JP4436608B2 - 軽油留分の水素化脱硫方法 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、軽油留分の水素化脱硫方法に関する。詳細には、硫黄分を含有する石油系炭化水素の軽油留分を水素化脱硫する際に、特定の触媒を使用し、かつ特定の反応条件で軽油留分を脱硫する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境問題、大気汚染に対する意識が高くなりつつある。軽油を燃料として用いるディーゼル車から排出される排気ガス中にはSOx、NOxといった化学物質のほかにパティキュレートと呼ばれる微細粒子が含まれており、健康への被害が懸念されている。このため、パティキュレートの除去対策としてエンジン後段にDPFなどのパティキュレート除去フィルターやパティキュレート燃焼除去機能をもつ装置を装着することが提案されており、ディーゼルエンジン車への適用が検討されている。また、NOxについては還元除去触媒などが開発されつつある状況にある。しかしながら、これらの装置や触媒は、燃料油中の硫黄分が変化して生成するSOxなどにより被毒や劣化を引き起こす。ガソリン車に比べ走行距離の多い輸送用トラックなどのディーゼル車では、これらの排ガス清浄装置の劣化は深刻な問題である。このような問題を解決するためにも軽油中の硫黄含有量を極力下げることが強く望まれている。
【0003】
原油の蒸留あるいは重油分解反応で得られる軽油留分には1〜3質量%程度の硫黄分が含有されているため、通常、水素化脱硫処理を実施した後に軽油基材として使用される。軽油留分中に存在する硫黄化合物は、大部分がチオフェン、ベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェンおよびこれらの誘導体である。このうち、4,6−ジメチルジベンゾチオフェンに代表される複数のメチル基を置換基として持つアルキル置換ジベンゾチオフェン類は特に反応性に乏しく、より低硫黄領域まで脱硫を進める際の障害となっている。このような硫黄化合物の除去に求められる触媒活性機能は従来の領域におけるものとは異なってくることが充分考えられる。
【0004】
一般的な軽油留分の水素化脱硫には、アルミナなどの多孔質担体に周期律表第6族金属と第8族金属を組み合わせて担持した触媒が使用されている。代表的な活性金属の組み合わせとしてはコバルト−モリブデン、ニッケル−モリブデン、あるいはニッケル−タングステンなどが挙げられる。このような活性金属の組み合わせはそれぞれ特徴的な反応性を示すことが知られており、それぞれの特徴を生かして複数の触媒を組み合わせることが提案されている。例えば、コバルト−モリブデン触媒で水素化脱硫した後にニッケル−モリブデン触媒で水素化脱硫する方法、あるいはその逆の工程により水素化脱硫する方法が提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、それぞれの触媒がどのような状況下で最も効果を発揮できるかについては一切言及されておらず、しかもその効果も生成油の硫黄分を10質量ppm以下にまで脱硫するのには充分ではないものであった。加えて開示されている実施例は回分式反応装置での結果であり、一般的な石油精製における軽油留分の脱硫装置に見られる流通式反応装置に適用したものではない。また、酸性質担体であるゼオライトを用いた触媒を含む複数の触媒の組み合わせにより、反応性に乏しいアルキル置換ジベンゾチオフェンの脱硫を促進しようとする方法も提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、ゼオライトを適用した場合、硫黄分を10質量ppm以下といったきわめて低いレベルまで脱硫しようとすると、滞留時間の延長や反応温度の上昇が必要となるため分解反応が起きてしまい、本来必要とする軽油留分の収率が低下するといった問題が発生する。さらに、ゼオライトを用いる触媒ではコーキングによる触媒劣化が懸念される。
【0005】
