JP4432769B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排気浄化触媒へ内燃機関の燃料を供給する手段を備えた内燃機関の排気浄化装置に関する。
内燃機関の排気浄化装置として、吸蔵還元型NOx触媒が担持されたパティキュレートフィルタと該パティキュレートフィルタの上流に設けられた空燃比センサとを備え、吸蔵還元型NOx触媒のNOx吸蔵能力を再生させるべく排気空燃比がリッチとされているときの空燃比センサの出力に基づいてパティキュレートフィルタの詰まりを判定する方法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2003−97333号公報 特開2003−214146号公報 特開2003−254037号公報 特開2000−297678号公報 特開平6−17693号公報 実開平1−108343号公報 特開平6−58185号公報 特許第2692380号公報
ところで、圧縮着火式内燃機関において排気空燃比をリッチにする方法としては、排気行程中に燃料噴射弁から燃料を噴射(ポスト噴射)させ、或いは排気通路に設けられた燃料添加弁から排気中へ燃料を添加(排気系燃料添加)させることにより未燃の燃料を吸蔵還元型NOx触媒へ供給する方法が知られている。
また、圧縮着火式内燃機関の燃料としてエタノール、メタノール、メチルエステル等のバイオ燃料が普及し始めており、内燃機関の燃料(軽油)中に上記したようなバイオ燃料が混入されることが予想される。
ポスト噴射や排気系燃料添加に用いられる燃料にバイオ燃料が混入され、或いは燃料中のバイオ燃料濃度が変化すると、パティキュレートフィルタの詰まり度合いに拘わらず空燃比センサの出力が変化する場合がある。このような場合に、空燃比センサの出力に基づく詰まり判定が行われると、誤判定が誘発される可能性がある。
本発明は、上記したような実情に鑑みてなされたものであり、その目的はポスト噴射や排気系燃料添加等により未燃燃料を排気浄化触媒へ供給する内燃機関の排気浄化装置において、空燃比センサの出力に基づいて排気浄化触媒の詰まりを正確に判定可能な技術を提供することにある。
本発明は、上記した課題を解決するために、排気浄化触媒より下流の排気通路に設けられた下流側空燃比センサと、排気浄化触媒へ内燃機関の燃料を供給する燃料供給手段とを備えた内燃機関の排気浄化装置において、燃料供給手段が燃料供給を行ったときに下流側空燃比センサ出力と予め定められた基準出力との差を検出する差検出手段を設け、排気浄化触媒低温時に差検出手段によって検出された差が所定量以上であり、且つ排気浄化触媒高温時に差検出手段によって検出された差が所定量以上であることを条件に、排気浄化触
媒の詰まりを判定するようにした。
詳細には、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、予め想定された性状の基準燃料が燃料供給手段から供給されたときの下流側空燃比センサの出力を基準出力として記憶する記憶手段と、排気浄化触媒の温度を検出する触媒温度検出手段と、燃料供給手段が排気浄化触媒へ燃料を供給した時の下流側空燃比センサ出力と基準出力との差を検出する差検出手段と、排気浄化触媒の低温時に差検出手段によって検出された差及び排気浄化触媒の高温時に差検出手段によって検出された差が所定値以上であると、排気浄化触媒に詰まりが発生していると判定する判定手段と、を備えるようにした。
排気浄化触媒に詰まりが発生すると、燃料供給手段から供給された燃料が排気浄化触媒の詰まり箇所に付着しやすくなる。燃料供給手段から供給された燃料が上記の詰まり箇所に付着すると、下流側空燃比センサの出力は排気浄化触媒に詰まりが発生していない場合と比べて高く(リーンに)なる。
従って、燃料供給手段から燃料が供給された時の下流側空燃比センサの出力が排気浄化触媒に詰まりが発生していない場合の出力に比してリーン側へずれていれば、排気浄化触媒に詰まりが発生しているとみなすことができる。
ところで、バイオ燃料などの異種燃料が混合された燃料(以下、異種混合燃料と称する)は、異種燃料が混合されていない燃料(基準燃料)に比べて異なる蒸発性(蒸発可能な温度)が低くなる。このため、燃料供給手段が異種混合燃料を供給した場合と基準燃料を供給した場合とでは、燃料供給量及び排気浄化触媒の詰まり度合いが同じであっても、下流側空燃比センサの出力が異なるようになる。
