JP4432079B2 - 外国語学習装置 - Google Patents

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Description

本発明は、外国語学習を行うための外国語学習装置の構成に関する。
近年、コンピュータで実現される文字または音声の入出力システムや、リレーショナルデータベースシステム、音声認識システムを外国語の学習に利用する試みが盛んに行われている。すなわち、このような外国語学習装置においては、学習者は、コンピュータが出題する問題に応じて、キーボード操作やマウス操作または音声により回答をパーソナルコンピュータに入力する。そして、上記パーソナルコンピュータに搭載された当該外国語に対応したデータベースシステムや音声認識システムが、学習者の理解度や発音の正しさを判定し、その結果を学習者へのフィードバックとして表示するという方式である。
また、学習者に自分の発音した文章について、各単語毎に評価点を示し、学習者の発音した外国語の文章に対する発音の評価結果を、学習者の外国語発音練習に対して効率的にフィードバックするための外国語学習装置も提案されている(たとえば、特許文献1を参照)。
ところで、人間は単語の意味や使用方法を記憶の中に蓄え、その情報を利用して言語的情報(話し言葉や書き言葉)の意味内容を理解する。この単語に関する記憶情報は、「心的辞書」と呼ばれているが、外国語を学習する際には、この心的辞書内ではさまざまな種類の混同が起こる。この混同の要因として音韻の類似や意味概念の類似、正書(つづり)の類似などが考えられる。
たとえば、音韻的に類似した単語間での意味の混同について、/r/−/1/などで対立する英単語を用い、文字単語の意味処理(日英間の単語翻訳)における混同と音韻知覚の困難さとの関係性を示した研究の報告がある(たとえば、非特許文献1、非特許文献2参照)。
特開2001−265211号公報明細書 駒木、山田、2003年春季音響学会講演論文集I、p.487−488、2003 駒木、山田、2003年秋季音響学会講演論文集I、p.397−398、2003
しかしながら、意味概念の類似した英単語どうしの混同と、音韻的に類似した英単語対どうしの混同を考慮しつつ、学習者に対して効果的に学習課題を与えることが可能な外国語学習装置をいかにして構成すべきかについては、必ずしも明らかではないという問題点があった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、正書の類似した単語どうしの混同と、意味概念の類似した単語どうしの混同と、音韻的に類似した単語対どうしの混同とを系統的に考慮して学習者に課題を与えることが可能な外国語学習装置を提供することである。
このような目的を達成するために、本発明の外国語学習装置は、複数の外国語単語の各々について、正書情報と、当該外国語単語の母国語での意味情報と、当該外国語単語の音韻情報とを関連付けて記憶するための記憶手段を備え、記憶手段は、各外国語単語について、意味の類似した他の外国語単語と、音韻的な干渉を起こす他の外国語単語と、正書上で干渉を起こしうる他の外国語単語とを関連付けて記憶するとともに、所定の意味的干渉度規則、音韻的干渉度規則および正書的干渉度規則を記憶しており、意味的干渉度規則、音韻的干渉度規則および正書的干渉度規則では、予め各規則において干渉度が分類され、各分類に干渉度の度合いを表す干渉度情報が対応付けられており、意味的干渉度規則、音韻的干渉度規則および正書的干渉度規則にそれぞれ基づいて、憶手段から、指定された学習用単語に対する意味的干渉語、音韻的干渉語および正書的干渉語を含む干渉語候補一覧を、各干渉語候補に対する干渉度情報と関連付けて抽出するための干渉語候補抽出手段と、干渉語候補一覧から、干渉度情報に基づいて、統合された難易度を推定するための難易度推定手段と、推定された難易度に基づいて、問題系列を作成するための問題作成手段とを備える。
好ましくは、干渉度情報は、干渉度を表す数値で表現されており、難易度推定手段は、意味的干渉度規則の干渉度情報の数値と音韻的干渉度規則の干渉度情報の数値と正書的干渉度規則の干渉度情報の数値の各々の増加に応じて増加する関数により、難易度の大きさを推定する。
