JP4443905B2 - ナットとその操作装置 - Google Patents

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Description

本発明は連結具として用いられるナットと、そのナットの操作装置に関する。
従来、部材相互の連結具として用いられるナットとして、そのナットを回転することなくボルトに締結できるものが知られており、例えば図21に示す構造のものが知られている。
この図21に示すナット101は、内部に後方が拡径し、前側に挿入口103を有するテーパ穴102を形成するとともに、そのテーパ穴102の内面に軸方向に沿った摺動案内突条104を周方向に分割して複数形成したケーシング105と、外面を前記テーパ穴102に沿うテーパ面に形成するとともに内面に雌ねじ106を形成して、前記摺動案内突条104間に、軸方向へ摺動可能に介在した楔状の雌型係止部材107と、該雌型係止部材107を、バネ受け108を介して前記テーパ穴102の小径の挿入口103側へ付勢する圧縮バネ109と、蓋110とで構成されている。
そして、前記ナット101を、回転することなく挿入口103から図21の矢印Aのように雄ねじ体であるボルト111に挿通することにより、分割された雌型係止部材107の雌ねじ106がボルト111の雄ねじ112に係合してその雌型係止部材107が圧縮バネ109に抗して大径側へ移動し、複数個の雌型係止部材107で形成される雌ねじ孔の内径が拡径してナット101をボルト111の所定位置まで挿通でき、その挿通が終わると、圧縮バネ109の付勢力によって各雌型係止部材107が前側へ移動して、その雌ねじ106がボルト111の雄ねじ112に噛合し、ナット101をボルト111に締着できるようになっている(例えば特許文献1参照)。
ところで、前記のようなナット101を、例えば図22に示すように、固定されたボルト111に備えるとともにバネ113で常時ナット101の進行可能方向である矢印A方向へ付勢してワークなどの部材114をナット101で押圧したい場合がある。
しかし、このような部材114の押圧状態から、この部材114に変えて図22に示す位置にある別の部材115を押圧したい場合に部材114を除去すると、バネ113の付勢力によってナット101が前記進行可能方向Aへ移動するため、このナット101を移動しないように手で保持しながら部材114の取り外しと部材115の設置をしなければならず、その作業が極めて困難である。
また、上記の部材の交換以外においても、そのナット101をボルト111の途中の位置に停止させておきたい場合にも対応できない。
実公昭55−48171号公報
本発明は、前記のようなナットにおいて、そのナットをボルトに対して所望の位置で係止保持できるようにして、例えば前記のような問題を解消することを目的とするものである。
前記の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、ケーシング内に雄ねじ体を挿通する挿通穴を形成するとともに該挿通穴の一部を後側が拡径するテーパ穴に形成し、該テーパ穴に、内面に雌ねじを形成した雌型係止部材を前後移動可能に備えるとともに該雌型係止部材を前方へ付勢し、雌型係止部材が、その前方への移動により挿入された雄ねじ体に噛合し、後方への移動により雄ねじ体と離間するようにしたナットにおいて、
前記雌型係止部材の前進位置を保持して、雌型係止部材と雄ねじ体が相対的に無回転の状態において、雌型係止部材が、その軸方向へ移動することを阻止するようにロックしたり、
このロックを解除して、雌型係止部材と雄ねじ体が相対的に無回転の状態において、雌型係止部材の、その後方への移動のみを可能とするロック手段を設けたことを特徴とするナットである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ロック手段を、前記雌型係止部材に係止部を形成し、雌型係止部材の前進状態においてその係止部が位置する部分のケーシングに挿入穴を形成し、該挿入穴を通じてロック部材を前記係止部に係合してロックしたり、係止部から離脱させてロックを解除するように構成したナットである。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記ケーシングに、前記ロック部材のロック状態を保持したり解除できるロック保持手段を備えたナットである。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、雌型係止部材の前進状態において該雌型係止部材の後面が位置する部分のケーシングに、周方向に形成したストッパ溝と、該ストッパ溝の一端側からケーシングの軸方向に沿ってケーシングに形成した長穴と、ケーシング内において前記雌型係止部材の後面に当接する環状の当接部と、該当接部に固設されて前記長穴から外部へ突出するとともに長穴とストッパ溝に摺動可能な操作部を有するロック部材とによりロック手段を構成したナットである。
