JP4432196B2 - 車両用運転操作監視装置 - Google Patents

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2540/00Input parameters relating to occupants
    • B60W2540/18Steering angle

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は運転者の運転操作を監視する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
居眠り運転はもちろんのこと、運転以外の作業に気を取られて運転操作が不安定な状態にあることを検出するために、過去の操舵角検出値に基づいて運転者が運転操作に注意を集中していると仮定した場合の現在の操舵角を推定し、この操舵角推定値と現在の実際の操舵角検出値との操舵誤差を検出し、操舵誤差の分布の峻険度に基づいて運転操作の不安定な状態を検出する車両用運転操作監視装置が知られている(例えば、特開平11−227491号公報参照)。
【0003】
この車両用運転操作監視装置では、曲線路を走行しているときには操舵誤差が大きくなるため、曲線路走行時に運転者が運転操作に注意を集中しているにも拘わらず、運転操作が不安定な状態にあると誤認することがある。そこで、道路の曲率が小さく、運転操作が正常な状態では操舵角の変化が小さく滑らかになることが明らかな走行条件、すなわち、高速道路を略一定速度で走行していることを条件に操舵誤差を検出し、操舵誤差の分布の峻険度により運転操作の不安定な状態を検出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の車両用運転操作監視装置では、高速道路の曲線路を略一定速度で走行しているときでも、直線路を走行していると仮定して運転操作の不安定状態の検出を行っているので、検出精度が悪くなるという問題がある。
【0005】
また、高速度路を略一定速度で走行していることを検出条件としているので、一般道路の曲線路を走行する時には運転操作を監視できないという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、曲線路を含むどのような走行条件下でも運転操作の不安定状態を正確に検出することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
一実施の形態の構成を示す図8に対応づけて本発明を説明すると、
(1) 請求項1の発明は、操舵角θを繰り返し検出する操舵角検出手段2と、操舵角検出値θn(n=・・,n−3,n−2,n−1,n)に基づいて運転者が運転操作に集中していると仮定した場合の操舵角推定値θn-hatを演算する操舵角推定手段A−1と、車両前方に存在する障害物の自車からの方向φnと距離dnを繰り返し検出する障害物検出手段8と、障害物の方向検出値φnと距離検出値dnに基づいて自車走行車線上の先行車を特定し、車間距離を一定に保ちながら先行車に追従走行するように車両を制御する先行車追従走行制御手段7と、先行車の方向検出値φnに基づいて運転者が運転操作に集中していると仮定した場合の操舵角推定値θn-hat’を演算する操舵角推定手段B−1と、先行車までの車間距離dnを考慮して操舵角推定値θn-hatおよびθn-hat’から最終的な操舵角推定値θn-hat”を決定する操舵角推定値決定手段1と、最終的な操舵角推定値θn-hat”と操舵角検出値θnとの誤差を演算する操舵誤差演算手段1と、操舵誤差の分布の峻険度に基づいて運転操作の不安定な状態を検出する不安定状態検出手段1とを備え、これにより上記目的を達成する。
(2) 請求項2の車両用運転操作監視装置は、操舵角推定値決定手段1によって、先行車までの車間距離dnが短いほど操舵角推定値θn-hat’に対する重みを大きくし、操舵角推定値θn-hatとθn-hat’とを加重加算平均して最終的な操舵角推定値θn-hat”を決定するようにしたものである。
(3) 請求項3の車両用運転操作監視装置は、操舵角推定値θn-hatとθn-hat’との差の絶対値が所定値θo以上ある場合には、それらの操舵角推定値θn-hatおよびθn-hat’を運転操作の不安定状態検出に用いないようにしたものである。
(4) 請求項4の発明は、車両前方に存在する障害物の自車からの方向と距離を繰り返し検出する障害物検出手段8と、障害物の方向検出値と距離検出値とに基づいて自車走行車線上の先行車を特定し、車間距離を一定に保ちながら先行車に追従走行するように車両を制御する先行車追従走行制御手段7と、先行車の方向検出値に基づいて運転者が運転操作に集中していると仮定した場合の操舵角推定値を演算する操舵角推定手段1と、操舵角を繰り返し検出する操舵角検出手段2と、操舵角推定値と操舵角検出値との誤差を演算する操舵誤差演算手段1と、操舵誤差の分布の峻険度に基づいて運転操作の不安定な状態を検出する不安定状態検出手段1とを備え、これにより上記目的を達成する。
【0008】
