JP4432293B2 - 登録データ更新装置 - Google Patents
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Description
本発明は、データ照合に用いられる登録データを更新する登録データ更新装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
データ照合においては、入力データと登録データとの照合処理により入力データが登録データにマッチするか否かの判定がなされる。すなわち、被照合データとしての登録データに入力データがマッチするか否かで照合の成功・失敗が判定されるので、登録データは本来マッチしなければならない照合データに対して照合度が高いものでなければならない。
【0003】
しかし、例えば、照合データが指紋などのデータである場合には、経年変化(年齢や指の外傷等)、あるいは慣れによる指の置き方の変化により、過去に登録したデータでは照合度が低くなってしまい、場合によっては正しく照合できなくなってしまう。
【0004】
そのため、登録データとして常時同じものを用いるのではなく、経時的に新しいものに変更する必要がある。なお、このことは照合データが指紋などのデータの場合に限るものではない。
【0005】
そこで、登録データを経時的に新しいものに変更するために、照合処理により登録データにマッチすると判定された最近の照合データを新たな登録データとする登録データ変更方法が提案されている。
【0006】
図9は、上記従来の登録データ更新方法を説明する図で、特開平7−271981号公報に開示された従来の指紋認識装置における辞書画像(登録データ)の更新方法を説明する図である。なお、図9(a)は更新方法を説明するフローチャート、図9(b)は各辞書の内容の更新を説明する図である。
【0007】
図9(a)に示すように、指紋画像Cが入力される(Step101)と、この指紋画像Cはまず辞書1の辞書画像Aと照合される(Step102)。その結果、照合不合格となった場合には、指紋画像Cはさらに辞書2の辞書画像Bと照合される(Step103)。なお、辞書1及び辞書2のいずれによる照合処理も照合不合格となった場合には、照合失敗とし辞書画像の更新は行わない(Step104)。
【0008】
一方、辞書1の辞書画像Aによる照合処理、辞書2の辞書画像Bによる照合処理の少なくともいずれかで照合合格となった場合には、照合成功とする(Step105)。この場合、指紋画像Cから特徴点を抽出して辞書画像として登録できるようにし(Step106)、その後、辞書画像の更新処理を行う(Step107)。
【0009】
辞書画像の更新方法は、図9(b)に示すように、辞書1の内容を先に登録されていた辞書画像Aから辞書2に登録されていた辞書画像Bに変更し、辞書2の内容を先に登録されていた辞書画像Bから新たな辞書画像Cに変更する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の登録データの更新方法では、予め登録されている登録データ(辞書画像)を新しい登録データに更新するようにはしているが、登録データとして更新されるものは最新の入力データのみである。
【0011】
しかし、同じ対象のものの照合を目的として入力された複数の入力データは、過去から現在に至るまでの複数の入力データにしても、ほぼ同じ時間に入力された複数の入力データにしても、各々ばらつきがある。例えば、照合データが指紋などの指紋画像である場合には、同じ対象の指紋であっても、経年変化や指の置き方の変化により過去と現在との照合データとではばらつきが生じるし、又指の置き方の変化によりほぼ同時入力された複数の照合データでもばらつきが生じる。
【0012】
そのため、単に最新の数個の登録データを更新するだけでは、複数の照合データの分布(過去の履歴等)からみると、適した登録データに更新される場合もあるが、好ましくない登録データに更新される場合もあり、好ましくない登録データに更新された場合には、適切なデータ照合が行えないという問題点があった。
【0013】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、適切なデータ照合を行える登録データ更新装置を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる登録データ更新装置は、複数の入力データを格納する記憶手段と、記憶手段に格納されている複数の入力データの各値が所定の入力データの値に対しどれだけずれているかを示す位置ずれ量xの度数率分布f(x)を求める分析手段と、新たに登録すべき複数の登録データをb1,・・・,bn(n=2以上の整数)とおき、登録データと位置ずれ量との関係を示す各照合度を引数として最大値をとる関数S(b1,・・・,bn,x)を
