JP2001187771A - アクリロニトリルの製造方法 - Google Patents
アクリロニトリルの製造方法Info
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Abstract
リルの製造において、高い収率と共にそれを長期にわた
り維持する方法を提供する。 【解決手段】プロピレンのアンモ酸化によりアクリロニ
トリルを製造するに際し、モリブデン、ビスマス、鉄、
ニッケル、クロム、カリウム、F成分及びシリカを必須
成分とし、更に、モリブデンのモリブデン酸としての価
数と原子比の積20をビスマス、鉄、ニッケル、クロム、
カリウム、F、G及びY成分元素の価数と原子比の積の
総和で割った数Mo/Meが0.8〜1である流動層触媒を用
い、また、モリブデン含有物を適宜添加しながら反応を
行う。
Description
モ酸化反応によるアクリロニトリルの製造に適する触媒
及び反応方法に関する。
ニトリルの製造に適する触媒として、種々の触媒が開示
されている。特公昭38-17967号公報にはモリブデン、ビ
スマス及び鉄を含む酸化物触媒が、特公昭38-19111号公
報には鉄及びアンチモンを含む酸化物触媒が示されてい
る。その後これらの触媒の改良が精力的に続けられ、例
えば特公昭51-33888号公報、特公昭55-56839号公報、特
公昭58-2232号公報、特公昭61-26419号公報、特開平7-4
7272号公報、特開平10-43595号公報、特開平4-118051号
公報等に、モリブデン、ビスマス、鉄に加えその他成分
の添加による改良、鉄、アンチモンに加えその他成分の
添加による改良が、開示されている。
8号公報、特公昭42-22476号公報、特公昭57-49253号公
報、特許2640356号公報、特許2701065号公報、特許2747
920号公報等が開示されている。
リブデン含有物を加えて反応を行うことによって触媒性
能を維持する方法も提案されており、例えば、特公昭58
-57422号公報には、モリブデン、ビスマス、鉄、コバル
ト等を含有する流動層触媒を使用する際、モリブデン含
有物をシリカに坦持した粒子を加えることによって触媒
性能を回復する方法が、 DE3,311,521号公報、WO97/
33863号公報には、同様の触媒に三酸化モリブデンまた
はそれに変換し得るモリブデン化合物を特定量加える方
法が開示されている。
触媒は、それなりにアクリロニトリル収率の改善には効
果があったが、触媒製造における再現性、あるいは長期
間にわたる安定な反応成績等の点で未だ不十分なもので
あった。これらの解決は工業的に極めて重要であり、さ
らなる改善が求められていた。
図る方法にしても、常に有効という訳には行かない。モ
リブデン成分を添加しても、触媒構造がかなり損傷を受
けている場合には効果が認められないし、モリブデンの
損失があまりなくても、触媒構造の変化が性能低下の主
因である場合には効果がない。適用すべき触媒自体が安
定なものであり、著しい触媒構造上の損傷を受けていな
いものでなければならないことが明らかになった。
る向上と、触媒製造において再現性良く、反応使用にお
いて安定であり、モリブデン添加による性能維持が長期
にわたり可能な触媒が求められていた。本発明はこれら
の課題を解決しようとするものであり、特にプロピレン
のアンモ酸化によるアクリロニトリルの製造方法の改良
を目的として特許第2640356号公報、特願平10-128098号
等の改良を意図するものである。
題を解決するために鋭意検討した結果、モリブデン、ビ
スマス、鉄、ニッケル、クロム、3価金属であるF成分
並びにカリウムを必須成分として含有する触媒におい
て、モリブデンのモリブデン酸としての価数と原子比の
