JP4442691B2 - 電気光学装置、電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、電気光学装置、電子機器、着色層の形成方法及び電子光学装置の製造方法に関するものである。
非発光型の表示デバイスとして、電気泳動現象を利用した電気泳動表示装置が知られている。電気泳動現象は、液体中(溶媒)に微粒子(電気泳動粒子)を分散させた分散系に電界を印加したときに、粒子がクーロン力により泳動する現象である。
電気泳動表示装置の基本的な構造は、一方の電極と他方の電極とを所定の間隔で対向させ、その間に分散系を封入した構成となっている。この両電極間に電位差を与えると、電界の方向によって帯電した電気泳動粒子がどちらか一方の電極に引き付けられることになる。ここで、溶媒を染料で染色するとともに電気泳動粒子を顔料粒子で構成すれば、観測者には、電気泳動粒子の色または染料の色が見えることになる。したがって、電極をパターニングしておいて、それらに印加する電圧を制御することによって、画像を表示することができる。
上述の電気泳動表示装置は、液晶表示装置などを代替する技術として注目されているが、特に電子機器の表示デバイス用途に適用する場合には、表示のカラー化を実現する必要がある。
本発明は、上記課題を解決するために成されたものであって、鮮明なカラー表示が可能な電気光学装置を低コストで提供することを目的としている。
本発明は、上記の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器を提供することを目的としている。
本発明は、電気光学装置に用いて好適な着色層の形成方法を提供することを目的としている。
本発明は、上記の電気光学装置を製造する方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の電気光学装置は、第1の基板と、第1の基板に対向する第2の基板と、第1の基板と第2の基板との間に配置された電気光学層と、電気光学層を平面的に複数の画素に区分けする隔壁と、を備え、前記第1の基板は、前記第2の基板の視認側に配置され、複数の画素に分割された電気光学層には、複数の電気泳動粒子を含む分散媒がそれぞれ充填され、第1の基板の前記電気光学層側には、異なる色調を呈する複数の着色部を有する着色層が設けられ、第2の基板の前記電気光学層側には、画素電極と、画素電極に駆動信号を印加するスイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続された走査線およびデータ線とが少なくとも設けられ、各々の画素には、複数の前記着色部のうち、いずれか1色の着色層が配置され、平面視において、隔壁は、少なくともスイッチング素子、前記走査線および前記データ線と重なるように形成され、前記分散媒は、前記着色部と同一の着色材料により着色されていることを特徴とする。
上記電気光学装置において、着色層は、一の色調を呈する着色部と、他の色調を呈する着色部との間に配置された区画壁を有し、隔壁は、区画壁と平面視で重なる位置に配置されていることが好ましい。
上記電気光学装置において、区画壁は、隔壁と同一の材料で形成されていることが好ましい
上記電気光学装置において、前記着色部は、細孔を有する多孔質体により構成され、前記細孔の孔径は、前記電気泳動粒子の粒径より小さく、かつ前記着色材料が分散可能な孔径であることが好ましい。
本発明の電子機器は、上記電気光学装置を備えることを特徴とする。
本発明は、電気光学装置において、電気泳動粒子、及び分散媒を有する電気光学層と、前記電気光学層の視認側に設けた着色層と、を具備してなることを特徴とする電気光学装置を提供する。
すなわち、本発明は、電気光学層の視認側に設けた着色層によりカラー化された電気光学装置を提供するものである。
次に、本発明は、先に記載の電気光学装置において、第1の基板と、前記第1の基板に対向する第2の基板と、を更に具備し、前記第1の基板と前記第2の基板との間に前記電気光学層、及び前記着色層が配置されてなることを特徴とする電気光学装置を提供する。
上記構成によれば、別途カラーフィルタを設ける必要がなく、カラー表示が可能な電気光学装置を低コストで提供することができる。
次に、本発明は、先に記載の電気光学装置において、前記第1の基板に設けた第1の電極と、前記第2の基板に設けた第2の電極と、を更に具備し、前記第1の電極と前記第2の電極との間に前記電気光学層及び前記着色層が配置されてなることを特徴とする電気光学装置を提供する。
次に、本発明は、先に記載の電気光学装置において、複数のドット領域を有し、前記着色層は、互いに異なる色の複数の色要素を含み、前記複数のドット領域の各々は、前記複数色要素のうちの少なくとも1の色要素に対応してなることを特徴とする電気光学装置を提供する。
上記構成によれば、各ドット領域毎に異なる色表示が可能な電気光学装置を提供することができる。
次に、本発明は、先に記載の電気光学装置において、前記複数のドット領域の各々は、隔壁により隔てられていることを特徴とする電気光学装置を提供する。
上記構成によれば、前記ドット領域毎に電気光学層の分散媒が分割されているので、電気泳動粒子の分布の不均一が生じることがなく、表示品質と信頼性に優れた電気光学装置を提供することができる。
次に、本発明は、先に記載の電気光学装置において、前記電気光学層は前記分散媒、及び前記電気泳動粒子を収容するカプセルを更に含んでなることを特徴とする電気光学装置を提供する。
上記構成によれば、前記電気泳動粒子の流動範囲が前記カプセル内に規制され、電気泳動粒子の分布の不均一が生じることがない、表示品質と信頼性に優れた電気光学装置を提供することができる。