S(b1,・・・,bn,x)=max(S(b1,x),・・・,S(bn,x))
S(b1,x),・・・,S(bn,x)を登録データb1,・・・,bnに対する位置ずれxによる照合度とし、
【数3】
としたときのE(b1,・・・,bn)が最大となるb1,・・・,bnを更新すべき登録データとして選択する登録データ選択手段と、登録データ選択手段で求められた登録データをあらたな登録データに更新する登録データ更新手段とを備えている。
【0015】
また、本発明にかかる登録データ更新装置は、画像又は音声の複数の入力データを格納する記憶手段と、記憶手段に格納されている複数の入力データの各画像の面積又は音声の長さとしての有効量の度数率分布f(x)を求める分析手段と、新たに登録すべき複数の登録データをb1,・・・,bn(n=2以上の整数)とおき、登録データと有効量との関係を示す各照合度を引数として最大値をとる関数S(b1,・・・,bn,x)を
S(b1,・・・,bn,x)=max(S(b1,x),・・・,S(bn,x))
S(b1,x),・・・,S(bn,x)を登録データb1,・・・,bnに対する有効量xによる照合度とし、
【数4】
としたときのE(b1,・・・,bn)が最大となるb1,・・・,bnを更新すべき登録データとして選択する登録データ選択手段と、登録データ選択手段で求められた登録データをあらたな登録データに更新する登録データ更新手段とを備えている。
【0023】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの実施の形態1による登録データ更新装置を示すブロック図である。図において、1は照合データ又は登録データとしての入力データを入力する入力部、2は入力部1で入力された複数の入力データを格納する記憶手段としての入力データ記憶部である。なお、入力データ記憶部2に格納される複数の入力データとしては、過去に入力したものを随時保存した過去から現在に至るものであってもよいし、ほぼ同時間に入力した複数のものであってもよい。
【0024】
3は入力データ記憶部2で記憶される入力データの中から登録データを選択するデータ処理部であり、このデータ処理部3は、設定された所定特性に対する複数の入力データの分布を求める分析手段と、分析手段で分析された分析結果(分布)に基づいて、設定された選択条件を満たす入力データを登録データとして選択する選択処理手段とで構成される。
【0025】
4aは入力データの分析条件を設定する分析条件設定部、4bは分析条件設定部4aで設定された分析条件に従って、登録ユーザごとに記憶されている入力データの特性を分析する特性分析部で、これら分析条件設定部4a、特性分析部4bで分析手段が構成される。
【0026】
5aは登録データ選択条件を設定する選択条件設定部、5bは設定された選択条件で記憶されている入力データの中から登録データを選択する登録データ選択部で、これら選択条件設定部5a、登録データ選択部5bで選択処理手段が構成される。
【0027】
6はデータ処理部3(選択処理手段)で選択された登録データを新たな登録データとして更新する登録データ更新部である。
【0028】
次に動作について説明する。図2は図1に示した登録データ更新装置の動作を説明するフローチャートである。
【0029】
まず、予め入力データの分析条件(分析する特性など)を分析条件設定部4aにて設定し、登録データの選択条件を選択条件設定部5aにて設定する(Step1)。この分析条件としては、位置ずれ量やデータの有効量(画像であれば面積等、音声であれば長さ等)等を選択条件等の要求仕様に応じて設定すればよい。
【0030】
また、選択条件としては、OR照合時に本人拒否率の低くなる複数のデータを選択するという条件、入力データの品質の高いものを選択するという条件、または他の入力データとの照合度が高いものを選択するという条件等、照合率が高くなる登録データの選択を条件とすればよい。あるいは、例えば位置ずれの最も少ないデータとOR照合時に本人拒否率の低くなるデータ2個を選択する等、複数の条件を組み合わせたものであってもよい。
【0031】
なお、OR照合とは、一人の登録ユーザに対して登録データが複数存在する場合に、照合用の入力データが登録データのいずれかに相当すれば照合成功と判断する照合のことである。
【0032】