積20を、ビスマス、鉄、ニッケル、クロム、カリウム、
F、G及びY成分元素の価数と原子比の積の総和で割っ
た数Mo/Meが0.8〜1となるような触媒を用いることによ
り、また、モリブデン含有物を適宜添加補給しつつ反応
することにより高い目的生成物収率を得ると共に長期間
にわたりそれを維持できることを見いだした。
収率を与えると共に、触媒構造として安定なものなので
長期の反応使用に耐える。モリブデン含有物が前記の計
算による量論値より大きい場合は、余剰のモリブデン成
分が、触媒として機能すべき金属モリブデン酸塩の界面
に入り込んで機能阻害を起こすことがある。また、モリ
ブデン成分が量論値より小さい時はアクリロニトリル収
率が低下すると共に経時変化も大きくなる。
も反応を続けていると、モリブデン成分の逃散によるア
クリロニトリル収率の低下が観察される。この種のモリ
ブデン含有触媒を用いるアンモ酸化反応の反応温度は40
0℃を越えるものであり、反応時のモリブデン成分逃散
は避けがたいものと考えられる。これに対してはモリブ
デン含有物を添加補給しながら反応することにより、高
位のアクリロニトリル収率を長期間維持することが出来
た。
応時にモリブデン含有物を適宜添加することによって反
応成績の維持、向上あるいは回復が十分に果たされ、し
かもこのモリブデン含有物の反応時添加は繰り返し適用
できるため、本発明の触媒に対しこの反応方法を組み合
わせ適用することによってさらに長期間の反応使用が可
能となった。またモリブデン含有物の添加は、反応の初
期から行っても良い。触媒は、調合組成、調製法等によ
り触媒表面組成、構造の最適化をして反応に供している
が、必ずしも常にそれが実現出来ているとは限らない。
反応初期にモリブデン成分を添加すると目的生成物収率
が高められることがある。これは、モリブデン含有物の
添加も含めて触媒表面組成、構造の最適化を行ったこと
になると考えられる。
十分であり、モリブデン含有物を添加しながら反応して
も必ずしも性能を維持するのは難しく、また長期使用に
よって収率が低下したときにモリブデン含有物を添加し
ても性能の回復が不十分であった。本発明により、高い
アクリロニトリル収率を長期にわたり維持出来る方法が
提供された。
酸化によりアクリロニトリルを製造するに際し、下記の
実験式で表される組成の流動層触媒を用いるアクリロニ
トリルの製造方法、並びにその製造にあたってモリブデ
ン含有物を適宜添加しながら反応することを特徴とする
アクリロニトリルの製造方法に関する。 Mo10 Bia Feb Sbc Nid Cre Ff Gg Hh Kk Mm Xx Yy Oi
(SiO2)j (式中、Mo、Bi、Fe、Sb、Ni、Cr及びKは、それぞれモリ
ブデン、ビスマス、鉄、アンチモン、ニッケル、クロム
及びカリウムを示し、Fはイットリウム、ランタン、セ
リウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、アルミ
ニウム及びガリウムからなる群から選ばれた少なくとも
一種の元素、好ましくはランタン及びセリウムであり、
Gはマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリ
ウム、マンガン、コバルト、銅、亜鉛及びカドミウムか
らなる群から選ばれた少なくとも一種の元素、好ましく
はマグネシウム、カルシウム、マンガン、コバルト、亜
鉛であり、Hはチタン、ジルコニウム、バナジウム、ニ
オブ、タンタル、タングステン、ゲルマニウム、錫及び
鉛からなる群から選ばれた少なくとも一種の元素、好ま
しくはジルコニウム、バナジウム、ニオブ、タングステ
ン、ゲルマニウムであり、Mはルテニウム、ロジウム、
