JP4446604B2 - Gps信号障害隔離モニタ - Google Patents
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Description
(発明の背景)
(1.発明の分野)
本発明は一般に航空機航法に関し、より詳細には、全世界測位システム(GPS)および慣性基準システム(IRS)を採用して、衛星信号を頼りにできないときおよび新しく獲得された衛星信号を頼りにできないときを早期に決定できるようにするシステムに関する。
【0002】
(2.従来技術の説明)
従来技術では、GPSシステムを使用して複数の衛星から信号を受信することによって航空機の位置を決定していた。これらのシステムは最近慣性航法装置に使用されている。たとえば、日本特許公開10−104015(横河電子機器株式会社)および日本特許抄録第098巻009号1998年7月31日(「航法装置」)には、GPS衛生からの高周波の存在にも関わらず、慣性航法装置からの加速度情報をGPSシステムから決定される加速度情報と比較してGPSシステムの異常を検出するシステムが記載されている。「速度計算装置」という名称のヨーロッパ公開出願EP−A−0 838 660には、加速度センサとGPS受信機とを備え、加速度センサによって引き起こされたエラーを抑制するようにした速度計算装置が開示されている。決定された速度がビークルの位置を決定するのに用いることができる。
【0003】
GPS衛星から受信した各信号は衛星の位置および送信の時間に関する情報を有し、したがって、GPS受信機が航空機上でそれ自体の位置を計算することができる。4つの変数があるため(3本の軸における位置、および時間)、受信機の位置を決定するには、少なくとも4つの衛星からの信号が必要である。よい幾何形状を有する少なくとも5つの衛星がある場合、4つの信号の各サブセットを測位に使用することができ、これらを相互に比較して、信号の1つがエラーかどうかを決定することができる(フェイル・セーフ)。少なくとも6つの衛星が視界にある場合は、不良の信号があれば、グルーピングを使用してどの信号がエラーかを決定することが可能である(フェイル・オペレーショナル)。この手順はこれまで、ヴァージニア州AlexandriaのInstitute of Navigationから発行されたHoneywell Inc.のGlobal Psitioning System Volume Vという題名の刊行物に出ている「Implementation of a RAIM Monitor in a GPS Reciever and an Integrated GPS/IRS」という題名の記事に記載のRAIM(Receiver Autonomous Integrity Monitor、受信機自律型完全性モニタ)として識別されているシステムによって達成されてきた。
【0004】
RAIMは、4つの衛星だけでは誤った衛星信号を検出できず、あるいは5つの衛星だけではどの信号がエラーかを識別できないため、パイロットは、これらの状況で自分の受信した位置情報に依拠することができず、GPS入力を無視しなければならない。したがって、衛星信号が4つしか視界にないときに信頼性のある出力を生成することのできるシステムを提供することが必要とされている。
【0005】
本発明の譲受人に譲渡される1996年9月11日出願の「Navigation System with Solution Separation Apparatus for Detecting Accuracy Failure」という名称の特許出願第08/712232号には、この問題への1つの解決法が開示されている。より具体的には、その出願は完全性モニタおよび測位アルゴリズムを開示するが、これは、複数のリモート・トランスミッタから信号を受信し、障害を検出し、保護限界(すなわち、装置によって決定された位置が、1つの衛星がエラーにある状況に限定されるほぼ確実な確率を有することになる、最も遠い統計距離)を決定する。この測位アルゴリズムは、カルマン・フィルタリング技術を使用し、慣性基準データを取り入れて検出能力を高めることが好ましい。このシステムは、限られた時間にわたる4つの衛星からの信号を信頼して使用できるようにするが、カルマン・フィルタ・バンクによって形成される保護限界は、フライトの最も厳しい段階(非精測進入およびターミナル・エリア航法)に必要とされる保護を超過することがあり、したがって十分に利用可能ではない。さらに、カルマン・フィルタのバンクは、慣性基準装置よりも計算的に費用が高く、他の装置中での実施が複雑である。したがって、複雑性および費用がより少なく、より容易に供給側の装置に組み込むことができ、動作の早い段階で衛星信号エラーを検出できるシステムが必要とされている。