このように条件設定をした後、入力データの入力を入力部1で行い入力されたデータを入力データ記憶部2に記憶する(Step2)。なお、ここでは、入力データを入力部1で入力する例について説明するが、予め他で入力されたものを用いるようにしてもよい。また、入力データは、登録データ用に別途入力したものであっても、照合時の照合データ用に入力されたものであってもよく、これら入力された入力データは、登録ユーザ毎に管理することが好ましい。
【0033】
特性分析部4bでは、このように入力データ記憶部2に格納されている複数の入力データを、分析条件設定部4aによって設定された条件に基づいて各々分析する。すなわち、複数の入力データの特性を各々算出し、この算出結果の分布を求める(Step3)。
【0034】
これら分析に使用する複数の入力データとしては、過去の照合処理時に照合した入力データをその都度入力データ記憶部2に格納したものを用いるか、ほぼ同時間に複数回入力されたものをデータ記憶部2に格納したものを用いればよい。
【0035】
そして、分析手段で分析された分析結果に基づいて、選択処理手段で、複数の入力データから登録データを選択する(Step4)。その後、登録データ更新手段6で、選択処理手段で選択された登録データを新たな登録データとして更新する(Step5)。
【0036】
以下、分析条件として入力データの位置ずれ量を、選択条件としてOR照合時に本人拒否率が低くなるデータ3個を選択するという条件を設定し、過去から現在に至るものを入力データとして用いた場合について詳細に説明する。
【0037】
図3は上記設定により、登録データを更新する登録データ更新方法を説明するフローチャートである。まず、予め入力データの分析条件(分析する特性として位置ずれ量)を分析条件設定部4aにて設定し、登録データの選択条件としてOR照合時に本人拒否率が低くなるデータ3個を選択するという条件を選択条件設定部5aにて設定する(Step11)。
【0038】
次に、現在、登録データの選択対象となる登録ユーザの過去のすべての入力データを読込み(Step12)、その位置ずれ量を分析し、その分析結果の度数分布を求める(Step13)。位置ずれ量を分析する際には、例えば、入力データのうち最も古い入力データに対する位置ずれ量を求めるようにすればよい。
【0039】
図4はこのような統計処理により求められた度数率分布を示す図で、最も古い入力データに対する他の入力データの横(x)方向への位置ずれ量の度数率分布の概形を示す図である。なお、縦(y)方向についても同様に得ることができる。図4に示すように、この場合、位置ずれが横(x)方向のプラス側に中心を持つ分布になっており、最も古い入力データに対して、入力データの位置ずれが横(x)方向にプラス側に分布する場合が多いものになっている。
【0040】
ここで、特性分析部4bで分析された入力データの位置ずれ情報をもとに、登録データ選択部5bで3つの登録データを選択する動作を説明するために、まず基準データと基準データに対して位置ずれのある照合データと照合度の関係を説明する。
【0041】
図5は基準データに対する照合データの位置ずれ量を説明するための図である。以下の説明では横(x)軸方向の位置ずれの例をあげて説明する。図5において、実線で示した位置bにある基準データに対して、破線で示したように横(x)軸方向にxだけ位置ずれのある照合データを考える。
【0042】
ここで、基準データと照合データは位置ずれに対してのみ照合度が変化するデータであることを想定する。つまり、照合度を0から1の間に規格化された値を取るとすれば、二つのデータの位置ずれが全くない場合には照合度は1となり、位置ずれが大きくなるほど照合度は低下し、2つのデータが全く重ならなくなれば照合度は0となる。
【0043】
このように、データ同士の照合度はその重なる面積に比例すると考えられるので、位置ずれが0つまりx−b=0の時に最大となり、x−bの絶対値が大きくなるにつれ照合度は低下する。
【0044】
データの横(x)方向の幅をwとすると、位置bの基準データに対して位置ずれxのデータの照合度S(b、x)は式(1)のように表現できる。なお、図6は式(1)の概形を示す図で、横(x)軸方向について、位置ずれと照合度S(b、x)との関係を示した図である。
【0045】
【数1】
【0046】
一方、3データ登録のOR照合では、照合時に登録3データ全てと照合データを照合し、その照合度の最大値が閾値を越えない場合に本人拒否が発生する。そのため、本人拒否を発生させないためには、照合データと複数の登録データのうちのいずれかが高い照合度を出すようにする必要がある。
【0047】
これを実現するためには、照合のたびに位置ずれのばらつきを持つ照合データに対して、どのような位置ずれに対しても高い照合度を出せるような登録データを用意する必要がある。つまり、登録データも照合データの位置ずればらつきにあわせて、ある程度の位置ずればらつきを持つように選択する必要がある。
