JP4436351B2 - 照明器具用レンズ及び前記レンズを備えた照明器具 - Google Patents

照明器具用レンズ及び前記レンズを備えた照明器具 Download PDF

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Description

本発明は照明器具用レンズ及びこのレンズを備えた照明器具に関し,より詳しくは,壁面全体を均一に照射する事を目的として壁方向のみ強く配光されるように,反射板が設計されている,いわゆるウォールウォッシャータイプの照明器具に関し,さらに,より詳細には,例えば,ダウンライトなどの照明器具に組み付けて使用することで,通常,照明器具の外観に影響する反射板の設計を行うことなく,照明器具に前記壁面全体を均一に照射する優れたウォールウォッシャー効果を付与することのできる照明器具用レンズ,及び前記レンズを備えたウォールウォッシャータイプの照明器具に関する。
照明器具,例えば,天井や庇等に取り付けられるダウンライトは,一般に下方に光を照射して,ダウンライト下方の明るさを得るものとして使用されている。
しかし,美術館や学校,一般家屋などで,垂直方向の壁面(若干の傾斜角度や凹凸のある壁面を含む)に掛けられた絵画等の展示物に対する照明を,天井埋込型のダウンライトによって行う場合もあり,ダウンライトの光を垂直壁面に照射することが必要となる場合がある。
また,同じダウンライトによって照明を行う場合であっても,ダウンライトの光を床面に対してのみ照射する場合に比較して,垂直壁面に対しても照射することで,このようにして照明が行われた空間ではより一層の明るさが感じられるようになることが知られており,明るい空間を演出するために垂直壁面に光を照射することができるようにダウンライトを設置する場合もある。
このように,ダウンライトによって垂直壁面に対して光の照射が必要となる場合,一例として以下の方法によって光の照射が行われている。
ダウンライト1によって垂直壁面に対して光を照射する最も簡単な方法としては,ダウンライト1を天井の垂直壁面寄りの位置に取り付ける方法がある(図14参照)。
すなわち,ダウンライト1より照射された光は,ダウンライト1から遠ざかるに従って円錐状に拡散するために,このように垂直壁面に近付けてダウンライト1を取り付けることで,通常のダウンライトを使用する場合であっても拡散したダウンライト1の光が一部,垂直壁面にも照射されるようになる〔図14(A),(B)参照〕。
また,垂直壁面に対する光の照射を行うための特別な構造を備えたダウンライトも提案されており,一例として,照射角度を可変として斜め方向に光を放出することができるように構成したダウンライト等も提案されている。
また,カップ状に形成された反射体内に光源からの光を垂直壁面側に反射させる補助反射板7aを設け,この補助反射板7aによって反射された反射光によって壁面を照らし出すように構成したウォールウォッシャー型のダウンライトも提案されている〔特許文献1,2:図15(A),(B)参照〕。
この発明の先行技術文献情報としては次のものがある。
特開平8−7629号公報 特開2002−324419号公報
以上説明したように,単に垂直壁面に対して照射光の一部を照射するだけであれば,通常のダウンライトを天井の垂直壁面寄りの位置に取り付けることによってもこの目的は達成することができる。
しかし,この方法による光の照射は,ダウンライト1より照射された光がダウンライト1より遠ざかるに従って拡散し,やがて垂直壁面に到達することによって行うものであり(図14(A)参照),そのため,垂直壁面の上方に対して光を照射することが難しく,また,垂直壁面の上方に光を照射しようとすれば,ダウンライト1を垂直壁面に極めて近接した位置に配置することが必要となり,垂直壁面から離れた,例えば部屋の中央部には光が届かなくなる。
