維として、芯成分(非融着成分)がポリプロピレン(融点:168℃)からなり、鞘成分(融着成分)が高密度ポリエチレン(融点:135℃)からなる芯鞘型複合繊維(繊維径:12μm、切断された繊維長:5mm、芯成分と鞘成分との質量比率は1:1、フィブリル化していない、延伸されている)を用意した。
【0090】
更に、高強度ポリプロピレン繊維(引張り強さ:10.7cN/dtex、ヤング率:850kg/mm2、140℃における熱収縮率:7%、繊維横断面形状:ほぼ五角形、融点:174℃、フィブリル化可能、繊維径:22μm、切断された繊維長:10mm、延伸されている、繊維側面を偏光下、クロスニコルの状態で観察した時、繊維方向に屈折率の異なる、断続的な線状の暗部と明部とからなる縞模様を有する)を用意した。
【0091】
次いで、前記ポリプロピレン極細繊維20mass%と、芯鞘型複合繊維50mass%と、高強度ポリプロピレン繊維30mass%とを混合し、分散させたスラリーから、湿式法(水平長網方式)により繊維ウエブを形成した。
【0092】
次いで、この繊維ウエブを温度135℃に設定された熱風循環式ドライヤー中に3分間放置して、繊維ウエブの乾燥及び前記芯鞘型複合繊維の鞘成分(高密度ポリエチレン)による熱融着を実施して、融着不織布を形成した。
【0093】
次いで、フッ素ガス(3vol%)、酸素ガス(5vol%)、二酸化硫黄ガス(5vol%)及び窒素ガス(87vol%)からなる混合ガスで満たされた容器内に、前記融着不織布を供給し、融着不織布を前記混合ガスと120秒間(温度:20℃)接触させた。
【0094】
次いで、このフッ素ガス処理した融着不織布を線圧力9.8N/cmでカレンダー処理を実施して、本発明のセパレータ(面密度:40g/m2、厚さ:0.10mm、極細繊維の束が実質的に存在していない、繊維が実質的に二次元的に配置)を製造した。
【0095】
(実施例2)
切断された繊維長が5mmであること以外は実施例1と全く同じ高強度ポリプロピレン繊維を使用したこと、及びポリプロピレン極細繊維20mass%と、芯鞘型複合繊維60mass%と、高強度ポリプロピレン繊維20mass%とを混合し、分散させたスラリーを使用したこと以外は、実施例1と全く同様にして、融着不織布を製造した。
【0096】
次いで、この融着不織布を濃度15%、温度60℃の発煙硫酸中に2分間浸漬して、スルホン化処理を実施した。次いで、十分に水洗した後、温度80℃で乾燥した。
【0097】
次いで、このスルホン化処理した不織布を線圧力9.8N/cmでカレンダー処理を実施して、本発明のセパレータ(面密度:30g/m2、厚さ:0.06mm、極細繊維の束が実質的に存在していない、繊維が実質的に二次元的に配置)を製造した。
【0098】
(実施例3)
繊維径が14μmで、切断された繊維長が10mmであること以外は実施例1と全く同じ高強度ポリプロピレン繊維を使用したこと以外は、実施例1と全く同様にして、本発明のセパレータ(面密度:40g/m2、厚さ:0.10mm、極細繊維の束が実質的に存在していない、繊維が実質的に二次元的に配置)を製造した。
【0099】
(実施例4)
繊維径が31μmで、切断された繊維長が10mmであること以外は実施例1と全く同じ高強度ポリプロピレン繊維を使用したこと以外は、実施例1と全く同様にして、本発明のセパレータ(面密度:40g/m2、厚さ:0.10mm、極細繊維の束が実質的に存在していない、繊維が実質的に二次元的に配置)を製造した。
【0100】
(実施例5)
略三角形のポリプロピレン成分と略三角形の高密度ポリエチレン成分とが交互に配置されたオレンジ状繊維横断面を有する、繊維径が17μmで、切断された繊維長が5mmの分割性繊維(延伸されている、繊維横断面が略三角形で繊維径が4.5μmのポリプロピレン極細繊維(融点:168℃)8本と、繊維横断面が略三角形で繊維径が4.5μmの高密度ポリエチレン極細繊維(融点:135℃)8本とに分割可能)を用意した。
【0101】
また、熱融着繊維として、芯成分(非融着成分)がポリプロピレン(融点:168℃)からなり、鞘成分(融着成分)が低密度ポリエチレン(融点:115℃)からなる芯鞘型複合繊維(繊維径:12μm、切断された繊維長:5mm、芯成分と鞘成分との質量比率は1:1、フィブリル化していない、延伸されている)を用意した。
【0102】
更に、実施例1と同じ高強度ポリプロピレン繊維を用意した。
【0103】
次いで、前記分割性繊維をビーターで10分間分割して、ポリプロピレン極細繊維及び高密度ポリエチレン極細繊維を発生させた。
【0104】
次いで、分割性繊維から発生させたポリプロピレン極細繊維及び高密度ポリエチレン極細繊維20mass%と、芯鞘型複合繊維50mass%と、高強度ポリプロピレン繊維30mass%とを混合し、分散させたスラリーから、湿式法(水平長網方式)により繊維ウエブを形成したこと以外は、実施例1と全く同様にして、本発明のセパレータ(面密度:40g/m2、厚さ:0.10mm、極細繊維の束が実質的に存在していない、繊維が実質的に二次元的に配置)を製造した。
【0105】
(実施例6)
実施例1と同じ海島型繊維、熱融着繊維、及び高強度ポリプロピレン繊維を用意した。
【0106】
次いで、海島型繊維20mass%、熱融着繊維50mass%、高強度ポリプロピレン繊維30mass%とを混合し、分散させたスラリーから、湿式法(水平長網方式)により繊維ウエブを形成した。
【0107】
次いで、この繊維ウエブを135℃で熱処理することにより、熱融着繊維の高密度ポリエチレン成分のみを融着して融着不織布を製造した。
【0108】
次いで、この融着不織布を、温度80℃、10mass%水酸化ナトリウム水溶液からなる浴中に30分間浸漬し、海島型繊維の海成分であるPLLAを抽出除去して、ポリプロピレン極細繊維(繊維径:2μm、ρ/d:0.083、融点:172℃、繊維長:2mm、フィブリル化していない、延伸されている、繊維軸方向において実質的に同じ直径を有する、横断面形状:円形)を発生させた、抽出不織布を製造した。
【0109】
次いで、この抽出不織布を再度135℃で熱処理することにより、熱融着繊維の高密度ポリエチレン成分のみを融着して再融着不織布を製造した。
【0110】
次いで、この再融着不織布を実施例1と同様に、フッ素ガス処理及びカレンダー処理を実施して、本発明のセパレータ(面密度:40g/m2、厚さ:0.10mm、極細繊維の束が存在、繊維が実質的に二次元的に配置)を製造した。
【0111】
(比較例)
実施例5と同様の分割性繊維、熱融着繊維及び高強度ポリプロピレン繊維を用意した。
【0112】
次いで、分割性繊維20mass%、熱融着繊維50mass%、及び高強度ポリプロピレン繊維30mass%とを混合し、分散させたスラリーから、湿式法(水平長網方式)により繊維ウエブを形成した。
【0113】
次いで、この繊維ウエブを125℃で熱処理することにより、熱融着繊維の低密度ポリエチレン成分のみを融着した。次いで、この融着した繊維ウエブを線径0.15mmのネット上に載置し、ノズル径0.13mm、ピッチ0.6mmのノズルプレートから圧力12.7MPaの水流を両面交互に2回づつ噴出して、分割性繊維の分割及び絡合を実施した。
【0114】
その後、水流で処理した繊維ウエブを125℃で熱処理して、熱融着繊維の低密度ポリエチレン成分のみを再度融着して融着不織布を形成した。
【0115】
この融着不織布を実施例1と全く同様に、フッ素ガス処理及びカレンダー処理を実施して、セパレータ(面密度:40g/m2、厚さ:0.10mm)を製造した。
【0116】
(平均地合指数の測定)
詳細な説明の欄に記載した方法により、平均地合指数を測定した。
【0117】
この結果は表1に示す通りであった。この表1から明らかなように、本発明のセパレータの中でも、特に抽出した極細繊維をもとに繊維ウエブを形成した実施例1〜4のセパレータが地合いが優れていた。実施例5のセパレータは分割性繊維が十分に分割しておらず、繊維塊が残っているため、地合いのやや劣るものであった。また、実施例6のセパレータは極細繊維の束が存在しているため、地合いのやや劣るものであった。更に、比較例のセパレータは水流を作用させているため、微細な貫通孔があり、地合いの劣るものであった。
【0118】
【表1】
【0119】
(単位面密度あたりの平均ニードル式耐貫通力の測定)
詳細な説明の欄に記載した方法により、単位面密度あたりの平均ニードル式耐貫通力を測定した。
【0120】
この結果は表1に示す通りであった。表1から明らかなように、実施例1〜4のセパレータのように、抽出した極細繊維をもとに繊維ウエブを形成した地合いの優れるセパレータは、単位面密度あたりの平均ニードル式耐貫通力が高く、実施例5及び実施例6のセパレータのように、やや地合いの劣るセパレータは、単位面密度あたりの平均ニードル式耐貫通力がやや悪く、比較例のセパレータのように、微細な貫通孔を有する地合いの劣るセパレータは、単位面密度あたりの平均ニードル式耐貫通力の悪いものであった。
【0121】
(電池製造時の不良率の評価)
電池の集電体として、水酸化ニッケルを発泡ニッケル支持体に充填した正極(33mm幅、182mm長)と、ペースト式水素吸蔵合金負極(メッシュメタル系合金NmNi5型、33mm幅、247mm長)とを用意した。
【0122】
次いで、33mm幅、410mm長に裁断した各セパレータをそれぞれ正極と負極との間に挟んだ後に渦巻状に巻回して、SC型対応の電極群を作製した。この時に、極板のバリや極板のエッジによってショートしてしまい、電池を製造することができなかった割合を電池製造時の不良率とした。この結果は表1に示す通りであった。
【0123】
この表1から、本発明のセパレータの中でも、特に抽出した極細繊維をもとに繊維ウエブを形成した実施例1〜4のセパレータは地合いが優れているため、不良率も低いものであった。実施例5及び実施例6のセパレータは地合いがやや悪いため、不良率もやや高いものであった。また、比較例のセパレータは地合いが悪いため、不良率も高いものであった。
【0124】
【発明の効果】
本発明の電池用セパレータは短絡が発生しにくく、しかも電池を歩留まり良く製造できるものである。
【0125】
本発明の電池は短絡が発生しにくく、歩留まり良く製造できるものである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a battery separator and a battery.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a separator is used between the positive electrode and the negative electrode so that the positive electrode and the negative electrode of the alkaline battery are separated to prevent a short circuit and the electrolysis reaction can be performed smoothly while holding the electrolyte. ing.