請求項5記載の発明は、ケーシング内に雄ねじ体を挿通する挿通穴を形成するとともに該挿通穴の一部を後側が拡径するテーパ穴に形成し、該テーパ穴に、内面に雌ねじを形成した雌型係止部材を前後移動可能に備えるとともに該雌型係止部材を前方へ付勢し、雌型係止部材が、その前方への移動により挿入された雄ねじ体に噛合し、後方への移動により雄ねじ体と離間するようにし、
前記雌型係止部材の前進位置を保持して、雌型係止部材と雄ねじ体が相対的に無回転の状態において、雌型係止部材が、その軸方向へ移動することを阻止するようにロックしたり、
このロックを解除して、雌型係止部材と雄ねじ体が相対的に無回転の状態において、雌型係止部材の、その後方への移動のみを可能とするロック手段を設けたナットの操作装置であって、前記ロック手段におけるロック部材のロック操作と解除操作を自動的に行う操作手段を設けたことを特徴とするナットの操作装置である。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記ロック手段におけるロック部材のロック操作を、ナットの前進側にロック操作部材を設け、ナットとロック操作部材との相対移動により、ロック操作部材によってロック部材をロック方向へ移動してロック操作を行うようにしたナットの操作装置である。
請求項7記載の発明は、請求項5又は6記載の発明において、ナットの外部にロック解除操作部材を設け、前記ロック手段によるロック状態において、ロック解除操作部材をロック手段に係合させてロック手段の解除を行うようにしたナットの操作装置である。
本発明のナットによれば、ナットと雄ねじ体に、そのナットを回転することなく前進方向へ挿入できる。
しかも、このように無回転で前進方向へ移動できるナットにおいて、このナットを、付勢手段によって常時前方へ付勢された状態で使用する場合に、ロック手段によってナット内の雌型係止部材をロックすることにより、そのナットを、これが前記の付勢力によっては前進移動しないように保持させることができる。
また、前記のように雌型係止部材をロックすることにより、正逆回転によって前後進する通常のナットとしても使用することができる。
また、本発明のナットの操作装置によれば、前記のロック操作とその解除操作が自動的に行えて至便である。
本発明を実施するための最良の形態を図1乃至図20に示す実施例に基づいて説明する。
図1乃至図8は第1実施例を示す。
ナット1を構成するケーシング2は筒状、例えば外周面が円形或いは多角形の筒状に形成されている。図の例では外周面が円形に形成されている。
該ケーシング2内には、その前側(図においてB側)に挿入口3を有し、後側(図においてC側)に開口部4を有する挿通穴5が軸方向に貫通形成されているとともに、該挿通穴5の略前半部がテーパ穴6で形成され、後半部がバネ室7で形成されている。
前記テーパ穴6は前側Bから後側Cに向かって内径が徐々に拡大するテーパ面8に形成され、バネ室7は円筒状に形成されている。
前記テーパ穴6のテーパ面8には、ケーシング2の軸方向X−Xに長い摺動案内突条9が図3に示すように、周方向に所定の間隔を有して複数個突設されている。図の実施例では周方向に等間隔で3個設けられている。この摺動案内突条9を形成することにより、これらの間に後述する雌型係止部材10が嵌合する案内空間が形成されている。
前記テーパ穴6内であって、前記隣接する摺動案内突条9,9間の案内空間には、図3に示すように横断面が扇状で、図2に示すように縦断面が楔状の雌型係止部材10が、ケーシング2の軸方向X−Xに摺動可能に配置されている。この雌型係止部材10は、図の例ではケーシング2の周方向に3個設けられている。
