JP4434814B2 - ガスタービン・エンジンの制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、ガスタービン・エンジンの制御装置、より具体的には航空機用ガスタービン・エンジンの制御装置に関する。
ガスタービン・エンジンの制御においては、エンジンが過渡状態にあるか、あるいは定常状態にあるか判定すると共に、それに応じて燃料供給制御を実行する必要がある。それに関し、下記の特許文献1に記載されるように、低圧タービン回転数の変化率から急減速状態を判断し、それに対応する高圧タービン回転数目標値を算出するなどして燃料供給制御を実行し、定常状態から急減速状態に移行したときに生じやすいファンストール(いわゆるサージ)を回避する技術が提案されている。
特開平6−213005号公報
しかしながら、特許文献1に記載した従来技術においては、低圧タービン回転数の変化率に基づいて定常状態から急減速状態に移行したと判定しているに過ぎず、加速状態も含めた過渡状態を広く判定するものではなかった。
従って、この発明の目的は上記した課題を解消することにあり、エンジンが加速も含めた過渡状態にあるか、あるいは定常状態にあるかを精度良く判定できるようにしたガスタービン・エンジンの制御装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1にあっては、少なくとも低圧タービンと高圧タービンからなる2基のタービンを備えたガスタービン・エンジンにおいて、前記低圧タービンの回転数を示す出力を生じる、少なくとも1個の低圧タービン回転数センサ、前記高圧タービンの回転数を示す出力を生じる、少なくとも1個の高圧タービン回転数センサ、前記低圧タービンから排出される排ガスの温度を示す出力を生じる、少なくとも1個の温度センサ、少なくとも前記センサ群から出力された値を入力し、入力された値の全部または一部に基づいて前記エンジンへの燃料供給を制御する第1の制御系を備えたガスタービン・エンジンの制御装置において、前記第1の制御系が、前記センサ群から出力された値を入力し、所定時間ごとに前記出力された値の変化率あるいは差をそれぞれ対応する所定のしきい値と比較する比較手段、および前記センサ群から出力された値の中、前記所定のしきい値以上と判断されたセンサ出力の個数が所定数以上であるとき、前記エンジンが過渡状態にあると判定する一方、前記出力された値が前記所定のしきい値未満と判断された回数が前記比較手段で比較された回数の中の半数以上であるとき、前記エンジンが定常状態にあると判定する運転状態判定手段からなる過渡・定常判定手段を備える如く構成した。
請求項2に係るガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、さらに、前記第1の制御系に異常が生じたとき、前記第1の制御系に代わって前記エンジンへの燃料供給を制御する第2の制御系を備えると共に、前記第2の制御系が前記過渡・定常判定手段を備える如く構成した。
請求項3に係るガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、前記第1の制御系と第2の制御系の過渡・定常判定手段のいずれかが、第4のセンサを備える如く構成した。
請求項4に係るガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、前記第1の制御系と第2の制御系がそれぞれ、前記センサ群の中、同種のセンサからの出力同士が同一と許容できる範囲内にあるか否か判断して前記燃料供給制御に使用可能なセンサ出力か否か判定するセンサ出力可否判定手段、および前記判定された運転状態に応じて前記許容できる範囲を変更する許容範囲変更手段、を備える如く構成した。
請求項1に係るガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、センサ群から出力された値を入力し、入力された値の全部または一部に基づいてエンジンへの燃料供給を制御する第1の制御系が、センサ群から出力された値を入力し、所定時間ごとに出力された値の変化率あるいは差をそれぞれ対応する所定のしきい値と比較し、センサ群から出力された値の中、しきい値以上と判断されたセンサ出力の個数が所定数以上であるとき、エンジンが過渡状態にあると判定する一方、しきい値未満と判断された回数が比較手段で比較された回数の中の半数以上であるとき、エンジンが定常状態にあると判定する過渡・定常判定手段を備える如く構成したので、ノイズなどの影響を受けることなく、エンジンが定常状態にあるか、あるいは加速も含めた過渡状態にあるかを精度良く判定することができる。
請求項2に係るガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、さらに、第1の制御系に異常が生じたとき、前記第1の制御系に代わって前記エンジンへの燃料供給を制御する第2の制御系を備えると共に、第2の制御系が上記した過渡・定常判定を行う如く構成したので、前記した効果に加え、2つの制御系の判定結果が異なる場合、センサ出力に異常が生じたと推定することができ、それに応じて適切な対応をとることができる。