パラジウム、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金
及び銀から選ばれた少なくとも一種の元素、Xは燐、硼
素及びテルルからなる群から選ばれた少なくとも一種の
元素、Yはリチウム、ナトリウム、ルビジウム、セシウ
ム及びタリウムからなる群から選ばれた少なくとも一種
の元素、Oは酸素、Siは珪素を、そして添字a、b、c、
d、e、f、g、h、k、x、y、i及びjは原子比を示し、Mo=1
0の時、a=0.2〜1.5、好ましくは0.3〜1.2、b=0.7〜15、
好ましくは0.8〜13、c=0〜20、好ましくは0〜15、d=3〜
8、好ましくは4〜7、e=0.1〜2.5、好ましくは0.2〜2、f
=0.1〜1.5、好ましくは0.2〜1、g=0〜5、好ましくは0〜
3、h=0〜3、好ましくは0〜2、k=0.05〜1.5、好ましく
は0.1〜1.0、m=0〜1、好ましくは0〜0.5、x=0〜3、好ま
しくは0〜2、y=0〜1、好ましくは0〜0.5、i=上記各成分
が結合して生成する金属酸化物の酸素の数、j=20〜200
である。更に、モリブデンのモリブデン酸としての価数
と原子比の積20を、ビスマス、鉄、ニッケル、クロム、
カリウム、F、G及びY成分元素の価数と原子比の積の
総和で割った数Mo/Meが0.8〜1である。)
に詳細に説明する。モリブデン、ビスマス、鉄、ニッケ
ル、クロム、F成分、カリウム及びシリカは必須成分で
あり、それぞれ前記組成範囲になければ本発明の目的を
達成することは出来ない。本発明の方法によれば、モリ
ブデンに対しビスマスが比較的少ない組成領域で良好な
触媒性能を発揮することが出来る。また一般に鉄成分が
少ないと、反応初期のアクリロニトリル選択性は高くな
るものの経時安定性が悪化する傾向にあるが、本発明の
触媒組成、反応方法によれば、良好な触媒性能を長期に
安定的に維持することが出来る。ニッケルは触媒構造の
安定化のために寄与する。 カリウムは触媒の酸性度の
調整に寄与しており、アクリロニトリル選択率向上に、
また副生成物の生成抑制などに働く。そしてクロムとF
成分好ましくはランタン及び/またはセリウムを共存さ
せる。これらの効果は、相乗的なものでクロムだけ、あ
るいはF成分例えばランタン及び/またはセリウムだけ
を加えても特段の効果は見られない。両者を共存させる
ことによって目的生成物収率が向上する。クロム添加に
よりアンモニア燃焼性が抑制され、副生成物の生成が減
少した。これらの添加量範囲は重要であり、前記の範囲
からはずれると効果は著しく低減される。
ン、G、H、M、X及びY成分を加えることが出来る。これ
らは、それぞれに触媒構造の安定化、酸化還元特性の改
善、酸・塩基性の調整等を目的に必要により添加され
る。G成分としては、マグネシウム、カルシウム、マン
ガン、コバルト、亜鉛等が、H成分としては、ジルコニ
ウム、バナジウム、ニオブ、タングステン、ゲルマニウ
ム等が好ましい。X成分はアクリロニトリル選択性向上
等を目的に必要により少量添加する。Y成分としては、
ルビジウム、セシウム等が好ましい。
従って触媒は流動層反応に適する物性を有している必要
がある。そのためには坦体成分として、シリカを用い
る。
塩を生成しうる金属元素、即ちビスマス、鉄、ニッケ
ル、クロム、カリウム、F、G及びY成分元素成分原料
並びにモリブデン成分原料とを混合し、調製する際、ニ
ッケル及びG成分は2価、ビスマス、鉄、クロム及びF成
分は3価、カリウム及びY成分の価数を1とし、モリブデ
ンのモリブデン酸としての価数と原子比の積20をビスマ
ス、鉄、ニッケル、クロム、カリウム、F、G及びY成
分元素の価数と原子比の積の総和で割った数Mo/Me比を
0.8〜1とすることである。これは特にビスマスが少な
