JP4445721B2 - 錠前のハンドル装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建具の扉、制御盤の扉などに使用される錠前のハンドル装置に関し、特に電気錠のハンドル装置に適合する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば建具としての建物の出入口などに設けられた扉の自由端部に錠箱を固定的に取付け、該錠箱に内外のレバーハンドル用ドアハンドル装置を内装している。
【0003】
錠前のレバーハンドル装置は、施錠片(例えばデッドボルト)を駆動する駆動部材を構成する軸受け部材(ハンドルハブ)に長杆状角軸を介して連結された内外のレバーハンドルと、これらのレバーハンドルを付勢する「ねじりバネ」或いは「板バネ」とから構成されている。前記ねじりバネの一端部は、軸受け部材に係合し、また前記板バネの一端部は軸受け部材に圧接している。
【0004】
上記構成に於いて、普通一般に内外のレバーハンドルのいずれかを手で押し下げると、軸受け部材は、ねじりバネのバネ力に抗して所定量回動すると共に、錠箱内に設けられた作動片が作動し、その結果、ラッチボルト、デッドラッチ、デッドボルト等と称される施錠片が錠箱内へと後退動する。
【0005】
ここで、特許文献として、(1)特許公開2002−235471公報の図1のレバーハンドル復帰用の「環状のねじりバネ」、(2)特開平4−66988号公報の第3図、第4図に記載の操作部材駆動軸が嵌入する駆動板を付勢する「環状のねじりバネ」、(3)特開平5−222872号公報の操作部材操作軸が嵌入するリトラクターを付勢する「環状のばね」を記載する。これらの先行技術文献から明らかなように、従来、錠前のレバーハンドル装置を構成するハンドル復帰用のバネ部材は、主に「環状のねじりバネ」であった。
【0006】
ところで、長い間、手動でレバーハンドルをねじりバネの付勢力に抗して回動させると、「環状のねじりバネ」は、破損するという欠点がある。つまり、長期間使用すると、耐久性に問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、耐久性に優れた(長期間使用しても環状のねじりバネのように損傷しない意味合い)バネ部材を、合理的(安定的に作用するよう)に錠箱内に配設すること。第2の目的は、極力、部品点数を少なくし、組み合わせの容易化等を図ること。第3の目的は、ハンドルハブ部材を錠前が解錠状態になる方向へ回動すると、バネ部材が収縮すると共に、スライド駆動板も同時に作動すること。第4の目的は、部品点数や機構の多い電気錠の錠箱内に複数個のバネ部材を合理的に組み込むこと。第5の目的は、前記第4の目的を前提として、少なくとも個別的に内該のレバーハンドルを操作してもスライド駆動板がスムースに作動すること。第6の目的は、シリンダ部材を操作してもスライド駆動板が作動すること。第7の目的は、前記第4の目的を前提として、保持機構の構成部材又は/及び施・解錠機構を、極力、部品点数を少なくした状態で錠箱内に配設することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の錠前のハンドル装置は、レバーハンドルを押し下げると、バネ部材のバネ力に抗して所定量回転するハンドルハブ部材を有する錠前のハンドル装置Xに於いて、前記レバーハンドルは、指先状バネ押圧部34の適宜部位に錠箱の幅広側壁に沿って上下動するスライド駆動板41に係合する係合部37を有し、前記バネ部材は、錠箱に固定された一端開口のケース状バネ支持固定体51のバネ端支持壁56と該バネ支持固定体の前記一端開口に摺動自在に嵌合するキャップ状可動バネ支持体59との間に内装され、かつ指先状バネ押圧部34で押し下げられる剛性力が強い第1の圧縮コイルバネ58と、前記スライド駆動板41を介して前記ハンドルハブ部材を初期位置方向へと付勢し、かつ前記第1の圧縮コイルバネよりもバネ力が弱いスライド駆動板復帰用のバネ46とから成ることを特徴とする。