請求項3に係るガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、第1の制御系と第2の制御系の過渡・定常判定のいずれかが、第4のセンサを備える如く構成したので、前記した効果に加え、第4のセンサとして例えば高圧タービンで駆動される圧縮機の出力圧を検出するセンサを使用するとき、運転状態の変化は高圧タービン側に時間的に先行して生じることから、そのパラメータを加えて判定することで運転状態の変化を精度良く判定できると共に、2つの制御系の判定結果が異なる場合、サージが生じた可能性があると予測できて適切な対応をとることができる。
請求項4に係るガスタービン・エンジンの制御装置にあっては、第1の制御系と第2の制御系がそれぞれ、センサ群の中、同種のセンサからの出力同士が同一と許容できる範囲内にあるか否か判断して前記燃料供給制御に使用可能なセンサ出力か否か判定すると共に、判定された運転状態に応じて許容できる範囲を変更する如く構成したので、前記した効果に加え、燃料供給制御に使用可能なセンサ出力か否かを適切に判定でき、よって燃料供給制御を一層適切に行うことができる。
以下、添付図面に即してこの発明に係るガスタービン・エンジンの制御装置を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、そのガスタービン・エンジンの制御装置を全体的に示す概略図である。
尚、ガスタービン・エンジンとして、航空機用ガスタービン・エンジンを例にとる。また、航空機用ガスタービン・エンジンとしては、ターボジェット・エンジン、ターボファン・エンジン、ターボプロップ・エンジンおよびターボシャフト・エンジンの4種が知られているが、以下、2軸のターボファン・エンジンを例にとって説明する。
図1において、符号10はターボファン・エンジン(ガスタービン・エンジン。以下「エンジン」という)を示し、符号10aはエンジン本体を示す。エンジン10は機体(図示せず)の適宜位置にマウントされる。
エンジン10はファン(ファン動翼)12を備え、ファン12は高速で回転しつつ外気から空気を吸引する。ファン12にはロータ12aが一体的に形成され、ロータ12aは対向して配置されたステータ14と共に低圧圧縮機(コンプレッサ)16を構成し、そこで吸引した空気を圧縮しつつ後方に圧送する。
尚、ファン12の付近にはセパレータ20によってダクト(バイパス)22が形成され、吸引された空気の大部分は後段(コア側)で燃焼させられることなく、ダクト22を通ってエンジン後方に噴出させられる。ファン排気は、その反作用としてエンジン10が搭載される機体(図示せず)に推力(スラスト)を生じさせる。推力の大部分は、このファン排気によって生じる。
低圧圧縮機16で圧縮された空気は後段の高圧圧縮機24に送られ、そこでロータ24aおよびステータ24bによってさらに圧縮された後、後段の燃焼器26に送られる。
燃焼器26は燃料ノズル28を備え、燃料ノズル28にはFCU(Fuel Control Unit 。燃料制御ユニットあるいは燃料制御部)30で調量された燃料が圧送される。即ち、FCU30は燃料調量バルブ32を備え、燃料ポンプ(ギヤポンプ)34によって機体の適宜位置に配置された燃料タンク36から汲み上げられた燃料は、燃料調量バルブ32で調量された後、燃料供給通路38を通って燃料ノズル28に供給される。
噴霧された燃料は高圧圧縮機24から圧送された圧縮空気と混合し、エンジン始動時にエキサイタ(図1で図示省略)および点火プラグ(図示せず)で点火されて燃焼する。混合気は一度着火されて燃焼を開始すると、かかる圧縮空気と燃料からなる混合気を連続的に供給されて燃焼を継続する。
燃焼によって生じた高温高圧ガスは高圧タービン40に送られ、高圧タービン40を高速回転させる。高圧タービン40は前記した高圧圧縮機のロータ24aに高圧タービン軸40aを介して接続され、前記ロータ24aを回転させる。
高温高圧ガスは、高圧タービン40を回転駆動した後、低圧タービン42に送られ、低圧タービン42を比較的低速で回転させる。低圧タービン42は前記した低圧圧縮機16のロータ12aに低圧タービン軸42a(軸40aと同心二軸構造)を介して接続されており、前記ロータ12aおよびファン12を回転させる。
低圧タービン42を通過した高温高圧ガス(タービン排気)は、ダクト22を通ってそのまま排出されるファン排気と混合させられてジェットノズル44からエンジン後方に噴出される。
エンジン本体10aの外部下面の前側寄りには、アクセサリ・ドライブ・ギアボックス(以下「ギアボックス」という)50がステー50aを介して取り付けられると共に、ギアボックス50の前端には一体的に構成されたスタータおよびジェネレータ(以下「スタータ」と総称する)52が取り付けられる。尚、ギアボックス50の後端には前記したFCU30が配置される。
エンジン10の始動時、スタータ52によって軸56が回転させられると、その回転は駆動軸58(および図示しないベベルギアなどのギア機構)を介して高圧タービン軸40aに伝えられ、燃焼に必要な空気が送り込まれる。
