JP4448801B2 - ゴルフパターヘッド - Google Patents

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本発明は、ゴルフパターヘッドに関するものである。
ゴルフクラブヘッドの中でも特にパターヘッドにおいては、近年、比重や硬度等の異なる異種部材を組み合わせた複合構造ヘッドが一般的となってきている。例えば、特許文献1には、ヘッド本体よりも比重の高い金属をヘッドのトウ側及びヒール側にそれぞれ設けるとともに、フェース面にポリウレタンなどの非金属物質を装着したパターヘッドが提案されている。
特開2002−200203号公報
上述の従来技術では、ヘッド本体とは比重の異なる別部材がヘッド本体中に埋没しているため、該別部材がヘッド本体から突出あるいは離間している場合と比較して、別部材を設けた割には重量配分や重心位置等の設計自由度が向上しないという問題があった。
そこで、例えば図2(b)に示すゴルフパターヘッド10のように、別部材12の一部がヘッド本体11から離間して延びる離間延在部13とされた構成とすることにより、重量配分や重心位置等の設計自由度を高めることが考えられる。しかし、離間延在部13はヘッド本体11から離間しておりヘッド本体11によって支持されていないため、打点によっては、打球時の衝撃により離間延在部13が共振しやすい状態となっていた。また、打点によって別部材12の離間延在部13が共振したり共振しなかったりするため、転がり距離や打球感にバラツキが大きくなるという問題があった。また、かかる共振により、打球を重ねていくにつれてねじが緩んだり接着剤が劣化したりして固着強度が低下して、最終的には別部材12がヘッド本体11から外れてしまう可能性が高くなっていた。
本発明は、かかる状況に鑑みなされたものであり、別部材の一部がヘッド本体から離間した複合ヘッドにおいて、当該離間部分の共振を最小限とすることができるゴルフパターヘッドを提供することを目的とする。
本発明は、フェース面を有するヘッド本体と、該ヘッド本体に固着された別部材とを備えたゴルフパターヘッドであって、前記別部材は、前記ヘッド本体との固着部分である複数の端部と該端部間に延び前記ヘッド本体から離間した離間延在部とを有するとともに、前記端部同士の相対位置関係を前記別部材単体の場合と異ならせてヘッド本体に固着されることにより、弾性変形した状態で前記ヘット本体に固着されていることを特徴とするゴルフパターヘッドである。
このようにすると、別部材が離間延在部を有し重心位置や重量配分等の設計自由度が高いゴルフパターヘッドにおいて、離間延在部が弾性変形した状態のままヘッド本体に固着されているため、該弾性変形部分に残留している内部応力により離間延在部が共振しにくくなる。
前記ゴルフパターヘッドにおいて、前記ヘッド本体は、前記別部材の前記端部が挿入されるとともに当該端部同士の相対位置関係を別部材単体の場合と異なる位置に規制する複数の端部装着孔を有する構成とするのが好ましい。この場合、別部材の複数の端部をそれぞれゴルフパターヘッドに設けられた端部装着孔に挿入するだけで、別部材の端部同士の位置関係を別部材単体の場合と異ならせることができる。よって、別部材が弾性変形した状態のヘッドの作製が極めて容易となる。
前記複数の端部装着孔は前記ヘッド本体のバック側のトウ側及びヒール側に設けられ、
前記別部材の前記離間延在部は、ヘッド本体のバック側に離間し且つトウ側からヒール側まで曲がりつつ延在していることを特徴とするのが好ましい。この場合、離間延在部はヘッドのトウ側、ヒール側、及びバック側に配置されることになるから、左右方向の慣性モーメント(ゴルフパターヘッド1を所定のライ角通りに水平面上に載置した場合において、ヘッド重心を通る鉛直線まわりの慣性モーメント。以下、左右慣性モーメントともいう)を大きくすることができ、且つ重心深度を深くすることができる。よってストロークの安定したゴルフパターヘッドとすることができる。さらにこの場合において、前記離間延在部は、円、楕円、又は多角形に略沿って曲がりつつ延在している構成としてもよい。この場合、離間延在部の重量がヘッドの周辺側に配分されやすくなって慣性モーメントや重心深度を大きくすることが容易となり、かつヘッド形状としても比較的違和感のないものとすることができる。