反応性に乏しいアルキル置換ジベンゾチオフェンの脱硫を促進する必要性は、従来の硫黄分500質量ppmレベルでの脱硫ではそれほどクローズアップされていなかったもので、硫黄分10質量ppm以下といった脱硫深度に至って初めて直面する課題と言える。従来の方法でこのような脱硫深度を達成するためには高い水素加圧条件や、大きな反応塔容積が不可欠となってしまう。しかしながら、このような反応条件は設備投資が必要となることや稼動コストの上昇につながり問題点が多い。このように公知の技術の範囲では、低コストで効率良く低硫黄軽油基材、特に硫黄分10質量ppm以下の軽油基材を製造することは困難であった。
【0006】
【特許文献1】
特開平4−183786号公報
【特許文献2】
特開平3−281596号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記の問題点を解決し、環境問題の観点から要求の高い硫黄含有量の極めて少ない軽油留分を、従来の装置運転条件より過酷に設定することなく、既存の装置を有効に活用しつつ低コストで製造するための水素化脱硫方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
一般的にジベンゾチオフェン類の脱硫機構は、直接硫黄原子を引き抜く経路と、ジベンゾチオフェン構造に存在する芳香環を水素化した後に脱硫される経路の二つの経路が存在する。反応性に乏しいアルキル置換ジベンゾチオフェン類の脱硫は、芳香環を水素化する経由が支配的であり、該経路での反応を促進することが有効と考えられる。本発明者らは、様々な条件下でアルキル置換ジベンゾチオフェン類の脱硫活性について鋭意研究を行ったところ、コバルト−モリブデンを活性金属とする触媒に比べ、ニッケル−モリブデンあるいはニッケル−タングステンを活性金属とする触媒が水素化脱硫反応において反応の活性化エネルギーが前者の触媒と異なること、すなわち、温度応答性が高いことを見出した。これは、温度が高い領域でより性能を発揮できることを意味している。さらに、実際の軽油水素化脱硫装置のクエンチゾーンに挟まれた触媒層に代表される一つの反応帯域において温度勾配が存在しうることに着目し、帯域の低温域にコバルト−モリブデンを活性金属とする脱硫触媒を、高温域にニッケル−モリブデンあるいはニッケル−タングステンを活性金属とする触媒を充填したところ、反応性に乏しいアルキル置換ジベンゾチオフェンからの脱硫が促進され、脱硫効率が向上することを見出した。加えて、硫黄分10質量ppm以下の軽油を製造する場合において最も効果を発揮することを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0009】
すなわち、本発明は、触媒が充填された反応帯域に軽油留分を供給して軽油留分を水素化脱硫する方法において、該反応帯域の任意の帯域に温度勾配が存在し、該温度勾配が存在する帯域における低温域にコバルト−モリブデンを活性金属とする脱硫触媒が充填され、高温域にニッケル−モリブデンを活性金属とする触媒および/またはニッケル−タングステンを活性金属とする触媒が充填されていることを特徴とする軽油留分の水素化脱硫方法に関する。
【0010】
本発明の軽油留分の水素化脱硫方法においては、前記低温域に充填されるコバルト−モリブデンを活性金属とする脱硫触媒の比率が、前記温度勾配が存在する帯域全体の5〜80容量%であり、前記高温域に充填されるニッケル−モリブデンを活性金属とする触媒および/またはニッケル−タングステンを活性金属とする触媒の比率が前記温度勾配が存在する帯域全体の95〜20容量%であることが好ましい。
【0011】
また本発明の軽油留分の水素化脱硫方法においては、前記温度勾配が存在する帯域におけるコバルト−モリブデンを活性金属とする脱硫触媒が充填された区域とニッケル−モリブデンを活性金属とする触媒および/またはニッケル−タングステンを活性金属とする触媒が充填された区域のそれぞれの平均温度の差が3℃以上であることが好ましい。
また本発明の軽油留分の水素化脱硫方法においては、触媒が60質量%以上のアルミナで構成された多孔質担体に活性金属を担持したものであることが好ましい。
【0012】