【0048】
そこで、3つの登録データの横(x)方向の位置ずれ量をb1、b2、b3 (ただし、b1<b2<b3)とおき、実際の照合データの位置ずれ履歴に基づいてこれらb1、b2、b3を求めることにより、OR照合時に本人拒否率が低くなるように登録データを選択する。
【0049】
この時、各々のデータを基準データとみなせば、それら基準データに対する位置ずれxのデータによる照合度はそれぞれ、S(b1、x)、S(b2、x)、S(b3、x)となり、3データのOR照合とは3つのデータとの照合度の最大値で評価することを意味するため、b1、b2、b3に位置する3データに対するOR照合による照合度S(b1、b2、b3、x)は式(2)で表される。また、この式(2)の概形は図7の実線部分のようになる。なお、max()は、引数の最大値をとる関数である。
【0050】
S(b1、b2、b3、x)
=max(S(b1、x)、S(b2、x)、S(b3、x))・・・(2)
【0051】
図4のような位置ずれの分布f(x)で位置ずれが発生する入力データに対して、これら3データのOR照合によって本人拒否率が最も低くなるようなb1、b2、b3を求めるには、式(3)のように、f(x)なる位置ずれと式(2)なる位置ずれによる照合度の変化の期待値を求め、式(3)の期待値が最大となるようなb1、b2、b3を求めることによって実現できる。つまり、式(4)をb1、b2、b3について解くことによって求めることができる。
【0052】
【数2】
【0053】
【数3】
【0054】
以上のように、特性の分布(位置ずれ量の度数分布)と、特性及び照合度の関係とに基づいて、複数の入力データから登録データを選択する手順で3データのOR照合で本人拒否率が最も低くなるためのデータ位置b1、b2、b3を選択することができる(Step14)。その後、登録データ更新部6で、選択処理手段で選択された登録データを新たな登録データとして更新する(Step15)。
【0055】
この実施の形態では、横(x)軸方向の位置ずれのみを考慮して登録データを選択しているが、同様にして縦(y)軸方向の位置ずれを考慮して登録データを選択してもよい。
【0056】
また、横(x)軸方向、縦(y)軸方向の両方向の位置ずれを考慮して登録データを選択してもよい。この場合には、次のようにすればよい。
【0057】
式(1)のS(b、x)をxとy両方の関数S(bx、by、x、y)等に拡張し、位置(bx、by)にある基準データに対する位置(x、y)にあるデータとの重なり面積によって変化する照合度を定義し、このS(bx、by、x、y)を用いて式(2)と同様にmax()関数で求めたS(bx1、by1、bx2、by2、bx3、by3、x、y)を求める。そして、式(5)のように、xおよびyの両方向で期待値を求め、式(6)の期待値が最大になるように、登録データの選択座標(bx1、by1)、(bx2、by2)、(bx3、by3)を求めればよい。
【0058】
ただし、選択する3データの位置ずれ座標を(bx1、by1)、(bx2、by2)、(bx3、by3)とし、過去の入力データの位置ずれ分布はxおよびy方向にそれぞれf(x)、g(y)で与えられるとする。
【0059】
【数4】
【0060】
【数5】
【0061】
このような手順で過去および現在の入力データの中から、適度に分散したデータを登録データとして選択することができる。図8はxおよびy方向にそれぞれf(x)、g(y)のように分布する過去の入力データ(白の丸印)の分布と、その中で登録データとして選択されるデータ(黒色の丸印)の関係の概要を示す図である。
【0062】
この実施の形態では、照合データ又は登録データとして入力された複数の入力データを保持し、この複数の入力データの特性を各々算出してその結果の分布を求め、この分布に基づいて上記複数の入力データから登録データを選択し、選択された登録データを新たな登録データにしているので、入力データにばらつきがあっても、このばらつきの影響をあまり受けずに適切な登録データを選択することができる。
【0063】
また、複数の入力データが、過去から現在までの複数の入力データである場合には、その入力データにばらつきがあっても、このばらつきの影響をあまり受けずに適切な登録データを選択できるので、例えば入力指紋画像など、過去から現在に至るまでの入力データにばらつきがあるものの登録データの更新に適している。
【0064】
また、複数の入力データが、ほぼ同時間に入力した複数のものである場合には、その入力データにばらつきがあっても、このばらつきの影響をあまり受けずに適切な登録データを選択できる。
【0065】
実施の形態2.
