JP4441612B2 - 入力操作装置およびそれを使用する印鑑彫刻システム - Google Patents

入力操作装置およびそれを使用する印鑑彫刻システム Download PDF

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Description

本発明は、印鑑その他の凹凸模様のある微細な表面形状を切削加工によって創成する技術に関する。
印鑑は、主に硬質材料を切削するによって微細な表面形状を創成し、作者の意図を忠実に反映して、製作されている。伝統的には手作業によって彫刻を施すことがされているが、工業的に、より安価に、迅速にかつ同じ品質のものを大量に加工しようとする場合は、自動化された数値制御工作機械を使用し、印章デザインから工具の軌跡を計算し、それを加工プログラムによって記述して、工作機械を自動運転させて加工することが広く行われている。
このような方法に関して、例えば以下の技術が開示されている。
・特許文献1による印章製造システム
・特許文献2による印鑑の製造方法および印鑑
・特許文献3による印章の彫刻方法及び印章彫刻機
・特許文献4による印章作成方法及びその装置
・特許文献5による印章彫刻システム
・特許文献6による自動印章彫刻システム
・特許文献7による自動印鑑彫刻機の操作方法
特開2002−724号公報 特開平11−321058号公報 特開平11−139092号公報 特開平09−234848号公報 特開平08−309953号公報 特開平07−125171号公報 特開平06−199025号公報
以上の文献に例示された印鑑の自動加工方法では、自動加工機を使った加工工程そのものは効率的であるが、総じてシステムが複雑であり、加工の準備段階である加工プログラムの記述と検証に多大の労力と時間がかかる。特に、本来一個一個が異なる印章を持つべき印鑑を加工するには非効率的である。また、プログラムの記述と加工システムの操作に専門知識が要求される。また、同じ加工プログラムを用いることによって、簡単に複製ができてしまうという欠点を持つ。
また、印鑑の所有者はその制作に自分自身が関与することを希望していながら、従来の製造方法ではその関与の範囲が印章デザインの一部に限られており、加工そのものに関与することは極めて困難である。
工作機械による機械加工一般についても、製品の最終所有者は製品の加工工程に関与することは極めて困難であり、製品の所有に最大限の満足感を与えることはできない。
本発明は、専門知識を必要とせず、作者自身が簡便な方法で加工機の運動を制御し、制作意図が加工結果に直接反映される迅速かつ簡便で、かつただ1個の制作に適した入力操作装置および方法ならびにそれを使用する印鑑彫刻システムおよび方法を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明は、印鑑材料をエンドミル工具で切削する加工機と、当該加工機と接続し、印鑑材料の切削位置の座標を示す第1の信号と切削の要否を示す第2の信号を入力して印鑑材料を切削させる入力操作装置と、入力された第1の信号および第2の信号に基づいて前記加工機の切削状態を示すイメージを表示する表示手段とからなる印鑑彫刻システムであって、前記入力操作装置は、手動操作されるポインタのXY座標軸上の位置を検出し、その検出結果を前記第1の信号として出力する第1の信号発生手段と、前記ポインタのZ軸上の操作を検出して、前記印鑑材料の切削完了状態のイメージを記載した部材に対して、前記ポインタ先端が当接した場合に、切削要を示す第2の信号を発生し、前記ポインタ先端が前記イメージを記載した部材に対して当接していない場合には、切削せずを示す第2の信号を発生して出力する第2の信号発生手段とを備え、前記ポインタは、ポインタ先端の直径が、エンドミル工具の直径に対して、印鑑材料の切削完了状態のイメージを記載した部材におけるイメージの倍率を乗じた直径のポインタを用い、ポインタ先端の外周を切削完了状態のイメージの輪郭に一致させることにより工具径補正を行えるようにしたことを特徴とする。