上述した課題を解決するための手段の項では、説明を分かりやすくするために一実施の形態の図を用いたが、これにより本発明が一実施の形態に限定されるものではない。
【0009】
【発明の効果】
(1) 請求項1の発明によれば、繰り返し検出された操舵角検出値θnに基づいて運転者が運転操作に集中していると仮定した場合の操舵角推定値θn-hatを演算するとともに、先行車追従走行制御において繰り返し検出された先行車の方向検出値φnに基づいて運転者が運転操作に集中していると仮定した場合の操舵角推定値θn-hat’を演算し、先行車までの車間距離dnを考慮して操舵角推定値θn-hatおよびθn-hat’から最終的な操舵角推定値θn-hat”を決定する。そして、最終的な操舵角推定値θn-hat”と操舵角検出値θnとの誤差を演算し、操舵誤差の分布の峻険度に基づいて運転操作の不安定な状態を検出するようにしたので、曲線路においても運転者が運転操作に集中していると仮定した場合の操舵角推定値を正確に求めることができ、曲線路を含むどのような走行条件下でも運転操作の不安定状態を正確に検出することができる。
(2) 請求項2の発明によれば、先行車までの車間距離dnが短いほど操舵角推定値θn-hat’に対する重みを大きくし、操舵角推定値θn-hatとθn-hat’とを加重加算平均して最終的な操舵角推定値θn-hat”を決定するようにした。一般的に、車間距離が短いほど実際に必要な舵角よりも大きな操舵を行う傾向があるため、車間距離が短いときは運転者が運転に注意を集中しているのにもかかわらず、検出された大きな舵角から運転操作が不安定な状態にあると誤認することがある。請求項2の発明によれば、このような車間距離が短いときに発生する誤認を避けることができ、車間距離によらず運転操作の不安定状態を正確に検出することができる。
(3) 請求項3の発明によれば、操舵角推定値θn-hatとθn-hat’との差の絶対値が所定値θo以上ある場合には、それらの操舵角推定値θn-hatおよびθn-hat’を運転操作の不安定状態検出に用いないようにした。一般的に、先行車追従走行中に先行車との間に他車の割り込みがあったり、追従対象車両の変更があると、先行車の方向検出値φnが大きく変化することがあり、このような場合は正確な操舵角検出値θn-hatおよびθn-hat’を求めることができず、運転操作不安定状態の検出精度が低下する。請求項3の発明によれば、先行車の方向検出値φnが大きく変化したときの操舵角推定値θn-hatおよびθn-hat’を運転操作の不安定状態検出に用いないようにしたので、運転操作不安定状態の検出精度を低下させるようなことはない。
(4) 請求項4の発明によれば、先行車追従走行制御において繰り返し検出された先行車の方向検出値に基づいて運転者が運転操作に集中していると仮定した場合の操舵角推定値を演算し、この操舵角推定値と操舵角検出値との誤差を演算し、操舵誤差の分布の峻険度に基づいて運転操作の不安定な状態を検出するようにしたので、曲線路においても運転者が運転操作に集中していると仮定した場合の操舵角推定値を正確に求めることができ、曲線路を含むどのような走行条件下でも運転操作の不安定状態を正確に検出することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明ではステアリングエントロピー法により運転操作の不安定な状態の程度、すなわち運転者の不安定度を検出する。発明の実施の形態を説明する前に、まずステアリングエントロピー法について説明する。
【0011】
《ステアリングエントロピー法の概要》
ステアリングエントロピー法は、ステアリング操作(操舵角)の滑らかさに基づいて運転操作の不安定度を算出する手法である。運転者が運転操作以外の負荷のために運転操作に注意を集中していない状態(以下、有負荷状態または有負荷時と呼ぶ)にあると、運転者が運転操作以外の作業をせずに運転操作に注意を集中している状態(以下、無負荷状態または無負荷時と呼ぶ)のときより、操舵が行われない時間が長くなり、大きな舵角の誤差が蓄積される。そのため、運転に注意が戻ったときの修正操舵量が大きくなり、操舵角の時系列データを見ると運転操作がガクガクする度合いが大きくなる。ステアリングエントロピー法はこの特性に着目したものであり、特性値としてα値と、α値を基準に算出された舵角エントロピーHp値を用いる。α値はそれ自体も運転者の不安定度を表すが、ここでは運転者の技量や癖を補正してそれらに影響を受けない舵角エントロピーHp値を算出するための基準値として用いる。そして、舵角エントロピーHp値に基づいて運転者の不安定度を検知する。
【0012】
《α値について》
α値は、操舵角の時系列データに基づいて一定時間内の操舵誤差、すなわち運転者が運転操作に注意を集中していると仮定した場合の操舵角の推定値と実際の操舵角との差を求め、この操舵誤差の分布(ばらつき)を測定して90%タイル値(操舵誤差の90%が含まれる分布の範囲)を算出したものである。α値の測定は無負荷状態で行われ、求められたα値はその運転者のその時点における不安定度の基準値となる。α値はステアリング操作が滑らかで安定している場合は小さくなり、ステアリング操作がガクガクと不安定な場合は大きくなる。また、運転者の運転技量が高く、操舵が安定しているほど小さくなり、逆に運転者の運転技量が低く、ステアリング操作がガクガクし不安定になるほど大きくなる。また、α値は運転者の癖によっても異なる。さらに、同一運転者であっても体調の変化や運転技量の変化などにより変化する。
