JP4447094B2 - 感光性樹脂凸版シートの版貼装置 - Google Patents

感光性樹脂凸版シートの版貼装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、輪転機等の版シリンダー表面に、感光性樹脂凸版シートを粘着するための感光性樹脂凸版装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、輪転機等に用いる版シリンダーに、印刷すべき絵柄などに応じて凸部(画線部)が形成された矩形状の印刷領域を有する感光性樹脂凸版シートを貼着する際には、下記のような方法が採用されている。
すなわち、図15に示したように、予め両面テープがその表面に貼着された版シリンダー700を、版シリンダー固定装置800の版シリンダー受け部材802の段部804に、版シリンダー700のV溝706が形成された一端側702を装着するとともに、版シリンダー700の他端704を版シリンダー固定装置800の他方の版シリンダー固定部材810の段部812に装着する。この際、版シリンダー受け部材802の段部804に形成された係合用突起806を、このV溝706に係合することにより、版シリンダー700の基準線708を、この係合用突起806の位置と合致させる。
【0003】
この状態で、両手で感光性樹脂凸版シート900を把持して、感光性樹脂凸版シート900の印刷領域902外に、貼付方向の前端辺904の左右の隅角部近傍に形成され位置決め用トンボ908と、これと一直線上に位置する前端辺912からなる基準線912を、版シリンダー700の基準線708と目視で一致させて、版シリンダー700を回転させて版シリンダー700に感光性樹脂凸版シート900の印刷領域902が形成されていない裏面を貼着している。
【0004】
また、特公平7−1391号公報には、案内部材に保持した感光性樹脂凸版シートに、載置台の切欠き溝に保持した版シリンダーを手で載置台上に設けられたレール上を前方(感光性樹脂凸版シート)に転がして感光性樹脂凸版シートに当接して貼着し、その後元の切欠き溝の位置まで、版シリンダーを転がした後、切欠き溝の上方に配置した弾性ローラで上方より押圧して密着させる方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの方法のように、両手で感光性樹脂凸版シート900を把持して、感光性樹脂凸版シート900の基準線912と、版シリンダー700の基準線708とを目視で一致させて、版シリンダー700に感光性樹脂凸版シート900を貼着する場合には、作業者の熟練度などによっては、感光性樹脂凸版シート900の貼付の精度が相違することになる。また、同一の作業者であっても、貼着作業毎に貼付の精度が相違することがあり、貼付位置が一定でないおそれがある。
【0006】
従って、例えば、図15の一点鎖線で示したように、感光性樹脂凸版シート900の基準線912とシリンダー700の基準線708とが一致せずに斜めに貼着されてしまうことがある。この場合、版シリンダー毎に印刷領域の印刷すべき絵柄などに応じて形成された凸部(画線部)の位置が微妙にずれてしまい、多色刷りなどのように複数の版シリンダーを用いて印刷を行う場合には、二重、三重に印刷されて色ずれが発生することがあり、印刷物が使用不可能になるなどの問題があった。
【0007】
また、これを修正するためには、再度、感光性樹脂凸版シートを版シリンダーから剥離して、貼着し直す必要があり、その手間とコストが嵩む原因となっている。
また、特公平7−1391号公報に開示された方法おいては、2個の版保持部材を感光性樹脂凸版シートのトンボ位置に合わせる等の調整作業、および感光性樹脂凸版シートをシリンダー等により展張軸を作動させる必要があり、また、感光性樹脂凸版シートをトンボV溝のみで支持するため感光性樹脂凸版シートの落下のおそれもあり、さらにはその機構も複雑である。
【0008】
本発明は、このような実情を考慮して、手で感光性樹脂凸版シートを把持して版シリンダー表面に貼着することなく、所定位置に正確に感光性樹脂凸版シートを版シリンダーに貼着することが可能な感光性樹脂凸版シートの版貼装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述した従来技術の課題および目的を達成するために発明なされたものであって、本発明の感光性樹脂凸版シートの版貼装置は、感光性樹脂凸版シートを、該感光性樹脂凸版シートの裏面が上方に位置するようにプレート上面に位置決め配置する基準プレートがフレーム上に固定されるとともに、
前記基準プレート上方に、版シリンダーを脱着自在に且つ回転可能に保持するとともに、前記基準プレートに対して上下方向および平行に前後方向移動可能に構成された版貼りユニットを備え、
前記版貼りユニットが、前記基準プレート上方に、前記版シリンダーをその基準線が前記感光性樹脂凸版シートに形成された位置決め用基準線の位置に合致するように回転不能に保持し、
前記版シリンダーを下降させて、該版シリンダーの基準線と前記感光性樹脂凸版シートの位置決め用基準線とを当接させ、
前記版シリンダーを更に回転可能に保持して、前記版貼りユニットを前記基準プレートに平行に移動させて、前記版シリンダーを前記感光性樹脂凸版シート裏面上に押圧転動させることにより、前記版シリンダー表面に前記感光性樹脂凸版シートを所定位置に貼着するように構成した感光性樹脂凸版シートの版貼装置であって、
前記基準プレートには、前記感光性樹脂凸版シートに形成された感光性樹脂凸版シート係合用トンボを係止するための係止部材が形成されていることを特徴とする。
【0010】
のように構成することによって、感光性樹脂凸版シートの感光性樹脂凸版シート係合用トンボを基準プレートの係止部材に係止することができるので、感光性樹脂凸版シートを基準プレートに正確に所定位置に固定することが可能となり、版シリンダー表面に感光性樹脂凸版シート裏面を所定位置に正確に貼着することが可能である。
【0011】
また、本発明では、前記感光性樹脂凸版シートには、その印刷領域外の少なくとも貼付方向前後端辺の左右隅角部近傍に、平行に離間した一対の感光性樹脂凸版シート係合用トンボがそれぞれ形成され、前記基準プレートに形成された前記係止部材に嵌合することにより、前記感光性樹脂凸版シートを前記基準プレート上面に位置決め配置するように構成したことを特徴とする。
【0012】
また、本発明では、前記基準プレートには、前記感光性樹脂凸版シートの一端を脱着自在に係止する版端部押さえ部材が設けられていることを特徴とする。