好ましくは、学習目的に応じた、各外国語単語の重要度を格納する重要度格納手段をさらに備え、問題作成手段は、重要度に応じて干渉語候補一覧から選択した候補を用いて、問題系列を作成する。
好ましくは、記憶手段は、外国語単語の意味に対応する画像情報を各外国語単語と関連づけて格納しており、学習者に対して、課題を視覚情報として出力して提示するための表示手段と、問題系列に対応する正書の選択肢と学習用単語に対応する画像情報とを課題として表示手段に表示させる課題提示手段をさらに備える。
好ましくは、憶手段は、外国語単語の発音に対応する発音音声情報を各外国語単語と関連づけて格納しており、習者に対して、課題を視覚情報として出力して提示するための表示手段と、学習者に対して、課題を音声として出力して提示させるための音声出力手段と、問題系列に対応する正書の選択肢を課題として表示手段に提示させ、学習用単語に対応する発音音声情報を音声出力手段に出力させる課題提示手段とをさらに備える。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
なお、非母語話者に対して、外国語の単語が持つ意味概念を正確に示すことは困難である。そこで以下で説明するとおり、本発明では、言語に依存せずに概念を表現できる絵または写真(総称するときは、「画像情報」と呼ぶ)と、詳細な概念の表現が可能な母語による対訳という2通りの表示方法を用いて、外国語の意味概念を表現している。
なお、以下では、本発明を説明するにあたり、日本語を母語とする学習者2が、英語を学習する場合を例にとって説明する。ただし、本発明は、日本語以外の言語を母語とする学習者が、母語以外の言語を学習する場合にも適用できるものである。
そして、以下に説明するように、この場合において、本発明では、意味概念の類似した英単語どうしの混同と、音韻的に類似した英単語対どうしの混同を、系統的に提示して訓練させることで、効果的な外国語学習を実現する。
(本発明のシステム構成)
図1は、本発明の外国語学習方法および外国語学習プログラムが適用される外国語学習装置を用いたシステム1000の一例を示す概念図である。
図1を参照して、システム1000は、学習者2に対してあるステップの学習課題を順次提示して、学習者からの課題に対する回答に基づいて、学習者に当該ステップに対する訓練を与えるか、または次のステップの学習課題をさらに学習者に提示していくという処理を実行するためのコンピュータ100を備える。
図1を参照して、このコンピュータ100は、CD−ROM(Compact Disc Read-Only Memory )などの記録媒体上の情報を読込むためのディスクドライブ108およびフレキシブルディスク(Flexible Disk、以下FD)116に情報を読み書きするためのFDドライブ106を備えたコンピュータ本体102と、コンピュータ本体102に接続された表示装置としてのディスプレイ104と、同じくコンピュータ本体102に接続された入力装置としてのキーボード110およびマウス112と、音声入力装置としてのマイク132と、音声出力装置としてのスピーカ134とを含む。
システム1000は、さらに、学習者2に対して与える課題を作成するためのサーバコンピュータ300と、サーバコンピュータ300とコンピュータ100とを接続するためのネットワーク400とを備える。ネットワークとしては、たとえば、インターネット等を用いることができる。すなわち、以下の説明では、コンピュータ102本体はクライアント機として機能するものとして説明する。ただし、サーバ300での問題作成の機能をコンピュータ100自体が保持していてもよい。また、より一般的には、サーバコンピュータ300における問題作成機能を有するコンピュータからの出力に基づいて、たとえば、紙に印刷された問題集の作成やテスト問題の作成等を行なうこともできる。
したがって、本発明において、主要な部分は、問題作成機能を有する外国語学習問題作成装置であるサーバコンピュータ300である。
図2は、このサーバコンピュータ300のハードウェア構成をブロック図形式で示す図である。
