JP4442921B2 - スパークギャップ、特に高電圧スパークギャップ - Google Patents

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Description

本発明はスパークギャップに関するものであり、特に、多くの電荷量を移送することを可能にする高電圧スパークギャップの場合に有利なものである。
スパークギャップとは、誘電体(ガス、蒸気、真空など)によって隔てられた放電電極と呼ばれる二つの離れた電極を備えた、閉じスイッチタイプの装置であり、該電極の間において、電極間の電位差が閾値を超えるときにアーク放電が形成される。高電圧スパークギャップにおいて、この閾値は数kVを超え、スパークギャップの作動電圧(スパークギャップに印加される電圧、すなわち放電電極間の電位差)は、1MVにまで達することがある。このようなスパークギャップにより、スパークギャップを流れる1kAと1MAの間に含まれる強度の電流に対応した、数百ミリクーロンから数百クーロンに及ぶ電荷量を移送することが可能になる。
電流の発生器に接続されて、とりわけ、上述した電荷量を蓄積させることに適したコンデンサに接続されて、このような高電圧スパークギャップは特に、高圧下で原材料のテストベンチに、または荷電体と呼ばれる他のあらゆる装置に連続的に給電するために用いられている。初期的にコンデンサに蓄積されている電荷をスパークギャップによってコンデンサが放電し、荷電体へ移送するというそれぞれの操作は、シュートと称される。
既知のスパークギャップの中でも、もっとも性能の良いものの一つは、ガス式スパークギャップであり、該スパークギャップは、中空の円筒形をした、回転対称である二つの放電電極を備えており、該二つの放電電極は、それぞれが、およそ8cmの内径、およそ10cmの外径およびおよそ20cmの長さを有している。円筒形の二つの放電電極は「端と端を合わせて」並べられており、つまり、該二つの放電電極は、それらの対称軸が一致するように、また、閉止端部と呼ばれるアキシャル方向の端部を有するように配置され、該端部は約8mm離隔して、アキシャル方向(対称軸の方向)に沿って向き合っている。アーク放電が形成されるのは、向かい合った環状の端部面がほぼ平坦(横平面において)となっている、このアキシャル方向の閉止端部の間である。放電電極の反対側のアキシャル方向の端部は、接続端部と呼ばれるのだが、それぞれがコネクタに接続されていることで、スパークギャップを電気回路に組み込むようになっている。特に、コネクタの一方は電流の発生器(コンデンサ)を接続するのに使用することができ、コネクタのもう一方は荷電体を接続するのに使用することができる。
シュートはトリガ電極と呼ばれる第三の電極によって引き起こされ、このトリガ電極によって、二つの放電電極間におけるアーク放電の形成を開始することが可能になっている。シュートの際、電荷は、電流の発生器が、該発生器が接続されている放電電極に移送するものなのだが、アキシャル方向に沿って放電電極の接続端部から閉止端部へと伝播し、そして、放電電極の閉止端部に設けられている傾斜スリットによって、タンジェンシャル方向の成分を含む方向に(横平面における放電電極の環状円周に沿って)変位するように偏向される。電荷は次に、アキシャル方向に沿って放電電極間の空間を通過し、アキシャル方向のアーク放電を形成し、そして再び、他方の放電電極の閉止端部において、傾斜スリット(逆方向)によってタンジェンシャルに偏向されることで、放電電極の接続端部に向かう、ほぼアキシャルな伝播に戻るようになっている。
放電電極の閉止端部におけるこの電荷のタンジェンシャル変位は、ラジアル方向の磁界を誘起し、該磁界は、アークを前記閉止端部の環状面に沿って流れるように変位させる。移送される電荷量に応じて、アーク放電は複数回のターン(通常は二ターン)を行うことができる。電流強度がより弱いにも関わらず、第二ターンでのアーク速度は、第一ターンの速度を超えることが確認されている。
この変位にも関わらず、140Cを超える誘導される電荷量については、アーク放電は、エロージョンによって放電電極の閉止端部の重大で急速な損耗を発生させるため、閉止端部を銅とタングステンの特別な合金で用意することが余儀なくされる。この合金は特に高価なものであり、スパークギャップの原価コストに負担をかける。上述した既知のスパークギャップが今日、18000シュートという寿命を主張することができるのは、この価格においてだけである。
本発明はこれらの不備を改善し、単純であまりコストがかからず、既知のスパークギャップに匹敵する、またはそれらを超える性能を有するスパークギャップを提案することを目的とする。
特に、本発明は、高電圧スパークギャップを提供することを目的とするものであり、該スパークギャップは、上述した既知のスパークギャップの通常作動電圧と同等またはそれを超える電圧で作動可能であり、上述した既知のスパークギャップによるスイッチング電流と同等またはそれを超える強度の電流をスイッチングすることができ、上述した既知のスパークギャップの寿命と同等またはそれを上回る寿命を有するものであり、このときの失敗率と望ましくないトリガの割合は無視できるものであり、原価コストは既知のスパークギャップ(とりわけ上述した既知のスパークギャップ)を下回っている。
本発明はスパークギャップに関するものであり、該スパークギャップは、
‐固定取付され、互いに離隔した、剛性の二つの放電電極と、
‐二つのコネクタであり、それぞれ放電電極がコネクタの一方に接続されていることで、前記放電電極が電流の発生器を備えた電気回路に接続されるようになっている少なくとも二つのコネクタ、
とを備えており、該スパークギャップにおいて、
‐それぞれ放電電極は、アクティブ部分と呼ばれる延長された導電性部分を有し、該アクティブ部分が、長手方向の接続端部と呼ばれ、コネクタに接続されている長手方向端部と、下流端部と呼ばれる反対側の長手方向端部とを有し、
‐放電電極のアクティブ部分は、アーク放電が形成される際に、
*このアーク放電が、放電電極のアクティブ部分の間で形成されるように適合構成され、
*このアーク放電が、アークが自発的に開始されるときには、アーク放電のトリガゾーンと呼ばれるゾーンにおいて、放電電極のアクティブ部分の間で形成されるように適合構成され、
*放電電極内に確立された電流が前記放電電極の間で磁界を誘起し、該磁界がアークを前記アクティブ部分に沿って変位させるように適合構成されており、
‐少なくとも一つの放電電極が、パッシブ部分と呼ばれる少なくとももう一つの導電性部分を有しており、該導電性部分は、コネクタおよび/またはアクティブ部分に電気的に接続され、また、スパークギャップの通常の使用条件下で、アーク放電が予期せず自然発生的に形成されること(自己点弧と呼ばれる)を完全に妨げるように適合構成された形状を有している。