い組成領域において、好ましい触媒構造を構築するため
に極めて重要なことである。この系統の触媒は、多相か
ら成っており、しかもそれぞれが有機的な関係を持たね
ばならない。しかし、Mo/Me比が0.8より小さい場合に
は、モリブデン酸の対イオンとなるべき金属元素がモリ
ブデン酸塩を形成することなく酸化物等になってしま
い、触媒反応において目的生成物の選択性を損なうこと
になり易い。また1より大きい組成領域では、この多相
間の良好な関係を構築することは困難なことがわかっ
た。これが、従来の組成領域での触媒の触媒製造におけ
る再現性悪化原因の一つでもあったと考えられる。この
値が1より大きいと遊離のモリブデンが酸化物としてこ
れらの相間に入り込み、触媒機能の阻害要因となるもの
と考えられる。
術等に開示されている方法を選択し適用すればよい。特
に特許640356号公報、特許2747920号公報に準じた方法
によるのが良い。
ブデン、パラモリブデン酸アンモニウム等が、ビスマス
成分の原料としては、酸化ビスマス、硝酸ビスマス、炭
酸ビスマス、蓚酸ビスマス等が、鉄成分原料としては、
硝酸鉄、蓚酸鉄等が、ニッケル成分原料としては、硝酸
ニッケル、水酸化ニッケル、酸化ニッケル等が、クロム
成分原料としては、硝酸クロム、酸化クロム、無水クロ
ム酸等が、F成分原料としては、それぞれの硝酸塩、酸
化物、水酸化物等が、カリウム成分原料としては、硝酸
カリウム、水酸化カリウム等が用いられる。アンチモン
成分原料としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモ
ン、後述のアンチモン酸鉄等が、G成分原料としては、
それぞれの酸化物、水酸化物、硝酸塩等が用いられる。
H成分原料としては、それぞれの酸化物、酸素酸または
その塩等が、X成分原料としては、硼素の場合は硼酸、
無水硼酸など、燐の場合はオルト燐酸等が、またテルル
の場合は金属テルル、二酸化テルル、三酸化テルル、テ
ルル酸等が、またY成分原料としては、それぞれの硝酸
塩、水酸化物等が用いられる。シリカ原料としては、シ
リカゾル、ヒュームド・シリカ等が用いられるが、シリ
カゾルを用いるのが便利である。
することによって流動層触媒を調製する。触媒原料を混
合し、必要によりスラリーのpHを調整し、加熱処理等を
加えて触媒スラリーを調製するが、特に好ましい調製法
としては、特許2640356号公報記載の方法に準じた方法
を、またpHを比較的高く調整する工程を含む製造法をと
るときは特許2747920号公報記載の方法に準じてスラリ
ーのゲル化抑制のためキレート剤例えばエチレンジアミ
ン四酢酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸等を共
存させる方法を挙げることが出来る。これらキレート剤
は、調整pHが比較的低い、例えば1ないし3とする時にも
少量加えると効果を示すことがある。クロム成分が存在
すると、調整pHが高い製造法をとるときには、スラリー
粘度の低下をもたらし、触媒製造時の操作性改善につな
がることもわかった。特にpHを3〜8に調整することによ
り、目的生成物収率が高められたり、アンモニア燃焼性
が低減されることがある。
する。噴霧乾燥装置としては、回転円盤式、ノズル式等
一般的なものでよい。条件を調節し、流動層触媒として
好ましい粒径の触媒が得られるように行う。乾燥後、20
0〜500℃で焼成したのち、さらに500〜700℃で0.1〜20
時間焼成する。焼成雰囲気は、酸素含有ガスが好まし
い。空気中で行うのが便利であるが、酸素と窒素、炭酸
ガス、水蒸気等とを混合して用いることも出来る。焼成
には箱型炉、トンネル炉、回転炉、流動炉等が用いられ
る。この様にして製造される流動層触媒の粒径は、5〜2