サーバコンピュータ300は、コンピュータ本体302と、コンピュータ本体302に接続された表示装置としてのディスプレイ304と、同じくコンピュータ本体302に接続された入力装置としてのキーボード310およびマウス312とを含む。
図2に示されるように、コンピュータ本体302は、ディスクドライブ308およびFDドライブ306に加えて、それぞれバスBSに接続されたCPU(Central Processing Unit )320と、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を含むメモリ322と、直接アクセスメモリ装置、たとえば、ハードディスク324と、ネットワーク400と通信を行なうためのインタフェース328とを含んでいる。ディスクドライブ308には、たとえば、CD−ROM318が装着される。FDドライブ306にはFD316が装着される。
後に説明するように、本発明の外国語学習装置が動作するにあたっては、その動作の基礎となる情報を格納するデータベースは、ハードディスク324に格納されるものとして説明を行う。
なお、CD−ROM318は、コンピュータ本体に対してインストールされるプログラム等の情報を記録可能な媒体であれば、他の媒体、たとえば、DVD−ROM(Digital Versatile Disc)やメモリカードなどでもよく、その場合は、コンピュータ本体302には、これらの媒体を読取ることが可能なドライブ装置が設けられる。
本発明の外国語学習装置の主要部は、コンピュータハードウェアと、CPU320により実行されるソフトウェアとにより構成される。一般的にこうしたソフトウェアはCD−ROM318、FD316等の記憶媒体に格納されて流通し、ディスクドライブ308またはFDドライブ306等により記憶媒体から読取られてハードディスク324に一旦格納される。または、当該装置がネットワーク400に接続されている場合には、ネットワーク上の他のサーバから一旦ハードディスク324にコピーされる。そうしてさらにハードディスク324からメモリ322中のRAMに読出されてCPU320により実行される。なお、ネットワーク接続されている場合には、ハードディスク324に格納することなくRAMに直接ロードして実行するようにしてもよい。
図1および図2に示したコンピュータのハードウェア自体およびその動作原理は一般的なものである。したがって、本発明の最も本質的な部分は、FD316、CD−ROM318、ハードディスク324等の記憶媒体に記憶されたソフトウェアである。
図1に示したように、コンピュータ100がネットワーク400を介してサーバ300に接続している場合において、動作の基礎となる情報を格納するデータベースが、サーバ300内のハードディスク324等の記憶装置に格納されているときは、コンピュータ100はクライアント機として動作し、以下に説明するような学習者に与える課題のデータをサーバ300から受け取りこれを表示し、回答のデータをサーバに返すという処理を行なう。
図3は、本発明の外国語学習装置の構成を機能ブロックで示す図である。
図3に示すとおり、CPU320内には、外国語学習プログラムに基づいて、後に説明するような問題作成フローを制御する干渉語候補抽出部3202と問題作成部3204とが含まれる。
また、ハードディスク324内には、学習者2に提示する問題に使用する類語、すなわち、意味概念の類似した英単語どうしを関連付けて格納しておくためのシソーラス辞書データベース3242と、単語をその発音音声データと関連付けて格納したおくための辞書データベース3244と、音韻的な干渉を起こす単語を相互に関連付けて格納する音韻的干渉データベース3246と、学習者2に提示する単語の重要度を単語ごとに格納する学習重要度データベース3248とが格納されている。なお、学習の重要度とは、たとえば、学習者の学習目的(たとえば、旅行のための外国語学習、ビジネスのための外国語学習等)に応じて、その使用頻度により予め重要度が定められているものとする。
