JP4449124B2 - トレイの支持方法と装置、これによるトレイの取り扱い装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はトレイの支持方法と装置、これによるトレイの取り扱い装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
集積回路を持った半導体素子いわゆるICチップや異形なコネクタなどの各種電子部品は、回路基板に仮装着したり実装したりする作業機や、半導体ウエハをダイシングして個々の半導体素子に切り離したものを、その半導体素子に設けられた電極に回路基板の電極や導体ランドとの電気的接続や金属接合を図る金属バンプを形成したりする前作業機において、自動的に高速に取り扱われる。前記作業機や前作業機に電子部品を供給したり、前記前作業機で必要な前作業を受けた電子部品を次の作業に供したりするための1つの荷姿として、電子部品をトレイの一方向、あるいは縦横に並ぶ凹部に収容して一括に取り扱えるようにすることが従来から行われている。
【0003】
トレイを所定の位置および向きに位置決めしさえすれば、トレイ上における多数の凹部の位置および向きは一義的に決定し、そこに収納されている電子部品を作業機や前作業機で部品1つずつピックアップしていくべき各位置および向き、あるいはトレイの各凹部に1つずつ収納していくべき各位置および向きが特定するので、作業機や前作業機の作業プログラムに従って電子部品を失敗率少なく取り扱うことができる。そこで、従来、図14に示すようなトレイステージaにより図15、図16に示すようにトレイbを支持して取り扱うのに、トレイbの下面にトレイbの外形に相似な凹部cが形成され、この凹部cをトレイステージaに嵌め合わせることによりトレイbを位置決めして保持できるようにしている。
【0004】
一方、トレイ供給部やトレイ収納部は、トレイbの供給や収納に供するほか、トレイbが空になったときの補給やトレイbが満杯になったときの取り出しなどの作業が付帯し、作業機や前作業機での部品の供給位置や収納位置に位置すると能率よく機能させにくい。そこで、トレイ供給部では、図15に示すように電子部品dを上面に多数並ぶ凹部e内に収納しているトレイbを1枚ずつ取り出した後、作業機や前作業機に設定される部品供給位置に持ち運んで、電子部品dの供給に供し、電子部品dの供給を終えると空になったトレイbをトレイ収納部に持ち運んで収納することを繰り返す。また、トレイ供給部では、電子部品dを収納していない空のトレイbを1枚ずつ取り出した後、作業機に設定された部品収納位置に持ち運んで、電子部品dの収納に供し、電子部品dの収納を終えると満杯になったトレイbをトレイ収納部に持ち運んで収納することを繰り返す。また、トレイステージはトレイ供給部に段積み収納されたトレイbを下方から取り出したり、支持しているトレイbをトレイ収納部に下方から送り込んで段積み収納されるようにするため、電子部品dを収容しているトレイbを上げたり、下げたりすることも行われる。
【0005】
このように電子部品dを収納したトレイbを図14に示すように直交するXY2方向に持ち運んだり、Z方向に上げたり、下げたりする取り扱いに際し、トレイbの支持が不安定であると、トレイbがガタツキ、凹部e内に電子部品dがうまく収納できなく、収納している電子部品dの凹部eからの飛び出しやトレイbからの脱落の原因になり、作業目的が首尾よく達成できない。今日、高速運転化の要求のなかで特に問題になってきている。
【0006】
そこで、従来、図14、図15に示すようにトレイステージaに設けた吸引口fを通じてトレイbをトレイステージaに吸着し安定に保持することが行われている。また、図16に示すようにトレイステージaに凹部cを嵌め合わせて支持されたトレイbの1つのコーナ部を、その側方に設けられたエアシリンダgのピストンhに連結した位置決めプッシャjにより押圧してトレイステージaの1つのコーナ部との間で挟持し、トレイbをトレイステージaの1つのコーナ部を基準に位置決めするのと同時に、トレイbをトレイステージaと位置決めプッシャjとの間で挟持して安定に保持できるようにすることも行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図15の位置決めによる支持方法では、トレイbの位置決めが凹部cとトレイステージaとの嵌り合いによるが、近時の電子部品dの微小化、集積密度、回路基板への実装密度が高まるなか、部品を作業機や前作業機に供給するときや、前作業機での作業後の電子部品dを受け入れて収納するときの位置決めに高い位置精度が要求されるので、前記嵌め合いのクリアランス、およびトレイbの凹部eと電子部品dとの嵌め合いの許容範囲が0.3mm〜0.1mm程度と小さい。このため、トレイbをトレイステージaに嵌め合わせるのに高精度な位置精度が必要となり、高速化の妨げになったり、トレイの嵌め合わせ支持を失敗することがときとして生じる。前記クリアランスの許容度を広げると電子部品dを供給したり収納したりするときの位置精度が十分得られなくなる。また、トレイの下面は各種形態の補強リブが設けられる場合があり、この補強リブが形成している格子目が大きいものであると吸着保持する際のエアのリーク量が多く吸着保持できない難点がある。
【0008】
また、図16に示す位置決め方法では、トレイbの位置決め精度が高くトレイbを安定に保持することはできるが、エアシリンダgが側方へ大きく張り出すので、まわりの邪魔になり装置の上での占有スペースが大きくなり装置の大型化を招く。装置の大型化は装置自体のコスト上昇の原因になるのは勿論であるが、半導体素子をダイシングしたフリップチップタイプの半導体素子に金属バンプを形成する前作業機などはクリーンルームで用いられ、クリーンルームでは一例として600m2の広さで月単位の光熱に必要なランニングコストが3000万円にも及び、装置の占有面積の増大は大きな問題である。
【0009】
本発明の目的は、トレイの凹部を十分な遊びを持って失敗なく容易に嵌め合わせて、しかも、特定の位置に遊びなく位置決めして安定に保持できるトレイの支持方法と装置、これによるトレイの取り扱い装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のトレイの支持方法は、角型のトレイをその下面のトレイの外形に相似な凹部が嵌り合うようにトレイステージで支持して位置ずれなく取り扱うのに、トレイステージの対角位置にある2つのコーナ部で内側への後退位置にあるようにした位置決め部材の一方を所定位置まで進出させるのに併せ、他方の位置決め部材を前記一方の位置決め部材よりも弱く進出させることにより、トレイステージに嵌り合った凹部の対応する2つのコーナ部の間で突っ張らせて、トレイを前記一方の位置決め部材を基準に平面方向に位置決めして保持することを1つの特徴としている。
【0011】
このような構成では、トレイステージの対角位置で後退位置にあるようにした2つの位置決め部材は、トレイステージに嵌め合わされるトレイの凹部に対し、トレイステージとともに十分な遊びを持つようにされても、一方の位置決め部材を所定位置まで進出させるのに併せ、他方の位置決め部材を前記一方の位置決め部材よりも弱く進出させるときの進出ストロークによって、前記遊びを越えてトレイステージに嵌り合った凹部の対応する2つのコーナ部の間で突っ張らせることにより、トレイを前記1つの位置決め部材を基準に平面方向に遊びなく位置決め保持し、高い位置精度でトレイに収容した部品のピックアップや、部品の収納に安定して供することができ、同時に、高い位置精度を得るためにトレイの凹部と位置決め部材を含むトレイステージとの間の嵌め合いの遊びが小さくなって嵌め合いのために作業速度が低下したり、嵌め合いの失敗が生じたりするようなことも回避することができる。しかも、2つの位置決め部材は上記のようにトレイステージとともにトレイの凹部内に位置して機能するので、支持部はトレイの凹部を嵌め合わせて支持する範囲内に収まり大型化しない。
