JP4435573B2 - 架橋剤として有効なシロキサンポリスルフィド、およびその取得方法 - Google Patents

架橋剤として有効なシロキサンポリスルフィド、およびその取得方法 Download PDF

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Description

本発明は、とりわけタイヤまたはタイヤ用半製品の製造におけるエラストマーネットワークを架橋させるのに有効な架橋剤に関する。
イオウによるゴムの加硫即ち架橋の発見以来、数多くの改良が基本方法に対してなされてきているが、イオウは、現在も依然として、ジエンエラストマーを架橋させるという工業的見地からは不可欠の要素のままである。
加硫の原理は、これらジエンエラストマーの二重結合上での反応による2つのマクロ分子間のイオウブリッジの創生にある。加硫の顕著な特徴の1つは、促進または遅延効果を有する化合物を添加することによってこの反応を制御できる単純性である。イオウおよび促進剤ぞれぞれの量を調整することにより、加硫降伏を制御して、与えられたゴム組成物において、未硬化状態および硬化状態の双方において諸特性の可能性ある調整をもたらす種々の形状のイオウブリッジを得ることがとりわけ可能である。
しかしながら、イオウ加硫は、該当ゴム物品の表面へのイオウの移行による未硬化状態におけるブルーミング問題、なかんずく、加硫ゴム組成物の熱老化による硬化状態の加硫ゴム組成物の限られた耐性のようなある種の既知の欠点を有する。
とりわけ、イオウから架橋させたジエンエラストマーの加硫ゴム組成物が、温度が硬化温度に近い値即ち初期加硫温度に達したとき、温度に対し高度に感受性であることは周知である。結果は、加硫時初期に形成されたイオウブリッジ密度の低下、縮小(shortening)へと進む加硫ネットワーク分布、即ち、ポリスルフィドブリッジのモノスルフィドブリッジ利益までの低下である。この現象は、“戻り”としても知られており、加硫ゴム組成物の機械的諸性質の劣化によって生ずる。
即ち、当業者であれば、今現在も、上述の欠点を克服するのを、とりわけ良好な熱安定性を保持しながらジエンエラストマーの連鎖を架橋させるのを可能にする新規な化合物を常に研究している。
今回、本出願人は、研究中に、予期に反して、イオウの不存在下においてゴム組成物の加硫即ち架橋を可能にすると共に、改良された戻り抵抗性を有する加硫ゴム組成物を提供するシロキサンタイプのある種の新規な化合物を見出した。さらにまた、これらの化合物は、上述のブルーミング問題も有していない。
従って、本発明の第1の主題は、下記の式(I)のシロキサンポリスルフィド化合物に関する:
Figure 0004435573

(式中、数xは、整数または分数であり得て、2以上であり;
基Zは、同一または異なるものであり得て、好ましくは1〜18個の炭素原子を含む2価の結合基であり;
基Rは、同一または異なるものであり得て、好ましくは1〜18個の炭素原子を含む炭化水素基である)。
本発明に従う上記シロキサンポリスルフィドは、本発明のもう1つの主題を構成する方法によって調製することができ、該方法は、下記の各工程を含む (x、ZおよびRは、上記の意味を有する):
a) 下記の式 (Hal = ハロゲンである):
Figure 0004435573

のハロゲン化オルガノシラン(以下、生成物A)から出発し;
b) 生成物Aを、アルコールR'-OH (R' = 炭化水素基である)の作用によるアルコール分解または不活性有機溶媒中での水の作用による加水分解のいずれかに、いずれの場合も生成する酸ハライドを捕捉するための有機塩基の存在下に供して、下記の式:
Figure 0004435573

のモノアルコキシシラン(この場合、R'は式(B)において炭化水素基である)またはモノヒドロキシシラン(この場合、R'は式(B)においてHである)のいずれか(以下、生成物B)を得る工程;
c) 生成物Bをポリスルフィドの作用により硫化して、下記の式:
Figure 0004435573

のアルコキシシランまたはヒドロキシシランポリスルフィドを中間生成物(以下、生成物C)として得る工程;および、
d) その後、生成物Cにおいて環化工程を実施して、下記の式(I):
Figure 0004435573

