JP4447509B2 - 接続損失低減処理方法、光ファイバ接続方法及び接続損失低減用加熱処理装置 - Google Patents

接続損失低減処理方法、光ファイバ接続方法及び接続損失低減用加熱処理装置 Download PDF

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本発明は、モードフィールド径(以下、MFDと記す。)の異なる光ファイバの接続に関し、加熱処理によりMFDを拡大して接続損失の低減を図る接続損失低減処理方法、光ファイバ接続方法及び接続損失低減用加熱処理装置に関する。
近年、通信量の増大に伴い光ファイバの伝送容量の増加が要求されており、高速通信を行うために通信光ファイバ内の残留分散を低減する分散マネジメント線路が利用されている。分散マネジメント線路では、大容量通信に適した1.55μm帯で通信するため、零分散が1.31μm帯にあり、1.55μm帯で正の分散を持つシングルモード光ファイバ(以下、SMFと記す)の分散を補償するため、1.55μm帯で負の分散をもつ分散補償光ファイバ(以下、DCFと記す。)や、より広帯域で残留分散を低減しキャンセルさせるための分散スロープ補償型分散補償光ファイバ(以下、SC−DCFと記す。)などをSMFと接続している。
ところで、DCFやSC−DCFは、大きな負分散を持たせるためにSMFの屈折率分布とは異なった構造をしており、そのためコア径やMFDに大きな差が生じている。例えば、SMFでは、比屈折率差が0.3〜0.4%程度であり、また1.55μm帯でのMFDは9〜11μm程度である。一方、負の分散を持つSC−DCFは、比屈折率差が2%程度とSMFよりも高く、1.55μm帯でのMFDは5〜6μm程度となっている。
この両者のMFDの違いにより、SMFとSC−DCFを接続する際には、大きな接続損失が生じる。例えば、波長1.55μmでのMFDが10μmのSMFと、MFDが5μmのSC−DCFを融着接続機を使ってそのまま接続すると、1.5dB程度の接続損失が生じる。そのため接続損失の低減が重要となる。
このようなMFDの違いによる接続損失を低減させる方法として、TEC(Thermally Expanded Core)法が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
これは、光ファイバのコアにはGe(ゲルマニウム)、P(リン)、B(ボロン)、F(フッ素)等が添加されており、これらのドーパントを加熱処理により熱拡散させることでMFDを拡大させる技術である。
例えば、SMFとSC−DCFの接続にTEC法を適用させる場合について、以下に例示する。SMFにはコア部にゲルマニウムのみが添加されているのに対し、SC−DCFには低屈折率部を設けるためにフッ素が添加されている部分がある。フッ素はゲルマニウムよりも熱拡散速度が速いため、同時に加熱処理を行うと先に拡散されていく。また、ドーパント濃度がSMFに比べ高いため、拡散速度もSC−DCFの方が速く、MFDも先に拡大していく。そこでSMFとSC−DCFとを融着接続し、その融着接続部をバーナ火炎などで光ファイバが軟化しない程度の温度で加熱処理することでMFDの小さいSC−DCFのみを優先的に拡大させることが可能となり、接続損失が低減できる。
また、加熱処理の際、加熱源をバーナ火炎とする場合、火炎によって加熱部の光ファイバに曲がりが発生し、接続損失が悪化してしまうことがあるが、この光ファイバの曲がりを抑制するために、光ファイバに伸びが生じないような張力を印加して、光ファイバを引張りながら加熱処理を行う手法もある(例えば、特許文献2参照。)
以上のように、異種光ファイバの融着接続部を加熱処理することにより、接続損失を低減できることは従来より知られているが、前記従来技術では、融着接続部をどのように確認して加熱処理装置にセットし、また、どの部分を加熱処理装置により加熱するかについては明確に記載されていない。例えば、特許文献2では、2本の光ファイバの融着接続部を加熱手段の位置に配置すること、加熱手段を作動して融着接続部を加熱し、2本の光ファイバのMFDを合致させることのみ記載されており、どのような手段で融着接続部を加熱処理装置にセットするかについては言及されていない。