00μmとするのが良い。
クリロニトリルの製造に用いる際に、前述のようにモリ
ブデン含有物を反応中に添加することによって目的生成
物の収率を維持する方法は知られている。しかし、安定
な触媒構造を持った触媒に適用するのでなければ、その
効果は十分に期待できない。本発明の触媒はこの種の反
応が行われる400℃を越える温度で長期間反応使用して
も構造的に安定化しているので、モリブデン含有物を添
加することによって初期と同等ないしはそれ以上の反応
成績を維持しつつ反応を続けることが出来る。このよう
な構造的に安定な触媒といえども、反応条件下で少しず
つモリブデン成分が触媒から揮発し、おそらく金属モリ
ブデン酸塩構造が損傷を受けると思われ、これが決定的
になる以前にモリブデン含有物を添加することが必要で
ある。
は、金属モリブデン、三酸化モリブデン、モリブデン
酸、ジモリブデン酸アンモニウム、パラモリブデン酸ア
ンモニウム、オクタモリブデン酸アンモニウム、ドデカ
モリブデン酸アンモニウム、燐モリブデン酸、あるいは
これらモリブデン含有物を不活性物質または触媒に坦持
して用いても良い。ガス状、液体状としても使用出来る
が、これら固体のモリブデン含有物を粉状として用いる
のが実際的である。特にモリブデン含有物を触媒に富化
して用いる方法は有効である。この方法は添加したモリ
ブデンの利用効率が良く、系内の酸化モリブデン析出な
どによるトラブル発生が抑制されるなど好ましい使用形
態である。モリブデン富化触媒の製法は、特開平11-334
00号公報に記載の方法などを適用することが出来る。
断続的に時々反応器に加える。添加時期並びに添加量は
反応成績の推移により適宜決めればよいが、一時に添加
する量は、充填触媒に対して、0.05〜2重量%の範囲と
するのが良い。一時に多量に加えても、いたずらに反応
系外へ逃散し、無駄に消費されてしまう上、反応器内へ
沈着堆積したりして運転上問題を生じたりするので注意
が必要である。
レン/アンモニア/酸素が1/0.9〜1.3/1.6〜2.5(モル
比)の組成範囲の供給ガスを用い、反応温度370〜500
℃、反応圧力常圧〜500kPaで行う。見掛け接触時間は0.
1〜20秒である。酸素源としては、空気を用いるのが便
利であるが、これを水蒸気、窒素、炭酸ガス、飽和炭化
水素等で希釈して用いても良いし、酸素を富化して用い
るのも良い。
的に説明する。
行って触媒の活性評価をした。触媒流動部の内径が25m
m、高さ400mmの流動層反応器に触媒を充填し、プロピレ
ン / アンモニア / 空気 / 水蒸気 = 1 / 1.2 / 9.5
(モル比)の組成の混合ガスをガス線速度4.5cm/secで
送入した。反応圧力は200kPaとした。なお、反応時にモ
リブデン成分を適宜添加した。モリブデン成分について
は、いくつかのモリブデン化合物並びにモリブデン成分
を富化した触媒を用いて、充填触媒に対して、モリブデ
ンとして0.1〜0.2重量%を100ないし500時間の間隔で加
えた。
容積 (ml) / 反応条件に換算した供給ガス流量 (ml/se
c) アクリロニトリル収率(%) = 生成したアクリロニトリル
のモル数 / 供給したプロピレンのモル数×100
B0.2 O52.55 (SiO2)35である触媒を以下の様にして調製
した。純水3000gにパラモリブデン酸アンモニウム346.5
gを溶解し、ついで85%燐酸3.3g及び無水硼酸1.4gをそれ
ぞれ加える。この液へ3.3%硝酸270gに硝酸ビスマス38.1
g、硝酸カリウム4.0g、硝酸ニッケル342.5g、硝酸クロ
ム62.8g、硝酸セリウム34.1g、クエン酸25.0gを溶解し
た液を混合した。純水270gに硝酸鉄103.1gとクエン酸2