【0013】
《Hp値について》
Hp値はステアリング舵角エントロピーであり、操舵誤差の分布のあいまいさ(不確実性)を表す。Hp値は、操舵誤差の分布をα値により9区分に分け、各区分内の分布比率(分布確率)のエントロピーとして算出する。Hp値は、α値と同様に、ステアリング操作が滑らかで安定している場合は小さくなり、ガクガクと不安定な場合は大きくなる。Hp値はα値により補正され、運転者の技量や癖により影響を受けない運転者不安定度として用いることができる。つまり、同一の負荷に対しては、運転者の技量や癖によらず、ほぼ同一の値を示す。したがって、運転者の不安定度を示す従来にない画期的なパラメーターといえる。
【0014】
次に、ステアリングエントロピー法による運転操作不安定状態の検出方法を説明する。まず、この明細書で用いる特殊記号とその名称を表1に示す。
【表1】
Figure 0004432196
表1において、操舵角の円滑値θn-tildeは、量子化ノイズの影響を低減した操舵角である。また、操舵角の推定値θn-hatは、ステアリングが滑らかに操作されたと仮定してサンプリング時点の操舵角を推定した値である。
【0015】
操舵角推定値θn-hatは、操舵角円滑値θn-tildeに対して二次のテイラー展開を施して得られる。すなわち、
【数1】
Figure 0004432196
数式1において、tnは操舵角θnのサンプリング時刻であり、円滑値θn-tildeは量子化ノイズの影響を低減するために3個の隣接操舵角θnの平均値とする。
【数2】
Figure 0004432196
数式2において、lは、推定値θn-hatの演算に用いる円滑値θn-tildeの算出時間間隔を150ms、すなわち手動操作において人間が断続的に操作可能な最小時間間隔とした場合に、150ms内に含まれる操舵角θnのサンプル数を表す。操舵角θnのサンプリング間隔をTsとすると、
【数3】
Figure 0004432196
また、k=1,2,3の値をとり、(k*l)により150ms間隔の操舵角とそれに隣接する合計3個の操舵角θnに基づいて、円滑値θn-tildeを求めることができる。したがって、このような円滑値θn-tildeに基づいて算出される推定値θn-hatは、実質的に150ms間隔で得られた操舵角θにより算出されたことになる。
【0016】
上述した特開平11−227491号公報では、図1に示すように、所定のサンプリング時間Δtごとに検出された過去の3個の操舵角θn-3、θn-2、θn-1に基づいて、上記数式1〜3により運転者が運転操作に注意を集中していると仮定した場合の今回の操舵角サンプリング時刻tnの操舵角推定値θn-hatを求め、現在の実際の操舵角検出値θnとの差を操舵誤差enとしている。
【数4】
Figure 0004432196
【0017】
ところが、この操舵誤差enの算出方法では、図2に示すような曲線路を走行している場合には操舵誤差enが大きくなってしまう。つまり、A点までの直線路における過去の操舵角検出値に基づいて現在の操舵角推定値θn-hatを求めるとB点となるが、実際は曲線路上のC点を走行しているので大きな操舵角θnが検出され、操舵誤差enが大きくなる。
【0018】
そこでこの実施の形態では、先行車を認識して一定の車間距離を保ちながら追従する先行車追従走行制御装置を利用し、先行車追従走行制御装置により検出された先行車の方向と距離に基づいて、運転者が運転操作に集中していると仮定した場合の操舵角推定値θn-hat’を求め、曲線路を走行しているときでも正確な操舵誤差enを演算して運転操作不安定状態の検出精度を向上させる。
【0019】
先行車追従走行制御装置はレーダーセンサーを備えており、図3に示すように、車両前方に存在する障害物の方向φと障害物までの距離dを検出することができる。これらの検出結果に基づいて、自車線上、あるいは隣接車線上の先行車を特定することができる。ここで、障害物方向φは車両前後方向の車両中心線からの角度である。
【0020】
今、図3に示すように車両が曲線路を走行しており、前回の操舵角サンプリング時刻tn-1に先行車の方向φn-1と距離dn-1を検出し、今回の操舵角サンプリング時刻tnに先行車の方向φnと距離dnを検出したとすると、前回のサンプリング時刻tn-1から今回のサンプリング時刻tnまでの車両の進行方向の変化Δφは、
【数5】
Δφ=φn-1−φn ・・・(5)
となる。前回のサンプリング時刻tn-1から今回のサンプリング時刻tnまでの間に進行方向変化Δφがあったので、今回のサンプリング時刻tnには前回のサンプリング時刻tn-1の操舵角θn-1から進行方向変化Δφに応じた操舵角変化Δθがあればよいことになる。