また,この種のダウンライトによる照射範囲は,ダウンライトを頂点とした略円錐状を成すために,壁面に対する光の投影形状は,図14(B)中に斜線で示すように上方で狭く,下方において徐々に幅を拡げる放物線形状となる。その結果,壁面全体を比較的広い範囲で均一に照らし出すことが難しい。
これに対し,前述した補助反射板7aを備えたウォールウォッシャー型のダウンライトにあっては,補助反射板7aによって反射された光によって垂直壁面を照射することにより,この補助反射板7aによる反射方向を調整することで,壁面の比較的高い位置(天井寄りの位置)に対しても光を照射することが可能となる。
しかし,このような補助反射板7aによって照射光の一部を壁面に向けて反射させたとしても,図15(B)に示すように,図14を参照して説明した一般的なダウンライトによる投影形状に対し,補助反射板7aを設けた分,垂直壁面の上方及び幅方向における明るさが改善されたとしても,依然として光の照射範囲が狭く,垂直壁面全体を均一に照らし出すことができるものとはなっていない。
その結果,このような照明器具によって照明が行われる空間が暗く感じられたり,また,このような照明器具を壁面に掛けた比較的大型の絵画等の照明として使用する場合には,一台の照明器具で展示物の全体を照らし出すことができず,これらの問題を解消しようとすれば照明器具の取り付け個数を増やす必要がある。
しかし,複数のダウンライトを設置して各ダウンライトによって壁面に対する照射範囲を分担させたとしても,前述のように各ダウンライトから照射される光は,垂直壁面の上方において幅狭で,下方に向かって幅を拡げる形状であるために,壁面の上方において光の照射されない部分が生じたり,また,複数の照明器具より照射された光が重なる部分と,単一の照明器具からの光で照らされている部分とで明るさにムラが生じるという問題がある〔図15(B)参照〕。
また,照明器具の取付個数を増やせば,これに伴う設置工事,電気配線工事が増加して施工費用の負担が増加すると共に,設置する照明器具が増えれば,設置後の電気消費量も増大するので光熱費の負担も増す。
そこで本発明は,上記従来技術における欠点を解消するためになされたもので,天井等に取り付けた単一のダウンライト等の照明器具による照射光を,垂直壁面の比較的高い位置から幅方向に拡げて照射することができる照明器具用のレンズ,及び前記レンズを備えた照明器具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明の照明器具用レンズ10は,照明器具に取り付けて使用するレンズにおいて,光源6からの光の入射側となる光入射面11に,断面切欠円弧状の凹部形状を有する列条溝12を多数平行に形成すると共に,前記列条溝12の光入射面11とは反対側の光出射面21に,所定の曲率半径を成す断面切欠円弧状の多数の突起22を凸レンズとして膨出形成し,
前記各突起は,それぞれ前記光入射面側を底面とした上面が蒲鉾状に形成され,該突起の長辺及び短辺をそれぞれ隣接して,前記列条溝の長手方向と直交方向に前記突起の長辺を配置形成されていると共に,前記列条溝12の長手方向の断面における前記突起22の曲率半径Rに対し,前記列条溝12の長手方向と直交方向の断面における前記突起22の曲率半径Rを大きく形成したことを特徴とする(請求項1)。
前記列条溝12は,幅方向断面を同一曲率半径から成る長手方向に所定長さに連続する溝として形成することができる(請求項2)。
前記構成の照明器具用レンズ10において,前記各列条溝12の同一側の一端12aを,いずれもレンズ10の周縁13に対して内周寄りに後退させた位置に形成すると共に,前記光源6からの光の入射側となる光入射面11において,前記各列条溝12の一端12aと前記レンズ10の周縁13間に,表面が平坦に形成された平坦部15を設けることもできる(請求項3)。
具体的には,前記列条溝12の長手方向に対して直交する底辺Tbを有する略台形(略逆台形)Tの頂辺Ttと斜辺To内に前記列条溝12の一端12aを配列して,列条溝12の一端12aとレンズ10の縁部13内周間に,列条溝12の底部と同一の高さに形成された平坦部15を配置している(請求項4)。