次に、本発明は、先に記載の電気光学装置において、複数の前記カプセルを有し、前記着色層は、互いに異なる色の複数の色要素を含み、前記複数のカプセルの各々は、前記複数の色要素のうちの少なくとも1の色要素に対応してなることを特徴とする電気光学装置を提供する。
上記構成によれば、前記カプセル毎に1以上の色要素が配置されたことで、さらに電気泳動粒子の分布の不均一を生じ難くすることができ、表示品質と信頼性に優れた電気光学装置を提供することができる。
次に、本発明は、先に記載の電気光学装置において、前記着色層が導電性を有することを特徴とする電気光学装置を提供する。
上記構成によれば、導電性を有する着色層により、着色層内に分散した着色材料によって着色層に形成された電気容量をキャンセルすることができる。つまり、電気泳動粒子を移動させるために電気光学層に印加する電圧を低くすることができるので、低電圧で駆動可能な電気光学装置とすることができる。
次に、本発明は、電気光学装置において、第1の基板と、前記第1の基板に対向する第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置されてなり、電気泳動粒子、及び分散媒を有する電気光学層と、前記電気光学層に対応して設けられ、少なくとも1色の色要素を含んでなる着色層とを具備し、前記分散媒は、少なくともその一部が前記1色と実質的に同一色に着色されてなることを特徴とする電気光学装置を提供する。
上記構成によれば、上記第1、第2基板間に設けられた電気光学層に対応して配設された着色層と、電気光学層の分散媒とが実質的に同一色に着色されていることにより鮮明なカラー表示が可能であり、かつ低コストの電気光学装置を提供することができる。
次に、本発明は、先に記載の電気光学装置において、前記分散媒に含まれる前記色要素が、前記着色層内に分散していることを特徴とする電気光学装置を提供する。
上記構成によれば、分散媒を着色するための色要素により着色層を着色することができるので、別途カラーフィルタを用いることなく低コストで鮮明なカラー表示が可能な電気光学装置を提供することができる。また、前記色要素の種類を変更するのみで着色層の色種の変更に対応することができる。
次に、本発明は、先に記載の電気光学装置において、複数のドット領域を有し、前記着色層は、互いに異なる色の複数の色要素を含み、前記複数のドット領域の各々は、前記複数色要素のうちの少なくとも1の色要素に対応しており、前記ドット領域内においては、前記分散媒は対応する前記色要素と実質的に同一色に着色されてなることを特徴とする電気光学装置を提供する。
上記構成によれば、各ドット毎に着色層が備えられたことで、任意の表示を任意色で実現し得る電気光学装置を提供することができる。
次に、本発明は、先に記載の電気光学装置において、前記複数のドット領域の各々は、隔壁により隔てられていることを特徴とする電気光学装置を提供する。
上記構成によれば、前記隔壁により隔てられた各ドット領域の分散媒を任意の色に着色することができ、ドット領域毎に異なる色を呈する電気光学装置を構成することができる。
次に、本発明は、先に記載の電気光学装置において、前記第1の基板の内面側には電極が設けられており、前記電極と前記電気光学層との間に前記着色層が設けられてなることを特徴とする電気光学装置を提供する。
次に、本発明は、先に記載の電気光学装置において、前記着色層を構成する部材には複数の孔が設けられ、前記分散媒は、孔と等しい、若しくは孔より小さな径を具備する着色材料を含んでおり、前記電気泳動粒子の径が前記孔より大きいことを特徴とする電気光学装置を提供する。
上記構成によれば、前記分散媒に含まれる着色材料のみが前記孔を介して前記着色層側へ分散され、電気泳動粒子は分散媒内のみを移動する構成とすることができるので、分散媒中の電気泳動粒子の流動が規制されることがなく、信頼性に優れる電気泳動装置を提供することができる。
次に、本発明は、先に記載の電気光学装置において、前記着色材料は、染料を含んでなることを特徴とする電気光学装置を提供する。
上記構成によれば、前記着色材料に染料が含まれるので、分散媒内での流動性に優れ、着色層内へ分散しやすい着色材料とすることができる。
次に、本発明は、先に記載の電気光学装置において、前記電気光学層は前記分散媒、及び前記電気泳動粒子を収容するカプセルを更に含んでなることを特徴とする電気光学装置を提供する。
上記構成によれば、電気泳動粒子の移動が前記カプセル内に制限されるため、電気光学層内で電気泳動粒子の分布が偏ることがなく、信頼性に優れる電気光学装置を提供することができる。
次に、本発明は、先に記載の電気光学装置において、複数の前記カプセルを有し、前記着色層は、互いに異なる色の複数の色要素を含み、前記複数のカプセルの各々は、前記複数色要素のうちの少なくとも1の色要素に対応しており、前記カプセル内においては、前記分散媒は対応する前記色要素と実質的に同一色に着色されてなることを特徴とする電気光学装置を提供する。
上記構成によれば、各色要素毎に対応する電気光学層の状態を制御することができるとともに、前記カプセルと前記着色層とが実質的に同一色とされているので、鮮明なカラー表示を得ることができる。
次に、本発明は、先に記載の電気光学装置を表示部として含むことを特徴とする電子機器を提供する。
上記構成によれば、鮮明なカラー表示が可能な表示部を備えた電子機器を低コストで提供することができる。