さらに、本発明では、前記版貼りユニットには、該版貼りユニットを前記基準プレートに平行に移動させて、前記版シリンダーを前記感光性樹脂凸版シート裏面上に押圧転動させる際に、前記版貼りユニットの平行移動にともなって前記感光性樹脂凸版シートを前記基準プレート面に案内する版案内部材が設けられていることを特徴とする。
【0013】
このように構成することによって、感光性樹脂凸版シートの一端を版端部押さえ部材を用いて係止することにより、感光性樹脂凸版シートを基準プレート上に固定できる。
そして、版貼りユニットを基準プレートに平行に移動させる際に、版案内部材によって、版貼ユニットの平行移動にともなって感光性樹脂凸版シートを基準プレート側に案内するので、感光性樹脂凸版シートがカール(反り返り)している場合にも、このカールの反りが強制されて、感光性樹脂凸版シートが基準プレート上面に配置されることになる。
【0014】
この状態で、このカールの反りが強制された感光性樹脂凸版シートの上面、すなわち、感光性樹脂凸版シートの裏面上を版シリンダーが押圧転動することになり、版シリンダー表面に感光性樹脂凸版シート裏面を、皺などが発生することなく、所定位置に正確に貼着することが可能である。
さらに、本発明では、前記基準プレートのプレート面に、緩衝材が設けられていることを特徴とする。
【0015】
これにより、感光性樹脂凸版シートが、基準プレートのプレート面に押圧された際に、緩衝材によって感光性樹脂凸版シートの印刷版面が金属等のプレート面に接触しないように保護され、傷がつかないようになっており、これによって正確な印刷ができるようになっている
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の感光性樹脂凸版シートの版貼装置の実施の形態について、添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の感光性樹脂凸版シート(以下、単に「凸版シート」と言う)の版貼装置の実施例の上部ハンドルを省略した状態の平面図、図2は、図1の版貼装置のII−II方向矢視断面図、図3は、図1の版貼装置のIII−III方向矢視断面図である。
【0022】
各図において、10は本発明の感光性樹脂凸版シートの版貼装置(以下、単に「版貼装置」と言う)を示している。
図1〜図3に示すように、本発明の版貼装置10は、基本的には、フレーム100上に固定され前方方向(X−X1参照)た基準プレート200と、基準プレート200に対してフレーム100上を前後方向及び上下方向に移動自在な版貼昇降ユニット部300と、版貼昇降ユニット部300に上下動可能に装着された版貼ユニット部400とから構成されている。
【0023】
フレーム100は、図1に示すように、矩形状のフレーム枠の上面に、基準プレート200がボルトなどの図示しない締結部材で固定されている。
また、フレーム100の左右側部には、ガイド棒受け114が延設されるとともに、これらのガイド棒受け114に前後方向に延びるガイド棒部材118が設けられている。
【0024】
また、フレーム100の左右側部にはそれぞれ、フレーム100に沿って平行に、後端側から前方側の略2/3の長さ位置まで延び、上面に複数の溝刃が形成されたラック126が固定されている。
一方、基準プレート200には、図1及び図4に示すように、水平な基準プレート面204を備えている。また、この基準プレート面204の後端側には、横方向に延びる突設部206が形成されているとともに、この突設部206から一定間隔離間して、基準プレート面204に横方向に延びるとともに上方に突設する係止部材208が備えられている。
【0025】
この基準プレート200は、図4に示したように、凸版シート500を、所定位置に正確にセットするためのものである。
すなわち、本発明に用いる凸版シート500には、印刷すべき絵柄などに応じて凸部(画線部)が形成される矩形状の印刷領域502を有しており、この印刷領域502外の貼付方向Aの前端辺の左右の隅角部近傍に、平行に離間した一対の凸版シート係合用トンボ506がそれぞれその表面510に形成されている。
【0026】
この凸版シート係合用トンボ506の位置は、前端辺側の凸版シート係合用トンボ506の後端辺506aが、印刷領域502の位置決め用基準線504と合致するように形成されている。また、凸版シート係合用トンボ506の位置は、凸版シート係合用トンボ506の間の離間距離sが、基準プレート200の係止部材208の幅とほぼ一致するように形成されている。
【0027】
そして、凸版シート係合用トンボ506の幅wが、基準プレート200の突設部206と係止部材208との間の係合溝部210の幅とほぼ一致するようになっている。
また、印刷領域502外の貼付方向の前端辺および後端辺の中央位置を結ぶ位置に、十字形状の中央指示トンボ532、532がその表面510に形成されている。
【0028】
なお、図4中、位置決め用トンボ522、522は、凸版シート500の印刷領域502外の貼付方向Aの後端辺の左右の隅角部近傍に、凸版シート係合用トンボ506と同様に形成した、平行に離間した一対の位置決め用トンボであり、凸版シート500を前端辺と後端辺とをそれぞれ、貼付方向Aに対して何れの向きにも使用できるようにするためのものである。なお、これらの位置決め用トンボ522、522は省略することも勿論可能である。
【0029】
さらに、凸版シート500の印刷領域502の左右辺の外側には、その中央位置に、印刷ずれを認識するための印刷ずれ認識用十字トンボ530、530が形成されている。
また、これらの凸版シート係合用トンボ506の長さlとしては、後述するように、基準プレート200の係止部材208が、凸版シート係合用トンボ506の間に嵌合して、位置ずれを起こすことなく、凸版シート500を位置決めできるようにするために、例えば、1〜15mm、好ましくは、5〜10mmとするのが望ましい。また、同様に、凸版シート係合用トンボ506の間の離間距離sは、例えば、1〜5mm、凸版シート係合用トンボ506の幅wは、0.07〜1mm、好ましくは、0.1〜0.2mm、突設高さとしては、印刷領域502の凸部(画線部)の高さとほぼ同じ高さであり、略0.4〜0.8mmの範囲とするのが望ましい。
【0030】
なお、凸版シート500としては、例えば、ポリアミド系、ポリウレタン系樹脂、支持体としてポリエステルなどの合成樹脂シートが使用可能であり、特に限定されるものではない。
このように構成される凸版シート500を、基準プレート200の所定位置に正確にセットする方法は、以下のようにして行う。
【0031】
先ず、凸版シート500の前端辺540と前端辺側の凸版シート係合用トンボ506との間、および凸版シート500の後端辺552と位置決め用トンボ522との間に予め横方向に両面粘着テープ550を貼着する。