他方、軸56の回転はPMA(パーマネントマグネット・オルタネータ)60と高圧(燃料)ポンプ34に伝えられて高圧(燃料)ポンプ34を駆動し、前記したように燃料を燃料ノズル28を介して噴霧する。よって生じた混合気は、点火されて燃焼を開始する。
エンジン10が自立運転回転数に達すると、高圧タービン軸40aの回転が逆に駆動軸58(および図示しないベベルギアなどのギア機構)を介して軸56に伝えられ、燃料ポンプ34を駆動すると共に、PMA60とスタータ52を駆動する。それによって、PMA60は発電すると共に、スタータ52は、機体に電力を供給する。
エンジン10において、低圧タービン軸42aの付近にはN1センサ(回転数センサ)62が配置され、低圧タービン回転数(低圧タービン軸42aの回転数)N1に比例する信号を出力すると共に、軸56の付近にはN2センサ(回転数センサ)64が配置され、高圧タービン回転数(高圧タービン軸40aの回転数)N2に比例する信号を出力する。
またエンジン本体10aの前面の空気取り入れ口66の付近にはT1センサ(温度センサ)68およびP1センサ(圧力センサ)70が配置され、流入空気の温度T1および圧力P1に比例する信号を出力すると共に、後述するECU(Electronic Control Unit 。電子制御ユニット)の内部にはP0センサ(圧力センサ)72が設けられ、大気圧P0に比例する信号を出力する。また、ECUの内部には温度センサ(図示せず)が配置され、その部位の温度に比例する信号を出力する。
またロータ24aの下流にはP3センサ(圧力センサ)74が配置されて高圧圧縮機24の出力圧P3に比例する信号を出力すると共に、低圧タービン42の下流の適宜位置にはEGTセンサ(温度センサ)76が配置され、排ガス温度EGT(低圧タービン42から排出される排ガスの温度)に比例する信号を出力する。
エンジン本体10aの上端位置には前記したECU(符号80で示す)が収納される。上記したエンジン10の運転状態を示すセンサ群の出力は、ECU80に送られる。
図2は、ECU80および前記したFCU30の構成、特にFCU30の構成を全体的に示すブロック図である。
前記したセンサ群に加え、機体操縦席(コックピット。図示せず)付近に設置されたスラストレバー(スロットルレバー)82の付近にはTLAセンサ(スラストレバー角度センサ)84が配置され、パイロット(操縦者)が入力したスラストレバー角度あるいは位置(操作者要求推力)TLAに比例する信号を出力する。TLAセンサ84の出力もECU80に入力される。尚、図2(および後述する図3)において各センサ(P0センサ、TLAセンサなど)は、その検出対象パラメータ名(P0、TLAなど)で示す。
さらに、FCU30の適宜位置にはFMVPセンサ(バルブ位置センサ。図2で図示省略)が設けられ、燃料調量バルブ32のバルブ位置FMVPに比例する信号を出力する。FMVPセンサの出力もECU80に入力される。
さらに、ECU80には、CAN(通信)インターフェース・ユニット88を介して前記したスラストレバー82以外の機器のパイロット選択指令90、機体搭載コンピュータ(Air Data Computer あるいはADC)92からのデータ(例えばマッハ数Mn、圧力高度ALT、外気温度(より具体的には全温度TAT、真大気温度SAT))、および第2のエンジン(図示せず)のECU94からのデータが入力(あるいは出力)されると共に、コックピット内のディスプレイ96に接続されてECU80のデータを表示させる。
ECU80は10msecごとに起動され、入力値に基づき、後述する如く過渡・定常の運転状態判定およびセンサ出力の可否判定を行うと共に、40msecごとに、スラストレバー角度(操作者要求出力)TLAに応じて低圧タービン軸回転数(低圧タービン回転数)N1と目標回転数N1comの偏差が減少するように、エンジン10に供給すべき燃料量(燃料流量)の指令値(操作量)Wfを、トルクモータ98への通電電流指令値として算出してFCU30に送る。
さらに、ECU80は検出された低圧タービン回転数N1および高圧タービン回転数N2の値のいずれかがリミット値(例えば、それぞれの最高回転数の107%相当値)を超えるか否か監視し、検出された低圧タービン回転数N1および高圧タービン回転数N2のいずれかがリミット値を超えるときはオーバースピードと判断し、エンジン10に供給すべき燃料流量が所定値、より具体的には零あるいは最小となるようにトルクモータ98への通電電流指令値を決定してFCU30に送る。
さらに、ECU80は検出された高圧タービン回転数N2の変化率N2ドット(N2の微分値。加減速率)と目標加減速率N2ドットcomの偏差が減少するようにエンジン10に供給すべき燃料流量の指令値Wf、より詳しくはトルクモータ98への通電電流指令値を決定してFCU30に送る。