次に、本発明は、着色層を形成する方法において、多孔質の部材と、材料を吐出するヘッドとの相対位置を移動させる工程と、前記多孔質の部材上に前記材料を吐出する工程と、を具備し、前記材料は、前記部材に設けられた孔より小さな着色材料を含んでなることを特徴とする着色層の形成方法を提供する。
上記構成によれば、前記多孔質の部材中に分散し、前記部材を着色し得る着色材料を含む材料を、前記多孔質の部材上の任意の位置に配置することができるので、異なる色種の着色材料を含む材料を効率よく配置することができる。
次に、本発明は、先に記載の着色層の形成方法において、前記着色材料が染料を含むことを特徴とする着色層の形成方法を提供する。
上記構成によれば、前記染料を含むことで、着色材料が前記多孔質の部材中に分散され易くなり、前記多孔質の部材を均一に着色することができる。
次に、本発明は、複数のドット領域を有する電気光学装置を製造する方法において、材料を吐出するヘッドと、前記ドット毎に多孔質の部材が配置された基板との相対位置を移動させる工程と、前記ヘッドから前記多孔質の部材に向けて前記材料を吐出する工程と、を具備し、前記材料は前記部材に設けられた孔より小さな径を有する着色材料を含んでなることを特徴とする電気光学装置の製造方法を提供する。
上記構成によれば、前記多孔質の部材上の任意の位置に前記材料を配置して、前記材料に含まれる着色材料により前記多孔質部材を着色することにより着色層を形成することができ、この着色層によるカラー表示が可能な電気光学装置を効率よく製造することができる。
次に、本発明は、先に記載の電気光学装置において、前記材料が、電気泳動粒子を含んでなり、前記電気泳動粒子の径が前記部材に設けられた孔より大きいことを特徴とする電気光学装置の製造方法を提供する。
上記構成によれば、前記多孔質部材の内部に電気泳動粒子が浸入しないので、前記多孔質部材により電気泳動粒子の動きが妨げられることがなく、表示品質に優れ、信頼性に優れた電気光学装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係る電気光学装置の第1の実施形態であるアクティブマトリクス型の電気泳動表示装置を示す模式断面図であり、図2は、図1に示す電気泳動表示装置の平面図である。また、図1は、図2に示すA−A'線に沿う断面構造に対応している。
これらの図に示す電気泳動装置10は、対向して配置された第1基板1と第2基板8との間に電気泳動層(電気光学層)11を備えて構成されており、第1基板1の内面側(電気泳動層11側)に着色層4と、共通電極2とが順に形成されており、第2基板8の内面側(電気泳動層11側)には、複数の画素電極7a等を有する素子部7が形成されている。上記第1基板1側において、第1基板1、着色層4及び共通電極2は透光性を有しており、第1基板1外面がこの電気泳動装置10の表示面とされている。尚、図示されていないが、素子部7を有する第2基板8には、素子部7を駆動制御するための各種周辺回路を形成することもできる。また、本実施形態では、共通電極2を第1基板1側に形成し、素子部7を第2基板8側に形成しているが、素子部7が第1基板1側に形成されていても良い。
第1基板1は、例えば透明ガラスや透明フィルムなどの透光性を有する基板で構成することができ、第2基板8は、必ずしも透明である必要はないが、例えばガラス基板や樹脂フィルム基板などで構成することができる。
電気泳動層11は、図1に示すように、分散媒5中に複数の電気泳動粒子6を分散させたものである。
分散媒5としては、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール、メチルセルソルブ等のアルコール系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等の各種エステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、ぺンタン、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素、シクロへキサン、メチルシクロへキサン等の脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキシルベンゼン、ヘブチルベンゼン、オクチルベンゼン、ノニルベンゼン、デシルベンゼン、ウンデシルベンゼン、ドデシルベンゼン、トリデシルベンゼン、テトラデシルベンゼン等の長鎖アルキル基を有するベンゼン類等の芳香族炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、カルボン酸塩又はその他の種々の油類等の単独又はこれらの混合物に界面活性剤等を配合したものを用いることができる。
電気泳動粒子6は、また、電気泳動粒子5は、分散媒中で電位差による電気泳動により移動する性質を有する有機あるいは無機の粒子(高分子あるいはコロイド)である。例えば、二酸化チタン、亜鉛華、三酸化アンチモン等の白色顔料の1種又は2種以上を用いることができる。さらに、これらの顔料には、必要に応じ、電解質、界面活性剤、金属石鹸、樹脂、ゴム、油、ワニス、コンパウンド等の粒子からなる荷電制御剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、シラン系カップリング剤等の分散剤、潤滑剤、安定化剤等を添加することができる。
上記分散媒5と電気泳動粒子6との組み合わせには特に限定はないが、電気泳動粒子6の重力による沈降を避けるために分散媒5の比重と電気泳動粒子6の比重はほぼ等しく設定されることが好ましい。