更に、各雌型係止部材10は、その前側Bの周方向長が後側Cの周方向長より短い楔状に形成され、外周面が前記テーパ穴6のテーパ面8に沿ったテーパ面11に形成されている。更に、内周面には、ケーシング2の軸芯を中心とする螺旋の一部で形成された雌ねじ12が形成されており、この複数の、図の例では3個の雌型係止部材10の雌ねじ12により、雌ねじ穴を形成している。また、該雌ねじ12は、前記挿入口3の周縁及び前記摺動案内突条9の内面よりも内側へ突出するように形成されている。
前記各雌型係止部材10は、その後端が図2に示すように、各摺動案内部材9の後端より後方へ突出しており、各雌型係止部材9の後端に共通してバネ受け13が配置されている。
また、前記バネ室7の後部にはワッシャ15を保持するCリングからなるバネ受け14が固設されており、該ワッシャ15と前記バネ受け13との間に、付勢手段であるコイルバネ16が圧縮状態で介在され、該コイルバネ16の付勢力により、前記各雌型係止部材10を常時前側B、すなわち挿入口3側へ付勢している。
なお、前記実施例では付勢手段としてコイルバネ16を使用したが、この付勢手段はコイルバネ以外にウレタン、ゴムなどの弾性体を用いてもよい。
次に、前記雌型係止部材10のロック手段について説明する。
前記雌型係止部材10、図の例では3個の雌型係止部材10のうちの1個の雌型係止部材10には、その外周面に係止溝17が形成されており、その前面が係止部17aになっている。
前記ケーシング2には、雌型係止部材10が後述するように雄ねじ体(ボルト)40と噛合した前進位置において、その係止溝17が位置する部分に挿入穴18が内外方向に貫通して形成されている。更に、ケーシング2における前記挿入穴18の両側に位置する両外周面には図3に示すように、ケーシング2の軸方向と直交する方向に切欠溝19,20が形成されているとともに、該両切欠溝19,20の底面にはロック保持手段を構成する係止凹部21,22が形成されている。
前記ケーシング2の外側部にはロック手段を構成するロック部材23が備えられている。該ロック部材23は、前記係止溝17と挿入穴18に挿入可能なロック片24と、該ロック片24の突出方向と反対側へ突設した第1操作片25と、ロック片24の両側から股状に形成した脚部26,27と、該両脚部26,27の先端部の内側に突設されてロック保持手段を構成する係止突部28,29と、両脚部26,27の先端に設けた第2操作片30,31とからなり、これらが金属板で一体に形成されている。そして、ロック部材23は、その両脚部26,27を前記ケーシング2の両切欠溝19,20に摺動可能に嵌合して備えられており、図4及び図5に示すようにロック部材23を上動すると、そのロック片24が前記係止溝17から離脱するとともに係止突部28,29が係止凹部21,22に弾力的に嵌合し、また、ロック部材23を図6及び図7に示すように下降すると、そのロック片24が前記係止溝17に嵌合係止するとともに係止突部28,29が係止凹部21,22より離脱してケーシング2の外周面に係止するようになっている。
なお、前記第1操作片25と第2操作片30,31は図示のように一方側へ折曲して形成されている。
次に前記のナット1の使用例について図8により説明する。
図4及び図5に示すように、ロック部材23がケーシング2に備えられ、かつ、そのロック部材23を上動してそのロック片24を係止溝17より離脱させた状態で、そのナット1を図8に示すように雄ねじ体であるボルト40に挿通設置する。なお、このナット1の挿入は、図8の固定端41がない状態のボルト40の右端から、ナット1を、その挿入口3側から挿入して左側(矢印A方向)へ移動させる。
このA方向への移動時には、ボルト40の雄ねじ40a部が各雌型係止部材10の雌ねじ12に係合し、各雌型係止部材10がコイルスプリング16の付勢力に抗して後側Cへ押し移動される。この後側への移動により、各雌型係止部材10はテーパ面8,11に沿って径方向の外側へ移動し、これら各雌型係止部材10で形成される雌ねじ穴が拡径する。そのため、雌型係止部材10の雌ねじ12がボルト40の雄ねじ40aを乗り越えながらナット1が前進する。したがって、ナット1を回転することなく挿入することができる。