「延長された」という用語は、本発明による放電電極のアクティブ部分を形容するために用いられるものだが、前記アクティブ部分が主に、指向性ラインと呼ばれるラインに沿って延びていることを意味することに注意すべきである。換言すれば、該アクティブ部分は、この指向性ラインにしたがった、長さと呼ばれる、その他の寸法を大幅に上回る寸法を有している。前記指向性ラインは、直線でも湾曲していてもよい。また、あるポイントにおけるアクティブ部分の「横断方向」という用語は、このポイントにおいて、アクティブ部分の指向性ラインに直交する(つまり前記ラインのタンジェント方向に直交する)方向を指し、また、あるポイントにおける「横平面」によって、このポイントにおいて、アクティブ部分の指向性ラインに直交する平面ということを意味する。同様に、あるポイントにおけるアクティブ部分の横断面とは、このポイントを通過する横平面における前記部分の断面である。
本発明によると、スパークギャップの放電電極のそれぞれは、したがって、延長されたアクティブ部分を備えている。それらの形状および相対的な配置によって、二つの放電電極のアクティブ部分は、電流が確立される際、電流に方向を与え、前記アクティブ部分に沿ってアークを変位させる磁界を該放電電極の間に誘起するように適合構成されている。アクティブ部分はアークの変位の延長範囲を実現し、該延長範囲は有利には、スリットを持たない。
また、本発明による少なくとも一つの放電電極は、同様に少なくとも一つのパッシブ部分も備えており、該パッシブ部分は特に、スパークギャップの通常の使用条件下における予期せぬ自然発生的な絶縁破壊によって、スパークギャップが閉止することを完全に避けるように用意され、該パッシブ部分の形状および配置は、この機能を果たすように適合構成されている。パッシブ部分はそれぞれ、とりわけ、二つの放電電極の間における電界強度を減少するように構成され、配置されている。
本発明によるパッシブ部分(群)が存在することで、スパークギャップの性能を高めるようにアクティブ部分の形状を選択し、調節することが可能になっている。特に、アークによるアクティブ部分のエロージョンというおそれを抑制するように前記部分の形状を選択し、調節することが可能になっている。この形状はとりわけ、(アークが形成される際に)前記アクティブ部分に沿って高い電流密度を得るように選択され、該電流密度は、アークにより速い変位速度を与える、さらに強い磁界を誘起する。実際、アークの素早い変位によって、アクティブ部分のエロージョンのおそれが抑制される。
以上で用いられた「スパークギャップの使用条件」という用語は、スパークギャップの良好な作動に影響を与える、外部の使用パラメータの全体を指すことに注意すべきである。これらの使用パラメータの中で、スパークギャップに印加される電圧および、スパークギャップに含まれるガス(または蒸気)の気圧を挙げることができ、該ガスは、アーク放電の不在の下では放電電極を互いに電気的に絶縁するものである。これらの条件は、これらのパラメータに採用される値がスパークギャップの使用に関わる所定の通常帯域に入っているときに「通常の」条件と呼ばれ、該条件に対してスパークギャップは特定的に構成されている。特に、通常の使用条件では、スパークギャップに印加される電圧は所与の作動帯域に含まれていなければならず、また、とりわけ、作動の最大値を下回っていなければならないのだが、該最大値は、スパークギャップおよびその使用に応じて1kVから1MVとすることができる。これらの通常の使用条件外では、またとりわけ、想定される作動の最大電圧を超える電圧がスパークギャップに印加されるときには、本発明によるパッシブ部分(群)があるにも関わらず、スパークギャップの絶縁破壊は排除されない。このような絶縁破壊が現れるとき、形成されるアーク放電もまた、放電電極のアクティブ部分の間に現れることになることに注意すべきである。
スパークギャップの通常の使用条件によると、二つの放電電極またはこれら放電電極の一方だけがパッシブ部分を有している。
以下の記述にわたって、「上流」および「下流」という用語は、放電電極のそれぞれについて、放電電極のアクティブ部分の指向性ラインと、このアクティブ部分に沿ったアークの変位方向とに依拠して用いられる。
有利には、また本発明によると、放電電極の少なくとも一方のアクティブ部分およびパッシブ部分は、少なくとも、アーク放電のトリガゾーンの下流では、アクティブ部分の長さの一部分において隔てられている。この特徴により、電流が確立される際、アクティブ部分における電荷の方向付けが容易化される。本発明の第一の実施態様では、アクティブ部分およびパッシブ部分は長さのこの部分において離隔しており、スパークギャップの内部にあるガスによってもっぱら隔てられている。第二の実施態様では、絶縁性の剛性要素(たとえば合成材製)が、長さのこの部分において、前記アクティブ部分と前記パッシブ部分との間に延びている。
有利には、また本発明によると、スパークギャップは、アーク放電のトリガゾーンにおいてアーク放電の形成を開始することに適した、トリガ電極のようなトリガ装置を備えている。
変形例によっては、アーク放電の自発的な形成は、スパークギャップに自己点弧用の最小電圧を超える電圧を印加することによって、あるいは、スパークギャップに含まれるガスの気圧を変化させることによって行われ、その結果、スパークギャップの自己点弧を引き起こすようになっている。この変形例では、放電電極のアクティブ部分の形状および配置は、自己点弧によって形成されるアーク放電がアーク放電のトリガゾーン内で形成されるように適合構成されている。
有利には、また本発明によると、放電電極の少なくとも一方のアクティブ部分は、長手方向と呼ばれる指向性ラインを有し、該指向性ラインは、少なくともアーク放電のトリガゾーンの下流ではほぼ直線である。変形例においては、または組み合わせの例において、放電電極の少なくとも一方のアクティブ部分は、湾曲した指向性ラインを有している。
本発明の一つの好ましい実施態様では、放電電極のアクティブ部分は、少なくともアーク放電のトリガゾーンの下流では、ほぼ互いに向き合って延びており、そこから理解される詳細は、放電電極の少なくとも一方のアクティブ部分のすべての横平面(トリガゾーンの下流)が他方の放電電極のアクティブ部分を区切っているということである。アクティブ部分が向き合う横断方向は、アクティブ部分の間で形成されるアーク放電がこの方向に沿って延びることを考慮して、放電方向と呼ばれる。
有利には、また本発明によると、放電電極のアクティブ部分は長手方向の接続端部を有しており、該接続端部はスパークギャップの同一側部に位置し、好ましくは互いにほぼ向き合って配置されている。
有利には、また本発明によると、放電電極のアクティブ部分は全体的に同様の形状を有している。特に、放電電極のアクティブ部分は二つとも、ほぼ直線に延びた形状を有し、また、ほぼ直線の指向性ライン(長手方向)を有している。変形例によっては、該アクティブ部分は二つとも、同一の湾曲に沿った、湾曲した指向性ラインを有している。特に、アクティブ部分は、ほぼ円形の指向性ラインと開放したクラウンの形状とを有することができる。
直線であれ湾曲であれ、アクティブ部分の各指向性ラインは、好ましくは、少なくともアーク放電のトリガゾーンの下流ではほぼ平行である。各アクティブ部分はしたがって、少なくともトリガゾーンの下流では互いに向き合っており、前記部分の間隔はアクティブ部分の長さ全体にわたってほぼ一定である。これらアクティブ部分に沿って変位しているアークも、したがって、ほぼ一定の長さを有している。本発明のこの好ましい実施態様は、各アクティブ部分が、各アクティブ部分の間のあるポイントまたはすべてのポイントにおいて、ゼロではない角度を形成する指向性ラインを有する放電電極、および/または、間隔が一定ではないアクティブ部分を用意する可能性を排除するものではない。特に、各アクティブ部分の間隔は、下流に向かって(アークの変位方向において)大きくすることができる。