実施の形態1では、分析する入力データに制限がない例を示したが、実施の形態2は、分析する入力データに制限がある場合のものである。
【0066】
分析条件設定部4aで、例えば、最近1ヶ月の入力データを分析対象とするという条件を与える。この時、特性分析部4bは入力データ記憶部2に記憶された入力データのうち、最近1ヶ月だけを抽出しそれらデータだけに限定してその特性を分析する。なお、この場合には、基準データを最も古い入力データにするのではなく、例えば、最近、登録データとして選択されたデータにするとよい。
【0067】
このように分析する入力データを限定することにより、設定した分析条件外の期間の入力データの情報に影響されることなく、実際的に有効なデータだけから入力データの特性を分析することができ、その特性と選択条件に準じた登録データを選択することができる。
【0068】
例えば、最近1ヶ月の入力データだけを分析対象とすることにより、最近のデータ入力の傾向を反映して登録データを選択することができる。この場合に、入力データに限定条件をつけなければ、例えば1年前の非常に古い状況まで考慮してしまい、最近のデータ入力の傾向にそぐわない登録データが選択されてしまう結果となる場合がある。
【0069】
また、この実施の形態では、分析する入力データを限定する条件が最近1ヶ月の入力データを分析対象とする例をあげて説明したが、この条件は、最近6ヶ月や1年、あるいは1年前から3ヶ月前までなど任意の時期を設定してもよく、さらに、最近50個の入力データや、他入力データとの照合度が上位30個等のように他の条件を設定してもよい。
【0070】
実施の形態3.
実施の形態1、2では、登録データの選択条件として入力データの特性がある一定基準を満たす例を示した。しかし、これらの条件を同様に満たす登録データは複数存在する場合が考えられるので、この実施の形態3では、複数の登録データの候補がある場合に、それらのデータ品質によって選択候補を絞りこむようにしたものである。
【0071】
なお、ここでは、他のデータと照合を行った場合に、高精度に高い照合度を出すことができるものをデータ品質が高いものとし、逆に精度が低いものをデータ品質が低いものとする。
【0072】
登録データ選択部5bで選択された登録データの候補が、選択条件設定部5aで設定される選択条件に対して同程度の評価で条件を満たす場合、いずれのデータを選択すべきか判断しかねる場合がある。このような場合に、データの品質を比較することにより、登録データの選択候補を絞りこむことができる。
【0073】
例えばデータの品質としては、入力データが画像であった場合であれば、その解像度や有効な画像面積等、入力データが特徴データであった場合であれば、他のデータとの照合度によって評価し、データ品質の高いデータを選択するようにする。
【0074】
【発明の効果】
本発明にかかる登録データ更新装置は、複数の入力データを格納する記憶手段と、記憶手段に格納されている複数の入力データの各値が所定の入力データの値に対しどれだけずれているかを示す位置ずれ量xの度数率分布f(x)を求める分析手段と、新たに登録すべき複数の登録データをb1,・・・,bn(n=2以上の整数)とおき、登録データと位置ずれ量との関係を示す各照合度を引数として最大値をとる関数S(b1,・・・,bn,x)を
S(b1,・・・,bn,x)=max(S(b1,x),・・・,S(bn,x))
S(b1,x),・・・,S(bn,x)を登録データb1,・・・,bnに対する位置ずれxによる照合度とし、
【数5】
としたときのE(b1,・・・,bn)が最大となるb1,・・・,bnを更新すべき登録データとして選択する登録データ選択手段と、登録データ選択手段で求められた登録データをあらたな登録データに更新する登録データ更新手段とを備えているので、入力データにばらつきがあっても、このばらつきの影響をあまり受けずに適切な登録データを選択することができる。
【0075】