そしてボルト40を固定端41に固定するとともに、該固定端41とナット1間に付勢手段であるバネ42を圧縮介在する。また、ナット1の前側にワークなどの第1の部材43を配置することにより、ナット1を第1の部材43に、バネ42の付勢力によって押圧することができる。このようにすることにより、第1の部材43をナット1で押圧保持できる。また、このナット1の停止状態では、各雌型係止部材10がコイルバネ16に押圧されて前進した状態にあり、各雌型係止部材10の雌ねじ12がボルト40の雄ねじ40aに噛合する。
前記の状態から、例えば図8に示すように、前記第1の部材43とは別のワークなどの第2の部材44を、第1の部材43から離れた位置に交換して設置する場合には、図8の位置にあるナット1において、ロック部材23の第1操作片25を矢印D方向に押し、ロック部材23を図6及び図7に示すようにケーシング2側へ移動させ、そのロック片24を雌型係止部材10の係止溝17に嵌入させる。この嵌入によりロック片24が係止溝17の係止部17aに係合し、雌型係止部材10の後方への移動が阻止されてロックされる。このようにロック片24を係止溝17に嵌入させたロック状態は、図7に示すように、ロック部材23の係止突部28,29がケーシング2の外面に弾力的に係止することにより保持される。
前記のようにロック片24を雌型係止部材10の係止溝17に嵌入することにより、その雌型係止部材10の軸方向X−Xの移動が阻止されて雌型係止部材10とボルト40の噛合状態が保持され、ナット1の無回転での軸方向の移動が阻止される。そのため、図8において、第1の部材43を取り除いてもナット1は矢印A方向には移動せず、その位置が保持される。
そして、第2の部材44を図8のように配置した後、前記ロック部材23の第2操作片30,31を矢印Dと反対方向へ押し、図4及び図5に示すようにロック部材23のロック片24を係止溝17より離脱して前記のロック状態を解除する。この解除により、ナット1は図8の矢印A方向への移動が可能になり、バネ42の付勢力により矢印A方向に移動して第2の部材44に当接し、第2の部材44を押圧保持する。
以上の操作により、部材43,44の交換が、ナット1をボルト40に一時的に停止保持させた状態で容易に行える。
また、本発明のナット1は、前記図8のような部材43,44の押圧保持のみに用いるものではなく、その他、種々な使用に用いることができるものである。例えば、ロック片24を係止溝17に嵌合して、雌型係止部材10とボルト40との螺合状態を保持することにより、ナット1をボルト40の所望の位置に停止させたり、また、通常のナットのように、ナット1を正逆に回転して前後に移動させることもできる。
前記のロック部材23のロック操作及びその解除操作は手動で行ってもよいが、図8に示すように自動で行ってもよい。
例えば図8において、第1の部材43を取り除いた後にロック部材23のロック片24を係止溝17から離脱させると、バネ42の付勢力によりナット1が矢印A方向に移動する。このナット1が第2の部材44に当接する時点において、ロック部材23の第1操作片25を矢印D方向へ案内するテーパ面45を有するロック操作部材46からなるロック操作手段を設けることにより、ロック片24が自動的にケーシング2側へ移動し、自動的にロックされる。なお、停止したナット1に対してロック操作部材46側をナット1側へ移動させてもよく、相対的に移動すればよい。
また、前記のロック状態を解除するには、図8に示すように、ロック解除操作部材47からなるロック解除操作手段を設けるとともにこの部材47の制御手段(図示せず)を設けて、このロック解除操作部材47を矢印E方向へ進行させてロック部材23の第2操作片30,31を矢印E方向へ押すことにより、ロック部材23のロック片24を係止溝17より離脱させることができる。
なお、前記の実施例では、ロック部材23のロック片24が係止する係止部17aを係止溝17で形成したが、雌型係止部材10の後面或いはバネ受け13の後面を係止部17aとしてもよい。
図9乃至図11は第2実施例を示す。
本第2実施例は、前記第1実施例におけるロック部材とロック保持手段の変形例である。
前記第1実施例におけるケーシング2の挿入穴18にはロック部材であるロックピン51が進退可能に設けられているとともにバネ52により外方へ付勢されており、該ロックピン51の進入によりこれが雌型係止部材10の係止溝17に嵌入し、後退により該ロックピン51が係止溝17から離脱するようになっている。