また、辞書データベース3244では、単語と発音音声データだけでなく、単語の正書、当該単語の母国語の意味、単語の意味内容を示す絵や写真、正書上で干渉を起こしうる他の単語、当該単語を用いた典型的な文やフレーズ等のデータが、各単語と関連付けられて格納されているものとする。
図4は、外国語の単語間に生じうる混同の態様と、学習者2に示す課題の内容を対比して示す概念図である。
すなわち、図4に示すように外国語においては、音韻・正書・意味の各情報の相違に着目させる外国語語彙学習の出題を行なう必要がある。
外国語の語彙習得には、語の指示対象すなわち「意味情報」の習得を核として、発話や聴取に必要な「音韻情報」、書字や読解に必要な「正書情報」の総合的な習得が不可欠である。にもかかわらず多くの一般的な外国語教育では、正書情報を中心として外国語の単語と母語の単語との対応を学習させることに重点が置かれることが多い。
しかしながら、実用的な外国語運用能力の学習のためには、たとえば、「音韻情報」と「意味情報」とが直接的に結びつくような課題の訓練等も必要である。このとき、単語の意味情報は、絵や写真により学習者2に提示することができる。
さらに、音韻的、意味的、正書的に相互に混同を生じるような単語を学習者2にさまざまな提示方法により意図的に提示して、学習を行なわせることで、より学習効果を高めることができる。このとき、たとえば、このような相互に混同しやすく干渉を起こす単語を2者択一の課題、あるいはより一般的には複数の選択肢からの選択の課題として学習者2に提示する。
図5は、CPU320内の干渉語候補抽出部3202と問題作成部3204との動作を概略的に説明する概念図である。
図5を参照して、任意の学習用単語をサーバコンピュータ300のユーザが入力すると、干渉語候補抽出部3202は、所定のルールにしたがって、ハードディスク324中の情報を参照して、相互に干渉を生じる干渉語の候補を抽出する。これに基づいて、さらに、問題作成部3204は、意味的、音韻的、正書的干渉度を考慮して干渉語候補の難易度を推定する。問題作成部3204は、推定結果と指定された出題形式に従って、問題を作成して出力する。
なお、学習用単語を指定するための入力や学習目的の入力は、サーバコンピュータ300のユーザが行なってもよいし、あるいは、学習者自身がコンピュータ100を介して行なってもよい。
問題の形式としては、上述したようにコンピュータ100に対して、たとえば、意味内容を絵や写真により提示して学習者2に正書を選択させる、あるいは、意味的内容を正書により提示して学習者2に絵や写真を選択させる語彙学習、発音音声を提示して学習者2に正書または意味内容を表す絵や写真を選択させる聞き取り学習、正書または意味内容を表す絵や写真を提示して学習者2に発音させる発音学習などがある。
なお、問題の出題形式としては、コンピュータ100を用いたオンライン学習に限らず、出力された問題を単語帳として印刷して学習者2に提示してもよいし、教育現場における選択式テストの選択肢として利用してもよい。
図6は、図5で説明したCPU320内の干渉語候補抽出部3202と問題作成部3204との動作をより詳しく説明するためのフロー図である。
図6を参照して、学習用単語が入力されると、干渉語候補抽出部3202においては、意味的干渉度定義ルールを参照して(S102)、これに従って、シソーラス辞書データベース3242が参照され、学習用単語と意味的に干渉する単語が干渉度情報とともに抽出される(S110)。また、一方で、音韻的干渉度定義ルールを参照して(S104)、これに従って、音韻的干渉データベース3246が参照され、辞書データベース3244から学習用単語と音韻的に干渉する単語が干渉度情報とともに抽出され、さらに、正書的干渉度定義ルールを参照して(S106)、これに従って、辞書データベース3244から学習用単語と正書的に干渉する単語が干渉度情報とともに抽出される(S114)。
干渉語候補抽出部3202においては、学習用単語に対して、意味的に干渉する単語、音韻的に干渉する単語、正書的に干渉する単語をそれぞれの干渉度情報とともに、干渉語候補一覧を作成して(S120)、出力する。
問題作成部3204は、干渉語候補一覧を受け取って、意味的、音韻的、正書的干渉度を統合した干渉語ごとの難易度の推定を行う(S310)。