また,ウォールウォッシャータイプの例えば,天井埋込型のダウンライトなどの本発明の照明器具1(図13参照)は,
カップ状に形成された反射体7と,前記反射体7の反射面たる凹面側に光源6の発光部が配置されるように前記光源6を取り付けるソケット8と,前記反射体7によって反射された光の照射方向前方に配置されたレンズ取付台4を備え,
前記レンズ取付台4に,前述した本発明のレンズ10を,前記列条溝12の形成光入射面11が光源6側となるように取り付けると共に,
前記反射体7によって反射された光が,前記レンズ10に形成した前記列条溝12の長手方向で,かつ,前記レンズ10に対して鋭角に入射する位置に,前記レンズ取付台4と前記ソケット8及び反射体7を設けたことを特徴とする(請求項5)。
前記構成の照明器具1において,前記レンズ取付台4に取り付けたレンズ10が,前述した本願発明のレンズのうち入射側の光入射面11に前記平坦部15を備えたレンズ10であり,
前記反射体7で反射された光を,前記列条溝12の長手方向において前記平坦部15の形成側とは反対側から,前記平坦部15の形成側に向かって入射する位置に前記レンズ取付台4,ソケット8及び反射体7を設けることもできる(請求項6)。
以上説明した本発明の構成から,本発明の照明器具用レンズ10によれば,このレンズ10に対して所定の向きに光を入射すると,入射された光を所望の状態に拡散させることができた。
その結果,天井に取り付けられた光源の光を拡散させて,この照明器具を取り付けた天井近くの垂直壁面に対し,好適に光を照射することができた。
しかも,このレンズ10によって拡散された光による照射範囲は,垂直壁面の上方(天井寄り)においても幅方向に拡がりを持つことから,1台の照明器具によって垂直方向壁面の比較的広範囲を照らすことができ,照明を行う空間の明るさの感じ方を大幅に改善することができると共に,比較的大型の絵画等の展示物に対しても単一の照明器具による照明を行うことが可能であった。
その結果,複数の照明器具を使用することにより生じる明るさのムラを防止でき,また,使用する照明器具数の減少によるコスト減と,光熱費の減少を達成することができた。
レンズ10の光源側に配置される光入射面11に列条溝12が形成されていない平坦部15を設けた本発明のレンズ10にあっては,この平坦部15を透過する光は,凹レンズとして作用する列条溝12による拡散を受けることなく,凸レンズとして機能する,裏面の突起22による作用のみを受け,照明器具1の下方に対しても光の照射を行うことができた。
次に,本発明の実施形態を添付図面を参照しながら以下に説明する。
〔レンズの構造〕
全体構造
本発明の照明器具用レンズ10は,照明器具に取り付ける等して,該照明器具に設けた電球,蛍光ランプ,発光ダイオード等の光源6からの光を透過する際に,この光を所望の方向に屈折させ,照明を行う壁面に対して広範囲に光を照射可能とするもので,このような広範囲な光の照射を可能とするために,該レンズ10に対して光の入射を行う側の面(光源側に配置される面)11に,ここでは,一定方向にのみ光を屈折させる効果のある(シリンドリカル)凹レンズとなる断面切欠円弧状,例えば,略半円弧状の列条溝12を,長手方向の円弧端縁を隣接する列条溝の前記端縁に連続して,多数平行に形成すると共に,この光源側の光入射面11とは反対側の光出射面21に,凸レンズと成る突起22を所定の方向に多数配列した構成としている。
なお,図示の実施形態にあっては,本発明のレンズ10を直径約90mm,最大厚み約10mmの円盤状のものとしているが,本発明のレンズ10の形状はこの形状に限定されず,三角形,四角形,その他の多角形であっても良く,またはその他の幾何学形状であっても良く,例えば組み合わせて使用する照明器具の形状に対応させて各種の形状に変更することが可能である。