また、本発明は、印鑑材料をエンドミル工具で切削する加工機と、当該加工機と接続し、印鑑材料の切削位置の座標を示す第1の信号と切削の要否を示す第2の信号を入力して印鑑材料を切削させる入力操作装置と、入力された第1の信号および第2の信号に基づいて前記加工機の切削状態を示すイメージを表示する表示手段とからなる印鑑彫刻システムの印鑑彫刻方法であって、前記入力操作装置は、第1の信号発生手段と、第2の信号発生手段とを備え、手動操作されるポインタのXY座標軸上の位置を検出し、その検出結果を前記第1の信号発生手段により、前記第1の信号として出力し、前記ポインタのZ軸上の操作を検出して、前記印鑑材料の切削完了状態のイメージを記載した部材に対して、前記ポインタ先端が当接した場合に、切削要を示す第2の信号を、前記第2の信号発生手段により発生して出力し、前記ポインタ先端が前記イメージを記載した部材に対して当接していない場合には、切削せずを示す第2の信号を、前記第2の信号発生手段により発生して出力し、前記ポインタ先端の直径が、前記エンドミル工具の直径に対して、印鑑材料の切削完了状態のイメージを記載した部材におけるイメージの倍率を乗じた直径のポインタを用いて、ポインタ先端の外周を切削完了状態のイメージの輪郭に一致させるようにして工具径補正を行うことを特徴とする。
本発明によれば、作業者は切削材料の切削完了状態のイメージを記載した部材上でポインタを移動操作するだけで、切削材料に対して切削加工を行うことができる。このため、加工機の操作に熟練していない者でも、精度よく、加工を行うことができる。
また、表示手段により、現在の、切削加工状態を確認することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1に第1の実施形態の印鑑彫刻システムのシステム構成を示す。
図1において、彫刻加工機1は、エンドミル工具を回転させる主軸と、その工具と被削材料との間に相対的な運動を発生させる機構を有する。
手動制御信号入力装置(本発明の入力操作装置)2は、その一部である後述のポインタを作業者が手動にて操作し、その動きを連続的かつ実時間的に検出し、検出した操作を電気信号(移動量検出信号4)の形態で出力する。
信号伝達制御装置3は、手動制御信号入力装置2から出力される移動量検出信号4を受け、ポインタの運動に対応した運動、たとえば、一定の割合で縮小した運動を彫刻加工機1にさせるように彫刻加工機1上の切削工具を3次元空間上で移動させるための駆動信号5を送り、彫刻加工機1を制御する。
パーソナルコンピュータ(PC)6は入力インターフェース(本発明の入力手段)を有し、該入力インターフェースを介して移動量検出信号4を入力し、入力した移動量検出信号4の示す移動量に基づいて、彫刻加工機1により彫刻される印鑑の形状を表示装置(本発明の表示手段)の表示画面上に-表示する(図7の1001参照)。
次に各部の構造をより詳細に記述する。
図2に彫刻加工機1の構成の一例を示す。彫刻加工機1は従来から周知のものを使用することができる。被削材101は材料クランプ108によって把持され、直交する2つのステージ機構104および105の上に、端面が工具に向き合うように取り付けられる。エンドミル工具102は主軸103に把持され、回転する。主軸はZ軸ステージ機構106によって被削材101の方向への変位が与えられる。3つのステージ機構は、例えばステップモータまたはサーボモータで駆動されるねじ送り機構によって変位が与えられる。
工具と被削材に相対運動を発生させることが彫刻加工機の機能のひとつであるから、3つのステージ機構の配置は図2の例に限定されない。すなわち被削材側に全てのステージ機構が集中してもかまわないし、反対に主軸側に3つのステージ機構のうちいくつかが設けられてもかまわない。
図3は(手動制御信号)入力装置2の構成例を示す。X軸スライダ機構201はX軸案内202上を滑らかに滑る。X軸案内202はY軸スライド機構203に固定され、Y軸スライド機構203はY軸案内204上を滑らかに滑る。X軸スライド機構201にはポインタ保持機構205が取り付けられている。両軸のスライダ機構201および203の動きによって、ポインタ保持機構は平面上を自由に運動することができる。