【0012】
このような方法は、角型のトレイをその下面のトレイの外形に相似な凹部が嵌り合うように支持するトレイステージを備え、このトレイステージの対角位置にある2つのコーナ部に内外方向に進退できるように設けた位置決め部材と、これら位置決め部材を後退位置に保持してトレイステージに嵌め合わされるトレイの凹部と遊びを持つ位置決め解除状態とし、必要の都度、一方の位置決め部材を所定位置まで進出させて、トレイステージに嵌め合わされるトレイの凹部の対応する1つのコーナ部を外側に向け押動させるのに併せ、他方の位置決め部材を前記一方の位置決め部材よりも弱く進出させて前記トレイの凹部の対応する今1つのコーナ部を押動して突っ張らせることにより前記トレイを前記一方の位置決め部材を基準に平面方向に位置決めして保持する、位置決め動作手段とを設けたトレイの支持装置によって実現することができる。
【0013】
この支持装置を、部品を収納したトレイまたは空のトレイを段積みして収納し、下方よりトレイを1枚ずつ取り出し部品の供給または収納に供せるようにしたトレイ供給部と、このトレイ供給部から取り出され、部品の供給または収納に供された後のトレイを下方より1枚ずつ受け入れて段積みし収納するトレイ収納部と、トレイステージをトレイ供給部と部品の供給または収納位置およびトレイ収納部に移動させる移動手段と、この移動手段上でトレイステージを上下動させる上下動手段とを備えたトレイ取り扱い装置に装備して用いることができる。
【0014】
これにより、トレイステージは、移動手段によりトレイ供給部、部品の供給または収納部、およびトレイ収納部に適宜移動させられ、トレイ供給部では上下動手段により移動手段上で上動されてトレイ供給部に下方から臨んでそこに段積みされているトレイの最下のもの1枚をその下面の凹部が十分な遊びを持って容易に失敗なく嵌り合うように受載して確実に受け取り、かつ受載したトレイを上記のように遊びなく位置決め保持することで、これに続くトレイステージの、受載したトレイ引出しのための下動、部品の供給または収納部、およびトレイ収納部への移動、トレイ収納部でのトレイを収納するための上動における必要な移動範囲において、トレイのガタツキや位置ずれ、脱落なく高速に取り扱って作業能率を向上することができ、同時に、トレイステージによるトレイの前記位置決めが高精度であることによりトレイステージの位置に対しトレイの位置が一義的に決まっているので、トレイステージを所定位置に移動させればトレイを部品の供給または収納位置およびトレイ収納部に対し精度よく位置決めして、トレイに収納している部品のピックアップやトレイの凹部への部品の収納を位置精度よく失敗なく達成されるようにすることができるし、トレイ収納部ではトレイを位置精度よく引っ掛かりなどなく下方から確実に収納することができる。
【0015】
本発明のトレイの支持方法は、角型のトレイをその下面のトレイの外形に相似な凹部が嵌り合うようにトレイステージで支持して位置ずれなく取り扱うのに、トレイステージの1つのコーナ部に内側への後退位置にあるようにした位置決め部材を所定位置まで進出させて、トレイステージに嵌り合った凹部の対応する1つのコーナ部を外側に向け押動することにより、トレイのこの押動位置に対応した外側コーナ部をこれを外側から受け止めるようにトレイステージにあるストッパに押し付けて、トレイをこのストッパを基準に平面方向に位置決めして保持することを別の特徴としている。
【0016】
このような構成では、トレイステージの1つのコーナ部で後退位置にあるようにした位置決め部材は、トレイステージに嵌め合わされるトレイの凹部と、トレイステージとともに十分な遊びを持つようにされても、その位置決め部材を進出させるときの進出ストロークによって、前記遊びを越えてトレイステージに嵌り合った凹部の対応する1つのコーナ部を外方に押動することができ、この押動によって、トレイステージとの間で十分な遊びを持って受け入れたトレイを、前記1つのコーナ部に対応するトレイの外部のコーナ部を外側から受け止めるようにトレイステージにあるストッパにトレイを押し付け、このストッパを基準に前記トレイを平面方向に遊びなく位置決め保持し、高い位置精度でトレイに収容した部品のピックアップや、部品の収納に安定して供することができ、同時に、高い位置精度を得るためにトレイの凹部と位置決め部材やストッパを含むトレイステージとの間の嵌め合いの遊びが小さくなって嵌め合いのために作業速度が低下したり、嵌め合いの失敗が生じたりするようなことも回避することができる。しかも、1つの位置決め部材は上記のようにトレイステージとともにトレイの凹部内に位置して機能するし、ストッパはトレイステージから所定量離れた近くにあればよいので、支持部はトレイの凹部を嵌め合わせて支持する範囲にほぼ収まり装置の大型化を招くことはない。
【0017】
このような方法は、角型のトレイをその下面のトレイの外形に相似な凹部が嵌り合うように支持するトレイステージを備え、トレイステージの1つのコーナ部に内外方向に進退できるように設けられた位置決め部材と、トレイステージに凹部で嵌め合わされるトレイの前記位置決め部材の位置に対応した外側コーナ部をトレイステージとの間で遊びを持って受け入れるとともに外側から所定位置に受け止めるようにトレイステージに設けられたストッパと、前記位置決め部材を後退位置に保持してトレイステージに嵌め合わされるトレイと前記ストッパとの間で遊びを持つ位置決め解除状態とし、必要の都度、その位置決め部材を進出させて対応する前記トレイの外側コーナ部を前記ストッパに押し付けて、トレイを前記ストッパを基準に平面方向に位置決めして保持する、位置決め動作手段とを設けたトレイの支持装置により実現することができ、これを上記のようなトレイの取り扱い装置に装備してトレイを取り扱うのに、トレイステージでの高精度な位置決め保持により、ガタツキや位置ずれ、脱落なく高速に行って作業能率を向上できるし、トレイに収納している部品のピックアップやトレイの凹部への部品の収納を位置精度よく失敗なく達成されるようにすることができ、また、トレイ収納部ではトレイを位置精度よく引っ掛かりなどなく下方から確実に収納することができる。
【0018】
これらの発明において、さらに、トレイステージの前記位置決め部材が設けられた1つのコーナ部と対角位置となる今1つのコーナ部で内側への後退位置にあるようにした今1つの位置決め部材を、前記他方の位置決め部材よりも弱く進出させてトレイの凹部の対応する今1つのコーナ部を外側に向け押圧して突っ張らせ、トレイを平面方向に保持するようにすると、この弱く進出した位置決め部材の突っ張りが前記他方の位置決め部材による位置決め保持に協働してトレイの平面方向の保持を、上記のような特長を損なわずにより強固にすることができる。
【0019】