燃料供給手段から異種混合燃料が供給されると、供給された燃料が排気浄化触媒へ到達するまでに蒸発しきれなくなる場合がある。このため、燃料供給手段から供給された燃料は、排気浄化触媒に詰まりが発生していなくても該排気浄化触媒に付着し易くなる。燃料供給手段から供給された燃料が排気浄化触媒に付着すると、下流側空燃比センサの出力が基準燃料の供給時より高く(リーンに)なる。この傾向は、燃料中の異種燃料濃度が高くなるほど顕著となる。
上記したように燃料中に異種燃料が混入されたことに因って下流側空燃比センサの出力が高くなると、排気浄化触媒に詰まりが発生していないにも拘わらず詰まりが発生していると誤判定する可能がある。
これに対し、本発明の内燃機関の排気浄化装置は、燃料供給手段が基準燃料を供給した時の下流側空燃比センサの出力を基準出力として予め記憶しておく手段を備えるとともに、燃料供給手段が実際に燃料供給を行った時の下流側空燃比センサ出力と基準出力との差を検出する手段を備え、排気浄化触媒高温時に検出された差及び排気浄化触媒低温時に検出された差の双方が所定量以上である場合に限り排気浄化触媒に詰まりが発生していると判定するようにした。
燃料中に異種燃料が混入されている場合は、排気浄化触媒低温時の下流側空燃比センサ出力が基準出力よりリーンになるものの、排気浄化触媒高温時の下流側空燃比空燃比センサ出力は基準出力に近似する。これは、異種燃料の混入によって燃料の蒸発性が低下すると、排気浄化触媒低温時は該排気浄化触媒に付着した燃料が即座に蒸発し難くなるが、排気浄化触媒高温時は該排気浄化触媒に付着或いは付着しかけた燃料が排気浄化触媒の熱を受けて即座に蒸発して下流側空燃比センサへ到達するためである。
一方、排気浄化触媒に詰まりが発生した場合は、詰まり箇所に付着した燃料が排気浄化触媒の温度に拘わらず下流へ流れ難くなるため、排気浄化触媒高温時と排気浄化触媒低温時の双方の場合において下流側空燃比センサ出力と基準出力との差が大きくなる。
従って、排気浄化触媒高温時に検出された差及び排気浄化触媒低温時に検出された差の双方を考慮して排気浄化触媒の詰まり判定が行われれば、異種燃料の混入に起因した誤判定を防止することが可能となり、以て判定精度を高めることができる。
尚、排気浄化触媒の低温時に差検出手段により検出された差が大きく、且つ排気浄化触媒の高温時に差検出手段により検出された差が小さい場合には、燃料中にバイオ燃料が混入されていると判定することもできる。更に、排気浄化触媒の低温時に差検出手段により検出された差が大きくなるほど燃料中の異種燃料濃度が高く、前記した差が小さくなるほど燃料中の異種燃料濃度が低いと判定することも可能である。
このように燃料中のバイオ燃料濃度が判定されれば、ポスト噴射や排気系燃料添加の実行方法を変更することにより、排気浄化触媒へ流入する排気の空燃比を所望のリッチ空燃比とすることも可能となる。
本発明の内燃機関の排気浄化装置は、判定手段が詰まりの発生を判定したときに、内燃機関の排気温度を上昇させて前記詰まりを解消する詰まり解消手段を更に備えるようにしてもよい。
詰まり解消手段を備えた内燃機関の排気浄化装置において、排気浄化触媒の詰まりが正確に判定されると、不要に詰まり解消処理が行われることがなくなるため(すなわち、異種燃料の混入に起因した誤判定によって詰まり解消処理が実行されることがなくなるため)、詰まり解消処理に係る燃費の悪化を抑制することが可能となる。
尚、詰まり解消手段は、排気浄化触媒高温時及び排気浄化触媒低温時の差が前記した所定量より大きな上限量を超えた場合に限り解消処理を行い、前記した差が上限量以下である場合には燃料供給手段から供給される燃料の増量補正を行うようにしてもよい。すなわち、排気浄化触媒の詰まり度合いが軽微な場合は燃料供給量の増量補正により排気浄化触媒内の空燃比が所望の空燃比とされ、排気浄化触媒の詰まり度合いが高い場合は詰まり解消処理が行われるようにしてもよい。
排気浄化触媒の詰まり度合いが高い場合に限り詰まり解消処理が行われるようになると、詰まり解消処理の実行回数を少なくすることができるため、詰まり解消処理に係る燃費の悪化を更に抑制することができる。