5.0gを溶解した液を調製し、これに加えた。ついで20%
シリカゾル2064.0gを加えた。このスラリーを撹拌しつ
つ15%アンモニア水を加え、pHを2に調整した。これを98
℃で1.5時間加熱処理した。
式噴霧乾燥機で、入口温度330℃、出口温度160℃として
噴霧乾燥した。この乾燥粒子を250℃ 2時間、400℃ 2時
間熱処理し、最終的に660℃ 3時間流動焼成した。
P0.2 O52.87 (SiO2)35である触媒を実施例1と同様の方
法により調製し、表1の条件で焼成した。但し、Co原料
は硝酸塩を使用した。
0.6 La0.2 Ge0.2 B0.2 O5 3.9 (SiO2)35である触媒を実
施例1と同様の方法により調製し、表1の条件で焼成し
た。但し、La, Zn, Ge 原料は硝酸塩を使用した。
0.2 O51.62 (SiO2)35である触媒を実施例1と同様の方法
により調製し、表1の条件で焼成した。但し、Pr, Mg
原料は硝酸塩を使用した。
0.75 Pd0.01 Rb0.1 P0.1B0.1O53.76 (SiO2)40である触
媒を以下の様にして調製した。純水3000gにパラモリブ
デン酸アンモニウム321.1gを溶解し、ついで85%燐酸1.5
3g及び無水硼酸0.6gを加える。この液と3.3%硝酸270gに
硝酸ビスマス44.1g、硝酸カリウム1.8g、硝酸ニッケル3
04.1g、硝酸マンガン26.1g、硝酸クロム58.2g、硝酸セ
リウム59.2g、硝酸パラジウム0.4g、硝酸ルビジウム2.7
g、クエン酸25gを溶解した液とを混合した。ついで20%
シリカゾル2185.5gを加えて、撹拌しつつ15%アンモニア
水を滴下しpHを7.7に調整した。これを98℃ 1.5時間加
熱処理した。純水270gに硝酸鉄95.5gとクエン酸25gを溶
解した液を調製した。
式噴霧乾燥機で、入口温度330℃、出口温度160℃として
噴霧乾燥した。この乾燥粒子を250℃2時間、400℃2時間
加熱処理し、最終的に670℃ 3時間流動焼成した。
0.5 P0.2 O54.15 (SiO2)60である触媒を以下の様にして
調製した。純水3000gにパラタングステン酸アンモニウ
ム19.2gを溶解し、ついでパラモリブデン酸アンモニウ
ム260gを混合溶解し、さらに85%燐酸3.4gを加えた。こ
の液へ3.3%硝酸270gに硝酸ビスマス57.2g、硝酸カリウ
ム3.0g、硝酸ニッケル235.6g、硝酸クロム47.1g、硝酸
セリウム25.6g、クエン酸25gを溶解した液を混合した。
ついで20%シリカゾル2655.1gを混合した。このスラリー
を撹拌しつつ15%アンモニア水を滴下し、pH5に調整し
た。これを環流下98℃1.5時間加熱処理した。純水270g
に硝酸鉄77.4gとクエン酸25gを溶解して調製した液をこ
れに加えた。
式噴霧乾燥機で、入口温度330℃、出口温度160℃の条件
下に噴霧乾燥した。この乾燥粒子を250℃2時間、400℃2
時間熱処理し、最終的に670℃ 3時間流動焼成した。
0.1 Nb0.1 O52.6 (SiO2)35である触媒を実施例6と同様
の方法により調製し、表1の条件で焼成した。但し、A
l, Mg,原料は硝酸塩を使用し、Nb原料は蓚酸水素ニオ
ブを使用した。
Ru0.05 Cs0.05 P0.3 O4 8.67 (SiO2)35である触媒を実施
例6と同様の方法により調製し、表1の条件で焼成し
た。但し、Co, Ru, Cs, 原料は硝酸塩を、Sb原料はSb2O
3を使用した。
0.2 Zr0.2 P0.1 O60.15(SiO2)35である触媒を実施例6と
同様の方法により調製し、表1の条件で焼成した。但
し、Nd, Zr, 原料は硝酸塩を、Sb原料はSb2O4を使用し
た。