本発明のトレイの支持方法は、角型のトレイをその下面のトレイの外形に相似な凹部が嵌り合うようにトレイステージで支持して位置ずれなく取り扱うのに、トレイステージの1つのコーナ部に内側への後退位置にあるようにした位置決め部材を進出させて、トレイステージに嵌り合った凹部の対応する1つのコーナ部を外側に向け押動することにより、この凹部の反対側の今1つのコーナ部をトレイステージの対応する1つのコーナ部に押し付けて突っ張らせ、トレイをトレイステージの前記凹部の反対側の今1つのコーナ部が押し付けられる1つのコーナ部を基準に平面方向に位置決めして保持することを今1つの特徴としている。
【0020】
このような構成では、トレイステージの1つのコーナ部で後退位置にあるようにした位置決め部材は、トレイステージに嵌め合わされるトレイの凹部と、トレイステージとともに十分な遊びを持つようにされても、その位置決め部材を進出させるときの進出ストロークによって、前記遊びを越えてトレイステージに嵌り合った凹部の対応する1つのコーナ部を外方に押動して、トレイステージとの間で十分な遊びを持って受け入れたトレイの凹部の前記位置決め部材と反対の側にある1つのコーナ部をトレイステージの対応する1つのコーナ部に押し付け突っ張らせることにより、前記トレイをトレイステージの前記1つのコーナ部を基準に平面方向に遊びなく位置決め保持し、高い位置精度でトレイに収容した部品のピックアップや、部品の収納に供することができ、同時に、高い位置精度を得るためにトレイの凹部と位置決め部材を含むトレイステージとの間の嵌め合いの遊びが小さくなって嵌め合いのために作業速度が低下したり、嵌め合いの失敗が生じたりするようなことも回避することができる。しかも、1つの位置決め部材は上記のようにトレイステージとともにトレイの凹部内に位置して機能するので、支持機構はトレイの凹部を嵌め合わせて支持する範囲にほぼ収まり装置の大型化を招くようなことはない。
【0021】
このような方法は、角型のトレイをその下面のトレイの外形に相似な凹部が嵌り合うように支持するトレイステージを備え、トレイステージの1つのコーナ部に内外方向に進退できるように設けられた位置決め部材と、この位置決め部材を後退位置に保持してトレイステージに嵌り合った凹部と遊びを持つ位置決め解除状態とし、必要の都度、その位置決め部材を進出させて前記凹部の対応する1つのコーナ部を外側に向け押動することにより、この凹部の反対側の今1つのコーナ部をトレイステージの対応する1つのコーナ部に押し付けて突っ張らせ、トレイをトレイステージの前記凹部の反対側の今1つのコーナ部が押し付けられる1つのコーナ部を基準に平面方向に位置決めして保持する位置決め動作手段とを設けた支持装置により実現することができ、これを上記のようなトレイの取り扱い装置に装備してトレイを取り扱うのに、トレイステージでの高精度な位置決め保持により、ガタツキや位置ずれ、脱落なく高速に取り扱って作業能率を向上できるし、トレイに収納している部品のピックアップやトレイの凹部への部品の収納を位置精度よく失敗なく達成されるようにすることができ、また、トレイ収納部ではトレイを位置精度よく引っ掛かりなどなく下方から確実に収納することができる。
【0022】
なお、トレイステージによりトレイを吸着して保持するようにすると、トレイの保持がより確実になり、取り扱いやすくなる。
【0023】
本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面の記載によって明らかになる。本発明の各特徴は、可能な限りそれ単独で、あるいは種々な組み合わせで複合して用いることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係るトレイの支持方法と装置、これらによるトレイの取り扱い装置につき、図1〜図13を参照してその実施例とともに詳細に説明し、本発明の理解に供する。
【0025】
本実施の形態は、集積回路を持った図1に示すような半導体素子1を作業対象であるワークとしてトレイ35の凹部35aに収納して取り扱い、半導体素子1の一面にある電極上に従来のバンプボンディング法により図3に示すような金属バンプ3を形成する前作業に供した後、形成した金属バンプ3の高さを矯正するレベリング処理を行い、それを、再度トレイ35に収納して取り扱い、回路基板への仮装着や金属バンプ3と回路基板の電極や導体ランドなどとの摩擦による金属接合を図る実装といった後作業に供せるようにするボンディング装置の場合の一例であり、図13にその全体構成を示してある。
【0026】
これについて説明すると図13に示すボンディング装置Cは、上記金属バンプ3のレベリングを行うレベリング機構Bを機台31の上に設置し、その横に半導体素子1を位置決めおよび吸着して金属バンプ3を形成するボンディングステージ32を設け、これに、受載した半導体素子1をバンプボンディングのために加熱するヒータを内蔵しており、かつ前記位置決めのための位置規正機構33が付帯している。レベリング機構BはレベリングヘッドAとこれに対向するレベリング位置とこのレベリング位置から外れたワーク交換位置との間で移動されるレベリングステージ7とを有し、レベリングヘッドAはレベリングステージ7が半導体素子1を受載してレベリング位置に達する都度上方から半導体素子1の金属バンプ3を押圧して所定高さに矯正する。
【0027】
ボンディングステージ32の上方にはそこに位置決めし吸着された半導体素子1の電極の上に、その位置の画像認識のもとに金属バンプ3を形成するボンディングヘッド34が設けられ、従来の方法と同様に金属ワイヤの先端にスパークによる金属ボールを形成し、それをキャピラリにて半導体素子1の電極上に押し付けながら加熱と超音波振動などにより金属どうしを摩擦接合させて後、接合された金属ボールから後続のワイヤを切断してバンプボンディンクを行うようにしている。
【0028】
ボンディングステージ32の一方の横には、金属バンプ3が形成されていない半導体素子1を収容したトレイ35を多段に収納してバンプボンディングのために供給する第1のトレイ供給部36および半導体素子1の供給を終えた空のトレイ35を多段に収納する第1のトレイ収納部37が設けられている。これら第1のトレイ供給部、収納部36、37の部分からボンディングステージ32の近傍までの範囲に、図5〜図7に示すようなトレイステージ38がX方向駆動シリンダ39bおよびY方向駆動シリンダ39cを持ったXY移動手段39により直交するXY2方向に移動され、かつ上下動手段39aによってXY移動手段39の上でZ方向に上下動されるように設けられている。
【0029】
トレイステージ38は図11に▲1▼〜▲3▼に示すようにXY移動手段39および上下動手段39aと協働して、第1のトレイ供給部36から1枚ずつトレイ35を下方に取り出し、それをボンディングステージ32の近くに移送して半導体素子1を供給し、供給し終わると空になったトレイ35を第1のトレイ収納部37の下に移送してそこに収納した後、第1のトレイ供給部36に戻って次のトレイ35を取り出し、半導体素子1を供給することを繰り返す。
【0030】
トレイステージ38による半導体素子1の部品供給位置とボンディングステージ32との間の上方には、ワーク取り扱いヘッド41がXY移動手段42により直交するXY2方向に移動されるように設けられている。ワーク取り扱いヘッド41は供給される半導体素子1を吸着や掴持して保持し上動することでピックアップし、ワーク取り扱いヘッド41の移動によりボンディングステージ32上の所定位置に持ち運んだとき下動して保持を解き移載することを繰り返し、多数の半導体素子1を順次に自動的に能率よく取り扱いボンディングステージ32上でのバンプボンディングに確実に供する。
【0031】