の所望生成物を生成させる工程。
本発明のもう1つの主題は、ジエンエラストマーと補強用充填剤をベースとするゴム組成物における上記式(I)のシロキサンポリスルフィドの架橋剤としての使用である。
本発明および本発明の利点は、以下の説明および実施態様例、並びに本発明に従うシロキサンポリスルフィド類の取得方法を示しまたは本発明に従うまたは従わない架橋ゴム組成物において記録したレオグラムを示す添付図面に照らして容易に理解し得るであろう。
I. 使用する測定および試験方法
上記シロキサンポリスルフィドを試験するゴム組成物は、以下に説明するように、硬化の前後において特性決定する。
I-1. ムーニー可塑度
フランス規格(French Standard) NF T 43-005(1991年)に記載されているような振動(oscillating)稠度計を使用する。ムーニー可塑度は、次の原理に従って測定する:生組成物(即ち、硬化前の)を100℃に加熱した円筒状の囲い内で成形する。1分間の予熱後、ローターが試験片内で2 rpmで回転し、この運動を維持するのに使用したトルクを4分間の回転後に測定する。ムーニー可塑度(ML 1 + 4)は、“ムーニー単位”(MU、1MU = 0.83 N.m)で表す。
I-2 スコーチ時間
測定は、フランス規格NF T 43-005(1991年)に従って130℃で行う。時間の関数としての稠度測定指数の進展によって、パラメーターT5(大きいローターの場合)により上記規格に従って評価し、分で表示し、この指数において測定した最低値よりも5単位高い稠度測定指数(MUで表示)の増加を得るのに必要な時間として定義したゴム組成物におけるスコーチ時間を測定することが可能である。
I-3. 流動度測定
測定は、DIN規格 53529-パート3 (1983年6月)に従い、振動室レオメーターを使用し、場合に応じて150℃または165℃で実施する。時間の関数としての流動度測定トルクの進展が加硫反応後の組成物の剛化の進展を説明する(図4参照)。測定値は、DIN規格 53529-パート2 (1983年3月)に従って加工する: dN.m (デシニュートン.メートル)で測定した最低および最高トルクをそれぞれCminおよびCmaxと称し;tiは、誘導遅延、即ち、加硫反応が始まるのに要する時間である。加硫降伏の評価を可能にする偏差Δトルク(dN.mでの)も、CmaxとCmin間で測定する。
以下に説明する機械的または動的特性(項I-4およびI-5)は、“硬化最適”で測定した特性、即ち、公知の方法において、一定の硬化温度において、最高流動度測定トルクCmaxを得る最短硬化時間後に得られた特性である。
I-4 引張試験
これらの試験は、弾性応力および破壊時諸特性の測定を可能にする。特に断らない限り、これらの試験は、1988年9月のフランス規格NF T 46-002に従って行う。10%伸び(ME10)、100%伸び(ME100)および300%伸び(ME300)での公称割線モジュラス(または見掛け応力、MPaでの)を2回目の伸び(即ち、測定自体において生じた拡大量に対する調節サイクル後)に測定する。破壊応力(MPaでの)および破壊時伸び(%での)も測定する。これらの引張測定は、すべて、フランス規格NF T 40-101 (1979年12月)に従う規定の温度(23±2℃)および湿度(50±5%相対湿度)条件下で行う。
I.5 動的特性
動的特性ΔG*およびtan(δ)maxは、ASTM規格 D 5992-96に従い、ビスコアナライザー(Metravib VA4000)で測定する。規格ASTM D 1349-99に従って、交互の単シヌソイド剪断応力に、規定温度条件(23℃)で10 Hzの周波数で供した加硫組成物サンプル(厚さ4 mmと断面400 mm2の円筒状試験片)の応答を記録する。スキャンニングは、0.1から50%(外方向サイクル)、次いで50%から1%(戻りサイクル)の変形増幅において行う。使用する結果は、複合動的剪断モジュラス(G*)と損失係数tan(δ)である。戻りサイクルにおいて、観察されたtan(δ)の最高値(tan(δ)max)を、0.15%および50%変形での各値間の複合モジュラスの偏差(ΔG*)と同じように示す(パイネ効果)。
I-6. 戻りの測定
戻りは種々の方法を使用して分析し得、その目的は、最適での硬化(Cmax)と延長された硬化間のイオウブリッジ密度の進展を直接測定することである。
第1の方法は、流動度測定トルクの進展を測定することからなる:パラメーターΔR60およびΔR120は、それぞれ、Cmaxと一定の硬化温度(例えば、150℃または165℃)で60分または120分硬化させた後に測定したトルク間の%での進展を示す。
第2の方法は、モジュラスME100またはME300の進展を測定することからなる:パラメーターΔME100およびΔME300は、硬化最適(Cmax)と一定の硬化温度(例えば、150℃または165℃)での2時間の延長硬化後間のそれぞれのモジュラスの%での進展に相応する。
II. 本発明を実施する条件
この説明においては、説明上特に断らない限り、パーセント(%)は、すべて質量%である。
II-1. 本発明のシロキサンポリスルフィド
然るに、本発明の第1の主題は、上述の式(I)のシロキサンポリスルフィドである:
Figure 0004435573

(式中、数xは、整数または分数であり得て、2以上であり;
基Zは、同一または異なるものであり得て、好ましくは1〜18個の炭素原子を含む2価の結合基であり;
基Rは、同一または異なるものであり得て、好ましくは1〜18個の炭素原子を含む炭化水素基である)。
この化合物は、2個のケイ素原子を介して結合してジ-シロキサン構造(環)≡Si-O-Si≡を形成するポリスルフィド基Sx (x ≧ 2、即ち、ジスルフィド基を含む)のその分子中の存在に特徴を有する。
基Rは、直鎖または枝分れであり得、好ましくは1〜18個の炭素原子を含み、より好ましくはアルキル、シクロアルキルまたはアリールの中から、とりわけC1〜C6アルキル、C5〜C8シクロアルキルおよびフェニル基の中から選ばれ;これらのアルキル、シクロアルキルまたはフェニル基は、N、OまたはSのようなヘテロ原子も含有し得る。
これらの基Rのうちでは、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec.-ブチル、tert.-ブチル、n-ペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、2-エチルヘキシル、n-オクチル、イソ-オクチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、2-メチルシクロヘキシル、フェニル、トルイルおよびベンジルからなる群から選ばる基がとりわけ挙げられる。より好ましくは、基Rは、同一または異なっていてもよく、C1〜C3アルキル(即ち、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル)であり、とりわけメチルおよびエチルの中から選ばれる。
基Zは、置換されていてもまたは置換されてなくてもよくて、1〜18個の炭素原子を含み、好ましくは飽和または飽和でない炭化水素基であり;これらの基Zは、必要に応じて、O、SまたはNのような少なくとも1個のヘテロ原子によって炭化水素鎖内で遮断され得る。とりわけC1〜C18アルキレン基またはC6〜C12アリーレン基、より好ましくはC1〜C10アルキレン基が適している。
式(I)のとりわけ好ましい化合物は、基Rが、同一または異なっていてもよいC1〜C3アルキル基であり、基Zが、同一または異なっていてもよいC1〜C4アルキレン(メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン)、とりわけC2〜C4アルキレンである化合物であり、xは好ましくは2よりも大きい。
上記好ましい化合物のうちでは、下記の式(II)の環状テトラメチル-ジシロキサンポリスルフィド(即ち、R = メチル)がとりわけ挙げられる:
Figure 0004435573