そして、図4(A)に示すように、中央指示基準線Bの線上に凸版シート500の中央指示トンボ532の十字中央部が略合致するようにセットし、両面粘着テープ550、550を予め貼付した凸版シート500の前端部と後端部を押圧固定する。
【0032】
なお、凸版シート500がカールしていない場合には、凸版シート500の前端辺540と凸版シート係合用トンボ506との間にのみ横方向に、両面粘着テープ550を用いてもよいし、または、必要でない場合は、両面粘着テープ550の使用をせずに固定してもよく、特に限定されるものではない。
この状態で、凸版シート500の裏面534が上方向、すなわち、凸版シート500の表面510が、基準プレート200の基準プレート面204に向かい合うようにして、図4(B)に示したように、基準プレート200の係止部材208を、凸版シート係合用トンボ506、506の間に嵌合させるとともに、両面粘着テープ550、550を介して、凸版シート500を基準プレート200の基準プレート面204に貼着する。
【0033】
これにより、凸版シート500の位置決め用基準線504(図4参照)は、基準プレート200の係止部材208が凸版シート係合用トンボ506、506と合致することにより、正確に位置決めされ、縦方向のずれが防止できるとともに、横方向のずれも防止できるようになっている。
一方、版貼昇降ユニット部300は、図2、図3に示したように、ユニット下部フレーム302と、ユニット下部フレーム302から立設された左右の版シリンダーユニット受台304とを備えている。また、ユニット下部フレーム302の左右端からは、下方に垂下するように略L字形状の版シリンダーユニット移動架台310が設けられている。
【0034】
また、図2に示したように、ユニット下部フレーム302の中央部分には、ベアリングを介して、ユニット上部フレーム308(図2参照)に形成された開口部に装着されたフランジの間に挿通され、回転可能なユニット上下用ネジ棒320が設けられている。そして、ユニット上部フレーム308の上部で、このユニット上下用ネジ棒320上端に版シリンダ上下用ハンドル322が固着されている。そして、このユニット上下用ネジ棒320の外周に形成された螺子溝に螺合して、版シリンダ上下用ハンドル322を回転することにより、ユニット上下用ネジ棒320に対して上下に移動するナット324が装着されている。
【0035】
また、版シリンダーユニット受台304の内側には、ユニット上部フレーム308とユニット下部フレーム302との間に、ユニット案内軸326が設けられているとともに、これらのユニット案内軸326に対して上下にそれぞれ摺動することにより移動動可能なスライドブロック330が装着されている。
そして、これらのナット324、スライドブロック330の前面に後述する版貼ユニット部400を固定することによって、版シリンダ上下用ハンドル322を回転することにより、図3の一点鎖線で示すように、版貼ユニット部400が上下方向(Y−Y1方向)に移動できるように構成されている。
【0036】
一方、図2に示すように、版シリンダーユニット移動架台310、310間には、回転可能に装着されたスライドハンドル軸348を備えており、その両端にスライドハンドル350が装着されている。
また、スライドハンドル軸348には、フレーム100の左右外側に設けられたラック126の溝刃と噛合するピニオンギア354が装着されている。
【0037】
さらに、図1、図2、図3および図8に示すように、版シリンダーユニット移動架台310の内側にはそれぞれ、スライドブロック358が設けられており、これらがそれぞれフレーム100に前後方向に延びるガイド棒部材118に沿って前後方向に摺動できるように装着されている。
これにより、スライドハンドル350を回転することにより、スライドハンドル軸348が回転して、ピニオンギア354がラック126の溝刃と噛合しながら回転することによって、図3の一点鎖線で示したように、ガイド棒部材118に沿って前後方向(X−X1方向)に、版貼昇降ユニット部300が移動できるように構成されている。
【0038】
また、図8および図9に示したように、版シリンダーユニット移動架台310には、スライドブロック358をガイド棒部材118に固定して、版貼昇降ユニット部300を後端位置に正確に固定するための版貼ユニット固定装置362が備えられている。
すなわち、この版貼ユニット固定装置362は、版シリンダーユニット移動架台310に形成された固定用孔364に嵌着されたホルダー366を備え、ホルダー366内には、突設係止片380がホルダー366の開口部370から突出自在に装着されている。そして、突設係止片380の外端部372には、摘み部材374が固着され、この摘み部材374を操作することにより突設係止片380がホルダー366の開口部370からガイド棒部材118に形成された係合孔382に突設するようになっている。
【0039】
従って、版貼昇降ユニット部300を後端位置(X)に正確に固定する場合には、予めガイド棒部材118の固定位置(X)に形成された係合孔382に、突設係止片380が突設係合し、版貼昇降ユニット部300をガイド棒部材118に沿って前後方向(X1−X方向)に移動させる場合には、摘み部材374を引っ張ればその係合状態が解除されて移動することができるようになっている。なお、図示しないが、版シリンダーユニット移動架台310の左右側部の両側にこの版貼ユニット固定装置362と同様な固定装置を設けておけば、版貼昇降ユニット部300をより正確に位置固定できるので好ましい。
【0040】
また、版貼ユニット部400は、図1および図5に示すように、ユニットベースプレート402と、ユニットベースプレート402の左右端から前方方向に立設した側板404、406を備えている。
そして、ナット324、スライドブロック330の前面に、ユニットベースプレート402を固定するようになっている。
【0041】
また、図5に示すように、側板404の内側には、ベアリングが設けられたフランジ416が図示しないボルトなどの締結部材で固着されているとともに、フランジ416を介して回転可能なように、フランジ416の内側に軸が挿通された略円盤形状の版シリンダー受け部材426が設けられており、版シリンダー600が回転可能になるようになっている。
【0042】
さらに、図5に示すように、この版シリンダー受け部材426は、その内側部分の略半分の厚さ部分の径が小さくなって段付部428を形成しており、この段付部428に、版シリンダー600のV係合溝606が形成された版シリンダー一端側602を装着できるようになっている。また、図6に示したように、版シリンダー受け部材426の外側部分の一部が、後述するように、版シリンダー600の位置合わせをするために、ストッパ係止面430を形成するようにその円周の一部が切欠かれている。