【0021】
図4に示すように、先行車追従走行制御装置からの先行車の方向および距離情報に基づいて推定される今回のサンプリング時刻tnの操舵角推定値θn-hat’は、前回のサンプリング時刻tn-1の操舵角θn-1に操舵角変化Δθを加えた値となる。
【数6】
Figure 0004432196
この操舵角推定値θn-hat’は、上述したような曲線路における推定誤差を含まないので、テーラー展開により過去の操舵角検出値に基づいて演算した操舵角推定値θn-hatよりも正確である。
【0022】
この実施の形態では、前者のテーラー展開により過去の操舵角検出値に基づいて演算した操舵角推定値θn-hatと、後者の先行車追従走行制御装置からの先行車の方向φに基づいて演算した操舵角推定値θn-hat’とに基づいて、最終的な操舵角推定値θn-hat”を決定する。
【0023】
まず、操舵角推定値θn-hat’とθn-hatとの差の絶対値が所定値θo以上ある場合、すなわち、
【数7】
Figure 0004432196
を満たす場合は、図5aに示すように追従制御対象の先行車Bとの間に他の車両Cが割り込んだとき、あるいは図5bに示すように追従制御対象の先行車BをDに変更したときなど、先行車の方向φが大きく変化したと判断し、今回得られた操舵角推定値θn-hat、θn-hat’を運転操作不安定状態の検出処理に用いない。ここで、サンプルデータ全数の中で所定個数以上が上記数式7を満たす場合に、先行車の方向φが大きく変化したと判断する。
【0024】
一方、操舵角推定値θn-hat’とθn-hatとの差の絶対値が所定値θo未満の場合は、補正係数Knにより操舵角推定値θn-hat’とθn-hatとに重み付けを行い、加重加算平均により最終的な操舵角推定値θn-hat”を演算する。
【数8】
Figure 0004432196
数式8において、Knは、図6に示すように車間距離dnに応じて設定した補正係数である。Knは車間距離dnに応じて変化し、車間距離dnが所定値以下では1になり、逆に車間距離dnが所定値以上では0になる。
【0025】
先行車に追従して走行するときに、乗員は、図7aに示すように、先行車との車間距離dが長いほど先行車の方向変化Δφに対して小さめの操舵を行う傾向がある。逆に、図7bに示すように、先行車との車間距離dが短いほど先行車の方向変化Δφに対して大きめの操舵を行う傾向がある。つまり、車間距離が短いほど実際に必要な舵角よりも大きな操舵を行う傾向があるため、車間距離が短いときは運転者が運転に注意を集中しているのにもかかわらず、検出された大きな舵角から運転操作が不安定な状態にあると誤認することになる。
【0026】
そこでこの実施の形態では、車間距離dnに応じて予め設定した補正係数Knを用い、車間距離dnが長いほど小さな補正係数Knを設定し、テーラー展開により過去の操舵角検出値により求めた操舵角推定値θn-hatに大きな重み付けを行う。逆に、車間距離dnが短いほど大きな補正係数Knを設定し、先行車追従走行制御装置からの先行車方向φにより求めた操舵角推定値θn-hat’に大きな重み付けを行う。このように、先行車までの車間距離dnを考慮して最終的な操舵角推定値θn-hat”を決定することにより、正確な操舵角推定値を得ることができる。
【0027】
以上の手順で最終的な操舵角推定値θn-hat”を演算したら、次の手順で操舵誤差enを演算する。まず、無負荷状態において操舵誤差enを求め、その分布に基づいて表2に示すように操舵角enを9区分b1〜b9に分ける。
【表2】
Figure 0004432196
ここで、α値は、操舵誤差enの90%が区間[−α,α]の中に含まれるように設定する。なお、運転者ごとに運転技量が異なり癖があるため、区分biは運転者ごとに設定しなければならない。
【0028】
次に、通常の走行状態における操舵誤差en’を求め、これらの通常走行時の操舵誤差en’を無負荷時のα値による区分b1〜b9にしたがって分ける。操舵誤差en’が区分biに含まれる確率Piは、区分biの度数を全度数で除して得られる。通常走行状態における舵角エントロピーHp値は、次式により定義される。
【数9】
Figure 0004432196
ここで、”Hp”の下付文字pは、舵角エントロピーが確率分布P、
【数10】
Figure 0004432196
に従うことを表す。
【0029】
舵角エントロピーHp値は操舵誤差en’の分布の峻険度を表し、操舵誤差en’が各区分biに等分に含まれる場合にHpが1となるように、底が9の対数により演算する。なお、操舵誤差enの分布の中心の3区分b4〜b6に全度数の90%が含まれるように区分を設定しているので、無負荷状態ではHp値が1になることはない。
【0030】
舵角エントロピーHp値が小さいほど通常走行時の操舵誤差en’の分布の峻険度が大きく、操舵誤差en’の分布が一定の範囲に収まっている。これは、ステアリング操作が滑らかに行われ、運転操作が安定な状態にあることを示す。逆に、舵角エントロピーHp値が大きいほど操舵誤差en’の分布の峻険度が小さく、操舵誤差en’の分布がばらついている。これは、ステアリング操作がガクガクしており、運転操作が不安定な状態にあることを示す。