(式中、“x”は、好ましくは3と5の間の平均値であり、より好ましくは4に近く(即ち、3.5〜4.5);Zは、C2〜C4アルキレンである)。
式(II)の化合物の特定の例としては、Zがプロピレン基である下記の構造式(II-1)の化合物がとりわけ挙げられる。
Figure 0004435573
上記式(I)および(II)においては、イオウ原子数xは、上記ポリスルフィドの特定の合成条件次第で、大きい度合いで、例えば、2から9まで変化し得る;しかしながら、x値は、好ましくは、2 (ジスルフィド)から相応するトリスルフィド(x = 3)、テトラスルフィド(x = 4)およびペンタスルフィド(x = 5)を経ての6 (ヘキサスルフィド)までの範囲から選ばれる。より好ましくは、xは、3と5の間から選ばれ、とりわけ4に近い(即ち、3.5〜4.5)。
本発明のこれらのシロキサンポリスルフィド類は、本発明のもう1つの主題を構成する新規な合成方法を使用して調製し得る。
II-2. 合成方法
式(I)のシロキサンポリスルフィドを調製するための本発明に従う方法は、図1に図式的に例示している。本発明に従う方法は、下記の各工程を含む (x、ZおよびRは、上記の意味を有する):
a) 出発点は、下記の式(A) (Hal = ハロゲンである):
Figure 0004435573
のハロゲン化オルガノシラン(以下、生成物A)である;
b) 生成物Aを、アルコールR'-OH (R' = 炭化水素基である)の作用によるアルコール分解または不活性有機溶媒中での水の作用による加水分解のいずれかに、いずれの場合も生成する酸ハライドを捕捉するための有機塩基の存在下に供して、下記の式(B):
Figure 0004435573

