JP4447336B2 - アクリロニトリルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、モリブデン含有粉体を添加しながら有機化合物のアンモ酸化反応を行うニトリル類の製造方法に関する。
モリブデン等を含有する酸化物触媒は、有機化合物の酸化反応、アンモ酸化反応、酸化脱水素反応等の反応触媒として知られ、オレフィンの酸化によるアルデヒドやカルボン酸の合成、オレフィンのアンモ酸化によるニトリル類の合成等に利用されている。
アンモ酸化反応は、酸化反応に比べて相対的に高い反応温度で実施されることが一般的である。プロピレンを例に挙げると、その酸化反応は通常300〜400℃で実施されるのに対し、アンモ酸化反応はそれよりも100℃程度高い温度で実施されることが一般的である。そのため、アンモ酸化反応では酸化反応に比して、触媒中のモリブデン成分等が触媒から脱離しやすく、触媒性能が経時的に劣化しやすい傾向にある。
かかる背景下、ニトリル類の製造に用いて好適な触媒として、モリブデン・ビスマス含有触媒(特許文献1)、モリブデン・ビスマス・鉄含有触媒(特許文献2)、モリブデン・ビスマス・鉄・コバルト・ニッケル等含有触媒(特許文献3)、その他成分がさらに多元化された触媒(特許文献4〜6)等が開示されている。また、かかる触媒の製造法が特許文献7〜9等に開示されている。
その他、酸化モリブデンを不活性担体に担持させ、これを触媒と混合し反応させる(特許文献10)、モリブデン・リン・クロム・ビスマス等を含有する再活性化剤を触媒に添加する(特許文献11)、モリブデン富化触媒を用いる(特許文献12〜15)、担体に担持されていないモリブデン含有化合物を添加しながら反応を行う(特許文献16〜18)等の技術が開示されている。
特公昭36−5870号公報 特公昭38−17967号公報 特公昭51−33888号公報 特開昭6−9530号公報 特開平7−289901号公報 特開平4−118051号公報 特公昭37−8568号公報 特公昭57−49253号公報 特公昭54−12913号公報 特公昭58−57422号公報 特開平4−227072号公報 米国特許第5177048号明細書 特開平5−301051号公報 特開昭59−76544号公報 特開平11−33400号公報 独国特許発明第3311521号明細書 国際公開第97/33868号パンフレット 特開昭59−76543号公報
特許文献1〜9に記載の先行技術はいずれも、モリブデン成分等の脱離による経時的な触媒性能の劣化を充分に解消するものではない。
特許文献10〜18に記載の先行技術は、ニトリル類の経時的な反応収率維持に対してある程度の効力を発揮する。しかしながら、添加するモリブデン含有粉体の性状等によっては、一部の粒子が反応系外に飛散したり、触媒層の底部に沈降するなどして、添加したモリブデン成分が添加直後から有効に利用されない場合や、添加直後には有効に利用されてもその効果が持続しない場合がある。そのため、必要以上のモリブデン成分を添加するなどの対応を余儀なくされることがある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、良好な反応収率が安定的にかつ持続的に得られるニトリル類の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は上記課題を解決するべく鋭意検討し、以下の製造方法を発明した。
すなわち、本発明のアクリロニトリルの製造方法は、(1)モリブデン、(2)ビスマス、(3)鉄、(4)ニッケル、コバルト、亜鉛、マグネシウム、マンガン、及び銅よりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を含む触媒を用い、45μm超600μm以下の粒径を有する粒子の割合が85質量%以上であるモリブデン含有粉体を添加しながら、プロピレンのアンモ酸化反応を行うことを特徴とする。
なお、「粒径分布」は篩による測定を基準とする。すなわち、45μm超の粒径を有する粒子は、目開き45μmの篩上に残る粒子(45μmメッシュオン)、600μm以下の粒径を有する粒子は、目開き600μmの篩を通過する粒子(600μmメッシュパス)を意味するものとする。
本発明の製造方法においては、反応時間100時間あたりに添加するモリブデン含有粉体中のモリブデン元素量を、反応系内にある触媒量の0.01〜2質量%とすることが好ましい。
本発明において、触媒としては、下記一般式(I)で表される化合物が好適である。
Mo10BiFe・(SiO・・・(I)