【0031】
運転者が運転操作以外の作業を行って有負荷状態になると、無負荷時よりも舵角エントロピーHp値が増加する。したがって、通常走行時の舵角エントロピーHp値が予め設定した基準値を越えたら、運転者が居眠りをしたり、あるいは運転以外の作業に気を取られているために、運転操作が不安定な状態にあると判断する。舵角エントロピーHp値の判定基準値には、事前の実験により統計的に求めた不安定状態のHp値を設定する。
【0032】
図8は一実施の形態の構成を示す図である。
一実施の形態の車両用運転操作監視装置は、演算制御装置1を中心に構成される。演算制御装置1はマイクロコンピューターとADコンバーター、メモリなどの周辺部品を備え、後述する制御プログラムを実行して運転者の不安定度を検出し、運転に注意を集中させるための種々の対応処理を行う。演算制御装置1には、舵角センサー2、車速センサー3、ディスプレイ4、スピーカー5、AVCN(Audio,Visual,Communication,Navigation)機器6、先行車追従走行制御装置7などが接続される。
【0033】
舵角センサー2はステアリングの操舵角θを検出し、車速センサー3は走行速度Vを検出する。ディスプレイ4は操作用タッチパネルを備え、AVCN機器6などの制御状態を表示するとともに、エアコンの操作、ナビゲーション装置の操作、車載電話の操作、オーディオ・ビジュアル機器の操作などを可能にしている。スピーカー5はAVCN機器6などの各種放送の他に、運転操作の不安定な状態が検出されたときに警報を行う。AVCN機器6は、車載のオーディオ・ビジュアル機器、電話機、ナビゲーション装置などである。
【0034】
先行車追従走行制御装置7は一定の車間距離を保って自車走行車線上の先行車に追従走行するための装置であり、レーダーセンサー8を備えている。レーダーセンサー8は、道路面に対して垂直方向に扇形のレーザー光線を車両前方に発光しながら、不図示の駆動機構により扇形レーザー光線を左右に走査する。扇形レーザー光線は、乗員数や積載による車両姿勢変化に対応するために、路面に垂直な方向におよそ3度の広がりを有するとともに、曲線路や車線数などの車両前方の道路形状の変化に対応するために、左右およそ12度の範囲で走査される。
【0035】
レーダーセンサー8の発光部より発光されたレーザー光線は、先行車両のリフレクターなどに反射して受光部で受光される。レーダーセンサー8は、発光から受光までの反射光の時間差に基づいて前方障害物までの距離dを検出するとともに、車両前後方向の車両中心線を基準とする反射光の角度から障害物の方向φを検出し、これらのデータd、φを先行車追従走行制御装置7へ送る。先行車追従走行制御装置7は、レーダーセンサー8により検出された先行車の方向φと車間距離dに基づいて自車走行車線上の先行車を特定し、その先行車に一定の車間距離を保ちながら追従走行するために車両のエンジン、変速機および制動装置(不図示)を統合制御する。
【0036】
なお、レーダーセンサー8の種類や、障害物の検出方法はこの実施の形態に限定されるものではない。
【0037】
図9〜図14は、演算制御装置1で実行される制御プログラムを示すフローチャートである。これらのフローチャートにより、一実施の形態の動作を説明する。
【0038】
図9は、無負荷時のα値を算出するためのIGNオンプログラムを示すフローチャートである。
演算制御装置1は、車両のイグニッションキー・スイッチがON位置に設定されるとこの制御プログラムの実行を開始する。ステップ1において、先行車追従走行制御装置7により自車走行車線上の先行車に対して追従走行制御中かどうかを確認し、追従走行制御中であればステップ2へ進む。ステップ2で、図10に示す無負荷時α値演算ルーチンを実行する。
【0039】
図10に示すフローチャートにしたがって無負荷時α値の演算方法を説明する。
この無負荷時α値の演算は先行車に追従制御を行っているときに実行する。ステップ11において、舵角センサー2から操舵角θnをサンプリング間隔Tsで所定個数以上、収集する。ここで、サンプリング間隔Tsは例えば50msとする。続くステップ12で、先行車追従走行制御装置7から先行車の方向φnと先行車までの車間距離dnを収集する。
【0040】
ステップ13では、150ms間隔の隣接する3個の操舵角θnに基づいて上記数式2により円滑値θn-tildeを算出する。すなわち、
【数11】
Figure 0004432196
そして、数式1に示すテーラー展開により操舵角推定値θn-hatを演算する。すなわち、
【数12】
Figure 0004432196
【0041】
ステップ14では、先行車追従走行制御装置7からの先行車方向φに基づいて数式6により操舵角推定値θn-hat’を演算する。続くステップ15では、先行車追従走行制御中の割り込みや追従対象車両の変更などによる先行車方向φの変化の影響を排除するために、上述した数式7を満たすかどうかを確認する。操舵角推定値θn-hat’とθn-hatとの差の絶対値が所定値θo以上ある場合は、先行車追従走行中の割り込みや追従対象車両の変更などによって先行車方向φが大きく変化したと判断し、今回得られた操舵角推定値θn-hat、θn-hat’を運転操作不安定状態の検出処理に用いず、図2のプログラムへリターンする。