FCU30は低圧(燃料)ポンプ100を備え、燃料タンク36(図2で図示省略)から汲み上げられた燃料は、フィルタ(およびオイルクーラ)102を経て前記した高圧(燃料)ポンプ34で高圧化されて燃料調量バルブ32に送られる。トルクモータ98は燃料調量バルブ32に接続され、そのスプール位置を決定する。従って、高圧ポンプ34を介して圧送された燃料は、燃料調量バルブ32でそのスプール位置に応じた流量に調節(調量)される。調量された燃料は、シャットオフバルブ104、ドレーンバルブ106およびシャットオフ機構108を介して前記した燃料ノズル28に供給される。このように、ECU80は、40msecごとにエンジン10に供給すべき燃料流量の指令値Wfを算出し、それに応じてFCU30で算出された燃料流量となるように燃料供給が制御される。
尚、低圧タービン軸42aには非常停止スイッチ110が接続されており、低圧タービン軸42aが何らかの理由から変位するとオンし、シャットオフ機構108を動作させて燃料ノズル28への燃料供給を機械的に遮断する。同様に、ソレノイド112が設けられ、パイロット選択指令90に応じてシャットオフバルブ104を動作させて燃料ノズル28への燃料供給を遮断する。
図3は、上記したECU80およびFCU30の構成をハードウェアで示すブロック図である。
エンジン10が航空機用ガスタービン・エンジンであることから、ECU80およびFCU30はプライマリレーン(Primary Lane。第1の制御系)200とセカンダリレーン(Secondary Lane。第2の制御系)202からなり、それぞれ上記した動作を行うCPU200a,202a、その動作をモニタするモニタCPU200b,202bと、さらにモニタCPUの動作を監視するWDT(ウォッチドグタイマ)200c,202cとを備える。モニタ結果からレーン200に異常が生じたと判断される場合、レーン202がレーン200に代わって燃料供給制御を実行する。
2個のCPU200aと202aが上記したECU80およびFCU30として動作し、図示のセンサ出力に基づいてトルクモータ98への通電指令値を算出し、サーボドライバ200d,202d(図2で図示省略)を介してトルクモータ98に出力する(サーボドライバ200d,202dの動作はモニタ(回路)200e,202eでモニタされる)。図3から明らかな如く、トルクモータ98も実際には、プライマリレーン用の981とセカンダリレーン用の982の2個が設けられる。尚、プライマリレーンのCPU200aが正常に動作している限り、プライマリレーンの出力のみがトルクモータ981に送られる。
同様に、上記した種々のセンサの多くも、実際には、2個以上設けられる。TLAセンサ84は、図示の如く、3個設けられ、その出力が2つのレーン200,202に入力される。N1センサ62、EGTセンサ76およびFMVPセンサ(図2で図示省略)は2個設けられ、それぞれ2つのレーン200,202に入力される。さらに、N2センサ64は両レーン用に2個(A,Bで示す)、合計4個設けられ、その中のA,B2個のセンサ出力が2つのレーン200,202に入力される。
N2センサ64は具体的には磁気ピックアップからなり、同種の構造のものが軸56の付近に4個配置されてなる。N1センサ62も同様の構造の磁気ピックアップが低圧タービン軸42aの付近に2個配置されてなる。他のセンサについても同様に、同種構造のものが該当個数だけ配置される。尚、これらのセンサは、出力が同一の値となるように設定される。
また、P1センサ70およびP0センサ72の出力は全てレーン200に入力される。P3センサ74の出力はレーン202のみに入力される。これらのセンサの入力を一方のレーンに限定したのは、N1センサ62およびN2センサ64などタービン回転数を検出するものに比せば重要度が低いためである。
次いで、前記したECU80の動作の中の、過渡・定常の運転状態判定およびセンサ出力の可否判定動作について説明する。
図4は、その動作を機能的にブロック化して示すブロック図である。尚、同図は、具体的には上記したレーン200,202(第1、第2の制御系)において4個のCPUの中、CPU200a,202aが平行して行う動作である。
以下説明すると、エンジン10の運転状態を示す前記したセンサ出力(出力された値)は、先ず図示しないローパスフィルタに入力されてノイズ成分が除去され、波形処理がなされた後、カウンタなどにおいて運転状態を示すパラメータ(例えばN1センサ62でいえばrpm相当の値)に変換された後、10msecごとに初期チェックブロック300に入力され、そこで適宜設定された許容範囲にあるか否かチェックされる。尚、ローパスフィルタはセンサ出力に応じてセンサ出力のノイズ成分が可能な限り除去されるようにカットオフ周波数が設定され、それによってセンサ出力に重畳するノイズ成分が除去される。
尚、センサ出力は、前記した低圧タービン回転数を示すN1センサ62、高圧タービン回転数を示すN2センサ64など前記したセンサの全ての出力を含む。センサは少なくとも2個設けられるが、4個設けられるN2センサ64の出力については、レーン200,202で2個ずつを対象として以下に述べる判定が行われる。