のモノアルコキシシラン(この場合、R'は式(B)において炭化水素基である)またはモノヒドロキシシラン(この場合、R'は式(B)においてHである)のいずれか(以下、生成物B)を得る;
c) 硫化工程を生成物Bにおいてポリスルフィドの作用により実施して、下記の式(C):
Figure 0004435573
のアルコキシシランまたはヒドロキシシランポリスルフィドを中間生成物(以下、生成物C)として得る;そして、
d) その後、生成物Cにおいて環化工程を実施して、下記の式(I):
Figure 0004435573
の所望生成物を調製する。
出発シラン(生成物A)のハロゲン(Hal)は、同一または異なっていてもよく、好ましくは臭素および塩素中から選択し;より好ましくは、塩素を使用する。一般に、出発ハロシラン(生成物A)およびその中間誘導体(生成物BまたはC)は、液体生成物であり;従って、これらの生成物は、本発明方法の各種工程を実施する場合、そのまままたは適切な溶媒中で希釈した形で使用し得る。
生成物Aにおける加水分解工程は、該当する場合、出発ハロゲン化シラン(生成物A)において、不活性有機溶媒、例えばエーテル中の水の作用により、精製する酸ハライドを捕捉するための有機塩基の存在下に直接実施する。
生成物Aのアルコール分解工程は、その1部として、反応中に放出される酸ハライドを捕捉するための有機塩基の存在下において、生成物Aのケイ素原子が担持するハロゲン(Hal)をアルコールのアルコキシル基(OR')で置換することからなる。アルコール(R'-OH)の炭化水素基R'は、好ましくは1〜8個の炭素原子を含み、より好ましくはC1〜C6アルキルの中から、さらにより好ましくはC1〜C3アルキル、とりわけメチルまたはエチルの中から選択する。アミン、好ましくはトリエチルアミンのような第3級アミンを、生成する酸ハライドを捕捉するための有機塩基として使用し得る。酸ハライドをより良好に捕捉するためには、アルコール分解を、好ましくは15℃未満、より好ましくは10℃未満の温度で実施する。
上記硫化工程においては、とりわけ式M2SxまたはM'Sx (M = アルカリ金属またはNH4であり;M' = Znまたはアルカリ土類金属である)のアンモニウムまたは金属ポリスルフィド(x ≧ 2)を使用し得;そのような化合物の例は、Na、K、Cs、Rb、Ca、Mg、ZnおよびNH4のポリスルフィド類であり、xは、好ましくは2〜6、より好ましくは3〜5 (とりわけ3.5〜4.5)の範囲である。好ましくは、ナトリウムポリスルフィドNa2Sx、とりわけNa2S2、Na2S3、Na2S4、Na2S5、Na2S6を使用し、このポリスルフィドは、好ましくはNa2Sに対するイオウ(S8)の作用によって生成させる。公知の方法においては、そのようなポリスルフィドの調製は、例えば、水、アルコール類、ケトン類またはエーテル類のような有機または有機でない溶媒中で実施し、これらの溶媒においては、各試薬は部分的にまたは完全に可溶性である。
しかしながら、好ましいのは、上記硫化工程を何らアルコールを存在させないで実施することであり;その後、操作を、例えば、ポリスルフィド化アルコキシシランの合成に関するEP-A-694 552号または米国特許第5,405,985号に記載されているようにして、好ましくは水性相中、より好ましくは2相媒質の水/有機溶媒(例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、ヘプタンまたは等価物)中で行う。反応は、好ましくは相間移動触媒の存在下に、より好ましくは式M”HalまたはM”SO4の塩を添加して実施し、M”はLi、NaおよびKの中から選ばれ、HalはF、ClおよびBrの中から選ばれる。その場合、使用する塩は、好ましくは、NaCl、NaBrおよびNa2SO4の中から選ばれ;より好ましくは、NaClを使用する。塩の量は、例えば、水溶液の10質量%から溶液の完全飽和までで変動し得る。相間移動触媒は、例えば、テトラブチルアンモニウムブロマイド(TBAB)である。
上記硫化工程は、好ましくは、アルゴンのような不活性ガス下に実施する。反応媒質温度は臨界的ではなく、例えば、周囲温度での操作も可能である;しかしながら、反応速度を増大させるための高熱状態、例えば、60℃〜100℃であるいは溶媒の沸点までさえもで操作するのが好ましい。上記ヒドロキシシランまたはアルコキシシラン(生成物B)のポリスルフィドに対するモル比は、好ましくは、化学量論量に対して僅かに過剰のポリスルフィドを有するように調整する。
上記硫化を有機相中で実施する場合、生成物B自体を、アルコール、ケトンまたはエーテルのような不活性有機溶媒中に前以って希釈する。反応が終了したとき、生ずる塩(金属ハライド)を濾別し、有機溶媒を真空蒸留により濾液から除去する。水性相での硫化または2相(水/有機溶媒)硫化の場合には、該当する場合、生成物Cを含有する有機相を単離し、反応溶媒次いで未反応試薬Bを真空にて連続蒸留する。
生成物Cにおける環化工程は、ヒドロキシシランポリスルフィド(この場合は、酸または塩基の存在による触媒接触縮合工程による)またはアルコキシシランポリスルフィド(この場合、酸または塩基加水分解工程、好ましくは酸タイプの加水分解による)のいずれかに応じて別々に実施する。この環化工程を実施するには、例えば、有機溶媒中に希釈した生成物Cを、適切量の、例えば、反応させるポリスルフィドに対して2モル当量の割合の水と触媒量の有機酸のような触媒、例えば、カルボン酸、とりわけトリフルオロ酢酸との混合物に導入する。
上述の各方法に従って合成したシロキサンポリスルフィド類は、実際には、ポリスルフィド類(例えば、x = 2からx = 9までの)混合物であり、従って、整数以外のx平均値を有する。
II.3 架橋剤としての使用
上述のシロキサンポリスルフィドは、ジエンエラストマーの架橋において、それ単独で十分に有効であることが証明された。
上記シロキサンポリスルフィドは、そのようなエラストマー組成物において、そのようなエラストマー組成物中のイオウおよび他の通常のイオウ供与体(1種以上)のすべてに有利に置換わり得る。その場合、上記シロキサンポリスルフィドは、これらの組成物中で、好ましくは0.5 phr以上、より好ましくは1〜15 phr、とりわけ3〜12 phrの量で使用する(phr = エラストマー100部当りの質量部)。
限定するものではないが、上記シロキサンポリスルフィドは、例えば、少なくとも1種のジエンエラストマーと例えば30〜150 phrの量の補強用充填剤とをベースとするタイヤ類の製造を意図するゴム組成物を架橋させるのに使用し得る。
そのような用途においては、上記ジエンエラストマーは、その場合、好ましくは、ポリブタジエン(BR)、天然ゴム(NR)、合成ポリイソプレン(IR)、ブタジエンコポリマー類(とろわけ、ブタジエン/スチレン(SBR)、ブタジエン/イソプレン(BIR)、ブタジエン/アクリロニトリル(NBR))、イソプレンコポリマー類(とりわけ、イソプレン/スチレン(SIR)またはブタジエン/スチレン/イソプレンコポリマー類(SBIR))、およびこれらエラストマーの混合物からなる高不飽和ジエンエラストマーの群から選択する。
タイヤ類の製造において有用なゴム組成物を補強するその能力について知られている任意のタイプの補強用充填剤、例えば、カーボンブラックのような有機充填剤またはシリカのような補強用無機充填剤(この場合、カップリング剤によって結合させる)を使用し得る。適切なカーボンブラックは、すべてのカーボンブラック類、とりわけタイヤ類、例えば、これらタイヤ類のトレッドにおいて通常使用されるタイプHAF、ISAFおよびSAFのブラック類(タイヤ級ブラックと称される)である。トレッド用のうち、例えば、ブラックN115、N134、N234、N330、N339、N347、N375のようなシリーズ100、200または300の補強用カーボンブラック(ASTM級)は、とりわけ挙げられる。適切な補強用無機充填剤は、とりわけシリカ質またはアルミナ質タイプの無機充填剤、とりわけシリカ(SiO2)である。使用するシリカは、当業者にとって公知の任意の補強用シリカ、とりわけ、共に450 m2/g未満、好ましくは30〜400 m2/gのBET表面積および比CTAB表面積を有する任意の沈降またはヒュームドシリカであり得る。高分散性沈降シリカ(“HD”と称する)は、とりわけ本発明を低転がり抵抗性を有するタイヤ類の製造において使用する場合に好ましい。任意の公知のカップリング剤、とりわけ少なくとも2官能性であるオルガノシラン類またはポリオルガノシラン類を、補強用無機充填剤をジエンエラストマーにカップリングさせるのに使用し得る。
上述のシロキサンポリスルフィドは、好ましくは、その架橋機能において、好ましくは0.1〜5 phr、より好ましくは0.5〜3 phrの量の1次加硫促進剤と組合せ得る。
とりわけチアゾールタイプの促進剤が、下記の式(III)のその誘導体同様に適している:
Figure 0004435573
(式中、R5は、水素原子、下記の式(IV):
Figure 0004435573
の2-メルカプトベンゾチアジル基、または下記の式(V):
Figure 0004435573
の基であり;
R6およびR7は、個々に、水素原子、2-メルカプトベンゾチアジル基(式IV)、C1〜C4アルキル基、または好ましくは6単位を含み、その環が少なくとも1個のS、OまたはNのようなヘテロ原子を含み得るC5〜C8シクロアルキル基を示す)。
チアゾール促進剤および好ましい誘導体類は、とりわけ、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-メルカプトベンゾチアジルジスルフィド、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド、N-tert.-ブチル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンイミド、N-tert.-ブチル-2-ベンゾチアジルスルフェンイミドおよびこれら化合物の混合物からなる群から選ばれる。
また、適切な促進剤は、チウラム群の化合物(下記の式VI)または亜鉛ジチオカルバメート誘導体(下記の式VII)である:










Figure 0004435573
(式中、yは、1〜4で変動し、とりわけ1または2に等しく;R8、R9、R10およびR11は、各々個々に、1〜8個の炭素原子を含むアルキル基、ベンジル基、環状ペンタメチレン基または環状メチル-ペンタメチレン基を形成するR8とR9およびR10とR11が一緒に結合しているR8とR9の組合せおよびR10とR11の組合せを示す)。
チウラムタイプの促進剤は、とりわけ、テトラメチルチウラムモノサルフェート、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラ-イソブチルチウラムジスルフィド、テトラベンジルチウラムジスルフィドおよびこれら化合物の混合物からなる好ましい群から選ばれる。これらのうち、より好ましくは、テトラベンジルチウラムジスルフィドを使用する。
本発明に従って使用し得る促進剤他の例としては、亜鉛ジチオカルバメート類、とりわけ亜鉛テトラメチルジチオカルバメート、亜鉛テトラエチルジチオカルバメートおよび亜鉛テトラベンジルジチオカルバメートが挙げられる。これらのうち、より好ましくは、亜鉛テトラベンジルジチオカルバメートを使用する。
結論として、本発明の概念において使用する1次加硫促進剤は、さらに好ましくは、2-メルカプトベンゾチアジルジスルフィド(“MBTS”と略記する)、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド(“CBS”と略記する)、N,N-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド(“DCBS”と略記する)、N-tert.-ブチル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド(“TBBS”と略記する)、N-tert.-ブチル-2-ベンゾチアジルスルフェンイミド(“TBSI”と略記する)およびこれら化合物の混合物からなる群から選ばれる。
III. 本発明の実施態様例
以下の実施態様例においては、本発明を、下記の特定式(II-1)の環状ポリスルフィド化テトラメチル-ジシロキサンによって実施する:




Figure 0004435573
III-1. 上記シロキサンポリスルフィドの合成
式(II-1)の上記生成物(以下、生成物Dと称する)を、以下の実施例において、図1に図式的に示す2つの異なる方法(加水分解またはアルコール分解)に従って合成する。
A) 合成1(加水分解)
生成物Dを、クロロプロピルジメチルクロロシラン(以下、生成物Aと称する)から出発し、クロロプロピルジメチルシラノール(以下、生成物Bと称す)およびビス-(プロピルジメチルシラノール)ポリスルフィド(以下、生成物Cと称す)を経る数工程からなる本発明に従う方法を使用して合成する。使用した合成式は、図2に示す式である。
a) クロロプロピルジメチルシラノール(生成物B)の調製
前述したように、生成物Bは、不活性有機溶媒(エーテル)中でのヒドロキシル供与体としての水および放出塩酸を捕捉するためのトリエチルアミンの存在下での出発生成物Aの加水分解によって直接調製し得る。好ましくは、過剰の水を導入して、所望反応を促進させ且つ添加した上記クロロシラン上で発生したシラノールの縮合反応を回避するようにする。僅かに過剰のトリエチルアミンの使用により、すべての塩酸を捕捉し、残留トリエチルアミンを反応が終了すると同時に蒸留させるのを確実にする。
手順は、より正確には、下記のとおりである:
9.78 mlのトリエチルアミン(70.1ミリモル、即ち、生成物Aに対して1.5当量)、3.36 gの水(187ミリモル、即ち、生成物Aに対して4当量)、次いで150 mlのエーテルを、コンデンサーを取付け磁力攪拌子を備えた500 mlの三ツ口フラスコ中に導入する。この溶液を、生成物Aの溶液(80 mlのエーテル中8.0 g、即ち46.7ミリモル)をゆっくり添加する前に、氷浴を使用して10℃未満の温度に冷却する。白色沈降物の即時の出現が観察され、これは、トリエチルアミンクロロハイドレートに相当する。生成物Aの添加を終えると、反応媒質の攪拌を10℃未満の温度のままで30分続行する。その後、生成した沈降物を濾別し、集めた濾液を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、次いで真空中で濃縮させる。残留トリエチルアミンを留別する。このようにして、NMRおよび質量分光分析により、所望生成物Bに相当する6.1 gの鮮明な黄色液体(95%よりも高い生成物純度)を集める。
b) ビス-(プロピルジメチルシラノール)ポリスルフィド(生成物C)の調製
この工程においては、水性媒質中でのイオウの硫化ナトリウムNa2S中への挿入によって生成させたナトリウムポリスルフィドがトルエン中溶液中の生成物Cの2分子の塩素原子を置換する。反応は、相間移動触媒(TBAB)および塩化ナトリウムNaClの存在下に実施する。
40 mlのNaCl (5.73 g、即ち98.2ミリモル)の水溶液と8 mlのトルエン中に溶解させた4.01 g (即ち、16.7ミリモル)のNa2S.9H2Oおよび1.60 g (即ち、50.1ミリモル)のイオウを、コンデンサーを取付け磁力攪拌子を備えた250 mlの三ツ口フラスコ中に導入する。この混合物を85℃に加熱する;温度上昇時に、反応媒質が黄色から暗赤色に変色するのが観察される。
操作温度に達すると同時に、0.286 gのTBAB (即ち、0.88ミリモル)を一度に導入し、次いで、30 mlのトルエン中溶液中の生成物B (5.0 g、即ち32.7ミリモル)の滴下による添加を開始する。添加中、トルエン相は鮮明な赤色を有するが次第にオレンジ色に変り、一方、初期の鮮明赤色水性相は薄くなり、注ぎ入れを終えると最終的には無色透明になる。反応をこのようにして85℃の温度で75分間続行し、次いで、反応媒質をアルゴン下に冷却する。
その後、反応媒質を分離漏斗に移してトルエン相を分離し、この相を水洗した後硫酸マグネシウム上で乾燥させる。次いで、有機相を濾過し、ボールオーブン(40℃)内で蒸留させる前に、再びエーテル中に取込んで、残留クロロプロピルジメチルシラノール(生成物B)を除去する。
最後に、3.92 gの粘稠オレンジ色液体を集め、そのNMRおよび質量分光分析により、痕跡量の出発生成物および生成物Dを伴なうビス-(プロピルジメチルシラノール)ポリスルフィド(生成物C)の主要存在を確認する。
c) 環状テトラメチル-ジシロキサンポリスルフィド(生成物D)の調製
0.24 gの水(2当量、即ち13.4ミリモル)と触媒量のトリフルオロ酢酸(0.1当量、即ち0.67ミリモル)に、18 mlのジクロロメタン中に希釈した2 gの生成物Cを加え、100 ml三ツ口フラスコに導入する。
反応媒質を硫酸マグネシウム上で乾燥させる前に24時間攪拌し続け、濾過し、真空中で濃縮する。
1.8 gの生成物Dを集め、その下記の構造をNMR分析により確認する:
Figure 0004435573
このようにして合成した生成物Dは、4.0に近い平均値(x = 3.9)を中心とするジスルフィド(x = 2)からヘキサスルフィド(x = 6)までのポリスルフィド分布から実際に形成されている。NMRにより確認したジスルフィドS2の量は、ポリスルフィド単位のおよそ18%に等しい。
当業者であれば、修正した合成条件により、変動し得るが好ましくは3〜5であるxの平均値を有する他のポリスルフィド分布を取得し得ることは、理解し得るであろう。
B) 合成2 (アルコール分解)
生成物Dを、クロロプロピルジメチルクロロシラン(生成物A)から出発し、クロロプロピルジメチルエトキシシラン(生成物B')およびビス-(プロピルジメチルエトキシシラン)ポリスルフィド(生成物C')を経る数工程からなる本発明に従うもう1つの方法を使用して合成する。使用した合成式は、図3に示す式である。
a) クロロプロピルジメチルエトキシシラン(生成物B')の調製
第1工程は、生成物Aのケイ素原子が担持する塩素をエタノールのエトキシ基で弛緩することを可能にするアルコール分解からなり、この反応は、反応中に放出される塩酸を捕捉するためのトリエチルアミンの存在下に実施する。
手順は、より正確には、下記のとおりである:
950 mlのエタノール(Normapur級)、次いで288 mlのトリエチルアミン(2.07モル、即ち209 g)を、シリンジを使用して、アルゴン流下に、コンデンサーを取付け磁力撹拌子を備えた2リットル三ツ口フラスコ(前以って24時間オーブン中で乾燥させた)中に導入する。その後、混合物を、生成物A (237.7 g、即ち1.38モル;参照SIC2336.0としてABCR社から市販されている製品)の添加を開始する前に、約5℃の温度に冷却し、添加を蠕動ポンプを使用して実施し;放出される塩酸をトリエチルアミンで直ちに捕捉し、トリエチルアミンクロロハイドレートを生成させる。
注ぎ入れが終わると同時に(約8時間後)、氷浴を取除き、攪拌を周囲温度で1夜に亘ってアルゴン流下に続行する。8時間後、GPC (ガス相クロマトグラフィー)分析は、出発生成物Aに相応するピークがが消失したことおよびクロロプロピルジメチルエトキシシラン(生成物B')が生成したことを示す。その後、反応媒質をAllihnコンデンサーにより濾過して、エタノール中溶液中の生成物B'をトリエチルアミンクロロハイドレートから分離する。
生成物B'を含有する濾液を濃縮し、次いで、真空中(2 mmHg (19.6 Pa);油浴温度70℃;カラムのヘッド温度45℃)で蒸留して、過剰の遊離トリエチルアミンを除去し、生成物B'を純粋形で単離する。このようにして、160 gの無色液体を、そのNMRおよび質量分光分析によりこの液体が実際に所望生成物B'であることを確認して集める。
b) ビス-(プロピルジメチルエトキシシラン)ポリスルフィド(生成物C')の調製
この工程においては、水性媒質中でのイオウの硫化ナトリウムNa2S中への挿入によって生成させたナトリウムポリスルフィドがトルエン中溶液中の生成物B'の2分子の塩素原子を置換する。反応は、相間移動触媒(TBAB)および塩化ナトリウムNaClの存在下に実施する。
40 mlのNaCl (5.0 g、即ち85.8ミリモル)の水溶液と8 mlのトルエン中に溶解させた3.50 g (即ち、14.5ミリモル)のNa2S.9H2Oおよび1.40 g (即ち、43.7ミリモル)のイオウを、コンデンサーを取付け磁力攪拌子を備えた250 mlの三ツ口フラスコ中に導入する。この混合物を85℃に加熱する;温度上昇時に、反応媒質が黄色から暗赤色に変色するのが観察される。
操作温度に達すると同時に、0.25 gのTBAB (即ち、0.77ミリモル)を一度に導入し、次いで、生成物(B')の滴下による添加を開始する(30 mlのトルエン中溶液中の5.17 g、即ち28.6ミリモル)。添加中、トルエン相は鮮明な赤色を有するが次第にオレンジ色に変り、一方、初期の鮮明赤色水性相は薄くなり、注ぎ入れを終えると最終的には無色透明になる。反応をこのようにして85℃の温度で75分間続行し、次いで、反応媒質をアルゴン下に冷却する。