続いて、問題作成部3204は、サーバ300のユーザまたは学習者2により指定された出題形式を参照し(S132)、学習の重要度データベースの情報に従って、最終的に提示する問題を選択して、問題系列を作成し(S136)、出力する。
図7は、図6で示した「正書的干渉度定義ルール」「意味的干渉度定義ルール」「音韻的干渉度定義ルール」を説明するための図である。これらのルールは、予め作成され、たとえば、ハードディスク324内に格納されているものとする。
「正書的干渉度定義ルール」では、たとえば、干渉の起こりやすさの度合いとして、干渉度が低い例では、「1文字違い、かつ、2文字脱落・付加」、「3文字違い」というようにつづりの相似の度合いが低い状態から、干渉度が高い側としては相似度の高い「1文字違い」にまで、各場合ごとに干渉度を表す数値(正書的干渉度スコア)が割り当てられている。この正書的干渉度スコアが高いほど、つづりの類似度が高く、干渉度が高い、言い換えると、学習者2が混同を起こしやすいと期待されるものとする。
また、「意味的干渉度定義ルール」でも、たとえば、干渉の起こりやすさの度合いとして、干渉度が低い側から、「学習用単語と連続的、並置的関係を持つ語(syntagmaticな関連語)」、「学習用単語と品詞や文法的機能が等しい語(paradigmaticな関連語)」、「上位語と下位語」、「同語源語」、「反意語」「類義語」というように干渉度の高い側まで、各場合ごとに干渉度を表す数値(意味的干渉度スコア)が割り当てられている。この意味的干渉度スコアもこれが高いほど、意味的類似度が高く、干渉度が高い、言い換えると、学習者2が混同を起こしやすいと期待されるものとする。
さらに、「音韻的干渉度定義ルール」でも、たとえば、干渉の起こりやすさの度合いとして、当該母国語を有する学習者についての事前の実験等に基づいて、聞き取りの混同が生じやすい音素等の対を予め抽出しておく。たとえば、日本語を母国語とする学習者2については、干渉度が低い側から、「/m/と/n/」に始まって、「/r/と/l/」というように干渉度の高い側まで、各場合ごとに干渉度を表す数値(音韻的干渉度スコア)が割り当てられている。この音韻的干渉度スコアもこれが高いほど、音韻的に干渉度が高い、言い換えると、学習者2が混同を起こしやすいと期待されるものとする。
ここで、まず、図6において、干渉語候補抽出部3202は、干渉語候補一覧を作成するにあたり、単語の抽出は、正書的干渉度スコア、意味的干渉度スコア、音韻的干渉度スコアのいずれかが、学習用単語を定めたときに、所定のしきい値を超えるものを抽出することとしてもよい。あるいは、辞書データベース3244において、各単語について、正書的干渉度とともに干渉語が対応付けられており、かつ、各単語について、音韻的干渉度とともに干渉語が対応付けられて格納されていてもよい。また、シソーラス辞書データベース3242においても、各単語について、意味的干渉度とともに干渉語が対応付けられて格納されていてもよい。
さらに、図6におけるS130の難易度の推定は、特に限定されないが、たとえば、以下のようにして行なうことができる。すなわち、たとえば、意味的に干渉する単語、音韻的に干渉する単語、正書的に干渉する単語の干渉度スコアを乗算する。このとき、乗算結果の大きな順序で、難易度が高くなるものとする。ただし、このように単純に抽出された単語についての難易度にだけ基づくと、学習者の学習目的によっては、必ずしも重要度が高くない単語までが、選択肢等として選択されるおそれがあるため、学習重要度データベースに学習者の目的別に予め規定されている重要度が、たとえば、所定のしきい値以上であるかという判断を行なって、S136での問題系列の作成が行なわれる。
また、難易度の計算方法としては、干渉度スコアの乗算の他、意味的、音韻的、正書的な干渉度スコアの各々の増加にしたがって増加する関数を用いる演算等を用いることもできる。
図8は、図7に示すような「正書的干渉度定義ルール」「意味的干渉度定義ルール」「音韻的干渉度定義ルール」にしたがって、学習用単語が、たとえば、「beer」である場合に、干渉語候補抽出部3202が作成する干渉語候補一覧の例を示す図である。