また本発明の軽油留分の水素化脱硫方法においては、水素化脱硫条件が温度300〜410℃、圧力2〜10MPa、LHSV0.1〜2.0h-1、水素/油比100〜500NL/Lであることが好ましい。
また本発明の軽油留分の水素化脱硫方法においては、生成油の硫黄分濃度が10質量ppm以下であることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳述する。
本発明において、触媒が充填された反応帯域に温度勾配が存在する任意の帯域とは、水素化脱硫装置の反応塔内の脱硫触媒が充填されている反応帯域における温度勾配が存在する任意の区域が挙げられる。また反応塔が複数ある場合は、1つの反応塔内における任意の帯域であってもよく、また2つまたはそれ以上の反応塔に股がって任意の帯域とすることができる。
反応帯域内の任意の区域はクエンチゾーン、トレイ、分散器(ディストリビュータ)、メッシュスクリーン、不活性充填物、配管類、あるいは気液分離装置などのいずれか一つあるいは複数で区切られていてもよい。
【0014】
ここで、クエンチゾーンとは、脱硫反応で発生する反応熱を冷却し反応塔内の温度が過剰に上昇するのを防ぐためのものであり、通常、反応塔内をある空間で仕切り、該空間に水素や生成油などをクエンチとして吹き込むことにより、反応熱を除去する。クエンチゾーンにはクエンチ導入ラインのほか、液を再分散させるためのトレイあるいは分散器(ディストリビュータ)などが設けられていることもある。
トレイあるいは分散器(ディストリビュータ)は、水素や反応液といった気液接触の効率を上げ、流れを反応塔水平方向において均一に分散させる目的で、通常、触媒充填部分の上部に設けられた水平な棚(段)状の構造物である。効果的な分散能力をもたせるためにさまざまな形状をした分散器が提案されている。
【0015】
メッシュスクリーンは、主として触媒が充填された触媒床を支え、仕切るための網状あるいは平板に細かい穴を多数開けたスクリーンである。
不活性充填物は反応塔内で、触媒が充填されていない空間に充填されることがある。これは、触媒層の下部や反応塔最下部などに、反応塔内部構造物を支える目的や、あるいは気液の分散性を良くする目的で用いられる。一般的にはセラミックやアルミナによる充填物であるが、不活性充填物の形状や大きさは装置の設計や使用条件に応じて任意に選ぶことができる。
【0016】
本発明の水素化脱硫方法に用いられる脱硫装置の反応塔は一つの反応塔で構成されていてもよく、複数の反応塔で構成されていてもよい。運転管理や劣化防止の観点から、反応塔内には反応熱の除去を行うための少なくとも一つのクエンチゾーンで仕切られた二つ以上の触媒床を持つことが望ましい。
反応塔は、トリクルフロー、アップフローいずれの反応形式をとることができるが、トリクルフロー形式がより好ましい。
【0017】
脱硫装置には生成油とガス分とを分離するための高圧あるいは低圧の気液分離装置を有していることが好ましく、通常、これらは反応塔の後段に設置される。また複数の反応塔を有する場合には、副生する硫化水素を除去する目的で反応塔と反応塔の間にも気液分離装置が設置される場合もある。生成油は、精留塔などによって分留され、軽油留分が回収される。
【0018】
クエンチゾーンをまたぐ二つの触媒床では、クエンチゾーンで一旦反応熱が冷却されるため、その温度勾配は不連続となる。しかしながら、全体として温度勾配が存在し、かつ低温域と高温域となる二つの区域に分割することができれば一つの帯域とみなすことができる。なお、触媒が連続して充填されているひとつの触媒床においては温度勾配が連続しており、低温域と高温域の温度差が大きくなるので、本発明の効果はより発揮される。
【0019】
本発明では、温度勾配を持つ全ての帯域にコバルト−モリブデンを活性金属とする触媒とニッケル−モリブデンおよび/またはニッケル−タングステンを活性金属とする触媒を組み合わせてもよく、または、装置や運転条件に応じて任意の帯域のみにこれらの触媒を組み合わせてもよい。
【0020】