本発明によれば、排気浄化触媒の高温時における下流側空燃比センサ出力と基準出力との差、及び排気浄化触媒の低温時における下流側空燃比センサ出力と基準出力との差を考慮して排気浄化触媒の詰まり判定が行われるため、異種燃料の混入に起因した誤判定を防止することが可能となり、以て判定精度を高めることができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。図1は、本発明を適用する内燃機関の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、圧縮着火式の内燃機関(ディーゼルエンジン)である。
内燃機関1には、エキゾーストマニフォルド2が接続されている。エキゾーストマニフ
ォルド2は、ターボチャージャ3のタービンハウジング30を介して排気管4に連通している。尚、エキゾーストマニフォルド2には、該エキゾーストマニフォルド2内を流れる排気中へ燃料を添加する燃料添加弁5が取り付けられている。
排気管4の途中には、吸蔵還元型NOx触媒を担持したパティキュレートフィルタ6が配置されている。パティキュレートフィルタ6より下流の排気管4には、下流側A/Fセンサ8が取り付けられている。パティキュレートフィルタ6より下流の排気管4には、排気温度センサ9が取り付けられている。
このように構成された内燃機関1には、ECU10が併設されている。ECU10は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM等から構成される算術論理演算回路である。ECU10には、前述した下流側A/Fセンサ8、排気温度センサ9に加えアクセルポジションセンサ11、クランクポジションセンサ12、エアフローメータ13等の各種センサが電気的に接続されている。ECU10は、上記した各種センサの出力信号に基づいて燃料噴射制御等の既知の制御に加え、本発明の要旨となる詰まり判定制御を実行する。
ECU10は、リッチスパイク制御のように燃料添加弁5から燃料添加が行われるときに詰まり判定制御を実行する。
詰まり判定制御では、ECU10は、燃料添加弁5が燃料添加を行ったときの下流側A/Fセンサ8の出力をパラメータとしてパティキュレートフィルタ6の詰まりを判定する。
図2は、パティキュレートフィルタ6に詰まりが発生している場合と詰まりが発生していない場合の各々において同量の基準燃料を添加した時の下流側A/Fセンサ8の出力を計測した結果を示す図である。図2中の実線はパティキュレートフィルタ6に詰まりが発生している時の下流側A/Fセンサ8の出力A/Fdsを示し、点線はパティキュレートフィルタ6に詰まりが発生していない時の下流側A/Fセンサ8の出力A/Fdsbを示している。
図2において、下流側A/Fセンサ8の出力がベース空燃比(燃料供給手段から燃料が供給されていないときの排気空燃比であって、二次空気などの添加等が無い限り内燃機関の空燃比と等しい空燃比)よりリッチ側へ変化し始めた時点からベース空燃比へ復帰する時点までの期間(以下、下流側空燃比変化期間と称する)は、パティキュレートフィルタ6に詰まりが発生していない場合(図2中のTdsb:t1からt2までの期間)に対して、パティキュレートフィルタ6に詰まりが発生している場合(図2中のTds:t1からt3までの期間)の方が長くなる。これは、燃料添加弁5から添加された燃料がパティキュレートフィルタ6の詰まり箇所に付着し、付着した燃料の一部が時間の経過とともに蒸発して下流側A/Fセンサ8へ到達するためであると考えられる。
図2において、下流側空燃比変化期間中における下流側A/Fセンサ8の出力の最低値は、パティキュレートフィルタ6に詰まりが発生していない場合(図2中のA/Fdsbmin)に対して、パティキュレートフィルタ6に詰まりが発生している場合(図2中のA/Fdsmin)の方が高くなる。これは、燃料添加弁5から添加された燃料がパティキュレートフィルタ6の詰まり箇所に付着することにより、下流側A/Fセンサ8へ単位時間当たりに到達する燃料量が減少するためであると考えられる。
図2において、下流側A/Fセンサ8の出力がベース空燃比よりリッチ側へ変化し始めた時(図2中のt1)から最小値へ到達するまでの期間(以下、ピーク到達時間と称する)は、パティキュレートフィルタ6に詰まりが発生していない場合(図2中の△tdsb