特許第2693649号公報 特開2003−66266号公報
前述したように、加熱処理を行い、2本の光ファイバのMFDを一致させることによって、異なるMFDを持つ2本の光ファイバの接続損失を低減させることが可能となる。
ところで、加熱処理によって2本の光ファイバのMFDを一致させるためには、正確に融着接続部を加熱処理する必要がある。融着接続部からずれた部分で加熱処理を行うと、余計なMFDの拡大が生じたり、十分なMFDの拡大がなされない等により、接続損失が十分に低減されないことがある。
また、従来技術において、光ファイバの融着装置と加熱処理装置は別個になっており、そのため融着接続した光ファイバを加熱処理装置にセットする際、光ファイバの融着接続部と加熱位置とを一致させる必要がある。しかし光ファイバの融着接続部を視認することは困難であり、加熱位置に融着接続部を一致させることは難しかった。加えて、光ファイバが軟化しないような温度となるように可燃ガスの流量を調整すると、バーナ火炎は非常に小さな炎となり、わずかでもずれが生じると融着接続部と加熱位置が一致しなくなる。
また、加熱処理に際しては、バーナ火炎によって光ファイバの加熱部が曲がらないように張力を印加しているが、その印加張力は光ファイバに伸びが生じない程度の非常に小さい力である。そのため、図6に示すように、光ファイバ1の一端側におもり2を取り付け、この光ファイバ1の融着接続部をバーナ3の火炎で加熱する際に、光ファイバ1が曲がる部分でたわみが生じ、その結果加熱位置で光ファイバが本来あるべき位置よりも上下方向にずれが生じることがある。加熱処理時の火炎は、上下方向に対して常に一定の温度分布を持ってはおらず、光ファイバに火炎があたる高さによっては光ファイバの加熱温度が変化してしまう。このため、MFDの拡大量に変化が生じてしまい、接続損失の低減にばらつきが発生する原因となる。
本発明は前記事情に鑑みてなされ、MFDの異なる光ファイバの接続において、加熱処理により両方の光ファイバのMFDを一致させて接続損失を低減させる際に、ばらつきを抑え接続損失を低減させることが可能な異種光ファイバの接続方法の提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、異なるMFDを持つ光ファイバ同士を融着接続した光ファイバに張力を付与しつつ該光ファイバを保持することによって、前記融着接続部の上下のずれを抑制しながら、前記融着接続部の位置をカメラで確認する時に、該カメラの本体に対向配置された光源から前記融着接続部に光を照射しながら前記融着接続部の位置を確認し、次いで、該カメラで確認した融着接続部の位置に、該カメラと一定の間隔をもって一体に固定された加熱源を移動させ、光ファイバの一方から光を入射し、他方で透過光のパワーを測定して融着接続部の接続損失をモニタし、かつ前記光ファイバの長手方向における加熱源のずれと、前記融着接続部の上下のずれとを抑制しながら、前記加熱源によって融着接続部を加熱し、双方の光ファイバのMFDを接近又は一致させて接続損失を設定値以下に低減させることを特徴とする接続損失低減処理方法を提供する。
本発明の接続損失低減処理方法において、異なるモードフィールド径を持つ光ファイバの一方がSMFであり、他方がDCF又はSC−DCFであることが好ましい。
また本発明は、異なるMFDを持つ光ファイバ同士を融着接続する工程、融着接続した光ファイバを加熱処理装置にセットして張力を付与しつつ保持することによって、前記融着接続部の上下のずれを抑制しながら、前記融着接続部の位置をカメラで確認する時に、該カメラの本体に対向配置された光源から前記融着接続部に光を照射しながら前記融着接続部の位置を確認する工程、前記工程で確認された融着接続部の位置に、前記カメラと一定の間隔をもって一体に固定された加熱源を移動させ、光ファイバの一方から光を入射し、他方で透過光のパワーを測定して融着接続部の接続損失をモニタし、かつ前記光ファイバの長手方向における加熱源のずれと、前記融着接続部の上下のずれとを抑制しながら、前記加熱源によって融着接続部を加熱し、双方の光ファイバのMFDを接近又は一致させて接続損失を設定値以下に低減させる工程、を含むことを特徴とする光ファイバ接続方法を提供する。
