JP4449597B2 - 発電設備に対する投資の効果を評価するための情報処理方法及び装置 - Google Patents

発電設備に対する投資の効果を評価するための情報処理方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、発電設備に対する投資の効果を評価するための情報処理技術に関する。
例えば特開2002−328989号公報には、オーナーの施設維持管理に関するポリシーを反映した修繕改修の予算配分計画を決定するための技術が開示されている。すなわち、施設オーナーのポリシーに応じて設定された各評価項目についての重要度を記憶する重要度テーブルと、各施設の各修繕改修対象箇所の劣化度を記憶する優先度判定テーブルとが設けられ、各箇所について、重要度テーブルに記憶された重要度と、優先度判定テーブルに記憶された劣化度とに基づいて修繕改修の優先度が計算される。また、優先度判定テーブルには各対象箇所の修繕改修コストおよび予算仮配分を示すフラグが記録され、各施設について再取得現在価格と予算仮配分設定とに基づいて、現状および仮配分予算実行後のFCI指標値が計算され比較表示される。
また、特開2003−284260号公報には、発電設備の改修又は更新時の設備投資による負担を軽減できる発電設備改修及び更新支援技術が開示されている。すなわち、発電設備に設けられてこの発電設備の発電状態に関するデータを監視する発電状態監視装置と、通信回線を介して受信したこの発電状態に関するデータに基づいて発電設備の改修または更新によって生じる発電電力の増加量を算出する発電電力増加量演算手段とを備える。これにより、算出された発電電力の増加量と売電料金に基づいて発電設備の改修または更新によって得られる増収金額を算出でき、この増収分を発電設備の改修または更新に関する費用の支払いに充当できるため、発電設備の改修または更新時の初期設備投資による負担を軽減できる、とされている。
特開2002−328989号公報 特開2003−284260号公報
上で述べた特許文献では、改修又は更新にかかる費用や発電電力の増加による増収金額についての考察はなされているが、設備投資の効果は、投資額や発電電力の増加だけでは適切に評価できない。
従って、本発明の目的は、発電設備に対する投資の効果を適切に評価するための情報処理技術を提供することである。
本発明の第1の態様に係る、発電設備に対する投資の効果を評価するための情報処理方法は、発電設備に対する投資効果を表し且つ経年変化する指標(例えば実施の形態では熱効率)の当該投資実施後の予定値と当該投資を行わなかった場合の推定値とに基づき、発電設備に対する投資効果を上記指標についての時間の巻き戻し分(例えば実施の形態におけるd)として特定し、当該巻き戻し分の時間データを投資効果データ格納部に格納するステップと、保守費モデル曲線データ格納部に格納された、モデル設備の保守費の経時変化を表す対数回帰曲線の回帰係数と、発電設備の特定時点(例えば実施の形態における現在年(処理実行時))における保守費と特定時点における上記対数回帰曲線の値との比と、投資効果データ格納部に格納された時間データと、推定年(例えば実施の形態における評価年)の時間データとを用いて、投資実施後の保守費の予定値と当該投資を行わなかった場合の保守費の予定値との推定年における差を算出し、保守費投資効果データ格納部に格納するステップとを含む。
このようにすれば、本発明の発明者が非自明に着想した、保守費が検討対象設備の運用開始から対数関数的に増加するという観点に従い、さらに発電設備に対する投資の効果の1つとして特定される時間の巻き戻し分を反映させて、発電設備に対する投資により変化する保守費を把握することができるようになる。すなわち、設備投資による保守費の増減を評価できるようになる。
また、本発明の第1の態様において、入力データ格納部に格納された上記発電設備の当初の出力電力の値と、発電設備に対する投資実施後の推定年における発電設備の出力電力の推定値との差に基づき、発電設備に対する投資が電力系統に与える影響を金額で算出し、系統影響金額データ格納部に格納する第1統計影響金額算出ステップをさらに含むようにしてもよい。例えば、1つの発電設備に対して設備投資を行う場合であっても、複数の発電設備を有する発電事業者は、電力系統に与える影響をも考慮しなければ、設備投資の効果を総合的に評価することにはならず、投資の部分的な最適化がなされる恐れがある。そこで、発電設備の当初の出力電力の値をベースにして、出力電力の増減に応じた、電力系統に対するコストの増減や収入の増減を考慮するものである。
さらに、本発明の第1の態様において、発電設備に対する投資実施後の推定年における発電設備の出力電力の推定値と発電設備に対する投資を行わなかった場合の推定年における発電設備の出力電力の推定値とを用いて、発電設備に対する投資効果として売電収入の差を算出し、売電収入投資効果データ格納部に格納するステップと、投資効果データ格納部に格納されたデータを用いて算出される、発電設備に対する投資実施後の推定年における発電設備の熱効率の推定値と、発電設備に対する投資を行わなかった場合の推定年における発電設備の熱効率の推定値と、発電設備に対する投資実施後の推定年における発電設備の出力電圧の推定値と、発電設備に対する投資を行わなかった場合の推定年における発電設備の出力電力の推定値とを用いて、発電設備に対する投資効果として燃料費の差を算出し、燃料費投資効果データ格納部に格納するステップと、入力データ格納部に格納された発電設備に対する投資額及び割引率と、保守費投資効果データ格納部に格納されたデータと、系統影響金額データ格納部に格納されたデータと、売電収入投資効果データ格納部に格納されたデータと、燃料費投資効果データ格納部に格納されたデータとを用いて、推定年における、発電設備に対する投資効果に係るキャッシュフローを所定のルールに従って算出し、キャッシュフローデータ格納部に格納するステップとをさらに含むようにしてもよい。
このように売電収入の増減及び燃料費の増減などを考慮に入れてキャッシュフローを算出することにより、発電設備に対する投資の効果を適切に評価できるようになる。
また、本発明の第1の態様において、保守費モデル曲線データ格納部に格納された、モデル設備の保守費の経時変化を表す対数回帰曲線の回帰係数と、発電設備に対する投資として新規発電設備に置き換えた場合における初期的な出力電力の値に基づき且つインフレーションが考慮された推定保守費と新規発電設備への置き換え時における対数回帰曲線の値との比とを用いて、新規発電設備に置き換えた後の推定年における第2の保守費を算出し、保守費投資効果データ格納部に格納するステップをさらに含むようにしてもよい。
発電設備には発電設備より寿命の長い送電設備が連結されており、旧発電設備が寿命を迎えた場合には当該旧発電設備のリプレイスを行う場合が多い。本発明では、発電設備のリプレイスについても考慮されており、リプレイスの場合における保守費を、本発明の発明者が非自明に着想した、保守費が運用開始から対数関数的に増加するという観点に従って算出することができるようになる。
また、本発明の第1の態様において、入力データ格納部に格納された発電設備の当初の出力電力の値と、新規発電設備に置き換えた場合における新規発電設備の出力電力の推定値との差に基づき、新規発電設備への置き換え投資が電力系統に与える影響を金額で算出し、第2の系統影響金額データとして系統影響金額データ格納部に格納する第2系統影響金額算出ステップをさらに含むようにしてもよい。発電設備のリプレイスの場合であっても、電力系統への影響を考慮することにより、より適切な投資効果の評価が可能となる。
さらに、本発明の第1の態様において、新規発電設備への置き換え投資後の推定年における新規発電設備の出力電力の推定値を用いて、新規発電設備への置き換え投資の効果として第2の売電収入を算出し、売電収入投資効果データ格納部に格納するステップと、新規発電設備への置き換え投資実施後の推定年における新規発電設備の熱効率の推定値と、新規発電設備への置き換え投資後の推定年における新規発電設備の出力電力の推定値とを用いて、新規発電設備への置き換え投資の効果として第2の燃料費を算出し、燃料費投資効果データ格納部に格納するステップと、入力データ格納部に格納された新規発電設備への置き換え投資の額及び割引率と、保守費投資効果データ格納部に格納された第2の保守費のデータと、系統影響金額データ格納部に格納された第2の系統影響金額データと、売電収入投資効果データ格納部に格納された第2の売電収入のデータと、燃料費投資効果データ格納部に格納された第2の燃料費のデータとを用いて、推定年における、発電設備に対する投資効果に係るキャッシュフローを所定のルールに従って算出し、キャッシュフローデータ格納部に格納するステップとをさらに含むようにしてもよい。
このようにリプレイスの場合にも、売電収入の増減及び燃料費の増減などを考慮に入れてキャッシュフローを算出することにより、発電設備に対する投資の効果を適切に評価できるようになる。
さらに、本発明の第1の態様において、入力データ格納部に格納された割引率によりキャッシュフローデータ格納部に格納された特定年におけるキャッシュフローの割戻し処理を実施し、処理結果を現在価値データ格納部に格納するステップをさらに含むようにしてもよい。キャッシュフローを所定の割引率で割り戻すことによって現在価値を求めれば、処理結果の比較を適切に行うことができるようになる。
また、本発明の第1の態様において、新規発電設備の予定稼動終了時期が、発電設備に対する投資効果の評価期間終了までに到達する場合、新規発電設備への置き換え投資実施後における新規発電設備の予定稼動期間における割戻し後のキャッシュフローを現在価値データ格納部から読み出し、読み出してデータを用いて等価年間経済価値(例えば実施の形態におけるEAV)を算出し、新規発電設備の予定稼動終了時期から評価期間終了までの割戻し後のキャッシュフローとして現在価値データ格納部に格納するステップをさらに含むようにしてもよい。例えば、改修時期、リプレイス時期を任意に指定できるとすると、評価期間中において早期にリプレイス後の発電設備が寿命を迎える場合もあれば、評価期間終了後にリプレイス後の発電設備が寿命を迎える場合も生じ得る。これらのケースを比較する際には、後者のキャッシュフローの方が多くなる場合が多い。従って、上で述べたように、等価経済価値を算出して、新規発電設備の予定稼動終了時期から評価期間終了までの割戻し後のキャッシュフローとして取り扱うことにすれば、ケース間の比較を適切に行うことができるようになる。
さらに、本発明の第1の態様において、発電設備に対する投資である既存発電設備への改修の時期と当該改修の効果を表すデータ(例えば出力電力や熱効率の予定値)、及び発電設備に対する投資である新規発電設備への置き換えの時期と当該新規発電設備への置き換え効果を表すデータ(例えば出力電力や熱効率の予定値)を含むケース・データの入力を促すステップをさらに含み、入力された上記ケース・データに従って、各上記ステップが実行され、さらに、現在価値データ格納部に格納されているデータを用いて、ケース・データに対応する割戻し後のキャッシュフローのデータを表示装置に表示するステップを含むようにしてもよい。このように複数のケースにつき処理を実施すれば、改修の時期やリプレイス時期等による設備投資パターンの優劣を評価できるようになる。
なお、本発明の第1の態様において、第1又は第2系統影響金額算出ステップにおいて、発電設備又は新規発電設備が、ベースプラントである場合と、アンシラリープラントである場合とに分けて、電力系統に与える影響を金額で算出するようにしてもよい。ベースプラントとアンシラリープラントでは、その役割、コスト並びに収入の算出形態が異なるためである。
本発明の第2の態様に係る情報処理方法は、入力データ格納部に格納された、新規発電設備に置き換えた場合における初期的な出力電力の値及びインフレーション率と、保守費モデル曲線データ格納部に格納された、モデル設備の保守費の経時変化を表す対数回帰曲線の回帰係数とを用いて、新規発電設備に置き換えた場合における初期的な出力電力の値に基づき且つインフレーションが考慮された推定保守費と新規発電設備への置き換え時における対数回帰曲線の値との比を算出し、記憶装置に格納するステップと、記憶装置に格納された比のデータと保守費モデル曲線データ格納部に格納された対数回帰曲線の回帰係数とを用いて、新規発電設備に置き換えた後の推定年における保守費を算出し、保守費投資効果データ格納部に格納するステップとを含む。
例えば発電設備の改修を行わずにリプレイスを行う場合もあるため、その際にも本発明の発明者が非自明に着想した、保守費が運用開始から対数関数的に増加するという観点に従い、リプレイスの効果を評価できるようになる。
