JP4440853B2 - 放送システム - Google Patents
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Description
アナログが使用されていた基地局装置(アナログFPU基地局装置)では、FM変調可搬型映像音声伝送装置(アナログFPU装置)から送信される映像音声信号を、回転アンテナなどに付属する受信装置により受信し、他の拠点に向けて送信装置により送信することが行われていた。
図3には、アナログ映像音声切替器の表示部の表示例を示してある。
本例では、基地局装置から他の拠点へ2つのTSL:Transmitter to Studio Link(TSL1、TSL2)を介して映像音声信号を送信しており、オペレータにより、それぞれのTSLに対して1つずつの映像音声信号を選択して切り替えることが可能である。
また、例えば、TS多重化装置などの多重器では複数の入力を1つの出力に変換することが可能であるが、多重化する中の1つが異常(例えば、容量の超過)となった場合には、他の入力に対して影響を及ぼしてしまい得る。このため、オペレータは、常に、切替操作する映像音声以外の場所も意識する必要がある。
本発明は、このような従来の事情に鑑み為されたもので、放送システムの基地局装置からの送信において多重化対象とする信号をオペレータにより切り替える操作を支援することができる表示装置を提供することを目的とする。
すなわち、表示手段が、前記複数の放送素材信号のそれぞれについて、前記多重化する対象として選択されたと仮定した場合に多重化結果の容量が所定の条件に基づいて許容されるか否かという2つの判定結果を識別して表示する、又は、これら2つの判定結果及び他の判定結果を含む3つ以上の判定結果を、識別して表示する。
従って、放送システムの基地局装置からの送信において多重化対象とする信号をオペレータにより切り替える操作を支援することができる。
また、多重化する対象を選択する元となる複数の放送素材信号の数としては、種々な数が用いられてもよい。
また、放送素材信号としては、例えば、映像及び音声を有する信号(映像音声信号)が用いられ、或いは、映像のみの信号又は音声のみの信号を用いることも可能である。
また、表示装置は、システムのいずれの所に設けられてもよく、例えば、基地局装置から送信される放送素材信号(例えば、多重化信号)を受信する放送局に設けることができる。
また、基地局装置から放送素材信号を送信する相手となる他の拠点としては、例えば、放送局や、或いは、別の基地局装置などを用いることができる。
一例として、所定の条件として多重化結果に許容される最大容量を用いて、多重化結果の容量が許容される最大容量以下である場合には所定の条件に基づいて許容される(選択可能である)という判定結果とし、多重化結果の容量が許容される最大容量を超える場合には所定の条件に基づいて許容されない(選択不可である)という判定結果とする態様を用いることができる。この場合、所定の条件に基づいて許容されるか否かという2つの判定結果が用いられる。
また、例えば、緑(或いは、青)と赤を使用することや、或いは、緑(或いは、青)と黄と赤を使用することにより、通常の人にとって直感的に把握し易い色表示とすることが可能である。
すなわち、前記表示手段は、前記複数の放送素材信号のそれぞれについて、前記多重化する対象として選択されたと仮定した場合に多重化結果の容量が所定の条件に基づいて許容される(選択可能である)という判定結果と、許容されるか否かが不明確である(選択注意である)という判定結果と、許容されない(選択不可である)という判定結果を、異なる色により識別して表示する。
従って、それぞれの放送素材信号の選択が許容されるか否かの情報ばかりでなく、選択することを注意した方がよいという情報がオペレータに与えられ、更に、オペレータを支援することができる。
一例として、選択可能状態を緑(或いは、青)で表示し、選択注意状態を黄で表示し、選択不可状態を赤で表示する態様を用いることができる。
すなわち、前記表示手段は、前記複数の放送素材信号のそれぞれについて、前記多重化する対象として選択されている状態と選択されていない状態(未選択の状態)とを切り替えるためのボタンを表示するとともに、それぞれのボタン上にそれぞれの判定結果を(例えば、点灯、消灯、色などにより)表示する。
また、受付手段が、前記複数の放送素材信号のそれぞれに対応するボタンの(オペレータによる)操作に応じて、これら複数の放送素材信号のそれぞれについて、前記多重化する対象として選択されている状態と選択されていない状態(未選択の状態)とを切り替える指示を受け付ける。
従って、複数の放送素材信号のそれぞれについて、選択状態を切り替えるためのボタン及び判定結果が表示されて、そのボタンの操作に応じてその選択状態を切り替える指示が受け付けられるため、オペレータに対する判定結果の表示及びオペレータからの選択指示の受け付けといった全体的なユーザインタフェースに関して、オペレータの使い勝手をよくすることができ、オペレータを支援することができる。