ボンディングステージ32とレベリング機構Bのワーク交換位置との間にはワーク取り扱いヘッド43がXY移動手段44によって直交するXY2方向に移動されるように設けられ、ボンディングステージ32上の金属バンプ3が形成された半導体素子1を吸着や掴持して保持し上動することでピックアップし、ワーク取り扱いヘッド43の移動によりレベリング機構Bのワーク交換位置にあるレベリングステージ7の上に持ち運んだとき下動して保持を解き移載することを繰り返し、金属バンプ3が形成される多数の半導体素子1を順次に自動的に能率よく取り扱いレベリングステージ7上でのバンプ高さの矯正に連続して確実に供する。
【0032】
レベリングステージ7のワーク交換位置の横には、空のトレイ35を多段に収納してバンプ高さを矯正された半導体素子1の収納に供する第2のトレイ供給部51と、バンプ高さ矯正後の半導体素子1を収納し終えたトレイ35を多段に収納していく第2のトレイ収納部52とが設けられ、第2のトレイ供給、収納部51、52の下にも図8に示すようなトレイステージ61がX方向駆動シリンダ62bおよびY方向駆動シリンダ62cを持ったXY移動手段62により直交するXY2方向に移動され、かつ上下動手段62aによってXY移動手段62の上でZ方向に上下動されるように設けられている。
【0033】
前記ワーク取り扱いヘッド43はXY移動手段44により移動されて、ワーク交換位置にあるレベリングステージ7上のバンプ高さ矯正後の半導体素子1をピックアップし、それを部品収納位置にあるトレイステージ61上に持ち運んで移載することにより収納することをも繰り返す。
【0034】
トレイステージ61はXY移動手段62および上下動手段62aの協働により、図11に▲1▼〜▲3▼に示すように第2のトレイ供給部51に収納されている空のトレイ3を下方から引き出して、ワーク取り扱いヘッド41によって持ち運ばれてくるバンプ高さ矯正後の半導体素子1の収納に供し、半導体素子1が満杯になったときそのトレイ35を第2のトレイ収納部52に移送してそこに下方から収納した後、第2のトレイ供給部51に戻って空のトレイ35を引き出し、バンプ高さ矯正後の半導体素子1の収納に供することを繰り返す。
【0035】
第1、第2のトレイ供給部36、51はトレイ35を多段に段積みする図9、図10に示すようなケーシング63が図7、図8に示すXY移動手段39、62の横にあるポール66の上端の取り付けフレーム67にボルトとめなどして設けられている。ケーシング63は段積みされるトレイ35がいわゆる荷崩れしないための案内機能、および保持機能を発揮するものであるが、トレイ35の補給や種類換え時の取出しに便利なように前側が大きく開放した形態をなしているが、単なる筒状や前だけが開放するなど各種の形態が選択できるし、場合によっては開閉扉を設けることもできる。
【0036】
ケーシング63の側板の下にはトレイ35を下方から支持して段積みさせる支持片64が、スライドアーム65により開閉されてケーシング63の内側に出没するように設けられ、支持片64がケーシング63の外側に没した開き状態にて、トレイステージ38、61が持ち運んできて上動により持ち上げるトレイ35を下方より受け入れた後、ケーシング63内に突出する閉じ状態とされることで受け入れたトレイ35の下方に移動してそれを受け止め支持し、収納状態にする。このトレイ35の収納状態で先に収納されたトレイ35があると、前記受け入れるトレイ35により持ち上げられて段積み状態となり、受け入れたトレイ35とともに段積み状態に支持される。
【0037】
スライドアーム65は図10に示すように、ケーシング63の背面にねじ止めなどして取り付けられるガイド68に沿って往復移動する左右のスライダ69に連結され、これらスライダ69間に働かせたばね71により前記支持片64を常時閉じ状態に保つように付勢されている。これに伴いトレイステージ38、61には図5に示すようにエアシリンダ73により上下動されるプッシャ72が設けられている。
【0038】
トレイステージ38、61がケーシング63に下方から進入して段積みされているトレイ35を受載したとき、前記プッシャ72が上動されて左右のスライダ69の間に進入してそれらをばね71に抗して左右に押し退けることにより、スライドアーム65を介し支持片64を開き状態にする。これにより、トレイステージ38、61が下動してトレイ35を支持片64に邪魔されないでケーシング63の下に引き出せるようにする。トレイ35の1枚が支持片64の下に引き出された時点でプッシャ72は下動されて支持片64の開き操作を解除し、支持片64がばね71により再度閉じられてトレイステージ38、61により下方に引き出された1枚のトレイ35から上のトレイ35を再度支持する段積み収納状態に復帰されるようにする。
【0039】
第1、第2のトレイ収納部37、52も第1、第2のトレイ供給部36、51と同じ構造を有し、トレイステージ38、61とは全く逆の動作順でトレイ35の収納が行われるようにすることができる。しかし、第1、第2のトレイ収納部37、52はトレイステージ38、61により持上げられ下方から押し入れられるトレイ35を受け入れて順次に段積みしながら脱落しないように最下のトレイ35を支持すればよいだけであるので、前記支持片64は支持位置への復動習性を持った退避タイプのものとしておける。
【0040】
具体的には、左右の支持片64はトレイ35が押し入れられるときだけ図12(b)に破線で示すように上方へ観音開き方式に退避しながらトレイ35を受け入れ、受け入れたトレイ35が自身よりも上位にまで持上げられたときに、図12(b)に実線で示すようにトレイ35の下に自動復帰し、トレイステージ38、61が次の動作に転じるために下動する際にトレイ35を支持片64上が受け止めて支持する段積み収納状態になるようにする。
【0041】
なお、半導体素子1をトレイ35から取り出しバンプボンディングに供するワークの取り扱い、バンプ形成後の半導体素子1をバンプ高さの矯正に供するワ−クの取り扱い、バンプ高さ矯正後の半導体素子1をトレイに収納するワークの取り扱いのそれぞれは、上記にかかわらずそれぞれ個別のワーク取り扱い機構により行ったり、種々に共用して行ったりすることができる。また、本発明はこれらに限られることはなく、各種部品をトレイ35に収納して取り扱い、あるいは各種部品をトレイ35に収納するいずれか一方、または双方を行う自動作業機に適用して有効であり、本発明の範疇に属する。
【0042】
上記のボンディング装置Cにおいてトレイステージ38、61によりトレイ35を上記のように取り扱うのに、図1、図2に示す実施の形態1におけるトレイの支持方法は、角型のトレイ35をその下面のトレイ35の外形に相似な凹部35bが嵌り合うようにトレイステージ38、61で支持して位置ずれなく取り扱うが、そのため特に、トレイステージ38、61の対角位置にある2つのコーナ部81、82で常時内側への後退位置にあるようにした位置決め部材83、84を用いる。これら位置決め部材83、84の一方の位置決め部材83を所定位置まで進出させるのに併せ、他方の位置決め部材84を前記一方の位置決め部材83よりも弱く進出させることにより、トレイステージ38、61に嵌り合った凹部35bの対応する2つのコーナ部35b1、35b2の間で突っ張らせて、トレイ35を前記一方の位置決め部材83を基準に平面方向に位置決めして保持する。
【0043】
