JP4437868B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、冷凍サイクルの配管接続について考慮した空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、空気調和機は、室外機および室内機により構成されている。室外機は圧縮機、室外熱交換器、減圧器を有し、室内機は室内熱交換器を有しており、これら圧縮機、室外熱交換器、減圧器、および室内熱交換器が順次に配管接続されて冷凍サイクルが構成されている。
【0003】
冷凍サイクルに充填される冷媒として、R22冷媒があるが、最近、環境保護の観点から、オゾン破壊係数が零のHFC(水素元素を含んだフルオロカーボン)冷媒たとえばR407C冷媒(HFC−32、HFC−125、HFC134aの混合冷媒)やR410A冷媒(HFC−32が50wt%、HFC−125が50wt%の混合冷媒)を使用した空気調和機が登場している。
【0004】
ユーザがR22冷媒使用の空気調和機からHFC冷媒使用の空気調和機に買い替える場合、部品の有効利用の観点から、それまで使用していた空気調和機の既設配管たとえば室外機と室内機との間のいわゆる渡り配管を、新しい空気調和機の渡り配管としてそのまま流用することが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、HFC冷媒のうち、R410A冷媒は、圧力がR22冷媒に比べて約1.5倍と高いという特徴がある。
【0006】
また、家庭用空調機の場合は使用する配管の径が細めであるのに対し、業務用空調機の場合は家庭用空調機よりも太い径の配管を使用するのが一般的である。冷媒配管には、管壁の厚さが同じであれば、管径が太いほど耐圧が低くなるという特徴がある。
【0007】
したがって、元の空気調和機が家庭用であれば、新しい空気調和機が高圧のR410A冷媒を使用していても、流用される渡り配管に耐圧面の問題は生じない。
【0008】
ただし、元の空気調和機が業務用で、新しい空気調和機が高圧のR410A冷媒を使用している場合には、流用される渡り配管が冷媒の圧力に耐えられなくなる可能性がある。とくに、定格冷房能力が10kw以上の空気調和機の場合、冷媒の圧力が渡り配管の耐圧基準値を超えてしまう場合がある。
【0009】
この発明は上記の事情を考慮したもので、その目的とするところは、使用する冷媒の圧力が高くても、耐圧面の問題を生じることなく、元の空気調和機の既設配管を適切に流用することができる空気調和機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明の空気調和機は、圧縮機、室外熱交換器、および減圧器を有する室外機と、室内熱交換器を有する室内機と、上記圧縮機、上記室外熱交換器、上記減圧器、および上記室内熱交換器を配管接続して冷媒を循環させる冷凍サイクルと、上記室内熱交換器の温度センサにより検知される凝縮温度に対して、上記室内機と上記室外機との間の渡り配管の耐圧値に対応する複数の設定値を設け、これら設定値のいずれかを指定するための操作手段と、上記凝縮温度を上記操作手段の指定による設定値未満に抑制する制御手段とを備えている。
【0011】
請求項2に係る発明の空気調和機は、請求項1に係る発明において、冷媒について限定している。冷媒は、HFC冷媒等の高圧冷媒である。
【0012】
請求項3に係る発明の空気調和機は、請求項1に係る発明において、各設定値について限定している。各設定値は、冷凍サイクルの配管として既設配管が未使用の場合に指定対象となる第2の設定値、およびこの第2の設定値より低く上記冷凍サイクルの配管として既設配管が使用される場合に指定対象となる第1の設定値である。
【0013】
請求項4に係る発明の空気調和機は、請求項1に係る発明において、操作手段について限定している。操作手段は、室外機の制御器、室内機の制御器、および室内機に付属のリモートコントロール式の操作器のうち、少なくとも1つに設けられている。
【0014】