また、本発明の第2の態様において、入力データ格納部に格納された発電設備の当初の出力電力の値と、新規発電設備に置き換えた場合における新規発電設備の出力電力の推定値との差に基づき、新規発電設備への置き換え投資が電力系統に与える影響を金額で算出し、系統影響金額データ格納部に格納する系統影響金額算出ステップをさらに含むようにしてもよい。電力系統に与える影響を考慮することにより、設備投資の部分最適化をさけることが可能になる。
また、本発明に係る方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを作成することも可能であって、当該プログラムは、例えばフレキシブル・ディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶媒体又は記憶装置に格納される。プログラム等は、ネットワークを介してデジタル信号として配信される場合もある。また、処理途中のデータについては、コンピュータのメインメモリ等の記憶装置に一時保管される。
本発明によれば、発電設備に対する投資の効果を適切に評価することができるようになる。
図1(a)及び図1(b)を用いて本発明の実施の形態の概要を説明する。図1(a)及び図1(b)に示したグラフの横軸は時間[年]を表しており、縦軸はキャッシュフローを示している。発電設備に対する投資には、例えば、図1(a)に示すように、一旦改修を行った後に新規発電設備にリプレイスし、新規発電設備をその経済的な設備寿命まで使用するパターンと、図1(b)に示すように、改修を行わずに既存発電設備をその経済的な設備寿命まで使用した後に新規発電設備にリプレイスし、新規発電設備をその経済的な設備寿命まで使用するパターンとがある。
より詳しくは、図1(a)に示すように、既存発電設備のキャッシュフロー曲線a1が下がってきて経済的な設備寿命のタイミングT2に到達する前のタイミングT1で一旦改修を行うことにより、キャッシュフローを曲線b1に変更して、改修を行った既存発電設備の経済的な設備寿命をタイミングT3まで延長する。既存発電設備については、タイミングT3にて新規発電設備にリプレイスする。リプレイス後のキャッシュフローは曲線c1に従う。そして、新規発電設備については、新規発電設備の経済的な設備寿命であるタイミングT4で運用を停止する。また、図1(b)に示すように、このパターンでは、既存発電設備をその経済的な設備寿命(タイミングT2)を迎えるまで使用する。その際キャッシュフローは曲線a1に従って下がって行く。そしてタイミングT2において新規発電設備にリプレイスする。リプレイス後のキャッシュフローは曲線c2に従う。そして、新規発電設備については、新規発電設備の経済的な設備寿命であるタイミングT6でその運用を停止する。なお評価期間は、タイミングT0からT5までである。
改修時期やリプレイスのタイミングはそれぞれ設定によって異なるので、新規発電設備の経済的な設備寿命も、設定によって異なることになる。例えば、図1(a)における新規発電設備の経済的な設備寿命であるタイミングT4と、図1(b)における新規発電設備の経済的な設備寿命であるタイミングT6とは異なる。一般的に、新規発電設備の経済的な設備寿命が、評価終了タイミングT5に近い又は評価終了タイミングT5を超える方が、キャッシュフローは増加するため、キャッシュフローから計算されるネット現在価値(NPV:Net Present Value)で各設定の比較を行うと、新規発電設備の経済的な設備寿命が遅いほど有利ということになってしまう。本実施の形態では、このような現象を避けるため、新規発電設備の経済的な設備寿命が評価終了タイミングT5より前である場合には、新規発電設備の経済的な設備寿命から評価終了タイミングT5までの期間に、新規発電設備により生み出されるキャッシュフローから算出される等価年間経済価値(Equivalent Annual Value)を割り当てるものとする。
従って、発電設備に対する投資の効果を評価するため、図1(a)のようなパターンについては、タイミングT1において改修を行うことによって増加したキャッシュフロー(エリアA)の現在価値と、新規発電設備によりもたらされるキャッシュフロー(エリアB)の現在価値と、タイミングT4から評価終了のタイミングT5までに割り当てられた等価年間経済価値(エリアC)との総和をNPVとして計算する。なお、曲線a1と縦軸及び横軸とで囲まれるエリアのキャッシュフローについては、設備投資を行わずとも生じるので、サンクコスト(sunk cost)として本実施の形態では無視する。図1(b)のようなパターンについては、タイミングT2からタイミングT6までに新規発電設備によりもたらされるキャッシュフロー(エリアD)の現在価値と、タイミングT6から評価終了のタイミングT5までに割り当てられた等価年間経済価値(エリアE)の総和をNPVとして計算する。そして、図1(a)の場合のNPVと図1(b)の場合のNPVを比較することにより、改修の有無及びタイミングや規模、新規発電設備の規模などの評価を行う。
なお、場合によっては改修及びリプレイスを行わずに設備を廃棄するようなパターンについても考慮することができる。さらに、経済的な設備寿命を決定するのは難しいため、予め設定するようにしてもよい。
以上のような評価を実施するための、本発明の一実施の形態に係る設備投資評価装置の機能ブロック図を図2に示す。設備投資評価装置10は、入力部1と、入力部1により入力されたデータを格納する入力データ格納部3と、入力データ格納部3に格納されたデータを用いて以下で詳細に述べる処理を実施する処理部5と、処理部5の処理結果を表示装置等の出力装置に出力する出力部7とを有する。なお、設備投資評価装置10は、以下ではスタンドアロンの装置を想定しているが、例えばウェブ(Web)サーバとして実装して、複数の端末からの指示に応じて、以下で述べる設備投資評価処理を実施するようにしても良い。
入力部1により入力され、入力データ格納部3に格納されるデータは、改修コスト、延長後の設備寿命年、改修後出力、改修後熱効率、改修予定年、改修工事による発電停止時間、評価年数、シナリオ、現在年、プラントタイプ、運用開始年、改修前計画出力、現在出力、改修前計画熱効率、現在熱効率、キャパシティベース保守費、平均利用率、売電単価、アンシラリープラント用出力補償コスト単価、プラント内の代替供給コスト単価、燃料費、インフレ率、割引率、新規設備価格、新規ユニット計画出力、新規ユニット計画熱効率、リプレイス所用日数、新規ユニット固定費、残存価額率、アンシラリープラントの平均燃料単価、系統平均売電単価、新規ユニット稼動年数等である。
次に、処理部5及び出力部7の機能ブロック図を図3乃至図18を用いて説明する。図3に、処理部5における前処理部の一部を示す。図3に示すように、時間パラメータ設定部501は、入力データ格納部3に含まれる改修予定年データ格納部301と延長後の設備寿命年データ格納部302と現在年データ格納部303と運用開始年データ格納部304と評価年数データ格納部305とシナリオデータ格納部334と新規ユニット稼動年数データ格納部333とを参照して、以下で述べる処理を行い、処理結果である時間パラメータを時間パラメータデータ格納部502に格納するようになっている。
図4に、処理部5における前処理部の一部を示す。図4に示すように、熱効率関数決定処理部503は、現在熱効率データ格納部306と改修前計画熱効率データ格納部307と時間パラメータデータ格納部502とを参照して、熱効率の対数回帰曲線における回帰係数を算出して、熱効率関数パラメータデータ格納部504に格納するようになっている。改修効果算出部505は、熱効率関数パラメータデータ格納部504と改修後熱効率データ格納部308と時間パラメータデータ格納部502とを参照して、改修効果に係るデータを生成し、改修効果データ格納部506に格納するようになっている。第1熱効率算出部507は、改修後熱効率データ格納部308と熱効率関数パラメータデータ格納部504と時間パラメータデータ格納部502と改修効果データ格納部506とを参照して、第1及び第2の熱効率を算出し、第1の熱効率を第1熱効率データ格納部509に、第2の熱効率を第2熱効率データ格納部510に格納するようになっている。第2熱効率算出部508は、熱効率関数パラメータデータ格納部504と時間パラメータデータ格納部502と新規ユニット計画熱効率データ格納部309とを参照して、第3の熱効率を算出し、第3熱効率データ格納部511に格納するようになっている。
図5に、処理部5における前処理部の一部を示す。図5に示すように、出力関数決定処理部512は、現在出力データ格納部310と改修前計画出力データ格納部311と時間パラメータデータ格納部502とを参照して、出力の対数回帰曲線における回帰係数を算出して、出力関数パラメータデータ格納部513に格納するようになっている。第1出力算出部514は、出力関数パラメータデータ格納部513と時間パラメータデータ格納部502と改修後出力データ格納部312と改修効果データ格納部506とを参照して、第1及び第2の出力を算出し、第1の出力を第1出力データ格納部516に、第2の出力を第2出力データ格納部517に格納するようになっている。第2出力算出部515は、時間パラメータデータ格納部502と新規ユニット計画出力データ格納部313と出力関数パラメータデータ格納部513とを参照して、第3の出力を算出し、第3出力データ格納部518に格納するようになっている。
図6に、処理部5における前処理部の一部を示す。図6に示すように、出力減少分算出部519は、改修前計画出力データ格納部311と第1出力データ格納部516と第3出力データ格納部518とを参照して、出力減少分を算出し、出力減少分データ格納部520に格納するようになっている。
図7に、処理部5における前処理部の一部を示す。図7に示すように、発電時間算出部521は、改修工事による発電停止時間データ格納部314と平均利用率データ格納部315とリプレイス所用日数データ格納部316とを参照して、発電時間を算出し、発電時間データ格納部522に格納するようになっている。
図8に、処理部5における主要処理部の一部を示す。図8に示すように、差計算部523は、第1出力データ格納部516と第2出力データ格納部517とを参照して、第1の出力と第2の出力との差を算出し、出力差データ格納部556に格納するようになっている。売電収入算出部524は、出力差データ格納部556と発電時間データ格納部522と売電単価データ格納部317と時間パラメータデータ格納部502と第3出力データ格納部518とを参照して、設備投資に係る売電収入を算出し、売電収入データ格納部525に格納するようになっている。
図9に、処理部5における主要処理部の一部を示す。図9に示すように、第1保守費算出部527は、保守費関数パラメータデータ格納部526とキャパシティベース保守費データ格納部318と改修効果データ格納部506と現在出力データ格納部310と時間パラメータデータ格納部502と参照して、第1及び第2の保守費を算出し、第1の保守費を第1保守費データ格納部528に、第2の保守費を第2保守費データ格納部529に格納するようになっている。差計算部530は、第1保守費データ格納部528と第2保守費データ格納部529とを参照して、第1の保守費と第2の保守費との差を算出し、第3保守費データ格納部531に格納するようになっている。また、第2保守費算出部532は、時間パラメータデータ格納部502と保守費関数パラメータデータ格納部526とキャパシティベース保守費データ格納部318と新規ユニット計画出力データ格納部313とインフレ率データ格納部320とを参照し、第3の保守費を算出し、第3保守費データ格納部531に格納するようになっている。
図10に、処理部5における主要処理部の一部を示す。図10に示すように、燃料費算出部533は、第1出力データ格納部516と第2出力データ格納部517と第3出力データ格納部518と第1熱効率データ格納部509と第2熱効率データ格納部510と第3熱効率データ格納部511と発電時間データ格納部522と燃料単価データ格納部321とを参照し、設備投資に係る燃料費を算出して、燃料費データ格納部534に格納するようになっている。
図11に、処理部5における主要処理部の一部を示す。図11に示すように、ベースプラント用出力補償コスト算出部535は、発電時間データ格納部522と出力減少分データ格納部520とアンシラリープラント用出力補償コスト単価データ格納部322とを参照して、ベースプラント用の出力補償コストを算出し、ベースプラント用出力補償コストデータ格納部536に格納するようになっている。