正書的干渉語、意味的干渉語、音韻的干渉語がそれぞれ抽出され、かつ、抽出された各単語には、干渉度を表すスコアが対応付けられている。
図9は、図8に示した干渉語候補一覧に基づいて、問題作成部3204において推定された干渉語ごとの難易度を示す図である。
学習用単語「beer」に対して、たとえば、正書的干渉度スコア、意味的干渉度スコア、音韻的干渉度スコアの乗算結果に基づいて、難易度が低い単語から、難易度が高い単語までが順に並べられる。
図10は、問題作成部3204において作成される問題系列の一例を示す図である。
図10においては、学習用単語(ターゲット語)が、たとえば、「beer」である場合に、指定出題形式が3択式語彙学習であるときの問題系列を示す。
学習用単語「beer」に対して、3択式の選択肢を作成するにあたり、たとえば、図9で作成された難易度順の単語のテーブル中から、残りの2つの選択肢を選択し、学習重要度データベースの情報も参照しつつ、徐々に難易度が高くなるように出題順を決定する。
たとえば、図9のテーブル中で、まず、難易度低いほうから隣接する5個の単語のうち2個の単語を2組ランダムに選び、次に、難易度の隣接する5個の単語をテーブル中で1単語分ずらして、2個の単語を2組ランダムに選ぶ等の手続を繰り返せば、このように徐々に難易度が高くなるように選択肢を選ぶことができる。なお、徐々に難易度が高くなるのであれば、選択肢の選択方法としては、他の方法を用いてもよい。
図11は、問題作成部3204において作成される問題系列の他の例を示す図である。
図11においては、学習用単語が「beer」「flight」「bloom]「crowd」のように複数存在する場合である。
この場合は、図9に示したような難易度順のテーブルが、各学習用単語ごとに作成されており、ランダムに選択される学習用単語ごとに、図10で説明したのと同様の方法により、各学習用単語ごとに選択肢が選択されて、問題系列が作成されている。
図12は、図10に示したように作成された問題系列に基づいて、学習者2に提示される問題の一例を示す図である。
図12においては、語彙学習の一例として、ディスプレイ104上に、意味的内容を示すために写真が提示され、これに対する選択肢が、図10に示した選択肢の中から、正書により選択肢として示されている。
図13は、図10に示したように作成された問題系列に基づいて、学習者2に提示される問題の他の例を示す図である。
図13においては、聞き取り学習の一例として、スピーカ134から発音音声が提示され、これに対する選択肢が、図10に示した選択肢の中から、正書により選択肢としてディスプレイ104上に示されている。
以上のような構成により、正書の類似した単語どうしの混同と、意味概念の類似した単語どうしの混同と、音韻的に類似した単語どうしの混同とを系統的に考慮して学習者に課題を与えることが可能な外国語学習装置を実現することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の外国語学習方法および外国語学習プログラムが適用される外国語学習装置を用いたシステム1000の一例を示す概念図である。 サーバコンピュータ300のハードウェア構成をブロック図形式で示す図である。 本発明の外国語学習装置の構成を機能ブロックで示す図である。 外国語の単語間に生じうる混同の態様と、学習者2に示す課題の内容を対比して示す概念図である。 CPU320内の干渉語候補抽出部3202と問題作成部3204との動作を概略的に説明する概念図である。 図5で説明したCPU320内の干渉語候補抽出部3202と問題作成部3204との動作をより詳しく説明するためのフロー図である。 図6で示した「正書的干渉度定義ルール」「意味的干渉度定義ルール」「音韻的干渉度定義ルール」を説明するための図である。 干渉語候補抽出部3202が作成する干渉語候補一覧の例を示す図である。 図8に示した干渉語候補一覧に基づいて、問題作成部3204において推定された干渉語ごとの難易度を示す図である。 問題作成部3204において作成される問題系列の一例を示す図である。 問題作成部3204において作成される問題系列の他の例を示す図である。 図10に示したように作成された問題系列に基づいて、学習者2に提示される問題の一例を示す図である。 図10に示したように作成された問題系列に基づいて、学習者2に提示される問題の他の例を示す図である。
