本発明は、画像処理装置、データ検索方法およびデータ検索プログラムに係り、特に外部に設置されている情報格納サーバから1つ以上の属性で構成されているデータを検索する画像処理装置、データ検索方法およびデータ検索プログラムに関する。
近年、1つ以上の情報処理装置(以下、クライアントという)と情報格納サーバとがネットワークを介して接続されたシステムにおいて、情報格納サーバに格納されている1つ以上の属性で構成されるデータをクライアントが取得することがよく行われている。例えば特許文献1には、クライアント端末とデータサーバとがネットワークを介して接続されたデータ検索システムにおいて、クライアントがデータサーバからデータを検索することが記載されている。
情報格納サーバは、例えばLDAP(Lightweight Directory Access Protocol)に準拠するように構成されている。以下、LDAPに準拠した情報処理サーバをLDAPサーバと呼ぶ。
LDAPサーバで管理されているデータには、テキストデータやバイナリデータが含まれている。また、LDAPサーバで管理されているデータは1つ以上の属性で構成されている。データを構成する属性は、RFC(Request For Comments)で規定されているものやLDAPサーバで独自に定義しているものも含まれる。また、LDAPサーバで管理されているデータは、データサイズもLDAPサーバによってバラツキがある。
RFC2251で規定されたLDAPバージョン3の仕様を実装したLDAPサーバであれば、LDAPサーバで管理している属性の説明(以下、スキーマという)のスキーマ一覧をクライアントが取得することができる。
クライアントの一例としての画像処理装置は、プリンタ,コピー,ファクシミリおよびスキャナなどの各装置の機能を1つの筐体内に収納している。画像処理装置は、1つの筐体内に表示部,印刷部および撮像部などを設けると共に、プリンタ,コピー,ファクシミリおよびスキャナにそれぞれ対応する4種類のソフトウェアを設け、そのソフトウェアを切り替えることより、プリンタ,コピー,ファクシミリおよびスキャナとして動作させるものである。例えば特許文献2には、クライアントの一例としての画像処理装置が記載されている。
特開2003−108558号公報
特開2002−84383号公報
しかしながら、クライアントはLDAPサーバのバージョンや実装形式によっては、LDAPサーバのスキーマ一覧を必ずしも取得できるとは限らない。また、LDAPサーバからスキーマ一覧を取得できたとしても、そのスキーマ一覧にデータを構成している属性やデータサイズが正確に規定されていないこともある。この場合、クライアントはLDAPサーバからデータを取得するまでの処理時間やデータサイズがどの程度であるかを予測することができない。
したがって、クライアントはLDAPサーバからデータを検索する場合に、その検索結果としてLDAPサーバから取得したデータを処理して表示するまでの処理時間が長く掛かってしまう場合があるという問題が生じていた。
また、クライアントは取得したデータがバイナリデータである場合に、テキストデータに対して行うエンコード処理を無駄に行うという問題が生じていた。LDAPサーバから取得したデータのデータ種別(例えば、バイナリデータ,テキストデータなど)を予測する方法としては、例えばRFCで規定されているサブスキーマエントリを取得して予測する方法、RFCで規定されている標準スキーマに従う方法などがある。
しかし、RFCで規定されていても、クライアントは上記のようにサブスキーマエントリを必ずしも取得できるとは限らない。サブスキーマエントリを取得してデータ種別を予測する方法は、サブスキーマエントリを取得できなけばデータ種別を予測することができないという問題があった。
また、RFCで規定されていても、LDAPサーバは上記のようにRFCの規定に沿った実装をしているとは限らない。また、LDAPサーバは独自の属性を作成することができる。RFCで規定されている標準スキーマに従う方法は、LDAPサーバがRFCの規定に沿った実装をしていない場合や独自の属性を作成している場合に、データ種別を予測することができないという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、1つ以上の属性で構成されるデータを情報格納サーバから取得するときに、処理時間を容易に短くできる画像処理装置、データ検索方法およびデータ検索プログラムを提供することを目的とする。
そこで、上記課題を解決するため、本発明は、外部に設置されている情報格納サーバから1つ以上の属性で構成されるデータを検索可能な、操作パネル,プロッタ及びスキャナを有する画像処理装置であって、前記情報格納サーバから取得する属性を取得属性としてユーザに設定させる為の属性設定欄,前記属性のデータ種別をユーザに設定させるデータ種別設定欄,プレ検索の実行要求をユーザから受け付けるプレ検索受付部品を含む属性設定画面を生成して前記操作パネルに表示する属性設定画面表示手段と、前記属性設定欄に取得属性が設定されたあと、前記プレ検索受付部品に対するユーザからのプレ検索の実行要求を受け付けると、前記属性設定欄に設定された取得属性に基づく検索要求を前記情報格納サーバに対して行い、前記情報格納サーバから前記検索要求に対する検索結果を受信するプレ検索手段と、前記属性設定欄に設定された取得属性の検索結果を表示する検索結果表示欄,前記取得属性のデータ種別をユーザに選択させるデータ種別選択部品,前記データ種別選択部品により選択されているデータ種別を前記取得属性のデータ種別としてユーザに設定させるデータ種別設定部品を含むデータ種別設定画面を生成して前記操作パネルに表示するデータ種別設定画面表示手段とを有し、前記データ種別設定画面表示手段は、前記データ種別選択部品を利用してユーザに選択された前記取得属性のデータ種別がテキストデータであるとき、前記取得属性の検索結果をテキストデータで前記検索結果表示欄に表示し、前記データ種別選択部品を利用してユーザに選択された前記取得属性のデータ種別が画像データであるとき、前記取得属性の検索結果を画像データで前記検索結果表示欄に表示し、前記データ種別設定部品を利用してユーザに前記取得属性のデータ種別を設定させることを特徴とする。
また、本発明は、外部に設置されている情報格納サーバから1つ以上の属性で構成されるデータを検索可能な、操作パネル,プロッタ及びスキャナを有する画像処理装置により実行されるデータ検索方法であって、前記画像処理装置が、前記情報格納サーバから取得する属性を取得属性としてユーザに設定させる為の属性設定欄,前記属性のデータ種別をユーザに設定させるデータ種別設定欄,プレ検索の実行要求をユーザから受け付けるプレ検索受付部品を含む属性設定画面を生成して前記操作パネルに表示する属性設定画面表示段階と、前記属性設定欄に取得属性が設定されたあと、前記プレ検索受付部品に対するユーザからのプレ検索の実行要求を受け付けると、前記属性設定欄に設定された取得属性に基づく検索要求を前記情報格納サーバに対して行い、前記情報格納サーバから前記検索要求に対する検索結果を受信するプレ検索段階と、前記属性設定欄に設定された取得属性の検索結果を表示する検索結果表示欄,前記取得属性のデータ種別をユーザに選択させるデータ種別選択部品,前記データ種別選択部品により選択されているデータ種別を前記取得属性のデータ種別としてユーザに設定させるデータ種別設定部品を含むデータ種別設定画面を生成して前記操作パネルに表示するデータ種別設定画面表示段階とを実行し、前記データ種別設定画面表示段階は、前記画像処理装置が、前記データ種別選択部品を利用してユーザに選択された前記取得属性のデータ種別がテキストデータであるとき、前記取得属性の検索結果をテキストデータで前記検索結果表示欄に表示し、前記データ種別選択部品を利用してユーザに選択された前記取得属性のデータ種別が画像データであるとき、前記取得属性の検索結果を画像データで前記検索結果表示欄に表示し、前記データ種別設定部品を利用してユーザに前記取得属性のデータ種別を設定させることを特徴とする。