[0003]
In recent years, the space occupied by batteries has become smaller as electronic devices become smaller and lighter. Has been. For that purpose, since the amount of the active material of the electrode needs to be increased, the volume occupied by the separator is inevitably reduced.
[0004]
Therefore, after forming a fiber web containing splittable fibers that can be mechanically split to generate ultrafine fibers, a high pressure water stream is applied to split the splittable fibers to generate ultrafine fibers at the same time. It has been proposed to use a non-woven fabric as a separator.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, the separator obtained by such a method is likely to cause a short circuit because a water flow is applied to easily form a hole penetrating from one surface to the other surface.
[0006]
Further, in order to reduce the volume of the separator, it is necessary to strongly wrap the separator around the electrode plate when forming the electrode plate group. However, as described above, the separator having the through hole is used when wrapping around the electrode plate. There was also a problem that the yield was deteriorated in battery production due to breakage due to tension, burr through the electrode plate, or tearing of the separator by the edge of the electrode plate.
[0007]
The present invention has been made to solve the above-described problems. A battery separator that is less likely to cause a short circuit and that can be manufactured with high yield, and a battery that uses this battery separator. The purpose is to provide.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The above-described problems are high-strength polypropylene fibers having a tensile strength of 4.5 cN / dtex or more and ultrafine fibers having a fiber diameter of 5 μm or less, which are battery separators of the present invention (hereinafter sometimes simply referred to as “separators”). fiberMixed withIn addition, it has a non-woven fabric that maintains its form substantially only by fiber fusion.The entire cross-sectional shape of the ultrafine fibers is circular, and the ultrafine fibers are not present in bundlesIt can be solved by a separator.
[0009]
In other words, the separator of the present invention contains ultrafine fibers having a fiber diameter of 5 μm or less, and maintains a form substantially only by fusion between the fibers, and has undergone an entanglement effect such as conventional hydroentanglement. Therefore, there is no through hole and short circuit is unlikely to occur. In addition, because it contains high-strength polypropylene fiber with a tensile strength of 4.5 cN / dtex or more, it breaks due to the tension when it is wound around the electrode plate, or burr of the electrode plate penetrates, or due to the edge of the electrode plate Since the separator is difficult to tear, a battery can be manufactured with a high yield.
[0010]
Since the battery of the present invention uses the battery separator, a short circuit is unlikely to occur and the battery can be manufactured with a high yield.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The separator of the present invention has a tensile strength of 4.5 cN / dtex so that the separator is not broken by the tension when wound around the electrode plate, the burr of the electrode plate penetrates, or the separator is not torn by the edge of the electrode plate. The above high-strength polypropylene fibers are included. A more preferable tensile strength is 8 cN / dtex or more, a further preferable tensile strength is 8.9 cN / dtex or more, and a most preferable tensile strength is 10 cN / dtex. The upper limit of the tensile strength is not particularly limited, but about 50 cN / dtex is appropriate.
[0012]
The tensile strength in the present invention means a value measured by JIS L 1015 (chemical fiber staple test method).
[0013]
This high-strength polypropylene fiber has a Young's modulus of 800 kg / mm so that the above effect is more excellent.2Preferably, it is 850 kg / mm2The above is more preferable. The upper limit of Young's modulus is not particularly limited.
[0014]
This “Young's modulus” refers to the value of the apparent Young's modulus calculated from the initial tensile resistance measured by the method specified in JIS L 1015: 1999, paragraph 8.11. The initial tensile resistance is a value measured by a constant speed tension type testing machine.