【0009】
上記構成に於いて、スライド駆動板の一部は、錠箱の幅広側壁と、錠箱の後壁に固定された不完全ケース状のバネ支持固定体との間に介在し、前記バネ支持固定体は、スライド駆動板に対して添設状態に配設されていることを特徴とする錠前のハンドル装置。
【0010】
また、本発明の錠前のハンドル装置は、内外のレバーハンドルをそれぞれ押し下げると、バネ部材のバネ力に抗して所定量回転するハンドルハブ部材を有する錠前のハンドル装置に於いて、前記内外のレバーハンドルは、錠箱に縦方向に所要間隔を有して配設された内側ハンドルハブ部材及び外側ハンドルハブ部材にそれぞれ設けられ、また、前記内外のハンドルハブ部材は、指先状バネ押圧部の適宜部位に錠箱の幅広側壁に沿って上下動するスライド駆動板に個別的に係合する係合部37.37Aをそれぞれ有し、さらに、前記バネ部材は、上下のバネ端支持壁を有する縦長状のバネ支持固定体と該バネ支持固定体に縦列状態に摺動自在に嵌合する上下の可動バネ支持体と前記上下のバネ端支持壁との間にそれぞれ個別的に内装され、かつ、前記内外のハンドルハブ部材の指先状バネ押圧部にそれぞれ押し下げられる剛性力が強い二個の圧縮コイルバネであることを特徴とする。
【0011】
上記構成に於いて、スライド駆動板41Aには、少なくとも内外のハンドルハブ部材31a.31b用の被係合部43.47がそれぞれ形成されていることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態(第1実施例)より詳細に説明する。本発明の錠前のハンドル装置Xは、例えば電気錠の錠箱内に組み込まれている。
【0013】
まず、環境部材から説明する。図1乃至図6に於いて、1は建具の扉で、この扉1の自由端部の内部空間には、電気錠の錠箱2が固定的に取付けられている。
【0014】
一方、3は扉用の開口枠で、この開口枠3には、前記錠箱2に対応して受け金具4が固定的に設けられている。受け金具4は、トロヨケ5と、ストライク6を有する。本実施例では受け金具4の適宜箇所(例えば下部)に第1永久磁石7が固定されている。
【0015】
錠箱2は、ケース身8と、ケース蓋9と、フロント10とを備えている。錠箱2の細部の構成については割愛しているが、錠箱2には、組み込まれる各部材を案内するためのガイド孔、ガイド突起、窓などが形成されている。例えば、前記フロント10には、進退動部材(通称「トリガー」)用の小孔、施錠片(例えばデッドボルト、デッドラッチ、ラッチボルトなど)用の窓12、前記第1永久磁石7が臨む開口13などが形成されている。
【0016】
図1及び図2では、内外のレバーハンドルやハンドル軸受け丸座(通称「エスカチオン」)が示されている。ここでは、図1を基準にすると、15が内側レバーハンドル、16が内側ハンドル座、17が外側レバーハンドル、18が外側ハンドル座である。なお、錠前によっては、ハンドル座が不要な場合もある。
【0017】
図3で示すように、内側レバーハンドル15は長杆状のハンドル角軸19を備えている。内外のレバーハンドル15.17は、前記ハンドル角軸19を介して一体的に連結される。また前記外側ハンドル座18は、錠箱の一側壁を貫通する2本のメネジ筒20.20を有する。これらのメネジ筒に内側ハンドル座16の貫通小孔21.21を貫通して2本のオネジ(固着具)22.22が螺合する。したがって、内外のハンドル座16.18も一体的に結合する。
【0018】