また、本発明は、外部に設置されている情報格納サーバから1つ以上の属性で構成されるデータを検索可能な、操作パネル,プロッタ及びスキャナを有する画像処理装置を、前記情報格納サーバから取得する属性を取得属性としてユーザに設定させる為の属性設定欄,前記属性のデータ種別をユーザに設定させるデータ種別設定欄,プレ検索の実行要求をユーザから受け付けるプレ検索受付部品を含む属性設定画面を生成して前記操作パネルに表示する属性設定画面表示手段と、前記属性設定欄に取得属性が設定されたあと、前記プレ検索受付部品に対するユーザからのプレ検索の実行要求を受け付けると、前記属性設定欄に設定された取得属性に基づく検索要求を前記情報格納サーバに対して行い、前記情報格納サーバから前記検索要求に対する検索結果を受信するプレ検索手段と、前記属性設定欄に設定された取得属性の検索結果を表示する検索結果表示欄,前記取得属性のデータ種別をユーザに選択させるデータ種別選択部品,前記データ種別選択部品により選択されているデータ種別を前記取得属性のデータ種別としてユーザに設定させるデータ種別設定部品を含むデータ種別設定画面を生成して前記操作パネルに表示するデータ種別設定画面表示手段として機能させ、前記データ種別設定画面表示手段は、前記データ種別選択部品を利用してユーザに選択された前記取得属性のデータ種別がテキストデータであるとき、前記取得属性の検索結果をテキストデータで前記検索結果表示欄に表示し、前記データ種別選択部品を利用してユーザに選択された前記取得属性のデータ種別が画像データであるとき、前記取得属性の検索結果を画像データで前記検索結果表示欄に表示し、前記データ種別設定部品を利用してユーザに前記取得属性のデータ種別を設定させるためのデータ検索プログラムであることを特徴とする。
本発明は、1つ以上の属性で構成されるデータを情報格納サーバから取得する為、その情報格納サーバから取得する属性を取得属性として設定するときに、属性毎のデータ種別をユーザに提示する。即ち、情報格納サーバから取得する属性のデータ種別を設定可能である。
ユーザは属性毎のデータ種別を確認しつつ情報格納サーバから取得する属性を設定することができる。例えば処理時間が一般的に短いデータ種別(例えばテキストデータ)の属性を情報格納サーバから取得する取得属性として設定しておくことで、情報格納サーバからデータを取得するときの処理時間を短くできる。言い換えれば、処理時間が一般的に長いデータ種別(例えば、バイナリデータ)の属性を情報格納サーバから取得しない属性として設定しておくことで、情報格納サーバからデータを取得するときの処理時間を短くできる。
本発明によれば、1つ以上の属性で構成されるデータを情報格納サーバから取得するときに、処理時間を容易に短くできる画像処理装置、データ検索方法およびデータ検索プログラムを提供可能である。
次に、本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施例に基づき図面を参照しつつ説明していく。本実施例では、クライアントの一例としての画像処理装置について説明する。なお、本実施例で説明する画像処理装置は、プリンタ,コピー,ファクシミリおよびスキャナなどの各装置の機能を1つの筐体内に収納している為、融合機と呼ぶ。
図1は、本発明による融合機のソフトウェア構成について説明するための一実施例の構成図である。融合機1は、ソフトウェア群2と,融合機起動部3と,ハードウェア資源4とを含むように構成される。
ハードウェア資源4は、プロッタ11と,スキャナ12と,ファクシミリなどのその他のハードウェアリソース13とを含む。ソフトウェア群2は、UNIX(登録商標)などのオペレーティングシステム(以下、OSという)上に起動されているアプリケーション層5とプラットフォーム6とを含む。
アプリケーション層5は、プリンタ,コピー,ファックスおよびスキャナなどの画像形成にかかるユーザサービスにそれぞれ固有の処理を行うプログラムを含む。図1のアプリケーション層5は、プリンタアプリ21と,コピーアプリ22と,ファックスアプリ23と,スキャナアプリ24と,ネットファイルアプリ25とを含む。なお、ネットファイルアプリ25はネットワークファイル用アプリケーションであり、融合機1にネットワークを介して接続されるネットワーク機器とのデータ通信を管理するものである。
プラットフォーム6は、アプリケーション層5からの処理要求を解釈してハードウェア資源4の獲得要求を発生するコントロールサービス層9と、1つ以上のハードウェア資源4の管理を行ってコントロールサービス層9からの獲得要求を調停するシステムリソースマネージャ(以下、SRMという)39と、SRM39からの獲得要求に応じてハードウェア資源4の管理を行うハンドラ層10とを含む。
コントロールサービス層9は、NCS31,DCS32,OCS33,FCS34,ECS35,MCS36,UCS37,SCS38など、一つ以上のサービスモジュールを含む。なお、プラットフォーム6は予め定義されている関数により、アプリケーション層5からの処理要求を受信するAPI53を有するように構成されている。OSは、アプリケーション層5およびプラットフォーム6の各ソフトウェアをプロセスとして並列実行する。
NCS(ネットワークコントロールサービス)31のプロセスは、ネットワーク側から各プロトコルによって受信したデータを各アプリケーションに振り分ける際の仲介、又は各アプリケーションからのデータをネットワーク側に送信する際の仲介を行う。例えばNCS31は、融合機1にネットワークを介して接続されるネットワーク機器とのデータ通信を制御する。
DCS(デリバリーコントロールサービス)32のプロセスは、融合機1に蓄積されている文書データの配送などの制御を行う。OCS(操作パネルコントロールサービス)33のプロセスは、後述する操作パネルの制御を行う。
FCS(ファックスコントロールサービス)34のプロセスは、アプリケーション層5からPSTNまたはISDN網を利用したファックスの送受信,バックアップ用のメモリで管理されている各種ファックスデータの登録又は引用,ファックスの読み取り,ファックスの受信印刷などを行うためのAPIを提供する。
ECS(エンジンコントロールサービス)35のプロセスは、プロッタ11,スキャナ12,ハードウェアリソース13などのエンジン部の制御を行う。MCS(メモリコントロールサービス)36のプロセスは、メモリの取得及び解放,HDDの利用,画像データの圧縮および伸張などの制御を行う。UCS(ユーザ情報コントロールサービス)37のプロセスは、ユーザ情報の管理を行うものである。
SCS(システムコントロールサービス)38のプロセスは、操作部の制御,システム画面の表示,LEDの表示,ハードウェア資源の管理,アプリケーションの管理,割り込みアプリケーションの制御などの処理を行う。
SRM39のプロセスは、SCS38と共にシステムの制御およびハードウェア資源4の管理を行うものである。例えばSRM39のプロセスは、プロッタ11やスキャナ12などのハードウェア資源4を利用する上位層からの獲得要求に従って調停を行い、ハードウェア資源4の実行を制御する。
具体的に、SRM39のプロセスは獲得要求されたハードウェア資源4が利用可能であるか(他の獲得要求により利用されていないか)を判定し、利用可能であれば獲得要求されたハードウェア資源4が利用可能である旨を上位層に通知する。SRM39のプロセスは、上位層からの獲得要求に対してハードウェア資源4を利用するためのスケジューリングを行い、要求内容(プリンタエンジンによる紙搬送と作像動作,メモリの確保,ファイル生成など)を直接実施している。
また、ハンドラ層10は後述するFCU(ファックスコントロールユニット)の管理を行うFCUH(ファックスコントロールユニットハンドラ)40と、プロセスに対するメモリの割り振り及びプロセスに割り振ったメモリの管理を行うIMH(イメージメモリハンドラ)41とを含む。SRM39及びFCUH40は、予め定義されている関数によりハードウェア資源4に対する処理要求を送信するエンジンI/F54を利用して、ハードウェア資源4に対する処理要求を行う。
図1の構成により、融合機1は各アプリケーションで共通的に必要な処理をプラットフォーム6で一元的に処理することができる。次に、融合機1のハードウェア構成について説明する。
図2は、本発明による融合機のハードウェア構成について説明するための一実施例の構成図である。図2の融合機1は、コントローラ60,操作パネル80,FCU81,エンジン部82を有する。
コントローラ60は、CPU61,システムメモリ62,NB63,SB64,ASIC66,ローカルメモリ67,HDD68、NIC69,USB I/F70,IEEE1394 I/F71,セントロニクス I/F72を有する。
操作パネル80は、コントローラ60のASIC66に接続されている。また、FCU81およびエンジン部82はコントローラ60のASIC66にPCIバス83を介して接続されている。