本発明の光ファイバ接続方法において、異なるMFDを持つ光ファイバの一方がSMFであり、他方がDCF又はSC−DCFであることが好ましい。
また本発明は、異なるMFDを持つ光ファイバ同士を融着接続した光ファイバの一方の光ファイバ側を保持する治具と、該光ファイバに張力を付与しつつ他方の光ファイバ側を保持し、前記融着接続部の上下のずれを抑制する張力付与手段と、前記治具と張力付与手段の間に配置された融着接続部の位置を確認するカメラと、該カメラの本体に対向配置され、前記融着接続部に光を照射する光源と、該カメラと一定の間隔をもって一体に固定され、前記一定の間隔だけ移動させることで、該カメラによって確認された融着接続部に移動可能に設けられ、前記光ファイバの長手方向におけるずれが抑制された加熱源とを有することを特徴とする接続損失低減用加熱処理装置を提供する。
本発明の接続損失低減用加熱処理装置において、一方の光ファイバ側に接続された光源と、他方の光ファイバ側に接続されたパワーメータとをさらに有することが好ましい。
本発明の接続損失低減用加熱処理装置において、前記張力付与手段は、光ファイバをガイドローラに沿わせ、ガイドローラの先の光ファイバにおもりを吊り下げる構成であることが好ましい。
前記接続損失低減用加熱処理装置において、ガイドローラの半径が60mm以上であることが好ましい。
本発明によれば、MFDの異なる光ファイバの接続において、加熱処理により両方の光ファイバのMFDを一致させて接続損失を低減させる際に、ばらつきを抑え、接続損失を低減させることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明に係る接続損失低減用加熱処理装置の一実施形態を示す構成図である。本実施形態の接続損失低減用加熱処理装置13は、異なるMFDを持つ光ファイバ10,11同士を融着接続した光ファイバの一方の光ファイバ10側を保持する治具14と、光ファイバ10,11に張力を付与しつつ他方の光ファイバ11側を保持する張力付与手段18と、前記治具14と張力付与手段18の間に配置された融着接続部12の位置を確認するカメラ16と、カメラ16とともに光ファイバ10,11の長手方向に沿って移動可能に設けられた加熱源としてのマイクロトーチ15と、一方の光ファイバ10側に接続された光源19と、他方の光ファイバ11側に接続されたパワーメータ20とを有する構成になっている。
前記カメラ16は、光ファイバ10,11の長手方向に沿って移動可能に設けられている支持アームに固定されたカメラ本体と、該カメラ本体で撮影された画像を移し出すモニタ等の図示していない表示装置とからなる。このカメラ本体の直下には、融着接続部12に光を照射するLEDなどの光源17が設けられている。融着接続した2本の光ファイバ10,11の屈折率分布が異なっている場合、その融着接続部12に下方から光を照射し、光ファイバ10,11の長手方向に沿ってカメラ16で観察することで、融着接続部12の位置を正確に確認することができる。
前記マイクロトーチ15は、前記カメラ16と一定の間隔をもって一体に固定されており、カメラ16によって確認された融着接続部12の位置にマイクロトーチ15をこの一定の間隔だけ移動させることで、融着接続部12にマイクロトーチ15を正確に移動させることができ、融着接続部12に正確に火炎を当てることができる構成になっている。このマイクロトーチ15には、酸素ガスと水素ガスを一定の流量で供給するマスフローコントローラ21が接続されている。またこのマスフローコントローラ21によるガス供給のオン・オフ、ガス供給量等は、制御部22により制御されている。
前記張力付与手段18は、図2に示すように、他方の光ファイバ11を保持する治具24と、光ファイバ11を沿わせ、下向きに垂らすようにガイドするガイドローラ23と、ガイドローラ23の先の光ファイバ11に吊り下げられたおもり2とを有している。おもり2を付与した際に光ファイバ11が曲がる部分にガイドローラ23を設けることで、おもり2の付与による光ファイバ11のたわみが抑制できる。これにより光ファイバ10,11を接続損失低減用加熱処理装置13にセットする際に発生する融着接続部12の上下のずれ(図6参照)を無くすことが可能となり、安定して接続損失を低減処理することができる。