次に、本発明の錠前のレバーハンドル装置Xを説明する。ここで錠箱2の各部位に符号を付す。25はケース身8の幅広側壁で、この幅広側壁25はケース蓋9と対向する。26はケース身8の後壁で、この後壁26はフロント10と対向する。27はケース身8の下壁、28は上壁である。本発明の錠前のレバーハンドル装置Xの主たる部材は、ケース身8の後壁26側に設けられている。
【0019】
まず、31は内側・外側レバーハンドル15.17の各操作によって所定量回動するハンドルハブ部材である。ハンドルハブ部材31は、レバーハンドルの角軸19と協働回転する。
【0020】
ハンドルハブ部材31の各部位を説明する。32は星型形状の軸孔33を有する肉厚の軸受け部、34は軸受け部32の周壁の適宜部位から指先状に延びるバネ押圧部、35は軸受け部32の周壁の他の部位に突設された当たり突起、36は当たり突起35から周方向に多少の間隔を有して前記バネ押圧部の根基部にやや弧状に突設された当たり爪部、37はバネ押圧部の先端部寄りの部位にケース身の幅広側壁25に向かって突設された係合部としての押下げ突起である。
【0021】
しかして、前記軸受け部32に内側レバーハンドル15の角軸19が連係するように差し込まれる。角軸19の断面形状は軸孔33に対応する。人差し指状のバネ押圧部34は、錠箱2の後壁26にやや斜めに指向している。もちろん、バネ押圧部34は、水平状態に延びていても良い。バネ押圧部34の指先に相当する部分34aは、後述するバネ支持摺動体の頭部に圧接する。当り突起35は圧縮コイルバネが伸長した時(レバーハンドルが水平状態になった時)に、錠箱2の中心部或いは中心部寄りの部位に固定されたピン状ストッパ39に当接する。
【0022】
これに対して、当たり爪部36は圧縮コイルバネが収縮した時(レバーハンドルを押し下げた時)に、前記ストッパ39に当接する。係合部としての押下げ突起37は、スライド駆動板41の上端部に形成した被係合部(切欠部)43に係合する。
【0023】
次に、41は錠箱2の幅広側壁25の内壁面とハンドルハブ部材31との間に上下動自在に設けられた1枚のスライド駆動板である。スライド駆動板41は、本実施例では錠箱2の幅広側壁25及び後述のバネ支持固定体51の一側壁に案内される。スライド駆動板41には、係合部ないし被係合部43が形成されている。
【0024】
すなわち、42は任意形状の幅広の垂直板部で、この垂直板部42の上端部の適宜箇所には、押下げ突起37が係合する切欠状の被係合部43が形成されている。44はストッパ39と当接可能な係合アーム部で、この係合アーム部44は垂直板部42の左側端部からストッパ39に接するようにして当たり突起35の下方に潜り込んでいる。45は係合アーム部44よりも下位の部位の左側端部に手前側(ケース蓋9側の意味)に突設された係合駆動部(端面や突起)で、この係合駆動部45は後述するサムターン部材61を構成する施錠片用引き戻し片63に係合可能である。46は駆動板用復帰バネで、この実施例では、錠箱の右下端部に適宜に設けられた圧縮コイルバネを採用している。この圧縮コイルバネ46は、後述する固定ケース体と可動バネ支持体との間に内装されたハンドルバブ部材復帰用圧縮コイルバネ58よりもバネ力が弱い。
【0025】
51はスライド駆動板41に対して多少の間隙を有して又は間隙を有しないで添設するように錠箱2の後壁26に適宜固定された縦長状のバネ支持固定体51である。このバネ支持固定体51は、図3で示すように、切欠部を有する不完全なケース体であり、上壁と、ハンドルハブ部材31側の左側壁52の上端部と、ケース蓋側の側壁とを有せず、それぞれ適宜に開口(切欠も含む)している。例えばこのバネ支持固定体51の右側壁53が後壁26の内壁面に固定されている。前述した幅広側壁25側の一側壁54は、スライド駆動板41を案内することができるように面接触状態に対向している。ここで「不完全なケース体」とは、内側・外側レバーハンドル15.17のいずれかを押下げた時に於いて、ハンドルハブ部材31がレバーハンドルの角軸19と協働回転することを許容するような切欠ないし開口55を有するバネ収納部材のことを言う。56はバネ端支持壁(底壁)である。