その後、反応媒質を分離漏斗中にデカンテーションしてトルエン相を分離し、この相を水洗した後硫酸マグネシウム上で乾燥させる。次いで、有機溶液を濾過し、ボールオーブン(40℃)内で蒸留させる前に、再びエーテル中に取込んで、残留クロロプロピルジメチルエトキシシラン(生成物B')、即ち0.52 gを除去する。
最後に、3.84 gの粘稠赤オレンジ色液体を集め、そのNMRおよび質量分光分析により、痕跡量の出発生成物を伴なうビス-(プロピルジメチルエトキシシラン)ポリスルフィドの主要存在を確認する。
c) 環状ポリスルフィド化テトラメチル-ジシロキサン(生成物D)の調製
2.23 gの水(2当量、即ち0.124モル)、次いで触媒量のトリフルオロ酢酸(0.1当量、即ち、6.21ミリモルまたは0.7 g)に、210 mlのジクロロメタン中に希釈した26 g (0.0621モル)のビス-(プロピルジメチルエトキシシラン)ポリスルフィド(生成物C')を加え、500 ml三ツ口フラスコに導入する。
反応媒質を周囲温度で24時間攪拌しながら放置し、その後、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。このようにして、NMR分析によれば、所定生成物に主として相応する20.5 gの極めて粘稠な淡黄色液体を単離し、痕跡量の潜在的残留溶媒は、生成物を40℃の温度で48時間200 mmHg (1961 Pa)の真空に供することによって除去し得る。
このようにして合成した生成物Dは、加水分解により上記で得た生成物Dと実質的に同一であるようである(x = 2からx = 6までのポリスルフィド分布;平均値x = 4.0;ポリスルフィド単位のおよそ17%に等しいジスルフィドS2量)。
III-2. 架橋剤としての使用
A) 試験1
試験用ミキサーを使用して実施したこの最初の試験の目的は、上記で合成した生成物Dを使用して、ゴム組成物をイオウの添加なしで架橋させ得ることを実証することである。
また、本発明に従うポリスルフィドをベースとする組成物の熱安定性(戻り挙動)の改善を、架橋剤としてイオウをベースとする通常の組成物と比較して実証する。
試験した3つの組成物は、架橋剤の本質は別として、同一である:
‐組成物C-1:イオウ (1 phr)
‐組成物C-2:生成物D (3.7 phr)
‐組成物C-3:生成物D (7.5 phr)
組成物C-1はこの試験における対照であり、組成物C-2およびC-3は、本発明に従うシロキサンポリスルフィドを3〜12 phrの好ましい量で使用する。
これらの組成物は、以下のようにして公知の方法で調製する:ジエンエラストマー(場合によってのジエンエラストマー混合物)、補強用充填剤、次いで、少なくとも上記シロキサンポリスルフィド(生成物D)と促進剤を含む架橋系を除く各種他の成分を密閉式ミキサー中に導入し、70%まで満たす。ミキサーの初期タンク温度は約60℃である。その後、熱機械加工(非生産期)を、約165℃の最高“落下”温度に達するまで、1回または2回の工程で実施する(約7分に等しい総混練時間)。このようにして得られた混合物を回収し、冷却し、次いで、上記シロキサンポリスルフィド(生成物D)および促進剤を開放ミキサー(ホモフィッシャー)において40℃ですべてを3〜4分間混合することによって添加する(生産期)。その後、このようにして得られた組成物を、その物理的または機械的特性を測定するためのゴムのシート(2〜3 mm厚)または薄いフィルムの形状にカレンダー加工するか、あるいは押出加工して、所望寸法に切断および/または組立てた後に、タイヤ用半製品、例えば、タイヤトレッドとして直接使用し得る形状素子を形成する。
表1および2は、各種組成物の配合(表1:phrで示す各種成分量)、流動度測定特性(165℃での)、および各組成物の熱安定性を示し得る165℃で2時間後の流動度測定トルクの進展を示す。図4は、その1部において、165℃の温度における時間(分)の関数としての流動度測定トルク(dN.m)の進展を示し、曲線C1〜C3は、それぞれ、組成物C1〜C3に相応する。
表2の結果は、CmaxおよびΔトルク値によって例証されているように、エラストマー鎖を架橋させる上記シロキサンポリスルフィドの予想外の能力を実証している。さらにまた、シロキサンポリスルフィド量の増大につれてのトルクCmaxおよびΔトルクの増大に注目されたい。組成物C-2およびC-3の熱安定性(戻り抵抗性)は、対照において観察された熱安定よりも、しかも、使用するシロキサンポリスルフィド量の如何にかかわらず対照組成物C-1において記録された損失ΔR60およびΔR120よりも明白に低いことが分る損失ΔR60およびΔR120よって実証されているように、顕著に高い。
図4は、良好な戻り抵抗性を与えながらゴム組成物を架橋させる生成物Dの能力を確証している。表2のパラメーターΔR60およびΔR120および図4の曲線C2の形状(極めて長い硫化プラトーの存在)の双方によって例証されている組成物C-2における極めて低い戻り(Cmax以降のトルクの低下)にとりわけ注目されたい。
B) 試験2
この試験は、上記シロキサンポリスルフィドの架橋剤としての予想外の技術的効果、さらにまた、各種公知の加硫促進剤の存在下でのゴム組成物の改良された熱安定性を確認する。
そのために、上記試験1の組成物と同様な5つの組成物を調製するが、これらの組成物は、架橋系の本質(イオウまたはシロキサンポリスルフィド、1次加硫促進剤の本質)は別として、同一である。
組成物C-4は対照組成物(イオウ+スルフェンアミド促進剤)であり、組成物C-5またはC-8は、本発明に従うシロキサンポリスルフィドを各種促進剤と一緒に使用する。
表3および4は、各種組成物の配合(表3:phrで示す各種成分量)、165℃での流動度測定特性、および165℃で2時間後の流動度測定トルクの進展(戻り)を示す。
表4の結果の検証は、シロキサンポリスルフィドをベースとする組成物のすべてが、使用する促進剤またはその量(0.5〜2.0 phr)の如何にかかわらず、とりわけ対照における加硫降伏Δトルクよりも大きい加硫降伏Δトルクによる有効な架橋性を示している。戻り抵抗性は、使用する促進剤のタイプの如何にかかわらず明らかに低い損失ΔR60およびΔR120よって例証されているように、本発明に従う組成物において明らかに高い。
C) 試験3
この試験は、上記の各試験よりも大きいミキサーにおいて実施し、未硬化状態並びに150℃での硬化最適および長時間硬化(150℃で2時間)での硬化状体のゴム組成物の特性決定を行った。
この試験は、本発明に従う組成物の改良された熱安定性を他の特性(モジュラスの進展)に基づき確認する。
そのために、上記試験1の組成物と同様な2つのゴム組成物(架橋剤は別として同一である)を比較した。
‐組成物C-9 (対照):イオウ (1phr)
‐組成物C-10 (本発明):生成物D (7.5 phr)
表5および6は、2つの組成物の配合並びに硬化前および150℃での硬化後の各組成物の諸特性を示す。各組成物の熱安定性は、モジュラスΔME100およびΔME300の進展によって特性決定する。
本発明に従う組成物C-10は、組成物C-9に比較して、未硬化状態における諸特性に対して有害な作用を有してないだけでなく、対照的に、未硬化状態における改良された加工能力と同義であるムーニー可塑度の明白な低下を明らかにしている。スコーチ時間T5は、両組成物において同一である。
150℃(硬化最適)での硬化後、下記の点が本発明のシロキサンポリスルフィドをベースとする組成物において予期に反して観察されている:
‐高品質の補強を示唆する、高変形ME100、ME300でのモジュラスおよび比ME300/ME100の増大した値;
‐等価の破壊時特性;
‐転がり抵抗性にとって好ましい、有意に低いΔG*およびtan(δ)maxの値によって例証されるように、改良されたヒステリス特性;
‐最後に、イオウを通常に使用して架橋させた対照組成物の熱安定性と比較して、本発明に従う組成物の極めて良好な熱安定性を確証するパラメーターΔME100およびΔME300の進展
即ち、本発明に従うジシロキサンポリスルフィドを通常のイオウに代る架橋剤として使用することにより、有効な架橋性と改良された熱安定性(戻り抵抗性)を組合せることが可能である。
本発明は、タイヤ、タイヤの内部安全支持材、車輪、ゴムスプリング、弾性継手並びに他の懸垂および振動防止素子のような、自動車車両用のあらゆる懸垂装置用に意図する最終物品または半製品の製造において使用し得るゴム組成物においてとりわけ有利に応用し得る。







