JP4436169B2 - 燃料電池用セパレータ及び燃料電池 - Google Patents
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Description
まず、燃料であるメタノール(CH3OH)は水と混合した状態で燃料極1に供給され、触媒(図示せず)によって水素イオンになり、同時に二酸化炭素(CO2)ガスを発生する。生成した水素イオンは、電解質膜3中を対極の空気極5側に移動する一方、電子は外部回路を通って空気極5に移動する。空気極5では酸素と水素イオンと電子が反応し、水を生成する。この一連の反応で発電が行われ、電気エネルギーを取り出すことができる。
また、モールド黒鉛製セパレータを用いた場合、使用時に外的衝撃を受けるとクラックなどの破損の恐れがあり、万一破損した場合は燃料と酸化剤が触媒の存在下で燃焼することも予想され、安全面での課題が残っている。
図1に、本実施形態に係る燃料電池の単セル10の構造を示す。
この単セル10は、MEA11の両面にそれぞれ拡散層17が形成され、更にその外側に、セパレータ18が形成された構造となっている。セパレータ18は、金属製で複数の溝が形成されるように加工された金属部16と、該金属部16よりもMEA11側に形成された第1樹脂部14及び第2樹脂部12とから構成されている。このような単セル10は、複数積層集合化されて燃料電池スタックとされる。
また、第1樹脂部及び第2樹脂部の他の例を図5(a)、(b)、図6(a)、(b)に示す。図5(a)、(b)においては、第2樹脂部32の開口35の開口面積が、第1樹脂部34の開口31の開口面積よりも大きくなるように形成され、図6(a)、(b)においては、第2樹脂部42の開口45の開口面積が、第1樹脂部44の開口41の開口面積と同じになるように形成されている。
本実施形態に係る燃料電池の単セル10は、以下のようにして形成することができる。
まず、ステンレス鋼等の金属板にプレス成形により、所定のピッチ(P)、溝の底幅(W)、溝の深さ(D)を有する溝を複数設け、流路24を形成する。同様に、プレス成形により突起23、及び開口21を形成する(図2参照)。次に、金属部16に、図4(a)、図5(a)、図6(a)に示すような第1樹脂部を重ね、更に、図4(b)、図5(b)、図6(b)に示すような第2樹脂部を重ねる。ここで、第2樹脂部の開口は第1樹脂部の開口よりも大きく形成されているので、この広がった開口部分と第1樹脂部とに生じる段差の部分に拡散層17を組み合わせ、図4(b)、図5(b)、図6(b)の開口に拡散層17をはめ込むようにセットする(図1参照)。拡散層17は、導電性の黒鉛紙や黒鉛布により形成する。MEA11については、パーフルオロアルキルスルホン酸系樹脂等からなる電解質膜の両面に、白金−ルテニウム合金(Pt−Ru)等の触媒が塗布された燃料極と、白金(Pt)等の触媒が塗布された空気極とを形成したものを用い、拡散層17をはめ込んだセパレータ18、18の間にMEA11を挟み込むことにより形成することができる。
図10は、従来の燃料電池用途に広く使用されている黒鉛製セパレータの平面図である。本セパレータ15では、表面に溝が蛇行状に形成され、流路50を構成している。
図11に、このセパレータ15の模式図を示す。このセパレータ15では、セパレータ厚みは(溝深さ表分D1)+(溝深さ裏分D2)+(基材残肉厚分T)となる。即ち、従来の黒鉛製セパレータの場合、積層電池での積層高さが大きくなる理由は、流路構造が図11に示すように、流路の形成が表裏面で独立し、その結果セパレータ厚みが(溝深さ表分D1)+(溝深さ裏分D2)+(基材残肉厚分T)になるためである。
例えば、燃料電池セルの積層高さを2セル分で計算してみると、
2セル分積層高さ=(溝深さ表分D1)+(基材残肉厚分T)+(溝深さ裏分D2)+(拡散層分)+(MEA分)+(拡散層分)+(溝深さ表分D1)+(基材残肉厚分T)+(溝深さ裏分D2)+(拡散層分)+(MEA分)+(拡散層分)+(溝深さ表分D1)+(基材残肉厚分T)+(溝深さ裏分D2)=3×{(溝深さ表分D1)+(基材残肉厚分T)+(溝深さ裏分D2)}+4×(拡散層分)+2×(MEA分)となる。