温度勾配を持つ帯域に充填する触媒量はコバルト−モリブデンを活性金属とする触媒が該帯域の全容量に対して5〜80容量%、ニッケル−モリブデンおよび/またはニッケル−タングステンを活性金属とする触媒が該帯域の全容量に対して95〜20容量%で効果を発揮する。反応条件にもよるが、好ましくはコバルト−モリブデンを活性金属とする触媒が10〜50容量%、ニッケル−モリブデンおよび/またはニッケル−タングステンを活性金属とする触媒が50〜90容量%、さらに好ましくはコバルト−モリブデンを活性金属とする触媒が15〜40%、ニッケル−モリブデンおよび/またはニッケル−タングステンを活性金属とする触媒が60〜85容量%である。
【0021】
本発明においては、温度勾配が存在する帯域内におけるコバルト−モリブデンを活性金属とする触媒が充填された低温域と、ニッケル−モリブデンおよび/またはニッケル−タングステンを活性金属とする触媒が充填された高温域のそれぞれの平均温度が3℃以上離れていることが好ましい。平均温度の差は、より好ましくは5℃以上、さらに好ましくは7℃以上がよい。平均温度の差が3℃未満の場合は各触媒の特性を充分に発揮することが出来ない。
なお、低温域と高温域のそれぞれ区域の平均温度は、次のようにして求める。平均温度を求める区域が、触媒が連続して充填され、温度勾配も連続している場合には、その最上層平均温度T1と最下層平均温度T2の和の2分の1((T1+T2)/2)とする。平均温度を求める区域が、触媒が充填されていない空間を含み、温度勾配が不連続である場合には、触媒が連続して充填されている各区域(区域A,区域B・・・)の各平均温度(TA、TB・・・)に、それぞれの容積の分率(a,b・・・)を掛けたものの総数(aTA+bTB+・・・)とする。ここで分率の総和は1(1=a+b+・・・)とする。
【0022】
本発明において水素化脱硫用触媒として用いられるコバルト−モリブデンを活性金属とする触媒、ニッケル−モリブデンを活性金属とする触媒およびニッケル−タングステンを活性金属とする触媒は、各活性金属を担体に担持してなるものである。
担体としては、いずれの場合もγ−アルミナを主な成分する多孔質担体が好ましく用いられ、このほかシリカ、シリカアルミナ、ボリア、マグネシアまたはこれらの複合酸化物を含むことができる。また、リンを担体構成成分として含有することもできる。担体におけるアルミナの含有量は60質量%以上であることが好ましい。アルミナ以外の酸化物の含有量が多い場合、活性金属の組み合わせと温度応答性との関係が異なってくるばかりか、担体としての酸性質が大きく変化し、コーク生成による活性低下が顕著になるため好ましくない。また、主な成分であるγ−アルミナは、アルミニウム塩とアルミン酸塩を中和または加水分解する方法、あるいはアルミニウムアマルガム、アルミニウムアルコレートを加水分解する方法のいずれの方法からのアルミナ中間体を経由してもよく、これらの方法以外に市販のアルミナ中間体やベーマイトパウダーを使用しても良い。
【0023】
本発明で用いる各脱硫触媒の平均細孔径はいずれも30〜100Åであることが好ましく、より好ましくは50〜90Åである。30Åより小さい場合は反応分子の細孔内拡散が充分でなく、100Åより大きい場合は、触媒の表面積が減少し、活性の低下につながる。
触媒の細孔容積は0.3ml/g以上が望ましい。これより小さい場合には触媒細孔内への反応分子の拡散が困難となり活性低下やコーク堆積による触媒寿命の低下につながる。
触媒の表面積は200m2/g以上であることが望ましい。表面積はできるだけ高い方がよく、これより表面積が低い場合には金属の分散度が低下しているため活性低下につながる。なお、触媒の表面積および細孔容積測定は窒素によるBET法と呼ばれる方法を用いる。
【0024】
活性金属の担体への担持方法は特に制限されるものではなく、通常の脱硫触媒を製造する際に適用される公知の方法を用いることができる。通常は、活性金属の塩を含む溶液を触媒担体に含浸する方法が好ましく採用される。また平衡吸着法、Pore−filling法、Incipient−wetness法なども好ましく採用される。例えば、Pore−filling法は、担体の細孔容積を予め測定しておき、これと同じ容積の金属塩溶液を含浸する方法であるが、含浸方法は特に限定されるものではなく、金属担持量や触媒担体の物性に応じて適当な方法で含浸することができる。