図12に、処理部5における主要処理部の一部を示す。図12に示すように、アンシラリープラント(Ancillary Plant)用出力補償コスト算出部537は、発電時間データ格納部522と出力減少分データ格納部520とプラント内の代替供給コスト単価データ格納部323とを参照し、アンシラリープラント用の出力補償コストを算出し、アンシラリープラント用出力補償コストデータ格納部538に格納するようになっている。
図13に、処理部5における主要処理部の一部を示す。図13に示すように、出力補償収入算出部539は、発電時間データ格納部522と出力減少分データ格納部520と系統平均売電単価データ格納部324とを参照し、出力補償収入を算出し、出力補償収入データ格納部540に格納するようになっている。
図14に、処理部5における主要処理部の一部を示す。図14に示すように、燃料費削減効果算出部541は、発電時間データ格納部522と出力減少分データ格納部520とアンシラリープラントの平均燃料単価データ格納部325とを参照し、燃料費削減効果を算出し、燃料費削減効果データ格納部542に格納するようになっている。
図15に、処理部5における主要処理部の一部を示す。図15に示すように、設備投資額決定処理部543は、改修コストデータ格納部326と新規設備価格データ格納部327と時間パラメータデータ格納部502とを参照して、設備投資額を決定し、設備投資額データ格納部545に格納するようになっている。また、減価償却費決定処理部544は、改修コストデータ格納部326と新規設備価格データ格納部327と時間パラメータデータ格納部502と残存価額率データ格納部328とを参照して、減価償却費及び設備残存価額を算出し、減価償却費データ格納部546と設備残存価額データ格納部547とに格納するようになっている。
図16に、処理部5における主要処理部の一部を示す。図16に示すように、キャッシュフロー算出部548は、設備投資額データ格納部545と売電収入データ格納部525と燃料費データ格納部534と出力補償収入データ格納部540と燃料費削減効果データ格納部542とアンシラリープラント用出力補償コストデータ格納部538とベースプラント用出力補償コストデータ格納部536と第3保守費データ格納部531と固定費データ格納部329と減価償却費データ格納部546と設備残存価額データ格納部547と法人税率データ格納部331とを参照して、設備投資に係る各年のキャッシュフローを算出し、キャッシュフローデータ格納部549に格納するようになっている。また、NPV算出部550は、キャッシュフローデータ格納部549と割引率データ格納部330と時間パラメータデータ格納部502とを参照して、キャッシュフローを割引率にて割り引いてネット現在価格NPVを算出し、NPVデータ格納部551に格納するようになっている。
図17に、処理部5における主要処理部の一部を示す。図17に示すように、EAV(Equivalent Annual Value)算出部552は、時間パラメータデータ格納部502とNPVデータ格納部551と割引率データ格納部330とを参照し、EAVを算出して、EAVデータ格納部553及びNPVデータ格納部551に格納するようになっている。
図18に、処理部5における主要処理部の一部を示す。図18に示すように、合計NPV算出部554は、NPVデータ格納部551と時間パラメータデータ格納部502とを参照し、評価期間中のNPVを合計して合計NPVを算出し、合計NPVデータ格納部555に格納するようになっている。
次に、図19乃至図43を用いて図2乃至図18に示した設備投資評価装置10の処理内容について説明する。まず、入力部1は、例えば表示装置に図20乃至図22に示すような画面を表示して、ユーザに対してデータの入力を促し、ユーザからのデータ入力を受け付け、入力データ格納部3に格納する(図1:ステップS1)。図20の入力画面例では、(1)改修コスト、(2)延長後の設備寿命年、(3)改修後出力、(4)改修後熱効率、(5)改修予定年、(6)改修工事による発電停止時間、(7)評価年数、(8)設備投資のシナリオの入力欄が設けられている。(1)乃至(6)については、3つのケースそれぞれにつき入力欄が設けられており、(7)評価年数及び(8)シナリオについては、3つのケースに共通のデータ入力欄が設けられている。なお、(7)評価年数については、20年と40年とのいずれかを選択するようになっている。(8)シナリオは、(1)改修を実施するシナリオ1、(2)改修を実施しないシナリオ2、(3)改修を実施して設備を廃棄するシナリオ3等を選択するようになっている。なお、より多くのシナリオから選択するようにしても良いし、別の種類のシナリオ・セットを提示するようにしても良い。
図21の入力画面例は、図20と同一画面又は別画面でユーザに提示される。図21の入力画面例では、(9)現在年、(10)プラントタイプ、(11)運用開始年、(12)改修前計画出力、(13)現在出力、(14)改修前計画熱効率、(15)現在熱効率、(16)キャパシティベースの保守費、(17)5年平均利用率、(18)売電単価、(19)アンシラリープラント用補修コスト単価の入力欄が設けられている。これらの情報は、全てのケースに共通の基礎情報であり、(9)乃至(16)についてはさらに評価期間内において変化しないデータである。(17)5年平均利用率については、5年毎に設定するように入力欄が設けられている。利用率の想定は非常に難しいため、5年毎に設定するようになっている。(18)及び(19)については、10年毎に設定するように入力欄が設けられている。
図22の入力画面例は、図20と同一画面又は別画面でユーザに提示される。図22の入力画面例では、(20)プラント内代替供給コスト単価、(21)燃料費、(22)インフレ率、(23)割引率、(24)新設設備価格、(25)新規ユニット計画出力、(26)新規ユニット計画熱効率、(27)リプレイス所用日数、(28)新規ユニットの固定費、(29)新規ユニットの残存価額率、(30)アンシラリープラントの平均燃料単価、(31)系統平均売価単価、(32)新規ユニット稼動年数の入力欄が設けられている。これらの情報は、全てのケースに共通の基礎情報であり、(20)乃至(23)、(28)、(30)及び(31)については、10年毎に設定するように入力欄が設けられている。(24)乃至(27)、(29)及び(32)については、評価期間内において変化しないデータである。
ユーザは図20乃至図22の入力画面に評価を行う各ケースについてのデータ及び全ケースに共通のデータを入力し、入力部1は、入力を受け付けて、入力データ格納部3に入力データを格納する。
そして、時間パラメータ設定部501(図3)は、シナリオデータ格納部334と改修予定年データ格納部301と延長後の設備寿命年データ格納部302と現在年データ格納部303と運用開始年データ格納部304と評価年数データ格納部305と新規ユニット稼動年数データ格納部333とを参照して、各ケースについて以下の処理で用いる時間パラメータの設定処理を行い、設定された時間パラメータを時間パラメータデータ格納部502に格納する(ステップS3)。
ステップS1では、例えば西暦で年のデータが入力されるが、出力、熱効率、保守費については、運用開始年からの年数の関数であるため、換算が必要となる。また、例えば、図20乃至図22に示したケース1は、改修及びリプレイスを実施するシナリオに沿って設備投資が行われる場合を想定しており、改修予定年は「2004」、延長後の設備寿命年は「2010」、現在年は「2002」、運用開始年は「1980」であり、また全ケース共通であるが評価年数は「40」、新規ユニット稼動年数は「25」である。この場合を考えると、出力等のカーブの起点は、リプレイス前は「1980」、リプレイス後は「2010」である。さらに、リプレイス後の新規ユニットの稼動終了年は「2034」、評価終了年は「2041」である。
従って、出力等のカーブの起点からの年数を算出するための時間パラメータs=1979(=1980−1)、r1=2009(=2010−1)を設定する。また、現在年c=2002、改修予定年k=2004、リプレイス予定年r2=2010、既存発電設備の運用開始から現在年までの年数t1=23(=2002−1979)、リプレイス後の新規ユニットの稼動終了年t4=2034(=2009+25)、既存発電設備の運用開始年からリプレイス年までの年数t2=31(=2010−1979)、既存発電設備の運用開始年から改修予定年までの年数t5=25(=2004−1979)、評価終了年t6=2041、新規ユニット稼動年数p=25等の時間パラメータを算出又は特定し、時間パラメータデータ格納部502に格納する。なお、全てのケースについての時間パラメータを、ケース毎に時間パラメータデータ格納部502に格納する。
なお、本ステップにおいて計算される時間パラメータについては、各処理において必要に応じて計算するようにしても良い。
次に、出力関数決定処理部512(図5)は、出力関数決定処理を実施する(ステップS5)。この処理については図23を用いて説明する。出力関数決定処理部512は、現在出力データ格納部310から現在出力、改修前計画出力データ格納部311から改修前計画出力のデータを取得する(ステップS21)。また、時間パラメータデータ格納部502を参照して、運用開始年から現在年までの年数t1のデータを取得する(ステップS23)。そして、運用開始年を1、その時の出力を改修前計画出力、現在年をt1、その時の出力を現在出力として対数回帰計算を実施し、出力関数OP(t)の回帰係数を算出し、出力関数パラメータデータ格納部513に格納する(ステップS25)。
図24に示すように、発電設備の出力は、年々対数関数的に減少して行く。標準的な出力関数OP(t)のカーブを別途得ることはできるが、運転状況などによって大きなばらつきがあることがわかっている。従って、本実施の形態ではステップS25に示したように、2点のデータを用いて対数回帰計算を実施し、aopln(t)+bopと表される出力関数OP(t)の係数aop及びbopを算出して、以下の処理で用いることにする。
図19の説明に戻って、次に熱効率関数決定処理部503(図4)は、熱効率関数決定処理を実施する(ステップS7)。この処理については図25を用いて説明する。熱効率関数決定処理部503は、現在熱効率データ格納部306から現在熱効率、改修前計画熱効率データ格納部307から改修前計画熱効率データを取得する(ステップS31)。また、時間パラメータデータ格納部502を参照して、運用開始年から現在年までの年数t1のデータを取得する(ステップS33)。そして、運用開始年を1、その時の熱効率を改修前計画熱効率、現在年をt1、その時の熱効率を現在熱効率として対数回帰計算を実施し、熱効率関数HR(t)の回帰係数を算出し、熱効率関数パラメータデータ格納部504に格納する(ステップS35)。
図26に示すように、発電設備の熱効率は年々対数関数的に増加して行く。標準的な熱効率関数HR(t)のカーブを別途得ることができるが、運転状況などによって大きなばらつきがある。従って、本実施の形態ではステップS35に示したように、2点のデータを用いて対数回帰計算を実施し、ahrln(t)+bhrと表される熱効率関数HR(t)の係数ahr及びbhrを算出して、以下の処理で用いることとする。
次に、処理部5は、未処理ケースを1つ選択する(ステップS9)。そして、改修効果算出部505(図4)は、改修を実施する場合には、改修効果を算出する処理を実施する(ステップS11)。この処理については図27及び図28を用いて説明する。まず図27を用いて改修効果の概要について説明する。通常改修が行われると熱効率は改善される。すなわち熱効率は減少する。図27に示すように、t5(=k−s)において改修が行われ、Cだけ熱効率が下がるとするならば、本改修は、熱効率については、熱効率関数HR(t)を時間dだけ右にシフトさせるだけの効果があったことになる。すなわち、改修後の熱効率関数は、HR(t-d)と表すことができ、時間dだけ巻き戻した分の効果があったと言える。そこで、改修効果としてdを図28の処理フローに従って算出することとする。
まず改修効果算出部505(図4)は、改修後熱効率データ格納部308から改修後熱効率を取得する(ステップS41)。そして、熱効率関数パラメータデータ格納部504に格納された係数により特定される熱効率関数HR(t)に従って、改修後熱効率となる期間t3を算出する(ステップS43)。ahrln(t3)+bhr=改修後熱効率を展開すれば、t3=exp{(改修後熱効率−bhr)/ahr}となり、t3を得ることができる。最後に、時間パラメータデータ格納部502を参照し、改効果d=t5−t3を計算して、計算結果を改修効果データ格納部506に格納する(ステップS45)。