有利には、また本発明によると、それぞれの放電電極のアクティブ部分は、誘起された磁界がアーク放電を、局所的な融合および/または気化による前記アクティブ部分(アーク放電の衝突ポイント)のエロージョンを避けるために十分な速さで変位させるように適合構成された形状を有している。このような速さによって、これらの放電電極を製作するために高価な合金(例:銅とタングステンの合金)を使うことを避けることができる。したがって、有利には、また本発明によると、放電電極のアクティブ部分ならびにパッシブ部分(群)は、基本的な導電性材料でできており、該材料は、鋼鉄、ステンレス鋼、真鍮、アルミニウム、銅、銅ベースのある種の合金など(このリストは限定的ではない)から選ばれる。
特に、アクティブ部分は、それぞれ、利用面と呼ばれる表面を有しており、該表面の寸法は、誘起される磁界がアーク放電を、局所的な融合および/または気化によるアクティブ部分のエロージョンを避けるために十分な速さで変位させるように適合構成されており、アクティブ部分の利用面は、アーク放電のトリガゾーンの下流で他方の放電電極の正面に延びるアクティブ部分の表面の一部として(幾何形状的に)規定される。
アクティブ部分のこの利用面は、放電電極の少なくとも一方について、ほぼ一定の幅を有することができ、ここで「幅」という用語は、放電の横断方向に直交する横断方向に沿った寸法を意味している。
変形例によっては、または組み合わせの例において、少なくとも一つの放電電極のアクティブ部分は、下流(アークの変位方向において、アクティブ部分の下流端部に向けて)に向けて広くなっていく幅をもった利用面を有する。この特徴は、以下の理由のために有利である。アーク放電のトリガはスパークギャップを通過する電流を確立し、該電流の強度は初期段階では増大していくものであり、該初期段階とは、最大値に達する前、および、ゼロ(非周期状態)に向けて再度弱まる前、または、当初コンデンサに蓄積されていたエネルギーが完全に放散されるまで減衰しながら(振動状態)振動させる前である。この初期段階は、電流強度の弱さとアーク放電の運動エネルギーの弱さを考慮するとクリティカルなものである。この初期段階の間、アークは放電電極のアクティブ部分の上流部分に沿って、アーク放電のトリガゾーンにおける形成ポイントから変位する。この上流部分において、アークを高速度で変位させるためには、したがって、放電電極間に強い磁界、とりわけアーク中の電流強度の弱さを補うことのできる磁界を配置することが必要となる。それぞれの放電電極に対して、このような上流部分での幅が小さい利用面を有しているアクティブ部分を用いることによって、この部分を流れる電流密度を増大させることと、この部分に向かい合うように強い磁界を配置することが可能になる。その代わりに、利用面の幅はアクティブ部分の下流部分を超えることができ、該アクティブ部分に沿って、変位させられたアークは、高い電流強度および/またはある程度の運動エネルギーを有している。この下流部分において、実際、誘起された磁界は、幅の小さなアクティブ部分を用いて増大させる必要なく、望まれる速度でアークを変位させるために十分なものとなっている。
したがって、利用面が下流に向かって拡大しているアクティブ部分を用意することが可能である。この拡大はアクティブ部分に沿って段階的または局部的に急激にすることができる(利用面はアクティブ部分の長さの各部分にわたって一定の幅を有している)ことに注目すべきである。この拡大によってさらに、アクティブ部分の上流部分にパッシブ部分が偶然存在することを抑えることが可能になるのだが、ただし、これは、アクティブ部分の利用面が、拡大された下流部分において、最小の曲率半径を有するように構成され、該曲率半径が、この区域における自己点弧のあらゆるおそれを回避するために十分に高められているときに限られる。
たとえば、1kAと1MAの間に含まれる強度の電流を流すことと、0.1Cと200Cの間に含まれる電荷量を移送することに適した高電圧スパークギャップの場合、放電電極のそれぞれのアクティブ部分の利用面は、好ましくは、5cmと200cmの間に含まれる長さと、この長さにわたって50cm未満の幅およびこの長さの少なくとも上流部分において7cm未満の幅を有している。利用面の幅は、有利には、スパークギャップが20C未満の電荷量の移送を目的としていれば、少なくともこの長さの上流部分においては2cm未満とすることができる。すべての場合において、得られたアークの変位速度によって、銅またはステンレス鋼のような、基本的であまり高価ではない材料でできた放電電極を用いることが可能になる。
有利には、また本発明によると、スパークギャップはまた、以下の特徴の一つまたは複数を有する。
‐放電電極の少なくとも一方が、少なくともアーク放電のトリガゾーンと該放電電極の下流端部との間に、円筒形ロッドの形状(このようなロッドは直線の指向性ラインを有する)を有するアクティブ部分を有すること。
‐放電電極の少なくとも一方が、少なくともアーク放電のトリガゾーンと該放電電極の下流端部との間に、円形横断面をしたロッドの形状(直線または湾曲した指向性ライン)を有するアクティブ部分を有すること。ここでは、このようなアクティブ部分の利用面の幅がロッドの直径に対応することに注意すべきである。前記ロッドはほぼ一定の直径をした横断面を有し、該直径は好ましくは、移送対象の電荷量が20C未満であるときには2cm未満である。変形例によっては、前記ロッドは、下流に向かって(段階的にまたはそうではなく)増大する直径をした横断面を有しており、前記直径は、移送対象の電荷量が20C未満であるとき、アーク放電のトリガゾーンでは2cm未満である。
‐少なくとも一つの放電電極のアクティブ部分が、電気的に絶縁された長手方向の下流端部を有すること。
また、本発明によると、少なくとも一つの放電電極は、パッシブ部分を有している。パッシブ部分のそれぞれは、好ましくは、放電の横断方向に沿って、放電電極のアクティブ部分にほぼ向き合って延びている。有利には、また本発明によると、パッシブ部分のそれぞれは、少なくとも放電電極のアクティブ部分の上流部分に沿って延びており、前記パッシブ部分は、アクティブ部分の長手方向の縁から突出して延びているが、二つの放電電極のアクティブ部分の間に延びている分離空間は通過しないように延びている。
パッシブ部分は、とりわけ、少なくともアクティブ部分の上流部分に沿って延びていなければならず、該上流部分において、このゾーンで強い磁界を誘起するように選択されている前記アクティブ部分の形状(小さな幅および/または他方の放電電極に向けられたアクティブ部分の表面の小さな曲率半径)はまた、スパークギャップの通常の使用条件下で、アーク放電の予期しない形成(自己点弧)を引き起こすおそれのある電界を増強する。アクティブ部分に対して選択された形状によると、パッシブ部分もまた、アクティブ部分の長さ全体にわたって延びることができる。