【0025】
活性金属の塩は、コバルト源としては硝酸コバルト、塩化コバルト、酢酸コバルトなど一般的な有機あるいは無機コバルト塩を用いることができる。ニッケル源は硝酸ニッケル、塩化ニッケル、酢酸ニッケルなど一般的な有機あるいは無機コバルト塩を用いることができる。モリブデン源は、モリブデン酸アンモニウム、酸化モリブデンなど、タングステン源はタングステン酸アンモニウムなどを用いることができる。それぞれの金属についてここに列記した以外の有機塩あるいは無機塩を用いてもよい。さらに活性金属塩を含む含浸液に有機化合物を共存させてもよい。これらの活性金属以外にリンを担持していてもよい。
【0026】
活性金属の担持量は特に限定されず、一般的な脱硫触媒に用いられる担持量の値を適用することができる。金属担持量が少ない場合、活性が充分でなく、多い場合は活性金属の凝集が起こり、活性を充分発揮できなくなる。一般的には、モリブデンあるいはタングステンの担持量は、通常触媒質量に対し15〜25質量%であり、コバルトあるいはニッケルの担持量は2〜8質量%での範囲である。
【0027】
本発明の水素化脱硫方法において、各触媒は一般的な水素化脱硫触媒と同様の方法で予備硫化した後に用いることができる。例えば、直留軽油単独、あるいは直留軽油に硫化剤を添加した原料油を用いて、水素加圧条件下、200℃以上の熱を所定の手順に従って与える。これにより、触媒上の活性金属が硫化された状態となり活性を発揮する。硫化剤としては、一般的にジメチルジサルファイド、ポリサルファイドなどの硫黄化合物が用いられる。予め硫化処理を施された触媒や、含硫黄、含酸素あるいは含窒素有機溶剤による活性化処理を施された触媒を使用することもできる。
【0028】
本発明の水素化脱硫方法における反応条件は特に限定されるものではないが、温度300〜410℃、水素分圧2〜10MPa、LHSV0.1〜2h-1、水素/油比100〜500NL/Lで効果を発揮できる。より好ましい反応条件は温度300℃〜390℃、水素分圧3〜8MPa、LHSV0.3〜1.8h-1、水素/油比150〜300NL/Lである。これらの範囲において、個別の装置や原料油に応じて反応条件を設定することができる。水素化脱硫は、経済的に許される限り高水素圧力、低LHSVであることが反応促進に有利であることは言うまでも無い。
【0029】
本発明で用いる原料油として石油精製における常圧蒸留装置から得られる沸点220〜380℃の直留軽油留分を処理することができる。さらに、流動接触分解装置(FCC)、残油直接脱硫装置(RDS)、減圧軽油脱硫装置あるいは減圧軽油水素化分解装置から得られる同沸点範囲の分解軽油留分を混合して処理することができる。軽油留分よりさらに軽い留分である灯油留分を混合することもできる。
【0030】
【発明の効果】
石油系炭化水素の軽油留分を水素化脱硫する際に、反応帯域の低温域にコバルト−モリブデンを活性金属とする脱硫触媒を配置し、高温域にニッケル−モリブデンおよび/またはニッケル−タングステンを活性金属とする触媒を配置することにより反応性に乏しいアルキル置換ジベンゾチオフェン類の脱硫が促進され、硫黄分含有量のきわめて低い軽油留分を高い効率で製造することができる。
【0031】
【実施例】
本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。実施例に用いられた触媒を表1に示す。
【0032】
(実施例1)
内径25mmの反応管1に触媒▲1▼(コバルト−モリブデン触媒(図および表ではCoMoと表記する。)を反応管入口側に、触媒▲2▼(ニッケル−モリブデン触媒(図および表ではNiMoと表記する。))を出口側にそれぞれ40ml積層して充填した。同じく反応管2に、反応管1と同様に触媒▲1▼を反応管入口側に、触媒▲2▼を出口側にそれぞれ40ml積層して充填した。同じく反応管3に反応管1と同様に触媒▲1▼を反応管入口側に、触媒▲2▼を出口側にそれぞれ40ml積層して充填した。これらの反応管を直列に連結し、ジメチルジサルファィドを含む直留軽油(硫黄分3質量%)を用いて触媒層平均温度300℃、水素分圧6MPa、LHSV1h-1、水素/油比200NL/Lの条件下で、4時間触媒の予備硫化を行った。予備硫化後、中東系の直留軽油(10%留出点285℃、90%留出点350℃、硫黄分1.38質量%)を圧力5MPa、トータルLHSV1h-1、水素/油比200NL/Lの条件で通油して水素化脱硫を行った。