【0042】
操舵角推定値θn-hat’とθn-hatとの差の絶対値が所定値θo未満の場合はステップ16へ進み、上述した図6に示すマップデータを参照して車間距離dnに応じた補正係数Knを決定する。ステップ17において、テーラー展開により過去の操舵角検出値に基づいて演算した操舵角推定値θn-hatと、先行車追従制御装置7からの先行車方向φに基づいて演算した操舵角推定値θn-hat’に対し、補正係数Knにより重み付けを行って上記数式8により最終的な操舵角推定値θn-hat”を演算する。
【0043】
ステップ18では、次式により操舵誤差enを算出する。
【数13】
Figure 0004432196
次に、ステップ19で所定の操舵誤差ごとに操舵誤差enの度数を数える。ここで、所定の操舵誤差は舵角センサー2の分解能を考慮して決定する。この実施の形態では、表3に示すように0.001radごとに操舵誤差enを分類する。
【表3】
Figure 0004432196
図11に操舵誤差enの度数の分布例を示す。
【0044】
ステップ20において、図12に示すα演算ルーチンを実行し、無負荷時のα値を決定する。図12のステップ31において、操舵誤差en=0.000radにおける度数T0.000の、すべての操舵誤差の全度数に対する確率が90%以上か否かを判定する。判定が肯定された場合はステップ32へ進み、無負荷時のα値を0.000[rad]とする。一方、判定が否定された場合はステップ33へ進み、−0.001radから+0.001radまでの操舵誤差enの度数(T0.000+T0.001+T-0.001)の、すべての操舵誤差の全度数に対する確率が90%以上か否かを判定する。判定が肯定された場合はステップ34へ進み、無負荷時のα値を0.001[rad]とする。判定が否定された場合はステップ35へ進み、−0.002radから+0.002radまでの操舵誤差enの度数(T0.000+T0.001+T-0.001+T0.002+T-0.002)の、すべての操舵誤差の全度数に対する確率が90%以上か否かを判定する。判定が肯定された場合はステップ36へ進み、無負荷時のα値を0.002[rad]とする。以下、同様に操舵誤差範囲を拡大し、90%の操舵誤差en’が含まれるα値を見つけ出し、無負荷時のα値とする。
【0045】
無負荷時のα値を算出したら図9のステップ3へリターンし、算出した無負荷時のα値が異常値αkを越えているかどうかを確認し、越えていなければステップ5へ進み、算出したα値を無負荷時のα値に設定する。一方、異常値αkを越えているときはステップ4へ進み、統計値αoを無負荷時のα値に設定する。
【0046】
この実施の形態ではイグニッションキー・スイッチがON位置に設定されるたびに、先行車追従走行制御中であることを条件にα値の更新を行う。これにより、運転者ごとのα値を算出でき、また、同一運転者に対しては時間の経過による運転技量や体調の変化の影響を排除したα値を算出することができる。
【0047】
ところが、イグニッションオン後から運転者が異常な状態にあり、運転者の不安定度が高く、無負荷時のα値が測定できないことが考えられる。そこで、事前の実験により統計的に無負荷時のα値、すなわち統計値αoと、明らかな不安定状態におけるα値、すなわち異常値αkとを求めておき、イグニッションオン後に算出した無負荷時のα値を異常値αkと比較する。算出した無負荷時のα値が異常値αkを越える場合には、算出したα値を破棄して統計値αoを無負荷時のα値とする。これにより、異常な無負荷時のα値に基づきステアリングエントロピーが演算されて、誤った判断が行われるのを避けることができる。
【0048】
無負荷時のα値を設定したらステップ6へ進み、舵角エントロピーHp値の演算ルーチンを起動するためのタイマー割り込みを許可する。ステップ7でイグニッションキー・スイッチがオフされたかどうかを確認し、オフされるとステップ8へ進み、無負荷時のα値をリセットする。続くステップ9でタイマー割り込みを不許可にして処理を終了する。
【0049】
無負荷時のα値が決定されたら、先行車追従走行制御中であることを条件に操舵角θnの時系列データを測定し、上述した方法により操舵角θnの操舵誤差en’を演算する。次に、演算結果の操舵誤差en’を無負荷時のα値による9区分b1〜b9に分け、各区分biの確率Piを求め、舵角エントロピーHp値を演算する。なお、算出したHp値を、事前の実験により統計的に求めた不安定な運転状態におけるHp値(以下、異常値Hpkと呼ぶ)と比較し、Hp値が異常値Hpkを越えている場合は運転者が不安定な状態にあると判断する。
【0050】
上述したように、無負荷時のα値を決定した後の図9のステップ6でタイマー割り込みが許可されるので、所定時間ごとに図13に示す舵角エントロピーHp値を演算するための割り込みルーチンが実行される。