【0026】
58は従来例の環状のねじりバネよりも剛性力が強い圧縮コイルバネである。この圧縮コイルバネ58の下端部58bは、バネ支持固定体51の下部側に収納支持され、一方、その上端部58a側は、バネの上端部を収納する可動バネ支持体59に傾倒しないように支持されている。
【0027】
可動バネ支持体59は、図3で示すように、ハンドルハブ部材31の指先34aが圧接するキャップ状の頭部59aと、この頭部59aの4つの角部から縦長状のバネ支持固定体51の下部側の内部空間に差し込まれた複数本(合計4本)の摺接スポーク59bとから成り、摺接スポーク59bは、ハンドルハブ部材31の回動に対応してバネ支持固定体51の下部側の内壁に案内される。したがって、可動バネ支持体59は不完全なケース体に摺動自在に嵌合する。
【0028】
次に、サムターン部材61について説明する。サムターン部材61はスライド駆動板41の駆動力により作動する。この第1実施例では、内側・外側レバーハンドル15.17が同軸上に設けられているが、サムターン部材61の軸も、図示しないシリンダ部材の駆動軸と同軸上に設けられている。したがって、サムターン部材61又は図示しない合鍵操作によるシリンダ部材の駆動軸によっても施錠片71が後退動する。ここでは、少なくともサムターン部材61の動きによって施錠片71が後退動する場合を説明する。
【0029】
サムターン部材61は、サムターンダルマ62、該サムターンダルマに一体的に設けられた施錠片用引き戻し片63を有する。引き戻し片63は、例えば左手の親指と人差し指を開いたイメージを彷彿させる形状に形成されている。すなわち、64は親指状の第1係合部で、この第1係合部64は、スライド駆動板41の駆動突起45と係合可能である。一方、施錠片71の方向に延伸する人差し指状の第2係合部65は、先端部に施錠片71の傾斜状案内長孔76と係合するピン状の引寄せ駆動部65aを有している。
【0030】
次に施錠片71について説明する。施錠片71は、錠前の構造如何によってはラッチボルトでもいいが、本実施例では、錠前の一例としての電気錠の機能を考慮し、デッドラッチを採用している。具体的な構成について簡単に説明する。72は、閉戸(閉扉)時、フロント10の窓から突出する係合頭部、73は錠箱内に常時位置する連設部、74.75は連設部を基準にして下方に延伸する対向側壁である。
【0031】
係合頭部72は、図1で示すように多少斜めに形成されている。係合頭部72に連設する箱状連設部43は空洞である。幅広側壁25と対向する向こう側の対向側壁74には、前述した傾斜案内長孔76が形成されている。一方、手前側の対向側壁75の下端部には、ラック状の歯車列77が形成されている。
【0032】
しかして、施錠片71は、水平案内棒79に案内される。前記水平案内棒79は、錠箱2の中央部に固定された小支持板78に後端部がカシメ固定され、かつ、先端部が前記箱状連設部43の支持孔を貫通する。80は前記水平案内棒79に巻装された施錠片用の付勢バネである。施錠片71は、サムターン部材61が時計方向へ回転した場合には、付勢バネ80のバネ力に抗して、かつ、単数又は複数の案内部材(例えば水平案内棒79、錠箱の案内部など)に案内されながら後退する。
【0033】