図19の説明に戻って、次に、処理部5は、評価年eを現在年cに設定する(ステップS13)。そして、e<kであるか判断する(ステップS15)。すなわち、改修前であるか否かを判断する。改修前は、設備投資のインパクトはないので、評価年eを更新するだけである。なお、改修を行わないケースの場合、e<r2であるか判断する。ステップS15で改修前であると判断されると、eを1インクリメントして(ステップS17)、ステップS15に戻る。一方、e=kとなると、端子Aを介して図29の処理に移行する。
次に端子A以降の処理を図29乃至図43を用いて説明する。図29において、まず、処理部5は、NPV計算処理を実施する(ステップS51)。この処理については図30を用いて説明する。
まず、設備投資額決定処理部543(図15)は、改修コストデータ格納部326と新規設備価格データ格納部327とを参照して、評価年eの設備投資額を特定し、設備投資額データ格納部545に格納する(ステップS81)。より具体的には、評価年eが改修予定年kであれば、改修コストデータ格納部326に格納されている改修コストを、設備投資額として特定する。また評価年eがリプレイス予定年r2であれば、新規設備価格データ格納部327に格納されている新規設備価格を、設備投資額として特定する。
次に、売電収入算出部524等が売電収入算出処理を実施する(ステップS83)。この処理については図31を用いて説明する。
まず、評価年e<リプレイス予定年r2である場合には(ステップS101:Yesルート)、第1出力算出部514(図5)は、評価年eにおける改修後の出力推定値である第1の出力を算出する(ステップS103)。出力関数OP(t)において、t=評価年e−s−改修効果dとして算出する。出力の算出処理については図32を用いて説明する。
図32においても、評価年e<リプレイス予定年r2である場合には(ステップS121:Yesルート)、第1出力算出部514(図5)は、出力関数パラメータデータ格納部513に格納された出力関数OP(t)の係数を用いて出力を算出し、第1出力データ格納部516又は第2出力データ格納部517に格納する(ステップS123)。すなわち、出力=aopln(t)+bopを算出する。なお、改修後の出力推定値を算出した場合には、第1出力データ格納部516に格納し、改修前の出力推定値を算出した場合には、第2出力データ格納部517に格納する。
なお、ステップS103において図32の処理が呼び出された場合には、t=評価年e−s−改修効果dとして出力を算出する。このように改修の効果を時間の巻き戻し分で反映させているが、改修効果dは熱効率について算出された時間の巻き戻し分であるため、出力については全く同じ改修効果dとならないかもしれない。場合によっては、熱効率の場合と同様に出力について改修効果を算出して、それを用いるようにしてもよい。また、評価年e=改修予定年kの場合には、改修後出力が改修後出力データ格納部312に格納されているので、その値を用いる。
一方、評価年e≧リプレイス予定年r2であれば(ステップS121:Noルート)、第2出力算出部515(図5)は、新規ユニット計画出力データ格納部313から新規ユニット計画出力を取得する(ステップS125)。そして、新規ユニット計画出力を用いて変更された、出力関数OP(t)の係数を用いて出力(第3の出力)を算出し、第3出力データ格納部518に格納する(ステップS127)。リプレイスにより導入された新規ユニットの出力関数OP(t)を求めなければならないが、リプレイスにより導入されるので使用環境については既存設備とほぼ同じであると考えられる。従って、既存設備の運用開始年s+1における出力(=aopln(s+1−s)+bop)に対する新規ユニット計画出力の比で、既存設備の出力関数OP(t)の係数aop及びbopを変更して、第3の出力を算出する。すなわち、新規ユニット計画出力/(aopln(s+1−s)+bop)×(aopln(t)+bop)にて計算する。
図31の説明に戻って、第1出力算出部514は、出力関数パラメータデータ格納部513に格納された出力関数OP(t)の係数を用いて第2の出力を算出し、第2出力データ格納部517に格納する(ステップS105)。ここでは、t=評価年e−sとして、改修を実施しなかった場合における評価年eの出力推定値を算出する。
そして、差計算部523は、{(第1出力データ格納部516に格納された第1の出力)−(第2出力データ格納部517に格納された第2の出力)}を算出し、その出力差を出力差データ格納部556に格納する(ステップS106)。
また、発電時間算出部521(図7)は、発電時間算出処理を実施する(ステップS107)。この処理については図33を用いて説明する。発電時間算出部521(図7)は、まず評価年e=改修予定年kであるか判断する(ステップS131)。e=kであれば、改修工事による発電停止時間データ格納部314から改修工事による発電停止時間を、平均利用率データ格納部315から評価年eが該当する5年平均利用率を取得する(ステップS133)。そして、発電時間を、(8760−改修工事による発電停止時間)×5年平均利用率にて算出し、発電時間データ格納部522に格納する(ステップS135)。
一方、e=kではない場合、評価年e=リプレイス予定年r2であるか判断する(ステップS137)。e=r2であれば、リプレイス所用日数データ格納部316からリプレイス所用日数を、平均利用率データ格納部315から評価年eが該当する5年平均利用率を取得する(ステップS139)。そして、発電時間を、(8760−リプレイス所用日数×24)×5年平均利用率にて算出し、発電時間データ格納部522に格納する(ステップS141)。
さらに、e=r2ではない場合には、平均利用率データ格納部315から評価年eが該当する5年平均利用率を取得する(ステップS143)。そして、発電時間を、8760×5年平均利用率で算出する(ステップS145)。
図31の処理に戻って、売電収入算出部524は、売電単価データ格納部317から売電単価を取得する(ステップS109)。そして、出力差データ格納部556に格納された出力差と、発電時間データ格納部522に格納された発電時間と、売電単価とにより、改修により生じた売電収入(=出力差×発電時間×売電単価)を算出し、売電収入データ格納部525に格納する(ステップS111)。
一方、e≧r2であれば(ステップS101:Noルート)、第2出力算出部515(図5)は、t=評価年e−r1として第3の出力を算出して、第3出力データ格納部518に格納する(ステップS113)。ここでは図32のステップS125及びS127が実行される。そして、発電時間算出部521が、発電時間を算出する(ステップS115)。ここでは図33の処理が実行される。次に、売電単価データ格納部317から売電単価を取得する(ステップS117)。そして、売電収入算出部524は、第3出力データ格納部518に格納された第3の出力と、発電時間データ格納部522に格納された発電時間と、売電単価とにより売電収入(=第3の出力×発電時間×売電単価)を算出し、売電収入データ格納部525に格納する(ステップS119)。
図30の説明に戻って、次に燃料費算出部533等(図10)が、燃料費算出処理を実施する(ステップS85)。この処理については、図34を用いて説明する。評価年e<リプレイス予定年r2である場合には(ステップS150:Yesルート)、第1熱効率算出部507は、熱効率関数パラメータデータ格納部504に格納されている熱効率関数HR(t)の係数を用いて、評価年eにおける改修後の熱効率推定値である第1の熱効率を算出し、第1熱効率データ格納部509に格納する(ステップS151)。すなわち、熱効率関数HR(t)においてt=評価年e−s−改修効果dとして算出する。この処理については、図35を用いて説明する。図35においても、評価年e<リプレイス予定年r2である場合には(ステップS171:Yesルート)、第1熱効率算出部507(図4)は、熱効率関数パラメータデータ格納部504に格納されている熱効率関数HR(t)の係数を用いて、熱効率(=ahrln(t)+bhr)を算出し、第1熱効率データ格納部509又は第2熱効率データ格納部510に格納する(ステップS173)。なお、改修効果dを用いる場合、すなわちt=評価年e−s−改修効果dとして計算する場合には、第1の熱効率が算出されるので第1熱効率データ格納部509に格納し、改修効果dを用いない場合、すなわちt=評価年e−sとして計算する場合には、第2の熱効率が算出されるので第2熱効率データ格納部510に格納する。
一方、評価年e≧リプレイス予定年r2である場合には(ステップS171:Noルート)、第2熱効率算出部508は、新規ユニット計画熱効率データ格納部309から新規ユニット計画熱効率を取得する(ステップS175)。そして、新規ユニット計画熱効率を用いて変更された、熱効率関数HR(t)の係数を用いて出力(第3の熱効率)を算出し、第3熱効率データ格納部511に格納する(ステップS177)。リプレイスにより導入された新規ユニットの熱効率関数HRを求めなければならないが、リプレイスにより導入されるので使用環境については既存設備とほぼ同じであると考えられる。従って、既存設備の運用開始年s+1における熱効率(=ahrln(s+1−s)+bhr)に対する新規ユニット計画熱効率の比で、既存設備の熱効率関数HR(t)の係数ahr及びbhrを変更して、第3の熱効率を算出する。すなわち、新規ユニット計画熱効率/(ahrln(s+1−s)+bhr)×(ahrln(t)+bhr)にて計算する。
図34の説明に戻って、次に第1熱効率算出部507は、熱効率関数パラメータデータ格納部504に格納されている熱効率関数HR(t)の係数を用いて、改修を行わなかった場合における評価年eの熱効率推定値である第2の熱効率を算出し、第2熱効率データ格納部510に格納する(ステップS153)。すなわち、t=評価年e−sとして算出する。ここでは図35の処理を実行する。
また、第1出力算出部514は、出力関数パラメータデータ格納部513に格納された出力関数OP(t)の係数を用いて、評価年eにおける改修後の出力推定値である第1の出力を、t=評価年e−s−改修効果dとして算出し、第1出力データ格納部516に格納する(ステップS155)。ここでは図32の処理を実施するか、図30に示している各ステップの順番どおりに処理が実行される場合であればステップS83の途中で算出された第1の出力をそのまま使用できるので、第1出力データ格納部516に格納されているデータを取得する。さらに、第1出力算出部514は、出力関数パラメータデータ格納部513に格納された出力関数OP(t)の係数を用いて、改修を行わなかった場合における評価年eの出力推定値である第2の出力を、t=評価年e−sとして算出し、第2出力データ格納部517に格納する(ステップS157)。ここでは図32の処理を実施するか、図30に示している各ステップの順番どおりに処理が実行される場合であればステップS83の途中で算出された第2の出力をそのまま使用できるので、第2出力データ格納部517に格納されているデータを取得する。
また、発電時間算出部521は、発電時間算出処理を実施し、発電時間データ格納部522に格納する(ステップS159)。ここでは図33の処理を実行するか、図30に示している各ステップの順番どおりに処理が実行される場合であればステップS83の途中で算出された発電時間をそのまま使用できるので、発電時間データ格納部522に格納されているデータを取得する。
燃料費算出部533は、燃料単価データ格納部321に格納されている燃料単価を取得する(ステップS161)。そして、第1及び第2の出力、第1及び第2の熱効率、燃料単価及び発電時間により、改修により生じた燃料費(=((第1の出力×第1の熱効率)−(第2の出力×第2の熱効率))×発電時間×燃料単価)を算出し、燃料費データ格納部534に格納する(ステップS163)。
一方、評価年e≧リプレイス予定年r2である場合には(ステップS150:Noルート)、第2出力算出部515は、出力関数パラメータデータ格納部513に格納された出力関数OP(t)の係数を用いて、リプレイス後の出力推定値である第3の出力を算出し、第3出力データ格納部518に格納する(ステップS165)。ここでは図32の処理を実行するか、図30に示されている各ステップの順番どおりに処理が実行される場合であればステップS83の途中で算出された第3の出力をそのまま使用できるので、第3出力データ格納部518に格納されているデータを取得する。