2セル分積層高さ=(溝深さ表分D1)+(基材残肉厚分T)+(拡散層分)+(MEA分)+(拡散層分)+(溝深さ表分D1)+(基材残肉厚分T)+(拡散層分)+(MEA分)+(拡散層分)+(溝深さ表分)+(基材残肉厚分T)=3×{(溝深さ表分D1)+(基材残肉厚分T)}+4×(拡散層分)+2×(MEA分)となる。
3×〔(溝深さ裏分D2)+{(黒鉛基材残肉厚分)−(金属基材残肉厚分)}〕となり、片面分の溝深さと材料基材厚みの差の合計が積層高さの違いとして利いてくる。例えば、溝深さを表裏とも1mm、基材厚みを黒鉛、金属とも0.5mm、拡散層厚みを0.3mm、MEA厚みを0.3mmとすると、黒鉛2セルの積層高さは、9.3mmで、金属2セルの積層高さは、6.3mmで、両者の積層高さの差は3mmとなり、金属セパレータを用いることで約2/3に高さを低減できる。なお、実際に適用する場合、基材厚みは黒鉛セパレータに比べて金属セパレータの場合、外的衝撃を受けても、破壊する恐れが低いために薄くできる可能性が高いことから、両者の差はさらに大きくなると考えられ、積層高さの比較では上記した2/3から1/2程度までコンパクト化できる可能性が高い。
以下、本実施形態に係る燃料電池の効果を実施例により実証する。
耐食金属複合材を用い、図2の平面図、図3の断面図に示すように流路24の形状を断面方向で溝のピッチ(P)=4mm、溝の底幅(W)=1mm、溝の深さ(D)=1mmにプレス成形したセパレータを製作した。セパレータ板厚(T)=0.2mmで製作した。これに図4(a)に示すような樹脂ガスケットを一層目に重ね、さらに図4(b)に示すような樹脂ガスケットをその上に二層目として重ねる。図4(b)の開口26は、図4(a)の中央の開口25よりも大きな形状になっている。図4(b)の開口26には導電性の黒鉛紙や黒鉛布からなる拡散層17をはめ込むようにセットする。これより、図2の金属部16に設けられたディンプル状突起23が拡散層17を支持している。
本セパレータを用いて、DMFC単セルを製作した。MEAには膜厚みが0.2mm品を用いた。発電部のセパレータ積層高さは3.1mmになった。
触媒には燃料極は白金−ルテニウム合金(Pt−Ru)を用い、空気極には白金(Pt)を使用し、触媒量は燃料極、空気極ともに2mg/cm2塗布し、燃料に5wt%メタノール水溶液を用い、酸化剤に空気を用いて発電した。燃料流量は1mL/min、空気流量は50mL/minで発電した。発電の結果、最大出力密度で20mW/cm2を得た。
また、セル出力をセル積層部体積で割ったセル出力体積密度は25mW/cm3だった。
図2の平面図、図3の断面図に示すように流路24の形状を断面方向で溝のピッチ(P)=2.5mm、溝の底幅(W)=1mm、溝の深さ(D)=0.5mmにプレス成形したセパレータを製作した。セパレータ板厚(T)=0.1mmで製作した。これに図5(a)に示すような樹脂ガスケットを一層目に重ね、さらに図5(b)に示すような樹脂ガスケットをその上に二層目として重ねる。図5(b)の開口35は、図5(a)の中央の開口31よりも大きな形状になっている。図5(b)の開口35には導電性の黒鉛紙や黒鉛布からなる拡散層17をはめ込むようにセットする。これより、図2の金属部16に設けられたディンプル状突起23が拡散層17を支持している。
本セパレータを用いて、DMFC単セルを製作した。MEAには膜厚みが0.2mm品を用いた。発電部のセパレータ積層高さは1.9mmになった。
触媒には燃料極は白金−ルテニウム合金(Pt−Ru)を用い、空気極には白金(Pt)を使用し、触媒量は燃料極、空気極ともに2mg/cm2塗布し、燃料に5wt%メタノール水溶液を用い、酸化剤に空気を用いて発電した。燃料流量は1mL/min、空気流量は100mL/minで発電した。発電の結果、最大出力密度で30mW/cm2を得た。
また、セル出力をセル積層部体積で割った、セル出力体積密度は62W/cm3だった。