請求項5に係る発明の空気調和機は、請求項1に係る発明において、制御手段について限定している。制御手段は、互いに異なる設定値を有し冷凍サイクルの高圧側圧力が設定値以上になると作動する複数の高圧スイッチを備え、これら高圧スイッチのいずれかを操作手段の指定に応じて選択し、選択した高圧スイッチが作動した場合に冷媒の温度または圧力を抑制する。
【0015】
請求項6に係る発明の空気調和機は、請求項5に係る発明において、各高圧スイッチの取付けについて限定している。各高圧スイッチのいずれかは、室外機におけるパックドバルブのサービスポートに取付けられている。
【0016】
請求項7に係る発明の空気調和機は、請求項1ないし請求項5のいずれかに係る発明において、制御手段について限定している。制御手段は、冷凍サイクルの能力を低減する制御および圧縮機の運転を停止する制御の少なくとも1つにより、冷媒の温度または圧力を抑制する。
【0019】
【発明の実施の形態】
[1]以下、この発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。
【0020】
図1において、室外機Aは渡り配管接続用のパックドバルブ5,6を有し、室内機Bは渡り配管接続用のパックドバルブ31,33を有している。パックドバルブ5,31間に渡り配管21が接続され、パックドバルブ6,33間に渡り配管22が接続されている。渡り配管21,22としては、当該空気調和機が設置される以前に設置されていた古い空調機の既設配管がそのまま使用される場合もあるし、新しい配管が使用される場合もある。
【0021】
室外機Aでは、圧縮機1の冷媒吐出口に四方弁2を介して室外熱交換器3が配管接続され、その室外熱交換器3に減圧器たとえば電動膨張弁4を介して上記パックドバルブ5が配管接続されている。上記パックドバルブ6には、上記四方弁2を介して上記圧縮機1の冷媒吸込口が接続されている。圧縮機1の冷媒吐出口から冷媒吸込口にかけてバイパス配管7が接続され、そのバイパス配管7に二方弁8が設けられている。室外熱交換器3の近傍に、室外送風機9が配設されている。
【0022】
10は室外制御器で、後述の室内制御器40と共に、当該空気調和機を制御する。この室外制御器10に、設定値切替用の操作スイッチ(操作手段)11が設けられている。さらに、室外制御器10に、上記四方弁2、電動膨張弁4、二方弁8、室外送風機9、およびインバータ12が接続されている。インバータ12は、商用交流電源13の電圧を整流し、それを室外制御器10の指令に応じた周波数の交流に変換して出力する。この出力が圧縮機1の駆動電力となる。
【0023】
室内機Bでは、上記パックドバルブ31、33間に室内熱交換器32が配管接続されている。室内熱交換器32の近傍に室内送風機34が配設され、室内熱交換器32に熱交換器温度センサ35が取付けられている。
【0024】
40は室内制御器で、信号線23により上記室内制御器40に接続されている。この室内制御器40に、設定値切替用の操作スイッチ(操作手段)41が設けられている。さらに、室内制御器40に、上記室内送風機34および熱交換器温度センサ35が接続されている。また、運転モードや設定室内温度などの各種運転条件を設定するためのリモートコントロール式の操作器(以下、リモコンと称す)42が室内制御器40に付属して設けられている。
【0025】
これら室外機Aおよび室内機Bにおける配管接続により、ヒートポンプ式冷凍サイクルが構成されている。そして、このヒートポンプ式冷凍サイクルには、高圧冷媒であるところのHFC(水素元素を含んだフルオロカーボン)冷媒たとえばR410A冷媒(HFC−32が50wt%、HFC−125が50wt%の混合冷媒)が充填されている。
【0026】
冷房運転時およびドライ運転時は、図示実線矢印の方向に冷媒が流れ、室外熱交換器3が凝縮器、室内熱交換器32が蒸発器として機能する。暖房運転時は、四方弁2が切換わることにより、図示破線矢印の方向に冷媒が流れ、室内熱交換器32が凝縮器、室外熱交換器3が蒸発器として機能する。
【0027】
つぎに、上記の構成の作用を図2のフローチャートを参照しながら説明する。
【0028】