また、第2熱効率算出部508は、熱効率関数パラメータデータ格納部504に格納された熱効率関数HR(t)の係数を用いて、リプレイス後の熱効率推定値である第3の熱効率を算出し、第3熱効率データ格納部511に格納する(ステップS166)。ここでは図35の処理を実行する。
また、発電時間算出部521は、発電時間算出処理を実施し、発電時間データ格納部522に格納する(ステップS167)。ここでは図33の処理を実行するか、図30に示している各ステップの順番どおりに処理が実行される場合であればステップS83の途中で算出された発電時間をそのまま使用できるので、発電時間データ格納部522に格納されているデータを取得する。
燃料費算出部533は、燃料単価データ格納部321に格納されている燃料単価を取得する(ステップS168)。そして、第3の出力、第3の熱効率、燃料単価及び発電時間により、リプレイスにより生じた燃料費(=第3の出力×第3の熱効率×発電時間×燃料単価)を算出し、燃料費データ格納部534に格納する(ステップS169)。
図30の処理の説明に戻って、次に、保守費算出処理を実施する(ステップS87)。この処理については図36及び図37を用いて説明する。
発電設備の保守費は、人件費を除く保守費であり、インフレ分を除くと、図36に示すように、対数関数で表すことができることが、本発明の発明者により見出された。そこで、モデルケースについて保守費を算出するための経年劣化関数を得るため対数回帰計算を実施し、経年劣化関数の係数am及びbmを算出しておく。この経年劣化関数の係数am及びbmは、保守費関数パラメータデータ格納部526に格納されている。このようなモデルケースに対する経年劣化関数を、検討対象の発電設備に対する経年劣化関数に変換して使用する。すなわち、モデルケースの経年劣化関数の特定時点における値に対する特定時点の保守費(=キャパシティベース保守費×出力)の比によって、相似変換する。
このような前提の下、図37を用いて保守費算出処理を説明する。評価年e<リプレイス予定年r2であれば(ステップS181:Yesルート)、第1保守費算出部527(図9)は、キャパシティベース保守費データ格納部318に格納されたキャパシティベース保守費と、現在出力データ格納部310に格納された現在出力とを取得する(ステップS183)。また、保守費関数パラメータデータ格納部526に格納された経年劣化関数の係数を取得する(ステップS185)。そして、キャパシティベース保守費及び現在出力を用いて変更された経年劣化関数の係数を用いて、改修後の評価年eの保守費推定値である第1の保守費を算出し、第1保守費データ格納部528に格納する(ステップS187)。この際、t=評価年e−s−改修効果dとして、改修による時間巻き戻し分を反映させる。より具体的には、
{(キャパシティベース保守費×現在出力)/(amln(t1)+bm)}×(amln(e−s−d)+bm
にて第1の保守費を算出する。なお、キャパシティベース保守費については、インフレーションを含まない数値であれば、既存発電設備の運用開始年からの累積インフレ率を乗じた値を用いる。
さらに、第1保守費算出部527は、キャパシティベース保守費及び現在出力を用いて変更された経年劣化関数の係数を用いて、改修を実施しない場合における評価年eの保守費推定値である第2の保守費を算出し、第2保守費データ格納部529に格納する(ステップS189)。この際、t=評価年e−sとして算出する。より具体的には、
{(キャパシティベース保守費×現在出力)/(amln(t1)+bm)}×(amln(e−s)+bm
にて第2の保守費を算出する。
そして、差計算部530は、第1保守費データ格納部528に格納された第1の保守費と第2保守費データ格納部529に格納された第2の保守費との差を算出し、第3保守費データ格納部531に格納する(ステップS191)。これにより、改修により生じた保守費変化分を算出することができる。
一方、評価年e≧リプレイス予定年r2であれば(ステップS181:Noルート)、第2保守費算出部532は、キャパシティベース保守費データ格納部318に格納されたキャパシティベース保守費と、新規ユニット計画出力データ格納部313に格納された新規ユニット計画出力と、インフレ率データ格納部320に格納されたインフレ率と、時間パラメータデータ格納部502に格納されたt2を取得する(ステップS193)。また、保守費関数パラメータデータ格納部526に格納された経年劣化関数の係数を取得する(ステップS195)。そして、第2保守費算出部532は、キャパシティベース保守費、新規ユニット計画出力、インフレ率及びt2を用いて変更された経年劣化関数の係数を用いて、リプレイス後の評価年eにおける保守費の推定値である第3の保守費を算出し、第3保守費データ格納部531に格納する(ステップS197)。この際、t=評価年e−r1として算出する。より具体的には、
{(キャパシティベース保守費×累積インフレ率×新規ユニット計画出力/(amln(t2)+bm)}×(amln(e−r1)+bm
にて第3の保守費を算出する。なお、累積インフレ率は、キャパシティベース保守費が現在のキャパシティベース保守費であれば、現在年からリプレイス予定年までの累積インフレ率であり、インフレーションが全く考慮されていない場合には、既存発電設備の運用開始年からリプレイス予定年までの累積インフレ率である。
図30の説明に戻って、次に、出力補償コスト算出処理を実施する(ステップS89)。この処理については、図38を用いて説明する。
まず、出力減少分算出処理を実施する(ステップS201)。この処理については、図39を用いて説明する。評価年e<リプレイス予定年r2である場合(ステップS230:Yesルート)、出力減少分算出部519(図6)は、改修前計画出力データ格納部311から改修前計画出力を取得する(ステップS231)。そして、第1出力算出部514は、出力関数パラメータデータ格納部513に格納された出力関数OP(t)の係数を用いて、評価年eにおける改修後の出力推定値である第1の出力を、t=評価年e−s−改修効果dとして算出し、第1出力データ格納部516に格納する(ステップS233)。ここでは図32の処理を実施するか、図30に示している各ステップの順番どおりに処理が実行される場合であればステップS83の途中で算出された第1の出力をそのまま使用できるので、第1出力データ格納部516に格納されているデータを取得する。そして出力減少分算出部519は、(改修前計画出力−第1の出力)を算出し、出力減少分データ格納部520に格納する(ステップS235)。
一方、評価年e≧リプレイス年r2であれば(ステップS230:Noルート)、出力減少分算出部519は、改修前計画出力データ格納部311から改修前計画出力を取得する(ステップS237)。そして、第2出力算出部515は、出力関数パラメータデータ格納部513に格納された出力関数OP(t)の係数を用いて、リプレイス後の出力推定値である第3の出力を算出し、第3出力データ格納部518に格納する(ステップS238)。ここでは図32の処理を実行するか、図30に示されている各ステップの順番どおりに処理が実行される場合であればステップS83の途中で算出された第3の出力をそのまま使用できるので、第3出力データ格納部518に格納されているデータを取得する。そして出力減少分算出部519は、(改修前計画出力−第3の出力)を算出し、出力減少分データ格納部520に格納する(ステップS239)。
なお、出力が減少すると出力減少分の符号は正であり、出力が増加すると出力減少分の符号は負である。
図38の説明に戻って、次に、発電時間算出部521は、発電時間算出処理を実施し、発電時間データ格納部522に格納する(ステップS203)。ここでは図33の処理を実行するか、図30に示している各ステップの順番どおりに処理が実行される場合であればステップS83の途中で算出された発電時間をそのまま使用できるので、発電時間データ格納部522に格納されているデータを取得する。
そしてプラントタイプがアンシラリープラントではなくベースプラントであれば(ステップS205:Noルート)、ベースプラント用出力補償コスト算出部535(図11)は、アンシラリープラント用出力補償コスト単価データ格納部322に格納されたアンシラリープラント用出力補償コスト単価を取得する(ステップS207)。その後、発電時間、出力減少分及びアンシラリープラント用出力補償コスト単価を用いてベースプラント用出力補償コスト(=発電時間×出力減少分×アンシラリープラント用出力補償コスト単価)を算出し、ベースプラント用出力補償コストデータ格納部536に格納する(ステップS209)。
電力系統全体で考えれば、ベースプラントの出力が減少すれば、出力減少分を他のアンシラリープラントにより代替供給する必要が生じる。このような計算を実施すれば、ベースプラントのための出力補償コストが算出できる。なお、出力減少分の符号が負、すなわち出力が増加している場合には、コストではなく収入となる。
また、燃料費削減効果算出部541(図14)は、出力減少分データ格納部520に格納された出力減少分の符号にて出力が増加したか判断する(ステップS213)。増加していると判断された場合には、燃料費削減効果算出部541は、アンシラリープラントの平均燃料単価データ格納部325に格納されたアンシラリープラントの平均燃料単価を取得する(ステップS215)。そして、発電時間、出力増加分(−出力減少分)及びアンシラリープラントの平均燃料単価を用いて燃料費削減効果(=発電時間×出力増加分×アンシラリープラントの平均燃料単価)を算出し、燃料費削減効果データ格納部542に格納する(ステップS217)。
通常ベースプラントの方がアンシラリープラントより効率が良いため、出力が増加するならばアンシラリープラントの発電出力を減少させることにより、燃料費を削減することができる。この削減分を燃料費削減効果として算出する。なお、燃料費削減効果については、リプレイス後の新規ユニットの場合のみ、すなわち評価年e≧リプレイス予定年r2である場合のみ計算するようにしても良い。
ステップS213において出力が減少していると判断された場合、及びステップS217の後にはステップS223に移行する。
一方、プラントタイプがベースプラントではなくアンシラリープラントである場合には(ステップS205:Yesルート)、アンシラリープラント用出力補償コスト算出部537(図12)は、プラント内の代替供給コスト単価データ格納部323に格納されているプラント内の代替供給コスト単価を取得する(ステップS219)。そして、発電時間、出力減少分及びプラント内の代替供給コスト単価を用いて、アンシラリープラント用出力補償コスト(=発電時間×出力減少分×プラント内の代替供給コスト単価)を算出し、アンシラリープラント用出力補償コストデータ格納部538に格納する(ステップS221)。
このように、アンシラリープラントについては、元々プラント全体として出力調整幅を有しているため、出力減少分は、同一プラント内隣接ユニットによる代替供給が行われるとして、プラント内の代替供給コスト単価を用いて計算を行う。なお、プラント内の代替供給コスト単価は、別のプラントからの供給とは異なり、プラント維持にかかる固定費を除いた燃料費及び修繕費から決定される。また、出力減少分の符号が負、すなわち出力が増加している場合には、コストではなく収入となる。
次に、出力補償収入算出部539(図13)は、系統平均売電単価データ格納部324に格納された系統平均売電単価を取得する(ステップS223)。そして、発電時間、出力減少分及び系統平均売電単価を用いて、出力補償収入(=発電時間×出力減少分×系統平均売電単価)を算出し、出力補償収入データ格納部540に格納する(ステップS225)。
このように出力補償を実施する場合には、補償による売電収入も考慮する必要がある。本来別プラントの収入となるが、ここでは同一の発電事業者が運営するものとして、収入として加算するものである。なお、出力減少分の符号が負、すなわち出力増加の場合には、収入ではなくコストなる。
図30の処理の説明に戻って、処理部5は固定費特定処理を実施する(ステップS91)。この処理については図40を用いて説明する。固定費については、評価年e≧リプレイス予定年r2、すなわちリプレイス前についてはサンクコストとして考慮する必要がない。従って、評価年e≧リプレイス予定年r2である場合(ステップS227:Noルート)、処理部5は、入力データ格納部3に格納された新規ユニットの固定費データを、評価年eの固定費として特定し、固定費データ格納部329に格納する(ステップS229)。