また、この張力付与手段18によって、ほぼ完全に光ファイバ10,11のたわみを抑制し、ばらつきを抑えて安定した接続損失の低減処理を行うためには、このガイドローラ23の半径を60mm以上とすることが望ましい。
次に、本発明の接続損失低減処理方法及び光ファイバ接続方法を説明する。
本発明の光ファイバ接続方法は、本発明の接続損失低減処理方法の処理前に、異なるMFDを持つ光ファイバ同士を融着接続する工程を有する以外は、前記接続損失低減処理方法と同じである。すなわち、既に融着接続されている異種光ファイバの融着接続部に対して接続損失低減処理を行う場合には、本発明の接続損失低減処理方法を用いて処理することができ、また、新たに異種光ファイバ同士の融着接続を行う場合には、本発明の光ファイバ接続方法を用いて処理することができる。その一例として、本発明の光ファイバ接続方法を用いて、新たに異種光ファイバ同士の融着接続を行う場合を説明する。
まず、MFDの異なる2本の光ファイバ10,11の端部を融着接続する。MFDの異なる2本の光ファイバ10,11としては、SMF、DCF、SC−DCF、あるいはそれ以外の光ファイバ、例えばマルチモード光ファイバ、希土類添加光ファイバ、偏波保持光ファイバなどの種々の組み合わせなどが可能である。また、2本の光ファイバ10,11の端部を融着接続する方法は、光ファイバの融着接続において汎用されている融着接続機を用いて実施することができる。
次に、融着接続した光ファイバ10,11を、図1に示す接続損失低減用加熱処理装置13にセットする。融着接続部12が治具14と張力付与手段18の間に位置するように、治具14に一方の光ファイバ10を保持し、張力付与手段18に他方の光ファイバ11を保持する。一方の光ファイバ10には、光源19を接続し、一定の強度の光を光ファイバ10に入射する。また、他方の光ファイバ11末端は、パワーメータ20に接続し、光ファイバ10,11内を伝搬した光のパワーを測定している。
図1に示すセット状態において、光ファイバ10,11には、張力付与手段18によって一定の張力が付与されている。前述した通り、接続損失低減用加熱処理装置13の張力付与手段18は、光ファイバ11をガイドローラ23に沿わせてあり、その先の光ファイバ11におもり2を吊り下げた構成としたので、融着接続部12の上下のずれを無くすことができる。
次に、カメラ16と光源17を駆動させ、光ファイバ10,11の長手方向に沿って下方から光を照射し、カメラ16で上方から光ファイバ10,11を観察し、融着接続部12の位置を正確に特定する。このカメラ16は、マイクロトーチ15と一体化しており、カメラ16とマイクロトーチ15の位置関係は常に固定されている。したがって、カメラ16で融着接続部12の位置確認をした後、予め設定しておいた移動量だけマイクロトーチ15を移動させれば、常に最適条件で融着接続部12の加熱処理が可能となり、長手方向のずれを抑制できる。
融着接続部12を加熱可能な位置にマイクロトーチ15を移動させた後、マイクロトーチ15からの火炎を融着接続部12に当て、光ファイバ10,11が軟化せずにMFDを拡大できる程度の温度で融着接続部12を加熱し、いずれかの光ファイバのMFDを拡大させて双方の光ファイバのMFDを接近又は一致させることにより接続損失を低減させる加熱処理を施す。この加熱処理において、一方の光ファイバ10の端を光源19に接続し、他方をパワーメータ20に接続し、予め接続前に測定したパワーとの差より、接続損失を測定しながら加熱を行う。そして、この接続損失が予め設定した接続損失以下となった時点で加熱を終了させる。
以上の処理によって、MFDが異なる光ファイバ10,11同士を低損失で接続することができる。特に、本方法によれば、加熱処理により両方の光ファイバ10,11のMFDを一致させて接続損失を低減させる際に、ばらつきを抑え、接続損失を低減させることができる。以下の実施例において本発明の効果を実証する。