また、ボタン上に判定結果を表示する態様としては、例えば、ボタン上の全ての領域を使用して判定結果に対応する色を表示などする態様が用いられてもよく、或いは、ボタン上の一部の領域を使用して判定結果に対応する色を表示などする態様が用いられてもよく、この場合、残りの領域を当該判定結果以外の基準に基づいて色分けすることなども可能である。
また、ボタンの操作により選択状態の切替指示が受け付けられた場合には、例えば、その指示に応じた選択状態の切替が基地局装置において行われるように制御され、また、その指示に応じた選択状態の切替の結果が表示内容に反映されるように制御される。
図1には、本発明の一実施例に係る放送システムの構成例を示してある。
本例の放送システムでは、基地局装置(デジタルFPU基地局装置)1と、放送局2と、鉄塔3と、基地局装置1と放送局2とを接続する有線回線4と、放送局2と鉄塔3とを接続する有線回線5と、カメラ11a及びFPU装置(デジタルFPU装置)11bと、アンテナ12bを備えた中継車12aと、カメラ13a及びFPU装置(デジタルFPU装置)13bと、アンテナ14b、14cを備えた他の基地局装置(デジタルFPU基地局装置)14aを示してある。
基地局装置1は、受信部21と、切替部22と、多重部23と、送信部24と、アンテナ25、26を備えている。
放送局2は、操作部41及び表示部42を有する操作端末装置31と、アンテナ32を備えている。
中継車12aにおいても、同様に、カメラにより取得された映像音声信号がアンテナ12bにより基地局装置1に対して無線送信される。
FPU装置11b、13bなどでは、例えば、直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調などのデジタル多値変調が行われ、330MHz以上のマイクロ周波数帯の周波数を搬送波信号に使用する。
また、他の基地局装置14aでは、アンテナ14bにより受信された1つの映像音声信号又は受信されて多重化された複数の映像音声信号がアンテナ14cから基地局装置1に対して無線送信される。
また、デジタルモードでは、例えば、HDTV:High Definition Tele−Visionの信号や、SDTV:Standard Definition Tele−Visionの信号を使用することが可能である。例えば、HDTV信号では1.5Gbps程度のデータを圧縮により40〜60Mbps程度として伝送し、SDTV信号では270Mbs程度のデータを圧縮により20Mbps程度として伝送する。
また、本例の放送システムにおける各アンテナとしては、例えば、パラボラアンテナが用いられ、固定的に設置され或いは回転可能とされる。例えば、支社と基地局装置1とを固定アンテナ同士で通信可能に接続することもある。
また、本例では、基地局装置1から放送局2への送信が無線により行われているが、例えば、基地局装置1と放送局2との間の通信は、光回線などの有線回線4を用いて行われてもよく、或いは、有線と無線の両方を用いて行われてもよい。
また、TS多重化装置では、例えば、時分割多重化の方式が用いられる。
また、基地局装置1から他の拠点(本例では、放送局2)への通信では、伝送レート(伝送帯域)が限られており、例えば、デジタルのHDTV信号は1〜2チャネル、デジタルのSDTV信号は3〜4チャネル、アナログのNTSC信号は1チャネル(例、1チャネル)送ることが可能である。
基地局装置1では、多数の映像音声信号を受信するが、伝送レートの制限により、これら全ての映像音声信号を他の拠点へ同時に送信することができないようなときに、多重化して送信する対象とする映像音声信号をオペレータにより選択することで、選択された映像音声信号を多重化して送信することが行われる。なお、基地局装置1では、例えば、映像音声信号を1つも選択しないようなときがあってもよい。
放送局2には、操作端末装置31が設けられている。オペレータ51は操作端末装置31の操作部41を操作することにより各種の指示などを入力することができ、また、操作端末装置31の表示部42の画面に表示出力される内容を見て各種の情報を把握することができる。
本例では、操作端末装置31は、オペレータ51により入力された指示に応じて、多重化対象とする映像音声信号を選択して切り替える指示を与える制御信号を、基地局装置1の切替部22のデジタル映像音声切替器へ送信する。基地局装置1の切替部22のデジタル映像音声切替器は、放送局2の操作端末装置31から受信される制御信号に基づいて、多重化対象とする映像音声信号を切り替える。
このように、放送局2に存在するオペレータ51は、操作端末装置31を操作することにより、基地局装置1から放送局2へ送信する映像音声信号の選択の切り替えを遠隔的に制御(リモートコントロール)することができる。なお、オペレータ51は、例えば、携帯電話などにより指示されるその場その場の状況に従って、或いは、予め定められたスケジュールに従って、リアルタイムで映像音声信号の切替操作を実行する。
画面の最も上には、「TS MTX SW’er制御監視」の画面である旨が表示される。
画面の左上にある「基地局名称」には、制御対象となる基地局装置1の名称が表示される。