暖房運転時(ステップ101のYES)、凝縮器として機能している室内熱交換器32の温度(凝縮温度Tcと称す)が熱交換器温度センサ35で検知される(ステップ102)。そして、検知された凝縮温度Tcに基づき、図3に示すレリース制御が実行される(ステップ103)。このレリース制御は、高圧側圧力Pdの異常上昇を防止するためのもので、凝縮温度Tcが上昇して領域Pに入るとインバータ12の出力周波数Fを低減し(圧縮機1の回転数Nを減少)、この後、凝縮温度Tcが下降して領域Qに入ると出力周波数Fをそのまま保持し、凝縮温度Tcが領域Rまで下がったら出力周波数Fを空調負荷に応じて制御する(通常の暖房能力制御)。
【0029】
冷房運転時あるいはドライ運転時は(ステップ101のNO)、蒸発器として機能している室内熱交換器32の温度(蒸発温度Teと称す)が熱交換器温度センサ35で検知される(ステップ113)。そして、検知された蒸発温度Teに基づき、図4に示すレリース制御が実行される(ステップ114)。このレリース制御は、室内熱交換器32の凍結を防止するためのもので、蒸発温度Teが下降して領域Pに入るとインバータ12の出力周波数Fを低減し(圧縮機1の回転数Nを減少)、この後、蒸発温度Teが上昇して領域Qに入ると出力周波数Fをそのまま保持し、凝縮温度Tcが領域Rまで上がったら出力周波数Fを空調負荷に応じて制御する(通常の冷房/ドライ能力制御)。
【0030】
ところで、暖房運転時、高圧側圧力Pdが上昇すると、渡り配管21,22に流れる冷媒の圧力も上昇する。この渡り配管21,22には耐圧値があり、その耐圧値よりいくらか低い冷媒圧力に対応する凝縮温度Tcとして、第1の設定値Tcs1および第2の設定値Tcs2が定められている。第1の設定値Tcs1は、当該冷凍サイクルの配管として既設配管が使用される場合に指定対象となる。第2の設定値Tcs2は、当該冷凍サイクルの配管として既設配管が未使用の場合に指定対象となる。これら設定値にはTcs1<Tcs2の関係がある。また、設定値Tcs1,Tcs2は、室外制御器10または室内制御器40のメモリに記憶されており、操作スイッチ11および操作スイッチ41のいずれかの操作によって選択的に指定することができる。なお、指定状態を報知するための表示器たとえば発光ダイオードが室外制御器10および室内制御器40にそれぞれ設けられている。
【0031】
当該空気調和機の据付に際し、渡り配管21,22が新たに設置されたものであれば、渡り配管21,22は高圧のHFC冷媒に対し十分な耐圧を有しているとの判断の下に、設定値Tcs2が指定される。渡り配管21,22が元の空調機から流用された既設配管であれば、渡り配管21,22の耐圧がそれほど高くないとの判断の下に、設定値Tcs1が指定される。
【0032】
設定値Tcs2が指定されている場合(ステップ104のYES)、上記レリース制御にもかかわらず凝縮温度Tcが異常上昇を続けて、図5に示すように凝縮温度Tcが設定値Tcs2以上の保護制御ゾーンに入ると(ステップ105のYES)、二方弁8が開放される(ステップ106)。この開放により、圧縮機1から吐出される冷媒の一部がバイパス配管7を通って圧縮機1の吸込側(低圧側)に流れる。そして、この冷媒のバイパスにより、冷凍サイクルの能力が低減され、図6に示すように、高圧側圧力Pdの上昇が抑制される。この抑制により、冷媒圧力が渡り配管21,22の耐圧基準値を超えてしまうことはなく、渡り配管21,22の破損が未然に防止される。
【0033】
その後、凝縮温度Tcが下降してTcs2未満、(Tcs2−ΔT)以上の保持ゾーンに入ると、二方弁8の開放状態がそのまま保持される。凝縮温度Tcが(Tcs2−ΔT)未満の通常制御ゾーンまで下降すると(ステップ107のYES)、二方弁8が閉成される(ステップ106)。
【0034】
設定値Tcs1が指定されている場合には(ステップ104のNO)、図5に示すように、凝縮温度Tcが設定値Tcs1以上の保護制御ゾーンに入ったとき(ステップ109のYES)、二方弁8が開放される(ステップ110)。この開放により、圧縮機1から吐出される冷媒の一部がバイパス配管7を通って圧縮機1の吸込側(低圧側)に流れる。そして、この冷媒のバイパスにより、冷凍サイクルの能力が低減され、図6に示すように、高圧側圧力Pdの上昇が抑制される。この抑制により、たとえ高圧のHFC冷媒が充填されていても、冷媒圧力が渡り配管21,22の耐圧基準値を超えてしまうことはなく、渡り配管21,22の破損が未然に防止される。