また、前記ヘッド本体の比重よりも前記別部材の比重のほうが大きい構成とすると、重心深度や慣性モーメントを大きくしやすくなるので好ましい。
ヘッド本体から離間した離間延在部を有する別部材が弾性変形した状態で固着されることにより、該別部材が共振しにくくなり、転がり距離や打球感のバラツキが少ないゴルフパターヘッドを提供することができる。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるゴルフパターヘッド1の斜視図である。このゴルフパターヘッド1は、打球時にボールと接触するフェース面2を有するヘッド本体3と、該ヘッド本体3とは別体でありヘッド本体3のバック側に固着された別部材4とを有している。
ヘッド本体3は、おおよそ直方体をなし、前述したフェース面2の他、ゴルフパターヘッド1の底面を構成するソール面5と、ゴルフパターヘッド1の上面を構成するトップ面6と、フェース面2と反対側に位置するバック面7とを有している。トップ面6のヒール側には、図示しないシャフトを挿入接着するためのシャフト穴15が設けられている。
また別部材4は、断面円形の丸棒が半円状に曲げられた棒状部材であり、ヘット本体との固着部分であり別部材4の長手方向両端部を構成する端部tと、これら2つの端部t間に延びヘッド本体3から離間した離間延在部8とを有している。別部材4の離間延在部8は、ヘッド本体のバック側に離間し、さらに、ソール面5に略沿った面内においてゴルフパターヘッド1のトウ側からヒール側まで曲がりつつ延在している。
図2(a)は、ゴルフパターヘッド1のヘッド本体3と別部材4とが分離した状態(図面左側)及びヘッド本体3と別部材4とが互いに固着されゴルフパターヘッド1が完成した状態(図面右側)を示す図である。ヘッド本体3におけるバック面7のトウ側とヒール側には、それぞれ別部材4の端部tを挿入するための端部装着孔9が設けられており、これら端部装着孔9のそれぞれに別部材4の端部tが挿入接着されている。
別部材4は、弾性変形した状態でヘッド本体3に固着されている。ヘッド本体3と別部材4とが分離した状態、即ち別部材4が単体である場合における別部材4のトウ・ヒール方向における長さを単体長さLtとし、ヘッド本体3が別部材4に固着された状態における別部材4のトウ・ヒール方向における長さを固着長さLkとすると、単体長さLtは固着長さLkよりも長くなっている(図2(a)参照)。即ち別部材4は、長さ〔(単体長さLt)−(固着長さLk)〕の分だけ弾性変形された状態でヘッド本体3に固着されている。単体長さLtとは、ヘッド本体3により拘束されていない状態(フリーの状態、即ち単体状態)における別部材4のトウ・ヒール方向長さであり、完成後のゴルフパターヘッド1の別部材4をヘッド本体3から分離することにより単体長さLtを測定することができる。ヘッド本体3に固着された状態の別部材4においては、単体状態の別部材4の形状に戻ろうとする復元力に起因する内部応力が常時作用している。このように、ゴルフパターヘッド1では、別部材4の端部t同士の相対位置関係を別部材4単体の場合と異ならせてヘッド本体3に固着されることにより、弾性変形した状態でヘッド本体3に固着されている。別部材4は棒状部材であるから、弾性変形させることが比較的容易である。
さらに、別部材4の端部tは接着剤によりヘッド本体3に固着されている。即ち、端部装着孔9の内面と端部tの外面とは接着剤により接着されている。このようにすると別部材4とヘッド本体3との固着強度が更に高まるので好ましい。接着剤としては、一般にゴルフクラブヘッドとシャフトとを接着するのに用いられる接着剤を適宜使用することができ、例えばエポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤等を適宜用いることができる。