また、「支社1」や「支社2」の上側に表示される「SD ENC1」や「SD ENC2」は、アナログ映像音声信号が受信されてデジタル化されていることを示している。
また、「AUX1」の上側の「<<AUX」は、「AUX1」〜「AUX7」を表示させるか否かを指定するためのボタンである。「AUX1」〜「AUX7」については、通常は何も映像音声信号が入力されず、緊急のときなどに映像源と接続されて使用される。
上述のように、画面の上方には、多重化対象として選択することが可能な複数の映像音声信号(無入力も含む)のポートが表示され、これにより、基地局装置1の切替部2のデジタル映像音声切替器に入力される映像音声信号を互いに識別することが可能である。なお、本例では、映像音声信号が入力されているか否かにかかわらず全てのポートの名称を表示しているため、(「INPUT OFF」以外にも)映像音声信号が入力されていないポートの名称も表示され得る。
また、ポートの名称である「SD ENC1」や「SD ENC2」の上側に表示される「A−Rx1」や「A−Rx2」或いはポートの名称である「支社1」や「支社2」の上側に表示される「SD ENC1」や「SD ENC2」は、入力される放送素材が変動するようなときにその内容を表すものであり、これらについても、それぞれの下側のポートの名称と同一の色の点灯或いは消灯とされる。
上側の3つの行1−1、1−2、1−3と、下側の3つの行2−1、2−2、2−3は、それぞれがまとまりであり、上側の3行1−1〜1−3は基地局装置1から放送局2への無線送信で使用される第1の回線であるTSL1に対応しており、下側の3行2−1〜2−3は基地局装置1から放送局2への無線送信で使用される第2の回線であるTSL2に対応している。
なお、基地局装置1から他の拠点への送信で使用される回線の数や、各回線で多重化が可能な映像音声信号の数としては、それぞれ任意であってもよい。
また、本例では、2本のTSLを用いたが、他の構成例として、1本のTSLと1本の光回線を用いるようなことも可能である。
それぞれの行1−1〜1−3には、「基地局名称」の下方に「IN USE」(IN USEは、使用中を意味する。)や個別回線名称(本例では、図示を省略してある)などを表示することが可能な欄が表示され、それに続いて右方に、それぞれのポートの名称「Rx1」〜「AUX7」の下方に対応した位置に四角の中に丸がある枠が選択ボタンとして表示される。
ここで、「IN USE」は、操作保護のためにロック状態が指定された行1−1について表示され、この場合、その欄が赤色に点灯し、オペレータ51はロックを解除しないとその行1−1について他の選択ボタンを押すことができない。ロック状態が解除されると、その欄の赤色は消灯する。
例えば、個別回線名称について、使用状況により表示色を変化させることも可能である。具体例として、映像音声信号が入力されていて放送局2にまで届いている個別回線名称については所定の色(本例では、灰色或いは白色以外の色)とし、映像音声信号が入力されているが放送局2に届いていない個別回線名称については灰色とし、映像音声信号が入力されていない個別回線名称については白色とするようなことが可能である。
各選択ボタンが有する丸以外の四角部分は、選択状態に応じて点灯(或いは、消灯)する。本例では、アンバー点灯の場合には選択中であり、赤色の点灯の場合には選択中であり且つロック中であり、他の色の点灯(又は、消灯)の場合には未選択(選択されていない状態)である。
本例では、3行1−1〜1−3のまとまりについて、現在の選択状況において、それぞれの選択ボタンが押されたと仮定した場合に、3行1−1〜1−3で選択された3つの映像音声信号(無入力を含んでもよい)を多重化したときにTSL1の最大の伝送容量(最大の伝送可能なビットレート値)を超えるときには選択不可能と判定し、つまり、仮定的に選択されることとなる3つの映像音声信号(無入力を含んでもよい)のビットレート値の合計値がTSL1の最大ビットレート値を超えるときには選択不可能と判定する。選択不可能な選択ボタンについては、その選択ボタンが有する丸の部分に赤色を点灯して、その選択ボタンが押されるとその選択ボタンが存在する行又は他の行で選択される映像音声信号が伝送不可能(多重化不可能)となることを示す。
そして、オペレータ51は、各選択ボタンの表示色を見ながら、いずれを選択するか或いは選択しないかの判断を行い、希望の選択ボタンを押す操作を行うことができる。オペレータ51による操作が操作端末装置31により受け付けられると、その操作に対応した指示が基地局装置1の切替部22のデジタル映像音声切替器へ送信され、また、その操作に応じて表示部42の画面表示の内容が更新される。
同様に、行1−2では、「SD ENC1」が選択されて四角部分がアンバー表示となっており、「Rx1」及び「Rx2」が選択不可状態であり丸部分が赤色表示となっている。同様に、行1−3では、「SD ENC2」が選択されて四角部分がアンバー表示となっており、「Rx1」及び「Rx2」が選択不可状態であり丸部分が赤色表示となっている。