【0035】
その後、凝縮温度Tcが下降してTcs1未満、(Tcs1−ΔT)以上の保持ゾーンに入ると、二方弁8の開放状態がそのまま保持される。凝縮温度Tcが(Tcs1−ΔT)未満の通常制御ゾーンまで下降すると(ステップ111のYES)、二方弁8が閉成される(ステップ112)。
【0036】
以上のように、凝縮温度Tcに対して2段階の設定値Tcs1,Tcs2を設け、これら設定値のいずれかを操作スイッチ11または操作スイッチ41の操作に応じて選択的に指定し、その指定した設定値に基づいて高圧側圧力Pdの抑制を行うことにより、たとえ高圧のHFC冷媒が使用されても、耐圧面の問題を生じることなく、元の空気調和機の既設配管を渡り配管21,22として適切に流用することができる。この流用により、部品の有効活用およびコストの低減が図れる。
【0037】
なお、本実施形態では、冷凍サイクルの能力を低減する手段として二方弁8を開放したが、それに代えて、図7に示すように、圧縮機1の回転数N(運転周波数F)を低減する制御、室外送風機9の回転数を低減する制御、電動膨張弁4の開度を増大する制御のいずれかを実行してもよく、同様に冷凍サイクルの能力を低減することができる。この場合、制御の実行にかかわらず高圧側圧力Pdの抑制ができなければ、圧縮機1の運転をオフするようにしてもよい。
【0038】
設定値切替用の操作スイッチについては、室外制御器10と室内制御器40に限らずリモコン42に設けてもよく、要は室外制御器10、室内制御器40、リモコン42の少なくとも1つに設ければよい。
【0039】
[2]第2の実施形態について説明する。
【0040】
図8に示すように、バイパス配管7および二方弁8が除去されるとともに、圧縮機1の冷媒吐出口と四方弁2との間の高圧側配管に高圧側圧力Pdに応動する第1の高圧スイッチP1および第2の高圧スイッチP2が取付けられ、これら高圧スイッチP1,P2が室外制御器10に接続されている。
【0041】
高圧スイッチP1は、高圧側圧力Pdが第1の設定値Pd1以上になるとオン(作動)し、その後、高圧側圧力Pdが(Pd1−ΔP)未満に下がるとオフ(復帰)するもので、当該冷凍サイクルの配管として既設配管が使用される場合に指定対象となる。高圧スイッチP2は、高圧側圧力Pdが第2の設定値Pd2以上になるとオン(作動)し、その後、高圧側圧力Pdが(Pd2−ΔP)未満に下がるとオフ(復帰)するもので、当該冷凍サイクルの配管として既設配管が未使用の場合に指定対象となる。両設定値にはPd1<Pd2の関係がある。
【0042】
他の構成は第1の実施形態と同じであり、その説明については省略する。
【0043】
つぎに、図9のフローチャートを参照しながら作用について説明する。
【0044】
暖房運転時(ステップ201のYES)、凝縮温度Tcが熱交換器温度センサ35で検知される(ステップ202)。そして、検知された凝縮温度Tcに基づき、図3に示したレリース制御が実行される(ステップ203)。冷房運転時あるいはドライ運転時は(ステップ201のNO)、蒸発温度Teが熱交換器温度センサ35で検知される(ステップ213)。そして、検知された蒸発温度Teに基づき、図4に示したレリース制御が実行される(ステップ214)。
【0045】
ところで、暖房運転時、高圧側圧力Pdが上昇すると、渡り配管21,22に流れる冷媒の圧力も上昇する。この渡り配管21,22には耐圧値があり、その耐圧値よりいくらか低い冷媒圧力に対応する高圧側圧力Pdとして、高圧スイッチP1の作動点である第1の設定値Pd1、および高圧スイッチP2の作動点である第2の設定値Pd2が定められている。これら高圧スイッチP1,P2は、操作スイッチ11および操作スイッチ41のいずれかの操作によって選択的に指定することができる。なお、指定状態を報知するための表示器たとえば発光ダイオードが室外制御器10および室内制御器40にそれぞれ設けられている。
【0046】