前記のケーシング2には、ロック保持手段を構成する操作板53が設けられている。該操作板53は弾性を有する板材で形成され、その一端54をケーシング2の前側に嵌合して備えられている。該操作板53の他端側にはフック部55が形成され、該フック部55をケーシング2の後側に形成した溝56に弾力的に嵌合できるようになっている。更に、操作板53の中間部には前記ロックピン51に係合する係合部57が形成されている。
その他の構造は前記第1実施例と同様であるため、前記と同一部分には前記と同一の符号を付してその説明を省略する。
本第2実施例において、図9に示すように、操作板53を、そのフック部55を溝56から外して一端54を中心として開くと、バネ52の付勢力によってロックピン51が係止溝17から離脱し、雌型係止部材10のロックが解除される。
また、図10に示すように、操作板53を、そのフック部55を溝56に嵌合して閉じると、係合部57によってロックピン51が押圧され、該ロックピン51が係止溝17に嵌合して前記と同様に雌型係止部材10をロックする。
したがって、本第2実施例においても前記のように操作板53を操作してロックピン51によるロック操作とその解除操作を行うことにより、前記第1実施例と同様の作用、効果を発揮できる。
また、図11に示すように、テーパ面58aを有するロック操作部材58からなるロック操作手段を所定位置に固定しておき、ナット1が矢印A方向に移動した時に、ロック操作部材58のテーパ面58aが操作板53を押圧するようにしてもよい。このような押圧により、ロックピン51を自動的に押圧して、雌型係止部材10の自動的なロック操作を行うことができる。
更に、図11に示すように、テーパ面59aを有するロック解除操作部材59からなるロック解除操作手段を設け、これを図示しない制御手段により矢印F方向へ前進させることにより、そのテーパ面59aによって、図11に示すように閉じた操作板53のフック部55を溝56から外してもよい。このようにすることにより、操作板53は、そのバネ力によって図9に示すように開き、ロックピン51のロック状態を自動的に解除することができる。
図12及び図13は第3実施例を示す。
本第3実施例は、前記第2実施例における操作板53の変形例である。
ロック保持手段を構成する操作板61の前側にはフック部62が形成され、後側にはフック部63が形成され、該操作板61を図12に示すように前進させると、後側のフック部63がケーシング2に形成した溝64に弾力的に嵌合し、操作板61を図13に示すように後退させると、前側のフック部62がケーシング2に形成した溝65に弾力的に嵌合するようになっている。
更に、前記操作板61の中間部にはテーパ面からなる係合部66が形成されており、図12に示すように操作板61を前進させると係合部66がロックピン51と非係合状態となってロックピン51が前記係止溝17から離脱し、図13に示すように操作板61を後退させると係合部66がロックピン51を押圧して、ロックピン51を前記係止溝17に嵌入させるようになっている。
その他の構造は前記第1実施例及び第2実施例と同様であるため、前記と同一の部分には前記と同一の符号を付してその説明を省略する。
本第3実施例においても前記のように操作板61を操作してロックピン51によるロック操作とその解除操作を行うことにより、前記第1実施例と同様の作用、効果を発揮する。
また、本第3実施例においても、前記図11に示すようなロック操作部材58とロック解除操作部材59を設けることにより、自動的に雌型係止部材10のロックとその解除ができる。
図14乃至図17は第4実施例を示す。
本第4実施例は、前記第2実施例の操作板53の変形例である。
前記ケーシング2には弾性を有する板材からなる操作板71が、その一端72をケーシング2の前側に嵌合して備えられている。該操作片71の他端側には門形の係止板73,74が一体に形成され、その先部にフック部75,76が形成されている。また、ケーシング2の外面には軸方向に嵌合溝77,78が形成されている。
そして、図14及び図15に示すように、操作板71のフック部75,76が嵌合溝77,78に弾力的に係止している状態では、前記のロックピン51が係止溝17より離脱した状態にあり、図16及び図17に示すように、操作板71の係合部79を押圧すると、係止板73,74が図16に示すように変位してそのフック部75,76が嵌合溝77,78から外れてケーシング2の外面に係止し、その係合部79での押圧状態が保持され、係合部79がロックピン51を押して、ロックピン51が前記雌型係止部材10の係止溝17に嵌入する。