ヘッド本体3のトウ側及びヒール側に設けられた合計2つの端部装着孔9の形状は、別部材4の端部tの断面形状と略一致しており、端部装着孔9と端部tとの隙間は最小限とされている。そして、別部材4の端部tを2つの端部装着孔9に挿入することにより、別部材4のトウ・ヒール方向長さは固着長さLkに規制される。このように端部装着孔9は、別部材4の端部t同士の相対位置関係を別部材4単体の場合と異なる位置に規制している。
なお、上述した単体長さLtと固着長さLkとの比〔(単体長さLt)/(固着長さLk)〕は、1.01〜1.2が好ましい。1.01未満では別部材4内部に残留する応力が少なくなり打球感等のバラツキが少なくなる本発明の効果が不充分となりやすい。よって、より好ましくは1.02以上が良い。また比〔(単体長さLt)/(固着長さLk)〕が1.2を超えると、装着時の作業性が悪くなったり、別部材4が塑性変形を起こしやすくなったりする。よって、更に好ましくは1.1以下がよく、特に好ましくは1.05以下が良い。
固着長さLkは30mm〜150mmが好ましい。30mm未満では左右慣性モーメントが小さくなり打球方向性が悪くなりやすいからである。よって固着長さLkは40mm以上が更に好ましく、50mm以上が更に好ましく、70mm以上が特に好ましい。またこの固着長さLkが大きすぎると、ヘッド重量が重くなりすぎたり、ヘッドが大型化しすぎたりして、結果としてパッティングストロークが不安定となりやすいからである。よって固着長さLkは140mm以下が更に好ましく、120mm以下が特に好ましく、100mm以下が最も好ましい。
別部材4のフェース・バック方向長さ(実施形態のゴルフパターヘッド1では、バック面7の位置から別部材4のバック側頂点までの長さ)である位置奥行き長さDは、40mm〜150mmが好ましい。位置奥行き長さDが40mm未満では左右慣性モーメントが小さくなり打球方向性が悪くなりやすいからであり、よって更に60mm以上が好ましく、特に80mm以上が好ましい。また位置奥行き長さDが150mmを超えるとヘッドが大型化しすぎたり、重量が大きくなりすぎたりして、ストロークが安定しにくくなるので、よって更に130mm以下が好ましく、特に110mm以下が好ましい。
以上のように構成されたゴルフパターヘッド1では、ヘッド本体3と離間する略半円形の離間延在部8がヘッド本体3のヒール側からトウ側にまで延びている。更に離間延在部8はヘッド本体3から離間しているので、該離間した分だけヘッド本体3のバック側を経由して延びている。よって、ゴルフパターヘッド1の重量はトウ側及びヒール側に分散されるとともに、バック側にも重量配分され、ゴルフパターヘッド1の左右慣性モーメントが拡大されるとともに重心深度が深くされている。この場合、離間延在部8はヘッド本体3から離間しているため、打点によっては打球時の衝撃により共振しやすくなるが、この離間延在部8には上述した内部応力(復元力)が常時作用しているので、かかる共振を最小限とすることができる。よって、打点によって別部材4が共振したり共振しなかったりすることによる転がり距離や距離感のバラツキが最小限に抑えられる。また、共振による別部材4の固着強度低下も抑制される。
またヘッド本体3には、別部材4の端部t同士の相対位置関係を別部材4単体の場合と異なる位置に規制する端部装着孔9が設けられているから、別部材4を弾性変形させながら各端部tを端部装着孔9に挿入することによりゴルフパターヘッド1を容易に作製することができる。
ヘッド本体3や別部材4の材質は特に限定されず、通常のゴルフパターヘッドに用いられる材質等を適宜用いることができる。ただし、別部材4は弾性変形した状態でヘッド本体3に固着される必要があるから、少なくとも別部材4は弾性変形が可能な材質である必要がある。そして、ヘッド本体3が別部材4に固着された状態において、固着部分である端部t同士の相対位置関係は、別部材4の弾性変形が可能な範囲(別部材4の弾性領域)において設定される必要がある。