当該空気調和機の据付に際し、渡り配管21,22が新たに設置されたものであれば、渡り配管21,22は高圧のHFC冷媒に対し十分な耐圧を有しているとの判断の下に、高圧スイッチP2が指定される。渡り配管21,22が元の空調機から流用された既設配管であれば、渡り配管21,22は耐圧がそれほど高くないとの判断の下に、高圧スイッチP1が指定される。
【0047】
高圧スイッチP2が指定されている場合(ステップ204のYES)、上記レリース制御にもかかわらず高圧側圧力Pdが異常上昇を続けて高圧スイッチP2がオンすると(ステップ205のYES)、圧縮機1の運転がオフ(停止)される(ステップ206)。圧縮機1がオフすると、高圧側圧力Pdの上昇が強制的に抑制される。この抑制により、冷媒圧力が渡り配管21,22の耐圧基準値を超えてしまうことはなく、渡り配管21,22の破損が未然に防止される。
【0048】
その後、高圧側圧力Pdの下降によって高圧スイッチP1がオフすると(ステップ207のYES)、圧縮機1の運転オン(起動)が許容される(ステップ208)。
【0049】
高圧スイッチP1が指定されている場合(ステップ204のNO)、その高圧スイッチP1がオンすると(ステップ209のYES)、圧縮機1の運転がオフされる(ステップ210)。圧縮機1がオフすると、高圧側圧力Pdの上昇が強制的に抑制される。この抑制により、たとえ高圧のHFC冷媒が充填されていても、冷媒圧力が渡り配管21,22の耐圧基準値を超えてしまうことはなく、渡り配管21,22の破損が未然に防止される。
【0050】
その後、高圧側圧力Pdの下降によって高圧スイッチP1がオフすると(ステップ211のYES)、圧縮機1の運転オンが許容される(ステップ212)。
【0051】
以上のように、互いに設定値が異なる2つの高圧スイッチP1,P2を設け、これら高圧スイッチのいずれかを操作スイッチ11または操作スイッチ41の操作に応じて選択的に指定し、その指定した高圧スイッチのオン,オフに基づいて高圧側圧力Pdの抑制を行うことにより、たとえ高圧のHFC冷媒が使用されても、耐圧面の問題を生じることなく、元の空気調和機の既設配管を渡り配管21,22として適切に流用することができる。この流用により、部品の有効活用およびコストの低減が図れる。
【0052】
なお、図10に示すように、高圧スイッチP1,P2のいずれか一方をパックドバルブ6における冷媒補充用のサービスポート6aに取付ける構成としても同様に実施可能である。
【0053】
また、本実施形態では、凝縮温度Tcに基づくレリース制御を行うようにしているが、圧縮機1の吐出冷媒温度Tdを凝縮温度Tcから推定し、その推定した吐出冷媒温度Tdに基づくレリース制御を行う構成としてもよい。
【0054】
ただし、レリース制御については必ずしも行う必要はなく、高圧スイッチP1,P2のいずれかの作動のみで高圧側圧力Pdの抑制を行う構成としてもよい。
【0055】
設定値切替用の操作スイッチについては、室外制御器10と室内制御器40に限らずリモコン42に設けてもよく、要は室外制御器10、室内制御器40、リモコン42の少なくとも1つに設ければよい。
【0056】
[3]第3の実施形態について説明する。
【0057】
図11に示すように、圧縮機1の冷媒吐出口と四方弁2との間の高圧側配管に圧力センサP3が取付けられ、この圧力センサP3が室外制御器10に接続されている。他の構成は第2の実施形態と同じである。
【0058】
作用について図12のフローチャートにより説明する。
【0059】
暖房運転時(ステップ301のYES)、凝縮温度Tcが熱交換器温度センサ35で検知される(ステップ302)。そして、検知された凝縮温度Tcに基づき、図3に示したレリース制御が実行される(ステップ303)。冷房運転時あるいはドライ運転時は(ステップ301のNO)、蒸発温度Teが熱交換器温度センサ35で検知される(ステップ313)。そして、検知された蒸発温度Teに基づき、図4に示したレリース制御が実行される(ステップ314)。
【0060】