反応管1の触媒層入口温度と出口温度はそれぞれ350℃、358℃となるよう反応管ヒーターを調整した。反応管内に挿入している熱電対をずらしながら温度分布を測定したところ、反応管1の触媒▲1▼の触媒層の平均温度は352℃、触媒▲2▼の触媒層の平均温度は356℃であった。反応管2の触媒層入口温度と出口温度をそれぞれ355℃、363℃とし、触媒▲1▼触媒層の平均温度は357℃、触媒▲2▼触媒層の平均温度は361℃であった。反応管3の触媒層入口温度と出口温度をそれぞれ360、368℃とし、触媒▲1▼触媒層の平均温度は362℃、触媒▲2▼触媒層の平均温度は366℃であった。反応管内の温度勾配を図1に示す。生成油硫黄分は通油開始後14日目で4.5質量ppmであった。
【0033】
(実施例2)
反応管1に、触媒▲1▼と触媒▲2▼をそれぞれ40mlを実施例1における反応管1と同様に積層し充填した。反応管2に、触媒▲1▼を50ml充填した。反応管3に、触媒▲2▼を110ml充填した。これらの反応管を直列に連結し、実施例1と同様に予備硫化した後、中東系の直留軽油(10%留出点285℃、90%留出点350℃、硫黄分1.38質量%)を圧力6MPa、トータルLHSV1h-1、水素/油比200NL/Lの条件で通油して水素化脱硫を行った。
反応管1の触媒層入口温度と出口温度をそれぞれ350、358℃とし、触媒▲1▼触媒層の平均温度は352℃、触媒▲2▼触媒層の平均温度は356℃であった。反応管2の触媒層入口温度と出口温度をそれぞれ355℃、358℃とし、触媒層平均温度は356.5℃であった。反応管3の触媒層入口温度と出口温度をそれぞれ356℃、364℃とし、触媒層平均温度は360℃であった。反応管内の温度勾配を図2に示す。生成油硫黄分は通油開始後14日目で6.5質量ppmであった。
【0034】
(実施例3)
実施例2の触媒系で実施例2と同様に予備硫化した後、実施例2で用いた原料油を圧力6MPa、LHSV1h-1、水素/油比200NL/Lの条件で通油して水素化脱硫を行った。このとき、反応管1の触媒層入口温度と出口温度をそれぞれ350、360℃とし、触媒▲1▼触媒層の平均温度は352.5℃、触媒▲2▼触媒層の平均温度は357.5℃であった。反応管2の触媒層入口温度と出口温度をそれぞれ356℃、358℃とし、触媒層平均温度は357℃であった。反応管3の触媒層入口温度と出口温度をそれぞれ358℃、365℃とし、触媒層平均温度は361.5℃であった。反応管内の温度勾配を図3に示す。生成油硫黄分は通油開始後14日目で5.2質量ppmであった。
【0035】
(比較例1)
反応管1、2、3に、触媒▲1▼を各80ml充填し、実施例1と同様に予備硫化した後、実施例1と同じ原料油を圧力6MPa、LHSV1h-1、水素/油比200NL/Lの条件で通油して水素化脱硫を行った。このとき温度勾配は実施例1と同様に設定した。反応管内の温度勾配を図4に示す。生成油硫黄分は通油開始後14日目で14.4質量ppmであった。
【0036】
(比較例2)
反応管1、2、3に、触媒▲2▼を各80ml充填し、実施例1と同様に予備硫化した後、実施例1と同じ原料油を圧力6MPa、LHSV1h-1、水素/油比200NL/Lの条件で通油して水素化脱硫を行った。このとき温度勾配は実施例1と同様に設定した。反応管内の温度勾配を図5に示す。生成油硫黄分は通油開始後14日目で11.3質量ppmであった。
【0037】
(比較例3)
実施例1の触媒系で実施例1と同様に予備硫化した後、実施例1で用いた原料油を圧力6MPa、LHSV1h-1、水素/油比200NL/Lの条件で通油して水素化脱硫を行った。このとき、すべての反応管で触媒層入口温度=触媒層出口温度とし、それぞれの反応温度は反応管1で354℃、反応管2で359℃、反応管3で364℃であった。反応管内の温度勾配を図6に示す。生成油硫黄分は通油開始後14日目で15.5質量ppmであった。