図2は、本実施形態の電気泳動表示装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に配置された複数の画素部17(画素電極7a、TFT素子7b)、データ線70a、走査線71a等を示す平面図である。本実施形態の電気泳動表示装置において、画像表示領域を構成するマトリクス状に配置された複数の表示単位には、透明導電層としての画素電極7aと、この画素電極7aへの通電制御を行うためのTFT素子7bがそれぞれ形成されており、画像信号が供給されるデータ線70aが当該TFT素子7bのソースに電気的に接続されている。データ線70aに書き込む画像信号は、線順次に供給されるか、あるいは相隣接する複数のデータ線70aに対してグループ毎に供給される。
また、走査線71aがTFT素子7bのゲートに電気的に接続されており、複数の走査線71aに対して走査信号が所定のタイミングでパルス的に線順次で供給される。また、画素電極7aはTFT素子7bのドレインに電気的に接続されており、TFT素子7bを一定期間だけオンすることにより、データ線70aから供給される画像信号を所定のタイミングで書き込む。画素電極7aに書き込まれた所定レベルの画像信号は、共通電極2との間で一定期間保持される。電荷を有する帯電粒子は、画素電極7aと共通電極2のうち帯電粒子と反対極性の電極の方へ引き寄せられ、帯電粒子の色と分散媒の色との対比によって階調表示を可能にする。
図2に示すように、素子基板上に、複数の画素電極7aがマトリクス状に設けられており、画素電極7aの縦横の境界に各々沿ってデータ線70a及び走査線71aが設けられている。本実施形態において、データ線70a、走査線71aに囲まれた領域に形成された表示領域が表示単位(ドット)であり、マトリクス状に配置された各表示単位毎に表示を行うことが可能な構造になっている。
着色層4は、図2に示すように、平面視マトリクス状に複数の着色部(色要素)4R,4G,4Bが配列された構成とされており、これらの着色部4R,4G,4Bはそれぞれ赤、緑、青の色相を呈するようになっている。そして、上記着色部4R,4G,4Bと、それぞれの着色部と対向する位置に形成された素子部7の画素部17と、着色部と画素部17とに囲まれた部分の電気泳動層11とともに本実施形態の電気泳動表示装置10の1画素を形成している。すなわち、本実施形態の電気泳動表示装置10は、フルカラー表示が可能であり、各画素は原色(RGB)のうち1色を表示できるようになっている。また、共通電極2は、ITO(インジウムスズ酸化物)などの透明導電材料により構成される。
上記構成の電気泳動表示装置10では、第2基板8側の画素電極7aと、第1基板1側の共通電極2との間に電界を形成することにより、電気泳動層11の電気泳動粒子6を泳動させ、画素電極7aに供給されたデータ信号に応じた階調表示を行うようになっている。すなわち、本実施形態の電気泳動表示装置10では、電気泳動層11に印加する電界強度によって、電気泳動粒子6を電気泳動層11の厚さ方向にどのように分布させるかを制御することができ、もって電気泳動粒子6によって反射される光の吸収率を調整でき、この結果、観測者に到達する光の強度を変化させることができる。
このように、本実施形態の電気泳動表示装置10では、対向して配置された第1基板1と第2基板8との間に着色層4を備えているので、鮮明なカラー表示が可能であるとともに、別途カラーフィルタを設ける必要がないので、低コストで製造可能である。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態の電気泳動表示装置について、図3及び図4を参照して以下に説明する。図3は、本実施形態の電気泳動表示装置20の断面構成図であり、図4は図3に示す電気泳動表示装置の部分平面図である。また、図3は、図4に示すA−A'線に沿う断面構造を示している。
この電気泳動表示装置20は、対向して配置された第1基板21と第2基板28との間に電気泳動層(電気光学層)21を備えて構成されており、第1基板21の内面側(電気泳動層31側)に着色層24と、共通電極22とが順に形成されており、第2基板28の内面側(電気泳動層31側)には、複数の画素電極7a等を有する素子部7が形成されている。上記第1基板21側において、第1基板21、着色層24及び共通電極22は透光性を有しており、第1基板21外面がこの電気泳動装置20の表示面とされている。
第1基板21及び第2基板28は、図1に示す第1の実施形態における第1基板1及び第2基板8と同様の構成とすることができる。また、第1基板21の内面側に形成された共通電極22は、ITO等の透明導電材料から構成されており、第2基板28の内面側に形成された素子部7は図1に示す素子部と同様の構成とされている。尚、本実施形態では、着色層24側に共通電極22を配置した構成としたが、素子部7が着色層24と第1基板21との間に配置された構成とすることもでき、その場合には、素子部7の画素電極7aをITO等の透明導電材料で形成すればよい。
本実施形態に係る電気泳動層31は、第1基板21側に形成された着色層4と、電気泳動表示装置20の厚さ方向に一定の高さを有して形成された平面視格子状の隔壁27とを備えて構成されており、この隔壁27により区画されたそれぞれの領域内に分散媒25と電気泳動粒子26とが封入されている。この隔壁27によって仕切られた領域が分割セルCとされており、本実施形態の電気泳動表示装置20では、この分割セルCが各画素を構成している。このような構成とされていることで、分散媒25中に分散された電気泳動粒子26は、その泳動可能な領域を分割セルCの内部に制限されることとなり、電気泳動層31内で粒子が偏って分布されたり、複数の粒子が凝集して大きな凝結塊を形成するのを効果的に防止することができ、その結果、表示画像の品質を向上させることができる。