次に、本発明の付加的要件について説明する。85は扉1を開いた時に施錠片71の後退状態を保持する保持機構を構成する部材85である。この施錠片用保持機構の構成部材85は、施錠片71の下方に配設され、本実施例では、受け金具4側の第1永久磁石7と、この第1永久磁石7の極性に反発する第2永久磁石86を有し、かつ、固定軸87に軸支された揺動片88と、この揺動片88の他端部に設けられ、かつ、前記施錠片71の歯車列77と噛合する制御歯車(例えばピニオン)89に係脱する係合爪片90と、前記揺動片88を常時係合する方向へ付勢する保持バネ91とから成る。
【0034】
図2で示すように、第1永久磁石7と開口13を介して対峙する第2永久磁石86は、施錠時に極性(例えばN極とN極)に対応して反発するので、揺動片88の係合爪片90は、ピニオン89から離れているが、扉1を開いた時には、前記第2永久磁石86は第1永久磁石7から離れるので、揺動片88は保持バネ91により係合する方向へと回転する。その結果、前記係合爪片90がピニオン89に係合するので、施錠片71の後退状態が保持機構の構成部材85によって保持される。
【0035】
なお、本実施例では、さらなる付加的要件として、施錠片71の上方に配設され、施錠片71用の施・解錠機構95が設けられている。施・解錠機構95は、閉戸時、突出した施錠片71を直接又は間接的に施錠するものである。施錠片71を施錠する手段は色々と考えられるが、構成する部品点数を少なくする一例として、受け金具4側(ストライク又は戸枠)に衝突して錠箱内に後退動する進退動片(通称「トリガー」)96と、この進退動片96が後退動によって先端部の係合部97が施錠片71の連設部73に係合するロッキングピース98と、このロッキングピース98を軸支する枢軸99に中央部が巻装され、かつ、該ロッキングピース98を常時係合解除の方向へと付勢する解錠バネ100とから成る。符号101は電気錠に必要な駆動源(ソレノイド)である。
【0036】
【実施例】
この欄では、本発明の第2実施例を説明する。なお、この第2実施例の説明にあたって、前記第1実施例と同一の部分には、同一又は同様の符号を付し、重複する説明を省略する。また、主な構成上の相違点と付随的な相違点を区分けして説明する。
【0037】
まず、第1実施例と主な構成上の相違点を列挙する。
(1)内外のレバーハンドル15.17は、錠箱2に縦方向に所要間隔を有して配設された内側ハンドルハブ部材31a及び外側ハンドルハブ部材31bにそれぞれ設けられている点。
(2)サムターン部材61aと、シリンダ部材61bは、前記内外のハンドルハブ部材31a.31bと同様に錠箱2に縦方向に所要間隔を有して配設されている点。本実施例では、内側ハンドルハブ部材31aの軸受け部32、外側ハンドルハブ部材31bの軸受け部32A、サムターン部材61aのサムターンダルマ62、シリンダ部材61bのシリンダダルマ62Aは、略縦一列状態に配設されている。
(3)内外のハンドルハブ部材31a.31bは、指先状バネ押圧部34.34Aの適宜部位に、錠箱2の幅広側壁25に沿って上下動するスライド駆動板41Aに個別的に係合する押し下げ突起37.37Aをそれぞれ有する点。
(4)前記スライド駆動板41Aは、縦方向にさらに延伸し、その幅広中央部41aには、前記外側ハンドルハブ部材31bの指先状バネ押圧部34Aの押し下げ突起37Aと係合する被係合部(切欠窓、係合面、係合突起など)47が形成されている点。
(5)また、スライド駆動板41Aは、その幅広中央部41aから下方へと伸長する細長状のアーム部41bを有し、アーム部41bの下部には、一部逃がし用小切欠を有する被係合受部(例えば水平板部)48が設けられている点。
(6)また、スライド駆動板41Aの被係合受部48に、前記シリンダダルマ62Aの一端部に突設した係合突起66が係合する点。