また、本発明にかかる登録データ更新装置は、画像又は音声の複数の入力データを格納する記憶手段と、記憶手段に格納されている複数の入力データの各画像の面積又は音声の長さとしての有効量の度数率分布f(x)を求める分析手段と、新たに登録すべき複数の登録データをb1,・・・,bn(n=2以上の整数)とおき、登録データと有効量との関係を示す各照合度を引数として最大値をとる関数S(b1,・・・,bn,x)を
S(b1,・・・,bn,x)=max(S(b1,x),・・・,S(bn,x))
S(b1,x),・・・,S(bn,x)を登録データb1,・・・,bnに対する有効量xによる照合度とし、
【数6】
としたときのE(b1,・・・,bn)が最大となるb1,・・・,bnを更新すべき登録データとして選択する登録データ選択手段と、登録データ選択手段で求められた登録データをあらたな登録データに更新する登録データ更新手段とを備えているので、入力データにばらつきがあっても、このばらつきの影響をあまり受けずに適切な登録データを選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の登録データ更新装置を示すブロック図である。
【図2】 図1に示した登録データ更新装置の動作を説明するフローチャートである。
【図3】 登録データを更新する登録データ更新方法を説明するフローチャートである。
【図4】 位置ずれ量の度数分布を示す図である。
【図5】 基準データに対する照合データの位置ずれ量を説明するための図である。
【図6】 式(1)の概形を示す図である。
【図7】 式(2)を説明する図である。
【図8】 f(x)、g(y)の分布と過去の入力データ及び登録データの関係を示す図である。
【図9】 従来の登録データ更新方法を説明する図である。
【符号の説明】
1 データ入力部 2 入力データ記憶部
3 データ処理部 4a 分析条件設定部
4b 特性分析部 5a 選択条件設定部
5b 登録データ選択部 6 登録データ更新部
Claims (4)
- 複数の入力データを格納する記憶手段と、
上記記憶手段に格納されている複数の入力データの各値が所定の入力データの値に対しどれだけずれているかを示す位置ずれ量xの度数率分布f(x)を求める分析手段と、
新たに登録すべき複数の登録データをb1,・・・,bn(n=2以上の整数)とおき、上記登録データと上記位置ずれ量との関係を示す各照合度を引数として最大値をとる関数S(b1,・・・,bn,x)を
S(b1,・・・,bn,x)=max(S(b1,x),・・・,S(bn,x))
S(b1,x),・・・,S(bn,x)を登録データb1,・・・,bnに対する位置ずれxによる照合度とし、
上記登録データ選択手段で求められた登録データをあらたな登録データに更新する登録データ更新手段と
を備えた登録データ更新装置。 - 画像又は音声の複数の入力データを格納する記憶手段と、
上記記憶手段に格納されている複数の入力データの各画像の面積又は音声の長さとしての有効量の度数率分布f(x)を求める分析手段と、
新たに登録すべき複数の登録データをb1,・・・,bn(n=2以上の整数)とおき、上記登録データと上記有効量との関係を示す各照合度を引数として最大値をとる関数S(b1,・・・,bn,x)を
S(b1,・・・,bn,x)=max(S(b1,x),・・・,S(bn,x))
S(b1,x),・・・,S(bn,x)を登録データb1,・・・,bnに対する有効量xによる照合度とし、
上記登録データ選択手段で求められた登録データをあらたな登録データに更新する登録データ更新手段と
を備えた登録データ更新装置。 - 複数の入力データは、過去から現在に至るまでの複数の入力データであることを特徴とする請求項1又は2に記載の登録データ更新装置。
- 上記登録データ選択手段は、照合用の入力データが登録データのいずれかに相当すれば照合成功と判断するOR照合により登録データを選択することを特徴とする請求項1又は2に記載の登録データ更新装置。
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