)に対して、パティキュレートフィルタ6に詰まりが発生している場合(図2中の△tds)の方が長くなる。これも、前述した最低値と同様に、燃料添加弁5から添加された燃料がパティキュレートフィルタ6の詰まり箇所に付着することにより、下流側A/Fセンサ8へ単位時間当たりに到達する燃料量が減少するためであると考えられる。
上記した各傾向は、パティキュレートフィルタ6の詰まり度合いが高くなるほど顕著となる。従って、パティキュレートフィルタ6に詰まりが発生していない条件下で基準燃料が添加された時の下流側A/Fセンサ8の出力(基準出力)A/Fdsbを予め実験的に求めておき、その基準出力A/Fdsと実際に計測された下流側A/Fセンサ8の出力とを比較することによってパティキュレートフィルタ6の詰まり度合いを検出することが可能となる。
ところで、内燃機関1の基準燃料としては軽油が想定されているが、将来的にはバイオ燃料と軽油の混合燃料(異種混合燃料)が用いられることが予想される。バイオ燃料は軽油等の化石系燃料に比して蒸発性(蒸発可能な温度)が低いため、燃料中にバイオ燃料が混入された場合は燃料の蒸発性が低下する。
燃料の蒸発性が低下すると、燃料添加弁5から添加された燃料がパティキュレートフィルタ6へ到達するまでに蒸発しきれなくなるため、パティキュレートフィルタ6より上流の排気管4の内壁面やパティキュレートフィルタ6の上流側端面に付着し易くなるとともに、それら付着燃料が蒸発するまでに要する時間が長期化する可能性がある。
図3は、燃料添加弁5から詰まりが発生していないパティキュレートフィルタ6に対して異種混合燃料と基準燃料とを各々同量添加した場合の下流側A/Fセンサ8の出力を計測した結果を示す図である。図3中の実線は異種混合燃料を添加した時の下流側A/Fセンサ8の出力A/Fdを示し、図3中の点線は基準燃料を添加した時の下流側A/Fセンサ8の出力A/Fdsbを示している。
図3において、下流側空燃比変化期間は、基準燃料が添加された場合(図2中のTdsb:t1からt2までの期間)に対して異種混合燃料が添加された場合(図2中のTd:t1からt4までの期間)の方が長くなる。
図3において、下流側空燃比変化期間における下流側A/Fセンサ8の出力の最小値は、基準燃料が添加された場合(図3中のA/Fdsbmin)に対して、異種混合燃料が添加された場合(図3中のA/Fdmin)の方が高くなる。
図3において、ピーク到達時間は、基準燃料が添加された場合(図2中の△tdsb)に対して、異種混合燃料が添加された場合(図2中の△td)の方が長くなる。
上記した各傾向は、異種混合燃料中のバイオ燃料濃度が高くなるほど顕著となる。従って、燃料中のバイオ燃料濃度が高くなると、燃料添加弁5から燃料添加が行われた時の下流側A/Fセンサ8の出力は、パティキュレートフィルタ6に詰まりが発生していない場合であっても詰まりが発生している場合と近似した傾向を示す可能性がある。
このように異種混合燃料の使用により下流側A/Fセンサ8の出力がパティキュレートフィルタ6に詰まりが発生している場合と近似した傾向を示すと、パティキュレートフィルタ6に詰まりが発生していないにも拘わらず詰まりが発生していると誤判定される可能性がある。
そこで、本実施例の詰まり判定制御では、ECU10は、パティキュレートフィルタ6
の温度が高い場合と低い場合の各々において下流側A/Fセンサ8の出力を計測し、双方の計測結果が共に基準出力A/Fdsbから所定量以上かけ離れていれば、パティキュレートフィルタ6に詰まりが発生していると判定するようにした。
異種混合燃料は基準燃料に対して蒸発性が低くなるが、パティキュレートフィルタ6の温度がバイオ燃料の蒸発温度以上になると、異種混合燃料と基準燃料との蒸発性の差が下流側A/Fセンサ8の出力に表れなくなる。
図4は、パティキュレートフィルタ6の温度がバイオ燃料の蒸発温度以上(例えば、400℃以上)の時に、前述した図3と同様の方法によって下流側A/Fセンサ8の出力を計測した結果を示す図である。