初期チェックブロック300の出力は故障判定ブロック302に送られ、そこで許容範囲内にないと判定された回数がカウントされて所定の値と比較されることで、センサが故障しているか否か判定される。故障判定ブロック302の出力は出力分離ブロック304に送られると共に、初期チェックブロック300の出力も出力分離ブロック304に送られる。出力分離ブロック304は、故障判定ブロック302の判定結果に基づき、入力したセンサ出力の中、故障と判定されなかったセンサ出力を同種の値ごとに分離して出力する。尚、初期チェックブロック300は判定保留としたセンサ出力については一時休止フラグFlagを付して出力する。
図4で、「4値OK」と示すものは、N2センサ64の出力4個が全て正常と判定されて出力された場合を、「3値OK」と示すものはその4個の中の3個が正常と判断された場合を、「2値OK」と示すものはその4個の中の2個が正常と判断された場合を、「1値OK」と示すものはその4個の中の1個が正常と判定された場合を示す。また、「全NG」と示すものは、N2センサ64の出力が故障と判定された場合を示す。これはTLAセンサ84など他のセンサについても同様であり、「3値OK」と示すものは,TLAセンサなどの3個の出力を有するものの全てがそのまま正常と判定された場合を、「2値OK」と示すものは3個の出力の中の2個が正常と判断された場合、およびN1センサ62などの2個の出力がそのまま正常と判断された場合を、「1値OK」と示すものはN1センサ62などの2個の出力の中の1個が正常と判定された場合を示す。「全NG」と示すものが、そのセンサが故障と判定された場合を示すことも同様である。
出力分離ブロック304の出力は出力選別ブロック306に送られる。前記した初期チェックブロック300で判定保留とされて一時休止フラグFlagを付して出力されたセンサ出力も出力選別ブロック306に送られる。出力選別ブロック306では判定保留とされたセンサ出力が除去されつつ、比較すべき信号の選別が行われた後、可否判断ブロック308に送られ、そこで同種の出力同士が同一と許容できる範囲内にあるか否か比較して判断され、燃料供給制御に使用可能なセンサ出力か否か可否判定される。
可否判断ブロック308に記載されている比較に関して下から説明すると、1値のみ入力されたときは比較相手が存在しないことから、そのまま制御信号として出力される。この場合、1個の制御信号のみ出力されることから、レーン200,202のいずれかは他レーンに入力されるその信号を参照することになる。
2値比較の場合、相互に同一と許容できる範囲内にあるか判断され、許容できる範囲内にあると判断された場合、2個の信号が制御信号としてレーン200,202のそれぞれに出力される。
記載は省略するが、他のパラメータについても同様な範囲が設定される。尚、この範囲はエンジン10の運転状態が過渡と定常のいずれにあるかによって異なる値に設定されることから、後述する運転状態の判定結果に基づいていずれかを選択する。また、この範囲は続いて述べる3値比較および4値比較においても使用される。
3値比較に関しては、図5に示す如く、2値比較を3回行い、図6に示すように比較結果を求め、それに基づいて制御信号として使用可能な信号を選定すると共に、併せて異常信号であるか否かの可否判断を行う。例えば、図3を参照して説明すると、Aは自レーンに入力されるセンサ出力,Bは他レーンに入力されるセンサ出力,CはCANを介して入力されるセンサ出力を示し、これは優先度の順も示す。即ち、全て同一と判断された場合、図示の如く、Aが制御信号として使用されることを意味する。
図6に示す如く、比較結果に基づいて図示のような論理で判定がなされる。Case1は、異常信号がないと判定された場合、Case2は異常信号が1個と判定された場合、Case3は、全て異常信号と判定された場合である。Case3の場合、そのセンサの出力の全てについて異常検知とし、制御信号として使用中のときは、その値に固定して使用し続けると共に(Freeze)、Warning(警告)を出力する。Case1の中、A丸付き数字2の場合、極めて低いが、生じ得る可能性もあることから、Aが最も確からしいと判定する。
4値比較に関しては、図7に示す如く、4値の中の3値を用いて2値比較を3回行い、正常と判定された信号(センサ出力)と、4値目を比較する。4値はN2センサ64の出力に限定されることから、Aは自レーンに入力されるN2センサAの出力,Bは他レーンに入力されるN2センサAの出力,Cは自レーンに入力されるN2センサBの出力、Dは他レーンに入力されるN2センサBの出力を意味し、優先度もその順となる。従って、優先度の高い順のA,B,Cについて3値比較を行い、それらが全て正常と判定された場合(Case1)、あるいは3値の中の1値が異常信号と判定された場合(Case2)、それらと優先度において最も低いDとの2値比較を行う。尚、3値比較自体は、Warning(警告)を出力しない点を除くと、図5に示したものと異ならない。
図7に示す如く、3値比較結果がCase1の場合、Dとの2値比較結果は、4個の出力が正常(全信号正常)か、あるいはDが異常(Single Fail)となる。3値比較結果がCase2の場合、Dとの2値比較結果は、4個の中の1個が異常(Single Fail)か、あるいはDとその他の出力1個が異常(Double Fail)となる。