ヘッド本体3の比重(ヘッド本体3を構成する素材の比重。ヘッド本体3が異種素材の組み合わせである場合はヘッド本体3全体における平均比重。)よりも、別部材4の比重(別部材4を構成する素材の比重。別部材4が異種素材の組み合わせである場合は別部材4全体における平均比重。)のほうが大きい構成とするのが好ましい。このようにするとゴルフパターヘッド1の重心深度や慣性モーメントを大きくしやすくなる。
ヘッド本体3の比重は、下限としては0.5以上が好ましく、上限としては5.0以下が好ましい。0.5未満ではヘッド本体3の強度が低下し、ヘッド耐久性が低下するからであるからであり、よって更に1.0以上が好ましく、2.0以上が特に好ましい。また上限を5.0以下としたのは、ヘッド本体3の比重が5.0を超えると、ヘッド総重量の制約から別部材4の重量が小さくなり、ヘッドの慣性モーメントが小さくなる傾向となるからであり、よって4.7以下が更に好ましく、4.0以下が特に好ましい。
別部材4の比重は、下限としては5.1以上が好ましく、上限としては18.0以下が好ましい。5.1未満では、ヘッドの慣性モーメントを充分に大きくしにくくなるからであり、よって更に6.5以上が好ましく、7.5以上が特に好ましい。また18.0を超えると、アドレスにおいてヘッドをソール(接地)させた場合にヘッドが傾きやすくなるためヘッドが安定しない場合があるからであり、よって13.0以下が更に好ましく、10.0以下が特に好ましい。
〔(別部材の比重)−(ヘッド本体の比重)〕の値は、下限としては3以上が好ましく、上限としては16以下が好ましい。3未満では、ヘッドの慣性モーメントを大きくし且つ重心深度を深くする効果が充分に得られにくくなるからであり、よって更に3.5以上が好ましく、4.0以上が特に好ましい。また16を超えるとアドレスにおいてヘッドをソール(接地)させた場合にヘッドが傾きやすくなるためヘッドが安定しない場合があるからであり、よって12以下が更に好ましく、8以下が特に好ましい。
ヘッド本体3や別部材4の好ましい材質としては、上述した比重の好ましい範囲を考慮すると、以下のものを例示することができる。好ましいヘッド本体3の材質としては、チタン及びチタン合金(比重4.7程度)、アルミニウム及びアルミニウム合金(比重2.7程度)、マグネシウム及びマグネシウム合金(比重1.9程度)等を挙げることができ、このうち加工性やコストの点からアルミニウム合金が特に好ましい。また好ましい別部材4の材質としては、ステンレス合金(比重7.8程度)、タングステン(比重18程度)、軟鉄などの鉄や鉄系合金(比重7.9程度)、タングステンニッケル(比重10程度)タンスグテンカッパー(比重14程度)、銅(比重8.9程度)、ニッケル(比重8.9程度)等を挙げることができ、加工性やコストの点からはステンレス鋼が特に好ましい。
上記実施形態では端部装着孔9を設けたが、かかる端部装着孔9は無くても良い。例えば、別部材4には端部装着孔9が無く、別部材4の端部tとヘッド本体3とが溶接あるいは接着のみにより固着されていてもよい。また、端部装着孔9のような孔ではなく、例えば段差等の規制手段により、別部材4における端部t同士の相対位置関係を別部材4単体の場合と異なる位置に規制してもよい。
別部材4の形状としては、上記実施形態のゴルフパターヘッド1のように長手方向両端に2つの端部tを有するものが製造の容易性等の観点から好ましい。