(7)また、スライド駆動板41Aの細長状アーム部41bの適宜部位にバネ端部用の受けピン67を設け、一方、錠箱2の幅広側壁25の下端部に復帰バネ46A用の支持ピン68を固定し、該支持ピン68に復帰バネ46Aの中央部を設けた点。
(8)前記内外のハンドルハブ部材31a.31bの指先状バネ押圧部34.34Aは、錠箱2の幅広側壁25に沿って上下動するスライド駆動板41Aに個別的に係合する押し下げ突起37.37Aをそれぞれ有する点。
(9)また、内外のハンドルハブ部材31a。31bの前記押し下げ突起37.37Aは、キャップ状の二個の可動バネ支持体59.59Aをそれぞれ介して剛性力が強い二個の圧縮コイルバネ58.58Aをそれぞれ押し下げる点。
(10)バネ支持固定体51Aは、第1実施例よりも長く形成され、上方と、下方に底壁に相当するバネ端支持壁56.56Aと、上下の開口55.55Aなどを有し、前記二個の圧縮コイルバネ58.58Aは、前記バネ端支持壁56.56Aにそれぞれ下端が支持された状態で、前記開口55.55Aの収納部に組み込まれている点。
(11)しかも、前記二個の圧縮コイルバネ58.58Aは、前記上下の開口55.55Aに縦列状態に摺動自在に嵌合する分離した前記二個の可動バネ支持体59.59Aとの間にそれぞれ個別的に内装され、かつ、前記内外のハンドルハブ部材の各指先状バネ押圧部34.34Aにそれぞれ押し下げられる合計2個の圧縮コイルバネである点。
(12)一つのバネ支持固定体51Aの適宜箇所には、複数個の係合突片49が形成され、これらの係合突片49は、錠箱2の幅広側壁又は/及び後壁の適宜箇所に形成した被係合部(切欠窓、切欠部など)50にそれぞれ係合する点である。
【0038】
次に、第1実施例に対する付随的な構成上の相違点を列挙する。
(a)外側ハンドルハブ部材31bに対するピン状の第2ストッパ39Aが錠箱2の中央部に設けられている点。
(b)施・解錠機構95Aは、駆動源(ソレノイド)101の作動杆102に一端部(上端部)が軸支され、かつ、中央部(中央部寄りの部位も含まれる)が錠箱2の固定枢軸103に軸支されていると共に、その他端部(下端部)が外側ハンドルハブ部材31bの当たり突起35Aに係合する揺動ロッキングバー104を備えている点。したがって、施錠片71は、外側ハンドルハブ部材31bの施錠を介して間接的にロックされている点である。
【0039】
上記構成に於いて、サムターン部材61aは、スライド駆動板41Aに関係なく単独で回動することができる。つまり、図示しないサムターンの摘み部を施・解錠方向へ回した場合には、スライド駆動板41Aに関係なく、サムターン部材61aは施錠方向又は解錠方向へと回転する。その結果、デッドラッチ71は進退動する。
【0040】
また、1枚のスライド駆動板41Aには、内外のハンドルハブ部材31a.31b用の被係合部43.47.サムターン部材61a用の係合駆動部45、シリンダ部材61b用の被係合受部48がそれぞれ形成されているから、内側ハンドルハブ部材31a.外側ハンドルハブ部材31b、それにシリンダ部材61bがそれぞれ個別的に解錠方向へ回動すると、スライド駆動板41Aは下方に所定量下降し、該スライド駆動板41Aに連動してサムターン部材61aが時計方向に回動し、その結果、デッドラッチ71は後退する。なお、扉1を開いた場合には、後退したデッドラッチ71は保持機構を構成する部材85によって保持され、一方、扉1を閉じた場合には、施・解錠機構95Aによって進出したデッドラッチ71は間接的にロックされる。
【0041】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては、次に列挙するような効果がある。