なお,図1及び図2において,レンズ10の周縁二箇所に形成された切欠29は,後述するダウンライト1等の照明器具にこのレンズ10を取り付ける際に係止部材により係止される部分であり,本実施形態にあっては深さ1.5mm,幅5mmの2つの切欠29を対称位置に形成している。
入射側(光源側)
本発明のレンズ10において,使用時,光源側に配置される光入射面11には,図3及び図5(A)に示すように略半割り円筒状を成す列条溝12が,長手方向で平行となるように一定間隔で多数形成されており,これにより前記列条溝12の長手方向と直交方向におけるレンズ10の断面(図3参照)が,鋸歯形状となっている。
図示の実施形態では,前記レンズ10の光源側の光入射面11における周縁に,約4.5mm幅,高さ約3mmの凸条として形成された縁部13を設け,その内周に凹部内面の曲率半径を2mmとする幅約4mm,深さ約2mmの列条溝12を,列条溝12の中心間ピッチを4.5mmとして多数平行に形成し,前記列条溝12間に形成された凸条14先端を0.4〜0.5mmの曲率半径で湾曲させた形状とした。
なお,この列条溝12はレンズ10の光源側の光入射面11における全面に形成するものとしても良いが,本実施形態にあっては前記列条溝12の全長をレンズ10の全長に対して若干短く形成し,光源側のレンズ入射面11に,一部この列条溝12が形成されていない平坦部15を設けている。
図1に示す実施形態にあっては,前記列条溝12の長手方向に対して直交する底辺Tbを有する略台形(略逆台形)Tの頂辺Ttと斜辺To内に前記列条溝12の一端12a〔図5(A)参照〕を配列して,列条溝12の一端12aとレンズ10の縁部13内周間に,列条溝12の底部と同一の高さに形成された平坦部15を設けた。
なお,前述の列条溝12の幅方向の両側に形成された凸条14は,この平坦部15に向かって図4及び図5(A)に示すように所定の傾斜角θ1で傾斜させており,本実施形態においてこの傾斜角θ1を約10°としている。
また,この平坦部15側とは反対側における凸条14の端部は,光入射面11の周縁に形成された縁部13と突合させて形成している。
なお,図示の例ではレンズ10の光入射面11側の縁部13を突出させた構成としたが,図3及び図4中に変更例として示したように,レンズ10の光出射面21側に縁部23を形成し,これを突出させても良く,この場合には,前記平坦部15側とは反対側における凸条14の端部を,レンズ10の垂線に対して所定の傾斜角θ2で傾斜させても良い。図示の例にあってはこの傾斜角θ2を約20°としている。
このようにしてレンズ10の光入射面11に形成された列条溝12は,凹レンズとして機能し,入射光を列条溝12の幅方向に拡散する。
出射側(照明対象物側)
このように,多数の列条溝12が形成された光入射面11とは反対側におけるレンズ10の光出射面21,すなわちレンズ10を透過した光が出射される側の光出射面21には,多数の突起22が所定の配列状態に形成されており,これらの各突起22が凸レンズとして機能することで,該レンズ10に対する入射光を所望の状態に拡散させることができるようになっている。
この突起22のそれぞれは,図2に示すようにレンズ10の底面視において長方形として現れ,この長方形の長辺をレンズ10の光入射面11に形成した列条溝12の長手方向と直交方向に配置すると共に,この突起22の突出側の表面を所定の曲率で切欠円弧状に膨出させることにより凸レンズとして機能するように構成されている。
この膨出形状は,図3及び図6(A)に示す断面方向における曲率半径R1と,図4及び図6(B)に示す断面方向における曲率半径R2とが「R1>R2」となるように形成し,各突起22の長手方向と幅方向とで,焦点距離F1,F2に違いが生じるように形成した(図6参照)。
一例として本実施形態にあってはレンズ10の光出射面21側における周縁に至る全面に図5(B)に示すような略蒲鉾状の突起22を整列形成しているが(図2参照),図3及び図4中に変更例として示すように,レンズ10の周縁に,光入射面11側に突出する約4.5mmの縁部23を形成した場合には,その内部に,同様に図5(B)に示すような略蒲鉾形の突起22を整列状態で形成する。