X軸スライド機構201およびY軸スライド機構203の移動量はそれぞれの案内に取り付けられたX軸移動量検出装置212およびY軸移動量検出装置211によって検出され、パルス列信号または絶対化されたデジタル信号としての移動量検出信号を発生し、発生された移動量検出信号は信号伝達制御装置3およびPC6へ送られる。移動量検出信号を発生するための移動量検出装置としては既存のリニアスケールまたはワイヤ伸張式リニアエンコーダなどが利用できる。
図3の例ではY軸スライダ機構203とY軸案内204は各2個使用しているが、これは安定した案内性能が確保されれば各1個の使用でも本質的な差は生じない。
図4は(手動制御信号)入力装置2の一部であるポインタ保持機構205の詳細例を示す。図3におけるX軸スライド機構201に固定される取付部位214にはヒンジ機構207を介してロッカーアーム206があり、その先端にはポインタ213が保持されている。
ポインタ213が押し下げられるとポインタ先端213bはプラテン209に接触して止まると同時に、接点スイッチ208が作動してポインタが押し下げられたことを検知する。作業者はポインタ把持部213aを手で持ってX軸とY軸を変位させるように平面的に運動させると同時に、ポインタを上下させることができる。接点スイッチ208は検知したポインタ213の上下動を二値化されたポインタ上下信号(Z軸上の動きによるオンオフの信号)として信号伝達制御装置3へ送る。
実施形態1の従来と異なる新規特徴は、彫刻したい印鑑のデザインが記載されたプラテン209を使用する点にある。作業者はポインタ213を操作し、プラテン209に当接するようにポインタ209をZ軸方向に移動させると、彫刻加工機1のエンドミル工具もZ軸方向に移動して印鑑材料を切削(彫刻)する。このようにして、作業者はプラテン209上彫刻部分にポインタ213を当接させながら、X−Y軸平面に沿って移動させると、彫刻加工機1のエンドミル工具もX−Y軸平面に沿ってに移動して印鑑材料を切削(彫刻)する。また、ポインタ213の先端に描画機能を持たせ、ポインタ213が当接した際の軌跡をプラテン209上に表示するようにして、作業者に切削終了箇所を示す。さらにPC6の表示画面上には、彫刻部分が白、(未彫刻部分が赤)で表示される。
したがって、作業者はプラテン209上で印鑑のデザインをポインタ213でなぞる操作を行うだけで、切削終了箇所を認識しながら印鑑を彫刻することができる。また、その彫刻の結果をPC6の表示画面で確認することができる。
図5は信号伝達制御装置3の構成例を示す。手動制御信号入力装置から送られた移動量検出信号の要素である移動量検出信号(X軸)301と移動量検出信号(X軸)302はそれぞれ移動量検出信号読取要素(X軸)303および移動量検出信号読取要素(Y軸)304で読み取られ、移動量信号(X軸)305と移動量信号(Y軸)306に変換された後、スケーリング要素(X軸)307とスケーリング要素(X軸)308に伝達される。
移動量検出信号がパルス列で与えられる場合、移動量検出信号読取装置はパルスカウンタで構成される。2つのスケーリング要素307と308は、手動制御信号入力装置のポインタの移動量が、あらかじめ設定された率で縮小された彫刻加工機の運動に反映されるように移動量信号を変換し、ステージ制御信号309と310を出力する。例えば縮小率を1/10、ポインタの移動量が50mm、移動量検出信号の分解能が10μm/単位のとき、移動量検出信号は5000単位となる。ステージ制御信号の分解能が2μm/単位であるとき、ステージ制御信号としては5mmの移動に相当する制御信号を発生すべきであるから、ステージ制御信号としては5000(単位)×10(μm/単位)÷2(μm/単位)×1/10(縮小率)=2500単位を発生するように働く。
ステージ制御信号309と310はステージ駆動要素311と312に入力され、ステージ駆動要素はX軸とY軸のステージ駆動信号313と314を発生する。