表1
Figure 0004435573
(1) 天然ゴム;
(2) N375 (Cabot社);
(3) 酸化亜鉛 (工業級;Umicore社);
(4) Uniqema社からのステアリン(“Pristerene 4931”);
(5) N-1,3-ジメチルブチル-N-フェニル-パラ-フェニレンジアミン (Flexsys社からの
“Santoflex 13”from);
(6) イオウ (Solvay社からの合成イオウ)
(7) 項III-1-A)に従って合成した式(II-1)のシロキサンポリスルフィド;
(8) N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジル-スルフェンアミド(Flexsys社からの
“Santocure CBS”
表2
Figure 0004435573














表3
Figure 0004435573
(1)〜(8) 表1に同じ;
(9) N-tert.-ブチル-2-ベンゾチアジル-スルフェンアミド(Flexsys社からの
“Stantocure TBBS”);
(10) N-tert.-ブチル-2-ベンゾチアジル-スルフェンイミド(Flexsys社からの
“Stantocure TBSI”);
(11) 2-メルカプトベンゾチアジルジスルフィド(Flexsys社からの
“Perkacit MBTS”)。
表4
Figure 0004435573
表5
Figure 0004435573
(1)〜(8) 表1に同じ。

表6
Figure 0004435573
本発明の化合物の2つの合成経路(加水分解およびアルコール分解)を含む各合成工程を示す流れ図である。 クロロプロピルジメチルシラン(生成物A)から出発し、クロロプロピルジメチルシラノール(生成物B)およびビス-(プロピルジメチルシラノール)ポリスルフィド(生成物C)を経る各工程からなる本発明化合物の本発明に従う合成方法を示す合成式である。 生成物Dを、クロロプロピルジメチルシラン(生成物A)から出発し、クロロプロピルジメチルエトキシシラン(生成物B')およびビス-(プロピルジメチルエトキシシラン)ポリスルフィド(生成物C')を経る各工程からなる本発明に従うもう1つの合成方法を示す合成式である。 本発明に従うまたは従わない架橋剤を使用したゴム組成物における165℃の温度での時間(分)の関数としての流動度測定トルク(dN.m)の進展を示すグラフである。

Claims (5)

  1. 下記の一般式のシロキサンポリスルフィド化合物:
    Figure 0004435573
    (式中、数xは、整数または分数であり得て、2以上であり;
    基Zは、同一または異なるものであり得て、C 2 〜C 4 アルキレンであり;
    基Rは、同一または異なるものであり得て、C 1 〜C 3 アルキルである)。
  2. 前記シロキサンポリスルフィドが下記の式(II)に相当する請求項記載の化合物:
    Figure 0004435573
  3. Zがプロピレン基を示す、請求項記載の化合物。
  4. a) 下記の式 (Hal = ハロゲンである):
    Figure 0004435573
    のハロゲン化オルガノシラン(以下、生成物A)から出発し;
    b) 生成物Aを、アルコールR'-OH (R' = 炭化水素基である)の作用によるアルコール分解または不活性有機溶媒中での水の作用による加水分解のいずれかに、いずれの場合も生成する酸ハライドを捕捉するための有機塩基の存在下に供して、下記の式:
    Figure 0004435573
    のモノアルコキシシラン(この場合、R'は式(B)において炭化水素基である)またはモノヒドロキシシラン(この場合、R'は式(B)においてHである)のいずれか(以下、生成物B)を得;
    c) 生成物Bをポリスルフィドの作用により硫化して、下記の式:
    Figure 0004435573
    のアルコキシシランまたはヒドロキシシランポリスルフィドを中間生成物(以下、生成物C)として得;そして、
    d) その後、生成物Cにおいて環化工程を実施して、下記の式(I):
    Figure 0004435573
    の所望生成物を生成させる;
    各工程を含むことを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項記載のシロキサンポリスルフィド(R、Zおよびxは前記の意味を有する)の取得方法。
  5. 請求項1〜のいずれか1項記載のシロキサンポリスルフィドと少なくとも1種の1次加硫促進剤とを含む架橋用系。
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