【0043】
なお、図5に示すように、版シリンダー受け部材426の段付部428には、係合用突起432が形成されており、これに版シリンダー600のV係合溝606が係合することにより版シリンダー600の基準線608をこの係合用突起432の位置と合致させることができるようになっている。
一方、側板406には、ベアリングが設けられたフランジ436が、ベアリングを介して回転可能で且つ軸方向に移動可能なように、版シリンダー固定軸440が挿通されている。そして、版シリンダー固定軸440の外端部には、グリップ442が装着されているとともに、グリップ442とフランジ436との間に、圧縮バネ444が介装されており、常に版シリンダー固定軸440を外側に開く側に付勢している。
【0044】
また、版シリンダー固定軸440の内端部には、略円盤形状の版シリンダー受け部材448が設けられており、この版シリンダー受け部材448は、その内側部分の略半分の厚さ部分の径が小さくなって段付部450を形成しており、この段付部450に、版シリンダー600のV係合溝606が形成されていないシリンダーの他端側604を装着できるようになっている。
【0045】
さらに、版シリンダー固定軸440には、一部その径が小さくなった第1の係合溝452と一定間隔離間した第2の係合溝454が形成されており、これにストッパー部材456が係合した際に、版シリンダー固定軸440を軸方向に移動不能に固定するようになっている。
すなわち、図7に示すように、ストッパー部材456はその基端部が、左側の側板406にストッパー支持ピン458を介して回動自在に装着されており、矢印で示したように操作することによって、版シリンダー固定軸440に形成された第1の係合溝452または第2の係合溝454にストッパー部材456が係合して版シリンダー固定軸440を軸方向に移動不能に固定したり、係合を解除して移動可能にすることができるようになっている。なお、これらの係合溝は、版シリンダー600の寸法に応じて、版貼ユニット部400に装着できるようにするためである。
【0046】
また、図5、図6に示すように、左右の側板404、406の間には、回転可能なように版シリンダー固定用ネジ棒468が挿通されており、右側の側板404の外側に版シリンダー固定用ハンドル470が装着されている。版シリンダー固定用ネジ棒468には、その外周に右側ネジ溝472と左側ネジ溝474が螺設されているとともに、これらのネジ溝にそれぞれ右ネジナット476と、左ネジナット478が螺合している。版シリンダー固定用ハンドル470を回せば、版シリンダー固定用ネジ棒468の回転により、右ネジナット476と左ネジナット478とは相互に近接または離反する方向に移動できるようになっている。
【0047】
また、左右の側板404、406の間に、版シリンダー固定用ネジ棒468の下方に、スライド軸488(図6参照)が架設されており、このスライド軸488に、右ネジナット476と左ネジナット478に形成された案内孔490が挿通され、両ネジナットがこのスライド軸488に沿って摺動できるように構成されている。
【0048】
さらに、右ネジナット476と左ネジナット478にはぞれぞれ、前方側に突設する版シリンダー受けアーム494と版シリンダー固定アーム496が設けられている。これらの版シリンダー受けアーム494と版シリンダー固定アーム496は、版シリンダー固定用ハンドル470を回して、右ネジナット476と左ネジナット478とを相互に近接するように移動させた際に、版シリンダー受けアーム494の内側面が、図6に示したように、版シリンダー受け部材426のストッパ係止面430に当接することによって、版シリンダー受け部材426が回転しないように、すなわち、これに装着された版シリンダー600が回転しないように構成されている。また、この状態では、版シリンダー受け部材426の位置を、版シリンダー600の係合用突起432に係合したV係合溝606の位置、すなわち版シリンダー600の基準線608の位置が、真下位置にくるように位置固定できるようになっている。
【0049】
また、この際には、図1に示すように、右側の側板404の上面には、矢形状の板材からなる指示部材498が固定されており、その先端部により、版シリンダー600の基準線608の位置が、真下位置にきたかどうかを、例えば、版シリンダー受け部材426に刻設された指示印(図示せず)または版シリンダー600自体に設けた指示印(図示せず)などで確認できるようになっている。
【0050】
このように構成される本発明の版貼装置10を用いて、凸版シート500を版シリンダー600の表面に貼着する方法について以下に説明する。
先ず、図3の実線で示すように、スライドハンドル350を回すことによって、スライドハンドル軸348が回転して、ピニオンギア354がラック126の溝刃と噛合しながら回転することによって、版貼昇降ユニット部300をガイド棒部材118に沿ってその後端位置(図3、X−X1参照)まで移動させる。
【0051】
この際、版貼ユニット固定装置362(図8、図9参照)によって、ガイド棒部材118の固定位置に形成された係合孔382に、突設係止片380を係合させることにより、版貼昇降ユニット部300が後端位置に正確に固定される。
この状態で、版シリンダ上下用ハンドル322を回転することにより、ユニット上下用ネジ棒320に対してナット324を上端に移動させるとともに、これらに接続された版貼ユニット部400を、図3の実線で示した上端位置(Y−Y1参照)に移動させる。
【0052】
そして、予め凸版シート500の前端辺540と凸版シート係合用トンボ506との間に横方向に、両面粘着テープ550を貼着するとともに、後端辺552の位置決め用トンボ522との間に横方向に、両面粘着テープ550が貼着され、この状態で、凸版シート500の裏面534が上方向、すなわち、凸版シート500の表面510が、基準プレート200の基準プレート面204に向かい合うようにして、図4(B)に示すように、基準プレート200の係止部材208を、凸版シート係合用トンボ506の間に嵌合させるとともに、両面粘着テープ550、550を介して、基準プレート200の基準プレート面204に凸版シート500が貼着され、さらに、凸版シート500の中央指示トンボ532が、基準プレート200の基準プレート面204に予め描かれた中央指示基準線Bと略一致するようにすることにより、凸版シート500の位置決め用基準線504が正確に位置決めされる。
