JP4432107B2 - ポリマー光導波路構造及びその製造方法 - Google Patents
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Description
一方、光導波路の材料としてポリシランは伝搬損失が少なく、好適なコア材料である。しかし、コアにポリシランを使用した光導波路としては、基板上にポリシランを積層し、ポリシランのコアに該当する箇所にマスクを施し、前記マスクを施していない箇所に光を照射してポリシランの屈折率を変化させてクラッドとしたものが知られているが(例えば特許文献2参照)、このような光導波路は弾性率が高いため、屈曲性に乏しく、破損しやすい。
本発明はまた、シリコン基板上に、第一クラッドを設ける工程、第一クラッド上にコアを設ける工程、コア上に第二クラッドを設ける工程をこの順に実施してシリコン基板上にポリマー光導波路構造を形成することを特徴とするポリマー光導波路の製造方法であって、前記コアが珪素含有材料からなり、前記第一及び第二クラッドの少なくとも一部がポリイミド系樹脂からなる、上記製造方法を提供するものである。
本発明はさらに、シリコン基板上に、第一クラッドを設ける工程、第一クラッド上にコアを設ける工程、コア上に第二クラッドを設ける工程をこの順に実施してシリコン基板上にポリマー光導波路構造を形成し、これを水に浸漬してシリコン基板から剥離することによりポリマー光導波路フィルムを製造する方法であって、前記コアが珪素含有材料からなり、前記第一及び第二クラッドの少なくとも一部がポリイミド系樹脂からなる、上記製造方法を提供するものである。
また、本発明の他の態様では、コアが珪素含有材料からなり、第一クラッドまたは第二クラッドがポリイミド系樹脂からなるポリマー光導波路構造である。
本発明のさらに好ましい他の態様としては、コアが珪素含有材料からなり、クラッドがコア下部及びコア側部の第一クラッドと、コア上部の第二クラッドからなり、前記第一クラッドがポリイミド系樹脂からなり、前記第二クラッドが珪素含有材料からなるポリマー光導波路構造が挙げられる。
分岐型ポリシランとはSi原子と隣接するSi原子との結合数が3または4であるSi原子を含むポリシランをいう。直鎖型ポリシランとはSi原子と隣接するSi原子との結合数が2であるポリシランをいう。
(A)一般式(1)で示される加水分解性シラン化合物、その加水分解物およびその縮合物からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物。
(R1)pSi(X)4-p (1)
〔式中、R1は炭素数が1〜12である非加水分解性の有機基、Xは加水分解性基、およびpは0〜3の整数である。〕
(B)光酸発生剤
(C)脱水剤
また、カチオン重合性の官能基を有するR1としては、エポキシ基等の環状エーテル構造を有する有機基、ビニルエーテルを有する有機基等が挙げられ、より好ましくは、環状エーテル構造を有する基が挙げられる。これらの環状エーテル基のうち、より好ましいものはエポキシ基、オキセタン基等の4員環以下の環状エーテル構造である。
メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基は、容易に加水分解されてシラノール基を生成するため、光硬化反応を安定して生じさせることができ、好ましい。アミノ基としては、アミノ基、ジメチルアミノ基、フェニルアミノ基等を挙げることができる。また、アシルオキシ基としては、アセトキシ基、ブチロイルオキシ基等を挙げることができる。
また、グリシジロキシプロピルトリメトキシシラン等のR1としてカチオン重合性の有機基を有するシラン化合物も好ましい。
1)一般式(1)に示す加水分解性シラン化合物と、所定量の水とを、撹拌機付の容器内に収容する。
2)次いで、溶液の粘度を調節しながら、有機溶媒を容器内にさらに収容し、混合溶液とする。
3)得られた混合溶液を、空気雰囲気中、0℃から有機溶媒もしくは加水分解性シラン化合物の沸点以下の温度で、1〜24時間の間加熱撹拌する。なお、加熱撹拌中、必要に応じて蒸留によって混合溶液を濃縮したり、あるいは溶剤を置換することも好ましい。
また、光酸発生剤とともに、後述するラジカル発生剤を併用することも好ましい。中性の活性物質であるラジカルは、シラノール基の縮合反応を促進することはないが、(A)成分中にラジカル重合性の官能基を有する場合に、かかる官能基の重合を推進させることができる。従って、光硬化性組成物をより効率的に硬化させることができる。
オニウム塩におけるオニウムイオンはS、Se、Te、P、As、Sb、Bi、O、I、Br、Clまたは−N≡N等のオニウム塩であり、対アニオンの具体例としては、テトラフルオロボレート(BF4 -)、ヘキサフルオロホスフェート(PF6 -)等が挙げられる。また、過塩素酸イオン(ClO4 -)、トリフルオロメタンスルホン酸イオン(CF3SO3 -)等の他のアニオンを有するオニウム塩を使用することもできる。オニウム塩化合物の市販品例を示すと、サンエイドSI−60(三新化学工業(株)製)、UVI−6950(ユニオンカーバイド社製)等を挙げることができる。
スルホネート類の具体例としては、ジフェニルジスルホン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミド メチルスルホネート等を挙げることができる。
また、耐熱性の観点から、前記ポリイミド樹脂の中でも特にフッ素を含むポリイミド樹脂が好ましい。
ポリイミド系樹脂前駆体溶液は、スピナあるいは印刷などによる方法により基板表面上に塗布され、最終温度200〜400℃で熱処理し硬化されてポリイミド系樹脂被膜とされる。