【0006】
(発明の概要)
本発明は、以下のことによってこれらおよび他の必要に対処する。
【0007】
1)GPS信号からの所定の軸に沿った第1の加速度出力と、慣性基準装置(IRU)からの同じ所定の軸に沿った第2の加速度出力とを生成する新しい加速度モニタを提供すること。IRU出力は位置決定に対してあまり正確ではないものの、所定の軸に沿った加速度の測定は、非常に正確である。したがって、所定の軸に沿って、IRU加速度信号がGPS加速度信号と比較される。所定量よりも大きいエラーがある場合、不良の衛星信号が識別され、それは計算から除外することができる。したがって、連続した動作には4つの衛星だけがあれば済む。信号ドリフトの場合は、これを傾斜出力と見なすことができ、傾斜の最初の慣性変化が加速過渡事象を生じ、これが加速度モニタによって検出され、したがってこの状況が早期に識別される。
【0008】
2)衛星が見られる前にドリフトが開始したがどうかを決定するための新しい衛星ドリフト・モニタを提供すること。この状況は、加速度モニタには傾斜の開始時に発生する過渡現象が見えないために加速度モニタによってカバーされず、その場合は障害状況が識別されないことになる。本発明では、この問題は、新しく獲得された衛星におけるドリフトを検出する、本明細書でゼロ交差RAIM(またはZ−RAIM)モニタと呼ぶ全く新しい衛星ドリフト・モニタによって解決される。
【0009】
これらの特徴を両方とも以下に詳細に述べるが、加速度モニタは本発明中で請求し、新しい衛星ドリフト・モニタは、本譲受人に譲渡される、同日に出願の同時係属出願第09/118294号中で請求する。
【0010】
(詳細な説明)
図1を参照すると、航空機航法に使用されるシステム10が示されており、このシステムは、GPS受信機12および慣性基準装置14を備える。GPS受信機12は、当技術分野で周知のタイプのものであり、複数の衛星、例えば図1のS1〜S6から、それらの位置および送信の時間を示す受信信号を受信するように動作する。6つの衛星を示してあるが、6つよりも少ないかまたは多い衛星がGPS受信機12の視界にあってもよく、この数はある期間にわたって変化してもよいことに留意されたい。GPS受信機12は、衛星S1〜S6からの信号に作用して、受信機の位置を決定し、GPSコードに基づく各衛星までの疑似距離測定値prを生成する。また、GPS受信機12は、各衛星からの搬送波における周期(周期の一部を含む)を追跡してカウントすることによって累積搬送波カウントpcも提供し、これを使用して、以下の式に従って時間Δtにわたる疑似距離の変化を求めることができる。
Δpr=Δpc=pc(t+Δt)−pc(t) (1)
【0011】
搬送波カウントの差を計算することによって得られる疑似距離の変化は、センチメートル(0.01メートル)以内の精度であり、疑似距離測定値の差を計算することによって形成される疑似距離の変化は、2〜5メートル以内の精度である。本発明では、以下に述べるように、コード・ベースの疑似距離の変化Δpr、搬送波ベースの疑似距離の変化Δpc、または平滑化コード測定値と呼ばれるこれらの結合を使用する。
【0012】