【0053】
続いて、図5に示すように、版貼ユニット部400に、版シリンダー600を装着して位置固定する。
すなわち、先ず、版シリンダー固定用ハンドル470を回して、左右ネジナット476、478とを相互に離反するように移動させて、版シリンダー受けアーム494の内側面と版シリンダー受け部材426のストッパ係止面430との当接を解除して、版シリンダー受け部材426を回転できるようにする。
【0054】
そして、版シリンダー600の表面に予め両面粘着テープ610が、少なくとも貼着すべき凸版シート500の部分に相当する部分に貼着された版シリンダー600を、この版シリンダー600のV係合溝606が形成された版シリンダー一端側602を、版シリンダー受け部材426の段付部428に嵌込むとともに、係合用突起432を版シリンダー600のV係合溝606に係合することにより、版シリンダー600の基準線608をこの係合用突起432の位置と合致させて装着する。
【0055】
また、版シリンダー600の版シリンダー他端側604も同様に段付部450をグリップ442を内側に押すことによって、圧縮バネ444に抗して、版シリンダー固定軸440を内側に移動させて、版シリンダー受け部材448の段付部450に版シリンダー600の版シリンダー他端側604を嵌込む。この状態で、ストッパー部材456を、図7に示すように、矢示方向に操作することによって、版シリンダー固定軸440に形成された第1の係合溝452または第2の係合溝454にストッパー部材456が係合して版シリンダー固定軸440を軸方向に移動不能に固定する。
【0056】
そして、この状態で、版シリンダー固定用ハンドル470(図5参照)を回して、左右ネジナット476、478を相互に近接するように移動させ、版シリンダー受けアーム494の内側面が、図6に示したように、版シリンダー受け部材426のストッパ係止面430に当接させ、版シリンダー受け部材426が回転しないようにする。すなわち、これに装着された版シリンダー600が回転しないようにする。
【0057】
また、この状態では、版シリンダー受け部材426の位置を、版シリンダー600の係合用突起432に係合したV係合溝606位置、すなわち版シリンダー600の基準線608の位置が、真下位置にくるように位置固定される。
また、この状態では、版シリンダー600の係合用突起432に係合したV係合溝606の位置、すなわち版シリンダー600の基準線608の位置と、凸版シート500(図4参照)の位置決め用基準線504との位置が正確に上方に位置するようになっている。
【0058】
この状態で、版シリンダ上下用ハンドル322を回転することにより、ユニット上下用ネジ棒320に対してナット324を下方に移動させるとともに、これらに接続された版貼ユニット部400を、図3の一点鎖線で示した下端位置(Y−Y1参照)に位置させて、版シリンダー600の係合用突起432に係合したV係合溝606の位置、すなわち版シリンダー600の基準線608を凸版シート500の位置決め用基準線504に当接させる。
【0059】
そして、版シリンダー固定用ハンドル470を回して、左右ネジナット476、478とを相互に離反するように移動させて、版シリンダー受けアーム494の内接面と版シリンダー受け部材426のストッパ係止面430との当接、ならびに版シリンダー固定アーム496の内接面496aと版シリンダー受け部材448との当接を解除して、版シリンダー受け部材426を回転できるようにする。
【0060】
次に、図9に示すように、摘み部材374を引っ張り、突設係止片380とガイド棒部材118の係合孔382の係合状態を解除して、版貼昇降ユニット部300をガイド棒部材118に沿って前後方向(X−X1方向)に移動可能な状態とする。
この状態で、スライドハンドル350(図2参照)を回すことによって、スライドハンドル軸348を回転させ、ピニオンギア354がラック126の溝刃と噛合しながら回転することによって、図3に示すように、版貼昇降ユニット部300をガイド棒部材118に沿って前方方向(X−X1参照)に移動させる。すなわち、版シリンダー600を凸版シート裏面534上を押圧転動させることにより、版シリンダー600表面に凸版シート500を所定位置に正確に貼着することができる。
【0061】
なお、この際、版シリンダー600の表面に貼着した両面テープ610の粘着力が、両面テープ550の粘着面の接着強度よりも大きく設定されており、これによって、凸版シート500が基準プレート200から剥離して、版シリンダー600の表面に転着するようになっている。
そして、凸版シート500を版シリンダー600の表面円周へ貼着が完了した後、版シリンダ上下用ハンドル322を回転することにより、版貼ユニット部400を再び上端位置(Y1−Y参照)まで上昇させる。
【0062】
この状態で、ストッパー部材456(図7参照)を操作することによって、ストッパー部材456と版シリンダー固定軸440に形成された第1の係合溝452との係合を解除することによって、圧縮バネ444の作用によって版シリンダー固定軸440が第2の係合溝454まで移動し、版シリンダー600を版貼ユニット部400から取り外すことができる。
【0063】
そして、各ハンドルを操作することによって、再び上記のような初期位置に復帰させて、別の版貼シリンダー600に凸版シート500を貼着する作業を繰り返しできるようになっている。
図10〜図14は、本発明の感光性樹脂凸版シートの版貼装置の第2の実施例を説明する図である。
【0064】
この実施例では、前述した第1の実施例と同じ構成部材には、同じ参照番号を付して、その詳細な説明は省略する。
この実施例では、図10に示したように、版貼昇降ユニット部300には、第1の実施例の版シリンダ上下用ハンドル322の代わりに、版シリンダ上下用レバー321を用いている。
【0065】
すなわち、図10〜図12に示したように、版貼昇降ユニット部300の左右の版シリンダーユニット受台304の間には、回転可能に回転軸323が軸支されており、この回転軸323の一方の版シリンダーユニット受台304側に突出する一端323aに、版シリンダ上下用レバー321が取付けられている。そして、回転軸323の中央部分には、ピニオンギア325が固着されており、このピニオンギア325が、版貼ユニット部400のユニットベースプレート402(図12)に上下方向に取り付けられたラック401と噛合するように構成されている。
【0066】
このように構成することによって、図12に示したように、版シリンダ上下用レバー321を、実線と一点鎖線で示したように上下に操作することによって、版貼ユニット部400が上下方向(Y−Y1方向)に移動できるように構成されている。