ところで、暖房運転時、高圧側圧力Pdが上昇すると、渡り配管21,22に流れる冷媒の圧力も上昇する。この渡り配管21,22には耐圧値があり、その耐圧値よりいくらか低い冷媒圧力に対応する高圧側圧力Pdとして、第1の設定値Pds1および第2の設定値Pds2が定められている。第1の設定値Pds1は、当該冷凍サイクルの配管として既設配管が使用される場合に指定対象となる。第2の設定値Pds2は、当該冷凍サイクルの配管として既設配管が未使用の場合に指定対象となる。これら設定値にはPds1<Pds2の関係がある。また、これら設定値Pds1,Pds2は、室外制御器10または室内制御器40のメモリに記憶されており、操作スイッチ11および操作スイッチ41のいずれかの操作によって選択的に指定することができる。なお、指定状態を報知するための表示器たとえば発光ダイオードが室外制御器10および室内制御器40にそれぞれ設けられている。
【0061】
当該空気調和機の据付に際し、渡り配管21,22が新たに設置されたものであれば、渡り配管21,22は高圧のHFC冷媒に対し十分な耐圧を有しているとの判断の下に、設定値Pds2が指定される。渡り配管21,22が元の空調機から流用された既設配管であれば、渡り配管21,22の耐圧がそれほど高くないとの判断の下に、設定値Pds1が指定される。
【0062】
設定値Pds2が指定されている場合(ステップ304のYES)、上記レリース制御にもかかわらず圧力センサP3の検知圧力(高圧側圧力)Pdが異常上昇を続けて設定値Pds2以上の保護制御ゾーンに入ると(ステップ305のYES)、圧縮機1がオフされる(ステップ306)。圧縮機1がオフすると、高圧側圧力Pdの上昇が強制的に抑制される。この抑制により、冷媒圧力が渡り配管21,22の耐圧基準値を超えてしまうことはなく、渡り配管21,22の破損が未然に防止される。
【0063】
その後、検知圧力Pdが下降してPds2未満、(Pds2−ΔP)以上の保持ゾーンに入ると、圧縮機1のオフ状態がそのまま保持される。検知圧力Pdが(Pds2−ΔP)未満の通常制御ゾーンまで下降すると(ステップ307のYES)、圧縮機1のオンが許容される(ステップ308)。
【0064】
設定値Pds1が指定されている場合には(ステップ304のNO)、検知圧力Pdが設定値Pds1以上の保護制御ゾーンに入ったとき(ステップ309のYES)、圧縮機1がオフされる(ステップ310)。圧縮機1がオフすると、検知圧力Pdの上昇が強制的に抑制される。この抑制により、たとえ高圧のHFC冷媒が充填されていても、冷媒圧力が渡り配管21,22の耐圧基準値を超えてしまうことはなく、渡り配管21,22の破損が未然に防止される。
【0065】
その後、凝縮温度Tcが下降してPds1未満になっても、検知圧力Pdが(Pds1−ΔP)以上の保持ゾーンにある場合は、圧縮機1のオフ状態がそのまま保持される。検知圧力Pdが(Pds1−ΔP)未満の通常制御ゾーンまで下降すると(ステップ311のYES)、圧縮機1のオンが許容される(ステップ312)。
【0066】
以上のように、高圧側圧力Pdに対して2段階の設定値Pds1,Pds2を設け、これら設定値のいずれかを操作スイッチ11または操作スイッチ41の操作に応じて選択的に指定し、その指定した設定値に基づいて高圧側圧力Pdの抑制を行うことにより、たとえ高圧のHFC冷媒が使用されても、耐圧面の問題を生じることなく、元の空気調和機の既設配管を渡り配管21,22として適切に流用することができる。この流用により、部品の有効活用およびコストの低減が図れる。
【0067】
なお、本実施形態では、凝縮温度Tcに基づくレリース制御を行うようにしているが、圧縮機1の吐出冷媒温度Tdを凝縮温度Tcあるいは圧力センサP3の検知圧力Pdから推定し、その推定した吐出冷媒温度Tdに基づくレリース制御を行う構成としてもよい。
【0068】
ただし、レリース制御については必ずしも行う必要はなく、高圧スイッチP1,P2のいずれかの作動のみで高圧側圧力Pdの抑制を行う構成としてもよい。
【0069】
設定値切替用の操作スイッチについては、室外制御器10と室内制御器40に限らずリモコン42に設けてもよく、要は室外制御器10、室内制御器40、リモコン42の少なくとも1つに設ければよい。
【0070】
【発明の効果】
以上述べたようにこの発明によれば、使用する冷媒の圧力が高くても、耐圧面の問題を生じることなく、元の空気調和機の既設配管を適切に流用することができる空気調和機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の全体的な構成を示す図。