pr信号およびpc信号は、GPS受信機12からのパス16で示される出力として提供され、パス17および18を介して、ボックス20中に示す標準RAIMへ与えられる。標準RAIMは、高度感知手段22からパス24を介して気圧高度信号も受信する。頼りにできない衛星信号が現れ、標準RAIM20によって検出された場合、選択解除信号がパス26で示される出力としてRAIM20から与えられる。これは、少なくとも6つの衛星がよい幾何形状で視界にある場合に行われ、その場合、5つの衛星信号のグループを比較して、もしあればそれらの中でどれが不良かを決定することができる。このように1つが識別された場合、この情報は、(パス26およびパス28を介して)ボックス30で表す衛星選択機能に渡される。この衛星選択機能は、また、パス16からGPSprおよびpcを受け取る。衛星選択機能30は、不良の衛星信号を除去し、残りの有効な信号をパス32で示される出力としてボックス34で表す測位機能に渡す。測位機能34はまた、パス24を介して高度感知手段22から気圧高度信号も受け取り、航空機の位置をインジケータやフライト管理システムなどのダウンストリーム装置(図示せず)を示す出力(パス36で表す)を生成する。よい幾何形状を有する衛星が視界に5つしかない場合、やはり4つの衛星信号のグループを少なくとも1つの他の衛星信号と比較して、それらのいずれかが不良かどうかを決定することができるが、不良の衛星を特定することはできないため、選択解除を実施することはできない。このような場合、ダウンストリーム装置およびパイロットは、GPS信号を使用すべきでないと通知されることになる(この信号は図1に示していない)。
【0013】
本発明によれは、パス16で示す信号出力は、パス17および18を介して、ボックス44で表される加速度モニタに提供される。加速度モニタ44はまた、慣性基準装置14(これもまた当技術分野で周知であり、複数のジャイロおよび加速度計を備える)から出力を受け取る。この慣性基準装置14は、h(高度)、C(姿勢行列)、D(緯度、経度、ドリフト移動角度行列)、v(速度)、およびΔv(速度変化)を表す線46によって表される出力を生成する。3つのジャイロおよび3つの加速度計の最小値が採用されるが、フェイル・セーフ動作またはフェイル・オペレーショナル動作と高信頼性を保証するために、2つまたは3つの冗長システムを採用することが好ましい。パス46からのΔv信号と、パス16、17、18からのpr、pc信号は、本発明の加速度モニタ44によって、図2を参照すればよりよく理解される動作によって使用される。
【0014】
図2に、図1に対応する矢印46で示すパスを介して慣性信号h、C、D、v、Δvを受け取り、図1に対応する矢印18で示すパスを介してGPS入力prおよびpcを受け取る加速度モニタ44を示す。
【0015】
慣性信号Δvは、「Lフレームに変換する」とラベリングされた機能ボックス54に提供される10〜60Hzレートのフィルターされた速度増分からなる。機能ボックス54はまた、矢印46で示す姿勢入力Cも受け取り、フィルターされた速度増分をローカル垂直フレームLに変換し、変換した増分を「第2の1Hz時差を生成する」とラベリングされたボックス58で表す機能に出力する。ボックス58で、慣性加速度(すなわち変換された高レートの速度増分)を積分することによって、各軸に沿った「二重位置差信号」(すなわち、現行のΔt間隔における位置の変化と以前のΔt間隔における位置の変化との差を表す信号)が形成される。機能58の出力は、GPS信号から導出される加速度(後で述べる)中にはない地球の回転によって課された加速度成分を含む、慣性から測定された加速度を反映する。したがって、機能58の出力は、「地球の回転によって課された加速度を除去する」とラベリングされたボックス60で表す機能に入力として提供され、ここで、望ましくない地球の回転の成分が除去される。最後に、GPS信号から導出される加速度は衛星の方向(視線に沿った)でしか利用可能とならないため、機能60からの慣性に基づく基準信号は、「視線に沿って投影する」とラベリングされたボックス62で表す機能に与えられる。この機能62はまた、矢印64で示す信号LOS(衛星への視線に沿った単位ベクトル)も受信する。機能62の出力は、衛星への視線に沿って投影された慣性二重位置差である。この信号は、「弁別器/時間除去変換」とラベリングされたボックス66で表す機能に与えられ、ここで、加速度モニタ弁別器が形成される。
【0016】