また、図30の処理の説明に戻って、減価償却費及び設備残存価額算出処理を実施する(ステップS93)。この処理については図41を用いて説明する。まず、減価償却費決定処理部544(図15)は、評価年e<リプレイス予定年r2であるか判断する(ステップS241)。評価年e<リプレイス予定年r2であれば、評価年e=改修予定年kであるか判断する(ステップS243)。評価年e=改修予定年kであれば、減価償却費も設備残存価額も発生しないので、元の処理に戻る。一方、e=kでなければ、評価年e=リプレイス予定年の前年r1であるか判断する(ステップS245)。e=r1でなければ、減価償却費決定処理部544は、改修コストデータ格納部326に格納された改修コストから残存価額(=改修コスト×残存価額率)を控除した金額の所定%(例えば10%)を減価償却費として算出し、減価償却費データ格納部546に格納する(ステップS247)。
一方e=r1である場合、減価償却費決定処理部544は、改修コスト×(1−残存価額率)から累積減価償却費(ステップS247において算出された減価償却費の合計)を差し引いた額を減価償却費として算出し、減価償却費データ格納部546に格納する(ステップS249)。そして、改修コスト×残存価額率を設備残存価額として算出し、設備残存価額データ格納部547に格納する(ステップS251)。
また、評価年e≧リプレイス年r2である場合には(ステップS241:Noルート)、減価償却費決定処理部544は、評価年e=リプレイス年r2であるか判断する(ステップS253)。e=r2であれば、減価償却費も設備残存価額も発生しないので、元の処理に戻る。一方、e=r2ではない場合、評価年e=t4であるか判断する(ステップS255)。e=t4でない場合には、新規設備価格データ格納部327に格納された新規設備価格から残存価額(=新規設備価格×残存価額率)を控除した額の所定%(例えば10%)を減価償却費として算出し、減価償却費データ格納部546に格納する(ステップS257)。一方e=t4である場合、新規設備価格データ格納部327に格納された新規設備価格×残存価額率を設備残存価額として算出し、設備残存価額データ格納部547に格納する(ステップS259)。本実施の形態では、新規ユニットの稼動年中に、新規設備価格から残存価額(=新規設備価格×残存価額率)を控除した額全てが減価償却されることを前提としている。もし、e=t4の時点で未減価償却分が存在する場合には、未減価償却分をそのまま減価償却費として計上する。
図30の処理の説明に戻って、キャッシュフロー算出部548(図16)は、固定費データ格納部329と、第3保守費データ格納部531と、ベースプラント用出力補償コストデータ格納部536と、アンシラリープラント用出力補償コストデータ格納部538と、燃料費削減効果データ格納部542と、出力補償収入データ格納部540と、燃料費データ格納部534と、売電収入データ格納部525と、設備投資額データ格納部545と、減価償却費データ格納部546と、設備残存価額データ格納部547と、法人税率データ格納部331とを参照して、評価年eのキャッシュフローを算出し、キャッシュフローデータ格納部549に格納する(ステップS95)。具体的には、
(−設備投資額+売電収入−(燃料費+保守費+(ベースプラント用出力補償コスト又はアンシラリープラント用出力補償コスト)−出力補償収入−燃料費削減効果))−固定費−減価償却費+設備残存価額)×(1−法人税率)+減価償却費
次に、NPV算出部550は、キャッシュフローデータ格納部549に格納されたキャッシュフローを、割引率データ格納部330に格納された割引率により現在価値に割り引き、NPVとしてNPVデータ格納部551に格納する(ステップS97)。具体的には、キャッシュフロー/(1+割引率)e-c+1で計算する。
以上で評価年eのNPVが算出されたことになる。
図29の処理の説明に戻って、EAV算出部552(図17)は、新規ユニット稼動終了年t4≧評価終了年t6であるか判断する(ステップS53)。新規ユニット稼動終了年の後に評価終了年t6を迎える場合には、EAVを算出する必要がある。t4≧t6であれば、EAVを算出する必要はない。従って、評価年e≦評価終了年t6であるか判断し(ステップS55)、e≦t6であれば評価年eを1インクリメントして(ステップS57)、ステップS51に戻る。一方、評価年e>評価終了年t6であればステップS67に移行する。
t4<t6、すなわち新規ユニット稼動終了年の後に評価終了年t6を迎える場合には(ステップS53:Noルート)、EAVを算出することになる。そこで、EAV算出部552は、評価年e>新規ユニット稼動終了年t4であるか判断する(ステップS61)。e≦t4であれば、評価年eを1インクリメントして(ステップS59)、ステップS51に戻る。一方、e>t4であれば、EAV算出部552は、EAV算出処理を実施する(ステップS63)。この処理については、図42を用いて説明する。EAV算出部552は、NPVデータ格納部551を参照して、r2年からt4年までのNPVを合計し、メインメモリ等の記憶装置に格納する(ステップS261)。そして、割引率データ格納部330に格納された割引率rを用いて、EAVを算出し、EAVデータ格納部553に格納する(ステップS263)。具体的には、
合計NPV/{1/r−1/r/(1+r)^p}
図29の処理の説明に戻って、(t4+1)年からt6年まで各年にEAVを割り当て、NPVデータ格納部551に格納する(ステップS65)。そして、ステップS67に移行し、合計NPV算出部554(図18)は、NPVデータ格納部551に格納されているNPV(一部EAVの場合あり)を合計し、合計NPVデータ格納部555に格納する。
そして処理部5は、全てのケースについて処理したか判断する(ステップS69)。もし、未処理のケースが存在している場合には端子Bを介して図19のステップS9に戻る。一方、全てのケースについて処理が終了したと判断された場合には、出力部7は出力処理を実施する(ステップS71)。出力部7は、合計NPVだけではなく、各種データ格納部に格納されているデータを、要求に応じて又は固定的に出力する。なお、必要であれば、統計処理やグラフ化処理を実施する。
例えば図43のようなグラフを出力する場合もある。すなわち、横軸は年を、縦軸は金額を示す。折れ線グラフは収入を示しており、棒グラフは支出を示している。2004年には改修を行って支出が多く、2010年にはリプレイスを行っているので支出が多くなっている。収入と支出の差がキャッシュフローとなる。
このようなグラフにしなくとも、評価期間中の各年につき、各種データの値の変化を数値そのものにより示すようにしても良い。また、表示装置だけではなく、例えばCSVなどの形式のファイルを出力するような機能を有する場合もある。
以上述べたように、本実施の形態によれば、改修やリプレイスといった設備投資の効果を総合的にまた緻密に評価することができるようになる。また、電力系統への影響についても考慮しているため、部分最適化に陥らないような工夫もなされている。また、EAVを導入しているため、新規ユニットの稼動終了年のばらつきによる合計NPVへの影響を軽減しているため、より客観的に各ケースを評価することができるようになる。
以上本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。図2乃至図18に示した機能ブロック図は、一例であって必ずしも実際のプログラムモジュールと対応しない。また、上の説明では、リプレイス後の新規ユニットの稼動終了年を入力するようにしているが、安全運転を継続するために必要な対策費がその後のキャッシュフローでまかなえるかどうかを表す経済的な設備寿命を自動的に計算して、その上で稼動終了年を設定するような構成であってもよい。
保守費についてはモデルケースの経年劣化関数を相似変換して用いる例を示したが、実際の保守費の履歴から経年劣化関数を特定するようにしてもよい。また、詳細な補修計画が入手可能な場合には、そのデータを用い、さらに不足分については回帰計算にて得られる経年劣化関数に従うようにしても良い。
また、改修を行わずリプレイスのみを実施するケースについては、改修に関連するデータを入力画面において入力しなければ、上で述べた処理において不要なステップをスキップして処理を実施する。
さらに処理フローにおいては、並列に実行することができるステップ、順番を入れ替えることができるステップも含まれている。すなわち、処理の内容が変化しない限りにいて処理フローにおけるステップの順番を入れ替えるなどの変更を行うことも可能である。
なお、図2に示した設備投資評価装置10は、コンピュータであって、当該コンピュータは図44に示すような構成を有する。すなわち、メモリ2501とCPU2503とハードディスク・ドライブ(HDD)2505と表示装置2509に接続される表示制御部2507とリムーバブル・ディスク2511用のドライブ装置2513と入力装置2515とネットワークに接続するための通信制御部2517とがバス2519で接続されている。オペレーティング・システム(OS)及び上で述べた処理を実施するアプリケーション・プログラムは、HDD2505に格納されており、CPU2503により実行される際にはHDD2505からメモリ2501に読み出される。必要に応じてCPU2503は、表示制御部2507、通信制御部2517、ドライブ装置2513を制御して、必要な動作を行わせる。また、処理途中のデータについては、メモリ2501に格納され、必要があればHDD2505に格納される。このようなコンピュータは、上で述べたCPU2503、メモリ2501などのハードウエアとOS及び必要なアプリケーション・プログラムとが有機的に協働することにより、上で述べたような各種機能を実現する。
(a)及び(b)は、本発明の実施の形態に係る概要を説明するための図である。 本発明の一実施の形態に係る設備投資評価装置の機能ブロック図である。 設備投資評価装置の処理部における前処理部の一部を示す機能ブロック図である。 設備投資評価装置の処理部における前処理部の一部を示す機能ブロック図である。 設備投資評価装置の処理部における前処理部の一部を示す機能ブロック図である。 設備投資評価装置の処理部における前処理部の一部を示す機能ブロック図である。 設備投資評価装置の処理部における前処理部の一部を示す機能ブロック図である。 設備投資評価装置の処理部における主要処理部の一部を示す機能ブロック図である。 設備投資評価装置の処理部における主要処理部の一部を示す機能ブロック図である。 設備投資評価装置の処理部における主要処理部の一部を示す機能ブロック図である。 設備投資評価装置の処理部における主要処理部の一部を示す機能ブロック図である。 設備投資評価装置の処理部における主要処理部の一部を示す機能ブロック図である。 設備投資評価装置の処理部における主要処理部の一部を示す機能ブロック図である。 設備投資評価装置の処理部における主要処理部の一部を示す機能ブロック図である。 設備投資評価装置の処理部における主要処理部の一部を示す機能ブロック図である。 設備投資評価装置の処理部における主要処理部の一部を示す機能ブロック図である。 設備投資評価装置の処理部における主要処理部の一部を示す機能ブロック図である。 設備投資評価装置の処理部における主要処理部の一部を示す機能ブロック図である。 メイン処理フローの一部を示す図である。 入力画面の一部を示す図である。 入力画面の一部を示す図である。 入力画面の一部を示す図である。 出力関数決定処理の処理フローを示す図である。 出力関数を説明するための図である。 熱効率関数決定処理の処理フローを示す図である。 熱効率関数を説明するための図である。 改修効果を説明するための図である。 改善効果算出処理の処理フローを示す図である。 メイン処理フローの一部を示す図である。 NPV計算処理の処理フローを示す図である。 売電収入算出処理の処理フローを示す図である。 出力算出処理の処理フローを示す図である。 発電時間算出処理の処理フローを示す図である。 燃料費算出処理の処理フローを示す図である。 熱効率算出処理の処理フローを示す図である。 保守費の経年劣化関数を説明するための図である。 保守費算出処理の処理フローを示す図である。 出力補償コスト算出処理の処理フローを示す図である。 出力減少分算出処理の処理フローを示す図である。 固定費特定処理の処理フローを示す図である。 減価償却費及び設備残存価額算出処理の処理フローを示す図である。 EAV算出処理の処理フローを示す図である。 出力データの一例を示す図である。 コンピュータの機能ブロック図を示す図である。
符号の説明
10 設備投資評価装置
1 入力部
3 入力データ格納部