図4から明らかなように、パティキュレートフィルタ6の温度がバイオ燃料の蒸発温度以上になると、異種混合燃料添加時の下流側A/Fセンサ8の出力A/Fdは、基準燃料添加時の下流側A/Fセンサ8の出力A/Fdsbに近似する。すなわち、異種混合燃料添加時の下流側空燃比変化期間の長さTd’、下流側空燃比変化期間中の最低値A/Fdmin’、及びピーク到達時間△td’は、基準燃料添加時と略同一になっている。
これに対し、パティキュレートフィルタ6に詰まりが発生している場合には、たとえパティキュレートフィルタ6の温度がバイオ燃料の蒸発温度以上となっても、詰まり箇所に付着した燃料がパティキュレートフィルタ6内を速やかに通過することができないため、下流側A/Fセンサ8の出力は前述した図2の実線で示した波形と略同一の波形を示すことになる。
従って、パティキュレートフィルタ6の温度がバイオ燃料の蒸発温度より低い場合に計測された下流側A/Fセンサ8の出力と基準出力A/Fdsbの差が所定量以上であり、且つ、パティキュレートフィルタ6の温度がバイオ燃料の蒸発温度以上である場合に計測された下流側A/Fセンサ8の出力と基準出力A/Fdsbとの差が所定量以上であれば、パティキュレートフィルタ6に詰まりが発生していると判定することができる。
下流側A/Fセンサ8の出力A/Fdと基準出力A/Fdsbとの差が所定量以上であるか否かを判別する方法としては、(1)下流側空燃比変化期間の差が所定量以上であるか否かを判別する方法、(2)下流側空燃比変化期間中における最低値の差が所定量以上であるか否かを判別する方法、(3)ピーク到達時間の差が所定量以上であるか否かを判別する方法、或いは(4)前述した(1)〜(3)の2つ或いは全ての条件が成立しているか否かを判別する方法、等を例示することができる。
尚、下流側空燃比変化期間において内燃機関1の運転状態が変化すると、それに応じてベース空燃比A/Fbや燃料添加弁5に要求される燃料添加量が変化するため、上記したつまり判定制御は、内燃機関1が定常運転状態にあるとき、好ましくはアイドル運転状態にあるときに行われることが好ましい。
また、パティキュレートフィルタ6の詰まり度合いを判別する場合には、バイオ燃料濃度の影響を極力避けるため、パティキュレートフィルタ6の温度がバイオ燃料の蒸発温度以上である時の下流側A/Fセンサ8の出力A/Fdと基準出力A/Fdsbとの差をパラメータとすることが好ましい。
その際、ECU10は、パティキュレートフィルタ6の温度がバイオ燃料の蒸発温度以上である時の下流側A/Fセンサ8の出力A/Fdと基準出力A/Fdsbとの差が大きくなるほどパティキュレートフィルタ6の詰まり度合いが高いと判定する。
ECU10は、パティキュレートフィルタ6の詰まり度合いが高いと判定した場合(下流側A/Fセンサ8の出力A/Fdと基準出力A/Fdsbとの差が上限量(>所定量)を超えている場合)には、パティキュレートフィルタ6の詰まりを解消するための詰まり解消処理を実行する。
詰まり解消処理では、ECU10は、パティキュレートフィルタ6へ流入する排気の温度を高めることにより詰まりの要因となっているPM等を燃焼及び除去する。排気の温度を高める方法としては、EGRガス量を煤の発生限界より増加させることにより内燃機関1を低温燃焼させる方法、吸気絞り弁や排気絞り弁の開度を極力小さくすることにより単位量当たりの排気が持つ熱量を増加させる方法等を例示することができる。
一方、ECU10は、パティキュレートフィルタ6の詰まり度合いが低い場合(下流側A/Fセンサ8の出力A/Fdと基準出力A/Fdsbとの差が上限量以下である場合)には、下流側空燃比変化期間中における下流側A/Fセンサ8の出力が目標リッチ空燃比となるように燃料添加弁5をフィードバック制御する。
以下、本実施例における詰まり判定制御について図5のフローチャートに沿って説明する。図5は、詰まり判定制御ルーチンを示すフローチャートである。この詰まり判定制御ルーチンは、予めECU10のROMに記憶されているルーチンであり、ECU10が所定時間毎に繰り返し実行するルーチンである。
詰まり判定制御ルーチンでは、ECU10は、先ずS101においてリッチスパイクフラグの値が“1”であるか否かを判別する。このリッチスパイクフラグは、リッチスパイク処理の実行開始時に“1”がセットされ、リッチスパイク処理の実行終了時に“0”がリセットされるフラグである。