[0015]
Further, if the heat shrinkage rate of the high-strength polypropylene fiber is 8% or less, even if heat is applied during the production of the separator, the dimensional change of the separator is small, and the uniform dispersibility of the fiber is excellent. Such performance is superior. More specifically, in addition to the high-strength polypropylene fiber, a high-strength polypropylene is used even if the heat-fusible fiber is melted by heat in order to improve the tensile strength and the bending resistance. Since the fiber is less likely to shrink, the dimensional change of the nonwoven fabric is less likely to occur. Therefore, the uniform dispersibility of the fibers is maintained and the above-described performance is excellent. A more preferable heat shrinkage rate is 7% or less. This heat shrinkage rate is a value of dry heat shrinkage rate measured using an oven dryer at a temperature of 140 ° C. based on JIS L 1015.
[0016]
In addition, it is preferable that the fiber cross-sectional shape of the high-strength polypropylene fiber is non-circular because the burrs of the electrode plate penetrate the separator or the separator is difficult to tear by the edge of the electrode plate. This is because even if the burrs and edges of the electrode plate come into contact with the high-strength polypropylene fibers, the high-strength polypropylene fibers are less slippery, the fiber contact misalignment is suppressed, and the forces from the burrs and edges are dispersed. It is thought that it is because it can be received. Thus, since the nonwoven fabric can take a dense structure because the cross-sectional shape of the high-strength polypropylene fiber is non-circular, a separator with a thinner thickness can be obtained. Specific cross-sectional shapes include, for example, an oval shape, a polygonal shape (for example, a triangular shape, a quadrangular shape, a pentagonal shape, a hexagonal shape, etc.), an alphabetic shape (for example, an X shape, a Y shape, an I shape, and a V shape). Etc.). Among these, a polygonal shape such as a pentagonal shape and a hexagonal shape is preferable.
[0017]
Further, when the high-strength polypropylene fiber can be fibrillated, it is preferable that the burrs of the electrode plate penetrate the separator or the separator is difficult to tear by the edge of the electrode plate. This is because when the burrs and edges of the electrode plate come into contact with this high-strength polypropylene fiber, the high-strength polypropylene fibers fibrillate and receive the force from the burrs and edges. This is considered to be because it is difficult to act.
[0018]
The high-strength polypropylene fiber may be already partially or entirely fibrillated, or may not be fibrillated. If part or all is fibrillated as in the former case, even if the burrs and edges of the electrode plate come into contact with the high-strength polypropylene fiber, the high-strength polypropylene fiber is difficult to slip and causes fiber contact misalignment. Therefore, it is preferable that the fiber can be further refined into a fibril shape to prevent a short circuit due to burrs or edges. In addition, since part or all of the high-strength polypropylene fiber is fibrillated, there is an effect that the retention of the electrolytic solution is further improved.
[0019]
The term “capable of fibrillation” means that an external force can generate a fibril in which one end is free and the other end is connected to a high-strength polypropylene fiber. This fibrillated state is an electron. It can be easily confirmed by a micrograph.
[0020]
The fiber diameter of such high-strength polypropylene fibers is preferably 13 to 35 μm, more preferably 15 to 30 μm, and most preferably 17 to 25 μm. When the fiber diameter of the high-strength polypropylene fiber is less than 13 μm, the absolute strength of the separator is weakened, and there is a tendency that the burrs of the electrode plate penetrate or are easily broken by the edge of the electrode plate. This is because if the fiber diameter exceeds 35 μm, the variation in penetration resistance tends to increase and short-circuiting easily occurs.
[0021]
“Fiber diameter” in the present invention refers to the diameter when the fiber cross-sectional shape is circular, and when the fiber cross-sectional shape is non-circular, it is a circle when converted to a circle having the same area. The diameter of
[0022]
The high-strength polypropylene fiber of the present invention may be composed of only a polypropylene component, or may further contain a resin component other than the polypropylene component (preferably a polyolefin resin component, particularly a polyethylene resin component). When the resin component other than the polypropylene component is included as in the latter, the cross-sectional shape of the fiber is, for example, a core-sheath type, an eccentric type, or a sea-island type, and the resin component constituting the surface is other than polypropylene. Is preferably a resin component having a low melting point (for example, a polyethylene resin component). In this case, it can be fused by the resin component constituting the fiber surface.
[0023]
The “melting point” in the present invention refers to a temperature that gives a maximum value of a melting endothermic curve obtained by using a differential scanning calorimeter at a temperature rising temperature of 10 ° C./min and raising the temperature from room temperature. When there are two or more maximum values, the highest temperature maximum value is taken as the melting point.
[0024]
Such a high-strength polypropylene fiber occupies 10 mass% or more of the mass of the nonwoven fabric so that the burrs of the electrode plate do not penetrate the separator or are torn by the edge of the electrode plate. It is preferable to occupy 20 mass% or more so that short-circuiting is more difficult. On the other hand, since it is necessary to contain extra fine fibers as will be described later, it is preferably 90 mass% or less in view of the balance.
[0025]
Such a high-strength polypropylene fiber has, for example, an isotactic pentad fraction (IPF) of 95 to 100% and a weight average molecular weight / number average molecular weight ratio (Q value) of less than 4. A fiber obtained by melt-spinning polypropylene is arranged at a stretched tank temperature of 120 ° C. or higher by a stretching apparatus using a stretched tank in which a pressurized water tank is arranged in the stretched product introduction part and the stretched product lead-out part and high-temperature pressurized steam is filled therein. It can be obtained by stretching at a stretching ratio of 7 times or more. The high-strength polypropylene fiber obtained by such a method is highly oriented and crystallized in the fiber direction, and when the side surface of the fiber is observed in a crossed Nicol state under polarized light, the refractive index varies intermittently in the fiber direction. It has a unique striped pattern consisting of a linear dark part and a bright part.
[0026]
In addition to the high-strength polypropylene fibers as described above, the separator of the present invention includes ultrafine fibers having a fiber diameter of 5 μm or less so as to form a uniform texture and prevent short-circuiting. The smaller the fiber diameter is, the more uniform the texture can be. Therefore, the fiber diameter of the ultrafine fiber is preferably 4 μm or less, more preferably 3 μm or less, and even more preferably 2 μm or less. . On the other hand, the lower limit of the fiber diameter of the ultrafine fibers is suitably about 0.01 μm so as to have a certain degree of strength.
[0027]
It is preferable that the ultrafine fibers have substantially the same fiber diameter so that a uniform pore diameter is formed by the ultrafine fibers and the texture is uniform. That is, the value (σ / d) obtained by dividing the standard deviation value (σ) of the fiber diameter distribution of the ultrafine fiber by the average value (d) of the fiber diameter of the ultrafine fiber is 0.2 or less (preferably 0.18 or less). Is preferred. When all the fiber diameters of the ultrafine fibers are the same, the standard deviation value (σ) is 0, so the lower limit value of the value (σ / d) is 0.
[0028]
This “average fiber diameter of ultrafine fibers (d)” is obtained by taking an electron micrograph of the nonwoven fabric constituting the separator and measuring the fiber diameter of 100 or more (n) ultrafine fibers in this electron micrograph. The mean value of the measured fiber diameter (χ). The “standard deviation value (σ)” of the ultrafine fiber is a value obtained by calculating the measured fiber diameter (χ) from the following equation.
Standard deviation = {(nΣχ2-(Σχ)2) / N (n-1)}1/2
Here, n means the number of measured ultrafine fibers, and χ means the fiber diameter of each ultrafine fiber.
[0029]
In addition, when two or more types of ultrafine fibers are present, the above relationship is preferably established for each of the ultrafine fibers.