尚、本実施の形態では、1つの分割セルCと1つの画素が対応する構成としているが、1つの分割セルC内に複数の着色部及び画素部17が配置されていても良い。
本実施形態に係る電気泳動表示装置においても、図4に示すように、素子基板上に、複数の画素電極7aがマトリクス状に設けられており、画素電極7aの縦横の境界に各々沿ってデータ線70a及び走査線71aが設けられている。本実施形態において、データ線70a、走査線71aに囲まれた領域に形成された表示領域が表示単位(ドット)であり、マトリクス状に配置された各表示単位毎に表示を行うことが可能な構造になっている。
また隔壁27は、図4中の斜線部で示されたように、配線であるデータ線70a、走査線71a、TFT素子7bと平面的に重なるように形成されている。また図3に示したように、隔壁27は、カラーフィルタの赤(R)、緑(G)、青(B)の各色に対応して形成された各色の表示単位を区画するように表示電極7a間に形成されている。
本実施形態に係る電気泳動層31の分散媒25は、染料を含む着色材料により着色されており、また、同一の着色材料により着色層24が着色されることで、上記の両者が実質的に同一色とされている。この電気泳動層31の構成について図5を参照して以下に詳細に説明する。図5は、図3に示す電気泳動層31を拡大して示す断面構成図である。
図5に示す電気泳動層31は、図示上側に配置された着色層24が、分散媒25中に浸漬されて構成されており、分散媒25中には電気泳動粒子26及び着色材料30が分散されている。着色層24は、多数の細孔24aを有する多孔質体とされており、これらの細孔24aを介して分散媒25及び着色材料30が着色層24内へ分散し、着色層24が着色されている。また、細孔24aの孔径は、電気泳動粒子26の粒径よりも小さく形成されており、電気泳動粒子26は多孔質体である着色層24内へは浸入せず、分割セル中の分散媒25内のみを泳動できるようになっている。
電気泳動粒子26としては、例えば、二酸化チタン、亜鉛華、三酸化アンチモン等の白色顔料を用いることができる。
上記着色層24を構成する多孔質材料としては、例えば多孔質ガラスを用いることができる。この多孔質ガラスは、以下のような製造方法で作製することができる。まず、原料となるSiO(珪砂)、H3BO3(硼酸)、Na2CO3(ソーダ灰)から通常の溶融プロセスによりNaO−B23−SiO2系ガラスを作製し、これを成形した後に数百℃で熱処理を行うと、ガラス内部でSiO2リッチ相とNa2O−B23リッチ相に数nmのスケールでスピノーダル分解による分相がおこる。この分相ガラスを酸溶液に浸漬すると、NaO−B23相のみが酸で溶出され、SiO2骨格を持つ多孔質ガラスが得られる。この方法により得られる多孔質ガラスは表面から内部まで連結した貫通細孔であり、着色層24に用いる場合に染料が内部に浸透されやすい構造となっている。また、多孔質ガラスの細孔径は、熱処理条件により容易に制御することができる。
また、他の多孔質材料としては、多孔質シリコン、多孔質セラミックス、ゾル−ゲル法による多孔質ゲルなども適用することができる。これらの多孔質材料は無機物をその主成分としているため、紫外線による劣化がほとんど生じることがなく、優れた耐候性を得られ、長寿命の電気泳動表示装置とすることができる。
また、着色層24を着色している材料が、分散媒25中の着色材料により補われるという利点も有する。
着色層24を構成する多孔質材料としては、上記に挙げたいずれのものも好適に使用することができるが、その屈折率が分散媒25の屈折率と同一又は近い値とされることが好ましい。両者の屈折率をほぼ同一とすることで、屈折率の差による散乱を減少させ、コントラストが高く色純度の良い表示を可能とすることができる。
上記では、着色層24が多孔質材料で構成されている場合について説明したが、本発明に係る電気泳動表示装置に適用される着色層としては、染料の浸透により容易に着色される被染色性の材料であれば問題なく適用することができる。図6は、このような被染色性の材料を用いた着色層34を有する電気泳動層31の断面構成図である。この図に示すように、着色層34は、被染色性の材料で構成されており、この場合にも、分散媒25に含まれる着色材料により着色層34は分散媒25とほぼ同一色に着色される。このような被染色性の材料としては、例えば、ゼラチンやカゼインなどの水溶性高分子材料に重クロム酸塩を加えた被染体レジストやポリイミド樹脂等を挙げることができる。尚、これらの被染色性の材料を用いて着色層34を構成する場合にも、着色層34内へは電気泳動粒子26が進入しない構成とすることが好ましいのは勿論である。
また、本実施形態に係る着色層24、32は、導電性を有していてもよい。このような構成とすることで、低電圧で駆動可能な電気泳動層31とすることができる。この構成を図7を参照して以下に説明する。図7は、導電性を有する着色層44を備えた電気泳動層の断面構成図である。また、図7には、電気泳動層31の回路図も併記している。
電気泳動粒子26を駆動するための電極は、電気泳動層31の外側(図示上下側)に配置されているので、着色層44が導電性を有していないとすると、電気泳動層31には電気泳動粒子26が含まれる領域の容量C1と、着色層44の容量C2とが形成されるが、本構成では着色層44が導電性を有しているので、着色層44は、回路図上抵抗Rとして示され、容量C2をバイパスする経路を構成する。従って、電気泳動層31の容量を実質的に低下させることができ、低電圧で電気泳動粒子26を駆動することが可能になる。