一方、電気的なポインタ上下信号はポインタ上下信号読取要素316に入力され、論理信号であるポインタ上下論理信号317に変換される。Z軸位置指令発生要素318はポインタ上下論理信号317を受け、その論理値に従って、出力であるステージ制御信号(Z軸)322を、あらかじめ格納してあるZ軸上位置設定値320とZ軸下位置設定値321との間で切り替える。
すなわち、ポインタが押し下げられた位置では工具が切削を行う位置まで被削材に接近するように、また、ポインタが上がった位置では工具が切削を行わない位置までZ軸ステージが退避するようにZ軸ステージを制御するようなステージ制御信号(Z軸)322を出力する。ステージ制御信号(Z軸)322はステージ駆動要素(Z軸)323に入力され、指令された移動量だけZ軸ステージを変位させるようにステージ駆動信号(Z軸)をZ軸ステージに送出する。
以上述べた信号伝達制御装置3の信号処理機能はマイクロプロセッサおよび電子回路によって実現される。上記信号処理は、作業者によって操作される手動信号入力装置のポインタの運動が、実質的に実時間的に彫刻加工機の運動に反映されるように十分短い周期で繰り返し行われる。
PC6側の表示装置の操作画面および印鑑の彫刻状態を示す表示を図7に示す。図7において、
表示画面1000上の1001が印鑑の彫刻状態を表示する領域である。1002はエンドミル工具の径の値を入力する入力欄である。領域1001上で彫刻部分を示す箇所を塗りつぶすペン(未表示)の径が、入力欄1002でキーボードにより入力された値に設定される。
1003は、ポインタ213のX−Y座標を表示する欄である。
PC6のCPUは図8の処理プログラムを一定周期で実行して、(制御信号)入力装置2から入力インターフェースを介して入力される移動量検出信号4(パルス信号)を入力すると、そのパルス信号を計数することによりX座標値、Y座標値に変換する(ステップS10→S20)。変換した座標値がディスプレイの表示画面の表示欄1003に表示される。
次にPC6のCPUは移動量検出信号4の中のZ軸方向のオン/オフ信号を判定する。
信号がオンを示す場合(ポインタがプラテンに当接する場合、ステップS30の判定がYES)には塗りつぶしのペンの色を白(図7ではハッチング部分)に設定する。続いて、PC6内の印鑑表示用イメージを記憶するイメージメモリの、ステップS20で取得したX,Y座標値に対応する箇所(画素)を中心にして、入力欄1002から入力された値のペンの径で塗りつぶす(ステップS40→S50)。塗りつぶし処理自体は周知であり、詳細な説明を要しないであろう。
以上の操作を繰り返すと、作業者がポインタ213をプラテン209に当接させて移動した軌跡と同じ軌跡で表示領域1001上の印鑑画像が白色で塗りつぶされていく。
一方、信号がオフの場合(ステップS30の判定処理がNO)の場合には、ポインタ213はプラテン209に当接していないので、手順はリターンへと進み、表示領域1001上の白色での塗りつぶし、すなわち、彫刻部分の表示処理は行われない。
(第1の実施形態の改良形態)
1)上述の実施形態ではポインタ213のプラテン209に当接する先端部はとがった形状にしている(図4に示すポインタ213の先端213b参照)しかしながら、エンドミル工具を用いた場合、工具の直径に相当する領域が彫刻されるため、ポインタで指示した移動軌跡を中心線とした工具径と等しい幅の描画軌跡が彫刻領域となることから、目的とする印鑑のデザインを実現するためには、プラテン上に記載された印鑑のデザインの輪郭に対し、工具径の1/2に相当する量を彫刻領域側にずらした軌跡をもって、加工指示を与える必要がある。すなわち工具径補正を考慮して、ポインタを操作することが要求される。そこで、ポインタ213の先端部を彫刻加工機1のエンドミル工具の直径に相当する太さの円形にする。例えば、工具径0.8mmで、ポインタ213の移動量を1/10に縮小して彫刻加工機1のX軸ステージ機構104及びY軸ステージ機構105を駆動する場合、ポインタ213の先端を工具径の10倍の直径8mmの円筒形にする。これにより、操作者は上記ポインタ先端の外周と印鑑デザインの輪郭が一致するように意識して操作するだけで、工具径補正を意識することなく目的とするデザインの印鑑を製作することが出来る。またポインタ213が当接した際の描画軌跡を、ポインタ213の先端の直径と同じ線幅でプラテン209上に表示することで、切削終了箇所を正確に認識することが出来る。