このように、トレイステージ38、61の対角位置で常時後退位置にあるようにした位置決め部材83、84は、トレイステージ38、61に嵌め合わされるトレイ35の凹部35bと、トレイステージ38、61とともに図1に示すように十分な遊びSを持つようにされても、一方の位置決め部材83を所定位置まで進出させるのに併せ、他方の位置決め部材84を前記一方の位置決め部材83よりも弱く進出させるときの進出ストロークによって、前記遊びSを越えてトレイステージ38、61に嵌り合った凹部35bの対応する2つのコーナ部35b1、35b2の間で突っ張らせることにより、トレイ35を前記他方の位置決め部材84に打ち勝つ力関係で所定位置に進出している一方の位置決め部材83を基準に平面方向に遊びなく位置決め保持することができる。
【0044】
これにより、トレイステージ38、61は高い位置精度でトレイ35に収容した半導体素子1のピックアップや、金属バンプ3を形成しレベリング処理した後の半導体素子1の収納に安定して供することができ、同時に、高い位置精度を得るためにトレイ35の凹部35bと位置決め部材83、84を含むトレイステージ38、61との間の嵌め合いの遊びSが小さくなって嵌め合いのために作業速度が低下したり、嵌め合いの失敗が生じたりするようなことも回避することができる。しかも、2つの位置決め部材83、84は上記のようにトレイステージ38、61とともにトレイ35の凹部35b内に位置して機能するので、トレイステージ61におけるトレイ35の支持部Dはトレイ35の凹部35bを嵌め合わせて支持する範囲内に収まり装置の大型化を招くようなことはない。
【0045】
このような支持のために、上記トレイステージ38、61には、トレイステージ38、61のトレイ支持盤38a、61aの対角位置にある2つのコーナ部81、82に位置決め部材83、84を内外方向に進退できるように設けて、図1に示す位置決め動作手段85により、これら位置決め部材83、84を常時後退位置に保持してトレイステージ38、61のトレイ支持盤38a、61aに嵌め合わされるトレイ35の凹部35bと遊びSを持つ位置決め解除状態とし、必要の都度、一方の位置決め部材83を所定位置まで進出させて、トレイ支持盤38a、61aに嵌め合わされるトレイ35の凹部35bの対応する1つのコーナ部35b1を外側に向け押動させるのに併せ、他方の位置決め部材84を前記一方の位置決め部材83よりも弱く進出させて前記トレイ35の凹部35bの対応する今1つのコーナ部35b2を押動して突っ張らせるようにする。
【0046】
位置決め動作手段85は、支持盤38a、61a内に外方から彫り込んだ形のシリンダボア86内に位置決め部材83、84のピストン部83a、84aを外方より挿入し、ばね87により常時後退位置にあるように付勢している。このばね付勢のためにトレイ35のコーナ部81、82の外側に位置するばね座88が支持盤38a、61aにねじ89でねじ止めして設けられ、これらのばね座88と対応する位置決め部材83、84との間にばね87を働かせてある。
【0047】
位置決め動作手段85はさらに、必要に応じ支持盤38a、61a内に設けたエア通路91を電磁弁90などで開いて各シリンダボア86内にエア圧を働かせることにより各位置決め部材83、84を進出させて前記トレイ35の位置決め保持を行わせる。ここで、位置決め動作手段85は、位置決め部材83の進出力よりも位置決め部材84の進出力を上記のように弱くするのに、ピストン部83a、84aの受圧面83b、84bの大きさを違わせてある。具体的には位置決め部材83の受圧面83bの面積よりも位置決め部材84の受圧面84bの面積が小さくなるようにしてある。これにより、同じ加圧エアを働かせて2つの位置決め部材83、84の進出力に差を持たせることができる。図1、図2に示す実施例ではさらに、ばね87による位置決め部材83の復元力よりも位置決め部材84の復元力の方が大きくなるようにすることによっても、位置決め部材84の進出力が位置決め部材83のそれよりも小さくなるようにしている。しかし、いずれか一方によっても同じ結果を得ることはできる。
【0048】
前記進出力の大きな位置決め部材83を進出させる所定位置は、この位置決め部材83と対向しているばね座88をストッパに共用して受け止め規正するようにしている。各位置決め部材83、84のトレイ押圧部83c、84cはいずれもトレイ35の凹部35bのコーナ部35b1、35b2の形状に対応した角形をなしているが、円弧状や球状の面形状でもよくコーナ部35b1、35b2を振れや偏心なく押圧できればよい。ピストン部83a、84aの外周部にはシリンダボア86との間で外部へのエア漏れを防止するシール部材92が装着されている。
【0049】
しかし、上記した具体的な構造は図示し、説明したところのものに限られることはなく、種々に変更することができる。
【0050】
なお、位置決め部材83、84による位置決めのための挙動が、トレイ35やそれに収容された半導体素子1に悪影響するような場合、位置決め部材83、84の初期動作や終期動作の速度を低減したり、進出力の弱い位置決め部材83を先に進出させておき、進出力の強い位置決め部材83を遅れて進出させることにより、進出力の弱い位置決め部材84の進出力を緩衝に利用しながら進出力の強い位置決め部材83の進出により前記緩衝のもと最終的に無理なく位置決め保持するようにしたりすることも有効である。また、トレイ35の凹部35aに収容した半導体素子1がトレイ35に静電的に吸着などしてピックアップしにくくするようなことがある場合、位置決め部材83、84を適度な速度と回数で小刻みに往復移動させることによりそのような吸着状態を解除して、半導体素子1がピックアップされやすくすることができる。
【0051】
トレイ35に対し上記のような位置決め保持機能を持ったトレイステージ38、61は、XY移動手段39、62により第1、第2のトレイ供給部36、51、半導体素子1の供給または収納位置、および第1、第2のトレイ収納部37、52に適宜移動され、第1、第2のトレイ供給部36、51では上下動手段39a、62aによりXY移動手段39、62上で上動されて第1、第2のトレイ供給部36、51に下方から臨んでそこに段積みされているトレイ35の最下のもの1枚をその下面の凹部35bが十分な遊びをもって容易に失敗なく嵌り合うように受載して確実に受け取ることができ、かつ受載したトレイ35を上記のように遊びなく位置決め保持することで、これに続くトレイステージ38、61の、受載したトレイ引出しのための下動、半導体素子1の供給または収納位置、および第1、第2のトレイ収納部37、52への移動、この第1、第2のトレイ収納部37、52でのトレイ35の収納のための上動におけるトレイ35を取り扱う必要移動範囲で、トレイ35のガタツキや位置ずれ、脱落なく高速に取り扱って作業能率を向上することができる。同時に、トレイステージ38、61を半導体素子1の供給または収納位置、および第1、第2のトレイ収納部37、52の各位置に移動させるのに、トレイステージ38、61によるトレイ35の前記位置決めが高精度であることによりトレイステージ38、61の位置に対しトレイ35の位置が一義的に決まっているので、トレイステージ38、61を所定位置に移動させればトレイ35を半導体素子1の供給または収納位置および第1、第2のトレイ収納部37、52に対し精度よく位置決めして、トレイ35に収納している半導体素子1のピックアップやトレイ35の凹部35aへの半導体素子1の収納を位置精度よく失敗なく達成されるようにすることができるし、第1、第2のトレイ収納部37、52ではトレイ35を位置精度よく引っ掛かりなどなく下方から確実に収納することができる。