[0030]
Moreover, it is preferable that the ultrafine fibers have substantially the same diameter in the fiber axis direction so that the ultrafine fibers are excellent in texture.
[0031]
The resin component constituting the ultrafine fiber of the present invention can be composed of, for example, one or more types such as polyamide resin and polyolefin resin, but is excellent in electrolytic solution resistance and is said to cause self-discharge. It preferably consists essentially of a polyolefin resin that does not generate a nitrogen-containing compound. The term “substantially” means that the fiber surface is composed of a polyolefin-based resin because the portion that affects the resistance to electrolytic solution is mainly the fiber surface. For example, an ultrafine fiber that is composed of a polyamide resin and a polyolefin resin and only the polyolefin resin occupies the fiber surface is substantially a polyolefin ultrafine fiber.
[0032]
Examples of suitable polyolefin resins include polyethylene resins (for example, ultrahigh molecular weight polyethylene, high density polyethylene, medium density polyethylene, low density polyethylene, linear low density polyethylene, ethylene copolymers (ethylene-acrylic). Acid copolymer, ethylene-methacrylic acid copolymer, ethylene-vinyl alcohol copolymer, etc.), polypropylene resin (eg, polypropylene, propylene copolymer, etc.), polymethylpentene resin (eg, polymethyl). Pentene, methylpentene copolymer, etc.), and preferably made of polypropylene resin or polyethylene resin.
[0033]
The ultrafine fiber of the present invention can be suitably used because the texture of the separator can be further improved by having a circular cross-sectional shape.
[0034]
It should be noted that if the ultrafine fiber includes a resin component that can participate in fusion (hereinafter, also referred to as “fusion component”), and the fusion is performed by this fusion component, the ultrafine fiber is surely fixed and the ultrafine fiber is fixed. This is a preferred embodiment because the fibers do not fall off or become fuzzy.
[0035]
When the ultrafine fiber is fused, the ultrafine fiber can be composed of only one kind of resin component, or a component having a melting point higher than the melting point of the fusion component and the fusion component (hereinafter referred to as “non-fused”). It may also be composed of two or more types of resin components including “component”. If the ultrafine fiber is composed of two or more kinds of resin components including a fusion component and a non-fusion component as in the latter, the fiber form is maintained even if the fusion component is fused, and the texture of the separator is maintained. Since it does not worsen, it is more suitable.
[0036]
When the ultrafine fiber is composed of two or more kinds of resin components, it is preferable that the fusion component occupies part or all of the surface of the ultrafine fiber and can be fused. The cross-sectional shape of such an ultrafine fiber is preferably, for example, a core-sheath type, an eccentric type, or a sea-island type. The non-fusion component preferably has a melting point that is 10 ° C. or more higher than the melting point of the fusion component so that the fiber shape can be maintained, and more preferably 20 ° C. or more.
[0037]
The ultrafine fiber of the present invention can be obtained, for example, by removing at least one resin component from a composite fiber containing two or more resin components. That is, it can be obtained by decomposing and removing an easily removable resin component from a composite fiber including at least an easily removable resin component that can be easily decomposed and removed by a certain solvent and a difficultly removed resin component that is not easily decomposed and removed by this solvent. it can. For example, by immersing a composite fiber composed of a copolymerized polyester and polypropylene in a 10 mass% sodium hydroxide aqueous solution at a temperature of about 80 ° C., the copolymerized polyester component can be decomposed and removed to obtain an ultrafine fiber composed of polypropylene. it can. Thus, since the ultrafine fiber generated by removing at least one resin component from the composite fiber containing two or more kinds of resin components is very unlikely to be in a state where the ultrafine fibers are connected to each other, A separator containing ultrafine fibers is more excellent in texture.
[0038]
For example, the ultrafine fibers having substantially the same fiber diameter as described above, or the ultrafine fibers having substantially the same diameter in the fiber axis direction, extrude the island component by regulating the die into the sea component at the spinneret portion, for example. It can be obtained by removing the sea component of the sea-island type fiber obtained by a composite spinning method such as a composite method. In addition, the method of removing the sea component of the sea-island fiber obtained by the method of spinning after mixing the resin constituting the island component and the resin constituting the sea component, which is generally referred to as a mixed spinning method, or by the melt blow method It is difficult to obtain ultrafine fibers having substantially the same fiber diameter or ultrafine fibers having substantially the same diameter in the fiber axis direction.
[0039]
In addition, for the ultrafine fiber having a circular cross-sectional shape, for example, when the island component is extruded into the sea component, and the sea island-type fiber is spun together, the one having a circular cross section is used as a die for extruding the island component. If you can get.
[0040]
Furthermore, the ultrafine fiber composed of two or more kinds of resin components including the fusion component and the non-fusion component is used as a base for extruding the island component when the sea-island fiber is spun by a conventional composite spinning method. Two or more types are used when spinning using one that can form such a cross-sectional shape (for example, core-sheath type, eccentric type, sea-island type), or when spinning sea-island type fibers by a conventional composite spinning method It can be obtained by supplying a resin mixed with the above resin component to a die for extruding the island component, spinning sea-island type fibers, and removing the sea component.
[0041]
The total mass of such ultrafine fibers preferably accounts for 10% or more of the mass of the nonwoven fabric, and more preferably accounts for 15% or more so that the texture is excellent. On the other hand, it is preferable that it is 90 mass% or less from the balance with the above-mentioned high-strength polypropylene fiber.
[0042]
The ultrafine fibers are preferably short fibers having a high degree of freedom so as to be uniformly dispersed and excellent in texture. However, when cutting ultrafine fibers or composite fibers capable of generating ultrafine fibers, ultrafine fibers or ultrafine fibers are cut. When the resin components that are the basis of the pressure-bonding, the texture becomes poor, so when cutting, it is difficult to pressure-bond the ultra-fine fibers or the resin components that are the basis of the ultra-fine fibers. It is preferred to use a bicomponent fiber that can be generated.
[0043]
Examples of such an ultrafine fiber that is difficult to press or a composite fiber capable of generating an ultrafine fiber include a highly crystalline ultrafine fiber or a composite fiber containing a highly crystalline resin component. More specifically, when the ultrafine fiber or composite fiber contains polymethylpentene or polypropylene, the melting point of the polypropylene is preferably 166 ° C. or higher (preferably 168 ° C. or higher).
[0044]
It is preferable that the nonwoven fabric constituting the separator of the present invention further includes a heat-sealing fiber so as to be excellent in tensile strength and bending resistance.
[0045]
When this heat-fusible fiber is fused, the fiber other than the heat-fusible fiber is fused so that the fiber other than the heat-fusible fiber (for example, high-strength polypropylene fiber, ultrafine fiber, etc.) is not adversely affected. It is preferable to include a fusing component having a melting point that is 10 ° C. or more lower (more preferably 20 ° C. or more lower) than the melting point of the resin component that is not. For example, when fibers other than heat-sealing fibers include high-strength polypropylene fibers made only of polypropylene and ultrafine fibers made only of polypropylene resin, the fusing components of heat-sealing fibers are polyethylene-based. Resins (for example, ultrahigh molecular weight polyethylene, high density polyethylene, medium density polyethylene, low density polyethylene, linear low density polyethylene, ethylene copolymer (ethylene-acrylic acid copolymer, ethylene-methacrylic acid copolymer, ethylene -Vinyl alcohol copolymer and the like).