コントローラ60は、ASIC66にローカルメモリ67,HDD68などが接続されると共に、CPU61とASIC66とがCPUチップセットのNB63を介して接続されている。なお、ASIC66とNB63とはAGP(Accelerated Graphics Port)65を介して接続されている。
CPU61は、融合機1の全体制御を行うものである。図1の融合機1では、CPU61がコントロールサービス層9を形成する1つ以上のサービスモジュールと、SRM39と、ハンドラ層10を形成するFCUH40,IMH41とをOS上に起動させた後、アプリケーション層5を形成するプリンタアプリ21,コピーアプリ22,ファックスアプリ23,スキャナアプリ24,ネットファイルアプリ25を起動して実行させる。
NB(ノースブリッジ)63は、CPU61,システムメモリ62,SB64,ASIC66,NIC69,USB I/F70,IEEE1394 I/F71及びセントロニクス I/F72を接続するためのブリッジである。NB63は、SB64,NIC69,USB I/F70,IEEE1394 I/F71及びセントロニクス I/F72とPCIバス73を介して接続されている。なお、SB(サウスブリッジ)64は、PCIバス73とROMや周辺デバイス等とを接続するためのブリッジである。
システムメモリ62は、描画用メモリ等として用いるメモリである。ローカルメモリ67は、コピー用画像バッファ,符号バッファ等として用いるメモリである。ASIC66は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのICである。また、HDD68は画像データの蓄積,文書データの蓄積,プログラムの蓄積,フォントデータの蓄積,フォームの蓄積などを行うストレージ(補助記憶装置)の一例である。
NIC(ネットワークインターフェースカード)69は、融合機1をインターネットやLAN等のネットワークに接続するインターフェース機器である。また、USB I/F70,IEEE1394 I/F71およびセントロニクス I/F72は、夫々の規格に準じたインターフェースである。操作パネル80は、ユーザからの入力操作を受け付けると共に、ユーザに向けた表示を行う操作部である。なお、FCU81はバックアップ用のメモリを有している。FCU81が有するメモリは、例えば融合機1の電源がOFFのときに受信したファクシミリデータを一時的に格納するために利用される。
図3は、LDAPサーバ情報の取得要求,追加要求,変更要求,削除要求について説明するための図である。なお、図3では説明に必要のない構成を省略している。UCS37は、LDAPサーバ情報を一元管理している。UCS37は、例えばLDAPサーバ情報をHDD108に格納して管理している。
LDAPサーバ情報は、サーバ名称,ホスト名(IPアドレス),ポート番号,検索開始位置,認証情報,任意検索条件(複数)および文字コードなどをデータ項目として含んでいる。UCS37は、ファックスアプリ23,スキャナアプリ24又はSCS38からの取得要求に応じて、LDAPサーバ情報をファックスアプリ23,スキャナアプリ24又はSCS38に提供する。また、UCS37は、SCS38からの追加要求,変更要求又は削除要求に応じて、LDAPサーバ情報を追加,変更又は削除する。
ファックスアプリ23は、UCS37にLDAPサーバ情報の取得要求を行うことで検索したいLDAPサーバ103のLDAPサーバ情報を取得する。ファックスアプリ23はLDAPサーバ情報を用いてファックス機能に必要なユーザ情報を取得し、そのユーザ情報を用いて操作パネル80に画面110を表示する。画面110には、例えばファックスデータを送信する宛先情報(例えばファックス番号など)を選択するための情報が表示される。
スキャナアプリ24は、UCS37にLDAPサーバ情報の取得要求を行うことで検索したいLDAPサーバ103のLDAPサーバ情報を取得する。スキャナアプリ24はLDAPサーバ情報を用いてスキャナ機能に必要なユーザ情報を取得し、そのユーザ情報を用いて操作パネル80に画面120を表示する。画面120には、例えばスキャナデータを送信する宛先情報(例えば電子メールアドレスなど)を選択するための情報が表示される。
SCS38のシステム初期設定機能102は、UCS37にLDAPサーバ情報の取得要求,追加要求,変更要求,削除要求を行うことでLDAPサーバ情報の取得,追加,変更,削除を行う。なお、SCS38のソフトキーボード機能101は操作パネル80にソフトキーボードを表示し、そのソフトキーボードの制御を行う。
図4は、検索機能を実現するUCSのソフトウェア構成について説明するための一例の構成図である。なお、図4では説明に必要のない構成を省略している。UCS37は、API層211,検索機能212,データベース制御機能213を有する。API層211はファックスアプリ23,スキャナアプリ24又はSCS38等のUCSクライアント200とのインターフェースを実現する。
検索機能212は、LDAP制御部214,ローカル制御部215で構成され、LDAPライブラリ222,エンコードライブラリ223を用いてLDAPサーバに格納されているデータの検索機能を実現する。以下、LDAPサーバに格納されているデータの検索をLDAP検索と呼ぶ。
データベース制御機能213は、初期化部216,編集部217,取得部218,追加部219,削除部220およびI/O制御部221で構成され、HDD68等の記憶部230に格納されているLDAPサーバ情報231,LDAPユーザ情報232及びローカルユーザ情報233を制御する。
上記のようなハードウェアおよびソフトウェア構成の融合機1を用いて図5のような手順でLDAP検索が行われる。図5は、LDAP検索の一例のシーケンス図である。ステップS10に進み、ファックスアプリ23,スキャナアプリ24等のUCSクライアント200は、UCS37に対してLDAP検索要求を行う。なお、UCSクライアント200はLDAP検索要求をUCS67に対して行うとき、サーバ名称,ホスト名(IPアドレス),ポート番号などの検索対象LDAPサーバ情報、検索フィルタ,取得属性,検索開始位置などの検索情報をLDAP検索要求と共にUCS37に供給する。
ステップS11に進み、UCS37はUCSクライアント200から供給された検索対象LDAPサーバ情報で特定されるLDAPサーバ103に対し、検索情報に応じた検索要求を行う。ステップS12に進み、UCS37はステップS11の検索要求に対する検索結果を受信する。ステップS12で受信する検索結果は、例えば1エントリごとの図6のようなデータ構造の情報である。図6は、検索結果の一例のデータ構造図である。
ステップS13に進み、UCS37は図6のような検索結果を図7のような融合機1用のエントリのデータ構造に1件ずつ変換し、LDAPユーザ情報とする。図7は、LDAPユーザ情報の一例のデータ構造図である。図7のLDAPユーザ情報は、エントリIDにより識別されるエントリ情報に、メール情報,FAX情報,所属情報,付加情報などが関連付けられている。なお、付加情報はユーザが任意に設定できるLDAPサーバから取得する属性である。
ステップS14に進み、UCS37は図6のような検索結果を破棄する。ステップS15に進み、UCS37はステップS13で検索結果から変換したLDAPユーザ情報をステップS10のLDAP検索要求に対する応答として、UCSクライアント200に供給する。
ステップS13の処理について更に説明する。図8は、検索結果を融合機用のエントリのデータ構造に1件ずつ変換する処理の一例のフローチャートである。ステップS20に進み、UCS37は検索結果から一つ目のエントリを抽出する。ステップS20に続いてステップS21に進み、UCS37は抽出したエントリがあるか否かを判定する。
エントリがあれば(S21においてYES)、UCS37はステップS22に進み、LDAPユーザ情報のエントリ情報として追加する。なお、抽出したエントリがなければ(S21においてNO)、UCS37は図8の処理を終了する。
ステップS22に続いてステップS23に進み、UCS37はステップS20で抽出したエントリから一つ目の属性を抽出する。例えば図6の検索結果の場合、UCS37は属性「cn」を抽出する。ステップS24に進み、UCS37は抽出した属性があるか否かを判定する。
属性があれば(S24においてYES)、UCS37はステップS25に進み、抽出した属性の属性値(実データ)を抽出する。例えば図6の検索結果の場合、UCS37は抽出した属性「cn」の属性値「Masahiro Suzuki」を抽出する。なお、属性がなければ(S24においてNO)、UCS37は後述するステップS34に進む。