さらに、本発明に係る電気泳動層31においては、図の断面構成図に示すように、分割セルの内部を半透膜53によって2領域に仕切り、その一側(図示下側の領域)にのみ電気泳動粒子26を存在させることで、この電気泳動粒子26が存在しない側(図示上側の領域)を着色層54として利用することもできる。上記半透膜53は、分散媒25及び着色材料30は透過させ、電気泳動粒子26は透過しない構造を有し、かつ透光性を有するものであれば、その構成材料に限定はないが、例えば、ポリイミド系材料やシリコーン系材料等を適用することができる。
このように、本実施形態の電気泳動表示装置においては、図5ないし図8に示すいずれの構成においても、電気泳動層31内に着色層を有しており、別途カラーフィルタを設けなくとも鮮明なカラー表示を行うことができる。従って、本発明によれば、低コストで表示品質に優れる電気泳動表示装置を提供することができる。
上記構成を備えた本実施形態の電気泳動表示装置20においても、各分割セルC毎に階調表示を行うことが可能である。その光変調の原理を以下に説明する。
まず、入射光Iを3原色の波長の強度(IR,IG,IB)に分解する。これを式で表すと下記(式1)のようになる。
(式1) I=IR+IG+IB
フルカラーは3色の制御であるが、ここでは単色の着色部24Rを有する分割セルCについて説明する。赤色以外の色は着色部24Rで吸収されるとすると、明表示(ON)時の反射明度(Irefon)は着色部24Rの赤色透過率(Tfr)と、電気泳動粒子の反射率(Rr)の積により与えられ、下記(式2)のようになる。尚、(式2)においてIrは入射光強度である。
(式2) Irefon=Ir・Tfr2・Rr
そして、暗表示(OFF)時の反射明度(Irefoff)は、各成分の反射率及び溶媒の単位長さ当たりの透過率(Tr)と光路長(Lr)の積によって定まるため以下の(式3)のようになる。
(式3) Irefoff=Ir・Tfr2・Tr2・Lr2・Rr
上式により得られるセル厚に対する明度及びコントラストの関係を図9に示す。また、図9に示すグラフに記された各ポイントの数値を表1に示す。尚、これらの図及び表に示す明度、コントラストは、着色部4Rの透過率と分散媒5の透過率をいずれも1μmあたり90%とした場合の値である。図3に示す電気泳動表示装置において、電気泳動粒子26が、着色層24の内面に接した状態(観察者側にほとんどの電気泳動粒子が移動した状態)は、セル厚1μmの場合に対応しており、その反射明度は81%となる。また、ほとんどの電気泳動粒子6が素子部7側へ移動した場合が例えば20μmのセル厚に対応するとすれば、反射明度は分散媒5の反射明度に対応し、1.5%となる。従って、この条件の電気泳動表示装置では、約55のコントラストが得られることになる。
Figure 0004442691
(第3の実施形態)
上記第2の実施形態では、電気泳動層31に隔壁27を設けることで、電気泳動層31内での電気泳動粒子26の泳動範囲を制限し、電気泳動粒子26の分布均一性を向上させる構成としたが、図3に示す分割セルCとして、図10に示すマイクロカプセル60を用いることができる。図10は、本発明に係る電気泳動層に適用可能なマイクロカプセルの断面構成図であり、二重構造のカプセル皮膜61,62と、内側の皮膜62内の空間に充填された分散媒25及び電気泳動粒子25とを備えて構成されている。前記分散媒25は、先の実施形態と同様に着色材料を含んで構成されている。
二重構造のカプセル皮膜61,62は、外側の皮膜61が保護膜とされており、透明なゼラチン・アラビアガムなどの天然高分子、カルボキシメチルセルロース・エチルセルロース、ポリビニルアルコール・ナイロン・ポリウレタン・ポリエステル・エポキシ・メラミン-ホルマリンなどの合成高分子等の材料で形成することができる。内側の皮膜62は、図6に示す着色層34と同様の被染色性の材料から構成されている。そして、皮膜62は、その内側に充填された分散媒25に含まれる着色材料により着色されている。従って、このマイクロカプセル60を、図3に示す素子部7の画素電極7a上にマトリクス状に配列することで、図3に示す隔壁27により区画された電気泳動層31と同様の動作を行うことが可能になる。
本実施形態のマイクロカプセルを備えた電気泳動表示装置においても、図10に示すマイクロカプセル60に形成された皮膜62が着色層として機能するので、別途カラーフィルタを設けなくとも鮮明なカラー表示が可能であり、低コストでカラー電気泳動表示装置を提供することができる。
(電気泳動表示装置の製造方法)
次に、本発明に係る電気光学装置の製造方法の実施形態として、図3に示す電気泳動表示装置の製造方法について、図11を参照して以下に説明する。図11A〜Dは、本発明に係る製造方法による製造工程を示す断面工程図である。また、本実施形態では、本発明の製造方法の特徴とするところである電気泳動層(電気光学層)の作製工程について詳細に説明する。
本発明に係る製造方法により図3に示す電気泳動表示装置を製造するには、まず、第1基板21上に、図示略の共通電極を形成する。そして、図11Aに示すように、その共通電極上に、着色部24R,24G,24Bと、これらの着色部を区画する区画壁24Mとからなる着色層24を形成する。この区画壁24Mは、後述する隔壁27の基端部として利用され、後述する隔壁27と同一の材料で形成することもできる。上記着色層24は、公知のカラーフィルタ形成技術を用いて形成することができる。また、この着色層24の着色に染料を用いることもできる。