(1)耐久性に優れた(長期間使用しても環状のねじりバネのように損傷しない意味合い)バネ部材を、合理的(安定的に作用するよう)に錠箱内に配設することができる。
(2)極力、部品点数を少なくしたので、組み合わせの容易化等を図ることができる。
(3)ハンドルハブ部材を錠前が解錠状態になる方向へ回動すると、バネ部材が収縮すると共に、スライド駆動板も同時に作動する。
(4)部品点数や機構の多い電気錠の錠箱内に複数個のバネ部材を合理的に組み込むことができる。
(5)その他、実施例によっては、少なくとも個別的に内該のレバーハンドルを操作してもスライド駆動板がスムースに作動する。また、保持機構の構成部材又は/及び施・解錠機構を、極力、部品点数を少なくした状態で錠箱内に配設することができる。
【図面の簡単な説明】
図1乃至図6は本発明の第1実施例を示す各説明図。図7乃至図15は本発明の第2実施例を示す各説明図。
【図1】平面から見た実施環境の概略説明図。
【図2】第1実施例の錠前の内部構造の一例を示す概略説明図。
【図3】主要部材を中心とする分解斜視図(但し、スライド駆動板は省略)。
【図4】スライド駆動板と他の部材との関係を示す説明図。
【図5】図2の主要部の作動状態の説明図。
【図6】図2の6−6線概略断面図。
【図7】第2実施例の錠前の内部構造の一例を示す概略説明図。
【図8】スライド駆動板の斜視図。
【図9】スライド駆動板と各部材との係合関係を示す概略説明図。
【図10】バネ支持固定体の斜視図。
【図11】バネ支持固定体と錠箱との固定関係の一例を示す概略説明図。
【図12】外側ハンドルハブの斜視図。
【図13】シリンダ部材とスライド駆動板との関係を示す斜視図。
【図14】スライド駆動板と他の部材との関係を示す説明図。
【図15】シリンダ部材を解錠方向へ回した場合の概略説明図。
【符号の説明】
X…錠前のハンドル装置、1…扉、2…錠箱、3…開口枠、4…受け金具、15…内側レバーハンドル、17…外側レバーハンドル、25…幅広側壁、26…後壁、31…ハンドルハブ部材、31a…内側ハンドルハブ部材、31b…外側ハンドルハブ部材、32.32A…軸受け部、33…軸孔、34.34A…バネ押圧部、35.35A…当り突起、36…当たり爪部、37.37A…押下げ突起、39.39A…ストッパ、41.41A…スライド駆動板、43.47.50…被係合部、44…係合アーム部、45…係合駆動部、46.46A…復帰バネ、48…係合受部、49…係合突片、51.51A…バネ支持固定体、52…左側壁、53…右側壁、54…一側壁、55.55A…開口、56.56A…バネ端支持壁、58.58A…圧縮コイルバネ、59.59A…可動バネ支持体、61…サムターン部材、61a…サムターン部材、61b…シリンダ部材、63…施錠片用引き戻し片、66…被係合突起、67…受けピン、68…支持ピン、71…施錠片、85…保持機構の構成部材、95.95A…施・解錠機構、96…進退動片、98…ロッキングピース、101…駆動源、102…作動杆、104…ロッキングバー。
Claims (10)
- レバーハンドルを押し下げると、バネ部材のバネ力に抗して所定量回転するハンドルハブ部材を有する錠前のハンドル装置Xに於いて、前記レバーハンドルは、指先状バネ押圧部34の適宜部位に錠箱の幅広側壁に沿って上下動するスライド駆動板41に係合する係合部37を有し、前記バネ部材は、錠箱に固定された一端開口のケース状バネ支持固定体51のバネ端支持壁56と該バネ支持固定体の前記一端開口に摺動自在に嵌合するキャップ状可動バネ支持体59との間に内装され、かつ指先状バネ押圧部34で押し下げられる剛性力が強い第1の圧縮コイルバネ58と、前記スライド駆動板41を介して前記ハンドルハブ部材を初期位置方向へと付勢し、かつ前記第1の圧縮コイルバネよりもバネ力が弱いスライド駆動板復帰用のバネ46とから成ることを特徴とする錠前のハンドル装置。