【0038】
(比較例4)
実施例2の触媒系で実施例2と同様に予備硫化した後、実施例2に示した原料油を圧力6MPa、LHSV1h-1、水素/油比200NL/Lの条件で通油して水素化脱硫を行った。このとき、すべての反応管で触媒層入口温度=触媒層出口温度とし、反応温度はすべての反応管で357℃であった。反応管内の温度勾配を図7に示す。生成油硫黄分は通油開始後14日目で13.2質量ppmであった。
【0039】
これらの結果を表2および表3に示す。ここで、実施例1と比較例1より、帯域の低温域と高温域にそれぞれ効果的にコバルト−モリブデン触媒とニッケル−モリブデン触媒を組み合わせることにより、高い効果を発揮していることは明らかである。また、実施例1〜3より、帯域内の温度勾配は不連続であっても効果があり、連続している場合にはさらにその効果が大きくなることが分かる。
【0040】
【表1】
Figure 0004436608
【0041】
【表2】
Figure 0004436608
【0042】
【表3】
Figure 0004436608

【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における反応管内の温度勾配を示す図である。
【図2】実施例2における反応管内の温度勾配を示す図である。
【図3】実施例3における反応管内の温度勾配を示す図である。
【図4】比較例1における反応管内の温度勾配を示す図である。
【図5】比較例2における反応管内の温度勾配を示す図である。
【図6】比較例3における反応管内の温度勾配を示す図である。
【図7】比較例4における反応管内の温度勾配を示す図である。

Claims (5)

  1. 触媒が充填された反応帯域に軽油留分を供給して軽油留分を水素化脱硫する流通式反応装置において、クエンチゾーン、トレイ、分散器(ディストリビュータ)、メッシュスクリーン、不活性充填物、配管類、あるいは気液分離装置のいずれか一つあるいは複数で区切られた該反応帯域に温度勾配が存在し、該温度勾配が存在する帯域における低温域にコバルト−モリブデンを活性金属とする脱硫触媒が充填され、高温域にニッケル−モリブデンを活性金属とする触媒および/またはニッケル−タングステンを活性金属とする触媒が充填されており、生成油の硫黄分濃度が10質量ppm以下であることを特徴とする軽油留分の水素化脱硫方法。
  2. 前記低温域に充填されるコバルト−モリブデンを活性金属とする脱硫触媒の比率が、前記温度勾配が存在する帯域全体の5〜80容量%であり、前記高温域に充填されるニッケル−モリブデンを活性金属とする触媒および/またはニッケル−タングステンを活性金属とする触媒の比率が前記温度勾配が存在する帯域全体の95〜20容量%であることを特徴とする請求項1に記載の軽油留分の水素化脱硫方法。
  3. 前記温度勾配が存在する帯域におけるコバルト−モリブデンを活性金属とする脱硫触媒が充填された区域とニッケル−モリブデンを活性金属とする触媒および/またはニッケル−タングステンを活性金属とする触媒が充填された区域のそれぞれの平均温度の差が3℃以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の軽油留分の水素化脱硫方法。
  4. 触媒が60質量%以上のアルミナで構成された多孔質担体に活性金属を担持したものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の軽油留分の水素化脱硫方法。
  5. 水素化脱硫条件が温度300〜410℃、圧力2〜10MPa、LHSV0.1〜2.0h−1、水素/油比100〜500NL/Lであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の軽油留分の水素化脱硫方法。
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