前記S101において否定判定された場合は、ECU10は、本ルーチンの実行を一旦終了する。前記S101において肯定判定された場合は、ECU10は、S102へ進む。
S102では、ECU10は、アイドルフラグの値が“1”であるか否かを判別する。アイドルフラグは、内燃機関1がアイドル運転状態にあるときに“1”がセットされ、アイドル運転状態にないときは“0”がリセットされるフラグである。
前記S102において否定判定された場合は、ECU10は本ルーチンの実行を一旦終了する。前記S102において肯定判定された場合は、ECU10はS103へ進み、パティキュレートフィルタ6の温度がバイオ燃料の蒸発温度TempA以上であるか否かを判別する。パティキュレートフィルタ6の温度は、該パティキュレートフィルタ6から流出する排気の温度と相関するため、本実施例では排気温度センサ9の出力(排気温度)Texが前記蒸発温度TempA以上であるか否かを判別する。
前記S103において肯定判定された場合(Tex≧TempA)は、ECU10は、S104へ進み、下流側A/Fセンサ8の出力A/Fdを計測する(高温時A/Fd計測処理)。具体的には、ECU10は、下流側空燃比変化期間Td、最低値A/Fdmin、ピーク到達時間△tdの少なくとも一つを計測する。次いで、ECU10は、S105において高温時計測フラグに“1”をセットする。このフラグは、高温時A/Fd計測処理の実行完了時に“1”がセットされ、後述するS109の詰まり判定処理の実行終了時に“0”がリセットされるフラグである。
一方、前記S103において否定判定された場合(Tex<TempA)は、ECU1
0は、S106へ進み、下流側A/Fセンサ8の出力A/Fdを計測する(低温時A/Fd計測処理)。具体的には、ECU10は、下流側空燃比変化期間Td、最低値A/Fdmin、ピーク到達時間△tdの少なくとも一つを計測する。次いで、ECU10は、S107において低温時計測フラグに“1”をセットする。このフラグは、低温時A/Fd計測処理の実行完了時に“1”がセットされ、後述するS109の詰まり判定処理の実行終了時に“0”がリセットされるフラグである。
尚、高温時A/Fd計測処理の実行時と低温時A/Fd計測処理の実行時との間に燃料の給油が行われると、燃料中のバイオ燃料濃度が変化して誤判定を招く可能性があるため、高温時A/F計測処理の実行時と低温時A/Fd計測処理の実行時との間に燃料給油が行われた場合には、高温時計測フラグ及び低温時計測フラグの値を“0”にリセットすることが好ましい。
前記したS105又はS107の処理を実行し終えたECU10は、S108へ進み、高温時計測フラグ及び低温時計測フラグの値が“1”であるか否かを判別する。
前記S108において高温時計測フラグと低温時計測フラグの少なくとも一方の値が“0”である場合(すなわち、高温時計測処理と低温時計測処理の少なくとも一方が完了していない場合)は、ECU10は、本ルーチンの実行を一旦終了する。
前記S108において高温時計測フラグと低温時計測フラグの双方の値が“1”である場合(すなわち、高温時計測処理と低温時計測処理の双方が完了している場合)は、ECU10は、S109へ進み、詰まり判定処理を実行する。
具体的には、ECU10は、先ず高温時計測処理において計測された下流側空燃比変化期間Td、最低値A/Fdmin、および/またはピーク到達時間△tdと、基準出力A/Fdsbの下流側空燃比変化期間Tdsb、最低値A/Fdsbmin、および/またはピーク到達時間△tdsbとを比較し、両者の差を算出する。
続いて、ECU10は、低温時計測処理において計測された下流側空燃比変化期間Td、最低値A/Fdmin、および/またはピーク到達時間△tdと、基準出力A/Fdsbの下流側空燃比変化期間Tdsb、最低値A/Fdsbmin、および/またはピーク到達時間△tdsbとを比較し、両者の差を算出する。
S110では、ECU10は、前述した高温時計測フラグ及び低温時計測フラグの値を“0”にリセットする。
S111では、ECU10は、前記S109で算出された低温時の差及び高温時の差が共に所定量を超えている否かを判別することにより、パティキュレートフィルタ6に詰まりが発生しているか否かを判別する。
前記S111において否定判定された場合(詰まりが発生していないと判定された場合)は、ECU10は、本ルーチンの実行を終了する。