符号の説明
100 コンピュータ、102 コンピュータ本体、104 ディスプレイ、106 FDドライブ、108 ディスクドライブ、110 キーボード、112 マウス、118 CD−ROM、132 マイク、134 スピーカ、300 サーバコンピュータ、302 コンピュータ本体、304 ディスプレイ、306 FDドライブ、308 ディスクドライブ、310 キーボード、312 マウス、318 CD−ROM、 320 CPU、 322 メモリ、324 ハードディスク、328 インタフェース、1000 システム。

Claims (5)

  1. 外国語学習装置であって、
    複数の外国語単語の各々について、正書情報と、当該外国語単語の母国語での意味情報と、当該外国語単語の音韻情報とを関連付けて記憶するための記憶手段を備え、
    前記記憶手段は、
    各前記外国語単語について、意味の類似した他の外国語単語と、音韻的な干渉を起こす他の外国語単語と、正書上で干渉を起こしうる他の外国語単語とを関連付けて記憶するとともに、所定の意味的干渉度規則、音韻的干渉度規則および正書的干渉度規則を記憶しており、
    前記意味的干渉度規則、前記音韻的干渉度規則および前記正書的干渉度規則では、予め各規則において干渉度が分類され、各分類に前記干渉度の度合いを表す干渉度情報が対応付けられており、
    前記意味的干渉度規則、前記音韻的干渉度規則および前記正書的干渉度規則にそれぞれ基づいて、前記記憶手段から、指定された学習用単語に対する意味的干渉語、音韻的干渉語および正書的干渉語を含む干渉語候補一覧を、各干渉語候補に対する前記干渉度情報と関連付けて抽出するための干渉語候補抽出手段と、
    前記干渉語候補一覧から、前記干渉度情報に基づいて、統合された難易度を推定するための難易度推定手段と、
    推定された前記難易度に基づいて、問題系列を作成するための問題作成手段とを備える、外国語学習装置。
  2. 前記干渉度情報は、前記干渉度を表す数値で表現されており、
    前記難易度推定手段は、前記意味的干渉度規則の前記干渉度情報の数値と前記音韻的干渉度規則の前記干渉度情報の数値と前記正書的干渉度規則の前記干渉度情報の数値の各々の増加に応じて増加する関数により、前記難易度の大きさを推定する、請求項1記載の外国語学習装置。
  3. 学習目的に応じた、各前記外国語単語の重要度を格納する重要度格納手段をさらに備え、
    前記問題作成手段は、前記重要度に応じて前記干渉語候補一覧から選択した候補を用いて、前記問題系列を作成する、請求項1または2記載の外国語学習装置。
  4. 記記憶手段は、前記外国語単語の意味に対応する画像情報を各前記外国語単語と関連づけて格納しており、
    習者に対して、課題を視覚情報として出力して提示するための表示手段と
    記問題系列に対応する正書の選択肢と前記学習用単語に対応する前記画像情報とを前記課題として前記表示手段に表示させる課題提示手段をさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の外国語学習装置。
  5. 記記憶手段は、前記外国語単語の発音に対応する発音音声情報を各前記外国語単語と関連づけて格納しており、
    習者に対して、課題を視覚情報として出力して提示するための表示手段と、
    前記学習者に対して、前記課題を音声として出力して提示させるための音声出力手段と
    記問題系列に対応する正書の選択肢を前記課題として前記表示手段に提示させ、前記学習用単語に対応する前記発音音声情報を前記音声出力手段に出力させる課題提示手段とをさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の外国語学習装置。
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