(式中、Aはニッケル、コバルト、亜鉛、マグネシウム、マンガン、及び銅よりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素、Dはランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、及びサマリウムからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素、Eはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、及びセシウムよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素、Gはカルシウム、ストロンチウム、バリウム、カドミウム、チタン、ジルコニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、タングステン、ゲルマニウム、スズ、イットリウム、アルミニウム、ガリウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、銀、ホウ素、リン、アンチモン、及びテルルよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を表す。添字a〜f、x、及びyは原子比を表し、a=0.1〜2.5、b=0.1〜15、c=2〜12、d=0.05〜5、e=0.05〜2、f=0〜10、y=20〜200である。xはMo〜Gが結合して生成する金属酸化物の酸素数を示す。)
本発明において、添加するモリブデン含有粉体としては、三酸化モリブデン及び/又はパラモリブデン酸アンモニウム等が好適である。
本発明のニトリル類の製造方法によれば、添加するモリブデン含有粉体の反応系外への飛散や触媒層底部への沈降等を抑制し、モリブデン成分の有効利用を図ることができるので、少量の添加でも、良好な反応収率が安定的にかつ持続的に得られる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のニトリル類の製造方法は、特定のモリブデン含有粉体を添加しながら、有機化合物のアンモ酸化反応を行うことを特徴とするものである。
原料の有機化合物としては、ニトリル類の原料として公知の化合物を用いることができ、特に限定されないが、オレフィン類、アルコール類、エーテル類、芳香族化合物、ヘテロ芳香族化合物等が挙げられる。具体的にはプロピレン、イソブテン、メタノール、エタノール、ターシャリーブタノール、メチルターシャリーブチルエーテル、トルエン、キシレン、ピコリン、キナルジン等が挙げられる。本発明は特に、プロピレンのアンモ酸化によるアクリロニトリルの製造等に適しており、高収率を長期に渡って維持することができる。
触媒としてはニトリル類の製造に使用される公知のアンモ酸化反応触媒を用いることができ、特に限定されないが、反応収率の観点から、下記一般式(I)で表される化合物等が好適に用いられる。
Mo10BiFe・(SiO・・・(I)
式中、Aはニッケル、コバルト、亜鉛、マグネシウム、マンガン、及び銅よりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素、Dはランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、及びサマリウムからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素、Eはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、及びセシウムよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素、Gはカルシウム、ストロンチウム、バリウム、カドミウム、チタン、ジルコニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、タングステン、ゲルマニウム、スズ、イットリウム、アルミニウム、ガリウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、銀、ホウ素、リン、アンチモン、及びテルルよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を表す。
添字a〜f、x、及びyは原子比を表し、aの下限は0.1、好ましくは0.3であり、上限は2.5、好ましくは2である。bの下限は0.1、好ましくは0.3であり、上限は15、好ましくは12である。cの下限は2、好ましくは4であり、上限は12、好ましくは10である。dの下限は0.05、好ましくは0.07であり、上限は5、好ましくは4である。eの下限は0.05、好ましくは0.07であり、上限は2、好ましくは1.5である。fの下限は0であり、上限は10、好ましくは8である。yの下限は20、好ましくは30であり、上限は200、好ましくは150である。xはMo〜Gが結合して生成する金属酸化物の酸素数を示し、金属組成に応じて自然に決定されるものである。
組成がこの範囲外である触媒に本発明を適用した場合には、高い目的生成物収率を得られなかったり、モリブデン添加による目的生成物収率の回復が不十分となる場合がある。
上記触媒の製造方法は特に限定されないが、例えば、流動層触媒とするためには触媒の構成元素を含む溶液またはスラリーを噴霧乾燥して触媒を得る方法等が具体的に挙げられる。触媒製造に用いて好適な噴霧乾燥装置としては、回転円盤式、ノズル式等、公知のものを用いることができる。噴霧乾燥条件を適宜調整することで、アンモ酸化反応触媒として好ましい粒径の触媒が得られる。