ステップS25に続いてステップS26に進み、UCS37は抽出した属性値があるか否かを判定する。属性値があれば(S26においてYES)、UCS37はステップS27に進み、抽出した属性値のエンコードを行う。ステップS27のエンコードは、抽出した属性名を操作パネル80に表示できる文字コードに変換する処理である。なお、属性値がなければ(S26においてNO)、UCS37は後述するステップS32に進む。
ステップS28に進み、UCS37は抽出した属性の名(以下、抽出属性名という)と融合機1用の属性の名(以下、内部属性名という)とを順番に比較していく。ステップS29に進み、UCS37は抽出属性名と一致する内部属性名を見つけると、その内部属性名に対応するデータ項目に属性値を格納する。
ステップS30に進み、UCS37は抽出した属性の次の属性値を抽出する。ステップS31に進み、UCS37は抽出した属性値があるか否かを判定する。属性値があれば(S31においてYES)、UCS37はステップS27に戻り、ステップS27〜S31の処理を繰り返す。なお、属性値がなければ(S26においてNO)、UCS37はステップS32に進む。
ステップS32では、UCS37が、ステップS20で抽出したエントリから次の属性を抽出する。例えば図6の検索結果の場合、UCS37は属性「ou」を抽出する。ステップS33に進み、UCS37は抽出した属性があるか否かを判定する。
属性があれば(S33においてYES)、UCS37はステップS25に戻る。属性がなければ(S33においてNO)、UCS37はステップS34に進む。以上で、1エントリのデータ構造が融合機1用のエントリのデータ構造に変換される。
ステップS34では、UCS37が、検索結果から次のエントリを抽出する。ステップS35に進み、UCS37は抽出したエントリがあるか否かを判定する。エントリがあれば(S35においてYES)、UCS37はステップS22に戻る。なお、抽出したエントリがなければ(S35においてNO)、UCS37は図8の処理を終了する。
現状、融合機1は使用する属性をテキストデータと考えており、バイナリデータ(jpegPhoto)のような予想外の属性を取得すると、エンコード等の処理を無駄に行って、UCSクライアント200に検索結果を返すまでに時間が掛かる。
そこで、本発明では、テキストデータやバイナリデータ等のデータ種別を属性毎に設定可能とし、属性毎のデータ種別をユーザに提示するようにした。ユーザは、取得する属性を設定するときに、属性毎のデータ種別を確認しつつ融合機1で必要のない属性や処理に時間の掛かる属性を取得しないように設定できる。ただし、取得する属性は操作パネル80からユーザが設定可能である。本発明では、必要のない属性や処理に時間の掛かる属性を取得しないような設定をユーザ主導で行うことができる。
本発明の実施例1は、属性の設定時にユーザがデータ種別を設定し、取得する属性を取得属性として設定するときに属性毎のデータ種別を提示することで、ユーザに取得しない属性を設定させるものである。ユーザはバイナリデータなど処理時間の長いデータ種別の属性を取得しない属性として設定できる。
ユーザが操作パネル80を操作して属性の設定を要求すると、UCSクライアント200は操作パネル80に図9のような属性設定画面1000を表示する。図9は、属性を設定する属性設定画面の一例のイメージ図である。図9の属性設定画面1000は、属性を設定する欄と、キー表示名を設定する欄と、設定したいデータ種別を選択する選択ボタンとが含まれる。図9の属性設定画面1000は、データ種別としてテキストまたは画像を選択する例である。
ユーザは、図9の属性設定画面1000を利用して属性,キー表示名およびデータ種別を設定する。即ち、図9の属性設定画面を利用することにより、ユーザは属性毎にデータ種別を設定できる。属性毎にデータ種別を設定すると、図7のLDAPユーザ情報は図10のように、名前やメールアドレスなどの属性の値(属性値)の修飾としてデータ種別が付加される。図10は、データ種別が付加されたLDAPユーザ情報について説明するための図である。
ユーザが操作パネル80を操作して取得属性の設定を要求すると、UCSクライアント200は操作パネル80に図11のような取得属性設定画面1100,1200を表示する。図11は、取得属性を設定する取得属性設定画面の一例のイメージ図である。
図11の取得属性設定画面1100,1200は、属性と、属性毎のデータ種別とが含まれている。ユーザは属性毎のデータ種別を確認することで、その属性が必要か否かを判断できる。取得属性設定画面1100,1200では、「名前」,「メール宛先」,「ファックス宛先」,「会社名」及び「部署名」の属性がデータ種別「テキストデータ」であり、「任意属性1」の属性がデータ種別「画像データ」である。
なお、ユーザは取得属性設定画面1100,1200の属性ボタン1101,1201を押下して属性ボタン1101,1201の非反転表示または反転表示を切り替えることで、取得する属性または取得しない属性を選択できる。
ユーザは、エントリを構成する属性毎にデータ種別を確認し、その属性が必要か否かを判断した上で、取得しない属性を自由に設定することができる。
本発明の実施例2は、属性の設定時にプレ検索(前検索)の結果に基づきデータ種別を設定し、取得する属性を取得属性として設定するときに属性毎のデータ種別を提示することで、ユーザに取得しない属性を設定させるものである。ユーザはバイナリデータなど処理時間の長いデータ種別の属性を取得しない属性として設定できる。
ユーザが操作パネル80を操作して属性の設定を要求すると、UCSクライアント200は操作パネル80に図12のような属性設定画面1300を表示する。図12は、属性を設定する属性設定画面の他の一例のイメージ図である。図12の属性設定画面1300は、属性を設定する欄と、キー表示名を設定する欄と、設定したいデータ種別を設定する欄と、プレ検索を実行するためのプレ検索ボタン1301とが含まれる。図12の属性設定画面1300は、属性「jpegPhoto」をプレ検索した結果に基づき、データ種別「txt」が設定された例である。
ユーザが図12の属性設定画面1300に属性およびキー表示名を設定した後、プレ検索ボタン1301を押下すると、図13のような処理が開始される。図13は、設定された属性のデータ種別を取得する処理の一例のシーケンス図である。
ステップS100に進み、UCSクライアント200はUCS37に対してLDAP検索要求を行う。UCSクライアント200はLDAP検索要求をUCS67に対して行うとき、IPアドレス/ホスト名,ポート番号などの検索対象LDAPサーバ情報、認証設定,認証ユーザ名,認証パスワード,データ種別を取得したい属性などの検索情報をLDAP検索要求と共にUCS37に供給する。
ステップS101に進み、UCS37はUCSクライアント200から供給された検索対象LDAPサーバ情報で特定されるLDAPサーバ103に対し、検索情報に応じた検索要求を行う。ステップS102に進み、UCS37はステップS101の検索要求に対する検索結果を受信する。
ステップS103に進み、UCS37は受信した検索結果に画像でしか使用しない制御文字があるかをチェックする。ステップS104に進み、UCS37はステップS103のチェック結果に基づき、受信した検索結果に制御文字があるか否かを判定する。
制御文字があると判定すると(S104においてYES)、UCS37は属性のデータ種別がバイナリデータであると判定したあと、ステップS106に進む。一方、制御文字がないと判定すると(S104においてNO)、UCS37はステップS105に進み、受信した検索結果に含まれるデータのヘッダ部分のチェックを行うことで、属性のデータ種別を判定してステップS106に進む。
ステップS106では、UCS37が、判定したデータ種別を属性毎に保存する。ステップS107に進み、UCS37は判定したデータ種別がテキストデータであるか否かを判定する。
データ種別がテキストデータであると判定すると(S107においてYES)、UCS37は検索結果を文字エンコードしてステップS109に進む。一方、データ種別がテキストデータでないと判定すると(S107においてNO)、UCS37は検索結果を文字エンコードすることなくステップS109に進む。ステップS109では、UCS37が、設定された属性のデータ種別をステップS100のLDAP検索要求に対する検索結果としてUCSクライアント200に供給する。UCSクライアント200は、図12の属性設定画面1300の設定したいデータ種別を設定する欄に、検索結果から読み出した属性のデータ種別を表示する。