次に、図11Bに示すように、区画壁24Mに沿って隔壁27を所定の高さで形成する。この隔壁27の高さにより、電気泳動表示装置のセルギャップが規定され、5〜50μm程度の高さに形成される。隔壁27を形成するには、UV硬化、加熱硬化、縮合硬化、あるいは付加重合硬化等により硬化させることができる樹脂材料を用い、インクジェットユニットなどにより区画壁24M上に前記材料を徐々に堆積させ、所定の高さに形成した後硬化させることで形成することができる。
次に、図11Cに示すように、隔壁27により仕切られた領域(図3では分割セルCに相当)内に分散媒25及び電気泳動粒子26等を充填する。ここで、充填される分散媒25は、着色材料を含むものであっても良いし、含まないものであっても良い。着色材料を含まない分散媒25を充填する場合には、先の着色層24の形成工程において、着色層24に予め高濃度の染料を含浸しておき、その染料が乾燥しない状態で分散媒25を充填すれば、着色層24の染料が分散媒25中に浸出され、分散媒25が着色される。
次に、図11Dに示すように、分散媒25及び電気泳動粒子26が充填された領域の上端部に封止材32を形成して本発明に係る電気泳動層を得ることができる。この封止材32は、カーボンや金属繊維を混入された樹脂材料等の導電性を有する材料で構成することができ、その場合には、この封止材32を共通電極として使用することができるので、部材の共通化によるコストの削減を図ることができ、電気泳動表示装置の軽量化、薄型化も同時に達成することができる。尚、封止材32を共通電極として使用する場合には、図11Aに示す着色層の形成前に基板21上に共通電極を形成する必要はない。また、封止材32を絶縁材で形成し、封止後に封止材32へのイオン注入を行うことで封止材32に導電性を付与しても良い。
(電気泳動表示装置の製造方法の他の形態)
上記では、従来のカラーフィルタの形成工程を利用して着色層24を形成する場合について説明したが、本発明に係る電気泳動表示装置では、着色層24を多孔質材料で形成し、分散媒に含まれる着色材料を着色層24に含浸させて着色層を着色することができる。この製造方法について、図12を参照して説明する。
まず、図12Aに示すように、ガラスや樹脂フィルムなどの基板21上に、複数の多孔質部24bと、これらの多孔質部24bを所定の間隔で区画する区画壁24Mを形成する。多孔質部24bは、先に記載のように多孔質ガラスや多孔質シリコンなどで構成することができ、区画壁24Mは樹脂材料などで形成することができる。
次に、図12Bに示すように、区画壁24M上に隔壁27を所定の高さで形成する。この隔壁27の形成方法は、先に記載の製造方法と同様の方法でよい。ついで、図12Cに示すように、隔壁27によって仕切られた各領域(分割セルC)に分散媒25及び電気泳動粒子26を充填する。この工程において充填される分散媒25には着色材料が混入されたものを用い、分散媒25中の着色材料により多孔質部24bを所定の色に着色することで着色層24を形成する。この工程にインクジェットユニット法を適用した場合の工程図を図13に示す。図13に示すように、インクジェットユニット71〜73には、それぞれR,G,Bに対応する着色材料が混入された分散媒25を含む溶液が貯溜されており、これらのインクジェットユニット71〜73から液滴70を隔壁27により仕切られた各領域内へ滴下していく、すると、液滴70に含まれる着色材料により多孔質部24bが着色され、各色の着色部24R,24G,24Bが順次形成されていく、このように、予め着色された着色層を形成するのではなく、分散媒25を充填することで着色を行うため、着色層24の色相の変更に容易に対応することができ、製造の自由度を高めることができる。また、分散媒25を滴下するのみで着色層24を形成することができるので、工程が簡素化され、製造コストを低減でき、また歩留まりの向上も見込める。
次に、図12Dに示すように、分散媒25及び電気泳動粒子26が充填された領域を封止材32で封止することにより、本発明に係る電気泳動層が得られる。
尚、本実施形態の製造方法では、着色層24を含む電気泳動層の形成工程のみを説明したが、その他の構成部材、例えば素子部7の製造方法には特に制限はなく、また、従来公知のスイッチング素子の製造方法を適用することもできる。
本実施形態では、多孔質部24bを形成した後、隔壁27を形成する場合について説明したが、先に基板21上に隔壁27を形成しておき、この隔壁27によって仕切られた基板21上に多孔質材料を塗布するか、又はインクジェットユニットなどにより滴下することで多孔質部24bを形成しても良い。
(電子機器)
本発明の電気光学装置は、表示部を備えた様々な電子機器に適用される。以下、上述した実施形態の電気泳動表示装置を備えた電子機器の適用例について説明する。
1.モバイル型コンピュータ
本発明の電気泳動表示装置を、モバイル型(ポータブル型)のパーソナルコンピュータに適用した例について説明する。図14はこのパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図であり、パーソナルコンピュータ1200は、本発明の電気泳動表示装置を表示部1201として備える。パーソナルコンピュータ1200は、キーボード1203を備えた本体部1202を備えて構成されている。
2.携帯電話
本発明の電気泳動表示装置を、携帯電話に適用した例について説明する。図15はこの携帯電話の構成を示す斜視図であり、携帯電話1300は、本発明の電気泳動表示装置を小サイズの表示部1301として備える。携帯電話1300は、複数の操作ボタン1302、受話口1303、及び送話口1304を備えて構成されている。
3.電子ペーパー