また、この実施例では、基準プレート200が上記の第1の実施例とは、前後方向が逆になるように配置されている。すなわち、図10、図12および図13に示したように、係止部材208側が、前方方向(図12のXからX1方向)、すなわち作業者側になるように、フレーム100上に固定されている。
【0067】
基準プレート200の前端側には、版端部押さえ部材201が設けられている。この版端部押さえ部材201は、基準プレート200の前端部200aに形成したスライド孔203内を前後にスライド可能なスライド軸205と、このスライド軸205に固着された断面略L字形状で基準プレート200の幅方向全体に延びる版端部押さえ板207と、スライド軸205の一端に固定した操作用ノブ209とから構成されている。
【0068】
このように構成することにより、操作用ノブ209を手前に引くことにより、図13に示したように、版端部押さえ板207を基準プレート200の前端部200aから離反する方向に移動できるとともに、逆に、操作用ノブ209を押すことにより、版端部押さえ板207を基準プレート200の係止部材208方向に接近するようになっている。なお、図示しないが、スライド軸205には、操作用ノブ209を手前に引いた際に、スライド軸205が、スライド孔203から抜け落ちないようにするためにストッパが設けられている。
【0069】
なお、この版端部押さえ板207の先端部207aは、図14に示したように、先端部分にアール207bが形成されているとともに、上方に少し傾斜して形成されている。
これにより、図14に示したように、係止部材208を、凸版シート係合用トンボ506、506の間に嵌合させて、凸版シート500をシート状の緩衝材202の表面である基準プレート面204に配置し、操作用ノブ209を押すことにより、版端部押さえ板207を係止部材208方向に移動した際に、基準プレート面204の前端側に設けた突設部206との間で、凸版シート500の前端縁部541を捲れることなく移動不能に押さえつけることができるようになっている。
【0070】
なお、上記例では、スライド軸205をスライド孔203内を前後にスライド可能にしたが、螺子結合でスライド軸205を前後に移動させる機構などの周知の機構を採用することができる。
さらに、この実施例では、図12、図13に示したように、版シリンダ移動架台310に、版案内部材311が設けられている。この版案内部材311は、図示しないが、基準プレート200の幅全体にわたって延びた板形状であり、その前後端部311a、311bは、図13に示したように、先端部分にアール311c、311dが形成されているとともに、この部分が上方に少し傾斜して形成されている。
【0071】
なお、この場合、版案内部材311と基準プレート200の基準プレート面204との離間距離は、凸版シート500を基準プレート面204に装着した際に、当接する距離が、凸版シートのカール(反り返り)を強制するためには望ましいが、特にカールを強制できる離間距離であればよく、適宜設定することができる。
【0072】
これにより、図13に示したように、版貼りユニット部400を、すなわち版シリンダ移動架台310を、基準プレート200に平行に移動させる際に、版案内部材311によって、版貼ユニット部400の平行移動にともなって凸版シート500を基準プレート200側に案内するので、凸版シート500がカールしている場合であっても、このカールが強制されて、凸版シート500が基準プレート面204に案内されるようになっている。
【0073】
また、基準プレート面204には、図13、図14に示したように、緩衝材202が添着されている。このシート状の緩衝材202は、版シリンダー600を凸版シート裏面534上を押圧転動させた際に、凸版シート500の表面510に形成した印刷版面、すなわち印刷領域が基準プレート面204に接触して傷つくのを保護するためのものである。この緩衝材202は、接着剤などにより固定面215に貼着してもよいが、緩衝材202をマグネットシート材として磁力により固定面215に固定するようにすることも可能である。なお、この緩衝材202は、例えば、ゴム、合成樹脂その他、紙、布その他の緩衝作用を有する部材であれば何れも使用できる。
【0074】
このように構成される本発明の第2の実施例の版貼装置10を用いて、凸版シート500を版シリンダー600の表面に貼着する方法について以下に説明する。
予め、第1の実施例と同様にして、版貼ユニット部400に、版シリンダー600を装着して位置固定しておく。
【0075】
そして、図11の実線で示すように、スライドハンドル350を回すことによって、スライドハンドル軸348が回転して、ピニオンギア354がラック126と噛合しながら回転することによって、版貼昇降ユニット部300をガイド棒部材118に沿ってその後端位置(図12のX1→X位置)まで移動させる。
この際、図12の実線で示すように、版シリンダ上下用レバー321を、上方向に操作し、ピニオンギア325と噛合するラック401の作用によって、版貼ユニット部400を上端位置(Y1→Y位置)に移動しておく。
【0076】
また、図13、図14に示したように、操作用ノブ209を手前に引くことにより、スライド軸205がスライド孔203内を前方向にスライドして、このスライド軸205に固着された版端部押さえ板207を、基準プレート200の前端部200aから離反する方向に移動させておく。
次に、凸版シート500の裏面534が上方向、すなわち、凸版シート500の表面510が、基準プレート面204に向かい合うようにして、図13(B)に示すように、基準プレート200の係止部材208を、凸版シート係合用トンボ506の間に嵌合させて、基準プレート面204に凸版シート500を配置する。この際、凸版シート500の中央指示トンボ532が、基準プレート面204に予め描かれた中央指示基準線Bと略一致するようにすることにより、凸版シート500の位置決め用基準線504が正確に位置決めされる。
【0077】
この状態で、図13、図14に示したように、操作用ノブ209を押すことにより、スライド軸205がスライド孔203内を後ろ方向にスライドして、このスライド軸205に固着された版端部押さえ板207を基準プレート200の係止部材208方向に接近する方向に移動し、基準プレート200の前端側に設けた突設部206との間で、凸版シート500の前端縁部541を押さえつける。
【0078】
そして、スライドハンドル350(図12、図13)を回すことによって、スライドハンドル軸348を回転させ、ピニオンギア354(図11)がラック126と噛合しながら回転することによって、図12に示すように、版貼昇降ユニット部300をガイド棒部材118に沿って前方方向(X→X1位置)に移動させる。