したがって、ユーザは属性およびキー表示名を設定してプレ検索を行うことで、その属性のデータ種別を容易に取得できる。ユーザが操作パネル80を操作して取得属性の設定を要求すると、UCSクライアント200は操作パネル80に前述した取得属性設定画面1100,1200を表示する。ユーザは、属性毎のデータ種別を取得属性設定画面1100,1200で確認することにより、その属性が必要か否かを判断できる。
ユーザは、エントリを構成する属性毎にデータ種別を確認し、その属性が必要か否かを判断した上で、取得しない属性を自由に設定することができる。
本発明の実施例3は、属性の設定時にプレ検索の結果をユーザに提示することでユーザにデータ種別を設定させ、取得する属性を取得属性として設定するときに属性毎のデータ種別を提示することで、ユーザに取得しない属性を設定させるものである。ユーザはバイナリデータなど処理時間の長いデータ種別の属性を取得しない属性として設定できる。
ユーザが操作パネル80を操作して属性の設定を要求すると、UCSクライアント200は操作パネル80に図14のような属性設定画面1400を表示する。図14の属性設定画面1400は、図12の属性設定画面1300と同様であるため説明を省略する。
ユーザが図14の属性設定画面1400に属性およびキー表示名を設定した後、プレ検索ボタン1401を押下すると、図15のような処理が開始される。図15は、設定された属性のデータ種別をユーザに判断させる処理の一例のシーケンス図である。なお、ステップS200〜S202の処理は、図13のステップS100〜S102と同様であるため説明を省略する。
ステップS203に進み、UCS37は、ステップS200のLDAP検索要求に対する検索結果をUCSクライアント200に供給する。ステップS204に進み、UCSクライアント200はステップS203で供給された検索結果を図14のようなデータ種別設定画面1500の検索結果表示欄1501に表示する。
図14のデータ種別設定画面1500は、検索結果表示欄1501と、ユーザにデータ種別を選択させるデータ種別選択ボタン1502と、文字コードを選択する文字コード選択ボタン1503とが含まれる。
検索結果表示欄1501は、データ種別選択ボタン1502で選択されたデータ種別に応じて検索結果が表示される。データ種別がテキストデータの場合、検索結果表示欄1501は、データ種別選択ボタン1502および文字コード選択ボタン1503とで選択された文字コードに応じて検索結果がテキストデータで表示される。
図14のデータ種別設定画面1500は、データ種別としてテキストデータ「*.txt」が選択され、且つ、文字コードとして「UTF−8」が選択された例である。図14の検索結果表示欄1501は、正しいデータ種別が選択されていないため、無意味なテキストデータが表示されている。
ステップS205に進み、ユーザは操作パネル80に表示されたデータ種別設定画面1500を確認し、データ種別が正しくないと判断すれば、データ種別設定画面1500のデータ種別選択ボタン1502,文字コード選択ボタン1503を押下してデータ種別の選択を行う。
ユーザがデータ種別として画像データ「*.jpg」を選択すると、UCSクライアント200はステップS203で供給された検索結果を図14のようなデータ種別設定画面1600の検索結果表示欄1601に表示する。図14の検索結果表示欄1601は、正しいデータ種別が選択されているため、意味のある画像が表示されている。ユーザは操作パネル80に表示されたデータ種別設定画面1600を確認し、データ種別が正しいと判断すれば、設定ボタン1602を押下する。
設定ボタン1602を押下することで、ユーザはデータ種別設定画面1600で選択されているデータ種別を属性のデータ種別として設定できる。なお、図14のデータ種別設定画面1500,1600には、検索結果表示欄1501,1601に表示される画像の拡大縮小やトリミングを可能とするため、拡大ボタン,縮小ボタン,カーソルボタンおよびトリミングボタンが設けられている。
設定ボタン1602が押下されると、UCSクライアント200はデータ種別設定画面1600で選択されているデータ種別を設定するためのデータ種別設定要求をUCS37に対して行う。ステップS207〜S209の処理は、図13のステップS106〜S108の処理と同様であるため説明を省略する。ステップS210では、UCS37が、ステップS206のデータ種別設定要求に対するデータ種別確定応答を供給する。
したがって、ユーザはデータ種別設定画面1500,1600に表示される検索結果のデータ種別を変化させて適切と判断したデータ種別を選択できる。また、ユーザが操作パネル80を操作して取得属性の設定を要求すると、UCSクライアント200は操作パネル80に前述した取得属性設定画面1100,1200を表示する。ユーザは、属性毎のデータ種別を取得属性設定画面1100,1200で確認することにより、その属性が必要か否かを判断できる。
ユーザは、エントリを構成する属性毎にデータ種別を確認し、その属性が必要か否かを判断した上で、取得しない属性を自由に設定することができる。
なお、データ種別を設定する方法としては、以下のようなものもある。第1に、ユーザが設定しそうな属性と、その属性のデータ種別との関係を例えば辞書として予め登録しておき、その辞書を利用して属性のデータ種別を設定できる。サブスキーマエントリやRFC規定のスキーマ一覧には、融合機1で使用しない属性についての説明が多く、無駄な情報を保持する可能性が高い。このため、ユーザが設定しそうな属性を予測し、その属性のスキーマ表を辞書として保持しておき、データ種別の設定に使用する。辞書にない属性については、サブスキーマエントリやRFC規定のスキーマ一覧からデータ種別を抽出すればよい。第2に、ユーザが以前に設定した属性とデータ種別との関係を例えば辞書として登録しておき、その辞書を利用して属性のデータ種別を設定することもできる。
本発明の実施例4は、上記の実施例2〜3で説明した内容の組み合わせでデータ種別を設定し、取得する属性を取得属性として設定するときに属性毎のデータ種別を提示することで、ユーザに取得しない属性を設定させるものである。ユーザはバイナリデータなど処理時間の長いデータ種別の属性を取得しない属性として設定できる。
図16は、設定された属性のデータ種別を複数の方法で取得する処理の一例のシーケンス図である。なお、図16のシーケンス図は一例であって、データ種別を設定する方法の他の組み合わせも可能である。
ユーザが操作パネル80を操作して属性の設定を要求すると、UCSクライアント200は操作パネル80に例えば図14の属性設定画面1400を表示する。ユーザが属性設定画面1400に属性およびキー表示名を設定した後、プレ検索ボタン1401を押下すると、図16のような処理が開始される。
ステップS300では、UCSクライアント200が、UCS37に対してデータ種別取得要求を行う。UCSクライアント200はLDAP検索要求をUCS67に対して行うとき、IPアドレス/ホスト名,ポート番号などの検索対象LDAPサーバ情報と、認証設定,認証ユーザ名,認証パスワード,データ種別を取得したい属性などの検索情報とをデータ識別取得要求と共にUCS37に供給する。
ステップS301に進み、UCS37はデータ識別取得要求と共に供給された属性が上記の辞書にあるか否かをチェックする。ステップS302に進み、UCS37は属性が辞書にあると判定すると(S302においてYES)、その辞書を利用して属性のデータ種別を設定した後、ステップS313に進む。なお、UCS37は属性が辞書にないと判定すると(S302においてNO)、ステップS303に進む。
ステップS303では、UCS37が、属性のデータ種別がサブスキーマエントリを利用して確定できるか否かをチェックする。ステップS304に進み、UCS37はデータ種別が確定できると判定すると(S304においてYES)、サブスキーマエントリを利用して属性のデータ種別を設定した後、ステップS313に進む。UCS37は、データ種別が確定できないと判定すると(S304においてNO)、ステップS305に進む。