MFDの大きい光ファイバとしてSMFを用い、MFDの小さい光ファイバとしてSC−DCFを用い、本発明の方法に従いこれらの光ファイバを融着接続し、接続損失低減化処理を施した。図3(a)に前記SMFの屈折率分布を示し、(b)に前記SC−DCFの屈折率分布を示す。図3(a)中の符号30は高屈折率のコア、31はその周囲のクラッドである。図3(b)中の符号32は高屈折率の中心コア、33は第1クラッド、34は第2クラッド、35は第3クラッドである。これらの光ファイバのMFDは、波長1.55μmにおいて、SMFが10.5μm、SC−DCFが5.8μmである。
図4及び図5に融着接続部の加熱処理を行う手順を示す。
まず、加熱処理前の接続損失を測定する。図4(a)に示すようにSMFの一端に光源19を接続し、他端にパワーメータ20を接続し、接続前の透過光のパワーを測定し、これをPw1とした。なお、SMFの一端側には、光源19との接続のための別な融着接続部12Aを設けてある。
次に、融着接続機を用い、SMFとSC−DCFのそれぞれの端部を融着接続した。図4(b)に示すように、SMF側に光源19を接続し、SC−DCF側にパワーメータ20を接続し、融着接続後の透過光のパワーを測定した。これをPw2とすると、加熱処理前の接続損失(Loss1)は、Loss1=Pw1−Pw2となる。実際に、SMFとSC−DCFを融着接続機(フジクラ社製融着接続機FSM30P)を用いて通常の接続条件で融着接続した場合には、0.85dB程度の接続損失が発生する。
次に、融着接続した光ファイバを図1に示す接続損失低減用加熱処理装置13にセットした。SC−DCFの一部を図2に示す張力付与手段18に取り付け、ガイドローラ23に沿わせ、おもり2を取り付けて張力を付与した。
光ファイバのセット後、光ファイバ長手方向に沿ってカメラ16を移動させながら光ファイバを観察し、融着接続部12を確認した。この際、融着接続部12は、SMFとSC−DCFの屈折率分布の違いにより、容易に発見することができた。
融着接続部12をカメラ16で確認後、マイクロトーチ15のガスを点火し、確認した融着接続点12にマイクロトーチ15を移動させ、加熱処理を開始した。この間、図4(c)に示すように、パワーメータ20で常に透過光のパワーを測定しており、接続損失を観測しながら加熱処理を行った。そして接続損失が最小値となった時点で加熱処理を終了させた。加熱処理終了時の透過光のパワーをPw3とすると、加熱処理終了時の接続損失(Loss2)は、Loss2=Pw1−Pw3となる。
以上のように、光ファイバの長手方向、上下方向のずれを抑えて加熱処理装置へセットし、加熱処理を行った。合計10回(N=10)の試行の結果、表1に示すように、接続損失は平均(Ave.)で0.21dB、ばらつき(標準偏差、Std.)は0.031dB、損失最小値(Min.)は0.15dB、損失最大値(Max.)は0.25dBであり、安定した接続損失の低減処理がなされたことが実証された。
比較のために、同じ光ファイバを用い、カメラを用いず、さらに張力付与手段でガイドローラを用いていない従来装置を用い、融着接続部の加熱処理を行った(N=16)。その結果、接続損失は平均(Ave.)で0.43dB、ばらつき(標準偏差、Std.)は0.227dB、損失最小値(Min.)は0.15dB、損失最大値(Max.)は0.71dBであり、接続損失のばらつきが大きかった。
Figure 0004447509
以上のように、本発明による接続損失低減処理方法によってSMFとSC−DCFを融着接続した後に接続損失低減処理を行うことで、10回の試行の結果、平均接続損失を0.21dBとすることができ、低損失な接続が可能となった。またその標準偏差は0.031dBと低く、本発明によれば、異種光ファイバ間の接続において、接続損失のばらつきを抑え、安定して低損失な接続が可能となることが確認された。
本発明の接続損失低減処理装置の一実施形態を示す構成図である。 同じ接続損失低減処理装置の張力付与手段を例示する構成図である。 実施例において用いたSMFとSC−DCFの屈折率分布を示し、(a)はSMFの屈折率分布を示すグラフ、(b)はSC−DCFの屈折率分布を示すグラフである。 実施例における接続損失の測定を説明するための構成図である。 実施例での接続損失低減処理を工程順に説明するフロー図である。 従来装置の張力付与手段を例示する構成図である。