その他の構造は前記第1実施例及び第2実施例と同様であるため、前記と同一部分には前記と同一の符号を付してその説明を省略する。
本第4実施例においても、前記のように操作板71を操作してロックピン51によるロック操作とその解除操作を行うことにより、前記第1実施例と同様の作用、効果を発揮することができる。
また、本第4実施例においても、前記図11に示すようなロック操作部材58とロック解除操作部材59を設けることにより、自動的に雌型係止部材10のロックと解除ができる。
図18は第5実施例を示す。
本第5実施例は、前記第1実施例におけるロック手段の変形例である。
前記ケーシング2には、軸方向X−Xに沿った長穴81が形成され、該長穴81の後側は開口され、前側には所定の位置から周方向に屈曲してなるストッパ溝82が連設されている。該所定位置とは、前記雌型係止部材10が前記のように雄ねじ体(ボルト)40と噛合した状態における雌型係止部材10の前面位置である。なお、この長穴81とストッパ溝82と同様の長穴81aとストッパ溝82aが、図20に示すように、ケーシング2の軸芯を中心として点対称的に形成されている。
また、ケーシング2には、前記雌型係止部材10の後面に当接する環状の当接部83と、該当接部83に外方へ突設した操作部84,84aとからなるロック部材85が備えられている。前記当接部83は、ケーシング2内に挿入されて雌型係止部材10の後面に当接可能な外径で、かつ、前記のボルト40が挿通できる穴86を有する。また、前記2個の操作部84,84aは相互に180°離れて形成され、これらは前記長穴81,81aとストッパ溝82,82aに摺動可能に嵌合できるように形成されている。これらの長穴81,81a、ストッパ溝82,82a、ロック部材85によりロック手段が構成されている。
前記ロック部材85は前記第1実施例のバネ受け13を兼用しているため、前記のバネ受13は設けられていない。
その他の構造は前記第1実施例と同様であるため、前記と同一部分には前記と同一の符号を付してその説明を省略する。
本第5実施例において図19及び図20に示すように組み付けられた状態において、ロック部材85の操作部84,84aを図19及び図20に示すように長穴81,81a部に位置させると、ロック部材85は長穴81,81aに沿ってケーシング2の軸方向に移動できる。そのため、雌型係止部材10の軸方向の移動を可能にし、前記のようにナット1を無回転でボルト40に挿入できる。
また、ナット1をボルト40に対して所望の位置に停止させてその雌型係止部材10の雌ねじ12をボルト40の雄ねじ40aに噛合させた状態で、ロック部材85を回転してその操作部84,84aをストッパ溝82,82aに嵌合させると、そのロック部材85が、ケーシング2の軸方向へ移動しないように保持される。したがって、雌型係止部材10の後方への移動による拡径方向の移動が阻止され、そのナット1とボルト40との噛合状態が保持され、前記第1実施例と同様の作用、効果を発揮することができる。
また、本第5実施例においても、ナット1の前進によって、ロック部材85の操作部84,84aをロック方向に回転させるロック操作部材を設けたり、このロック状態からロック部材85を逆回転してロック状態を解除するロック解除操作部材を設けて、雌型係止部材10のロックと解除を自動的に行うようにしてもよい。
なお、前記実施例においてはケーシングを円筒状に形成し、雄ねじ体を円筒状のボルトとしたが、本発明は、この形状に限るものではなく、雄ねじ体を平板状とし、ケーシングを偏平に形成し、2個の雌型係止部材を、平板状の雄ねじ体の両側に配置して構成してもよい。
また、前記の雌型係止部材10は1個でもよい。
本発明の第1実施例を示す部品を分解した状態の斜視図。 図1の部品を組み付けたナットの縦断面図で、ロック部材は除かれている。 図2のH−H線断面図。 図2においてロック部材を付設した断面図で、ロックを解除した図。 図4におけるI−I線断面図。 図4の状態からロックをした状態を示す断面図。 図6のJ−J線断面図。 本発明のナット操作装置を示す図。 本発明の第2実施例を示す縦断面図で、ロックを解除した図。 図9の状態からロックをした状態を示す断面図。 本発明の第2実施例のナットの操作装置を示す斜視図。 本発明の第3実施例を示す縦断面図で、ロックを解除した図。 図11の状態からロックをした状態を示す断面図。 本発明の第4実施例を示すナットの側面図で、ロックを解除した状態を示す図。 図14におけるK−K線断面図。 図14の状態からロックをした状態を示すナットの側面図。 図16におけるL−L線断面図。 本発明の第5実施例を示す、部品を分解した状態の斜視図。 図18の部品を組み付けたナットの縦断面図。 図19のM−M線断面図。 従来のナットを示す縦断面図。 図21のナットの使用を説明する図。