有利には、また本発明によると、パッシブ部分のそれぞれは利用面と呼ばれる表面を有しており、該表面は閾値の半径を超える最小の曲率半径を有するものなのだが、該閾値の半径の下では、スパークギャップの通常の使用条件において、放電電極間の電界強度がスパークギャップの自己点弧の最小値(アーク放電の自然発生的な形成を引き起こす最小の電界強度として定義される)を超える。パッシブ部分の利用面は、他方の放電電極の正面に延びるパッシブ部分の表面の一部として定義される。この定義によると、パッシブ部分の利用面は、場合によってはアーク放電のトリガゾーンの上流に(上記で定義したようなアクティブ部分の利用面とは逆に)延びることができることに注意すべきである。
有利には、また本発明によると、少なくとも一つの放電電極のパッシブ部分は、平坦な(つまり無限大の曲率半径)利用面を有している。
本発明の一つの実施態様によると、放電電極の少なくとも一方は、
‐少なくともアーク放電のトリガゾーンの下流で、アクティブ・ロッドと呼ばれる、円形断面をした円筒形ロッドの形状を有するアクティブ部分と、
‐アクティブ・ロッドの断面を超える断面をした、パッシブ管と呼ばれる、中空の円筒形の管の形状を有するパッシブ部分とを備えており、前記管は長手方向のスリットを有し、該スリットに向き合ってアクティブ・ロッドが延びており、前記パッシブ管と前記アクティブ・ロッドは、ロッドが、管と他方の放電電極との間に延びるように配置されている。アクティブ・ロッドの長手方向の下流端部は、有利には管の長手方向の下流端部によって担持されており、該管の下流端部に、該アクティブ・ロッドの下流端部は、好ましくは電気的に絶縁性の固定手段によって接続されている。
変形例によっては、または組み合わせの例において、放電電極の少なくとも一方は、一方では、少なくともアーク放電のトリガゾーンの下流で円筒形ロッドの形状を有するアクティブ部分を備え、他方では、平坦なプレートの形状をしたパッシブ部分を備えており、前記プレートおよび前記ロッドは互いに離隔しており、ロッドが、プレートと他方の放電電極との間で、前記プレートに平行に、また該プレートの近傍に延びるように配置されている。
有利には、また本発明によると、スパークギャップはハウジングを備え、該ハウジングの内部に放電電極が配置されている。前記ハウジングは少なくとも一つの導電性の壁体を備えることができ、該壁体は放電電極のパッシブ部分(平坦なプレートの形状)としての役割を果たすものである。
変形例によっては、また組み合わせの例において、放電電極の少なくとも一方は延長された平坦なプレートを備えており、該プレートの長手方向の接続端部はコネクタに接続されている。放電電極のアクティブ部分は、前記プレートの下流部分と、少なくとも一つのバー、すなわち、プレートの長さおよび幅をそれぞれ下回る長さと幅をしたロッドとから構成され、該ロッドは、前記プレートの上流部分に固定されている。放電電極のパッシブ部分は、主としてプレートの上流部分によって構成されている。ロッドは、好ましくは、少なくともアーク放電のトリガゾーン下流部分においてパッシブ部分から離隔して延びており、その結果、アーク放電がトリガされ、電流が確立されると、少なくともアーク放電がロッドと他方の放電電極の間に延びている間は、強い磁界を誘起するために、放電電極を流れる電荷は方向を与えられ、ロッド内に集中する。
有利には、また本発明によると、スパークギャップは複数ペアの放電電極を備え、前記ペアは平行に配置されている。よって、誘導される電荷量は平行に作動している放電電極ペアの数によって増倍させることができる。本発明の第一の実施態様では、それぞれのペアの放電電極の少なくとも一方はスパークギャップのコネクタに接続され、該コネクタは該放電電極に固有のものとなっている。換言すれば、スパークギャップは、一方では、一ペアの放電電極につき少なくとも一つのコネクタを備え、他方では、唯一のコネクタ、すなわち、一ペアの放電電極につき一つのコネクタを備えている。電気切断手段(誘導切断、抵抗切断、仮切断など)はこの場合、電流の発生器と一連のコネクタ(一ペアの放電電極につき一つ)との間に配置される。スパークギャップが二つのコネクタしか備えていない本発明の第二の実施態様では、該スパークギャップは電気切断手段(誘導切断、抵抗切断、仮切断など)を二つのコネクタの一方と、それぞれのペアの放電電極の一方との間に組み込んでいる。第三の実施態様は、先行する二つの実施態様の組み合わせに対応するものなのだが、該実施態様では、スパークギャップは内部切断手段を組み込んでおり、外部切断手段と連動して用いられているのだが、該実施態様も、やはり本発明に係るものである。
本発明はまた、上述され、さらに以下で言及される特徴のすべてまたは一部の組み合わせを特徴とするスパークギャップにも関するものである。
本発明のその他の目的、特徴および利点は、非制限的例示としてのみ与えられた本発明の好ましい実施態様を示す添付図面を参照とする、以下の説明を読むことで明らかになるものであり、該図面において、
‐図1は、本発明に係るスパークギャップの第一の実施例の長手方向平面に沿った断面の概略図であり、
‐図2は、本発明に係るスパークギャップの第一の実施例の横平面に沿った断面の概略図であり、
‐図3は、本発明に係るスパークギャップの第二の実施例の長手方向平面に沿った断面の概略図であり、
‐図4は、本発明に係るスパークギャップの第二の実施例の、第二の長手方向平面AA−第一の長手方向平面に直交する平面−に沿った断面の概略図である。
図1および図2に示された本発明に係るスパークギャップの第一実施例は、ステンレス鋼製の導電性平行六面体ハウジング1、第一の放電電極2、第二の放電電極3およびアーク放電のトリガ電極4を備えている。
放電電極2、3は、それぞれ、全体的に延長した直線の形状を有しており、放電電極の長手方向を規定する。該放電電極は延長した直線のアクティブ部分を備えており、下記で説明するが、該アクティブ部分の長手方向(指向性ライン)は放電電極の長手方向と一致するものである。両放電電極は、放電方向と呼ばれる横断方向Zに沿って互いに向き合って延びていることで、両放電電極の長手方向は互いに平行であり、共通の長手方向Xを規定している。
トリガ電極4は、放電電極の間で、長手方向Xと放電方向Zに直交する横断方向Yに沿って延びている。このトリガ電極は、より詳細には、放電電極のアクティブ部分(下記で説明)の間において、前記アクティブ部分の接続端部の近傍に延びている。このトリガ電極は、アーク放電のトリガゾーン21を画定している。
放電電極2は、一方では、パッシブ管と呼ばれる円筒形の中空管9を有するパッシブ部分を備えており、該パッシブ部分は、およそ55mmの内径、およそ75mmの外径、そしてその長さのほぼ全体にわたって長手方向スリット22を有している。前記パッシブ部分は、端部16によって実現されている長手方向の下流端部を有し、該端部は(ハウジング1と同時に放電電極のアクティブ部分に対して)電気的に絶縁されている。パッシブ部分はまた、端部17と、上流に向かってパッシブ管9を延長している管の部分50(短い長さ)を介してコネクタ11に接続されており、前記端部と前記管の部分はアクティブ部分(下記で説明)の一部分を形成している。コネクタ11は、放電電極2を、電気回路、とりわけ一つまたは複数の高電圧コンデンサへ接続するために、ハウジング1を通過している。コネクタ11は、長手方向端部が端部17に溶接された導電性ロッド12と、コネクタをハウジング1に嵌合するための電気的に絶縁性の材料でできた絶縁スリーブ13とを備えている。