0.5 Sm0.2 V0.1 Te0.25 O 68.6 (SiO2)35である触媒を実
施例6と同様の方法により調製し、表1の条件で焼成し
た。但し、Sm 原料は硝酸塩を、V原料はメタバナジン酸
アンモニウムを、Sb原料はSb2O4を使用した。
0.2 O51.5 (SiO2)35である触媒を実施例1と同様の方法
により調製し、表1の条件で焼成した。
50.25 (SiO2)35である触媒を実施例1と同様の方法によ
り調製し、表1の条件で焼成した。
La0.2 Ge0.2 B0.2 O54. 8 (SiO2)35である触媒を実施例6
と同様の方法により調製し、表1の条件で焼成した。
0.2 Ge0.2 B0.2 O55.4 5 (SiO2)35である触媒を実施例6
と同様の方法により調製し、表1の条件で焼成した。
たモリブデン富化触媒は、それぞれの触媒をベースにパ
ラモリブデン酸アンモニウム水溶液を含浸後、乾燥、焼
成して調製したものである。
前記の反応条件下、プロピレンのアンモ酸化反応をおこ
なった。結果を下表に示した。
いアクリロニトリル収率を与えると共に、触媒構造が安
定なものであるため、反応の経時安定性が向上し、モリ
ブデン成分を補給添加する事により長期にわたり触媒性
能維持が可能である。
Claims (3)
- 【請求項1】 プロピレンのアンモ酸化によりアクリロ
ニトリルを製造するに際し、下記の実験式で表される組
成の流動層触媒を用いるアクリロニトリルの製造方法。 Mo10 Bia Feb Sbc Nid Cre Ff Gg Hh Kk Mm Xx Yy Oi
(SiO2)j (式中、Mo、Bi、Fe、Sb、Ni、Cr及びKは、それぞれモリ
ブデン、ビスマス、鉄、アンチモン、ニッケル、クロム
及びカリウムを示し、Fはイットリウム、ランタン、セ
リウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、アルミ
ニウム及びガリウムからなる群から選ばれた少なくとも
一種の元素、Gはマグネシウム、カルシウム、ストロン
チウム、バリウム、マンガン、コバルト、銅、亜鉛及び
カドミウムからなる群から選ばれた少なくとも一種の元
素、Hはチタン、ジルコニウム、バナジウム、ニオブ、
タンタル、タングステン、ゲルマニウム、錫及び鉛から
なる群から選ばれた少なくとも一種の元素、Mはルテニ
ウム、ロジウム、パラジウム、レニウム、オスミウム、
イリジウム、白金及び銀からなる群から選ばれた少なく
とも一種の元素、Xは燐、硼素及びテルルからなる群か
ら選ばれた少なくとも一種の元素、Yはリチウム、ナト
リウム、ルビジウム、セシウム及びタリウムからなる群
から選ばれた少なくとも一種の元素、Oは酸素、Siは珪
素を、そして添字a、b、c、d、e、f、g、h、k、m、x、
y、i及びjは原子比を示し、Mo=10の時、a=0.2〜1.5、b=
0.7〜15、c=0〜20、d=3〜8、e=0.1〜2.5、f=0.1〜1.5、
g=0〜5、h=0〜3、k=0.05〜1.5、m=0〜1、x=0〜3、y=0
〜1、i=上記各成分が結合して生成する金属酸化物の酸
素の数、j=20〜200である。更に、モリブデンのモリブ
デン酸としての価数と原子比の積20を、ビスマス、鉄、
ニッケル、クロム、カリウム、F、G及びY成分元素の
価数と原子比の積の総和で割った数Mo/Meが0.8〜1であ
る。) - 【請求項2】 モリブデン含有物を添加しながら反応を
行うことを特徴とする請求項1に記載のアクリロニトリ
ルの製造方法。 - 【請求項3】 添加するモリブデン含有物が、モリブデ
ン富化触媒であることを特徴とする請求項2に記載のア
クリロニトリルの製造方法。
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