2)ポインタ213の運動範囲を制限する機構を用意してもよい。図3において、開口部(不図示)を持つテンプレート210をプラテン209の上面に装着する。テンプレート210の開口部は印鑑の外形に相当する範囲よりも小さく設定されている。ポインタがテンプレートの開口部内を運動する限りにおいては、エンドミル工具が印鑑の外周を削り込む事がない。
3)プラテンの一例
図6に示すように、あらかじめデザインした印章を描いたシート221を、ポインタが運動するプラテン209上に装着し、作業者は彫刻すべき部位を確認しながらポインタを操作する。シート221には印鑑の外形示す円223があらかじめ印刷されており、作業者はまずシート221上に成形すべき印章模様を描く。削り残すべき部分222は塗りつぶす。次にシート221をプラテン上にセットし、システムを運転状態にしたのち、作業者はシートの塗りつぶされていない部分224をポインタ先端が塗りつぶしていくようにポインタを操作する。
4)第1の実施形態ではポインタ213の移動量をパルス信号の個数で表すことによりポインタ213の座標位置を彫刻加工機1およびPC6に通知しているが、これに限定される必要はなく、座標値を示すデジタル信号を直接、入力装置2から出力してもよい。
(第2の実施形態)
第1の実施形態のプラテン209の代わりに押圧式のタッチパネルを使用する第2の実施形態を図9を使用して説明する。タッチパネル2000はポインタ213などの物体により表示画面の特定位置が所定の圧力で押圧すると、その座標位置を示す信号を発生するとともに、外部、たとえば、パソコン等の画像処理装置から送られるイメージを表示画面に表示する入出力装置である。この場合においても、ポインタ213の先端部またはタッチパネル上に表示されるポインタの形状を、彫刻加工機1のエンドミル工具の直径に相当する太さの円形を作業者に認識できる形状にすべきである。
このようなタッチパネル2000を使用すると、初期状態では、タッチパネル2000の表示画面に完成させたい印鑑の彫刻イメージを表示させる。このイメージはPC6で作成し、タッチパネル2000に与える。
ポインタ213を使用して作業者が、切削部分を押圧すると、押圧部分の座標値がPC6に送られる。PC6では、予めすべてが未彫刻を示す赤色の印鑑画像をPC側のディスプレイの表示画面に表示しておき、座標値が送られるごとに座標値の示す印鑑画像上の位置を白色で塗りつぶす。また、印鑑彫刻機は信号制御装置2を介してタッチパネル2000からX座標値およびY座標値を受け取った場合に、その座標値が示す印鑑材料の箇所をエンドミル工具により切削する。
切削終了箇所をタッチパネル上に彫刻イメージと異なる色で示すことで、作業者はPC側のディスプレイを見ることなく加工状況を把握し、次に加工すべき領域を認識できる。またタッチパネル上に表示された印鑑の彫刻イメージの外側を不感領域に設定することで、第1の実施形態のテンプレートと同様の機能が得られる。さらに、あらかじめ彫刻イメージの輪郭線をPC側で認識し、非切削領域の座標を不感帯に設定することで、作業者の誤操作による加工の失敗を未然に防ぐことも出来る。
以上説明した実施形態によれば、プログラミングや情報処理や工作機械の操作等の専門知識を必要とせず、作者自身が簡便な方法で加工機の運動を制御し、制作意図が加工結果に直接反映される迅速かつ簡便で、かつただ1個の制作に適した加工手段が提供される。また、ポインタの運動と彫刻加工機の運動との間の縮小率を適当に設定することによって、作業者はポインタの細かな操作を強いられることなく、微細な彫刻加工を実現できる。
作業者のポインタ操作は完全に幾何学的運動とはならないので、不定形状が多く含まれた印章を制作できる。その結果、制作された印章は唯一性が高く、複製が困難なものとなる。
作業者自身が加工工程に参加することによって、製品を所有する満足感が充足される。一般に専門技術者以外による操作を想定していない工作機械と専門技術者でない作業者が直に触れ合うことによって作業者に親しみと憧憬を与え、機械加工専門技術者の養成に貢献する。