【0051】
図13のステップ41において、先行車追従走行制御中かどうかを確認し、このHp値の演算条件が満たされればステップ42へ進み、演算条件がみたされなければHp値を演算せずに処理を終了する。ステップ42において、図14に示すHp演算ルーチンを実行し、Hp値を算出する。
【0052】
図14のフローチャートにしたがってHp値の演算方法を説明する。
このHp値の演算は先行車に追従制御を行っているときに実行する。ステップ51において、舵角センサー2から操舵角θnをサンプリング間隔Tsで所定個数以上、収集する。ここで、サンプリング間隔Tsは例えば50msとする。続くステップ52で、先行車追従走行制御装置7から先行車の方向φnと先行車までの車間距離dnを収集する。
【0053】
ステップ53では、150ms間隔の隣接する3個の操舵角θnに基づいて上記数式11により円滑値θn-tildeを算出し、上記数式12に示すテーラー展開により操舵角推定値θn-hatを演算する。ステップ54では、先行車追従走行制御装置7からの先行車方向φに基づいて数式6により操舵角推定値θn-hat’を演算する。
【0054】
ステップ55において、先行車追従走行制御中の割り込みや追従対象車両の変更などによる先行車方向φの変化の影響を排除するために、上記数式7を満たすかどうかを確認する。操舵角推定値θn-hat’とθn-hatとの差の絶対値が所定値θo以上ある場合は、先行車追従走行中の割り込みや追従対象車両の変更などによって先行車方向φが大きく変化したと判断し、今回得られた操舵角推定値θn-hat、θn-hat’を運転操作不安定状態の検出処理に用いず、図13のプログラムへリターンする。
【0055】
操舵角推定値θn-hat’とθn-hatとの差の絶対値が所定値θo未満の場合はステップ56へ進み、上述した図6に示すマップデータを参照して車間距離dnに応じた補正係数Knを決定する。ステップ57において、テーラー展開により過去の操舵角検出値に基づいて演算した操舵角推定値θn-hatと、先行車追従制御装置7からの先行車方向φに基づいて演算した操舵角推定値θn-hat’に対し、補正係数Knにより重み付けを行って上記数式8により最終的な操舵角推定値θn-hat”を演算する。
【0056】
ステップ58では、次式により操舵誤差en’を算出する。
【数14】
Figure 0004432196
ステップ59で、表2に示すように、演算結果の操舵誤差en’を無負荷時のα値による9区分b1〜b9に分類し、各区分biに含まれる操舵誤差en’の度数の全度数に対する確率Piを求める。そして、ステップ60で上記数式9により舵角エントロピーHp値を算出する。
【0057】
Hp値算出後の図13のステップ43で、算出したHp値が異常値Hpkを越えているかどうかを判定し、越えている場合はステップ44へ進み、不安定状態に対する対応動作を実行する。基本的には、スピーカー5により警告して運転に対する注意を喚起する。ブザーやホーンにより警報を発するようにしてもよい。あるいは、車内の照明灯やインストルメントパネルに設けた表示灯などを点灯して、光により運転に対する注意を喚起するようにしてもよい。また、運転席シートを振動させたり、刺激臭のある香りを放出するなどして注意を喚起してもよい。
【0058】
また、ディスプレイ4の操作用タッチパネルにおいて、運転の不安定状態が検出された場合には操作可能なタッチスイッチの数を減らし、操作の内容や種類を制限して運転が不安定な状態に陥る原因を取り除くようにしてもよい。これらの操作には、エアコンの操作、ナビゲーション装置の操作、車載電話機の操作、オーディオの操作、ビジュアル機器の操作などがある。
【0059】
追従走行制御装置7により一定の車間距離で先行車に追従走行しているときに運転の不安定状態が検出された場合には、不安定状態における制動動作の遅れを考慮して車間距離を通常より長くしてもよい。
【0060】
ナビゲーション装置と情報提供サービスセンターとの間で電話回線を通じて交通情報、電話番号案内、電話番号接続、目的地設定、天気予報案内、ニュース案内などの情報提供サービスを受けているときに運転の不安定状態が検出された場合には、放送や表示によるサービス内容を簡略化するか、あるいはサービスの提供を一時中断するようにして不安定状態に陥る原因を取り除くようにしてもよい。
【0061】
なお、上述した一実施の形態では、過去の操舵角検出値θnに基づいてテーラー展開により演算した操舵角推定値θn-hatと、先行車追従走行制御装置からの先行車の方向φnに基づいて演算した操舵角推定値θn-hat’とを、先行車までの車間距離dnに応じて重み付けを行い、加重加算平均により最終的な操舵角推定値θn-hat”を決定し、最終的な操舵角推定値θn-hat”と操舵角検出値θnとの操舵誤差の分布の峻険度に基づいて運転操作の不安定状態を検出する例を示した。