ステップS305では、UCS37が、属性のデータ種別がRFC規定のスキーマ一覧を利用して確定できるか否かをチェックする。ステップS306に進み、データ種別が確定できると判定すると(S306においてYES)、UCS37はRFC規定のスキーマ一覧を利用して属性のデータ種別を設定した後、ステップS313に進む。なお、UCS37はデータ種別が確定できないと判定すると(S306においてNO)、ステップS307に進む。
ステップS307では、UCS37が、前述したようなプレ検索を実行する。ステップS308に進み、UCS37は検索結果に画像でしか使用しない制御文字があるかをチェックする。ステップS309に進み、UCS37は制御文字があると判定すると(S309においてYES)、属性のデータ種別として画像データを設定した後、ステップS313に進む。なお、UCS37は制御文字がないと判定すると(S309においてNO)、ステップS310に進み、ステップS300のデータ種別取得要求に対する応答としてデータ種別特定NGおよび検索結果をUCSクライアント200に供給する。
ステップS311に進み、UCSクライアント200は操作パネル80に図14のようなデータ種別設定画面1500を表示する。ユーザは操作パネル80に表示されたデータ種別設定画面1500を確認し、データ種別が正しいと判断するまで、データ種別設定画面1500のデータ種別選択ボタン1502,文字コード選択ボタン1503を押下してデータ種別の選択を行う。
ユーザにより設定ボタン1602が押下されると、UCSクライアント200はステップS312に進み、データ種別設定画面1600で選択されているデータ種別を設定するためのデータ種別設定要求をUCS37に対して行う。ステップS313では、UCS37が、設定されたデータ種別を属性毎に保存した後、ステップS312のデータ種別設定要求に対するデータ種別確定応答を供給する。
ユーザは、エントリを構成する属性毎にデータ種別を確認し、その属性が必要か否かを判断した上で、取得しない属性を自由に設定することができる。
上記の実施例1〜4ではデータサイズが大きい等の理由により処理時間の掛かるデータ種別の属性をLDAPサーバ103から取得しないように設定することで処理時間を短くするようにしていた。実施例5では、LDAPサーバ103に対する検索要求をデータ種別に応じて分けて行うことで処理時間を短くしている。
図17は、本発明によるLDAP検索の一例のシーケンス図である。このシーケンス図は、LDAPサーバ103に対する検索要求をデータ種別に応じて分けて行うことで、操作パネル80にLDAP検索結果画面が表示されるまでの時間を短縮する。
ステップS400に進み、UCSクライアント200はUCS37に対してLDAP検索要求を行う。ステップS401に進み、UCSクライアント200は検索対象となる取得属性のデータ種別を取得し、データ種別がテキストデータの取得属性を抽出する。ステップS402に進み、UCS37はUCSクライアント200から供給された検索対象LDAPサーバ情報で特定されるLDAPサーバ103に対し、ステップS401で抽出された取得属性の検索要求を行う。ステップS403に進み、UCS37はステップS402の検索要求に対する検索結果を受信する。
ステップS404に進み、UCS37はエントリIDを検索結果としてUCSクライアント200に供給する。ステップS405に進み、UCSクライアント200はUCS37に対してエントリ情報取得要求を行う。ステップS406に進み、UCSクライアント200はUCS37からエントリIDに対応するエントリ情報を取得する。ここでUCSクライアント200が取得する属性は、データ種別がテキストデータの属性である。
例えばデータ種別がテキストデータの属性でLDAP検索結果画面を構成すれば、UCSクライアント200はステップS406で取得した属性を用いて迅速にLDAP検索結果画面を表示できる。
ステップS407に進み、UCS37はUCSクライアント200から供給された検索対象LDAPサーバ情報で特定されるLDAPサーバ103に対し、LDAP検索要求に対する残りの検索要求を行う。ステップS407で検索対象となる取得属性は、データ種別がテキストデータ以外のバイナリデータ等である。ステップS408に進み、UCS37はステップS407の検索要求に対する検索結果を受信する。
図17のLDAP検索では、処理時間の短いテキストデータ等のデータ種別の属性を最初に取得してLDAP検索結果画面を表示する。そして、残りの属性はLDAP検索結果画面を表示しつつ取得している。
図18は、最初に取得する検索結果と後から取得する検索結果との違いを説明するためのデータ構成図である。図18のデータ構成図で表されたLDAPユーザ情報は、エントリIDにより識別されるエントリ情報,メール情報,FAX情報,所属情報がステップS403の検索結果から取得される。また、付加情報はステップS408の検索結果から取得される。
ユーザは、LDAPサーバ103に対する検索要求をデータ種別に応じて分けて行うことで、検索結果画面を表示するまでの時間を短くすることができる。
本発明の実施例6では、LDAPサーバ103に対する検索要求をデータ種別に応じて分けて行うと共に、残りの属性を要求されてから取得するものである。図19は、本発明によるLDAP検索の一例のシーケンス図である。このシーケンス図は、LDAPサーバ103に対する検索要求をデータ種別に応じて分けて行うと共に、残りの属性を要求されてから取得することで、操作パネル80にLDAP検索結果画面が表示されるまでの時間を短縮する。
ステップS500〜S506の処理は、図17のステップS400〜S406の処理と同様であり、説明を省略する。ステップS507では、UCSクライアント200が、UCS37に対して詳細データ取得要求を行う。即ち、UCS37はUCSクライアント200から詳細データ取得要求があるまで残りの属性をLDAP検索しない。
詳細データ取得要求が供給されると、UCS37はステップS508に進み、ステップS500のLDAP検索要求に対する残りの検索要求を行う。ステップS508で検索対象となる取得属性は、データ種別がテキストデータ以外のバイナリデータ等である。ステップS509に進み、UCS37はステップS508の検索要求に対する検索結果を受信する。ステップS510に進み、UCS37はステップS509で受信した検索結果を詳細データとしてUCSクライアント200に供給する。
図19のLDAP検索では、処理時間の短いテキストデータ等のデータ種別の属性を最初に取得してLDAP検索結果画面を表示する。そして、残りの属性はUCSクライアント200から要求されてから取得する。従って、無駄な属性を取得することを避けることができる。
ユーザは、LDAPサーバ103に対する検索要求をデータ種別に応じて分けて行うと共に、残りの属性を要求されてから取得することで、検索結果画面を表示するまでの時間を短くすることができる。
本発明の実施例7では、LDAPサーバ103に対する検索要求を属性に応じて分けて行うときに、ユーザが手動で属性の取得順序を変更する。図20は、属性の取得順序を設定する取得順序設定画面の一例のイメージ図である。
ユーザが操作パネル80を操作して属性の取得順序の設定を要求すると、UCSクライアント200は操作パネル80に図20のような取得順序設定画面1700,1800を表示する。図20の取得順序設定画面1700,1800は、取得属性と、その取得属性のデータ種別と、取得順序と、取得順序を変更する取得順序変更ボタン1701とが含まれる。
図20の取得順序設定画面1700,1800では、取得順序として「常に取得」または「詳細表示時のみ取得」を取得属性毎に設定可能である。取得順序として「詳細表示時のみ取得」を設定した取得属性は、詳細表示を行う時にのみ取得されるため、無駄に取得することを避けることができる。図20の取得順序設定画面1700,1800では、取得属性毎にデータ種別が表示されるため、ユーザがLDAP検索結果画面を表示するまでの時間短縮を意識して、属性の取得順序を設定できる。
また、図21は属性の取得順序を設定する取得順序設定画面の他の一例のイメージ図である。ユーザが操作パネル80を操作して属性の取得順序の設定を要求すると、UCSクライアント200は操作パネル80に図21のような取得順序設定画面1900を表示する。図21の取得順序設定画面1900は、取得属性を表すボタン1901と、その取得属性のデータ種別とが含まれる。