図2の平面図、図3の断面図に示すように流路1の形状を断面方向で溝のピッチ(P)=2.5mm、溝の底幅(W)=1mm、溝の深さ(D)=0.5mmにプレス成形したセパレータを製作した。セパレータ板厚(T)=0.1mmで製作した。これに図5(a)に示すような樹脂ガスケットを一層目に重ね、さらに図5(b)に示すような樹脂ガスケットをその上に二層目として重ねる。図5(b)の開口35は、図5(a)の中央の開口31よりも大きな形状になっている。図5(b)の開口35には導電性の黒鉛紙や黒鉛布からなる拡散層17をはめ込むようにセットする。これより、図2の金属部16に設けられたディンプル状突起23が拡散層17を支持している。
本セパレータを用いて、DMFCセルスタックを製作した。MEAには膜厚みが0.2mm品を用いた。積層数を10セルにした結果、発電部のセパレータ積層高さは13.6mmになった。
触媒には燃料極は白金−ルテニウム合金(Pt−Ru)を用い、空気極には白金(Pt)を使用し、触媒量は燃料極、空気極ともに2mg/cm2塗布し、燃料に5wt%メタノール水溶液を用い、酸化剤に空気を用いて発電した。燃料流量は10mL/min、空気流量は1000mL/minで発電した。発電の結果、最大出力密度で28mW/cm2を得た。
また、セル出力をセル積層部体積で割ったセル出力体積密度は81mW/cm3だった。
[比較例3]
図2の平面図、図3の断面図に示すように流路1の形状を断面方向で溝のピッチ(P)=2.5mm、溝の底幅(W)=1mm、溝の深さ(D)=0.5mmにプレス成形したセパレータを製作した。セパレータ板厚(T)=0.1mmで製作した。これに図6(a)に示すような樹脂ガスケットを一層目に重ね、さらに図6(b)に示すような樹脂ガスケットをその上に二層目として重ねる。図6(b)の開口45には導電性の黒鉛紙や黒鉛布からなる拡散層17をはめ込むようにセットする。ここで、図6(b)の開口45は図6(a)の中央の開口41と同じ大きさの形状になっている。
本セパレータを用いて、DMFC単セルを製作した。MEAには膜厚みが0.2mm品を用いた。発電部のセパレータ積層高さは1.9mmになった。
触媒には燃料極は白金−ルテニウム合金(Pt−Ru)を用い、空気極には白金(Pt)を使用し、触媒量は燃料極、空気極ともに2mg/cm2塗布し、燃料に5wt%メタノール水溶液を用い、酸化剤に空気を用いて発電した。燃料流量は1mL/min、空気流量は100mL/minで発電した。発電の結果、最大出力密度で18mW/cm2を得た。
またセル出力をセル積層部体積で割った、セル出力体積密度は37mW/cm3だった。
図7に、セパレータ18として用いられる他の金属部36の平面図を示す。この金属部36は、図2の金属部16と比較して、ディンプル状突起を有していないものである。
図7の平面図、図3の断面図に示すように流路40の形状を断面方向で溝のピッチ(P)=2.5mm、溝の底幅(W)=1mm、溝の深さ(D)=0.5mmにプレス成形したセパレータを製作した。セパレータ板厚(T)=0.1mmで製作した。これに図5(a)に示すような樹脂ガスケットを一層目に重ね、さらに図5(b)に示すような樹脂ガスケットをその上に二層目として重ねる。図5(b)の開口35は、図5(a)の中央の開口31より大きな形状になっている。図5(b)の開口35には導電性の黒鉛紙や黒鉛布からなる拡散層17をはめ込むようにセットする。尚、図5(a)及び図5(b)のガスケットと組み合わせた場合の平行流路が連結した部分には、実施例1〜4の場合と異なり、ディンプル状突起部は無い。
本セパレータを用いて、DMFC単セルを製作した。MEAには膜厚みが0.2mm品を用いた。発電部のセパレータ積層高さは1.9mmになった。
触媒には燃料極は白金−ルテニウム合金(Pt−Ru)を用い、空気極には白金(Pt)を使用し、触媒量は燃料極、空気極ともに2mg/cm2塗布し、燃料に5wt%メタノール水溶液を用い、酸化剤に空気を用いて発電した。燃料流量は1mL/min、空気流量は100mL/minで発電した。発電の結果、最大出力密度で21mW/cm2を得た。
またセル出力をセル積層部体積で割った、セル出力体積密度は43mW/cm3だった。