作業者はすでに彫刻加工の済んだ部位とこれから彫刻すべき部位を識別することができ、ポインタを適切に制御することが可能となる。ペンの太さを工具の直径に相当する値に設定することによって、作業者は削り残された部位を正確に把握することができる。
ポインタがテンプレートの開口部内を運動する限りにおいては、エンドミル工具が印鑑の外周を削り込む事がない。したがって印鑑の周囲を一定の幅で確実に削り残すことが容易にできる。または、あらかじめ決められた印章模様の外形形状を削りだすことが容易にできる。
作業者は描くべき工具の軌跡を目で確認しながら正確にポインタを操作し、作業者は意図した印章模様を削りだすことができる。第2の発明と組み合わせることによって、作業者はより正確にポインタを操作することができる。
手動制御信号入力装置のポインタの動きをできるだけ滑らかに、遅滞なく彫刻加工機の運動に伝達させるためには、手動制御信号入力装置の移動量検出装置には相対変位パルス列出力型のリニアスケールまたはワイヤ伸張式リニアエンコーダを用い、その出力パルスを直接にステージ駆動要素に入力できるように、あらかじめ移動量検出装置の分解能、ステージ駆動要素の指令分解能および手動制御信号入力装置と彫刻加工機の間の縮小率を設定しておくのが良い。次善の策として、計算機の信号伝達処理速度の制限による影響を避けるために、デジタル信号処理装置(DSP)を用いて、十分に高速に信号伝達処理を行うのが良い。
彫刻加工機は、専門技術者でない作業者が彫刻加工の進行を聴覚によって体感しながら作業を進められるように必要最小限の寸法と動力を持ったものとし、作業者のごく近傍に設置されるべきである。これによってポインタの急な操作によって加工負荷が過大になったり、工具や被削材が破損したりすることを防止することができると同時に、作業者に威圧感を与えることなく作業が進められる。
本システムは印鑑製造業において、複製の困難な印章の迅速かつ簡便な制作に利用できる。顧客に直接システムの操作をさせることで、従来にない顧客参加型の加工ビジネスをはじめられる。
工学教育において、本システムを導入すれば、プログラミングや工作機械の操作といった難易度の高い専門知識を身に付ける以前に、機械加工に触れる機会を青少年に与えることができる。
通常の印鑑の製造以外にも、印鑑よりもさらに微小な凹凸模様を機械加工する場合にもプログラミングや機械操作をすることなく適用が可能である。
第1の実施形態においてポインタの先端部にエンドミル工具径を縮小比で除した径の描画要素、たとえば、マジックペン等を脱着可能に取り付ける機構を設け、マジックペンがプラテンに当接したときに、彫刻加工機のエンドミル工具が切削を行うようにすると、作業者はプラテン上の印鑑デザイン上のマジックペンにより塗りつぶされた箇所が切削終了箇所であると識別することができる。また、磁石が接触した領域の色を変化させるタイプのホワイトボード等を利用すると、プラテン上の印鑑デザインを容易に再利用することが出来る。ここで、描画要素は本発明におけるポインタの一部と解釈すべきである。
第2の実施形態では、タッチパネル上のポインタが当接した箇所の表示を異なる色(切削終了を示す色)に変えればよい。このための色を変更する処理はタッチパネルに接続するPCにより行えばよい。
本発明第1の実施形態のシステム構成を示すブロック図である。 彫刻加工機の構成例を示す斜視図である。 (手動制御信号)入力装置の概観を示す平面図である。 (a)、(b)はポインタ保持機構の詳細図 信号伝達制御装置の回路構成を示すブロック図である。 印章デザインを描いたシートを示す説明図である。 PCの表示画面の表示内容を示す説明図である。 PCの処理内容を示すフローチャートである。 本発明第2の実施形態の概観を示す側面図である。
符号の説明
1 彫刻加工機
2 手動制御信号入力装置
3 信号伝達制御装置
4 移動量検出信号
5 駆動信号
6 PC
101 被削材
102 エンドミル工具
103 主軸
104 X軸ステージ機構
105 Y軸ステージ機構
106 Z軸ステージ機構
107 加工機のフレーム
108 材料クランプ