[0046]
This heat-fusible fiber may be composed of only the fusing component, or may contain a non-fusing component having a melting point higher than that of the fusing component in addition to the fusing component. When the non-fusion component is included as in the latter case, the strength of the separator can be further improved. In this case, the cross-sectional shape may be, for example, a core-sheath type, an eccentric type, or a sea-island type. The non-fusion component is preferably made of a resin that is higher by 10 ° C. or more than the melting point of the fusion component, and is preferably made of a resin that is higher by 20 ° C. or more.
[0047]
In addition, it is preferable that the heat sealing | fusion fiber is substantially comprised from the polyolefin resin for the same reason as the above-mentioned ultrafine fiber.
[0048]
Such heat-sealing fibers preferably occupy 20 mass% or more, more preferably 40 mass% or more, of the mass of the nonwoven fabric so that the strength of the separator can be improved. On the other hand, it is preferably 80% by mass or less in consideration of the above-described polypropylene-based high-strength fibers and ultrafine fibers.
[0049]
The fibers constituting the separator of the present invention (for example, polypropylene-based high-strength fibers, ultrafine fibers, heat-bonded fibers, etc.) can be in an unstretched state, but any fiber can be used so as to be superior in strength. It is preferably in the stretched state.
[0050]
Further, the fiber length of the fibers constituting the separator of the present invention (for example, polypropylene-based high-strength fibers, ultrafine fibers, heat-sealing fibers, etc.) is not particularly limited, but the shorter the fiber length, the more freedom of the fibers. The fiber length is preferably 0.1 to 25 mm (more preferably 0.1 to 20 mm), and more preferably 1 to 25 mm (more preferably 0.1 to 20 mm). It is preferable to use a fiber that has been cut.
[0051]
The fiber length is a length obtained by JIS L 1015 (chemical fiber staple test method) B method (corrected staple diagram method).
[0052]
As the fibers constituting the nonwoven fabric constituting the separator of the present invention, it is preferable not to contain fibrillated fibers except for polypropylene-based high-strength fibers. In particular, it is preferable that the ultrafine fiber that greatly affects the texture is not fibrillated. If the fibers thus fibrillated are not included, the texture becomes more uniform. Examples of the “fibrillated fiber” include a fiber obtained by beating a splittable fiber that can be mechanically split by a beater, a pulp, a fiber obtained by a flash spinning method, and the like.
[0053]
It is preferable that the bundle of ultrafine fibers as described above is substantially not present in the nonwoven fabric constituting the separator of the present invention. This is because if a bundle of ultrafine fibers is present, the texture is deteriorated despite the inclusion of ultrafine fibers. A nonwoven fabric in which bundles of such ultrafine fibers are formed, after forming a splittable fiber that can be divided by swelling the resin component with a solvent, or a fiber web containing splittable fibers that can be split by removing the resin component with a solvent, Although it is easy to form by dividing | segmenting a splittable fiber, if a fiber web is formed using an ultrafine fiber, the nonwoven fabric which does not have the bundle | flux of an ultrafine fiber substantially can be manufactured.
[0054]
Since the nonwoven fabric constituting the separator of the present invention is substantially maintained in shape only by fiber fusion, there is no through hole, excellent texture, short circuit is hardly caused, and the electrolyte is uniformly distributed. It is a separator that can reduce the internal resistance. For example, if the fibers are fixed by entanglement other than fusion, a through-hole is formed from the front surface to the back surface of the nonwoven fabric by an action for entanglement of the fibers (for example, fluid flow such as water flow, needle, etc.). Although formed and easily short-circuited, it is substantially fixed only by fusion, so that the arrangement of the fibers is not disturbed and the short-circuit hardly occurs.
[0055]
In addition, when manufacturing a nonwoven fabric, fibers may get entangled. For example, when a fiber web is formed by a wet method, the fibers are entangled more or less so that the shape of the fiber web can be maintained. However, since this entanglement does not disturb the fiber arrangement, it is considered that the entanglement is not substantially entangled. Thus, “substantially only fiber fusion” refers to a state in which the fibers are fixed only by fusion after the fiber web is formed. This fiber fusion is formed by fusion of at least one type of fiber selected from high-strength polypropylene fibers, ultrafine fibers, or heat-fusion fibers.
[0056]
The thickness of the nonwoven fabric of the present invention is preferably 0.11 mm or less, and preferably 0.10 mm or less so as to cope with the increase in capacity of the battery. The lower limit is not particularly limited, but about 0.02 mm is appropriate.
[0057]
The “thickness” in the present invention refers to a thickness measured by an outer micrometer (0 to 25 mm) defined in JIS B 7502: 1994.
[0058]
As an index of excellent texture of the separator of the present invention, “average texture index” can be mentioned. When the average formation index is 0.15 or less, the formation is excellent, short-circuiting is unlikely to occur, and the electrolyte can be kept uniform. A more preferable average formation index is 0.10 or less.
[0059]
This “average formation index” refers to a value obtained by the method described in Japanese Patent Application No. 11-152139. That is, the value obtained as follows.
(1) Light is irradiated from a light source to an object to be measured (nonwoven fabric), and of the irradiated light, reflected light reflected at a predetermined region of the object to be measured is received by a light receiving element to obtain luminance information. .
(2) A predetermined region of the object to be measured is equally divided into an image size of 3 mm square, 6 mm square, 12 mm square, and 24 mm square to obtain four divided patterns.
(3) The luminance value of each section equally divided for each obtained division pattern is calculated based on the luminance information.
(4) Based on the luminance value of each section, the average luminance (X) for each division pattern is calculated.
(5) A standard deviation (σ) for each division pattern is obtained.
(6) The coefficient of variation (CV) for each division pattern is calculated by the following equation.
Coefficient of variation (CV) = (σ / X) × 100
Here, σ indicates a standard deviation for each divided pattern, and X indicates a luminance average for each divided pattern.
(7) A coordinate group obtained as a result of taking the logarithm of each image size as the X coordinate and the coefficient of variation corresponding to the image size as the Y coordinate is regressed to a linear line by the least square method, and the inclination is calculated. The absolute value of is the formation index.
(8) This formation index measurement is repeated three times, and the average value is taken as the average formation index.
[0060]
The nonwoven fabric of the present invention has an average needle type penetration resistance unit density (g / m2) Is preferably 14 gf or more, more preferably 15 gf or more, and still more preferably 16 gf or more. If this value is 14 gf or more, the fibers constituting the separator are further separated by burrs or the like of the electrode plate, and short-circuiting is difficult when forming the electrode plate group. In addition, that this value is high also means that there is no through-hole and it is an excellent texture in which fibers are uniformly dispersed.
[0061]
This average needle type penetration resistance means the value obtained as follows.
One non-woven fabric is placed so as to cover the cylindrical through-hole of the support base having a cylindrical through-hole (inner diameter: 11 mm), and a fixing material having a cylindrical through-hole (inner diameter: 11 mm) is further formed on the non-woven fabric. The nonwoven fabric is fixed by being placed so as to coincide with the center of the cylindrical through hole of the support base. Thereafter, a needle (curvature radius at the tip: 0.5 mm, diameter: 1 mm, protrusion length from the jig: 2 cm) attached to a handy compression testing machine (KES-G5, manufactured by Kato Tech) for this nonwoven fabric. ) Is vertically stabbed at a speed of 0.01 cm / s, the force required for the needle to penetrate is measured, and this force is defined as a needle-type penetration resistance. This needle type penetration resistance is measured at 30 locations of the nonwoven fabric, and the average value is defined as the average needle type penetration resistance. In addition, the value per unit surface density is the average needle type penetration resistance expressed by surface density (g / m2The value divided by).