本例では、多重化対象となる3つの映像音声信号(無入力を含んでもよい)を多重化すると許容される多重化の最大容量(最大ビットレート値)を超える入力がある場合に、優先順位が高い行で選択されている映像音声信号を優先的に多重化して放送局2へ送信し、逆に、優先順位が低い行で選択されている映像音声信号から順に多重化を破綻させる(解除する)。
また、画面に表示するそれぞれの欄やボタンなどの形状や、それぞれの状態に応じて表示される色の種類などとしては、種々な態様が用いられてもよく、例えば、予め固定的に設定されてもよく、或いは、オペレータ51などにより好みの設定内容へ変更することが可能な構成が用いられてもよい。
なお、本例の放送システムでは、放送局2に設けられた操作端末装置31の機能により表示装置が構成されており、表示部42の機能により表示手段が構成されており、操作部41の機能により受付手段が構成されている。
また、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示したものに限られず、本発明は、種々な分野に適用することが可能なものである。
また、本発明に係るシステムや各装置などにおいて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサやメモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサがROM(Read Only Memory)に格納された制御プログラムを実行することにより制御される構成が用いられてもよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよい。
また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒体や当該プログラム(自体)として把握することもでき、当該制御プログラムを当該記録媒体からコンピュータに入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に係る処理を遂行させることができる。
Claims (3)
- 複数の放送素材信号の中から選択される放送素材信号を多重化して他の拠点に対して伝送路を介して送信する基地局装置を有する放送システムであって、
前記複数の放送素材信号の中から多重化する対象とする放送素材信号を選択して切り替える切替手段と、
前記複数の放送素材信号のそれぞれの容量を設定或いは検出する容量設定検出手段と、
前記伝送路により送信することが可能な最大容量を設定する最大容量設定手段と、
前記最大容量に基づいて各放送素材信号の選択の可否の状態を判別する判別手段と、
前記複数の放送素材信号のそれぞれについて、多重化する対象として選択されたと仮定した場合に、多重化したときの容量が前記最大容量以下である場合には多重化する対象として選択可能な状態であるとする判定結果と、多重化したときの容量が前記最大容量を超える場合には多重化する対象として選択不可能な状態であるとする判定結果の2つの判定結果を識別可能な状態で表示する表示手段と、を備えた、
ことを特徴とする放送システム。 - 複数の放送素材信号の中から選択される放送素材信号を多重化して他の拠点に対して伝送路を介して送信する基地局装置を有する放送システムであって、
前記複数の放送素材信号の中から多重化する対象とする放送素材信号を選択して切り替える切替手段と、
前記複数の放送素材信号のそれぞれの容量を設定或いは検出する容量設定検出手段と、
前記伝送路により送信することが可能な最大容量を設定する最大容量設定手段と、
前記最大容量に基づいて各放送素材信号の選択の可否の状態を判別する判別手段と、
前記複数の放送素材信号のそれぞれについて、多重化する対象として選択されたと仮定した場合に、多重化したときの容量と所定の容量との合計が前記最大容量以下である場合には多重化する対象として選択可能な状態であるとする判定結果と、多重化したときの容量が前記最大容量以下であるが当該多重化したときの容量と前記所定の容量との合計が前記最大容量を超える場合には多重化する対象として選択注意の状態であるとする判定結果と、多重化したときの容量が前記最大容量を超える場合には多重化する対象として選択不可能な状態であるとする判定結果の3つの判定結果を識別可能な状態で表示する表示手段と、を備えた、
ことを特徴とする放送システム。 - 請求項1又は請求項2に記載の放送システムにおいて、
前記表示手段は、前記複数の放送素材信号のそれぞれについて、前記多重化する対象として選択されている状態と選択されていない状態とを切り替えるためのボタンを表示するとともに、それぞれのボタン上にそれぞれの前記判定結果を表示し、
当該放送システムは、前記複数の放送素材信号のそれぞれに対応するボタンの操作に応じて、これら複数の放送素材信号のそれぞれについて、前記多重化する対象として選択されている状態と選択されていない状態とを切り替える指示を受け付ける受付手段を備えた、
ことを特徴とする放送システム。
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