- 請求項1に於いて、スライド駆動板の一部は、錠箱の幅広側壁と、錠箱の後壁に固定された不完全ケース状のバネ支持固定体との間に介在し、前記バネ支持固定体は、スライド駆動板に対して添設状態に配設されていることを特徴とする錠前のハンドル装置。
- 請求項1に於いて、錠前には、駆動用復帰バネのバネ力に抗してスライド駆動板が下降すると、該スライド駆動板に形成した係合駆動部45に係合する施錠片用引き戻し片63を有するサムターン部材61が設けられていることを特徴とする錠前のハンドル装置。
- 請求項1に於いて、錠前には、施錠片用保持機構の構成部材85が設けられており、該保持機構の構成部材85は、受け金具4側の第1永久磁石7と、この第1永久磁石7の極性に反発する第2永久磁石86を有し、かつ、固定軸87に軸支された揺動片88と、この揺動片88の他端部に設けられ、かつ、施錠片71の歯車列77と噛合する制御歯車89に係脱する係合爪片90と、前記揺動片88を常時係合する方向へ付勢する保持バネ91とから成ることを特徴とする錠前のハンドル装置。
- 内外のレバーハンドルをそれぞれ押し下げると、バネ部材のバネ力に抗して所定量回転するハンドルハブ部材を有する錠前のハンドル装置に於いて、前記内外のレバーハンドルは、錠箱に縦方向に所要間隔を有して配設された内側ハンドルハブ部材及び外側ハンドルハブ部材にそれぞれ設けられ、また、前記内外のハンドルハブ部材は、指先状バネ押圧部の適宜部位に錠箱の幅広側壁に沿って上下動するスライド駆動板に個別的に係合する係合部37.37Aをそれぞれ有し、さらに、前記バネ部材は、上下のバネ端支持壁を有する縦長状のバネ支持固定体と該バネ支持固定体に縦列状態に摺動自在に嵌合する上下の可動バネ支持体と前記上下のバネ端支持壁との間にそれぞれ個別的に内装され、かつ、前記内外のハンドルハブ部材の指先状バネ押圧部にそれぞれ押し下げられる剛性力が強い二個の圧縮コイルバネであることを特徴とする錠前のハンドル装置。
- 請求項5に於いて、スライド駆動板41Aには、少なくとも内外のハンドルハブ部材31a.31b用の被係合部43.47がそれぞれ形成されていることを特徴とする錠前のハンドル装置。
- 請求項5に於いて、錠前は電気錠であり、錠箱2には、内側ハンドルハブ部材31aの軸受け部32、外側ハンドルハブ部材31bの軸受け部32A、サムターン部材61aのサムターンダルマ62、シリンダ部材61bのシリンダダルマ62Aは、縦列状態に配設されており、これに対応して1枚のスライド駆動板41Aには、内外のハンドルハブ部材31a.31b用の被係合部43.47.サムターン部材61a用の係合駆動部45、シリンダ部材61b用の被係合受部48がそれぞれ形成されていることを特徴とする錠前のハンドル装置。
- 請求項5に於いて、錠前には、復帰バネ46Aのバネ力に抗してスライド駆動板41Aが下降すると、該スライド駆動板に形成した係合駆動部45に係合する施錠片用引き戻し片63を有するサムターン部材61が設けられていることを特徴とする錠前のハンドル装置。
- 請求項5に於いて、一つのバネ支持固定体51Aの適宜箇所には、複数個の係合突片49が形成され、これらの係合突片49は、錠箱2の適宜箇所に形成した被係合部50にそれぞれ係合することを特徴とする錠前のハンドル装置。
- 請求項5に於いて、錠前には施・解錠機構95Aが設けられ、該施・解錠機構95Aは、駆動源101の駆動力により揺動するロッキングバー104を備え、施錠時、前記ロッキングバーは、外側ハンドルハブ部材31bをロックすることを特徴とする錠前のハンドル装置。
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