【0052】
図12(a)(b)にこの場合の第1、第2のトレイ供給部36、51でのトレイ35の取り出しと、第1、第2のトレイ収納部37、52でのトレイ35の収納におけるトレイ35に対する位置決め保持とその解除のタイミングの一例を示している。これについて説明すると、図12(a)に示す第1、第2のトレイ供給部36、51側では、トレイステージ38、61の上昇時、位置決め部材83、84は後退位置にあって位置決め解除状態とされたままで上段に達して収納されているトレイ35を受載し、受載後下降するとき支持片64の下となる中段にて位置決め部材83、84を進出させてトレイ35を位置決め保持し、持ち運び高さとなる下段にまで下動する。
【0053】
以降トレイステージ38、61はトレイ35を位置決め保持したまま取り扱い、図12(b)に示す第1、第2のトレイ収納部37、52に至って上動されるとき、下段から中段に上動したとき進出位置のままの位置決め部材83、84を後退させてトレイ35の位置決め保持を解いた後、上段に達して位置決め保持を解除したトレイ35を収納し、この状態で下動して収納を終える。
【0054】
なお、図1、図2に示す実施例では、さらに支持盤38a、61aにトレイ35をエアにより吸着保持する吸引孔93も設けてあり、位置決め動作手段85が必要の都度電磁弁94を開いてトレイ35を吸着保持できるようにしてある。この吸着保持によりトレイの保持がより確実になり、取り扱いやすくなるので、トレイ35の種類や取り扱いの状態などにより用いて有効である。
【0055】
図3に示す実施の形態2のトレイの支持方法は、角型のトレイ35をその下面のトレイ35の外形に相似な凹部35bが嵌り合うようにトレイステージ38、61で支持して位置ずれなく取り扱うのに、トレイステージ38、61の1つのコーナ部81に常時内側への後退位置にあるようにした1つの位置決め部材83を所定位置まで進出させて、トレイステージ38、61に嵌り合った凹部35bの対応する1つのコーナ部35b1を外側に向け押動することにより、トレイ35のこの押動位置に対応した外側コーナ部101をこれを外側から受け止めるようにトレイステージ38、61にあるストッパ102に押し付けて、トレイ35をこのストッパ102を基準に平面方向に位置決めして保持するようにしてある。
【0056】
このように、トレイステージ38、61の1つのコーナ部81で常時後退位置にあるようにした位置決め部材83は、トレイステージ38、61に嵌め合わされるトレイ35の凹部35bと、トレイステージ38、61とともに十分な遊びSを持つようにされても、その位置決め部材83を進出させるときの進出ストロークによって、前記遊びSを越えてトレイステージ38、61に嵌り合った凹部35bの対応する1つのコーナ部35b1を外方に押動することができ、この押動によって、トレイステージ38、61との間で十分な遊びSを持って受け入れたトレイ35を、前記1つのコーナ部35b1に対応するトレイ35の外部のコーナ部101をストッパ102に押し付け、このストッパ102を基準に前記トレイ35を平面方向に遊びなく位置決め保持し、高い位置精度でトレイ35に収容した半導体素子1のピックアップや、半導体素子1の収納に安定して供することができ、同時に、高い位置精度を得るためにトレイ35の凹部35bと位置決め部材83やストッパ102を含むトレイステージ38、61との間の嵌め合いの遊びSが小さくなって嵌め合いのために作業速度が低下したり、嵌め合いの失敗が生じたりするようなことも回避することができる。しかも、1つの位置決め部材83は上記のようにトレイステージ38、61とともにトレイ35の凹部35b内に位置して機能するし、ストッパ102はトレイステージ38、61から所定量離れた近くにあればよいので、支持機構Dはトレイ35の凹部35bを嵌め合わせて支持する範囲にほぼ収まり装置の大型化を招くようなことはない。
【0057】
この場合、前記1つの位置決め部材83を設けるだけでよいが、図示する実施例ではさらに、トレイステージ38、61の前記位置決め部材83が設けられた1つのコーナ部81と対角位置となる今1つのコーナ部82で常時内側への後退位置にあるようにした今1つの位置決め部材84を、前記位置決め部材83よりも弱く進出させてトレイ35の凹部35bの対応する今1つのコーナ部35b2を外側に向け押圧して突っ張り、トレイ35を平面方向に保持するようにしてある。
【0058】
これにより、前記位置決め部材84が前記位置決め部材83と協働した突っ張りによりトレイ35の平面方向の保持を、上記のような特長を損なわずにより強固にすることができる。
【0059】
なお、他の構造および奏する作用は実施の形態1の場合と特に変わるところはなく、同じ部材には同一の符号を付し、重複する図示および説明は省略する。
【0060】
図4に示す実施の形態3のトレイの支持方法は、角型のトレイ35をその下面のトレイ35の外形に相似な凹部35bが嵌り合うようにトレイステージ38、61で支持して位置ずれなく取り扱うのに、トレイステージ38、61の1つのコーナ部81に常時内側への後退位置にあるようにした位置決め部材83を進出させて、トレイステージ38、61に嵌り合った凹部35bの対応する1つのコーナ部35b1を外側に向け押動することにより、この凹部35bの反対側の今1つのコーナ部35b2をトレイステージ38、61の対応する1つのコーナ部82に押し付けて突っ張らせ、トレイ35をトレイステージ38、61の前記1つのコーナ部82を基準に平面方向に位置決めして保持する。
【0061】
このように、トレイステージ38、61の1つのコーナ部81で常時後退位置にあるようにした位置決め部材83は、トレイステージ38、61に嵌め合わされるトレイ35の凹部35bと、トレイステージ38、61とともに十分な遊びSを持つようにされても、その位置決め部材83を進出させるときの進出ストロークによって、前記遊びSを越えてトレイステージ38、61に嵌り合った凹部35bの対応する1つのコーナ部35b1を外方に押動して、トレイステージ38、61との間で十分な遊びSを持って受け入れたトレイ35の凹部35bの前記位置決め部材83と反対の側にある1つのコーナ部35b2をトレイステージ38、61の対応する1つのコーナ部82に押し付け突っ張らせることにより、前記トレイ35をトレイステージ38、61の前記1つのコーナ部82を基準に平面方向に遊びなく位置決め保持し、高い位置精度でトレイ35に収容した半導体素子1のピックアップや、半導体素子1の収納に供することができ、同時に、高い位置精度を得るためにトレイ35の凹部35bと位置決め部材83を含むトレイステージ38、61との間の嵌め合いの遊びSが小さくなって嵌め合いのために作業速度が低下したり、嵌め合いの失敗が生じたりするようなことも回避することができる。しかも、1つの位置決め部材83は上記のようにトレイステージ38、61とともにトレイ35の凹部35b内に位置して機能するので、支持機構Dはトレイ35の凹部35bを嵌め合わせて支持する範囲内に収まり装置の大型化を招くようなことはない。
【0062】
なお、他の構造および奏する作用は実施の形態1の場合と特に変わるところはなく、同じ部材には同一の符号を付し、重複する図示および説明は省略する。
【0063】
【発明の効果】