本発明では、反応系内に、モリブデン含有化合物を1種又は2種以上含み、さらに必要に応じて他の成分を含むモリブデン含有粉体を添加しながらアンモ酸化反応を行う。
モリブデン含有化合物の種類は特に制限されないが、二酸化モリブデン、三酸化モリブデン等のモリブデン酸化物;モリブデン酸、パラモリブデン酸アンモニウム、メタモリブデン酸アンモニウム等のモリブデン酸およびそのアンモニウム塩等が挙げられる。中でも、原料の入手容易性や原料コストの点で、三酸化モリブデン及び/又はパラモリブデン酸アンモニウム等が好ましい。
添加するモリブデン含有粉体は、1種又は2種以上のモリブデン含有化合物のみからなるものでも、モリブデン含有化合物がシリカ等の不活性担体に担持されたものであっても良い。また、触媒とは独立して添加する他、未使用又は使用済み触媒にモリブデン成分含有溶液を含浸させるなどして、触媒と一体化させ、モリブデン富化触媒の形態で添加することもできる。
添加するモリブデン含有粉体の粒子形状は特に限定されるものではないが、反応系内での流動性等を考慮すれば、球形あるいはそれに近い形状が好ましい。粒子形状が、短径と長径が大きく異なる針状や柱状等である場合には、流動性が悪化したり、添加したモリブデン含有粒子が破砕され系外に飛散する等の恐れがある。
モリブデン含有粉体は、例えばモリブデン含有化合物を含有する溶液またはスラリーを噴霧乾燥し、必要に応じて100〜600℃で加熱処理したものを用いることができる。この場合、簡易に球状あるいはそれに近いモリブデン含有粒子を得ることができ、好適である。また、溶液あるいはスラリーの濃度、噴霧乾燥条件等を調整することで、得られるモリブデン含有粉体の粒径分布を調整することもできる。
本発明では、添加するモリブデン含有粉体の構成粒子の85質量%以上を、粒径45μm超600μm以下とする。粒径の下限は好ましくは75μm、特に好ましくは105μmであり、上限は好ましくは550μm、特に好ましくは500μmである。より好ましくは構成粒子の90質量%以上を粒径45μm超600μm以下とし、かつ85質量%以上を粒径105μm超500μm以下とする。
添加するモリブデン含有粉体の粒径分布をこのように規定することで、モリブデン含有粒子の反応系外への飛散や触媒層底部への沈降等を抑制し、モリブデン成分の有効利用を図ることができる。その結果、良好な反応収率を安定的にかつ持続的に得ることができる。
なお、添加するモリブデン含有粉体中における粒径45μm以下の粒子量が多くなると、該粒子が添加直後に反応系外へ飛散したり、装置内壁や下流の装置等に付着して、添加した粉体の利用効率が悪くなり、良好な反応収率を安定的にかつ持続的に得ることが困難となる。装置内壁や下流の装置等に付着した粒子は、除熱効率の低下やラインの閉塞等、プラントの安定運転に影響を及ぼす恐れもある。
他方、添加するモリブデン含有粉体中における粒径600μm超の粒子量が多くなると、該粒子が触媒層底部に沈降して触媒との接触効率が低下し、良好な反応収率を安定的にかつ持続的に得ることが困難となる。
上記粒径分布条件を充足しないモリブデン含有粉体を原料とする場合には、あらかじめ粒径分布を調整してから反応系内に添加する必要がある。粒径分布調整法は特に限定されず、篩による分級や流動層を用いた風力分級等の公知の方法を採用することができる。
本発明において、反応時間100時間あたりに添加するモリブデン含有粉体中のモリブデン元素量を、反応系内にある触媒量の0.01〜2質量%とするのが好ましい。さらに好ましくは下限は0.02質量%、上限は1.8質量%である。
添加量が上記下限未満では、モリブデン含有粉体の添加効果が充分に発現しない恐れがある。上記上限を超えて添加しても、モリブデン含有粉体から脱離するモリブデン成分量が相対的に多くなり、モリブデン成分が無駄に消費されるだけであり、非効率的である。加えて、装置内部にモリブデン含有化合物が付着するなどして、プラントの操業に影響を及ぼす恐れもある。
本発明の製造方法における上記以外の反応条件は特に限定されず、通常の条件を採用することができる。アンモ酸化反応は例えば、供給ガスとして、原料の有機化合物/アンモニア/空気混合ガス(モル比例:1/0.1〜3/8〜12)等を用い、反応温度を370〜500℃、反応圧力を常圧〜500kPaとして実施することができる。有機化合物と触媒の見掛けの接触時間は0.1〜20秒程度である。酸素源としては通常空気が用いられるが、空気を水蒸気、窒素、炭酸ガス、飽和炭化水素等で希釈して用いることもできる。また、酸素を富化した空気を用いることもできる。
本発明のニトリル類の製造方法によれば、添加するモリブデン含有粉体の粒径分布を特定したので、上記したように、モリブデン含有粒子の反応系外への飛散や触媒層底部への沈降等を抑制し、モリブデン成分の有効利用を図ることができる。そのため、従来より少ない添加量でも、良好な反応収率が安定的にかつ持続的に得られる。加えて、装置内壁や下流の装置等への粒子の付着を抑制できるので、プラント連続運転を安定的に実施することができる。