【0079】
この際、版貼ユニット固定装置362(図8、図9参照)によって、ガイド棒部材118の固定位置に形成された係合孔382に、突設係止片380を係合させることにより、版貼昇降ユニット部300が前端位置(図12のX1位置)に正確に固定される。
この状態では、版シリンダー受け部材426(図5)の位置を、版シリンダー600の係合用突起432に係合したV係合溝606位置、すなわち版シリンダー600の基準線608の位置が、真下位置にくるように位置固定される。
【0080】
また、この状態では、版シリンダー600の係合用突起432に係合したV係合溝606の位置、すなわち版シリンダー600の基準線608の位置と、凸版シート500の位置決め用基準線504(図13)との位置が正確に上方に位置するようになっている。
この状態で、版シリンダ上下用レバー321を下げ版シリンダー600を、図12の実線で示した下端位置(Y→Y1位置)に移動させて、版シリンダー600の係合用突起432に係合したV係合溝606の位置、すなわち版シリンダー600の基準線608を凸版シート500の位置決め用基準線504に当接させる。
【0081】
そして、第1の実施例と同様に、版シリンダー固定用ハンドル470を回して、版シリンダー受け部材426を回転できるようにする。
次に、図9に示すように、摘み部材374を引っ張り、突設係止片380とガイド棒部材118の係合孔382の係合状態を解除して、版貼昇降ユニット部300をガイド棒部材118に沿って後方向(X1→Xの方向)に移動可能な状態とする。
【0082】
また、操作用ノブ209を手前(基準プレート200と離反する方向)に引くことにより、図13に示したように、スライド軸205がスライド孔203内をスライドして、このスライド軸205に固着された版端部押さえ板207を基準プレート200の前端部200aから離反する方向に移動させて、版端部押さえ板207と突設部206との間での凸版シート500の前端縁部541の押さえつけ状態を解除する。
【0083】
この状態で、スライドハンドル350を回すことによって、スライドハンドル軸348(図2)を回転させ、ピニオンギア354がラック126と噛合しながら回転することによって、図12に示すように、版貼昇降ユニット部300をガイド棒部材118に沿って後方方向(X1→Xの方向)に移動させる。すなわち、版シリンダー600を凸版シート裏面534上を押圧転動させることにより、版シリンダー600の表面に凸版シート500を所定位置に正確に貼着することができる。
【0084】
この際、図12〜図14に示したように、版案内部材311によって、版貼ユニット部400の平行移動にともなって凸版シート500を基準プレート200側に案内するので、凸版シート500がカールしている場合にあっても、このカールの反りが図14の点線で示すように強制されて、凸版シート500が緩衝材202の基準シート面204に配置されることになる。このようにカールの反りが強制された凸版シート500上面、すなわち、凸版シート裏面534上を版シリンダー600が押圧転動することになり、版シリンダー600表面に凸版シート500を、皺及び印刷版面に傷などが発生することなく、所定位置に正確に貼着することが可能となる。
【0085】
この第2実施例では、第1の実施例のように、凸版シート500に予め両面粘着テープ550を貼着する必要がないので作業効率が向上する。
また、この第2実施例の版貼装置10では、版貼装置10に対して、作業者が、版シリンダ上下用レバー321、操作用ノブ209などに操作側からアクセスすることができるので、その操作性が格段に向上する。
【0086】
本発明は、以上説明した実施例に何ら限定されるものではなく、例えば、本実施例では、版シリンダ上下用ハンドル322、スライドハンドル350および版シリンダー固定用ハンドル470などを手動で操作することにより、各ユニットを移動するようにしたが、空気圧シリンダー機構、モータ駆動機構等を用いて移動させるなど種々の変更が可能である。
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、基準プレートのプレート上面に凸版シートを正確に位置決め配置できる。そして、基準プレート上方に、版シリンダ表面に凸版シート係合用トンボの位置に合致するように正確に配置でき、この状態で版シリンダーを下降させて、版シリンダーの基準線と凸版シートの位置決め用基準線とを当接させることができる。その後、版シリンダーを基準プレートに平行に移動させて、凸版シート裏面上を押圧転動させることによって、版シリンダー表面円周に凸版シートを所定位置に正確に貼着することができる。
【0088】
また、本発明によれば、凸版シートの一端を版端部押さえ部材を用いて係止することにより基準プレート上に固定できる。従って、基準プレート上方に、版シリンダ表面に凸版シート係合用トンボの位置に合致するように正確に配置でき、この状態で版シリンダーを下降させて、版シリンダーの基準線と凸版シートの位置決め用基準線とを当接させることができる。
【0089】
その後、版端部押さえ部材による凸版シートの一端の係止を解除して、版シリンダーを基準プレートに平行に移動させて、版シリンダーを凸版シート裏面上を転動させる際に、版案内部材によって、版貼ユニットの平行移動にともなって凸版シートを基準プレート側に案内するので、凸版シートがカール(反り返り)している場合にも、このカールが強制されて、凸版シートが基準プレート上面に安定して配置される。更に基準プレート上にシート状の緩衝材を設け凸版シート裏面上を版シリンダーが押圧転動することにより、版シリンダー表面に凸版シートを、皺及び印刷版面に傷などが発生することなく、所定位置に正確に貼着することが可能である。
【0090】
従って、同一の作業者でなくとも、貼着作業毎に貼着位置が相違することなく、貼付位置が一定で正確に貼着できるので、多色刷りなどのように複数の版シリンダーを用いる場合にも、印刷領域印刷すべき絵柄などに応じて形成された凸部(画線部)の位置ずれ、色ずれが発生せず、極めて綺麗な印刷物を得ることができる。
【0091】
また、凸版シートを版シリンダーから剥離して、貼着し直す必要もなく、その手間とコストを低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の感光性樹脂凸版シートの版貼装置の実施例の上部ハンドルを省略した状態の平面図である。
【図2】図2は、図1の版貼装置のII−II方向矢視断面図である。