本発明の電気泳動表示装置を、フレキシブルな電子ペーパーに適用した例について説明する。図16はこの電子ペーパーの構成を示す斜視図であり、電子ペーパー1400は、本発明の電気泳動表示装置を表示部1401として備える。電子ペーパー1400は、従来の紙と同様の質感及び柔軟性を有する書き換え可能なシートからなる本体1402を備えて構成されている。
また、図17は、電子ノートの構成を示す斜視図であり、電子ノート1500は、図16で示した電子ペーパー1400が複数枚束ねられ、カバー1501に挟まれているものである。カバー1501は、例えば外部の装置から送られる表示データを入力する不図示の表示データ入力手段を備える。これにより、その表示データに応じて、電子ペーパーが束ねられた状態のまま、表示内容を変更したり更新したりできる。
なお、上述した例に加えて、他の例として、液晶テレビ、ビューファインダ型やモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等が挙げられる。本発明に係るの電気光学装置は、こうした電子機器の表示部としても適用することができる。
以上、詳細に説明したように、本発明に係る電気光学装置は、第1の基板と、前記第1の基板に対向する第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置されてなり、電気泳動粒子、及び分散媒を有する電気光学層と、前記電気光学層に対応して設けられ、少なくとも1色の色要素を含んでなる着色層とを具備し、前記分散媒は、少なくともその一部が前記1色と実質的に同一色に着色されたことで、鮮明なカラー表示が可能であり、かつ低コストの電気光学装置とされている。
図1は、本発明の第1の実施形態である電気泳動表示装置の断面構成図である。 図2は、図1に示す電気泳動表示装置の平面図である。 図3は、本発明の第2の実施形態である電気泳動表示装置の断面構成図である。 図4は、図3に示す電気泳動表示装置の平面図である。 図5は、図3に示す電気泳動層を拡大して示す断面構成図である。 図6は、図3に示す電気泳動層の他の構成例を示す断面構成図である。 図7は、図3に示す電気泳動層の他の構成例を示す断面構成図である。 図8は、図3に示す電気泳動層の他の構成例を示す断面構成図である。 図9は、図3に示す電気泳動表示装置における表示明度とコントラストの関係を示すグラフである。 図10は、本発明の第3の実施形態の電気光学装置に備えられたマイクロカプセルの断面構成図である。 図11A〜Dは、本発明に係る電気泳動表示装置の製造工程を示す断面工程図である。 図12A〜Dは、本発明に係る電気泳動表示装置の製造工程の他の例を示す断面工程図である。 図13は、図12Cに示す分散媒を滴下する方法の一例を示す断面工程図である。 図14は、本発明に係る電子機器の一例を示す図である。 図15は、本発明に係る電子機器の一例を示す図である。 図16は、本発明に係る電子機器の一例を示す図である。 図17は、本発明に係る電子機器の一例を示す図である。
符号の説明
1,21…第1基板、8,28…第2基板、2,22…共通電極、4,24,34,44,54…着色層、5,25…分散媒、6,26…電気泳動粒子、7…素子部、17…画素部、27…隔壁、60…マイクロカプセル。

Claims (5)

  1. 第1の基板と、
    前記第1の基板に対向する第2の基板と、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置された電気光学層と、
    前記電気光学層を平面的に複数の画素に区分けする隔壁と、を備え、
    前記第1の基板は、前記第2の基板の視認側に配置され、
    複数の前記画素に分割された前記電気光学層には、複数の電気泳動粒子を含む分散媒がそれぞれ充填され、
    前記第1の基板の前記電気光学層側には、異なる色調を呈する複数の着色部を有する着色層が設けられ、
    前記第2の基板の前記電気光学層側には、画素電極と、前記画素電極に駆動信号を印加するスイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続された走査線およびデータ線とが少なくとも設けられ、
    各々の前記画素には、複数の前記着色部のうち、いずれか1色の前記着色部が配置され、
    平面視において、前記隔壁は、少なくとも前記スイッチング素子、前記走査線および前記データ線と重なるように形成され
    前記分散媒は、前記着色部と同一の着色材料により着色されていることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記着色層は、一の色調を呈する前記着色部と、他の色調を呈する前記着色部との間に配置された区画壁を有し、
    前記隔壁は、前記区画壁と平面視で重なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記区画壁は、前記隔壁と同一の材料で形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
  4. 前記着色部は、細孔を有する多孔質体により構成され、
    前記細孔の孔径は、前記電気泳動粒子の粒径より小さく、かつ前記着色材料が分散可能な孔径であることを特徴とする請求項に記載の電気光学装置。
  5. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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