[0062]
The surface density of the nonwoven fabric of the present invention is 5 to 55 g / m.2Is preferable, and more preferably 10 to 40 g / m.2It is.
[0063]
The separator of the present invention is provided with the nonwoven fabric as described above, and can be composed only of the nonwoven fabric, or a porous film, a woven fabric, a knitted fabric, a net, a yarn, or the like can be laminated on the nonwoven fabric. In order to increase the capacity of the battery, it is preferable that the separator is made of only a non-woven fabric because it is advantageous that the separator is thin.
[0064]
The separator of the present invention has an oxygen and / or sulfur-containing functional group (for example, a sulfonic acid group, a sulfonic acid group, a sulfofluoride group, a carboxyl group, a carbonyl group so as to impart or improve the affinity with the electrolytic solution. Etc.), a hydrophilic monomer is graft-polymerized, a surfactant is applied, or a hydrophilic resin is applied.
[0065]
The separator of the present invention includes, for example, primary batteries such as alkaline manganese batteries, mercury batteries, silver oxide batteries, air batteries, nickel-cadmium batteries, silver-zinc batteries, silver-cadmium batteries, nickel-zinc batteries, nickel-hydrogen batteries. It can be suitably used as a separator for secondary batteries such as nickel-cadmium batteries or nickel-hydrogen batteries.
[0066]
The nonwoven fabric of this invention can be manufactured as follows, for example.
[0067]
First, the above-described high-strength polypropylene fiber, ultrafine fiber, preferably heat-bonded fiber is prepared.
[0068]
Next, a fiber web is formed using the prepared fibers. The method for forming this fiber web is not particularly limited, but it is preferably formed by a wet method in which fibers are easily dispersed uniformly. Examples of the wet method include a horizontal long net method, an inclined wire type short net method, a circular net method, a long net / circular net combination method, and a short net / circular net combination method.
[0069]
Subsequently, the nonwoven fabric which can be used as a separator can be manufactured by fixing the fiber which comprises this fiber web only by melt | fusion. Since it is fixed only by fusing as described above, the arrangement of the fibers is not disturbed, the texture is excellent, the short circuit is not easily generated, and the electrolyte can be uniformly distributed, and the internal resistance can be further reduced. It can be a separator. The fiber web may be fused under no pressure, under pressure, or after the fusion component is melted under no pressure and then pressurized (preferably immediately pressurized). Also good.
[0070]
Since the non-woven fabric of the present invention is preferably thin so that the capacity of the battery can be increased, if the non-woven fabric after fusion is thick, such as passing between a pair of rolls, It is preferable to adjust the thickness.
[0071]
In addition, the nonwoven fabric whose average formation index is 0.15 or less is a high-strength polypropylene fiber other than using ultrafine fibers as fibers or fixing the fibers only by fusing (not entangled). By adjusting these conditions, such as not using fibrillated fibers as other fibers, using short fibers with a fiber length of about 0.1 to 25 mm, or forming fiber webs by wet methods Can be manufactured.
[0072]
The nonwoven fabric having an average needle-type penetration resistance of 14 gf or more per unit surface density of the present invention not only uses high-strength polypropylene fibers, but also increases the amount of blending or high-strength polypropylene fibers by a wet method. It can be produced by adjusting various conditions such as uniformly dispersing, firmly fusing with heat-fusible fibers, or fusing the heat-fusible fibers and then immediately pressing and fusing.
[0073]
Since the nonwoven fabric of the present invention is preferably substantially composed only of polyolefin fibers so as to be excellent in alkali resistance, a hydrophilic treatment is performed in order to impart or improve the retention of the electrolytic solution. preferable. Examples of the hydrophilization treatment include sulfonation treatment, fluorine gas treatment, vinyl monomer graft polymerization treatment, surfactant treatment, discharge treatment, or hydrophilic resin application treatment.
[0074]
The sulfonation treatment is not particularly limited. For example, the sulfonic acid group is introduced by immersing the nonwoven fabric as described above in a solution composed of fuming sulfuric acid, sulfuric acid, sulfur trioxide, chlorosulfuric acid, or sulfuryl chloride. And a method of introducing a sulfonic acid group into a nonwoven fabric by applying an electric discharge in the presence of sulfur monoxide gas, sulfur dioxide gas, sulfur trioxide gas, or the like.
[0075]
The fluorine gas treatment is not particularly limited. For example, fluorine gas diluted with an inert gas (for example, nitrogen gas, argon gas, etc.), oxygen gas, carbon dioxide gas, and sulfur dioxide gas. The fiber surface of the nonwoven fabric can be hydrophilized by exposing the nonwoven fabric to a mixed gas with at least one gas selected from the above. In addition, after making sulfur dioxide gas adhere to a nonwoven fabric beforehand and making fluorine gas contact, permanent hydrophilicity can be provided more efficiently.
[0076]
In the graft polymerization of the vinyl monomer, for example, acrylic acid, methacrylic acid, acrylic ester, methacrylic ester, vinyl pyridine, vinyl pyrrolidone, or styrene can be used as the vinyl monomer. When styrene is graft-polymerized, it is preferably sulfonated in order to impart affinity with the electrolytic solution. Among these, acrylic acid can be suitably used because of its excellent affinity with the electrolytic solution.
[0077]
As a method for polymerizing these vinyl monomers, for example, a method in which a nonwoven fabric is dipped in a solution containing a vinyl monomer and a polymerization initiator and heated, a method in which a vinyl monomer is applied to the nonwoven fabric and radiation is applied, and a radiation in the nonwoven fabric is irradiated. Then, there are a method of contacting with a vinyl monomer, a method of impregnating a nonwoven fabric with a vinyl monomer solution containing a sensitizer, and then irradiating with ultraviolet rays. If the surface of the nonwoven fabric is modified by ultraviolet irradiation, corona discharge, plasma discharge, etc. before contacting the vinyl monomer solution and the nonwoven fabric, the graft monomer can be efficiently graft-polymerized because of its high affinity with the vinyl monomer solution. .
[0078]
Examples of the surfactant treatment include an anionic surfactant (for example, an alkali metal salt of a higher fatty acid, an alkyl sulfonate, or a sulfosuccinate ester salt), or a nonionic surfactant (for example, a polyoxyethylene alkyl). The nonwoven fabric can be immersed in a solution of ether or polyoxyethylene alkylphenol ether), or this solution can be applied to or dispersed on the nonwoven fabric.
[0079]
Examples of the discharge treatment include corona discharge treatment, plasma treatment, glow discharge treatment, creeping discharge treatment, and electron beam treatment. Among these discharge treatments, under atmospheric pressure in air, a non-woven fabric is placed between a pair of electrodes each carrying a dielectric so as to be in contact with both of these dielectrics, and an AC voltage is applied between these two electrodes. When the method is applied and discharge is generated in the voids inside the nonwoven fabric, not only the outside of the nonwoven fabric but also the surface of the fibers constituting the inside of the nonwoven fabric can be treated. Therefore, it is excellent in the holding | maintenance of the electrolyte solution in the inside of a separator.