前記S111において肯定判定された場合(詰まりが発生していると判定された場合)は、ECU10は、S112へ進み、パティキュレートフィルタ6の詰まり度合いが大きいか否かを判別する。具体的には、ECU10は、前記S109において算出された高温時の差が所定の上限量を超えている否かを判別する。
前記S112において肯定判定された場合は、ECU10は、S114において詰まり
解消処理を実行する。一方、前記S112において否定判定された場合は、ECU10は、S115へ進み、下流側A/Fセンサ8の出力が目標リッチ空燃比となるように燃料添加弁5の燃料添加量を補正する。
このようにECU10が詰まり判定制御ルーチンを実行することにより、パティキュレートフィルタ6の高温時における下流側A/Fセンサ8の出力A/Fdとパティキュレートフィルタ6の低温時における下流側A/Fセンサ8の出力A/Fdとをパラメータとして詰まり判定が行われるため、燃料中のバイオ燃料濃度が変化した場合であってもパティキュレートフィルタ6の詰まりを正確に判定することが可能となる。
更に、パティキュレートフィルタ6の詰まりが正確に判定されるようになると、誤判定に起因した不要な詰まり解消処理が行われなくなるため、詰まり解消処理に係る燃費の悪化を抑制することも可能となる。
本発明を適用する内燃機関の概略構成を示す図 詰まりが発生したパティキュレートフィルタと詰まりが発生していないパティキュレートフィルタへ基準燃料を供給した場合の下流側A/Fセンサの出力を示す図 詰まりが発生していないパティキュレートフィルタへ基準燃料と異種混合燃料を供給した場合の下流側A/Fセンサの出力を示す図 詰まりを発生していない高温なパティキュレートフィルタへ基準燃料と異種混合燃料を供給した場合の下流側A/Fセンサの出力を示す図 本実施例における詰まり判定制御ルーチンを示すフローチャート
符号の説明
1・・・・・内燃機関
2・・・・・エキゾーストマニフォルド(排気通路)
4・・・・・排気管(排気通路)
5・・・・・燃料添加弁
6・・・・・パティキュレートフィルタ(吸蔵還元型NOx触媒)
8・・・・・下流側A/Fセンサ(下流側空燃比センサ)
13・・・・ECU

Claims (3)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられた排気浄化触媒と、
    排気浄化触媒より下流の排気通路に設けられた下流側空燃比センサと、
    排気浄化触媒へ内燃機関の燃料を供給する燃料供給手段と、
    予め想定された性状の基準燃料が燃料供給手段から供給されたときの下流側空燃比センサの出力を基準出力として記憶する記憶手段と、
    排気浄化触媒の温度を検出する触媒温度検出手段と、
    燃料供給手段が排気浄化触媒へ燃料を供給した時の下流側空燃比センサ出力と基準出力との差を検出する差検出手段と、
    排気浄化触媒の低温時に差検出手段によって検出された差及び排気浄化触媒の高温時に差検出手段によって検出された差が所定値以上であるときに、排気浄化触媒に詰まりが発生していると判定する判定手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 請求項1において、判定手段が詰まりの発生を判定したときに、内燃機関の排気温度を上昇させて前記詰まりを解消する詰まり解消手段を更に備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  3. 請求項2において、詰まり解消手段は、排気浄化触媒の低温時に差検出手段によって検出された差及び排気浄化触媒の高温時に差検出手段によって検出された差が所定値より大きな上限値を超えている場合は詰まり解消処理を行い、排気浄化触媒の低温時に差検出手段によって検出された差及び排気浄化触媒の高温時に差検出手段によって検出された差が上限値以下である場合は下流側空燃比センサの出力が所望の空燃比となるように燃料供給手段から供給される燃料量を補正することを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
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