【図2】第1の実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【図3】各実施形態の暖房運転時のレリース制御を説明するためのフローチャート。
【図4】各実施形態の冷房/ドライ運転時のレリース制御を説明するためのフローチャート。
【図5】第1の実施形態における凝縮温度と制御ゾーンとの関係を示す図。
【図6】第1の実施形態における高圧側圧力の変化、凝縮温度の変化、二方弁の動作の関係を示す図。
【図7】第1の実施形態の変形例における高圧側圧力の変化、凝縮温度の変化、回転数の変化の関係を示す図。
【図8】第2の実施形態の全体的な構成を示す図。
【図9】第2の実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【図10】第2の実施形態の変形例の構成を示す図。
【図11】第3の実施形態の全体的な構成を示す図。
【図12】第3の実施形態の作用を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
1…圧縮機、2…四方弁、3…室外熱交換器、4…電動膨張弁(減圧器)、5,6…パックドバルブ、7…バイパス配管、8…二方弁、9…室外送風機、10…室外制御器、11…操作スイッチ、21,22…渡り配管、31,33…パックドバルブ、32…室内熱交換器、35…熱交換器温度センサ、40…室内制御器、41…操作スイッチ、42…リモコン

Claims (7)

  1. 圧縮機、室外熱交換器、および減圧器を有する室外機と、
    室内熱交換器を有する室内機と、
    上記圧縮機、上記室外熱交換器、上記減圧器、および上記室内熱交換器を配管接続して冷媒を循環させる冷凍サイクルと、
    上記室内熱交換器の温度センサにより検知される凝縮温度に対して、上記室内機と上記室外機との間の渡り配管の耐圧値に対応する複数の設定値を設け、これら設定値のいずれかを指定するための操作手段と、
    上記凝縮温度を上記操作手段の指定による設定値未満に抑制する制御手段と、
    を具備したことを特徴とする空気調和機。
  2. 上記冷媒は、HFC冷媒等の高圧冷媒であることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  3. 上記各設定値は、上記冷凍サイクルの配管として既設配管が未使用の場合に指定対象となる第2の設定値、およびこの第2の設定値より低く上記冷凍サイクルの配管として既設配管が使用される場合に指定対象となる第1の設定値、であることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  4. 上記操作手段は、上記室外機の制御器、上記室内機の制御器、および上記室内機に付属のリモートコントロール式の操作器のうち、少なくとも1つに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  5. 上記制御手段は、互いに異なる設定値を有し上記冷凍サイクルの高圧側圧力が設定値以上になると作動する複数の高圧スイッチを備え、これら高圧スイッチのいずれかを上記操作手段の指定に応じて選択し、選択した高圧スイッチが作動した場合に冷媒の温度または圧力を抑制することを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  6. 上記各高圧スイッチのいずれかは、上記室外機におけるパックドバルブのサービスポートに取付けられていることを特徴とする請求項5に記載の空気調和機。
  7. 上記制御手段は、上記冷凍サイクルの能力を低減する制御および上記圧縮機の運転を停止する制御の少なくとも1つにより、冷媒の温度または圧力を抑制することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の空気調和機。
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