以下、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明するが、本発明は下記例によって何ら限定されるものではない。下記例中、「%」は質量%を示す。
(合成例1)触媒A
上記式(I)で表される触媒A(組成式:Mo10Bi0.6Fe1.3Ni5.5Co0.5Mn0.1Ce0.3Nd0.20.2Li0.05Cr0.70.20.050.1Te0.05・(SiO40)を下記手順にて調製した。
はじめに、純水1000gにパラモリブデン酸アンモニウム372.3g、パラタングステン酸アンモニウム5.5g、メタバナジン酸アンモニウム1.2g、及びテルル酸2.4gを溶解した(A液)。
別途、3.3%硝酸270gに硝酸ビスマス61.4g、硝酸ニッケル337.3g、硝酸コバルト30.7g、硝酸マンガン6.1g、硝酸クロム59.1g、硝酸カリウム4.3g、及び硝酸リチウム0.7gを溶解した(B液)。
A液に85%リン酸4.9gとB液を順次添加混合した。続いて純水100gに硝酸セリウム27.5g、及び硝酸ネオジム18.5gを溶解した液(C液)、20%シリカゾル2534.1g、純水270gに硝酸第二鉄110.8g、クエン酸20gを溶解した液(D液)を順次添加混合した。このスラリーに15%アンモニア水を添加してpHを2.0に調整した後、99℃で1.5時間加熱処理した。
得られたスラリーを回転円盤式噴霧乾燥機にて、入口温度を330℃、出口温度を160℃として噴霧乾燥した。得られた乾燥粒子を250℃で2時間、さらに400℃で2時間熱処理し、最後に650℃で3時間流動焼成し、触媒Aを得た。
(合成例2)触媒B
上記式(I)で表される触媒B(組成式:Mo10Bi0.8Fe4.9Ni3.0Co2.0Mg1.0Ce0.4Pr0.10.2Rb0.02Cr0.6Sb4.20.30.2・(SiO40)を下記手順にて調製した。
純水1000gにパラモリブデン酸アンモニウム312.4gを溶解した(E液)。
別途、3.3%硝酸270gに硝酸ビスマス68.7g、硝酸ニッケル154.4g、硝酸コバルト103.0g、硝酸マグネシウム45.4g、硝酸クロム42.5g、硝酸カリウム3.6g、硝酸ルビジウム0.5g、硝酸セリウム30.7g、硝酸プラセオジム7.7gを溶解した(F液)。
E液に85%リン酸6.1g、ホウ酸2.2g、F液、20%シリカゾル2126.3gを順次添加混合した。このスラリーに15%アンモニア水を添加してpHを5.2に調整した後、99℃で1.5時間加熱処理した。
別途、純水270gに硝酸第二鉄78.6g、クエン酸20gを溶解した液(G液)を調製し、加熱処理後のスラリーに添加混合した。
別途、65%硝酸1815gと純水1006gとを混合し、これに電解鉄粉218.0gを少量ずつ添加した。鉄粉が完全に溶解した後、三酸化アンチモン粉末625.7gを添加混合し、攪拌しつつ15%アンモニア水を滴下し、pHを1.8に調整した。このスラリーを攪拌しつつ98℃で3時間加熱した。これを噴霧乾燥機にて入口温度を330℃、出口温度を160℃として噴霧乾燥後、250℃で2時間、400℃で2時間焼成し、さらに窒素気流中850℃で3時間焼成した。焼成後、粉砕し、純水と混合して40%アンチモン酸鉄スラリーを得た。このアンチモン酸鉄スラリー419.9gを、G液を添加した先のスラリーにさらに添加混合した。
最終的に得られたスラリーを触媒Aと同様に噴霧乾燥、熱処理し、触媒Bを得た。
(合成例3)触媒C
上記式(I)で表される触媒C(組成式:Mo10Bi0.4Fe1.6Ni4.3Co1.0Zn0.7Ce0.3La0.10.1Cs0.05Zr0.1Ba0.1・(SiO40)を下記手順にて調製した。
20%シリカゾル2598.7gにパラモリブデン酸アンモニウム381.8gを溶解した(H液)。
別途、61%硝酸120gと純水300gを混合した溶液に、硝酸ビスマス42.0g、硝酸第二鉄139.8g、硝酸ニッケル270.4g、硝酸コバルト62.9g、硝酸亜鉛45.0g、硝酸バリウム5.7g、オキシ硝酸ジルコニウム5.8g、硝酸セリウム28.2g、硝酸ランタン9.4g、硝酸カリウム2.2g、硝酸セシウム2.1gを溶解した(I液)。
H液にI液を添加混合し、得られたスラリーを回転円盤式噴霧乾燥機にて、入口温度を330℃、出口温度を160℃として噴霧乾燥した。得られた乾燥粒子を250℃で2時間、400℃で2時間熱処理し、最後に600℃で3時間流動焼成し、触媒Cを得た。
(実施例1〜7、比較例1〜3)
上記合成例で調製した触媒を用い、反応条件を変えて、プロピレンのアンモ酸化によるアクリロニトリルの合成を行った。
触媒流動部の内径が83mm、高さ1800mmの流動層反応器に触媒を充填し、プロピレン/アンモニア/空気/水蒸気混合ガス(モル比1/1.2/10/0.5)をガス線速度18cm/secで送入した。反応温度は440℃、反応圧力は200kPaとした。約100時間おきに、あらかじめ必要に応じて篩にて粒径を調整しておいたモリブデン含有粉体を添加しながら、反応を行った。