また、本発明のより好ましい実施態様では、上記製造方法のうち上記コアを設ける工程が、第一クラッドにトレンチを形成する工程、コアとなる珪素含有材料をトレンチ内及び第一クラッド上に塗布してコア層を設ける工程、コアとなる部分以外のコア層をUV露光する工程、及びコアとなる部分以外のコア層を現像して除去する工程からなる。
より好ましい本発明の実施態様では、上記方法におけるコアを設ける工程は、第一クラッドにトレンチを形成する工程、コアとなる珪素含有材料をトレンチ内及び第一クラッド上に塗布してコア層を設ける工程、コアとなる部分以外のコア層をUV露光する工程、及びコアとなる部分以外のコア層を現像して除去する工程からなる。
また、コア層を形成した後、コア層を全面UV露光せずに、コアとなる部分がマスクされる形状のマスクを介してUV露光を行うこともできる。この場合には、コア上にコア層が残存してしまうが、ポストベークを行うことにより、残存するコア層を流動化させて、コア上面を平坦化することができる。
以下に本発明の実施例を説明する。
このコア層を、キセノン−水銀ランプにてUV全面露光を行った(0.4mW/cm2、60分)。
得られた基板上の光導波路構造の伝搬損失をカットバック法で測定した。すなわち3cm、2cm、1cmの長さにした導波路における損失を測定し、その損失の傾きを伝搬損失として測定したところ、良好な伝搬損失を示した。
このフィルムの弾性率を上述した方法及び装置により測定したところ、良好な弾性率を示した。測定条件は、超軽荷重薄膜硬度テスタ(Hysitron Inc.製、Triboscope system + Digital Instruments製 Nanoscope-III-D3100型付属)を用い、サイズが曲率半径約150nmの圧子(Berkovic)により、押し込みスピード100μN/secで測定を行った。
このコア層を、キセノン−水銀ランプにてUV全面露光を行い(0.4mW/cm2、150分)、次いでオーブン(100℃/30分+200℃/30分+350℃/30分)で硬化し、第二クラッド層(膜厚は、約20μm)を形成した。
得られた基板上の光導波路構造の伝搬損失を実施例1と同様にカットバック法で測定したところ、良好な伝搬損失を示した。
このフィルムの弾性率を上述した方法及び装置により実施例1と同様の測定条件で測定したところ、良好な弾性率を示した。
2・・・第一クラッド
3・・・コア
4・・・第二クラッド
Claims (6)
- 酸化シリコンの被膜を形成したシリコン基板上に、第一クラッドを設ける工程、第一クラッド上にコアを設ける工程、コア上に第二クラッドを設ける工程をこの順に実施して酸化シリコンの被膜を形成したシリコン基板上にポリマー光導波路構造を形成することを特徴とするポリマー光導波路の製造方法であって、前記コアがポリシラン及び加水分解性シラン化合物の光硬化物からなる群より選択される珪素含有材料からなり、前記第一及び第二クラッドの少なくとも一部がポリイミド系樹脂からなり、前記コアを設ける工程が、第一クラッドにトレンチを形成する工程、コアとなる珪素含有材料をトレンチ内及び第一クラッド上に塗布してコア層を設ける工程、コアとなる部分のコア層及び第一クラッド上に存在するコアとなる部分以外のコア層をUV露光する工程、及び前記UV露光したコアとなる部分以外のコア層を現像して除去する工程を含む、上記製造方法。
- 酸化シリコンの被膜を形成したシリコン基板上に、第一クラッドを設ける工程、第一クラッド上にコアを設ける工程、コア上に第二クラッドを設ける工程をこの順に実施して酸化シリコンの被膜を形成したシリコン基板上にポリマー光導波路構造を形成することを特徴とするポリマー光導波路の製造方法であって、前記コアがポリシラン及び加水分解性シラン化合物の光硬化物からなる群より選択される珪素含有材料からなり、前記第一クラッドがポリイミド系樹脂からなり、前記第二クラッドがポリシラン及び加水分解性シラン化合物の光硬化物からなる群より選択される珪素含有材料からなり、前記コアを設ける工程及びコア上に第二クラッドを設ける工程が、第一クラッドにトレンチを形成する工程、コアとなる珪素含有材料をトレンチ内及び第一クラッド上に塗布してコア層を設ける工程、並びにコアとなる部分のコア層及び第一クラッド上に存在するコアとなる部分以外のコア層をUV露光する工程を含む、上記製造方法。
- 酸化シリコンの被膜を形成したシリコン基板上に、第一クラッドを設ける工程、第一クラッド上にコアを設ける工程、コア上に第二クラッドを設ける工程をこの順に実施して酸化シリコンの被膜を形成したシリコン基板上にポリマー光導波路構造を形成し、これを100℃の水に浸漬して酸化シリコンの被膜を形成したシリコン基板から剥離することによりポリマー光導波路フィルムを製造する方法であって、
前記コアがポリシラン及び加水分解性シラン化合物の光硬化物からなる群より選択される珪素含有材料からなり、前記第一クラッドがポリイミド系樹脂からなり、
コアを設ける工程が、第一クラッドにトレンチを形成する工程、コアとなる珪素含有材料をトレンチ内及び第一クラッド上に塗布してコア層を設ける工程、コアとなる部分のコア層及び第一クラッド上に存在するコアとなる部分以外のコア層をUV露光する工程、及び前記UV露光したコアとなる部分以外のコア層を現像して除去する工程からなる、上記製造方法。 - コアを設ける工程の後、第二クラッドを設ける工程の前にポストベークを行う工程を更に含む、請求項1または3に記載の製造方法。
- 該第二クラッドがポリシラン及び加水分解性シラン化合物の光硬化物からなる群より選択される珪素含有材料からなる、請求項1、3及び4のいずれか一項に記載の製造方法。
- 該ポリイミド系樹脂がフッ素を含むポリイミド系樹脂である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
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