JP4434390B2 - 浮体の係留装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は浮体の係留装置、特にアンカーチェーン係留や鉛直係留(テンションレグ)方式による浮体の係留装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図17は従来のアンカーチェーン係留による浮体の係留装置を示し、1は海上に浮かぶ浮体、2は海底に着床したアンカー、3は上記浮体1と上記アンカー2とを繋ぐ複数本のチェーン又はワイヤー等の連結部材である。
【0003】
上記従来の浮体の係留装置においては、浮体1が風、潮流等の外力を受け、それによりチェーンに加わる衝撃力をチェーンのカテナリ効果により、即ち、チェーンの重量によるたわみの変化により吸収していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、チェーンのカテナリ効果にも限度があり、図18に示すように浮体の水平方向の変位がある値以上になると急激にチェーンの張力が大きくなり、その後いっきにチェーンが破断してしまうという問題があった。
【0005】
本発明は上記の問題を解決するようにしたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の浮体の係留装置は、浮体を係留するため海底に着床せしめる複数の小アンカーと1個の大アンカーと、上記各小アンカーを数珠状に繋ぐため、小アンカーの一端と他の小アンカーの他端とをそれぞれ直接連結する弾性体からなる連結具と、上記数珠状に連なったアンカー群の一端側の小アンカーと浮体とを連結する連結部材と、上記数珠状に連なったアンカー群の他端側の小アンカーと上記大アンカーとを直接連結する弾性体からなる連結具とより成ることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の浮体の係留装置は、浮体を係留するため海底に着床する第一アンカーと、上記第一アンカーを上方から覆う、その天井面を上記第一アンカーの上面から一定の間隔離間するように海底に着床せしめる第二アンカーと、上記第二アンカーの天井板に設けた貫通孔と、上記貫通孔を貫通して、上記浮体と上記第一アンカー間を連結する連結部材とよりなることを特徴とする。
【0008】
上記第一アンカーの上面と上記第二アンカーの天井面との間に衝撃吸収部材を設けたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の浮体の係留装置は、浮体を係留するため海底に着床せしめる細長い砂袋と、上記砂袋の一端と浮体とを連結する連結部材とより成り、上記浮体と上記砂袋との間の変位が増加するにつれて、上記砂袋の一端側から他端側に向けて海底から持ち上がることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の浮体の係留装置は、浮体を係留するため順次に重ねて海底に着床せしめる複数のアンカーと、上記アンカーを順次に連結する枢支手段と、互に隣接するアンカーの遊端間を連結する所定の長さの連結部材とよりなることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下図面によって本発明の実施例を説明する。
【0012】
本発明においては、図1に示すように、アンカー2として複数の例えば3個の小アンカー4a〜4cと1個の大アンカー5を用い、この各小アンカー4a〜4cを夫々連結具6により数珠状に繋ぐと共に、上記数珠状に連なったアンカー群の一端側の小アンカー4aをチェーン3に連結せしめ、上記数珠状に連なった他端側のアンカー4cを連結具6によって上記大アンカー5に連結せしめる。
【0013】
本発明の浮体の係留装置は上記のような構成であるから、浮体1が水平方向から外力を受け、上記浮体1と大アンカー5との間の変位が増加するにつれて、図2及び図3に示すように、海底に着床した、上記数珠状に連なった小アンカー4a〜4cが一端側から他端側に向けて1個づつ海底から順次に持ち上がり、これにより、図4の一点鎖線に示すように、浮体1の水平方向変位が大きくなった場合でも、チェーンの張力の急激な増加を防ぐことが可能となる。
【0014】
図5及び図6は鉛直係留(テンションレグ)方式に適用した本発明の他の実施例を示し、この実施例においてはアンカー2として、海底に着床したブロック状の第一アンカー7と、この第一アンカー7を上方から覆う、その天井面を上記第一アンカー7の上面から一定の間隔離間するよう海底に着床した箱状の第二アンカー8とを用い、上記第二アンカー8の天井板には浮体1から垂下するチェーン3の貫通孔9を設け、この貫通孔9を貫通して垂下するチェーン3に上記第一アンカー7の上面を連結せしめる。
【0015】
また、上記第一アンカー7の上面には上記第二アンカー8の天井面に対向する位置に衝撃吸収用のゴム等のフェンダー10を設ける。
【0016】