これに対し、先行車追従走行制御装置からの先行車の方向φnに基づいて演算した操舵角推定値θn-hat’のみを用い、この操舵角推定値θn-hat’と操舵角検出値θnとの操舵誤差の分布の峻険度に基づいて運転操作の不安定な状態を検出するようにしてもよい。この場合は、先行車までの車間距離dnによる操舵角推定値の補正が行われないから、一実施の形態の最終的な操舵角推定値θn-hat”を用いる場合に比べて、運転操作不安定状態の検出精度が低くなるが、実用上は充分であり、一実施の形態の方法に比べて運転操作不安定状態の検出処理が簡素化され、短時間で不安定状態を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 過去の操舵角検出値に基づいてテーラー展開により操舵角推定値θn-hatを演算し、操舵誤差enを求める方法を説明する図である。
【図2】 過去の操舵角検出値に基づいてテーラー展開により操舵角推定値θn-hatを演算する場合の、曲線路走行時の操舵誤差enを説明する図である。
【図3】 先行車追従走行制御装置のレーダーセンサーによって曲線路における先行車の方向φと距離dを検出する図である。
【図4】 先行車追従走行制御装置からの先行車の方向φに基づいて操舵角推定値θn-hat’を演算する方法を説明する図である。
【図5】 追従走行制御中に先行車の方向φが大きく変化する場合を説明する図である。
【図6】 先行車までの車間距離dnに対する補正係数Knを示す図である。
【図7】 先行車までの車間距離dnによる操舵傾向を説明する図である。
【図8】 一実施の形態の構成を示す図である。
【図9】 IGNオン制御プログラムを示すフローチャートである。
【図10】 無負荷時α値演算ルーチンを示すフローチャートである。
【図11】 操舵誤差enの度数の分布例を示す図である。
【図12】 α値演算ルーチンを示すフローチャートである。
【図13】 タイマー割り込みルーチンを示すフローチャートである。
【図14】 Hp値演算ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 演算制御装置
2 舵角センサー
3 車速センサー
4 ディスプレイ
5 スピーカー
6 AVCN機器
7 先行車追従走行制御装置
8 レーダーセンサー

Claims (4)

  1. 操舵角θを繰り返し検出する操舵角検出手段と、
    操舵角検出値θn(n=・・,n−3,n−2,n−1,n)に基づいて運転者が運転操作に集中していると仮定した場合の操舵角推定値θn-hatを演算する操舵角推定手段Aと、
    車両前方に存在する障害物の自車からの方向φnと距離dnを繰り返し検出する障害物検出手段と、
    障害物の方向検出値φnと距離検出値dnに基づいて自車走行車線上の先行車を特定し、車間距離を一定に保ちながら先行車に追従走行するように車両を制御する先行車追従走行制御手段と、
    先行車の方向検出値φnに基づいて運転者が運転操作に集中していると仮定した場合の操舵角推定値θn-hat’を演算する操舵角推定手段Bと、
    先行車までの車間距離dnを考慮して操舵角推定値θn-hatおよびθn-hat’から最終的な操舵角推定値θn-hat”を決定する操舵角推定値決定手段と、
    最終的な操舵角推定値θn-hat”と操舵角検出値θnとの誤差を演算する操舵誤差演算手段と、
    操舵誤差の分布の峻険度に基づいて運転操作の不安定な状態を検出する不安定状態検出手段とを備えることを特徴とする車両用運転操作監視装置。
  2. 請求項1に記載の車両用運転操作監視装置において、
    前記操舵角推定値決定手段は、先行車までの車間距離dnが短いほど操舵角推定値θn-hat’に対する重みを大きくし、操舵角推定値θn-hatとθn-hat’とを加重加算平均して最終的な操舵角推定値θn-hat”を決定することを特徴とする車両用運転操作監視装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の車両用運転操作監視装置において、
    操舵角推定値θn-hatとθn-hat’との差の絶対値が所定値θo以上ある場合には、それらの操舵角推定値θn-hatおよびθn-hat’を運転操作の不安定状態検出に用いないようにしたことを特徴とする車両用運転操作監視装置。
  4. 車両前方に存在する障害物の自車からの方向と距離を繰り返し検出する障害物検出手段と、
    障害物の方向検出値と距離検出値とに基づいて自車走行車線上の先行車を特定し、車間距離を一定に保ちながら先行車に追従走行するように車両を制御する先行車追従走行制御手段と、
    先行車の方向検出値に基づいて運転者が運転操作に集中していると仮定した場合の操舵角推定値を演算する操舵角推定手段と、
    操舵角を繰り返し検出する操舵角検出手段と、
    操舵角推定値と操舵角検出値との誤差を演算する操舵誤差演算手段と、
    操舵誤差の分布の峻険度に基づいて運転操作の不安定な状態を検出する不安定状態検出手段とを備えることを特徴とする車両用運転操作監視装置。
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