ユーザは取得順序設定画面1900のボタン1901,1902を押下してボタン1901,1902の非反転表示または反転表示を切り替えることで、取得する属性を選択できる。図21の取得順序設定画面1900では、取得属性毎にデータ種別が表示されるため、ユーザがLDAP検索結果画面を表示するまでの時間短縮を意識して、属性の取得順序を設定できる。図21では、データ種別「テキストデータ」の属性「名前」,「メール宛先」が取得属性として選択されている。
本発明の実施例8では、ユーザが手動でLDAP検索結果画面の表示構成(画面レイアウト)を変更する。図22は、表示レイアウト設定画面の一例のイメージ図である。表示レイアウト設定画面2000は、LDAP検索結果一覧画面の表示レイアウトを設定するために利用するものである。表示レイアウト設定画面2100は、LDAP検索結果詳細画面の表示レイアウトを設定するためのものである。
ユーザが操作パネル80を操作してLDAP検索結果一覧画面の表示レイアウトの設定を要求すると、UCSクライアント200は操作パネル80に図22のような表示レイアウト設定画面2000を表示する。図22の表示レイアウト設定画面2000は、LDAP検索結果一覧画面に表示する属性を設定する欄が含まれる。ユーザは、表示レイアウト設定画面2000の属性を設定する欄に属性を設定することで、LDAP検索結果一覧画面に表示される属性を変更できる。
ユーザが操作パネル80を操作してLDAP検索結果詳細画面の表示レイアウトの設定を要求すると、UCSクライアント200は操作パネル80に図22のような表示レイアウト設定画面2100を表示する。図22の表示レイアウト設定画面2100は、LDAP検索結果詳細画面に表示する属性を設定する欄が含まれる。ユーザは、表示レイアウト設定画面2100の属性を設定する欄に属性を設定することで、LDAP検索結果詳細画面に表示される属性を変更できる。
図22の表示レイアウト設定画面2200は、表示レイアウト設定画面2000,2100の属性を設定する欄に、属性を設定するためのものである。ユーザは、表示レイアウト設定画面2200のボタン2201,2202の非反転表示または反転表示を切り替えることで、表示レイアウト設定画面2000,2100の属性を設定する欄に、属性を設定できる。
図23は、LDAP検索結果画面の表示レイアウトを変更する処理の一例のシーケンス図である。ステップS600では、UCSクライアント200が、図22の表示レイアウト設定画面2000,2100を操作パネル80に表示する。ステップS601に進み、ユーザにより表示レイアウト設定画面2000,2100の属性を設定する欄に属性を設定される。
ステップS602に進み、UCSクライアント200はLDAPサーバ情報設定要求をUCS67に対して行うとき、IPアドレス/ホスト名,ポート番号などの検索対象LDAPサーバ情報、認証設定,認証ユーザ名,認証パスワード,属性情報,表示レイアウト情報などの設定情報をLDAPサーバ情報設定要求と共にUCS37に供給する。
UCS37は、ステップS602で供給された設定情報に応じて、属性毎に、その属性に対応する融合機1の項目と、その属性を表示する表示レイアウト情報とを図24のように関連付ける。図24は、属性と、その属性に対応する融合機の項目と、その属性を表示する表示レイアウト情報との関連付ける処理を説明するための説明図である。
ステップS603に進み、UCS37は属性に対応する融合機1の項目とその属性を表示する表示レイアウト情報との関連付けが成功したか失敗したかを、ステップS602のLDAPサーバ情報設定要求に対する応答としてUCSクライアント200に供給する。
表示レイアウトが変更されたLDAP検索結果画面は、図25のようなシーケンス図で表されるLDAP検索で利用される。図25は、LDAP検索の一例のシーケンス図である。ステップS700に進み、UCSクライアント200は、UCS37に対してLDAP検索要求を行う。なお、UCSクライアント200はLDAP検索要求をUCS67に対して行うとき、検索対象LDAPサーバ情報、検索情報をLDAP検索要求と共にUCS37に供給する。
ステップS701に進み、UCS37はUCSクライアント200から供給された検索対象LDAPサーバ情報で特定されるLDAPサーバ103に対し、検索情報に応じた検索要求を行う。ステップS702に進み、UCS37はステップS701の検索要求に対する検索結果を受信する。ステップS702で受信する検索結果は、例えば1エントリごとの図6のようなデータ構造の情報である。
ステップS703に進み、UCS37は図6のような検索結果を図7のような融合機1用のエントリのデータ構造に1件ずつ変換し、LDAPユーザ情報とする。即ち、LDAPユーザ情報は、図26のように名前やメールアドレスなどの属性の値(属性値)の修飾として表示構成情報(表示レイアウト情報)が付加される。図26は、表示レイアウト情報が付加されたLDAPユーザ情報について説明するための図である。
ステップS704に進み、UCS37はステップS703で検索結果から変換したLDAPユーザ情報をステップS700のLDAP検索要求に対する応答として、UCSクライアント200に供給する。UCSクライアント200は、ステップS704で供給されたLDAP検索要求に対する応答に基づき、図27のようなLDAP検索結果詳細画面2300を操作パネル80に表示する。
図27は、LDAP検索結果詳細画面の一例のイメージ図である。図27のLDAP検索結果詳細画面2300の表示レイアウトは、図22の表示レイアウト設定画面2100で設定された属性に対応している。
ユーザは、LDAP検索結果画面の表示構成(表示レイアウト)を手動で変更することができる。
本発明の実施例9は、融合機1が自動でLDAP検索結果画面の表示構成(表示レイアウト)を変更する。以下、LDAP検索結果画面の表示レイアウトを自動で行う方法について幾つか例示する。
図28は、検索条件として入力された項目に応じてLDAP検索結果画面の表示レイアウトを変更する処理の一例のフローチャートである。図28の処理は、例えば図5のステップS13の処理の一部として行われる。
ステップS800に進み、UCS37は1エントリから一つ目の属性を抽出する。ステップS801に進み、UCS37は抽出した属性があるか否かを判定する。属性があると判定すると(S801においてYES)、UCS37はステップS802に進み、抽出した属性の属性値(実データ)を抽出する。なお、属性がないと判定すると(S801においてNO)、UCS37は図28の処理を終了する。
ステップS802に続いてステップS803に進み、UCS37は抽出した属性値があるか否かを判定する。属性値があれば(S803においてYES)、UCS37はステップS804に進み、抽出した属性が検索項目に指定された属性であるか否かを判定する。
抽出した属性が検索項目に指定された属性であれば(S804においてYES)、UCS37はステップS805に進む。ステップS805では、UCS37が、抽出した属性をLDAP検索結果一覧画面に表示する属性とした後、ステップS807に進む。抽出した属性が検索項目に指定された属性でなければ(S804においてNO)、UCS37はステップS806に進む。ステップS806では、UCS37が、抽出した属性をLDAP検索結果詳細画面に表示する属性とした後、ステップS807に進む。なお、属性値がなれば(S803においてNO)、UCS37はステップS807に進む。
ステップS807では、UCS37が、1エントリから次の属性を抽出する。ステップS808に進み、UCS37は抽出した属性があるか否かを判定する。属性があれば(S808においてYES)、UCS37はステップS802に戻る。属性がなければ(S808においてNO)、UCS37は図28の処理を終了する。
以上のように、1エントリを構成する属性を検索条件として入力された項目に応じてLDAP検索結果一覧画面とLDAP検索結果詳細画面とに振り分けることで、LDAP検索結果画面の表示レイアウトを変更できる。
なお、ステップS804の判定は、抽出した属性が検索項目に指定された属性であるか否かによって、LDAP検索結果一覧画面とLDAP検索結果詳細画面とに振り分けているが、抽出した属性が検索項目に指定され易い属性であるか否かによって、LDAP検索結果一覧画面とLDAP検索結果詳細画面とに振り分けるようにしてもよい。
抽出した属性が検索項目に指定され易い属性であるか否かの判定は、例えば図29のように、検索項目として指定された回数(検索指定回数)を属性毎に記録しておくことで容易に行うことができる。図29は、属性毎の検索指定回数を記録するテーブルの一例のイメージ図である。