そして,各突起22を底面視した際に現れる前記長方形(図2参照)を,長辺10mm,短辺4.5mmに形成し,前述の曲率半径R1を9mm,曲率半径R2を4mmとした。
このように形成したことにより,各突起22に対して垂直に入射した光は,図6(A),(B)に示すように,各突起22の幅広側では焦点F1において収束し,幅狭側では焦点F2において収束し,その後,前記焦点F1,F2から離れるに従って拡張する。
従って,前述のように曲率半径R1,R2を,「R1>R2」となるように形成したことにより,突起22に入射した光は,底面視において現れる前記長方形の長辺と直交方向で比較的大きく,短辺と直交方向で比較的小さく拡散され,図6(C)中に斜線で示すように拡散される。
〔本発明のレンズによる投影面〕
以上のように形成された本発明のレンズ10において,レンズ10に対して垂直方向に入射された光の,列条溝12の集合による拡散状態は図8中縦方向に拡がる投影面として表してあり,また,これとは反対側の光出射面21に形成された突起22の集合による拡散状態は図8中に横方向に拡がる投影面として示した通りである。
なお,光源からの光は,レンズ10の光源側の光入射面11に形成された列条溝12を通過して拡散された後,反対側の光出射面21に形成された突起22を通過して収束,その後拡散されて投影されることから,レンズ10を通過した光の投影面は,実際には図8に示すように列条溝12による投影範囲と,突起22による投影範囲とで明確に区別可能な状態として現れるものではないが,光源からの光は,本発明のレンズ10を透過することにより前述したように主として二方向への拡散を受ける。
以上の説明では,本発明のレンズ10の中心Oに,該レンズ10に垂直方向で光を入射した場合であって,かつ,該レンズ10と平行を成す面に対して投影したものとして説明したが,本発明の照明器具用レンズ10は,このようにレンズ10に対して垂直方向に光を入射して使用するものではなく,列条溝12の長手方向に光源6の位置を移動させて,光を傾斜した状態で入射して使用する。
このように,レンズ10の中心Oに対し,列条溝12の長手方向に光源6の位置を移動させると,このレンズ10を通過した光は,レンズ10からの距離が遠くなるに従い拡散の度合いが増し,光の投影形状はレンズからの距離が遠くなる部分が膨張して,図9(B)に示すように扁形する。
レンズ10に対して直交方向に配置された壁面に対して前記レンズ10を透過した光を投影する場合も同様で,レンズ10からの距離が遠い壁面の下方において投影形状が拡大する一方,レンズ10からの距離が比較的近い壁面の天井寄りの位置では形成される像が若干小さくなるものの,図10(A),(B)に示すように,列条溝12により光源からの光が幅方向に拡散されると共に,このようにして拡散された光が突起22によって縦長に拡散されて,壁面の比較的上寄りの部分から幅方向に拡がった形状で壁面を照らし出すことができ,これにより壁面の比較的広い範囲を投影することができる(図11参照)。
図12は,上記照射範囲における本発明レンズの列条溝12及び突起22および平坦部15の光照射分布を模式的に示すもので,照射分布が壁面から床面の一部にまでおよび,図11に示す照射範囲が達成されることが判る。
〔使用例〕
以上のように構成された本発明のレンズ10は,これを照明器具に取り付けて使用することで,前述のような拡散光を得ることができる。
一例として,本発明の照明器具用レンズ10を組み付けた照明器具,以下,ダウンライトを例として説明する。
本発明のレンズ10と組み合わせて使用するダウンライトは,レンズ10に対して傾斜した入射角で光を照射することができる構造を備えたものであることが必要で,本実施形態ではこのようなダウンライト1として,図13に示すように,レンズ10に対する光源6からの光の照射角度が可変であるダウンライト1を使用した。