符号の説明
1 ナット
2 ケーシング
5 挿通穴
6 テーパ穴
8,11 テーパ面
10 雌型係止部材
12 雌ねじ
16 付勢手段
17 係止溝
17a 係止部
18 挿入穴
23 ロック部材
46,58 ロック操作部材
47,59 ロック解除操作部材
51 ロックピン
53,61,71 ロック保持手段である操作板
81 長穴
82 ストッパ溝
83 環状の当接部
84 操作部
85 ロック部材

Claims (7)

  1. ケーシング内に雄ねじ体を挿通する挿通穴を形成するとともに該挿通穴の一部を後側が拡径するテーパ穴に形成し、該テーパ穴に、内面に雌ねじを形成した雌型係止部材を前後移動可能に備えるとともに該雌型係止部材を前方へ付勢し、雌型係止部材が、その前方への移動により挿入された雄ねじ体に噛合し、後方への移動により雄ねじ体と離間するようにしたナットにおいて、
    前記雌型係止部材の前進位置を保持して、雌型係止部材と雄ねじ体が相対的に無回転の状態において、雌型係止部材が、その軸方向へ移動することを阻止するようにロックしたり、
    このロックを解除して、雌型係止部材と雄ねじ体が相対的に無回転の状態において、雌型係止部材の、その後方への移動のみを可能とするロック手段を設けたことを特徴とするナット。
  2. 前記ロック手段を、前記雌型係止部材に係止部を形成し、雌型係止部材の前進状態においてその係止部が位置する部分のケーシングに挿入穴を形成し、該挿入穴を通じてロック部材を前記係止部に係合してロックしたり、係止部から離脱させてロックを解除するように構成した請求項1記載のナット。
  3. 前記ケーシングに、前記ロック部材のロック状態を保持したり解除できるロック保持手段を備えた請求項1又は2記載のナット。
  4. 雌型係止部材の前進状態において該雌型係止部材の後面が位置する部分のケーシングに、周方向に形成したストッパ溝と、該ストッパ溝の一端側からケーシングの軸方向に沿ってケーシングに形成した長穴と、ケーシング内において前記雌型係止部材の後面に当接する環状の当接部と、該当接部に固設されて前記長穴から外部へ突出するとともに長穴とストッパ溝に摺動可能な操作部を有するロック部材とによりロック手段を構成した請求項1記載のナット。
  5. ケーシング内に雄ねじ体を挿通する挿通穴を形成するとともに該挿通穴の一部を後側が拡径するテーパ穴に形成し、該テーパ穴に、内面に雌ねじを形成した雌型係止部材を前後移動可能に備えるとともに該雌型係止部材を前方へ付勢し、雌型係止部材が、その前方への移動により挿入された雄ねじ体に噛合し、後方への移動により雄ねじ体と離間するようにし、
    前記雌型係止部材の前進位置を保持して、雌型係止部材と雄ねじ体が相対的に無回転の状態において、雌型係止部材が、その軸方向へ移動することを阻止するようにロックしたり、
    このロックを解除して、雌型係止部材と雄ねじ体が相対的に無回転の状態において、雌型係止部材の、その後方への移動のみを可能とするロック手段を設けたナットの操作装置であって、前記ロック手段におけるロック部材のロック操作と解除操作を自動的に行う操作手段を設けたことを特徴とするナットの操作装置。
  6. 前記ロック手段におけるロック部材のロック操作を、ナットの前進側にロック操作部材を設け、ナットとロック操作部材との相対移動により、ロック操作部材によってロック部材をロック方向へ移動してロック操作を行うようにした請求項5記載のナットの操作装置。
  7. ナットの外部にロック解除操作部材を設け、前記ロック手段によるロック状態において、ロック解除操作部材をロック手段に係合させてロック手段の解除を行うようにした請求項5又は6記載のナットの操作装置。
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