GPS信号に関しては、追跡されたすべての衛星に対する疑似距離測定値prおよび累積搬送波周期カウントpcが、パス18から「距離差を形成する」とラベリングされたボックス70で表す機能に与えられ、この機能はまた、矢印72で表す入力上に示す初期GPS位置rinitも受け取る。この初期GPS位置rinitは、図1の位置機能34から受け取った初期化時のGPS位置である。前述のように、信号pcは、累積搬送波周期(各周期は通常の衛星信号の約0.19mの位置変化に対応する)からなり、信号prは、コード・ベースの疑似距離測定値である。信号pr、pcまたはこれらのいずれかの結合(平滑化測定値)は衛星の動きを含み、機能70は、衛星の動き成分を除去してその結果を「第2の1Hz時差を形成する」とラベリングされたボックス74で表す機能に提供するように動作する。二重差信号(すなわち、現行のΔt間隔における周期カウントの変化(または平滑化疑似距離)と以前のΔt間隔における周期カウント(または平滑化疑似距離)との差)が機能76によって形成され、GPS受信機の加速度を表す(ただし現行位置での視線ベクトルと初期基準位置での視線ベクトルにおける変化に関する成分も含む)出力が、「視線補償」とラベリングされたボックス76で表す機能に提供される。このとき、衛星加速度は、現行位置から見たときと初期基準位置から見たときでは異なって投影される。したがって、機能76によって形成される出力は、視線に関する成分が除去されたものである。機能76からの出力は、「衛星加速度補償」とラベリングされたボックス78で表す機能に与えられる。周期カウントは衛星の動きを含み、機能78は、衛星の動きの加速度成分を除去するように機能する。最終結果は、GPS信号ベースの、視線に沿った二重位置差であり、これは、ボックス66で表す機能に提供される。「弁別器/時間除去変換」機能66は、機能78および62からのGPS信号および慣性基準加速度信号にそれぞれ作用して、2つの信号の差を計算することによって弁別器を形成する。この機能はまた、各衛星に特有の弁別器からすべての弁別器の(すべての衛星にわたる)平均を減算し、それにより受信機クロック・オフセットを除去する。この信号は、ボックス80で表す機能に与えられ、ここで、弁別器の出力は時の経過と共に平均され、固定しきい値と比較されて、選択解除信号が線82上に生成され、この信号は、加速度がしきい値を超えたいずれかの衛星を選択解除するのに使用される。前述の機能ボックスによって実施されるすべての機能はコンピュータ・プログラムによって実施することができ、各機能はプログラミング技術の当業者なら容易にプログラム可能であることに留意されたい。
【0017】
図1では、図2の線82上の選択解除信号は、線26および28を介して衛星選択機能30に提供され、選択解除衛星信号は測位機能34に移らないものとして示してある。
【0018】
図1には、パス16、17、18を介してGPS信号を受け取り、さらにパス24を介して高度ボックス22から気圧高度信号を受け取る受容モニタ86が示されている。受容モニタ86は、例えば衛星疑似距離が妥当な境界よりもずっと遠いことにより明らかに誤っているGPS信号を検出するために、当技術分野で使用される。このような誤った衛星が受信されたとき、受容モニタ86は、選択解除信号をパス26に向けて、かつパス28を介して衛星選択機能30に向けて生成し、次いで衛星選択機能30は、誤った信号が測位機能34によって使用されるのを防止する。
【0019】
新しい衛星ドリフト・モニタすなわち「Z RAIM」をボックス92として示すが、これは、パス16、17、18を介してGPS信号を受け取り、パス24を介して気圧高度を受け取る。Z RAIM92は、パス95を介して、パイロットまたはフライト管理システムなどのダウンストリーム航空機装置(図示せず)に水平保護限界HPLを示す出力を提供する。
【0020】
本発明の新しい衛星ドリフト・モニタすなわちZ RAIM92(上に参照した同時係属出願中で請求する)は、新しい衛星からの信号が最初に獲得されたとき、ドリフトがすでに開始しているかどうかを決定するように動作する。これについて図3Aおよび3Bを参照しながら述べる。
【0021】
よい幾何形状を有するN個の衛星があると仮定すると、n番目の衛星に対する当技術分野で周知のRAIM弁別器は、以下の式によって形成される。
【数1】
上式で、bn kは、周知の衛星幾何形状に依存する係数であって、上に参照した刊行物に出ており、Nは衛星の数であり、kはk番目の衛星を示し、Δprkは、k番目の衛星に対して測定された疑似距離(または平滑化疑似距離)と予測された疑似距離の差である。選択利用可能性(SA、すなわちDODによってGPSの出力に重ねられた意図的なノイズ信号)のために、弁別器は、図3Aにみられるように変動することになる。