5 処理部
7 出力部
301 改修予定年データ格納部
302 設備寿命年データ格納部
303 現在年データ格納部
304 運用開始年データ格納部
305 評価年数データ格納部
306 現在熱効率データ格納部
307 改修前計画熱効率データ格納部
308 改修後熱効率データ格納部
309 新規ユニット計画熱効率データ格納部
310 現在出力データ格納部
311 改修前計画出力データ格納部
312 改修後出力データ格納部
313 新規ユニット計画出力データ格納部
314 発電停止時間データ格納部
315 平均利用率データ格納部
316 リプレイス所用日数データ格納部
317 売電単価データ格納部
318 キャパシティベース保守費データ格納部
320 インフレ率データ格納部
321 燃料単価データ格納部
322 アンシラリープラント用出力補償コスト単価データ格納部
323 代替供給コスト単価データ格納部
324 系統平均売電単価データ格納部
325 平均燃料単価データ格納部
326 改修コストデータ格納部
327 新規設備価格データ格納部
328 残存価額率データ格納部
329 固定費データ格納部
330 割引率データ格納部
331 法人税率データ格納部
333 新規ユニット稼動年数データ格納部
334 シナリオデータ格納部
501 時間パラメータ設定部
502 時間パラメータデータ格納部
503 熱効率関数決定処理部
504 熱効率関数パラメータデータ格納部
505 改修効果算出部
506 改修効果データ格納部
507 第1熱効率算出部
508 第2熱効率算出部
509 第1熱効率データ格納部
510 第2熱効率データ格納部
511 第3熱効率データ格納部
512 出力関数決定処理部
513 出力関数パラメータデータ格納部
514 第1出力算出部
515 第2出力算出部
516 第1出力データ格納部
517 第2出力データ格納部
518 第3出力データ格納部
519 出力減少分算出部
520 出力減少分データ格納部
521 発電時間算出部
522 発電時間データ格納部
523 差計算部
524 売電収入算出部
525 売電収入データ格納部
526 保守費関数パラメータデータ格納部
527 第1保守費算出部
528 第1保守費データ格納部
529 第2保守費データ格納部
530 差計算部
531 第3保守費データ格納部
532 第2保守費算出部
533 燃料費算出部
534 燃料費データ格納部
535 ベースプラント用出力補償コスト算出部
536 ベースプラント用出力補償コストデータ格納部
537 アンシラリープラント用出力補償コスト算出部
538 アンシラリープラント用出力補償コストデータ格納部
539 出力補償収入算出部
540 出力補償収入データ格納部
541 燃料費削減効果算出部
542 燃料費削減効果データ格納部
543 設備投資額決定処理部
544 減価償却費決定処理部
545 設備投資額データ格納部
546 減価償却費データ格納部
547 設備残存価額データ格納部
548 キャッシュフロー算出部
549 キャッシュフローデータ格納部
550 NPV算出部
551 NPVデータ格納部
552 EAV算出部
553 EAVデータ格納部
554 合計NPV算出部
555 合計NPVデータ格納部
556 出力差データ格納部

Claims (14)

  1. 発電設備に対する投資の効果を評価するための情報処理方法であって、
    前記発電設備に対して改修予定時期に行われる予定の改修によって改善された後の熱効率である改修後熱効率ηを格納する改修後効率データ格納部から前記改修後熱効率ηを読み出し、対数関数として定義されている、前記発電設備の熱効率関数の係数a hr 及びb hr を格納する熱効率関数パラメータデータ格納部から前記係数a hr 及びb hr を読み出し、前記発電設備の運用開始から当該発電設備の熱効率が前記改修後熱効率ηになるまでの期間t1を、t1=exp{(η−b hr )/a hr }により算出し、前記期間t1と前記発電設備の運用開始から前記改修予定時期までの期間t2との差として、前記発電設備に対する投資の効果を表す巻戻し時間dを算出し、投資効果データ格納部に格納するステップと、
    前記発電設備のモデル設備の保守費の経時変化を表しており且つ対数関数として定義されている保守費関数の係数a m 及びb m を格納する保守費関数パラメータデータ格納部から前記係数a m 及びb m を読み出し、前記発電設備の単位出力当りの保守費を表しているキャパシティベース保守費を格納するキャパシティベース保守費データ格納部から前記キャパシティベース保守費を読み出し、前記発電設備の現在の出力を表している現在出力を格納する現在出力データ格納部から前記現在出力を読み出し、前記投資効果データ格納部から前記巻戻し時間dを読み出し、前記発電設備の改修を行って前記巻戻し時間dを反映させた場合の保守費であって前記改修予定時期より後の年である評価年eにおける第1の推定保守費を、第1の推定保守費={(キャパシティベース保守費×現在出力)/(a m ln(前記発電設備の運用開始から現在までの期間t3)+b m )}×(a m ln(前記発電設備の運用開始から前記評価年eまでの期間−d)+b m )により算出し、前記発電設備の改修を実施しない場合の保守費であって前記評価年eにおける第2の推定保守費を、第2の推定保守費={(キャパシティベース保守費×現在出力)/(a m ln(前記期間t3)+b m )}×(a m ln(前記発電設備の運用開始から前記評価年eまでの期間)+b m )により算出し、前記第1の推定保守費と前記第2の推定保守費との差を保守費投資効果データとして、保守費投資効果データ格納部に格納するステップと、
    を含み、コンピュータにより実行される情報処理方法。
  2. 対数関数として定義されている前記発電設備の出力関数の係数a op 及びb op を格納する出力関数パラメータデータ格納部から出力関数の係数a op 及びb op を読み出し、前記投資効果データ格納部から前記巻戻し時間dを読み出し、前記評価年eにおける改修後の出力推定値である第1の出力を{a op ln(前記発電設備の運用開始から前記評価年eまでの期間−d)+b op }により算出し、出力データ格納部に格納するステップと、
    改修前計画出力を格納する改修前計画出力データ格納部から前記改修前計画出力を読み出し、前記出力データ格納部から前記第1の出力を読み出し、前記改修前計画出力と前記第1の出力との差である出力差を算出し、出力差データ格納部に格納するステップと、
    改修による発電停止時間を格納する発電停止時間格納部から前記改修による発電停止時間を読み出し、平均利用率を格納する平均利用率格納部から前記平均利用率を読み出し、発電時間を、年間の総時間数と前記改修による発電停止時間との差に前記平均利用率を掛けることにより算出し、発電時間データ格納部に格納するステップと、
    前記発電時間データ格納部から前記発電時間を読み出し、前記出力差データ格納部から前記出力差を読み出し、単価を格納する単価データ格納部から前記単価を読み出し、前記発電設備に対する投資が電力系統に与える影響を表す影響金額を(前記発電時間×前記出力差×前記単価)により算出し、影響金額データ格納部に格納する第1影響金額算出ステップと
    をさらに含む請求項1記載の情報処理方法。
  3. 前記第1影響金額算出ステップにおいて、前記単価に補償コスト単価を設定して前記影響金額である補償コストを算出し、前記単価に平均燃料単価を設定して前記影響金額である燃料費削減効果を算出し、前記単価に系統平均売電単価を設定して前記影響金額である出力補償収入を算出し、
    前記出力関数パラメータデータ格納部から前記出力関数の係数a op 及びb op を読み出し、前記評価年eにおける改修を行わなかった場合の出力推定値である第2の出力を{a op ln(前記発電設備の運用開始から前記評価年eまでの期間)+b op }により算出し、前記出力データ格納部に格納するステップと、
    前記出力データ格納部から前記第1及び第2の出力を読み出し、前記第1の出力と前記第2の出力との差である第2の出力差を算出し、第2出力差データ格納部に格納するステップと、
    前記第2出力差データ格納部から前記第2の出力差を読み出し、前記発電時間データ格納部から前記発電時間を読み出し、売電単価を格納する売電単価データ格納部から前記売電単価を読み出し、売電収入を(前記第2の出力差×前記発電時間×前記売電単価)として算出し、売電収入データ格納部に格納するステップと、
    前記評価年eにおける改修を行わなかった場合の熱効率推定値である第2の熱効率を(a hr ln(前記発電設備の運用開始から前記評価年eまでの期間)+b hr )により算出し、前記熱効率格納部に格納するステップと、
    前記熱効率格納部から前記第1及び第2の熱効率を読み出し、前記出力データ格納部から前記第1及び第2の出力を読み出し、前記発電時間データ格納部から前記発電時間を読み出し、燃料単価を格納する燃料単価データ格納部から前記燃料単価を読み出し、改修により生じた燃料費を(((前記第1の出力×前記第1の熱効率)−(前記第2の出力×前記第2の熱効率))×前記発電時間×前記燃料単価)により算出し、燃料費データ格納部に格納するステップと、
    設備投資額を格納する設備投資額データ格納部から前記設備投資額を読み出し、前記売電収入データ格納部から前記売電収入を読み出し、前記燃料費データ格納部から前記燃料費を読み出し、前記保守費投資効果データ格納部から前記保守費投資効果データを読み出し、前記影響金額データ格納部から前記補償コスト、前記出力補償収入及び前記燃料費削減効果を読み出し、固定費を格納する固定費データ格納部から前記固定費を読み出し、減価償却費を格納する減価償却費データ格納部から前記減価償却費を読み出し、設備残存価額を格納する設備残存価額データ格納部から前記設備残存価額を読み出し、法人税率を格納する法人税率データ格納部から前記法人税率を読み出し、前記評価年eのキャッシュフローを((−前記設備投資額+(前記売電収入−(前記燃料費+前記保守費投資効果データ+前記補償コスト−前記出力補償収入−前記燃料費削減効果))−前記固定費−前記減価償却費+前記設備残存価額)×(1−前記法人税率)+前記減価償却費)により算出し、キャッシュフローデータ格納部に格納するステップと、
    をさらに含む請求項2記載の情報処理方法。
  4. インフレ率を格納するインフレ率データ格納部から前記インフレ率を読み出し、前記キャパシティベース保守費の現在年から新規発電設備への置き換え予定の年までの累積インフレ率を前記インフレ率から算出するステップと、
    前記キャパシティベース保守費データ格納部から前記キャパシティベース保守費を読み出し、前記新規発電設備に置き換えた場合の新規ユニット計画出力を格納する新規ユニット計画出力データ格納部から前記新規ユニット計画出力を読み出し、前記保守費関数パラメータデータ格納部から前記係数a m 及びb m を読み出し、前記新規発電設備に置き換えた場合の保守費であって前記新規発電設備への置き換え予定の年より後の年である評価年e2における推定保守費を、{(前記キャパシティベース保守費×前記累積インフレ率×前記新規ユニット計画出力))/(a m ln(前記発電設備の運用開始年から前記新規発電設備への置き換え予定の年までの期間)+b m )}×(a m ln(前記新規発電設備への置き換え予定の年から前記評価年e2までの期間)+b m )により算出し、保守費投資効果データ格納部に格納するステップと、
    をさらに含む請求項3記載の情報処理方法。
  5. 前記発電停止時間格納部が置き換えによる発電停止時間をさらに格納しており、
    前記新規ユニット計画出力データ格納部から前記新規ユニット計画出力を読み出し、前記出力関数パラメータデータ格納部から出力関数の係数a op 及びb op を読み出し、前記新規発電設備に置き換えた場合の出力値であって前記評価年e2における第3の出力を{前記新規ユニット計画出力/(a op ln(1)+b op )×(a op ln(前記新規発電設備への置き換え予定の年から前記評価年e2までの期間)+b op )}により算出し、前記出力データ格納部に格納するステップと、
    改修前計画出力を格納する改修前計画出力データ格納部から前記改修前計画出力を読み出し、前記出力データ格納部から前記第3の出力を読み出し、前記改修前計画出力と前記第3の出力との差である第3の出力差を算出し、前記出力差データ格納部に格納するステップと、