また、3値比較結果がCase3の場合も、Dとの3値比較を行い、可能ならば、使用信号を選択する。図8にその比較ロジックを、図9に比較結果に基づく可否判断を示す。図9にCase1, Case2と示す場合、Dとの再比較によって使用信号が選択された場合を示す。尚、図示の如く、Dとの再比較によって一旦異常と判定されたA,B,C信号のいずれかが使用信号として選択されることもある。尚、図9にCase 3と示す場合は、図6のCase3の場合と同様、そのセンサの出力の全てについて異常検知とし、制御信号として使用中のときは、その値に固定して使用し続けると共に(Freeze)、Warning(警告)を出力する。
図4の説明に戻ると、初期チェックブロック300の出力は過渡・定常判定ブロック310にも入力され、そこでエンジン10の運転状態が判定される。
図10は、過渡・定常判定ブロック310の構成を詳細に示すブロック図である。
過渡・定常判定に使用されるセンサ出力(パラメータ)は、図示の如く、N1センサ62、A,B2個のN2センサ64、およびEGTセンサ76の出力ならびにP3センサ74の出力が1個ずつ使用される(具体的には、正常と判定される限り、優先度の高い出力Aが使用される)。
具体的には、レーン200の判定にはN1,N2A,B,EGTの4種が、レーン202の判定にはそれらにP3を加えた5種のパラメータが使用される。レーン202の判定パラメータにP3が追加されるのは、レーン202はセカンダリであり、レーン200に異常が生じた場合、レーン200に代わって燃料供給制御を実行するレーンであることから、判断をより慎重に行うためである。
それら4種あるいは5種の出力は、10msecごとに変化率しきい値ブロック310aに入力され、センサごとに予め設定された変化率しきい値と比較される。
図10に示す如く、ブロック310aでは入力された値を対応するしきい値と比較し、比較結果を判定ブロック310bに送る。判定ブロック310bでは、比較結果に基づき、40msecごとに運転状態が判定される。判定は原則的には多数決でなされるが、具体的には以下のようになされる。即ち、レーン200における判定では、4値中2値以上(半数以上)が対応するしきい値以上であるとき、エンジン10が過渡状態にあると判定する一方、4値中2値以上が対応するしきい値未満である状態が連続3回生じたか、または4回中3回生じるとき、エンジン10が定常状態にあると判定する。比較は、10msecごとに、入力値としきい値との間でなされることから、40msecの間の比較回数は4回となる。尚、4値中2値同士の同数となったときは、N2センサ64の出力を1個除去し、残りの3値で判定して判定結果が過半数となるか否か判断する。
レーン202における判定では、5値中3値以上が対応するしきい値以上であるとき、エンジン10が過渡状態にあると判定する一方、5値中3値以上が対応するしきい値未満である状態が連続3回生じたか、または4回中3回生じたとき、エンジン10が定常状態にあると判定する。
また、レーン200,202におけるTLAを用いた判定では、3値中2値以上が対応するしきい値以上であるとき、エンジン10が過渡状態にあると判定する一方、3値中2値以上が対応するしきい値未満である状態が連続3回生じたか、または4回中3回生じるとき、エンジン10が定常状態にあると判定する。
尚、上記では所定時間ごとに出力される値の変化率をしきい値として判定するようにしたが、所定時間ごとに出力された値同士の差を求めてしきい値として判定するようにしても良い。
過渡・定常判定ブロック310は、判定結果を出力する。
図4の説明に戻ると、過渡・定常判定ブロック310の判定結果は可否判断ブロック308に送られ、ブロック308では送られた判定結果に応じ、同一と許容できる範囲について過渡と定常のいずれかを選択して使用する。また、過渡・定常判定ブロック310の判定結果に基づいて相応する燃料供給制御が実行される。
尚、N1,P3,EGTなどに関しては合成信号作成部312で他のパラメータより推測された値を用いて合成信号が作成され、可否判断ブロック308においてそれとの比較を通じて可否判断が再度なされる。
上記の如く、この実施例にあっては、少なくとも低圧タービン(42)と高圧タービン(40)からなる2基のタービンを備えたガスタービン・エンジン(10)において、前記低圧タービンの回転数を示す出力を生じる、少なくとも1個の低圧タービン回転数センサ(N1センサ62)、前記高圧タービンの回転数を示す出力を生じる、少なくとも1個の高圧タービン回転数センサ(N2センサ64)、前記低圧タービンから排出される排ガスの温度を示す出力を生じる、少なくとも1個の温度センサ(EGTセンサ76)、少なくとも前記センサ群から出力された値を入力し、入力された値の全部または一部に基づいて前記エンジンへの燃料供給を制御する第1の制御系(プライマリレーン200)を備えたガスタービン・エンジンの制御装置において、前記第1の制御系が、前記センサ群から出力された値を入力し、所定時間ごとに前記出力された値の変化率あるいは差をそれぞれ対応する所定のしきい値と比較する比較手段(変化率しきい値ブロック310a)、および前記センサ群から出力された値の中、前記所定のしきい値以上と判断されたセンサ出力の個数が所定数以上であるとき、より具体的には4値中2値あるいは5値中3値以上であるとき、前記エンジンが過渡状態にあると判定する一方、前記出力された値が前記所定のしきい値未満と判断された回数が前記比較手段で比較された回数の中の半数以上であるとき、より具体的には連続3回または4回中3回以上であるとき、前記エンジンが定常状態にあると判定する運転状態判定手段(判定ブロック310b)からなる過渡・定常判定手段(過渡・定常判定ブロック310)を備える如く構成した。