上記の説明で明らかなように、本発明のトレイの支持方法および装置によれば、トレイを特定の部材や部分を基準に平面方向に遊びなく位置決め保持し、高い位置精度でトレイに収容した部品のピックアップや、部品の収納に安定して供することができ、同時に、高い位置精度を得るためにトレイの凹部とトレイステージとの間の嵌め合いの遊びが小さくなって嵌め合いのために作業速度が低下したり、嵌め合いの失敗が生じたりするようなことも回避することができる。しかも、位置決め機能はトレイステージがトレイの凹部内に位置して、または凹部内にほぼ位置して達成されるので、支持機構はトレイの凹部を嵌め合わせて支持する範囲内に収まり、または範囲内にほぼ収まり、装置の大型化を招くようなことはなく、簡単かつ小型な装置で実現することができる。
【0064】
また、トレイ取り扱い装置においては、トレイステージが受載したトレイ引出しのための下動、部品の供給または収納部、およびトレイ収納部への移動、トレイ収納部でのトレイを収納するための上動における必要な移動範囲においてトレイを位置決め保持状態にして、トレイのガタツキや位置ずれ、脱落なく高速に取り扱って作業能率を向上することができ、同時に、トレイの前記位置決めが高精度であることにより、トレイステージを所定位置に移動させればトレイを部品の供給または収納位置およびトレイ収納部に対し精度よく位置決めして、トレイに収納している部品のピックアップやトレイの凹部への部品の収納を位置精度よく失敗なく達成されるようにすることができるし、トレイ収納部ではトレイを位置精度よく引っ掛かりなどなく下方から確実に収納することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るトレイの支持方法およびその装置を示し、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図2】図1の装置の分解斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係るトレイの支持方法およびその装置を示し、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図4】本発明の実施の形態3に係るトレイの支持方法およびその装置を示し、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図5】図1の装置を採用したトレイステージの斜視図であり、トレイ位置決め保持機構を除いては、図3、図4の装置と共通している。
【図6】図5のトレイステージの分解斜視図である。
【図7】図5のトレイステージをトレイ供給部に適用した状態の移動手段を示す斜視図である。
【図8】図5のトレイステージをトレイ収納部に適用した状態の移動手段を示す斜視図である。
【図9】トレイ供給部のケーシングの斜視図である。
【図10】図9のケーシングの分解斜視図である。
【図11】トレイステージのトレイ供給部側とトレイ収納部側での移動手順例を示す平面図である。
【図12】トレイステージのトレイ取出しおよびトレイ収納の手順と位置決め保持およびその解除とのタイミング例を示す説明図である。
【図13】図5のトレイステージを採用したボンディング装置の斜視図である。
【図14】従来のトレイステージを示す斜視図である。
【図15】従来のトレイステージのトレイの位置決め保持方法を示す断面図である。
【図16】従来のトレイステージの今1つのトレイの位置決め保持方法を示す断面図である。
【符合の説明】
1 半導体素子
35 トレイ
35b 凹部
35b1、35b2 コーナ部
36 第1のトレイ供給部
37 第1のトレイ収納部
38、61 トレイステージ
39、62 XY移動手段
39a、62a 上下動手段
51 第2のトレイ供給部
52 第2のトレイ収納部
81、82 コーナ部
83、84 位置決め部材
85 位置決め動作手段
87 ばね
88 ばね座
90 電磁弁
91 エア通路
93 吸引孔
94 電磁弁
Claims (19)
- 角型のトレイをその下面のトレイの外形に相似な凹部が嵌り合うようにトレイステージで支持して位置ずれなく取り扱うのに、トレイステージの対角位置にある2つのコーナ部で内側への後退位置にあるようにした位置決め部材の一方を所定位置まで進出させるのに併せ、他方の位置決め部材を前記一方の位置決め部材よりも弱く進出させることにより、それらをトレイステージに嵌り合った凹部の対応する2つのコーナ部の間で突っ張らせて、トレイを前記一方の位置決め部材を基準に平面方向に位置決めして保持することを特徴とするトレイの支持方法。
- 角型のトレイをその下面のトレイの外形に相似な凹部が嵌り合うようにトレイステージで支持して位置ずれなく取り扱うのに、トレイステージの1つのコーナ部に内側への後退位置にあるようにした位置決め部材を進出させて、トレイステージに嵌り合った凹部の対応する1つのコーナ部を外側に向け押動することにより、トレイのこの押動位置に対応した外側コーナ部を、これを外側から受け止めるようにトレイステージにあるストッパに押し付けて、トレイをこのストッパを基準に平面方向に位置決めして保持することを特徴とするトレイの支持方法。
- トレイステージの前記位置決め部材が設けられた一方のコーナ部と対角位置となる他方のコーナ部で内側への後退位置にあるようにした今1つの位置決め部材を、前記一方のコーナ部にある位置決め部材よりも弱く進出させてトレイの凹部の対応する他方のコーナ部を外側に向け押圧して突っ張らせ、トレイを平面方向に保持する請求項2に記載のトレイの支持方法。
- 角型のトレイをその下面のトレイの外形に相似な凹部が嵌り合うようにトレイステージで支持して位置ずれなく取り扱うのに、トレイステージの1つのコーナ部に内側への後退位置にあるようにした位置決め部材を進出させて、トレイステージに嵌り合った凹部の対応する1つのコーナ部を外側に向け押動することにより、この凹部の反対側の今1つのコーナ部をトレイステージの対応する1つのコーナ部に押し付けて突っ張らせ、トレイをトレイステージの前記凹部の反対側の今1つのコーナ部が押し付けられる1つのコーナ部を基準に平面方向に位置決めして保持することを特徴とするトレイの支持方法。
- トレイステージによりトレイを吸着して保持する請求項1〜4のいずれか1項に記載のトレイの支持方法。
- 角型のトレイをその下面のトレイの外形に相似な凹部が嵌り合うように支持するトレイステージを備え、このトレイステージの対角位置にある2つのコーナ部に内外方向に進退できるように設けた位置決め部材と、これら位置決め部材を後退位置に保持してトレイステージに嵌め合わされるトレイの凹部と遊びを持つ位置決め解除状態とし、必要の都度、一方の位置決め部材を所定位置まで進出させるのに併せ、他方の位置決め部材を前記一方の位置決め部材よりも弱く進出させることにより、それらをトレイステージに嵌り合った凹部の対応する2つのコーナ部の間で突っ張らせて前記トレイを前記一方の位置決め部材を基準に平面方向に位置決めして保持する、位置決め動作手段とを設けたことを特徴とするトレイの支持装置。
- 前記一方の位置決め部材が進出される所定位置を規正するストッパがトレイステージに設けられている請求項6に記載のトレイの支持装置。
- 角型のトレイをその下面のトレイの外形に相似な凹部が嵌り合うように支持するトレイステージを備え、トレイステージの1つのコーナ部に内外方向に進退できるように設けられた位置決め部材と、トレイステージに凹部で嵌め合わされるトレイの前記位置決め部材の位置に対応した外側コーナ部をトレイステージとの間で遊びを持って受け入れるとともに外側から所定位置に受け止めるようにトレイステージに設けられたストッパと、前記位置決め部材を後退位置に保持してトレイステージに嵌め合わされるトレイと前記ストッパとの間で遊びを持つ位置決め解除状態とし、必要の都度、その位置決め部材を進出させて対応する前記トレイの外側コーナ部を前記ストッパに押し付けて、トレイを前記ストッパを基準に平面方向に位置決めして保持する、位置決め動作手段とを設けたことを特徴とするトレイの支持装置。