このダウンライト1は,ダウンライト本体3と,このダウンライト本体3による光の照射方向前方に配置された円筒状のレンズ取付台4(コーン)を備え,天井に形成された開口内に取り付けた取付枠(図示せず)内にこのコーン4を挿入すると共に固定して,天井に対して取り付け可能に構成されている。
前述のダウンライト本体3は,光源6である電球が発した光を所定の方向に反射するカップ状の反射体7と,この反射体7の凹面側に前記光源6の発光部が配置されるように光源6である電球を取り付けるソケット8と,前記反射体7とソケット8とを前述した位置関係となるように取り付けるフレーム9により構成されており,光源6である電球が発した光が,反射体7の凹面によって反射されて該反射体7の凹面前方に照射可能に構成されている。
そして,天井裏側に突出したコーン4の上端に,連結部材である可動アーム5の一端を連結すると共に,この可動アーム5の他端を前述のダウンライト本体3のフレーム9に連結することで,ダウンライト本体3が照射した光のレンズ10に対する入射角が可変となるように構成されている。
そして,前述のコーン4内に形成されたレンズ取付部(図示せず)に前述した本発明のレンズ10を取り付けることによりコーン4に取り付けたレンズ10に対してダウンライト本体3からの照射光を,レンズ10の垂線に対して所定の角度θで傾斜させて入射することができるように構成している。
このレンズ取付部には,前述したレンズ10の周縁に形成した切欠29の形成位置に対応して,この切欠29と嵌合する,例えば板バネ等の係止片(図示せず)が設けられており,レンズ10に設けた切欠29にこの係止片が嵌合して,レンズ取付部に対してレンズ10を所定の向きで取り付けることができるように構成されている。
このレンズ10の取り付け向きは,ダウンライト本体3による光の照射方向とレンズ10に形成された列条溝12の長手方向が一致するように取り付け,レンズ10が図1に示すように平坦部15を備える場合には,この平坦部15が,ダウンライト本体3による光の照射方向前方側になるように取り付ける。
一例として本実施形態において,レンズ10に対する入射角の傾きθは30°であり,天井におけるダウンライト1の取付位置を,垂直壁面からダウンライト1のコーン4周縁の距離が600〜900mmとなるようにして前記ダウンライトを取り付けることで,天井高2400〜2600mmの室内を照明した際,壁面の高さ方向の略全体を,比較的広い照射幅で照射することができ,しかも照射光は垂直壁の上方より幅方向に拡がるものであった。
上述したところでは,ダウンライトを例としてあげているが,本発明照明器具がこれら建築化照明に限定されないことはいうまでもなく,配線ダクトあるいはブラケットを用いる照明器具あるいは,床面からの照明あるいは玄関などの屋外照明にも用いることが出来る。
また,前記レンズ10の形状,その他の構成は,一例として図3及び図4を参照して説明した周縁部の構造のみならず,本発明の目的に反しない範囲で各種の変更が可能である。
本発明の照明器具用レンズの平面図。 本発明の照明器具用レンズの底面部。 図1のIII−III線断面図。 図1のIV−IV線断面図。 同図(A)は,図4において破線で囲ったV部分の概略斜視図。同図(B)は,本発明レンズの光出射面の突起デザイン検討に用いた三次元模式図。 レンズに形成した突起の説明図であり,(A)は突起の幅広側における焦点距離の説明図,(B)は突起の幅狭側における焦点距離の説明図,(C)は,突起により拡散された光の投影図。 レンズに形成した溝の説明図であり,(A),(B)は溝に入射した光の拡散状態の説明図,(C)は溝により拡散された光の投影図。 本発明のレンズにおける光の拡散状態の説明図(垂直入射)。 本発明のレンズにおける光の拡散状態の説明図であり(傾斜入射:レンズと平行面に投影),(A)は水平方向に見た状態,(B)は,レンズ上方より見た状態(B矢視方向)。 