また別部材4における離間延在部8の形状(全体形状)も特に限定されず、様々なとすることができるが、特に前記実施形態のように、離間延在部8が円に略沿って曲がりつつ延在しているものは、離間延在部8の重量がヘッドの周辺側、特にバック側に配分されやすくなって慣性モーメントや重心深度を大きくすることが容易となり、かつヘッド形状(ヘッドの全体形状)としても比較的違和感のないものとすることができる点で好ましい。同様の理由で、図3の(a)のように楕円に略沿って曲がりつつ延在しているものや、同じく(b)〜(d)のように多角形に略沿って曲がりつつ延在しているものも好ましい。図3(a)の変形例は、離間延在部8が略半楕円形をなすものであるが、この場合、図2(a)の実施形態のような略半円形と比較してヘッドのバック側により多くの重量が配分されやすくなり、重心深度をより大きくしやすくなる点で好ましい。図3(b)は正六角形(のうちの連続した4辺)に略沿って延在している変形例であり、図3(c)は四角形(のうちの連続した3辺)に略沿って延在している変形例であり、図3(d)は正八角形(のうちの連続した5辺)に略沿って延在している変形例である。多角形のなかでも正多角形に略沿って曲がりつつ延在しているものは、形状の違和感が少ない点で好ましい。
また、図2の実施形態や図3(a)〜(d)の変形例のように、離間延在部8の全体形状は、離間延在部8のトウ・ヒール方向中心位置を通りフェース面2に垂直な線t(図3参照)に関しておおよそ線対称な形状とすると、ヘッドのトウ側及びヒール側に略均等に重量配分できて、スイートエリアをフェース面2のトウ・ヒール方向中心位置からトウ側及びヒール側に略均等に拡大することができ、且つ形状の違和感が少ない点で好ましい。
図3(a)の変形例では、離間延在部8の断面積(離間延在部8の長手方向に垂直な断面における断面積)がフェース側からバック側となるにつれて大きくなっている。この場合、重心深度を更に深くしやすくなる点で好ましい。
別部材4の断面形状(別部材4の長手方向に垂直な断面における断面形状)は特に限定されず、円形、楕円形、矩形、正六角形等の六角形、正三角形等の三角形、その他の正多角形、等いずれであってもよいが、断面が円形の場合には、曲げ加工により作製する場合において曲げによる歪みが生じにくく加工性が良好である点で好ましい。また断面を円形とすると、前述した端部装着孔9の形状も円形とすることができ、端部装着孔9の加工が容易となる点でも好ましい。また、断面形状や断面積は、別部材4の長手方向各位置で同一であってもよく異なっていても良い。製造コストの観点からは、別部材4の断面形状及び断面積は長手方向各位置で同一とすると、汎用の棒状部材を曲げ加工するだけで作製できるので好ましい。また、ヘッドのバック側にいくにつれて別部材4の断面積が大きくなるものは、重心深度を深くしやすい点で好ましい。
別部材4の製法は特に限定されず、鍛造や鋳造(ロストワックス精密鋳造等)によってもよく、また棒状部材を曲げ加工して作製してもよい。特に、棒状部材を曲げ加工すると生産性が高く低コストとしうる点で好ましい。
本発明のヘッドの製造方法は特に限定しない。本発明では、最終的にゴルフパターヘッドとなった状態において別部材4が弾性変形した状態でヘッド本体3に固着していればよく、ヘッド作製工程のどの時点で弾性変形を与えるかについては特に限定しない。よって、別部材4を弾性変形させながらヘッド本体3に固着してもよいし、別部材4を弾性変形させることなくヘッド本体3に固着した後、別部材4に加熱や変形による歪み等を与えて内部応力を発生させてもよい。また、図2(a)に示す前記実施形態のゴルフパターヘッド1では、単体長さLtは固着長さLkよりも長くしたが、逆に単体長さLtを固着長さLkよりも短くすることにより別部材4を弾性変形した状態としてもよい。ただし、ヘッド製造の容易性を考慮すれば、別部材4の端部同士の相対位置関係をヘッド本体3に固着される前の別部材4単体の場合と異なる位置に規制する複数の端部装着孔9をヘッド本体3に設けるとともに、別部材4の端部t同士の相対位置関係を端部装着孔9に対応するように弾性変形させながら該別部材4の端部tをヘッド本体3の端部装着孔9に挿入する製造方法とするのが好ましい。