201 X軸スライダ機構
202 X軸案内
203 Y軸スライダ機構
204 Y軸案内
205 ポインタ支持機構
206 ロッカーアーム
207 ヒンジ
208 接点スイッチ
209 プラテン
210 テンプレート
211 X軸移動量検出装置
212 Y軸移動量検出装置
213 ポインタ
214 取付部位
221 シート
222 削り残すべき部分
223 印鑑の外形を示す線
224 塗りつぶされていない部分
301 移動量検出信号(X軸)
302 移動量検出信号(Y軸)
303 移動量検出信号読取要素(X軸)
304 移動量検出信号読取要素(Y軸)
305 移動量信号(X軸)
306 移動量信号(Y軸)
307 スケーリング要素(X軸)
308 スケーリング要素(Y軸)
309 ステージ制御信号(X軸)
310 ステージ制御信号(Y軸)
311 ステージ駆動要素(X軸)
312 ステージ駆動要素(Y軸)
313 ステージ駆動信号(X軸)
314 ステージ駆動信号(Y軸)
316 ポインタ上下信号読取要素
317 ポインタ上下論理信号
318 Z軸位置指令発生要素
319 信号切り替え要素
320 Z軸上位置設定値
321 Z軸下位置設定値
322 ステージ制御信号(Z軸)
323 ステージ駆動要素(Z軸)
324 ステージ駆動信号(Z軸)

Claims (2)

  1. 印鑑材料をエンドミル工具で切削する加工機と、当該加工機と接続し、前記印鑑材料の切削位置の座標を示す第1の信号と切削の要否を示す第2の信号を入力して加工機に印鑑材料を切削させる入力操作装置と、入力された第1の信号および第2の信号に基づいて前記加工機の切削状態を示すイメージを表示する表示手段とからなる印鑑彫刻システムであって、
    前記入力操作装置は、手動操作されるポインタのXY座標軸上の位置を検出し、その検出結果を前記第1の信号として出力する第1の信号発生手段と、前記ポインタのZ軸上の操作を検出して、前記印鑑材料の切削完了状態のイメージを記載した部材に対して、前記ポインタ先端が当接した場合に、切削要を示す第2の信号を発生し、前記ポインタ先端が前記イメージを記載した部材に対して接していない場合には、切削せずを示す第2の信号を発生して出力する第2の信号発生手段とを備え、
    前記ポインタは、ポインタ先端の直径が、エンドミル工具の直径に対して、印鑑材料の切削完了状態のイメージを記載した部材におけるイメージの倍率を乗じた直径のポインタを用い、ポインタ先端の外周を切削完了状態のイメージの輪郭に一致させることにより工具径補正を行えるようにしたことを特徴とする印鑑彫刻システム
  2. 印鑑材料をエンドミル工具で切削する加工機と、当該加工機と接続し、前記印鑑材料の切削位置の座標を示す第1の信号と切削の要否を示す第2の信号を入力して加工機に印鑑材料を切削させる入力操作装置と、入力された第1の信号および第2の信号に基づいて前記加工機の切削状態を示すイメージを表示する表示手段とからなる印鑑彫刻システムの印鑑彫刻方法であって、
    前記入力操作装置は、第1の信号発生手段と、第2の信号発生手段とを備え、
    手動操作されるポインタのXY座標軸上の位置を検出し、その検出結果を前記第1の信号発生手段により、前記第1の信号として出力し、前記ポインタのZ軸上の操作を検出して、前記印鑑材料の切削完了状態のイメージを記載した部材に対して、前記ポインタ先端が当接した場合に、切削要を示す第2の信号を、前記第2の信号発生手段により発生して出力し、前記ポインタ先端が前記イメージを記載した部材に対して接していない場合には、切削せずを示す第2の信号を、前記第2の信号発生手段により発生して出力し、
    前記ポインタ先端の直径が、前記エンドミル工具の直径に対して、印鑑材料の切削完了状態のイメージを記載した部材におけるイメージの倍率を乗じた直径のポインタを用いて、ポインタ先端の外周を切削完了状態のイメージの輪郭に一致させるようにして工具径補正を行うことを特徴とする印鑑彫刻システムの印鑑彫刻方法
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