これにより、ノイズなどの影響を受けることなく、エンジン10が定常状態にあるか、あるいは加速も含めた過渡状態にあるかを精度良く判定することができる。
さらに、前記第1の制御系に異常が生じたとき、前記第1の制御系に代わって前記エンジンへの燃料供給を制御する第2の制御系(セカンダリレーン20)を備えると共に、前記第2の制御系が前記過渡・定常判定手段(過渡・定常判定ブロック310)を備える如く構成した。これにより、前記した効果に加え、2つの制御系の判定結果が異なる場合、センサ出力に異常が生じたと推定することができ、それに応じて適切な対応をとることができる。
また、前記第1の制御系と第2の制御系の過渡・定常判定手段(過渡・定常判定ブロック310)のいずれかが、より具体的には第2の制御系が第4のセンサ(より具体的にはP3センサ74)を備える如く構成した。従って、第4のセンサとして例えば高圧タービンで駆動される圧縮機の出力圧を検出するP3センサ74を使用するとき、運転状態の変化は高圧タービン側に時間的に先行して生じることから、そのパラメータを加えて判定することで運転状態の変化を精度良く判定できると共に、2つの制御系の判定結果が異なる場合、サージが生じた可能性があると予測できて適切な対応をとることができる。
また、前記第1の制御系と第2の制御系がそれぞれ、前記センサ群の中、同種のセンサからの出力同士が同一と許容できる範囲内にあるか否か判断して前記燃料供給制御に使用可能なセンサ出力か否か判定するセンサ出力可否判定手段(可否判断ブロック308)、および前記判定された運転状態に応じて前記許容できる範囲を変更する許容範囲変更手段(可否判断ブロック308)、を備える如く構成した。これにより、前記した効果に加え、燃料供給制御に使用可能なセンサ出力か否かを適切に判定でき、よって燃料供給制御を一層適切に行うことができる。
また、この実施例にあっては、少なくとも低圧タービン(42)と高圧タービン(40)からなる2基のタービンを備えたガスタービン・エンジン(10)において、前記低圧タービンの回転数を示す出力を生じる、少なくとも1個の低圧タービン回転数センサ(N1センサ62)、前記高圧タービンの回転数を示す出力を生じる、少なくとも2個の高圧タービン回転数センサ(N2センサ64)、前記低圧タービンから排出される排ガスの温度を示す出力を生じる、少なくとも1個の温度センサ(EGTセンサ76)、少なくとも前記センサ群から出力された値を入力し、入力された値の全部または一部に基づいて前記エンジンへの燃料供給を制御する第1の制御系(プライマリレーン200)、および少なくとも前記センサ群と同一のセンサ群を備えると共に、前記同一のセンサ群から出力された値を入力し、前記第1の制御系に異常が生じたとき、前記第1の制御系に変わって入力された値の全部または一部に基づいて前記エンジンへの燃料供給を制御する第2の制御系(セカンダリレーン202)、を備えたガスタービン・エンジンの制御装置において、前記第1、第2の制御系が、前記少なくとも2個の高圧タービン回転数センサ(N2センサ64)から出力される少なくとも4個の値を入力し、その中の少なくとも3個の値が同一と許容できる範囲内にあるか否か判断する3値比較手段(可否判断ブロック308)、および前記少なくとも3値がそれぞれ残りの少なくとも1個の値と同一と許容できる範囲内にあるか否か判断して前記燃料供給制御に使用可能なセンサ出力か否か判定する4値比較手段(可否判断ブロック308)を備える如く構成した。これにより、3値比較と4値比較を行うことで、高圧タービン回転数センサ(N2センサ64)などが複数個設けられるときも、その中から燃料供給制御などに使用可能なセンサ出力(制御信号)を的確に選択することができ、制御精度を向上させることができる。
また、前記3値比較手段および4値比較手段(可否判断ブロック308)は、前記燃料制御に使用不可能なセンサ出力(異常信号)も判定する如く構成した。これにより、前記した効果に加え、そのような異常な信号が制御に使用されるのを回避することができ、よって制御精度を一層向上させることができる。
さらに、前記低圧タービン回転数センサ(N1センサ62)、高圧タービン回転数センサ(N2センサ64)および温度センサ(EGTセンサ76)から出力された値を入力し、所定時間ごとに前記出力された値の変化率あるいは差をそれぞれ対応する所定のしきい値と比較し、比較結果に基づいて前記エンジンが過渡状態と定常状態のいずれにあるか判定する運転状態判定手段(過渡・定常判定ブロック310)、および前記判定された運転状態に応じて前記許容できる範囲を変更する許容範囲変更手段(可否判断ブロック308)を備える如く構成した。これにより、燃料供給制御に使用可能なセンサ出力を一層的確に選択することができ、制御精度を一層向上させることができる。