[0080]
As hydrophilic resin provision processing, hydrophilic resins, such as carboxymethylcellulose, polyvinyl alcohol, crosslinkable polyvinyl alcohol, or polyacrylic acid, can be made to adhere, for example. These hydrophilic resins can be dissolved or dispersed in a suitable solvent, and then the nonwoven fabric can be immersed in the solvent, or this solvent can be applied or dispersed on the nonwoven fabric and dried to be adhered. In addition, it is preferable that the adhesion amount of hydrophilic resin is 0.3-5 mass% of the whole separator so that air permeability may not be impaired.
[0081]
Examples of the crosslinkable polyvinyl alcohol include polyvinyl alcohol in which a part of the hydroxyl group is substituted with a photosensitive group. More specifically, the photosensitive group is a styrylpyridinium type or styrylquinolinium type. And polyvinyl alcohol substituted with a styrylbenzothiazolium-based one. This crosslinkable polyvinyl alcohol can also be cross-linked by light irradiation after being attached to the nonwoven fabric in the same manner as other hydrophilic resins. Polyvinyl alcohol in which a part of such hydroxyl groups is substituted with a photosensitive group is excellent in alkali resistance and contains many hydroxyl groups that can form chelates with ions, and is dendritic on the electrode plate during discharge and / or charge. This forms a chelate with the ions before the metal is deposited, and it is difficult to cause a short circuit between the electrodes.
[0082]
The battery of the present invention uses the separator as described above. Therefore, it is difficult to cause a short circuit and can be manufactured with a high yield.
[0083]
The battery of the present invention can be exactly the same as the conventional battery except that the separator as described above is used.
[0084]
For example, a cylindrical nickel-hydrogen battery has a structure in which an electrode plate group in which a nickel positive electrode plate and a hydrogen storage alloy negative electrode plate are wound in a spiral shape through a separator as described above is inserted into a metal case. As the nickel positive electrode plate, for example, a sponge-like porous porous material filled with an active material made of nickel hydroxide solid solution powder can be used. As the hydrogen storage alloy negative electrode plate, for example, a nickel plated perforated steel plate, For foamed nickel or nickel net, AB5-Based (rare earth) alloy, AB / A2B-based (Ti / Zr-based) alloy or AB2Those filled with a (Laves phase) -based alloy can be used. As the electrolytic solution, for example, a potassium hydroxide / lithium hydroxide two-component system or a potassium hydroxide / sodium hydroxide / lithium hydroxide three-component system can be used. The case is sealed with an insulating gasket by a sealing plate provided with a safety valve. Furthermore, a positive electrode current collector and an insulating plate are provided, and if necessary, a negative electrode current collector is provided.
[0085]
Note that the battery of the present invention does not need to be cylindrical, and may be rectangular or button-shaped. In the case of a square type, it has a laminated structure in which a separator is disposed between a positive electrode plate and a negative electrode plate.
[0086]
Examples of the present invention will be described below, but the present invention is not limited to these examples.
[0087]
【Example】
Example 1
A sea-island type fiber (fineness: 1.), which is spun by a composite spinning method, in which 25 island components made of polypropylene are present in a sea component made of poly-L-lactic acid (hereinafter referred to as “PLLA”). 65 dtex, fiber length: 2 mm).
[0088]
Next, this sea-island type fiber is immersed in a bath composed of a 10 mass% sodium hydroxide aqueous solution at a temperature of 80 ° C. for 30 minutes to extract and remove PLLA, which is a sea component of the sea-island type fiber, to obtain a polypropylene extra fine fiber (fiber diameter: 2 μm, ρ / d: 0.083, melting point: 172 ° C., fiber length: 2 mm, unfibrillated, stretched, having substantially the same diameter in the fiber axis direction, and a cross-sectional shape: circular) It was.
[0089]
Moreover, as a heat-sealable fiber, a core-sheath type composite in which a core component (non-fusion component) is made of polypropylene (melting point: 168 ° C.) and a sheath component (fusion component) is made of high-density polyethylene (melting point: 135 ° C.). Fibers (fiber diameter: 12 μm, cut fiber length: 5 mm, mass ratio of core component to sheath component is 1: 1, not fibrillated, stretched) were prepared.
[0090]
Furthermore, high-strength polypropylene fiber (tensile strength: 10.7 cN / dtex, Young's modulus: 850 kg / mm2, Heat shrinkage at 140 ° C .: 7%, fiber cross-sectional shape: almost pentagonal, melting point: 174 ° C., capable of fibrillation, fiber diameter: 22 μm, cut fiber length: 10 mm, stretched, polarized fiber side Below, when observed in a crossed Nicol state, a striped pattern composed of intermittent linear dark portions and bright portions having different refractive indexes in the fiber direction was prepared.
[0091]
Next, a fiber web was formed from the slurry obtained by mixing and dispersing 20 mass% of the above-mentioned polypropylene ultrafine fiber, 50 mass% of the core-sheath type composite fiber, and 30 mass% of the high-strength polypropylene fiber, by a wet method (horizontal long net method). .
[0092]
Next, this fiber web is left in a hot air circulation dryer set at a temperature of 135 ° C. for 3 minutes to dry the fiber web and heat-seal with the sheath component (high density polyethylene) of the core-sheath type composite fiber. Thus, a fused nonwoven fabric was formed.
[0093]
Next, the fused nonwoven fabric is supplied into a container filled with a mixed gas composed of fluorine gas (3 vol%), oxygen gas (5 vol%), sulfur dioxide gas (5 vol%) and nitrogen gas (87 vol%), The fused nonwoven fabric was brought into contact with the mixed gas for 120 seconds (temperature: 20 ° C.).
[0094]
Next, this fused non-woven fabric treated with fluorine gas was calendered at a linear pressure of 9.8 N / cm to obtain the separator of the present invention (surface density: 40 g / m2, Thickness: 0.10 mm, bundles of ultrafine fibers are not substantially present, and fibers are arranged substantially two-dimensionally).
[0095]
(Example 2)
Except that the cut fiber length is 5 mm, the same high-strength polypropylene fiber as in Example 1 was used, and the polypropylene extra-fine fiber 20 mass%, the core-sheath type composite fiber 60 mass%, and the high-strength polypropylene fiber 20 mass% A fused nonwoven fabric was produced in exactly the same manner as in Example 1 except that the slurry was mixed and dispersed.
[0096]
Next, the fused nonwoven fabric was immersed in fuming sulfuric acid having a concentration of 15% and a temperature of 60 ° C. for 2 minutes to carry out sulfonation treatment. Subsequently, after sufficiently washing with water, it was dried at a temperature of 80 ° C.
[0097]
Next, the nonwoven fabric subjected to the sulfonated treatment was subjected to a calendar treatment at a linear pressure of 9.8 N / cm, and the separator of the present invention (surface density: 30 g / m2, Thickness: 0.06 mm, bundles of ultrafine fibers are substantially not present, and the fibers are arranged substantially two-dimensionally).
[0098]
(Example 3)
The separator (surface) of the present invention was exactly the same as in Example 1 except that the same high-strength polypropylene fiber as in Example 1 was used except that the fiber diameter was 14 μm and the cut fiber length was 10 mm. Density: 40 g / m2, Thickness: 0.10 mm, bundles of ultrafine fibers are not substantially present, and fibers are arranged substantially two-dimensionally).