図10の平面図、図11の断面図に示すセパレータを黒鉛材で、流路50の形状を断面方向で溝のピッチ(P)=2mm、溝の幅(W)=1mm、深さ(D)=0.5mmに製作した。燃料及び酸化剤ガス供給口(マニホールド)となる開口52を配置し、セパレータ基材厚み(T)を実施例2の金属セパレータと同じ0.1mmにすると、セパレータの厚みは1.1mmとなった。
これに図4(b)に示すような樹脂ガスケットを重ねる。図4(b)の開口部には導電性の黒鉛紙や黒鉛布からなる拡散層17をはめ込むようにセットする。
本セパレータを用いて、DMFC単セルを製作した。MEAには膜厚みが0.2mm品を用いた。発電部のセパレータ積層高さは2.9mmになった。
触媒には燃料極は白金−ルテニウム合金(Pt−Ru)を用い、空気極には白金(Pt)を使用し、触媒量は燃料極、空気極ともに2mg/cm2塗布し、燃料に5wt%メタノール水溶液を用い、酸化剤に空気を用いて発電した。燃料流量は1mL/min、空気流量は100mL/minで発電した。発電の結果、最大出力密度で28mW/cm2を得た。
また、セル出力をセル積層部体積で割った、セル出力体積密度は38mW/cm3だった。この結果は、ほぼ同等の出力密度である金属セパレータセルに比べて、約1/2の低い値だった。
図10の平面図、図11の断面図に示すセパレータを黒鉛材で、流路50の形状を断面方向で溝のピッチ(P)=2mm、溝の幅(W)=1mm、深さ(D)=0.5mmに製作した。燃料及び酸化剤ガス供給口(マニホールド)となる開口52を配置し、セパレータ基材厚み(T)を実施例2の金属セパレータと同じ0.1mmにすると、セパレータの厚みは1.1mmとなった。
これに図4(b)に示すような樹脂ガスケットを重ねる。図4(b)の開口26には導電性の黒鉛紙や黒鉛布からなる拡散層17をはめ込むようにセットする。
本セパレータを用いて、DMFCセルスタックを製作した。MEAには膜厚みが0.2mm品を用いた。積層数を10セルにした結果、発電部のセパレータ積層高さは19.1mmになった。
触媒には燃料極は白金−ルテニウム合金(Pt−Ru)を用い、空気極には白金(Pt)を使用し、触媒量は燃料極、空気極ともに2mg/cm2塗布し、燃料に5wt%メタノール水溶液を用い、酸化剤に空気を用いて発電した。燃料流量は10mL/min、空気流量は1000mL/minで発電した。発電の結果、最大出力密度で27mW/cm2を得た。
また、セル出力をセル積層部体積で割った、セル出力体積密度は55mW/cm3だった。この結果は、ほぼ同等の出力密度である金属セパレータセルに比べて、約1/2の低い値だった。
(1)金属部に樹脂部を組み合わせる構成によって発電セルを積層すれば、実施例2や実施例3の積層高さが、比較例1や比較例2に比べて約1/2にできる。それと同時に、出力体積密度も約2倍にすることが可能となり、携帯機器用途の電源として優れたものとなる。これは、従来の黒鉛セパレータの場合、セパレータ厚みが、表裏面の溝深さと溝同士が対向した箇所の肉厚を加えた値になるのに対し、本実施形態のセパレータでは、素材板厚と溝深さを加えた値であり、溝深さ分だけ薄くできるためである。
(2)二層構造の第1樹脂部14及び第2樹脂部12で流路形成と流体のシール機能を担うことは、低コスト化も併せて実現できる。例えば図4(a)や図4(b)のような形状の樹脂材の場合、製作についてはプレス打抜きの適用が可能で、工業的に生産性の高い方法が採用できる。これは、樹脂材の形状が二次元形状で実現できているからであり、仮に二層ではなく一つの部品で製作する場合は三次元的な形状を採用する必要が生じ、切削加工などを取り入れるために結果として高コストな材料になってしまうからである。
(3)二層構造の樹脂部の第2樹脂部12の開口のほうが、第1樹脂部14の開口よりも大きな形状で形成されているので、発電効率を向上させることができる。これは、金属部16との組み合わせで流路を形成するのが第1樹脂部14であり、そのMEA11側には、流体を拡散する拡散層17で覆う必要があるが、第2樹脂部12の開口が第1樹脂部14の開口に比べて同じか小さい場合は、拡散層17から流体が洩れ、所定の流路以外に流体が流れてしまうために発電効率が低下してしまうからである。このことは、比較例3と実施例2とを比較することにより明らかである。