尚、上記した実施例において、航空機用ガスタービン・エンジンとしてはターボファン・エンジンを例にとったが、ターボジェット・エンジン、ターボプロップ・エンジンおよびターボシャフト・エンジンなどであっても良い。
この発明の一つの実施例に係るガスタービン・エンジンの制御装置を全体的に示す概略図である。 図1装置の中のECUおよびFCUの構成を示す説明ブロック図である。 図2のECUおよびFCUの構成をハードウェアで示すブロック図である。 図2のECUの動作の中の、過渡・定常の運転状態判定およびセンサ出力の可否判定動作を機能的にブロック化して示すブロック図である。 図4の可否判断ブロックの3値比較を示すブロック図である。 図5の3値比較の結果に基づいて制御信号として使用可能な信号を選定すると共に、併せて異常信号であるか否かの可否判断を示す説明図である。 図4の可否判断ブロックの4値比較を示すブロック図である。 図7の4値比較の中の3値が異常のときの残る値との比較を示すブロック図である。 図8の4値比較の結果に基づいて制御信号として使用可能な信号を選定すると共に、併せて異常信号であるか否かの可否判断を示す説明図である。 図4の過渡・定常判定ブロックの構成を詳細に示すブロック図である。
符号の説明
10 航空機用ガスタービン・エンジン(ターボファン・エンジン)
12 ファン
12a ロータ
14 ステータ
16 低圧圧縮機
24 高圧圧縮機
24a ロータ
24b ステータ
26 燃焼器
28 燃料ノズル
30 FCU(Fuel Control Unit。燃料制御部)
32 燃料調量バルブ
40 高圧タービン
40a 高圧タービン軸
42 低圧タービン
42a 低圧タービン軸
62 N1センサ
64 N2センサ
68 T1センサ
70 P1センサ
72 P0センサ
74 P3センサ
76 EGTセンサ
80 ECU(Electronic Control Unit 。燃料制御部)
82 スラストレバー(スロットルレバー)
98 トルクモータ
200 プライマリレーン(第1の制御系)
202 セカンダリレーン(第2の制御系)
302 故障判定ブロック
308 可否判断ブロック
310 過渡・定常判定ブロック




Claims (4)

  1. 少なくとも低圧タービンと高圧タービンからなる2基のタービンを備えたガスタービン・エンジンにおいて、
    a.前記低圧タービンの回転数を示す出力を生じる、少なくとも1個の低圧タービン回転数センサ、
    b.前記高圧タービンの回転数を示す出力を生じる、少なくとも1個の高圧タービン回転数センサ、
    c.前記低圧タービンから排出される排ガスの温度を示す出力を生じる、少なくとも1個の温度センサ、
    d.少なくとも前記センサ群から出力された値を入力し、入力された値の全部または一部に基づいて前記エンジンへの燃料供給を制御する第1の制御系、
    を備えたガスタービン・エンジンの制御装置において、前記第1の制御系が、
    e.前記センサ群から出力された値を入力し、所定時間ごとに前記出力された値の変化率あるいは差をそれぞれ対応する所定のしきい値と比較する比較手段、
    および
    f.前記センサ群から出力された値の中、前記所定のしきい値以上と判断されたセンサ出力の個数が所定数以上であるとき、前記エンジンが過渡状態にあると判定する一方、前記出力された値が前記所定のしきい値未満と判断された回数が前記比較手段で比較された回数の中の半数以上であるとき、前記エンジンが定常状態にあると判定する運転状態判定手段、
    からなる定常・過渡判定手段を備えたことを特徴とするガスタービン・エンジンの制御装置。
  2. さらに、前記第1の制御系に異常が生じたとき、前記第1の制御系に代わって前記エンジンへの燃料供給を制御する第2の制御系を備えると共に、前記第2の制御系が前記定常・過渡判定手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のガスタービン・エンジンの制御装置。
  3. 前記第1の制御系と第2の制御系の定常・過渡判定手段のいずれかが、第4のセンサを備えることを特徴とする請求項2記載のガスタービン・エンジンの制御装置。
  4. 前記第1の制御系と第2の制御系がそれぞれ、
    g.前記センサ群の中、同種のセンサからの出力同士が同一と許容できる範囲内にあるか否か判断して前記燃料供給制御に使用可能なセンサ出力か否か判定するセンサ出力可否判定手段、
    および
    h.前記判定された運転状態に応じて前記許容できる範囲を変更する許容範囲変更手段、を備えることを特徴とする請求項2記載のガスタービン・エンジンの制御装置。
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