その他、ステップS804の判定は、検索要求を出したアプリケーションによって、抽出した属性をLDAP検索結果一覧画面とLDAP検索結果詳細画面とに振り分けるようにしてもよい。また、ステップS804の判定は、検索項目に指定された属性のうちヒット数の多い属性をLDAP検索結果一覧画面に振り分け、その他の属性をLDAP検索結果詳細画面に振り分けるようにしてもよい。
次に、UCS37が表示レイアウト項目ごとに幾つかの候補属性を持ち、取得できた属性に応じてLDAP検索結果画面の表示レイアウトを変更するようにしてもよい。図30は、表示レイアウト項目ごとの候補属性を表した一例の構成図である。
図30に表されるように、UCS37は「一覧表示(1)」などの表示レイアウト項目ごとに候補属性を持っている。表示レイアウト項目は、例えば図31,図32の表示レイアウト設定画面2400,2500の「一覧表示(1)」〜「一覧表示(2)」、「詳細表示(1)」〜「詳細表示(6)」が割り当てられた欄に対応している。
UCS37は、候補属性にある全ての属性を表示レイアウト項目ごとに取得し、優先順位の高い候補をその表示レイアウト項目に対応する欄に割り当てる。表示候補を取得する順番は、例えば「一覧表示(1)」、「一覧表示(2)」、「詳細表示(1)」〜「詳細表示(6)」とする。
ここで、UCS37が表示レイアウト項目ごとに幾つかの候補属性を持ち、取得できた属性に応じてLDAP検索結果画面の表示レイアウトを変更する場合の処理について図33のシーケンス図を用いて説明する。図33は、LDAP検索の他の一例のシーケンス図である。
ステップS900に進み、UCSクライアント200は、UCS37に対してLDAP検索要求を行う。なお、UCSクライアント200はLDAP検索要求をUCS67に対して行うとき、検索対象LDAPサーバ情報、検索情報をLDAP検索要求と共にUCS37に供給する。
ステップS901に進み、UCS37はUCSクライアント200から供給された検索対象LDAPサーバ情報で特定されるLDAPサーバ103に対し、検索情報に応じた検索要求を行う。ステップS902に進み、UCS37はステップS901の検索要求に対する検索結果を受信する。ステップS902で受信する検索結果は、例えば1エントリごとの候補属性にある全ての属性の情報である。
ステップS903に進み、UCS37は検索結果から属性を抽出する。ステップS904に進み、UCS37はステップS37で抽出した属性が候補属性に当てはまるか否かを検索する。ステップS905に進み、候補属性に当てはまる属性であれば(S905においてYES)、UCS37はステップS906に進む。一方、候補属性に当てはまる属性でなければ(S905においてNO)、UCS37はステップS903に戻る。ステップS906では、UCS37が、候補属性に当てはまる属性の属性値を保存する。即ち、LDAPユーザ情報は、図26のように名前やメールアドレスなどの属性の値(属性値)の修飾として表示構成情報(表示レイアウト情報)が付加される。
ステップS907に進み、UCS37は空の表示レイアウト項目があるか否かを判定する。空の表示レイアウト項目があると判定すると(S907においてYES)、UCS37はステップS903に戻る。
一方、空の表示レイアウト項目がないと判定すると(S907においてNO)、UCS37はステップS908に進み、LDAPユーザ情報をステップS900のLDAP検索要求に対する応答として、UCSクライアント200に供給する。UCSクライアント200は、ステップS908で供給されたLDAP検索要求に対する応答に基づき、図27のようなLDAP検索結果詳細画面2300を操作パネル80に表示する。
したがって、UCS37は表示レイアウト項目ごとに幾つかの候補属性を持つことで、取得できた属性に応じてLDAP検索結果画面の表示構成を変更できる。
本発明は、具体的に開示された実施例に限定されるものではなく、特許請求のの範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
本発明による融合機のソフトウェア構成について説明するための一実施例の構成図である。
本発明による融合機のハードウェア構成について説明するための一実施例の構成図である。
LDAPサーバ情報の取得要求,追加要求,変更要求,削除要求について説明するための図である。
検索機能を実現するUCSのソフトウェア構成について説明するための一例の構成図である。
LDAP検索の一例のシーケンス図である。
検索結果の一例のデータ構造図である。
LDAPユーザ情報の一例のデータ構造図である。
検索結果を融合機用のエントリのデータ構造に1件ずつ変換する処理の一例のフローチャートである。
属性を設定する属性設定画面の一例のイメージ図である。
データ種別が付加されたLDAPユーザ情報について説明するための図である。
取得属性を設定する取得属性設定画面の一例のイメージ図である。
属性を設定する属性設定画面の他の一例のイメージ図である。
設定された属性のデータ種別を取得する処理の一例のシーケンス図である。
属性を設定する属性設定画面の他の一例のイメージ図である。
設定された属性のデータ種別をユーザに判断させる処理の一例のシーケンス図である。
設定された属性のデータ種別を複数の方法で取得する処理の一例のシーケンス図である。
本発明によるLDAP検索の一例のシーケンス図である。
最初に取得する検索結果と後から取得する検索結果との違いを説明するためのデータ構成図である。
本発明によるLDAP検索の一例のシーケンス図である。
属性の取得順序を設定する取得順序設定画面の一例のイメージ図である。
属性の取得順序を設定する取得順序設定画面の他の一例のイメージ図である。
表示レイアウト設定画面の一例のイメージ図である。
LDAP検索結果画面の表示レイアウトを変更する処理の一例のシーケンス図である。
属性と、その属性に対応する融合機の項目と、その属性を表示する表示レイアウト情報との関連付ける処理を説明するための説明図である。
LDAP検索の一例のシーケンス図である。
表示レイアウト情報が付加されたLDAPユーザ情報について説明するための図である。
LDAP検索結果詳細画面の一例のイメージ図である。
検索条件として入力された項目に応じてLDAP検索結果画面の表示レイアウトを変更する処理の一例のフローチャートである。
属性毎の検索指定回数を記録するテーブルの一例のイメージ図である。
表示レイアウト項目ごとの候補属性を表した一例の構成図である。
表示レイアウト設定画面の一例のイメージ図である。
表示レイアウト設定画面の一例のイメージ図である。
LDAP検索の他の一例のシーケンス図である。
符号の説明
1 融合機
2 ソフトウェア群
3 融合機起動部
4 ハードウェア資源
5 アプリケーション層
6 プラットフォーム
9 コントロールサービス層
10 ハンドラ層
11 プロッタ
12 スキャナ
13 ハードウェアリソース
21 プリンタアプリ
22 コピーアプリ
23 ファックスアプリ
24 スキャナアプリ
25 ネットファイルアプリ
31 ネットワークコントロールサービス(NCS)
32 デリバリーコントロールサービス(DCS)
33 オペレーションパネルコントロールサービス(OCS)
34 ファックスコントロールサービス(FCS)
35 エンジンコントロールサービス(ECS)
36 メモリコントロールサービス(MCS)
37 ユーザインフォメーションコントロールサービス(UCS)
38 システムコントロールサービス(SCS)
39 システムリソースマネージャ(SRM)
40 ファックスコントロールユニットハンドラ(FCUH)
41 イメージメモリハンドラ(IMH)
53 アプリケーションプログラムインターフェース(API)
54 エンジンI/F
60 コントローラ
61 CPU
62 システムメモリ
63 ノースブリッジ(NB)
64 サウスブリッジ(SB)
65 AGP(Accelerated Graphics Port)
66 ASIC
67 ローカルメモリ
68 ハードディスク装置(HDD)
69 ネットワークインターフェースコントローラ(NIC)
70 USB I/F
71 IEEE1394 I/F
72 セントロニクス I/F
80 操作パネル
81 ファックスコントロールユニット(FCU)
82 エンジン部
83 PCIバス
103 LDAPサーバ
200 UCSクライアント
211 API層
212 検索機能
213 データベース制御機能
222 LDAPライブラリ
223 エンコードライブラリ
230 記憶部