符号の説明
10,11…光ファイバ、12…融着接続部、13…加熱処理装置、14…治具、15…マイクロトーチ(加熱源)、16…カメラ、17…光源、18…張力付与手段、19…光源、20…パワーメータ、21…マスフローコントローラ、22…制御部、23…ガイドローラ、24…治具、30…コア、31…クラッド、32…中心コア、33…第1クラッド、34…第2クラッド、35…第3クラッド。

Claims (8)

  1. 異なるモードフィールド径を持つ光ファイバ同士を融着接続した光ファイバに張力を付与しつつ該光ファイバを保持することによって、前記融着接続部の上下のずれを抑制しながら、前記融着接続部の位置をカメラで確認する時に、該カメラの本体に対向配置された光源から前記融着接続部に光を照射しながら前記融着接続部の位置を確認し、次いで、該カメラで確認した融着接続部の位置に、該カメラと一定の間隔をもって一体に固定された加熱源を移動させ、光ファイバの一方から光を入射し、他方で透過光のパワーを測定して融着接続部の接続損失をモニタし、かつ前記光ファイバの長手方向における加熱源のずれと、前記融着接続部の上下のずれとを抑制しながら、前記加熱源によって融着接続部を加熱し、双方の光ファイバのモードフィールド径を接近又は一致させて接続損失を設定値以下に低減させることを特徴とする接続損失低減処理方法。
  2. 異なるモードフィールド径を持つ光ファイバの一方がシングルモード光ファイバであり、他方が分散補償光ファイバ又は分散スロープ補償型分散補償光ファイバであることを特徴とする請求項1に記載の接続損失低減処理方法。
  3. 異なるモードフィールド径を持つ光ファイバ同士を融着接続する工程、
    融着接続した光ファイバを加熱処理装置にセットして張力を付与しつつ保持することによって、前記融着接続部の上下のずれを抑制しながら、前記融着接続部の位置をカメラで確認する時に、該カメラの本体に対向配置された光源から前記融着接続部に光を照射しながら前記融着接続部の位置を確認する工程、
    前記工程で確認された融着接続部の位置に、前記カメラと一定の間隔をもって一体に固定された加熱源を移動させ、光ファイバの一方から光を入射し、他方で透過光のパワーを測定して融着接続部の接続損失をモニタし、かつ前記光ファイバの長手方向における加熱源のずれと、前記融着接続部の上下のずれとを抑制しながら、前記加熱源によって融着接続部を加熱し、双方の光ファイバのモードフィールド径を接近又は一致させて接続損失を設定値以下に低減させる工程、
    を含むことを特徴とする光ファイバ接続方法。
  4. 異なるモードフィールド径を持つ光ファイバの一方がシングルモード光ファイバであり、他方が分散補償光ファイバ又は分散スロープ補償型分散補償光ファイバであることを特徴とする請求項3に記載の光ファイバ接続方法。
  5. 異なるモードフィールド径を持つ光ファイバ同士を融着接続した光ファイバの一方の光ファイバ側を保持する治具と、該光ファイバに張力を付与しつつ他方の光ファイバ側を保持し、前記融着接続部の上下のずれを抑制する張力付与手段と、前記治具と張力付与手段の間に配置された融着接続部の位置を確認するカメラと、該カメラの本体に対向配置され、前記融着接続部に光を照射する光源と、該カメラと一定の間隔をもって一体に固定され、前記一定の間隔だけ移動させることで、該カメラによって確認された融着接続部に移動可能に設けられ、前記光ファイバの長手方向におけるずれが抑制された加熱源とを有することを特徴とする接続損失低減用加熱処理装置。
  6. 一方の光ファイバ側に接続された光源と、他方の光ファイバ側に接続されたパワーメータとをさらに有することを特徴とする請求項5に記載の接続損失低減用加熱処理装置。
  7. 前記張力付与手段が、光ファイバをガイドローラに沿わせ、ガイドローラの先の光ファイバにおもりを吊り下げる構成であることを特徴とする請求項5又は6に記載の接続損失低減用加熱処理装置。
  8. 前記ガイドローラの半径が60mm以上であることを特徴とする請求項7に記載の接続損失低減用加熱処理装置。
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