【0022】
新しい衛星のエラー境界εは、通常99.9%である1−pmdの所定の信頼水準を有するように定義され、以下の式によって定義される。
【数2】
上式で、|dn|は弁別器dnの絶対値であり、Kmdは検出し損なう確率Pmdに対応する統計上のシグマの数であり、σSAは選択利用可能性ノイズ・シグマであり、|bn n|は、式(2)中の衛星幾何形状に依存する係数の絶対値であり、上部係数および下部係数は衛星係数nに等しい。
【0023】
SAノイズの特性に基づいて、弁別器は、時々、すなわち少なくとも5分ごとに、ゼロを交差するかまたは最小値に達することになる。弁別器がゼロを交差したかまたは最小絶対値|dn|minに達したとき、1−pmdエラー境界の推定におけるエラーは以下の通り最小である。
【数3】
また、1−pmd信頼水準での推定ドリフト・レートrは以下の通りである。
r=εmin/t (5)
上式で、tは衛星が最初に受信されてからの時間である。
【0024】
tが増加するにつれ、生じた各最小値|dn|minに対してより正確なドリフト・エラー境界が得られる。ドリフト・エラー境界が以下の式に従って帰納的に最小値として計算されるかどうかに留意されたい。
r(t)=min(r(t−Δt),ε/t) (6)
上式で、Δtは時間ステップであり、結果は同じとなる。
【0025】
衛星エラー限界、SELは、現行の衛星エラー境界εおよび以前の衛星エラー限界に、推定された1−pmdドリフト・エラー境界を加えたものの最小値である。これは、以下の式によって帰納的に決定される。
SEL(t)=min(ε,SEL(t−Δt)+rΔt) (7)
上式で、Δtは時間ステップである。
【0026】
衛星nに関連する水平保護限界、HPL(アビオニクス機器中で必要な出力)は、以下のように計算することができる。
HPLn=thnSEL+KmdrfσSA (8)
上式で、Kmdは検出し損なう確率pmdに対応する統計上のシグマの数であり、rfは1未満の減少係数であり、thnは
【数4】
であって、th1およびth2は当技術分野で周知の最小二乗解行列Tの要素である。初期ドリフトを有する衛星を除去するアクションが行われない場合でも、この衛星に関連する水平保護限界HPLnは、ドリフトが一定である限り常にエラーを制限する、すなわちフェイル・セーフ動作を保証することになる。一定でない場合、本発明の加速度モニタ44は、加速を検出すべきである。フェイル・オペレーション機能を達成するために、レートrが所定の時間依存しきい値を超えた場合は図1のパス22、23および機能24を介して新しい衛星の選択解除を実施すべきである。すでに測位に使用された衛星は加速度モニタ44によって監視されているため、新しく獲得された衛星だけをこのようにして監視すればよい。
【0027】
本明細書におけるボックスおよびパスの使用は、好ましい実施形態の動作を説明するためだけのものであり、これらのボックスおよびパスをソフトウェアまたはハードウェア、あるいはそれらの組合せによって実施することもできることを理解されたい。
【0028】
したがって、GPS衛星障害に先立って加速度が所定レベルを超えるか、またはそれが所定レベルを超える加速度に関係するという仮定の下に、視界に衛星が4つしかないときに信頼性のある出力を生成することのできるシステムを提供したことがわかる。また、複雑性および費用がより少なく、より容易に既存の装置に組み込むことができ、動作の早い時点で衛星信号エラーを検出できるシステムを提供したこともわかる。当業者なら多くの代替実施形態を思い付くであろうし、本明細書に開示した発明は、本発明の主旨から逸脱することなく他の特定の形で実施することもできる。したがって、本明細書に述べた実施形態は、すべての点で限定的なものではなく例示的なものと見なすべきであり、本発明の範囲は、前述の記述ではなく添付の特許請求の範囲に示し、特許請求の範囲と等価なものの意味および範囲に収まるすべての変更は、それに含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を利用するシステムの概略的なブロック図である。
【図2】 本発明の加速度モニタの動作を示すブロック図である。
【図3A】、