    前記発電停止時間格納部から前記置き換えによる発電停止時間を読み出し、前記平均利用率格納部から前記平均利用率を読み出し、第2の発電時間を、前記年間の総時間数と前記置き換えによる発電停止時間との差に前記平均利用率を掛けることにより算出し、前記発電時間データ格納部に格納するステップと、
    前記発電時間データ格納部から前記第2の発電時間を読み出し、前記出力差データ格納部から前記第3の出力差を読み出し、前記単価データ格納部から前記単価を読み出し、前記新規発電設備への置き換えが電力系統に与える影響を表す第2の影響金額を(前記第2の発電時間×前記第3の出力差×前記単価)により算出し、前記影響金額データ格納部に格納する第2影響金額算出ステップと
    をさらに含む請求項4記載の情報処理方法。
  6. 前記第2影響金額算出ステップにおいて、前記単価に前記補償コスト単価を設定して前記補償コストを算出し、前記単価に前記平均燃料単価を設定して前記燃料費削減効果を算出し、前記単価に前記系統平均売電単価を設定して前記出力補償収入を算出し、
    前記出力データ格納部から前記第3の出力を読み出し、前記発電時間データ格納部から前記第2の発電時間を読み出し、前記燃料単価データ格納部から前記燃料単価を読み出し、前記売電単価データ格納部から前記売電単価を読み出し、第2の売電収入を(前記第3の出力×前記発電時間×前記売電単価)として算出し、前記売電収入データ格納部に格納するステップと、
    前記新規発電設備に置き換えた場合の新規ユニット計画熱効率を格納する新規ユニット計画熱効率データ格納部から前記新規ユニット計画熱効率を読み出し、第3の熱効率を(新規ユニット計画熱効率/(a hr ln(1)+b hr )×(a hr ln(前記新規発電設備への置き換え予定の年から前記評価年e2までの期間)+b hr ))により算出し、前記熱効率格納部に格納するステップと、
    前記熱効率格納部から前記第3の熱効率を読み出し、前記出力データ格納部から前記第3の出力を読み出し、前記発電時間データ格納部から前記第2の発電時間を読み出し、前記燃料単価データ格納部から前記燃料単価を読み出し、前記新規発電設備に置き換えた場合の第2の燃料費を(第3の出力×第3の熱効率×第2の発電時間×燃料単価)により算出し、燃料費データ格納部に格納するステップと、
    前記設備投資額データ格納部から前記設備投資額を読み出し、前記売電収入データ格納部から前記第2の売電収入を読み出し、前記燃料費データ格納部から前記燃料費を読み出し、前記保守費投資効果データ格納部から前記推定保守費を読み出し、前記影響金額データ格納部から前記補償コスト、前記出力補償収入及び前記燃料費削減効果を読み出し、前記固定費データ格納部から前記固定費を読み出し、前記減価償却費データ格納部から前記減価償却費を読み出し、前記設備残存価額データ格納部から前記設備残存価額を読み出し、前記法人税率データ格納部から前記法人税率を読み出し、前記評価年e2におけるキャッシュフローを((−前記設備投資額+(前記第2の売電収入−(前記第2の燃料費+前記推定保守費+前記補償コスト−前記出力補償収入−前記燃料費削減効果))−前記固定費−前記減価償却費+前記設備残存価額)×(1−前記法人税率)+前記減価償却費)により算出し、前記キャッシュフローデータ格納部に格納するステップと、
    をさらに含む請求項5記載の情報処理方法。
  7. 割引率を格納する割引率データ格納部から前記割引率を読み出し、前記キャッシュフローデータ格納部から前記評価年e又はe2におけるキャッシュフローを読み出し、前記キャッシュフローを前記割引率で割り引くことにより現在価値を算出し、現在価値データ格納部に格納する現在価値算出ステップ
    をさらに含む請求項6記載の情報処理方法。
  8. 前記現在価値算出ステップにおいて前記キャッシュフローデータ格納部から前記評価年e2を読み出し、
    前記新規発電設備の稼動終了年が前記新規発電設備に対する評価終了年よりも前の場合、前記置き換え予定の年から前記評価終了年までの各年について前記現在価値算出ステップを実施し、
    前記現在価値データ格納部から各前記現在価値を読み出し、新規発電設備の稼働年数を格納する時間パラメータデータ格納部から前記新規発電設備の稼働年数を読み出し、等価年間経済価値を{前記現在価値の合計/(1/前記割引率−1/前記割引率/(1+前記割引率) 前記新規発電設備の稼働年数 )}により算出し、前記現在価値データ格納部に格納するステップと、
    前記新規発電設備の稼動終了年の翌年から前記評価期間終了までの各年の現在価値として前記等価年間経済価値を前記現在価値データ格納部に格納するステップと
    をさらに含む請求項7記載の情報処理方法。
  9. 前記第1又は第2影響金額算出ステップにおいて、前記発電設備又は前記新規発電設備が、ベースプラントである場合は、前記単価にアンシラリープラント用コスト単価を設定して前記影響金額であるベースプラント用補償コストを算出し、アンシラリープラントである場合は、前記単価にプラント内の代替供給コスト単価を設定して前記影響金額であるアンシラリープラント用補償コストを算出することを特徴とする請求項2又は5記載の情報処理方法。
  10. 発電設備に対する投資の効果を評価するための情報処理方法であって、
    インフレ率を格納するインフレ率データ格納部から前記インフレ率を読み出し、前記発電設備の単位出力当りの保守費を表すキャパシティベース保守費の現在年から新規発電設備への置き換え予定の年までの累積インフレ率を前記インフレ率から算出するステップと、
    前記キャパシティベース保守費を格納するキャパシティベース保守費データ格納部から前記キャパシティベース保守費を読み出し、前記新規発電設備に置き換えた場合の新規ユニット計画出力を格納する新規ユニット計画出力データ格納部から前記新規ユニット計画出力を読み出し、前記発電設備のモデル設備の保守費の経時変化を表しており且つ対数関数として定義されている保守費関数の係数a m 及びb m を格納する保守費関数パラメータデータ格納部から前記係数a m 及びb m を読み出し、前記新規発電設備に置き換えた場合の保守費であって前記新規発電設備への置き換え予定の年より後の年である評価年eにおける推定保守費を、推定保守費={(前記キャパシティベース保守費×前記累積インフレ率×前記新規ユニット計画出力))/(a m ln(前記発電設備の運用開始年から前記新規発電設備への置き換え予定の年までの期間)+b m )}×(a m ln(前記新規発電設備への置き換え予定の年から前記評価年eまでの期間)+b m )により算出し、保守費投資効果データ格納部に格納するステップと、
    を含み、コンピュータに実行される情報処理方法。
  11. 前記新規ユニット計画出力データ格納部から前記新規ユニット計画出力を読み出し、対数関数として定義されている前記発電設備の出力関数の係数a op 及びb op を格納する出力関数パラメータデータ格納部から前記出力関数の係数a op 及びb op を読み出し、前記新規発電設備に置き換えた場合の出力値であって前記評価年eにおける出力を{前記新規ユニット計画出力/(a op ln(1)+b op )×(a op ln(前記新規発電設備への置き換え予定の年から前記評価年eまでの期間)+b op )}により算出し、前記出力データ格納部に格納するステップと、
    改修前計画出力を格納する改修前計画出力データ格納部から前記改修前計画出力を読み出し、前記出力データ格納部から前記出力を読み出し、前記改修前計画出力と前記出力との差である出力差を算出し、出力差データ格納部に格納するステップと
    置き換えによる発電停止時間を格納する発電停止時間格納部から前記置き換えによる発電停止時間を読み出し、前記平均利用率格納部から前記平均利用率を読み出し、発電時間を、前記年間の総時間数と前記置き換えによる発電停止時間との差に前記平均利用率を掛けることにより算出し、前記発電時間データ格納部に格納するステップと、
    前記発電時間データ格納部から前記発電時間を読み出し、前記出力差データ格納部から前記出力差を読み出し、前記単価データ格納部から前記単価を読み出し、前記新規発電設備への置き換えが電力系統に与える影響を表す影響金額を(前記発電時間×前記出力差×前記単価)により算出し、影響金額データ格納部に格納する影響金額算出ステップと
    をさらに含む請求項10記載の情報処理方法。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1つ記載の情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  13. 発電設備に対する投資の効果を評価するための情報処理装置であって、
    前記発電設備に対して改修予定時期に行われる予定の改修によって改善された後の熱効率である改修後熱効率ηを格納する改修後効率データ格納部から前記改修後熱効率ηを読み出し、対数関数として定義されている、前記発電設備の熱効率関数の係数a hr 及びb hr を格納する熱効率関数パラメータデータ格納部から前記係数a hr 及びb hr を読み出し、前記発電設備の運用開始から当該発電設備の熱効率が前記改修後熱効率ηになるまでの期間t1を、t1=exp{(η−b hr )/a hr }により算出し、前記期間t1と前記発電設備の運用開始から前記改修予定時期までの期間t2との差として、前記発電設備に対する投資の効果を表す巻戻し時間dを算出し、投資効果データ格納部に格納する手段と、
    前記発電設備のモデル設備の保守費の経時変化を表しており且つ対数関数として定義されている保守費関数の係数a m 及びb m を格納する保守費関数パラメータデータ格納部から前記係数a m 及びb m を読み出し、前記発電設備の単位出力当りの保守費を表しているキャパシティベース保守費を格納するキャパシティベース保守費データ格納部から前記キャパシティベース保守費を読み出し、前記発電設備の現在の出力を表している現在出力を格納する現在出力データ格納部から前記現在出力を読み出し、前記投資効果データ格納部から前記巻戻し時間dを読み出し、前記発電設備の改修を行って前記巻戻し時間dを反映させた場合の保守費であって前記改修予定時期より後の年である評価年eにおける第1の推定保守費を、第1の推定保守費={(キャパシティベース保守費×現在出力)/(a m ln(前記発電設備の運用開始から現在までの期間t3)+b m )}×(a m ln(前記発電設備の運用開始から前記評価年eまでの期間−d)+b m )により算出し、前記発電設備の改修を実施しない場合の保守費であって前記評価年eにおける第2の推定保守費を、第2の推定保守費={(キャパシティベース保守費×現在出力)/(a m ln(前記期間t3)+b m )}×(a m ln(前記発電設備の運用開始から前記評価年eまでの期間)+b m )により算出し、前記第1の推定保守費と前記第2の推定保守費との差を保守費投資効果データとして、保守費投資効果データ格納部に格納する手段と、
    を有する情報処理装置。
  14. 発電設備に対する投資の効果を評価するための情報処理装置であって、
    インフレ率を格納するインフレ率データ格納部から前記インフレ率を読み出し、前記発電設備の単位出力当りの保守費を表すキャパシティベース保守費の現在年から新規発電設備への置き換え予定の年までの累積インフレ率を前記インフレ率から算出する手段と、
    前記キャパシティベース保守費を格納するキャパシティベース保守費データ格納部から前記キャパシティベース保守費を読み出し、前記新規発電設備に置き換えた場合の新規ユニット計画出力を格納する新規ユニット計画出力データ格納部から前記新規ユニット計画出力を読み出し、前記発電設備のモデル設備の保守費の経時変化を表しており且つ対数関数として定義されている保守費関数の係数a m 及びb m を格納する保守費関数パラメータデータ格納部から前記係数a m 及びb m を読み出し、前記新規発電設備に置き換えた場合の保守費であって前記新規発電設備への置き換え予定の年より後の年である評価年eにおける推定保守費を、推定保守費={(前記キャパシティベース保守費×前記累積インフレ率×前記新規ユニット計画出力))/(a m ln(前記発電設備の運用開始年から前記新規発電設備への置き換え予定の年までの期間)+b m )}×(a m ln(前記新規発電設備への置き換え予定の年から前記評価年eまでの期間)+b m )により算出し、保守費投資効果データ格納部に格納する手段と、
    を有する情報処理装置。
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