各例における使用触媒、触媒と供給ガスの接触時間、添加したモリブデン含有粉体の種類、同粉体の篩測定による粒径分布および45μm超600μm以下(表では便宜上、45〜600μmと表記)の粒径を有する粒子の割合、並びに同粉体の添加量を表1に示す。モリブデン含有粉体の添加量は、モリブデン含有粉体に含まれるモリブデン元素量の反応系内にある触媒量に対する割合(単位:質量%)で示した。
反応を開始してから50時間後、500時間後、及び1000時間後のアクリロニトリル収率を各々求めた。
触媒と供給ガスの接触時間、及びアクリロニトリル収率は下記式により求めた。
接触時間(sec)=見掛け嵩密度基準の触媒容積(ml)/反応条件に換算した供給ガス流量(ml/sec)
アクリロニトリル収率(%)=(生成したアクリロニトリルのモル数/供給したプロピレンのモル数)×100
(結果)
結果を表2に示す。
表1、2に示すように、45μm超600μm以下の粒径を有する粒子の割合が94質量%以上のモリブデン含有粉体を添加しながら、アンモ酸化反応を行った実施例1〜7ではいずれも、反応を開始してから1000時間経過後も反応初期と同等の高いアクリロニトリル収率が得られ、82.1%以上の高収率が持続的に得られた。また、添加したモリブデン含有粉体が、反応系外に飛散したり、触媒層の底部に沈降するなどの現象も発生せず、安定的に運転を実施することができた。ただし、実施例6では反応終了後の装置内部を観察したところ、反応器出口付近にモリブデン由来物質が付着していた。
本発明者は、添加するモリブデン含有粉体中の45μm超600μm以下の粒径を有する粒子の割合が85質量%以上であれば同様の効果が得られることを確認している。
これに対し、45μm超600μm以下の粒径を有する粒子の割合が68%以下のモリブデン含有粉体を用いた比較例1〜3ではいずれも、経時的にアクリロニトリル収率が低下し、反応を開始してから500〜1000時間経過後には、収率が81%代まで低減した。
Figure 0004447336
Figure 0004447336
本発明のニトリル類の製造方法は、プロピレン、イソブテン、メタノール、エタノール、ターシャリーブタノール、メチルターシャリーブチルエーテル、トルエン、キシレン、ピコリン、キナルジン等の有機化合物のアンモ酸化反応によるニトリル類の製造に好ましく適用できる。

Claims (4)

  1. (1)モリブデン、(2)ビスマス、(3)鉄、(4)ニッケル、コバルト、亜鉛、マグネシウム、マンガン、及び銅よりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を含む触媒を用い、45μm超600μm以下の粒径を有する粒子の割合が85質量%以上であるモリブデン含有粉体を添加しながら、プロピレンのアンモ酸化反応を行うことを特徴とするアクリロニトリルの製造方法。
  2. 反応時間100時間あたりに添加するモリブデン含有粉体中のモリブデン元素量を、反応系内にある触媒量の0.01〜2質量%とすることを特徴とする請求項1に記載のアクリロニトリルの製造方法。
  3. 触媒が、下記一般式(I)で表される化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアクリロニトリルの製造方法。
    Mo10BiFe・(SiO・・・(I)
    (式中、Aはニッケル、コバルト、亜鉛、マグネシウム、マンガン、及び銅よりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素、Dはランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、及びサマリウムからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素、Eはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、及びセシウムよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素、Gはカルシウム、ストロンチウム、バリウム、カドミウム、チタン、ジルコニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、タングステン、ゲルマニウム、スズ、イットリウム、アルミニウム、ガリウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、銀、ホウ素、リン、アンチモン、及びテルルよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を表す。添字a〜f、x、及びyは原子比を表し、a=0.1〜2.5、b=0.1〜15、c=2〜12、d=0.05〜5、e=0.05〜2、f=0〜10、y=20〜200である。xはMo〜Gが結合して生成する金属酸化物の酸素数を示す。)
  4. 添加するモリブデン含有粉体が、三酸化モリブデン及び/又はパラモリブデン酸アンモニウムであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のアクリロニトリルの製造方法。
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