【3B】 前述の同時係属出願の新しい衛星ドリフト・モニタがどのように動作するかを示すグラフである。
Claims (13)
- 慣性基準装置および複数の衛星から信号を受信するGPS受信機から信号を受け取る移動体中で使用するためのシステムにおいて、
慣性基準装置からの信号を利用して、前記移動体と第1の衛星の間の視線に沿った前記移動体の加速度を示す第1の信号を生成するように動作可能であり、前記GPS受信機からの前記第1の衛星の信号を利用して、前記移動体と前記第1の衛星の間の前記視線に沿った前記移動体の加速度を示す第2の信号を生成するように動作可能である加速度モニタを備え、前記加速度モニタは、前記第1と第2の信号を比較することにより前記第1の衛星の信号が誤っているか否かを決定し、前記第1と第2の信号の差が所定のしきい値よりも大きい場合にGPS信号障害の発生を指示する第3の信号を生成する、システム。 - 前記移動体を測位するために前記システムが使用される装置であって、前記第3の信号を受け取るための衛星選択手段をさらに含み、前記第1の衛星の信号が測位に使用されるのを排除するように動作可能である請求項1に記載の装置。
- 前記衛星からの信号が周期的特長を有する搬送波を含み、前記GPS受信機が周期をカウントして搬送波カウントの変化を決定し、前記第2の信号が前記搬送波カウントの変化から計算される請求項1に記載の装置。
- GPS受信機が前記搬送波カウントの変化および衛星までの前記擬似距離を決定し、搬送波カウントの前記変化と前記擬似距離を組み合わせて得られた量から前記第2の信号が計算される請求項3に記載の装置。
- 前記第2の信号が衛星加速度および視線の変化を補償される請求項1に記載の装置。
- 1)新しく獲得された衛星からの信号を受け取り、2)新しく獲得された衛星からの信号がその獲得よりも前にドリフトを開始したときに第4の信号を生成するように動作するドリフト・モニタをさらに含む請求項1に記載の装置。
- 1)新しく獲得された衛星からの信号を受け取り、2)新しく獲得された衛星からの信号がその獲得よりも前にドリフトを開始したときに第4の信号を生成するように動作するドリフト・モニタをさらに含む請求項3に記載の装置。
- 1)新しく獲得された衛星からの信号を受け取り、2)新しく獲得された衛星からの信号がその獲得よりも前にドリフトを開始したときに第4の信号を生成するように動作するドリフト・モニタをさらに含む請求項4に記載の装置。
- 新しく獲得された衛星からの信号を受け取り、初期衛星ドリフトによって課される位置エラーをいずれか所望の信頼水準で制限する水平保護限界を生成するための新しい衛星モニタをさらに含む請求項1に記載の装置。
- 新しく獲得された衛星からの信号を受け取り、初期衛星ドリフトによって課される位置エラーをいずれか所望の信頼水準で制限する水平保護限界を生成するための新しい衛星モニタをさらに含む請求項3に記載の装置。
- 新しく獲得された衛星からの信号を受け取り、初期衛星ドリフトによって課される位置エラーをいずれか所望の信頼水準で制限する水平保護限界を生成するための新しい衛星モニタをさらに含む請求項4に記載の装置。
- 慣性基準装置と、複数の衛星からGPS信号を受信する受信機とを含むシステムにおいて、第1の衛星のGPS信号障害の発生を指示する方法であって、
A.前記慣性基準装置により移動体と前記第1の衛星の間の視線に沿った前記移動体の加速度を決定するステップと、
B.前記第1の衛星の前記GPS信号により前記移動体と前記第1の衛星の間の前記視線に沿った前記移動体の加速度を決定するステップと、
C.ステップAから決定された加速度とステップBから決定された加速度とを比較するすることにより前記第1の衛星の前記GPS信号が誤っているか否かを決定する、ステップと、
D.ステップCにおける比較が所定量よりも大きいときはGPS信号障害の発生を指示する第1の出力を生成するステップと
を含む方法。 - E.新しく獲得された衛星からの信号が、その獲得前にドリフトを開始したときを決定するステップと、
F.ステップEでドリフトが決定されたときは第2の出力を生成するステップと
をさらに含む請求項12に記載の方法。
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