ヘッド重量(完成されたゴルフパターヘッドの総重量)は、下限としては280g以上が好ましく、上限としては500gが好ましい。280g未満ではクラブバランスが軽くなりすぎてストロークしにくくなるからであり、よってさらに310g以上が好ましく、特に340g以上が好ましい。また500gを超えるとクラブ総重量やクラブバランスが重くなりすぎてストロークしにくくなるからであり、よって更に480g以下が好ましく、特に420g以下が好ましい。
(実施例による評価)
実施例及び比較例を作製して、本発明の効果を確認した。
全ての実施例及び全ての比較例(以下、全ての例ともいう)は、図1及び図2(a)で示すような、略直方体形状のヘッド本体と、断面円形で略半円状の別部材とを組み合わせて作製したものであり、ヘッド形状は全ての例においてできるだけ共通とした。また、各例のゴルフパターヘッドをクラブとしてテストする場合には、全ての例において共通のスチールシャフト、グリップ(グリップ重量70g)を装着し、クラブ長さが34インチのゴルフパタークラブを作製してテストを行った。
ヘッド本体の材質は、実施例4はステンレス合金とし、それ以外の実施例及び比較例ではアルミニウム合金とした。別部材の材質は、実施例1〜3、実施例6〜8、及び比較例1ではステンレス合金とし、実施例4ではタングステンニッケルとし、実施例5ではチタン合金とした。また、実施例5以外はヘッド重量を355gで統一したが、実施例4では、実施例1等とヘッド重量を一致させるため、ヘッド体積を小さくして重量を合わせた。
また、各例のヘッドの製造方法を以下に示す。
実施例1,4,5,7,8は、別部材4を弾性変形させながら別部材4の端部tをヘッド本体3の端部装着孔9に挿入し、接着剤や溶接等の固着手段を用いることなくヘッドを作製した。したがってこの場合、別部材4は弾性変形の復元力のみによりヘッド本体3に固着されている状態である。
一方実施例2は、実施例1等の上記製造方法に加えて、更に接着剤を用いて端部装着孔9の内面と別部材4の端部t外面とを接着して作製したものである。
更に実施例3は、実施例2の方法(復元力及び接着剤による固着)に加えてねじ止めによりヘッド本体3と別部材4とを固着して作製したものである。
比較例1の製造方法を図2(b)に示す。ここでは、あらかじめ作製された別部材12の単体状態における端部t同士の相対位置関係は、ヘッド本体11の端部装着孔9の相対位置関係に対応しており、別部材12を弾性変形させることなくヘッド本体11に固着させている。よってこの比較例1では、単体長さLtと固着長さLkとは一致しており、別部材12は弾性変形していない状態でヘッド本体11に固着されている。またこの比較例1では、実施例2と同じように接着剤を用いている。
なお、接着剤を用いた上記各例において、該接着剤としては電気化学工業株式会社製の製品名ハードロックG55(登録商標)を用いた。
各例の仕様及び評価結果を纏めたのが表1である。
Figure 0004448801
表1中、「打球感」とは、ハンディキャップ10〜20のゴルファー10名にて、グリーン上において、目標との距離を5mとして各クラブにつきそれぞれ10球ずつ打球してもらい、各ゴルファー毎が下記の5点法による評価を行い、10名の平均点を各クラブの結果とした。点数が高いほど打球感が良好であることを示す。
5点 : 衝撃が小さい。
4点 : 衝撃が小さめ。
3点 : 普通。
2点 : 衝撃が大きめ。
1点 : 衝撃が大きい。
表1中の「耐久性A」及び「耐久性B」について説明する。
「耐久性A」とは、振動試験器を用い、ヘッドに20Hzにて振動を与えた場合の、ヘッド本体3と別部材4との間にゆるみが生ずるまでの振動回数であり、比較例1の回数を100として指数化した値である。なお、振動試験器とは、上下方向及び左右方向に振動させることのできる台の上に、ヘッドを所定のライ角で固定できる固定治具を備えたものであり、ここでは、各例のヘッドを該振動試験器の台上に所定のライ角で固定し、上下方向および左右方向の振動を与えて試験を行った。
「耐久性B」とは、温度50℃、湿度90%環境下で240時間放置したのち、「耐久性A」で用いた振動試験器を用いて、「耐久性A」と同様に20Hzで振動を与えた場合の、ヘッド本体3と別部材4との間にゆるみが生ずるまでの振動回数であり、比較例1の回数を100として指数化した値である。