放電電極2のパッシブ部分は放電電極3に向けられた利用面23を有し、該利用面は、パッシブ管9の外面の部分によって形成されており、該部分は、管の直径を通過する「水平」中心面−放電方向に直交する−の「下に」(図1および図2において)位置している。
放電電極2は、他方では、アクティブ・ロッドと呼ばれる円筒形ロッド10を備えたアクティブ部分を備えており、該円筒形ロッドは、およそ10mmのほぼ一定した直径を有する円形断面をしており、また、パッシブ管9の長さにほぼ対応する長さをしている。アクティブ部分は長手方向の接続端部を有しており、該接続端部は前記アクティブ・ロッド10を延長し、また、端部17、管の部分50および、ロッド10を前記管の部分50に固定する固定脚15を備えるものである。アクティブ部分はまた、長手方向の下流端部18を有しており、該下流端部は、パッシブ部分の長手方向の下流端部16に担持されており、該下流端部に、該アクティブ部分は電気的に絶縁性の材料でできた絶縁シール14によって接続されている。アクティブ・ロッド10は、放電方向Zに沿って、パッシブ管9のスリット22に向き合って延びていることで、パッシブ部分の利用面23をわずかに突出させ(前記放電方向Zに沿って)、また、この利用面と放電電極3との間に延びるようにしている。
放電電極2のアクティブ部分は、ロッド10の外面の部分によって形成された利用面24を有しており、該外面部分は放電電極3に向けられ(この部分は半円形断面をした円筒形である)、長手方向に沿って、トリガ電極4とロッドの下流部分18との間に延びている。
放電電極3は、一方では、パッシブ部分を備えており、該パッシブ部分はパッシブ壁体と呼ばれるハウジング1のプレート、すなわち壁体6によって形成されている。ハウジングの前記壁体6は、端部27に、つまりアースに前記壁体を接続することを可能にするコネクタ7に接続されている。コネクタ7は、壁体6を通過する導電性ロッド(該ロッドは前記コネクタとパッシブ壁体6との間の接続を確実に行うものである)と、放電電極3のアクティブ部分(下記で説明)の接続端部を受容するほぞ穴を有している。放電電極2および3は、それぞれコネクタ11、7を備えており、前記コネクタが放電の横断方向に沿って向き合うように配置されている。
放電電極3のパッシブ部分は平坦な利用面25を有し、この利用面はハウジングの壁体6の内面部分、すなわち長手方向に沿って、放電電極2の端部17と下流端部16との間に延びている壁体の内面部分(放電電極2に向けられている)によって形成されている。
放電電極3は、他方では、アクティブ・ロッドと呼ばれる円筒形ロッド5で構成されるモノブロックのアクティブ部分を備えており、該円筒形ロッドの円形断面は、およそ10mmのほぼ一定した直径を有している。アクティブ部分は、一方では、アクティブ・ロッドの長手方向端部28によって形成され、コネクタ7のほぞ穴に溶接された長手方向の接続端部を有し、そして他方では、アクティブ・ロッド5の反対側の長手方向端部20によって形成された長手方向の下流端部を有しており、該反対側の長手方向端部は、ハウジング1の壁体29に担持されており、該壁体の中に該長手方向の下流端部は、電気的に絶縁性の材料でできた絶縁シール8によって固定されている。放電電極3のアクティブ部分の下流端部は、このようにして電気的に絶縁されている。放電電極3のアクティブ・ロッド5は、パッシブ壁体6に平行に延び、そして該壁体の近傍に延びており、該アクティブ・ロッドは、また、放電電極2のアクティブ・ロッド10にも平行に延びている。
放電電極3のアクティブ部分は、利用面26を備え、該利用面は、ロッド5の外面部分によって形成されており、該外面部分は放電電極2に向けられ(この部分は半円形断面の円筒形である)、長手方向に沿って、トリガ電極4と放電電極2の開放の下流端部16との間に延びている。
シュートを行うために、コネクタ11が一つまたは複数のコンデンサに接続され、コネクタ7とハウジング1はアースに接続される。こうして放電電極2および3はある顕著な電位差に結合され、該電位の差は50kVまで上昇することがある。電荷は放電電極のアクティブ部分とパッシブ部分の利用面に分配され、電界が二つの放電電極間に現れる。放電電極のパッシブ部分の利用面23および25は、その形状と広さのために、電界の低減体として振る舞い、したがって、スパークギャップの通常の使用条件におけるスパークギャップの自己点弧のおそれを抑制する。
次に、アーク放電のトリガゾーン21において、前記放電電極のアクティブ・ロッド10および5の間でのアークの形成が開始され、トリガ電極4が適合した所与の電位に結合される。トリガ電極が存在することによって、該トリガ電極がこの電位に結合されると、局所的に電界が増強され、アーク放電のトリガゾーンにおける絶縁破壊が引き起こされる。
こうして、電流は、コネクタ11および7の導電性ロッドの間で確立される。この電流は、主に放電電極のアクティブ部分を流れる。つまり、電荷は、放電電極2の端部17、管の部分50、固定脚15およびアクティブ・ロッド10の中で伝播し、該電荷はアクティブ・ロッド10および5の間に形成されたアーク放電によって放電電極3へ移送され、該アークは、放電の横断方向にほぼ沿って延び、そして、該電荷は放電電極3のアクティブ・ロッド5の中をコネクタ7に向かって伝播する。電流は、アクティブ・ロッド10および5の中で方向を与えられる。
トリガ電極が、二つの放電電極のアクティブ部分の接続端部の近傍で、前記接続端部のわずかに下流で(向き合わずに)延びていることに注意すべきである。したがって、電流が確立されると、該電流は放電電極のそれぞれのアクティブ・ロッドを、電流の確立時において、アクティブ部分の接続端部とアーク放電のトリガゾーンとの間の距離−長手方向に沿って−に対応する長さにわたって流れる。電流の確立後すぐに、該電流は、したがって、アーク放電のすぐ上流で長手方向Xに沿った成分を呈する。放電電極2において、電流がロッド10の下流端部18に向けて流れるのに対し、放電電極3では逆方向に、ロッド5の接続端部28に向けて流れる。アクティブ・ロッド10、5のそれぞれの中における電流の流れは、ロッドの近傍においてほぼ円形のフィールドラインで磁界を誘起する。前記ロッドの間で、アークの平面内(二つのロッドを含み、アークが形成され、変位する平面)に、結果として生じる磁界(二つの放電電極によって誘起された磁界の総量)は、長手方向と放電の横断方向にほぼ直交する方向と、図1における「回帰」方向を呈している。結果として生じる誘起された磁界は、アーク放電を長手方向に沿って、アクティブ・ロッド10および5の下流端部18および20に向け、アーク変位の直線範囲を実現する前記ロッドに沿って変位させる。「上流」および「下流」という用語は、アークのこの変位方向に応じて定義される。