本発明のレンズにおける光の拡散状態の説明図であり(傾斜入射:レンズと直交面に投影),(A)は水平方向に見た状態,(B)は(A)をB矢視方向より見た状態。 本発明のレンズに対し光を傾斜して入射した場合におけるレンズと直交面に対する光の投影図。 本発明レンズの列条溝及び突起および平坦部の光照射分布を示す模式的概略図。 本発明の照明器具の概略説明図。 従来のダウンライトにより垂直壁に対して光を投射した状態の説明図で,(A)は垂直壁を幅方向に見た図,(B)は(A)をB矢視方向より見た図。 従来の補助反射板付きのダウンライトにより垂直壁に対して光を投射した状態の説明図で,(A)は垂直壁を幅方向に見た図,(B)は(A)をB矢視方向より見た図。
符号の説明
1 ダウンライト
3 ダウンライト本体
4 レンズ取付台(コーン)
5 可動アーム(連結部材)
6 光源(電球)
7 反射体
7a 補助反射板
8 ソケット
9 フレーム
10 照明器具用レンズ
11 入射側(光源側)の面
12 溝
12a 一端(溝の)
13 縁部
14 凸条
15 平坦部
21 出射側(照明対称部側)の面
22 突起
23 縁部
29 切欠
T 台形
Tb 底辺
Tt 頂辺
To 斜辺

Claims (6)

  1. 照明器具に取り付けて使用するレンズにおいて,
    光源からの光の入射側となる光入射面に,断面切欠円弧状の凹状溝を多数平行に形成した列条溝を配置すると共に,前記列条溝の形成面とは反対側の光出射面に,所定の曲率半径を成す断面切欠円弧状の多数の突起を凸レンズとして膨出形成し,
    前記突起は,それぞれ前記光入射面側を底面とした上面が蒲鉾状に形成され,該突起の長辺及び短辺をそれぞれ隣接して,前記列条溝の長手方向と直交方向に前記突起の長辺を配置形成されていると共に,前記列条溝の長手方向の断面における前記突起の曲率半径に対し,前記列条溝の長手方向と直交方向の断面における前記突起の曲率半径を大きく形成したことを特徴とする照明器具用レンズ。
  2. 前記列条溝は,幅方向断面を同一曲率半径から成る長手方向に所定長さに連続する溝として形成されている請求項1記載の照明器具用レンズ。
  3. 前記各列条溝の同一側の一端を,いずれもレンズの周縁に対して内周寄りに後退させた位置に形成すると共に,前記光源からの光の入射側となる光入射面において,前記各列条溝の一端と前記レンズの周縁間に,表面が平坦に形成された平坦部を設けたことを特徴とする請求項2記載の照明器具用レンズ。
  4. 前記列条溝の長手方向に対して直交する底辺を有する略逆台形の頂辺と斜辺内に前記各列条溝の一端を配列して,各列条溝の一端とレンズの縁部で画定される前記レンズの光入射面に,前記列条溝底部と同一平面の前記平坦部を形成したことを特徴とする請求項3記載の照明器具用レンズ。
  5. カップ状に形成された反射体と,前記反射体の凹面側に光源の発光部が配置されるように前記光源を取り付けるソケットと,前記反射体によって反射された光の照射方向前方に配置されたレンズ取付台を備え,
    前記レンズ取付台に,請求項1〜4いずれか1項記載の前記レンズを,前記列条溝の形成面が光源側となるように取り付けると共に,
    前記反射体によって反射された光が,前記レンズに形成した前記列条溝の長手方向で,かつ,前記レンズに対して鋭角に入射する位置に,前記レンズ取付台と前記ソケット及び反射体を設けたことを特徴とする照明器具。
  6. 前記レンズ取付台に取り付けたレンズが,入射側の光入射面に前記平坦部を備えた請求項3又は4記載のレンズであり,
    前記反射体によって反射された光を,前記列条溝の長手方向において前記平坦部の形成側とは反対側から,前記平坦部の形成側に向かって傾斜して入射する位置に前記レンズ取付台,ソケット及び反射体を設けたことを特徴とする照明器具。
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