表1中の「「別部材比重−ヘッド本体比重」とは、別部材の比重からヘッド本体の比重を引いた値である。また、「別部材の(単体長さ/固着時長さ)」とは、前述したように図2に示す単体長さLtを同じく図2に示す固着長さLkで除した値である。更に、「別部材の固着時長さ」とは、前述した図2に示す固着長さLkを意味する。また、「奥行き長さ」とは、前述の通り図2(a)に示す奥行き長さDのことである。また、「左右慣性モーメント」の意味も前述の通りである。
なお、特に実施例4においては、ヘッド本体比重及び別部材比重がいずれも比較的大きいにも関わらず左右慣性モーメントの値が実施例1等よりも小さくなっている。これは、実施例1等よりもヘッド体積が小さいからである。
また、上記各例のうち実施例については、ストロークの安定性についても評価した。
即ち次の表2中の「ストロークの安定性」とは、ハンディキャップ10〜20のゴルファー10名にて、グリーン上において、目標との距離を5mとして各クラブにつきそれぞれ10球ずつ打球してもらい、各ゴルファー毎が下記の5点法による評価を行い、10名の平均点を各クラブの結果とした。点数が高いほどストロークが安定しており結果が良好であることを示す。
5点 : ストロークが極めて安定している。
4点 : ストロークが安定している。
3点 : 普通。
2点 : ストロークが安定しない。
1点 : ストロークが極めて不安定。
結果を以下の表2に示す。
Figure 0004448801
以上に示すように、実施例では、耐久性や打球感が比較例よりも良好であるという結果が得られた。耐久性に関しては、実施例では比較例よりも共振が抑制されているため、接着剤を用いた比較例1よりも、接着剤を用いていない実施例1等の方が耐久性が良好であるという結果が得られた。
本発明の一実施形態であるゴルフパターヘッドの斜視図である。 ヘッド本体及び別部材が分離した状態と結合した状態とを対比するための図であり、(a)は本発明の実施形態及び実施例の図、(b)は、比較例の図である。 (a)〜(d)は、別部材における離間延在部の形状の変形例を示す図である。
符号の説明
1 ゴルフパターヘッド
2 フェース面
3 ヘッド本体
4 別部材
8 離間延在部
9 端部装着孔
11 ヘッド本体
12 別部材
13 離間延在部
t 端部

Claims (5)

  1. フェース面を有するヘッド本体と、該ヘッド本体に固着された別部材とを備えたゴルフパターヘッドであって、
    前記別部材は、前記ヘッド本体との固着部分である複数の端部と該端部間に延び前記ヘッド本体から離間した離間延在部とを有するとともに、前記端部同士の相対位置関係を前記別部材単体の場合と異ならせてヘッド本体に固着されることにより、弾性変形した状態で前記ヘット本体に固着されていることを特徴とするゴルフパターヘッド。
  2. 前記ヘッド本体は、前記別部材の前記端部が挿入されるとともに当該端部同士の相対位置関係を別部材単体の場合と異なる位置に規制する複数の端部装着孔を有することを特徴とする請求項1に記載のゴルフパターヘッド。
  3. 前記複数の端部装着孔は前記ヘッド本体のバック側のトウ側及びヒール側に設けられ、
    前記別部材の前記離間延在部は、ヘッド本体のバック側に離間し且つトウ側からヒール側まで曲がりつつ延在していることを特徴とする請求項2に記載のゴルフパターヘッド。
  4. 前記離間延在部は、円、楕円、又は多角形に略沿って曲がりつつ延在していることを特徴とする請求項3に記載のゴルフパターヘッド。
  5. 前記ヘッド本体の比重よりも前記別部材の比重のほうが大きいことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のゴルフパターヘッド。
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