アクティブ・ロッド10および5は小さな直径を有しているため、それらの利用面24および26は小さな幅を有している。これらの利用面24および26に沿ってアクティブ・ロッドを流れる電流密度はしたがって、特に高められ、その結果、誘起された磁界は強く、結果として生じるラプラスパワーは大きくなる。得られるアークの変位速度は、アーク放電による放電電極のエロージョンに起因する損害を大幅に減少させ、さらには避けるために十分速くなっている。したがって既知のスパークギャップとは反対に、電極を製作するために特に高価な合金を用いる必要はなく(単なる鋼鉄のような基本的な材料で好適である)、シュートのときでさえ、同一箇所に複数回アークが通過することを可能にする配置を用意することも必要としない。
図3および図4に示されている本発明に係るスパークギャップの第二の実施例は、鋼鉄または任意の合成材で製作された、導電性または導電性ではない平行六面体のハウジング30と、同一の二つの放電電極31および32と、そして、アーク放電のトリガ電極42とを備えている。
第一の実施例のスパークギャップと同様に、放電電極31および32は、それぞれ、全体的に延長された直線の形状を有し、該形状が放電電極の長手方向を規定している。放電電極は、それぞれ、延長された直線のアクティブ部分を備え、下記で説明することとするが、該アクティブ部分の長手方向(指向性ライン)は放電電極の長手方向と一致している。両放電電極は、互いに平行に、対称的に配置されており、放電の横断方向Zに沿って互いに向き合って延びており、それらの平行な指向性ラインが共通の長手方向Xを規定している。
トリガ電極42もまた、長手方向Xに沿って延びており、また、放電電極の間に開放端を有しており、該開放端はその近傍でアーク放電のトリガゾーン41を画定する。トリガ電極42はハウジング30の壁体48に、絶縁性材でできたスリーブによって取り付けられており、該スリーブによって、トリガ電極42をハウジング30に固定することと同時に、ハウジングからトリガ電極を絶縁し、そして、ハウジング30の外部に延びているトリガ電極の部分を保護することが可能になっている。
放電電極31、32は、それぞれ、延長された平坦なプレート33およびロッド34を備えており、それぞれの長手方向は放電電極の長手方向Xと一致する。ロッド34は固定フランジ46およびビス手段またはボルトによって平坦なプレートに固定されていることで、前記プレートの上流部分に向き合って延びるようになっている。平坦なプレートは、およそ700mmの長さと、およそ100mmの幅(長手方向Xと放電方向Zに直交する横断方向にしたがった寸法)を有している。ロッド34は、およそ200mmの長さと、およそ25mmの幅を有している。
放電電極31、32のそれぞれのアクティブ部分は、ロッド34とプレートの下流部分44によって形成され、該プレートは、ロッド34の長手方向の下流端部47の延長部分において、プレートの開放端35に向かって延びている。このアクティブ部分は、ロッド34の長手方向の上流端部40によって形成された長手方向の接続端部と、プレートの開放端35によって形成された下流端部とを有している。
注意すべきことには、ロッド34のそれぞれが、二つのロッドを含む平面(アーク放電の形成面であり、かつ変位面)においてわずかに湾曲していることで、二つのロッド間の間隔が可変できるのであり、該間隔はアーク放電のトリガゾーン41で最小であり、下流に向かって、ロッド34の端部47に向かって増大している。両方の放電電極が、ある顕著な電位差に結合されると、ロッド34の間に誘起された電界は、アーク放電のトリガゾーンで最大となる。これにより、アーク放電は容易にトリガされる。
放電電極31、32のそれぞれのパッシブ部分はプレート33の上流部分45によって形成されており、該上流部分は、プレート33の上流端部36からロッド34の下流端部47まで延びている。前記パッシブ部分は、その上流端部36によってコネクタに直接接続されている。
放電電極のそれぞれのアクティブ部分の接続端部40とパッシブ部分の接続端部36をコネクタ37の導電性ロッド38が通過している。このように実現されている機械的結合は導電性であり、この結合によって、電気回路に放電電極を接続することが可能になっている。特に、コネクタ37の一方を一つまたは複数のコンデンサに接続し、他方のコネクタを荷電体に接続することができる。コネクタの導電性ロッド38は、ハウジング30の壁体に嵌合し、前記壁体に固定されるために、絶縁スリーブ39で囲まれている。
第一のスパークギャップと同様に、トリガ電極42は、所与の電位に結合されているとき、アーク放電のトリガゾーンで電界を局所的に変化させ、ロッド34の間でのアーク放電の形成を開始する。確立された電流は、ロッド34の中で方向を与えられ流れて、長手方向Xに沿って下流方向に、すなわち、開放端35の方向に、発生器に接続された放電電極内を流れ、また、上流方向に、つまり接続端部40の方向に、荷電体に接続された放電電極内を流れる。
確立された電流は、両放電電極間で磁界を誘起し、該磁界のアーク平面における方向は、長手方向直交し、かつ放電方向と直交する。誘起された磁界は、アークをアクティブ部分の開放端35に向けて変位させる。
コンデンサの放電は初期期間を含んでおり、該期間の間、スパークギャップを通過する電流の強度は増大する(初期はゼロである)。アーク放電のトリガゾーンの近傍における放電電極のそれぞれのアクティブ部分は、有利にはロッド34によって形成されており、該ロッドの利用面が小さな幅を有していることで、電荷を集中させ、電流密度を増大させ、したがって、放電初期の電流強度の弱さにかかわらず、このゾーンにおける強い磁界を発生させるようになっている。誘起された磁界は、エロージョンを抑えることに適した速度でアークを変位させるために十分である。ロッドは有利には、電流強度が十分に高くなっていない間は、変位しているアーク放電がロッド間で延びるように寸法を決められる。
放電電極31、32のそれぞれに対して、電気的に絶縁性の材料でできた絶縁エレメント43が、アクティブ・ロッド34とプレートの上流のパッシブ部分45との間で、アーク放電のトリガゾーンの下流に配置されていることに注意すべきである。この絶縁エレメント43によって、ロッド34の中で、少なくとも、変位しているアーク放電がロッドの下流端部47に達していない限り、確立された電流に方向を与えることが可能になっている。絶縁エレメント43が確保する電気的絶縁は、ロッド34と上流のパッシブ部分45との間に空間を残すことで、すなわち、絶縁エレメント43を取り外しても得ることができるようになり、ハウジング30の中に含まれているガスが絶縁体を実現するようになる。
アーク放電がロッド34の端部47に達した後、該アークの変位は、プレートの下流部分44に沿って行われる。前記プレートがロッド34の幅を超える幅を有しているため、これらのプレートの利用面を流れる電流密度は、ロッドの利用面を流れる電流密度を下回る。このゾーン内で向かい合った両プレート33の間で誘起される磁界は、したがってより小さいものとなるが、それでもなお、アーク放電内の電流強度がその後高まっていくに従って(初期段階が終了している)、かなりの速さでアークを変位させるためには十分である。