即ち、拡散層17と第1樹脂部14との隙間の発生を防止でき、その結果、液体燃料またはガスの流路内での漏れを防止でき、燃料やガスの利用率を低下させずに発電することが可能になる。また、連結した開口内にディンプル状の突起23を位置させることにより、拡散層17のたわみによる開口部の閉塞を防ぐことができる。
(4)ディンプル状突起23を形成することにより、拡散層17を支持するだけでなく、発電効率を向上させることができる。これは、突起23が無いと、拡散層17がセルの締め付け等により変形してしまい、その結果流体の流れを阻害したり、水の排出を阻害したりするためである。この点は実施例5と実施例2との比較により明らかである。
(5)従来の黒鉛セパレータの場合、基材の残肉厚は0.1mmでは外的衝撃を受けた場合を想定すると、破壊する恐れがあり0.5mm以上程度の厚みが必要と考えられるが、本実施形態では、基材の厚みを薄くしても破壊する恐れがなく安全である。なお、0.5mm以上程度の厚みで比較すると、本実施形態の金属を用いたセパレータと従来の黒鉛セパレータの出力体積密度差はさらに大きくなる。
(6)本実施形態では、燃料電池としてDMFCを例として説明したが、PEFCの場合にも同様に適用することが可能である。
11 MEA
12、32、42 第2樹脂部
13 ガスケット
14、34、44 第1樹脂部
15 セパレータ
16、36 金属部
17 拡散層
18 セパレータ
20 単セル
21、25、26、27、28 開口
31、33、35、37 開口
41、43、45、47、48、52 開口
23 突起
24、40、50 流路
Claims (4)
- 金属部材と樹脂部材とを組み合わせた構造によって燃料及び酸化剤を供給する流路を形成した燃料電池用セパレータであって、
前記金属部材は、凹凸状の互いに平行する複数の流路を有し、
前記樹脂部材は、前記金属部材の前記流路の形成面側に設けられ中央部に開口を含む第1樹脂部と、前記第1樹脂部の前記金属部材の反対側に重ねられ、中央部に開口を含む第2樹脂部とを有すると共に、前記金属部材の前記流路をいくつかのブロックに分けることで、同一面内で蛇行する流路を形成し、
前記第2樹脂部の中央部の前記開口と前記第1樹脂部とに、段差が設けられ、前記段差は、前記第2樹脂部の前記開口が前記第1樹脂部の前記開口より大きいことにより形成されることを特徴とする燃料電池用セパレータ。 - 前記金属部材には、前記流路を設けた領域以外の領域であって、固体高分子電解質に接して設けられる燃料・ガス拡散層側に突起を設けたことを特徴とする請求項1記載の燃料電池用セパレータ。
- 固体高分子電解質膜の両側に燃料極、空気極を配し、その両側に燃料及びガスを拡散させる燃料・ガス拡散層、さらにその両側に燃料及び酸化剤を供給するセパレータを配した燃料電池であって、
前記セパレータは、金属部材と樹脂部材とを組み合わせた構造によって燃料及び酸化剤を供給する流路を形成したものであって、
前記金属部材は、凹凸状の互いに平行する複数の流路を有し、
前記樹脂部材は、前記金属部材の前記流路の形成面側に設けられ中央部に開口を含む第1樹脂部と、前記第1樹脂部の前記金属部材の反対側に重ねられ、中央部に開口を含む第2樹脂部とを有すると共に、前記金属部材の前記流路をいくつかのブロックに分けることで、同一面内で蛇行する流路を形成し、
前記第2樹脂部の中央部の前記開口と前記第1樹脂部とに、段差が設けられ、前記段差は、前記第2樹脂部の前記開口が前記第1樹脂部の前記開口より大きいことにより形成され、
前記段差には、前記燃料・ガス拡散層が組み合わされることを特徴とする燃料電池。 - 前記金属部材は、前記流路を設けた領域以外の領域であって、燃料・ガス拡散層側に突起を設けたことを特徴とする請求項3記載の燃料電池。
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