[0099]
Example 4
The separator (surface) of the present invention was the same as in Example 1 except that the same high-strength polypropylene fiber as in Example 1 was used except that the fiber diameter was 31 μm and the cut fiber length was 10 mm. Density: 40 g / m2, Thickness: 0.10 mm, bundles of ultrafine fibers are not substantially present, and fibers are arranged substantially two-dimensionally).
[0100]
(Example 5)
Split fiber (drawn) having an orange-like fiber cross section in which substantially triangular polypropylene components and substantially triangular high-density polyethylene components are alternately arranged, having a fiber diameter of 17 μm and a cut fiber length of 5 mm Eight polypropylene ultrafine fibers (melting point: 168 ° C.) having a substantially triangular fiber cross section and a fiber diameter of 4.5 μm, and high density polyethylene ultrafine fibers (melting point: 4.5 μm in fiber cross section). 135 ° C.) can be divided into 8).
[0101]
Moreover, as a heat-sealable fiber, a core-sheath type composite in which a core component (non-fusion component) is made of polypropylene (melting point: 168 ° C.) and a sheath component (fusion component) is made of low-density polyethylene (melting point: 115 ° C.). Fibers (fiber diameter: 12 μm, cut fiber length: 5 mm, mass ratio of core component to sheath component is 1: 1, not fibrillated, stretched) were prepared.
[0102]
Furthermore, the same high-strength polypropylene fiber as in Example 1 was prepared.
[0103]
Subsequently, the splittable fiber was split with a beater for 10 minutes to generate polypropylene ultrafine fibers and high density polyethylene ultrafine fibers.
[0104]
Next, from a slurry obtained by mixing and dispersing polypropylene fine fiber and high density polyethylene extra fine fiber 20 mass%, core-sheath type composite fiber 50 mass%, and high strength polypropylene fiber 30 mass% generated from splittable fibers, a wet method The separator of the present invention (surface density: 40 g / m) exactly as in Example 1 except that the fiber web was formed by (horizontal long mesh system).2, Thickness: 0.10 mm, bundles of ultrafine fibers are not substantially present, and fibers are arranged substantially two-dimensionally).
[0105]
(Example 6)
The same sea-island type fiber, heat-sealing fiber, and high-strength polypropylene fiber as in Example 1 were prepared.
[0106]
Subsequently, 20 mass% of sea-island type fibers, 50 mass% of heat-sealing fibers, and 30 mass% of high-strength polypropylene fibers were mixed, and a fiber web was formed from the dispersed slurry by a wet method (horizontal long net method).
[0107]
Subsequently, this fiber web was heat-treated at 135 ° C., so that only the high-density polyethylene component of the heat-bonding fiber was fused to produce a fused nonwoven fabric.
[0108]
Next, this fused nonwoven fabric is immersed in a bath composed of a 10 mass% sodium hydroxide aqueous solution at a temperature of 80 ° C. for 30 minutes to extract and remove PLLA, which is a sea component of the sea-island fiber, to obtain polypropylene ultrafine fibers (fiber diameter: 2 μm, ρ / d: 0.083, melting point: 172 ° C., fiber length: 2 mm, unfibrillated, stretched, having substantially the same diameter in the fiber axis direction, cross-sectional shape: circular) An extracted nonwoven fabric was produced.
[0109]
Next, the extracted nonwoven fabric was heat-treated again at 135 ° C. to fuse only the high-density polyethylene component of the heat-sealing fibers to produce a re-bonded nonwoven fabric.
[0110]
Subsequently, this re-bonded nonwoven fabric was subjected to fluorine gas treatment and calendar treatment in the same manner as in Example 1 to obtain the separator of the present invention (surface density: 40 g / m2, Thickness: 0.10 mm, bundle of ultrafine fibers, fibers arranged substantially two-dimensionally).
[0111]
(Comparative example)
The same splittable fiber, heat-fusible fiber, and high-strength polypropylene fiber as in Example 5 were prepared.
[0112]
Next, a fiber web was formed from a slurry obtained by mixing and dispersing 20 mass% of splittable fibers, 50 mass% of heat-sealing fibers, and 30 mass% of high-strength polypropylene fibers, and then dispersing the slurry.
[0113]
Next, this fiber web was heat-treated at 125 ° C., so that only the low-density polyethylene component of the heat-sealing fiber was fused. Next, the fused fiber web is placed on a net having a wire diameter of 0.15 mm, and a water flow having a pressure of 12.7 MPa is alternately ejected from the nozzle plate having a nozzle diameter of 0.13 mm and a pitch of 0.6 mm twice on both sides. Then, splitting and entanglement of the splittable fibers were performed.
[0114]
Thereafter, the fiber web treated with the water stream was heat-treated at 125 ° C., and only the low-density polyethylene component of the heat-sealed fiber was fused again to form a fused nonwoven fabric.
[0115]
This fused nonwoven fabric was subjected to a fluorine gas treatment and a calendar treatment exactly as in Example 1 to obtain a separator (surface density: 40 g / m2, Thickness: 0.10 mm).
[0116]
(Measurement of average formation index)
The average formation index was measured by the method described in the detailed description column.
[0117]
The results are shown in Table 1. As is apparent from Table 1, among the separators of the present invention, the separators of Examples 1 to 4 in which the fiber web was formed based on the extracted ultrafine fibers were excellent in texture. The separator of Example 5 was slightly inferior in texture because the splittable fibers were not sufficiently split and fiber mass remained. Moreover, since the separator of Example 6 had a bundle of ultrafine fibers, the texture was slightly inferior. Furthermore, since the separator of the comparative example made the water flow act, it had a fine through-hole and was inferior in texture.
[0118]
[Table 1]
[0119]
(Measurement of average needle-type penetration resistance per unit surface density)
The average needle penetration resistance per unit surface density was measured by the method described in the detailed description column.
[0120]
The results are shown in Table 1. As is clear from Table 1, the separator having excellent texture formed from the extracted ultrafine fibers, such as the separators of Examples 1 to 4, has an average needle penetration resistance per unit surface density. High, like the separators of Example 5 and Example 6, the separator slightly inferior in texture has a slightly poor average needle type penetration resistance per unit surface density, and has fine through-holes like the separator of the comparative example. The separator having a poor texture has a poor average needle type penetration resistance per unit surface density.
[0121]
(Evaluation of defective rate during battery manufacturing)
As a battery current collector, a positive electrode (33 mm width, 182 mm length) filled with nickel hydroxide in a nickel foam support, and a paste type hydrogen storage alloy negative electrode (mesh metal alloy NmNi)FiveMold, 33 mm width, 247 mm length).
[0122]
Next, each separator cut to a width of 33 mm and a length of 410 mm was sandwiched between the positive electrode and the negative electrode, and then wound in a spiral shape to produce an SC-type electrode group. At this time, the rate at which the battery could not be manufactured due to a short circuit due to the burr of the electrode plate or the edge of the electrode plate was taken as the defective rate at the time of battery manufacture. The results are shown in Table 1.
[0123]
From Table 1, among the separators of the present invention, the separators of Examples 1 to 4 in which the fiber web was formed based on the extracted ultrafine fibers were excellent in texture, so the defect rate was low. Since the separators of Example 5 and Example 6 had a slightly poor texture, the defect rate was slightly high. Moreover, since the separator of the comparative example was poor in texture, the defect rate was high.
[0124]
【The invention's effect】
The battery separator of the present invention is less likely to cause a short circuit and can be manufactured with a high yield.
[0125]
The battery of the present invention is less prone to short circuit and can be manufactured with good yield.
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