ロッド34の間とプレートの下流部分44の間におけるアーク放電の得られた変位速度は、前記ロッドおよび前記下流部分のエロージョンを抑えるために十分速く、この抑制は、該ロッドおよび該下流部分を製造するために基本的な物質(たとえば任意の銅または鋼鉄)を用いることができるようになるほど、すなわち、通常移送される電荷量および/または電流強度を超える電荷量および/または電流強度を移送することができるようになるほどである。
本発明が、上記に説明され、図面に示された実施態様に対する多くの変形例を対象とすることができるのは自明のことである。
特に、パッシブ部分を備えていない放電電極を一つ有するスパークギャップも、他方の放電電極がパッシブ部分を有している以上、本発明に係るものである。
また、二つの同一の放電電極を備えたスパークギャップは、図面に示された放電電極2あるいは放電電極3のどちらに一致していても、本発明に係るものである。同様に、図示されている放電電極2または3のうち、放電電極31のような放電電極に接続された一方を備えているスパークギャップも、本発明に係るものである。
さらに、図1および図2に示されたスパークギャップも用いることが可能となるのであり、それは、放電電極の一方を一つまたは複数のコンデンサに接続し、他方の放電電極を荷電体に接続して、ハウジング1の放電電極を絶縁するために放電電極3を変更(コネクタ7の周囲に絶縁スリーブを付加するなど)することによって、可能となる。
また、アーク放電のトリガ手段は、図示されたトリガ電極に限定されるものではない。特に、ピンの形状をしたトリガ電極を用いることができ、該トリガ電極は、接触することなく放電電極の一方のアクティブ部分を通過(放電方向に沿って)している。そのトリガ電極が、適合した所与の電位に結合されると、このトリガ電極はその近傍にプラズマを創出し、そのプラズマはアーク放電を形成するように伝播する。変形例によっては、スパークギャップは、トリガ電極を備えていない。そのスパークギャップをオンにすることは、そのスパークギャップに自己点弧の最小電圧を超える電圧を印加することによって実行するか、あるいは、放電電極の間に、自己点弧の前記電圧を超える過電圧を一時的に発生させることで実行することができる。変形例によっては、スパークギャップのハウジングの内部でガスの気圧は、減圧(対応する調整弁の開放により)される。
より一般的には、電極の形状および構造は、各々図示されたものに限定されない。特に、電極のアクティブ部分は、たとえば、螺旋または開放円形クラウン(さらに場合によっては閉止円形クラウン)を形成するまで湾曲した指向性ラインを有するものとすることができる。電極のパッシブ部分は、その形状がスパークギャップの予期せぬすべての自己点弧を避けるために適合構成されている限り(とりわけ利用面の広さおよび配置によって)さまざまな形状を呈することができる。
本発明に係るスパークギャップ第一の実施例の長手方向断面図 本発明に係るスパークギャップ第一の実施例の横方向断面図 本発明に係るスパークギャップ第二の実施例の長手方向断面図 本発明に係るスパークギャップ第二の実施例のAA切断の断面図
符号の説明
1 ハウジング
2、3 放電電極
4 トリガ電極
5 アクティブ・ロッド
6 壁体
7 コネクタ
8 絶縁シール
9 中空の円筒形管
10 アクティブ・ロッド
11 コネクタ
12 導電性ロッド
13 絶縁スリーブ
14 絶縁シール
15 固定脚
16、17 端部
18 下流端部
20 長手方向端部
21 トリガゾーン
22 スリット
23、24、25、26 利用面
27 端部
28 接続端部
29 壁体
30 ハウジング
31、32 放電電極
33 プレート
34 ロッド
35 開放端
36 端部
37 コネクタ
38 導電性ロッド
39 絶縁スリーブ
40 端部
41 トリガゾーン
42 トリガ電極
43 絶縁エレメント
44 プレートの下流端部
45 上流部分
46 固定フランジ
47 下流端部
48 壁体
50 管の部分

Claims (27)

  1. 固定取付され、互いに離隔した二つの剛性の放電電極と、少なくとも二つのコネクタとを備えたスパークギャップであり、放電電極がそれぞれコネクタの一方に接続されていることで、前記各放電電極を、電流の発生器を備えた電気回路に接続するようになっているスパークギャップであって、
    前記放電電極(2;3;31)が、それぞれ、アクティブ部分と呼ばれる延長された導電性部分(10;5;34、44)を有し、該アクティブ部分が、長手方向の接続端部と呼ばれ、コネクタ(11;7;37)に接続されている長手方向端部(15、50、17;28;40)と、下流端部と呼ばれる反対側の長手方向端部(18;20;35)とを有し、
    前記放電電極のアクティブ部分が、アーク放電が形成される際に、
    アーク放電が前記放電電極のアクティブ部分(10;5;34)の間で形成されるように適合構成され、
    アーク放電が、アーク放電が自発的に開始されるとき、アーク放電のトリガゾーンと呼ばれるゾーン(21;41)において、前記放電電極のアクティブ部分(10;5;34)の間で形成されるように適合構成され、
    前記放電電極内に確立された電流が前記放電電極間に磁界を誘起し、該磁界がアークを前記アクティブ部分(10;5;34、44)に沿って変位させるように、
    適合構成されており、
    前記放電電極(2;3;31)の少なくとも一つのが、パッシブ部分と呼ばれる、コネクタおよび/またはアクティブ部分に電気的に接続された少なくとももう一つの導電性部分(9、16;6;45)を有し
    前記パッシブ部分のそれぞれが利用面と呼ばれる表面(23;25)を有し、該表面が、該表面の曲率半径についてある値を下回るとスパークギャップの通常の使用条件下において、前記放電電極間の電界強度が自己点弧の最小値を超えることになるという閾値の半径を超える最小の曲率半径を有しており、パッシブ部分の前記利用面が、他方の放電電極の正面に延びるパッシブ部分の表面の一部として規定され、前記パッシブ部分が、スパークギャップの通常の使用条件下において、アーク放電が予期せず自然発生的に形成されることを完全に防ぐように適合構成された形状を有している、スパークギャップ。
  2. 前記放電電極がそれぞれパッシブ部分を有することを特徴とする、請求項1に記載のスパークギャップ。
  3. 前記放電電極の少なくとも一方のアクティブ部分およびパッシブ部分が、アーク放電のトリガゾーンの下流において、少なくともアクティブ部分の長さの一部分で隔てられていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のスパークギャップ。
  4. トリガ装置(4;42)を備え、該トリガ装置が、アーク放電の前記トリガゾーン(21;41)におけるアーク放電の形成を開始することに適していることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載のスパークギャップ。
  5. 前記放電電極のアクティブ部分(10、5)が、少なくともアーク放電の前記トリガゾーン(21;41)の下流において、互いにほぼ向き合って延びていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載のスパークギャップ。