- トレイステージの前記位置決め部材が設けられた1つのコーナ部と対角位置となる今1つのコーナ部に今1つの位置決め部材が内外方向に進退できるように設けられ、位置決め動作手段は、この位置決め部材を後退位置に保持してトレイステージに嵌め合わされるトレイの凹部と遊びを持つ位置決め解除状態とし、必要の都度、この位置決め部材を前記他方の位置決め部材よりも弱く進出させてトレイの凹部の対応する今1つのコーナ部を外側に向け押圧して突っ張らせ、トレイを平面方向に保持させる請求項8に記載のトレイの支持装置。
- 位置決め動作手段は、前記2つの位置決め部材の進出力の違いを、各位置決め部材に動作流体を働かせて位置決め動作させるときの各位置決め部材の動作流体に対する受圧面積の違い、および各位置決め部材に働かせる復元ばねのばね力の違い、の少なくとも一方により得ている請求項6、7、9のいずれか1項に記載のトレイの支持装置。
- 角型のトレイをその下面のトレイの外形に相似な凹部が嵌り合うように支持するトレイステージを備え、トレイステージの1つのコーナ部に内外方向に進退できるように設けられた位置決め部材と、この位置決め部材を後退位置に保持してトレイステージに嵌り合った凹部と遊びを持つ位置決め解除状態とし、必要の都度、その位置決め部材を進出させて前記凹部の対応する1つのコーナ部を外側に向け押動することにより、この凹部の反対側の今1つのコーナ部をトレイステージの対応する1つのコーナ部に押し付けて突っ張らせ、トレイをトレイステージの前記凹部の反対側の今1つのコーナ部が押し付けられる1つのコーナ部を基準に平面方向に位置決めして保持する位置決め動作手段とを設けたことを特徴とするトレイの支持装置。
- トレイステージにトレイを吸着して保持する吸着孔を設けてある請求項6〜11のいずれか1項に記載のトレイの支持装置。
- 部品を収納したトレイまたは空のトレイを段積みして収納し、下方よりトレイを1枚ずつ取り出し部品の供給または収納に供せるようにしたトレイ供給部と、このトレイ供給部から取り出され、部品の供給または収納に供された後のトレイを下部より1枚ずつ受け入れて段積みし収納するトレイ収納部と、トレイステージをトレイ供給部と部品の供給または収納位置およびトレイ収納部に移動させる移動手段と、この移動手段上でトレイステージを上下動させる上下動手段とを備え、角型のトレイをその下面のトレイの外形に相似な凹部が嵌り合うように支持するトレイステージと、このトレイステージの対角位置にある2つのコーナ部に内外方向に進退できるように設けた位置決め部材と、これら位置決め部材を後退位置に保持してトレイステージに嵌め合わされるトレイの凹部と遊びを持つ位置決め解除状態とし、必要の都度、一方の位置決め部材を所定位置まで進出させるのに併せ、他方の位置決め部材を前記1つの位置決め部材よりも弱く進出させることにより、それらをトレイステージに嵌り合った凹部の対応する2つのコーナ部の間で突っ張らせて前記トレイを前記一方の位置決め部材を基準に平面方向に位置決めして保持する、位置決め動作手段とを設けたことを特徴とするトレイの取り扱い装置。
- 前記一方の位置決め部材が進出される所定位置を規正するストッパがトレイステージに設けられている請求項13に記載のトレイの取り扱い装置。
- 部品を収納したトレイまたは空のトレイを段積みして収納し、下方よりトレイを1枚ずつ取り出し部品の供給または収納に供せるようにしたトレイ供給部と、このトレイ供給部から取り出され、部品の供給または収納に供された後のトレイを下部より1枚ずつ受け入れて段積みし収納するトレイ収納部と、トレイステージをトレイ供給部と部品の供給または収納位置およびトレイ収納部に移動させる移動手段と、この移動手段上でトレイステージを上下動させる上下動手段とを備え、角型のトレイをその下面のトレイの外形に相似な凹部が嵌り合うように支持するトレイステージと、トレイステージの1つのコーナ部に内外方向に進退できるように設けられた位置決め部材と、トレイステージに凹部で嵌め合わされるトレイの前記位置決め部材の位置に対応した外側コーナ部をトレイステージとの間で遊びを持って受け入れるとともに外側から所定位置に受け止めるようにトレイステージに設けられたストッパと、前記位置決め部材を後退位置に保持してトレイステージに嵌め合わされるトレイと前記ストッパとの間で遊びを持つ位置決め解除状態とし、必要の都度、その位置決め部材を進出させてこの位置決め部材に対応する前記トレイの外側コーナ部を前記ストッパに押し付けて、トレイを前記ストッパを基準に平面方向に位置決めして保持する、位置決め動作手段とを設けたことを特徴とするトレイの取り扱い装置。
- トレイステージの前記位置決め部材が設けられた1つのコーナ部と対角位置となる今1つのコーナ部に今1つの位置決め部材が内外方向に進退できるように設けられ、位置決め駆動手段は、この位置決め部材を後退位置に保持してトレイステージに嵌め合わされるトレイの凹部と遊びを持つ位置決め解除状態とし、必要の都度、この位置決め部材を前記他方の位置決め部材よりも弱く進出させてトレイの凹部の対応する今1つのコーナ部を外側に向け押圧して突っ張り、トレイを平面方向に保持させる請求項15に記載のトレイの取り扱い装置。
- 位置決め動作手段は、前記2つの位置決め部材の進出力の違いを、各位置決め部材に動作流体を働かせて位置決め動作させるときの各位置決め部材の動作流体に対する受圧面積の違い、および各位置決め部材に働かせる復元ばねのばね力の違い、の少なくとも一方により得ている請求項13、14、16のいずれか1項に記載のトレイの取り扱い装置。
- 部品を収納したトレイまたは空のトレイを段積みして収納し、下方よりトレイを1枚ずつ取り出し部品の供給または収納に供せるようにしたトレイ供給部と、このトレイ供給部から取り出され、部品の供給または収納に供された後のトレイを下方より1枚ずつ受け入れて段積みし収納するトレイ収納部と、トレイステージをトレイ供給部と部品の供給または収納位置およびトレイ収納部に移動させる移動手段と、この移動手段上でトレイステージを上下動させる上下動手段とを備え、角型のトレイをその下面のトレイの外形に相似な凹部が嵌り合うように支持するトレイステージと、トレイステージの1つのコーナ部に内外方向に進退できるように設けられた位置決め部材と、この位置決め部材を常時後退位置に保持してトレイステージに嵌り合った凹部と遊びを持つ位置決め解除状態とし、必要の都度、その位置決め部材を進出させて前記凹部の対応する1つのコーナ部を外側に向け押動することにより、この凹部の反対側の今1つのコーナ部をトレイステージの対応する1つのコーナ部に押し付けて突っ張らせ、トレイをトレイステージの前記凹部の反対側の今1つのコーナ部が押し付けられる1つのコーナ部を基準に平面方向に位置決めして保持する位置決め動作手段とを設けたことを特徴とするトレイの取り扱い装置。
- トレイステージにトレイを吸着して保持する吸着孔を設けてある請求項11〜18のいずれか1項に記載のトレイの取り扱い装置。
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