【図3】図3は、図1の版貼装置のIII−III方向矢視断面図である。
【図4】図4は、本発明の版貼装置の基準プレートに感光性樹脂凸版シートを配置する状態を説明する概略図である。
【図5】図5は、本発明の版貼装置の版貼ユニット部の断面図である。
【図6】図6は、図5のIV−IV方向矢視図である。
【図7】図7は、図5のVI−VI方向矢視図である。
【図8】図8は、本発明の版貼装置の版貼昇降ユニット固定装置の斜視図である。
【図9】図9は、図8のVII−VII線での断面図である。
【図10】図10は、本発明の感光性樹脂凸版シートの版貼装置の第2の実施例の上部ハンドルを省略した状態の平面図である。
【図11】図11は、図10の版貼装置のXI−XI方向矢視断面図である。
【図12】図12は、図10の版貼装置のXII−XII方向矢視断面図である。
【図13】図13は、本発明の第2の版貼装置の基準プレートに凸版シートを配置する状態を説明する概略図である。図13(A)は、平面図、図13(B)は同側面図である。
【図14】図14は、本発明の第2の版貼装置の基準プレートを用いて、凸版シートを版シリンダーの表面に貼着する方法について説明する概略図である。
【図15】図15は、従来の凸版シートを版シリンダーに貼着する方法を説明する概略図である。
【符号の説明】
10 版貼装置
100 フレーム
114 ガイド棒受け
118 ガイド棒部材
126 ラック
200 基準プレート
201 版端部押さえ部材
202 緩衝材
203 スライド孔
204 基準プレート面
205 スライド軸
206 突設部
207 版端部押さえ板
208 係止部材
209 操作用ノブ
210 係合溝部
300 版貼昇降ユニット部
302 ユニット下部フレーム
304 版シリンダーユニット受台
308 ユニット上部フレーム
310 版シリンダーユニット移動架台
311 版案内部材
320 ユニット上下用ネジ棒
321 版シリンダ上下用レバー
322 版シリンダ上下用ハンドル
323 回転軸
324 ナット
325 ピニオンギア
326 ユニット案内軸
330 スライドブロック
348 スライドハンドル軸
350 スライドハンドル
354 ピニオンギア
358 スライドブロック
362 版貼ユニット固定装置
364 固定用孔
366 ホルダー
370 開口部
372 外端部
374 摘み部材
380 突設係止片
382 係合孔
400 版貼ユニット部
401 ラック
402 ユニットベースプレート
404 側板
406 側板
416 フランジ
426 版シリンダー受け部材
428 段付部
430 ストッパ係止面
432 係合用突起
436 フランジ
440 版シリンダー固定軸
442 グリップ
444 圧縮バネ
448 版シリンダー受け部材
450 段付部
452 第1の係合溝
454 第2の係合溝
456 ストッパー部材
458 ストッパー支持ピン
468 版シリンダー固定用ネジ棒
470 版シリンダー固定用ハンドル
472 右側ネジ溝
474 左側ネジ溝
476 右ネジナット
478 左ネジナット
488 スライド軸
490 案内孔
494 版シリンダー受けアーム
496 版シリンダー固定アーム
496a 内接面
498 指示部材
500 感光性樹脂凸版シート(凸版シート)
502 印刷領域
504 位置決め用基準線
506a 後端辺
506 凸版シート係合用トンボ
510 表面
522 位置決め用トンボ
530 印刷ずれ認識用十字トンボ
532 中央指示トンボ
534 凸版シート裏面
540 前端辺
550 両面粘着テープ
552 後端辺
600 版シリンダー
602 版シリンダー一端側
604 版シリンダー他端側
606 V係合溝
608 基準線
A 貼付方向
B 中央指示基準線
s 離間距離
w 幅
X 後端位置
Y 上端位置

Claims (5)

  1. 感光性樹脂凸版シートを、該感光性樹脂凸版シートの裏面が上方に位置するようにプレート上面に位置決め配置する基準プレートがフレーム上に固定されるとともに、
    前記基準プレート上方に、版シリンダーを脱着自在に且つ回転可能に保持するとともに、前記基準プレートに対して上下方向および平行に前後方向移動可能に構成された版貼りユニットを備え、
    前記版貼りユニットが、前記基準プレート上方に、前記版シリンダーをその基準線が前記感光性樹脂凸版シートに形成された位置決め用基準線の位置に合致するように回転不能に保持し、
    前記版シリンダーを下降させて、該版シリンダーの基準線と前記感光性樹脂凸版シートの位置決め用基準線とを当接させ、
    前記版シリンダーを更に回転可能に保持して、前記版貼りユニットを前記基準プレートに平行に移動させて、前記版シリンダーを前記感光性樹脂凸版シート裏面上に押圧転動させることにより、前記版シリンダー表面に前記感光性樹脂凸版シートを所定位置に貼着するように構成した感光性樹脂凸版シートの版貼装置であって、
    前記基準プレートには、前記感光性樹脂凸版シートに形成された感光性樹脂凸版シート係合用トンボを係止するための係止部材が形成されていることを特徴とする感光性樹脂凸版シートの版貼装置。
  2. 前記感光性樹脂凸版シートには、その印刷領域外の少なくとも貼付方向前後端辺の左右隅角部近傍に、平行に離間した一対の感光性樹脂凸版シート係合用トンボがそれぞれ形成され、
    前記基準プレートに形成された前記係止部材に嵌合することにより、前記感光性樹脂凸版シートを前記基準プレート上面に位置決め配置することを特徴とする請求項に記載の感光性樹脂凸版シートの版貼装置。
  3. 前記基準プレートには、前記感光性樹脂凸版シートの一端を脱着自在に係止する版端部押さえ部材が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の感光性樹脂凸版シートの版貼装置。
  4. 前記版貼りユニットには、該版貼りユニットを前記基準プレートに平行に移動させて、前記版シリンダーを前記感光性樹脂凸版シート裏面上に押圧転動させる際に、前記版貼りユニットの平行移動にともなって前記感光性樹脂凸版シートを前記基準プレート面に案内する版案内部材が設けられていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の感光性樹脂凸版シートの版貼装置。
  5. 前記基準プレートのプレート面に、緩衝材が設けられていることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の感光性樹脂凸版シートの版貼装置。
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