  6. 前記放電電極のアクティブ部分が、スパークギャップの同一側面に配置された長手方向の接続端部(17、50、15;28;40)を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つに記載のスパークギャップ。
  7. 前記各放電電極のアクティブ部分(10、5;34、44)が、互いにほぼ平行な指向性ラインを有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一つに記載のスパークギャップ。
  8. 前記放電電極の少なくとも一方のアクティブ部分(10;5;34、44)が、少なくともアーク放電の前記トリガゾーン(21;41)の下流において、長手方向と呼ばれる、ほぼ直線の指向性ラインを有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一つに記載のスパークギャップ。
  9. 前記放電電極のアクティブ部分(10;5;34、44)が、全体的に同様の形状を有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一つに記載のスパークギャップ。
  10. 前記放電電極それぞれのアクティブ部分が利用面と呼ばれる表面(24;26)を有し、該利用面の寸法が、誘起された磁界がアーク放電を、局所的な融合および/または気化によるアクティブ部分のエロージョンを避けるために十分な速さで変位させるように適合構成されており、アクティブ部分の前記利用面が、アーク放電のトリガゾーンの下流で、前記放電電極の他方の正面に延びる前記アクティブ部分の表面の一部として規定されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一つに記載のスパークギャップ。
  11. 1kAと1MAの間に含まれる強度の電流を流すことと、0.1Cと200Cの間に含まれる電荷量を移送することに適した、スパークギャップであり、
    前記放電電極のそれぞれのアクティブ部分の前記利用面(24;26)が、5cmと200cmの間に含まれる長さと、この長さにわたって50cm未満の幅および少なくともこの長さの上流部分では7cm未満の幅を有していることを特徴とする、請求項10に記載のスパークギャップ。
  12. 前記放電電極のアクティブ部分(10;5;34、44)が、鋼鉄、ステンレス鋼、真鍮、アルミニウム、銅、銅ベースの合金のような基本的な導電性材料でできていることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一つに記載のスパークギャップ。
  13. 前記放電電極の少なくとも一方(2;3)が、少なくともアーク放電のトリガゾーンと下流端部との間に、円筒形ロッドの形状を有するアクティブ部分(10;5)を有することを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一つに記載のスパークギャップ。
  14. 前記放電電極の少なくとも一方(2;3)が、少なくともアーク放電のトリガゾーンと下流端部との間に、円形横断面をしたロッドの形状を有するアクティブ部分(10;5)を有することを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一つに記載のスパークギャップ。
  15. 前記ロッドが、ほぼ一定の直径をした横断面を有することを特徴とする、請求項14に記載のスパークギャップ。
  16. 前記ロッドが、下流に向かって増大していく直径を有する横断面を呈することを特徴とする、請求項14に記載のスパークギャップ。
  17. 前記放電電極の少なくとも一方の前記アクティブ部分が、電気的に絶縁された下流端部を有することを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一つに記載のスパークギャップ。
  18. 前記パッシブ部分(45)のそれぞれが、前記放電電極のアクティブ部分の少なくとも上流部分(34)に沿って、前記アクティブ部分の長手方向の縁から突出し、前記放電電極の二つの前記アクティブ部分の間に延びる分離空間は通過しないように延びていることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一つに記載のスパークギャップ。
  19. 少なくとも一つの前記放電電極(3)の前記パッシブ部分が、平坦な利用面(25)を有することを特徴とする、請求項1〜18のいずれか一つに記載のスパークギャップ。
  20. 前記放電電極の少なくとも一方(2)が、少なくともアーク放電のトリガゾーンの下流において、アクティブ・ロッドと呼ばれる、円形断面をした円筒形のロッド(10)の形状を有するアクティブ部分と、また、アクティブ・ロッドの断面を超える断面をした、中空の円筒形の管(9)の形状を有するパッシブ部分とを備えており、前記管が長手方向のスリット(22)を有し、該スリットに向き合ってアクティブ・ロッド(10)が延びており、アクティブ・ロッドの長手方向の下流端部(18)が管の長手方向の下流端部(16)によって担持されていることを特徴とする、請求項1〜19のいずれか一つに記載のスパークギャップ。
  21. 前記放電電極の少なくとも一方(3)が、少なくともアーク放電のトリガゾーンの下流において円筒形ロッドの形状を有するアクティブ部分(5)と、また、平坦なプレートの形状をしたパッシブ部分(6)とを備えており、前記プレートおよび前記ロッドが互いに離隔しており、ロッドが、プレートと他方の放電電極との間で、前記プレートと平行に、また前記プレートの近傍に延びるように配置されていることを特徴とする、請求項1〜20のいずれか一つに記載のスパークギャップ。
  22. 内部に前記放電電極が配置されたハウジング(1;30)を備えることを特徴とする、請求項1〜21のいずれか一つに記載のスパークギャップ。
  23. 前記ハウジングが少なくとも一つの導電性の壁体(6)を備え、該壁体が、放電電極(3)のパッシブ部分としての役割を果たすことを特徴とする、請求項22に記載のスパークギャップ。
  24. 前記放電電極の少なくとも一方(31、32)が延長された平坦なプレート(33)を備えることと、放電電極のアクティブ部分が、前記プレートの下流部分(44)と、長さと幅がそれぞれプレートの長さと幅を下回る少なくとも一つのロッド(34)とで構成され、前記ロッドが前記プレートの上流部分(45)に固定され、放電電極のパッシブ部分がプレートの上流部分(45)によって構成されることとを特徴とする、請求項1〜23のいずれか一つに記載のスパークギャップ。
  25. 前記放電電極が平行に配置された複数のペアを備えることを特徴とする、請求項1〜24のいずれか一つに記載のスパークギャップ。
  26. 前記コネクタの一方と前記放電電極のペアのそれぞれの一方との間に電気切断手段を備えることを特徴とする、請求項25に記載のスパークギャップ。
  27. 前記放電電極のペアのそれぞれの少なくとも一方が、該放電電極に固有のスパークギャップのコネクタに接続されていることを特徴とする、請求項25または請求項26に記載のスパークギャップ。
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