この実施例においては浮体1が垂直又は水平方向から外力を受け、上記浮体1とアンカー7との間の変位が増加するにつれて、図7に示すように、第一アンカー7が持ち上がり、上記フェンダー10が上記第二アンカー8の天井面に接触して所定量変形するようになるので、これにより、図8に示すように、チェーン3が破断するに至るまでの浮体1の垂直方向変位を大きくすることができる。
【0017】
なお、上記連結具6としては通常のチェーン係留の場合には図9及び図10に示すようにゴムの弾性体11を用いて、上記小アンカーの一端と他の小アンカーの他端とをそれぞれ直接連結し、また上記数珠状に連ったアンカー群の他端側の小アンカーと上記大アンカーとを直接連結しても良い。
【0018】
また、図11及び図12に示すようにアンカー4a〜4c及び5を用いる代りに細長い砂袋12を用いても良い。
【0019】
更に、図13〜図16に示すように複数のアンカー13を上下に積み重ねたものを用い、互に上下に隣接するアンカー同志の一端を枢支ピン14によりジグザグ状に連結し、互に枢支され2個のアンカー13の遊端間を所定の長さの紐状ストッパー15により連結せしめて、チェーン3が引き上げられたとき、各アンカー13が図13〜図16に示すように順次に立ち上がるようにしても良い。
【0020】
【発明の効果】
上記のように本発明の浮体の係留装置によれば、アンカーを複数分割して少しずつアンカーが上がるようにしたので、従来以上の衝撃力を吸収することができ、チェーンの破断に至る迄の浮体の水平方向変位を大きくできる大きな利益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の浮体の係留装置の説明図である。
【図2】本発明の浮体の係留装置の説明図である。
【図3】本発明の浮体の係留装置の説明図である。
【図4】本発明の浮体の係留装置のチェーンの張力と浮体の水平方向の変位との関係を示すグラフである。
【図5】本発明の浮体の係留装置の他の実施例の説明図である。
【図6】本発明の浮体の係留装置の他の実施例のアンカー部分の縦断側面図である。
【図7】本発明の浮体の係留装置の他の実施例のアンカー部分の縦断側面図である。
【図8】本発明の浮体の係留装置の他の実施例のチェーンの張力と浮体の垂直方向の変位との関係を示すグラフである。
【図9】本発明の浮体の係留装置の他の実施例説明図である。
【図10】本発明の浮体の係留装置の他の実施例説明図である。
【図11】本発明の浮体の係留装置の他の実施例説明図である。
【図12】本発明の浮体の係留装置の他の実施例説明図である。
【図13】本発明の浮体の係留装置の他の実施例説明図である。
【図14】本発明の浮体の係留装置の他の実施例説明図である。
【図15】本発明の浮体の係留装置の他の実施例説明図である。
【図16】本発明の浮体の係留装置の他の実施例説明図である。
【図17】従来の浮体の係留装置の説明図である。
【図18】従来の浮体の係留装置のチェーン張力と浮体の垂直方向の変位との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 浮体
2 アンカー
3 チェーン
4a 小アンカー
4b 小アンカー
4c 小アンカー
5 大アンカー
6 連結具
7 第一アンカー
8 第二アンカー
9 貫通孔
10 フェンダー
11 弾性体
12 砂袋
13 アンカー
14 枢支ピン
15 ストッパー
Claims (5)
- 浮体を係留するため海底に着床せしめる複数の小アンカーと1個の大アンカーと、上記各小アンカーを数珠状に繋ぐため、小アンカーの一端と他の小アンカーの他端とをそれぞれ直接連結する弾性体からなる連結具と、上記数珠状に連なったアンカー群の一端側の小アンカーと浮体とを連結する連結部材と、上記数珠状に連なったアンカー群の他端側の小アンカーと上記大アンカーとを直接連結する弾性体からなる連結具とより成ることを特徴とする浮体の係留装置。
- 浮体を係留するため海底に着床する第一アンカーと、上記第一アンカーを上方から覆う、その天井面を上記第一アンカーの上面から一定の間隔離間するように海底に着床せしめる第二アンカーと、上記第二アンカーの天井板に設けた貫通孔と、上記貫通孔を貫通して、上記浮体と上記第一アンカー間を連結する連結部材とよりなることを特徴とする浮体の係留装置。
- 上記第一アンカーの上面と上記第二アンカーの天井面との間に衝撃吸収部材を設けたことを特徴とする請求項2記載の浮体の係留装置。
- 浮体を係留するため海底に着床せしめる細長い砂袋と、上記砂袋の一端と浮体とを連結する連結部材とより成り、上記浮体と上記砂袋との間の変位が増加するにつれて、上記砂袋の一端側から他端側に向けて海底から持ち上がることを特徴とする浮体の係留装置。
- 浮体を係留するため順次に重ねて海底に着床せしめる複数のアンカーと、上記アンカーを順次に連結する枢支手段と、互に隣接するアンカーの遊端間を連結する所定の長さの連結部材とよりなることを特徴とする浮体の係留装置。
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